説明

人体におけるエストロゲン産生の選択的阻害およびエストロゲン作用の提供

身体におけるエストロゲン産生を選択的に阻害することおよびエストロゲン作用を提供することを目的として遂行される。食事サプリメントはアンドロゲンをエストロゲンに変換するために機能するアロマターゼまたはアロマターゼ酵素を阻害し、エストロゲンが受容体に結合するのを阻害し、またエストロゲン産生を低下および/または調節するために、ならびに身体内で産生されたエストロゲンの量を低下させ、かかる産生を調節するために使用される加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品を含む。食事サプリメントはさらにエストロゲン作用も提供する。本発明の方法および組成物は身体への導入(例えば、経口摂取)により、エストロゲン依存性癌の処置に効果的に機能し、特にエストロゲン依存性癌性腫瘍の影響を阻害し、破壊し、そして逆転する;身体への導入は、1種以上の加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品を用いて製剤化した、またはそれを含んでなる天然医薬組成物の安全な所定用量で、安全な所定の期間行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は人体におけるエストロゲン作用に関する。より詳しくは、本発明は人体においてエストロゲン産生を選択的に阻害し、エストロゲン作用を提供するための食事組成物またはサプリメントに関し、この組成物はヤエヤマアオキ(学名、モリンダ・シトリフォリアL.(Morinda citrifolia L.))からの1種以上の加工処理製品を用いて製剤化する。
【背景技術】
【0002】
エストロゲン(またはエストロジェン)は主として卵巣が産生するステロイドホルモンであり、発情を促し、女性の性徴を発達させ維持する役割を有する。ヒトにおいてエストロゲンは卵巣で形成され、また恐らく、副腎皮質、睾丸、および胎児胎盤系で形成される。エストロゲン(またはエストロジェン)は種々の機能を有する。例えば、これらは女性の二次性徴の発達に関与し、女性生殖器に作用して、月経周期の間に、受精、着床および初期胎児の栄養に適した環境を作る。
【0003】
エストロゲンはアロマターゼと呼称される酵素から産生されるが、アロマターゼは身体の異なる部分、取分け、数種の主要臓器内に存在するシトクロムP450として知られる酵素複合体の一部である。人体中のアロマターゼ酵素は、胎盤、脂肪組織、毛嚢、筋肉、骨、肝臓および脳にて発現される。脳において、アロマターゼは前方および中位基底視床下部に見出し得る。
【0004】
アロマターゼはC19アンドロゲンを芳香性C18エストロゲンステロイドに変換することが特徴である。しかし、アロマターゼはまた生体異物を代謝する能力も有する。副腎のアンドロゲン基質をエストロゲンに変換するアロマターゼの能力または機能は、閉経後女性の唯一のエストロゲン源となる。それ故、アロマターゼ酵素の阻害剤は、閉経後乳癌および他のエストロゲン依存性疾患の処置に使用される。
【0005】
アロマターゼ阻害剤が乳癌および他のエストロゲン依存性疾患の生存可能な処置の選択肢として認識されだしたのは、つい最近のことである。そのように、これら阻害剤の使用はその勢いを得つづけている。アロマターゼ阻害剤は研究室ならびにいくつかの臨床試験で示されているように、ホルモン処置剤のファミリーに属し、閉経後女性に発見される乳癌に関連する有意な抗癌活性を生じる。アロマターゼ阻害剤は女性が大きなエストロゲン感受性を示すか、または有する場合に、特に有利であり、有効である。
【0006】
乳癌の2/3を超える事例が“エストロゲン感受性”と考えられることが確立され、広く信じられているが、その理由は癌が乳房領域全体に、およびそれを超えて成長し、増殖するからである。これに対応して、この過剰増殖を防止するために、アロマターゼ阻害剤を導入すると、これが閉経後女性のエストロゲン循環量を低下させ、結果としてエストロゲン感受性またはエストロゲン依存性腫瘍の成長を停止し、さらに萎縮させる。エストロゲン感受性癌はER+(エストロゲン受容体陽性)としても知られるが、他の人々はプロゲステロン受容体陽性(PR+)ともいう。
【0007】
癌細胞または腫瘍細胞は細胞膜に位置するそれぞれの受容体(ドッキングする場所)を有する。エストロゲンが産生され、体内に放出されると、これらの細胞受容体に結合する。従って、阻害処置の有効性を判定する際に、各受容体とそのエストロゲンとの結合効率を測定することが可能である。この結合効率は一般的に“受容体状態”と言われる。同時に、受容体状態は乳癌予後の侵入部分となる。
【0008】
多くのアロマターゼ阻害剤は、受容体がエストロゲンと結合するのを阻害するが、他のものはアンドロゲンをエストロゲンに変換するために機能するアロマターゼ酵素そのものを阻害する。さらに、アロマターゼ阻害剤は閉経期後、より効果的にエストロゲンを低下させるが、その理由は、閉経期においては両方の卵巣がエストロゲンの生産を止めるからである。しかし、身体においてエストロゲンが全く産生されなくなるとも言えない。閉経後に産生される少量のエストロゲンは、アロマターゼ酵素が他の天然に存在するホルモンをエストロゲンに変換した結果である。そのように、アロマターゼ阻害剤は、アロマターゼ酵素がエストロゲンの産生に使用されるのを効果的に防止するために開発されたものである。結果として、身体のエストロゲンレベルは低下し、エストロゲン依存性腫瘍が萎縮し始め、恐らく萎縮し脱落する。対照的に、閉経期前では、エストロゲンが主として卵巣で生産され、アロマターゼプロセスから産生される量はほんのわずかである。多くの研究は、アロマターゼ阻害剤が閉経期前女性でエストロゲンレベルを十分に低下させず、腫瘍の成長に影響することを示している。
【0009】
現在、実際に使用され、食品医薬品局(FDA)により承認されているアロマターゼ阻害剤の数は非常に限られている。より広く使用されている阻害剤の一部は、アリミデックス(Arimidex)(登録商標)、アロマシン(Aromasin)(登録商標)、およびフェマラ(Femara)(登録商標)などであり、これらはすべて数箇所での臨床試験を通過している。これらの阻害剤は、アロマターゼ酵素を阻害する意図した機能を達成する上で有効であるけれども、患者に多くの不所望な副作用を誘発し、結果としてそれらの処置をあまり一般向きでないもの、また望ましくないものとする。興味深いことに、これら承認された閉経後女性の処置剤は、腫瘍細胞表面のエストロゲン受容体を遮断し、また可逆的であるかまたは不可逆的である薬物からなる。しかし、それらの副作用は、限定されるものではないが、発汗、のぼせ、疲労、食欲変化、頭痛、骨疼痛、胸痛、咳、息切れ、および一部患者での血餅からなる。
【0010】
人体内のエストロゲンレベルを上昇させるために、エストロゲン(またはエストロジェン)の収集方法も存在する。かかる方法は妊娠したウマの尿から収集する方法である。この方法は利用可能であるが、多くの副作用、例えば、同様の発汗、のぼせ、疲労、食欲変化、頭痛、骨疼痛、胸痛、咳、息切れなどの副作用が存在する。従って、改良された収集手法を得るために、および/または身体で利用するためのより安全なエストロゲンホルモンを生じる改良された組成物を得ることを望んで、研究開発グループによって多くの努力がなされている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
エストロゲン産生を阻害するために、また身体で利用するためのエストロゲンを収集するために使用される手法は現在存在するが、発汗、のぼせ、疲労、食欲変化、頭痛、骨疼痛、胸痛、咳、息切れなどの副作用に対するチャレンジがなお存在する。従って、現行手法を増やすこと、または他の手法と置き換えることは、技術の改善につながる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は人体におけるエストロゲン作用に関する。より詳しくは、本発明は人体においてエストロゲン産生を選択的に阻害し、エストロゲン作用を提供するための食事組成物またはサプリメントに関し、この組成物はヤエヤマアオキ(学名、モリンダ・シトリフォリアL.(Morinda citrifolia L.))からの1種以上の加工処理製品を用いて製剤化する。
【0013】
本発明の実施は、学名、モリンダ・シトリフォリアL.(Morinda citrifolia L)として知られるヤエヤマアオキ(Mulberry plant)の製品から加工処理した食事組成物またはサプリメントを伴って行う。モリンダ・シトリフォリアの製品はモリンダ・シトリフォリアの果実、葉、種子、根、またはその他の部分から得ることができる。一実例において、食事サプリメントは仏領ポリネシアの純果実ピューレから再構成したモリンダ・シトリフォリア果汁である。サプリメントはまた他の天然のジュース、例えば、天然グレープジュース濃縮物、天然ブルーベリージュース濃縮物、および/またはもう1種の天然ジュース濃縮物を含み得る。一実例において、液体はモリンダ・シトリフォリアの果実から抽出し、をれを使用して消費用食事サプリメントを創出する。少なくとも食事サプリメントの一例はタヒチアンノニ(Tahitian Noni)(登録商標)”であり、モリンダ・インク(Morinda, Inc.)(主要業務地、5152N.エッジウッド・ドライブ、#100、プロボ(Provo)、UT、84604)から入手可能である。
【0014】
もう一つの実例において、食事サプリメントはモリンダ・シトリフォリアの葉から加工処理して、乾燥または粉末化した食事サプリメントとし、これを例えば、消費用の錠剤の形状とし得る。さらにもう一つの実例において、この組成物は個体の皮膚表面に塗布する経皮クリームの形状である。
【0015】
本発明の少なくとも一部の実例において、食事サプリメントまたは組成物は身体にエストロゲン作用を提供するが、食事サプリメントまたは組成物はエストロゲンより緩和であり、従って、付随する副作用をもたない。例えば、ホルモン置換療法は、乳房、子宮および/または卵巣などの身体領域のエストロゲン依存性細胞に癌を誘発し得る;食事サプリメントの利用は排泄が遅いため好ましい。
【0016】
食事サプリメントまたは組成物はこれらに置き換わる能力を提供して、ホルモン置換療法における代用品として作用する;それらは弱いので、もしあなたが高濃度の天然エストロゲンを有するならば、それらがその天然エストロゲンの活性を弱め、もし非常に低濃度の天然エストロゲンが存在するならば、それらがエストロゲン作用を支持する。
【0017】
ある実例において、女性にモリンダ・シトリフォリアの葉、果汁または他の製品の抽出物を、液体、ドライカプセルまたはクリームの形状で与える。一実例において、個体は1日に最低1グラム量を消費する。従って、少なくとも本発明の一部実例によると、食事サプリメントは閉経開始時などのほてり、夜間発汗、出血、うつ状態などの症候を防止または克服するため、個体身体内にエストロゲン作用を提供するために個体が消費するか、さもなくば使用するものとして提供される。食事サプリメントはさらに骨粗しょう症を予防または改善する。
【0018】
造骨細胞および破骨細胞と呼ばれ、関与する2種類の細胞が存在する。造骨細胞は骨を再生するためのものであり、破骨細胞は骨物質の塩分排泄のためのものである。芽細胞のカルシウムレベルは一定のレベルになければならず、骨はカルシウムレベルのバッファーである。もしカルシウムレベルが血中で低下すると、カルシウムレベルを維持・上昇させるに際し、骨物質が塩として排泄される。そして、もし女性が妊娠しているなら、その胎児が自らの骨格を作り上げねばならないために、血液から大量のカルシウムを抽き出すこととなる。そして、従って、母親の骨格における骨物質の代謝回転が増大することとなる。妊娠期間中には高レベルのエストロゲンが存在し、このエストロゲンがこれら造骨細胞におけるこのプロセスにとって重要である;造骨細胞は骨の再生にとって重要であり、閉経期間中、エストロゲンレベルは下降し続ける。再生プロセルは弱まり、女性は骨物質を失い、骨粗しょう症となる。そのため、これはエストロゲン作用を提供する1つの方法であり、身体再補充の助けとなる。従って、少なくとも本発明の一部実例によると、モリンダ・シトリフォリアからの加工処理製品、例えば、葉、果汁またはモリンダ・シトリフォリアの他の部分からの製品が身体に選択的にエストロゲン作用を提供するために使用される。
【0019】
少なくとも一部の実例において、食事サプリメントはアンドロゲンをエストロゲンに変換するアロマターゼまたはアロマターゼ酵素を阻害し、それによって受容体がエストロゲンと結合するのを阻害し、エストロゲンの産生を低下および/または調節する;同様に、身体内で産生されるエストロゲンの量を低下させ、アロマターゼの阻害を介してかかる産生を調節する;これらは癌の処置、取分け、エストロゲン依存性癌腫の処置のために、1種以上の加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品を用いて製剤化した、またはそれを含んでなる 天然医薬組成物の安全な既定用量を、安全な既定期間、身体に導入する(摂取する)ことにより実施する。
