説明

二次電池検査方法

【課題】微小短絡の検知精度を向上させることができる二次電池検査方法を提供する。
【解決手段】第1のSOCまで二次電池1を充電する充電工程と、充電工程の後に、前記二次電池を所定時間放置する放置工程と、放置工程の後に、第1のSOCより低い第2のSOCまで放電する放電工程と、放電工程の後に、二次電池1を所定の温度より低い電池温度にして、二次電池1の微小短絡を検出する検出工程とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
二次電池の初回充電を−20℃から15℃までの範囲で行い、金属不純物を電極上に局在化させて析出し、充放電を繰り返し、25℃の環境下で二次電池をエイジングさせて、エイジング前後の電圧差から正極と負極とのマイクロショートを検出する二次電池の検査方法が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−209528号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の二次電池の検査方法では、二次電池の自己放電による電圧降下量と微小短絡を起因とする電圧降下量とを区別して判断することが難しく、微小短絡した二次電池の検出が困難な場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、エイジング工程後に、第1のSOCより低い第2のSOCまで放電し、所定の温度より低い環境温度の下で、二次電池の微小短絡を検出することによって上記課題を解決する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によればエイジング工程後に、第1のSOCより低い第2のSOCまで放電し、所定の温度より低い環境温度の下で、二次電池の微小短絡を検出するため、自己放電による電圧変化を抑えることができ、その結果、微小短絡の検知精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】発明の実施形態に係る二次電池検査装置のブロック図である。
【図2】本例の検査方法において、検査日数に対する電池電圧の特性を示す図である。
【図3】本例の検査方法において、SOCに対する二次電池の開放電圧の特性を示す図である。
【図4】本例の放電工程において、放電時間に対する二次電池の電圧特性を示す。
【図5】本例の検査方法の検査手順を示すフローチャートである。
【図6】他の発明の実施形態に係る検査方法において、電池電圧の収束時間に対する電解液の粘度の特性を示す図である。
【図7】本例の検査方法において、電解液の粘度に対する放電電流の特性を示す図である。
【図8】本例の検査方法の検査手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0009】
《第1実施形態》
図1は、本発明に係る二次電池検査装置のブロック図を示す。
【0010】
図1に示す二次電池検査装置は、検査対象となる二次電池1と、二次電池1の温度を管理する恒温室2と、二次電池1を充電及び放電する充放電手段3と、二次電池4の端子間電圧を検出する電圧センサ4と、二次電池の微小短絡(マイクロショート)を検出する検出手段5と、充放電手段3、検出手段5及び恒温室2を制御する制御手段6を有する。
【0011】
二次電池1は、例えば非水系電解質二次電池(リチウムイオン電池)である。当該二次電池1の正極(図示しない)には、導電材(例えばカーボンブラック)と接着剤(例えばポリ四フッ化エンチレンの水性ディスパージョン)と正極活物質(例えばニッケル酸リチウム(LiNiO2)、マンガン酸リチウム(LiMnO2)、コバルト酸リチウム(LiCoO2)などのリチウム複合酸化物や、カルコゲン(S、Se、Te)化物)を混合させたものが、アルミニウム箔などの金属箔に塗布され、形成される。また当該二次電池1の負極(図示しない)は、例えば非晶質炭素、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、または黒鉛などのように、正極活物質のリチウムイオンを吸蔵および放出する負極活物質に、有機物焼成体の前駆体材料としてのスチレンブタジエンゴム樹脂粉末の水性ディスパージョンを混合し、乾燥させたのち粉砕することで、炭素粒子表面に炭化したスチレンブタジエンゴムを担持させたものを主材料とし、これに、アクリル樹脂エマルジョンなどの結着剤を混合し、負極活性材を形成し、当該負極活性材を、集電体としてのニッケル箔或いは銅箔などの金属箔の両面に塗着、乾燥させ、圧延したのち所定の大きさに切断したものである。