交通信号機の表示制御システム及び表示方法
運転者が走行信号である青色信号の残余時間及び停止予備信号である黄色信号の予告時刻を正確に予測し、車を停止すべきか否かを予め決めることができるようにする交通信号機の表示制御システム及び表示方法に関し、中央管制センターから制御可能で各道路上に設置された交通信号機の表示を制御するシステムであって、第1の表示部としての補助信号機と、第2の表示部としての既存の交通信号体系で使用される主信号機と、補助信号機及び主信号機の各表示灯を所定の時間間隔にて点滅するための指令値が記憶されたメモリ部、及びメモリ部に記憶された指令値に応じて補助信号機及び主信号機の各表示灯が所定の時間間隔にて点滅するように制御する制御部と、を含み、補助信号機は主信号機の上方に設置され、補助信号機は第1ないし第5の表示灯からなり、補助信号機の第1ないし第5の表示灯は、車両の道路上の交差点への進入を阻止するために黄色信号へと順次に点灯していく。従来の交通信号機では、運転者が交差点や横断歩道の手前で、交通信号機の表示灯が走行信号から停止信号へと何時変わるか全くその変更時間を予測することができないため車を停止すべきか否か素早く対応できず、高速で交差点や横断歩道を通り過ぎたり、或いは急ブレーキをかけたりすることがあり、これが事故につながるケースが多かったが、上記のような本発明の交通信号機の表示制御システム及び表示方法によれば、かかる事故を予め防止することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交通信号機の表示制御システム及び表示方法に係り、特に、交差点や横断歩道の交通信号機を補助する補助信号機を主交通信号機の上方に装備して主信号を補助する補助信号を表示することにより、運転者が走行信号である青色信号の残余時間及び停止予備信号である黄色信号の予告時刻を正確に予測して車両を停止すべきか否かを予め決めることができるようにする交通信号機の表示制御システム及び表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、信号機は交差点や横断歩道などに設置され、車両や歩行者の通行を円滑にするための装置であって、停止信号である赤色表示灯と待機信号である黄色表示灯及び直進信号である青色表示灯の三色表示灯と、これに加えて左折や右折を指示する矢印表示灯とで構成されている。
【0003】
上記のような従来の信号機は、通常、別途に設置された支柱に据え付けて、または懸垂して設置され、所定形状の灯器本体の内側に白色光ランプを装着しその前面に赤色、黄色及び青色のガラスカバーを組み付けてなる。このように構成された信号機のランプが交通統制センターや当該地域の信号機を統制するコントロールボックスからの出力信号に応じて点灯されると、ガラスカバーを透過してランプの光が発散されて、直進、停止及び待機信号を表示するようになる。
【0004】
ところで、上記のような従来の信号機では、ランプを点灯させて直進、停止、待機のいずれかの信号を表示していたため、いずれか一つのランプが破損されると当該信号を表示することができず混乱を引き起こすことがあり、また、信号の表示面積が小さいだけでなくガラスカバーによって太陽光が反射され、昼間では現在の信号が直進信号なのか、停止信号なのか、または待機信号なのかを判別し難いという不具合があった。
【0005】
また、従来の信号機では、信号が変わるまでの残余時間を運転者に知らせることができないため交通事故を誘発させ得るという不具合がある。つまり、直進信号に従って交差点に進入しようとした時に信号機の信号が青色信号から黄色信号に変わると、通常、運転者は車を加速させるか、或いは急ブレーキをかけるが、これにより追突事故などの交通事故が発生し得るという問題点があった。
【0006】
また、事故発生や交通渋滞などの交通情報を提供して車両の通行を円滑に誘導するためには、直進、停止、及び待機信号だけを表示する信号機とは別に、交通情報を提供する電光板を設置しなければならないという不具合があった。
【0007】
また、歩行者に対し信号の残余時間を一緒に提供する残余時間表示器付き歩行者信号機が知られている。
【0008】
図1は、従来技術による残余時間表示器付き歩行者信号機を示す図である。図1に示された歩行者信号機における残余表示器は、歩行者が安心して横断歩道を渡ることができるようにする表示装置であって、交通関連信号機において補助灯の役割をする。特に、通行量の少ない夜間では、何時赤色表示灯に変わるかも知らず、点滅する表示灯に慣れた歩行者らが信号が変わる直前の最後の点滅時にも横断歩道を通行することで疾走する車に轢かれるなどの不意の事故にあうこともある。さらには、普通の人に比べて歩行速度の遅い老弱者や体の不自由な人たちは、一歩遅れて横断歩道に進入し、このため途中で無防備状態で事故の危険に露出するというのがわが国の交通安全問題の現実である。したがって、横断歩道の黄色信号の残った時間を歩行者が分かっていれば、少なくともかのうな事故は予防することができるはずである。このために、警察庁では1998年12月から6ヶ月間のテスト設置結果を基に世論調査及び妥当性を検討し、2000年1月12日、歩行者の不安感解消と横断歩道での事故を低減するために、図1に示されたような「歩行信号機の残余時間表示器」に関する施行令を確定し発表したことがある。
【0009】
上記の目的を達成するために従来から数多くの技術的試みがなされ、例えば、大韓民国公開特許第2000−0018157号では、交差点の交通信号機や横断歩道信号機に残余時間を表示することで交差点などでの交通事故を予め防止できるようにした信号機における残余時間表示装置が開示されている。
【0010】
上記のような従来技術の諸短所と問題点を解決するためのものとして、大韓民国公開特許第2004−0054156号(2004年06月25日付で公開)に車両信号機における青色信号の残余時間を運転者に対し知らせる表示装置に関する技術が開示されている。
【0011】
すなわち、上記公開特許においては、既存の信号機の制御装置において信号の発生周期と駆動特性を分析した後、該分析された結果を基に融通性を有し且つ比較的に簡単なハードウェア構造を持つ、小型で且つ低価で確実な信頼性を有するマイクロコンピューターシステムを利用する信号表示装置を構成することにより、交通信号機における車両の走行信号である青色信号及び左折信号と連動する残余時間を表示することができる制御装置と表示器に関する技術に開示されている。
【0012】
より具体的には、図2に示されたように、既存の交通信号をマイクロコンピューターに適合した仕様に変換させてマイクロコンピューターの制御部に入力する信号入力部10と、別途の時間設定をするためのスイッチと補助回路を含む操作部20と、信号入力部及び操作部から入力された信号を制御し、信号を記憶し、プログラム化することができるマイクロコンピューターシステム30と、マイクロコンピューターから出力される信号機の残余表示信号にて信号表示部の駆動を可能にするインターフェース駆動部40、及び送られてきた時間関連信号を用いて残余時間を示す信号表示部50とで構成し、信号の待機時間を歩行者や運転者に対し正確に知らせることにより、性急さや退屈さによる判断ミスを軽減することができることで交通安全に大きく寄与し、交通事故の予防効果をもたらし得る、製品の小型化と軽量化、及び既存の信号機の構造的変更なしでも機能の修正と拡張が容易なマイクロコンピューターシステムを基盤とする車両信号機の自動待機時間装置を提示している。
【0013】
また、大韓民国公開特許第2002−0004189号(2002年01月16日付で公開)には、図3に示されたように、LEDパネル15が電源供給部18の駆動電源を赤色と青色及び黄色の発光ダイオード14に選択的に切り替えて該発光ダイオード14を点滅させるLED駆動部16に接続され、LED駆動部16が当該地域の信号機を統制するコントロールボックス19や交通統制センターから印加される信号機の制御信号または交通情報信号によって発光ダイオード14を選択的に点滅させ、当該地域の信号機を統制するコントロールボックス19や交通統制センターから直進、停止、待機信号などの信号機の制御信号または交通情報信号が印加されると、制御部17がそれに応じた制御信号を出力してLED駆動部16の動作を制御し、電源供給部18の駆動電源を赤色と青色及び黄色の発光ダイオード14に選択的に供給して該発光ダイオード14を点滅させる構造について開示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかし、上述した文献などに開示された技術において、主信号機が点滅し、残余時間の予測も確実でないため実効性がなく、また、交通信号機の車両の走行信号である青色信号及び左折信号と連動する残余時間を表示することができる技術について開示されているものの、車両を一定の速度にて運転している運転者には効果的でないという問題があった。
【0015】
そこで、本発明は、上述したような従来技術の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、補助信号機の信号体系を主交通信号機の信号に合わせて指示するように構成することにより、運転者が車両を運行するに際し、如何なる混乱も発生しないようにする交通信号機の表示制御システム及び表示方法を提供することである。
【0016】
本発明の他の目的は、デザイン上においてそのサイズや表示灯の個数、及び表示灯の形状を主信号機と異ならせることで運転者が容易に識別できるように構成した交通信号機の表示制御システム及び表示方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記目的を達成するために、本発明による交通信号機の表示制御システムは、中央管制センターから制御可能で各道路上に設置された交通信号機の表示を制御するシステムであって、第1の表示部としての補助信号機と、第2の表示部としての既存の交通信号体系で使用される主信号機と、前記補助信号機及び前記主信号機の各表示灯を所定の時間間隔にて点滅及び点灯するための指令値が記憶されたメモリ部、及び前記メモリ部に記憶された指令値に応じて前記補助信号機及び主信号機の各表示灯が所定の時間間隔にて点滅及び点灯するように制御する制御部と、を含み、前記補助信号機は前記主信号機の上方に設置され、前記補助信号機は第1ないし第4の表示灯からなり、前記補助信号機の第1ないし第4の表示灯は、車両の道路上の交差点への進入を阻止するために、黄色信号へと順次に点灯していくことを特徴とする。
【0018】
また、本発明による交通信号機の表示制御システムであって、前記補助信号機は第5の表示灯をさらに含み、前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は、車両の道路上の交差点への進入を阻止するために黄色信号へと順次に点灯していくことを特徴とする。
【0019】
また、本発明による交通信号機の表示制御システムであって、前記主信号機の各表示灯は円形状に形成され、前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は楕円形状に形成されたことを特徴とする。
【0020】
また、本発明による交通信号機の表示制御システムであって、前記主信号機の青色表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第1ないし第4の表示灯は、第1の表示灯から第4の表示灯の順に順次に黄色信号へと点灯していくことを特徴とする。
また、本発明による交通信号機の表示制御システムであって、前記主信号機の黄色表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は同時に黄色信号に点灯することを特徴とする。
【0021】
また、本発明による交通信号機の表示制御システムであって、前記主信号機の赤色表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は同時に赤色信号に点灯することを特徴とする。
【0022】
上記目的を達成するために、本発明による交通信号機の表示制御システムは、中央管制センターから制御可能で各道路上に設置された交通信号機の表示を制御するシステムであって、第1及び第2の表示部からなり、既存の交通信号体系で使用される信号機と、前記信号機の各表示灯を所定の時間間隔にて点滅及び点灯するための指令値が記憶されたメモリ部、及び前記メモリ部に記憶された指令値に応じて前記信号機の各表示灯が所定の時間間隔にて点滅及び点灯するように制御する制御部と、を含み、前記第1及び第2の表示部は第1ないし第8の表示灯からなり、前記第1の表示部の第1ないし第4の表示灯は左折信号指示灯であり、前記第2の表示部の第5ないし第8の表示灯は進行可否指示灯であり、前記信号機の第1ないし第8の表示灯は、車両の道路上の交差点への進入を阻止するために黄色信号へと順次に点灯していくことを特徴とする。
【0023】
また、上記目的を達成するために、本発明による交通信号機の表示方法は、第1ないし第5の表示灯からなる第1の表示部としての補助信号機と、第2の表示部としての既存の交通信号体系で使用される主信号機と、前記補助信号機及び前記主信号機の各表示灯を所定の時間間隔にて点滅するための指令値が記憶されたメモリ部、及び前記メモリ部に記憶された指令値に応じて前記補助信号機及び主信号機の各表示灯が所定の時間間隔にて点滅するように制御する制御部と、を含み、中央管制センターから制御可能で各道路上に設置された交通信号機を制御して表示する方法であって、前記主信号機の赤色表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第1ないし第4の表示灯は、第1から第4の表示灯の順に順次に黄色信号へと点灯していく第1のステップと、前記主信号機の黄色表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は同時に黄色信号に点灯する第2のステップ、及び前記主信号機の赤色信号が点灯した場合、前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は同時に赤色信号に点灯する第3のステップと、からなり、前記第1のステップないし第3のステップは、順次に繰り返し実行されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
