人体局部洗浄装置
【課題】温水の温度立ち上がりがよく、小型、コンパクトな温水装置を搭載した人体局部洗浄装置を提供することを目的とする。
【解決手段】一対の熱交換部4はそれぞれ樹脂材料で形成され、蛇行水路9はセラミックヒーター2側の面が開口されて水が直接セラミックヒーター2に接触するように構成されている。入水口10に水を導入しセラミックヒーター2に電力を供給すると、平板状加熱手段であるセラミックヒーター2で蛇行水路9を流動する水が直接加熱される。その結果、温水の昇温速度と応答性の向上が図れ、人体局部洗浄装置としての使用感を著しく高めることができる。
【解決手段】一対の熱交換部4はそれぞれ樹脂材料で形成され、蛇行水路9はセラミックヒーター2側の面が開口されて水が直接セラミックヒーター2に接触するように構成されている。入水口10に水を導入しセラミックヒーター2に電力を供給すると、平板状加熱手段であるセラミックヒーター2で蛇行水路9を流動する水が直接加熱される。その結果、温水の昇温速度と応答性の向上が図れ、人体局部洗浄装置としての使用感を著しく高めることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給水源から供給される水を所定温度の適温水に加熱して洗浄に用いる人体局部洗浄装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の人体局部洗浄装置としては、タンク内に定量貯溜した水をヒータにより常に所定の設定温度(例えば約40℃)に加熱・保温する貯湯式の温水装置を備えたものが一般的である(特許文献1参照)。
【0003】
一方、給水された水を瞬間的に加熱して適温の温水を供給する瞬間加熱式の温水装置を備えたものもあった(特許文献2参照)。
【0004】
図20は前記特許文献2に記載された従来の人体局部洗浄装置の温水装置を示すものである。
【0005】
図20に示す温水装置109は、有底筒状に形成した金属製の加熱タンク110と、中空筒状に形成した合成樹脂製の貯湯筒111からなり、前記加熱タンク110は貯湯筒111内に、その上部に貯湯部111aを有するように収納して前記加熱タンク110の開口端側を貯湯筒111の一方の開口部に嵌着し、この加熱タンク110の開口端側の周縁に開口した通抜孔112を介して加熱タンク110と貯湯筒111とを連通する。
【0006】
つづいて、表面または2層のセラミック基板の間にプリントする等して形成した電気発熱体を有する中空円筒状のセラミックヒータ113を図示しない給水ラインと連通させて遊嵌したあと、前記貯湯筒111の一方の開口部をセラミックヒータ113の鍔部にて閉鎖し、この貯湯筒111の他方の開口部は、フロートスイッチ114とバキュームスイッチ115とを具備した函体116を用いて、該函体116と貯湯筒11とを連通させた状態で閉鎖することにより構成され、函体116に止着した出湯管117から温水が出湯されるようになっている。
【0007】
また、加熱タンク110に開口した通抜孔112の上方には、セラミックヒータ113により加熱した温水の温度を検出する温度センサ118が取付けられている。
【特許文献1】特公平2−3860号公報
【特許文献2】実公平1−42757号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献1のような従来の貯湯式の温水装置では、貯湯量が限られているので吐水量が貯湯量を超えるまでは設定温度の温水が供給されるものの、貯湯量をこえた長時間使用すると、温水の温度が徐々に低下し始め、設定温度よりも低い温度の温水が出湯される、いわゆる「湯切れ」と称される現象が生じることとなる結果、人体洗浄時において使用者に不快感を与えるおそれがあった。
【0009】
従って、貯湯式の温水装置を備えた人体洗浄時においては洗浄時間を短くし、かつ間欠的に使用しないと、適温水にて満足に洗浄が行えないという課題があった。
【0010】
また、貯湯槽があるために装置のサイズが大きくなってしまうという課題や、何時使用されるかわからないので昼夜通電しておかねばならず、貯湯による放熱ロスが全消費電力
の大きな部分を占めランニングコストが非常に高くなるという課題があった。
【0011】
そこで、上記特許文献2のような従来の瞬間加熱式の温水装置109を備えた人体洗浄装置では、温水装置109内においてセラミックヒータ113の内周面を通って加熱タンク110内に流入する水を、前記セラミッタヒータ113の電気発熱体により瞬時に設定温度まで加熱することができるので、長時間にわたって一定温度の温水を吐出して湯切れを解消できるという利点がある。
【0012】
ところが、一般家庭には過電流保護用のブレーカが設置されており、ブレーカがトリップしないためにはヒーター容量をAC100Vで1200W程度以下に設定する必要があり、例えば40℃の温水を使用する場合、温水装置への入水温が低い冬季の場合を考慮して水温を40度上昇させるには毎分約400cc以下の吐水量に限定される。
【0013】
一方、上記構成の瞬間加熱式の温水装置では中空円筒状セラミックヒータ113の径を小さくすればする程製造が困難になり、伝熱面積も小さくなってしまうので径寸法には限界があり、前記セラミックヒータ113の大きさに対応した容積の加熱タンク110や、貯湯筒111等の水路部分に水の溜まる貯水部ができてしまう。
【0014】
例えば、200cc程度であっても貯水部ができてしまうと熱容量が大きくなり、また毎分約400cc以下の吐水量に対して小さくない貯水部に水が溜まっているので、昇温や温度制御応答に時間を要するばかりでなく、上記吐水量に対してセラミックヒータ111内外周の流路断面積が大きいので流速が小さくなり、熱伝達率が悪くなるので温水装置の熱効率も悪くなるという課題があった。
【0015】
また、中空円筒状セラミックヒータ113の寸法から加熱タンク110の容積が大きくなり、装置のコンパクト化が図りにくく、また貯水部ができてしまうので制御応答性が悪く、洗浄中の瞬時的な設定温度可変が困難であるという課題があった。
【0016】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、熱容量の小さい小型の瞬間加熱式温水装置を実現し、省エネでコンパクトな人体局部洗浄装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は上記課題を解決するために、電力によりジュール熱を発生する発熱体をアルミナ等の一対のセラミック板により挟んで形成したセラミックヒーターからなる平板状加熱手段、および前記平板状加熱手段に配設され、流動する水が直接的に加熱されるようにこの平板状加熱手段を一部路壁とする蛇行水路を形成した樹脂材料の熱交換部からなる温水装置と、前記蛇行水路への給水部と、前記蛇行水路の出口側に連通させた洗浄ノズルとを備えたものである。
【0018】
上記発明によれば、熱容量が小さく、高い応答性が得られ、所望する温水温度への立ち上がりがよく、人体局部洗浄装置としての使用性を高めることができるとともに、長時間連続しての温水での局部洗浄が可能になり、また、放熱ロスも少ない省エネで、かつコンパクト化もすくしんできる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の人体局部洗浄装置は、熱容量の小さい小型の瞬間加熱式温水装置を実現でき、省エネでコンパクトな人体局部洗浄装置が得られる。また、瞬間加熱式によって長時間連続しての温水での局部洗浄が可能になり、肛門部の血行が良くなって痔の予防と治療の促進に効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明は、電力によりジュール熱を発生する発熱体をアルミナ等の一対のセラミック板により挟んで形成したセラミックヒーターからなる平板状加熱手段、および前記平板状加熱手段に配設され、流動する水が直接的に加熱されるようにこの平板状加熱手段を一部路壁とする蛇行水路を形成した樹脂材料の熱交換部からなる温水装置と、前記蛇行水路への給水部と、前記蛇行水路の出口側に連通させた洗浄ノズルとを備えたものである。
