説明

二重床断熱パネル及び二重床構造並びにその施工方法

【課題】断熱性に優れ、二重床構造施工時の作業性を向上させることができる二重床断熱パネル及び二重床構造並びにその施工方法を提供する。
【解決手段】二重床断熱パネル50は、下地パネル2の裏面21に、下地パネル2の幅W1より小さく、下地パネル2の長さL1より大きい第1断熱材30と、第1断熱材30の両側方に配置され、下地パネル2の長さL1より小さい少なくとも一対の第2断熱材40とを固定して構成されており、第1断熱材30には、下地パネル2の長手方向よりも突出する両端部の上面を下地パネル2の厚みと同じかそれ以下にして立設された第1段差部31が設けられ、第2断熱材40は、一側部が第1断熱材30の長辺側面に接して設けられるとともに、他側部が下地パネル2の側方に突出して設けられ、その突出した部分の上面を下地パネル2の厚みと同じかそれ以下にして立設された第2段差部41が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリートスラブ等の基礎床上に支持脚を介して床パネルを支持する二重床構造に用いる二重床断熱パネル及び二重床構造並びにその施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、集合住宅やオフィスビルなどの多くの建造物に二重床構造のものが採用されてきている。この二重床構造においては、コンクリートスラブ等の基礎床と床パネルとの間に空間部を形成して、この空間部によって床パネルと基礎床とを離間させることにより遮音性を確保するとともに、その空間部に設備配管や配線等を設けることができるようになっている。この種の二重床構造においては、基礎床上に並べられて床パネルを支持する支持脚に防振ゴム等の弾性部材からなる接床台座を使用し、床面上に物体を落下させた場合にも、その落下衝撃を減衰させて基礎床に伝達し難くしており、遮音性や衝撃緩和性能を高めている。
このような二重床構造において、下地パネルの下面側に断熱材を設けて床下を断熱することも行われている。
【0003】
例えば、特許文献1では、支持脚の上部の支持板よりも下方位置に、側方に突出する断熱材支持部を有する係止具が取り付けられており、隣接する支持脚の断熱材支持部間に断熱材を架け渡して配置し、その上に、床パネルを敷設する二重床構造が提案されている。
また、特許文献2では、方形の板本体(下地パネル)の裏面にこの板本体の外形よりも小さい断熱パネルが固定され、この板本体の裏面の長辺に形成される段部に帯板状の断熱材を固定した付加枠板を配置し、この付加枠板により支持脚や下地パネルの間隙等をカバーリングした二重床構造が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3837216号公報
【特許文献2】特開2009−91755号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の二重床構造においては、基礎床上に設置された支持脚に断熱材を設置するための係止具が必要であり、コストがかかる。また、断熱材と下地パネルとを別々に設置するため、施工時の作業性が悪いという問題がある。
また、特許文献2の二重床構造は、支持脚部分においても大きな隙間を作らないように断熱材を敷き詰めて構成されているため、断熱性を向上させることができるが、個々の断熱材を一つずつ取付ける必要があり、施工時の作業性が悪いという問題があった。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、断熱性に優れ、二重床構造施工時の作業性を向上させることができる二重床断熱パネル及び二重床構造並びにその施工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の二重床断熱パネルは、コンクリートスラブ等の基礎床上に配設される複数の支持脚で支持された下地パネル上に床パネルを敷設することにより、前記基礎床と前記床パネルとの間に空間部を構成する二重床構造に用いられる二重床断熱パネルであって、前記下地パネルの裏面に、該下地パネルの幅より小さく、該下地パネルの長さより大きい第1断熱材と、該第1断熱材の両側方に配置され、前記下地パネルの長さより小さい少なくとも一対の第2断熱材とを固定して構成されており、前記第1断熱材には、前記下地パネルの長手方向よりも突出する両端部の上面を前記下地パネルの厚みと同じかそれ以下にして立設された第1段差部が設けられ、前記第2断熱材は、一側部が前記第1断熱材の長辺側面に接して設けられるとともに、他側部が前記下地パネルの側方に突出して設けられ、その突出した部分の上面を前記下地パネルの厚みと同じかそれ以下にして立設された第2段差部が設けられていることを特徴とする。
【0008】