【0020】
一実例において、ある量の加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品は、本明細書に記載したプロセスを用い、果汁、葉、ピューレジュースまたはジュースピューレ、果肉、種子油、および/または食物繊維の形状で得る。引き続き、これらのいずれか1種または組合わせのある量を他の成分と共に製剤化し、天然医薬組成物を創出する;この組成物はアロマターゼ酵素の阻害を介して、有意な健康上の利益を提供するために、また癌細胞に対し防御作用を提供するために製剤化する。
【0021】
本発明の実例は、哺乳動物の身体内でアロマターゼまたはアロマターゼ酵素の阻害のために、少なくとも1種の加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品により製剤化した天然医薬組成物、およびその投与方法を特徴とする。
【0022】
本発明の実例は、さらに少なくとも1種の加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品をその数種の形状(好ましくは、果汁または葉の粉末)で含み、必要に応じて、天然または人口の他の成分を用いて製剤化した天然医薬組成物を包含する。好適な天然医薬組成物は経口的に、または静脈注射により投与し得る液体であり、その場合に有効成分、すなわち、モリンダ・シトリフォリアが組織内吸収され、アロマターゼを阻害し、および/またはエストロゲンの産生を低下/調節する。
【0023】
本発明の実例は、さらにアロマターゼを阻害する方法、および有効成分として少なくとも1種の加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品を含んでなる天然医薬組成物の予防投与を介して癌細胞の増殖を処置、阻害、予防、および逆転する方法を特徴とする。
【0024】
本発明の方法とプロセスがエストロゲン産生を選択的に阻害し、および/または身体にエストロゲン作用を提供する分野において特に有用であることが証明されたが、当業者は、この方法とプロセスが、様々な異なる適用に、また様々な異なる形態で使用され、モリンダ・シトリフォリアからの加工処理製品を含む組成物を生じ、エストロゲン産生を阻害および/または穏やかなエストロゲン作用を提供することによる選択的エストロゲン制御を提供し得ることを認識し得る。
【0025】
本発明の諸々の特徴および利点は、以下の記載および添付の請求項に説明され、あるいはそれらから明らかなものとなるであろう。この特徴および利点は添付の請求項に特に指摘した機器類と組合わせることにより実現かつ取得可能である。さらに、本発明の特徴および利点は本発明の実施により知り得るものであり、また本明細書に説明するように、その記載から明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明は人体におけるエストロゲン作用に関する。より詳しくは、本発明は人体においてエストロゲン産生を選択的に阻害し、エストロゲン作用を提供するための食事組成物またはサプリメントに関し、この組成物はヤエヤマアオキ(学名、モリンダ・シトリフォリアL.(Morinda citrifolia L.))からの1種以上の加工処理製品を用いて製剤化したものである。
【0027】
本発明は、エストロゲンの産生を選択的に阻害し、またエストロゲン作用を提供する方法と製剤、および哺乳動物において癌細胞増殖を処置し、防止する方法と製剤、ならびにエストロゲン依存性癌性腫瘍の増殖に寄与する哺乳動物におけるエストロゲン産生を低下させる方法と製剤を記載し、特徴づける;それぞれは加工処理した形状の少なくとも1種のモリンダ・シトリフォリア製品を含んでなる天然医薬製剤の予防的投与を経由する。
【0028】
本発明の現在好適な態様は、より詳細な説明をいくつかのセクションに分けたことで、よりよく理解されるであろうし、その利益および有利な点も明瞭に指摘されるであろう;その第一点はモリンダ・シトリフォリアに関して、その起源、プロセシング手法、および健康上の利点を含めての一般的な考察、ならびに本明細書に記載した天然医薬製剤において中心となる有効成分として使用される加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品の産生と製造に採用される方法に関係する;第二点はエストロゲン作用を提供するために使用する加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品を含んでなる製剤と組成物に関してのより詳細な具体的な考察である;そして、第三点は身体内でアロマターゼを阻害し、またエストロゲン産生を低下/調節するために使用する加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品を含んでなる天然医薬製剤および組成物、ならびにこれらの天然医薬を投与してエストロゲン依存性癌細胞の成長、増殖、転移および活力を阻害する種々の方法に関してのより詳細な具体的な考察である。実験研究の例およびその得られた結果を本明細書に提供する。
【0029】
従って、本発明の以下の開示は3つの副標題、すなわち、“食事サプリメント”、“エストロゲン作用の供与”、および“エストロゲン産生阻害”に分ける。副標題の利用は読者の便宜のためのみのもであり、如何なる意味でも制限と解釈されるべきではない。
【0030】
食事サプリメント
本発明の態様は、高さ10mまでの低木または小型の樹木であるヤエヤマアオキ(学名、モリンダ・シトリフォリアL.(Morinda citrifolia L.))の製品から加工処理する食事サプリメントと関連して実施する。葉は長楕円または卵形で対生に並ぶ。小型の白い花は多肉質、球形の頭花様のクラスターに含まれている。果実は大きく、多肉質で卵形である。成熟時、果実はクリームないし白色で食用とし得るが、不快な味と臭気を有する。この植物は東南アジア原産であり、早期にインドから東部ポリネシアの広い地域に広がった。これは野生種として何処にでも成長し、また農場や小さな個人の菜園で栽培されてもいる。モリンダ・シトリフォリアの花は小さく白色であり、3ないし5の浅裂を有し、管状、芳香性で、長さが約1.25cmである。花は複果実に発達し、卵形、長楕円形または球形の塊状体に融合した多くの小さな石果から構成され、ワックス状の白色または緑白色または黄色の半透明の表皮をもつ。果実はその表面に“芽”をもち、ジャガイモに似ている。果実は果汁に富み、苦味があり、にぶい黄色または黄色−白色であり、多数の赤褐色の硬い長方形−三角形の翼状の2細胞核を含み、それぞれの核は4個の種子を含む。
【0031】
果実は完熟すると腐ったチーズ様の明瞭な臭気を有する。この果実はいくつかの民族が食物として食しているが、モリンダ・シトリフォリア植物の最も一般的用法は赤色および黄色の色素源としてであった。最近、モリンダ・シトリフォリア植物の栄養的および健康的便益性に興味が持たれているので、以下にさらに考察する。
【0032】
モリンダ・シトリフォリア果実はすべての実用化の目的で食用に適さないので、ヒトの消費に適した味とするために、またエストロゲン作用を提供し、アロマターゼを阻害し、癌細胞の処置に使用する天然医薬に含めるために、加工処理しなければならない。加工処理したモリンダ・シトリフォリア果汁は、完熟したモリンダ・シトリフォリア果実の果汁と果肉から種子と皮を分離し;果汁から果肉を濾去し;果汁をパッケージに入れることにより調製し得る。別法として、果汁をパッケージに入れずに、むしろそのままを1成分として他の食品に含め、凍結または滅菌する。ある態様においては、果汁と果肉は他の成分と混合するために、均一な混合物にピューレとすることができる。他のプロセスは果実と果汁を凍結乾燥することである。果汁は最終ジュース製品の生産に際し、もとにもどすことができる。さらに他のプロセスでは果汁をどろどろにする前に、空気乾燥する。
【0033】
本発明の態様は、モリンダ・シトリフォリアの葉からモリンダ・シトリフォリア製品の抽出物を得ること、およびその製品を用いて、身体でのエストロゲン産生を阻害し、エストロゲン作用を提供する消費用カプセルまたは錠剤に使用する組成物とすることを期待する。
【0034】
本発明の態様はまた、モリンダ・シトリフォリア植物から抽出した果汁および/またはピューレ果汁の使用を期待する。モリンダ・シトリフォリア果汁を製造するための現在好ましいプロセスでは、果実を手で摘み取るか、または機械装置により摘み取る。果実は直径が少なくとも1インチ(2〜3cm)から12インチ(24〜36cm)となったときに収穫し得る。果実は、好ましくは、その色が暗緑色から黄緑色ないし白色にまで及び、その間で徐々に変化する。果実は収穫後およびいずれかのプロセシングを始める前に、完全に洗浄する。
【0035】
果実は0〜14日、成熟または熟成させるが、殆どの果実は2〜3日保存される。果実は地面に接触しないように装置上に置いて、成熟または熟成させる。このましくは熟成の間、布地または網状物で覆うが、覆いがなくても熟成させ得る。さらなるプロセシングの準備が整ったとき、果実は淡緑色、淡黄色、白色または半透明などわずかに着色する。果実は損傷物について、または過度に緑色および堅く硬化したものについて検査する。損傷硬化した緑色果実は合格品から選別する。
【0036】
成熟および熟成した果実は、好ましくは、さらなるプロセシングおよび移送のために、樹脂の内張りをした容器に入れる。熟成果実の容器は0〜30日間保存する。殆どの果実容器はプロセシング前に7〜14日間保存する。選択肢として、容器はさらなるプロセシングの前に、冷蔵条件下に貯蔵する。果実を貯蔵容器から取り出し、手動または機械式セパレーターを経て加工処理する。種子と皮は果汁と果肉から分離する。
【0037】
果汁と果肉は貯蔵および移送用容器に詰めることができる。あるいは、果汁と果肉はそのまま果汁完成品に加工処理することができる。この容器は冷蔵、冷凍、または室温の条件で保存し得る。
【0038】
モリンダ・シトリフォリアの果汁と果肉は、好ましくは、均一な混合物として混合し、その後、他の成分、例えば、着香料、甘味剤、栄養成分、植物性薬品、および着色料などと混合し得る。果汁完成品は、好ましくは、最低181oF(83℃)の温度またはより高い212oF(100℃)の温度で加熱および滅菌する。
【0039】
製造されるもう一つの製品は濃厚型または希釈型のモリンダ・シトリフォリアのピューレおよびピューレジュースである。ピューレは本質的に種子と分離した果肉であり、本明細書に記載の果汁製品とは異なる。
【0040】
各製品はプロセシング温度に抵抗し得るプラスチック、ガラス、または他の適当な材料の最終容器に詰め、封印する。容器は充填温度で維持するか、または急速に冷却し、次いで搬送容器に入れる。搬送用容器は、好ましくは、最終容器中の製品の温度を維持または制御する材料と様式で包装する。
【0041】
果汁と果肉はさらに濾過装置により果肉を果汁から分離することにより加工処理し得る。濾過装置は、限定されるものではないが、好ましくは、遠心分離デカンター、1ミクロンから2000ミクロンまでのサイズ、より好ましくは500ミクロン未満のサイズのスクリーンフィルター、フィルタープレス、逆浸透濾過、および他の標準的市販濾過装置からなる。操作濾過圧は、好ましくは、0.1psigないし約1000psigの範囲である。流速は、好ましくは、0.1g.p.m.ないし1000g.p.m.の範囲であり、より好ましくは5〜50g.p.m.である。含水果肉は少なくとも1回ないし10回まで洗浄濾過し、果肉から果汁を除く。含水果肉は一般にその繊維含量が10〜40重量パーセントである。含水果肉は、好ましくは、最低181oF(83℃)の温度で滅菌し、次いでさらに加工処理するためのドラムに詰めるか、または高繊維製品とする。
【0042】
加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品はまた食物繊維としても存在し得る。さらに、モリンダ・シトリフォリア製品はモリンダ・シトリフォリアの葉から採取した抽出物(例えば、粉末化抽出物)として存在し得る。なおさらに、加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品は、油の形状でも存在し得る。モリンダ・シトリフォリアの油は、一般にトリグリセリドとして数種の異なる脂肪酸の混合物、例えば、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、およびリノレン酸などの脂肪酸および少量存在するその他の脂肪酸の混合物である。さらに、この油は抗酸化剤を含み、油の変質を阻害する。通常の食品等級の抗酸化剤を好ましくは使用する。
