説明

二本鎖のロックされた核酸組成物

1つ以上のロックされた核酸(LNA)ヌクレオシドを有する核酸を含む免疫刺激剤が提供される。核酸は、更にCpGモチーフを含んでもよい。核酸は二本鎖であってもよく、dsRNAを含んでもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、米国仮出願第60/905,461号および第60/950/271号の利益を主張するものであり、それらの両方はそれらの全体を参照することにより本明細書に組み入れられる。
本発明は免疫学の分野および免疫刺激剤に関する。より具体的には、本発明は二本鎖のロックされた核酸組成物に関する。核酸はdsRNAを含みうる。
【背景技術】
【0002】
先天性免疫系は、侵入病原体に対する防御の「最前線」、およびさらに適応的免疫応答の支援役の両方の役割を有する。トール様受容体(TLR)は、先天性免疫応答および適応的免疫応答の両方の開始の鍵となる役割を有する受容体の1つのファミリーである。TLRは様々な感染因子の特徴に個別に反応し、例えば、TLR4は特にリポポリサッカライドに反応し、dsRNAはTLR3の好ましいアゴニストであるが、TLR9はCpGモチーフを含む核酸などのメチル化された核酸に優先的に反応する。
【0003】
二本鎖RNA(dsRNA)はウイルス感染の一般的な複製中間体である。ウイルス複製が宿主中で起こる場合、または宿主がポリIC二本鎖RNAなどのウイルス複製模倣物に暴露される場合、TLR3は非特異的先天性免疫応答を開始する。TLR3の刺激は、NF−kBの活性化およびインターフェロンを含む炎症性サイトカインの後続する産生を導き、それは次に、MHCのクラスIおよびクラスIIの発現増加の刺激によって、適応的免疫応答を促進する。
【0004】
dsRNAの免疫刺激特性は癌治療の開発に関して興味深いものであった。アジュバントとしてのポリICの使用、および治療剤との組合せにおける使用は,周知である。さらに、ポリICのdsRNAは、安定性を改善するために他の薬剤と組み合わせられている。米国特許第4,346,538号は、比較的高分子量のポリI:C、13〜35kDaの分子量範囲内のポリ−L−リジン(ポリカチオン性ポリペプチド)およびカルボキシメチルセルロースを含むポリIC複合体(「ポリICLC」);ならびに調製の方法およびかかる組成物の使用について記述する。いくつかの癌、HIVまたはエボラなどのいくつかのウイルス疾患、およびさらに多発性硬化症の治療のための治療剤としてのポリICLCの使用もまた示唆された(米国公報2006/0223742)。
【0005】
他のdsRNAもまた癌治療剤としてある程度の能力を有することが実証された。例えば、リンホカインとの組合せにおけるdsRNAは、メラノーマの治療のための治療剤として相乗効果を有することが記載されている(EP0281380)。改善された癌治療法における使用のためのTLR3アゴニスト(ポリICおよびポリAUを含む)もまた記述された(US2006/0110746)。
【0006】
Zhuら(J. Translational Medicine 2007 5:10 doi:10.1186/1479−5876−5−10)は、ポリICLC(筋肉内に投与された)および特異的腫瘍免疫原(IFAとの組合せで皮下に投与された)の組合せを、CNS神経膠腫を持つマウスのための効果的な治療として記載する。
【0007】
いくつかのポリI:C組成物は、慢性疲労症候群の治療、およびHIV感染変異型の治療における抗ウイルス剤との組合せで使用されてきた(Thompson et al., Eur J Clin Microbiol Infect Dis. 1996 Jul; 15(7):580-7;Gillespie et al., In Vivo. 1994 May-Jun; 8(3):375-81;Strayer et al., Clin Infect Dis 1994 Jan;18 Suppl 1:S88-95)。
【0008】
他の特異的オリゴヌクレオチドモチーフ(例えばCpGジヌクレオチド)は、免疫刺激効果を有するものとして同定された。DNA中のいくつかの非メチル化CpGモチーフはTLR9アゴニストであり、癌療法として提案されている(Krieg AM. 2007 J. Clin Invest 117:1184-94)。US7,148,191は、低分子(6〜20アミノ酸)抗原との組合せにおける使用のための、ポリカチオン性ペプチドならびにイノシンおよびシトシンを含む核酸を含む抗原組成について記述する。WO01/93905は、TNF−αの全身的な高濃度などの副作用および特異性の欠如を引用して、CpGモチーフを除いた免疫刺激オリゴデオキシヌクレオチドについて記述する。
【0009】
RNAを含む治療用核酸は、先天性のウイルス防御応答の一部として、それらが刺激する免疫応答によって破壊されうる。US6,194,388(およびその中の参照)は、リボース糖の特異的形態が免疫活性化のために必要であると思われるので、核酸組成物中のデオキシリボースヌクレオシドをリボースヌクレオシドと交換することは、安定性の増加に効果的ではないことを教示する。毒性は用量依存的であるので、用量を増加させることでは安定性の問題点は回避されない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
改善された安定性を備え、少なくとも1つの治療剤(例えば、ウイルス免疫原であるが、これに限定されない)との組合せでの共投与のために適切であり、ウイルス免疫原の免疫刺激活性を促進することができるアジュバントが、所望される。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は免疫刺激剤に関し、二本鎖のロックされた核酸(LNA)組成物を提供する。核酸はdsRNAを含んでもよい。
【0012】
本発明は、改善されたdsRNAを含む化合物を提供することをさらなる目的とする。
【0013】
本発明は、さらに次式の化合物:
【化1】

(式中、
−nは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、n=0という条件では、p=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−pは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、p=0という条件では、n=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−V、W、ZおよびQはいずれかのヌクレオシドであり;
−mは1〜500もしくは10〜50のいずれかの整数、または5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90もしくは100を含む、それらの間のいずれかの整数であり;
−Sは、イノシン、イノシンアナログヌクレオシド、アデニンまたはアデニンアナログヌクレオシドであり;
−Dは、シトシン、シトシンアナログヌクレオシド、ウラシルまたはウラシルアナログヌクレオシドであり;および
−ここでV、S、W、Z、DおよびQのうちの1つ以上は、1つ以上のロックされた核酸(LNA)モノマーを含む。)
を提供する。
【0014】
本発明は、上で定義されるような化合物(式中、BはイノシンでありDはシトシンである)もまた提供する。
【0015】
本発明は、上で定義されるような化合物、ならびにポリリジン、ポリアルギニン、ポリオルニチンおよびカルボキシメチルセルロースなどのポリカチオン性ポリペプチドを含む組成物に関する。
【0016】
本発明は、上で定義された任意の化合物および免疫原(例えばHspE7)を含む組成物もまた提供する。
【0017】
本発明は、次式の化合物
【化2】

(式中、
−nは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、n=0という条件では、p=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−pは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、p=0という条件では、n=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−V、W、ZおよびQは、独立してヌクレオシド間結合基によって結合されるいずれかのリボヌクレオシドでありえ、ここでVおよびZは結合でき、WおよびQは結合できる。
−mは1〜500もしくは10〜50のいずれかの整数、または5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90もしくは100を含む、それらの間の任意の整数であってもよく;
−Sは、イノシン、イノシンアナログヌクレオシド、アデニンまたはアデニンアナログヌクレオシドであり;
−Dは、シトシン、シトシンアナログヌクレオシド、ウラシルまたはウラシルアナログヌクレオシドであり;
−k1、k2、k3およびk4は、独立して、0〜10を含めたいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Rは、独立して、ヌクレオシド間結合基によってジェミナルヌクレオシドに結合されたいずれかのリボヌクレオシドであってもよいか、またはRは不在であってもよい。ある態様において、例えば、第1のストランドの5’Rリボヌクレオシドは、第2のストランドの3’Rリボヌクレオシドと結合することができ;および
【0018】
−ここでV、S、D、Z、Q、RおよびWのうちの1つ以上は、1つ以上のLNAモノマーを含む。)
もまた提供する。
【0019】
式IIaは、5’、3’、または5’および3’の両方でオーバーラップする塩基を有し、単一水平線によって表わされる相補的なヌクレオシドとの間に結合を備えた、第1のストランドRk−Vn−(Sm)−Wp−Rkおよび第2のストランドRk−Zn−(Dm)−Qp−Rkを有する、二本鎖RNA分子を表す。第1のストランドは5’〜3’方向(左側〜右側)で表わされるが、第2のストランドは第1のストランドに対して逆平行の向きで表わされる(左側〜右側で読む場合3’〜5’として見える)。
【0020】
本発明は、癌、または細菌性病原体もしくはウイルス病原体に関連した疾患もしくは障害について被験体を治療する方法であって、次式に従う化合物:
【化3】

(式中、
−nは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、n=0という条件では、p=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−pは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、p=0という条件では、n=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−V、W、ZおよびQはいずれかのヌクレオシドであり;
−mは1〜500もしくは10〜50のいずれかの整数、または5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90もしくは100を含む、それらの間のいずれかの整数であり;
−Sは、イノシン、イノシンアナログヌクレオシド、アデニンまたはアデニンアナログヌクレオシドであり;
−Dは、シチジン、シチジンアナログヌクレオシド、ウリジンまたはウリジンアナログヌクレオシドであり;および
−ここでV、W、S、Z、DおよびQのうちの1つ以上は、1つ以上のロックされた核酸(LNA)モノマーを含む。)
を、被験体に投与することを含む方法、にもまた関する。
【0021】
本発明は、上述の方法(式中、SはイノシンでありDはシトシンである)にもまた関する。さらに、化合物は免疫原(例えばHspE7)と共に投与されてもよい。
【0022】
本発明の他の態様に従って、免疫原に対する被験体の免疫応答を促進する方法であって、免疫原およびLNAを含むdsRNAを含む組成物を、被験体に投与することを含む方法が提供される。免疫原は、殺傷した生物全体、タンパク質、ペプチド、融合タンパク質、融合ペプチド、組換えタンパク質または組換えペプチドでありえる。免疫原はHspE7でありえる。LNAを含むdsRNAの例は、本発明の式II〜VIIを含むが、これらに限定されない。
【0023】
本発明のdsRNAを含む分子は1つまたは複数のLNAを含む。LNAを含むdsRNAは、dsRNA活性を保持しているが、安定性が増加した特性を示す。LNAは、一本鎖核酸および二本鎖核酸により、核酸塩基に特異的な二重らせんおよび三重らせんを形成することができる。これらの複合体は、正常な核酸により形成された対応する複合体よりも高い耐熱性を示す。
【0024】
本発明は、次式の化合物
n−(Sm)−Wp
式IVa
(式中、
−nは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、n=0という条件では、p=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−pは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間の任意の量であって、p=0という条件では、n=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−VおよびWは、いずれかのヌクレオシド、リボヌクレオシド、デオキシリボヌクレオシド、ヌクレオシドアナログ、リボヌクレオシドアナログまたはデオキシリボヌクレオシドアナログであり;
−mは1〜500もしくは10〜50のいずれかの整数、または5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90もしくは100を含む、それらの間のいずれかの整数であり;
−Sは、イノシン、イノシンアナログヌクレオシド、アデニンまたはアデニンアナログヌクレオシドであり、および;
−ここで1つまたはそれ以上のV、S、Wは、1つまたはそれ以上のロックされた核酸(LNA)モノマーを含む。)
もまた提供する。
【0025】
本発明は、次式の化合物
p−(Dm)−Zn
式IVb
(式中、
−nは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、n=0という条件では、p=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−pは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、p=0という条件では、n=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−ZおよびQは、いずれかのヌクレオシド、リボヌクレオシド、デオキシリボヌクレオシド、ヌクレオシドアナログ、リボヌクレオシドアナログまたはデオキシリボヌクレオシドアナログであり;
−mは1〜500もしくは10〜50のいずれかの整数、または5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90もしくは100を含む、それらの間のいずれかの整数であり;
−Dは、シトシン、シトシンアナログヌクレオシド、ウラシルまたはウラシルアナログヌクレオシドであり;および
−ここでZ、DおよびQのうちの1つ以上は、1つ以上のロックされた核酸(LNA)モノマーを含む。)
もまた提供する。
【0026】
本発明は、次式の化合物
【化4】

(式中、
−nは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、n=0という条件では、p=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−pは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、p=0という条件では、n=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−V、W、ZおよびQはいずれかのヌクレオシドであり;
−mは1〜500もしくは10〜50のいずれかの整数、または5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90もしくは100を含む、それらの間のいずれかの整数であり;
−Sは、イノシン、イノシンアナログヌクレオシド、アデニンまたはアデニンアナログヌクレオシドであり;
−Dは、シトシン、シトシンアナログヌクレオシド、ウラシルまたはウラシルアナログヌクレオシドであり;および
−ここでV、S、W、Z、DおよびQのうちの1つ以上は、1つ以上のLNAモノマーを含む。)
を製造する方法であって、
式Vn−(Sm)−Wpの化合物に従う第1のオリゴマーを、式Qp−(Dm)−Znの化合物に従う第2オリゴマーと約0.5−1.0から約1.0−0.5のモル比で混合する工程と、前記の第1のオリゴマーおよび第2のオリゴマーをアニールして二本鎖核酸を形成する工程とを含む方法もまた提供する。
【0027】
本発明は、次式の化合物
k1−Vn−(Sm)−Wp−Rk2
式IVc
(式中、
−nは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、n=0という条件では、p=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−pは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、p=0という条件では、n=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−V、Wは、いずれかのヌクレオシド、リボヌクレオシド、デオキシリボヌクレオシド、ヌクレオシドアナログ、リボヌクレオシドアナログまたはデオキシリボヌクレオシドアナログであり;
−mは1〜500もしくは10〜50のいずれかの整数、または5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90もしくは100を含む、それらの間のいずれかの整数であり;
−Sは、イノシン、イノシンアナログヌクレオシド、アデニンまたはアデニンアナログヌクレオシドであり;
−k1およびk2は、独立して、0〜10を含めたいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Rは、独立して、ヌクレオシド間結合基によってジェミナルヌクレオシドに結合されたいずれかのリボヌクレオシドであってもよいか、またはRは不在であってもよい。ある態様では、例えば、第1のストランドの5’Rリボヌクレオシドは、第2のストランドの3’Rリボヌクレオシドと結合することができ、ここでV、S、RおよびWのうちの1つ以上は、1つ以上のロックされた核酸(LNA)モノマーを含む。)
を提供する。
【0028】
本発明は、次式の化合物
k4−Qp−(Dm)−Zn−Rk3
式IVd
(式中、
−nは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、n=0という条件では、p=1、2、3、4、5、6または7、8、9または10であり;
−pは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、p=0という条件では、n=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−ZおよびQは、いずれかのヌクレオシド、リボヌクレオシド、デオキシリボヌクレオシド、ヌクレオシドアナログ、リボヌクレオシドアナログまたはデオキシリボヌクレオシドアナログであり;
−mは1〜500もしくは10〜50のいずれかの整数、または5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90もしくは100を含む、それらの間のいずれかの整数であり;
−Dは、シトシン、シトシンアナログヌクレオシド、ウラシルまたはウラシルアナログヌクレオシドであり;
−k3およびk4は、独立して、0〜10を含めたいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの整数であってもよく、;
−Rは、独立して、ヌクレオシド間結合基によってジェミナルヌクレオシドに結合されたいずれかのリボヌクレオシドであってもよいか、またはRは不在であってもよい。ある態様では、例えば、第1のストランドの5’Rリボヌクレオシドは、第2のストランドの3’Rリボヌクレオシドと結合することができ、ここでR、Z、DおよびQのうちの1つ以上は、1つ以上のロックされた核酸(LNA)モノマーを含む。)を提供する。
【0029】
本発明は、次式の化合物
【化5】

(式中、
−nは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、n=0という条件では、p=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−pは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、p=0という条件では、n=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−V、W、ZおよびQはいずれかのヌクレオシドであり;
−mは1〜500もしくは10〜50のいずれかの整数、または5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90もしくは100を含む、それらの間のいずれかの整数であり;
−Sは、イノシン、イノシンアナログヌクレオシド、アデニンまたはアデニンアナログヌクレオシドであり;
−Dは、シトシン、シトシンアナログヌクレオシド、ウラシルまたはウラシルアナログヌクレオシドであり;
−k1、k2、k3およびk4は、独立して、0〜10を含めたいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの整数であってもよく;
【0030】
−Rは、独立してヌクレオシド間結合基によってジェミナルヌクレオシドに結合された任意のリボヌクレオシドであってもよいか、またはRは不在であってもよい。)を製造する方法であって、式Rk−Vn−(Sm)−Wp−Rkの化合物に従う第1のオリゴマーを、式Rk−Qp−(Dm)−Zn−Rkの化合物に従う第2オリゴマーと約0.5−1.0から約1.0−0.5のモル比で混合することと、前記の第1のオリゴマーおよび第2のオリゴマーをアニールして二本鎖核酸を形成することとを含む方法、を提供する。
【0031】
本発明は、次式の化合物:
VIa:
【化6】

VIb:
【化7】

VIc:
【化8】

VId:
【化9】

(式中、
−ELNAはCpGまたはCpGモチーフであり、ここでCpGまたはCpGモチーフを含むヌクレオシド、C、Gのうちの1つ以上はLNAであり;
−FLNAはCpGまたはCpGモチーフであり、ここでCpGまたはCpGモチーフを含むヌクレオシド、C、Gのうちの1つ以上はLNAであり;
−mは1〜500、もしくは10〜50のいずれかの整数または5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90もしくは100を含む、それらの間のいずれかの整数であり;
−Sは、イノシン、イノシンアナログヌクレオシド、アデニンまたはアデニンアナログヌクレオシドであり;
−Dは、シトシン、シトシンアナログヌクレオシド、ウラシルまたはウラシルアナログヌクレオシドであり;
−k1、k2、k3およびk4は、独立して、0〜10を含めたいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Rは、独立して、ヌクレオシド間結合によって連結されるいずれかのリボヌクレオシドであってもよい。)を提供する。
【0032】
本発明は、次式のうちのいずれか1つの化合物:
VIIa: Rk3−(Sm)−(ELNA
VIIb: Rk2−(Dm)−(FLNA
VIIc: Rk3−(Dm)−(ELNA
VIId: Rk1−(Sm)−(FLNA
VIIe: (ELNA)−(Sm)−Rk3
VIIf: (FLNA)−(Dm)−Rk1
VIIg: (ELNA)−(Dm)−Rk2
VIIh: (FLNA)−(Sm)−Rk1
(式中、−ELNAはCpGまたはCpGモチーフであり、ここでCpGまたはCpGモチーフを含むヌクレオシド、C、Gのうちの1つ以上はLNAであり;
−FLNAはCpGまたはCpGモチーフであり、ここでCpGまたはCpGモチーフを含むヌクレオシド、C、Gのうちの1つ以上はLNAであり;
−mは1〜500もしくは10〜50のいずれかの整数、または5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90もしくは100を含む、それらの間のいずれかの整数であり;
−Sは、イノシン、イノシンアナログヌクレオシド、アデニンまたはアデニンアナログヌクレオシドであり;
−Dは、シトシン、シトシンアナログヌクレオシド、ウラシルまたはウラシルアナログヌクレオシドであり;
−k1、k2、k3およびk4は、独立して、0〜10を含めたいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Rは、独立して、ヌクレオシド間結合によって連結されるいずれかのリボヌクレオシドであってもよい。)もまた提供する。
【0033】
本発明のいくつかの態様に従って、
−ELNAは配列番号:23であり、および
−FLNAは配列番号:24である。
【0034】
本発明は、次式のうちのいずれか1つの化合物:
VIe:
【化10】