【0021】
温水装置としての具体例としては、平板状加熱手段の両側に熱交換部を配設し、しかも平板状加熱手段の両側位置する熱交換部の蛇行水路は、入水口から流入する水を平板状加熱手段の両側に分流させる分岐部と上記分流した温水を出湯口へ合流させる合流部とを有する構成とした。
【0022】
そして、熱交換効率を高めるため、蛇行水路に乱流促進体を設けておくことが望ましい。
【0023】
さらに、平板状加熱手段の加熱量を可変する第1温度設定部および第2温度設定部と、前記第1温度設定部に決定された第1設定温度の洗浄水を第1設定時間だけ出湯する第1タイマ部と、前記第2温度設定部に決定され第1設定温度より低温の第2設定温度の洗浄水を第2設定時間だけ出湯する第2タイマ部とを有する制御部を備えたものも考えられるものである。
【0024】
以下、本発明の実施例を説明する前に温水装置本体の参考実施例を図面を参照して説明する。
【0025】
(参考実施例1)
図1〜図3において、温水装置本体1は、略中央に配された平板状加熱手段であるセラミックヒーター2と、熱伝導をよくするため接触面にシリコン剤3が塗布され、前記セラミックヒーター2を挟持するように配された一対の金属製の熱交換部4とで構成されている。
【0026】
前記セラミックヒーター2は、電力を供給することによりジュール熱を発生する金属製の発熱体5をアルミナ等の一対の矩形セラミック板6により挟んで焼成し一体化したもので、発熱体5の両端部に接続されたリード線7を備えている。
【0027】
また、それぞれの熱交換部4のセラミックヒーター2と平行な略中央の断面には、複数の屈曲部8を有する蛇行水路9が形成され、熱交換部4の端面に開口された入水口10と出湯口11とを連通している。
【0028】
そして、一方の熱交換部4の出湯口11と他方の入水口10とは配管12により接続されている。
【0029】
上記構成により、一方の熱交換部4の開口した入水口10に水を導入し、セラミックヒーター2のリード線7から電力を供給すると、発熱体5により発生した熱がセラミック板6とシリコン剤3を経て熱交換部4に伝わり、入水口10から流入した水に伝達され、水は一方の熱交換部4の蛇行水路9から配管12を経て他方の蛇行水路9に直列に流れる間に加熱され、温水装置本体1を通過する短時間のうちに温水となり出湯口11より流出される。
【0030】
したがって、温水装置本体1は、入水口10から水を連続的に供給してやると水を瞬間的に加熱する瞬間加熱式温水装置であるので、長時間にわたって一定温度の温水を途切れ
ることなく吐出できる。
【0031】
また、蛇行水路9の壁が熱伝達面であるので、その長さに沿って広く伝熱面積を確保でき、蛇行水路9の断面積を小さくして流速を増大させることができるので熱伝達率を大きくすることが可能となり、高い熱効率、簡単構成で高負荷化、コンパクト化が図れる。
【0032】
さらに、貯水部がなく水の熱容量がわずかになるので、温水装置使用開始から実際に適温の温水が出湯されるまでの昇温速度も速く、使用者が出湯温を変えたい場合や流量を変えたい場合などの制御部を設けて調節する場合の制御応答性も良くなる。
【0033】
(参考実施例2)
図7,8,9は参考実施例2を示し、図1〜図3と同符号のものは相当する構成要素であり、詳細な説明は参考実施例1のものを援用する。
【0034】
図において、図示しない給水源と一対の樹脂製熱交換部4それぞれの入水口10とは分岐部21を有する給水管22に接続され、2つの出湯口11は合流部23を有する出湯管24に接続されている。
【0035】
熱交換部4のそれぞれの入水口10と出湯口11とは近接して設けられているとともに、連通する蛇行水路9はセラミックヒーター2側の面が開口し、入水口10近傍の流入路25と出湯口11近傍の流出路26とが隣接して並行に進んだ後、屈曲部8を経て接続する形状に構成されている。
【0036】
この開口した蛇行水路9はOリング13を介して伝熱板である銅板27により水漏れのないように一体に密閉固着され、銅板27と一体化した一対の熱交換部4により、蛇行水路9より面積の一回り小さいセラミックヒーター2を、熱伝導性に優れた薄いゴムシート28を介して圧接し挟持して温水装置を構成している。
【0037】
上記構成により、給水管22に供給された水は分岐部21においてほぼ均等に分流し、2つの入水口10に流入する。
【0038】
そして、流入路25を通り複数の屈曲部8を経る間にセラミックヒーター2の発熱により加熱された温水は、蛇行水路9の流出路26において隣接した流入路25の水との間でも温度差により熱交換するので、蛇行水路9に入った低温の水は早期に温められることになり、蛇行水路9内の温度差は緩和される。
【0039】
この小さくなっている温度差は、非常に熱伝導率の大きい銅板27でその断面方向に熱が拡散することにより更に緩和され、その結果セラミックヒーター2表面の温度分布が均一になるので、熱歪みによるセラミックヒーターの破断を防止することができる。
【0040】
また、セラミックヒーター2の発熱部である発熱体5がセラミックヒーター2の端部一杯まで形成されていても、蛇行水路9がセラミックヒーター2を覆い隠すように一回り大きい面積部に形成されているので、熱流が水に吸収されずに熱交換部4等の温水装置構成部材に伝わり、温水装置端部などが部分的に異常高温になることを防ぎ、熱効率と安全性の向上を図ることができる。
【0041】
さらに、蛇行水路9の上流の給水管22に設けた分岐部21で供給水を分流しているので、一対の熱交換部4それぞれにほぼ均等に水を流すことができ、セラミックヒーター2の両面の熱的条件が等しくなるので両面間に温度勾配が生じず、熱歪みによるセラミックヒーター2破断を防止し、信頼性を向上させることができる。
【0042】
図において、一対の熱交換部4はそれぞれ樹脂材料で形成され、蛇行水路9はセラミックヒーター2側の面が開口されて水が直接セラミックヒーター2に接触するように構成されているとともに、熱交換部4に設けられたOリング13により密閉されて水が漏れないように構成されている。
【0043】
上記構成により、入水口10に水を導入しセラミックヒーター2に電力を供給すると、平板状加熱手段であるセラミックヒーター2が絶縁体で熱伝導率の大きいアルミナで構成されているので加熱手段自身の昇温速度も早く、その結果温水の昇温および温度制御応答を瞬時にできる。このとき、水と発熱体5とは絶縁されているので、漏電や短絡心配なく運転することができる。
【0044】
(参考実施例3)
図13,14は参考実施例3を示し、図1〜3,図7〜9と同符号のものは相当する構成要素であり、詳細な説明は参考実施例1,2のものを援用する。
【0045】
図において、図示しない給水源と一対の樹脂製熱交換部4それぞれの入水口10とは分岐部21を有する給水管22に接続され、2つの出湯口11は合流部23を有する出湯管24に接続され、合流部23下流の出湯管24には出湯温度を検知するサーミスタ29を備えている。
