説明

二重床の蓋体および二重床構造

【課題】二重床において、煩雑な作業をすることなく簡単に着脱可能な床パネル開口部の閉止用蓋体を提供。
【解決手段】床パネルの開口部に係合する蓋体40は、床パネルに装着されると開口部を塞ぐ閉塞部42と、一端が床パネルの下面に対して垂直に当接する床パネル当接部46と、床パネル当接部46の他端と閉塞部42とを連結し開口部への係合状態で床パネルの周縁外形の一部を形成する連結部44とを備えている。閉塞部42と床パネル当接部46は、連結部44から床パネルの厚さに概ね等しい間隔で互いに概平行に延伸し、押し広げ可能に形成されている。床パネル当接部46および連結部44のすべての箇所は、蓋体40を閉塞部42の縁部を軸として床パネルに対して回動させる過程において開口部の周縁に係止されない位置にある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二重床の蓋体および二重床構造に関するものであり、とくに、2つの平行な主面を有する平板状の床パネルの開口部へ着脱可能に装着される蓋体、より具体的には、電気ケーブル、通信ケーブル等の配線類や索条、および配線器類を敷設する配線空間が設けられた二重床構造、ならびにそこから配線類や配線器類を引き出す床パネルの開口部を塞ぐ蓋体構造に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、いわゆるオフィスオートメーション(OA)フロア向けの床として、電気ケーブルや通信ケーブル等を配線するための配線空間を建物の基礎床面上に形成した二重床が広く用いられている。このような二重床は、例えば、建物の基礎床面に縦横に整列して配置された複数の支持脚の上に複数の板材すなわち床パネルを配置し、その床パネル上にカーペットを粘着固定することで形成されている。
【0003】
また二重床の床パネルには、例えば、配線空間から電気ケーブルや通信ケーブルを引き出すための開口部が端部に設けられているものがある。この開口部には、これを随時閉止する目的で、蓋体が着脱可能に装着される。
【0004】
従来からこのような二重床の蓋体には、例えば歩行振動によるがたつき、踏圧による横ズレ、カーペット剥離に伴う付着離脱などが起こりやすい。これを防ぐため、床パネルに安定な装着状態を保つよう、装着安定性が求められている。
【0005】
この装着安定性を確保するため、特許文献1には、床パネルの側面から開口部の周囲を上下から挟み込んで装着する蓋体が開示されている。また、特許文献2にはネジなどによって開口部の縁に固定する蓋体が開示され、特許文献3には係止爪によって開口部の縁に係止する蓋体が開示されている。
【特許文献1】実開平3-73313号公報
【特許文献2】特開平5-171783号公報
【特許文献3】特許第2549728号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の蓋体では、床パネルから配線類や配線器類を引き出すときなど、着脱の必要の際には、一旦、床パネルを外して側面から着脱したり、固定用のネジなどを外してから着脱したり、また、係止爪の解除用工具を使って着脱したりするなど、現場での煩雑な作業が必要であった。そのためとくに、不特定多数の場所で処置をしなければならない二重床の施工業者にとっては、作業効率の低下を招いていた。また、敷設後、レイアウトの変更などに伴ってこれらの処置をする、多くは専門外の人たちにとっては、非常に不便であった。このように、従来の二重床構造では、これをうまく利用できないなどの問題があった。
【0007】
本発明は、このような従来技術の欠点を解消し、装着時における蓋体の安定性を確保しつつも床パネルの開口部に容易に着脱できる、使い勝手のよい二重床の蓋体および二重床構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、2つのほぼ平行な主面を有する平板状の床パネルの開口部へ着脱可能に装着される蓋体は、全体として開口部の形状に対応する平面形状を有してこの平面形状の一つの縁部を開口部の奥行き方向に向けて蓋体が開口部に装着されると開口部を塞ぐ閉塞部と、蓋体が開口部に装着されると主面のうちの一方に当接する一端を有する床パネル当接部と、閉塞部に連結され、蓋体が開口部に装着されると、主面の周縁外形の一部を形成する周縁形成部とを含み、床パネル当接部および周縁形成部のすべての箇所は、蓋体を前記一つの縁部を軸として床パネルに対して回動させる過程において開口部の周縁に係止されない位置にある。
【0009】
本発明によれば、好ましくは、周縁形成部は閉塞部および床パネル当接部を互いに連結し、床パネル当接部および周縁形成部のすべての箇所は、蓋体を前記一つの縁部を軸として床パネルに対して回動させる過程において開口部の周縁に係止されない位置にあり、閉塞部および床パネル当接部は、全体的に互いに対して床パネルの厚さにほぼ等しい間隔でほぼ平行に離間し、床パネル当接部は閉塞部に対して、蓋体が前記軸を中心として回動する過程において一方の主面によって前記間隔が押し広げられるように離間し、閉塞部、床パネル当接部および周縁形成部は、側面形状が全体として略コの字型に折り曲げられた単一の板材で形成されている。