VIf:
【化11】

VIg:
【化12】

VIh:
【化13】

(式中、
−mは1〜500もしくは10〜50のいずれかの整数、または5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90もしくは100を含む、それらの間のいずれかの整数であり;
−Sは、イノシン、イノシンアナログヌクレオシド、アデニンまたはアデニンアナログヌクレオシドであり;
−Dは、シトシン、シトシンアナログヌクレオシド、ウラシルまたはウラシルアナログヌクレオシドであり;
−k1、k2、k3およびk4は、独立して、0〜10を含めたいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Rは、独立してヌクレオシド間結合によって連結されるいずれかのリボヌクレオシドであってもよい。)を提供する。
【0035】
本発明は、次式のうちのいずれか1つの化合物:
VIi:Rk1−(Sm)−GLNA−TLNA−CLNA−GLNA−TLNA−TLNA−(Dm)−Rk2
VIj:Rk3−(Dm)−CLNALNALNALNALNALNA−(Sm)−Rk4
VIk:Rk1−(Dm)−GLNA−TLNA−CLNA−GLNA−TLNA−TLNA−(Sm)−Rk2
VIl:Rk3−(Sm)−CLNALNALNALNALNALNA−(Dm)−Rk4
VIlm:Rk1−(Sm)−GLNA−TLNA−CLNA−GLNA−TLNA−TLNA−(Sm)−Rk2
VIn:Rk3−(Dm)−CLNALNALNALNALNALNA−(Dm)−Rk4
VIo:Rk1−(Dm)−GLNA−TLNA−CLNA−GLNA−TLNA−TLNA−(Dm)−Rk2
VIp:Rk3−(Sm)−CLNALNALNALNALNALNA−(Sm)−Rk4
(式中、
−mは1〜500のいずれかの整数または5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90もしくは100を含む、それらの間のいずれかの整数であり;
−Sは、イノシン、イノシンアナログヌクレオシド、アデニンまたはアデニンアナログヌクレオシドであり;
−Dは、シトシン、シトシンアナログヌクレオシド、ウラシルまたはウラシルアナログヌクレオシドであり;
−k1、k2、k3およびk4は、独立して、0〜10を含めたいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Rは、独立して、ヌクレオシド間結合によって連結されるいずれかのリボヌクレオシドであってもよい。)を提供する。
【0036】
本発明は、次式の化合物
VIe:
【化14】

(式中、
−mは1〜500もしくは10〜50のいずれかの整数、または5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90もしくは100を含む、それらの間のいずれかの整数であり;
−Sは、イノシン、イノシンアナログヌクレオシド、アデニンまたはアデニンアナログヌクレオシドであり;
−Dは、シトシン、シトシンアナログヌクレオシド、ウラシルまたはウラシルアナログヌクレオシドであり;
−k1、k2、k3およびk4は、独立して、0〜10を含めたいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの整数でありえ;
−Rは、独立して、ヌクレオシド間結合によって連結されるいずれかのリボヌクレオシドであってもよい。)
を製造する方法(A)であって、
次式
VIi:Rk1−(Sm)−GLNA−TLNA−CLNA−GLNA−TLNA−TLNA−(Dm)−Rk2
に従う第1のオリゴマーを、次式
VIj:Rk3−(Dm)−CLNALNALNALNALNALNA−(Sm)−Rk4
に従う第2のオリゴマーと約0.5:1.0から約1.0:0.5のモル比で混合することと、
前記の第1のオリゴマーおよび第2のオリゴマーをアニールして二本鎖核酸を形成することとを含む方法、を提供する。
【0037】
本発明は、次式の化合物
VIf:
【化15】

(式中、
−mは1〜500もしくは10〜50のいずれかの整数、または5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90もしくは100を含む、それらの間のいずれかの整数であり;
−Sは、イノシン、イノシンアナログヌクレオシド、アデニンまたはアデニンアナログヌクレオシドであり;
−Dは、シトシン、シトシンアナログヌクレオシド、ウラシルまたはウラシルアナログヌクレオシドであり;
−k1、k2、k3およびk4は、独立して、0〜10を含めたいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Rは、独立して、ヌクレオシド間結合によって連結されるいずれかのリボヌクレオシドであってもよい。)
を製造する方法(B)であって、
【0038】
次式の化合物
VIk:Rk1−(Dm)−GLNA−TLNA−CLNA−GLNA−TLNA−TLNA−(Sm)−Rk2
に従う第1のオリゴマーを、次式の化合物
VIl:Rk3−(Sm)−CLNALNALNALNALNALNA−(Dm)−Rk4
に従う第2のオリゴマーと約0.5:1.0から約1.0:0.5のモル比で混合することと、
前記の第1のオリゴマーおよび第2のオリゴマーをアニールして二本鎖核酸を形成することと含む方法、を提供する。
【0039】
本発明は、次式の化合物
VIg:
【化16】

(式中、
−mは1〜500もしくは10〜50のいずれかの整数、または5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90もしくは100を含む、それらの間のいずれかの整数であり;
−Sは、イノシン、イノシンアナログヌクレオシド、アデニンまたはアデニンアナログヌクレオシドであり;
−Dは、シトシン、シトシンアナログヌクレオシド、ウラシルまたはウラシルアナログヌクレオシドであり;
−k1、k2、k3およびk4は、独立して、0〜10を含めたいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Rは、独立して、ヌクレオシド間結合によって連結されるいずれかのリボヌクレオシドであってもよい。)
を製造する方法(C)であって、
【0040】
次式の化合物
VIm:Rk1−(Sm)−GLNA−TLNA−CLNA−GLNA−TLNA−TLNA−(Sm)−Rk2
に従う第1のオリゴマーを、次式の化合物
VIn:Rk3−(Dm)−CLNALNALNALNALNALNA−(Dm)−Rk4
に従う第2のオリゴマーと約0.5:1.0から約1.0:0.5のモル比で混合することと、
前記の第1のオリゴマーおよび第2のオリゴマーをアニールして二本鎖核酸を形成することとを含む方法、を提供する。
【0041】
本発明は、次式の化合物
VIh:
【化17】

(式中、
−mは1〜500もしくは10〜50のいずれかの整数、または5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90もしくは100を含む、それらの間のいずれかの整数であり;
−Sは、イノシン、イノシンアナログヌクレオシド、アデニンまたはアデニンアナログヌクレオシドであり;
−Dは、シトシン、シトシンアナログヌクレオシド、ウラシルまたはウラシルアナログヌクレオシドであり;
−kは0〜10を含めたいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Rは、独立して、ヌクレオシド間結合によって連結されるいずれかのリボヌクレオシドであってもよい。)
を製造する方法(D)であって、
【0042】
次式の化合物
VIo:Rk1−(Dm)−GLNA−TLNA−CLNA−GLNA−TLNA−TLNA−(Dm)−Rk2
に従う第1のオリゴマーを、次式の化合物
VIp:Rk3−(Sm)−CLNALNALNALNALNALNA−(Sm)−Rk4
に従う第2のオリゴマーと約0.5:1.0から約1.0:0.5のモル比で混合することと、
前記の第1のオリゴマーおよび第2のオリゴマーをアニールして二本鎖核酸を形成することとを含む方法、を提供する。
【0043】
本発明は、次式に従う化合物:
【化18】

もまた提供する。
【0044】
本発明は、式IIIaに従って化合物を製造する方法であって、配列番号:1のオリゴマーおよび配列番号:2のオリゴマーの各々を組み合わせることと、オリゴマーをアニールさせて式IIIaの二本鎖化合物を提供することとを含む方法、もまた提供する。
【0045】
本発明は、次式に従う化合物:
【化19】

【化20】

【化21】

もまた提供する。
【0046】
本発明は、式Va、VbおよびVcに従う化合物を製造する方法であって、配列番号:3に従うオリゴマーおよび配列番号:4に従うオリゴマー、または配列番号:5に従うオリゴマーおよび配列番号:6に従うオリゴマー、または配列番号:7に従うオリゴマーおよび配列番号:8に従うオリゴマーを組み合わせることと;オリゴマーをアニールさせて式Va、VbおよびVcで示される二本鎖核酸化合物をそれぞれ産生することとを含む方法、もまた提供する。
(I15)−G−TLNA−GLNA−A−TLNA−A−TLNA−GLNA(配列番号:3)
(C15)−CLNA−A−TLNA−A−TLNA−C−ALNA−CLNA(配列番号:4)

LNA−(I15)−G−TLNA−GLNA−A−TLNA−A−TLNA(配列番号:5)
LNA−(C15)−CLNA−A−TLNA−A−U−CLNA−ALNA(配列番号:6)