そして、当該正極と負極との間に、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン等から構成される微多孔性膜のセパレータを介在させて、有機液体溶媒に過塩素酸リチウム(LiClO)、ホウフッ化リチウム(LiBF)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)、六フッ化砒素リチウム(LiAsF)などのリチウム塩を溶質として溶解させた液体である電解液を含浸させ、外装体で封止することにより、二次電池1が形成される。
【0012】
なお、二次電池1の構成部品の上記各材料は、一例であって他の材料を用いてもよい。
【0013】
充放電手段3は、充放電電圧を設定し、二次電池1を充電する際の充電電流及び二次電池1を放電する際の放電電流の大きさを設定することにより、二次電池1の充放電を制御する。
【0014】
検出手段5は、電圧センサ4の検出電圧から二次電池1の電圧降下度を検出し、二次電池1の微小短絡を検出する。なお微小短絡の検出方法については後述する。
【0015】
制御手段6は、充放電手段3による二次電池1の充電及び放電のタイミングを含めて充放電手段3を制御し、電圧センサ4の検出電圧から二次電池の充電状態(SOC:State of Charge)を把握し、二次電池1を放置する時間を管理する。また制御手段6は、恒温室2の温度の切替タイミング及び保温時間の設定を含めて恒温室2を制御する。
【0016】
次に、図1及び図2を参照して、本例の二次電池検査方法を説明する。図2は、本例の検査方法において、検査経過日に対する電池電圧の特性を示すグラフである。
【0017】
本例の二次電池検査方法は、大きく4つの工程に分けられ、二次電池1を充電する充電工程(工程1)、二次電池1をエイジングする(放置する)工程(工程2)、二次電池1を通電させて放電する工程(工程3)及び二次電池1の微小短絡を検出する工程(工程4)に分けられる。なお、図2に示す工程1〜4は、当該工程1〜4に相当する。
【0018】
工程1について、充放電手段3は、二次電池1に対して充電電流を流し、定電圧充電を実施し、二次電池1の充電状態が100%に近い状態になるまで、約2日間かけて、充電する。充電電流は、後述する工程3の放電工程における放電電流より高い電流が設定される。制御手段6は、電圧センサ4の検出電圧から、二次電池1の電池電圧を検出し、電池電圧が満充電状態(SOC=100%)に相当する電圧に達した時点で充放電手段3を制御し、二次電池1の充電を終了する。これにより、初期充電を終了する。
【0019】
次に工程2において、制御手段6は、所定の温度条件の下、二次電池1を非通電の状態で、約12日間、恒温室2内で、放置する。この際、二次電池1のSOCは、工程1の終了時のSOCである、約100%前後で保持される。
【0020】
ところで、異物金属が二次電池1内に混入されていると、電解液に接触している異物金属は溶解しイオン化し負極に誘導され、負極表面に析出される。そして析出跡はセパレータを介して正極まで到達することにより、微小短絡が発生する。かかる微小短絡が二次電池1の出荷後に発生しないよう、本例は、工程1及び工程2の工程により、電池電圧及び温度を調整することで、当該異種金属が短絡し易い環境を作り、異物金属が混入している二次電池1を短絡させて、以下の工程3及び4により、当該微小短絡を検出する。
【0021】
工程3において、充放電手段3は、二次電池1を通電させて、二次電池1を約6日間かけて放電し、二次電池1のSOCが約0パーセントの状態になる充電末期まで放電する。この際、放電電流は、工程1の充電工程における充電電流より低い電流である。また、放電工程は、二次電池1を通電させて、SOCを減少させる工程と、通電を終了し、電池電圧を安定化させる工程とを含む。
【0022】