【0043】
モリンダ・シトリフォリアは天然成分に富んでいる。例えば、天然成分は:(葉部から)アラニン、アントラキノン、アルギニン、アスコルビン酸、アスパラギン酸、カルシウム、ベータ−カロテン、システイン、シスチン、グリシン、グルタミン酸、グリコシド、ヒスチジン、鉄、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、ナイアシン、フェニルアラニン、リン、プロリン、レジン、リボフラビン、セリン、ベータ−シトステロール、チアミン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、ウルソール酸、およびバリン;(花部から)アカセチン−7−o−ベータ−d(+)−グルコピラノシド、5,7−ジメチルアピゲニン−4'−o−ベータ−d(+)−ガラクトピラノシド、および6,8−ジメトキシ−3−メチルアントラキノン−1−o−ベータ−ラムノシル−グルコピラノシド;(果実から)酢酸、アスペルロシド、ブタン酸、安息香酸、ベンジルアルコール、1−ブタノール、カプリル酸、デカン酸、(E)−6−ドデセノ−ガンマ−ラクトン、(Z,Z,Z)−8,11,14−エイコサトリエン酸、エラジン酸、デカン酸エチル、へキサン酸エチル、オクタン酸エチル、パルミチン酸エチル、(Z)−6−(エチルチオメチル)ベンゼン、オイゲノール、グルコース、ヘプタン酸、2−ヘプタノン、ヘキサナール、へキサンアミド、ヘキサン二酸、ヘキサン酸(ヘキソイック酸)、1−ヘキサノール、3−ヒドロキシ−2−ブタノン、ラウリン酸、リモネン、リノレン酸、2−メチルブタン酸、3−メチル−2−ブテン−1−オール、3−メチル−3−ブテン−1−オール、デカン酸メチル、エライジン酸メチル、ヘキサン酸メチル、3−メチルチオ−プロパン酸メチル、オクタン酸メチル、オレイン酸メチル、パルミチン酸メチル、2−メチルプロパン酸、3−メチルチオプロパン酸、ミリスチン酸、ノナン酸、オクタン酸(オクトイック酸)、オレイン酸、パルミチン酸、カリウム、スコポレチン、ウンデカン酸、(Z,Z)−2,5−ウンデカジエン−1−オール、およびボミホール;(根部から)アントラキノン、アスペルロシド(ルビクロン酸)、ダムナカンタール、グリコシド、モリンダジオール、モリンジン、モリンドン、粘液状物質、ノル−ダムナカンタール、ルビアジン、ルビアジン・モノメチルエーテル、レジン、ソランジジオール、ステロール、およびトリヒドロキシメチルアントラキノン−モノメチルエーテル;(根部樹皮から)アリザリン、クロロルビン、グリコシド(ペントース、ヘキソース)、モリンダジオール、モリンダニグリン、モリンジン、モリンドン、樹脂状物、ルビアジン・モノメチルエーテル、およびソランジジオール;(木部から)アントラガロール−2,3−ジメチルエーテル;(組織培養物から)ダムナカンタール、ルシジン、ルシジン−3−プリメベロシド、およびモリンドン−6ベータ−プリメベロシド;および(植物から)アリザリン、アリザリン−アルファ−メチルエーテル、アントロキノン、アスペルロシド、ヘキサン酸、モリンダジオール、モリンドン、モリンドゲニン、オクタン酸、およびウルソール酸;などである。
【0044】
最近、上記のように、モリンダ・シトリフォリアを含む製品の使用に由来する、多くの健康上の有益性が見出されている。モリンダ・シトリフォリアの有益性の一つはゼロニンを単離、産生する能力において見出される;ゼロニンは身体内において生理学的に活性な比較的小さなアルカロイドである。ゼロニンは植物、動物および微生物の事実上すべての健常細胞に存在する。たとえモリンダ・シトリフォリアが無視し得る量の遊離のゼロニンを有するとしても、プロゼロニンと呼ばれる相当量のゼロニン前駆体を含んでいる。さらに、モリンダ・シトリフォリアはプロゼロニンからゼロニンを放出する酵素プロキセロナーゼの不活性な形状を含む。標題“ノニの薬理学的に活性な成分”とする報文(R,M. Heinicke; ハワイ大学)は、モリンダ・シトリフォリアがプロゼロニンとプロキセロナーゼの構築ブロックであるため、“ゼロニンの単離に使用するための最良の原材料”であると述べている。これらの構築ブロックは体内でのゼロニンの単離と産生を援助する。実質的な栄養分ゼロニンの機能は4倍である。
【0045】
第一に、ゼロニンは小腸に見出される休眠酵素を活性化する働きをする。これらの酵素は効率的な消化、沈静神経、および全体の肉体的および情動的エネルギーにとって重要である。第二に、ゼロニンはタンパク質分子の形状と柔軟性を保護、維持して、それらの分子が細胞膜を通過し得るようにし、健常組織の形成に使用され得るようにする。これらの栄養が細胞内に入らなければ、細胞はその作業を効率的に実施することができない。ゼロニンを産生するプロゼロニンがなけれは、我々の細胞、従って身体は病気になる。第三に、ゼロニンは細胞膜の細孔が拡張するのを助ける。この拡張はペプチドの大きな鎖(アミノ酸またはペプチド)が細胞に入るのを可能とする。もしこれらの鎖が使用されないならば、それらは廃棄物となる。第四に、プロゼロニンから作られるゼロニンは、栄養物が良好に吸収されるように、細孔を拡張する助けとなる。
【0046】
各組織はゼロニン吸収用の受容体部位をもつタンパク質を含む細胞を有する。これらタンパク質のあるものは、不活性形状の酵素であり、この酵素は活性となるために吸収されたゼロニンを必要とする。従って、ゼロニンは身体のプロコラゲナーゼ系を特定のプロテアーゼに変換することにより、迅速に、安全に、死んだ組織を皮膚から取り除く。その他のタンパク質はゼロニンと反応した後、ホルモンに対して潜在的な受容体となる。従って、ヒトの感覚を健康とする際のモリンダ・シトリフォリアの作用は、多分、ある種の脳の受容体タンパク質を幸福のホルモンであるエンドルフィンの活性な吸着部位に変換するゼロニンにより惹き起こされる。他のタンパク質は腸、血管、その他の身体臓器の膜を通る細孔を形成する。これらのタンパク質上にゼロニンを吸収して、細孔の形状を変化させ、結果として膜を通過する分子の通路に影響する。
【0047】
多くの有益性の故に、モリンダ・シトリフォリアは、癌、関節炎、頭痛、消化不良、悪性腫瘍、骨折、高血圧、糖尿病、疼痛、感染症、喘息、歯痛、斑点、免疫系不全、その他を有する個体に、多くの事例の効果を提供することが知られている。
【0048】
モリンダ・シトリフォリアを含有する組成物は、経口用途、全身投与、注射、その他に適した形状であってもよい。経口組成物に関して、かかる組成物は、例えば、錠剤、またはロゼンジ、水性もしくは油状懸濁液、分散性粉末または顆粒、エマルジョン、シロップまたはエリキシルとして存在する。経口用途を企図する組成物は、モリンダ・シトリフォリア組成物の製造のための技術において既知の方法に従って調製可能であり、かかる組成物は甘味剤、芳香剤、着色剤および保存剤からなる群より選択される1種以上の薬剤を含有し得る。錠剤は錠剤の製造に適する非毒性の医薬的に許容し得る添加剤と混合したモリンダ・シトリフォリアを含む。これらの添加剤は、例えば、不活性の賦形剤、顆粒化剤と崩壊剤、結合剤、および滑沢剤であり得る。錠剤は被覆しなくともよいし、あるいは既知手法により被覆して、胃腸管での崩壊および吸収を遅延させ、それによって長期にわたる持続作用を提供することができる。例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの時間遅延物質を採用し得る。
【0049】
水性懸濁液は水性懸濁液の製造に適する添加剤と混合してモリンダ・シトリフォリアを含む。かかる添加剤は懸濁剤、例えば、ナトリウム・カルボキシメチル−セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシ−プロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニル−ピロリドン、トラガカントガムおよびアラビアゴムである;分散剤または湿潤剤は天然産のホスファチド、例えば、レシチン、またはアルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物、例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン、またはエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物、例えば、ヘプタデカエチレン−オキシエタノール、またはエチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物、例えば、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトール、またはエチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトール無水物から誘導される部分エステルとの縮合生成物、例えば、モノオレイン酸ポリエチレンソルビタンである。
【0050】
従って、本発明の態様はエストロゲンの産生を選択的に阻害し、エストロゲン作用を提供する。一部態様において、液状または乾燥抽出物はモリンダ・シトリフォリアからの製品を含んでなる。さらなる態様において、製品は消費を容易にするため、カプセルで提供される。一部態様において、少なくとも1グラムを症候の処置に必要な期間、毎日消費する。
【0051】
エストロゲン作用の供与
上記のように、本発明は人体におけるエストロゲン作用を制御することに関する。より詳しくは、本発明は人体においてエストロゲン産生を選択的に阻害し、エストロゲン作用を供与するための食事組成物またはサプリメントに関し、この組成物はヤエヤマアオキ(学名、モリンダ・シトリフォリアL.(Morinda citrifolia L.)として知られる)からの1種以上の加工処理製品を用いて製剤化する。
【0052】
フィトエストロゲンは植物に存在するある種化合物であり、その作用は天然のエストロゲンに類似している。取分けフィトエストロゲンに富む植物は:サラシナショウマ(シミシフガ・ラセモーサ(Cimicifuga racemosa))、ダイズ(グリシン・マックス(Glycine max.))、アカツメクサ(トリフォリウム・プラテンス(Trifolium pratense))およびホップ(フムルス・ルプラス(humulus lupulus))である。我々のデータはモリンダ・シトリフォリア(果実および葉)もまたエストロゲン活性を含むことを示す。フィトエストロゲンに富む食事を摂取した女性が閉経後に問題が少ないという証拠がある。
【0053】
モリンダ・シトリフォリアの葉のアルコール抽出物のエストロゲン活性は、2種類のインビトロアッセイにて検討した。(1.)単離したエストロゲン受容体アルファおよびベータ(ER−アルファ、ER−ベータ)上でのエストロゲン置換;(2.)イシカワ細胞(ヒト子宮内膜癌)におけるアルカリ性ホスファターゼの誘発。モリンダ・シトリフォリア(タヒチ起源)の粉末乾燥葉のアルコール抽出物を使用した。抽出物1mlは葉100μlを表す。
【0054】
エストロゲン置換に関しては、組換えER−アルファおよびER−ベータを購入した。受容体はトリチウム標識したエストラジオールで飽和した。試験物質を加えた後、遊離の未結合放射活性を測定する。使用した方法はクイパーらの方法(1998)に従った(Kuiper GG, Lemmen J G, Carlsson B, Corton J C, Safe S M, van der Saag P T, van der B B and Gustafsson J A (1998) Interaction of Estrogenic Chemicals and Phytoestrogens with Estrogen Receptor Beta (エストロゲン受容体ベータによるエストロゲン性化合物とフィトエストロゲンの単離). Endocrinology 139: pp 4252-4263。
【0055】
結果は両方の受容体から強いエストラジオールの置換が観察されることを示した。置換は100%のレベルに達し、これはフィトエストロゲンに顕著であった。葉抽出物のER−アルファに対する親和性はER−ベータのほぼ5倍大きかった。
【0056】