上述したように、本発明による交通信号機の表示制御システム及び表示方法によれば、運転者が交差点や横断歩道の手前で、交通信号機の表示灯が走行信号から停止信号へと何時変わるか全くその変更時間を予測することができないため車両を停止すべきか否か素早く対応できず、高速で交差点や横断歩道を通り過ぎたり、或いは急ブレーキをかけたりすることによる事故を未然に防止することができるという効果が得られる。
【0025】
また、本発明による交通信号機の表示制御システム及び表示方法によれば、主信号体系に全く混乱と負担を与えることなく、また何らの拒否感を与えずに走行中の運転者が信号の変更時間を正確に視認することができるため、交差点の手間で車両を停止すべきか否かを予め決めることができるという効果が得られる。
【0026】
さらに、本発明による交通信号機の表示制御システム及び表示方法によれば、走行中の運転者が交差点の手前で信号の変更時間を正確に予測し、車両を停止すべきか否かを予め決めるため、交差点での渋滞現象を低減させ、また走行中の車両の加速を効果的に調整することができるため、燃料消費を低減することができるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本発明の上記及びその他の目的と新たな特徴は、本明細書の技術及び添付図面によってより明確になるであろう。
【0028】
先ず、本発明の概念について説明する。車両信号機は、車両停止信号である赤色表示灯、停止予備信号である黄色表示灯、左折及び直進信号である青色表示灯で構成され、また、現在の信号から次の信号へと変更されるまでの予想時間を視認できるようにする装置が別に設けられていないため、交通事故の大半を占めている交差点や横断歩道上での事故は、運転者が交差点や横断歩道の手前で走行信号から停止信号へと何時変わるかを全く予測することができず、交差点や横断歩道の直ぐ手前で走行信号から停止信号へと変わったとき、むりやりに速度を上げて交差点や横断歩道を渡ろうとしたり、急ブレーキをかけたりすることに因るものが多い。
【0029】
走行中の車両が停止するためには停止距離が必要であり、かかる停止距離が確保できないことから事故が発生する。
【0030】
通常、停止距離とは、空走距離(運転者が前方の危険を感知して車両を減速あるいは停止させるためにブレーキを操作した際、実際に動作するまでの間ブレーキが作用していない状態で走行した距離)に制動距離(ブレーキを操作してから完全に車両が停止するまでに走行した距離)を加算した距離のことをいい、運転者の平均空走時間が略0.6秒から1秒程度であるとすると、一般道路で車両順守速度である時速70kmないし80kmで走行した場合に必要な停止距離は、略50mないし60m程度である。
【0031】
また、時速70kmなし80kmで走行した場合、車両は1秒に19mないし22mm程度の距離を走行することになり、運転者が交差点の手前で何時走行信号から停止信号へと変わるか正確な予測ができないため、交差点に近づくにつれて信号を意識して進行し続けるべきかまたは停止すべきか悩むことがあり、これが事故につながる可能性が大きいとみられている。
【0032】
かかる区間は、交差点の手前略100m地点から始まるとされているが、この区間を「ジレンマ区間」という。結論的に、交差点での交通事故は、現在の信号体系では運転者が信号の変更時間を正確に予測することができないことに因るケースが多いため、これを解決するために信号機の表示体系を改善または新たな信号装置の考案など数多くの研究がなされてきた。
【0033】
例えば、信号変更時間を予測するために交通信号機の時間表示装置などが国内(2006.1.20、大韓民国登録特許第10−0543238号公報)のみならず、外国でも使用されてきており、交通信号機の表示灯の間に信号残余時間を表示するタイマを装着して運用している事例(中国の上海、韓国の蔚山広域市)があるが、この種の装置では、走行中の運転者が残余時間を視認するためには、該タイマの残余時間を示す数字を視認できる位置まで近づく必要があり、また、表示装置の注視による事故の危険が同伴することから実用性がなく普及されていない。
【0034】
また、政府の建設交通部でも、2006年2月8日に、頻発する交差点での歩行者及び車両の交通事故を低減するために交差点での信号機の運用方式を、信号機を交差点の向こう側に位置させたアメリカ式から信号機を交差点への進入直前に位置させるヨーロッパ式へと改善する方案を推進中であると明らかにしつつ、単純に信号機の位置だけを変えるだけでもその距離の分より遠くの地点から車両を停止すべきか否かを決めることができる時間的余裕、空間的余裕が生じるため、事故を大幅に低減することができると述べたことがある。
【0035】
この方案の根拠となった事例として、韓国の全州市で2001年からヨーロッパ式を取り入れたところ相当な交通事故件数の低減効果があったとして、国内の他の多くの地域でもヨーロッパ式を応用し、直進方向から見られる信号機を反対側車線の信号支持台に設置してなる信号体系を運用しているが、莫大な予算を投入してヨーロッパ式のように信号機支持台全体を移動させることが果してどの程度の効果をもたらすかという点では、まだ多くの研究と検討がなされる必要があると思われる。
【0036】
何故ならば、ヨーロッパ式はヨーロッパ式なりに、またアメリカ式はアメリカ式なりにそれぞれの効果を奏するものであって、ヨーロッパ式は、信号機を交差点への進入直前に設置することで運転者の視認のために車両停止線を後ろに後退させる必要があるなど道路の効率が落ちるという短所がある。
【0037】
ヨーロッパ式のように信号機を移動して設置する場合、移動距離は約15mないし25m程度となるが、信号機は、平地にある構造物とは異なり、空中にぶら下げられており、また空中には遠近を感じることができる相対的な物体がないため、走行中の運転者が感じる距離感の面において、信号機の手前略15mないし25mでは表示灯の視認が難しく、視認し易い地点は信号機の手前略30m程度であるが、これでは、前方への視界が悪くなり、交通事故の発生確率の高い夜間や夜明け、雨天時の運行中には、ヨーロッパ式への変更による効果が半減されてしまう。
【0038】
それでもヨーロッパ式を採択しようとすることは、車両が80kmで走行時に停止するためには空走距離20mと制動距離40mとを合わせて略60m程度の停止距離を必要とするが、アメリカ式であれヨーロッパ式であれ信号が変わる際、交差点の手前50mないし60mまででは車両を停止するのに特に無理がないが、以降の地点からは、ヨーロッパ式はアメリカ式とは異なり、信号機が交差点の向こう側から前方側へと移動した距離分表示灯の視認が早くなるため、運転者が停止のために反応する空走時間を減らすことで、車両の停止距離を短縮させる効果があるとみるためである。
【0039】
結論的に、上記ら方案は、現在の信号体系では交差点への接近走行時には運転者が信号変更時間を正確に予測することができないため、これを改善しようとするためのものであるが、もし、主信号体系に全く混乱と負担を与えることなく、また何らの拒否感を与えずに走行中の運転者が信号の変更時間を正確に視認することができる補助装置が設けられていて、交差点への接近運行中に車両を停止すべきか否かを予め決めることができれば、あらゆる状況の道路、言い換えれば、高速で疾走する直線区間だけでなく、特に、事故の多発地域で道路の屈曲地点を含む曲がり区間の交差点及び横断歩道でもヨーロッパ式の信号体系など他の如何なる方式より画期的に交通事故を低減できるであろう。
【0040】
上記のような観点による本発明の特徴は次のとおりである。
1.例えば、大韓民国登録特許第10−0389452号公報に開示されている構成においては、前方の視認が難しい夜間や夜明けの走行の際、走行中の運転者が消えている部分は全然視認できず、単に点いている部分だけを視認できるため、消えている部分と残余部分の全体の割合が分からず、残余部分の時間がどのぐらいなのか把握することができないという問題があるが、本発明では、かかる問題を解決するために、各補助信号機の表示灯ごとに3色の信号色を与えて、信号残余表示方法として、停止信号である黄色信号が走行信号である青色信号に変わっていく方式を採用した。
【0041】
すなわち、補助信号の黄色信号が青色信号へと順次に変わっていく方式を採択して、主信号機の黄色信号の変更予想時間及び青色信号の残余時間を正確に視認できるように構成し、また、交差点への接近中に運転者が信号間の時間間隔と走行距離を相対的に見積ることができるようにすることで、交差点の手前の現地点から交差点までの距離が正確に分からない場合でも車両を停止すべきか否かを予め決めることができるようにした。
【0042】
2.補助信号機の表示灯を5個で構成したため、歩行者用の残余時間表示器とは異なって、高速で走行している車両の運転者用の補助信号機は、遠距離からも容易に視認できる必要があるため、補助信号機の表示灯のサイズはできるだけ大きければ大きいほど望ましく、交差点の手前100mの地点から交差点の通過までにかかる時間を略5秒から8秒程度であるとすると(30秒または20秒の残余時間は車両の速度が70から80kmの場合交差点の手前400mないし600mの地点であるため、意味がない。)、信号変更残余時間を補助信号機にて5秒ないし7.5秒間視認させ、主信号機の黄色信号及び補助信号機の全ての表示灯の黄色信号が赤色信号に変更される時間間隔が3秒であるため、交差点のジレンマ区間を完璧に消化することができることから、最も好適な補助信号機の表示灯の個数は5個であることが分かり、また、主信号機の表示灯の個数が4個であるため、主信号機との差別化を図ることができる。
【0043】
3.補助信号機の表示灯の模様を楕円形状にして主信号機の円形状と差別化を図りつつ、発光形態が楕円形と円形とで同様であるとの性質を勘案して、主及び補助信号機の信号体系を同一にすることにより、補助信号機自体が複数の主信号機が設置されたことと同じ効果を奏することができるところ、運転者に対しより鮮明な信号指示機を提供し、夜間や夜明け、雨天時、特に視界が良くない霧が立ち込めた時の走行により効果があるといえよう。
【0044】
4.補助信号機の信号体系を主信号機の信号体系と連動させているため、補助信号機の信号を主信号機の赤色信号、黄色信号、青色信号に合わせて変更でき、この結果、補助信号機によって主信号機の信号体系に全く混乱や差し支えが生じないようし、また、補助信号機自体でも主信号機の役割を果たすことができるように構成した。
【0045】
すなわち、下記に説明する運用例示から分かる。補助信号機が設置された場合を仮定し、実際の道路の状況や車両の流れによって若干の誤差はあるが、車両の交差点への接近走行時の状況を例に挙げると、運転者が車両を停止すべきか否かを予め決めることができたら、つまり、信号変更時間を前もって予測することができたら、車両を停止するための停止距離のうちの空走距離は考える必要がなく、制動距離だけを考えればよいことになる。車両の制動距離に関する韓国安全基準では、最高時速80km以上の自動車は定員乗車(最大積載)状態で初速度50kmで22m以内に停止しなければならず、時速80km以下の自動車は初速度35kmで14m以内に停止しなければならないと規定されているため、時速60kmの時の制動距離は略30m、時速70kmの時は35m、時速80kmの時は40m程度であり、一般道路の最高順守速度である80kmで走行する場合に必要な制動距離40mは3秒以内に停止することができる。
【0046】
すなわち、下の表(車両の速度ごとの進行距離)に表した時間ごとの走行距離以内で停止することができる。下の運用例示は、補助信号機の表示灯の信号間隔を1秒にした時であり、もし時間間隔を1.5秒にした場合に、時間ごとの進行距離はより長くなる。
【0047】
【表1】
【0048】
(例示)
前方の交差点に向けての走行時、補助信号機の5個の表示灯の全てが青色信号である場合には、主信号機の信号が走行信号である青色信号から予備停止信号である黄色信号に変わるまでには5秒以上の余裕が残っているため、現在ジレンマ区間である80m以内の地点を走行している時は交差点を通過してもよい。補助信号機の全て青色信号を示す5個の表示灯のうち最初の1個が黄色信号に変わった時点が、主信号機が黄色信号に変更される4秒前の時である。
【0049】
1.時速60kmでの走行時、交差点の手前60mないし70mの地点を通過する時に補助信号機の第1の表示灯の青色信号が黄色信号に変更されると、交差点で停止しなければならない。
【0050】
2.時速70kmでの走行時、交差点の手前70mないし80mの地点を通過する時に補助信号機の第1の表示灯の青色信号が黄色信号に変更されると、交差点で停止しなければならない。
【0051】
3.時速80kmでの走行時、交差点の手前80mないし90mの地点を通過する時に補助信号機の第1の表示灯の青色信号が黄色信号に変更されると、交差点で停止しなければならない。
【0052】
4.時速60kmでの走行時、交差点の手前45mないし50mの地点を通過する時に補助信号機の第1の表示灯と第2の表示灯が黄色信号に変更されると、交差点で停止しなければならない。
【0053】
5.時速70kmでの走行時、交差点の手前55mないし60mの地点を通過する時に補助信号機の第1の表示灯と第2の表示灯が黄色信号に変更されると、交差点で停止しなければならない。
【0054】
6.時速70kmでの走行時、交差点の手前35mないし40mの地点を通過する時に補助信号機の第1、第2、及び第3の表示灯が黄色信号に変更されると、交差点で停止しなければならない。
【0055】
7.時速80kmでの走行時、交差点の手前40mないし45mの地点を通過する時に補助信号機の第1、第2、及び第3の表示灯が黄色信号に変更されると、交差点で停止しなければならない。
【0056】
8.時速80kmでの走行時、交差点の手前20mないし25mの地点を通過する時に補助信号機の第1、第2、第3、及び第4の表示灯が黄色信号に変更されると、交差点で停止しなければならない。
【0057】
本発明による残余時間視認表示灯は次のとおりである。上述したように本発明の補助信号機は、それ自体でも主交通信号機の信号体系と同じ役割を果たすことができるように考案され、この原理を主信号機装置に応用したものであって、現在の一般道路での信号機の設置個数の現況は、片道2車線道路である場合は2台設置されており、3車線以上である場合は3台設置されているところ、これは、複数台の信号機を設置することで走行中の運転者が一つの信号機を注視しなくても容易に信号を視認できるようにし、且つ夜間や夜明けの走行時における都心の他の灯りとの区分を容易にするための方策であり、もし応用された主信号機が導入されると、現在の2台の信号機で4台以上の信号機が設置したのと同じ効果をもたらし、より鮮明で正確に視認することができる交通信号指示機になるのみならず、本発明の補助信号機の役割も同時に完璧に遂行することができるようになる。