LNA−GLNA−(I15)−TLNA−TLNA−A−TLNA−ALNA(配列番号:7)
LNA−CLNA−(C15)−CLNA−A−TLNA−A−TLNA−CLNA(配列番号:8)
【0047】
本発明は、3’非対合末端を備えた二本鎖オリゴマーもまた提供する。本発明は、さらに3’非対合末端を備えた二本鎖オリゴマーを作製する方法であって、配列番号:9に従うオリゴマーおよび配列番号:10に従うオリゴマー、または配列番号:11に従うオリゴマーおよび配列番号:12に従うオリゴマー、または配列番号:11に従うオリゴマーおよび配列番号:25に従うオリゴマーを組み合わせることと、組み合わせたものをアニールさせてそれぞれ式Vdおよび式Veにおいて示される二本鎖核酸化合物を産生することとを含む方法、を提供する。
LNA−GLNA−(I)15−(A)15(配列番号:9)
(C)15−CLNA−CLNA−(U)15(配列番号:10)
LNA−GLNA−(I)10−(A)10(配列番号:11)
(U)10−CLNA−CLNA−(C)10(配列番号:12)
(C)10−CLNA−CLNA−(U)10(配列番号:25)
【0048】
本発明は、CpGモチーフを含む二本鎖オリゴマーもまた提供する。本発明は、配列番号:13に従うオリゴマーおよび配列番号:14に従うオリゴマー、または配列番号:15に従うオリゴマーおよび配列番号:16に従うオリゴマー、または配列番号:17に従うオリゴマーおよび配列番号:18に従うオリゴマー、または配列番号:19に従うオリゴマーおよび配列番号:20に従うオリゴマー、または配列番号:21に従うオリゴマーおよび配列番号:22に従うオリゴマーを組み合わせることと、オリゴマーをアニールさせて、式VIg、VIh、VIi、VIjおよびVIkに従うdsRNA化合物を産生することと、を含む二本鎖オリゴマーを作製する方法もまた提供する。
LNA−GLNA−(I)15−GLNA−TLNA−CLNA−GLNA−TLNA−TLNA−(I)15−GLNA−GLNA(配列番号:13)
LNA−CLNA−(C)15−ALNA−ALNA−CLNA−GLNA−ALNA−CLNA−(C)15−CLNA−CLNA(配列番号:14)
LNA−GLNA−(I)15−GLNA−TLNA−CLNA−GLNA−TLNA−TLNA−(配列番号:15)
LNA−ALNA−CLNA−GLNA−ALNA−CLNA−(C)15−CLNA−CLNA(配列番号:16)
(I)15−GLNA−TLNA−CLNA−GLNA−TLNA−TLNA(配列番号:17)
(C)15−ALNA−ALNA−CLNA−GLNA−ALNA−CLNA(配列番号:18)
LNA−(I)15−GLNA−TLNA−CLNA−GLNA−TLNA−TLNA−(配列番号:19)
LNA−(C)15−ALNA−ALNA−CLNA−GLNA−ALNA−CLNA(配列番号:20)
LNA−GLNA−(I)15−GLNA−TLNA−CLNA−GLNA−TLNA−TLNA(配列番号:21)
LNA−CLNA−(C)15−ALNA−ALNA−CLNA−GLNA−ALNA−CLNA(配列番号:22)
【0049】
上述されるような本発明の化合物は、1つまたはそれ以上のLNAを含むCpGモチーフを含む。LNAを含む核酸は、CpG関連活性を保持しているが、安定性が増加した特性を示す。LNAは、一本鎖核酸および二本鎖核酸により、核酸塩基に特異的な二重らせんおよび三重らせんを形成することができる。これらの複合体は、正常な核酸により形成された対応する複合体よりも高い耐熱性を示す。
【0050】
本発明のいくつかの態様に従う式VIa〜式VId、式VIIa〜式VIIh、または式VIIIa〜式VIIIhのうちのいずれか1つによって定義された化合物において、
−ELNAは配列番号:23であり、および
−FLNAは配列番号:24である。
【0051】
本発明のいくつかの態様に従う式II、式IIa〜式IIe、式IVa〜式IVd、式VIa〜式VId、式VIe〜式VIh、式VIi〜式VIp、式VIIa〜式VIIh、式VIIIa〜式VIIIhのうちのいずれか1つによって定義された化合物において、上で定義されるような化合物のSはイノシンでありDはシトシンである。
【0052】
本発明のいくつかの態様に従う、式II、式IIa〜式IIe、式III、式IIIa〜式IIId、式IVa〜式IVd、式Va〜式Vc、式VIa〜式VId、式VIe〜式VIh、式VIi〜式VIp、式VIIa〜式VIIh、式VIIIa〜式VIIIhのうちのいずれかによって上で定義されるような化合物は、ポリリジン、ポリアルギニン、ポリオルニチンを含むポリカチオン性ポリペプチドをさらに含んでもよい。
【0053】
本発明は、上で定義されるような化合物(式II、式IIa〜式IIe、式III、式IIIa〜式IIId、式IVa〜式IVd、式Va〜式Vc、式VIa〜式VId、式VIe〜式VIh、式VIi〜式VIp、式VIIa〜式VIIh、式VIIIa〜式VIIIh)および免疫原(例えばHspE7)を含む組成物もまた提供する。本発明は、薬学的に許容される量の組成物を被験体に投与することを含む、被験体を治療する方法もまた提供する。
【0054】
本発明の他の態様に従って、免疫原に対する被験体の免疫応答を促進する方法であって、免疫原、および式II、式IIa〜式IIe、式III、式IIIa〜式IIId、式IVa〜式IVd、式Va〜式Vc、式VIa〜式VId、式VIe〜式VIh、式VIi〜式VIp、式VIIa〜式VIIh、式VIIIa〜式VIIIhのうちのいずれか1つによって上で定義されるような化合物を含む組成物を、被験体に投与することを含む方法が提供される。免疫原は、殺傷した生物全体、タンパク質、ペプチド、融合タンパク質、融合ペプチド、組換えタンパク質または組換えペプチドでありえる。免疫原はHspE7でありえる。
【0055】
本発明の他の態様に従って、1〜500のイノシン、シトシン、またはイノシンリボヌクレオチドおよびシトシンリボヌクレオチドの組合せ、ならびに1〜10のロックされた核酸残基を含む第1の一本鎖ヌクレオチドポリマーと;1〜500のイノシン、シトシン、またはイノシンリボヌクレオチドおよびシトシンリボヌクレオチドの組合せ、ならびに1〜10のロックされた核酸残基を含む第2の一本鎖ヌクレオチドポリマーとを含み;ここで第1の一本鎖ヌクレオチドポリマーおよび第2の一本鎖ヌクレオチドポリマーが水素結合して二本鎖核酸を形成し、二本鎖核酸が二本鎖ポリIC領域およびロックされた核酸残基を含む二本鎖領域を含む、化合物が提供される。
【0056】
本発明は、1〜500のイノシン、シトシン、またはイノシンリボヌクレオチドおよびシトシンリボヌクレオチドの組合せ、ならびに配列番号:23に従う核酸配列を含む第1の一本鎖ヌクレオチドポリマーと;1〜500のイノシン、シトシン、またはイノシンリボヌクレオチドおよびシトシンリボヌクレオチドの組合せ、ならびに配列番号:24に従う核酸配列を含む第2の一本鎖ヌクレオチドポリマーとを含み;ここで第1の一本鎖ヌクレオチドポリマーおよび第2の一本鎖ヌクレオチドポリマーが水素結合して二本鎖核酸を形成し、二本鎖核酸が二本鎖ポリIC領域およびロックされた核酸残基を含む二本鎖領域を含む、化合物もまた提供する。
【0057】
本発明は、1〜500のイノシン、シトシン、またはイノシンリボヌクレオチドおよびシトシンリボヌクレオチドの組合せ、ならびに配列番号:23に従う核酸配列を含む第1の一本鎖ヌクレオチドポリマーと;1〜500のイノシン、シトシン、またはイノシンリボヌクレオチドおよびシトシンリボヌクレオチドの組合せ、ならびに配列番号:24に従う核酸配列を含む第2の一本鎖ヌクレオチドポリマーとを含み;ここで第1の一本鎖ヌクレオチドポリマーおよび第2の一本鎖ヌクレオチドポリマーが水素結合して二本鎖核酸を形成し、二本鎖核酸が二本鎖ポリIC領域およびロックされた核酸残基を含む二本鎖領域を含む、アジュバントまたはアジュバント組成物をさらに提供する。
【0058】
本発明は、1〜500のイノシン、シトシン、またはイノシンリボヌクレオチドおよびシトシンリボヌクレオチドの組合せ、ならびに1〜10のロックされた核酸残基を含む第1の一本鎖ヌクレオチドポリマーと;1〜500のイノシン、シトシン、またはイノシンリボヌクレオチドおよびシトシンリボヌクレオチドの組合せ、ならびに1〜10のロックされた核酸残基を含む第2の一本鎖ヌクレオチドポリマーとを含み;ここで第1の一本鎖ヌクレオチドポリマーおよび第2の一本鎖ヌクレオチドポリマーが水素結合して二本鎖核酸を形成し、二本鎖核酸が二本鎖ポリIC領域およびロックされた核酸残基を含む二本鎖領域を含む、アジュバントまたはアジュバント組成物をさらに提供する。
【0059】
本発明は、TLR3受容体およびTLR9受容体のためのデュアル受容体アゴニスト活性を有するアジュバントまたはアジュバント組成物であって、1〜500のイノシン、シトシン、またはイノシンリボヌクレオチドおよびシトシンリボヌクレオチドの組合せ、ならびに配列番号:23に従う核酸配列を含む第1の一本鎖ヌクレオチドポリマーと;1〜500のイノシン、シトシン、またはイノシンリボヌクレオチドおよびシトシンリボヌクレオチドの組合せ、ならびに配列番号:24に従う核酸配列を含む第2の一本鎖ヌクレオチドポリマーとを含み;ここで第1の一本鎖ヌクレオチドポリマーおよび第2の一本鎖ヌクレオチドポリマーが水素結合して二本鎖核酸を形成し、二本鎖核酸が二本鎖ポリIC領域およびロックされた核酸残基を含む二本鎖領域を含む、アジュバントまたはアジュバント組成物、をさらに提供する。
【0060】
本発明のこの要約は、必ずしも本発明のすべての特徴について記述するとは限らない。他の態様および本発明の特徴は、本発明の具体的な実施形態の以下の説明の検討に際して当業者に明らかになる。
【0061】
本発明のこれらおよび他のものの特徴は、添付された図面が参照される以下の説明からより明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の実施形態で用いる、式VdおよびVeに従う二本鎖核酸化合物を示した図である。
【図2】本発明の実施形態で用いる、式VIg〜式VIkに従う二本鎖核酸を示した図である。
【図3】本発明の実施形態で用いる、ポリAおよびポリUの領域を含む二本鎖核酸を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0063】
本発明は免疫刺激剤に関し、二本鎖のロックされた核酸(LNA)組成物を提供する。核酸はdsRNAを含みうる。
【0064】
本明細書における例の使用(用語の例を含む)は、説明の目的のみのためであり、本発明の実施形態の範囲および意味を本明細書において限定するようには意図されない。
【0065】
本発明は、ポリIおよびポリCのオリゴヌクレオチドポリマー、またはポリAおよびポリUのオリゴヌクレオチドポリマーを含み、ここでオリゴヌクレオチドポリマーの各々が少なくとも1つのロックされた核酸(LNA)残基を含む、組成物を提供する。dsRNAは、約等モルの量のポリIおよびポリCのオリゴヌクレオチドポリマー(ポリI:C)、または約等モルの量のポリAおよびポリUのオリゴヌクレオチドポリマー(ポリA:U)を含んでもよい。
【0066】
さらに本発明は、1対のオリゴヌクレオチドポリマーを含み、各々がI(イノシン)およびC(シトシン)ヌクレオシドの混合物を含み、ここでその1対のオリゴヌクレオチドポリマー中のIヌクレオシドおよびCヌクレオシドは、その1対のオリゴヌクレオチドポリマーがハイブリダイズできるようにアレンジされて二本鎖分子を形成する、組成物を提供する。
【0067】
本発明は、ポリIおよびポリCのオリゴヌクレオチドポリマー、またはポリAおよびポリUのオリゴヌクレオチドポリマーを含み、ここでオリゴヌクレオチドポリマーの各々が少なくとも1つのCpGモチーフおよび少なくとも1つのロックされた核酸(LNA)残基を含む、組成物をさらに提供する。CpGモチーフは少なくとも1つのLNA残基を含んでもよい。dsRNAは、約等モルの量のポリIおよびポリCのオリゴヌクレオチドポリマー(ポリI:C)、または約等モルの量のポリAおよびポリUのオリゴヌクレオチドポリマー(ポリA:U)を含んでもよい。
【0068】
本発明は、少なくとも1つのCpGモチーフおよび少なくとも1つのLNA残基、ならびにI残基およびC残基の組合せまたはA残基およびU残基の組合せを含むオリゴヌクレオチドポリマーを含む組成物をさらに提供する。オリゴヌクレオチドポリマーは、ハイブリダイズして二本鎖分子(例えば二本鎖RNA(dsRNA))を形成してもよい。例えば、CpGモチーフを含み、1つまたはそれ以上のLNAを有するdsRNAは、1つまたはそれ以上のLNAを含むポリI:C化合物であってもよい。dsRNAは、約等モルの量のポリIおよびポリCのオリゴヌクレオチドポリマー(ポリI:C)、または約等モルの量のポリAおよびポリUのオリゴヌクレオチドポリマー(ポリA:U)を含んでもよい。他の実施例において、オリゴヌクレオチドポリマーは、1つまたはそれ以上のLNAを含むCpGモチーフ、ならびにIヌクレオシドおよびCヌクレオシドの混合物、またはAヌクレオシドおよびUのヌクレオシドの混合物を含んでもよく、ここでCpGモチーフ、ならびに対中の各オリゴヌクレオチドのIヌクレオシドおよびCヌクレオシドがハイブリダイズするようにアレンジされて二本鎖分子を形成する。
【0069】
少なくとも1つのCpGモチーフおよび1つまたはそれ以上のLNAを含む本発明のdsRNAは、例えば、アジュバント、または免疫刺激剤、または治療剤として様々な目的のために使用されてもよいが、これらの使用に限定されない。例えば、少なくとも1つのCpGモチーフおよび1つまたはそれ以上のLNAを含むdsRNAは、1つまたはそれ以上のLNAを含むポリI:C化合物であってもよい。
【0070】
免疫刺激剤は、免疫応答を開始するか、または免疫応答を開始する際に触媒効果を提供する、化合物または組成物である。免疫応答は、もっぱらサイトカイン(例えばインターフェロン、インターロイキン、コロニー刺激因子および同種のもの)の産生および分泌の誘導などの、先天性(または非適応的)免疫応答でありえ、それは今度は、食細胞を刺激して移動させ、外来の免疫原を非特異的に捕食させ、適応的免疫系による認識のための免疫原を提示させる。あるいは、免疫応答は、特定の免疫原(抗原提示細胞とも呼ばれる食細胞により提示されたものなどの)の存在に応答する、適応的免疫応答でありうる。
【0071】
用語「1つ(a)」または「1つ(an)」の使用は、単数および複数の参照の両方を含む。
【0072】
アジュバントは、単独では特異的な免疫原性効果がないが、特異的な免疫原または免疫原群に対する応答を増加または促進させるように免疫系を刺激する免疫刺激剤である。免疫原が先天性免疫系または適応的免疫系の応答を誘導する能力は、免疫原の「生物学的活性」と呼ばれる。アジュバントは、免疫原の生物学的活性を仲介、増大、または刺激できる。いくつかの実施例において、免疫原はアジュバントの非存在下において非常にわずかまたは無視できる生物学的活性を有しうる。
【0073】
免疫原の生物学的活性、は当技術分野において公知のいくつかの分析のいずれかにより測定できる。例えば、抗原特異的CD8陽性Tリンパ球の誘導は、ELISPOT分析の使用によって定量されてもよい(Asai et al 2000 Clin. Diag. Lab Immunol 7:145-154)。ELISPOT分析の他のバージョンは、他のサイトカインのために使用されてもよく、例えば、Kalyzhny et al 2005. Methods Mol Biol 302:15-31;Ott, et al. J. Immunol. Methods. 2004 Feb 15;285(2):223-35;Forsthuber, et al. Science, 271: 1728-1730を参照。免疫原に対する応答のモニタリングのために有用でありうる他のT細胞分析は、細胞内サイトカインフローサイトメトリー、増殖分析、抗体マイクロアレイおよび同種のものを含む。例えば、Nagorsen et al 2004. Expert Opin Biol Ther 4:1677-84、または実験免疫学のハンドブック(Handbook of Experimental Immunology)、l−IV巻、D. M. WeirおよびC. C. Blackwell編、1986年、ブラックウェル・サイエンティフィック・パブリケーション(Blackwell Scientific Publications)社を参照。インターフェロン−αおよびインターフェロン−βはインターフェロンELISAキットにより定量されてもよい(Kim et al 2004. Nature Biotechnology 22:321-325)。多重化分析、例えばビーズベースシステム(ルミネックス(Luminex)、パノミックス(Panomics)および同種のもの)は、複数のサイトカインの同時定量を可能にする。サイトカインの例は、IL−1α、IL−1β、IL−2、Il−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−9、IL−10、IL−12(p70)、IL−13、IL−15、IL−17、IL−18、IFNα、IFNβ、IFNγ、GM−CSF、TNFα、G−CSF、MIP−1α、MIP−1β、MCP−1、エオタキシン、ランテス、FGF−塩基性、VEGF、および同種のものを含む。明確にするために、用語「サイトカイン」は、リンホカイン、インターロイキンまたはケモカインなどの代わりの呼称を含む。
【0074】
用語「被験体」および「患者」は、同じ意味で使用できる。「被験体」は、動物、またはマウス、ラット、イヌ、ネコ、ブタ、もしくはサル、またはチンパンジーもしくはヒトを含むがこれらに限定されない霊長類を含むが、これらに限定されない哺乳類を指す。被験体は特定の免疫原または免疫原群に関して免疫学的にナイーブであるか、または被験体は事前に特定の免疫原または免疫原群に暴露されうる。事前の暴露は、例えば、特定の免疫原もしくは免疫原群による計画的免疫、特定の免疫原もしくは免疫原群を含む感染因子への暴露、または第2の免疫原もしくは免疫原群に対する免疫応答を可能にする第1の免疫原もしくは免疫原群への交差反応性暴露に由来してもよい。第2の免疫原または免疫原群は、第1の免疫原または免疫原群に類似のもの、それらと同一のもの、またはそれらと異なるものであってもよい。
【0075】
本明細書において使用されるように、用語「LNA修飾したオリゴヌクレオチド」は、1つまたは複数のLNAモノマーにより、完全または部分的のいずれかで修飾された任意のオリゴヌクレオチドを含む。したがって、LNA修飾したオリゴヌクレオチドは完全にLNAモノマーにより構成してもよいか、またはLNA修飾したオリゴヌクレオチドは1つのLNAモノマーを含んでもよい。
【0076】
用語「DNAモノマー」は窒素含有塩基に結合するデオキシリボース糖を指し、一方用語「RNAモノマー」は窒素含有塩基に結合するリボース糖を指す。本発明の様々な実施形態に従う組成物を含みうるDNAモノマーの例は、デオキシアデノシン、デオキシグアノシン、デオキシチミジン、デオキシウリジン、デオキシシチジン、デオキシイノシンおよび同種のものを含むが、これらに限定されない。本発明の様々な実施形態に従う組成物を含みうるRNAモノマーの例は、アデノシン、グアノシン、5−メチルウリジン、ウリジン、シチジン、イノシンおよび同種のものを含むが、これらに限定されない。当技術分野において公知であるように、本発明の様々な実施形態に従う他のDNAモノマーまたはRNAモノマーは、他の窒素含有塩基を含んでもよい。
【0077】
本明細書において使用されるように、用語「LNAモノマー」は、典型的にはUS6,268,490、US6,794,499、US7,034,133(その各々は参照することにより本明細書に組み入れられる)に記述されるような2’−4’環状結合を有するヌクレオシドを指す。二環式ヌクレオシド(以下参照)はオリゴヌクレオチドに立体配座的制限を提供し、未修飾オリゴヌクレオチドと比較して、ハイブリダイゼーションまたは安定性のプロフィールの変更を提供しうる。
【0078】
用語「ヌクレオシド」は、糖環の炭素−1を介して窒素含有塩基に結合するリボース糖またはデオキシリボース糖の分子を指す。窒素含有塩基の例は、アデニン、グアニン、6−チオグアニン、ヒポキサンチン、キサンチンなどのプリン、ならびにシトシン、チミンおよびウラシルなどのピリミジンを含む。プリンヌクレオシドの例は、アデノシン(A)、グアノシン(G)、イノシン(I)、2’−O−メチル−イノシン、2’−O−メチル−アデノシン、2’−O−メチル−グアニン、2−クロロデオキシアデノシン、7−ハロ−7−デアザ−アデノシン、7−ハロ−7−デアザ−グアニン、7−プロピン−7−デアザアデノシン、7−プロピン−7−デアザ−グアニン、2−アミノ−アデノシン、7−デアザイノシン、7−チア−7,9−ジデアザイノシン、フォルマイシンB、8−アザイノシン、9−デアザイノシン、アロプリノールリボシド、8−ブロモ−イノシン、8−クロロイノシン、7−デアザ−2−デオキシ−キサントシン、7−デアザ−8−アザ−アデノシン、7−デアザ−8−アザ−グアノシン、7−デアザ−8−アザ−デオキシアデノシン、7−デアザ−8−アザ−デオキシグアノシン、7−デアザ−アデノシン、7−デアザ−グアノシン、7−デアザ−デオキシアデノシン、7−デアザ−デオキシグアノシン、8−アミノ−アデノシン、8−アミノ−デオキシアデノシン、8−アミノ−グアノシン、8−アミノ−デオキシグアノシン,3−デアザ−デオキシアデノシン、3−デアザ−アデノシン、6−チオ−デオキシグアノシン、N6−イソペンテニルアデノシン、1−メチルアデノシン、1−メチルプソイドウリジン、1−メチルグアノシン、1−メチルイノシン、2,2−ジメチルグアノシン、2−メチルアデノシン、2−メチルグアノシン、N6−メチルアデノシン、7−メチルグアノシン、2−メチルチオN6−イソペンテニルアデノシン、N−((9−β−D−リボフラノシル−2−メチルチオプリン−6−イル)カルバモイル)スレオニン、N−((9−β−D−リボフラノシルプリン−6−イル)N−メチルカルバモイル)スレオニン、N−((9−β−D−リボフラノシルプリン−6−イル)カルバモイル)スレオニン、ワイブトシン、ワイブトキソシンおよび同種のもの、ならびにFreierなど1997(Nucleic Acids Res. 25:4429-4443)(参照することにより本明細書に組み入れられる)に記述されているような他のプリンヌクレオシドを含む。
【0079】
ピリミジンヌクレオシドの例は、デオキシウリジン(dU)、ウリジン(U)、シチジン(C)、デオキシシチジン(dC)、チミジン(T)、デオキシチミジン(dT)、5−フルオロ−ウラシル、5−ブロムウラシル、2’−O−メチル−ウリジン、2’−O−メチルシチジン、5−ヨードウラシル、5−メトキシ−エトキシ−メチル−ウラシル、5−プロピニルデオキシウリジン、シュードイソシチジン、5−アザシチジン、5−(1−プロピニル)シチジン、2’−デオキシシュードウリジン、4−チオ−デオキシチミジン、4−チオ−デオキシウリジン、4−アセチルシチジン、5−(カルボキシヒドロキシメチル)ウリジン2’−O−メチルシチジン、5−カルボキシメチルアミノメチルウリジン、ジヒドロウリジン、2’−O−メチルシュードウリジン、3−メチルシチジン、5−メチルシチジン、5−メチルアミノメチルウリジン、5−メトキシアミノメチル−2−チオウリジン、5−メトキシカルボニルメチル−2−チオウリジン、5−メトキシカルボニルメチルウリジン、5−メトキシウリジン、ウリジン−5−オキシ酢酸−メチルエステル、ウリジン−5−オキシ酢酸、シュードウリジン、2−チオシチジン、5−メチル−2−チオウリジン、2−チオウリジン、4−チオウリジン、5−メチルウリジン、2’−O−メチル−5−メチルウリジン、2’−O−メチルウリジン、3−(3−アミノ−3−カルボキシ−プロピル)ウリジンおよび同種のもの、ならびにFreierなど、1997(Nucleic Acids Res. 25:4429-4443)において開示されるような他の置換されたピリミジンを含む。
【0080】
プリンヌクレオシドまたはピリミジンヌクレオシドは、標準的な方法を使用するオリゴヌクレオチド合成において使用されるホスホアミダイト誘導体もまた含む。
【0081】
例えばUS6268490(参照することにより組み入れられる)中で記述されるように、用語ヌクレオシドは、式(I)に従う二環式ヌクレオシドアナログ:
【化22】