【0046】
温水装置本体1はセラミックヒーター2が略垂直になるよう配されているとともに、それぞれの熱交換部4の入水口10と出湯口11を連通する蛇行水路9は入水口10から出湯口11まで順次上方に向かうように形成され、入水口10は温水装置本体1の略最下端に、出湯口11は略最上端に設けられた構成となっている。
【0047】
そして、セラミックヒーター2内部の発熱体は略同容量の電気ヒーター2回路になるように並列に発熱体30aと発熱体30bとが2回路形成されて、一方の端部は2回路とも1本の共通リード線31に接続され、他方の端部は2回路それぞれ別のリード線32a,リード線32bに接続されている。共通リード線31およびリード線32a、リード線32bは2回路の発熱体30aと発熱体30bのそれぞれへの通電率を制御する制御部33に接続されている。
【0048】
上記構成により、入水口10から出湯口11まで順次上方に向かう蛇行水路9を備えているので、気泡が発生しても出湯口11まで流され吐出されるので、定常な出湯を維持し温水装置を安定に運転できるとともに、熱交換部4内の気泡による熱伝達率の低下と熱効率の低下を防止できる。
【0049】
また、大径化および一体化した気泡による局所的な熱衝撃が生じることもなくなり、セラミックヒーター2が破断を防止し、平板状加熱手段の信頼性を向上させることができるものである。
【0050】
さらに、セラミックヒーター2の両面に並列に水を流すので、熱歪みによる破断を防止し、平板状加熱手段の信頼性を向上させることができる。さらに、同じ容量の電気ヒーターとして発熱体30aと発熱体30bとを並列に2回路構成しているので、1回路当りの電気ヒーターの電気容量が必要総電気容量に対し、回路数の逆数で小さくなる。
【0051】
その結果、容量の小さい1回路の通電率を制御することになるので、制御分解能が飛躍的に向上して木目細かな温度制御が可能となり、ヒートショックも小さくなるので電気ヒーターの寿命を延ばし信頼性を向上させることができる。
【0052】
また、ある一定時間の制御周期内でサイクル数を調整し、その制御周期を繰り返すことによって電気ヒーターへの通電率を制御するサイクル制御方式の場合には、小さい電気容量ヒーターのサイクルON/OFFで済むので、電源ラインの電圧変動を小さく抑えることができ、結果として照明のちらつき等を防止できるとともに、温水装置使用者に不快となる温度変動の発生を抑えることができる。
【0053】
なお、ここでは同容量の電気ヒーター2回路になるように構成しているが、それ以上の回路数にすれば更に分解能が向上するので同様の効果が得られる。また、略同容量の電気ヒーターにしなくても、制御方法により同様の効果が得られることは、明らかである。
【実施例】
【0054】
以上参考実施例をふまえ以下本発明の実施例を図面を参照しつつ詳述する。なお、図1〜3,図7〜9,図13,14と同符号のものは相当する構成要素であり、詳細な説明は参考実施例1〜3のものを援用する。
【0055】
(実施例1)
先ず、温水装置本体について図4を参照して説明する。
【0056】
図4において、一対の熱交換部4はそれぞれ樹脂材料で形成され、蛇行水路9はセラミックヒーター2側の面が開口されて水が直接セラミックヒーター2に接触するように構成されているとともに、熱交換部4に設けられたOリング13により密閉されて水が漏れないように構成されている。
【0057】
上記構成により、入水口10に水を導入しセラミックヒーター2に電力を供給すると、平板状加熱手段であるセラミックヒーター2が絶縁体で熱伝導率の大きいアルミナで構成されているので加熱手段自身の昇温速度も早く、その結果温水の昇温および温度制御応答を瞬時にできるとともに、入水口10から流入した水は、蛇行水路9中で直接セラミックヒーター2に接触するので、更なる昇温速度と応答性の向上が図れ、熱効率の向上も図ることができる。このとき、水と発熱体5とは絶縁されているので、漏電や短絡心配なく運転することができる。
【0058】
(実施例2)
図5,6において、14は平板状加熱手段として設けた触媒燃焼バーナーであり、プロパンやブタンあるいはメタノールなどの炭化水素燃料を供給する燃料管15と、燃料管15から供給された燃料を均一に流すために容積部16と、内部に波板状に折り曲げられた2枚の金属板17を備え触媒燃焼バーナー14下方の容積部16から上方へ板状に伸びる扁平な燃料通路18と、金属板17上に触媒(図示せず)を塗布して形成した触媒燃焼部19と、燃焼排ガスを排出する排気口20とで構成されている。燃料通路18の両側には、一対の金属製の熱交換部4が燃料通路18に熱を伝えやすいように接着されて温水装置が構成されている。
【0059】
上記構成により、燃料管15から供給された燃料は容積部16を経て一対の熱交換部4に挟まれた燃料通路18に入る。燃料通路18に入った燃料は、金属板17の隙間を通過する途中で触媒燃焼部19に接触し、触媒の作用により空気中の酸素と酸化反応し発熱して、排気口20から燃焼排ガスとして排気される。このとき触媒燃焼部19で生じた熱は、金属板17や燃料通路18の壁面を経て熱交換部4に伝わり、入水口10から導入された水が熱交換部4の略中央に設けられた蛇行水路9を流れる間に伝達されて、水は適温の温水となり出湯口11から出湯されるので、炭化水素燃料等の燃料を用いたコンパクトで構成の簡単な瞬間式温水装置が実現できる。また、触媒燃焼を用いているので酸化反応が
あまり高温にならずに進行し、高温で窒素酸化物等が生成されることなく、燃焼排ガスのクリーンな温水装置となる。
【0060】
(実施例3)
図10,11,12において、温水装置本体1は、一組の入水口10と出湯口11を有する1つの樹脂製熱交換部4と、熱交換部4の略中央にリード線7を有する端部だけが突き出た形で水密に挿入された平板状加熱手段であるセラミックヒーター2とで構成され、熱交換部4の内部には入水口10からセラミックヒーター2の端部を通る流入路25と、流入路25の下流に設けられ水路をセラミックヒーター2の両面に分岐する分岐部21と、セラミックヒーター2の両面に配されセラミックヒーター2側の面が開口されて水が直接セラミックヒーター2に接触するように形成された一対の蛇行水路9と、この2つの蛇行水路9の終端で2つを合流させる合流部23と、セラミックヒーター2の流入路25と対向する端部に設けられ合流部23から出湯口11に温水を導く流出路26とを備えている。
【0061】
そして、温水装置本体1はセラミックヒーター2が略垂直になるよう固定されているとともに、入水口10が最下端で、流入路25、分岐部21、蛇行水路9、合流部23、流出路26と上流に向かうにつれて上方に位置し、出湯口11が最上端に配され、蛇行水路9も下流側が下方に向かうことがないように構成されている。
【0062】
上記構成により、絶縁体で熱伝導率の大きいアルミナで構成された昇温速度の早いセラミックヒーター2に直接水が接触しながら熱伝達されるので、温水の昇温および温度制御応答を瞬時にできるとともに、熱効率の向上も図ることができる。
【0063】
また、水流が入水口10から蛇行水路9を通り出湯口11まで順次上方に向かうので、水温の上昇による溶存酸素の分離等により気泡が発生しても浮力で出湯口11まで流され吐出されるので、気泡による出湯流の乱れが生じることなく定常な出湯を維持し温水装置を安定に運転できるとともに、熱交換部4内の気泡による熱伝達率の低下と熱効率の低下を防止できる。
【0064】
