説明

人工感性を有するキャラクターを用いたインターネットゲームサービスシステム及びその方法

本発明は人工感性を有するキャラクターを用いたインターネットゲームサービスシステム及びその方法に関する。このようなインターネットゲームサービスシステムは、ゲームの進行状況に応じて他の人工感性を表示するキャラクターを使って、実際使用者とゲームを行わせ、キャラクター提供サーバー、ゲームデータベース、ゲームサーバーを含む。キャラクター提供サーバーは、使用者とゲームを行うキャラクターを生成して提供し、ゲームデータベースはキャラクターが実際使用者とゲームを行うように制御するためのゲームロジック及びキャラクターの感性を表現するための感性情報を貯蔵する。ゲームサーバーは、ゲームデータベースに貯蔵されたゲームロジックを使って、キャラクターと実際使用者との間のゲームを進行させると同時に、ゲームデータベースに貯蔵された感性情報を使って、ゲームの進行状況に応じてキャラクターの感性を表示する。本発明によれば、キャラクターが使用者とゲームを行う状況に応じて人のように自分の感性を多様な方式によって表現するので、使用者をしてキャラクターとゲームを行うことに対する興味を誘発させ続けることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネットを通してゲームをサービスするゲームサービスシステムに係り、より詳しくは、人と類似した感性を有してゲームを遂行できる人工感性を有するキャラクターを用いて、インターネットゲームをサービスするシステム及びその方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近、インターネット普及が急激に増加することによってインターネットという同質の媒体によって、多くの種類のサービスが行われている。特に、ゲームサービスはインターネットを通して提供されるサービスのうちで多くの使用者が用いるサービスとして多様なゲームがサービスされている。特に、勝利の代価としてゲームポイントをやり取りする対戦ゲームがサービスされている。例えば、1:1対戦のMat−Go(マッゴ:訳注「2人制花札」)のようなGo−Stop(訳注「花札:普通は4人制」)ゲーム、ポーカーのようなカードゲームなどが使用者が多く探している代表的なゲームサービスである。
【0003】
使用者がこのようなゲームサービスを通して、ゲームを行うためには当該ゲームサービスを提供するサーバーに接続した後、当該サーバーが提供するウェブページを通して行おうとするゲームを選択する。そうすれば、当該サーバーは使用者に当該ゲームを利用できる各種チャネルの目録を表示し、使用者が特定チャネルを選択すれば選択されたチャネルに属した多くのゲーム室の目録を表示する。使用者が自分のコンピュータに表示されたゲーム室のうちで一つのゲーム室を選択したりまたは新たなゲーム室を直接開設すれば、当該サーバーは使用者が選択したり開設したゲーム室で当該使用者が他の使用者と一緒にゲームを行うことができるようにゲーム画面を表示する。
【0004】
一般に、使用者がインターネットを通してゲームを楽しむためには、前記のような過程を経るべきであるが、前記過程で実際の人ではない、ゲームを提供するサーバーで生成した、キャラクターと相手して、使用者がゲームを行うようにするインターネットゲームサービスが提供されていたりもする。例えば、2人の使用者がMat−Goゲームを進行する途中で、特定使用者が故意で、またはインターネット接続サービス不良で、ゲームを提供するサーバーとの接続が切れてゲーム接続が切れる場合、ゲームサーバーが当該使用者の代わりに特定キャラクターを生成して、ゲームを進行させ続けることによって使用者はキャラクターとゲームを進行するようになる。また、使用者が選択した特定チャネルに開設されたゲーム室の数が少ない場合、キャラクターによってゲーム室が開設されて、使用者が当該ゲーム室に入場する場合に該当ゲーム室を開設したキャラクターとゲームを行ったり、または使用者がゲーム室を開設したが相手方使用者が入場せず待機する時間が長い場合または人との対戦ではなく、人工キャラクターとの対戦を直ちに望む場合にもキャラクターが生成されて、当該ゲーム室に投入されて使用者とゲームを進行したりもする。
【0005】
