説明

交通機関における決済システム

【課題】交通機関の輸送手段内で決済を行う場合に、利用者の負担を極力低減することができ、決済処理をより円滑に行うことができるシステムを提供する。
【解決手段】決済システム1では、例えば列車内において商品が購入される際に、指定席に割り当てられた利用者の本人確認情報を携帯端末10の表示部19aに表示させ、その本人確認情報と購入データとを対応付ける入力操作に応じて、本人確認情報で特定される利用者の情報と購入データとを含んだ購入実績情報を出力している。更に、改札口には、改札口を通過する利用者のICカード40と非接触通信可能な無線リーダ71が設けられ、利用者が改札口から退出すると判断された場合に、ICカード40の記録部に記録された決済用データと、購入実績情報出力手段によって出力された購入実績情報とに基づいて決済処理を行っている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交通機関における決済システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
鉄道や航空機などの交通機関では車内販売や機内販売などが広く行われており、車内や機内で様々な商品を購入したり、サービスの提供を受けたりすることができるようになっている。このような商品購入やサービス提供の場面では現金での支払いが一般的に行われているが、客側では小銭を用意したり販売員から釣銭を受け取ったりする必要があるため煩わしさを伴うものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−91823号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、上記車内販売などでは、プリペイドカードなどの決済を行う携帯型の決済端末も用いられている。このような携帯型の決済端末を用いれば、小銭等の支払いや釣銭の受け渡しの労力が軽減され、利用者の煩わしさは大幅に改善される。しかしながら、携帯型の決済端末では一般的にカード利用者などがカードを決済端末に翳さなければならないため、この点で利便性が損なわれていた。特に、座席が窓側から通路側にかけて並んで配置されるような車内では、通路側にいる販売員の決済端末に対し、販売員から遠い窓側の利用者がカードを翳したり、カードを販売員に渡したりすることは非常に行いにくく、このような決済の利便性の向上が求められている。
【0005】
なお、交通機関での決済に関連する技術としては特許文献1のような技術が提供されているが、この技術は、あくまで交通機関の運賃等の精算を目的とするものであり、上記のような車内販売や機内販売などで生じる問題を解消し得るものではなかった。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、交通機関の輸送手段内で決済を行う場合に、利用者の負担を極力低減することができ、決済処理をより円滑に行うことができるシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、金銭データ及びクレジットデータの少なくともいずれかを含む決済用データと、利用者を特定可能な固有IDとが記憶部に記録される記録媒体と、各記録媒体を利用する各利用者の本人確認情報を記憶する本人確認情報記憶手段と、各輸送手段の各指定席に割り当てられた利用者を登録する指定席割当者登録手段とを備えた一又は複数のサーバと、改札口に配置されると共に前記記録媒体と非接触通信を行う非接触通信手段と、前記非接触通信手段による前記記録媒体との通信結果に基づいて前記記録媒体を所持する前記利用者の入出を管理する入出管理手段と、前記記録媒体の前記決済用データに基づいて決済処理を行う決済手段と、表示手段と、外部操作可能な操作手段とを備えた携帯端末と、を備えた交通機関における決済システムとして構成されている。
そして、1又は複数の前記サーバには、前記携帯端末が使用される対象輸送手段の情報を取得する輸送手段情報取得手段と、前記輸送手段情報取得手段によって取得された前記対象輸送手段の情報と、前記指定席割当者登録手段の登録内容とに基づき、前記対象輸送手段内の各指定席に割り当てられた各利用者を特定する指定席割当者特定手段と、前記指定席割当者特定手段によって特定される前記各利用者の前記本人確認情報を、前記対象輸送手段内で用いられる前記携帯端末に送信する本人確認情報送信手段と、が設けられている。
また、前記携帯端末は、前記対象輸送手段内の各指定席に割り当てられた前記各利用者の前記本人確認情報を、前記サーバから受信する本人確認情報受信手段と、前記対象輸送手段内において商品が購入される場合に、その購入される前記商品の料金データを含んだ購入データを入力する入力手段と、前記操作手段により前記対象輸送手段内のいずれかの前記指定席を特定する指定席特定データが入力された場合に、当該指定席特定データによって特定される前記指定席に割り当てられた前記利用者の前記本人確認情報を前記表示手段に表示させる本人確認情報表示制御手段と、前記表示手段に前記利用者の前記本人確認情報が表示された後、その表示される前記本人確認情報と前記購入データとを対応付ける入力操作に応じて、前記本人確認情報で特定される前記利用者の情報と前記購入データとを含んだ購入実績情報を出力する購入実績情報出力手段と、を備えている。
そして、前記非接触通信手段は、前記改札口を通過する前記利用者が所持する前記記録媒体と非接触通信を行い、前記決済手段は、前記入出管理手段により前記利用者が前記改札口から退出すると判断された場合に、前記記録媒体の前記記録部に記録された前記決済用データと、前記購入実績情報出力手段によって出力された前記購入実績情報とに基づき、前記決済処理を行っている。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載の交通機関における決済システムであって、前記サーバ又は前記携帯端末が、前記指定席割当者登録手段の登録内容に基づき、前記対象輸送手段内において前記記録媒体を利用して入場する前記各利用者に割り当てられた前記各指定席を判別する判別手段を備えている。
また、前記携帯端末が、前記判別手段によって判別された前記各指定席を特定する特定情報を前記表示手段に表示させる指定席情報表示制御手段を備えている。
そして、前記本人確認情報表示制御手段は、前記表示手段に前記各指定席の前記特定情報が表示された後、前記操作手段によりいずれかの前記指定席を選択する外部操作がなされた場合に、その選択された前記指定席に割り当てられた前記利用者の前記本人確認情報を前記表示手段に表示させている。
【0009】
請求項3の発明は、請求項2に記載の交通機関における決済システムであって、前記判別手段が、前記指定席割当者登録手段の登録内容に基づき、前記対象輸送手段内において前記記録媒体を利用して入場する前記各利用者に割り当てられた前記各指定席についての座席配置を示すシートマップを生成するシートマップ生成手段を備えている。
そして、前記指定席情報表示制御手段が、前記シートマップ生成手段によって生成された前記シートマップを前記表示手段に表示させ、前記本人確認情報表示制御手段が、前記操作手段により前記表示手段に表示される前記シートマップにおいていずれかの前記指定席を選択する外部操作がなされた場合に、その選択された前記指定席に割り当てられた前記利用者の前記本人確認情報を前記表示手段に表示させている。
【0010】
請求項4の発明は、請求項3に記載の交通機関における決済システムであって、前記携帯端末が、前記輸送手段内における当該携帯端末の移動方向を検出する移動方向検出手段を備えており、前記指定席情報表示制御手段が、前記移動方向検出手段によって検出される前記移動方向に応じて前記表示手段での前記シートマップの表示方向を切り替えている。
【0011】
請求項5の発明は、請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の交通機関における決済システムであって、前記購入実績情報出力手段によって出力される前記購入実績情報に基づき、前記記録媒体での商品購入履歴を当該記録媒体と対応付けて登録する購入履歴登録手段が設けられており、更に、前記携帯端末が、前記判別手段によって判別された前記各指定席の購入に用いられた各記録媒体での前記商品購入履歴に基づいて、前記各指定席に対応する推奨商品を前記表示手段に表示させる推奨商品表示制御手段を備えている。
【0012】
請求項6の発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の交通機関における決済システムであって、前記本人確認情報が、少なくとも前記利用者の氏名及び生体情報の少なくともいずれかを含むことを特徴としている。
【0013】
請求項7の発明は、請求項6に記載の交通機関における決済システムであって、前記生体情報が、前記利用者の顔の画像を含むことを特徴としている。
【0014】
請求項8の発明は、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の交通機関における決済システムであって、前記輸送手段は、複数の車両を備えるものであり、前記指定席割当者登録手段は、前記利用者が割り当てられた各指定席の車両を特定可能に登録しており、前記サーバ又は前記携帯端末は、前記携帯端末が使用される使用車両を特定する使用車両特定手段と、前記指定席割当者登録手段の登録内容に基づき、前記使用車両特定手段によって特定される前記使用車両内において前記記録媒体を利用して入場する前記各利用者に割り当てられた前記各指定席を判別する車両内指定席判別手段と、を備え、前記本人確認情報表示制御手段は、前記車両内指定席判別手段によって判別される前記使用車両内の前記各指定席のうち、いずれかの前記指定席を特定する前記指定席特定データが前記操作手段によって入力された場合に、当該指定席特定データによって特定される前記指定席に割り当てられた前記利用者の前記本人確認情報を前記表示手段に表示させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明では、1又は複数のサーバにおいて、携帯端末が使用される対象輸送手段の情報を取得する輸送手段情報取得手段と、輸送手段情報取得手段によって取得された対象輸送手段の情報と、指定席割当者登録手段の登録内容とに基づき、対象輸送手段内の各指定席に割り当てられた各利用者を特定する指定席割当者特定手段と、指定席割当者特定手段によって特定される各利用者の本人確認情報を、対象輸送手段内で用いられる携帯端末に送信する本人確認情報送信手段とが設けられている。このようにすると、対象輸送手段内の各指定席に割り当てられた各利用者の本人確認情報を、当該対象輸送手段内で用いられる携帯端末に送信することができる。