【0058】
以下、本発明の構成を図面に基づいて説明する。
【0059】
また、本発明の説明においては、同一構成要素に対しては同一符号を付し、その繰り返し説明は省略する。
【0060】
(第1の実施の形態)
図4は、本発明による交通信号機の表示制御システムにおける、走行または右折を指示する表示灯表示装置の第1の実施の形態を示す図である。すなわち、図4では、通常の交通システムにおける、走行または右折を指示する表示灯として青色表示灯が点灯した状態を示す。
【0061】
図4において、100は通常の道路に設置される信号機支持台を示し、200は本発明による第1の表示部としての補助信号機を示し、300は第2の表示部としての既存の交通信号体系で使用される主信号機を示す。
【0062】
また、201は補助信号機200に設けられた第1の表示灯を示し、202は補助信号機200に設けられた第2の表示灯を示し、203は補助信号機200に設けられた第3の表示灯を示し、203は補助信号機200に設けられた第3の表示灯を示し、204は補助信号機200に設けられた第4の表示灯を示し、205は補助信号機200に設けられた第5の表示灯を示し、これら補助信号機200の第1ないし第5の表示灯201〜205と主信号機300の各表示灯は、通常の表示灯に使用されるLEDなどの発光表示手段からなる。すなわち、本発明においては、上記本発明の概要で説明したように、上記補助信号機200の表示灯は、運転者が鮮明で正確に視認できるように楕円形状の5個の表示灯からなる。
【0063】
また、上述したように、第1ないし第5の表示灯201〜205は、発光形態が楕円形と円形とで同様であるとの性質を勘案して、主信号機の円形とは異なるように楕円形に形成し、補助信号機200自体が複数の主信号機300が設置されたのと同じ効果を奏することができる。したがって、第1ないし第5の表示灯201〜205からなる補助信号機200によって運転者は、より鮮明な信号指示機を視認することができ、特に夜間や夜明け、雨天時、または視界が良くない霧が立ち込めた時の走行時に補助信号機200自体をはっきりと視認することができるようになる。
【0064】
また、図4において、301は主信号機300に設けられた走行信号の表示灯として青色表示灯を示し、302は主信号機300に設けられた左折走行信号の表示灯としての青色表示灯を示す。図4に示された実施の形態は、本発明の実施の形態の一例に過ぎず、本発明の特徴的な構造がこれに限定されるものではない。
【0065】
図5は、本発明による交通信号機の表示制御システムにおける、信号の表示状態の変更状況を示す図である。
【0066】
すなわち、図5は、図4による交通信号機の表示において走行または右折を指示する表示灯が表示された後、停止信号を予告するために補助信号機200の第1の表示灯201が黄色信号に点灯された状態を示す。
【0067】
図6は、本発明による交通信号機の表示制御システムにおける、信号の表示状態のさらなる変更状況を示す図である。
【0068】
すなわち、図6は、図5による交通信号機の表示灯において走行または右折を指示する表示灯が表示され、停止信号を予告して運転者に対し停止信号を視認させるために、補助信号機200の第1の表示灯201ないし第4の表示灯204が黄色信号に点灯された状態を示す。
【0069】
図7は、本発明による交通信号機の表示制御システムにおける、交差点への進入停止信号を確実に予告するために黄色表示灯が点灯した状況を示す図である。
【0070】
すなわち、図7は図6による交通信号機の表示において走行または右折を指示する表示灯が消灯し、運転者に対し停止信号をより確実に視認させるために補助信号機200の第1の表示灯201ないし第5の表示灯205と主信号機300に設けられた停止信号の表示灯としての黄色表示灯303が黄色信号に点灯された状態を示す。
【0071】
図8は、本発明による交通信号機の表示制御システムにおける、停止信号である赤色表示灯が点灯した状況を示す図である。
【0072】
すなわち、図8は、図7による交通信号機の表示において運転者に対し停止信号を視認させた後、通常の停止信号と同様に補助信号機200の第1の表示灯201ないし第5の表示灯205と主信号機300に設けられた停止信号の表示灯としての赤色表示灯304が赤色信号に点灯された状態を示す。
【0073】
次に、図4ないし図8に示された交通信号機の表示制御システム及び表示方法について図9及び図10に基づいて説明する。
【0074】
図9は、本発明による交通信号機の表示制御システムのブロック図であり、図10は、図9に示された交通信号機の表示制御システムの実行状態を示すフローチャートである。
【0075】
図9において、400は、通常の道路上に設置されて図4に示されたような信号機を制御するための本発明による交通信号機の表示制御システムを示し、401は、補助信号機である第1の表示部200及び主信号機である第2の表示部300の各表示灯を所定の時間間隔にて点滅するための指令値が記憶されたメモリ部を示し、402は、メモリ部402に記憶された指令値に応じて補助信号機である第1の表示部200及び主信号機である第2の表示部300の各表示灯が所定の時間間隔にて点滅するように制御する制御部を示し、403は、交通信号機の表示制御システム400の各構成要素で必要とする電力を供給するための電源部を示す。
【0076】
また、500は、ソウル警察庁のような中央管制センターから各道路上に設置された本発明による交通信号機の表示制御システム400を遠隔制御するための主交通管理システムを示す。すなわち、主交通管理システム500は、道路上の車両の走行状態に応じて各道路に設置された交通信号機の表示制御システム400の各表示灯の表示間隔を遠隔から制御し、円滑な走行状態を保つことができるようにする。
【0077】
次に、図4及び図9に示された本発明による交通信号機の表示制御システム400及びその表示方法について図10に基づいて説明する。
【0078】
先ず、通常の主交通管理システム500での交通信号機の表示方法によって第2の表示部である主信号機300の青色表示灯301が点灯される(S10)。すなわち、本発明においては、図4に示されたように、第1の表示部としての補助信号機200の第1ないし第5の表示灯201〜205、第2の表示部としての主信号機の青色表示灯301と左折走行信号の表示灯としての青色表示灯302が同時に点灯される。
【0079】
また、交通信号機の設置場所によっては、図4に示されたように走行表示灯としての青色表示灯301と左折走行信号の表示灯としての青色表示灯302が順次に点灯される場合もある。しかし、以下の説明においては、説明の便宜上、走行表示灯としての青色表示灯301と左折走行信号の表示灯としての青色表示灯302が同時に点灯されることを例に挙げて説明する。
【0080】
次いで、所定の時間が経過した後、すなわち交通信号機の表示制御システム400が設置された場所の交通量に応じて主交通管理システム500で設定された表示灯の点灯時間が経過した後、走行表示灯としての青色表示灯301と左折走行信号の表示灯としての青色表示灯302の消灯のための予備ステップとして、図5に示されたように、補助信号機200の第1の表示灯201が黄色信号に点灯される(S20)。この際にも、主信号機300の走行表示灯としての青色表示灯301と左折走行信号の表示灯としての青色表示灯302は点灯された状態を保つ。
【0081】
次いで、所定の時間が経過した後、補助信号機200の第2の表示灯202が黄色信号に点灯する(S30)。この際にも主信号機300の走行表示灯としての青色表示灯301と左折走行信号の表示灯としての青色表示灯302は点灯した状態を保つ。
【0082】
その後、主交通管理システム500と交通信号機の表示制御システム400のメモリ部401に設定された時間が経過した後、補助信号機200の第3の表示灯203が黄色信号に点灯する(S40)。この際にも主信号機300の走行表示灯としての青色表示灯301と左折走行信号の表示灯としての青色表示灯302は点灯した状態を保ち続ける。
【0083】
引き続き、予め設定された時間が経過した後、補助信号機200の第4の表示灯204が黄色信号に点灯する(S50)。主信号機300の走行表示灯としての青色表示灯301と左折走行信号の表示灯としての青色表示灯302も点灯した状態を保つ。
【0084】
次いで、運転者の走行及び左折のための交差点などへの進入を停止させるために、図7に示されたように黄色表示灯が点灯する。すなわち、本発明においては、第1の表示部である補助信号機200の第1の表示灯201ないし第5の表示灯205と第2の表示部である主信号機300の黄色表示灯303とが黄色信号に点灯する(S60)。
【0085】
その後、主交通管理システム500と交通信号機の表示制御システム400のメモリ部401に設定された時間が経過した後、運転者の走行及び左折を停止させるために図8に示されたように赤色表示灯が点灯する。すなわち、本発明においては、第1の表示部である補助信号機200の第1の表示灯201ないし第5の表示灯205と第2の表示部である主信号機300の赤色表示灯304が赤色信号に点灯する(S70)。
【0086】
上述したような表示灯の表示間隔は、交通信号機の表示制御システム400が設置された道路の交通量に応じて主交通管理システム500が遠隔から制御し、これにより円滑な走行状態を保つようにすることができることはいうまでもない。
【0087】
(第2の実施の形態)
図11は、本発明による交通信号機の表示制御システムにおける、走行を指示する表示灯表示装置の第2の実施の形態を示す図である。
【0088】
すなわち、図11の第2の実施の形態は、第1の実施の形態において、補助信号機200に設けられた表示灯が第1ないし第4の表示灯201〜204からなり、主信号機300から左折走行信号の表示灯としての青色表示灯302を除去した以外は、第1の実施の形態と同一の構成である。
【0089】
また、第2の実施の形態においても、第1ないし第4の表示灯201〜204は、発光形態が楕円形と円形とで同様であるとの性質を勘案して、主信号機の円形とは異なるように楕円形に形成し、補助信号機200自体が複数の主信号機300が設置されたのと同じ効果を奏することができることはいうまでもない。
【0090】
したがって、第2の実施の形態においても第1の実施の形態と同じ効果を奏することができる。
【0091】
(第3の実施の形態)
図12は、本発明による交通信号機の表示制御システムにおける、走行を指示する表示灯表示装置の第3の実施の形態を示す図である。
【0092】
図12において、100は通常の道路に設置される信号機支持台を示し、400は本発明による第1及び第2の表示部からなり、既存の交通信号体系で使用される信号機を示す。すなわち、401〜404は第1の表示部を示し、405〜408は第2の表示部を示す。
【0093】
したがって、第1及び第2の表示部は、第1ないし第8の表示灯からなり、第1の表示部の第1ないし第4の表示灯401〜404は左折方向指示灯を示し、第2の表示部の第5ないし第8の表示灯405〜408は進行可否指示灯を示す。すなわち、第3の実施の形態は、第1の実施の形態または第2の実施の形態とは異なって、主信号機と補助信号機を一つに一体化した信号機である。
【0094】
次に、図12に示された第3の実施の形態の作動について説明する。先ず、通常の主交通管理システム500での交通信号機の表示方法によって図12aに示されたように信号機400の青色表示灯401〜408が点灯する。すなわち、この実施の形態では、図12aに示されたように、左折信号の表示灯としての第1の表示部の第1ないし第4の表示灯401〜404と走行信号の表示灯としての第2の表示部の第5ないし第8の表示灯405〜408が青色信号に同時に点灯する。
【0095】
また、交通信号機の設置場所に応じて図4に示されたように走行表示灯としての青色表示灯405〜408と左折走行信号の表示灯としての青色表示灯401〜404が順次に点灯していく場合もある。
【0096】
次いで、所定の時間が経過した後、すなわち、交通信号機の表示制御システム400が設置された場所の交通量に応じて主交通管理システム500で設定された表示灯の点灯時間が経過した後、走行表示灯としての青色表示灯405〜408と左折走行信号の表示灯としての青色表示灯401〜404の消灯のための予備ステップとして図12bに示されたように、第1の表示灯401と第5の表示灯405が黄色信号に点灯する。この際にも、第1の表示灯401と第5の表示灯405を除く、走行表示灯としての青色表示灯と左折走行信号の表示灯としての青色表示灯は点灯した状態を保つ。
【0097】
その後、主交通管理システム500と交通信号機の表示制御システム400のメモリ部401に設定された時間が経過した後、図12cに示されたように、第1の表示部及び第2の表示部の全てが、運転者の走行及び左折のための交差点などへの進入を阻止させるために黄色表示灯に点灯する。
【0098】
その後、主交通管理システム500と交通信号機の表示制御システム400のメモリ部401に設定された時間が経過した後、運転者の走行及び左折を阻止させるために図12dに示されたように赤色表示灯が点灯する。
【0099】
上述したような表示灯の表示間隔は、交通信号機の表示制御システム400が設置された道路の交通量に応じて主交通管理システム500が遠隔から制御し、これにより円滑な走行状態を保つようにすることができることはいうまでもない。
【0100】
図13は、本発明による補助信号機の適用状態を示す図である。即ち、図13は、図4に示された信号機のシステムにおける主信号機と補助信号機とを分離して示す図である。
【0101】
図14は、本発明による信号機のまた他の実施の形態を示す図である。国内の交通事故の80%以上を占めている交差点及び横断歩道での交通事故の半分以上が、前方の交差点での交通信号機が図13に示されたように屈曲または傾斜している道路上に位置している地点で発生しており、同地点での事故は、直線道路上での交通事故より規模が大きく多重衝突の事故につながるケースが多い。
【0102】
なぜならば、屈曲地点では、前方の信号機が視認できないためであり、また、急純な下り坂の道路では、信号の変更に応じた車両の速度を制御するに当たって瞬間的判断が容易でないため車両を急加速させたり、または急制動したりすることがあり、これが事故の発生の主な原因である。