(式I)
をさらに含む。
−Bは、任意の窒素含有塩基(例えばピリミジン核酸塩基またはプリン核酸塩基)またはそのアナログありえる。
−XおよびYは、同一または異なっていてもよく、いずれのヌクレオシド間結合基であってもよい。
【0082】
かかる二環式ヌクレオシドアナログは、「ロックされた核酸モノマー」または「ロックされたヌクレオシドモノマー」または「LNAモノマー」または「LNA残基」 として代わりに呼ぶことができる。LNAモノマーを含む核酸ポリマーの合成および重合の方法は、例えば、WO99/14226、WO00/56746、WO00/56748、WO01/25248、WO0148190、WO02/28875、WO03/006475、WO03/09547、WO2004/083430、US6,268,490、US6,794,499、US7,034,133(その各々は参照することにより本明細書に組み入れられる)中で記述される。
【0083】
ヌクレオシドアナログの他の例は、WO01/048190(参照することにより本明細書に組み入れられる)中で開示されるように、非LNA二環式ヌクレオシド、例えば:
−追加のC−3’,C−5’−エタノ架橋を有するビシクロ[3.3.0]ヌクレオシド;
−追加のC−1’,C−6’メタノ架橋またはC−6’,C−4’メタノ架橋を有するビカルボシクロ[3.1.0]ヌクレオシド
−未修飾ヌクレオシドを有する二量体として合成された追加のC−2’,C−3’ジオキサラン環を含むビシクロ[3.3.0]ヌクレオシドおよびビシクロ[4.3.0]ヌクレオシド、(ここで追加の環は、天然のホスホルジエステル(phosphordiester)結合を置き換えるヌクレオシド間結合の一部である);アミド型およびスルホンアミド型のヌクレオシド間結合の一部としてC−2’,C−3’−メタノ架橋を有するビシクロ[3.1.0]ヌクレオシドを含む二量体;
−ホルムアセタールヌクレオシド間結合を介して三量体の中間に取り込まれたビシクロ[3.3.0]グルコース由来ヌクレオシドアナログ;
−2つの五員環および1つの三員環が骨格を構成するトリシクロDNA;
−1,5−アンヒドロヘキシトール核酸;および
−追加のC−2’,C−3’結合の六員環および五員環を有する、二環式[4.3.0]ヌクレオシドおよび二環式[3.3.0]ヌクレオシド
を含むが、これらに限定されない。
【0084】
「ヌクレオシド」は、置換されたリボース糖(二環式またはほかの)を有するヌクレオシドもまた含む。置換されたリボース糖の例は、例えばFreier,1997(Nucleic Acids Res. 25:4429-4443)(参照することにより組み入れられる)中で記述されている。
【0085】
「ヌクレオチド」は、糖環の炭素−5を介して結合されるヌクレオシド間結合基を有するヌクレオシドを指す。オリゴヌクレオチド「骨格」は、例えば天然に存在する核酸中の、ヌクレオチドの集団の重合により形成される、連続する糖の炭素−5および炭素−3を介して共有結合する、交互にあるリボース/リン酸塩鎖を指す。当技術分野において公知であるように、これは合成化学的方法を含みうる。例えば、オリゴヌクレオチドの合成:実際的なアプローチ(Oligonucleotide Synthesis: A Practical Approach)、M. J. Gait編、1984年、IRL出版(IRL Press)、オックスフォード、中の、Gait、1〜22ページ;Atkinson et al.、35〜81ページ;Sproat et al.、83〜115ページ;およびWu et al.、135〜151ページ;または分子クローニング:実験手引き書(Molecular Cloning: a Laboratory Manual)、第3版、SambrookおよびRussell、CSHLプレス(CSHL Press)、コールド・スプリング・ハーバー、ニューヨーク(それらのすべては参照することにより本明細書に組み入れられる)を参照。
【0086】
重合は酵素によるものであってもよい。LNAヌクレオシド三リン酸は、本発明のいくつかの実施形態に従う核酸化合物または核酸組成物の酵素による重合のための基質としてもまた使用されてもよい。LNAヌクレオシドは、PCR反応またはプライマー伸長分析において、ポリメラーゼ(例えばDNAまたはRNAポリメラーゼ)により伸長する核酸ポリマーへと取り込まれてもよい。適切なポリメラーゼの例は、フュージョン(Phusion)(商標)高忠実度DNAポリメラーゼ(フィンザイム(Finnzymes))、または9om(商標)DNAポリメラーゼを含むが、これらに限定されない。LNAヌクレオシドの酵素による取り込みの方法は、例えばVeedu RN et al 2007. Nucleic Acids Symposium 51:29-30およびVeedu RN et al. 2007. ChemBioChem 8:490-492およびVeedu et al 2007. Nucleosides, Nucleotides and Nucleic Acids 26:1207-1210(その各々は参照することにより本明細書に組み入れられる)中で記述される。
【0087】
ヌクレオシド間結合基は、オリゴヌクレオチド骨格の一部として、2つのヌクレオシドをカップリングできる基を指す。ヌクレオシド間結合基の例は、Praseuthら(Biochimica et Biophysica Acta 1489:181-206、参照することにより本明細書に組み入れられる)により記述され、ホスホジエステル(PO4−)、ホスホロチオエート(PO3S−)、ホスホロアミダート(N3’−P5’)(PO3NH)およびメチルホスホネート(PO3CH3)、ペプチド結合(「PNA」)ならびに同種のものを含む。
【0088】
用語「ヌクレオチドポリマー」、「オリゴヌクレオチド」、「オリゴヌクレオチドポリマー」、「オリゴヌクレオチド」、「核酸」、「オリゴマー」または「核酸ポリマー」は、同じ意味で使用され、少なくとも2つのヌクレオチドを含むポリマーを指す。ヌクレオチドポリマーは、単一の種類のDNAモノマー、RNAモノマーを含んでもよいか、またはいずれかの組合せで2つまたは複数の種類のDNAモノマー、RNAモノマーを含んでもよい。核酸は一本鎖または二本鎖であってもよく、例えば、二本鎖核酸分子は、相補的な塩基で対合する塩基を介してハイブリダイズする2つの一本鎖核酸を含んでもよい。
【0089】
「ポリI」オリゴヌクレオチドは、イノシン、イノシンアナログヌクレオシドまたはその組合せの大部分を含む。イノシンアナログヌクレオシドは、例えば、7−デアザイノシン、2’−O−メチル−イノシン、7−チア−7,9−ジデアザイノシン、フォルマイシンB、8−アザイノシン、9−デアザイノシン、アロプリノールリボシド、8−ブロモ−イノシン、8−クロロイノシンおよび同種のものを含む。
【0090】
「ポリC」オリゴヌクレオチドは、シチジン、シチジンアナログヌクレオシドまたはその組合せの大部分を含む。シチジンアナログヌクレオシドは、例えば、5−メチルシチジン、2’−O−メチル−シチジン、5−(1−プロピニル)シチジンおよび同種のものを含む。
【0091】
「ポリA」オリゴヌクレオチドは、アデノシン、アデノシンアナログヌクレオシドまたはその組合せの大部分を含む。アデノシンアナログヌクレオシドは例えば、2−アミノ−アデモシン(ademosine)、2’−O−メチル−アデノシン、2−アミノ−デオキシアデモシン(deoxyademosine)、7−デアザ−2’−アデノシン、7−デアザ−2’−デオキシアデノシンおよび同種のものを含む。
【0092】
「ポリU」オリゴヌクレオチドは、ウリジン、ウリジンアナログヌクレオシドまたはその組合せの大部分を含む。ウリジンアナログヌクレオシドは、例えばデオキシウリジン(dU)、シチジン(C)、デオキシシチジン(dC)、チミジン(T)、デオキシチミジン(dT)、5−フルオロ−ウラシル、5−ブロムウラシル、2’−O−メチル−ウリジン、5−ヨードウラシル、5−メトキシ−エトキシ−メチル−ウラシル、5−プロピニルデオキシウリジンおよび同種のものを含む。
【0093】
「CpGモチーフ」または「CpGエレメント」または「CpG部位」は、核酸中のグアニンヌクレオシドに隣接して現われるシトシンヌクレオシドを含むヌクレオチドモチーフを指す。ヌクレオシドのCおよびGは、従来の5’−3’ヌクレオシド結合で2つをともに連結するリン酸塩により隔てられる。CpGモチーフは、XnCpGXnとして一般的に記載されてもよく、式中、Xはいずれかのヌクレオシドであり、nは1〜約500のいずれかの数もしくはそれらの間のいずれかの量、例えば、約1〜約300もしくはそれらの間のいずれかの量、約1〜約250もしくはそれらの間のいずれかの量、約1〜約200もしくはそれらの間のいずれかの量、約1〜約150もしくはそれらの間のいずれかの量、または1、5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、125、150、175、200、225、250、275、300、325、250、275、400、425、250、475、500からであるか、もしくはそれらの間のいずれかの量である。本明細書において記述されるように、CpGモチーフ内のヌクレオシド、C、Gのうちの1つ以上が、LNAであることが好ましい。
【0094】
dsRNAを含む二本鎖核酸分子のストランドは、水素結合(「ワトソン−クリック」塩基対とも呼ばれる)を介して秩序正しい様式で相互作用する。変異型塩基対は、フーグスティーン塩基対を含む非標準水素結合を介してもまた生じうる。いくつかの熱力学的条件、イオン条件またはpH条件下で、三重らせんが特にリボ核酸により生じてもよい。これらおよび他の変異型水素結合または塩基対は当技術分野において公知であり、レーニンジャー−生化学の原理(Lehninger−Principles of Biochemistry)、第3版(NelsonおよびCox編、ワース・パブリッシャー(Worth Publishers)、ニューヨーク)(参照することにより本明細書に組み入れられる)中で、例えば見出すことができる。
【0095】
本発明の様々な態様に従い、適切な温度、イオンおよびpHの条件下で、ポリIおよびポリCのオリゴヌクレオチド、またはポリAおよびポリUのオリゴヌクレオチドは、ワトソン−クリック水素結合を介して二本鎖複合体を形成しえる。かかる複合体形成のために適切な特定の温度、イオンおよびpHの条件は当業者により認識可能であり、−そのような条件の識別のための方法、計算、技術および同種のものの例は、Freier(1997, Nucleic Acids Res. 25:4429-4443;参照することにより本明細書に組み入れられる)中で、例えば見出しうる。そのような二本鎖複合体の形成を、代わりに「ハイブリダイゼーション」と呼んでもよい。
【0096】
本発明の様々な態様に従う、少なくとも1つのLNAを含む二本鎖RNA(dsRNA)分子は、式II:
【化23】

によって一般的に記述される。
【0097】
式IIは、単一水平線によって表わされる相補的なヌクレオシドとの間に結合を備えた、第1のストランドVn−(Sm)−Wpおよび第2のストランドZn−(Dm)−Qpを有する、二本鎖RNA分子を表わす。第1のストランドは5’〜3’方向(左側〜右側)で表わされるが、第2のストランドは第1のストランドに対して逆平行の向きで表わされる(左側〜右側で読む場合3’〜5’として見える)。
式中、
−nは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、n=0という条件では、p=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−pは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、p=0という条件では、n=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−V、W、ZおよびQは、いずれかのヌクレオシド、リボヌクレオシド、デオキシリボヌクレオシド、ヌクレオシドアナログ、リボヌクレオシドアナログまたはデオキシリボヌクレオシドアナログであり;
−mは1〜500もしくは10〜50のいずれかの整数、または5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90もしくは100を含む、それらの間のいずれかの整数であり;
−Sは、イノシン、イノシンアナログヌクレオシド、アデニンまたはアデニンアナログヌクレオシドであり;
−Dは、シトシン、シトシンアナログヌクレオシド、ウラシルまたはウラシルアナログヌクレオシドであり;および
−ここでV、S、W、Z、DおよびQのうちの1つ以上は、1つ以上のロックされた核酸(LNA)モノマーを含む。
【0098】
少なくとも1つのLNAを含みRをさらに含む、本発明の様々な態様に従う二本鎖RNA(dsRNA)分子は、式IIa:
【化24】

によって一般的に記述される。
【0099】
式IIaは、5’、3’、または5’および3’の両方でオーバーラップする塩基を有し、単一水平線によって表わされる相補的なヌクレオシドとの間に結合を備えた、第1のストランドRk1−Vn−(Sm)−Wp−Rk2および第2のストランドRk3−Zn−(Dm)−Qp−Rk4を有する、二本鎖RNA分子を表わす。第1のストランドは5’〜3’方向(左側〜右側)で表わされるが、第2のストランドは第1のストランドに対して逆平行の向きで表わされる(左側〜右側で読む場合3’〜5’として見える)。
−nは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、n=0という条件では、p=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−pは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、p=0という条件では、n=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−V、W、ZおよびQは、独立して、ヌクレオシド間結合基によって連結されるいずれかのリボヌクレオシドであってもよく、ここでVおよびZは結合でき、WおよびQは結合できる。
−mは1〜500もしくは10〜50のいずれかの整数、または5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90もしくは100を含む、それらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Sは、イノシン、イノシンアナログヌクレオシド、アデニンまたはアデニンアナログヌクレオシドであり;
−Dは、シトシン、シトシンアナログヌクレオシド、ウラシルまたはウラシルアナログヌクレオシドであり;
−k1、k2、k3およびk4は、独立して、0〜10を含めたいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Rは、独立して、ヌクレオシド間結合基によってジェミナルヌクレオシドに結合されたいずれかのリボヌクレオシドであってもよいか、またはRは不在であってもよい。ある態様では、例えば、第1のストランドの5’Rリボヌクレオシドは、第2のストランドの3’Rリボヌクレオシドと結合することができ;および
−ここでR、V、S、W、Z、DおよびQのうちの1つ以上は、1つ以上のLNAモノマーを含む。
【0100】
ポリI:Cを含む核酸
本発明は、式IIのdsRNA化合物(式中、SおよびDは、以下(式IIb):
【化25】

で定義されるようなIおよびCである。)もまた提供する。
【0101】
式IIbは、単一水平線によって表わされる相補的なヌクレオシドとの間に結合を備えた、第1のストランドVn−(Im)−Wpおよび第2のストランドZn−(Cm)−Qpを有する、二本鎖RNA分子を表わす。第1のストランドは5’〜3’方向(左側〜右側)で表わされるが、第2のストランドは第1のストランドに対して逆平行の向きで表わされる(左側〜右側で読む場合3’〜5’として見える)。
−nは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、n=0という条件では、p=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−pは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、p=0という条件では、n=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−V、W、ZおよびQは、独立して、ヌクレオシド間結合基によって連結されるいずれかのヌクレオシドであってもよく、ここでVおよびZは結合でき、WおよびQは結合でき;
−mは1〜500もしくは10〜50のいずれかの整数、または5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90もしくは100を含む、それらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Iは、ヌクレオシド間結合基によってV、W、およびジェミナルイノシンもしくはイノシンアナログヌクレオシドに結合されたイノシンまたはいずれかのイノシンアナログヌクレオシドであり;
−Cは、ヌクレオシド間結合基によってV、W、およびジェミナルシトシンもしくはいずれかのシトシンアナログヌクレオシドに結合されたシトシンまたはいずれかのシトシンアナログヌクレオシドであり;および
−ここでV、I、W、Z、CおよびQのうちの1つ以上は、1つ以上のLNAモノマーを含む。
【0102】
本発明の別のdsRNA分子は、式IIの化合物(式中、SおよびDは、以下(式IIc):
【化26】

で定義されるようなIおよびCであり、Rをさらに含む。)を含む。
【0103】
式IIcは、5’、3’、または5’および3’の両方でオーバーラップする塩基を有し、単一水平線によって表わされる相補的なヌクレオシドとの間に結合を備えた、第1のストランドRk−Vn−(Im)−Wp−Rkおよび第2のストランドRk−Zn−(Cm)−Qp−Rkを有する、二本鎖RNA分子を表わす。第1のストランドは5’〜3’方向(左側〜右側)で表わされるが、第2のストランドは第1のストランドに対して逆平行の向きで表わされる(左側〜右側で読む場合3’〜5’として見える)。
−nは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、n=0という条件では、p=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−pは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、p=0という条件では、n=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−V、W、ZおよびQは、独立して、ヌクレオシド間結合基によって連結されるいずれかのリボヌクレオシドであってもよく、ここでVおよびZは結合でき、WおよびQは結合できる。
−mは1〜500もしくは10〜50のいずれかの整数、または5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90もしくは100を含む、それらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Iは、ヌクレオシド間結合基によってV、Wおよびジェミナルイノシンもしくはイノシンアナログに結合されたイノシンまたはいずれかのイノシンアナログヌクレオシドでありえる。
−Cは、ヌクレオシド間結合基結合によってV、Wおよびジェミナルシトシンもしくはいずれかのシトシンアナログに結合されたシトシンまたはいずれかのシトシンアナログリボヌクレオシドでありえる。
−k1、k2、k3およびk4は、独立して、0〜10を含めたいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Rは、独立して、ヌクレオシド間結合基によってジェミナルヌクレオシドに結合されたいずれかのリボヌクレオシドであってもよいか、またはRは不在であってもよい。ある態様において、例えば、第1のストランドの5’Rリボヌクレオシドは、第2のストランドの3’Rリボヌクレオシドと結合することができ;および
−ここでR、V、I、W、Z、CおよびQのうちの1つ以上は、1つ以上のLNAモノマーを含む。
【0104】
少なくとも1つのLNAを含む二本鎖RNA(dsRNA)分子は、式IIの化合物(式中、SおよびDは、以下(式IId)で定義されるようなAおよびUであり:式IId:
【化27】

によってもまた一般的に記述される。)を含む。
【0105】
式IIdは、単一水平線によって表わされる相補的なヌクレオシドとの間に結合を備えた、第1のストランドVn−(Am)−Wpおよび第2のストランドZn−(Um)−Qpを有する二本鎖RNA分子を表わす。第1のストランドは5’〜3’方向(左側〜右側)で表わされるが、第2のストランドは第1のストランドに対して逆平行の向きで表わされる(左側〜右側で読む場合3’〜5’として見える)。
−nは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、n=0という条件では、p=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−pは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、p=0という条件では、n=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−V、W、ZおよびQは、独立して、ヌクレオシド間結合基によって連結されるいずれかのヌクレオシドであってもよく、ここでVおよびZは結合でき、WおよびQは結合でき;
−mは1〜500もしくは10〜50のいずれかの整数、または5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90もしくは100を含む、それらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Aは、ヌクレオシド間結合基によってV、W、およびジェミナルアデノシンもしくはアデノシンアナログに結合されたアデノシンまたはいずれかのアデノシンアナログヌクレオシドであってもよく;
−Uは、ヌクレオシド間結合基によってV、W、およびジェミナルウリジンもしくはいずれかのウリジンアナログに結合されたウリジンまたはいずれかのウリジンアナログヌクレオシドであってもよく;および
−ここでR、V、A、W、Z、UおよびQのうちの1つ以上は、1つ以上のLNAモノマーを含む。
【0106】
本発明の別のdsRNA分子は、式IIの化合物を含み、式中、(式IIe):
【化28】

で、以下に定義されるようなSおよびDはAおよびUでありRをさらに含み、ここでdsRNAのための少なくとも1つのヌクレオシドはLNAである。
【0107】
式IIeは、5’、3’、または5’および3’の両方でオーバーラップする塩基を有し、単一水平線によって表わされる相補的なヌクレオシドとの間に結合を備えた、第1のストランドRk1−Vn−(Im)−Wp−Rk2および第2のストランドRk4−Zn−(Cm)−Qp−Rk3を有する、二本鎖RNA分子を表わす。第1のストランドは5’〜3’方向(左側〜右側)で表わされるが、第2のストランドは第1のストランドに対して逆平行の向きで表わされる(左側〜右側で読む場合3’〜5’として見える)。
−nは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、n=0という条件では、p=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−pは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、p=0という条件では、n=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−V、W、ZおよびQは、独立して、ヌクレオシド間結合基によって連結されるいずれかのヌクレオシドであってもよく、ここでVおよびZは結合でき、WおよびQは結合できる。
−mは1〜500もしくは10〜50のいずれかの整数、または5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90もしくは100を含む、それらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Aは、ヌクレオシド間結合基によってV、W、およびジェミナルアデノシンもしくはアデノシンアナログに結合されたアデノシンまたはいずれかのアデノシンアナログヌクレオシドであってもよく;
−Uは、ヌクレオシド間結合基によってV、W、およびジェミナルウリジンもしくはいずれかのウリジンアナログに結合されたウリジンまたはいずれかのウリジンアナログヌクレオシドであってもよく;および
−k1、k2、k3およびk4は、独立して、0〜10を含めたいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Rは、独立して、ヌクレオシド間結合基によってジェミナルヌクレオシドに結合されたいずれかのヌクレオシドであってもよいか、またはRは不在であってもよい。ある態様では、例えば、第1のストランドの5’Rヌクレオシドは、第2のストランドの3’Rヌクレオシドにより結合することができ;および
−ここでR、VおよびA、W、Z、UおよびQのうちの1つ以上は、1つ以上のLNAモノマーを含む。
【0108】
式II、IIa、IIb、IIc、IId、IIeに従う化合物は、R、V、W、Z、Qのうちの1つ以上において、1つ以上のLNA分子を含みうる。例えば、1つ以上のLNA分子は、式II、IIa、IIb、IIc、IIdもしくはIIeの5’末端のV、QもしくはVおよびQの両方の内に位置してもよいし、1つ以上のLNA分子は、式II、IIa、IIb、IIc、IIdもしくはIIeの3’末端のZ、WもしくはZおよびWの両方の内に位置してもよいし、または1つ以上のLNA分子は、式II、IIa、IIb、IIc、IIdもしくはIIeの5’末端および3’末端のV、W、Z、Qもしくはその組合せの内に位置してもよい。
【0109】
本発明は、式II、IIa、IIb、IIc、IidまたはIIeに従う化合物(式中、VおよびWはLNAヌクレオシド(それぞれ、VLNA、WLNA)であり、ZおよびQはLNAヌクレオシド(それぞれ、ZLNA、QLNA)であり、Iはイノシンであり、Cはシチジンであり、nおよびpは2であり、mは上で定義された通りであり、約1〜約500またはそれらの間のいずれかの量であってもよく、例えば、mは約10〜約50またはそれらの間のいずれかの量であり、例えば、mは、約1、2、5、7、10、12、14、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、32、35、40、45、50、60、70、80、90、100またはそれらの間のいずれかの量であり、例えば、mは18、19、20、21、22、23、24、25であってもよく、ヌクレオシド間結合基はその間のホスホジエステルである。)もまた提供する。この化合物の非限定例は、式III:
【化29】