【0010】
本発明によれば、好ましくは、閉塞部、床パネル当接部および周縁形成部または周縁形成部は、側面形状において、閉塞部、床パネル当接部および周縁形成部または周縁形成部のすべての箇所について、前記一つの縁部からの直線距離がこの一つの縁部とは反対の方向にある閉塞部の他の縁部までの長さより短い位置にあり、床パネル当接部の一端の位置は、前記一つの縁部から床パネル当接部に垂直に下ろした法線よりも奥行き方向にある。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る蓋体を床パネルの開口部に装着した二重床構造では、蓋体は、床パネルに装着されると、開口部を閉塞部により閉塞すると共に床パネルの一方の主面(下面)に床パネル当接部の一端側が当接する。そのため、安定した装着状態を確保することができる。その一方、装着状態から上方に回動させながら引き上げるだけの簡単な作業で、床パネルを外すことなく蓋体を離脱することが可能である。かくして使い勝手を向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に添付図面を参照して本発明による床パネルの開口部に蓋体を備えた二重床構造の実施例を詳細に説明する。
【0013】
まず、二重床構造について図2を参照して説明する。二重床構造は基本的には、ほぼ正方形の平面形状で背中合わせの2つの主面を有する平板状に形成された複数の床パネル2と、例えば建物の基礎床面などの水平面(図示せず)上で各床パネル2の一方の主面、この例では下側主面をその四隅で支持する支持部材、例えば複数の支持脚4とから構成されている。この例では、建物の部屋などの基礎床面に各床パネル2の四隅を互いに突き合わせるようにして支持脚4上に床パネル2を載置し、床パネル2と建物の床面との間に電気ケーブル配線や通信ケーブル配線などの配線設備を設置するための配線空間を形成しながら、床パネル2を敷きつめることにより、二重床構造が形成される。
【0014】
実用の際にはさらに、この二重床構造の床パネル2の上にカーペットなどの床材(図示せず)を敷きつめ、粘着性樹脂などの接着剤で固定する。
【0015】
床パネル2は本実施例では、全体がほぼ正方形の平面形状を有し、配線空間内に設置された配線設備を管理するための開口部30が、例えばその一辺に形成された設備管理床パネル20と、開口部30のない標準的な床パネルである、いわゆる標準床パネル10との2種類の床パネルがある。
【0016】
標準床パネル10および設備管理床パネル20は、基本的には同じ構造である。図3に示す設備管理床パネル20は、例えば結合板材(MDF:Medium Density Fiberboard)22と、これに両主面から挟み込む形で接着された上板24および下板26とで構成されている。本実施例では、結合板材22は、木片を接着剤などの結合剤によって再構成した板状材料であり、上板24および下板26は、例えばガルバリウム鋼板などの薄い金属板である。このような構造により、床パネル2は、上板24および下板26により結合板材22の支持強度が高まるとともに、結合板材22の上面および下面に傷が付かないよう保護されている。床パネル2はまた、木板、金属板、樹脂板、パーティクルボード、窯業系材料で形成された板などの単体であっても、またこれらの任意の組合せであってもよい。
【0017】
本実施例では、標準床パネル10および設備管理床パネル20は互いにほとんど同じ構造であるが、もちろん異なった構造であってもよい。
【0018】
実際の設備管理床パネル20や標準床パネル10では、その主面としての上面や下面が格子状であったり凹凸形状であったりする場合があるが、そのような場合であっても、全体として面状を形成しているのであれば、それらをまとめて主面(上面、下面)と呼ぶ。
【0019】
結合板材22の下面側の四辺縁は、結合板材22の側面側から下面側にかけて概ね45度に切り欠かれ、これは、設備管理パネル20を支持脚4に載置するときの支持脚ガイドとして機能する。支持脚ガイドは、他の角度であってもよく、また、断面が凸円弧状、凹円弧状、または多角形状の形状等に切り欠いてもよい。つまり、支持脚4に載置するときにこれを容易に案内するガイドに適した形状であればよい。
【0020】
上板24には、結合板材22の四辺に嵌合する上板爪部が設けられている。これにより上板24は、結合板材22から容易に剥がれないのみならず、結合板材22の強度を一層高めている。
【0021】
同様に、下板26には、結合板材22の四辺で支持脚ガイドに嵌合する下板爪部が設けられている。これにより下板26は、結合板材22から容易に剥がれないばかりでなく、結合板材22の強度を一層高めている。
【0022】
次に本実施例の特徴的な基本構造を説明する。まず、開口部30は、床パネル20の、例えば一辺縁のほぼ中央の位置に、配線空間内の配線類や配線器類の管理を行うために適切な大きさで、全体として四角形の平面形状に床パネル20の中央部に向かって切り込まれる形に形成されている。ここで、床パネル2を含む平面内において、開口部30の開口からその奥行きに向かう方向、すなわち開口部30に蓋体40が装着される方向を「装着方向」とも称し、床パネル2の水平面においてこの装着方向に垂直な方向を「幅方向」とも称する。