【0103】
そこで、現在、同地点での交通事故を減らすために、車両の走行方向の前方に交差点の交通信号機と同じ補助信号機を設置したり、黄色の点滅信号機などを設置したりして、車両の運転者に対し注意を呼びかける方式などを運用しているが、かかる方式は、前方に交差点があることだけを指示するもので、これにより車両の運転者に対し注意や喚起を呼びかけることは可能であるものの、補助信号機が設置された地点を通り過ぎると、補助信号機に関係なく前方の交差点での交通信号機の指示に応じて車両の進行可否を再び判断しなければならないため、同地点での事故の防止効果はそれほど期待できない。
【0104】
なぜならば、実際の前方の補助信号機は、後方の交差点の交通信号機から通常略50m〜100m手前に設置されているが、同地点では後方の交差点での信号状態及び信号変更時間を全く予測することができず、交差点での交通状況を判断することができないためであり、よって、上記方式では屈曲区間及び傾斜区間での交通事故の危険は依然として高いとみられる。
【0105】
また、前記方式のうち後方の交差点での主信号機と同じ補助信号機を前方に設置する場合、特に夜間や夜明けまたは悪天候時には、交差点での主信号機と前方の補助信号機との区別が容易でないため、車両の運転者が実際の交差点を錯覚してしまうことも考えられ、これがまた事故の原因にもつながり得ると判断される。
【0106】
上記方式の問題点を補完するために、既存の交通信号機が、円形形状を有し、赤色表示灯、黄色表示灯、矢印表示灯、青色表示灯の四色の単色灯、または赤色表示灯、黄色表示灯、青色表示灯の三色の単色灯を組み合わせてなるものであるのに対し、本発明は、楕円形状を有し、各灯ごとに赤色信号、黄色信号、矢印信号、青色信号の四色の信号を全て表示することのできる5個の表示灯を組み合わせてなるものであって、既存の交通信号機では、各表示灯ごとに設定された信号だけを点灯するのに対し、本発明の補助信号機では、5個の表示灯の全てが同じ信号を点灯することができるため当該信号機が主信号機なのか補助信号機なのかを画然に区別することができ、信号指示の運用に際しても、5個の表示灯の信号が各信号へと順次に点灯及び点滅していくように構成されており、交差点での主信号機の信号変更時間を正確に予測できるように工夫されていることにその特徴がある。
【0107】
従って、本発明による補助信号機の一つの特徴は、既存の交通信号機とはその構成において差別化が図られているものの、信号の運用方式を主信号機と同一にすることにより、屈曲地点において前方の交差点の信号機が視認できないとしても、車両の運転者をして前方の信号を認識できるようにし、且つ補助信号機を前方に設置しても夜間や夜明けまたは悪天候時に実際の交差点を混同することがないという点に大きな特徴があり、他の一つの特徴は、停止と走行信号の変更時間を事前に予測することができるため、屈曲した道路や急純に傾斜した道路状況での信号変更による急制動や急加速を防止することができ、事故多発地域での事故を未然に防止することができる。
【0108】
以上では、本発明者が見出した発明を上記の実施の形態を挙げて具体的に説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を離脱しない範囲内で種々の変更が可能であることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】従来技術による残余時間表示器付き歩行者信号機を示す図である。
【図2】従来技術の一実施の形態による車両用残余時間表示装置を示す構成図である。
【図3】従来技術の他の実施の形態としての信号機の回路構成を示すブロック図である。
【図4】本発明による交通信号機の表示制御システムにおける、走行または右折を指示する表示灯表示装置の第1の実施の形態を示す図である。
【図5】本発明による交通信号機の表示制御システムにおける、信号の表示状態の変更状況を示す図である。
【図6】本発明による交通信号機の表示制御システムにおける、信号の表示状態のさらなる変更状況を示す図である。
【図7】本発明による交通信号機の表示制御システムにおける、交差点への進入停止信号を確実に予告するために黄色表示灯が点灯した状況を示す図である。
【図8】本発明による交通信号機の表示制御システムにおける、停止信号である赤色表示灯が点灯した状況を示す図である。
【図9】本発明による交通信号機の表示制御システムのブロック図である。
【図10】図9に示された交通信号機の表示制御システムの実行状態を示すフローチャートである。
【図11】本発明による交通信号機の表示制御システムにおける、走行を指示する表示灯表示装置の第2の実施の形態を示す図である。
【図12】本発明による交通信号機の表示制御システムにおける、走行を指示する表示灯表示装置の第3の実施の形態を示す図である。
【図13】本発明による補助信号機の適用状態を示す図である。
【図14】本発明による信号機のまた他の実施の形態を示す図である。
【符号の説明】
【0110】
200:補助信号機(第1の表示部)
300:主信号機(第2の表示部)
201:第1の表示灯
202:第2の表示灯
203:第3の表示灯
204:第4の表示灯
205:第5の表示灯
301:青色表示灯
302:左折表示灯
303:黄色表示灯
304:赤色表示灯
【技術分野】
【0001】
本発明は、交通信号機の表示制御システム及び表示方法に係り、特に、交差点や横断歩道の交通信号機を補助する補助信号機を主交通信号機の上方に装備して主信号を補助する補助信号を表示することにより、運転者が走行信号である青色信号の残余時間及び停止予備信号である黄色信号の予告時刻を正確に予測して車両を停止すべきか否かを予め決めることができるようにする交通信号機の表示制御システム及び表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、信号機は交差点や横断歩道などに設置され、車両や歩行者の通行を円滑にするための装置であって、停止信号である赤色表示灯と待機信号である黄色表示灯及び直進信号である青色表示灯の三色表示灯と、これに加えて左折や右折を指示する矢印表示灯とで構成されている。
【0003】
上記のような従来の信号機は、通常、別途に設置された支柱に据え付けて、または懸垂して設置され、所定形状の灯器本体の内側に白色光ランプを装着しその前面に赤色、黄色及び青色のガラスカバーを組み付けてなる。このように構成された信号機のランプが交通統制センターや当該地域の信号機を統制するコントロールボックスからの出力信号に応じて点灯されると、ガラスカバーを透過してランプの光が発散されて、直進、停止及び待機信号を表示するようになる。
【0004】
ところで、上記のような従来の信号機では、ランプを点灯させて直進、停止、待機のいずれかの信号を表示していたため、いずれか一つのランプが破損されると当該信号を表示することができず混乱を引き起こすことがあり、また、信号の表示面積が小さいだけでなくガラスカバーによって太陽光が反射され、昼間では現在の信号が直進信号なのか、停止信号なのか、または待機信号なのかを判別し難いという不具合があった。
【0005】
また、従来の信号機では、信号が変わるまでの残余時間を運転者に知らせることができないため交通事故を誘発させ得るという不具合がある。つまり、直進信号に従って交差点に進入しようとした時に信号機の信号が青色信号から黄色信号に変わると、通常、運転者は車を加速させるか、或いは急ブレーキをかけるが、これにより追突事故などの交通事故が発生し得るという問題点があった。
【0006】
また、事故発生や交通渋滞などの交通情報を提供して車両の通行を円滑に誘導するためには、直進、停止、及び待機信号だけを表示する信号機とは別に、交通情報を提供する電光板を設置しなければならないという不具合があった。
【0007】
また、歩行者に対し信号の残余時間を一緒に提供する残余時間表示器付き歩行者信号機が知られている。
【0008】
図1は、従来技術による残余時間表示器付き歩行者信号機を示す図である。図1に示された歩行者信号機における残余表示器は、歩行者が安心して横断歩道を渡ることができるようにする表示装置であって、交通関連信号機において補助灯の役割をする。特に、通行量の少ない夜間では、何時赤色表示灯に変わるかも知らず、点滅する表示灯に慣れた歩行者らが信号が変わる直前の最後の点滅時にも横断歩道を通行することで疾走する車に轢かれるなどの不意の事故にあうこともある。さらには、普通の人に比べて歩行速度の遅い老弱者や体の不自由な人たちは、一歩遅れて横断歩道に進入し、このため途中で無防備状態で事故の危険に露出するというのがわが国の交通安全問題の現実である。したがって、横断歩道の黄色信号の残った時間を歩行者が分かっていれば、少なくともかのうな事故は予防することができるはずである。このために、警察庁では1998年12月から6ヶ月間のテスト設置結果を基に世論調査及び妥当性を検討し、2000年1月12日、歩行者の不安感解消と横断歩道での事故を低減するために、図1に示されたような「歩行信号機の残余時間表示器」に関する施行令を確定し発表したことがある。
【0009】
上記の目的を達成するために従来から数多くの技術的試みがなされ、例えば、大韓民国公開特許第2000−0018157号では、交差点の交通信号機や横断歩道信号機に残余時間を表示することで交差点などでの交通事故を予め防止できるようにした信号機における残余時間表示装置が開示されている。
【0010】
上記のような従来技術の諸短所と問題点を解決するためのものとして、大韓民国公開特許第2004−0054156号(2004年06月25日付で公開)に車両信号機における青色信号の残余時間を運転者に対し知らせる表示装置に関する技術が開示されている。
【0011】
すなわち、上記公開特許においては、既存の信号機の制御装置において信号の発生周期と駆動特性を分析した後、該分析された結果を基に融通性を有し且つ比較的に簡単なハードウェア構造を持つ、小型で且つ低価で確実な信頼性を有するマイクロコンピューターシステムを利用する信号表示装置を構成することにより、交通信号機における車両の走行信号である青色信号及び左折信号と連動する残余時間を表示することができる制御装置と表示器に関する技術に開示されている。
【0012】
より具体的には、図2に示されたように、既存の交通信号をマイクロコンピューターに適合した仕様に変換させてマイクロコンピューターの制御部に入力する信号入力部10と、別途の時間設定をするためのスイッチと補助回路を含む操作部20と、信号入力部及び操作部から入力された信号を制御し、信号を記憶し、プログラム化することができるマイクロコンピューターシステム30と、マイクロコンピューターから出力される信号機の残余表示信号にて信号表示部の駆動を可能にするインターフェース駆動部40、及び送られてきた時間関連信号を用いて残余時間を示す信号表示部50とで構成し、信号の待機時間を歩行者や運転者に対し正確に知らせることにより、性急さや退屈さによる判断ミスを軽減することができることで交通安全に大きく寄与し、交通事故の予防効果をもたらし得る、製品の小型化と軽量化、及び既存の信号機の構造的変更なしでも機能の修正と拡張が容易なマイクロコンピューターシステムを基盤とする車両信号機の自動待機時間装置を提示している。
【0013】
また、大韓民国公開特許第2002−0004189号(2002年01月16日付で公開)には、図3に示されたように、LEDパネル15が電源供給部18の駆動電源を赤色と青色及び黄色の発光ダイオード14に選択的に切り替えて該発光ダイオード14を点滅させるLED駆動部16に接続され、LED駆動部16が当該地域の信号機を統制するコントロールボックス19や交通統制センターから印加される信号機の制御信号または交通情報信号によって発光ダイオード14を選択的に点滅させ、当該地域の信号機を統制するコントロールボックス19や交通統制センターから直進、停止、待機信号などの信号機の制御信号または交通情報信号が印加されると、制御部17がそれに応じた制御信号を出力してLED駆動部16の動作を制御し、電源供給部18の駆動電源を赤色と青色及び黄色の発光ダイオード14に選択的に供給して該発光ダイオード14を点滅させる構造について開示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかし、上述した文献などに開示された技術において、主信号機が点滅し、残余時間の予測も確実でないため実効性がなく、また、交通信号機の車両の走行信号である青色信号及び左折信号と連動する残余時間を表示することができる技術について開示されているものの、車両を一定の速度にて運転している運転者には効果的でないという問題があった。
【0015】
そこで、本発明は、上述したような従来技術の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、補助信号機の信号体系を主交通信号機の信号に合わせて指示するように構成することにより、運転者が車両を運行するに際し、如何なる混乱も発生しないようにする交通信号機の表示制御システム及び表示方法を提供することである。
【0016】
本発明の他の目的は、デザイン上においてそのサイズや表示灯の個数、及び表示灯の形状を主信号機と異ならせることで運転者が容易に識別できるように構成した交通信号機の表示制御システム及び表示方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記目的を達成するために、本発明による交通信号機の表示制御システムは、中央管制センターから制御可能で各道路上に設置された交通信号機の表示を制御するシステムであって、第1の表示部としての補助信号機と、第2の表示部としての既存の交通信号体系で使用される主信号機と、前記補助信号機及び前記主信号機の各表示灯を所定の時間間隔にて点滅及び点灯するための指令値が記憶されたメモリ部、及び前記メモリ部に記憶された指令値に応じて前記補助信号機及び主信号機の各表示灯が所定の時間間隔にて点滅及び点灯するように制御する制御部と、を含み、前記補助信号機は前記主信号機の上方に設置され、前記補助信号機は第1ないし第4の表示灯からなり、前記補助信号機の第1ないし第4の表示灯は、車両の道路上の交差点への進入を阻止するために、黄色信号へと順次に点灯していくことを特徴とする。
【0018】