において示される。
【0110】
本発明のdsRNAの非限定例は、式IIIa、IIIb、IIIcまたはIIIdのうちのいずれか1つにおいて示される通りでありえる(式中、Gはグアノシンヌクレオシドであり、Cはシチジンヌクレオシドであり、mは22である。)。
【化30】

【化31】

【化32】

【化33】

【0111】
少なくとも1つのLNAを含む、一本鎖核酸分子、または本発明の様々な態様に従う一本鎖RNA(1本鎖RNA)分子は、式IVa:
n−(Sm)−Wp
式IVa
によって一般的に記述される。
【0112】
式IVaは、5’〜3’方向(左側〜右側)で表わされる、立体配置Vn−(Sm)−Wp
(式中、
−nは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、n=0という条件では、p=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−pは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、p=0という条件では、n=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−VおよびWは、いずれかのヌクレオシド、リボヌクレオシド、デオキシリボヌクレオシド、ヌクレオシドアナログ、リボヌクレオシドアナログまたはデオキシリボヌクレオシドアナログであり;
−mは1〜500もしくは10〜50のいずれかの整数、または5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90もしくは100を含む、それらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Sは、イノシン、イノシンアナログヌクレオシド、アデニンまたはアデニンアナログヌクレオシドであり、および;
−ここでV、SおよびWのうちの1つ以上は、1つ以上のロックされた核酸(LNA)モノマーを含む。)を有する一本鎖核酸分子を表す。
【0113】
少なくとも1つのLNAを含む、一本鎖核酸分子、または本発明の様々な態様に従う一本鎖RNA(1本鎖RNA)分子は、式IVb:
p−(Dm)−Zn
式IVb
によって一般的に記述される。
【0114】
式IVbは、5’〜3’方向(左側〜右側)で表わされる、第1のストランドQp−(Dm)−Zn
(式中、
−nは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、n=0という条件では、p=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−pは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、p=0という条件では、n=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−ZおよびQは、いずれかのヌクレオシド、リボヌクレオシド、デオキシリボヌクレオシド、ヌクレオシドアナログ、リボヌクレオシドアナログまたはデオキシリボヌクレオシドアナログであり;
−mは1〜500のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であり;
−Dは、シトシン、シトシンアナログヌクレオシド、ウラシルまたはウラシルアナログヌクレオシドであり;および
−ここでZ、DおよびQのうちの1つ以上は、1つ以上のロックされた核酸(LNA)モノマーを含む。)を有する一本鎖RNA分子を表わす。
【0115】
本発明のいくつかの実施形態において、組成物は、式IVaもしくは式IVb、または式IVaおよび式IVbの両方に従う一本鎖RNA分子を様々なモル比で含みうる。例えば、ある態様において、式IVaおよび式IVbに従う一本鎖RNA分子を、およそ等モルの比率で組み合わせてもよい。式IVaおよび式IVbに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0116】
他の態様において、式IVaに従う一本鎖RNA分子を、式IVbに従う一本鎖RNA分子と、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%のモル過剰で、または約2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10倍の過剰で、組成物中で組み合わせてもよい。式IVaまたは式IVbに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0117】
他の態様において、式IVbに従う一本鎖RNA分子を、式IVaに従う一本鎖RNA分子と、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%のモル過剰中で、または約2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10倍の過剰で、組成物中で組み合わせてもよい。式IVaまたは式IVbに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0118】
少なくとも1つのLNAを含む、一本鎖核酸分子、または本発明の様々な態様に従う一本鎖RNA(1本鎖RNA)分子は、式IVc:
k1−Vn−(Sm)−Wp−Rk2
式IVc
によって一般的に記述される。
【0119】
式IVcは、5’〜3’方向(左側〜右側)で表わされる、立体配置Rk1−Vn−(Sm)−Wp−Rk2
(式中、
−nは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、n=0という条件では、p=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−pは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、p=0という条件では、n=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−VおよびWは、いずれかのヌクレオシド、リボヌクレオシド、デオキシリボヌクレオシド、ヌクレオシドアナログ、リボヌクレオシドアナログまたはデオキシリボヌクレオシドアナログであり;
−mは1〜500もしくは10〜50のいずれかの整数、または5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90もしくは100を含む、それらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Sは、イノシン、イノシンアナログヌクレオシド、アデニンまたはアデニンアナログヌクレオシドであり;
−k1およびk2は、独立して、0〜10を含めたいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Rは、独立して、ヌクレオシド間結合基によってジェミナルヌクレオシドに結合されたいずれかのリボヌクレオシドであってもよいか、またはRは不在であってもよい。ある態様では、例えば、第1のストランドの5’Rリボヌクレオシドは、第2のストランドの3’Rリボヌクレオシドと結合することができ、および;
−ここでV、S、RおよびWのうちの1つ以上は、1つ以上のロックされた核酸(LNA)モノマーを含む。)を有する一本鎖核酸分子を表す。
【0120】
少なくとも1つのLNAを含む、一本鎖核酸分子、または本発明の様々な態様に従う一本鎖RNA(1本鎖RNA)分子は、式IVd:
k3−Qp−(Dm)−Zn−Rk4
式IVd
によって一般的に記述される。
【0121】
式IVdは、5’〜3’方向(左側〜右側)で表わされる、立体配置Rk3−Qp−(Dm)−Zn−Rk4
(式中、
−nは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、n=0という条件では、p=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−pは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、p=0という条件では、n=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−ZおよびQは、いずれかのヌクレオシド、リボヌクレオシド、デオキシリボヌクレオシド、ヌクレオシドアナログ、リボヌクレオシドアナログまたはデオキシリボヌクレオシドアナログであり;
−mは1〜500もしくは10〜50のいずれかの整数、または5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90もしくは100を含む、それらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Dは、シトシン、シトシンアナログヌクレオシド、ウラシルまたはウラシルアナログヌクレオシドであり;
−k3およびk4は、独立して、0〜10を含めたいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Rは、独立して、ヌクレオシド間結合基によってジェミナルヌクレオシドに結合されたいずれかのリボヌクレオシドであってもよいか、またはRは不在であってもよい。ある態様において、例えば、第1のストランドの5’Rリボヌクレオシドは、第2のストランドの3’Rリボヌクレオシドと結合することができ、および;
−ここでR、Z、DおよびQのうちの1つ以上は、1つ以上のロックされた核酸(LNA)モノマーを含む。)を有する一本鎖核酸分子を表す。
【0122】
本発明のある態様では、組成物は、式IVcもしくは式IVd、または式IVcおよび式IVdの両方に従う一本鎖RNA分子を様々なモル比で含みうる。例えば、ある態様において、式IVcおよび式IVdに従う一本鎖RNA分子を、およそ等モルの比率で組み合わせてもよい。式IVcおよび式IVdに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0123】
他の態様において、式IVcに従う一本鎖RNA分子を、式IVdに従う一本鎖RNA分子と、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%のモル過剰でまたは約2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10倍の過剰で、組成物中で組み合わせてもよい。式IVcまたは式IVdに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0124】
他の態様において、式IVdに従う一本鎖RNA分子を、式IVcに従う一本鎖RNA分子と、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%のモル過剰中で、または約2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10倍の過剰で、組成物中で組み合わせてもよい。式IVcまたは式IVdに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0125】
本発明の一本鎖核酸の非限定例は、式IVe、IVf、IVg、IVh、IViまたはIVjのうちのいずれか1つで示される通りであってもよく(5’−3’の向き(左側〜右側)で示される)、式中、Iは2’−O−メチル−イノシンヌクレオシドであり、Cは2’−O−メチル−シトシンヌクレオシドであり、Gは2’−O−メチル−グアノシンヌクレオシドであり、Tは2’−O’メチル−チミジンヌクレオシドであり、Aは2’−O−メチル−アデノシンヌクレオシドであり、Uは2’−O−メチル−ウリジンヌクレオシドであり、TLNAはLNAリボースを有するチミジンヌクレオシドであり、GLNAはLNAリボースを有するグアノシンヌクレオシドであり、CLNAはLNAリボースを有するシトシンヌクレオシドであり、ALNAはLNAリボースを有するアデノシンヌクレオシドであり、mは15である。
(I15)−G−TLNA−GLNA−A−TLNA−A−TLNA−GLNA
式IVe
(C15)−CLNA−A−TLNA−A−TLNA−C−ALNA−CLNA
式IVf
LNA−(I15)−G−TLNA−GLNA−A−TLNA−A−TLNA
式IVg
LNA−(C15)−CLNA−A−TLNA−A−U−CLNA−ALNA
式IVh
LNA−GLNA−(I15)−TLNA−TLNA−A−TLNA−ALNA
式IVi
LNA−CLNA−(C15)−CLNA−A−TLNA−A−TLNA−CLNA
式IVj
【0126】
本発明のある態様において、組成物は、式IVeもしくは式IVf、または式IVeおよび式IVfの両方に従う一本鎖RNA分子を様々なモル比で含みうる。例えば、ある態様において、式IVeおよび式IVfに従う一本鎖RNA分子を、およそ等モルの比率で組み合わせてもよい。式IVeおよび式IVfに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0127】
他の態様において、式IVeに従う一本鎖RNA分子を、式IVfに従う一本鎖RNA分子と、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%のモル過剰で、または約2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10倍の過剰で、組成物中で組み合わせてもよい。式IVeまたは式IVfに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0128】
他の態様において、式IVfに従う一本鎖RNA分子を、式IVeに従う一本鎖RNA分子と、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%のモル過剰中で、または約2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10倍の過剰で、組成物中で組み合わせてもよい。式IVeまたは式IVfに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0129】
本発明のある態様では、組成物は、式IVgもしくは式IVh、または式IVgおよび式IVhの両方に従う一本鎖RNA分子を様々なモル比で含みうる。例えば、ある態様において、式IVgおよび式IVhに従う一本鎖RNA分子を、およそ等モルの比率で組み合わせてもよい。式IVgおよび式IVhに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0130】
他の態様において、式IVgに従う一本鎖RNA分子を、式IVhに従う一本鎖RNA分子と、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%のモル過剰中で、または約2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10倍の過剰で、組成物中で組み合わせてもよい。式IVgまたは式IVhに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0131】
他の態様において、式IVhに従う一本鎖RNA分子を、式IVgに従う一本鎖RNA分子と、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%のモル過剰で、または約2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10倍の過剰で、組成物中で組み合わせてもよい。式IVgまたは式IVhに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0132】
本発明のある態様では、組成物は、式IViもしくは式IVj、または式IViおよび式IVjの両方に従う一本鎖RNA分子を様々なモル比で含みうる。例えば、ある態様において、式IViおよび式IVjに従う一本鎖RNA分子を、およそ等モルの比率で組み合わせてもよい。式IViおよび式IVjに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0133】
他の態様において、式IViに従う一本鎖RNA分子を、式IVjに従う一本鎖RNA分子と、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%のモル過剰で、または約2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10倍の過剰で、組成物中で組み合わせてもよい。式IViまたは式IVjに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0134】
他の態様において、式IVjに従う一本鎖RNA分子を、式IViに従う一本鎖RNA分子と、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%のモル過剰で、または約2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10倍の過剰で、組成物中で組み合わせてもよい。式IViまたは式IVjに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0135】
ある態様において、対の一本鎖核酸、例えば式IVeおよびIVf、または式IVgおよびIVh、または式IViおよびIVjは、ある熱力学的、イオンまたはpHの条件下でハイブリダイズおよび/またはコンカテマー化してもよい。
【0136】
CpGモチーフを含む核酸
CpGモチーフが少なくとも1つのLNAを含むCpGモチーフを含む本発明の様々な態様に従う二本鎖核酸分子は、式VI〜VId:
【化34】

によって一般的に記述される。
【0137】
式VIaは、単一水平線によって表わされる相補的なヌクレオシドとの間に結合を備えた、第1のストランドRk1−(Sm)−(ELNA)−(Dm)−Rk2および第2のストランドRk3−(Dm)−(FLNA)−(Sm)−Rk4を有する二本鎖核酸分子を表わす。第1のストランドは5’〜3’方向(左側〜右側)で表わされるが、第2のストランドは第1のストランドに対して逆平行の向きで表わされる(左側〜右側で読む場合3’〜5’として見える)。
【化35】

【0138】
式VIbは、単一水平線によって表わされる相補的なヌクレオシドとの間に結合を備えた、第1のストランドRk1−(Dm)−(ELNA)−(Sm)−Rk2および第2のストランドRk3−(Sm)−(FLNA)−(Dm)−Rk4を有する二本鎖核酸分子を表わす。第1のストランドは5’〜3’方向(左側〜右側)までので表わされるが、第2のストランドは第1のストランドに対して逆平行の向きで表わされる(左側〜右側で読む場合3’〜5’として見える)。
【化36】

【0139】
式VIcは、単一水平線によって表わされる相補的なヌクレオシドとの間に結合を備えた、第1のストランドRk1−(Sm)−(ELNA)−(Sm)−Rk2および第2のストランドRk3−(Dm)−(FLNA)−(Dm)−Rk4を有する二本鎖核酸分子を表わす。第1のストランドは5’〜3’方向(左側〜右側)で表わされるが、第2のストランドは第1のストランドに対して逆平行の向きで表わされる(左側〜右側で読む場合3’〜5’として見える)。
【化37】

【0140】
式VIdは、単一水平線によって表わされる相補的なヌクレオシドとの間に結合を備えた、第1のストランドRk1−(Dm)−(ELNA)−(Dm)−Rk2および第2のストランドRk3−(Sm)−(FLNA)−(Sm)−Rk4を有する二本鎖核酸分子を表わす。第1のストランドは5’〜3’方向(左側〜右側)で表わされるが、第2のストランドは第1のストランドに対して逆平行の向きで表わされる(左側〜右側で読む場合3’〜5’として見える)。
各々の式VIa〜dについて;
−ELNAはCpGまたはCpGモチーフであり、ここでCpGまたはCpGモチーフを含むヌクレオシド、C、Gのうちの1つ以上はLNAであり;
−FLNAはCpGまたはCpGモチーフであり、ここでCpGまたはCpGモチーフを含むヌクレオシド、C、Gのうちの1つ以上はLNAであり;
−mは1〜500もしくは10〜50のいずれかの整数、または5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90もしくは100を含む、それらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Sは、イノシン、イノシンアナログヌクレオシド、アデニンまたはアデニンアナログヌクレオシドであり;
−Dは、シトシン、シトシンアナログヌクレオシド、ウラシルまたはウラシルアナログヌクレオシドであり;
−k1、k2、k3およびk4は、独立して、0〜10を含めたいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Rは、独立して、ヌクレオシド間結合によって連結されるいずれかのリボヌクレオシドであってもよい。
【0141】
いずれかの様式で限定して考慮すべできない本発明のある態様において、CpGモチーフは、LNAヌクレオシドの2つのヘキサマー配列:
LNA=5’−GLNALNALNALNALNALNA−3’(配列番号:23);および
LNA=5’−ALNALNALNALNALNALNA−3’(配列番号:24)を含んでもよい。
かかる配列の非限定例は、式VIe〜VIhによって一般的に記述される。
【化38】

【0142】
式VIeは、単一水平線によって表わされる相補的なヌクレオシドとの間に結合を備えた、第1のストランド
VIi:Rk1−(Sm)−GLNA−TLNA−CLNA−GLNA−TLNA−TLNA−(Dm)−Rk2
および第2のストランド
VIj:Rk3−(Dm)−CLNA−ALNA−GLNA−CLNA−ALNA−ALNA−(Sm)−Rk4
を有する二本鎖核酸分子を表わす。第1のストランドは5’〜3’方向(左側〜右側)で表わされるが、第2のストランドは第1のストランドに対して逆平行の向きで表わされる(左側〜右側で読む場合3’〜5’として見える)。
【化39】

【0143】
式VIfは、単一水平線によって表わされる相補的なヌクレオシドとの間に結合を備えた、第1のストランド
VIk:Rk1−(Dm)−GLNA−TLNA−CLNA−GLNA−TLNA−TLNA−(Sm)−Rk2
および第2のストランド
VIl:Rk3−(Sm)−CLNA−ALNA−GLNA−CLNA−ALNA−ALNA−(Dm)−Rk4
を有する二本鎖核酸分子を表す。第1のストランドは5’〜3’方向(左側〜右側)で表されるが、第2のストランドは第1のストランドに対して逆平行の向きで表される(左側〜右側で読む場合3’〜5’として見える)。
【化40】

【0144】
式VIgは、単一水平線によって表わされる相補的なヌクレオシドとの間に結合を備えた、第1のストランド
VIm:Rk1−(Sm)−GLNA−TLNA−CLNA−GLNA−TLNA−TLNA−(Sm)−Rk2
および第2のストランド
VIn:Rk3−(Dm)−CLNA−ALNA−GLNA−CLNA−ALNA−ALNA−(Dm)−Rk4
を有する二本鎖核酸分子を表す。第1のストランドは5’〜3’方向(左側〜右側)で表されるが、第2のストランドは第1のストランドに対して逆平行の向きで表される(左側〜右側で読む場合3’〜5’として見える)。
【化41】