【0023】
上板24の切込み形状は、結合板材22の切込み形状に対して所定幅分大きく四角形に切り込まれている。その結果、開口部30に沿って上板24の厚さに相当する段差面部32が形成される。蓋体40を設備管理床パネル20の開口部30に装着すると、この段差面部32によって設備管理床パネル20の上面と閉塞部42の上面がほぼ同じ高さに位置し、上板24と段差面部32とにより形成された段部34(すなわち開口縁)に対して閉塞部42の周囲が当接することになる。すなわち蓋体40の閉塞部42の周囲が、段部34に対する開口縁当接部として機能することになり、歩行振動などに起因する蓋体40自体の横ズレも防止される。
【0024】
本実施例では、開口部30の平面形状は全体として四角形であったが、施工現場等の状況に合わせて台形、三角形、半円形などの他の平面形状でもよい。
【0025】
蓋体40は、本実施例では、設備管理床パネル20の上板24の厚さとほぼ同じ厚さの一枚の金属板を成形して形成されている。より詳細には、図1を参照すると、蓋体40は、蓋体40を設備管理床パネル20に装着した状態で開口部30を塞ぐための閉塞部42と、設備管理床パネル20の重力方向から見た下面に当接する床パネル当接部46と、これら閉塞部42と床パネル当接部46とを連結する連結部44とを含んで構成される。同図における断面図から分かるように、閉塞部42、床パネル当接部46および連結部44は、側面から見た形状が全体としてコの字型になるように形成されている。
【0026】
もちろん蓋体40は、設備管理床パネル20の上板24の厚さよりも厚いもしくは薄い一枚の金属板を成形して形成されるようにしてもよい。その結果、開口30に蓋体40を装着した際に、厚さが違う分だけ段差が発生し、カーペットを敷いた上からでも、蓋体40の位置を特定できるようになる。
【0027】
そして蓋体40は、開口部30の装着方向に対して、そのコの字形状における開放端側すなわち一端側から床パネル当接部46を挿入するようにして装着される。さらに、閉塞部42と床パネル当接部46は、両者の相互の間隔が設備管理床パネル20の厚さにほぼ等しく、かつ両者は互いにほぼ平行に一端側に延伸している。この間隔は、蓋体40を開口部30へ装着し易くするために、連結部44から一端側へかけてやや広くなるようにしてもよく、また逆に装着強度を高めるために、連結部44から一端側へかけてやや狭くなるようにしてもよい。
【0028】
本実施例では、連結部44は、閉塞部42および床パネル当接部46を互いに連結している。そしてこの連結部44は、蓋体40が開口部30に装着された際に、開口部30の開口縁に当接する開口縁当接部としても機能することになり、歩行振動などに起因する蓋体40自体の横ズレも防止される。またこの場合の開口縁としては、開口部30によって切り取られた設備管理床パネル20の断面部である開口縁36が相当する。ちなみに別の観点からすると、この開口縁当接部とは、蓋体40が開口部30に装着された際に、設備管理床パネル20の主面(この場合、上面)の周縁外形の一部を形成する周縁形成部としても機能する。
【0029】
なお、「開口縁に開口縁当接部が当接する」と述べたが、この場合における「当接」とは、開口縁と開口縁当接部とがある程度離間して配置されるような場合も含むこととする。すなわち「当接」とは、二重床の使用時において、歩行振動などに起因してこれら開口縁と開口縁当接部とが当接することで横ズレを防ぐことができるような位置に設置されるという意味である。
【0030】
蓋体40において、閉塞部42と床パネル当接部46との間隔は、図4に示すように、開口部30を閉塞する際や開放する際に、設備管理床パネル20の開口縁36のうち、内向き側の面の下端(以下、これを開口部下端36aとも呼ぶ)により床パネル当接部46が閉塞部42に対して押し広げられることにより、床パネル当接部46の通常位置X1から押し広げ位置X2まで移動するように選定される。
【0031】
これにより蓋体40は、ひとたび設備管理床パネル20に取り付けられると、床パネル当接部46を押し広げる程度の力で閉塞部42の一端側の端部すなわち閉塞部一端48を軸として開放方向に床パネル20に対して回動されるまでは、床パネル当接部46が押し広げ位置X2から通常位置X1まで戻ろうとする力、例えば、蓋体40を形成する素材の弾性力に基づくバネ力などにより、閉塞方向に付勢される。そのため、蓋体40は設備管理床パネル20から容易に離脱しない。その結果、二重床において蓋体40は、外力によって設備管理床パネル20から不用意に離脱することが確実に防止できるとともに、施工作業時には一定以上の力で開放方向に回動させることで、容易に取り外すことができる。
【0032】