酵素アルカリ性ホスファターゼの誘発は、エストロゲン受容体の制御下にある。エストラジオールが骨の再生に対して調節機能を有することは既知である。アルカリ性ホスファターゼはこのプロセスにおいて重要な酵素である。イシカワ細胞はエストロゲン活性をもつ化合物のアゴニスト作用を検討するためのモデルとして使用する(Wober J, Weisswange I and Vollmer G (2002) Stimulation of Alkaline Phosphatase Activity in Ishikawa Cells Induced by Various Phytoestrogens and Synthetic Estrogens (種々のフィトエストロゲンおよび合成エストロゲンにより誘発されるイシカワ細胞におけるアルカリ性ホスファターゼ活性の刺激). J Steroid Biochem Mol Biol 83: pp227-233)。
【0057】
モリンダ・シトリフォリアの葉の抽出物は、イシカワ細胞においてアルカリ性ホスファターゼの緩和であるが有意な誘発を示した。最大効果は0.3ml/ml(30mg乾燥葉/mlを表す)にて達成された。より高濃度では酵素誘発の阻害を惹き起こした。
【0058】
モリンダ・シトリフォリア葉のアルコール抽出物のエストロゲン活性は、エストロゲン活性の研究に一般的に使用される2種類のインビトロアッセイにて証明した。両方のアッセイ法が陽性作用を示した。この結果はエストロゲン欠損を原因とする症候(例えば、閉経、卵巣切除)の処置における、ノニ葉の潜在的な用途を示唆する。
【0059】
フィトエストロゲンおよびエストロゲン様分子はエストロゲン受容体に結合可能であり、それが結果として細胞および組織におけるエストロゲン活性を模倣する。最近、ダイズ植物からのイソフラボンが、副作用をもたない健康上の有益性を有する選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)に関連して選択性のあることが証明された。その有益性は乳癌の予防であり、増殖阻止を惹き起こし、一部事例ではインビトロおよびインビボで前立腺癌にアポトーシスを起こし、また骨粗しょう症を予防する。
【0060】
フィトエストロゲンのあるものは抗アンドロゲン作用および抗酸化活性を有すると報告されている。そのメカニズムは、5α−レダクターゼ、17β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ、アロマターゼ、チロシン特異プロテインキナーゼおよびDNAトポイソメラーゼIIの阻害である。エストロゲン様分子の生物活性に対して与えられた最良の解釈の一つは、フィトエストロゲンが弱いエストロゲン性を示すが、細胞状況依存性およびプロモーター依存性であるある種明瞭なパターンのERアゴニストとERアンタゴニスト活性を誘発すると結論した;このことはこれらの弱いエストロゲン性化合物が組織特異的インビボERアゴニストまたはアンタゴニスト活性を誘発することを示唆している。
【0061】
いくつかの研究は、ある種のフィトエストロゲンが、アンドロゲンをエストロゲンに変換する酵素、すなわち、アロマターゼおよび17β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1型および5型(他の酵素ではない)を阻害し得ることを証明している。以下に示すように、モリンダ・シトリフォリアの加工処理製品を有する食事サプリメントは、アロマターゼ酵素を阻害する。かかる食事サプリメントもまたエストロゲン作用を提供する。
【0062】
タヒチのノニ(Noni)(登録商標)ジュースはピクノゲノールよりも高い抗酸化性を有する。エストロゲン様に作用するが、副作用はもたない化合物は、マウスにおいて脆弱骨病を予防することが見出された。その発見は老齢女性において、ホルモン置換療法(HRT)と関連する癌および心臓病のリスクのために、HRTの利用を止めた女性にとって必要な介助と安心を提供し得る。
【0063】
過去のホルモン置換療法(HRT)においては、エストロゲンおよびエストロゲン誘導体が骨粗しょう症に対する予防薬として使用されたが、一部の国ではその副作用のために今では許可されていない。そのため、ホルモン置換療法は重篤な症候について制限されるが、緩和な症候を処置しようとする女性もまたそれを好まないため制限される。
【0064】
タヒチ・ノニ(登録商標)ピューレジュース濃縮(TNPJC)乾燥品につき、ICT由来未成熟メスマウスにおいて、最大耐性用量の4000mg/kgを1日1回3日連続経口投与し、可能性のあるエストロゲン作動性について評価した。TNPJCの乾燥品はローターバップ(Rotor Vap)により、圧力・低温で得た。
【0065】
投与した4000mg/kgの用量が子宮の含湿重量(乾燥重量ではない)を、媒体(vehicle)群に相対的に約50%増大させる(β−エストラジオール・3−ベンゾエートは0.03mg/kgで子宮含湿重量を83%増大させる);このことは可能性としてエストロゲンアゴニスト活性を示している。これはまた用量依存様式であることを示唆している。
【0066】
TNPJCの乾燥品の大用量は50%増大させるが、一方、エストラジオール・3−ベンゾエートの微少用量(0.03mg/kg)は、上記の重量増加において劇的に増大させる。
【0067】
簡単に説明すると、タヒチ・ノニ・ピューレジュース濃縮物の抗アロマターゼ作用と、タヒチ・ノニの抗癌、抗酸化およびその他の有益な作用は、エストロゲン様化合物の副作用を防止するが、また設計した用量でエストロゲン様作用も有する;これは閉経間近および閉経後の女性にとって骨関節症、骨粗しょう症などの予防、およびその他すでに上でのべた健康上の有益性を説明し得るものである。
【0068】
本発明の態様によると、モリンダ・シトリフォリアの加工処理製品を有する食事サプリメントは緩やかなエストロゲン性作用を提供する。天然のホルモンは非常に速い代謝回転を示し、その結果、それらが体細胞内プロセスにより放出され、そこでもし急速な調節系を保障するために、ホルモンである調節因子の制御を得なければならないならば、唯一の方法は新たなホルモンがその系によって放出されるように、それを除くことである。そこで、もしあなたが天然のエストロゲンを採るなら、この成分の半減期は非常に短い。そこで、一定レベルのホルモンを供給するためには、天然のホルモンと同様の活性を示し、それほど急速に系から除去されることのない化合物を採用しなければならなくなる;そのため、化学的変更が分子についてなされる。
【0069】
例えば、ステロイドはこの系上に1エストロゲン群を含むが、血液からエストロゲンを除去する天然の酵素はこの誘導体を変換することができない―このものは長時間身体中で活性のままである。数日間または数週間にわたる一定の処置のため、天然のホルモンを使用することはできず、さらにゆっくりと身体から除去される誘導体を採用しなければならない。従って、加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品による食事サプリメントを使用し得る。これは天然のホルモンに非常に似た作用を示し、非常に強力である。その作用は非常に強く、時には天然のホルモンよりも強い;それ故、ホルモンの副作用はこれらの化合物により増強される。また、フィトエストロゲンは化学的観点ではエストロゲンではないが、生物学的観点からはエストロゲンである。それ故、それらはエストロゲン効果を提供するように作用するので、系に干渉し、その反応または結果は似てはいるが、エストロゲンと同じではない。その作用は弱い―作用のピークはない。
【0070】
エストロゲンの存在下、それらはエストロゲン作用とも拮抗し得る。それ故、生体エストロゲンの適切性については時々刻々多くの論争がある。フィトエストロゲンに富む食事を摂取する女性は乳癌の発生率が低く、閉経期でも問題はすくない;それ故、フィトエストロゲンは様々な天然食物―取分けダイズとその他の植物に存在する。ダイズはフィトエストロゲンに富み、日本と中国の女性は多くのダイズ製品を食する。
【0071】
本発明の少なくとも一部の態様によると、加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品を含む食物サプリメントは経皮または経粘膜クリームなどのカプセルまたはクリームで提供し得る。
【0072】
加工処理したモリンダ・シトリフォリアの葉についての吸収速度は、経口摂取について高い。エストロゲン活性化合物を見出すために、あなたは一定の終末点を持たなければならない。そこで、エストロゲンが体内または細胞内ですることは、細胞に存在する受容体を見つけ出し、次いでその受容体に結合し、次いでそのエストロゲンと受容体の複合体がDNAに結合し、次いで特定のタンパク質の誘発を開始することであり、これによってこのタンパク質が細胞によって産生される;これが作用メカニズムである。従って、あなたはエストロゲン活性を見出すために、このメカニズムに従うことができる。
【0073】
先ず、あなたはこの化合物が受容体に結合することを示すが、それを実施するために、あなたは受容体を放射活性型の天然エストロゲンで飽和させ、もう一つの化合物を受容体に加える;それによりこの化合物が受容体からエストロゲンを放出させるが、その理由は天然のエストロゲンと他のエストロゲンとの間には受容体部位での競合があるからである。もし化合物が結合するなら、この化合物はエストロゲンを放出させる。これであなたは化合物が結合すると言える(これが第一段階である)が、しかし、これは次の段階―すなわち、エストロゲン・受容体複合体がDNAに結合し、特定タンパク質の一定割合の誘発を開始させること―が実施し得るかどうかを語ってはいない。
【0074】
化合物はエストロゲン受容体に結合することはできるが、エストロゲン作用の使用にはならず、そうなったところで、アンタゴニストとして作用する。次いで、この化合物は受容体を占拠するため、エストロゲンが遊離の受容体を見出せず、作用することができないので、エストロゲンの作用が阻害される。それ故、しかし我々は受容体に結合し、エストロゲンとして作用する化合物を求めている。これは特定タンパク質の供給を誘発する。それ故、我々は両方のアッセイを実施する。最初、我々は受容体への結合を検討し、次に、作用終末点を求める。
【0075】
モリンダ・シトリフォリア葉の抽出物はエストロゲン様に反応し、エストロゲンの効果を供与する。しかし、このものは天然のエストロゲンよりも作用が弱く、従って、副作用を有しない。
【0076】
もしホルモン置換療法に際し、乳房、子宮、卵巣などのエストロゲン依存性細胞にそれが癌を誘発するという不利益があるなら、大用量のエストロゲンで処置するか、天然のエストロゲンから誘導されるが、排泄が遅いためその作用が長く持続する合成エストロゲンがエストロゲン依存性細胞に取り込まれたということである。もし一定期間、多分数年間、大用量のエストロゲンで女性を処置するなら、乳癌または子宮癌または卵巣癌の発症率が増大し、特に、乳癌および子宮内膜癌が増大する。
【0077】
従って、そこで我々はホルモン置換療養を拒絶しようと試みるが、女性はホルモン置換療法に替わる方法を必要とする;これらの化合物は作用は弱いが、興味のあることは以下のことである:もし高濃度の天然のエストロゲンが存在するなら、それら化合物はアンタゴニストとして作用する;この意味することは、それら化合物が天然のエストロゲン活性を弱めることである;そして非常に低濃度の天然エストロゲンが存在する場合には、それら化合物がエストロゲンとして作用し、その結果、それらがエストロゲン作用を支持するか、またはエストロゲン効果を示す。そこでそれが意味することは、女性が高エストロゲン濃度または極低エストロゲン濃度という極端な状況を経験しないようこれらが助けるという極端な状況である。
【0078】
女性が一般に経験する症候とは、ほてり、夜間発汗および/または出血が永遠に止まるまでのある時期の閉経初期のうつ状態などである。彼女らは非常に強い出血とうつ状態を経験する。もう一つの長期間の影響は骨粗しょう症である;そこでは骨物質が骨物質での永久的変化があり、その結果が意味することは、骨物質がゆるくなり、そして再び固化することである。そこには造骨細胞および破骨細胞と呼ばれ、関与する2種類の細胞が存在する。造骨細胞は骨を再生するためのものであり、また、破骨細胞は骨物質の塩分排泄のためのものである;そこで、芽細胞のカルシウムレベルは一定のレベルになければならず、骨はカルシウムレベルのバッファーとなるため、このことは重要である。もしカルシウムレベルが血中で低下すると、カルシウムレベルを維持・上昇させるに際し、骨物質が塩として排泄される。そして、もし女性が妊娠しているなら、その胎児が自らの骨格を作り上げねばならないために、血液から大量のカルシウムを抽き出すこととなる。そして、従って、母親の骨格における骨物質の代謝回転が増大しなければならず、妊娠期間中のエストロゲンについては、高レベルのエストロゲンが存在する;このエストロゲンはこれら造骨細胞におけるこのプロセスにとって重要である;造骨細胞は骨の再生にとって重要であり、閉経期間中、エストロゲンレベルは下降し続ける;再生プロセルは弱まり、女性は骨物質を失い、骨粗しょう症となる。
【0079】