更に、携帯端末は、対象輸送手段内の各指定席に割り当てられた各利用者の本人確認情報を、サーバから受信する本人確認情報受信手段と、対象輸送手段内において商品が購入される場合に、その購入される商品の料金データを含んだ購入データを入力する入力手段と、操作手段により対象輸送手段内のいずれかの指定席を特定する指定席特定データが入力された場合に、当該指定席特定データによって特定される指定席に割り当てられた利用者の本人確認情報を表示手段に表示させる本人確認情報表示制御手段と、表示手段に利用者の本人確認情報が表示された後に、その表示される本人確認情報と購入データとを対応付ける入力操作に応じて、本人確認情報で特定される利用者の情報と購入データとを含んだ購入実績情報を出力する購入実績情報出力手段とが設けられている。
このようにすると、指定席に座った者が商品を購入する場合に、その指定席に割り当てられた利用者の本人確認情報を表示手段に表示させることができる。従って、その指定席に座った者(即ち、購入希望のあった者)が指定席に割り当てられた正規の登録者であるか否かを販売者が確認することができ、正規に割り当てられた登録者からの購入希望を決済処理し易くなる。例えば、他人が正規のものになりすまして購入するといった不正な購入を防止することができる。また、販売者が間違った指定席(即ち、購入希望のあった指定席とは異なる他の指定席)を誤って指定してしまうといったミスも抑制することができる。
更に、改札口に設けられた非接触通信手段により、改札口を通過する利用者が所持する記録媒体と非接触通信を行い、入出管理手段により利用者が改札口から退出すると判断された場合に、記録媒体の記録部に記録された決済用データと、購入実績情報出力手段によって出力された購入実績情報とに基づき、決済手段により決済処理を行っている。このようにすると、輸送手段内で記録媒体(カード等)を翳さなくても改札口から退出するときの退出動作と併せて非接触通信を行い、決済処理を行うことができる。従って、輸送手段内での利用者の負担を格段に低減することができ、退出時にそれほど負担を強いることなく決済処理を行うことができる。
【0016】
請求項2の発明は、サーバ又は携帯端末において、指定席割当者登録手段の登録内容に基づき、対象輸送手段内において記録媒体を利用して入場する各利用者に割り当てられた各指定席を判別する判別手段が設けられている。そして、携帯端末において、判別手段によって判別された各指定席を特定する特定情報を表示手段に表示させる指定席情報表示制御手段が設けられており、この本人確認情報表示制御手段は、表示手段に各指定席の特定情報が表示された後、操作手段によりいずれかの指定席を選択する外部操作がなされた場合に、その選択された指定席に割り当てられた利用者の本人確認情報を表示手段に表示させている。
このようにすると、輸送手段内のどの指定席の利用者が登録されているかを、携帯端末を使用する者(販売者等)が容易に確認することができ、本人確認を行い得る指定席を把握した上で円滑に購入処理を行うことができる。
【0017】
請求項3の発明は、指定席割当者登録手段の登録内容に基づき、対象輸送手段内において記録媒体を利用して入場する各利用者に割り当てられた各指定席についての座席配置を示すシートマップを生成するシートマップ生成手段が設けられている。そして、このシートマップ生成手段によって生成されたシートマップを携帯端末の表示手段に表示させており、本人確認情報表示制御手段は、操作手段により表示手段に表示されるシートマップにおいていずれかの指定席を選択する外部操作がなされた場合に、その選択された指定席に割り当てられた利用者の本人確認情報を表示手段に表示させている。このようにすると、携帯端末の使用者は、輸送手段内のどの指定席に登録された利用者が割り当てられているかを視覚的に容易に把握することができ、その後の本人確認情報の表示操作もより円滑に行うことができる。
【0018】
請求項4の発明は、携帯端末において、輸送手段内での当該携帯端末の移動方向を検出する移動方向検出手段が設けられており、指定席情報表示制御手段は、移動方向検出手段によって検出される移動方向に応じて表示手段でのシートマップの表示方向を切り替えている。このようにすると、シートマップの表示を、携帯端末の使用者(販売者等)の移動方向に応じた表示とすることができるため、携帯端末の使用者がシートのレイアウトをより把握し易くなり、登録された利用者に割り当てられた各指定席もより一層把握し易くなる。
【0019】
請求項5の発明は、購入実績情報出力手段によって出力される購入実績情報に基づき、記録媒体での商品購入履歴を当該記録媒体と対応付けて登録する購入履歴登録手段が設けられており、更に、携帯端末には、判別手段によって判別された各指定席の購入に用いられた各記録媒体での商品購入履歴に基づいて、各指定席に対応する推奨商品を表示手段に表示させる推奨商品表示制御手段が設けられている。
このようにすると、携帯端末の使用者は、商品販売前或いは販売中に各指定席に割り当てられた利用者に推奨すべき商品を把握することができるため、より適切な販売活動を行いやすくなる。
【0020】
請求項6の発明は、本人確認情報が、少なくとも利用者の氏名及び生体情報の少なくともいずれかを含んでいる。この構成によれば、携帯端末の使用者(販売者等)が、指定席に実際に座っている利用者と当該指定席に割り当てられた利用者とを、登録者固有の情報に基づいて正確に対比し易くなる。
【0021】
請求項7の発明は、生体情報が、利用者の顔の画像を含んでいる。この構成によれば、携帯端末の使用者(販売者等)が、指定席に実際に座っている利用者の顔と当該指定席に割り当てられた利用者の顔の画像とを対比して判断することができるため、正規の者か否かをより確実に判断することができる。
【0022】
請求項8の発明は、複数の車両を備える輸送手段で利用可能であることを前提としており、指定席割当者登録手段は、利用者が割り当てられた各指定席の車両を特定可能に登録している。そして、サーバ又は携帯端末には、携帯端末が使用される使用車両を特定する使用車両特定手段と、指定席割当者登録手段の登録内容に基づき、使用車両特定手段によって特定される使用車両内において記録媒体を利用して入場する各利用者に割り当てられた各指定席を判別する車両内指定席判別手段とが設けられており、本人確認情報表示制御手段は、車両内指定席判別手段によって判別される使用車両内の各指定席のうち、いずれかの指定席を特定する指定席特定データが操作手段によって入力された場合に、指定席特定データによって特定される指定席に割り当てられた利用者の本人確認情報を表示手段に表示させている。
このようにすると、複数の車両を備えた輸送手段で携帯端末を用いる場合に、各使用車両において各指定席の利用者を正確に特定できるようになる。従って、複数の車両であっても指定席毎に本人確認情報を正確に表示でき、本人確認情報と対応付けて適切な購入処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態に係る決済システムを概念的に説明する説明図である。
【図2】図2は図1の決済システムの電気的構成を概略的に例示するブロック図である。
【図3】図3は、第1実施形態に係る決済システムで用いられる記録媒体を例示するブロック図である。
【図4】図4は、第1実施形態に係る決済システムで用いられる携帯端末10の電気的構成を概略的に例示するブロック図である。
【図5】図5(A)は、情報コード読取部の電気的構成を概略的に例示するブロック図であり、図5(B)は、無線リーダ部の電気的構成を概略的に例示するブロック図である。
【図6】図6(A)は、登録された本人確認情報のデータ構成を概念的に説明する説明図であり、図6(B)は、指定席に利用者を割り当てた登録データのデータ構成を概念的に説明する説明図である。
【図7】図7(A)は、携帯端末10の外観を概略的に示す斜視図であり、図7(B)は、レイアウト画像データの構成を概略的に説明する説明図である。
【図8】図8(A)は、ICカードで指定席券が購入された指定席の表示例を示す説明図であり、図8(B)は、本人確認情報の表示例を示す説明図である。
【図9】図9は、携帯端末で行われる販売処理の流れを例示するフローチャートである。
【図10】図10は、乗車駅の改札口での対応、車内での販売、降車駅での改札口の対応を説明する説明図である。
【図11】図11(A)は、各ICカードを用いて乗車されたときの記録例を示す説明図であり、図11(B)は、各ICカードと対応付けて購入がなされたときの購入データの記録例を示す説明図である。
【図12】図12(A)は、ICカードに商品の購入履歴を記録する場合の記録例を概念的に示す説明図であり、図12(B)は、特定のサーバに商品の購入履歴を記録する場合の記録例を概念的に示す説明図である。
【図13】図13は、シートマップと対応付けて推奨商品を表示する場合の表示例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
[第1実施形態]
以下、本発明の決裁システムを具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る決済システムを概念的に説明する説明図である。図2は図1の決済システムの電気的構成を概略的に例示するブロック図である。
【0025】
1.決済システムのハードウェア構成等
まず、本実施形態に係る決済システム1のハードウェア構成等について説明する。
図1、図2に示すように、決済システム1は、利用者によって所持されるICカード40と、このICカード40を読取可能な携帯端末10とを備えている。また、鉄道事業者側の装置として、改札口用装置70と、管理サーバ60とを備えており、決済会社側の装置として、決済会社サーバ80が設けられている。また、販売事業者側の装置として販売事業者サーバ90が設けられている。更に、車両内の装置として車両内サーバ50が設けられている。以下、これらの各要素について詳述する。
【0026】
(ICカード)
図3は、第1実施形態に係る決済システムで用いられる記録媒体を例示するブロック図である。