ここで、充電末期状態における、二次電池1の開放電圧特性を、図3を用いて説明する。図3は、SOCに対する二次電池の開放電圧の特性を示すグラフである。図3に示すように、二次電池1が放電され、SOCが約10パーセントになるまでは、比較的なだらかな降下度で開放電圧が減少するが、約10パーセントより低くなると、電圧が急に下降し、SOC10パーセントより高いSOCにおける電圧降下度より大きい降下度で減少する。なお、降下度は電圧の減少する割合を示しており、図3に示すグラフの傾きに相当する。すなわち、SOCが10%以下の領域では、電圧変化が大きくなる。また当該領域において、二次電池1内に微小短絡が生じている場合、当該微小短絡による電圧変化も大きくなるため、電圧の変化量を検出し易くなる。そのため、本例は、電圧変化を検出しやすい領域である、SOCが10%以下の領域まで、二次電池1の放電を行い、微小短絡を検知する。
【0023】
次に、工程3における、放電電流の大きさと放電時間について、図4を用いて説明する。図4は、工程3において、放電時間に対する二次電池の電圧特性を示すグラフである。(a)は、放電電流が小さい場合のグラフを示し、(b)は、(a)の放電電流より大きい放電電流の場合のグラフを示す。二次電池の電圧は、二次電池からの放電電流の通電が終わる時に最も低くなり、通電終了後、時間と共に安定化する。二次電池1からの通電が終了すると、電池内の活物質が拡散し始め、やがて安定する。この間、二次電池1は不安定な状態であり電圧が定まらず、時間の経過によって電圧は安定し、二次電池1は安定状態となる。(a)及び(b)を比較して、充電電流が大きい場合、二次電池1の電圧が最下点に達するまでの時間は短くなり、充電電流が小さい場合、二次電池1の電圧が最下点に達する時間は長くなる。すなわち、放電電流の大きくすれば、SOCが放電末期状態に達するまでの時間を短くすることができ、放電電流を通電する通電時間を短くすることができる。その一方で、二次電池1の内部抵抗の影響によって、充電電流が大きい場合、最下点の電圧は低くなり、さらに電圧降下後の電圧上昇が大きくなるため、不安定な状態の電圧が安定状態に収束するまでの収束時間が長くなる。また充電電流が小さい場合、最下点の電圧は高くなり、電圧降下後の電圧上昇が小さくなるため、不安定な状態の電圧が安定状態に収束するまでの収束時間は短くなる。
【0024】
本例は、検査対象となる二次電池1の性質に応じて、工程3における、当該通電時間と当該収束時間との和が最小になるよう調整して、放電電流の大きさを設定する。これにより、放電開始時から二次電池1の電池電圧が安定するまでの時間を短くする。
【0025】
図1及び図2に戻り、工程4において、制御手段6は、恒温室2の温度を設定して、二次電池1の温度を、工程1〜3における電池温度より低くする。そして、二次電池1の電池温度が、設定温度まで低くなったら、制御手段6は、所定期間(本例では約8日間)の電圧降下度と、微小短絡を判定するための基準となる基準電圧降下度とを比較し、当該電圧降下度が当該基準降下度より大きい場合、微小短絡が発生したと判断する。基準降下度は、検出のための設定温度の下、微小短絡が生じている場合の電圧の降下度であって、二次電池1の性質によって予め設定されている値である。
【0026】
次に、二次電池の1の自己放電に伴う電圧降下と、微小短絡により生じる電圧降下との関係について、説明する。
【0027】
二次電池1は、自己放電することにより、電池電圧が下がる性質を有している。自己放電は、二次電池1内の活性物質が自発的に拡散することにより発生するが、活性物質の拡散は、二次電池1の電池温度を低くすることにより抑制することができる。一方、微小短絡に生じる電圧降下は、自己放電による電圧降下の温度依存性と比べて温度に影響されにくく、電池温度を低くしても、二次電池1内で微小短絡が発生していれば、電圧は降下する。
【0028】
本例により工程4で設定される温度は、自己放電による電圧変化が微小短絡による電圧変化より小さくなる温度よりも低く設定される。これにより、微小短絡に起因する電圧の変化量を検出し易くすることができる。
【0029】
次に、図5を用いて本例の二次電池検査方法の検査手順を説明する。図5は、本例の二次電池検査方法の検査手順を示すフローチャートである。
【0030】
本例の検査方法が開始されると、ステップS1にて、二次電池1のSOCが約100%(第1のSOC)に達するまで充電を行う。ステップS2にて、第1のSOCを保持しながら、エイジング処理(第1のエイジング)を行う。次に、二次電池1を放電させて、二次電池1のSOCを約0%に近いSOC(第2のSOC)まで下げる(ステップS3)。ステップS4にて、二次電池1の電池温度を低下させて、ステップ5にて、低下した温度の下、エイジング処理(第2のエイジング)を行う。