また、本発明による交通信号機の表示制御システムであって、前記補助信号機は第5の表示灯をさらに含み、前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は、車両の道路上の交差点への進入を阻止するために黄色信号へと順次に点灯していくことを特徴とする。
【0019】
また、本発明による交通信号機の表示制御システムであって、前記主信号機の各表示灯は円形状に形成され、前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は楕円形状に形成されたことを特徴とする。
【0020】
また、本発明による交通信号機の表示制御システムであって、前記主信号機の青色表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第1ないし第4の表示灯は、第1の表示灯から第4の表示灯の順に順次に黄色信号へと点灯していくことを特徴とする。
また、本発明による交通信号機の表示制御システムであって、前記主信号機の黄色表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は同時に黄色信号に点灯することを特徴とする。
【0021】
また、本発明による交通信号機の表示制御システムであって、前記主信号機の赤色表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は同時に赤色信号に点灯することを特徴とする。
【0022】
上記目的を達成するために、本発明による交通信号機の表示制御システムは、中央管制センターから制御可能で各道路上に設置された交通信号機の表示を制御するシステムであって、第1及び第2の表示部からなり、既存の交通信号体系で使用される信号機と、前記信号機の各表示灯を所定の時間間隔にて点滅及び点灯するための指令値が記憶されたメモリ部、及び前記メモリ部に記憶された指令値に応じて前記信号機の各表示灯が所定の時間間隔にて点滅及び点灯するように制御する制御部と、を含み、前記第1及び第2の表示部は第1ないし第8の表示灯からなり、前記第1の表示部の第1ないし第4の表示灯は左折信号指示灯であり、前記第2の表示部の第5ないし第8の表示灯は進行可否指示灯であり、前記信号機の第1ないし第8の表示灯は、車両の道路上の交差点への進入を阻止するために黄色信号へと順次に点灯していくことを特徴とする。
【0023】
また、上記目的を達成するために、本発明による交通信号機の表示方法は、第1ないし第5の表示灯からなる第1の表示部としての補助信号機と、第2の表示部としての既存の交通信号体系で使用される主信号機と、前記補助信号機及び前記主信号機の各表示灯を所定の時間間隔にて点滅するための指令値が記憶されたメモリ部、及び前記メモリ部に記憶された指令値に応じて前記補助信号機及び主信号機の各表示灯が所定の時間間隔にて点滅するように制御する制御部と、を含み、中央管制センターから制御可能で各道路上に設置された交通信号機を制御して表示する方法であって、前記主信号機の赤色表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第1ないし第4の表示灯は、第1から第4の表示灯の順に順次に黄色信号へと点灯していく第1のステップと、前記主信号機の黄色表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は同時に黄色信号に点灯する第2のステップ、及び前記主信号機の赤色信号が点灯した場合、前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は同時に赤色信号に点灯する第3のステップと、からなり、前記第1のステップないし第3のステップは、順次に繰り返し実行されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
上述したように、本発明による交通信号機の表示制御システム及び表示方法によれば、運転者が交差点や横断歩道の手前で、交通信号機の表示灯が走行信号から停止信号へと何時変わるか全くその変更時間を予測することができないため車両を停止すべきか否か素早く対応できず、高速で交差点や横断歩道を通り過ぎたり、或いは急ブレーキをかけたりすることによる事故を未然に防止することができるという効果が得られる。
【0025】
また、本発明による交通信号機の表示制御システム及び表示方法によれば、主信号体系に全く混乱と負担を与えることなく、また何らの拒否感を与えずに走行中の運転者が信号の変更時間を正確に視認することができるため、交差点の手間で車両を停止すべきか否かを予め決めることができるという効果が得られる。
【0026】
さらに、本発明による交通信号機の表示制御システム及び表示方法によれば、走行中の運転者が交差点の手前で信号の変更時間を正確に予測し、車両を停止すべきか否かを予め決めるため、交差点での渋滞現象を低減させ、また走行中の車両の加速を効果的に調整することができるため、燃料消費を低減することができるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本発明の上記及びその他の目的と新たな特徴は、本明細書の技術及び添付図面によってより明確になるであろう。
【0028】
先ず、本発明の概念について説明する。車両信号機は、車両停止信号である赤色表示灯、停止予備信号である黄色表示灯、左折及び直進信号である青色表示灯で構成され、また、現在の信号から次の信号へと変更されるまでの予想時間を視認できるようにする装置が別に設けられていないため、交通事故の大半を占めている交差点や横断歩道上での事故は、運転者が交差点や横断歩道の手前で走行信号から停止信号へと何時変わるかを全く予測することができず、交差点や横断歩道の直ぐ手前で走行信号から停止信号へと変わったとき、むりやりに速度を上げて交差点や横断歩道を渡ろうとしたり、急ブレーキをかけたりすることに因るものが多い。
【0029】
走行中の車両が停止するためには停止距離が必要であり、かかる停止距離が確保できないことから事故が発生する。
【0030】
通常、停止距離とは、空走距離(運転者が前方の危険を感知して車両を減速あるいは停止させるためにブレーキを操作した際、実際に動作するまでの間ブレーキが作用していない状態で走行した距離)に制動距離(ブレーキを操作してから完全に車両が停止するまでに走行した距離)を加算した距離のことをいい、運転者の平均空走時間が略0.6秒から1秒程度であるとすると、一般道路で車両順守速度である時速70kmないし80kmで走行した場合に必要な停止距離は、略50mないし60m程度である。
【0031】
また、時速70kmなし80kmで走行した場合、車両は1秒に19mないし22mm程度の距離を走行することになり、運転者が交差点の手前で何時走行信号から停止信号へと変わるか正確な予測ができないため、交差点に近づくにつれて信号を意識して進行し続けるべきかまたは停止すべきか悩むことがあり、これが事故につながる可能性が大きいとみられている。
【0032】
かかる区間は、交差点の手前略100m地点から始まるとされているが、この区間を「ジレンマ区間」という。結論的に、交差点での交通事故は、現在の信号体系では運転者が信号の変更時間を正確に予測することができないことに因るケースが多いため、これを解決するために信号機の表示体系を改善または新たな信号装置の考案など数多くの研究がなされてきた。
【0033】
例えば、信号変更時間を予測するために交通信号機の時間表示装置などが国内(2006.1.20、大韓民国登録特許第10−0543238号公報)のみならず、外国でも使用されてきており、交通信号機の表示灯の間に信号残余時間を表示するタイマを装着して運用している事例(中国の上海、韓国の蔚山広域市)があるが、この種の装置では、走行中の運転者が残余時間を視認するためには、該タイマの残余時間を示す数字を視認できる位置まで近づく必要があり、また、表示装置の注視による事故の危険が同伴することから実用性がなく普及されていない。
【0034】
また、政府の建設交通部でも、2006年2月8日に、頻発する交差点での歩行者及び車両の交通事故を低減するために交差点での信号機の運用方式を、信号機を交差点の向こう側に位置させたアメリカ式から信号機を交差点への進入直前に位置させるヨーロッパ式へと改善する方案を推進中であると明らかにしつつ、単純に信号機の位置だけを変えるだけでもその距離の分より遠くの地点から車両を停止すべきか否かを決めることができる時間的余裕、空間的余裕が生じるため、事故を大幅に低減することができると述べたことがある。
【0035】
この方案の根拠となった事例として、韓国の全州市で2001年からヨーロッパ式を取り入れたところ相当な交通事故件数の低減効果があったとして、国内の他の多くの地域でもヨーロッパ式を応用し、直進方向から見られる信号機を反対側車線の信号支持台に設置してなる信号体系を運用しているが、莫大な予算を投入してヨーロッパ式のように信号機支持台全体を移動させることが果してどの程度の効果をもたらすかという点では、まだ多くの研究と検討がなされる必要があると思われる。
【0036】
何故ならば、ヨーロッパ式はヨーロッパ式なりに、またアメリカ式はアメリカ式なりにそれぞれの効果を奏するものであって、ヨーロッパ式は、信号機を交差点への進入直前に設置することで運転者の視認のために車両停止線を後ろに後退させる必要があるなど道路の効率が落ちるという短所がある。
【0037】
ヨーロッパ式のように信号機を移動して設置する場合、移動距離は約15mないし25m程度となるが、信号機は、平地にある構造物とは異なり、空中にぶら下げられており、また空中には遠近を感じることができる相対的な物体がないため、走行中の運転者が感じる距離感の面において、信号機の手前略15mないし25mでは表示灯の視認が難しく、視認し易い地点は信号機の手前略30m程度であるが、これでは、前方への視界が悪くなり、交通事故の発生確率の高い夜間や夜明け、雨天時の運行中には、ヨーロッパ式への変更による効果が半減されてしまう。
【0038】
それでもヨーロッパ式を採択しようとすることは、車両が80kmで走行時に停止するためには空走距離20mと制動距離40mとを合わせて略60m程度の停止距離を必要とするが、アメリカ式であれヨーロッパ式であれ信号が変わる際、交差点の手前50mないし60mまででは車両を停止するのに特に無理がないが、以降の地点からは、ヨーロッパ式はアメリカ式とは異なり、信号機が交差点の向こう側から前方側へと移動した距離分表示灯の視認が早くなるため、運転者が停止のために反応する空走時間を減らすことで、車両の停止距離を短縮させる効果があるとみるためである。
【0039】
結論的に、上記ら方案は、現在の信号体系では交差点への接近走行時には運転者が信号変更時間を正確に予測することができないため、これを改善しようとするためのものであるが、もし、主信号体系に全く混乱と負担を与えることなく、また何らの拒否感を与えずに走行中の運転者が信号の変更時間を正確に視認することができる補助装置が設けられていて、交差点への接近運行中に車両を停止すべきか否かを予め決めることができれば、あらゆる状況の道路、言い換えれば、高速で疾走する直線区間だけでなく、特に、事故の多発地域で道路の屈曲地点を含む曲がり区間の交差点及び横断歩道でもヨーロッパ式の信号体系など他の如何なる方式より画期的に交通事故を低減できるであろう。
【0040】
上記のような観点による本発明の特徴は次のとおりである。
1.例えば、大韓民国登録特許第10−0389452号公報に開示されている構成においては、前方の視認が難しい夜間や夜明けの走行の際、走行中の運転者が消えている部分は全然視認できず、単に点いている部分だけを視認できるため、消えている部分と残余部分の全体の割合が分からず、残余部分の時間がどのぐらいなのか把握することができないという問題があるが、本発明では、かかる問題を解決するために、各補助信号機の表示灯ごとに3色の信号色を与えて、信号残余表示方法として、停止信号である黄色信号が走行信号である青色信号に変わっていく方式を採用した。
【0041】
すなわち、補助信号の黄色信号が青色信号へと順次に変わっていく方式を採択して、主信号機の黄色信号の変更予想時間及び青色信号の残余時間を正確に視認できるように構成し、また、交差点への接近中に運転者が信号間の時間間隔と走行距離を相対的に見積ることができるようにすることで、交差点の手前の現地点から交差点までの距離が正確に分からない場合でも車両を停止すべきか否かを予め決めることができるようにした。
【0042】
2.補助信号機の表示灯を5個で構成したため、歩行者用の残余時間表示器とは異なって、高速で走行している車両の運転者用の補助信号機は、遠距離からも容易に視認できる必要があるため、補助信号機の表示灯のサイズはできるだけ大きければ大きいほど望ましく、交差点の手前100mの地点から交差点の通過までにかかる時間を略5秒から8秒程度であるとすると(30秒または20秒の残余時間は車両の速度が70から80kmの場合交差点の手前400mないし600mの地点であるため、意味がない。)、信号変更残余時間を補助信号機にて5秒ないし7.5秒間視認させ、主信号機の黄色信号及び補助信号機の全ての表示灯の黄色信号が赤色信号に変更される時間間隔が3秒であるため、交差点のジレンマ区間を完璧に消化することができることから、最も好適な補助信号機の表示灯の個数は5個であることが分かり、また、主信号機の表示灯の個数が4個であるため、主信号機との差別化を図ることができる。
【0043】
3.補助信号機の表示灯の模様を楕円形状にして主信号機の円形状と差別化を図りつつ、発光形態が楕円形と円形とで同様であるとの性質を勘案して、主及び補助信号機の信号体系を同一にすることにより、補助信号機自体が複数の主信号機が設置されたことと同じ効果を奏することができるところ、運転者に対しより鮮明な信号指示機を提供し、夜間や夜明け、雨天時、特に視界が良くない霧が立ち込めた時の走行により効果があるといえよう。
【0044】
4.補助信号機の信号体系を主信号機の信号体系と連動させているため、補助信号機の信号を主信号機の赤色信号、黄色信号、青色信号に合わせて変更でき、この結果、補助信号機によって主信号機の信号体系に全く混乱や差し支えが生じないようし、また、補助信号機自体でも主信号機の役割を果たすことができるように構成した。
【0045】