評価は化合物MDA−6(PT#1026431)の活性について、酵素および放射性リガンド結合アッセイで実施する。本研究に採用される方法は、科学文献から改変適合させて、信頼性と再現性を最大化した。参照標準はアッセイごとに不可欠な部分として実験作業を行い、得られる結果の有効性を確認した。アッセイはこの報告の“方法”の部に記載した条件下で実施した。各アッセイについての参照文献は“参照文献”の部に示す。これらの部のいずれもが添付の報告と共に当初要求されたものではなかった;これらの報告のいずれについてもプリントアウトを要する場合、下記の番号で我々に連絡されたい。
【0080】
提示した場合のIC50値は非直線最小自乗回帰分析により、データ・アナリシス・ツールボックスTM(MDLインフォメーションシステムズ、サン・リーンドロ(San Leandro)、CA、USA)を用いて決定した。阻害定数(Ki)を示す場合、Ki値はチェンとプルソフ(Cheng, Y., Prusoff, W.H., Biochem. Pharmacol. 22:3099-3108, 1973)の等式を用い、試験化合物の実測IC50、アッセイに採用した放射性リガンドの濃度、およびリガンドのKdの組織学的値(MDSファーマサービスで実験的に入手)から計算した。提示した場合の競合結合曲線の傾斜を定義するヒル係数(nH)は、データ・アナリシス・ツールボックスTMを用いて計算した。1.0以上有意に異なるヒル係数は結合変位が、単一結合部位との質量作用の法則に従わないことを示し得る。IC50、Ki、および/またはnHデータが平均標準誤差(SEM)を伴わずに提示する場合、データは定量性に関して不十分であり、提示された値(IC50、Ki、nH)は注意して解釈すべきである。
【0081】
結果の要約は以下の表に、概算したIC50および/またはKi値の効力の高い順に示した。生化学アッセイの結果は報告の全体をとおして、特異的結合または活性のパーセント阻害として表す。その他の結果はすべてアッセイ定量方法に従って表す。一次アッセイについては、アッセイ基準により判断して有意な応答のあった低濃度についてのみこの要約に示す。適用可能な場合、有意性の基準に合致する最低用量/濃度についての二次アッセイ結果を、または不活性な場合には、有意性の基準に合致しなかった最高用量/濃度を示す。特に要求のない限り、個々の必要なアッセイについて適用可能な場合には、二重に行った一次スクリーニングについて、定量的データ(例えば、IC50±SEM、Ki±SEMおよびnH)と共に示す。スクリーニングパッケージにおいては、適用可能な場合、二重に行った一次スクリーニングについて、半定量的データ(例えば、概算のIC50、KiおよびnH)と共に示す(4log 単位の濃度範囲);利用可能な二次的機能アッセイを実施し(30μM)、MECまたはMICは一次アッセイにおいて、当初試験濃度未満の1 log単位で>50%と活性である場合のみ決定した。有意な応答(生化学的アッセイに対して≧50%阻害または刺激)は下記に掲載した一次アッセイにて記録した。
【0082】
【表1】

【0083】
【表2】

【0084】
* 平均値の標準誤差は、結果が多数回の独立した測定に基づく場合に示す。
gp.=モルモット;hum=ヒト
* バッチ:同じアッセイにおいて同時に試験した化合物を表す。
* 有意性の基準に合致する項目を意味する。
≧50%の刺激または阻害を示した結果は太字とする(負の値は結合または酵素の活性の刺激に相当する)。
【0085】
R=追加のコメント
136010リポキシゲナーゼ5−LO
起源:ヒトPBMN細胞
基質:PBMNCからの内在性アラキドン酸
媒質:100%H2
プレインキュベーション時間/温度:15分@37℃
インキュベーション時間/温度:15分@37℃
インキュベーションバッファー:HBSS(ハンクス平衡塩溶液)
定量法:LTB4のEIA定量
有意性基準:最大刺激または阻害の≧50%
【0086】
226010エストロゲンER
起源:ヒト組換え昆虫Sf9細胞
リガンド:0.5nM3Hエストラジオール
媒質:100%H2
インキュベーション時間/温度:2時間@25℃
インキュベーションバッファー:10mMトリス−HCl、pH7.5、10%グリセロール、1mM−DTT、1mg/mlのBSA
非特異的リガンド:1μMジエチルスチルベステロール
d:0.2nM*
max:1400pmole/mgタンパク質*
特異結合:85%*
定量法:放射性リガンド結合
有意性基準:最大刺激または阻害の≧50%
【0087】
250600ロイコトリエンD4
起源;ダンカン−ハートレイ由来のモルモット肺
リガンド:0.2nM3HロイコトリエンD4(LTD4
媒質:100%H2
インキュベーション時間/温度:60分@25℃
インキュベーションバッファー:50mMトリス−HCl、0.01%BSA、5mM−CaCl2、5mM−MgCl2、100μg/mLバシトラシン、1mMフッ化フェニルメチルスルホニル
非特異的リガンド:0.1μMロイコトリエンD4(LTD4
d:0.2nM*
max:0.24pmole/mgタンパク質*
特異結合:85%*
定量法:放射性リガンド結合
有意性基準:最大刺激または阻害の≧50%
【0088】
226050エストロゲンERβ
起源:ヒト組換え昆虫Sf9細胞
リガンド:0.5nM3Hエストラジオール
媒質:100%H2
インキュベーション時間/温度:2時間@25℃
インキュベーションバッファー:10mMトリス−HCl、pH7.5、10%グリセロール、1mM−DTT、1mg/mlのBSA
非特異的リガンド:1μMジエチルスチルベステロール
d:0.13nM*
max:3000pmole/mgタンパク質*
特異結合:90%*
定量法:放射性リガンド結合
有意性基準:最大刺激または阻害の≧50%
【0089】
271200セロトニン5−HT1B
起源:ウイスターラット大脳皮質
リガンド:10pM125ICYP
媒質:100%H2
インキュベーション時間/温度:90分@37℃
インキュベーションバッファー:50mMトリス−HCl、154mM−NaCl、10μMパルギリン、30μMイソプレナリン、pH7.7
非特異的リガンド:10μMセロトニン(5−HT)
d:0.19nM*
max:0.142pmole/mgタンパク質*
特異結合:70%*
定量法:放射性リガンド結合
有意性基準:最大刺激または阻害の≧50%
【0090】
従って、エストロゲン受容体はNSAIDを強い親和性で結合させるための高い能力を発揮した。これらリガンドの多くは、アゴニストとアンタゴニストを混合して開発したものであり、閉経後女性の処置に使用される。さらに、ステロイド・エストロゲンは生物体の増殖に重要な役割を演ずるのみならず、特定細胞の分化、男性および女性の生殖系の機能、造骨細胞に対する正の作用とその活性、心臓血管系および中枢神経系においても役割を果たす。
【0091】
上記の効果はERαおよびERβなどの2種類の核内タンパク質が仲介する。これらの核内タンパク質にエストロゲンまたはエストロゲン様分子が結合して、構造の立体配座を変化させ、それが次いでリガンド−受容体複合体を二量化し、それが後にDNAにおいてその制御下に遺伝子の活性化に導く。
【0092】
ゼノエストロゲン、フィトエストロゲンおよび合成エストロゲンはこれらのエストロゲン受容体に結合可能であり、それが次いで生殖系で周知のものなど、特異的な方式で特定の細胞および組織において、ヒトエストロゲンの活性を模倣することが文献に記載されている。しかし、エストロゲンおよびエストロゲン様分子およびその受容体は、身体の至るところ、取分け脳で作用し得る。エストロゲンおよびエストロゲン様分子は強力な神経保護抗酸化剤として作用し、直接または間接的に神経保護のための遺伝子の転写を活性化し得る。
【0093】
これらの核タンパク質受容体を介して作用する化合物は、特定の組織(骨組織およびその他のアンタゴニストなど)に対する刺激作用(アゴニスト)および他の組織(乳癌および子宮癌の場合)における遮断作用(アンタゴニスト)を有し得る。最近のいくつかの科学的研究は、心臓の律動と頻度を調節するのに、ERβよりもERα型がより重要であることを示唆している。従って、心臓の活性を効果的に制御するために、選択的アンタゴニストERαに関していくつかの示唆がなされている。
【0094】
実験はタヒチアンノニ(登録商標)ピューレジュース濃縮物の活性を放射性リガンド結合アッセイにより評価するために実施し、エストロゲン受容体ERαおよびERβに対するタヒチアンノニ(登録商標)ピューレジュース濃縮物およびタヒチアンノニ(登録商標)ジュースの効果を示した;その結果を以下に示した:
1%タヒチアンノニ・ピューレジュース濃縮物=ERα99%阻害、IC500.31%
1%タヒチアンノニ・ピューレジュース濃縮物=ERβ99%阻害、IC500.28%
2%タヒチアンノニ(登録商標)ジュース=ERα20%阻害
2%タヒチアンノニ(登録商標)ジュース=ERβ40%阻害
【0095】
これらの結果はインビトロの研究において、タヒチアンノニ・ピューレジュース濃縮物に比較し、エストロゲン受容体ERαおよびERβそれぞれの阻害に対し、タヒチアンノニ(登録商標)ジュースに用量依存効果があることを示唆しているように思える。さらに、これらの結果は、タヒチアンノニ(登録商標)ジュースおよびタヒチアンノニ・ピューレジュース濃縮物が、心臓保護、閉経後症候の処置、骨関節症、乳癌、子宮癌および大腸癌に有益であることを示唆する。
【0096】
以下に加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品のエストロゲン・アゴニスト活性について考察する。それが意味するものはエストロゲンが多くの性質をもつホルモンであることであり、ホルモンは内部の系をバランスさせるために必要とされる。そのためあなたはこれに結合するための神経系とホルモン系をもつ;エストロゲンは取分け身体を増殖させるために使用される;このことは胎児の出産を意味し、エストロゲンがそれぞれの段階でそれを助ける;その意味する極初期の段階とは女性が男性に惹きつけられるようにすること、そのためにエストロゲンは女性が成長し、肌が脆弱となり、男性が好む女性とする;体内ではそれぞれの臓器に特別の異なる細胞を調節し、この増殖プロセルにおいて特別の役割を果たす;例えば、受胎が起こった時点で、子宮は卵子を取り込みやすくしなければならず、またそれを養わなければならない;次いで胎児が成長すると、新しい血管が子宮から成長し、それに食物を与えるために胎児に浸透する;従って、エストロゲンは細胞の発芽成育を誘発し、次いで妊娠の間中、全臓器、子宮が質量を増大させ、従って、この器官において細胞分裂を増大させる。
【0097】
また、乳房についても同じである。乳房は乳児を出産した後、ミルクを産生するために成長しなければならない;従って、エストロゲンはこれら細胞の増殖をも誘発する。また、癌は細胞増殖と共に始まるが、正常な場合、細胞は何処で増殖を止めるべきかを知っている;しかし、ときたま、細胞はヒット突然変異を受け、その結果、何時増殖を止めるべきか分からなくなる;細胞の増殖を誘発する化合物は癌細胞を助け、腫瘍を形成する;これがエストロゲンがこれらの臓器において癌の率を上昇させる理由である;そのルールの一つが子宮と乳房細胞の増殖を誘発するためである。また、それが起こるのは肝臓においてである;例えば、それは特別のタンパク質アンギオテンゼンの合成を誘発する;アンギオテンゼンは血圧および多くの他の事象を調節するために使用される。これはまたあなたの気分を制御するための脳でのプロセスを調節する。それ故、もしビストラルがあれば、エストロゲンは女性を気分よくさせるが、彼女らが子供を欲しいという積極的な気分にさせるからである;もしエストロゲンのビストラルがあるならば、彼女らはしばしばうつ状態となる。さらにまた、男性では、エストロゲンがある種の活性をもつので、純粋に女性ホルモンという訳ではない;従って、男性もまたエストロゲンを有する。高濃度でない閉経後の女性では、男性が有するエストロゲン濃度までレベルがダウンする。そこで差が消える。
【0098】
男性は通常合成エストロゲンで処置することはないが、前立腺癌のある場合のみ処置する;前立腺、従って男性においてテストステロンが前立腺細胞について、また男性の性機能について行うことは、エストロゲンが女性の性的機能について行うことと同じだからである;取分けテストステロンは前立腺の細胞増殖を増大させる;もし悪性細胞、単一の悪性細胞が存在し、高レベルのテストステロンが存在するなら、それらが異常増殖して腫瘍を生じ、前立腺癌となる;テストステロンとエストロゲンはアンタゴニストである;あなたは男性をエストロゲンで処置し、それがテストステロンに拮抗し、前立腺細胞の増殖を低下させる。このことが、前立腺癌の男性をエストロゲンで処置する理由である。しかし、同時にかれらは女性型に変化し始め、かれらの乳房が大きくなり、顎鬚はもはや伸びなくなる;男性が好まない多くの症候、しかし生体のエストロゲンはそれらが反応しているためにこれらの症候を生じない。生体のエストロゲンにより、性的機能の喪失またはその表現型の如何なる変化も男性は経験しない。他方、生体のエストロゲンは前立腺細胞の増殖を減少させないが、前立腺癌になるリスクは低下する;これは男性で発現される生体エストロゲンのもう一つの有益性である。
