二重リフトシステムを備える再生式熱酸化装置
【課題】産業用設備及び発電設備から出る高流量で低濃度の排出物内の揮発性有機化合物を処理するための再生式熱酸化装置において、適切な密閉性を保証し磨耗を低減または無くすような、弁および弁システムの提供。
【解決手段】ガスを処理するための再生式熱酸化装置は、燃焼ゾーンと、排気と、熱交換媒体が入っており、燃焼ゾーン及び排気と連通している第1熱交換ベッド及び第2熱交換ベッドと、ガスを第1熱交換ベッドへ流す第1静止モードと、移動モードと、ガスを第2熱交換ベッドへ流す第2静止モードとの間で流れを交代させるための、弁駆動装置、弁座及び流れ分配器50であるポペット弁を備えており、弁の位置に基づいてガスの流れを制御することができ、弁が第1又第2静止モードにあるとき、弁を弁座に対して密閉するための手段と、弁が移動モードにあるとき、弁を密閉解除するための手段を備えている。
【解決手段】ガスを処理するための再生式熱酸化装置は、燃焼ゾーンと、排気と、熱交換媒体が入っており、燃焼ゾーン及び排気と連通している第1熱交換ベッド及び第2熱交換ベッドと、ガスを第1熱交換ベッドへ流す第1静止モードと、移動モードと、ガスを第2熱交換ベッドへ流す第2静止モードとの間で流れを交代させるための、弁駆動装置、弁座及び流れ分配器50であるポペット弁を備えており、弁の位置に基づいてガスの流れを制御することができ、弁が第1又第2静止モードにあるとき、弁を弁座に対して密閉するための手段と、弁が移動モードにあるとき、弁を密閉解除するための手段を備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
【背景技術】
【0002】
再生式熱酸化装置は、産業用設備及び発電設備から出る高流量で低濃度の排出物内の揮発性有機化合物(VOC)を破壊するのに従来から使用されている。このような酸化装置では、高いVOC破壊を実現するために、一般的に高い酸化温度を必要とする。高い熱回収効率を実現するために、処理対象の「汚染」処理ガスは、酸化前に事前加熱される。このガスを事前加熱するために、通常、熱交換器コラムが設けられている。コラムには、普通は、良好な熱的及び機械的安定性と十分な熱質量を有する熱交換材料が詰められている。作動時、処理ガスは、予め加熱された熱交換器コラムを通して供給され、コラムが、処理ガスを、そのVOC酸化温度に近いか又はそれを達する温度に加熱する。この事前加熱された処理ガスは、次いで燃焼ゾーンへ送られ、不完全なVOC酸化があればそこで酸化が完了する。処理されて「清浄」になったガスは、その後、燃焼ゾーンの外へ出され、熱交換器コラム又は第2熱交換コラムを通して逆に流される。高温で酸化されたガスは、このコラムを通って流れる間に、その熱をそのコラム内の熱交換媒体へ伝達し、ガス自体は冷却され、熱交換媒体が事前加熱されるので、別のバッチの処理ガスを酸化処理の前に事前加熱できるようになる。再生式熱酸化装置は、処理ガスと処理済みガスを交互に受け入れる少なくとも2つの熱交換器コラムを有してことが多い。このプロセスが継続して実行され、大量の処理ガスを能率的に処理できるようになる。
【0003】
再生酸化装置の性能は、VOC破壊効率を上げ、運転及び資本経費を下げることによって最適化できる。VOC破壊効率を上げる技術については、文献にあるように、例えば、改良型酸化システム及び掃気システム(例えば、閉じ込め室)のような手段と、切替の間に酸化装置内の未処理のガスを扱う3つ以上の熱交換器とを使って取り組んできた。運転経費は、熱回収効率を上げ、酸化装置の圧力降下を減じることによって下げることができる。運転及び資本経費は、酸化装置を適切に設計し、適切な熱伝達充填材料を選択することによって下げることができる。
【0004】
能率的酸化装置の重要な要件は、1つの熱交換コラムから別の熱交換コラムへの処理ガスの流れを切替えるのに用いられる弁の作動である。弁システムを通して未処理の処理ガスが漏れると、装置の効率が下がることになる。また、弁の切替の間にシステム内の圧力及び/又は流れに乱れ及び変動が生じることもあり、これは望ましくない。弁の摩耗は、特に、再生式熱酸化装置では弁切替頻度が高い点を考えると、問題である。弁の修繕又は取り替えが頻繁になるのは、明らかに望ましくない。
【0005】
或る従来型の2コラム設計では、一対のポペット弁を用いており、一方が第1熱交換コラムと関係付けられ、他方が第2熱交換コラムと関係付けられている。ポペット弁は迅速に作動するが、サイクルの間に弁を切り替えると、弁を横切って未処理の処理ガスが漏れるのは避けられない。例えば、2室式の酸化装置では、1サイクルの間に、入口弁と出口弁の両方が部分的に同時に開いている時点がある。この時点では、処理ガスの流れに対する抵抗がないので、その流れは、処理されること無く入口から出口へ直接に進む。弁の作動システムと関係付けられている管路もあるので、ポペット弁ハウジングと、関係付けられた管路との両方に入っている未処理のガスの量が、漏れる可能性のある量である。未処理の処理ガスが弁を横切って漏れると、ガスが未処理のまま装置から排出されることになるので、装置の破壊効率が実質的に低下することになる。また、従来の弁の設計では、切替の間に圧力変動が生じ、この漏れの可能性を悪化させる。
【0006】
この10年間、再生式熱及び触媒酸化装置内で流れを方向決めするのに、回転式の弁が用いられてきた。この弁は、連続して動くか、或いは、デジタル(中止/開始)方式で動く。良好な密閉性を実現するために、弁の静止構成要素と弁の回転構成要素の間に一定の力を保持するための機構が採用されている。この機構は、ばね、空気ダイアフラム、及びシリンダを含んでいる。しかしながら、弁の様々な構成要素がしばしば過剰に磨耗する。
【0007】
従って、適切な密閉性を保証し磨耗を低減又は無くすような、特に再生式熱酸化装置で使用するための弁及び弁システム、及びそのような弁とシステムを有する再生式熱酸化装置を提供することが望まれている。
【0008】
密閉圧力を正確に制御できる弁及び弁システムを提供することも望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第6,261,092号
【特許文献2】米国特許出願第09/849,785号
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
先行技術に関わる問題は、切替弁用のリフトシステムと、切替弁と、前記リフトシステムと切替弁を含む再生式熱酸化装置を提供する本発明によって克服されている。本発明の弁は、優れた密閉特性を示し、且つ磨耗を最小化する。本リフトシステムは、弁が回転しているときには摩擦を最小化し、弁が静止しているときには高い密閉性を提供する働きをする。或る好適な実施形態では、切替の間は、弁座に対する弁の密閉力を下げて、可動構成要素と静止構成要素の間の接触圧力を下げ、弁を動かすのに必要なトルクを少なくて済むようにしている。
【0011】
再生式熱酸化装置を使用する場合、弁は2つの室を画定するシールプレートを有しており、各室が酸化装置の2つの再生ベッドの内の1つに繋がる流れポートであるのが望ましい。弁は、更に、出入りする処理ガスの経路をシールプレートの各半分に対して交互に指定する切替式流れ分配器を含んでいる。弁は、静止モードと弁運動モードの2つのモードの間で作動する。静止モードでは、密封ガスシールを用いて、処理ガスの漏れを最小にするか、又は防いでいる。本発明によれば、弁が動いている間は、密閉圧力は下げられているか、又は無くなっており、或いは、反対向きの圧力又は反対向きの力が掛けられており、弁を動き易くして、磨耗を減らし又は無くしている。使用される密閉圧の量は、弁を効率的に密閉するために、処理の特徴によって正確に制御することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下の説明の大部分は、米国特許第6,261,092号(同開示を参考文献としてここに援用する)の切替弁に関わる本発明のリフトシステムの使用について述べているが、本発明は、特定の弁に限定されるものではなく、シーリングを行うどの様な弁システムにも利用できるものと理解頂きたい。
【0013】
‘092号特許に開示されている弁については精通していることを前提とする。簡単に言えば、図1及び図2は、図示の通りフレーム12に支持されている2室式の再生式熱酸化装置10(触媒式又は非触媒式)を示している。酸化装置10は、ハウジング15を備えており、中には、中央に配置されている燃焼ゾーンと連通している第1及び第2熱交換器室がある。燃焼ゾーンにはバーナー(図示せず)が付設され、燃焼空気をバーナーへ供給するため、燃焼ブロワがフレーム12に支持されている。燃焼ゾーンは、一般的には大気に繋がっている排気煙突16と流体連通しているバイパス出口14を含んでいる。制御キャビネット11は、装置の制御部を収容しており、フレーム12上に配置されているのが望ましい。制御キャビネット11の反対側には、処理ガスを酸化装置10内へ送るためのファン(図示せず)がフレーム12に支持されている。ハウジング15は、オペレーターがハウジング15へ接近できるようにする1つ又は複数のアクセスドア18を有する上部室又はルーフ17を含んでいる。当業者には理解頂けるように、酸化装置に関する上記記述は説明のみを目的にしており、2つ以上又は以下の室を有する酸化装置、水平方向に向いた室を備えた酸化装置、及び触媒式酸化装置を含む、本発明の範囲内にある他の設計でもよい。図2を見ると良く分かるように、低温面プレナム20は、ハウジング15の基板を形成している。適切な支持格子19が低温面プレナム20上に設けられ、以下に詳細に論じるように、各熱交換コラム内の熱交換マトリックスを支持している。図示の実施形態では、熱交換室は分離壁21で分離されており、分離壁は断熱されているのが望ましい。更に、図示の実施形態では、熱交換ベッドを通過する流れは垂直であり、処理ガスは、低温面プレナム20内に配置されている弁ポートからベッドに入り、第1ベッドへと上方向に(ルーフ17に向かって)流れ、第1ベッドと連通している燃焼ゾーンに入り、燃焼ゾーンから流出して、第2室へ流入し、そこで下方向に第2ベッドを通過して、低温面プレナム20に向かって流れる。しかしながら、当業者には理解頂けるように、熱交換コラムが互いに向き合っており、中央に配置されている燃焼ゾーンで分離されているような、水平配置を含む他の向きでも適している。