しかしながら、前記のように、従来サーバーによって生成されたキャラクターとゲームを遂行する場合、キャラクターは自分のゲームロジックによってゲームを行うだけで、ゲームの進行状況に応じて人と類似した表情や身振り、意思表明、またはゲーム進行遅延等のような感性を表現できないので、キャラクターと相対して、ゲームを行う使用者に継続的な興味を誘発させることができないという問題点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の技術的課題は前記問題点を解決しようとするものであって、使用者と対決するキャラクターが実際人間と似た表情や身振りなどの感情表現、台詞を通した意思表明、またはゲーム進行遅延変化などを表現できるようにする人工感性を有するキャラクターを用いたインターネットゲームサービスシステム及びその方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を達成するための本発明の一つの特徴によるインターネットゲームサービスシステムは、インターネットに接続された複数の使用者にゲームサービスを提供するシステムであって、使用者とゲームを遂行するキャラクターを生成して提供する、キャラクター提供サーバー;前記キャラクター提供サーバーで生成されたキャラクターが実際使用者とゲームを行うように制御するためのゲームロジック及び前記キャラクターの感性を表現するための感性情報を貯蔵するゲームデータベース;前記ゲームデータベースに貯蔵されたゲームロジックを使って、前記キャラクターと実際使用者との間のゲームを進行させ、前記ゲームデータベースに貯蔵された感性情報を使って、前記ゲームの進行状況に応じて前記キャラクターの感性を表示するゲームサーバーを含む。
【0008】
本発明の他の実施形態によるインターネットゲームサービス方法は、インターネットに接続された複数の使用者にゲームサービスを提供する方法であって、a)使用者によって選択されたゲームを、使用者と特定キャラクターが行うものであるか否かを判断する段階;b)前記使用者とキャラクターがゲームを遂行するものと判断される場合、前記ゲームの進行状況を判断する段階;c)前記判断されたゲームの進行状況を分析して、前記キャラクターが表示するべき感性状態を判断する段階;d)前記判断された感性状態により前記キャラクターが表示するべき感性形態を決める段階;及びe)前記決められた感性形態を使って、前記ゲーム上で前記キャラクターの感性を表示する段階を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、キャラクターが使用者とゲームを行う状況に応じて人のように自分の感性を多様な方式を通して、表現することによって、使用者をしてキャラクターとゲームを行うことに対する興味を誘発させ続けることができる。
また、人と類似した感性を表現するキャラクターとゲームを行う事実を相手方使用者が認識できない場合、実際使用者数が多くない場合にもキャラクターを投入することによって多くの使用者がゲームを行っているものと判断するようにしてゲームに対する興味誘発を加速できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施形態による人工感性を有するキャラクターを用いたインターネットゲームサービスシステムについて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態による人工感性を有するキャラクターを用いたインターネットゲームサービスシステムのブロック図である。
図1に示すように、本発明の実施形態による人工感性を有するキャラクターを用いたインターネットゲームサービスシステムはウェブサーバー100、チャネルサーバー200、チャネルデータベース300、キャラクター提供サーバー400、ゲームサーバー500及びゲームデータベース600を含む。
【0011】
ウェブサーバー100は、インターネット800を通じて、接続される複数の使用者コンピュータ(700−1、700−2、...、700−n)にMat−Go、ポーカーなどの各種インターネットゲームを始めとして、チャッティング、同好会、ショッピングモールなどの各種サービスを提供するサーバーである。ここで、複数の使用者がコンピュータ(700−1、700−2、...、700−n)を使うものとして表示していれば、コンピュータ以外にインターネット800を通じて、ウェブサーバー100に接続して、ゲームを遂行することができる他の端末器でありうる。例えば、移動通信端末機、インターネット接続が可能なテレビなどが使用者によって用いられ得る。
【0012】
チャネルデータベース200は、各ゲーム別チャネル関連データは勿論各チャネルに開設されているゲーム室関連データを貯蔵する。
【0013】
チャネルサーバー300は、ウェブサーバー100を通じて、使用者がゲームを選択する場合、チャネルデータベース200を参照して、選択されたゲーム関連チャネルとチャネル別ゲーム室目録などを使用者に提供する。したがって、使用者はチャネルサーバー300が提供するチャネル目録及びゲーム室目録を通して、自分がゲームを行おうとするチャネルとそのチャネルに属した特定ゲーム室を選択できる。ここで、使用者がウェブサーバー100を通じて、ゲームを選択すれば、ウェブサーバー100は使用者コンピュータ(700−1、700−2、...、700−n)に予め設置されているゲーム用使用者プログラムを起動させて、起動した使用者プログラムによって、使用者コンピュータ(700−1、700−2、...、700−n)がインターネット800を通じて、チャネルサーバー300に接続されるのでチャネルサーバー300とウェブサーバー100が直接連結される必要はない。したがって、ウェブサーバー100は使用者によって必要である時だけ連結されるという意味で図1に示されるように点線でその連結関係を示した。