蓋体40は、閉塞部42と床パネル当接部46との間隔や、蓋体40自体の素材および材料厚み、さらには床パネル当接部46の矩形孔部56の大きさや位置等を適切に選定することにより、床パネル当接部46が押し広げ位置X2から通常位置X1まで戻ろうとするバネ力を所望の値に設定することができる。そうすることにより、設備管理床パネル20への装着状況やユーザの使用状況等に合わせた付勢力を有する蓋体40を設計して提供することができる。
【0033】
本実施例では、閉塞部42の平面寸法は、設備管理床パネル20の上板24に切り込まれた領域すなわち段差面部32と開口部30とを足した領域よりもわずかに小さいが、開口部30よりは大きい。閉塞部42の厚さは、設備管理床パネル20の上板24とほぼ同じ厚さに形成されている。そのため閉塞部42は、設備管理パネル20との間に鉛直方向の段差を生じさせることなく、開口部30を塞ぐことができる。
【0034】
本実施例ではまた、閉塞部42には、少量の金属使用量で必要な強度が得られるように、リブ54が設けられている。さらに、ドライバ等の工具や指を挿入して引っ掛け可能な孔として、閉塞部42には、例えば表裏面をほぼ垂直に貫通する引掛孔52が設けられている。この引掛孔は、透孔でなくてもよい。また、蓋体40を開口部30に装着したときに段差面部32と当接する閉塞部42の裏面には、有利には、緩衝用のシートが設置されている。これらリブ54や引掛孔52、緩衝用のシートは、本質的に必須ではない。
【0035】
例えば、細めの配線ケーブルを引き出すために、閉塞部42に小径の開口を形成してもよい。そうすることで、二重床の床パネル2の下部にある配線空間から、必要な本数だけの配線ケーブルを選択的に引き出す場合や、多量の配線ケーブルを引き出す場合に応じて、蓋体40の小径開口を利用したり、蓋体40を取り外したりすればよい。つまり、配線空間から開口部30ほどの広い開口を必要としないような少量の配線ケーブルしか引き出さない場合には、蓋体40を装着したまま、その小径の開口を用いればよい。その結果、小径の開口を有する蓋体40では、配線ケーブルを引き出す設備管理パネル20上の開口面積が必要最低限に抑えられ、したがって歩行者などがこの開口につまずいたりする危険性を極力低減することができる。蓋体40における小径の開口としては、図5に例示するように新たな切込み28を設けてもよい。また、引掛孔52(図1)や引掛凹部72(図9)もそのように機能する。
【0036】
連結部44は、図6に示すように、床パネル当接部46における一端側の端(以下、これを当接端50とも呼ぶ)の位置dから反対側にある位置cと閉塞部42の一端位置a(すなわち閉塞部一端48)との間の最短距離a−cが、閉塞部42の一端位置aからその他端側の端(以下、これを閉塞部他端49とも呼ぶ)の位置bまでの閉塞部長さa−bより短くなる位置で、かつ閉塞部42と床パネル当接部46とがほぼ平行で、その間隔が設備管理床パネル20の厚み(より具体的には結合板材22と下板26とを合わせた厚み)とほぼ同じとなるように設定された構造で、折り曲げ形成されている。すなわち、連結部44は、閉塞部42に対して鋭角に連結されている。このため蓋体40は、床パネル当接部46の一つの縁部、この例では一端位置aを中心に床パネル20に対して回動させながら装着するときに、開口部30を画成する床パネル20の垂直壁すなわち開口縁に係止されることがない。
【0037】
連結部44は、蓋体40における上述した閉塞部長さa−bの方向(以下これを蓋長さ方向と呼ぶ)に直行する方向(以下、これを蓋幅方向と呼ぶ)の長さが、開口部30の幅方向における長さよりわずかに短く設定されている。このことにより、蓋体40は、設備管理床パネル20の開口部30に装着されると、連結部44の蓋幅方向が開口部30の開口縁36に対して幅方向に当接することになる。すなわち、蓋体40の連結部44が、開口縁36に対する開口縁当接部として機能することになる。ところで実際上、設備管理床パネル20の隣には、他の標準床パネル10や設備管理床パネル20、壁などが開口縁として存在する。そしてそのような場合、蓋体40は、設備管理床パネル20の開口部30に装着されると、これら他の標準床パネル10や設備管理床パネル20、壁に対し、連結部44が蓋長さ方向に当接することとなる。すなわちこの観点においても、蓋体40の連結部44が、開口縁に対する開口縁当接部として機能することになり、その結果として、歩行振動などに起因する蓋体40自体の横ズレも防止される。
【0038】
床パネル当接部46は、床パネル20の上方から蓋体40を装着するとき床パネル当接部46が配線空間側に挿入できるように、その蓋幅方向の長さが結合板材22に切り込まれた全体として四角形の開口部30の幅方向の長さより短く形成されている。そのため、蓋体40を開口部30に装着したとき、一端側すなわち当接端50側が床パネルの下面に当接する。
【0039】
なお、「床パネル当接部が床パネルの下面に当接する」と述べたが、この場合における「当接」とは、床パネル当接部と床パネルの下面とがある程度離間して配置されるような場合も含むこととする。すなわち「当接」とは、二重床の使用時において、カーペットを剥がす際などにこれら床パネル当接部と床パネルの下面とが当接することで蓋体40の離脱を防ぐことができるような位置に配設されるという意味である。