【0145】
式VIhは、単一水平線によって表わされる相補的なヌクレオシドとの間に結合を備えた、第1のストランド
VIo:Rk1−(Dm)−GLNA−TLNA−CLNA−GLNA−TLNA−TLNA−(Dm)−Rk2
および第2のストランド
VIp:Rk3−(Sm)−CLNA−ALNA−GLNA−CLNA−ALNA−ALNA−(Sm)−Rk4
を有する二本鎖核酸分子を表す。第1のストランドは5’〜3’方向(左側〜右側)で表されるが、第2のストランドは第1のストランドに対して逆平行の向きで表される(左側〜右側で読む場合3’〜5’として見える)。
【0146】
各々の式VIe〜VIhおよびVIi〜VIpについて;
−mは1〜500もしくは10〜50のいずれかの整数、または5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90もしくは100を含む、それらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Sは、イノシン、イノシンアナログヌクレオシド、アデニンまたはアデニンアナログヌクレオシドであり;
−Dは、シトシン、シトシンアナログヌクレオシド、ウラシルまたはウラシルアナログヌクレオシドであり;
−k1、k2、k3およびk4は、独立して、0〜10を含めたいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Rは、独立して、ヌクレオシド間結合によって連結されるいずれかのリボヌクレオシドであってもよい。
【0147】
コンカテマーの組合せ
本発明のある態様において、少なくとも1つのLNAヌクレオシドを含む少なくとも1つのCpGモチーフを含む二本鎖核酸は、「付着末端」を形成する非対合ヌクレオシドを含み、コンカテマーを形成してもよい。式VIIa〜VIIh(左側〜右側で読んで5’〜3’の向きで以下に示される)は、例えば式VIa〜VIhにおいて上述されたもののような二本鎖核酸を形成するように配列相補性に従ってハイブリダイズする一本鎖核酸を表す。「付着末端」を含む二本鎖核酸は、本発明のいくつかの実施形態に従って、コンカテマーポリマーについてのモノマーともまた呼ぶことができる。式VIIa〜VIIh、続いて式VIIa〜VIIhを含む核酸の組合せの例を以下に示す。
k1−(Sm)−(ELNA) 式VIIa
k2−(Dm)−(FLNA) 式VIIb
k3−(Dm)−(ELNA) 式VIIc
k4−(Sm)−(FLNA) 式VIId
(ELNA)−(Sm)−Rk1 式VIIe
(FLNA)−(Dm)−Rk2 式VIIf
(ELNA)−(Dm)−Rk2 式VIIg
(FLNA)−(Sm)−Rk2 式VIIh
【0148】
各々の式VIIa〜VIIhについて;
−ELNAはCpGまたはCpGモチーフであり、ここでCpGまたはCpGモチーフを含むヌクレオシド、C、Gのうちの1つ以上はLNAであり;
−FLNAはCpGまたはCpGモチーフであり、ここでCpGまたはCpGモチーフを含むヌクレオシド、C、Gのうちの1つ以上はLNAであり;
−mは1〜500もしくは10〜50のいずれかの整数、または5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90もしくは100を含む、それらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Sは、イノシン、イノシンアナログヌクレオシド、アデニンまたはアデニンアナログヌクレオシドであり;
−Dは、シトシン、シトシンアナログヌクレオシド、ウラシルまたはウラシルアナログヌクレオシドであり;
−k1、k2、k3およびk4は、独立して、0〜10を含めたいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Rは、独立して、ヌクレオシド間結合によって連結しているいずれかのリボヌクレオシドであってもよい。
【0149】
本発明のある態様では、組成物は、式VIIa〜VIIhの1つまたはそれ以上の核酸、または式VIIa〜VIIhの少なくとも2つまたはそれ以上の核酸の組合せに従う一本鎖RNA分子を様々なモル比で含みうる。例えば、ある態様において、式VIIaおよび式VIIbに従う一本鎖RNA分子を、およそ等モルの比率で組み合わせてもよい。式VIIc、式VIId、式VIIe、式VIIf、式VIIgまたは式VIIhに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0150】
他の態様において、式VIIaに従う一本鎖RNA分子を、式VIIbに従う一本鎖RNA分子と、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%のモル過剰でまたは約2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10倍の過剰で、組成物中で組み合わせてもよい。式VIIaまたは式VIIbに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0151】
他の態様において、式VIIcに従う一本鎖RNA分子を、式VIIdに従う一本鎖RNA分子と約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%のモル過剰で、または約2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10倍の過剰で、組成物中で組み合わせてもよい。式VIIcまたは式VIIdに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0152】
他の態様において、式VIIeに従う一本鎖RNA分子を、式VIIfに従う一本鎖RNA分子と、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%のモル過剰で、または約2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10倍の過剰で、組成物中で組み合わせてもよい。式VIIeまたは式VIIfに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0153】
他の態様において、式VIIgに従う一本鎖RNA分子を、式VIIhに従う一本鎖RNA分子と、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%のモル過剰で、または約2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10倍の過剰で、組成物中で組み合わせてもよい。式VIIgまたは式VIIhに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0154】
他の態様において、式VIIgに従う一本鎖RNA分子を、式VIIdに従う一本鎖RNA分子と、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%のモル過剰で、または約2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10倍の過剰で、組成物中で組み合わせてもよい。式VIIgまたは式VIIdに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0155】
他の態様において、式VIIaに従う一本鎖RNA分子を、式VIIfに従う一本鎖RNA分子と、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%のモル過剰でまたは約2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10倍の過剰で、組成物中で組み合わせてもよい。式VIIaまたは式VIIfに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0156】
他の態様において、式VIIeに従う一本鎖RNA分子を、式VIIbに従う一本鎖RNA分子と、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%のモル過剰で、または約2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10倍の過剰で、組成物中で組み合わせてもよい。式VIIeまたは式VIIbに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0157】
他の態様において、式VIIcに従う一本鎖RNA分子を、VIIhに従う一本鎖RNA分子と、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%のモル過剰で、または約2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10倍の過剰で、組成物中で式組み合わせてもよい。式VIIcまたは式VIIhに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0158】
例示的な塩基対アレンジを以下に図示する。本発明の様々な実施形態に従う他の対合および二本鎖核酸のアレンジは、当業者に明らかである。以下に図示される各々の例示的な対合について、当技術分野における慣例に従って左側〜右側で読む場合、第1のストランドは5’〜3’の向きで提供され、第2のストランドは3’〜5’の向きで提供される。
【化42】

【化43】

【化44】

【化45】

式VIIa〜VIIhについての代替の対合、式中、k1,2,3,4=0:
【化46】

【化47】

【化48】

【化49】

かかるモノマーはコンカテマーを作って、より長いまたは環状の二本鎖核酸ポリマーを形成する。
【0159】
本発明のいくつかの実施形態において、式VIIa〜hに従う一本鎖核酸分子は、塩基対を作って平滑末端の二本鎖核酸分子を形成する。例示的な塩基対アレンジを以下に図示する。
【化50】

【化51】

【化52】

【化53】

【0160】
上述の例において、k1,2,3,4は1〜10の(かつゼロではない)整数であり、Rはいずれかのヌクレオシドまたは上述されるようなヌクレオシド群であってもよく、そこでは、第1のストランドおよび第2のストランドの各々に由来する少なくとも1つのヌクレオシドは、水素結合した塩基対を形成する。
【0161】
ある態様において、対の一本鎖核酸、例えば式VIIaおよびVIIb、または式VIIcおよびVIId、または式VIIeおよびVIIf、または式VIIgおよびVIIh、または式VIIgおよびVIId、または式VIIaおよびVIIf、または式VIIeおよびVIIb、または式VIIcおよびVIIhは、ある熱力学的、イオンまたはpHの条件下で、コンカテマー化してもよい。
【0162】
本発明のある態様において、少なくとも1つのLNAヌクレオシドを含む少なくとも1つのCpGモチーフを含む二本鎖核酸は、「付着末端」を形成する非対合ヌクレオシドを含み、コンカテマーを形成してもよい。式VIIIa〜VIIIh(左側〜右側で読んで5’〜3’向きで以下に示される)は、例えば式VIa〜VIhにおいて上述されたもののような、式VIIa〜VIIhについて上述されたもののような、二本鎖核酸を形成するように配列相補性に従ってハイブリダイズする一本鎖核酸を表す。「付着末端」を含む二本鎖核酸は、本発明のある態様に従って、コンカテマーポリマーについてのモノマーともまた呼ぶことができる。式VIIIa〜VIIIh、続いて式VIIIa〜VIIIhを含む核酸の組合せの例を以下に示す。
(Sm)−Rk1−(ELNA) 式VIIIa
(Dm)−Rk2−(FLNA) 式VIIIb
(Dm)−Rk3−(ELNA) 式VIIIc
(Sm)−Rk4−(FLNA) 式VIIId
(ELNA)−Rk1−(Sm) 式VIIIe
(FLNA)−Rk2 (Dm) 式VIIIf
(ELNA)−Rk2−(Dm) 式VIIIg
(FLNA)−Rk2−(Sm) 式VIIIh
各々の式VIIIa〜VIIIhについて;
−ELNAはCpGまたはCpGモチーフであり、ここでCpGまたはCpGモチーフを含むヌクレオシド、C、Gのうちの1つ以上はLNAであり;
−FLNAはCpGまたはCpGモチーフであり、ここでCpGまたはCpGモチーフを含むヌクレオシド、C、Gのうちの1つ以上はLNAであり;
−mは1〜500もしくは10〜50のいずれかの整数、または5、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、60、70、80、90または100を含む、それらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Sは、イノシン、イノシンアナログヌクレオシド、アデニンまたはアデニンアナログヌクレオシドであり;
−Dは、シトシン、シトシンアナログヌクレオシド、ウラシルまたはウラシルアナログヌクレオシドであり;
−k1、k2、k3およびk4は、独立して、0〜10を含めたいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Rは、独立して、ヌクレオシド間結合によって連結されるいずれかのリボヌクレオシドであってもよい。
【0163】
本発明のある態様において、組成物は、式VIIIa〜VIIIhの1つまたはそれ以上の核酸、または式VIIIa〜VIIIhの少なくとも2つまたはそれ以上の核酸の組合せに従う一本鎖RNA分子を様々なモル比で含みうる。例えば、いくつかの実施形態において、式VIIIaおよび式VIIIbに従う一本鎖RNA分子を、およそ等モルの比率で組み合わせてもよい。式VIIIc、式VIIId、式VIIIe、式VIIIf、式VIIIgまたは式VIIIhに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0164】
他の態様において、式VIIIaに従う一本鎖RNA分子を、式VIIIbに従う一本鎖RNA分子と、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%のモル過剰で、または約2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10倍の過剰で、組成物中で組み合わせてもよい。式VIIIaまたは式VIIIbに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0165】
他の態様において、式VIIIcに従う一本鎖RNA分子を、式VIIIdに従う一本鎖RNA分子と、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%のモル過剰で、または約2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10倍の過剰で、組成物中で組み合わせてもよい。式VIIIcまたは式VIIIdに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0166】
他の態様において、式VIIIeに従う一本鎖RNA分子を、式VIIIfに従う一本鎖RNA分子と、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%のモル過剰で、または約2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10倍の過剰で、組成物中で組み合わせてもよい。式VIIIeまたは式VIIIfに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0167】
他の態様において、式VIIIgに従う一本鎖RNA分子を、式VIIIhに従う一本鎖RNA分子と、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%のモル過剰で、または約2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10倍の過剰で、組成物中で組み合わせてもよい。式VIIIgまたは式VIIIhに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0168】
他の実施形態において、式VIIIgに従う一本鎖RNA分子を、式VIIIdに従う一本鎖RNA分子と、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%のモル過剰で、または約2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10倍の過剰で、組成物中で組み合わせてもよい。式VIIIgまたは式VIIIdに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0169】
他の態様において、式VIIIaに従う一本鎖RNA分子を、式VIIIfに従う一本鎖RNA分子と、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%のモル過剰で、または約2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10倍の過剰で、組成物中で組み合わせてもよい。式VIIIaまたは式VIIIfに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0170】
他の態様において、式VIIIeに従う一本鎖RNA分子を、式VIIIbに従う一本鎖RNA分子と、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%のモル過剰で、または約2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10倍の過剰で、組成物中で組み合わせてもよい。式VIIIeまたは式VIIIbに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0171】
他の態様において、式VIIIcに従う一本鎖RNA分子を、式VIIIhに従う一本鎖RNA分子と、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%のモル過剰で、または約2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10倍の過剰で、組成物中で組み合わせてもよい。式VIIIcまたは式VIIIhに従う、いくつかの一本鎖RNA分子、またはすべての一本鎖RNA分子は、他の相補的な一本鎖RNA分子とハイブリダイズして二本鎖RNA分子を形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0172】
例示的な塩基対アレンジを以下に図示する。本発明の様々な実施形態に従う他の対合および二本鎖核酸のアレンジは、当業者に明らかでなる。以下に図示される各々の例示的な対合について、当技術分野における慣例に従って左側〜右側で読む場合、第1のストランドは5’〜3’の向きで提供され、第2のストランドは3’〜5’の向きで提供される。
【化54】

【化55】

【化56】

【化57】

式VIIIa〜VIIIhについての代替の対合:
【化58】

【化59】

【化60】

【化61】

かかるモノマーはコンカテマーを作って、より長いまたは環状の二本鎖核酸ポリマーを形成する。
【0173】
本発明のいくつかの実施形態において、式VIIIa〜hに従う一本鎖核酸分子は、塩基対を作って平滑末端の二本鎖核酸分子を形成する。例示的な塩基対アレンジを以下に図示する。
【化62】