【0014】
図3は、弁ポート25を底から見た図である。プレート28は、2つの向かい合う対称形の開口部29Aと29Bを有しており、両開口部は、バッフル26(図2)と共に、弁ポート25を画定している。各弁ポート25には随意の回転羽根27が配置されている。各回転羽根27は、プレート28に固定されている第1端部と、第1端部から間隔を空けて設けられ各側部でバッフル24に固定されている第2端部とを有している。各回転羽根27は、その第1端部からその第2端部に向かって拡がっており、上方向に或る角度が付けられ、その後、図3に示すように、27Aで水平方向に平らになっている。回転羽根27は、弁ポートから出る処理ガスの流れが、弁ポートから離れるように向けて、作動の間に低温面プレナムに亘って分配されるようにする働きをする。低温面プレナム20内へ均一に分配することによって、熱交換媒体を通して均一な分配が確実に行われ、最適な熱交換効率が得られることになる。
【0015】
図4及び図4Aは、処理ガス入口48と処理ガス出口49を有するマニホルド51内に収納されている流れ分配器50を示している(要素48が出口で、要素49が入口でもよいが、上記実施形態では説明のためこの様にしている)。流れ分配器50は、駆動機構に連結されている、望ましくは中空の円筒形駆動軸52(図4A、図5)を含んでいる(図8−10に詳しく記載している)。駆動軸52には、円錐台形の部材53が連結されている。部材53は、2つの相対するパイ型のシール面55、56で形成されている連結プレートを含んでおり、各シール面は、円形外縁部54で接続されており、駆動軸52から外方向に45°の角度で伸張し、2つのシール面55、56と外縁部54で画定される空所が、第1ガス経路又は通路60を形成するようになっている。同様に、第2ガス経路又は通路61は、第1通路と反対側のシール面55、56と、3つの傾斜面、即ち、向かい合う傾斜側面プレート57A、57B及び中央傾斜側面プレート57Cとによって画定される。傾斜側面プレート57は、通路60と通路61を分離している。これらの通路60、61の上部は、プレート28の対称な開口部29A、29Bの形状と一致するように設計されており、組み立てられた状態では、各通路60、61は、各開口部29A、29Bと整列する。流れ分配器50の向きに関係なく何れの所与の時間でも、通路61は入口48とだけ流体連通し、通路60はプレナム47を介して出口49とだけ流体連通している。従って、入口48を通ってマニホルド51に入る処理ガスは、通路61だけに流れ、弁ポート25から通路60へ入る処理ガスは、プレナム47を介して出口49だけを通って流れる。
【0016】
シールプレート100(図6)は、弁ポート25(図3)を画定しているプレート28に連結されている。以下に詳細に論じるが、流れ分配器50の上面とシールプレート100の間には、ガスシールを用いるのが望まし、エアシールを用いるのが最も望ましい。流れ分配器は、駆動軸52によって、固定プレート28に対して垂直軸回りに回転可能である。そのような回転によって、シール面55、56は、開口部29A、29Bの部分と整列位置、及び整列が遮断される位置へと動かされる。
【0017】
最初に図4、6、7を参照しながら、弁をシールするための1つの方法について論じる。流れ分配器50は、流れ分配器が動く際の磨耗を最小にするか、又は無くすために、空気のクッションの上に載っている。当業者には理解頂けるように、空気以外の気体を用いてもよいが、空気が適切なので、ここでは分かり易くするため空気を使って説明する。空気のクッションは、弁をシールするだけでなく、流れ分配器の運動の摩擦を無くすか、又は実質的に無くすことになる。ファンなどの様な加圧送出システムは、燃焼空気を燃焼ゾーンのバーナーへ供給するのに用いられるファンと同じでも異なってもよいが、適切な配管(図示せず)とプレナム64を通して、流れ分配器50の駆動軸52へ空気を供給する。図5と図7を見ると良く分かるように、空気は、駆動機構70に連結されている駆動軸52の基板82の上方で、駆動軸52の本体に形成されている1つ又は複数の窓81を通して、配管から駆動軸52内へと移動する。窓18は、軸52の回りに対称的に配置され、均等化のために等しい大きさになっているのが望ましいが、窓81の正確な場所は特に限定されるものではない。加圧された空気は、図5の矢印で示しているように、軸を上向きに流れ、以下に詳細に論じるが、その一部は、環状の回転ポート90に配置されているリングシールと連通している1つ又は複数の半径方向管83に入り、リングシールに空気を供給する。半径方向管83に入らない空気の部分は、駆動軸52を上がり続けて経路94に達し、経路94は、空気を、半円部分95と、パイ型ウェッジ55、56で画定される部分とを有するチャネル内に配る。流れ分配器50の連結表面、具体的にはパイ型ウェッジ55、56と環状外縁部54の連結表面には、図4に示しているように、複数の孔96が形成されている。チャネル95からの加圧された空気は、図5に矢印で示すように、これらの孔96を通ってチャネル95から抜け出し、流れ分配器50の上面と、図6に示している固定シールプレート100の間に空気のクッションを作る。シールプレート100は、流れ分配器50の上面54の幅に相当する幅を有する環状外縁部102と、形状が流れ分配器50のパイ型ウェッジ55、56に相当する一対のパイ型要素105、106とを含んでいる。シールプレート100は、弁ポートのプレート28(図3)と合わされ(連結されて)いる。孔104には、流れ分配器50に連結されているシャフトピン59(図5)が入る。流れ分配器に相対している環状外縁部102の裏側には、流れ分配器50の連結表面の孔96と整列する1つ又は複数の環状溝99(図6A)が設けられている。2列の同心の溝99と対応する2列の孔96があるのが望ましい。この様にすると、溝99によって、空気が上面54の孔96から抜け出して、連結表面54とシールプレート100の環状外縁部102の間に空気のクッションを形成し易くなる。更に、パイ型部分55、56の孔96を抜け出た空気は、パイ型部分55、56とシールプレート100のパイ型部分105、106の間に空気のクッションを形成する。これらの空気のクッションは、浄化されていない処理ガスが漏れて、清浄な処理ガスの流れに入るのを最小にするか、又は防ぐ。流れ分配器50とシールプレート100の両方の比較的大きいパイ型ウェッジは、浄化されていないガスが漏れる際には横断しなければならない、流れ分配器50の上部に亘る長い経路を作り出している。作動中の大部分の時間、流れ分配器は静止しているので、全ての弁の連結表面の間に、貫通できない空気のクッションが作られる。
【0018】
加圧された空気は、処理ガスを、弁が用いられている装置へ送っているファンとは異なるファンから送られ、従ってシールエアの圧力は、出入りする処理ガスの圧力よりも高く、正圧シールを形成するのが望ましい。
【0019】
図7と図14を見れば良く分かるように、流れ分配器50は回転ポートを含んでいる。流れ分配器50の円錐台部分53は、外側リングシールとして機能する環状の円筒形壁110の回りを回転する。壁110は、壁110の中心合わせを行い、それをマニホルド51に留める(図4も参照)のに使用される外側環状フランジ111を含んでいる。E字型の内側リングシール部材116(金属製であるのが望ましい)は、流れ分配器50に連結されており、中には一対の間隔を空けて配置されている平行な溝115A、115Bが形成されている。図示のように、ピストンリング112Aが溝115A内に配置され、ピストンリング112Bが溝115B内に配置される。各ピストンリング112は、外側リングシール壁110に対して押し付けられ、流れ分配器50が回転するときも静止状態に留まる。加圧された空気(又はガス)は、図14に矢印で示しているように半径方向管83を通り、各半径方向管83と連通している穴84を通過し、ピストンリング112Aと112Bの間のチャネル119へ、並びに各ピストンリング112と内側リングシール116の間の空隙へと流入する。流れ分配器が、固定円筒形壁110(及びピストンリング112A、112B)に対して回転する際には、チャネル119内の空気は、2つのピストンリング112Aと112Bの間の空間を加圧し、連続する摩擦の無いシールを作る。ピストンリング112と内側ピストンシール116の間の空隙、及び、内側ピストンシール116と壁110の間の空隙85は、熱成長又は他の要因による駆動軸52の運動(軸方向又は他の方向)を全て吸収する。当業者には理解頂けるように、二重ピストンリングシールを図示しているが、シール性を上げるために3つ以上のピストンリングを使用することもできる。シールするには、正の圧力でも負の圧力でも使用することができる。
【0020】
図15は、駆動軸52に加圧された空気を送っているプレナム64が、駆動軸52に対してどの様にシールされているかを示している。シールは、シールが加圧されず、プレナム64の上下の各シールに用いるのに必要なピストンリングが1つのだけであることを除けば、先に論じた回転ポートと同様の方式である。例えば、プレナム64の上方のシールを使って、中に中央溝をくり抜くことにより、C字型内側リングシール216を形成する。外側リングシールとして機能する固定環状円筒形壁210は、壁210の中心合わせを行い、それをプレナム64に留めるのに用いられる外側環状フランジ211を含んでいる。固定ピストンリング212は、C字型内側リングシール216内に形成されている溝の中に配置され、壁210に押し付けられている。ピストンリング212とC字型内側シール216の溝の間の空隙、並びにC字型内側シール216と外側円筒形壁210の間の空隙は、熱膨張などによる駆動軸52の動きを全て吸収する。同様の円筒形壁310、C字型内側シール316及びピストンリング312が、図15に示すように、プレナム64の反対側にも用いられている。