【0099】
試験物質TNCONCは、可能性のあるエストロゲン作動性につき、ICR由来メスマウスにおいて、最大耐性用量4000mg/kgを1日1回3日間連続経口投与し評価した。有意なエストロゲン作動性活性は、子宮の含湿重量の変化により明らかとされるように、TNCONC(媒質処置群に比例して50%上昇)について観察した。試験動物それぞれが腸管の拡大を示した;しかし、試験期間中、挙動の変化は見られなかった。結論として、TNCONCはマウスにおいて4000mg/kg(経口)で有意なエストロゲン作動性活性を示した。
【0100】
以下は材料と装置に関する:
1.試験物質および投与パターン:モリンダ・インク(Morinda Inc.)により提供されたTNCONCを2%トゥイーン80/0.9%NaClに溶解した。試験のために、最大耐性用量4000mg/kgを毎日連続3日間、腹腔内投与し、投与容量10ml/kgを使用した。
【0101】
2.動物:MDSファーマ・サービス台湾(株)が提供するメスICRマウスを使用した。動物5匹の空間配置は29×18×13cm。動物はAPECRケージに収容し、制御温度(22℃〜24℃)および湿度(60%〜80%)環境に維持し、12時間の明暗サイクルで使用前の少なくとも1週間、MDSファーマ・サービス―台湾ラボラトリーにて維持した。ラット用の標準ラボ食餌(ラボ・ダイエット、ローデント・ダイエット、PMIニュートリション・インターナショナルUSA)には接近自由とし、水道水を与えた。動物の収容、実験および廃棄などのこの作業のすべての局面は、動物の関与する生物医学研究のための国際基準(CIOMS公開No.ISBN92 90360194、1985)に従って実施した。
【0102】
3.化合物:β−エストラジオール3−ベンゾエート(シグマ、USA)、発熱物質不含塩溶液(シントン(Sinton)、台湾)およびトゥイーン80(和光、日本)。
【0103】
4.装置;動物ケース(シンテー(Shin Teh)、R.0.C.)、電子秤0.0001g〜9.9999g(R16OP、ザルトリウス、ドイツ)、ガラスシリンジ(1ml、0.5ml、ミツバ、日本)、植込み針(26G×1"、TOPコーポレーション、日本)、マウス用経口針、ステンレスはさみ(クラッペンカー、ドイツ)。
【0104】
試験物質は最大耐性用量4000mg/kg(腹腔内)を5匹のICR由来未成熟メスマウス(体重13±1g)に3日連続投与した。最終投与24時間後に動物を殺し、各動物の子宮の含湿重量を測定した。対照群動物に比較して子宮含湿重量が50%以上(≧50%)増加している場合、エストロゲンアゴニスト活性の可能性を示している。以下の表は実施した研究結果を提供する。
【0105】
【表3】

【0106】
媒質または試験物質をメスの未成熟マウス(体重13±1g)に3日間連続腹腔内(IP)投与した。最終投与24時間後に動物を殺し、各動物の子宮の含湿重量を測定した。媒質処理した動物群に比較して子宮含湿重量が50%以上(≧50%)増加している場合、エストロゲンアゴニスト活性の可能性を示している。エストラジオール処置群の値を組織学的媒質対照の経口2%トゥイーン80(子宮含湿重量16.5mgとして)と比較した。
【0107】
それ故、上記に提供したように、食事組成物またはサプリメントは、ヤエヤマアオキ植物(学名、モリンダ・シトリフォリアL.(Morinda citrifolia L.))からの1種以上の加工処理製品を含有するように調製し、人体でエストロゲン作用を提供するために使用する。
【0108】
エストロゲン産生阻害
以下には、アロマターゼを阻害するための、また哺乳動物において癌細胞増殖を処置および防止するための、ならびにエストロゲン依存性癌性腫瘍の増殖に寄与する哺乳動物におけるエストロゲン産生を低下させる方法と製剤につき説明し、特徴付ける;それぞれには少なくとも1種のモリンダ・シトリフォリア製品を加工処理した形状で含んでなる天然医薬製剤を予防的に投与する。
【0109】
本発明の態様は、ヤエヤマアオキ植物からのモリンダ・シトリフォリアを用いて製剤化した天然医薬組成物またはアロマターゼ阻害剤またはエストロゲン依存性癌細胞処理剤を提供することにより、アロマターゼ阻害剤を前進させる。モリンダ・シトリフォリアは患者のインビボでの処置に適する種々の担体または天然医薬組成物に含有させる。例えば、この阻害剤は、適切な場合または指示された場合、摂取、注射、静脈内導入、または内在化させることができる。
【0110】
一例示態様において、本発明の天然医薬組成物は約0.01ないし100重量パーセントの量、好ましくは0.01ないし95重量パーセントの量で存在する1種以上の加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品を含んでなる。いくつかの製剤の態様について以下に提供する。しかし、これらは加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品を含む他の製剤または組成物を当業者が認識するように例示したにすぎない。
【0111】
加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品は、少なくとも天然医薬の一有効成分を含んでなるか、またはケルセチンとルチン、およびその他の1種以上の有効成分を含み、アロマターゼの阻害を達成し、エストロゲン産生を低下および調節し、エストロゲン受容体とエストロゲンの結合を阻害し、同様にエストロゲン依存性癌細胞、特に初期段階のエストロゲン依存性癌細胞の破壊を達成する。
【0112】
加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品内の有効成分は、技術上既知のプロセスに従い、種々のアルコールまたはアルコールに基づく溶液、例えば、メタノール、エタノール、酢酸エチル、および他のアルコールに基づく誘導体により抽出し得る。ケルセチンおよびルチンの有効成分は、0.01〜10重量%の範囲の量で、全製剤または組成物に存在する。これらの量はより強力な濃度にさらに濃縮可能であり、その場合、10〜100パーセントの範囲の量で存在する。
【0113】
加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品は、種々の他の成分を用いて製剤化し、種々の組成物、例えば、天然医薬組成物、局所皮膚用組成物などを製造し得る。天然医薬組成物に利用される成分は、哺乳動物、特にヒトの体内に導入するために安全なものであり、種々の形状、例えば、液体、錠剤、ロゼンジ、水性もしくは油性溶液、分散性粉末もしくは顆粒、エマルジョン、シロップ、エリキシルなどの形状で存在し得る。さらに、天然医薬組成物は、好ましくは経口的に消費されるので、甘味剤、芳香剤、着色剤、保存剤、およびその他の指示された医薬からなる群より選択される1種以上の薬剤を含み得る。
【0114】
局所皮膚用組成物に利用される成分は、哺乳動物の体内に内在化させるたに安全なものであり、種々の形状、例えば、ゲル、ローション、クリーム、軟膏などの形状で存在可能であり、それぞれが1種以上の担体を含む。全身的(例えば、静脈内)に投与する製剤の成分は技術上既知のものを含み得る。
【0115】
本発明はさらにアロマターゼを阻害するために、ならびにエストロゲン産生を低下および/または調節するために、天然医薬組成物を投与する方法を特徴とする。一例示態様において、この方法は、(a)約0.01ないし95重量パーセントの量で存在する加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品を一部含んでなる天然医薬組成物を製剤化する工程であって、該組成物が水または精製水などの担体を含み、また他の天然もしくは人口的成分を含み得る工程;(b)哺乳動物の身体に天然医薬組成物を投与し、加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品が十分に取り込まれるようにする工程;(c)上の工程を必要な回数繰り返し、有効量の加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品を提供し、アンドロゲンをエストロゲンに変換する機能を有するアロマターゼ酵素を阻害し、受容体にエストロゲンが結合するのを阻害し、および/またはエストロゲンの産生を低下および/または調節する工程;を含む。
【0116】
天然医薬組成物を身体に投与する工程は、好ましくはいくつかの手段の一つを介して、組成物を経口的に摂取することを含む。具体的には、天然医薬組成物を液体、ゲル、固体、または組成物が結腸内で急速に消化・濃縮されるようなその他の型として製剤化し得る。天然医薬組成物の投与工程は、天然医薬組成物の最大濃度が組織および細胞に吸収され得るような有効な方法で実施すべきである。天然医薬組成物が効果を発揮するためには、十分に取り込まれなければならない。一旦、十分に取り込まれると、アロマターゼを阻害し、エストロゲンが受容体に結合するのを阻止し、そして産生されたエストロゲンの量を低下させることにより、作用し始める。
【0117】
もう一つの態様において、天然医薬組成物の投与工程は、静脈内ポンプによって組成物を身体に注入することを含む。この手法は組成物を最も効果のある領域に、または乳癌患者の乳房領域など、天然医薬組成物の最大濃度を提供する領域に限定することが可能となるので有利である。
【0118】
一例示態様において、天然医薬組成物は各日に2時間ごとに、または少なくとも1日2回連続して、茶さじ1杯ないし2オンス、好ましくは2オンスの天然医薬組成物として投与する。また、天然医薬組成物は空腹時、すなわち飲食物を摂取する少なくとも2時間前の間に摂取すべきである。これに続き、天然医薬組成物はアロマターゼを活発に阻害し得るものとなり、その結果、体内のエストロゲン依存性癌細胞に積極的に衝撃を与え、その増殖を阻害する。勿論、当業者は組成物の量と使用頻度を個体ごとに変え得ることを認識するであろう。
【0119】
以下の表は本発明により期待される好適な製剤または組成物の一部について説明または提示するものである。すでに述べたように、これらは例示としての態様のみを企図するものであり、如何なる方法でも制限するものと見なすべきではない。
【0120】
製剤 1
成分 重量パーセント
モリンダ・シトリフォリアピューレジュースまたは果汁 100%
【0121】
製剤 2
成分 重量パーセント
モリンダ・シトリフォリア果汁 85〜99.99%
水 0.1〜15%
【0122】
製剤 3
成分 重量パーセント
モリンダ・シトリフォリア果汁 85〜99.99%
非モリンダ・シトリフォリア系果汁 0.1〜15%
【0123】
製剤 4
成分 重量パーセント
モリンダ・シトリフォリア果汁 50〜90%
水 0.1〜50%
非モリンダ・シトリフォリア系果汁 0.1〜30%
【0124】
製剤 5
成分 重量パーセント
モリンダ・シトリフォリア・ピューレジュース 85〜99.99%
水 0.1〜15%
【0125】
製剤 6
成分 重量パーセント
モリンダ・シトリフォリア・ピューレジュース 85〜99.99%
非モリンダ・シトリフォリア系果汁 0.1〜15%
【0126】
製剤 7
成分 重量パーセント
モリンダ・シトリフォリア・ピューレジュース 50〜90%
水 0.1〜50%
非モリンダ・シトリフォリア系果汁 0.1〜30%
【0127】
製剤 8
成分 重量パーセント
モリンダ・シトリフォリア食物繊維 0.1〜30%
水 1〜99.9%
非モリンダ・シトリフォリア系果汁 1〜99.9%
【0128】
製剤 9
成分 重量パーセント
モリンダ・シトリフォリア食物繊維 0.1〜30%
水 1〜99.9%
モリンダ・シトリフォリア果汁またはピューレジュース 1〜99.9%
【0129】
製剤 10
成分 重量パーセント
モリンダ・シトリフォリア油 0.1〜30%
担体媒体 70〜99.9%
他の成分 1〜95%
【0130】
製剤 11
成分 重量パーセント
モリンダ・シトリフォリア製品 10〜80%
担体媒体 20〜90%
【0131】
製剤 12
成分 重量パーセント
モリンダ・シトリフォリア製品 5〜80%
担体媒体 20〜95%
【0132】
製剤 13
成分 重量パーセント
モリンダ・シトリフォリア油または油抽出物 0.1〜20%
担体媒体 20〜90%
【0133】
製剤 14
成分 重量パーセント
モリンダ・シトリフォリア・ピューレジュースまたは果汁 0.1〜80%
モリンダ・シトリフォリア油 0.1〜20%