【化63】

【化64】

【化65】

【0174】
上述の例において、k1,2,3,4は0〜10の整数であってもよく、Rはいずれかのヌクレオシドまたは上述されるようなヌクレオシド群であってもよい。ある態様において、kが0以上である場合、第1のストランドおよび第2のストランドの各々に由来するRの少なくとも1つのヌクレオシドは、水素結合した塩基対を形成する。
【0175】
ある態様において、対の一本鎖核酸、例えば式VIIIaおよびVIIIb、または式VIIIcおよびVIIId、または式VIIIeおよびVIIIf、または式VIIIgおよびVIIIh、または式VIIIgおよびVIIId、または式VIIIaおよびVIIIf、または式VIIIeおよびVIIIb、または式VIIIcおよびVIIIhは、ある熱力学的、イオンまたはpHの条件下で、コンカテマー化してもよい。
【0176】
本発明の様々な態様に従う、アジュバントまたはアジュバント組成物は、本明細書において記述されるような1つまたはそれ以上の核酸種を含む。核酸種は一本鎖または二本鎖でありえる。一本鎖種および二本鎖種の組合せはアジュバントまたはアジュバント組成物中に存在してもよい。
【0177】
アジュバントまたはアジュバント組成物は、TLR3またはTLR9についての選択的アゴニストであってもよい。本発明のある態様において、アジュバントまたはアジュバント組成物はTLR3およびTLR9の両方についてのアゴニストである。TLR3およびTLR9の両方を含む二本鎖核酸の例は、2つまたは複数の式VIIa〜hもしく式VIIIa〜h、または式VIIa〜hおよび式VIIIa〜hを含む核酸を含む。
【0178】
本発明のある態様に従う二本鎖核酸(例えば2つまたは複数の式VIIa〜hまたは式VIIIa〜hを含む核酸)は、アジュバントまたはアジュバント組成物中に含まれ、TLR3およびTLR9のアゴニスト活性の両方を含むアジュバントまたはアジュバント組成物を提供する。TLR3およびTLR9のアゴニスト活性は単一種の二本鎖核酸によって提供されえる。
【0179】
IP−10分析を使用して、アジュバント組成物がTLR−3アゴニスト活性を提供する能力を評価しえる。ヒトHT29細胞は、TLR−3アゴニストの刺激の結果として培養上清の中へIP−10を分泌する。培養上清におけるIP−10は例えばELISAによって定量されてもよい。他の例として、末梢血単核細胞(PBMC)はTLR−3アゴニストの刺激の結果として上清の中へサイトカインを分泌する。分泌サイトカイン、例えばインターフェロン−α、インターフェロン−βおよび/またはインターフェロン−γは、例えばELISAによって定量されてもよい。他の例として、樹状細胞などの免疫のエフェクター細胞の成熟を評価しえる。
【0180】
アジュバント組成物がTLR9アゴニスト活性を提供する能力を評価するのに、インビトロの分析を使用してもよい。例えば、二本鎖核酸組成物の活性は、B細胞増殖分析またはマクロファージもしくは樹状細胞によるサイトカイン産生によって評価されてもよい。そのような分析の例は、例えばJiang W et al 2006. Methods Mol Med 127:55-70中に記述される。
【0181】
アジュバント組成物を含む本発明の様々な実施形態に従う組成物は、約0.1ug/kg〜約20mg/kgの核酸の用量(被験体の重量に基づいた)もしくはそれらの間のいずれかの量、例えば約1ug〜約2000ug/mlもしくはそれらの間のいずれかの量の核酸、約10ug〜約1000ugもしくはそれらの間のいずれかの量の核酸、または約30ug〜約1000ugもしくはそれらの間のいずれかの量の核酸として投与されてもよい。例えば、約0.1、0.5、1.0、2.0、5.0、10.0 15.0、20.0、25.0、30.0、35.0、40.0、50.0 60.0、70.0、80.0、90.0、100、120、140、160 180、200、250、500、750、1000、1500、2000、5000、10000、20000ugまたはそれらの間のいずれかの量の核酸の用量を使用してもよい。
【0182】
本明細書において使用されるようなアジュバントの「有効量」は、免疫原が生物学的活性を示す免疫原と共に共投与された場合に免疫刺激効果を持つのに必要なアジュバントの量を指す。免疫原は、約0.1ug/ml〜約20mg/mlの量、もしくはそれらの間のいずれかの量、または約1ug/ml〜約2000ug/ml、もしくはそれらの間のいずれかの量で存在してもよい。アジュバントは、約0.1ug/ml〜約20mg/mlの量、もしくはそれらの間のいずれかの量、または約1ug/ml〜約2000ug/ml、もしくはそれらの間のいずれかの量で存在してもよい。免疫原は、殺傷した生物全体、タンパク質、ペプチド、融合タンパク質、融合ペプチド、組換えタンパク質または組換えペプチドであってもよい。免疫原はHspE7であってもよい。
【0183】
本発明の様々な態様に従うアジュバントは、様々な薬学的に許容される賦形剤のいずれかと共に、しばしば水性媒体、例えば注射用水、乳酸リンゲル液、等張食塩水などの中に製剤化されてもよい。薬学的に許容される賦形剤は、例えば、塩、バッファー、抗酸化剤、錯化剤、等張剤、凍結防止剤、溶解保護剤、懸濁化剤、乳化剤、抗菌剤、防腐剤、キレート剤、結合剤、界面活性剤、湿潤剤、固定油などの非水性媒体、または持続放出もしくは制御放出のためのポリマーを含む。例えば、Berge et al.(1977. J. Pharm Sci. 66:1-19)、またはレミントン−製薬の科学と実行(Remington−The Science and Practice of Pharmacy)、第21版、Gennaro et al編、リッピンコット・ウィリアムズ&ウィルキンズ・フィラデルフィア(Lippincott Williams & Wilkins Philadelphia)(それらの両方は参照することにより本明細書に組み入れられる)を参照。
【0184】
賦形剤は、カルボキシメチルセルロースまたはポリカチオン性ポリマーであってもよい。ポリカチオン性ポリマーの例は、ポリ−L−リジン、ポリアルギニン、ポリオルニチン、またはカチオン性アミノ酸の大部分を含むポリペプチドを含むが、これらに限定されない。そのような賦形剤の分子量、濃度および調製の方法は、例えばUS4,349,538(参照することにより本明細書に組み入れられる)中で見出しうる。
【0185】
本発明の様々な態様に従うアジュバントを含む組成物は、例えば、皮下注射、腹膜腔内注射、筋肉注射、静脈注射、表皮または経皮の投与、経口的、経鼻的、経直腸的または経膣的な粘膜膜投与を含むいくつかの経路のうちのいずれかによって投与されてもよい。例えば、レミントン−製薬の科学と実行、第21版、Gennaro et al編、リッピンコット・ウィリアムズ&ウィルキンズ・フィラデルフィアを参照。担体製剤は、投与経路に従って選択または修飾されてもよい。
【0186】
本発明の様々な態様に従う組成物は、単位投与量形態で、または製剤もしくは使用の時点での希釈のために適切なバルク形態で提供されてもよい。
【0187】
本発明の様々な態様に従う組成物は、単一用量で、または長期にわたって投与する複数用量で被験体に投与されてもよい。投与計画は、例えば被験体の病態、年齢、性別、体重、投与経路、製剤形態、または全体的な健康に依存しうる。投与計画は、被験体における吸着、分布、代謝、排泄および毒性の測定から算定されえるか、またはヒト被験体における使用のためのラットまたはマウスなどの実験動物での測定から推定されえる。投与量および治療のレジメンの最適化は、例えば、グッドマン&ギルマンの治療学の薬理学的基礎(Goodman & Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics)第11版、2006年、LL Brunton編、マグロウヒル(McGraw−Hill)社、ニューヨーク、またはレミントン−製薬の科学と実行、第21版、Gennaro et al編、リッピンコット・ウィリアムズ&ウィルキンズ・フィラデルフィア、中で検討される。
【0188】
本発明の文脈中で、本明細書において使用されるような用語「治療」、「治療すること」、「治療用使用」または「治療レジメン」は、同じ意味で使用でき、本発明の組成物の投与の予防的、対症的および治療的なモダリティを包含することを意味し、病状、病態、症状、徴候、または炎症に基づく病理、癌、感染症、アレルギー反応、高度免疫反応、もしくは他の治療すべき疾患もしくは障害によって引き起こされる障害を改善するか、または症状、徴候、病態、もしくはそれと関連する障害の進行を予防、妨害、遅延もしくは好転させる、ここで請求された化合物のいずれかのおよび全ての使用を含む。したがって、所望されない病状、症状、病態、徴候、または炎症に基づく病理に関連した障害、または身体の免疫応答の刺激から利益を得る他の疾患もしくは障害の、任意の予防、改善、緩和、好転または完全な消失は、本発明によって包含される。治療は、単独でまたは免疫原との組合せで、本明細書において記述されるような組成物の有効量の投与を含みうる。
【0189】
本発明の様々な態様に従う組成物は、1つ以上の免疫原、例えばウイルス性または細菌性の(「病原体」)免疫原をさらに含んでもよい。免疫原は、殺傷された生物全体(「死菌ワクチン」)から調製されえるか、または特異的なタンパク質、ペプチド、もしくは病原体の他の下位構造から調製されえる。あるいは、免疫原は、「His−タグ」などの他の非病原体タンパク質もしくはペプチドまたは免疫原の精製において有用な他の部分と融合した病原体からのタンパク質またはペプチドの全体もしくは一部を含む、融合タンパク質であってもよい。特異的なタンパク質またはペプチドは、分子生物学の技術または方法を使用して産生されてもよい(「組換え」タンパク質またはペプチド)。組換え分子生物学で使用される従来の技術または方法は、例えば、分子クローニング:実験手引き書、第3版、SambrookおよびRussell、CSHLプレス、コールド・スプリング・ハーバー、ニューヨーク;分子生物学における最新のプロトコール(Current Protocols in Molecular Biology)、2007年、Ausubel et al編、ワイリー・インターサイエンス(Wiley InterScience)、ニューヨーク;免疫学における最新のプロトコール(Current Protocols in Immunology)、2006年、Coligan et al編、ワイリー・インターサイエンス、ニューヨーク中で記述される。
【0190】
免疫原の例は、熱ショックタンパク質、細菌性、真菌性もしくはウイルス性の病原体に由来する抗原、または細菌性もしくはウイルス性の病原体に由来する抗原を含む熱ショック融合タンパク質、例えばHspE7(WO99/07860、US7,157,089、これらの両方は参照することにより本明細書に組み入れられる)であるがこれに限定されないタンパク質を含むが、これらに限定されない。細菌性、真菌性またはウイルス性の病原体の例は、以下の疾患の原因因子を含むが、これらに限定されない。乳頭腫、性器疣贅、インフルエンザ、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、D型肝炎、E型肝炎、G型肝炎、サイトメガロウイルス、エプスタイン・バーウイルス、AIDS、エイズ関連症候群、水ぼうそう(水痘)、風邪、サイトメガロウイルス感染症、コロラドダニ熱−デング熱、エボラ出血熱−手足口病、肝炎、単純ヘルペス、帯状疱疹、HPV、インフルエンザ(Flu)、ラッサ熱、麻疹、マールブルク出血熱、伝染性単核症、耳下腺炎、小児麻痺、進行性多病巣性白質脳症、狂犬病、風疹、SARS、天然痘(痘瘡)、ウイルス性脳炎、ウイルス性胃腸炎、ウイルス性髄膜炎、ウイルス性肺炎、西ナイル疾患、黄熱病、炭疽菌、細菌性髄膜炎、ボツリヌス中毒、ブルセラ症、カンピロバクター症、ネコひっかき病、コレラ、ジフテリア、発疹チフス、淋病、とびひ、レジオネラ症、レプラ(ハンセン病)、レプトスピラ症、リステリア症、ライム病、類鼻疽、MRSA感染症、ノカルジア症、百日咳、ペスト、肺炎球菌性肺炎、オウム病、Q熱、ロッキー山紅斑熱(RMSF)、サルモネラ症、猖紅熱、細菌性赤痢、梅毒、破傷風、トラホーム、結核、野兎病、腸チフス熱、チフス、尿路感染、アスペルギルス症、バシディオボールス症(basidiobolomycosis)、カンジダ症、クリプトコッカス症、コクシジオイデス症、皮膚糸状菌症、白癬、ヒストプラスマ症、真菌血症、パラコクシジオイドミコーシス、ニューモシスティス肺炎、および同種のもの。組換え免疫原は、組換え発現系、例えば、細菌、酵母、バキュロウイルス、哺乳類細胞または植物の発現系を使用して発現できる。
【0191】
本発明のある態様では、本発明の様々な態様に従う組成物は、細菌性またはウイルス性の病原体に関連した疾患または障害の治療のために使用されえる。細菌性またはウイルス性の病原体に関連した疾患または障害は、細菌性またはウイルス性の病原体による活動性感染または潜伏感染、細菌性またはウイルス性の病原体による活動性感染または潜伏感染と同時にまたはその後に生じた自己免疫反応、細菌性またはウイルス性の病原体による活動性感染または潜伏感染と同時にまたはその後に生じた副作用を含むが、これらに限定されない。
【0192】
本発明のある態様において、免疫原は、腫瘍抗原、または癌に関連して見出される抗原であってもよい。
【0193】
用語「癌」には多くの定義がある。米国癌学会によれば、癌は、異常な細胞の制御されない増殖(時には蔓延)により特徴づけられる疾患のグループである。しばしば単一の病態と呼ばれるが、実際に200以上の異なる疾患からなる。かかる細胞が重要臓器の正常機能を妨害する場合は、癌腫瘍は死を招くか、または身体の全体にわたって蔓延して、重要なシステムを損なう。本発明の組成物は、本発明の化合物または組成物の有効量をその必要性のある動物または被験体に投与することを含む方法で、動物または被験体中の感受性のある新生物を治療するのに使用されてもよい。
【0194】
本発明の化合物が治療剤として効果的でありえる異なるタイプの癌の非限定例は、多形性神経膠芽腫、星状細胞腫、希突起膠腫、上衣腫瘍および脈絡叢腫瘍、松果体部腫瘍、神経腫瘍、髄芽細胞腫、神経鞘腫、髄膜腫ならびに髄膜肉腫を含む、中枢神経系の新生物;基底細胞癌、扁平上皮癌、メラノーマ、横紋筋肉腫および網膜芽細胞腫を含む、目の新生物;下垂体腫瘍、甲状腺の新生物、副腎皮質の新生物、神経内分泌系の新生物、胃腸膵内分泌系の新生物および性腺の新生物を含む、内分泌腺の新生物;頭頸部癌、口腔、咽頭および喉頭の新生物、ならびに歯原性腫瘍を含む、頭頸部の新生物;大細胞肺癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、悪性中皮腫、胸腺腫および胸部の原発性胚細胞腫瘍を含む、胸部の新生物;食道、胃、肝臓、胆嚢、膵臓外分泌腺、小腸、虫垂および腹膜の新生物、大腸および直腸の腺癌、ならびに肛門の新生物を含む、消化管の新生物;腎細胞癌、腎盤、尿管、膀胱、尿道、前立腺、陰茎、精巣の新生物を含む、尿生殖路の新生物;ならびに外陰部および膣、頚管の新生物、子宮体部の腺癌、卵巣癌、婦人科領域の肉腫ならびに乳房の新生物を含む、女性生殖器の新生物;基底細胞癌、扁平上皮癌、皮幹線維肉腫、メルケル細胞腫瘍および悪性メラノーマを含む、皮膚の新生物;骨原性肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、原始神経上皮腫瘍および血管肉腫を含む、骨および軟組織の新生物;骨髄異形成症候群、急性骨髄白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、HTLV−1およびHTLV−5、T細胞白血病/リンパ腫、慢性リンパ球性白血病、毛様細胞性白血病、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫ならびに肥胖細胞性白血病を含む、造血系の新生物;ならびに急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄球性白血病、神経芽細胞腫、骨腫瘍、横紋筋肉腫、リンパ腫、腎腫瘍および同種のものを含む、小児の新生物などの癌腫を含む。
【0195】
本発明のある態様において、免疫原はアレルゲンであってもよい。アレルゲンは、アレルゲンに対する暴露に際して被験体におけるアレルギー反応を誘導する薬剤である。吸入アレルゲンから結果として生じるアレルギー性障害および喘息性障害において観察される慢性炎症は、主としてエオシン好性細胞の局所的な組織浸潤、およびアレルゲンに対する組織の過反応性により支配される。炎症は、コルチコステロイドおよび/または気管支拡張薬の使用を介して減少されえるが、これらは根本的原因を治療するのではない。WO99/07860において検討されるように、アレルゲン特異的Tリンパ球はそのような過反応性組織において選択的に濃縮され、この感受性は幼年期または乳児期における早期抗原暴露に依存しうる。
【0196】
吸入抗原に対する個々の免疫応答における特異的なTh1様メモリー細胞対Th2様メモリー細胞についての選択は、誘導気道から流入する領域リンパ節中で生じる。この選択は、抗原に特異的なCD4+およびCD8+T細胞によって産生された様々なサイトカインにより調節されうる。このT細胞選択プロセスは感染因子によって影響を受けうる。気道粘膜における感染は、領域リンパ節に移動し、IL−12およびαインターフェロンなどのTh2阻害性サイトカインを分泌する局所組織(肺胞)マクロファージを動員および活性化しえる。さらに、それらは、ナチュラルキラー細胞の活性化を介して環境中のγ−インターフェロンレベルを増やしうる。最終結果はCTL(それらは大部分はCD8+細胞である)の産生である。γ−インターフェロンはTh2細胞の生成を阻害し、したがって、液性アレルギー反応(IgE)および細胞性アレルギー反応(エオシン好性細胞、好塩基球およびマスト細胞)の生成のための重要なサイトカインであるIL−4およびIL−5の産生を阻害する(Anderson, G. P. and Coyle, A. J., Trends Pharmacol. Sci., 15:324-332 (1995); Stam, W. B., van Oosterhout, A. J. and Nijkamp, F. P., Life Sci., 53:1921-1934 (1993))。
【0197】
哺乳類において、ストレスタンパク質は細胞性免疫反応に加えて体液性免疫反応も誘導することが示されている。可溶性抗原を、ストレスタンパク質と混合するか、それに化学的にコンジュゲートするか、またはそれに融合して、哺乳類に投与する場合、細胞仲介性細胞傷害免疫応答が実質的に促進される。これらの反応は主としてCD8+T細胞に起因する。したがって、抗原単独に対するCD4+応答を、ストレスタンパク質と混合またはそれにカップリングした抗原に対するCD4+応答に対して比較することは、予測されたプロフィールを与える。ストレスタンパク質と混合、またはそれに結合した可溶性抗原は、前述したTh1経路の刺激の測定値であるCTL(主としてCD8+T細胞)を高比率でもたらし、これは、これらのCTLがTh1タイプの抗原に特異的なT細胞の誘導の結果として生じたためである。これらのTh1細胞は、Th2細胞を阻害するγ−インターフェロンを産生する。したがって、Th2サイトカインのIL−4およびIL−5は、IgEおよびエオシン好性細胞の産生を支援するためにはもはや利用可能ではない。IgE力価の減少により、マスト細胞および好塩基性細胞の直接的な抗原刺激は減少するだろう。さらに、IL−5産生減少は、エオシン好性細胞の産生、分化および活性化の減少を導くだろう。このパターンは、関与する組織の炎症の減少を引き起こし、その結果より少ない過反応性(喘息性)事象をもたらすだろう。
【0198】
したがって、公知のアレルゲン性抗原(アレルゲン)の混合物、またはストレスタンパク質もしくはストレスタンパク質を化学的に連結もしくはそれに融合したアレルゲンを含む組成物を、式II、IIa〜e、式III、IIIa〜d、式IVa〜j、に従う薬剤、式IVa〜j、式Va〜式Vc、式VIa〜式VIh、式VIj〜式VIo、式VIIa〜VIIh、式VIIIa〜式VIIIHのうちの少なくとも2つの組合せと、様々なモル比で組み合わせて投与すると、アトピー患者におけるTh1対Th2の比率に影響し、より正常なバランスに回復させ、アレルギー反応または喘息反応の減少を導きうる。
【0199】
したがって、本発明は、TLR3アゴニスト、TLR9アゴニスト、もしくはTLR3およびTLR9アゴニストの両方である組成物、およびアジュバント、またはTLR3アゴニスト、TLR9アゴニスト、もしくはTLR3およびTLR9アゴニストの両方である組成物を含む、アジュバント組成物を提供する。
【0200】
本発明のある態様では、免疫原はHspE7を含む。HspE7融合タンパク質を産生する方法は、WO99/07860およびUS60/803,606中で記述されており、それらの両方は参照することにより本明細書に組み入れられる。
【0201】
配列
配列番号:1に従う配列について、残基G1、G2、G25およびG26はLNA残基であり;残基3〜24はイノシンリボヌクレオチドである。
【0202】
配列番号:2に従う配列について、残基C1、C2、C25およびC26はLNA残基であり;残基C3〜C24はリボヌクレオチドである。
【0203】
配列番号:3に従う配列について、残基T17、G18、T20、T22およびG23はLNA残基であり;残基1〜15はイノシンリボヌクレオチドであり;残基G16、A19およびA21はリボヌクレオチドまたはデオキシリボヌクレオチドでありえる。
【0204】
配列番号:4に従う配列について、残基C16、T18、T20、A22およびC23はLNA残基であり;残基C1〜C15はリボヌクレオチドであり;残基A17、A19およびC21はリボヌクレオチドまたはデオキシリボヌクレオチドでありえる。
【0205】
配列番号:5に従う配列について、残基G1、T18、T19、T21およびT23はLNA残基であり;残基1〜17はイノシンリボヌクレオチドであり;残基G17、A20およびa22はリボヌクレオチドまたはデオキシリボヌクレオチドでありえる。
【0206】
配列番号:6に従う配列について、残基C1、C17、T19、C22およびC23はLNA残基であり;残基C2〜C16はリボヌクレオチドであり;残基A18、A20およびU21はリボヌクレオチドまたはデオキシリボヌクレオチドでありえる。
【0207】
配列番号:7に従う配列について、残基T1、T2、T18、T19、T21およびA22は、LNA残基であり、残基3〜17はイノシンリボヌクレオチドであり;残基A19およびA21はリボヌクレオチドまたはデオキシリボヌクレオチドでありえる。
【0208】
配列番号:8に従う配列について、残基A1、C2、C18、T20、T22およびC23はLNA残基であり、C3〜C17はリボヌクレオチドであり;残基A19およびA21はリボヌクレオチドまたはデオキシリボヌクレオチドでありえる。
【0209】
配列番号:9に従う配列について、残基G1およびG2はLNA残基であり;残基2〜17はイノシンリボヌクレオチドであり、A18〜A32はリボヌクレオチドである。
【0210】
配列番号:10に従う配列について、残基C16およびC17はLNA残基であり;残基C1〜C15およびU18〜U32はリボヌクレオチドである。
【0211】
配列番号:11に従う配列について、残基G1およびG2はLNA残基であり;残基3〜12はイノシンリボヌクレオチドであり、A13〜A22はリボヌクレオチドである。
【0212】
配列番号:12に従う配列について、残基C11およびC12はLNA残基であり;残基U1〜U10およびC13〜C22はリボヌクレオチドである。
【0213】
配列番号:13に従う配列について、残基G1、G2、G18、T19、C20、G21、T11、T23、G39およびG40はLNA残基であり;残基3〜17および24〜38はイノシンリボヌクレオチドである。
【0214】
配列番号:14に従う配列について、残基C1、C2、A18、A19、C20、G21、A22、C23、C39およびC40およびC23はLNA残基であり;残基C3〜C17およびC24〜C38はリボヌクレオチドである。
【0215】
配列番号:15に従う配列について、残基G1、G2、G18、T19、C20、G21、T22およびT23はLNA残基であり;残基3〜17はイノシンリボヌクレオチドである。
【0216】
配列番号:16に従う配列について、残基A1、A2、C3、G4、A5、C6、C22およびC23はLNA残基であり;残基C7〜C21はリボヌクレオチドである。
【0217】
配列番号:17に従う配列について、残基G16、T17、C18、G19、T20およびT21はLNA残基であり;残基1〜15はイノシンリボヌクレオチドである。
【0218】
配列番号:18に従う配列について、残基A16、A17、C18、G19、A20およびC21はLNA残基であり;残基C1〜C15はリボヌクレオチドである。
【0219】
配列番号:19に従う配列について、残基G1、G17、T18、C19、G20、T21およびT22はLNA残基であり;残基2〜16はイノシンリボヌクレオチドである。
【0220】
配列番号:20に従う配列について、残基C1、A17、A18、C19、G20、A21およびC22はLNA残基であり;残基C2〜C16はリボヌクレオチドである。
【0221】
配列番号:21に従う配列について、残基C1、G2、G18、T19、C20、G21、T22およびT23はLNA残基であり;残基3〜17はイノシンリボヌクレオチドである。
【0222】
配列番号:22に従う配列について、残基G1、C2、A18、A19、C20、G21、A22およびC23はLNA残基であり;残基C3〜C17はリボヌクレオチドである。
【0223】
配列番号:23に従う配列について、6残基はすべてLNA残基である。
【0224】
配列番号:24に従う配列について、6残基はすべてLNA残基である。
【0225】
配列番号:25に従う配列について、残基C2およびC3はLNA残基であり;残基C1〜C10およびU13〜U23はリボヌクレオチドである。
【0226】
配列番号:26に従う配列について、残基G1およびG2はロックされた核酸残基であり;C3、G4、T5、C6、G7、T8、T9、A10、T26、G27、T28、C29、G30、T31、T32、G33はデオキシリボヌクレオチドであり;A11〜A25に含まれるものはリボヌクレオチドである。
【0227】
配列番号:27に従う配列について、残基U1〜U15に含まれるものはリボヌクレオチドであり;残基T16、A17、A18、C19、G20、A21、C22、G23、C26、A27、A28、C29、G30、A31、C32およびA33はデオキシリボヌクレオチドであり;C24およびC25はロックされた核酸残基である。
【0228】
単一文字塩基名称(A、C、G、T、U、I)と組合せた「LNA」の下付き添字は、上述されるような2’−4’を含む、関連するヌクレオチドがロックされた核酸残基であることを示す。
【実施例1】
【0229】
二本鎖オリゴマーの調製:GCLNA−ポリIC−GCLNA:
配列番号:1および配列番号:2に従うオリゴマーを、標準的な技術に従って、製造者のプロトコール(グレン・リサーチ(Glen Research)社、スターリング、バージニア)の通りに、2’−OMe−I−CEホスホアミダイト、2’−OMe−C−CEホスホアミダイト、5−Me−Bz−C−LNA−CEホスホアミダイトおよびdmf−G−LNA−CEホスホアミダイトを使用して合成した。
LNA−GLNA−(I22)−GLNA−GLNA(配列番号:1)
および
LNA−CLNA−(C22)−CLNA−CLNA(配列番号:2)。
【0230】
第1のオリゴマーおよび第2のオリゴマーの各々の等モル量を組み合わせ、アニールさせて、式IIIa:
【化66】