ICカード40は、「記録媒体」の一例に相当するものであり、例えば図3のような電気的構成をなしている。このICカード40は、ハードウェア的には公知のICカードとして構成され、図3に示すように、アンテナ41,電源回路42,復調回路43,制御回路44,メモリ45,変調回路46,負荷変調回路47などによって構成されている。また、アンテナ41には、コンデンサ48が並列に接続されている。このICカード40は、携帯端末10や無線リーダ71などより送信された搬送波を、アンテナ41を介して受信し得るように構成され、その受信に応じて電源回路42にて搬送波を整流して動作用電源を生成し、マイクロコンピュータで構成される制御回路44及びその他の構成要素に供給する。
【0027】
また、搬送波に重畳されている外部装置(携帯端末10や無線リーダ71)からの送信データは、復調回路43によって復調され、制御回路44に出力されるようになっている。制御回路44は、動作用電源が供給されて起動すると、外部装置側(例えば携帯端末10側或いは無線リーダ71側)からの送信データを受けてメモリ45に記憶されているデータを読み出したり、或いは、ライトコマンドが送信された場合はデータを書き込んだりする。変調回路46は、受信した搬送波を分周した副搬送波を、制御回路44から出力される応答データによって変調する。また、アンテナ41に対しては、負荷変調回路47を構成する抵抗及びスイッチの直列回路が並列に接続されている。そして、変調回路46より出力される副搬送波の被変調信号により負荷変調回路47のスイッチがオンオフされることで搬送波が負荷変調され、応答(レスポンス)が返信されるようになっている。
【0028】
ICカード40のメモリ45には、例えば、当該ICカードの利用者を特定可能な固有IDや、金銭データ及びクレジットデータ(クレジット番号等)の少なくともいずれかを含んだ決済データなどが記録されており、このメモリ45が「記憶部」の一例に相当している。また、決済データは、ICカード40がクレジットカードとして構成される場合にはクレジット番号などを含んでおり、ICカード40がプリペイドカードとして構成される場合には、例えばチャージされた金額を特定可能なデータ(金銭データ)などを含んでいる。
【0029】
(携帯端末)
次に、携帯端末10について説明する。図4は、第1実施形態に係る決済システムで用いられる携帯端末10の電気的構成を概略的に例示するブロック図である。図5(A)は、情報コード読取部の電気的構成を概略的に例示するブロック図であり、図5(B)は、無線リーダ部の電気的構成を概略的に例示するブロック図である。
本実施形態で用いられる携帯端末10は、決済端末として構成されるものであり、バーコードや二次元コードなどの情報コードを読み取る情報コードリーダとしての機能と、無線タグを読み取る無線タグリーダとしての機能とを備え、読み取りを二方式で行いうる構成となっている。
【0030】
図1、図6等に示すように、携帯端末10は、長手状の外装ケースによって外郭が構成されており、この外装ケース内に、図4に示すような各種部品(各種電気部品等)が収容されている。
【0031】
制御部11は、マイコンを主体として構成されるものであり、CPU、システムバス、入出力インターフェースなどからなり、情報処理機能を備えている。そして、メモリ15とともに情報処理装置を構成している。また、制御部11には外部インターフェース12、キー操作部13、スピーカ14、メモリ15、表示装置19、無線リーダ部20、情報コード読取部30などが接続されている。
【0032】
外部インターフェース12は、外部装置との間でのデータ通信を行うためのインターフェースとして機能するものであり、本実施形態では、図1、図2に示すアクセスポイント55を経由して無線LAN通信を行う無線LANインターフェースとして構成されている。
【0033】
キー操作部13は、複数のキーによって構成され、使用者のキー操作に応じて制御部11に対して操作信号を与える構成をなしており、制御部11は、キー操作部11から操作信号を受けたとき、その操作信号に応じた動作を行うように構成されている。
【0034】
スピーカ14及び表示装置19は、いずれも制御部11によって制御される構成をなしており、それぞれ、制御部11からの指令を受けて動作するようになっている。また、表示装置19は、例えば、公知のタッチパネルとして構成されており、液晶パネルやELパネルなどからなる表示部19aの上に透明なタッチパッド19bが重ねられた構成をなしている。表示部19aは、制御部11によって表示タイミングや表示内容が制御されるようになっており、タッチパッド19bは、ユーザによって押圧操作がなされたときにその押圧操作の情報を制御部11に出力するように構成されている。なお、本実施形態では、表示部19aが「表示手段」の一例に相当し、タッチパッド19bが「操作手段」の一例に相当する。
【0035】
また、携帯端末10には、電源となるバッテリ16や電源部17が設けられており、これらによって制御部11や各種電気部品に電力が供給されている。
【0036】
また、図4に示すように、制御部11には、無線リーダ部20及び情報コード読取部30がそれぞれ接続されている。
情報コード読取部30は、図5(A)に示すように、CCDエリアセンサなどの固体撮像素子からなる受光センサ33、結像レンズ37、複数個のLEDやレンズ等から構成される照明部31などを備えた構成をなしており、制御部11と協働して読取対象物3(例えば、車内で販売する商品等)に付された情報コードを読み取るように機能する。なお、本実施形態では、情報コードとして例えばQRコード(商標名)などの二次元コードCが用いられている。
【0037】
この情報コード読取部30によって読み取りを行う場合、まず、制御部11から指令を受けた照明部31にて照明光Lfが出射され、この照明光Lfが読取口(図示略)を通って読取対象物3に照射される。そして、照明光Lfが二次元コードCにて反射した反射光Lrが読取口を通って装置内に取り込まれ、結像レンズ37を通って受光センサ33に受光される。
【0038】
読取口(図示略)と受光センサ33との間に配される結像レンズ37は、二次元コードCの像を受光センサ33上に結像させる構成をなしており、受光センサ33はこの二次元コードCの像に応じた受光信号を出力する。受光センサ33から出力される受光信号は、画像データとしてメモリ15(図4)に記憶され、デコード処理などに用いられるようになっている。なお、情報コード読取部30には、受光センサ33からの信号を増幅する増幅回路や、その増幅された信号をデジタル信号に変換するAD変換回路等が設けられているがこれらの回路については図示を省略している。
【0039】
無線リーダ部20は、例えば公知のICカードリーダとして構成されており、ICカード40との間で電磁波による通信を行い、ICカード40に記憶されるデータの読み取り、或いはICカード40へのデータの書き込みを行うように機能している。この無線リーダ部20は、例えば公知の電波方式で伝送を行う回路として構成されており、図5(B)に示すように、送信回路21、受信回路22、アンテナ26などを有している。
【0040】
送信回路21は、キャリア発振器、符号化部、増幅器、送信部フィルタ、変調部などによって構成されており、キャリア発振器から例えば周波数953MHzのキャリア(搬送波)が出力される構成をなしている。また、符号化部は、制御部11に接続されており、当該制御部11より出力される送信データを符号化して変調部に出力する構成をなしている。変調部は、キャリア発振器からのキャリア(搬送波)、及び符号化部からの送信データが入力されるものであり、キャリア発振器より出力されるキャリア(搬送波)に対し、通信対象へのコマンド送信時に符号化部より出力される符号化された送信符号(変調信号)によってASK(Amplitude Shift Keying)変調された被変調信号を生成し、増幅器に出力している。また、増幅器は、入力信号(変調部によって変調された被変調信号)を所定のゲインで増幅し、その増幅信号を送信部フィルタに出力しており、送信部フィルタは、増幅器からの増幅信号をフィルタリングした送信信号を、整合回路を介してアンテナ26に出力している。このようにしてアンテナ26に送信信号が出力されると、その送信信号が電磁波として当該アンテナ26より外部に放射される。
【0041】
一方、アンテナ26によって受信された電波信号は、整合回路を介して受信回路22に入力される。この受信回路22は、受信部フィルタ、増幅器、復調部、二値化処理部、複号化部などによって構成されており、アンテナ40を介して受信された信号を受信部フィルタによってフィルタリングした後、増幅器によって増幅し、その増幅信号を復調部によって復調する。そして、その復調された信号波形を二値化処理部によって二値化し、復号化部にて復号化した後、その復号化された信号を受信データとして制御部11に出力している。
【0042】
(鉄道事業者側の装置)
次に、鉄道事業者側の装置について説明する。図1、図2に示すように、本実施形態に係る決済システム1では、鉄道事業者側の装置として管理サーバ60と改札口用装置70とが設けられている。
【0043】
管理サーバ60は、例えばパーソナルコンピュータ等の公知のコンピュータとして構成されており、図2に示すように、CPU61、ROM、RAM、HDD等からなる記憶部62、LANインターフェースなどによって構成される通信部63などを備えている。また、これら以外にも、液晶モニタ等として構成される表示部やマウスやキーボード等として構成される操作部などが設けられている。
【0044】
改札口用装置70は、図2に示すように、各改札口に配置される各無線リーダ71と各無線リーダ71に対応する改札口処理装置72とを備えている。
無線リーダ71は、公知のICカードリーダとして構成されており、ICカード40との間で電磁波による通信を行い、ICカード40に記憶されるデータの読み取り、或いはICカード40へのデータの書き込みを行うように機能している。この無線リーダ71は、携帯端末10におけるICカードリーダとして機能する部分(制御回路11及び無線リーダ部20)と同様の構成をなしているため、詳細な説明は省略するが、基本的に無線リーダ部20と同様の原理でICカード40と無線通信を行っている。なお、図1等ではある改札口に配置される無線リーダを符号71aで表し、別の改札口に配置される無線リーダを符号71bで表わしている。本実施形態では、無線リーダ71が、「非接触通信手段」の一例に相当し、改札口に配置されると共に、ICカード40(記録媒体)と非接触通信を行うように機能している。