すなわち、下記に説明する運用例示から分かる。補助信号機が設置された場合を仮定し、実際の道路の状況や車両の流れによって若干の誤差はあるが、車両の交差点への接近走行時の状況を例に挙げると、運転者が車両を停止すべきか否かを予め決めることができたら、つまり、信号変更時間を前もって予測することができたら、車両を停止するための停止距離のうちの空走距離は考える必要がなく、制動距離だけを考えればよいことになる。車両の制動距離に関する韓国安全基準では、最高時速80km以上の自動車は定員乗車(最大積載)状態で初速度50kmで22m以内に停止しなければならず、時速80km以下の自動車は初速度35kmで14m以内に停止しなければならないと規定されているため、時速60kmの時の制動距離は略30m、時速70kmの時は35m、時速80kmの時は40m程度であり、一般道路の最高順守速度である80kmで走行する場合に必要な制動距離40mは3秒以内に停止することができる。
【0046】
すなわち、下の表(車両の速度ごとの進行距離)に表した時間ごとの走行距離以内で停止することができる。下の運用例示は、補助信号機の表示灯の信号間隔を1秒にした時であり、もし時間間隔を1.5秒にした場合に、時間ごとの進行距離はより長くなる。
【0047】
【表1】
【0048】
(例示)
前方の交差点に向けての走行時、補助信号機の5個の表示灯の全てが青色信号である場合には、主信号機の信号が走行信号である青色信号から予備停止信号である黄色信号に変わるまでには5秒以上の余裕が残っているため、現在ジレンマ区間である80m以内の地点を走行している時は交差点を通過してもよい。補助信号機の全て青色信号を示す5個の表示灯のうち最初の1個が黄色信号に変わった時点が、主信号機が黄色信号に変更される4秒前の時である。
【0049】
1.時速60kmでの走行時、交差点の手前60mないし70mの地点を通過する時に補助信号機の第1の表示灯の青色信号が黄色信号に変更されると、交差点で停止しなければならない。
【0050】
2.時速70kmでの走行時、交差点の手前70mないし80mの地点を通過する時に補助信号機の第1の表示灯の青色信号が黄色信号に変更されると、交差点で停止しなければならない。
【0051】
3.時速80kmでの走行時、交差点の手前80mないし90mの地点を通過する時に補助信号機の第1の表示灯の青色信号が黄色信号に変更されると、交差点で停止しなければならない。
【0052】
4.時速60kmでの走行時、交差点の手前45mないし50mの地点を通過する時に補助信号機の第1の表示灯と第2の表示灯が黄色信号に変更されると、交差点で停止しなければならない。
【0053】
5.時速70kmでの走行時、交差点の手前55mないし60mの地点を通過する時に補助信号機の第1の表示灯と第2の表示灯が黄色信号に変更されると、交差点で停止しなければならない。
【0054】
6.時速70kmでの走行時、交差点の手前35mないし40mの地点を通過する時に補助信号機の第1、第2、及び第3の表示灯が黄色信号に変更されると、交差点で停止しなければならない。
【0055】
7.時速80kmでの走行時、交差点の手前40mないし45mの地点を通過する時に補助信号機の第1、第2、及び第3の表示灯が黄色信号に変更されると、交差点で停止しなければならない。
【0056】
8.時速80kmでの走行時、交差点の手前20mないし25mの地点を通過する時に補助信号機の第1、第2、第3、及び第4の表示灯が黄色信号に変更されると、交差点で停止しなければならない。
【0057】
本発明による残余時間視認表示灯は次のとおりである。上述したように本発明の補助信号機は、それ自体でも主交通信号機の信号体系と同じ役割を果たすことができるように考案され、この原理を主信号機装置に応用したものであって、現在の一般道路での信号機の設置個数の現況は、片道2車線道路である場合は2台設置されており、3車線以上である場合は3台設置されているところ、これは、複数台の信号機を設置することで走行中の運転者が一つの信号機を注視しなくても容易に信号を視認できるようにし、且つ夜間や夜明けの走行時における都心の他の灯りとの区分を容易にするための方策であり、もし応用された主信号機が導入されると、現在の2台の信号機で4台以上の信号機が設置したのと同じ効果をもたらし、より鮮明で正確に視認することができる交通信号指示機になるのみならず、本発明の補助信号機の役割も同時に完璧に遂行することができるようになる。
【0058】
以下、本発明の構成を図面に基づいて説明する。
【0059】
また、本発明の説明においては、同一構成要素に対しては同一符号を付し、その繰り返し説明は省略する。
【0060】
(第1の実施の形態)
図4は、本発明による交通信号機の表示制御システムにおける、走行または右折を指示する表示灯表示装置の第1の実施の形態を示す図である。すなわち、図4では、通常の交通システムにおける、走行または右折を指示する表示灯として青色表示灯が点灯した状態を示す。
【0061】
図4において、100は通常の道路に設置される信号機支持台を示し、200は本発明による第1の表示部としての補助信号機を示し、300は第2の表示部としての既存の交通信号体系で使用される主信号機を示す。
【0062】
また、201は補助信号機200に設けられた第1の表示灯を示し、202は補助信号機200に設けられた第2の表示灯を示し、203は補助信号機200に設けられた第3の表示灯を示し、203は補助信号機200に設けられた第3の表示灯を示し、204は補助信号機200に設けられた第4の表示灯を示し、205は補助信号機200に設けられた第5の表示灯を示し、これら補助信号機200の第1ないし第5の表示灯201〜205と主信号機300の各表示灯は、通常の表示灯に使用されるLEDなどの発光表示手段からなる。すなわち、本発明においては、上記本発明の概要で説明したように、上記補助信号機200の表示灯は、運転者が鮮明で正確に視認できるように楕円形状の5個の表示灯からなる。
【0063】
また、上述したように、第1ないし第5の表示灯201〜205は、発光形態が楕円形と円形とで同様であるとの性質を勘案して、主信号機の円形とは異なるように楕円形に形成し、補助信号機200自体が複数の主信号機300が設置されたのと同じ効果を奏することができる。したがって、第1ないし第5の表示灯201〜205からなる補助信号機200によって運転者は、より鮮明な信号指示機を視認することができ、特に夜間や夜明け、雨天時、または視界が良くない霧が立ち込めた時の走行時に補助信号機200自体をはっきりと視認することができるようになる。
【0064】
また、図4において、301は主信号機300に設けられた走行信号の表示灯として青色表示灯を示し、302は主信号機300に設けられた左折走行信号の表示灯としての青色表示灯を示す。図4に示された実施の形態は、本発明の実施の形態の一例に過ぎず、本発明の特徴的な構造がこれに限定されるものではない。
【0065】
図5は、本発明による交通信号機の表示制御システムにおける、信号の表示状態の変更状況を示す図である。
【0066】
すなわち、図5は、図4による交通信号機の表示において走行または右折を指示する表示灯が表示された後、停止信号を予告するために補助信号機200の第1の表示灯201が黄色信号に点灯された状態を示す。
【0067】
図6は、本発明による交通信号機の表示制御システムにおける、信号の表示状態のさらなる変更状況を示す図である。
【0068】
すなわち、図6は、図5による交通信号機の表示灯において走行または右折を指示する表示灯が表示され、停止信号を予告して運転者に対し停止信号を視認させるために、補助信号機200の第1の表示灯201ないし第4の表示灯204が黄色信号に点灯された状態を示す。
【0069】
図7は、本発明による交通信号機の表示制御システムにおける、交差点への進入停止信号を確実に予告するために黄色表示灯が点灯した状況を示す図である。
【0070】
すなわち、図7は図6による交通信号機の表示において走行または右折を指示する表示灯が消灯し、運転者に対し停止信号をより確実に視認させるために補助信号機200の第1の表示灯201ないし第5の表示灯205と主信号機300に設けられた停止信号の表示灯としての黄色表示灯303が黄色信号に点灯された状態を示す。
【0071】
図8は、本発明による交通信号機の表示制御システムにおける、停止信号である赤色表示灯が点灯した状況を示す図である。
【0072】
すなわち、図8は、図7による交通信号機の表示において運転者に対し停止信号を視認させた後、通常の停止信号と同様に補助信号機200の第1の表示灯201ないし第5の表示灯205と主信号機300に設けられた停止信号の表示灯としての赤色表示灯304が赤色信号に点灯された状態を示す。
【0073】
次に、図4ないし図8に示された交通信号機の表示制御システム及び表示方法について図9及び図10に基づいて説明する。
【0074】
図9は、本発明による交通信号機の表示制御システムのブロック図であり、図10は、図9に示された交通信号機の表示制御システムの実行状態を示すフローチャートである。
【0075】
図9において、400は、通常の道路上に設置されて図4に示されたような信号機を制御するための本発明による交通信号機の表示制御システムを示し、401は、補助信号機である第1の表示部200及び主信号機である第2の表示部300の各表示灯を所定の時間間隔にて点滅するための指令値が記憶されたメモリ部を示し、402は、メモリ部402に記憶された指令値に応じて補助信号機である第1の表示部200及び主信号機である第2の表示部300の各表示灯が所定の時間間隔にて点滅するように制御する制御部を示し、403は、交通信号機の表示制御システム400の各構成要素で必要とする電力を供給するための電源部を示す。
【0076】
また、500は、ソウル警察庁のような中央管制センターから各道路上に設置された本発明による交通信号機の表示制御システム400を遠隔制御するための主交通管理システムを示す。すなわち、主交通管理システム500は、道路上の車両の走行状態に応じて各道路に設置された交通信号機の表示制御システム400の各表示灯の表示間隔を遠隔から制御し、円滑な走行状態を保つことができるようにする。
【0077】
次に、図4及び図9に示された本発明による交通信号機の表示制御システム400及びその表示方法について図10に基づいて説明する。
【0078】
先ず、通常の主交通管理システム500での交通信号機の表示方法によって第2の表示部である主信号機300の青色表示灯301が点灯される(S10)。すなわち、本発明においては、図4に示されたように、第1の表示部としての補助信号機200の第1ないし第5の表示灯201〜205、第2の表示部としての主信号機の青色表示灯301と左折走行信号の表示灯としての青色表示灯302が同時に点灯される。
【0079】
また、交通信号機の設置場所によっては、図4に示されたように走行表示灯としての青色表示灯301と左折走行信号の表示灯としての青色表示灯302が順次に点灯される場合もある。しかし、以下の説明においては、説明の便宜上、走行表示灯としての青色表示灯301と左折走行信号の表示灯としての青色表示灯302が同時に点灯されることを例に挙げて説明する。
【0080】
次いで、所定の時間が経過した後、すなわち交通信号機の表示制御システム400が設置された場所の交通量に応じて主交通管理システム500で設定された表示灯の点灯時間が経過した後、走行表示灯としての青色表示灯301と左折走行信号の表示灯としての青色表示灯302の消灯のための予備ステップとして、図5に示されたように、補助信号機200の第1の表示灯201が黄色信号に点灯される(S20)。この際にも、主信号機300の走行表示灯としての青色表示灯301と左折走行信号の表示灯としての青色表示灯302は点灯された状態を保つ。
【0081】
次いで、所定の時間が経過した後、補助信号機200の第2の表示灯202が黄色信号に点灯する(S30)。この際にも主信号機300の走行表示灯としての青色表示灯301と左折走行信号の表示灯としての青色表示灯302は点灯した状態を保つ。
【0082】
その後、主交通管理システム500と交通信号機の表示制御システム400のメモリ部401に設定された時間が経過した後、補助信号機200の第3の表示灯203が黄色信号に点灯する(S40)。この際にも主信号機300の走行表示灯としての青色表示灯301と左折走行信号の表示灯としての青色表示灯302は点灯した状態を保ち続ける。
【0083】
引き続き、予め設定された時間が経過した後、補助信号機200の第4の表示灯204が黄色信号に点灯する(S50)。主信号機300の走行表示灯としての青色表示灯301と左折走行信号の表示灯としての青色表示灯302も点灯した状態を保つ。
【0084】
次いで、運転者の走行及び左折のための交差点などへの進入を停止させるために、図7に示されたように黄色表示灯が点灯する。すなわち、本発明においては、第1の表示部である補助信号機200の第1の表示灯201ないし第5の表示灯205と第2の表示部である主信号機300の黄色表示灯303とが黄色信号に点灯する(S60)。
【0085】
その後、主交通管理システム500と交通信号機の表示制御システム400のメモリ部401に設定された時間が経過した後、運転者の走行及び左折を停止させるために図8に示されたように赤色表示灯が点灯する。すなわち、本発明においては、第1の表示部である補助信号機200の第1の表示灯201ないし第5の表示灯205と第2の表示部である主信号機300の赤色表示灯304が赤色信号に点灯する(S70)。
【0086】
上述したような表示灯の表示間隔は、交通信号機の表示制御システム400が設置された道路の交通量に応じて主交通管理システム500が遠隔から制御し、これにより円滑な走行状態を保つようにすることができることはいうまでもない。
【0087】
(第2の実施の形態)
図11は、本発明による交通信号機の表示制御システムにおける、走行を指示する表示灯表示装置の第2の実施の形態を示す図である。
【0088】
すなわち、図11の第2の実施の形態は、第1の実施の形態において、補助信号機200に設けられた表示灯が第1ないし第4の表示灯201〜204からなり、主信号機300から左折走行信号の表示灯としての青色表示灯302を除去した以外は、第1の実施の形態と同一の構成である。
【0089】
また、第2の実施の形態においても、第1ないし第4の表示灯201〜204は、発光形態が楕円形と円形とで同様であるとの性質を勘案して、主信号機の円形とは異なるように楕円形に形成し、補助信号機200自体が複数の主信号機300が設置されたのと同じ効果を奏することができることはいうまでもない。
【0090】
したがって、第2の実施の形態においても第1の実施の形態と同じ効果を奏することができる。
【0091】
(第3の実施の形態)