下地パネルより第2断熱材が短く形成されていることから、第1断熱材の側方に、断熱材が設置されていない凹部が形成される。その凹部を、支持脚上に設置して二重床構造を施工できるようになっている。これにより、支持脚を基礎床上に設置した状態で下地パネルと断熱材とを同時に敷設することができ、作業性を向上させることができる。
また、断熱材を下地パネルから突出させ、その突出した部分に段差部を立設したことにより、下地パネルを支持脚上に敷設した際に生じる下地パネル同士の間隙に断熱材の段差部を嵌めこみ、間隙を埋めることができる。これにより、断熱性に優れた二重床構造を構成することができる。
【0009】
本発明の二重床断熱パネルにおいて、前記第1断熱材及び前記一対の第2断熱材は、前記下地パネルの一側部上面から前記第1断熱材及び前記一対の第2断熱材の裏面を介して、前記下地パネルの他側部上面まで巻き付けられたテープにより、前記下地パネルに固定されているとよい。
第1断熱材及び一対の第2断熱材の下地パネルへの固定を、テープを利用した簡易な手段を用いることで、作業性を向上させることができる。
【0010】
本発明の二重床断熱パネルにおいて、前記第2段差部の外側面の上下端は、円弧面または角部を切り落とした斜面形状に形成されるとともに、前記第2段差部表面と前記下地パネル表面との間に段差が生じないように連続して設けられているとよい。
下地パネルと断熱材とを固定するためのテープを巻き付ける部分に、90度以下の鋭角形状や段差をなくすことで、テープの粘着面が下地パネルや断熱材から浮いた状態となることを防止するとともに、テープが切れることを防止し、断熱材を下地パネルに確実に固定することができる。
【0011】
本発明の二重床構造は、前記二重床断熱パネルを用いて構成される二重床構造であって、コンクリートスラブ等の基礎床上に複数の支持脚が配設され、これら支持脚の間に前記第2断熱材を配置された状態で前記二重床断熱パネルが載置されるとともに、前記第1断熱材の第1段差部及び前記第2断熱材の前記第2段差部の外側面同士を当接させて該二重床断熱パネルが複数並べられて敷設されていることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の二重床構造の施工方法は、前記二重床断熱パネルを複数用意しておき、基礎床上に複数の支持脚を配設した後、これら支持脚の上に前記二重床断熱パネルを載置するとともに、前記下地パネルに固定された前記第1断熱材及び前記第2断熱材の外周面同士を当接させ、各二重床断熱パネルを並べて敷設することを特徴とする。
【0013】
また、本発明の断熱材は、コンクリートスラブ等の基礎床上に配設される複数の支持脚で支持された下地パネル上に床パネルを敷設することにより、前記基礎床と前記床パネルとの間に空間部を構成する二重床構造に用いられる断熱材であって、前記下地パネルの裏面に配置され、該下地パネルの幅よりも小さく、該下地パネルの長さより大きい第1断熱材と、該第1断熱材の両側方に配置され、前記下地パネルの長さより小さい少なくとも一対の第2断熱材とを有し、前記第1断熱材には、前記下地パネルの裏面に配置された際に該下地パネルの長手方向よりも突出する両端部の上面を前記下地パネルの厚みと同じかそれ以下にして立設された第1段差部が設けられ、前記第2断熱材は、一側部が前記第1断熱材の長辺側面に接して設けられるとともに、他側部が前記下地パネルの側方に突出する大きさに設けられ、その突出する部分の上面を前記下地パネルの厚みと同じかそれ以下にして立設された第2段差部が設けられていることを特徴とする。
【0014】
本発明の二重床構造の施工方法は、上記断熱材を用いて二重床構造を施工する方法であって、コンクリートスラブ等の基礎床上に複数の支持脚を配設しておき、これら支持脚の上に複数の下地パネルを設置した後に、各下地パネルの裏面に、前記第1断熱材を配置するとともに、該第1断熱材の両側方に少なくとも一対の前記第2断熱材を固定し、前記下地パネルに固定された前記第1断熱材及び前記第2断熱材の外周面同士を当接させ、各二重床断熱パネルを並べて敷設することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、支持脚を基礎床上に設置した状態で、下地パネルと断熱材とを同時に敷設することができ、二重床構造の施工時の作業性を向上させることができる。また、下地パネルを断熱材を介して敷設していることから、断熱性に優れた二重床構造を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の二重床構造の一実施形態を示す床の平面図である。
【図2】図1の二重床構造の支持脚部分を示す要部拡大平面図である。
【図3】図2に示す二重床構造の(a)がA−A断面図、(b)がB−B断面図である。
【図4】二重床断熱パネルを説明する図であり、(a)が断熱材を所定位置に配置した状態を示し、(b)が下地パネルに断熱材をテープで固定した二重床断熱パネルを示す。
【図5】図4に示す二重床断熱パネルの(a)がC−C断面図、(b)がD−D断面を示す。