【0045】
改札口処理装置72は、無線リーダ71を制御するコントローラとして構成され、各種情報処理機能を有している。この改札口用装置71は、例えばCPUなどからなる制御部と、ROM、RAMなどからなる記憶部と、管理サーバ60と通信するための通信インターフェースとを備えている。なお、図1等ではある改札口に配置される改札口処理装置72を符号72aで表わし、別の改札口に配置される改札口処理装置72を符号72bで表わしている。
【0046】
(アクセスポイント)
アクセスポイント55は、例えば無線LANアクセスポイントとして構成されており、携帯端末10と無線LAN通信可能に構成されている。本実施形態では、例えば鉄道の各号車毎にアクセスポイント55が設けられており、通信端末10は、これらアクセスポイント55を介して通信網NTに接続され、この通信網NTに接続される各サーバ60、80、90、50と通信を行うことができるようになっている。なお、図2では、いずれかの号車のアクセスポイントのみを概念的に例示し、それ以外のアクセスポイントについては図示を省略している。
【0047】
(利用データサーバ)
次に、利用データサーバ50について説明する。利用データサーバ50は、例えば車両内に設けられるものであり、パーソナルコンピュータ等の公知のコンピュータとして構成されている。この利用データサーバ50は、図2に示すように、CPU51、ROM、RAM、HDD等からなる記憶部52、LANインターフェースなどによって構成される通信部53等を備えている。また、これら以外にも、液晶モニタ等として構成される表示部やマウスやキーボード等として構成される操作部などが設けられている。
【0048】
利用データサーバ50は、通信網NTを介して各サーバ60、80、90と接続されており、各サーバ60、80、90と通信を行うことができるようになっている。また、利用データサーバ50は、有線形態又は無線形態でアクセスポイント55と接続されており、携帯端末10からのデータを、アクセスポイント55を介して取得したり、各種データを、アクセスポイント55を介して携帯端末10に送信したりすることができる。
【0049】
(決済会社側サーバ)
次に、決済会社側サーバ80について説明する。決済会社は例えばクレジットカード等の取り扱いを行うクレジット会社などであり、このような決済会社に決済会社サーバ80が設けられている。この決済会社サーバ80は、例えばパーソナルコンピュータ等の公知のコンピュータとして構成されており、図2に示すように、CPU81、ROM、RAM、HDD等からなる記憶部82、LANインターフェースなどによって構成される通信部83などを備えている。また、これら以外にも、液晶モニタ等として構成される表示部やマウスやキーボード等として構成される操作部などが設けられている。この決済会社サーバ80も、通信網NTを介して各サーバ50、60、90と接続されており、各サーバ50、60、90と通信を行うことができるようになっている。
【0050】
(販売事業者側の装置)
次に、販売事業者サーバ90について説明する。販売事業者は、例えば、車内販売を行う事業者などであり、このような事業者の所在地などに販売事業者サーバ90が設けられている。この販売事業者サーバ90は、例えばパーソナルコンピュータ等の公知のコンピュータとして構成されており、図2に示すように、CPU91、ROM、RAM、HDD等からなる記憶部92、LANインターフェースなどによって構成される通信部93などを備えている。また、これら以外にも、液晶モニタ等として構成される表示部やマウスやキーボード等として構成される操作部などが設けられている。この販売事業者サーバ90も、通信網NTを介して各サーバ50、60、80と接続されており、各サーバ50、60、80と通信を行うことができるようになっている。
【0051】
2.各装置での制御処理
次に、各装置で行われる制御処理について説明する。図6(A)は、登録された本人確認情報のデータ構成を概念的に説明する説明図であり、図6(B)は、指定席に利用者を割り当てた登録データのデータ構成を概念的に説明する説明図である。図7(A)は、携帯端末10の外観を概略的に示す斜視図であり、図7(B)は、座席のレイアウト画像を概略的に説明する説明図である。また、図8(A)は、ICカードで指定席券が購入された指定席の表示例を示す説明図であり、図8(B)は、本人確認情報の表示例を示す説明図である。図9は、携帯端末で行われる販売処理の流れを例示するフローチャートである。図10は、乗車駅の改札口での対応、車内での販売、降車駅での改札口の対応を概略的に説明する説明図である。図11(A)は、各ICカードを用いて乗車されたときの記録例を示す説明図であり、図11(B)は、各ICカードと対応付けて購入がなされたときの購入データの記録例を示す説明図である。
【0052】
本実施形態に係る決済システム1では、「本人確認情報の登録処理」「指定席の登録処理」「列車内での販売処理」「改札口での入退出処理」などが行われるようになっている。以下、各処理について具体的に説明する。
【0053】
(本人確認情報の登録処理)
まず、本人確認情報の登録処理について説明する。
本実施形態では、例えば図1に示す決済会社がICカード40を発行する際に、決済会社サーバ80において本人確認情報の登録処理が行われるようになっている。具体的には、ICカード40の発行時に、決済会社サーバ80においてICカード40のカード番号(固有ID)、有効期限、このICカード40の所有者の個人情報などが入力され、これらが対応付けられた状態で記憶されるようになっている。ICカード40の所有者の個人情報としては、例えば、氏名、生年月日、性別などに加え、所有者の顔の画像データも登録する。なおこのような登録情報の入力は例えば決済会社のオペレータなどによって行われ、登録作業が終わると記憶部82(図2)に図6のようなデータが蓄積される。
なお、本実施形態では、所有者の上記個人情報が「本人確認情報」の一例に相当する。また、このような情報を記憶する記憶部82(図2)が、「本人確認情報記憶手段」の一例に相当し、各ICカード40(記録媒体)を利用する各利用者の本人確認情報を記憶するように機能する。また、所有者の個人情報の一部である顔の画像データが「生体情報」の一例に相当する。
【0054】
(指定席の登録処理)
次に、指定席の登録処理について説明する。指定席の登録処理は、図1に示す鉄道事業者側に設けられた管理サーバ60によって行われるものであり、例えば、利用者が自動券売機や窓口或いはインターネットなどにおいてICカード40(例えばクレジットカードやプリペイドカード)を用いて指定席を購入したときに行われる。
【0055】
この登録処理では、まず、指定席券の購入に伴う情報入力がなされ、その入力された内容が購入に使用されたICカードのカード番号と対応付けられて記憶される。指定席券の購入に伴う情報入力作業は、例えば窓口などにおいてオペレータによって行われてもよく、自動券売機やインターネットにおいて利用者自身によって行われてもよい。そして、上記情報入力作業によって指定席券が購入されたときには、その指定席券で指定されている指定席についての乗車日及び発着時刻、乗車区間、列車番号、号車番号、指定席番号などがデータとして入力され、これらがその指定席券の購入に使用されたICカードのカード番号と対応付けられて管理サーバ60の記憶部62に蓄積される。なお、図6(B)は、このようにして購入される各指定席についての登録データの内容を概念的に示している。
なお、本実施形態では、記憶部62が「指定席割当者登録手段」の一例に相当し、各列車(輸送手段)の各指定席に割り当てられた利用者を登録するように機能している。
【0056】
(携帯端末での販売処理)
次に、携帯端末10で行われる販売処理について説明する。
携帯端末10では、例えば図9のような流れで販売処理が行われる。この処理は、例えば電源投入時や所定操作時に開始するものであり、まずデータ取得処理を行っている(S1)。本実施形態では、例えば、携帯端末10が列車内に持ち込まれたときに、その持ち込まれた列車内における各指定席の登録データを管理サーバ60から取得できるようになっている。なお、以下では、携帯端末10が列車番号R1の列車に運び込まれた場合を代表例として説明する。
【0057】
例えば、携帯端末10が列車番号R1の列車に運び込まれた場合、S1の処理では、まず、管理サーバ60に対してその持ち運ばれた列車の列車番号R1を送信する。なお、この列車番号R1は、例えば予めアクセスポイント55内のメモリ(図示略)等に記憶しておいたり、その列車(列車番号R1の列車)内に設けられた利用データサーバ50(図1、図2)の記憶部52に記憶しておいたりすることができ、携帯端末10は、このように記憶される列車番号R1を取得して管理サーバ60に送信する。
【0058】
管理サーバ60は、携帯端末10からの列車番号R1を取得したとき、図6(B)に示す記憶部62の登録内容に基づき、列車番号R1についての登録データを検索し、列車番号R1の列車内における各指定席に割り当てられた各利用者(即ち、ICカード40を用いて列車番号R1の各指定席券を購入した利用者)を特定する。そして、それら各利用者の登録データ一式(カード番号、乗車日、発着時刻、乗車区間、列車番号、号車番号、指定席番号)をアクセス元の携帯端末10に送信する。
【0059】
なお、本実施形態では、CPU61が、「輸送手段情報取得手段」の一例に相当し、携帯端末10が使用される列車番号R1の列車(対象輸送手段)の情報を取得するように機能する。また、CPU61は、「指定席割当者特定手段」の一例に相当し、輸送手段情報取得手段によって取得された列車番号R1(対象輸送手段の情報)と、記憶部62(指定席割当者登録手段)の登録内容(図6(B)参照)とに基づき、列車番号R1の列車内の各指定席に割り当てられた各利用者を特定するように機能する。
【0060】
更に、管理サーバ60は、列車番号R1の指定席に割り当てられた登録者(ICカード40を用いて列車番号R1の指定席券を購入した利用者)の本人確認情報を取得するため、若しくは当該登録者の本人確認情報を携帯端末10に取得させるため、列車番号R1の指定席に割り当てられた登録者の各登録データに含まれる各カード番号を抽出し、それらカード番号を決済会社サーバ80に送信する。