【0021】
シールするための別の実施形態を、図16−16Iに示しているが、これは同時係属中の米国特許出願第09/849,785号に示されているもので、同開示を参考文献としてここに援用する。先ず、図16に示すように、望ましくは炭素鋼で作られているリテイニングリングシール664は、回転式アッセンブリ53に取り付けられている。リテイニングシールリング664は、図16Aの斜視図に示すように割りリングで、図16Bに示す断面を有しているのが望ましい。リングを割ると、取り付け取り外しが容易になる。リテイニングシールリング664は、袋ねじ140で回転式アッセンブリ53に取り付けることができるが、リング664を取り付けるのに適切な他の手段を使用してもよい。回転式アッセンブリは、リテイニングリングシールを適所に適切に配置するための溝を含んでいるのが望ましい。
【0022】
リテイニングシールリング664の反対側には取り付けリング091があり、図16C及び16Dに良く分かるように示している。取り付けリング091も袋ねじ140’で回転式アッセンブリ53に連結されており、取り付けリング091を適切に配置するための溝が、回転式アッセンブリ内に形成されている。
【0023】
回転式アッセンブリが垂直軸回りに回転する図示の実施形態では、シールリング658は、取り付けリング091に対して滑動する際に、その重量が磨耗の原因となる恐れがある。この磨耗を低減又は無くすために、取り付けリング663には、その円周に沿って舌状部401が形成されており、それも図16Dを見れば良く分かるように、中央に配置されているのが望ましい。随意のプレート支持弧状材663は、形状と場所が舌状部401に対応する溝402を有しており(図16E、16F)、図16に示すように、組み立て時には、取り付けリング091の上に着座する。プレート支持弧状材663は、ベアリングとして機能し易いように、シールリング658とは異なる材料で作られているのが望ましい。適切な材料は、青銅、セラミック、又は、シールリング658の材料として使用されている金属とは異なる他の金属である。
【0024】
リテイニングシールリング664と弧状材663との間に、シールリング658が配置されている。図16Gと図16Hに示しているように、シールリング658は、その円周全体に半径方向スロット403が形成されている。シールリング658の一端では、半径方向スロット403が外周の半円形状で終結しているので、図16に示すように、シールリング658がリングシールハウジング659に当接すると、分配溝145ができる。代わりに、2つ以上の半径方向スロット403を使用することもできる。図示の実施形態では、リングシール658には、半径方向スロット403と連通し、これに直交する孔404も形成されている。この孔404を加圧することによって釣合が作り出され、シールリング658が、自重によって下方向に動くことがないようになる。弁の向きが、180°回転させた場合のように異なる場合は、孔404を、シールリング658の上側部分に形成することができる。代わりに、上側部分又は下側部分、或いはその両方に2つ以上の孔404を用いてもよい。例えば、向きを90度回転させた場合、釣合は必要ない。シールリング658は静止したままで、ハウジングも静止しているので、シール658は丸くなくてもよく、楕円形及び八角形を含む他の形状も適している。リングシール658は、単一部片で作ってもよいし、2つ以上の部片であってもよい。
【0025】
リングシール658は、リングシールハウジング659に押し付けられており、流れ分配器50(及びシールリング664、プレート支持材663及び取り付けリング091)が回転しても、静止したままである。加圧された空気(又はガス)は、図16の矢印で示すように、半径方向の管83を通り、半径方向スロット403と孔404、更にシールリング658とハウジング659の間の分配溝145、リテイニングリングシール664とハウジング659の間の空隙、及び弧状材663とハウジング659の間の空隙、取付リング091とハウジング659の間の空隙へと流れる。流れ分配器50が固定ハウジング659(及び固定シールリング658)に対して回転する際には、これらの空隙内の空気はこれらの空間を加圧し、連続する無摩擦シールを作り出す。分配溝145は、リングシール658の外側表面を、外側の穴壁と接触する2つのゾーンと中心の圧力ゾーンの、3つのゾーンに分割している。
【0026】
単一のシールリングアッセンブリを使用することによって、二重のピストンリングシールを押したり引いたりして引き離す力を無くすことができる。更に、部品点数が減るので節約でき、単一のリングをより大きな断面で作ることができるので、寸法的に安定した構成要素で作ることができる。リングは、簡単に装着、交換ができるように、2つ割りにすることもできる。分割部の凹み穴405(図16I)に圧縮ばね又は他の付勢手段を配置して、リングの外向きの力を孔に加えることもできる。
【0027】
図15は、駆動軸52に加圧された空気を送っているプレナム64が、駆動軸52に対してどの様にシールされているかを示している。シールは、シールが加圧されず、プレナム64の上下の各シールに用いるのに必要なピストンリングが1つのだけであることを除けば、先に論じた回転ポートと同様の方式である。例えば、プレナム64の上方のシールを使って、中に中央溝をくり抜くことにより、C字型内側リングシール216を形成する。外側リングシールとして機能する固定環状円筒形壁210は、壁210の中心合わせを行い、それをプレナム64に留めるのに用いられる外側環状フランジ211を含んでいる。固定ピストンリング212は、C字型内側リングシール216内に形成されている溝の中に配置され、壁210に押し付けられている。ピストンリング212とC字型内側シール216の溝の間の空隙、並びにC字型内側シール216と外側円筒形壁210の間の空隙は、熱膨張などによる駆動軸52の動きを全て吸収する。同様の円筒形壁310、C字型内側シール316及びピストンリング312が、図15に示すように、プレナム64の反対側にも用いられている。
【0028】
次に、図8と図9は、流れ分配器50に適した駆動機構の詳細を示している。エアシリンダ800は、駆動基板802の下に配置され、ベアリング806の入ったブッシュ805に取り付けられたねじ付き棒などで、駆動基板802に連結されている。基板802は、図示のように、ブラケット804上の近接センサー803と、向かい合う歯車ラック支持ブラケット807A、807Bも支持している。パイロット軸808は、ベアリング806内に入っている。平歯車809には、歯車を回転させるための軸808を入れる中央穴が設けられている。一対の相対する歯車ラック810は、それぞれ、歯車809の互いに反対側に適切に配置されたとき、平歯車809の歯車と噛み合う複数の歯を有している。各歯車ラック810は、ラックを作動させるためのそれぞれのエアシリンダ812に、適切な連結器で取り付けられている。
【0029】
結果的に弁の動きが無摩擦又は実質的に無摩擦となる、本発明に従って用いられる力又は反対向きの力の作用について、図11を参照しながら説明する。エアタンク450は、圧縮空気を、望ましくは少なくとも約80ポンドの圧縮空気を保持している。エアタンク450は、先に述べたように弁を前後に動かす駆動機構のシリンダ812と流体連通している。シリンダ812の作動は、ソレノイド451によって制御されている。エアタンク450(又は別のエアタンク)は、図示のように、低圧調整器460と高圧調整器461にも圧縮空気を送る。調整器460、461はスイッチ465と連通しており、スイッチはソレノイドであるのが望ましい。ソレノイドスイッチは、2つの調整器の間に空気の圧力を供給する。安全策として随意の放出弁467を使用してもよい。停電が起こった場合は、例えば、放出弁467は、弁を密閉するために使われる圧縮空気の流れを遮断し、弁を落として経路を開き、何れの再生式酸化装置ベッドでも熱が過剰に発生するのを防ぐ。更に、圧力ゲージ468、圧力伝達器及び低圧安全スイッチを使用して、圧力を監視し、故障の際には安全な予防策として圧力を下げてもよい。
【0030】
再生式熱酸化装置が作動しているとき、流れ分配器50は、殆どの時間(例えば約3分間)静止密閉状態にあり、サイクル切替の間(例えば約3秒)だけ運動モードになる。静止しているときは、高圧調整器461、弁465及び駆動軸52を介して比較的高い圧力が加えられ、弁座(即ち、シールプレート100)に対して流れ分配器を密閉する。加えられる圧力は、流れ分配器の重量を支え、それを弁座に対して密閉できるだけの圧力でなければならない。弁が動く前、例えば約2−5秒前に、ソレノイド465は、高圧調整器461からの供給空気を、低圧調整器460からの供給空気に切り替えて、(駆動軸52を介して)流れ分配器に掛けられる圧力を下げ、流れ分配器が、後に続く、次の位置までの無摩擦又は無摩擦に近い運動に備えて「浮かぶ」ようにする。次の位置に達すると、ソレノイド465は、低圧調整器からの供給空気を、高圧調整器からの供給空気に切り替えて戻し、駆動軸52を通して、再び弁を密閉できる圧力が加えられる。
【0031】
低圧及び高圧調整器により加えられる具体的な圧力は、部分的には流れ分配器の寸法によって変わり、当業者であれば容易に決定することができる。例えば、6000cfmの流れを操作できる弁であれば、低圧は15psiで、高(密閉)圧は40psiが適切であると分かっている。10,000から15,000cfmの流れを操作できる弁であれば、低圧は28psiで、高圧は50psiが適切であると分かっている。20,000から30,000cfmの流れを操作できる弁には、低圧は42psiで、高圧は80psiが適切であると分かっている。35,000から60,000cfmの流れを操作できる弁には、低圧は60psiで、高圧は80psiが適切であると分かっている。
【0032】