【図6】下地パネルと断熱材の寸法関係を説明する図である。
【図7】第1断熱材を示す斜視図である。
【図8】第2断熱材を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の二重床構造の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1から図3に示すように、本実施形態の二重床構造100は、コンクリートスラブの基礎床1上に配設される複数の支持脚10で支持された下地パネル2上に床パネル3を敷設することにより、基礎床1と床パネル3との間に空間部4を構成する。
【0018】
下地パネル2には、廃材等から得られる木片チップを接着剤で固めた長方形のパーティクルボードが使用される。下地パネル2は、図1に示すように、その長辺を相互に平行にして縦に並べられるとともに、短辺間の間隙(目地)が隣接する列で長辺に沿ってずれた配置で並べられる。
また、図4から図6に示すように、下地パネル2の裏面21には、幅W2が下地パネル2の幅W1より小さく、また長さL2が下地パネル2の長さL1より大きく形成された第1断熱材30と、第1断熱材30の両側方に配置され、下地パネル2の長さL1より小さい長さL3に形成された少なくとも一対の第2断熱材40とが固定されており、これら断熱材30,40と下地パネル2とが一体に設けられた二重床断熱パネル50が構成されている。図4に示す例では、第1断熱材30の片側に相互間隔をあけて4個ずつ、合計8個の第2断熱材40が設けられている。
【0019】
この二重床断熱パネル50においては、第1断熱材30の側方に、隣接して配置される第2断熱材40と第1断熱材30の側面30aとにより、複数の凹部51が形成されている。この凹部51においては、下地パネル2の裏面が露出して設けられており、その露出した部分が支持脚10の支持面となっている。二重床断熱パネル50には、各第2断熱材40の間に3箇所(図4に示す51A)と、下地パネル2の両端に1箇所ずつ(図4に示す51B)、合計8箇所の凹部51が形成されている。下地パネル2の両端の凹部51Bは、隣合う下地パネル2と突き合わせることにより、第2断熱材40の間の凹部51Aと同じ大きさに設けられる。
【0020】
また、第1断熱材30は、図4及び図7に示すように、両端部が下地パネル2の長手方向よりも突出して設けられ、第1断熱材30の両端部の上面を下地パネル2の厚みと同じにして立設された第1段差部31が設けられている。第1段差部31の外側面の上下端32は、円弧面または角部を切り落とした斜面形状に形成されるとともに、第1段差部31表面と下地パネル2表面との間に段差が生じないように連続して設けられている。
第2断熱材40は、図4及び図8に示すように、一側部が第1断熱材30の長辺側面30aに接して設けられるとともに、他側部が下地パネル2の側方に突出して設けられる。その第2断熱材40には、その突出した部分の上面を下地パネル2の厚みと同じにして立設された第2段差部41が設けられている。第2段差部41の外側面40bの上下端42は、円弧面または角部を切り落とした斜面形状に形成されるとともに、第2段差部41表面と下地パネル2表面との間に段差が生じないように連続して設けられている。
これら第1断熱材30及び第2断熱材40の材料には、発泡ウレタン、発泡スチロール等の発泡性樹脂成形体を使用することができる。
【0021】
このように形成された下地パネル2の幅W1、第1断熱材30の幅W2、第2断熱材40の幅W3の関係について、図6に示す第2断熱材40の段差部を除く上面の幅W4、支持脚10と当接する支持パネル2の支持面の幅W5を含めて整理すると、W2+W3×2>W1、W2+W4×2≒W1、W4≒W5の関係となる。
【0022】
そして、これら第1断熱材30及び第2断熱材40の下地パネル2への固定は、図4に示すように、テープ60を利用した簡易な手段が用いられる。下地パネル2の裏面21に第1断熱材30及び第2断熱材40を、図6の矢印で示すように組み合わせて、仮止め用の両面テープや接着剤(不図示)等により仮止めした後、テープ60によって、下地パネル2の一側部上面から、第1断熱材30及び第2断熱材40の裏面を介して下地パネル2の他側部上面まで巻き付けることにより、強固に固定することができる。この際、下地パネル2と断熱材30,40とを固定するためのテープ60を巻きつける部分には、90度以下の鋭角形状や段差がなく、テープ60の粘着面が下地パネル2や断熱材30,40から浮いた状態となることが防止され、テープ60が切れることを防止できることから、断熱材30,40を下地パネル2に確実に固定することができる。
なお、第1断熱材30及び第2断熱材40と下地パネル2との固定は、テープ以外の接着剤等によっても固定することができる。
【0023】