【0040】
本実施例では、蓋体40において、閉塞部42の一端位置a(閉塞部一端48)から床パネル当接部46が形成する面に対して法線を引いたときの交点位置をeとすると、床パネル当接部46の蓋長さ方向の長さc−dは、他端位置cから交点位置eまでの長さc−eより少なくとも長くなるように設定されている。また、この床パネル当接部46の蓋長さ方向の長さc−dは、設備管理床パネル20に対する蓋体40の着脱時に、配線空間の配線設備や基礎床面に干渉しない長さにも設定されている。床パネル当接部46にはまた、金属使用量を少なくして全体としてのコストを削減できるように、矩形孔部56が設けられている。勿論、この矩形孔部56は必須でない。
【0041】
以上、一枚の金属板を成形した蓋体40の実施例を述べたが、もちろん蓋体40は、複数の部品の組立体構造や成形体構造であってもよい。また、その材質は、木材、樹脂、グラスファイバやカーボンファイバ等でよい。このとき蓋体40は、設備管理床パネル20に装着した後でも設備管理床パネル20を挟持し続けるように、バネ性を与えたり、またその形状を設計したりするのが有利である。これにより、例えば施工時などに床パネルを取り外した状況でも、蓋体40を装着したまま、床パネル2を取り扱うことができる。
【0042】
さらに、図7に蓋体140で示すように、閉塞部42の中程から連結部44が立設しているような構成でもよい。この場合、有利には、蓋体140にズレ防止板62が設けられている。ズレ防止板62は、蓋体140の装着時に、開口部30の開口縁としての他の標準床パネル10や設備管理床パネル20、壁などに当接する位置に配設されるものであり、その結果、開口縁当接部として機能する。これによって、蓋体140をひとたび設備管理床パネル20に装着すると、連結部44が開口部30の開口縁36に対して幅方向に当接すると共に、ズレ防止板62が他の標準床パネル10や設備管理床パネル20、壁などに対して蓋長さ方向に当接することになる。これにより、蓋体140では、歩行振動などに起因する水平方向のズレを防止することができ、上述した実施例の蓋体40の構成から導かれる効果と同様の効果(後述の分も含む)が得られることになる。このように蓋体140では、閉塞部42が板状部材として形成され、床パネル当接部46が上述のような板状当接部材として形成されている。さらに、例えば開口部36に対向する開口縁当接部としては、連結部44がその機能を果たし、また、例えば標準床パネル10に対する開口縁当接部としては、ズレ防止板62が機能する。これにより、上述した実施例の蓋体40と同様に、蓋体40を装着したときの安定した状態を確保することができる。
【0043】
図8に示すように、床パネル当接部46の一端側において、その上面側に、設備管理床パネル20の下面に向かって突出する凸部64を設けてもよい。そうすることで蓋体240は、装着状態において、凸部64の高さに対応してバネ力が高まり、設備管理床パネル20から不用意に離脱する可能性をより低減できる。
【0044】
この場合さらに、設備管理床パネル20の床下面には、蓋体240の凸部64に対応する凹部を形成してもよい。そうすることで、装着状態において、蓋体240の凸部64がこの凹部に嵌合することで、蓋体240の設備管理床パネル20からの離脱の危険性を一層低減できる。
【0045】
蓋体240の凸部64は、例えば、リブとして蓋体240と一体に形成してもよいし、別部材として形成してもよい。また凸部64は、有利には滑らかな山状に形成される。さらに、凸部64に対応する床下面の凹部を対応した滑らかな形状に形成すれば、蓋体240の凸部64が床下面の凹部に嵌合するものの、この凹部によって凸部64が完全には係止されないようにすることができる。その結果、蓋体240は、凸部64が凹部に嵌合した状態であっても、この凸部64が凹部から離脱可能な程度の力で蓋体240を開放方向に回動させれば、設備管理床パネル20から取り外すことが可能である。
【0046】
床パネル当接部46は、図9に示す蓋体340では、閉塞部42の中程から立設された棒状連結部66の形態をとっている。棒状連結部66は、一端側に向かって折曲し先端部に当接片68が設けられている。この場合、設備管理床パネル20に装着された際に、床パネル当接部46に代わって当接片68が設備管理床パネル20の床パネル下面に当接する。蓋体340にはまた、その一端側以外の部分にズレ防止壁70が設けられている。このズレ防止壁70は、開口縁当接部として機能するものであり、蓋体340をひとたび設備管理床パネル20に装着すると、ズレ防止壁70の蓋幅方向が開口部30の開口縁36に対して幅方向に当接すると共に、他の標準床パネル10や設備管理床パネル20、壁などに対してこのズレ防止壁70の蓋長さ方向が当接することになる。これにより、蓋体340では、歩行振動などに起因する水平方向のズレを防止することができ、上述した実施例の蓋体40の構成から導かれる効果と同様の効果(後述の分も含む)得られることになる。この実施例では、棒状連結部66は一本であったが、複数本あってもよい。