本発明の別の実施形態では、アナログシステムを使用して、駆動軸52に適切な圧力を送り、弁50を密閉及び密閉解除している。例えば、図11Aに示すように、弁が密閉モードにあるときは、信号は、調整器、望ましくは加熱された囲いの中に配置されている電気空気式圧力調整器700と連通している圧力伝達器へ送られる。これによって、調整器700は、一定の圧力を加えて、流れ分配器50を密閉できるようになる。流れ分配器が動くとき、又は流れ分配器が動く直前に、圧力伝達器は、密閉圧力を下げるか無くすように調整器70に指示して、流れ分配器50がシールプレート100と接触することなく動けるようにする。この様に、調整器は、制御信号に基づいて出力する空気圧を調整し、ゼロから100%の範囲内で空気圧力を送出できるようにする。制御信号が取り除かれる(即ち、ゼロになる)と、調整器は、出力圧力をゼロにし、流れ分配器を落として、一方の室から他方の室への密閉を解除する。
【0033】
流れ分配器50を持ち上げて密閉するか、又は降ろして密閉解除するために加えられる圧力の量は、圧力伝達器と連通しているプログラム可能な論理制御器(PLC)によって制御される。これによって柔軟性が付け加わり、状況次第で、加えるべき正確な圧力の量を入力できるようになる。例えば、酸化装置を通って流れるガスの流れが少なければ、弁を密閉するのに必要な圧力は少なくて済む。PLCは、様々な作動モードに基づいて、弁を密閉するのに供給する圧力の量を調整することができる。これらの作動モードは、PLCが指示するか、又はPLCが感知し、時間の経過につれて継続して或いは絶えず監視し調整することもできる。例えば、「ベークアウト」モードの間には圧力を下げ、高温作動の間に、弁が簡単に膨張できるようにしてもよい。更に、酸化装置のガスの流れの処理量の変化に基づいて、圧力を増減することもできる。これは、弁の空力特性(例えば、空気の圧力によって上昇又は降下する傾向)を補正するために行う。流れが少ないときに高い密閉圧力が必要になることもある。この実施形態は、流れが急に減ったり、完全に止まった場合は、圧力伝達器がすぐに密閉圧力をゼロに下げ、弁50を落とすことができるので、本来的に安全な機構である。加えられる圧力の量は、遠隔で監視し、入力することもできる。
【0034】
図12は、本発明の別の実施形態を示している。この実施形態では、流れ分配器50の駆動軸52の密閉圧力は常に加えられ、弁が運動する間は、反対向きの力を用いて密閉圧力と相殺している。図示の実施形態では、この反対向きの力を以下のようにして加える。環状の空洞又は溝490(断面で図示)が、シールプレート100に形成されている。環状溝490は、ポート491を介して、供給源495からの圧縮空気と流体連通している。弁が動くとき、又はその直前(例えば0.5秒前)に、ソレノイド493を起動し、圧縮空気を、流量制御弁494を通し、ポート491を経由して環状溝490へ流す。溝490によって弁の上部に亘って十分な圧力を加え、弁を密閉位置に付勢している密閉圧力と相殺させる。これによってシールプレート100と流れ分配器50の上部との間に空隙ができるので、運動している間は、流れ分配器とシールプレートは、互いに接触しない。運動が終わると、環状溝内の空気の流れは、次のサイクルまで減少するか又は停止する。その結果、高い密閉圧力が、流れ分配器を再びシールプレートに対して密閉する。当業者であれば、高い密閉圧力を相殺するのに必要な圧力を容易に決定できるであろう。
【0035】
随意的に、反対向きの力を加えるのに用いられる圧縮空気を使って、駆動軸ベアリング409を冷却してもよい。そのために、流量制御弁494’を介してベアリング409へ圧縮空気を供給する冷却ループを図示している。
【0036】
反対向きの力を加えて、高い密閉力に打ち勝つ別の方法を用いてもよく、それらも本発明の範囲内にある。例えば、図13は、作動すると、流れ分配器50がシールプレート100から離れる方向に押されるように配置されているシリンダ620を示している。この場合、シリンダ620は、弁が運動する間、高圧の密閉力に対抗できるほどの力で流れ分配器50の中央スピンドルのピン59(図5)を押す。流れ分配器が新しい場所に位置決めされると、シリンダは、次のサイクルまで引っ込んでいる。
【0037】
更に別の実施形態では、磁力を使用して、流れ分配器をシールプレート100との密閉関係に引き込み、弁が運動している間は、その密閉関係を断つようにしている。例えば、シールプレート100内に配置されている電磁石に電気を流して弁を密閉し、弁の運動の間には電流を切って、流れ分配器をシールプレートとの密閉関係から切り離し、無摩擦運動をさせることができる。
【0038】
先に述べたように、本発明は、密閉のために空気又はガスを用いている他の弁にも利用することができる。例えば、ポペット弁は、駆動軸52と同様なリフトシリンダで弁座に対して密閉することができる。弁を密閉するのに用いられる圧力の量は、処理条件次第で、本発明のシステムを使って調整することができる。従って、具体的な再生熱酸化装置の用途において、処理ガスの流量が通常より少ない場合は、適切な密閉を達成した状態で、ポペット弁を密閉するのに用いられる圧力を(処理ガスの流量が高い場合に必要な圧力と比較して)下げることができる。これは、磨耗を減らすことによって、ポペット弁の寿命を延ばすことにもなる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の或る実施形態による再生式熱酸化装置の斜視図である。
【図2】本発明の或る実施形態による再生式熱酸化装置の一部分の分解斜視図である。
【図3】本発明で使用するのに適した弁の弁ポート形成部分の底部斜視図である。
【図4】本発明で使用するのに適した切替弁の流れ分配器形成部分の斜視図である。
【図4A】図4Aは、図4の流れ分配器の断面図である。
【図5】図4の流れ分配器の一部分の斜視図である。
【図6】本発明で使用するのに適した弁のシールプレートの上面図である。
【図6A】図6Aは、図6のシールプレートの一部分の断面図である。
【図7】図4の流れ分配器の軸の斜視図である。
【図8】本発明に使用するのに適した駆動機構の分解図である。
【図9】図8の駆動機構の一部分の断面図である。
【図10】図8の駆動機構に連結されている本発明の弁の駆動軸の断面図である。
【図11】本発明の或る実施形態によるリフトシステムの概略図である。
【図11A】本発明の別の実施形態によるリフトシステムの概略図である。
【図12】本発明の別の実施形態によるリフトシステムの断面図である。
【図13】本発明の又さらに別の実施形態によるリフトシステムの概略図である。
【図14】本発明で使用するのに適した流れ分配器の回転ポートの断面図である。
【図15】本発明で使用するのに適した流れ分配器の駆動軸の下側部分の断面図である。
【図16】本発明で使用するのに適した弁の回転ポートの断面図である。
【図16A】16Aは、本発明で使用するのに適した弁を密閉するためのリテイニングリングの斜視図である。
【図16B】16Bは、図16Aのリテイニングリングの断面図である。
【図16C】16Cは、本発明で使用するのに適した弁を密閉するための取付リングの斜視図である。
【図16D】図16Dは、図16Cの取付リングの断面図である。
【図16E】図16Eは、本発明で使用するのに適した弁用のプレート支持弧状材の斜視図である。
【図16F】図16Fは、図16Eのプレート支持弧状材の断面図である。
【図16G】図16Gは、本発明で使用するのに適した弁用のシールリングの或る実施形態の斜視図である。
【図16H】図16Hは、図16Gのシールリングの断面図である。
【図16I】図16Iは、図16Gのシールリング内の凹部の断面図である。
【技術分野】
【0001】
【背景技術】
【0002】
再生式熱酸化装置は、産業用設備及び発電設備から出る高流量で低濃度の排出物内の揮発性有機化合物(VOC)を破壊するのに従来から使用されている。このような酸化装置では、高いVOC破壊を実現するために、一般的に高い酸化温度を必要とする。高い熱回収効率を実現するために、処理対象の「汚染」処理ガスは、酸化前に事前加熱される。このガスを事前加熱するために、通常、熱交換器コラムが設けられている。コラムには、普通は、良好な熱的及び機械的安定性と十分な熱質量を有する熱交換材料が詰められている。作動時、処理ガスは、予め加熱された熱交換器コラムを通して供給され、コラムが、処理ガスを、そのVOC酸化温度に近いか又はそれを達する温度に加熱する。この事前加熱された処理ガスは、次いで燃焼ゾーンへ送られ、不完全なVOC酸化があればそこで酸化が完了する。処理されて「清浄」になったガスは、その後、燃焼ゾーンの外へ出され、熱交換器コラム又は第2熱交換コラムを通して逆に流される。高温で酸化されたガスは、このコラムを通って流れる間に、その熱をそのコラム内の熱交換媒体へ伝達し、ガス自体は冷却され、熱交換媒体が事前加熱されるので、別のバッチの処理ガスを酸化処理の前に事前加熱できるようになる。再生式熱酸化装置は、処理ガスと処理済みガスを交互に受け入れる少なくとも2つの熱交換器コラムを有してことが多い。このプロセスが継続して実行され、大量の処理ガスを能率的に処理できるようになる。
【0003】
再生酸化装置の性能は、VOC破壊効率を上げ、運転及び資本経費を下げることによって最適化できる。VOC破壊効率を上げる技術については、文献にあるように、例えば、改良型酸化システム及び掃気システム(例えば、閉じ込め室)のような手段と、切替の間に酸化装置内の未処理のガスを扱う3つ以上の熱交換器とを使って取り組んできた。運転経費は、熱回収効率を上げ、酸化装置の圧力降下を減じることによって下げることができる。運転及び資本経費は、酸化装置を適切に設計し、適切な熱伝達充填材料を選択することによって下げることができる。
【0004】
能率的酸化装置の重要な要件は、1つの熱交換コラムから別の熱交換コラムへの処理ガスの流れを切替えるのに用いられる弁の作動である。弁システムを通して未処理の処理ガスが漏れると、装置の効率が下がることになる。また、弁の切替の間にシステム内の圧力及び/又は流れに乱れ及び変動が生じることもあり、これは望ましくない。弁の摩耗は、特に、再生式熱酸化装置では弁切替頻度が高い点を考えると、問題である。弁の修繕又は取り替えが頻繁になるのは、明らかに望ましくない。