支持脚10は、図3(b)に示すように、基礎床1上に配設される防振ゴム(接床台座)11と、防振ゴム11に垂直に支持された支持ボルト12と、支持ボルト12の上部に取り付けられ、支持ボルト12の回転動作に伴って上下移動する支持プレート13とから構成されている。
防振ゴム11は、円錐台形状に設けられており、床パネル3上からの衝撃を減衰させて基礎床1への伝達を抑制し、遮音性や衝撃緩和性を高めるものである。そして、この防振ゴム11に支持ボルト12が回転自在に支持されている。
支持ボルト12の上端部には、プラスドライバ等が挿入可能な工具挿入溝12aが形成されている。支持ボルト12を回転させることにより支持プレート13を上下方向に移動させ、基礎床1からの下地パネル2の高さを調節することができる。
支持プレート13は、金属板やプラスチック板、パーティクルボード等で形成され、その上面が下地パネル2の支持面となっており、下地パネル2を下方から支持するとともに、必要に応じて釘等(図示略)を下地パネル2の上面側から打ち込むことにより、下地パネル2を直接固定できるようになっている。なお、この支持プレート13の上面には、下地パネル2の仮止め用の両面テープ及び剥離紙(図示略)が設けられている。
【0024】
次に、二重床断熱パネル50が、複数敷き詰められて構成される二重床構造100の施工方法について、以下に説明する。
まず、図1に示すように、支持脚10を、基礎床1上に一定の間隔をおいて複数並べて立設する。そして、これら支持脚10の支持プレート13表面の剥離紙を剥がして、両面テープを露出させ、その上に二重床断熱パネル50の凹部51に囲まれる支持面(下地パネル2の露出部分)を重ねるようにして載置する。この場合、二重床断熱パネル50は、予め工場等で下地パネル2と断熱材30,40とを固定しておいても良いし、組立作業が容易であるので、施工現場で、下地パネル2と断熱材30,40とをテープ60により固定しても良い。また、基礎床1上に配置された支持脚10の上に、複数の下地パネル2を設置した後に、各下地パネル2の裏面21に、第1断熱材30を配置するとともに、第1断熱材30の両側方に第2断熱材40を固定することにより、二重床断熱パネル50を形成するようにしてもよい。
【0025】
各下地パネル2の外側面は、凹部51を除いて第1断熱材30の第1段差部31及び第2断熱材40の第2段差部41により覆われた状態とされており、これら第1段差部31及び第2段差部41の外側面同士を当接させて敷設することにより、下地パネル2同士の隙間が第1段差部31及び第2段差部41により埋められた状態で、二重床断熱パネル50が面一に敷設される。この際、下地パネル2の隙間に嵌めこまれた第2段差部41同士の間には、図1に示すように、T字形の隙間55A又はI字形の隙間55Bが形成され、これら隙間55A,55Bに支持ボルト12の頭部が露出した状態となる。
【0026】
次に、必要に応じて下地パネル2の上面側から支持プレート13に釘止めし、下地パネル2を支持脚10に直接固定する。この際、下地パネル2の隙間55A,55Bに露出する支持ボルト12の工具挿入溝12aに工具を係合させ、支持ボルト12を軸芯回りに回転させる。これにより、支持プレート13を上下移動させ、下地パネル2の基礎床1からの高さを微調整でき、所定の施工高さにすることができる。そして、面一に敷設された下地パネル2の表面に仕上げの床パネル3を敷設して、二重床構造100が仕上げられる。
【0027】
このように、本実施形態の二重床構造100においては、下地パネル2の裏面21に断熱材30,40を固定した二重床断熱パネル50を用いることにより、二重床構造100の施工時に、支持脚10を基礎床1上に設置した状態で、上方から下地パネル2と断熱材30,40とを同時に敷設でき、作業性を向上させることができる。
また、断熱材30,40を下地パネル2の側面から突出させ、その突出した部分に段差部31,41を立設したことにより、下地パネル2を支持脚10上に敷設した際に生じる下地パネル2同士の間隙に断熱材30,40の段差部31,41を嵌めこみ、下地パネル2の間隙を埋めることができる。これにより、断熱性に優れた二重床構造を構成することができる。
【0028】
なお、本発明は上記実施形態の構成のものに限定されるものではなく、細部構成においては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、第2断熱材の取付個数は、上記実施形態のものに限定されるものではなく、第1断熱材の両側方に少なくとも一対設けられていればよい。
また、第1断熱材30の段差部31及び第2断熱材40の段差部41を、下地パネル2の厚みと同じに形成したが、必ずしも同じ寸法でなくても、下地パネル2の厚みより僅かに小さい高さに形成してもよい。
【符号の説明】
【0029】
100 二重床構造
1 基礎床
2 下地パネル
3 床パネル
4 空間部
10 支持脚
11 防振ゴム
12 支持ボルト
12a 工具挿入溝
13 支持プレート
21 裏面
30 第1断熱材