担体媒体 20〜90%
【0134】
製剤 15
成分 重量パーセント
モリンダ・シトリフォリア・ピューレジュース濃縮物
または果汁濃縮物 100%
【0135】
製剤 16
成分 重量パーセント
モリンダ・シトリフォリア果汁濃縮物または
ピューレジュース濃縮物 85〜99.99%
水 0.1〜15%
【0136】
すでに述べたように、一例示態様において、本発明は体内用組成物または製剤を導入し、アロマターゼを阻害し、エストロゲン産生を低下/調節し、エストロゲンと受容体の結合を阻害し、また乳房領域などの癌領域内のエストロゲン依存性腫瘍および癌細胞増殖の影響を処置、防止、阻害、破壊、および逆転する方法を特徴とする。この方法は実質的に癌細胞に侵された哺乳動物の身体内に体内用組成物を導入することを含む。種々の異なる成分を含んでなる体内用組成物の数種の態様は、本明細書での使用を意図したものであり、それぞれの態様は本明細書にて教示説明したように、加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品の1種以上の形状と担体媒介物または媒体とを含んでなる。
【0137】
好適な一方法においては、上記製剤1〜16の一つを少なくとも1オンス、朝の空腹時、また少なくとも1オンスを就寝直前の夜の空腹時に投与することにより、アロマターゼまたはアロマターゼ酵素を阻害し、エストロゲン依存性癌とその増殖を処置し、予防し、破壊し、および/または逆転させる。一例において(如何なる意味でも限定することを意味するものではない)、有益なモリンダ・シトリフォリアは、ユタ州オレムのモリンダ・インク(Morinda Inc.)が製造するタヒチアンノニ(登録商標)果汁に加工処理される。
【0138】
一例示態様において、体内用組成物は約10〜80重量パーセントの量で存在する加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品;および約20〜90重量パーセントの量で存在する担体媒体;からなる成分を含んでなる。
【0139】
この態様において、加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品は、1種以上の加工処理したモリンダ・シトリフォリア果汁、加工処理したモリンダ・シトリフォリアピューレジュース、加工処理したモリンダ・シトリフォリア食物繊維、および/または加工処理したモリンダ・シトリフォリア油抽出製品を含み得る。
【0140】
もう一つの例示態様において、体内用組成物は、約0.1〜80重量パーセントの量で存在する加工処理したモリンダ・シトリフォリア果汁またはピューレジュース;約0.1〜20重量パーセントの量で存在する加工処理したモリンダ・シトリフォリア油;および約20〜90重量パーセントの量で存在する担体媒体;からなる成分を含み得る。モリンダ・シトリフォリア・ピューレジュースまたは果汁は同様の濃度で存在する加工処理したモリンダ・シトリフォリア食物繊維製品を用いて製剤化してもよい。
【0141】
本発明によると、体内用組成物を導入する特定方法は、本明細書に確認した目的で、哺乳動物の身体に体内用組成物を実際に導入する方法を包含する。特定方法は多数あるとしても、本発明では体内用組成物を静脈内に、経皮的に、経口的に、または全身的に導入し得ることと認識される。たとえいずれの方法を採用するにしても、重要なことは、この組成物を完全に内在させて、体内用組成物、取分けモリンダ・シトリフォリアおよび他の有効成分が有効にアロマターゼを阻害し、エストロゲン依存性癌を処置し得るものとすることである;結果として、減少と引き続く阻害およびかかる癌の予防に寄与する;さらにまた、いずれかの初期段階でエストロゲン依存性癌細胞を破壊し得るようにすることである。
【0142】
上記製剤にて確認した担体媒体は、哺乳動物の身体に導入し得る成分を含み得るものであり、また加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品に搬送媒体を提供し得るものである。具体的な担体媒体製剤は技術上周知であり、本明細書では詳細には記載しない。担体媒体の目的はすでに述べたように、身体内に導入し得る体内用組成物内に加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品を包含させる手段を提供することである。
【0143】
以下の実施例はアロマターゼおよびエストロゲン依存性癌細胞に対する加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品の予防的および治療的効果、ならびにこれら癌細胞の増殖または転移に対するモリンダ・シトリフォリアの予防的および治療的効果を説明し、提示するものである。これらの実施例は如何なる点でも制限を意図するものではなく、モリンダ・シトリフォリア製品の有益性と利点ならびに治療上の効果を単に説明するものである。
【実施例1】
【0144】
乳がんに冒された閉経後女性が利用し得る現在の先行技術処置法は、エストロゲン受容体を遮断もしくは阻害するか、またはアロマターゼ活性を遮断する処置法を含む。しかし、これらの処置法は共に完遂し得ない。最近行われた実験では、タヒチアンノニ(登録商標)ピューレジュースの形状でモリンダ・シトリフォリアのアロマターゼ酵素阻害活性および放射性リガンド結合活性を評価するために、インビトロ・バイオアッセイが用いられた。
【0145】
この実験では、エストロゲン受容体ERαおよびERβの起源としてヒト組換え細胞が使用された。正の制御酵素、ジエチルスチルベステロール・アロマターゼ、およびCYP450 2C19はそれぞれヒト起源のものであった。
【0146】
濃度1%のタヒチアンノニ(登録商標)ピューレジュースについて先ず検討した。この試験の結果では、モリンダ・シトリフォリアの有効成分が、CYP450 2C19酵素受容体については89%のアロマターゼ阻害、エストロゲン−アルファ酵素受容体について99%のアロマターゼ阻害、またエストロゲン−ベータ酵素受容体について102%のアロマターゼ阻害を惹き起こすか、または誘発した。これらの結果は、モリンダ・シトリフォリア・ピューレジュースが、使用した濃度でアロマターゼとエストロゲン受容体の阻害に有意な衝撃を与えたこと、その阻害が現行の先行技術処置法に有利に匹敵することを示唆しているように思われる。
【0147】
さらに、モリンダ・シトリフォリアは1A2について81%、2C19について89%、2C9について81%、2D6について93%、また3A4CYP450酵素について77%阻害することが分かった。
【0148】
従って、本明細書に考察したように、本発明の態様は人体でのエストロゲン効果を包含する。より詳しくは、本発明は人体においてエストロゲン産生を選択的に阻害し、エストロゲン作用を提供する食事組成物またはサプリメントの利用に関する;この組成物はヤエヤマアオキ(学名、モリンダ・シトリフォリアL.(Morinda citrifolia L.))からの1種以上の加工処理製品を用いて製剤化する。本発明はその精神または本質的な特性から外れることなく、他の特定の形状でも実施化し得る。記載された態様は、あらゆる観点で説明のみのものであって、限定するものではないと考えるべきである。従って、本発明の範囲は本文の記載によるよりもむしろ添付の請求項により示される。請求項の意味および等価の範囲内に入る変更はすべて請求項の範囲内に包含される。
【図面の簡単な説明】
【0149】
【図1】図1は、モリンダ・シトリフォリア葉抽出物によるエストロゲン置換を示す。
【図2】図2は、モリンダ・シトリフォリア葉抽出物によるアルカリホスファターゼ誘発を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エストロゲンの産生を選択的に阻害し、エストロゲン作用を供与する方法であって、加工処理したモリンダ・シトリフォリア(Morinda citrifolia)製品を含む食事サプリメントを、使用のために提供することを特徴とする方法。
【請求項2】
加工処理した製品が、以下の製品:
(i)モリンダ・シトリフォリア果汁;
(ii)モリンダ・シトリフォリア油抽出物
(iii)モリンダ・シトリフォリア食物繊維;
(iv)モリンダ・シトリフォリア・ピューレジュース;
(v)モリンダ・シトリフォリア・ピューレ;
(vi)モリンダ・シトリフォリア果汁濃縮物;
(vii)モリンダ・シトリフォリア・ピューレジュース濃縮物;および
(viii)モリンダ・シトリフォリア葉抽出物
の1つである請求項1記載の方法。
【請求項3】
さらに、食事サプリメントの推奨使用を提供する工程を含んでなり、推奨使用が、
1日当たり1液量オンスの食事サプリメントを消費すること;
1日当たり1液量オンスを超える食事サプリメントを消費すること;および
1日当たり1液量オンス未満の食事サプリメントを消費すること;
の1つを含む請求項2記載の方法。
【請求項4】
推奨使用がさらに食事前に食事サプリメントを消費することを含む請求項3記載の方法。
【請求項5】
使用が(i)消費、または(ii)経皮適用の1つを含んでなる請求項1記載の方法。
【請求項6】
さらに、食事サプリメントをアロマターゼ阻害剤として使用することを含む請求項1記載の方法。
【請求項7】
エストロゲンの産生を選択的に阻害し、エストロゲン作用を供与する方法であって、身体のエストロゲン産生を制御するアロマターゼ阻害剤として、食事サプリメントの形状でモリンダ・シトリフォリア葉の加工処理抽出物を使用することを含む方法。
【請求項8】
さらに、身体にエストロゲン作用を提供するために加工処理した抽出物を使用することを含む請求項7記載の方法。
【請求項9】
加工処理した抽出物が皮膚用クリームの形状である請求項7記載の方法。
【請求項10】
推奨使用が、
1日当たり1液量オンスの食事サプリメントを消費すること;
1日当たり1液量オンスを超える食事サプリメントを消費すること;および
1日当たり1液量オンス未満の食事サプリメントを消費すること;
の1つを含む請求項7記載の方法。
【請求項11】
推奨使用がさらに食事前に食事サプリメントを消費することを含む請求項10記載の方法。
【請求項12】
ヒトにおけるエストロゲン産生を阻害し、エストロゲンレベルを上昇させる食事サプリメントであって、加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品を含んでなるサプリメント。
【請求項13】
製品が、
(i)モリンダ・シトリフォリア葉;および
(ii)モリンダ・シトリフォリア果汁;
の1つである請求項12記載の食事サプリメント。
【請求項14】
アロマターゼおよびアンドロゲンをエストロゲンに変換する機能を有するアロマターゼ酵素を阻害する方法であって、約0.01ないし100重量パーセントの量で存在する加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品を含んでなる組成物を哺乳動物に導入することを含み、前記加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品が有効成分ケルセチンを含む方法。
【請求項15】
前記ケルセチンが約0.1ないし10重量パーセントの量で存在する請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品が、以下の製品:
(i)モリンダ・シトリフォリア果汁;
(ii)モリンダ・シトリフォリア油抽出物
(iii)モリンダ・シトリフォリア食物繊維;
(iv)モリンダ・シトリフォリア・ピューレジュース;
(v)モリンダ・シトリフォリア・ピューレ;
(vi)モリンダ・シトリフォリア果汁濃縮物;および
(vii)モリンダ・シトリフォリア・ピューレジュース濃縮物
の少なくとも1つを含む請求項14記載の方法。
【請求項17】
前記加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品が、さらに前記ケルセチンと相乗的に作用して前記アロマターゼを阻害するさらなる有効成分としてルチンを含んでなる請求項14記載の方法。
【請求項18】
前記ルチンが約0.1ないし10重量パーセントの量で存在する請求項17記載の方法。
【請求項19】
前記組成物を以下の手法:
(i)経口的に;
(ii)前記感染領域に経皮的に;
(iii)前記感染領域に注射により;
(iv)静脈内;および
(v)全身的に
の1つで投与する請求項14記載の方法。
【請求項20】
哺乳動物内でアロマターゼを阻害し、エストロゲン依存性癌細胞の形成と増殖を防止する方法であって、
加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品を、アルコール系溶液に加える工程;