【0031】
次に、ステップ6にて、エイジング処理中の所定時間に対する電圧の変化量である電圧降下度を検出する。ステップ7にて、検出した電圧降下度と基準電圧降下度とを比較する。電圧降下度が基準電圧降下度より高い場合、微小短絡が発生したと判断され(ステップS81)、本例の検査を終了する。一方、電圧降下度が基準電圧降下度より低い場合、微小短絡が発生していないと判断され(ステップS82)、本例の検査を終了する。
【0032】
上記のように、本例の二次電池検査方法は、二次電池1を充電し、エイジング処理をした後に、電圧の変化量が大きい、SOCの領域まで二次電池1を放電し、さらに電池温度を、充放電時又はエイジング処理時の電池温度より低い温度にして、微小短絡を検出する。これにより、微小短絡による電圧変化を検出し易くし、また自己放電による影響を受けにくい状態で微小短絡に起因する電圧変化を精度よく検出することができる。その結果として、微小短絡の発生を精度よく検出することができる。
【0033】
また本例は、工程3において、放電後の二次電池1のSOCが充電末期のSOCとなるよう、放電処理を行う。これにより、二次電池1のSOCを電圧降下度が顕著に変わる領域に、設定することができるため、検出精度を向上させることができる。
【0034】
また本例は、工程3において、工程1の充電電流より低い放電電流で、二次電池1を放電させる。これにより、放電電流の通電終了時の電圧降下を低く抑えることができ、降下後の電圧のはね上がりによる不安定な電圧挙動の期間を短くすることができる。その結果として、不安定な電圧挙動の期間を早く収束させて、研修制度を向上させつつ、検査時間の短縮化を図ることができる。
【0035】
また本例は、工程3において、放電電流を通電する通電時間と、通電後に電圧が不安定な状態から安定な状態へ収束するまでの収束時間との和が最小時間になるよう、放電電流を設定する。上記のように充電電流の大きさ、又は、通電時間と、収束時間とは、トレードオフの関係になるため、充電電流の大きさを最適化することで、工程3の全体の工程時間を短くすることができる。その結果として、本例は、検査時間を短くすることができる。
【0036】
なお、本例は工程4において、電圧降下度を用いて微小短絡を検出するが、電圧値により検出してもよい。すなわち、制御手段は、微小短絡により降下した電圧値を基準電圧値として予め保持しており、工程4において、電池電圧と基準電圧値とを比較し、電池電圧が基準電圧より低い場合、微小短絡が発生したと判断する。
【0037】
なお、本例の「工程1」が本発明の「充電工程」に相当し、「工程2」が「放置工程」、「工程3」が「放電工程」、「工程4」が「検出工程」に相当する。
【0038】
《第2実施形態》
発明の他の実施形態に係る二次電池検査方法を図6〜図8を用いて説明する。
【0039】
本例は上述した第1実施形態に対して、ステップ3の放電工程における、放電電流を設定する方法が異なる。これ以外の構成で上述した第1実施形態と同じ構成は、その記載を適宜、援用する。図6は、電池電圧の収束時間に対する電解液の粘度の特性を示すグラフであり、図7は、電解液の粘度に対する放電電流の特性を示すグラフである。また図8は、本例の検査方法の検査手順を示すフローチャートである。
【0040】
本例の検査方法のうち、放電工程で設定される放電電流は、図6及び図7に示す特性から、制御手段6により設定される。放電終了時の不安定な電圧が安定な状態に収束するまでの収束時間は、上記の通り、二次電池1内を拡散する活物質が安定化する時間と関係する。そして、活物質が安定化するために要する時間は、電解質の粘度に対して、図6に示す特性を有している。粘度が低い電解液中において、活物質は拡散しにくく、粘度が高い電解液中において、活物質は拡散し易い。そのため、電解液の粘度が高い方が、活物質は拡散し易く、その分、電池電圧の安定化に時間を要する。また、当該特性は、二次電池1の性質によって、予め決まる特性である。
【0041】