【0061】
決済会社サーバ80は、管理サーバ60から送信される上記各カード番号を受信すると共に、それら各カード番号に対応付けられた各本人確認情報(氏名データ、生年月日データ、性別データ、顔データ等)を記憶部82から読み出す。そして、それら各本人確認情報をカード番号と対応付けて携帯端末10に直接、又は管理サーバ60を介して携帯端末10に送信する。
なお、本実施形態では、決済会社サーバ80のCPU81が「本人確認情報送信手段」の一例に相当し、指定席割当者特定手段によって特定される各利用者の本人確認情報を、列車番号R1の列車内の携帯端末10に送信するように機能する。
【0062】
このようにして、携帯端末10は、当該携帯端末10が持ち込まれた列車内の各指定席に対応付けられた登録データ及び本人確認情報(具体的には、列車番号R1の列車の指定席券をICカード40のカード番号を用いて購入した利用者の氏名、生年月日、性別、顔データ、購入に使用したカード番号、購入した指定席の乗車日、発着時刻、乗車区間、列車番号、号車番号、指定席番号などのデータ)を取得する(S1)。なお、S1の処理を行う制御部11は「本人確認情報受信手段」の一例に相当し、携帯端末10が使用される列車(対象輸送手段)内の各指定席に割り当てられた各利用者の本人確認情報をサーバから受信するように機能する。
【0063】
S1の処理の後には、携帯端末10が現在位置している号車の号車番号を取得する(S2)。本実施形態では、例えば各号車毎にアクセスポイント55が配置され、各アクセスポイント55のメモリ(図示略)等に各アクセスポイント55が配置されている号車の号車番号データが記憶されている。そして、携帯端末10は、各号車においてアクセスポイント55と通信を行う際にアクセスポイント55に付された号車番号データを取得することで、当該携帯端末10が現在位置している号車番号を把握している。なお、複数のアクセスポイントと通信可能な位置となっているときには、例えば、最も電波の強いアクセスポイント55によって特定される号車番号データを取得することで現在の号車を特定することができる。
【0064】
S2の処理の後には、号車の変更があったか否か(即ち、携帯端末10が他の号車へ移動されたか否か)を判断し(S3)、号車の変更がなければ、S3にてNoに進み、現在の号車のシートマップMPを作成すると共に表示部19aに表示する(S5)。このS5の処理では、まず、S1で取得したデータに基づき、列車内の指定席の中から、ICカード40を利用して入場した各利用者に割り当てられた各指定席(即ち、ICカード40を利用して指定席券が購入された指定席)を判別する。そして、その判別される各指定席(即ち、列車番号R1の列車内におけるICカード40によって指定席券が購入された指定席)のうち、現在の号車のものを特定する。そして、それらの座席配置を示すシートマップMPを生成し、表示する。
なお、本実施形態では、携帯端末10の制御部11が、「判別手段」「車両内指定席判別手段」の一例に相当し、指定席割当者登録手段の登録内容に基づき、列車番号Rの列車(対象輸送手段)内において、ICカード40(記録媒体)を利用して入場する各利用者に割り当てられた各指定席を判別するように機能する(より具体的には、使用車両特定手段によって特定される使用車両内においてICカード40を利用して入場する各利用者に割り当てられた各指定席を判別するように機能する)。
【0065】
具体的には、例えば携帯端末10のメモリ15(図4)や利用データサーバ50の記憶部52(図2)などにおいて、列車番号R1の各号車毎の座席配置を示すレイアウト画像(図7(B)参照)がデータとして記憶されており、携帯端末10は、S2又はS4(後述)で把握された現在の号車のレイアウト画像をメモリ15や記憶部52などから取得する。各号車のレイアウト画像は、各号車の実際の座席配置と同様の配列(例えば実際の座席の列数、行数と同じ列数、行数の配列)で各指定席の画像が並んでおり、例えば、携帯端末10が列車番号R1の1号車に位置しているときには、図7(B)のように1号車の実際の座席配置と同じ列数、行数で座席画像(指定席画像B1)を配列したレイアウト画像が取得される。更に、各号車のレイアウト画像における各指定席画像B1には、その位置の指定席の指定席番号が対応付けられており、携帯端末10が上記のように1号車に位置しているときには、現在位置の1号車において割り当てられている指定席(ICカード40で指定席券が購入された指定席)の指定席番号を特定し、図8(A)のように、その特定された指定席番号に対応する指定席の画像を所定の表示態様(例えばICカード40で指定席が購入されていない指定席と異なる色)に変更する。
【0066】
一方、S3において号車番号の変更があったと判断される場合には、S3にてYesに進み、変更後の新たな号車番号と進行方向を取得している(S4)。本実施形態では、携帯端末10が各号車に移るたびに、当該携帯端末10は移り先の号車のアクセスポイント55と通信を行っており、この通信によって移り先の号車の号車番号データを取得している(S4)。なお、本実施形態では、S2又はS4の処理を行う制御部11が「使用車両特定手段」の一例に相当し、携帯端末11が使用される号車(使用車両)を特定するように機能する。
【0067】
そして、このように移り先の号車を特定した上で、移り先の号車のシートマップを作成、表示する(S5)。具体的には、上述のS5の処理(S3でNoに進む場合のS5の処理)と同様に、現在の号車(ここでは移り先の号車)のレイアウト画像(例えば図7(B)と同様のデータ)をメモリ15又は記憶部52から取得し、そして、上述の1号車のときと同様に、S1で管理サーバ60及び決済会社サーバ80から取得した利用者毎のデータ(各利用者の、氏名、生年月日、性別、顔データ、購入に使用したカード番号、購入した指定席の乗車日、発着時刻、乗車区間、列車番号、号車番号、指定席番号などのデータ)に基づいて、現在の号車において割り当てられている指定席(ICカード40で指定席券が購入された指定席)の指定席番号を特定する。そして、図8(A)と同様に、その特定された指定席番号に対応する指定席の画像を所定の表示態様に変更する。
【0068】
また、本実施形態では、列車内での携帯端末10の移動方向をS4にて検出しており、S5ではその検出された移動方向に対応する向きでシートマップを表示している。具体的には、例えば、号数が小さい号車が前側、号数の大きい号車が後ろ側となっている構成において、携帯端末10が号数の大きい号車から号数の小さい号車に移った場合(即ち、列車の前方向に移動する場合)には、S4にて移り先の号車番号を検出したときに移動方向も「前向き」と特定することができる。このような場合にはS5において移り先の号車のシートマップを順向き(前側の座席が上側、後ろ側の座席が下側となる向き)に表示する。逆に、携帯端末10が号数の小さい号車から号数の大きい号車に移った場合(即ち、列車の後ろ方向に移動する場合)には、S4において移り先の号車番号を検出したときに、移動方向も「後ろ向き」と特定することができる。このような場合にはS5において移り先の号車のシートマップを逆向き(後ろ側の座席が上側、前側の座席が下側となる向き)に表示する。
【0069】
なお、本実施形態では、制御部11が「シートマップ生成手段」の一例に相当し、指定席割当者登録手段の登録内容に基づき、携帯端末10が持ち込まれた列車(対象輸送手段)内においてICカード40(記録媒体)を利用して入場する各利用者に割り当てられた各指定席についての座席配置を示すシートマップMPを生成するように機能している。また、制御部11は「「移動方向検出手段」の一例にも相当する。更に、制御部11は「指定席情報表示制御手段」の一例にも相当し、上述の「判別手段」によって判別された各指定席を特定する特定情報を表示部19a(表示手段)に表示させるように機能し、更には「移動方向検出手段」によって検出される移動方向に応じて表示部19aでのシートマップMPの表示方向を切り替えるように機能している。
【0070】
また、進行方向の検出の別例として、地磁気センサによって移動方向を検出する方法を用いてもよい。例えば、携帯端末10内に地磁気センサと加速度センサとを設け、これら地磁気センサと加速度センサとによって携帯端末10がどの方位に進んでいるかを特定してもよい。この場合、列車の進む方位(例えば、GPSなどによって特定される方位や、予め登録された進行方向データによって得られる方位等)と、上記地磁気センサ及び加速度センサによって検出される方位(列車内において携帯端末10が進む方位)とに基づいて、携帯端末10が順方向(列車の進む方向)に進んでいるか逆方向(列車の進む方向とは逆方向)に進んでいるかを特定することができる。そして、この場合も、携帯端末10の進む向きが順方向の場合には、S5において順向き(前側の座席が上側、後ろ側の座席が下側となる向き)にシートマップを表示し、逆方向の場合には、S5において逆向き(後ろ側の座席が上側、前側の座席が下側となる向き)にシートマップを表示することができる。
【0071】
S5でのシートマップの表示の後には、商品購入の指示があったか否かの判断処理を行う(S6)。商品購入の指示としては、例えば所定ボタンの操作等が挙げられ、商品購入の指示がない場合にはS6にてNoに進み、S3以降の処理を繰り返す。一方、商品購入の指示があった場合には、S6にてYesに進み、購入データの入力処理を行う(S7)。
【0072】
S7の購入データ入力処理では、例えば、利用者(客)が購入を希望する商品のバーコードを携帯端末10が読み取り、その購入商品の金額データを取得する。また、一部の商品については、バーコードの読み取りを行わずに携帯端末10に設けられたキー操作部13(例えばテンキー)の操作に応じて金額を入力してもよい。1つの商品の購入データが入力された後には、入力終了の指示(例えば精算ボタンの押下等)があったか否かを判断する(S8)。そして、他の商品の購入がなされる場合(即ち、入力終了の指示がなく他の商品の購入データが入力される場合)にはS8にてNoに進み、S7にてその商品の入力処理を行う。一方、上記入力終了の指示があった場合にはS8にてYesに進み、S7にて入力された購入データに基づき購入された商品の合計金額を計算し、その合計金額を表示部19aに表示する(S9)。