さらに、大径化および一体化した気泡が蛇行水路9中に止まり、その部分で急激に熱伝達率が低下し局所的な熱衝撃が生じることもなくなり、セラミックヒーター2が破断するなどの寿命が著しく低下することを防止し、平板状加熱手段の信頼性を向上させることができる。
【0065】
さらにまた、セラミックヒーター2の両面に並列に水を流すので、セラミックヒーター2の両面間に温度勾配が生じず熱歪みによる破断を防止し、平板状加熱手段の信頼性を向上させることができる。
【0066】
(実施例4)
図15に示すものは、矩形断面の蛇行水路9の内部にねじり板34が乱流促進体として挿入されている。
【0067】
上記構成において、蛇行水路9を流れてきた水流はねじり板34の作用により、その主流が旋回し蛇行水路9壁面から水への熱伝達率が向上するので伝熱面積を小さくでき、熱容量密度の大きい平板状加熱手段を使用して高負荷のコンパクトな温水装置を実現できる。
【0068】
(実施例5)
図16に示すものは、矩形断面の蛇行水路9の内部に矩形に巻かれたコイル状の針金3
5が乱流促進体として挿入されている。
【0069】
上記構成において、蛇行水路9を流れてきた水流は針金35の作用により、伝熱面近傍の流れがかく乱させられ蛇行水路9壁面から水への熱伝達率が向上するので伝熱面積を小さくでき、熱容量密度の大きい平板状加熱手段を使用して高負荷のコンパクトな温水装置を実現できる。
【0070】
なお、ここでは乱流促進体としてねじり板34と針金35を用いたが、伝熱面近傍の流れをかく乱させるために伝熱面に設ける突起体(四角形、台形、鋸刃型、三角形)や、主流を旋回させるための螺旋羽根、主流をかく乱させるために管路に一定の間隔で並べた円板や円環でもよい。
【0071】
以上の温水装置本体をふまえ人体局部洗浄装置の具体例を以下の実施例で説明する。
【0072】
(実施例6)
図17において、36は先の参考実施例で説明した瞬間式の温水装置本体1と、給水部37と、洗浄ノズル38とを備えた人体局部洗浄装置であり、給水部37と温水装置本体1とは供給される水の流量を検知する流量検知部39を有する給水管22により接続され、温水装置本体1と洗浄ノズル38とは出湯管24により接続されている。
【0073】
そして、制御部40と流量検知部39は流量信号線41により接続され、制御部40で流量検知部39の流量信号と温度検知手段であるサーミスタ29の温度信号に基づき温水装置本体1のセラミックヒーター2への通電量を可変することができるようになっている。
【0074】
上記構成により、給水管37から連続的に水を供給し、セラミックヒーター2のリード線7から電力を供給すると、温水装置本体1に流入した水は蛇行水路9を流れる間に加熱され、瞬時に適温の温水となり出湯管24を経て洗浄ノズル38より噴射されるので、貯湯槽および貯水部が不要で使用時のみ通電すれば出湯が可能になり、その結果貯湯時の放熱ロスがなくなり省エネになるとともに、コンパクトな人体局部洗浄装置36が実現できる。
【0075】
また、瞬間加熱式温水装置であるので、湯量に制限なく長時間連続しての温水での局部洗浄が可能になり、肛門部の血行が良くなって痔の予防と治療の促進に効果がある。
【0076】
さらに、貯水部がないので制御応答性も良く、洗浄中の瞬時的な設定温度可変が自在にできる。そして、流量検知部39と、流量信号に基づき温水装置本体1の加熱量である通電量を可変する制御部40を備えているので、人体局部洗浄装置では使用者の好みにより洗浄中に洗浄流量を変更することが多いが、流量検知部の流量信号に基づき制御部で流量変化に応じて瞬時に温水装置の加熱量を決定するので、出湯温度のオーバーシュートを最小限に抑えることができ、低温の水が出て不快感を感じたり、高温のお湯が出て火傷をするといった心配がなく安全である。
【0077】
(実施例7)
図18において、制御部40には第1温度設定部42と、第2温度設定部43と、第1タイマ部44と、第2タイマ部45とを備え、温水装置の加熱量であるセラミックヒーター2への通電量を可変し、第1温度設定部42に決定された第1設定温度の洗浄水を第1タイマ部44に決定された第1設定時間だけ出湯することと、第2温度設定部43に決定された第2設定温度の洗浄水を第2タイマ部45に決定された第2設定時間だけ出湯することができる構成になっている。
【0078】
上記構成により、人体局部洗浄装置36の洗浄水の温度を、それぞれの設定時間毎に高温の第1設定温度と低温の第2設定温度とに自動的に切換えるように温水装置の加熱量であるセラミックヒーター2への通電量を制御し出湯できるので、被洗浄部に温めたり冷やしたりの刺激を与え、肛門部のうっ血症状を緩和し痔の予防と治療の促進を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の参考実施例1を示す温水装置の概略分解斜視図
【図2】同温水装置の正断面図
【図3】同温水装置の側断面図
【図4】本発明の実施例1における温水装置の概略分解斜視図
【図5】本発明の実施例2における温水装置の概略斜視図
【図6】同温水装置の正断面図
【図7】本発明の参考実施例2における温水装置の概略分解斜視図
【図8】同温水装置の正断面図
【図9】同温水装置の側断面図
【図10】本発明の実施例3における温水装置の概略分解斜視図
【図11】同温水装置の正断面図
【図12】同温水装置の側断面図
【図13】本発明の参考実施例3における温水装置の概略分解斜視図
【図14】同温水装置の概略構成図
【図15】本発明の実施例4の温水装置の要部拡大断面図
【図16】本発明の実施例5の温水装置の要部拡大断面図
【図17】本発明の実施例6を示す人体局部洗浄装置の概略構成図
【図18】本発明の実施例7を示す人体局部洗浄装置の概略構成図
【図19】従来の人体局部洗浄装置における温水装置の概略構成図
【図20】従来の人体局部洗浄装置における温水装置の概略構成図
【符号の説明】
【0080】
1 温水装置本体
2 セラミックヒーター(平板状加熱手段)
4 熱交換部
5 発熱体(発熱部)
6 セラミック板
8 屈曲部
9 蛇行水路
10 入水口
11 出湯口
25 流入路
26 流出路
35 針金(乱流促進体)
37 給水部
38 洗浄ノズル
42 第1温度設定部
43 第2温度設定部
44 第1タイマ部
45 第2タイマ部
【技術分野】
【0001】
本発明は、給水源から供給される水を所定温度の適温水に加熱して洗浄に用いる人体局部洗浄装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の人体局部洗浄装置としては、タンク内に定量貯溜した水をヒータにより常に所定の設定温度(例えば約40℃)に加熱・保温する貯湯式の温水装置を備えたものが一般的である(特許文献1参照)。
【0003】
一方、給水された水を瞬間的に加熱して適温の温水を供給する瞬間加熱式の温水装置を備えたものもあった(特許文献2参照)。
【0004】
図20は前記特許文献2に記載された従来の人体局部洗浄装置の温水装置を示すものである。
【0005】
図20に示す温水装置109は、有底筒状に形成した金属製の加熱タンク110と、中空筒状に形成した合成樹脂製の貯湯筒111からなり、前記加熱タンク110は貯湯筒111内に、その上部に貯湯部111aを有するように収納して前記加熱タンク110の開口端側を貯湯筒111の一方の開口部に嵌着し、この加熱タンク110の開口端側の周縁に開口した通抜孔112を介して加熱タンク110と貯湯筒111とを連通する。
【0006】