【0005】
或る従来型の2コラム設計では、一対のポペット弁を用いており、一方が第1熱交換コラムと関係付けられ、他方が第2熱交換コラムと関係付けられている。ポペット弁は迅速に作動するが、サイクルの間に弁を切り替えると、弁を横切って未処理の処理ガスが漏れるのは避けられない。例えば、2室式の酸化装置では、1サイクルの間に、入口弁と出口弁の両方が部分的に同時に開いている時点がある。この時点では、処理ガスの流れに対する抵抗がないので、その流れは、処理されること無く入口から出口へ直接に進む。弁の作動システムと関係付けられている管路もあるので、ポペット弁ハウジングと、関係付けられた管路との両方に入っている未処理のガスの量が、漏れる可能性のある量である。未処理の処理ガスが弁を横切って漏れると、ガスが未処理のまま装置から排出されることになるので、装置の破壊効率が実質的に低下することになる。また、従来の弁の設計では、切替の間に圧力変動が生じ、この漏れの可能性を悪化させる。
【0006】
この10年間、再生式熱及び触媒酸化装置内で流れを方向決めするのに、回転式の弁が用いられてきた。この弁は、連続して動くか、或いは、デジタル(中止/開始)方式で動く。良好な密閉性を実現するために、弁の静止構成要素と弁の回転構成要素の間に一定の力を保持するための機構が採用されている。この機構は、ばね、空気ダイアフラム、及びシリンダを含んでいる。しかしながら、弁の様々な構成要素がしばしば過剰に磨耗する。
【0007】
従って、適切な密閉性を保証し磨耗を低減又は無くすような、特に再生式熱酸化装置で使用するための弁及び弁システム、及びそのような弁とシステムを有する再生式熱酸化装置を提供することが望まれている。
【0008】
密閉圧力を正確に制御できる弁及び弁システムを提供することも望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第6,261,092号
【特許文献2】米国特許出願第09/849,785号
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
先行技術に関わる問題は、切替弁用のリフトシステムと、切替弁と、前記リフトシステムと切替弁を含む再生式熱酸化装置を提供する本発明によって克服されている。本発明の弁は、優れた密閉特性を示し、且つ磨耗を最小化する。本リフトシステムは、弁が回転しているときには摩擦を最小化し、弁が静止しているときには高い密閉性を提供する働きをする。或る好適な実施形態では、切替の間は、弁座に対する弁の密閉力を下げて、可動構成要素と静止構成要素の間の接触圧力を下げ、弁を動かすのに必要なトルクを少なくて済むようにしている。
【0011】
再生式熱酸化装置を使用する場合、弁は2つの室を画定するシールプレートを有しており、各室が酸化装置の2つの再生ベッドの内の1つに繋がる流れポートであるのが望ましい。弁は、更に、出入りする処理ガスの経路をシールプレートの各半分に対して交互に指定する切替式流れ分配器を含んでいる。弁は、静止モードと弁運動モードの2つのモードの間で作動する。静止モードでは、密封ガスシールを用いて、処理ガスの漏れを最小にするか、又は防いでいる。本発明によれば、弁が動いている間は、密閉圧力は下げられているか、又は無くなっており、或いは、反対向きの圧力又は反対向きの力が掛けられており、弁を動き易くして、磨耗を減らし又は無くしている。使用される密閉圧の量は、弁を効率的に密閉するために、処理の特徴によって正確に制御することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下の説明の大部分は、米国特許第6,261,092号(同開示を参考文献としてここに援用する)の切替弁に関わる本発明のリフトシステムの使用について述べているが、本発明は、特定の弁に限定されるものではなく、シーリングを行うどの様な弁システムにも利用できるものと理解頂きたい。
【0013】
‘092号特許に開示されている弁については精通していることを前提とする。簡単に言えば、図1及び図2は、図示の通りフレーム12に支持されている2室式の再生式熱酸化装置10(触媒式又は非触媒式)を示している。酸化装置10は、ハウジング15を備えており、中には、中央に配置されている燃焼ゾーンと連通している第1及び第2熱交換器室がある。燃焼ゾーンにはバーナー(図示せず)が付設され、燃焼空気をバーナーへ供給するため、燃焼ブロワがフレーム12に支持されている。燃焼ゾーンは、一般的には大気に繋がっている排気煙突16と流体連通しているバイパス出口14を含んでいる。制御キャビネット11は、装置の制御部を収容しており、フレーム12上に配置されているのが望ましい。制御キャビネット11の反対側には、処理ガスを酸化装置10内へ送るためのファン(図示せず)がフレーム12に支持されている。ハウジング15は、オペレーターがハウジング15へ接近できるようにする1つ又は複数のアクセスドア18を有する上部室又はルーフ17を含んでいる。当業者には理解頂けるように、酸化装置に関する上記記述は説明のみを目的にしており、2つ以上又は以下の室を有する酸化装置、水平方向に向いた室を備えた酸化装置、及び触媒式酸化装置を含む、本発明の範囲内にある他の設計でもよい。図2を見ると良く分かるように、低温面プレナム20は、ハウジング15の基板を形成している。適切な支持格子19が低温面プレナム20上に設けられ、以下に詳細に論じるように、各熱交換コラム内の熱交換マトリックスを支持している。図示の実施形態では、熱交換室は分離壁21で分離されており、分離壁は断熱されているのが望ましい。更に、図示の実施形態では、熱交換ベッドを通過する流れは垂直であり、処理ガスは、低温面プレナム20内に配置されている弁ポートからベッドに入り、第1ベッドへと上方向に(ルーフ17に向かって)流れ、第1ベッドと連通している燃焼ゾーンに入り、燃焼ゾーンから流出して、第2室へ流入し、そこで下方向に第2ベッドを通過して、低温面プレナム20に向かって流れる。しかしながら、当業者には理解頂けるように、熱交換コラムが互いに向き合っており、中央に配置されている燃焼ゾーンで分離されているような、水平配置を含む他の向きでも適している。
【0014】
図3は、弁ポート25を底から見た図である。プレート28は、2つの向かい合う対称形の開口部29Aと29Bを有しており、両開口部は、バッフル26(図2)と共に、弁ポート25を画定している。各弁ポート25には随意の回転羽根27が配置されている。各回転羽根27は、プレート28に固定されている第1端部と、第1端部から間隔を空けて設けられ各側部でバッフル24に固定されている第2端部とを有している。各回転羽根27は、その第1端部からその第2端部に向かって拡がっており、上方向に或る角度が付けられ、その後、図3に示すように、27Aで水平方向に平らになっている。回転羽根27は、弁ポートから出る処理ガスの流れが、弁ポートから離れるように向けて、作動の間に低温面プレナムに亘って分配されるようにする働きをする。低温面プレナム20内へ均一に分配することによって、熱交換媒体を通して均一な分配が確実に行われ、最適な熱交換効率が得られることになる。
【0015】
図4及び図4Aは、処理ガス入口48と処理ガス出口49を有するマニホルド51内に収納されている流れ分配器50を示している(要素48が出口で、要素49が入口でもよいが、上記実施形態では説明のためこの様にしている)。流れ分配器50は、駆動機構に連結されている、望ましくは中空の円筒形駆動軸52(図4A、図5)を含んでいる(図8−10に詳しく記載している)。駆動軸52には、円錐台形の部材53が連結されている。部材53は、2つの相対するパイ型のシール面55、56で形成されている連結プレートを含んでおり、各シール面は、円形外縁部54で接続されており、駆動軸52から外方向に45°の角度で伸張し、2つのシール面55、56と外縁部54で画定される空所が、第1ガス経路又は通路60を形成するようになっている。同様に、第2ガス経路又は通路61は、第1通路と反対側のシール面55、56と、3つの傾斜面、即ち、向かい合う傾斜側面プレート57A、57B及び中央傾斜側面プレート57Cとによって画定される。傾斜側面プレート57は、通路60と通路61を分離している。これらの通路60、61の上部は、プレート28の対称な開口部29A、29Bの形状と一致するように設計されており、組み立てられた状態では、各通路60、61は、各開口部29A、29Bと整列する。流れ分配器50の向きに関係なく何れの所与の時間でも、通路61は入口48とだけ流体連通し、通路60はプレナム47を介して出口49とだけ流体連通している。従って、入口48を通ってマニホルド51に入る処理ガスは、通路61だけに流れ、弁ポート25から通路60へ入る処理ガスは、プレナム47を介して出口49だけを通って流れる。
【0016】
シールプレート100(図6)は、弁ポート25(図3)を画定しているプレート28に連結されている。以下に詳細に論じるが、流れ分配器50の上面とシールプレート100の間には、ガスシールを用いるのが望まし、エアシールを用いるのが最も望ましい。流れ分配器は、駆動軸52によって、固定プレート28に対して垂直軸回りに回転可能である。そのような回転によって、シール面55、56は、開口部29A、29Bの部分と整列位置、及び整列が遮断される位置へと動かされる。
【0017】