なお、本実施形態では、S7の処理を行う制御部11及び情報コード読取部30(又はキー操作部13)が「入力手段」の一例に相当し、携帯端末10が持ち込まれた列車(対象輸送手段)内において商品が購入される場合に、その購入される商品の料金データを含んだ購入データを入力するように機能する。
【0073】
S9の処理の後には、S5で表示されたシートマップMPにおいて、いずれかの指定席を指定する操作がなされたか否かを判断する(S10)。本実施形態では、S9の合計表示と共に或いはS9の合計表示の後にS5のシートマップMPが表示されるようになっており、このシートマップMPにおいて特定利用者(ICカード40で指定席券を購入した利用者)に割り当てられた指定席が選択可能となっている。そして、S7で入力された商品の購入者(客)の指定席がその特定利用者の指定席に該当する場合、携帯端末10を扱う販売員はシートマップMP上においてその商品購入者の指定席を選択することができる。例えば、1号車の1Bの指定席に座っている客が商品購入者であり、図8(A)のようにその1号車1Bの指定席が特定利用者(ICカード40で指定席券を購入した利用者)に割り当てられた指定席である場合、シートマップMPにおけるその1号車1Bの座席に対応する指定席画像X1を押すようにタッチパッド19bにて選択することができる。
【0074】
そして、このような商品購入者の指定席に対応する指定席画像が選択された場合、図9のS10においてYesに進み、その選択された指定席に割り当てられた利用者(即ち、その選択された指定席の指定席券をICカード40のカード番号を用いて購入している利用者)の本人確認情報を表示する。この本人確認情報は、例えば図8(B)のような情報として表示部19aに表示することができ、この例では、S10で選択が判断された指定席購入者の指定席情報(号車番号、座席番号)、氏名、顔の画像データ、カード番号などが表示されるようになっている。
【0075】
なお、本実施形態では、S11の処理を実行する制御部11が「本人確認情報表示制御手段」の一例に相当し、タッチパッド19b(操作手段)により列車内のいずれかの指定席を特定する指定席特定データが入力された場合に(より詳しくは、車両内指定席判別手段によって判別される使用車両内(号車内)の各指定席のうち、いずれかの指定席を特定する指定席特定データが入力された場合に)、当該指定席特定データによって特定される指定席に割り当てられた利用者の本人確認情報を表示部19aに表示させるように機能する。より具体的には、ICカード40によって指定席券が購入された各指定席を特定可能なシートマップMP(特定情報)が表示部19aに表示された後、タッチパッド19bによりいずれかの指定席を選択する外部操作がなされた場合に、その選択された指定席に割り当てられた利用者の本人確認情報を表示部19aに表示させるように機能している。
【0076】
S11で本人確認情報が表示された後には、携帯端末10を使用する販売員が商品購入者の顔(現物)と本人確認情報の顔の画像とを比較することができ、指定席に座っている商品購入者がその指定席に割り当てられた正規の者(本人確認情報によって表示される者)であるかを判断することができる。そして、販売者が正規の者であると判断してOKである旨の所定操作を行った場合には、S12にてYesに進み、購入に関する各種情報を表示部19aに表示する(S13)。このS13の表示処理では、例えば、購入された全商品のリストや購入に係る合計金額、購入した利用者に関する情報(例えば、氏名、カード番号等)などを表示することができ、これによって販売者は最終的な確認を行うことができる。
【0077】
そして、その後、S13で表示される購入データ(購入された全商品のリストや購入に係る合計金額など)と、S11で本人確認情報が表示された利用者を特定するデータ(例えば、氏名、カード番号等)とを対応付けて管理サーバ60に出力する(S14)。管理サーバ60側では、このようなデータ(カード番号と購入データとが対応付けられたデータ)を取得したときには、図11(B)のように、そのカード番号のデータと対応付けて購入データを記録しておく。なお、図11(B)のデータは、予め登録されていた図6(B)のようなデータに対して更に購入データ等を記録したデータ構成を概念的に例示している。
なお、本実施形態では、S11の処理の後に行われる「OKである旨の所定操作」が、表示部19aに利用者の本人確認情報が表示された後に行われる「その表示される本人確認情報と購入データとを対応付ける入力操作」であり、S14の処理を実行する制御部11が「購入実績情報出力手段」の一例に相当し、本人確認情報で特定される利用者の情報と購入データとを含んだ購入実績情報を出力するように機能する。
【0078】
また、図9の処理では、S10にてNoに進む場合(例えば、S9の処理後、一定期間経過するまでに指定席の指定操作が行われない場合、或いは、指定席を選択しない所定操作が行われる場合等)には、S10にてNoに進み、通常の支払い処理を行う(S15)。また、S12で「OKである旨の所定操作」がなされない場合(例えば「NG」ボタンが押された場合等)には、S12にてNoに進み、この場合にも通常の支払い処理を行う(S15)。このS15では、例えば購入に係るレシートを発行する処理や、購入データを販売事業者サーバ90に送信する処理などが行われる。なお、S15の処理が行われる場合、購入に係る代金は手渡しで授受されることとなる。
【0079】
(改札口での入退出処理)
次に、改札口用装置70での入退出処理について説明する。
本実施形態では、上述したようにICカード40を用いて列車の指定席券を購入することができ、このようにICカード40で指定席券を購入した利用者は、図10左図のように、乗車駅の改札口においてそのICカード40を翳して当該改札口を通過できるようになっている。そして、その後、上述したように、列車内で行われる販売処理(図9参照)においてICカード40と対応付けて商品を購入することができるようになっており(図10の中央図参照)、更に、降車駅の改札口から退出するときには、図10右図のように、ICカード40を翳して決済を行うことができるようになっている。
【0080】
まず、ICカード40を利用して入場する場合について説明する。本実施形態では、ICカード40を用いて列車の指定席券を購入した利用者は、乗車駅の改札口から入るときにそのICカード40を乗車駅の改札口の進入側に配置される無線リーダ71aに翳して入場することができる。ICカード40が翳されたときには、無線リーダ71aがこのICカード40を読み取り、これに接続される改札口処理装置72aは、このICカード40が正常なICカードであるか否かを判断する。正常なICカードの判断基準は様々であり、例えば、特定種類のプリペイドカードであって金銭がチャージされているもの、或いは特定種類のクレジットカードであって決済会社サーバ80にて正規のカードと認証されるものなどを正常なICカードとすることができる。改札口処理装置72aによってICカード40が正常なICカードと認証された場合には、管理サーバ60における当該ICカード40の記録データ(図6(B)参照)又は当該ICカード40内に乗車駅情報を記録する。このようにすることで、ICカード40を所持する利用者が改札口を通って入場したことが記録として残り、その入場した乗車駅も特定できるようになる。
【0081】
次に、改札口から退出する場合について説明する。上記のようにICカード40を翳して入場した場合には、退出時にもこのICカード40を翳して退出することになる。利用者が降車駅の改札口退出側に配される無線リーダ71bにICカード40を翳したときには、無線リーダ71bはこのICカード40を読み取り、これに接続される改札口処理装置72bは、このICカード40が正常なICカードであるか否かを判断し、正常なICカードである場合には決済処理を行う。
【0082】
決済処理では、上述の販売処理(図9)で購入された商品の合計金額が運賃と併せて計算され、精算されることになる。運賃は、ICカード40又は管理サーバ60に記録されている乗車駅の情報に基づいて乗車代金が計算され、請求金額に加算される。なお、上述の指定席の購入と併せて乗車券も既に購入されている場合には、このような運賃の請求は省略される。販売処理(図9)で購入された商品の合計金額については、上述のデータ出力処理(S14:図9)によって図11(B)のようにカード番号と対応付けて記録されているため、無線リーダ71bに翳されたICカード40のカード番号に対応付けられている購入データを参照することで把握できる。
【0083】
そして、このように精算金額を確定させた上で、ICカード40に対し当該請求金額の支払いを要求する。ICカード40をクレジットカードによって構成する場合には、図11(B)の記録内容に基づき、カード番号、請求金額、購入した商品のリストなどを決済会社サーバ80に向けて出力する。この例では、このような出力処理が「決済処理」の一例に相当する。なお、この場合、決済会社サーバ80は、このようなデータを受信し、カード番号に対応する口座から現金を引き落とす処理を行うこととなる。また、ICカード40をプリペイドカードによって構成する場合には、無線リーダ71bによってICカード40にチャージされた金額を読み取ると共に、そのチャージ金額から上記請求金額を減額した残金を計算し、その残金をICカード40のチャージ金額とするように書き換える処理を行う。この例では、このような読み取り処理、計算処理、書き換え処理が「決済処理」の一例に相当する。
【0084】
なお、本実施形態では、例えば改札口処理装置72及び管理サーバ60が「入出管理手段」の一例に相当しており、無線リーダ71(非接触通信手段)と電気的に接続され、この無線リーダ71によるICカード40との通信結果に基づいてこのICカード40を所持する利用者の入出を管理するように機能している。具体的には、ICカード40を所持する利用者が改札口から進入するか(即ち乗車するか)、改札口から退出するか(即ち降車するか)を判断し、且つ乗車駅、降車駅を特定して記録するように機能している。
【0085】
また、改札口処理装置72及び管理サーバ60が「決済手段」の一例に相当し、入出管理手段により利用者が改札口から退出すると判断された場合に、ICカード40のメモリ45(記録部)に記録された決済用データ(カード番号或いはチャージされた金銭データ等)と、購入実績情報出力手段によって出力された購入実績情報とに基づいて決済処理を行うように機能する。
【0086】