【0047】
引き続き以下に、本実施例の特徴的機能について図10から図13の断面図を参照して具体的に述べる。図10は、設備管理床パネル20がその開口部30を開口したまま支持部4(図2)に敷設されている状態において、蓋体40を取り付けるところを示している。蓋体40は、閉塞部42を重力方向で上側に、また床パネル当接部46を下側にし、かつ連結部44を上にして傾けた状態で、斜め上方から設備管理床パネル20の開口部30に挿入する。
【0048】
このとき、まず、閉塞部42の一番下方に位置する辺の閉塞部一端48が開口部30の段差面部32の段部34に突き当たり、そのことにより図11に示すように蓋体40は、段部34すなわち閉塞部一端48を中心軸として回動しながら挿入されることになる。より具体的には、開口部30に対し、蓋体40の床パネル当接部46や連結部44が順に挿入されることになる。
【0049】
そして蓋体40は、床パネル当接部46の蓋長さ方向の長さc−dが他端位置cから交点位置eまでの長さc−eより長くなるように設定されているため、水平状態にまで回動されると、床パネル当接部46の上面が開口部下端36aに当たる状態となる。
【0050】
さらに図12に示すように、蓋体40は、閉塞部42と床パネル当接部46との間隔が開口縁36によって押し広げられながら回動し、開口部30を閉塞する状態となる。
【0051】
前述のように蓋体40は、床パネル当接部46における他端位置cと閉塞部42の一端位置a(閉塞部一端48)との間の最短距離a−cが、閉塞部42の閉塞部長さa−bより小さくなるように設計されている。すなわち蓋体40では、側面形状で見たときの、この蓋体40上の全ての箇所に対する一端位置aからの直線距離が、閉塞部42の閉塞部長さa−bより短くなるよう設計されている。そのため、下方に回動させるとき、図11に示す通り、回動しながら挿入される間でも、蓋体40が設備管理床パネル20の外形寸法よりはみ出すことはない。
【0052】
例えば、設備管理床パネル20の開口部30が部屋の壁面に接するように配置された状況では、この壁に妨げられる厄介な作業を二重床の施工業者やオフィスの住人などのユーザに強いることなく、壁面の方を向いた状態もしくは体の右側や左側を壁面に向けた状態で引掛孔52に指やドライバなどを引っ掛けて蓋体40を手前や左右に引き起こすような簡易な作業だけで、設備管理床パネル20から蓋体40を容易に着脱することができる。
【0053】
前述のように閉塞部42と床パネル当接部46との間隔は、開口部30の床パネル厚さを勘案して設計されている。図13に示すように、蓋体40が一旦、水平状態になると、閉塞部42が段差面部32と垂直方向に当接するとともに、床パネル当接部46が設備管理床パネル20の下面と垂直方向に当接する。こうして蓋体40は、設備管理床パネル20に対して水平の位置で安定して保持される。これにより、例えば粘着性の樹脂などの接着剤によって床パネル2の上に敷かれたカーペットをはがす際などに、蓋体40がともに持ち上がることを防止できる。
【0054】
また、閉塞部42は、開口部30とほぼ同じ寸法に設計されているため、設置した状態(図13の状態)では、連結部44が開口縁当接部として機能し、開口部30に隣接する他の標準床パネル10等や、開口部30の開口縁36と水平方向に当接する。そのため、歩行者の踏圧などの外力によって蓋体40が水平方向にずれることもない。さらに安定性を向上させるために、設備管理床パネル20と接する床パネル当接部46の上面部に、例えばゴムなどの弾性体シートや、多数の微小突起を有する滑り止めシートを設置してもよい。
【0055】
先に、閉塞部一端48が開口部30の段差面部32の段部34に突き当たって閉塞部一端48を中心として回動しながら挿入されると説明したが、実際の作業では、必ずしもきちんと突き当たらない場合もあり得る。すなわち、閉塞部一端48が段差面部32を滑りながら移動しつつ回転する場合でも、連結部44が閉塞部42に対して鋭角に設計されていることにより、開口部30に接する、例えば標準床パネル10に連結部44が斜めに当たり、それをガイドにして蓋体40の位置が自然に矯正されて設置される。
【0056】
以上、設備管理床パネル20の一辺に一つの開口部30を設けた実施例を述べたが、開口部30は、一枚の設備管理床パネル20のいずれの辺部にそれぞれ設けてもよいし、また一辺当たり複数個所設けてもよい。
【0057】
また、設備管理床パネル20の開口部30は、床パネル2の辺部以外、すなわち図14に示すように内側の任意の場所に設けても、蓋体40は同様の効果を得ることができる。
【0058】
さらに、図15に示すように、2枚の設備管理床パネル20をそれらの開口部30が相対するように配置してもよい。また、図16に示すように、単一の大きさが、例えば蓋体40の約2つ分に相当する拡大開口部60を設備管理床パネル20の内方の任意の場所に設けてもよい。こうすることにより、配線機器の条件などに応じて大きな拡大開口部60を必要とする場合にでも、同様の効果を維持したまま、これに対応することが可能である。さらに、蓋体40の奥行方向と幅方向の寸法比を約1:2にして、拡大開口部60をほぼ正方形にすることにより、蓋体40は、90度回動して設置することも可能である。ちなみに、これら図15の開口部30や図16の拡大開口部60の場合、隣合う蓋体40の正面側(すなわち連結部44)も開口縁として機能する。