粘度が高い場合、収束時間が長くなる特性を有するため、本例は、図7を参照して粘度が高い場合、大きい放電電流が設定される。これにより、粘度が高い分、長い収束時間が設定されているため、放電電流を大きくして、放電時間を短縮化する。一方、粘度が低い場合、収束時間が短くなる特性を有するため、本例は、図7を参照し粘度が低い場合、小さい放電電流が設定される。これにより、粘度が低い分、短い収束時間が設定されているため、放電電流を小さくして、放電時間に時間をかけるようにする。
【0042】
次に、図8を用いて本例の二次電池検査方法の検査手順を説明する。なお、ステップS3の前後のステップは、第1実施形態と同様のため、省略する。
【0043】
ステップS2の後、ステップS31にて、収束時間が設定される。そして、図6に示す特性により、当該収束時間に対応する電解液の粘度にするために、電池の温度を設定する(ステップS32)。電解液の粘度は、電池温度の依存性を有しているため、恒温室2の温度を設定することにより、所望の電解質粘度を得ることができる。そして、ステップS33にて、図7に示す特性により、放電電流が設定される。ステップS34にて、当該放電電流により二次電池1を通電し、第2のSOCになるまで放電処理が行われる。
【0044】
上記のように本例は、工程3の全体の工程時間を短くするために、設定された収束時間から、最適となる電解液の粘度と放電電流を設定する。これにより、本例は、検査時間を短くすることができる。
【符号の説明】
【0045】
1…二次電池
2…恒温室
3…充放電手段
4…電圧センサ
5…検出手段
6…制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のSOCまで二次電池を充電する充電工程と、
前記充電工程の後に、前記二次電池を所定時間放置する放置工程と、
前記放置工程の後に、前記第1のSOCより低い第2のSOCまで放電する放電工程と、
前記放電工程の後に、前記二次電池を所定の温度より低い電池温度にして、前記二次電池の微小短絡を検出する検出工程とを含むことを特徴とする
二次電池検査方法。
【請求項2】
前記第2のSOCは、放電末期のSOCであることを特徴とする
請求項1記載の二次電池検査方法。
【請求項3】
前記放電工程において、前記二次電池の電圧特性は、SOCの減少と共に、第1の電圧降下度で下降し、所定のSOCを境に当該第1の電圧降下度より大きい第2の電圧降下度で下降し、
前記第2のSOCは、前記第2の電圧降下度で下降する領域内のSOCであることを特徴とする
請求項1又は2記載の二次電池検査方法。
【請求項4】
前記検出工程において、前記電池温度の二次電池の自己放電による電圧変化は、前記二次電池の微小短絡による電圧変化より小さいことを特徴とする
請求項1〜3のいずれか一項に記載の二次電池検査方法。
【請求項5】
前記検出工程において、前記二次電池の自己放電による電圧変化が前記二次電池の微小短絡による電圧変化より小さくなる温度よりも低い温度が前記電池温度として設定されることを特徴とする
請求項1〜3のいずれか一項に記載の二次電池検査方法。
【請求項6】
前記放電工程の放電電流は、前記充電工程の充電電流より小さいことを特徴とする
請求項1〜5のいずれか一項に記載の二次電池検査方法。
【請求項7】
前記放電工程において、放電電流を通電する通電時間と、前記通電時間の終了時の不安定状態の電圧が安定状態に収束するまでの収束時間との和が最小になる、前記放電電流が設定されることを特徴とする
請求項1〜6のいずれか一項に記載の二次電池検査方法。
【請求項8】
放電終了時の不安定状態の電圧が安定状態に収束する収束時間を設定する工程と、
前記収束時間に基づいて前記二次電池に含まれる電解液の粘度を設定する工程と、前記粘度に基づいて放電電流を設定する放電電流設定工程とをさらに含み、
前記放電工程は、前記放電電流設定工程により設定される放電電流により放電することを特徴とする
請求項1〜7のいずれか一項に記載の二次電池検査方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−69775(P2011−69775A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−222659(P2009−222659)
【出願日】平成21年9月28日(2009.9.28)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】