前記溶液から加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品の有効成分を単離・抽出する工程;
前記抽出した有効成分を前記哺乳動物に導入し、その際に前記抽出した有効成分が前記エストロゲン依存性癌細胞の作用を阻害し、防止し、破壊し、そして逆転させる工程;
を含む方法。
【請求項21】
前記加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品が、(i)加工処理したモリンダ・シトリフォリア果汁及び、(ii)加工処理したモリンダ・シトリフォリア・ピューレを含む加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品のうち、少なくとも1種を含んでなる請求項20記載の方法。
【請求項22】
前記アルコール系溶液が、実質的に、メタノール、エタノール、および酢酸エチル、およびその他のアルコールに基づく誘導体からなる群より選択されるものである請求項20記載の方法。
【請求項23】
前記有効成分がケルセチンである請求項20記載の方法。
【請求項24】
前記有効成分がルチンであり、前記ケルセチンと共に相乗的に作用して前記アロマターゼを阻害し、前記エストロゲン依存性癌細胞の形成と増殖を防止するものである請求項23記載の方法。
【請求項25】
前記抽出された有効成分を導入する前記工程が、2オンスの食物製品を各日に1日2回空腹時患者に経口投与することを含み、前記食物製品が前記加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品から得られる前記有効成分を含んでなるものである請求項20記載の方法。
【請求項26】
前記抽出された有効成分を導入する前記工程が、局所用組成物を前記領域に適用することを含み、前記局所用組成物が前記加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品から得られる前記有効成分を含んでなるものである請求項20記載の方法。
【請求項27】
哺乳動物内でアロマターゼを阻害し、エストロゲン依存性癌細胞の形成と増殖を防止する方法であって、
加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品を含んでなる少なくとも1オンスの天然医薬製剤を、朝の空腹時に前記哺乳動物に経口投与する工程;
加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品を含んでなる少なくとも1オンスの天然医薬製剤を、夜就寝前に前記哺乳動物に経口投与する工程;および
前記エストロゲン依存性癌細胞が破壊されるまで、各日に経口投与する前記工程を繰り返す工程;
ことを含む方法。
【請求項28】
前記天然医薬製剤が、約100重量パーセントの量で存在する加工処理したモリンダ・シトリフォリア果汁を含んでなる請求項27記載の方法。
【請求項29】
前記天然医薬製剤が、
約85〜99.99重量パーセントの量で存在する加工処理したモリンダ・シトリフォリア果汁;および
約0.1〜15重量パーセントの量で存在する水分;
を含んでなる請求項27記載の方法。
【請求項30】
前記天然医薬製剤が、
約85〜99.99重量パーセントの量で存在する加工処理したモリンダ・シトリフォリア果汁;および
約0.1〜15重量パーセントの量で存在する非モリンダ・シトリフォリア系果汁;
を含んでなる請求項27記載の方法。
【請求項31】
前記天然医薬製剤が、
約50〜90重量パーセントの量で存在する加工処理したモリンダ・シトリフォリア果汁;
約0.1〜50重量パーセントの量で存在する水分;および
約0.1〜30重量パーセントの量で存在する非モリンダ・シトリフォリア系果汁;
を含んでなる請求項27記載の方法。
【請求項32】
前記天然医薬製剤が、約100重量パーセントの量で存在する加工処理したモリンダ・シトリフォリア・ピューレジュースを含んでなる請求項27記載の方法。
【請求項33】
前記天然医薬製剤が、
約85〜99.99重量パーセントの量で存在する加工処理したモリンダ・シトリフォリアのピューレジュース;および
約0.1〜15重量パーセントの量で存在する水分;
を含んでなる請求項27記載の方法。
【請求項34】
前記天然医薬製剤が、
約85〜99.99重量パーセントの量で存在する加工処理したモリンダ・シトリフォリアのピューレジュース;および
約0.1〜15重量パーセントの量で存在する非モリンダ・シトリフォリア系果汁;
を含んでなる請求項27記載の方法。
【請求項35】
前記天然医薬製剤が、
約50〜90重量パーセントの量で存在する加工処理したモリンダ・シトリフォリアのピューレジュース;
約0.1〜50重量パーセントの量で存在する水分;および
約0.1〜30重量パーセントの量で存在する非モリンダ・シトリフォリア系果汁;
を含んでなる請求項27記載の方法。
【請求項36】
前記経口投与工程が、2オンスの前記天然医薬製剤を経口投与することを含む請求項27記載の方法。
【請求項37】
エストロゲン産生を調節し、エストロゲン受容体がエストロゲンと結合する能力を阻害する方法であって、
加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品を含んでなる少なくとも1オンスの天然医薬製剤を、朝の空腹時に経口投与する工程;および
少なくとも1オンスの前記天然医薬製剤を、夜就寝前に経口投与する工程;
を含む方法。
【請求項38】
前記天然医薬製剤が、約100重量パーセントの量で存在する加工処理したモリンダ・シトリフォリア果汁を含んでなる請求項37記載の方法。
【請求項39】
前記天然医薬製剤が、
約85〜99.99重量パーセントの量で存在する加工処理したモリンダ・シトリフォリア果汁;および
約0.1〜15重量パーセントの量で存在する水分;
を含んでなる請求項37記載の方法。
【請求項40】
前記天然医薬製剤が、
約85〜99.99重量パーセントの量で存在する加工処理したモリンダ・シトリフォリア果汁;および
約0.1〜15重量パーセントの量で存在する非モリンダ・シトリフォリア系果汁;
を含んでなる請求項37記載の方法。
【請求項41】
前記天然医薬製剤が、
約50〜90重量パーセントの量で存在する加工処理したモリンダ・シトリフォリア果汁;
約0.1〜50重量パーセントの量で存在する水分;および
約0.1〜30重量パーセントの量で存在する非モリンダ・シトリフォリア系果汁;
を含んでなる請求項37記載の方法。
【請求項42】
前記天然医薬製剤が、約100重量パーセントの量で存在する加工処理したモリンダ・シトリフォリアのピューレジュースを含んでなる請求項37記載の方法。
【請求項43】
前記天然医薬 製剤が、
約85〜99.99重量パーセントの量で存在する加工処理したモリンダ・シトリフォリアのピューレジュース;および
約0.1〜15重量パーセントの量で存在する水分;
を含んでなる請求項37記載の方法。
【請求項44】
前記天然医薬製剤が、
約85〜99.99重量パーセントの量で存在する加工処理したモリンダ・シトリフォリアのピューレジュース;および
約0.1〜15重量パーセントの量で存在する非モリンダ・シトリフォリア系果汁;
を含んでなる請求項37記載の方法。
【請求項45】
前記天然医薬製剤が、
約50〜90重量パーセントの量で存在する加工処理したモリンダ・シトリフォリアのピューレジュース;
約0.1〜50重量パーセントの量で存在する水分;および
約0.1〜30重量パーセントの量で存在する非モリンダ・シトリフォリア系果汁;
を含んでなる請求項37記載の方法。
【請求項46】
前記経口投与の工程が、2オンスの前記天然医薬製剤を各日に1日2回経口投与することを含む請求項37記載の方法。
【請求項47】
アロマターゼおよびエストロゲン受容体と結合するエストロゲンの能力を阻害し、哺乳動物内のエストロゲン依存性癌細胞の効果を処置、防止、阻害、破壊、および逆転する方法であって、前記哺乳動物に体内用組成物を全身的に導入する工程を含み、前記体内用組成物が、約10〜80重量パーセントの量で存在する加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品;および約20〜90重量%の量で存在する担体媒質;を含んでなる方法。
【請求項48】
前記加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品が、
(i)加工処理したモリンダ・シトリフォリアの果汁;
(ii)加工処理したモリンダ・シトリフォリアのピューレジュース;および
(iii)加工処理したモリンダ・シトリフォリアの食物繊維;
からの少なくとも1つである請求項47記載の方法。
【請求項49】
前記体内用組成物を導入する前記工程が、静脈内導入、経口導入、および注射からなる群より選択されるものである請求項47記載の方法。
【請求項50】
アロマターゼを阻害し、エストロゲンの産生を調節する方法であって、哺乳動物に体内用組成物を導入する工程を含み、前記体内用組成物が、約5〜80重量パーセントの量で存在する加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品;および約20〜95重量%の量で存在する担体媒質;を含んでなる方法。
【請求項51】
前記加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品が、加工処理したモリンダ・シトリフォリア果汁、加工処理したモリンダ・シトリフォリアのピューレジュース、加工処理したモリンダ・シトリフォリア食物繊維、加工処理したモリンダ・シトリフォリア油、および加工処理したモリンダ・シトリフォリア油抽出物からなる群より選択されるものである請求項50記載の方法。
【請求項52】
前記体内用組成物を導入する前記工程が、静脈内導入、経口導入、経皮導入および注射からなる群より選択されるものである請求項50記載の方法。
【請求項53】
少なくとも1種の加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品を含む天然医薬組成物を含んでなるエストロゲン依存性腫瘍細胞を哺乳動物体内で処置するためのアロマターゼ阻害剤。
【請求項54】
前記加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品が少なくとも以下のものの1つである請求項53に記載のアロマターゼ阻害剤:
(i)モリンダ・シトリフォリア果汁;
(ii)モリンダ・シトリフォリア・ピューレジュース;
(iii)モリンダ・シトリフォリア・ピューレジュース濃縮物;
(iv)モリンダ・シトリフォリア果汁濃縮物;および
(v)モリンダ・シトリフォリア食物繊維。
【請求項55】
前記天然医薬製剤の前記加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品がさらに約0.1ないし10重量パーセントの量で存在する有効成分ケルセチンを含んでなる請求項53に記載の製剤。
【請求項56】
前記加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品が約0.01ないし100重量パーセントの量で存在する請求項53に記載の製剤。
【請求項57】
前記加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品がさらに前記ケルセチンと相乗的に作用して前記偏頭痛およびその関連症候を処置するためのさらなる有効成分としてルチンを含んでなる請求項55に記載の製剤。
【請求項58】
前記ルチンが約0.1ないし10重量パーセントの量で存在する請求項57に記載の製剤。
【請求項59】
前記天然医薬製剤が、(i)経口的に、(ii)前記感染領域に経皮的に、(iii)静脈内に、または(iv)全身的に投与される請求項53に記載の製剤。
【請求項60】
エストロゲン依存性腫瘍の処置のため、哺乳動物の身体内でのエストロゲンの産生を調節する方法であって、前記哺乳動物に体内用組成物を全身的に導入する工程を含み、前記体内用組成物が、約0.1〜100重量パーセントの量で存在する加工処理したモリンダ・シトリフォリア製品を含んでなる方法。


【公表番号】特表2007−524599(P2007−524599A)
【公表日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−509279(P2006−509279)
【出願日】平成16年3月25日(2004.3.25)
【国際出願番号】PCT/US2004/009129
【国際公開番号】WO2004/091545
【国際公開日】平成16年10月28日(2004.10.28)
【出願人】(504279337)タヒチアン ノニ インターナショナル インコーポレーテッド (24)
【出願人】(505359388)
【Fターム(参考)】