(第1実施形態の主な効果)
第1実施形態では、管理サーバ60及び決済会社サーバ80において、携帯端末10が使用される対象列車(対象輸送手段)の情報を取得する輸送手段情報取得手段と、輸送手段情報取得手段によって取得された対象列車の情報と、登録データ(図6(B))を記憶した記憶部62(指定席割当者登録手段)の登録内容とに基づき、対象列車内の各指定席に割り当てられた各利用者を特定する指定席割当者特定手段と、指定席割当者特定手段によって特定される各利用者の本人確認情報を、対象列車内で用いられる携帯端末10に送信する本人確認情報送信手段とが設けられている。このようにすると、対象列車内の各指定席に割り当てられた各利用者の本人確認情報を、当該対象列車内で用いられる携帯端末10に送信することができる。
更に、携帯端末10は、対象列車内の各指定席に割り当てられた各利用者の本人確認情報をサーバから受信する本人確認情報受信手段と、対象列車内において商品が購入される場合に、その購入される商品の料金データを含んだ購入データを入力する情報コード読取部30(入力手段)と、タッチパッド19b(操作手段)により対象列車内のいずれかの指定席を特定する指定席特定データが入力された場合に、当該指定席特定データによって特定される指定席に割り当てられた利用者の本人確認情報を表示部19a(表示手段)に表示させる本人確認情報表示制御手段と、表示部19aに利用者の本人確認情報が表示された後に、その表示される本人確認情報と購入データとを対応付ける入力操作に応じて、本人確認情報で特定される利用者の情報と購入データとを含んだ購入実績情報を出力する購入実績情報出力手段とが設けられている。
このようにすると、指定席に座った者が商品を購入する場合に、その指定席に割り当てられた利用者の本人確認情報を表示部19aに表示させることができる。従って、その指定席に座った者(即ち、購入希望のあった者)が指定席に割り当てられた正規の登録者であるか否かを販売者が確認することができ、正規に割り当てられた登録者からの購入希望を決済処理し易くなる。例えば、他人が正規のものになりすまして購入するといった不正な購入を防止することができる。また、販売者が間違った指定席(即ち、購入希望のあった指定席とは異なる他の指定席)を誤って指定してしまうといったミスも抑制することができる。
【0087】
更に、改札口に設けられた無線リーダ70(非接触通信手段)により、改札口を通過する利用者が所持するICカード40と非接触通信を行い、入出管理手段により利用者が改札口から退出すると判断された場合に、ICカード40のメモリ45に記録された決済用データと、購入実績情報出力手段によって出力された購入実績情報とに基づき、決済手段により決済処理を行っている。このようにすると、列車内でICカード40を翳さなくても改札口から退出するときの退出動作と併せて非接触通信を行い、決済処理を行うことができる。従って、列車内での利用者の負担を格段に低減することができ、退出時にそれほど負担を強いることなく決済処理を行うことができる。
【0088】
また、本実施形態では、携帯端末10において、指定席割当者登録手段の登録内容に基づき、列車内においてICカード40を利用して入場する各利用者に割り当てられた各指定席を判別する判別手段が設けられている。更に、携帯端末10において、判別手段によって判別された各指定席を特定する特定情報を表示部19aに表示させる指定席情報表示制御手段が設けられており、この本人確認情報表示制御手段は、表示部19aに各指定席の特定情報が表示された後、タッチパッド10bによりいずれかの指定席を選択する外部操作がなされた場合に、その選択された指定席に割り当てられた利用者の本人確認情報を表示部19aに表示させている。
このようにすると、列車内のどの指定席の利用者が登録されているかを、携帯端末10を使用する者(販売者等)が容易に確認することができ、本人確認を行い得る指定席を把握した上で円滑に購入処理を行うことができる。
【0089】
また、本実施形態では、ICカード40を利用して入場する各利用者に割り当てられた各指定席についての座席配置を示すシートマップMPを生成し、その生成されたシートマップMPを携帯端末10の表示部19aに表示させている。そして、本人確認情報表示制御手段は、タッチパッド10bにより表示部19aに表示されるシートマップMPにおいていずれかの指定席を選択する外部操作がなされた場合に、その選択された指定席に割り当てられた利用者の本人確認情報を表示部19aに表示させている。このようにすると、携帯端末10の使用者は、列車内のどの指定席に登録された利用者が割り当てられているかを視覚的に容易に把握することができ、その後の本人確認情報の表示操作もより円滑に行うことができる。
【0090】
また、本実施形態では、携帯端末10において、列車内での当該携帯端末10の移動方向を検出する移動方向検出手段が設けられており、指定席情報表示制御手段は、移動方向検出手段によって検出される移動方向に応じて表示部19aでのシートマップMPの表示方向を切り替えている。このようにすると、シートマップMPの表示を、携帯端末10の使用者(販売者等)の移動方向に応じた表示とすることができるため、携帯端末10の使用者がシートのレイアウトをより把握し易くなり、登録された利用者に割り当てられた各指定席もより一層把握し易くなる。
【0091】
また、本実施形態では、本人確認情報が、少なくとも利用者の氏名及び生体情報の少なくともいずれかを含んでいる。この構成によれば、携帯端末の使用者(販売者等)が、指定席に実際に座っている利用者と当該指定席に割り当てられた利用者とを、登録者固有の情報に基づいて正確に対比し易くなる。
【0092】
また、本実施形態では、生体情報が、利用者の顔の画像を含んでいる。この構成によれば、携帯端末の使用者(販売者等)が、指定席に実際に座っている利用者の顔と当該指定席に割り当てられた利用者の顔の画像とを対比して判断することができるため、正規の者か否かをより確実に判断することができる。
【0093】
また、本実施形態では、複数の車両(複数の号車)を備える列車で利用可能であることを前提としており、指定席割当者登録手段は、利用者が割り当てられた各指定席の車両(号車)を特定可能に登録している。そして、携帯端末10には、当該携帯端末10が使用される使用車両を特定する使用車両特定手段と、指定席割当者登録手段の登録内容に基づき、使用車両特定手段によって特定される使用車両内においてICカード40を利用して入場する各利用者に割り当てられた各指定席を判別する車両内指定席判別手段とが設けられており、本人確認情報表示制御手段は、車両内指定席判別手段によって判別される使用車両内の各指定席のうち、いずれかの指定席を特定する指定席特定データがタッチパッド19bによって入力された場合に、指定席特定データによって特定される指定席に割り当てられた利用者の本人確認情報を表示部19aに表示させている。
このようにすると、複数の車両(複数の号車)を備えた列車で携帯端末10を用いる場合に、各使用車両において各指定席の利用者を正確に特定できるようになる。従って、複数の車両であっても指定席毎に本人確認情報を正確に表示でき、本人確認情報と対応付けて適切な購入処理を行うことができる。
【0094】
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0095】
上記実施形態では、交通機関の一例として鉄道を例示したが、航空機などの交通機関に用いてもよい。この場合、携帯端末10が持ち込まれる飛行機が「対象輸送手段」の一例に相当する。
【0096】
上記実施形態では、「生体情報」としてICカード40の所有者の顔の画像データを例示したが、この例に限られない。例えば、所有者の指紋情報、声紋情報、網膜情報などを本人確認情報の一部として用いてもよい。この場合、指定席に座っている客からこれら生体情報を取得し(例えば指紋の撮像等により取得)、携帯端末10に保存されている当該指定席用の本人確認情報と比較して認証処理を行うようにしてもよい。
【0097】
上記実施形態では、本人確認情報記憶手段として決済会社サーバ80の記憶部82を例示したが、管理サーバ60の記憶部62を「本人確認情報記憶手段」として構成してもよい。この場合管理サーバ60において本人確認情報の登録処理を行ったり、第1実施形態のように決済会社サーバ80にて生成された本人確認情報を管理サーバ60が取得して保存しておいてもよい。
【0098】
上記実施形態では、指定席割当者登録手段と、本人確認情報送信手段とを別々のサーバに配置する例を示したが、これらを同一のサーバに配置してもよい。例えば、指定席割当者登録手段及び本人確認情報送信手段をいずれも管理サーバ60に配置してもよい。
【0099】
上記実施形態では、携帯端末10において、各号車のシートマップを生成する例を示したが、各号車のシートマップを管理サーバ60で生成し、携帯端末10がこのシートマップを受信するようにしてもよい。
【0100】
上記実施形態では、携帯端末10の制御部11(購入実績情報出力手段)が管理サーバ60に購入実績情報を送信する例を示したが、無線リーダ部20及び制御部11によって購入実績情報をICカード40に送信し、この購入実績情報を非接触通信によりICカード40に書き込むようにしてもよい。この場合、無線リーダ部20及び制御部11が購入実績情報出力手段の一例に相当する。また、この場合、降車駅の改札口では、ICカード40に書き込まれた購入実績情報に基づいて決済処理が行われることとなる。
【0101】
上記実施形態に加え、S14で出力される購入データ(購入実績情報)に基づき、ICカード40での商品購入履歴を当該ICカード40と対応付けて登録するようにしてもよい。例えば、降車駅の改札口から退出するときに決済処理を行う際に、ICカード40内のメモリ45に、商品購入履歴を書き込むようにしてもよい。なお、図12(A)では、決済処理が行われる毎に、その決済処理で決済される商品の購入履歴をICカード40に書き込む場合の記録データを示している。或いは、図9のS14において購入データを管理サーバ60だけでなく販売事業者サーバ90にも送信し、図12(B)のようにカード番号毎に購入データの履歴を保存しておいてもよい。この場合、各カード番号に対応する購入履歴データには図12(A)のようなデータが登録されることとなる。
なお、この場合、ICカード40のメモリ45或いは販売事業者サーバ90の記憶部92が「購入履歴登録手段」の一例に相当する。