図12は、本発明による交通信号機の表示制御システムにおける、走行を指示する表示灯表示装置の第3の実施の形態を示す図である。
【0092】
図12において、100は通常の道路に設置される信号機支持台を示し、400は本発明による第1及び第2の表示部からなり、既存の交通信号体系で使用される信号機を示す。すなわち、401〜404は第1の表示部を示し、405〜408は第2の表示部を示す。
【0093】
したがって、第1及び第2の表示部は、第1ないし第8の表示灯からなり、第1の表示部の第1ないし第4の表示灯401〜404は左折方向指示灯を示し、第2の表示部の第5ないし第8の表示灯405〜408は進行可否指示灯を示す。すなわち、第3の実施の形態は、第1の実施の形態または第2の実施の形態とは異なって、主信号機と補助信号機を一つに一体化した信号機である。
【0094】
次に、図12に示された第3の実施の形態の作動について説明する。先ず、通常の主交通管理システム500での交通信号機の表示方法によって図12aに示されたように信号機400の青色表示灯401〜408が点灯する。すなわち、この実施の形態では、図12aに示されたように、左折信号の表示灯としての第1の表示部の第1ないし第4の表示灯401〜404と走行信号の表示灯としての第2の表示部の第5ないし第8の表示灯405〜408が青色信号に同時に点灯する。
【0095】
また、交通信号機の設置場所に応じて図4に示されたように走行表示灯としての青色表示灯405〜408と左折走行信号の表示灯としての青色表示灯401〜404が順次に点灯していく場合もある。
【0096】
次いで、所定の時間が経過した後、すなわち、交通信号機の表示制御システム400が設置された場所の交通量に応じて主交通管理システム500で設定された表示灯の点灯時間が経過した後、走行表示灯としての青色表示灯405〜408と左折走行信号の表示灯としての青色表示灯401〜404の消灯のための予備ステップとして図12bに示されたように、第1の表示灯401と第5の表示灯405が黄色信号に点灯する。この際にも、第1の表示灯401と第5の表示灯405を除く、走行表示灯としての青色表示灯と左折走行信号の表示灯としての青色表示灯は点灯した状態を保つ。
【0097】
その後、主交通管理システム500と交通信号機の表示制御システム400のメモリ部401に設定された時間が経過した後、図12cに示されたように、第1の表示部及び第2の表示部の全てが、運転者の走行及び左折のための交差点などへの進入を阻止させるために黄色表示灯に点灯する。
【0098】
その後、主交通管理システム500と交通信号機の表示制御システム400のメモリ部401に設定された時間が経過した後、運転者の走行及び左折を阻止させるために図12dに示されたように赤色表示灯が点灯する。
【0099】
上述したような表示灯の表示間隔は、交通信号機の表示制御システム400が設置された道路の交通量に応じて主交通管理システム500が遠隔から制御し、これにより円滑な走行状態を保つようにすることができることはいうまでもない。
【0100】
図13は、本発明による補助信号機の適用状態を示す図である。即ち、図13は、図4に示された信号機のシステムにおける主信号機と補助信号機とを分離して示す図である。
【0101】
図14は、本発明による信号機のまた他の実施の形態を示す図である。国内の交通事故の80%以上を占めている交差点及び横断歩道での交通事故の半分以上が、前方の交差点での交通信号機が図13に示されたように屈曲または傾斜している道路上に位置している地点で発生しており、同地点での事故は、直線道路上での交通事故より規模が大きく多重衝突の事故につながるケースが多い。
【0102】
なぜならば、屈曲地点では、前方の信号機が視認できないためであり、また、急純な下り坂の道路では、信号の変更に応じた車両の速度を制御するに当たって瞬間的判断が容易でないため車両を急加速させたり、または急制動したりすることがあり、これが事故の発生の主な原因である。
【0103】
そこで、現在、同地点での交通事故を減らすために、車両の走行方向の前方に交差点の交通信号機と同じ補助信号機を設置したり、黄色の点滅信号機などを設置したりして、車両の運転者に対し注意を呼びかける方式などを運用しているが、かかる方式は、前方に交差点があることだけを指示するもので、これにより車両の運転者に対し注意や喚起を呼びかけることは可能であるものの、補助信号機が設置された地点を通り過ぎると、補助信号機に関係なく前方の交差点での交通信号機の指示に応じて車両の進行可否を再び判断しなければならないため、同地点での事故の防止効果はそれほど期待できない。
【0104】
なぜならば、実際の前方の補助信号機は、後方の交差点の交通信号機から通常略50m〜100m手前に設置されているが、同地点では後方の交差点での信号状態及び信号変更時間を全く予測することができず、交差点での交通状況を判断することができないためであり、よって、上記方式では屈曲区間及び傾斜区間での交通事故の危険は依然として高いとみられる。
【0105】
また、前記方式のうち後方の交差点での主信号機と同じ補助信号機を前方に設置する場合、特に夜間や夜明けまたは悪天候時には、交差点での主信号機と前方の補助信号機との区別が容易でないため、車両の運転者が実際の交差点を錯覚してしまうことも考えられ、これがまた事故の原因にもつながり得ると判断される。
【0106】
上記方式の問題点を補完するために、既存の交通信号機が、円形形状を有し、赤色表示灯、黄色表示灯、矢印表示灯、青色表示灯の四色の単色灯、または赤色表示灯、黄色表示灯、青色表示灯の三色の単色灯を組み合わせてなるものであるのに対し、本発明は、楕円形状を有し、各灯ごとに赤色信号、黄色信号、矢印信号、青色信号の四色の信号を全て表示することのできる5個の表示灯を組み合わせてなるものであって、既存の交通信号機では、各表示灯ごとに設定された信号だけを点灯するのに対し、本発明の補助信号機では、5個の表示灯の全てが同じ信号を点灯することができるため当該信号機が主信号機なのか補助信号機なのかを画然に区別することができ、信号指示の運用に際しても、5個の表示灯の信号が各信号へと順次に点灯及び点滅していくように構成されており、交差点での主信号機の信号変更時間を正確に予測できるように工夫されていることにその特徴がある。
【0107】
従って、本発明による補助信号機の一つの特徴は、既存の交通信号機とはその構成において差別化が図られているものの、信号の運用方式を主信号機と同一にすることにより、屈曲地点において前方の交差点の信号機が視認できないとしても、車両の運転者をして前方の信号を認識できるようにし、且つ補助信号機を前方に設置しても夜間や夜明けまたは悪天候時に実際の交差点を混同することがないという点に大きな特徴があり、他の一つの特徴は、停止と走行信号の変更時間を事前に予測することができるため、屈曲した道路や急純に傾斜した道路状況での信号変更による急制動や急加速を防止することができ、事故多発地域での事故を未然に防止することができる。
【0108】
以上では、本発明者が見出した発明を上記の実施の形態を挙げて具体的に説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を離脱しない範囲内で種々の変更が可能であることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】従来技術による残余時間表示器付き歩行者信号機を示す図である。
【図2】従来技術の一実施の形態による車両用残余時間表示装置を示す構成図である。
【図3】従来技術の他の実施の形態としての信号機の回路構成を示すブロック図である。
【図4】本発明による交通信号機の表示制御システムにおける、走行または右折を指示する表示灯表示装置の第1の実施の形態を示す図である。
【図5】本発明による交通信号機の表示制御システムにおける、信号の表示状態の変更状況を示す図である。
【図6】本発明による交通信号機の表示制御システムにおける、信号の表示状態のさらなる変更状況を示す図である。
【図7】本発明による交通信号機の表示制御システムにおける、交差点への進入停止信号を確実に予告するために黄色表示灯が点灯した状況を示す図である。
【図8】本発明による交通信号機の表示制御システムにおける、停止信号である赤色表示灯が点灯した状況を示す図である。
【図9】本発明による交通信号機の表示制御システムのブロック図である。
【図10】図9に示された交通信号機の表示制御システムの実行状態を示すフローチャートである。
【図11】本発明による交通信号機の表示制御システムにおける、走行を指示する表示灯表示装置の第2の実施の形態を示す図である。
【図12】本発明による交通信号機の表示制御システムにおける、走行を指示する表示灯表示装置の第3の実施の形態を示す図である。
【図13】本発明による補助信号機の適用状態を示す図である。
【図14】本発明による信号機のまた他の実施の形態を示す図である。
【符号の説明】
【0110】
200:補助信号機(第1の表示部)
300:主信号機(第2の表示部)
201:第1の表示灯
202:第2の表示灯
203:第3の表示灯
204:第4の表示灯
205:第5の表示灯
301:青色表示灯
302:左折表示灯
303:黄色表示灯
304:赤色表示灯
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央管制センターから制御可能で各道路上に設置された交通信号機の表示を制御するシステムであって、
第1の表示部としての補助信号機と、
第2の表示部としての既存の交通信号体系で使用される主信号機と、
前記補助信号機及び前記主信号機の各表示灯を所定の時間間隔にて点滅及び点灯するための指令値が記憶されたメモリ部、及び
前記メモリ部に記憶された指令値に応じて前記補助信号機及び主信号機の各表示灯が所定の時間間隔にて点滅及び点灯するように制御する制御部と、を含み、
前記補助信号機は前記主信号機の上方に設置され、
前記補助信号機は第1ないし第4の表示灯からなり、
前記補助信号機の第1ないし第4の表示灯は、主信号機の信号が赤色、矢印、黄色、青色信号の何れかである場合に該信号の色と同じ色にて全て点灯し、主信号機の走行信号が変更される前に車両の道路上の交差点への進入を阻止するために青色信号の点滅と同時に黄色信号へと順次に点灯していき、
前記補助信号機は第5の表示灯をさらに含み、
前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は、車両の道路上の交差点への進入を阻止するために青色信号の点滅と同時に黄色信号へと順次に点灯していき、
前記主信号機の各表示灯は円形状に形成され、
前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は楕円形状に形成されたことを特徴とする交通信号機の表示制御システム。
【請求項2】
前記主信号機の青色表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第1ないし第4の表示灯は、第1の表示灯から第4の表示灯の順に順次に黄色信号へと点灯していくことを特徴とする請求項1に記載の交通信号機の表示制御システム。
【請求項3】
前記主信号機の黄色表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は同時に黄色信号に点灯することを特徴とする請求項1に記載の交通信号機の表示制御システム。
【請求項4】
前記主信号機の赤色表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は同時に赤色信号に点灯することを特徴とする請求項1に記載の交通信号機の表示制御システム。
【請求項5】
中央管制センターから制御可能で各道路上に設置された交通信号機の表示を制御するシステムであって、
第1及び第2の表示部からなり、既存の交通信号体系で使用される信号機と、
前記信号機の各表示灯を所定の時間間隔にて点滅及び点灯するための指令値が記憶されたメモリ部、及び
前記メモリ部に記憶された指令値に応じて前記表示灯が所定の時間間隔にて点滅及び点灯するように制御する制御部と、を含み、
前記第1及び第2の表示部は第1ないし第8の表示灯からなり、
前記第1の表示部の第1ないし第4の表示灯は左折信号指示灯であり、
前記第2の表示部の第5ないし第8の表示灯は走行信号指示灯であり、
前記信号機の第1ないし第8の表示灯は、車両の道路上の交差点への進入を阻止するために左折信号及び青色信号の点滅と同時に、前記第1の表示部の第1から第4の表示灯及び第2の表示部の第5から第8の表示灯の順に順次に、黄色信号へと点灯していくことを特徴とする交通信号機の表示制御システム。
【請求項6】
第1ないし第5の表示灯からなる第1の表示部としての補助信号機と、第2の表示部としての既存の交通信号体系で使用される主信号機と、前記補助信号機及び前記主信号機の各表示灯を所定の時間間隔にて点滅及び点灯するための指令値が記憶されたメモリ部、及び前記メモリ部に記憶された指令値に応じて前記補助信号機及び主信号機の各表示灯が所定の時間間隔にて点滅及び点灯するように制御する制御部と、を含み、中央管制センターから制御可能で各道路上に設置された交通信号機を制御して表示する方法であって、
前記主信号機の赤色表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は同時に赤色信号に点灯する第1のステップと、
前記主信号機の左折表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第1の表示灯は赤色信号に点灯し、第2ないし第5の表示灯は同時に左折信号に点灯する第2のステップと、
前記主信号機の左折表示灯が点滅する前に、前記補助信号機の第2ないし第5の表示灯は、第2から第5の表示灯の順に順次に左折信号へと点滅していくと同時に黄色信号へと点灯していく第3のステップと、
前記主信号機の黄色表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第2ないし第5の表示灯は同時に黄色信号に点灯する第4のステップと、
前記主信号機の青色表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は同時に青色信号に点灯する第5のステップと、
前記主信号機の青色表示灯が点滅する前に、前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は、第1から第5の表示灯の順に順次に青色信号へと点滅していくと同時に黄色信号へと点灯していく第6のステップと、からなり、