つづいて、表面または2層のセラミック基板の間にプリントする等して形成した電気発熱体を有する中空円筒状のセラミックヒータ113を図示しない給水ラインと連通させて遊嵌したあと、前記貯湯筒111の一方の開口部をセラミックヒータ113の鍔部にて閉鎖し、この貯湯筒111の他方の開口部は、フロートスイッチ114とバキュームスイッチ115とを具備した函体116を用いて、該函体116と貯湯筒11とを連通させた状態で閉鎖することにより構成され、函体116に止着した出湯管117から温水が出湯されるようになっている。
【0007】
また、加熱タンク110に開口した通抜孔112の上方には、セラミックヒータ113により加熱した温水の温度を検出する温度センサ118が取付けられている。
【特許文献1】特公平2−3860号公報
【特許文献2】実公平1−42757号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献1のような従来の貯湯式の温水装置では、貯湯量が限られているので吐水量が貯湯量を超えるまでは設定温度の温水が供給されるものの、貯湯量をこえた長時間使用すると、温水の温度が徐々に低下し始め、設定温度よりも低い温度の温水が出湯される、いわゆる「湯切れ」と称される現象が生じることとなる結果、人体洗浄時において使用者に不快感を与えるおそれがあった。
【0009】
従って、貯湯式の温水装置を備えた人体洗浄時においては洗浄時間を短くし、かつ間欠的に使用しないと、適温水にて満足に洗浄が行えないという課題があった。
【0010】
また、貯湯槽があるために装置のサイズが大きくなってしまうという課題や、何時使用されるかわからないので昼夜通電しておかねばならず、貯湯による放熱ロスが全消費電力
の大きな部分を占めランニングコストが非常に高くなるという課題があった。
【0011】
そこで、上記特許文献2のような従来の瞬間加熱式の温水装置109を備えた人体洗浄装置では、温水装置109内においてセラミックヒータ113の内周面を通って加熱タンク110内に流入する水を、前記セラミッタヒータ113の電気発熱体により瞬時に設定温度まで加熱することができるので、長時間にわたって一定温度の温水を吐出して湯切れを解消できるという利点がある。
【0012】
ところが、一般家庭には過電流保護用のブレーカが設置されており、ブレーカがトリップしないためにはヒーター容量をAC100Vで1200W程度以下に設定する必要があり、例えば40℃の温水を使用する場合、温水装置への入水温が低い冬季の場合を考慮して水温を40度上昇させるには毎分約400cc以下の吐水量に限定される。
【0013】
一方、上記構成の瞬間加熱式の温水装置では中空円筒状セラミックヒータ113の径を小さくすればする程製造が困難になり、伝熱面積も小さくなってしまうので径寸法には限界があり、前記セラミックヒータ113の大きさに対応した容積の加熱タンク110や、貯湯筒111等の水路部分に水の溜まる貯水部ができてしまう。
【0014】
例えば、200cc程度であっても貯水部ができてしまうと熱容量が大きくなり、また毎分約400cc以下の吐水量に対して小さくない貯水部に水が溜まっているので、昇温や温度制御応答に時間を要するばかりでなく、上記吐水量に対してセラミックヒータ111内外周の流路断面積が大きいので流速が小さくなり、熱伝達率が悪くなるので温水装置の熱効率も悪くなるという課題があった。
【0015】
また、中空円筒状セラミックヒータ113の寸法から加熱タンク110の容積が大きくなり、装置のコンパクト化が図りにくく、また貯水部ができてしまうので制御応答性が悪く、洗浄中の瞬時的な設定温度可変が困難であるという課題があった。
【0016】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、熱容量の小さい小型の瞬間加熱式温水装置を実現し、省エネでコンパクトな人体局部洗浄装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は上記課題を解決するために、電力によりジュール熱を発生する発熱体をアルミナ等の一対のセラミック板により挟んで形成したセラミックヒーターからなる平板状加熱手段、および前記平板状加熱手段に配設され、流動する水が直接的に加熱されるようにこの平板状加熱手段を一部路壁とする蛇行水路を形成した樹脂材料の熱交換部からなる温水装置と、前記蛇行水路への給水部と、前記蛇行水路の出口側に連通させた洗浄ノズルとを備えたものである。
【0018】
上記発明によれば、熱容量が小さく、高い応答性が得られ、所望する温水温度への立ち上がりがよく、人体局部洗浄装置としての使用性を高めることができるとともに、長時間連続しての温水での局部洗浄が可能になり、また、放熱ロスも少ない省エネで、かつコンパクト化もすくしんできる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の人体局部洗浄装置は、熱容量の小さい小型の瞬間加熱式温水装置を実現でき、省エネでコンパクトな人体局部洗浄装置が得られる。また、瞬間加熱式によって長時間連続しての温水での局部洗浄が可能になり、肛門部の血行が良くなって痔の予防と治療の促進に効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明は、電力によりジュール熱を発生する発熱体をアルミナ等の一対のセラミック板により挟んで形成したセラミックヒーターからなる平板状加熱手段、および前記平板状加熱手段に配設され、流動する水が直接的に加熱されるようにこの平板状加熱手段を一部路壁とする蛇行水路を形成した樹脂材料の熱交換部からなる温水装置と、前記蛇行水路への給水部と、前記蛇行水路の出口側に連通させた洗浄ノズルとを備えたものである。
【0021】
温水装置としての具体例としては、平板状加熱手段の両側に熱交換部を配設し、しかも平板状加熱手段の両側位置する熱交換部の蛇行水路は、入水口から流入する水を平板状加熱手段の両側に分流させる分岐部と上記分流した温水を出湯口へ合流させる合流部とを有する構成とした。
【0022】
そして、熱交換効率を高めるため、蛇行水路に乱流促進体を設けておくことが望ましい。
【0023】
さらに、平板状加熱手段の加熱量を可変する第1温度設定部および第2温度設定部と、前記第1温度設定部に決定された第1設定温度の洗浄水を第1設定時間だけ出湯する第1タイマ部と、前記第2温度設定部に決定され第1設定温度より低温の第2設定温度の洗浄水を第2設定時間だけ出湯する第2タイマ部とを有する制御部を備えたものも考えられるものである。
【0024】
以下、本発明の実施例を説明する前に温水装置本体の参考実施例を図面を参照して説明する。
【0025】
(参考実施例1)
図1〜図3において、温水装置本体1は、略中央に配された平板状加熱手段であるセラミックヒーター2と、熱伝導をよくするため接触面にシリコン剤3が塗布され、前記セラミックヒーター2を挟持するように配された一対の金属製の熱交換部4とで構成されている。
【0026】
前記セラミックヒーター2は、電力を供給することによりジュール熱を発生する金属製の発熱体5をアルミナ等の一対の矩形セラミック板6により挟んで焼成し一体化したもので、発熱体5の両端部に接続されたリード線7を備えている。
【0027】
また、それぞれの熱交換部4のセラミックヒーター2と平行な略中央の断面には、複数の屈曲部8を有する蛇行水路9が形成され、熱交換部4の端面に開口された入水口10と出湯口11とを連通している。
【0028】
そして、一方の熱交換部4の出湯口11と他方の入水口10とは配管12により接続されている。
【0029】