最初に図4、6、7を参照しながら、弁をシールするための1つの方法について論じる。流れ分配器50は、流れ分配器が動く際の磨耗を最小にするか、又は無くすために、空気のクッションの上に載っている。当業者には理解頂けるように、空気以外の気体を用いてもよいが、空気が適切なので、ここでは分かり易くするため空気を使って説明する。空気のクッションは、弁をシールするだけでなく、流れ分配器の運動の摩擦を無くすか、又は実質的に無くすことになる。ファンなどの様な加圧送出システムは、燃焼空気を燃焼ゾーンのバーナーへ供給するのに用いられるファンと同じでも異なってもよいが、適切な配管(図示せず)とプレナム64を通して、流れ分配器50の駆動軸52へ空気を供給する。図5と図7を見ると良く分かるように、空気は、駆動機構70に連結されている駆動軸52の基板82の上方で、駆動軸52の本体に形成されている1つ又は複数の窓81を通して、配管から駆動軸52内へと移動する。窓18は、軸52の回りに対称的に配置され、均等化のために等しい大きさになっているのが望ましいが、窓81の正確な場所は特に限定されるものではない。加圧された空気は、図5の矢印で示しているように、軸を上向きに流れ、以下に詳細に論じるが、その一部は、環状の回転ポート90に配置されているリングシールと連通している1つ又は複数の半径方向管83に入り、リングシールに空気を供給する。半径方向管83に入らない空気の部分は、駆動軸52を上がり続けて経路94に達し、経路94は、空気を、半円部分95と、パイ型ウェッジ55、56で画定される部分とを有するチャネル内に配る。流れ分配器50の連結表面、具体的にはパイ型ウェッジ55、56と環状外縁部54の連結表面には、図4に示しているように、複数の孔96が形成されている。チャネル95からの加圧された空気は、図5に矢印で示すように、これらの孔96を通ってチャネル95から抜け出し、流れ分配器50の上面と、図6に示している固定シールプレート100の間に空気のクッションを作る。シールプレート100は、流れ分配器50の上面54の幅に相当する幅を有する環状外縁部102と、形状が流れ分配器50のパイ型ウェッジ55、56に相当する一対のパイ型要素105、106とを含んでいる。シールプレート100は、弁ポートのプレート28(図3)と合わされ(連結されて)いる。孔104には、流れ分配器50に連結されているシャフトピン59(図5)が入る。流れ分配器に相対している環状外縁部102の裏側には、流れ分配器50の連結表面の孔96と整列する1つ又は複数の環状溝99(図6A)が設けられている。2列の同心の溝99と対応する2列の孔96があるのが望ましい。この様にすると、溝99によって、空気が上面54の孔96から抜け出して、連結表面54とシールプレート100の環状外縁部102の間に空気のクッションを形成し易くなる。更に、パイ型部分55、56の孔96を抜け出た空気は、パイ型部分55、56とシールプレート100のパイ型部分105、106の間に空気のクッションを形成する。これらの空気のクッションは、浄化されていない処理ガスが漏れて、清浄な処理ガスの流れに入るのを最小にするか、又は防ぐ。流れ分配器50とシールプレート100の両方の比較的大きいパイ型ウェッジは、浄化されていないガスが漏れる際には横断しなければならない、流れ分配器50の上部に亘る長い経路を作り出している。作動中の大部分の時間、流れ分配器は静止しているので、全ての弁の連結表面の間に、貫通できない空気のクッションが作られる。
【0018】
加圧された空気は、処理ガスを、弁が用いられている装置へ送っているファンとは異なるファンから送られ、従ってシールエアの圧力は、出入りする処理ガスの圧力よりも高く、正圧シールを形成するのが望ましい。
【0019】
図7と図14を見れば良く分かるように、流れ分配器50は回転ポートを含んでいる。流れ分配器50の円錐台部分53は、外側リングシールとして機能する環状の円筒形壁110の回りを回転する。壁110は、壁110の中心合わせを行い、それをマニホルド51に留める(図4も参照)のに使用される外側環状フランジ111を含んでいる。E字型の内側リングシール部材116(金属製であるのが望ましい)は、流れ分配器50に連結されており、中には一対の間隔を空けて配置されている平行な溝115A、115Bが形成されている。図示のように、ピストンリング112Aが溝115A内に配置され、ピストンリング112Bが溝115B内に配置される。各ピストンリング112は、外側リングシール壁110に対して押し付けられ、流れ分配器50が回転するときも静止状態に留まる。加圧された空気(又はガス)は、図14に矢印で示しているように半径方向管83を通り、各半径方向管83と連通している穴84を通過し、ピストンリング112Aと112Bの間のチャネル119へ、並びに各ピストンリング112と内側リングシール116の間の空隙へと流入する。流れ分配器が、固定円筒形壁110(及びピストンリング112A、112B)に対して回転する際には、チャネル119内の空気は、2つのピストンリング112Aと112Bの間の空間を加圧し、連続する摩擦の無いシールを作る。ピストンリング112と内側ピストンシール116の間の空隙、及び、内側ピストンシール116と壁110の間の空隙85は、熱成長又は他の要因による駆動軸52の運動(軸方向又は他の方向)を全て吸収する。当業者には理解頂けるように、二重ピストンリングシールを図示しているが、シール性を上げるために3つ以上のピストンリングを使用することもできる。シールするには、正の圧力でも負の圧力でも使用することができる。
【0020】
図15は、駆動軸52に加圧された空気を送っているプレナム64が、駆動軸52に対してどの様にシールされているかを示している。シールは、シールが加圧されず、プレナム64の上下の各シールに用いるのに必要なピストンリングが1つのだけであることを除けば、先に論じた回転ポートと同様の方式である。例えば、プレナム64の上方のシールを使って、中に中央溝をくり抜くことにより、C字型内側リングシール216を形成する。外側リングシールとして機能する固定環状円筒形壁210は、壁210の中心合わせを行い、それをプレナム64に留めるのに用いられる外側環状フランジ211を含んでいる。固定ピストンリング212は、C字型内側リングシール216内に形成されている溝の中に配置され、壁210に押し付けられている。ピストンリング212とC字型内側シール216の溝の間の空隙、並びにC字型内側シール216と外側円筒形壁210の間の空隙は、熱膨張などによる駆動軸52の動きを全て吸収する。同様の円筒形壁310、C字型内側シール316及びピストンリング312が、図15に示すように、プレナム64の反対側にも用いられている。
【0021】
シールするための別の実施形態を、図16−16Iに示しているが、これは同時係属中の米国特許出願第09/849,785号に示されているもので、同開示を参考文献としてここに援用する。先ず、図16に示すように、望ましくは炭素鋼で作られているリテイニングリングシール664は、回転式アッセンブリ53に取り付けられている。リテイニングシールリング664は、図16Aの斜視図に示すように割りリングで、図16Bに示す断面を有しているのが望ましい。リングを割ると、取り付け取り外しが容易になる。リテイニングシールリング664は、袋ねじ140で回転式アッセンブリ53に取り付けることができるが、リング664を取り付けるのに適切な他の手段を使用してもよい。回転式アッセンブリは、リテイニングリングシールを適所に適切に配置するための溝を含んでいるのが望ましい。
【0022】
リテイニングシールリング664の反対側には取り付けリング091があり、図16C及び16Dに良く分かるように示している。取り付けリング091も袋ねじ140’で回転式アッセンブリ53に連結されており、取り付けリング091を適切に配置するための溝が、回転式アッセンブリ内に形成されている。
【0023】
回転式アッセンブリが垂直軸回りに回転する図示の実施形態では、シールリング658は、取り付けリング091に対して滑動する際に、その重量が磨耗の原因となる恐れがある。この磨耗を低減又は無くすために、取り付けリング663には、その円周に沿って舌状部401が形成されており、それも図16Dを見れば良く分かるように、中央に配置されているのが望ましい。随意のプレート支持弧状材663は、形状と場所が舌状部401に対応する溝402を有しており(図16E、16F)、図16に示すように、組み立て時には、取り付けリング091の上に着座する。プレート支持弧状材663は、ベアリングとして機能し易いように、シールリング658とは異なる材料で作られているのが望ましい。適切な材料は、青銅、セラミック、又は、シールリング658の材料として使用されている金属とは異なる他の金属である。
【0024】
リテイニングシールリング664と弧状材663との間に、シールリング658が配置されている。図16Gと図16Hに示しているように、シールリング658は、その円周全体に半径方向スロット403が形成されている。シールリング658の一端では、半径方向スロット403が外周の半円形状で終結しているので、図16に示すように、シールリング658がリングシールハウジング659に当接すると、分配溝145ができる。代わりに、2つ以上の半径方向スロット403を使用することもできる。図示の実施形態では、リングシール658には、半径方向スロット403と連通し、これに直交する孔404も形成されている。この孔404を加圧することによって釣合が作り出され、シールリング658が、自重によって下方向に動くことがないようになる。弁の向きが、180°回転させた場合のように異なる場合は、孔404を、シールリング658の上側部分に形成することができる。代わりに、上側部分又は下側部分、或いはその両方に2つ以上の孔404を用いてもよい。例えば、向きを90度回転させた場合、釣合は必要ない。シールリング658は静止したままで、ハウジングも静止しているので、シール658は丸くなくてもよく、楕円形及び八角形を含む他の形状も適している。リングシール658は、単一部片で作ってもよいし、2つ以上の部片であってもよい。
【0025】