【0059】
ここまでは主に、設備管理床パネル20を含む床パネル2がすでに敷設された状態で蓋体40を取り付ける際の優位性を記載した。しかし、設備管理床パネル20は、敷設前の単体では、図17に示すように設備管理床パネル20の側方向から蓋体40を床パネル20の主面に平行にスライドさせることで、簡単に着脱することもできる。このように、開口部30に対する蓋体40の着脱は、状況に応じて選択的に行うことができる。
【0060】
また、上述の実施の形態では、設備管理床パネル20に段部34を設けるようにしたばあいについて述べたが、本発明はこれに限らず、設備管理床パネル20に段部34が無くてもよい。そのような場合であっても、連結部44や床パネル当接部46が、開口縁当接部(周縁形成部)として機能するため、上述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0061】
以上、本発明の特定の実施例を詳しく説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、これらの実施例の構成を部分的に抽出して適用した形態や、その一部または全部を任意に抽出して組み合わせた形態についても、広く適用することができる。
【0062】
以上ように、本実施例の蓋体は、例えば1枚の金属板を折り曲げるような簡易な構成で形成することにより、二重床の構成品として必要な強度を維持したまま、部品点数や製造工程を削減することができる。その結果、製造コストが削減でき、使い勝手がよく簡易な構成の蓋体40を提供することができる。
【0063】
そのうえ、施工後に床パネル2から新たに配線類や配線器類を引き出すなど、蓋体40を取り外す必要が生じたときに、一旦床パネルを外すことなく、また固定用のネジを外したり、専用の工具を用いたりすることもなく、蓋体40を回動させるような簡単な作業で容易に床パネルに着脱することができる。また、フロア上における位置による制限を受けることなく設備管理床パネル20が設置できる。そのため、配線設計に制限を与えず敷設作業の状況に応じて適宜選択が可能となり、使い勝手がよく作業効率の大幅な向上に寄与できる。また、一旦敷設されれば、カーペットをはがす際に離脱してしまう事態を回避できる効果や、歩行振動などによる横ズレの防止効果があり、安定性が確保される。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の実施例による蓋体を示す平面図、底面図、正面図、背面図、側面図および断面図である。
【図2】同実施例による蓋体を供えた二重床構造の実施例の全体構成を敷設状態で示す平面図である。
【図3】同実施例による蓋体に対応する設備管理床パネルを示す平面図、底面図、側面図および断面図である。
【図4】同実施例による蓋体の着脱状態を説明するための部分拡大断面図である。
【図5】本発明の他の実施例による蓋体を示す平面図、底面図、正面図、背面図、側面図および断面図である。
【図6】本発明の実施例による蓋体の構造の寸法条件を説明する説明図である。
【図7】本発明のさらに他の実施例による蓋体を示す平面図、底面図、正面図、背面図、側面図および断面図である。
【図8】本発明のさらに別の実施例による蓋体を示す平面図、底面図、正面図、背面図、側面図および断面図である。
【図9】本発明のさらに別の実施例による蓋体を示す平面図、底面図、正面図、背面図、側面図および断面図である。
【図10】本発明の実施例による蓋体の着脱状態を順を追って説明するための部分拡大断面図である。
【図11】同実施例による蓋体の着脱状態を図10に続いて説明するための部分拡大断面図である。
【図12】同実施例による蓋体の着脱状態を図11に続いて説明するための部分拡大断面図である。
【図13】同実施例による蓋体の着脱状態を図12に続いて説明するための部分拡大断面図である。
【図14】同実施例による蓋体の応用例を示す平面図と着脱状態を示す拡大断面図である。
【図15】同実施例による蓋体の他の応用例を示す平面図と着脱状態を示す拡大断面図である。
【図16】同実施例による蓋体のさらに他の応用例を示す平面図と着脱状態を示す拡大断面図である。
【図17】同実施例による蓋体の水平方向からの着脱状態を示す平面図および拡大断面図である。
【符号の説明】
【0065】
2 床パネル
4 支持脚
10 標準床パネル
20 設備管理床パネル
22 結合板材
24 上板
26 下板
28 切込み
30 開口部
32 段差面部
34 段部
36 開口縁
40、140、240、340 蓋体
42 閉塞部
44 連結部
46 床パネル当接部
48 閉塞部一端
49 閉塞部他端
50 当接端
52 引掛孔
54 リブ
56 矩形孔部
60 拡大開口部
64 凸部
66 棒状連結部
68 当接片