31 第1段差部
32 第1段差部の外側面の上下端
40 第2断熱材
40b 第2段差部の外側面
41 第2段差部
42 第2段差部の外側面の上下端
50 二重床断熱パネル
51,51A,51B 凹部
55A,55B 隙間
60 テープ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンクリートスラブ等の基礎床上に配設される複数の支持脚で支持された下地パネル上に床パネルを敷設することにより、前記基礎床と前記床パネルとの間に空間部を構成する二重床構造に用いられる二重床断熱パネルであって、前記下地パネルの裏面に、該下地パネルの幅より小さく、該下地パネルの長さより大きい第1断熱材と、該第1断熱材の両側方に配置され、前記下地パネルの長さより小さい少なくとも一対の第2断熱材とを固定して構成されており、前記第1断熱材には、前記下地パネルの長手方向よりも突出する両端部の上面を前記下地パネルの厚みと同じかそれ以下にして立設された第1段差部が設けられ、前記第2断熱材は、一側部が前記第1断熱材の長辺側面に接して設けられるとともに、他側部が前記下地パネルの側方に突出して設けられ、その突出した部分の上面を前記下地パネルの厚みと同じかそれ以下にして立設された第2段差部が設けられていることを特徴とする二重床断熱パネル。
【請求項2】
前記第1断熱材及び前記一対の第2断熱材は、前記下地パネルの一側部上面から前記第1断熱材及び前記一対の第2断熱材の裏面を介して、前記下地パネルの他側部上面まで巻き付けられたテープにより、前記下地パネルに固定されていることを特徴とする請求項1記載の二重床断熱パネル。
【請求項3】
前記第2段差部の外側面の上下端は、円弧面または角部を切り落とした斜面形状に形成されるとともに、前記第2段差部表面と前記下地パネル表面との間に段差が生じないように連続して設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の二重床断熱パネル。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の二重床断熱パネルを用いて構成される二重床構造であって、コンクリートスラブ等の基礎床上に複数の支持脚が配設され、これら支持脚の間に前記第2断熱材を配置された状態で前記二重床断熱パネルが載置されるとともに、前記第1断熱材の第1段差部及び前記第2断熱材の前記第2段差部の外側面同士を当接させて該二重床断熱パネルが複数並べられて敷設されていることを特徴とする二重床構造。
【請求項5】
請求項1から3のいずれか一項に記載の二重床断熱パネルを複数用意しておき、基礎床上に複数の支持脚を配設した後、これら支持脚の上に前記二重床断熱パネルを載置するとともに、前記下地パネルに固定された前記第1断熱材及び前記第2断熱材の外周面同士を当接させ、各二重床断熱パネルを並べて敷設することを特徴とする二重床構造の施工方法。
【請求項6】
コンクリートスラブ等の基礎床上に配設される複数の支持脚で支持された下地パネル上に床パネルを敷設することにより、前記基礎床と前記床パネルとの間に空間部を構成する二重床構造に用いられる断熱材であって、前記下地パネルの裏面に配置され、該下地パネルの幅よりも小さく、該下地パネルの長さより大きい第1断熱材と、該第1断熱材の両側方に配置され、前記下地パネルの長さより小さい少なくとも一対の第2断熱材とを有し、前記第1断熱材には、前記下地パネルの裏面に配置された際に該下地パネルの長手方向よりも突出する両端部の上面を前記下地パネルの厚みと同じかそれ以下にして立設された第1段差部が設けられ、前記第2断熱材は、一側部が前記第1断熱材の長辺側面に接して設けられるとともに、他側部が前記下地パネルの側方に突出する大きさに設けられ、その突出する部分の上面を前記下地パネルの厚みと同じかそれ以下にして立設された第2段差部が設けられていることを特徴とする断熱材。
【請求項7】
請求項6に記載の断熱材を用いて二重床構造を施工する方法であって、コンクリートスラブ等の基礎床上に複数の支持脚を配設しておき、これら支持脚の上に複数の下地パネルを設置した後に、各下地パネルの裏面に、前記第1断熱材を配置するとともに、該第1断熱材の両側方に少なくとも一対の前記第2断熱材を固定し、前記下地パネルに固定された前記第1断熱材及び前記第2断熱材の外周面同士を当接させ、各二重床断熱パネルを並べて敷設することを特徴とする二重床構造の施工方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−79528(P2013−79528A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−220272(P2011−220272)
【出願日】平成23年10月4日(2011.10.4)
【出願人】(591173833)淡路技建株式会社 (7)
【Fターム(参考)】