リングシール658は、リングシールハウジング659に押し付けられており、流れ分配器50(及びシールリング664、プレート支持材663及び取り付けリング091)が回転しても、静止したままである。加圧された空気(又はガス)は、図16の矢印で示すように、半径方向の管83を通り、半径方向スロット403と孔404、更にシールリング658とハウジング659の間の分配溝145、リテイニングリングシール664とハウジング659の間の空隙、及び弧状材663とハウジング659の間の空隙、取付リング091とハウジング659の間の空隙へと流れる。流れ分配器50が固定ハウジング659(及び固定シールリング658)に対して回転する際には、これらの空隙内の空気はこれらの空間を加圧し、連続する無摩擦シールを作り出す。分配溝145は、リングシール658の外側表面を、外側の穴壁と接触する2つのゾーンと中心の圧力ゾーンの、3つのゾーンに分割している。
【0026】
単一のシールリングアッセンブリを使用することによって、二重のピストンリングシールを押したり引いたりして引き離す力を無くすことができる。更に、部品点数が減るので節約でき、単一のリングをより大きな断面で作ることができるので、寸法的に安定した構成要素で作ることができる。リングは、簡単に装着、交換ができるように、2つ割りにすることもできる。分割部の凹み穴405(図16I)に圧縮ばね又は他の付勢手段を配置して、リングの外向きの力を孔に加えることもできる。
【0027】
図15は、駆動軸52に加圧された空気を送っているプレナム64が、駆動軸52に対してどの様にシールされているかを示している。シールは、シールが加圧されず、プレナム64の上下の各シールに用いるのに必要なピストンリングが1つのだけであることを除けば、先に論じた回転ポートと同様の方式である。例えば、プレナム64の上方のシールを使って、中に中央溝をくり抜くことにより、C字型内側リングシール216を形成する。外側リングシールとして機能する固定環状円筒形壁210は、壁210の中心合わせを行い、それをプレナム64に留めるのに用いられる外側環状フランジ211を含んでいる。固定ピストンリング212は、C字型内側リングシール216内に形成されている溝の中に配置され、壁210に押し付けられている。ピストンリング212とC字型内側シール216の溝の間の空隙、並びにC字型内側シール216と外側円筒形壁210の間の空隙は、熱膨張などによる駆動軸52の動きを全て吸収する。同様の円筒形壁310、C字型内側シール316及びピストンリング312が、図15に示すように、プレナム64の反対側にも用いられている。
【0028】
次に、図8と図9は、流れ分配器50に適した駆動機構の詳細を示している。エアシリンダ800は、駆動基板802の下に配置され、ベアリング806の入ったブッシュ805に取り付けられたねじ付き棒などで、駆動基板802に連結されている。基板802は、図示のように、ブラケット804上の近接センサー803と、向かい合う歯車ラック支持ブラケット807A、807Bも支持している。パイロット軸808は、ベアリング806内に入っている。平歯車809には、歯車を回転させるための軸808を入れる中央穴が設けられている。一対の相対する歯車ラック810は、それぞれ、歯車809の互いに反対側に適切に配置されたとき、平歯車809の歯車と噛み合う複数の歯を有している。各歯車ラック810は、ラックを作動させるためのそれぞれのエアシリンダ812に、適切な連結器で取り付けられている。
【0029】
結果的に弁の動きが無摩擦又は実質的に無摩擦となる、本発明に従って用いられる力又は反対向きの力の作用について、図11を参照しながら説明する。エアタンク450は、圧縮空気を、望ましくは少なくとも約80ポンドの圧縮空気を保持している。エアタンク450は、先に述べたように弁を前後に動かす駆動機構のシリンダ812と流体連通している。シリンダ812の作動は、ソレノイド451によって制御されている。エアタンク450(又は別のエアタンク)は、図示のように、低圧調整器460と高圧調整器461にも圧縮空気を送る。調整器460、461はスイッチ465と連通しており、スイッチはソレノイドであるのが望ましい。ソレノイドスイッチは、2つの調整器の間に空気の圧力を供給する。安全策として随意の放出弁467を使用してもよい。停電が起こった場合は、例えば、放出弁467は、弁を密閉するために使われる圧縮空気の流れを遮断し、弁を落として経路を開き、何れの再生式酸化装置ベッドでも熱が過剰に発生するのを防ぐ。更に、圧力ゲージ468、圧力伝達器及び低圧安全スイッチを使用して、圧力を監視し、故障の際には安全な予防策として圧力を下げてもよい。
【0030】
再生式熱酸化装置が作動しているとき、流れ分配器50は、殆どの時間(例えば約3分間)静止密閉状態にあり、サイクル切替の間(例えば約3秒)だけ運動モードになる。静止しているときは、高圧調整器461、弁465及び駆動軸52を介して比較的高い圧力が加えられ、弁座(即ち、シールプレート100)に対して流れ分配器を密閉する。加えられる圧力は、流れ分配器の重量を支え、それを弁座に対して密閉できるだけの圧力でなければならない。弁が動く前、例えば約2−5秒前に、ソレノイド465は、高圧調整器461からの供給空気を、低圧調整器460からの供給空気に切り替えて、(駆動軸52を介して)流れ分配器に掛けられる圧力を下げ、流れ分配器が、後に続く、次の位置までの無摩擦又は無摩擦に近い運動に備えて「浮かぶ」ようにする。次の位置に達すると、ソレノイド465は、低圧調整器からの供給空気を、高圧調整器からの供給空気に切り替えて戻し、駆動軸52を通して、再び弁を密閉できる圧力が加えられる。
【0031】
低圧及び高圧調整器により加えられる具体的な圧力は、部分的には流れ分配器の寸法によって変わり、当業者であれば容易に決定することができる。例えば、6000cfmの流れを操作できる弁であれば、低圧は15psiで、高(密閉)圧は40psiが適切であると分かっている。10,000から15,000cfmの流れを操作できる弁であれば、低圧は28psiで、高圧は50psiが適切であると分かっている。20,000から30,000cfmの流れを操作できる弁には、低圧は42psiで、高圧は80psiが適切であると分かっている。35,000から60,000cfmの流れを操作できる弁には、低圧は60psiで、高圧は80psiが適切であると分かっている。
【0032】
本発明の別の実施形態では、アナログシステムを使用して、駆動軸52に適切な圧力を送り、弁50を密閉及び密閉解除している。例えば、図11Aに示すように、弁が密閉モードにあるときは、信号は、調整器、望ましくは加熱された囲いの中に配置されている電気空気式圧力調整器700と連通している圧力伝達器へ送られる。これによって、調整器700は、一定の圧力を加えて、流れ分配器50を密閉できるようになる。流れ分配器が動くとき、又は流れ分配器が動く直前に、圧力伝達器は、密閉圧力を下げるか無くすように調整器70に指示して、流れ分配器50がシールプレート100と接触することなく動けるようにする。この様に、調整器は、制御信号に基づいて出力する空気圧を調整し、ゼロから100%の範囲内で空気圧力を送出できるようにする。制御信号が取り除かれる(即ち、ゼロになる)と、調整器は、出力圧力をゼロにし、流れ分配器を落として、一方の室から他方の室への密閉を解除する。
【0033】
流れ分配器50を持ち上げて密閉するか、又は降ろして密閉解除するために加えられる圧力の量は、圧力伝達器と連通しているプログラム可能な論理制御器(PLC)によって制御される。これによって柔軟性が付け加わり、状況次第で、加えるべき正確な圧力の量を入力できるようになる。例えば、酸化装置を通って流れるガスの流れが少なければ、弁を密閉するのに必要な圧力は少なくて済む。PLCは、様々な作動モードに基づいて、弁を密閉するのに供給する圧力の量を調整することができる。これらの作動モードは、PLCが指示するか、又はPLCが感知し、時間の経過につれて継続して或いは絶えず監視し調整することもできる。例えば、「ベークアウト」モードの間には圧力を下げ、高温作動の間に、弁が簡単に膨張できるようにしてもよい。更に、酸化装置のガスの流れの処理量の変化に基づいて、圧力を増減することもできる。これは、弁の空力特性(例えば、空気の圧力によって上昇又は降下する傾向)を補正するために行う。流れが少ないときに高い密閉圧力が必要になることもある。この実施形態は、流れが急に減ったり、完全に止まった場合は、圧力伝達器がすぐに密閉圧力をゼロに下げ、弁50を落とすことができるので、本来的に安全な機構である。加えられる圧力の量は、遠隔で監視し、入力することもできる。
【0034】
図12は、本発明の別の実施形態を示している。この実施形態では、流れ分配器50の駆動軸52の密閉圧力は常に加えられ、弁が運動する間は、反対向きの力を用いて密閉圧力と相殺している。図示の実施形態では、この反対向きの力を以下のようにして加える。環状の空洞又は溝490(断面で図示)が、シールプレート100に形成されている。環状溝490は、ポート491を介して、供給源495からの圧縮空気と流体連通している。弁が動くとき、又はその直前(例えば0.5秒前)に、ソレノイド493を起動し、圧縮空気を、流量制御弁494を通し、ポート491を経由して環状溝490へ流す。溝490によって弁の上部に亘って十分な圧力を加え、弁を密閉位置に付勢している密閉圧力と相殺させる。これによってシールプレート100と流れ分配器50の上部との間に空隙ができるので、運動している間は、流れ分配器とシールプレートは、互いに接触しない。運動が終わると、環状溝内の空気の流れは、次のサイクルまで減少するか又は停止する。その結果、高い密閉圧力が、流れ分配器を再びシールプレートに対して密閉する。当業者であれば、高い密閉圧力を相殺するのに必要な圧力を容易に決定できるであろう。
【0035】
随意的に、反対向きの力を加えるのに用いられる圧縮空気を使って、駆動軸ベアリング409を冷却してもよい。そのために、流量制御弁494’を介してベアリング409へ圧縮空気を供給する冷却ループを図示している。
【0036】
反対向きの力を加えて、高い密閉力に打ち勝つ別の方法を用いてもよく、それらも本発明の範囲内にある。例えば、図13は、作動すると、流れ分配器50がシールプレート100から離れる方向に押されるように配置されているシリンダ620を示している。この場合、シリンダ620は、弁が運動する間、高圧の密閉力に対抗できるほどの力で流れ分配器50の中央スピンドルのピン59(図5)を押す。流れ分配器が新しい場所に位置決めされると、シリンダは、次のサイクルまで引っ込んでいる。