上記構成により、一方の熱交換部4の開口した入水口10に水を導入し、セラミックヒーター2のリード線7から電力を供給すると、発熱体5により発生した熱がセラミック板6とシリコン剤3を経て熱交換部4に伝わり、入水口10から流入した水に伝達され、水は一方の熱交換部4の蛇行水路9から配管12を経て他方の蛇行水路9に直列に流れる間に加熱され、温水装置本体1を通過する短時間のうちに温水となり出湯口11より流出される。
【0030】
したがって、温水装置本体1は、入水口10から水を連続的に供給してやると水を瞬間的に加熱する瞬間加熱式温水装置であるので、長時間にわたって一定温度の温水を途切れ
ることなく吐出できる。
【0031】
また、蛇行水路9の壁が熱伝達面であるので、その長さに沿って広く伝熱面積を確保でき、蛇行水路9の断面積を小さくして流速を増大させることができるので熱伝達率を大きくすることが可能となり、高い熱効率、簡単構成で高負荷化、コンパクト化が図れる。
【0032】
さらに、貯水部がなく水の熱容量がわずかになるので、温水装置使用開始から実際に適温の温水が出湯されるまでの昇温速度も速く、使用者が出湯温を変えたい場合や流量を変えたい場合などの制御部を設けて調節する場合の制御応答性も良くなる。
【0033】
(参考実施例2)
図7,8,9は参考実施例2を示し、図1〜図3と同符号のものは相当する構成要素であり、詳細な説明は参考実施例1のものを援用する。
【0034】
図において、図示しない給水源と一対の樹脂製熱交換部4それぞれの入水口10とは分岐部21を有する給水管22に接続され、2つの出湯口11は合流部23を有する出湯管24に接続されている。
【0035】
熱交換部4のそれぞれの入水口10と出湯口11とは近接して設けられているとともに、連通する蛇行水路9はセラミックヒーター2側の面が開口し、入水口10近傍の流入路25と出湯口11近傍の流出路26とが隣接して並行に進んだ後、屈曲部8を経て接続する形状に構成されている。
【0036】
この開口した蛇行水路9はOリング13を介して伝熱板である銅板27により水漏れのないように一体に密閉固着され、銅板27と一体化した一対の熱交換部4により、蛇行水路9より面積の一回り小さいセラミックヒーター2を、熱伝導性に優れた薄いゴムシート28を介して圧接し挟持して温水装置を構成している。
【0037】
上記構成により、給水管22に供給された水は分岐部21においてほぼ均等に分流し、2つの入水口10に流入する。
【0038】
そして、流入路25を通り複数の屈曲部8を経る間にセラミックヒーター2の発熱により加熱された温水は、蛇行水路9の流出路26において隣接した流入路25の水との間でも温度差により熱交換するので、蛇行水路9に入った低温の水は早期に温められることになり、蛇行水路9内の温度差は緩和される。
【0039】
この小さくなっている温度差は、非常に熱伝導率の大きい銅板27でその断面方向に熱が拡散することにより更に緩和され、その結果セラミックヒーター2表面の温度分布が均一になるので、熱歪みによるセラミックヒーターの破断を防止することができる。
【0040】
また、セラミックヒーター2の発熱部である発熱体5がセラミックヒーター2の端部一杯まで形成されていても、蛇行水路9がセラミックヒーター2を覆い隠すように一回り大きい面積部に形成されているので、熱流が水に吸収されずに熱交換部4等の温水装置構成部材に伝わり、温水装置端部などが部分的に異常高温になることを防ぎ、熱効率と安全性の向上を図ることができる。
【0041】
さらに、蛇行水路9の上流の給水管22に設けた分岐部21で供給水を分流しているので、一対の熱交換部4それぞれにほぼ均等に水を流すことができ、セラミックヒーター2の両面の熱的条件が等しくなるので両面間に温度勾配が生じず、熱歪みによるセラミックヒーター2破断を防止し、信頼性を向上させることができる。
【0042】
図において、一対の熱交換部4はそれぞれ樹脂材料で形成され、蛇行水路9はセラミックヒーター2側の面が開口されて水が直接セラミックヒーター2に接触するように構成されているとともに、熱交換部4に設けられたOリング13により密閉されて水が漏れないように構成されている。
【0043】
上記構成により、入水口10に水を導入しセラミックヒーター2に電力を供給すると、平板状加熱手段であるセラミックヒーター2が絶縁体で熱伝導率の大きいアルミナで構成されているので加熱手段自身の昇温速度も早く、その結果温水の昇温および温度制御応答を瞬時にできる。このとき、水と発熱体5とは絶縁されているので、漏電や短絡心配なく運転することができる。
【0044】
(参考実施例3)
図13,14は参考実施例3を示し、図1〜3,図7〜9と同符号のものは相当する構成要素であり、詳細な説明は参考実施例1,2のものを援用する。
【0045】
図において、図示しない給水源と一対の樹脂製熱交換部4それぞれの入水口10とは分岐部21を有する給水管22に接続され、2つの出湯口11は合流部23を有する出湯管24に接続され、合流部23下流の出湯管24には出湯温度を検知するサーミスタ29を備えている。
【0046】
温水装置本体1はセラミックヒーター2が略垂直になるよう配されているとともに、それぞれの熱交換部4の入水口10と出湯口11を連通する蛇行水路9は入水口10から出湯口11まで順次上方に向かうように形成され、入水口10は温水装置本体1の略最下端に、出湯口11は略最上端に設けられた構成となっている。
【0047】
そして、セラミックヒーター2内部の発熱体は略同容量の電気ヒーター2回路になるように並列に発熱体30aと発熱体30bとが2回路形成されて、一方の端部は2回路とも1本の共通リード線31に接続され、他方の端部は2回路それぞれ別のリード線32a,リード線32bに接続されている。共通リード線31およびリード線32a、リード線32bは2回路の発熱体30aと発熱体30bのそれぞれへの通電率を制御する制御部33に接続されている。
【0048】
上記構成により、入水口10から出湯口11まで順次上方に向かう蛇行水路9を備えているので、気泡が発生しても出湯口11まで流され吐出されるので、定常な出湯を維持し温水装置を安定に運転できるとともに、熱交換部4内の気泡による熱伝達率の低下と熱効率の低下を防止できる。
【0049】
また、大径化および一体化した気泡による局所的な熱衝撃が生じることもなくなり、セラミックヒーター2が破断を防止し、平板状加熱手段の信頼性を向上させることができるものである。
【0050】
さらに、セラミックヒーター2の両面に並列に水を流すので、熱歪みによる破断を防止し、平板状加熱手段の信頼性を向上させることができる。さらに、同じ容量の電気ヒーターとして発熱体30aと発熱体30bとを並列に2回路構成しているので、1回路当りの電気ヒーターの電気容量が必要総電気容量に対し、回路数の逆数で小さくなる。
【0051】
その結果、容量の小さい1回路の通電率を制御することになるので、制御分解能が飛躍的に向上して木目細かな温度制御が可能となり、ヒートショックも小さくなるので電気ヒーターの寿命を延ばし信頼性を向上させることができる。
【0052】
また、ある一定時間の制御周期内でサイクル数を調整し、その制御周期を繰り返すことによって電気ヒーターへの通電率を制御するサイクル制御方式の場合には、小さい電気容量ヒーターのサイクルON/OFFで済むので、電源ラインの電圧変動を小さく抑えることができ、結果として照明のちらつき等を防止できるとともに、温水装置使用者に不快となる温度変動の発生を抑えることができる。
【0053】