前記第1のステップないし第6のステップは、順次に繰り返し実行され、
前記主信号機の各表示灯は円形状に形成され、前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は、楕円形状に形成されたことを特徴とする交通信号機の表示方法。
【請求項7】
中央管制センターから制御可能で、各道路上に設置された主信号機の表示灯の状態を通知するように、該道路上に主信号機と所定の距離をおいて設置される信号変更予測用補助信号機であって、
前記補助信号機及び前記主信号機の各表示灯を所定の時間間隔にて点滅及び点灯するための指令値が記憶されたメモリ部、及び
前記メモリ部に記憶された指令値に応じて前記補助信号機及び主信号機の各表示灯が所定の時間間隔にて点滅及び点灯するように制御する制御部と、を含み、
前記補助信号機は第1ないし第5の表示灯からなり、
前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は、主信号機の信号が赤色、矢印、黄色、青色信号の何れかである場合に該信号の色と同じ色にて全て点灯し、主信号機の走行信号が変更される前に車両の道路上の交差点への進入を阻止するために青色信号の点滅と同時に黄色信号へと順次に点灯していき、
前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は、車両の道路上の交差点への進入を阻止するために青色信号の点滅と同時に黄色信号へと順次に点灯していき、
前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は楕円形状に形成されたことを特徴とする信号変更予測用補助信号機。
【請求項8】
第1ないし第5の表示灯からなる補助信号機の各表示灯を所定の時間間隔にて点滅及び点灯するための指令値が記憶されたメモリ部、及び前記メモリ部に記憶された指令値に応じて前記補助信号機の各表示灯を所定の時間間隔にて点滅及び点灯するように制御する制御部と、を含み、各道路上に設置された主信号機の表示灯の状態を通知するように、該道路上に主信号機と所定の距離をおいて設置される信号変更予測用補助信号機を制御して表示する方法であって、
前記主信号機の赤色表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は同時に赤色信号に点灯する第1のステップと、
前記主信号機の左折表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第1の表示灯は赤色信号に点灯し、第2ないし第5の表示灯は同時に左折信号に点灯する第2のステップと、
前記主信号機の左折表示灯が点滅する前に、前記補助信号機の第2ないし第5の表示灯は、第2から第5の表示灯の順に順次に左折信号へと点滅していくと同時に黄色信号へと点灯していく第3のステップと、
前記主信号機の黄色表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第2ないし第5の表示灯は同時に黄色信号に点灯する第4のステップと、
前記主信号機の青色表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は同時に青色信号に点灯する第5のステップと、
前記主信号機の青色表示灯が点滅する前に、前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は、第1から第5の表示灯の順に順次に青色信号へと点滅していくと同時に黄色信号へと点灯していく第6のステップと、からなり、
前記第1のステップないし第6のステップは、順次に繰り返し実行され、
前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は、楕円形状に形成されたことを特徴とする信号変更予測用補助信号機の表示方法。
【請求項1】
中央管制センターから制御可能で各道路上に設置された交通信号機の表示を制御するシステムであって、
第1の表示部としての補助信号機と、
第2の表示部としての既存の交通信号体系で使用される主信号機と、
前記補助信号機及び前記主信号機の各表示灯を所定の時間間隔にて点滅及び点灯するための指令値が記憶されたメモリ部、及び
前記メモリ部に記憶された指令値に応じて前記補助信号機及び主信号機の各表示灯が所定の時間間隔にて点滅及び点灯するように制御する制御部と、を含み、
前記補助信号機は前記主信号機の上方に設置され、
前記補助信号機は第1ないし第4の表示灯からなり、
前記補助信号機の第1ないし第4の表示灯は、主信号機の信号が赤色、矢印、黄色、青色信号の何れかである場合に該信号の色と同じ色にて全て点灯し、主信号機の走行信号が変更される前に車両の道路上の交差点への進入を阻止するために青色信号の点滅と同時に黄色信号へと順次に点灯していき、
前記補助信号機は第5の表示灯をさらに含み、
前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は、車両の道路上の交差点への進入を阻止するために青色信号の点滅と同時に黄色信号へと順次に点灯していき、
前記主信号機の各表示灯は円形状に形成され、
前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は楕円形状に形成されたことを特徴とする交通信号機の表示制御システム。
【請求項2】
前記主信号機の青色表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第1ないし第4の表示灯は、第1の表示灯から第4の表示灯の順に順次に黄色信号へと点灯していくことを特徴とする請求項1に記載の交通信号機の表示制御システム。
【請求項3】
前記主信号機の黄色表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は同時に黄色信号に点灯することを特徴とする請求項1に記載の交通信号機の表示制御システム。
【請求項4】
前記主信号機の赤色表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は同時に赤色信号に点灯することを特徴とする請求項1に記載の交通信号機の表示制御システム。
【請求項5】
中央管制センターから制御可能で各道路上に設置された交通信号機の表示を制御するシステムであって、
第1及び第2の表示部からなり、既存の交通信号体系で使用される信号機と、
前記信号機の各表示灯を所定の時間間隔にて点滅及び点灯するための指令値が記憶されたメモリ部、及び
前記メモリ部に記憶された指令値に応じて前記表示灯が所定の時間間隔にて点滅及び点灯するように制御する制御部と、を含み、
前記第1及び第2の表示部は第1ないし第8の表示灯からなり、
前記第1の表示部の第1ないし第4の表示灯は左折信号指示灯であり、
前記第2の表示部の第5ないし第8の表示灯は走行信号指示灯であり、
前記信号機の第1ないし第8の表示灯は、車両の道路上の交差点への進入を阻止するために左折信号及び青色信号の点滅と同時に、前記第1の表示部の第1から第4の表示灯及び第2の表示部の第5から第8の表示灯の順に順次に、黄色信号へと点灯していくことを特徴とする交通信号機の表示制御システム。
【請求項6】
第1ないし第5の表示灯からなる第1の表示部としての補助信号機と、第2の表示部としての既存の交通信号体系で使用される主信号機と、前記補助信号機及び前記主信号機の各表示灯を所定の時間間隔にて点滅及び点灯するための指令値が記憶されたメモリ部、及び前記メモリ部に記憶された指令値に応じて前記補助信号機及び主信号機の各表示灯が所定の時間間隔にて点滅及び点灯するように制御する制御部と、を含み、中央管制センターから制御可能で各道路上に設置された交通信号機を制御して表示する方法であって、
前記主信号機の赤色表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は同時に赤色信号に点灯する第1のステップと、
前記主信号機の左折表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第1の表示灯は赤色信号に点灯し、第2ないし第5の表示灯は同時に左折信号に点灯する第2のステップと、
前記主信号機の左折表示灯が点滅する前に、前記補助信号機の第2ないし第5の表示灯は、第2から第5の表示灯の順に順次に左折信号へと点滅していくと同時に黄色信号へと点灯していく第3のステップと、
前記主信号機の黄色表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第2ないし第5の表示灯は同時に黄色信号に点灯する第4のステップと、
前記主信号機の青色表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は同時に青色信号に点灯する第5のステップと、
前記主信号機の青色表示灯が点滅する前に、前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は、第1から第5の表示灯の順に順次に青色信号へと点滅していくと同時に黄色信号へと点灯していく第6のステップと、からなり、
前記第1のステップないし第6のステップは、順次に繰り返し実行され、
前記主信号機の各表示灯は円形状に形成され、前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は、楕円形状に形成されたことを特徴とする交通信号機の表示方法。
【請求項7】
中央管制センターから制御可能で、各道路上に設置された主信号機の表示灯の状態を通知するように、該道路上に主信号機と所定の距離をおいて設置される信号変更予測用補助信号機であって、
前記補助信号機及び前記主信号機の各表示灯を所定の時間間隔にて点滅及び点灯するための指令値が記憶されたメモリ部、及び
前記メモリ部に記憶された指令値に応じて前記補助信号機及び主信号機の各表示灯が所定の時間間隔にて点滅及び点灯するように制御する制御部と、を含み、
前記補助信号機は第1ないし第5の表示灯からなり、
前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は、主信号機の信号が赤色、矢印、黄色、青色信号の何れかである場合に該信号の色と同じ色にて全て点灯し、主信号機の走行信号が変更される前に車両の道路上の交差点への進入を阻止するために青色信号の点滅と同時に黄色信号へと順次に点灯していき、
前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は、車両の道路上の交差点への進入を阻止するために青色信号の点滅と同時に黄色信号へと順次に点灯していき、
前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は楕円形状に形成されたことを特徴とする信号変更予測用補助信号機。
【請求項8】
第1ないし第5の表示灯からなる補助信号機の各表示灯を所定の時間間隔にて点滅及び点灯するための指令値が記憶されたメモリ部、及び前記メモリ部に記憶された指令値に応じて前記補助信号機の各表示灯を所定の時間間隔にて点滅及び点灯するように制御する制御部と、を含み、各道路上に設置された主信号機の表示灯の状態を通知するように、該道路上に主信号機と所定の距離をおいて設置される信号変更予測用補助信号機を制御して表示する方法であって、
前記主信号機の赤色表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は同時に赤色信号に点灯する第1のステップと、
前記主信号機の左折表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第1の表示灯は赤色信号に点灯し、第2ないし第5の表示灯は同時に左折信号に点灯する第2のステップと、
前記主信号機の左折表示灯が点滅する前に、前記補助信号機の第2ないし第5の表示灯は、第2から第5の表示灯の順に順次に左折信号へと点滅していくと同時に黄色信号へと点灯していく第3のステップと、
前記主信号機の黄色表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第2ないし第5の表示灯は同時に黄色信号に点灯する第4のステップと、
前記主信号機の青色表示灯が点灯した場合、前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は同時に青色信号に点灯する第5のステップと、
前記主信号機の青色表示灯が点滅する前に、前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は、第1から第5の表示灯の順に順次に青色信号へと点滅していくと同時に黄色信号へと点灯していく第6のステップと、からなり、
前記第1のステップないし第6のステップは、順次に繰り返し実行され、
前記補助信号機の第1ないし第5の表示灯は、楕円形状に形成されたことを特徴とする信号変更予測用補助信号機の表示方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公表番号】特表2009−530704(P2009−530704A)
【公表日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−500299(P2009−500299)
【出願日】平成19年3月16日(2007.3.16)
【国際出願番号】PCT/KR2007/001304
【国際公開番号】WO2007/108613
【国際公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(508274389)
【出願人】(508274552)
【出願人】(508274390)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月16日(2007.3.16)
【国際出願番号】PCT/KR2007/001304
【国際公開番号】WO2007/108613
【国際公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(508274389)
【出願人】(508274552)
【出願人】(508274390)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]