このような登録を前提として、携帯端末10で行われるS1(図9)のデータ取得処理において、各指定席に割り当てられた各利用者(各指定席の指定席券をICカード40で購入した利用者)の購入履歴情報を携帯端末10が取得するようにしてもよい。例えば、図12(B)のような登録がなされる場合には、各指定席に割り当てられた各利用者(各指定席の指定席券をICカード40で購入した利用者)の各カード番号を販売事業者サーバ90に送信して販売事業者サーバからそれら各カード番号に対応する購入履歴データを取得するようにすることができる。また、図12(A)のようにICカード40に記録する場合には、乗車駅の改札口において無線リーダ71aによってICカード40を読み取ったときに、管理サーバ60がこのICカード40に記録される購入履歴データを取得し、当該ICカード40を所持する者が乗車する列車の携帯端末10に送信するようにしてもよい。
携帯端末10は、このようにICカード40毎に登録される商品購入履歴を取得した場合、各指定席に対応する推奨商品を表示部91aに表示させるようにしてもよい。例えば、図8(A)のように色分けして表示されていた特定指定席(ICカード40によって指定席券が購入された指定席)を、図13のように更に細かく分類して表示するようにしてもよい。
分類方法は様々であるが、例えば、購入履歴において、特定の飲料の購入履歴が多い客については特定色の表示とすることができる。例えば、アルコール飲料を過去に一定回数以上注文している客の指定席については第1の色とし、コーヒーを過去に一定回数以上注文している客の指定席についてはそれとは異なる第2の色とするといった例が挙げられる。或いは、弁当を過去に一定回数以上注文している客の指定席については第3の色で表示してもよい。
この場合、S5の処理を行う制御部11が「推奨商品表示制御手段」の一例に相当し、判別手段によって判別された各指定席の購入に用いられた各ICカード40での商品購入履歴に基づいて、各指定席に対応する推奨商品を表示部19aに表示させるように機能する。
このようにすると、携帯端末の使用者は、商品販売前或いは販売中に各指定席に割り当てられた利用者に推奨すべき商品を把握することができるため、より適切な販売活動を行いやすくなる。
【符号の説明】
【0102】
1…決済システム
10…携帯端末
11…制御部(本人確認情報受信手段、本人確認情報表示制御手段、購入実績情報出力手段、指定席情報表示制御手段、移動方向検出手段、推奨商品表示制御手段、入力手段、判別手段、車両内指定席判別手段、シートマップ生成手段)
30…情報コード読取部(入力手段)
19a…表示部(表示手段)
19b…タッチパネル(操作手段)
40…ICカード(記録媒体)
45…メモリ(記録部)
60…管理サーバ(サーバ、入出管理手段、輸送手段情報取得手段、指定席割当者特定手段、決済手段)
62…記憶部(指定席割当者登録手段)
71…無線リーダ(非接触通信手段)
72…改札口用処理装置(入出管理手段、決済手段)
80…決済会社サーバ(サーバ)
81…CPU(本人確認情報送信手段)
82…記憶部(本人確認情報記憶手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金銭データ及びクレジットデータの少なくともいずれかを含む決済用データと、利用者を特定可能な固有IDとが記憶部に記録される記録媒体と、
各記録媒体を利用する各利用者の本人確認情報を記憶する本人確認情報記憶手段と、 各輸送手段の各指定席に割り当てられた利用者を登録する指定席割当者登録手段とを備えた一又は複数のサーバと、
改札口に配置されると共に前記記録媒体と非接触通信を行う非接触通信手段と、
前記非接触通信手段による前記記録媒体との通信結果に基づいて前記記録媒体を所持する前記利用者の入出を管理する入出管理手段と、
前記記録媒体の前記決済用データに基づいて決済処理を行う決済手段と、
表示手段と、外部操作可能な操作手段とを備えた携帯端末と、
を備えた交通機関における決済システムであって、
1又は複数の前記サーバには、
前記携帯端末が使用される対象輸送手段の情報を取得する輸送手段情報取得手段と、
前記輸送手段情報取得手段によって取得された前記対象輸送手段の情報と、前記指定席割当者登録手段の登録内容とに基づき、前記対象輸送手段内の各指定席に割り当てられた各利用者を特定する指定席割当者特定手段と、
前記指定席割当者特定手段によって特定される前記各利用者の前記本人確認情報を、前記対象輸送手段内で用いられる前記携帯端末に送信する本人確認情報送信手段と、
が設けられており、
前記携帯端末は、
前記対象輸送手段内の各指定席に割り当てられた前記各利用者の前記本人確認情報を、前記サーバから受信する本人確認情報受信手段と、
前記対象輸送手段内において商品が購入される場合に、その購入される前記商品の料金データを含んだ購入データを入力する入力手段と、
前記操作手段により前記対象輸送手段内のいずれかの前記指定席を特定する指定席特定データが入力された場合に、当該指定席特定データによって特定される前記指定席に割り当てられた前記利用者の前記本人確認情報を前記表示手段に表示させる本人確認情報表示制御手段と、
前記表示手段に前記利用者の前記本人確認情報が表示された後、その表示される前記本人確認情報と前記購入データとを対応付ける入力操作に応じて、前記本人確認情報で特定される前記利用者の情報と前記購入データとを含んだ購入実績情報を出力する購入実績情報出力手段と、
を備え、
前記非接触通信手段は、前記改札口を通過する前記利用者が所持する前記記録媒体と非接触通信を行い、
前記決済手段は、前記入出管理手段により前記利用者が前記改札口から退出すると判断された場合に、前記記録媒体の前記記録部に記録された前記決済用データと、前記購入実績情報出力手段によって出力された前記購入実績情報とに基づき、前記決済処理を行うことを特徴とする交通機関における決済システム。
【請求項2】
前記サーバ又は前記携帯端末は、前記指定席割当者登録手段の登録内容に基づき、前記対象輸送手段内において前記記録媒体を利用して入場する前記各利用者に割り当てられた前記各指定席を判別する判別手段を備え、
前記携帯端末は、前記判別手段によって判別された前記各指定席を特定する特定情報を前記表示手段に表示させる指定席情報表示制御手段を備え、
前記本人確認情報表示制御手段は、前記表示手段に前記各指定席の前記特定情報が表示された後、前記操作手段によりいずれかの前記指定席を選択する外部操作がなされた場合に、その選択された前記指定席に割り当てられた前記利用者の前記本人確認情報を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1に記載の交通機関における決済システム。
【請求項3】
前記判別手段は、前記指定席割当者登録手段の登録内容に基づき、前記対象輸送手段内において前記記録媒体を利用して入場する前記各利用者に割り当てられた前記各指定席についての座席配置を示すシートマップを生成するシートマップ生成手段を備え、
前記指定席情報表示制御手段は、前記シートマップ生成手段によって生成された前記シートマップを前記表示手段に表示させ、
前記本人確認情報表示制御手段は、前記操作手段により前記表示手段に表示される前記シートマップにおいていずれかの前記指定席を選択する外部操作がなされた場合に、その選択された前記指定席に割り当てられた前記利用者の前記本人確認情報を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項2に記載の交通機関における決済システム。
【請求項4】
前記携帯端末は、前記輸送手段内における当該携帯端末の移動方向を検出する移動方向検出手段を備え、
前記指定席情報表示制御手段は、前記移動方向検出手段によって検出される前記移動方向に応じて前記表示手段での前記シートマップの表示方向を切り替えることを特徴とする請求項3に記載の交通機関における決済システム。
【請求項5】
前記購入実績情報出力手段によって出力される前記購入実績情報に基づき、前記記録媒体での商品購入履歴を当該記録媒体と対応付けて登録する購入履歴登録手段を備え、
前記携帯端末は、前記判別手段によって判別された前記各指定席の購入に用いられた各記録媒体での前記商品購入履歴に基づいて、前記各指定席に対応する推奨商品を前記表示手段に表示させる推奨商品表示制御手段を備えたことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の交通機関における決済システム。
【請求項6】
前記本人確認情報が、少なくとも前記利用者の氏名及び生体情報の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の交通機関における決済システム。
【請求項7】
前記生体情報は、前記利用者の顔の画像を含むことを特徴とする請求項6に記載の交通機関における決済システム。
【請求項8】
前記輸送手段は、複数の車両を備えるものであり、
前記指定席割当者登録手段は、前記利用者が割り当てられた各指定席の車両を特定可能に登録しており、
前記サーバ又は前記携帯端末は、
前記携帯端末が使用される使用車両を特定する使用車両特定手段と、
前記指定席割当者登録手段の登録内容に基づき、前記使用車両特定手段によって特定される前記使用車両内において前記記録媒体を利用して入場する前記各利用者に割り当てられた前記各指定席を判別する車両内指定席判別手段と、
を備え、
前記本人確認情報表示制御手段は、前記車両内指定席判別手段によって判別される前記使用車両内の前記各指定席のうち、いずれかの前記指定席を特定する前記指定席特定データが前記操作手段によって入力された場合に、当該指定席特定データによって特定される前記指定席に割り当てられた前記利用者の前記本人確認情報を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の交通機関における決済システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−170729(P2011−170729A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−35593(P2010−35593)
【出願日】平成22年2月22日(2010.2.22)
【出願人】(501428545)株式会社デンソーウェーブ (1,155)
【Fターム(参考)】