なお、ここでは同容量の電気ヒーター2回路になるように構成しているが、それ以上の回路数にすれば更に分解能が向上するので同様の効果が得られる。また、略同容量の電気ヒーターにしなくても、制御方法により同様の効果が得られることは、明らかである。
【実施例】
【0054】
以上参考実施例をふまえ以下本発明の実施例を図面を参照しつつ詳述する。なお、図1〜3,図7〜9,図13,14と同符号のものは相当する構成要素であり、詳細な説明は参考実施例1〜3のものを援用する。
【0055】
(実施例1)
先ず、温水装置本体について図4を参照して説明する。
【0056】
図4において、一対の熱交換部4はそれぞれ樹脂材料で形成され、蛇行水路9はセラミックヒーター2側の面が開口されて水が直接セラミックヒーター2に接触するように構成されているとともに、熱交換部4に設けられたOリング13により密閉されて水が漏れないように構成されている。
【0057】
上記構成により、入水口10に水を導入しセラミックヒーター2に電力を供給すると、平板状加熱手段であるセラミックヒーター2が絶縁体で熱伝導率の大きいアルミナで構成されているので加熱手段自身の昇温速度も早く、その結果温水の昇温および温度制御応答を瞬時にできるとともに、入水口10から流入した水は、蛇行水路9中で直接セラミックヒーター2に接触するので、更なる昇温速度と応答性の向上が図れ、熱効率の向上も図ることができる。このとき、水と発熱体5とは絶縁されているので、漏電や短絡心配なく運転することができる。
【0058】
(実施例2)
図5,6において、14は平板状加熱手段として設けた触媒燃焼バーナーであり、プロパンやブタンあるいはメタノールなどの炭化水素燃料を供給する燃料管15と、燃料管15から供給された燃料を均一に流すために容積部16と、内部に波板状に折り曲げられた2枚の金属板17を備え触媒燃焼バーナー14下方の容積部16から上方へ板状に伸びる扁平な燃料通路18と、金属板17上に触媒(図示せず)を塗布して形成した触媒燃焼部19と、燃焼排ガスを排出する排気口20とで構成されている。燃料通路18の両側には、一対の金属製の熱交換部4が燃料通路18に熱を伝えやすいように接着されて温水装置が構成されている。
【0059】
上記構成により、燃料管15から供給された燃料は容積部16を経て一対の熱交換部4に挟まれた燃料通路18に入る。燃料通路18に入った燃料は、金属板17の隙間を通過する途中で触媒燃焼部19に接触し、触媒の作用により空気中の酸素と酸化反応し発熱して、排気口20から燃焼排ガスとして排気される。このとき触媒燃焼部19で生じた熱は、金属板17や燃料通路18の壁面を経て熱交換部4に伝わり、入水口10から導入された水が熱交換部4の略中央に設けられた蛇行水路9を流れる間に伝達されて、水は適温の温水となり出湯口11から出湯されるので、炭化水素燃料等の燃料を用いたコンパクトで構成の簡単な瞬間式温水装置が実現できる。また、触媒燃焼を用いているので酸化反応が
あまり高温にならずに進行し、高温で窒素酸化物等が生成されることなく、燃焼排ガスのクリーンな温水装置となる。
【0060】
(実施例3)
図10,11,12において、温水装置本体1は、一組の入水口10と出湯口11を有する1つの樹脂製熱交換部4と、熱交換部4の略中央にリード線7を有する端部だけが突き出た形で水密に挿入された平板状加熱手段であるセラミックヒーター2とで構成され、熱交換部4の内部には入水口10からセラミックヒーター2の端部を通る流入路25と、流入路25の下流に設けられ水路をセラミックヒーター2の両面に分岐する分岐部21と、セラミックヒーター2の両面に配されセラミックヒーター2側の面が開口されて水が直接セラミックヒーター2に接触するように形成された一対の蛇行水路9と、この2つの蛇行水路9の終端で2つを合流させる合流部23と、セラミックヒーター2の流入路25と対向する端部に設けられ合流部23から出湯口11に温水を導く流出路26とを備えている。
【0061】
そして、温水装置本体1はセラミックヒーター2が略垂直になるよう固定されているとともに、入水口10が最下端で、流入路25、分岐部21、蛇行水路9、合流部23、流出路26と上流に向かうにつれて上方に位置し、出湯口11が最上端に配され、蛇行水路9も下流側が下方に向かうことがないように構成されている。
【0062】
上記構成により、絶縁体で熱伝導率の大きいアルミナで構成された昇温速度の早いセラミックヒーター2に直接水が接触しながら熱伝達されるので、温水の昇温および温度制御応答を瞬時にできるとともに、熱効率の向上も図ることができる。
【0063】
また、水流が入水口10から蛇行水路9を通り出湯口11まで順次上方に向かうので、水温の上昇による溶存酸素の分離等により気泡が発生しても浮力で出湯口11まで流され吐出されるので、気泡による出湯流の乱れが生じることなく定常な出湯を維持し温水装置を安定に運転できるとともに、熱交換部4内の気泡による熱伝達率の低下と熱効率の低下を防止できる。
【0064】
さらに、大径化および一体化した気泡が蛇行水路9中に止まり、その部分で急激に熱伝達率が低下し局所的な熱衝撃が生じることもなくなり、セラミックヒーター2が破断するなどの寿命が著しく低下することを防止し、平板状加熱手段の信頼性を向上させることができる。
【0065】
さらにまた、セラミックヒーター2の両面に並列に水を流すので、セラミックヒーター2の両面間に温度勾配が生じず熱歪みによる破断を防止し、平板状加熱手段の信頼性を向上させることができる。
【0066】
(実施例4)
図15に示すものは、矩形断面の蛇行水路9の内部にねじり板34が乱流促進体として挿入されている。
【0067】
上記構成において、蛇行水路9を流れてきた水流はねじり板34の作用により、その主流が旋回し蛇行水路9壁面から水への熱伝達率が向上するので伝熱面積を小さくでき、熱容量密度の大きい平板状加熱手段を使用して高負荷のコンパクトな温水装置を実現できる。
【0068】
(実施例5)
図16に示すものは、矩形断面の蛇行水路9の内部に矩形に巻かれたコイル状の針金3
5が乱流促進体として挿入されている。
【0069】
上記構成において、蛇行水路9を流れてきた水流は針金35の作用により、伝熱面近傍の流れがかく乱させられ蛇行水路9壁面から水への熱伝達率が向上するので伝熱面積を小さくでき、熱容量密度の大きい平板状加熱手段を使用して高負荷のコンパクトな温水装置を実現できる。
【0070】
なお、ここでは乱流促進体としてねじり板34と針金35を用いたが、伝熱面近傍の流れをかく乱させるために伝熱面に設ける突起体(四角形、台形、鋸刃型、三角形)や、主流を旋回させるための螺旋羽根、主流をかく乱させるために管路に一定の間隔で並べた円板や円環でもよい。
【0071】
以上の温水装置本体をふまえ人体局部洗浄装置の具体例を以下の実施例で説明する。
【0072】
(実施例6)
図17において、36は先の参考実施例で説明した瞬間式の温水装置本体1と、給水部37と、洗浄ノズル38とを備えた人体局部洗浄装置であり、給水部37と温水装置本体1とは供給される水の流量を検知する流量検知部39を有する給水管22により接続され、温水装置本体1と洗浄ノズル38とは出湯管24により接続されている。
【0073】
そして、制御部40と流量検知部39は流量信号線41により接続され、制御部40で流量検知部39の流量信号と温度検知手段であるサーミスタ29の温度信号に基づき温水装置本体1のセラミックヒーター2への通電量を可変することができるようになっている。
【0074】