【0037】
更に別の実施形態では、磁力を使用して、流れ分配器をシールプレート100との密閉関係に引き込み、弁が運動している間は、その密閉関係を断つようにしている。例えば、シールプレート100内に配置されている電磁石に電気を流して弁を密閉し、弁の運動の間には電流を切って、流れ分配器をシールプレートとの密閉関係から切り離し、無摩擦運動をさせることができる。
【0038】
先に述べたように、本発明は、密閉のために空気又はガスを用いている他の弁にも利用することができる。例えば、ポペット弁は、駆動軸52と同様なリフトシリンダで弁座に対して密閉することができる。弁を密閉するのに用いられる圧力の量は、処理条件次第で、本発明のシステムを使って調整することができる。従って、具体的な再生熱酸化装置の用途において、処理ガスの流量が通常より少ない場合は、適切な密閉を達成した状態で、ポペット弁を密閉するのに用いられる圧力を(処理ガスの流量が高い場合に必要な圧力と比較して)下げることができる。これは、磨耗を減らすことによって、ポペット弁の寿命を延ばすことにもなる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の或る実施形態による再生式熱酸化装置の斜視図である。
【図2】本発明の或る実施形態による再生式熱酸化装置の一部分の分解斜視図である。
【図3】本発明で使用するのに適した弁の弁ポート形成部分の底部斜視図である。
【図4】本発明で使用するのに適した切替弁の流れ分配器形成部分の斜視図である。
【図4A】図4Aは、図4の流れ分配器の断面図である。
【図5】図4の流れ分配器の一部分の斜視図である。
【図6】本発明で使用するのに適した弁のシールプレートの上面図である。
【図6A】図6Aは、図6のシールプレートの一部分の断面図である。
【図7】図4の流れ分配器の軸の斜視図である。
【図8】本発明に使用するのに適した駆動機構の分解図である。
【図9】図8の駆動機構の一部分の断面図である。
【図10】図8の駆動機構に連結されている本発明の弁の駆動軸の断面図である。
【図11】本発明の或る実施形態によるリフトシステムの概略図である。
【図11A】本発明の別の実施形態によるリフトシステムの概略図である。
【図12】本発明の別の実施形態によるリフトシステムの断面図である。
【図13】本発明の又さらに別の実施形態によるリフトシステムの概略図である。
【図14】本発明で使用するのに適した流れ分配器の回転ポートの断面図である。
【図15】本発明で使用するのに適した流れ分配器の駆動軸の下側部分の断面図である。
【図16】本発明で使用するのに適した弁の回転ポートの断面図である。
【図16A】16Aは、本発明で使用するのに適した弁を密閉するためのリテイニングリングの斜視図である。
【図16B】16Bは、図16Aのリテイニングリングの断面図である。
【図16C】16Cは、本発明で使用するのに適した弁を密閉するための取付リングの斜視図である。
【図16D】図16Dは、図16Cの取付リングの断面図である。
【図16E】図16Eは、本発明で使用するのに適した弁用のプレート支持弧状材の斜視図である。
【図16F】図16Fは、図16Eのプレート支持弧状材の断面図である。
【図16G】図16Gは、本発明で使用するのに適した弁用のシールリングの或る実施形態の斜視図である。
【図16H】図16Hは、図16Gのシールリングの断面図である。
【図16I】図16Iは、図16Gのシールリング内の凹部の断面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスを処理するための再生式熱酸化装置において、
燃焼ゾーンと、
排気と、
熱交換媒体が入っており、前記燃焼ゾーン及び前記排気と連通している第1熱交換ベッドと、
熱交換媒体が入っており、前記燃焼ゾーン及び前記排気と連通している第2熱交換ベッドと、
前記ガスを前記第1熱交換ベッドへ流す第1静止モードと、移動モードと、前記ガスを前記第2熱交換ベッドへ流す第2静止モードとの間で流れを交代させるための、弁駆動装置と弁座とを備えている少なくとも1つの弁と、
前記弁が前記第1又は第2静止モードにあるとき、前記弁を前記弁座に対して密閉するための手段と、
前記弁が前記移動モードにあるとき、前記弁を密閉解除するための手段と、を備えている再生式熱酸化装置。
【請求項2】
前記弁を密閉するための前記手段は、前記弁を通して、前記弁と前記弁座の間に空気のクッションを形成できるだけの第1圧力で、圧縮ガスを供給することを含んでいる、請求項1に記載の再生式熱酸化装置。
【請求項3】
前記弁を密閉解除するための前記手段は、前記弁に、前記第1圧力より低い第2圧力で、圧縮ガスを供給することを含んでいる、請求項2に記載の再生式熱酸化装置。
【請求項4】
前記弁を密閉するための前記手段は、前記弁に対して力を加え、前記弁が前記弁座と密閉関係となるようにすることを含んでおり、前記弁を密閉解除するための前記手段は、前記力に抗する反対向きの力を加えることを含んでいる、請求項1に記載の再生式熱酸化装置。
【請求項5】
前記力は、前記軸を通して第1圧力で圧縮空気を供給することによって加えられ、前記反対向きの力は、前記密閉状態を解けるだけの量で前記力に対抗するために、第2圧力で圧縮空気を供給することによって加えられる、請求項4に記載の再生式熱酸化装置。
【請求項6】
前記弁はポペット弁である、請求項1に記載の再生式熱酸化装置。
【請求項7】
前記ポペット弁の位置に基づいて、前記密閉界面への密閉ガスの流れを制御するための少なくとも1つの送出導管弁を更に備えている、請求項6に記載の再生式熱酸化装置。
【請求項8】
前記弁はバタフライ弁である、請求項1に記載の再生式熱酸化装置。
【請求項1】
ガスを処理するための再生式熱酸化装置において、
燃焼ゾーンと、
排気と、
熱交換媒体が入っており、前記燃焼ゾーン及び前記排気と連通している第1熱交換ベッドと、
熱交換媒体が入っており、前記燃焼ゾーン及び前記排気と連通している第2熱交換ベッドと、
前記ガスを前記第1熱交換ベッドへ流す第1静止モードと、移動モードと、前記ガスを前記第2熱交換ベッドへ流す第2静止モードとの間で流れを交代させるための、弁駆動装置と弁座とを備えている少なくとも1つの弁と、
前記弁が前記第1又は第2静止モードにあるとき、前記弁を前記弁座に対して密閉するための手段と、
前記弁が前記移動モードにあるとき、前記弁を密閉解除するための手段と、を備えている再生式熱酸化装置。
【請求項2】
前記弁を密閉するための前記手段は、前記弁を通して、前記弁と前記弁座の間に空気のクッションを形成できるだけの第1圧力で、圧縮ガスを供給することを含んでいる、請求項1に記載の再生式熱酸化装置。
【請求項3】
前記弁を密閉解除するための前記手段は、前記弁に、前記第1圧力より低い第2圧力で、圧縮ガスを供給することを含んでいる、請求項2に記載の再生式熱酸化装置。
【請求項4】
前記弁を密閉するための前記手段は、前記弁に対して力を加え、前記弁が前記弁座と密閉関係となるようにすることを含んでおり、前記弁を密閉解除するための前記手段は、前記力に抗する反対向きの力を加えることを含んでいる、請求項1に記載の再生式熱酸化装置。
【請求項5】
前記力は、前記軸を通して第1圧力で圧縮空気を供給することによって加えられ、前記反対向きの力は、前記密閉状態を解けるだけの量で前記力に対抗するために、第2圧力で圧縮空気を供給することによって加えられる、請求項4に記載の再生式熱酸化装置。
【請求項6】
前記弁はポペット弁である、請求項1に記載の再生式熱酸化装置。
【請求項7】
前記ポペット弁の位置に基づいて、前記密閉界面への密閉ガスの流れを制御するための少なくとも1つの送出導管弁を更に備えている、請求項6に記載の再生式熱酸化装置。
【請求項8】
前記弁はバタフライ弁である、請求項1に記載の再生式熱酸化装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図4A】
【図5】
【図6】
【図6A】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図11A】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図16D】
【図16E】
【図16F】
【図16G】
【図16H】
【図16I】
【図2】
【図3】
【図4】
【図4A】
【図5】
【図6】
【図6A】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図11A】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図16D】
【図16E】
【図16F】
【図16G】
【図16H】
【図16I】
【公開番号】特開2010−112704(P2010−112704A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−269366(P2009−269366)
【出願日】平成21年11月27日(2009.11.27)
【分割の表示】特願2004−532585(P2004−532585)の分割
【原出願日】平成15年6月24日(2003.6.24)
【出願人】(500515255)メグテック・システムズ・インコーポレーテッド (6)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月27日(2009.11.27)
【分割の表示】特願2004−532585(P2004−532585)の分割
【原出願日】平成15年6月24日(2003.6.24)
【出願人】(500515255)メグテック・システムズ・インコーポレーテッド (6)
【Fターム(参考)】
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