70 ズレ防止壁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つのほぼ平行な主面を有する平板状の床パネルの開口部へ着脱可能に装着される蓋体において、該蓋体は、
全体として前記開口部の形状に対応する平面形状を有し、該平面形状の一端側を該開口部の奥行き方向に向けて該蓋体が該開口部に装着されると、該開口部を塞ぐ閉塞部と、
該蓋体が前記開口部に装着されると前記主面のうちの一方に一端側が当接する床パネル当接部と、
前記閉塞部および床パネル当接部を互いに連結し、該蓋体が前記開口部に装着されると、前記主面の周縁外形の一部を形成する周縁形成部とを含み、
前記床パネル当接部および周縁形成部のすべての箇所は、該蓋体を前記一つの縁部を軸として前記床パネルに対して回動させる過程において前記開口部の周縁に係止されない位置にあり、
前記閉塞部および床パネル当接部は、全体的に互いに対して前記床パネルの厚さにほぼ等しい間隔でほぼ平行に離間し、
前記床パネル当接部は前記閉塞部に対して、該蓋体が前記軸を中心として回動する過程において前記一方の主面によって前記間隔が押し広げられるように離間し、
前記閉塞部、床パネル当接部および周縁形成部は、側面形状が全体として略コの字型に折り曲げられた単一の板材で形成されていることを特徴とする二重床の蓋体。
【請求項2】
2つのほぼ平行な主面を有する平板状の床パネルの開口部へ着脱可能に装着される蓋体において、該蓋体は、
全体として前記開口部の形状に対応する平面形状を有し、該蓋体が前記開口部に装着されると、該開口部を塞ぐ閉塞部と、
該蓋体が前記開口部に装着されると前記主面のうちの一方に一端側が当接する床パネル当接部と、
前記閉塞部に連結され、該蓋体が前記開口部に装着されると、該開口部の周囲の開口縁に当接する開口縁当接部とを含み、
前記床パネル当接部および開口縁当接部のすべての箇所は、前記閉塞部の一端側の端部を軸として前記床パネルに対して回動させる過程において前記開口縁に係止されない位置にあることを特徴とする二重床の蓋体。
【請求項3】
請求項2に記載の蓋体において、前記床パネル当接部は、該蓋体が前記軸を中心として回動する過程において、前記一方の主面によって前記閉塞部との間隔が押し広げられるように該閉塞部に対して離間していることを特徴とする二重床の蓋体。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の蓋体において、前記閉塞部、周縁形成部および床パネル当接部は、側面形状が全体としてコの字型に折り曲げられた単一の板材で形成されていることを特徴とする二重床の蓋体。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載の蓋体において、該蓋体を前記開口部に装着すると、前記床パネルは、前記閉塞部および床パネル当接部により挟持されることを特徴とする二重床の蓋体。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載の蓋体において、前記開口部は、前記床パネルの一つの辺縁部から前記主面に沿って凹状に切り欠かれて形成され、該蓋体は、該凹状の開口部に装着されることを特徴とする二重床の蓋体。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれかに記載の蓋体において、前記閉塞部は、前記主面にほぼ垂直な方向に形成された孔を有することを特徴とする二重床の蓋体。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれかに記載の蓋体において、前記閉塞部は、開口が形成された縁部を有することを特徴とする二重床の蓋体。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれかに記載の蓋体において、前記閉塞部、床パネル当接部および開口縁当接部または周縁形成部は、側面形状において、該閉塞部、床パネル当接部および開口縁当接部または周縁形成部のすべての箇所について、前記閉塞部の一端側の端部からの直線距離が、該閉塞部の一端側の端部とは反対側にある他端側の端部までの閉塞部長さより短い位置にあり、
前記床パネル当接部の一端側の当接端の位置は、前記閉塞部の一端側の端部から該床パネル当接部に垂直に下ろした法線よりも一端側にあることを特徴とする二重床の蓋体。
【請求項10】
請求項1ないし9のいずれかに記載の蓋体および床パネルと、建物の水平面に配設されて前記床パネルを支持する支持部材とを含むことを特徴とする二重床構造。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate


【公開番号】特開2010−19024(P2010−19024A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−181691(P2008−181691)
【出願日】平成20年7月11日(2008.7.11)
【出願人】(000162135)共同カイテック株式会社 (66)
【Fターム(参考)】