上記構成により、給水管37から連続的に水を供給し、セラミックヒーター2のリード線7から電力を供給すると、温水装置本体1に流入した水は蛇行水路9を流れる間に加熱され、瞬時に適温の温水となり出湯管24を経て洗浄ノズル38より噴射されるので、貯湯槽および貯水部が不要で使用時のみ通電すれば出湯が可能になり、その結果貯湯時の放熱ロスがなくなり省エネになるとともに、コンパクトな人体局部洗浄装置36が実現できる。
【0075】
また、瞬間加熱式温水装置であるので、湯量に制限なく長時間連続しての温水での局部洗浄が可能になり、肛門部の血行が良くなって痔の予防と治療の促進に効果がある。
【0076】
さらに、貯水部がないので制御応答性も良く、洗浄中の瞬時的な設定温度可変が自在にできる。そして、流量検知部39と、流量信号に基づき温水装置本体1の加熱量である通電量を可変する制御部40を備えているので、人体局部洗浄装置では使用者の好みにより洗浄中に洗浄流量を変更することが多いが、流量検知部の流量信号に基づき制御部で流量変化に応じて瞬時に温水装置の加熱量を決定するので、出湯温度のオーバーシュートを最小限に抑えることができ、低温の水が出て不快感を感じたり、高温のお湯が出て火傷をするといった心配がなく安全である。
【0077】
(実施例7)
図18において、制御部40には第1温度設定部42と、第2温度設定部43と、第1タイマ部44と、第2タイマ部45とを備え、温水装置の加熱量であるセラミックヒーター2への通電量を可変し、第1温度設定部42に決定された第1設定温度の洗浄水を第1タイマ部44に決定された第1設定時間だけ出湯することと、第2温度設定部43に決定された第2設定温度の洗浄水を第2タイマ部45に決定された第2設定時間だけ出湯することができる構成になっている。
【0078】
上記構成により、人体局部洗浄装置36の洗浄水の温度を、それぞれの設定時間毎に高温の第1設定温度と低温の第2設定温度とに自動的に切換えるように温水装置の加熱量であるセラミックヒーター2への通電量を制御し出湯できるので、被洗浄部に温めたり冷やしたりの刺激を与え、肛門部のうっ血症状を緩和し痔の予防と治療の促進を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の参考実施例1を示す温水装置の概略分解斜視図
【図2】同温水装置の正断面図
【図3】同温水装置の側断面図
【図4】本発明の実施例1における温水装置の概略分解斜視図
【図5】本発明の実施例2における温水装置の概略斜視図
【図6】同温水装置の正断面図
【図7】本発明の参考実施例2における温水装置の概略分解斜視図
【図8】同温水装置の正断面図
【図9】同温水装置の側断面図
【図10】本発明の実施例3における温水装置の概略分解斜視図
【図11】同温水装置の正断面図
【図12】同温水装置の側断面図
【図13】本発明の参考実施例3における温水装置の概略分解斜視図
【図14】同温水装置の概略構成図
【図15】本発明の実施例4の温水装置の要部拡大断面図
【図16】本発明の実施例5の温水装置の要部拡大断面図
【図17】本発明の実施例6を示す人体局部洗浄装置の概略構成図
【図18】本発明の実施例7を示す人体局部洗浄装置の概略構成図
【図19】従来の人体局部洗浄装置における温水装置の概略構成図
【図20】従来の人体局部洗浄装置における温水装置の概略構成図
【符号の説明】
【0080】
1 温水装置本体
2 セラミックヒーター(平板状加熱手段)
4 熱交換部
5 発熱体(発熱部)
6 セラミック板
8 屈曲部
9 蛇行水路
10 入水口
11 出湯口
25 流入路
26 流出路
35 針金(乱流促進体)
37 給水部
38 洗浄ノズル
42 第1温度設定部
43 第2温度設定部
44 第1タイマ部
45 第2タイマ部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力によりジュール熱を発生する発熱体をアルミナ等の一対のセラミック板により挟んで形成したセラミックヒーターからなる平板状加熱手段、および前記平板状加熱手段に配設され、流動する水が直接的に加熱されるようにこの平板状加熱手段を一部路壁とする蛇行水路を形成した樹脂材料の熱交換部からなる温水装置と、前記蛇行水路への給水部と、前記蛇行水路の出口側に連通させた洗浄ノズルとを備えた人体局部洗浄装置。
【請求項2】
平板状加熱手段の両側に熱交換部を配設して温水装置とした請求項1記載の人体局部洗浄装置。
【請求項3】
平板状加熱手段の両側位置する熱交換部の蛇行水路は、入水口から流入する水を平板状加熱手段の両側に分流させる分岐部と上記分流した温水を出湯口へ合流させる合流部とを有する請求項2記載の人体局部洗浄装置。
【請求項4】
蛇行水路に乱流促進体を設けた請求項1または2記載の人体局部洗浄装置。
【請求項5】
平板状加熱手段の加熱量を可変する第1温度設定部および第2温度設定部と、前記第1温度設定部に決定された第1設定温度の洗浄水を第1設定時間だけ出湯する第1タイマ部と、前記第2温度設定部に決定され第1設定温度より低温の第2設定温度の洗浄水を第2設定時間だけ出湯する第2タイマ部とを有する制御部を備えた請求項1記載の人体局部洗浄装置。
【請求項1】
電力によりジュール熱を発生する発熱体をアルミナ等の一対のセラミック板により挟んで形成したセラミックヒーターからなる平板状加熱手段、および前記平板状加熱手段に配設され、流動する水が直接的に加熱されるようにこの平板状加熱手段を一部路壁とする蛇行水路を形成した樹脂材料の熱交換部からなる温水装置と、前記蛇行水路への給水部と、前記蛇行水路の出口側に連通させた洗浄ノズルとを備えた人体局部洗浄装置。
【請求項2】
平板状加熱手段の両側に熱交換部を配設して温水装置とした請求項1記載の人体局部洗浄装置。
【請求項3】
平板状加熱手段の両側位置する熱交換部の蛇行水路は、入水口から流入する水を平板状加熱手段の両側に分流させる分岐部と上記分流した温水を出湯口へ合流させる合流部とを有する請求項2記載の人体局部洗浄装置。
【請求項4】
蛇行水路に乱流促進体を設けた請求項1または2記載の人体局部洗浄装置。
【請求項5】
平板状加熱手段の加熱量を可変する第1温度設定部および第2温度設定部と、前記第1温度設定部に決定された第1設定温度の洗浄水を第1設定時間だけ出湯する第1タイマ部と、前記第2温度設定部に決定され第1設定温度より低温の第2設定温度の洗浄水を第2設定時間だけ出湯する第2タイマ部とを有する制御部を備えた請求項1記載の人体局部洗浄装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2007−32273(P2007−32273A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−284549(P2006−284549)
【出願日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【分割の表示】特願2003−298479(P2003−298479)の分割
【原出願日】平成9年5月21日(1997.5.21)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【分割の表示】特願2003−298479(P2003−298479)の分割
【原出願日】平成9年5月21日(1997.5.21)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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