で示されるdsRNA化合物GCLNA−ポリIC−GCLNAを産生した。
【実施例2】
【0231】
3’非対合末端を備えた二本鎖オリゴマーの調製
配列番号:3、配列番号:4、配列番号:5、配列番号:6、配列番号:7および配列番号:8に従うオリゴマーを、標準的な技術に従って、製造者のプロトコール(グレン・リサーチ社、スターリング、バージニア)の通りに、5−Me−Bz−C−LNA−CEホスホアミダイト、Bz−A−LNA−CEホスホアミダイト、dmf−G−LNA−CEホスホアミダイト、T−LNA−CEホスホアミダイト、2’−OMe−I−CEホスホアミダイト、2’−OMe−C−CEホスホアミダイト、2’−OMe−A−CEホスホアミダイト、2’−OMe−G−CEホスホアミダイトおよび2’−OMe−U−CEホスホアミダイトを使用して合成しえる。
(I15)−G−TLNA−GLNA−A−TLNA−A−TLNA−GLNA(配列番号:3)
(C15)−CLNA−A−TLNA−A−TLNA−C−ALNA−CLNA(配列番号:4)

LNA−(I15)−G−TLNA−GLNA−A−TLNA−A−TLNA(配列番号:5)
LNA−(C15)−CLNA−A−TLNA−A−U−CLNA−ALNA(配列番号:6)

LNA−GLNA−(I15)−TLNA−TLNA−A−TLNA−ALNA(配列番号:7)
LNA−CLNA−(C15)−CLNA−A−TLNA−A−TLNA−CLNA(配列番号:8)
【0232】
配列番号:3および配列番号:4、または配列番号:5および配列番号:6、または配列番号:7および配列番号:8の各々の等モル量を組み合わせ、アニールさせて、式Va、VbおよびVcで示される二本鎖核酸化合物をそれぞれ産生しえる。
【化67】

【化68】

【化69】

【実施例3】
【0233】
3’非対合末端を備えた二本鎖オリゴマーの調製
配列番号:9、配列番号:10、配列番号:11および配列番号:12に従うオリゴマーを、標準的な技術に従って、製造者のプロトコール(グレン・リサーチ社、スターリング、バージニア)の通りに、5−Me−Bz−C−LNA−CEホスホアミダイト、Bz−A−LNA−CEホスホアミダイト、dmf−G−LNA−CEホスホアミダイト、T−LNA−CEホスホアミダイト、2’−OMe−I−CEホスホアミダイト、2’−OMe−C−CEホスホアミダイト、2’−OMe−A−CE ホスホアミダイト、2’−OMe−G−CEホスホアミダイトおよび2’−OMe−U−CEホスホアミダイトを使用して合成しえる。
LNA−GLNA−(I)15−(A)15(配列番号:9)
(C)15−CLNA−CLNA−(U)15(配列番号:10)
LNA−GLNA−(I)10−(A)10(配列番号:11)
(U)10−CLNA−CLNA−(C)10(配列番号:12)
(C)10−CLNA−CLNA−(U)10(配列番号:25)
【0234】
配列番号:9および配列番号:10、または配列番号:11および配列番号:12、または配列番号:11および配列番号:25の各々の等モル量を組み合わせ、アニールさせて、式VdおよびVeで示される二本鎖核酸化合物をそれぞれ産生しえる(図1)。
【実施例4】
【0235】
免疫原との組合せにおけるdsRNAのインビトロの生物学的活性
US60/803,606(参照することにより本明細書に組み入れられる)の方法に従って産生されたHspE7、および上述の実施例1に従って産生されたGCLNA−ポリIC−GCLNAを含む組成物は、インビトロの生物学的活性について試験しうる。
【0236】
HspE7がE7特異的CD8陽性Tリンパ球を誘導する能力の増加は(例示的な抗ウイルス薬の治療的アプローチとして)、GCLNA−ポリIC−GCLNAの存在下において決定しうる。ナイーブC57Bl/6マウスに、HspE7単独、またはGCLNA−ポリIC−GCLNAプラスHspE7のいずれかを皮下注射しえる。時間間隔(例えば5日)後に、脾臓をマウスから取り出し、E7特異的脾細胞の数を、E7特異的クラスIMHC結合ペプチドE749−57(RAHYNIVTF;ダルトン・ケミカル・ラボラトリーズ(Dalton Chemical Laboratories)社)、またはリコール抗原としての対照ペプチドHBCAg93−100(MGLKFRQL;ダルトン・ケミカル・ラボラトリーズ社)を使用して、例えば、ELISPOTによって測定した。
【実施例5】
【0237】
免疫原との組合せにおけるdsRNAのインビボの生物学的活性
PCT公報WO2007/137427(参照することにより本明細書に組み入れられる)の方法に従って産生されたHspE7、および上述の実施例1に従って産生されたGCLNA−ポリIC−GCLNAを含む組成物を、インビボの生物学的活性について試験しえる。
【0238】
癌治療方法の例示的な方法において、TC−1腫瘍をナイーブC57Bl/6マウスで最初に確立する。マウスの横腹に6×104のTC−1腫瘍細胞を注入した。7日目に、確立しているTC−1腫瘍を持つマウスに、希釈剤、精製HspE7単独、または異なる用量GCLNA−ポリIC−GCLNAと混合した段階的な用量の精製HspE7のいずれかを首筋に皮下注射しえる。追加の時間間隔(例えば42日)で、腫瘍増殖についてマウスを追跡し、−この例では、腫瘍移植49日後に腫瘍のないマウスを、腫瘍がないと判断しえる。
【実施例6】
【0239】
CpGモチーフを含む二本鎖オリゴマーの調製
配列番号:13、配列番号:14、配列番号:15、配列番号:16、配列番号:17、配列番号:18、配列番号:19、配列番号:20、配列番号:21および配列番号:22に従うオリゴマーを、標準的な技術に従って、製造者のプロトコール(グレン・リサーチ社、スターリング、バージニア)の通りに、2’−OMe−I−CEホスホアミダイト、2’−OMe−C−CEホスホアミダイト、5−Me−Bz−C−LNA−CEホスホアミダイトおよびdmf−G−LNA−CEホスホアミダイトを使用して合成した。
LNA−GLNA−(I)15−GLNA−TLNA−CLNA−GLNA−TLNA−TLNA−(I)15−GLNA−GLNA(配列番号:13)
LNA−CLNA−(C)15−ALNA−ALNA−CLNA−GLNA−ALNA−CLNA−(C)15−CLNA−CLNA(配列番号:14)
LNA−GLNA−(I)15−GLNA−TLNA−CLNA−GLNA−TLNA−TLNA−(配列番号:15)
LNA−ALNA−CLNA−GLNA−ALNA−CLNA−(C)15−CLNA−CLNA(配列番号:16)
(I)15−GLNA−TLNA−CLNA−GLNA−TLNA−TLNA(配列番号:17)
(C)15−ALNA−ALNA−CLNA−GLNA−ALNA−CLNA(配列番号:18)
LNA−(I)15−GLNA−TLNA−CLNA−GLNA−TLNA−TLNA−(配列番号:19)
LNA−(C)15−ALNA−ALNA−CLNA−GLNA−ALNA−CLNA(配列番号:20)
LNA−GLNA−(I)15−GLNA−TLNA−CLNA−GLNA−TLNA−TLNA(配列番号:21)
LNA−CLNA−(C)15−ALNA−ALNA−CLNA−GLNA−ALNA−CLNA(配列番号:22)
【0240】
配列番号:13および配列番号:14、または配列番号:15および配列番号:16、または配列番号:17および配列番号:18、または配列番号:19および配列番号:20、または配列番号:21および配列番号:22の各々の等モル量を組み合わせ、アニールさせて、式VIg、VIh、VIi、VIjおよびVIkに従ってdsRNA化合物を産生した(図2)。
【実施例7】
【0241】
CpGおよびポリA:Uモチーフを含む二本鎖オリゴマーの調製
配列番号:26および配列番号:27に従うオリゴマーを、標準的な技術に従って、製造者のプロトコール(ユーロジェンテック・ノース・アメリカ(Eurogentec North America)北米社)の通りに、2’−OMe−A−CEホスホアミダイト、2’−OMe−U−CEホスホアミダイト、DMT−dA−ホスホアミダイト、DMT−dC−ホスホアミダイト、DMT−dG−ホスホアミダイト、DMT−dT−ホスホアミダイト、5−Me−Bz−C−LNA−CEホスホアミダイトおよびdmf−G−LNA−CEホスホアミダイトを使用して合成した。
LNA−GLNA−dC−dG−dT−dC−dG−dT−dT−dA−(rA)15−dT−dG−dT−dC−dG−dT−dT−dG(配列番号:26)
(rU)15−dT−dA−dA−dC−dG−dA−dC−dG−CLNA−CLNA−dC−dA−dA−dC−dG−dA−dC−dA(配列番号:27)
【0242】
配列番号:26および配列番号:27の各々の等モル量を組み合わせ、アニールさせて、いずれかの末端で非対合ヌクレオシドのセクションを有する、図3中に示される二本鎖核酸化合物を産生しうる。非対合ヌクレオシドにより、化合物のコンカテマー化が可能となる。
【0243】
すべての引用は参照することにより本明細書に組み入れられる。
【0244】
1つまたは複数のこれまでの好ましい態様は一例として記述されたものである。請求項において定義されるような本発明の範囲から逸脱せずに、多数の変形および修飾を行うことができることは当業者に明らかだろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次式の化合物:
【化1】

(式中、
−nは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、n=0という条件では、p=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−pは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、p=0という条件では、n=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−V、Z、QおよびWは、いずれかのヌクレオシド、リボヌクレオシド、デオキシリボヌクレオシド、ヌクレオシドアナログ、リボヌクレオシドアナログまたはデオキシリボヌクレオシドアナログであり;
−mは1〜500のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であり;
−Sは、イノシン、イノシンアナログヌクレオシド、アデニンまたはアデニンアナログヌクレオシドであり;
−Dは、シトシン、シトシンアナログヌクレオシド、ウラシルまたはウラシルアナログヌクレオシドであり;
−k1、k2、k3およびk4は、独立して、0〜10を含めたいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Rは、独立して、ヌクレオシド間結合基によってジェミナルヌクレオシドに結合されたいずれかのリボヌクレオシドであってもよいか、またはRは不在であってもよく;かつ
−V、S、D、Z、Q、RおよびWのうちの1つ以上は、1つ以上のロックされた核酸(LNA)モノマーを含む。)。
【請求項2】
次式の化合物:
k1−Vn−(Sm)−Wp−Rk2
式IVc
(式中、
−nは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、n=0という条件では、p=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−pは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、p=0という条件では、n=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−VおよびWは、いずれかのヌクレオシド、リボヌクレオシド、デオキシリボヌクレオシド、ヌクレオシドアナログ、リボヌクレオシドアナログまたはデオキシリボヌクレオシドアナログであり;
−mは1〜500のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であり;
−Sは、イノシン、イノシンアナログヌクレオシド、アデニンまたはアデニンアナログヌクレオシドであり;
−k1およびk2は、独立して、0〜10を含めたいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Rは、独立して、ヌクレオシド間結合基によってジェミナルヌクレオシドに結合されたいずれかのリボヌクレオシドであってもよいか、またはRは不在であってもよく;かつ
−V、S、RおよびWのうちの1つ以上は、1つ以上のロックされた核酸(LNA)モノマーを含む。)。
【請求項3】
次式の化合物
k4−Qp−(Dm)−Zn−Rk3
式IVd
(式中、
−nは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、n=0という条件では、p=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−pは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、p=0という条件では、n=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−ZおよびQは、いずれかのヌクレオシド、リボヌクレオシド、デオキシリボヌクレオシド、ヌクレオシドアナログ、リボヌクレオシドアナログまたはデオキシリボヌクレオシドアナログであり;
−mは1〜500のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であり、
−Dは、シトシン、シトシンアナログヌクレオシド、ウラシルまたはウラシルアナログヌクレオシドであり;
−k3およびk4は、独立して、0〜10を含めたいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Rは、独立して、ヌクレオシド間結合基によってジェミナルヌクレオシドに結合されたいずれかのリボヌクレオシドであってもよいか、またはRは不在であってもよく、ある態様では、例えば、第1のストランドの5’Rリボヌクレオシドは、第2のストランドの3’Rリボヌクレオシドと結合することができ、かつ;
−R、Z、DおよびQのうちの1つ以上は、1つ以上のロックされた核酸(LNA)モノマーを含む。)。
【請求項4】
次式の化合物
【化2】

(式中、
−nは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、n=0という条件では、p=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−pは0〜10のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であって、p=0という条件では、n=1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり;
−V、W、ZおよびQはいずれかのヌクレオシドであり;
−mは1〜500のいずれかの整数であり、
−Sは、イノシン、イノシンアナログヌクレオシド、アデニンまたはアデニンアナログヌクレオシドであり;
−Dは、シトシン、シトシンアナログヌクレオシド、ウラシルまたはウラシルアナログヌクレオシドであり;
−k1、k2、k3およびk4は、独立して、0〜10を含めたいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Rは、独立して、ヌクレオシド間結合基によってジェミナルヌクレオシドに結合されたいずれかのリボヌクレオシドであってもよいか、またはRは不在であってもよく、ある態様では、例えば、第1のストランドの5’Rリボヌクレオシドは、第2のストランドの3’Rリボヌクレオシドと結合することができ、かつ;
−V、S、W、Z、DおよびQのうちの1つ以上は、1つ以上のLNAモノマーを含む)を製造する方法であって、
請求項2に記載の化合物に従うオリゴマーを、請求項3に記載の化合物に従うオリゴマーと、約0.5−1.0から約1.0−0.5のモル比で混合する工程と、前記第1のオリゴマーおよび前記第2のオリゴマーをアニールして二本鎖化合物を形成する工程とを含む方法。
【請求項5】
Sがイノシンであり、Dがシトシンである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
請求項5に記載の化合物、ポリ−L−リジンおよびカルボキシメチルセルロースを含む組成物。
【請求項7】
請求項5に記載の化合物および免疫原を含む組成物。
【請求項8】
次式の化合物
【化3】

【化4】

【化5】

または、
【化6】

(式中、
−ELNAは、CpGまたはCpGモチーフであり、ここで前記CpGまたは前記CpGモチーフを含むヌクレオシド、C、Gのうちの1つ以上はLNAであり;
−FLNAは、CpGまたはCpGモチーフであり、ここで前記CpGまたは前記CpGモチーフを含むヌクレオシド、C、Gのうちの1つ以上はLNAであり;
−mは1〜500のいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの量であり;
−Sは、イノシン、イノシンアナログヌクレオシド、アデニンまたはアデニンアナログヌクレオシドであり;
−Dは、シトシン、シトシンアナログヌクレオシド、ウラシルまたはウラシルアナログヌクレオシドであり;
−k1、k2、k3およびk4は、独立して、0〜10を含めたいずれかの整数、またはそれらの間のいずれかの整数であってもよく;
−Rは、独立して、ヌクレオシド間結合によって結合されたいずれかのリボヌクレオシドであってもよい。)。
【請求項9】
Sがイノシンであり、Dがシトシンである、請求項8に記載の式VIa、VIb、VIcまたはVIdに従う化合物。
【請求項10】
請求項9に記載の化合物および免疫原を含む組成物。
【請求項11】
1〜500のイノシン、シトシン、またはイノシンリボヌクレオチドおよびシトシンリボヌクレオチドの組合せ、ならびに1〜10のロックされた核酸残基を含む第1の一本鎖ヌクレオチドポリマーと;
1〜500のイノシン、シトシン、またはイノシンリボヌクレオチドおよびシトシンリボヌクレオチドの組合せ、ならびに1〜10のロックされた核酸残基を含む第2の一本鎖ヌクレオチドポリマーとを含み;
前記第1の一本鎖ヌクレオチドポリマーおよび前記第2の一本鎖ヌクレオチドポリマーが水素結合して二本鎖核酸を形成し、前記二本鎖核酸が二本鎖ポリIC領域およびロックされた核酸残基を含む二本鎖領域を含むことを特徴とする化合物。
【請求項12】
1〜500のイノシン、シトシン、またはイノシンリボヌクレオチドおよびシトシンリボヌクレオチドの組合せ、ならびに配列番号:23に従う核酸配列を含む第1の一本鎖ヌクレオチドポリマーと;
1〜500のイノシン、シトシン、またはイノシンリボヌクレオチドおよびシトシンリボヌクレオチドの組合せ、ならびに配列番号:24に従う核酸配列を含む第2の一本鎖ヌクレオチドポリマーとを含み;
前記第1の一本鎖ヌクレオチドポリマーおよび前記第2の一本鎖ヌクレオチドポリマーが水素結合して二本鎖核酸を形成し、前記二本鎖核酸が二本鎖ポリIC領域およびロックされた核酸残基を含む二本鎖領域を含むことを特徴とする化合物。
【請求項13】
請求項11に記載の化合物を含むアジュバント組成物。
【請求項14】
請求項12に記載の化合物を含むアジュバント組成物。
【請求項15】
請求項12に記載の化合物を含む、TLR3およびTLR9のアゴニスト。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【公表番号】特表2010−519915(P2010−519915A)
【公表日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−552038(P2009−552038)
【出願日】平成20年3月7日(2008.3.7)
【国際出願番号】PCT/CA2008/000473
【国際公開番号】WO2008/106803
【国際公開日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(509250825)ヌヴェンタ バイオファーマシューティカルズ コーポレイション (1)
【Fターム(参考)】