【0014】
また、チャネルサーバー300はゲーム別に管理されているチャネル内に開設されているゲーム室の個数が特定個数より少ない場合キャラクターを用いて、ゲーム室を開設したり、またはゲーム別に管理されているチャネル内に開設されているゲーム室に参加した使用者が当該ゲーム室に参加した時点から特定時間以上まで待機する場合、キャラクターを当該ゲーム室に入場させて、ゲームが行われるようにできる。この他にも、チャネルサーバー300はキャラクターとゲームを遂行できる専用のチャネルを別途に設けて、使用者が当該チャネル内にあるゲーム室でキャラクターとゲームを行えるようにできる。
【0015】
また、チャネルサーバー300は使用者がキャラクターとゲームを行いつつも、当該ゲーム室に新たな使用者が入場できるようにして、入場した使用者についてはキャラクターと使用者が進行するゲームを観戦する観戦モードで待機するようにできる。
【0016】
また、チャネルサーバー300はゲーム室で使用者とゲームを行っていたキャラクターだけが当該ゲーム室に残っているようになる場合に該当ゲーム室を除去できる。この時、使われたキャラクターは除去されて、このような事実はキャラクター提供サーバー400に通報される。
【0017】
一方、キャラクター提供サーバー400はチャネルサーバー300がチャネル内に新たなゲーム室を開設するためにキャラクターを要請したりまたは開設されているゲーム室に入場させるキャラクターを要請する場合、特定キャラクターを生成して、チャネルサーバー300に提供した後このキャラクターを管理する。また、チャネルサーバー300からキャラクターの使用が終了して、除去されたものとして通知される場合当該キャラクターに対する情報を除去する。
【0018】
ここで、キャラクターは分身、化身を意味するものであって、サイバー空間上で使用者の役割を身代わりするアニメーションキャラクターであり、アバター等がこれに含まれる。したがって、キャラクター提供サーバー400はキャラクターを生成して、チャネルサーバー300に提供し、チャネルサーバー300はキャラクターを自分が制御できる一人の使用者と看做して、ゲーム室を開設したりゲーム室に入場させることができる。このようなキャラクターは、キャラクター提供サーバー400によって提供されるキャラクターを表現するためのアイテム(キャラクターを構成する全ての要素で、例えば、顔模様、ヘアスタイル、目模様、口模様、鼻模様、衣装、アクセサリー、履き物など)により当該キャラクターを表現できる。また、キャラクターにはゲーム相手方に対して広告効果を得ることができる広告情報を含むことができる。例えば、キャラクターが特定広告文句が印刷された衣装を着用したり、または特定製品を所持してゲームを行うものである。
【0019】
このようなキャラクター提供サーバー400は、ゲームと関連して各種キャラクターを提供する技術が既によく知られているので詳細な説明を省略しても、当業者には自明のことである。
【0020】
次に、ゲームデータベース500はゲーム別にキャラクターがゲームを行うように制御するためのゲームロジック及びキャラクターの感性を表現するための感性情報を貯蔵する。このようなキャラクターの感性表現にはゲームを進行する遅延時間変化、キャラクターの表情や身振りなどの表現、感情を示す台詞表現などがある。
【0021】
次に、ゲームサーバー600はウェブサーバー100とチャネルサーバー300を通じて、使用者によって選択されたゲームサービスを提供する。つまり、ゲームサーバー600は各ゲーム別に定められたゲーム規則に従ってゲームを進行する。例えば、使用者がMat−Goゲームを選択した後チャネルサーバー300を通じて、特定チャネルで特定ゲーム室を開設したり選択して、二人の使用者が参加した場合、ゲームサーバー600は二人の使用者がMat−Goゲームを行うことができるようにゲーム表示、ゲーム進行、ゲーム結果精算などを行う。
【0022】
一方、チャネルサーバー300によって使用者がキャラクターとゲームを行う場合、ゲームサーバー600はゲームデータベース500を参照して、当該ゲームのロジックを使って、キャラクターがゲームを進めるように制御し、ゲームの進行状況に応じてキャラクターが表現するべき感性状態を判断し、判断された感性状態により表現する感性内容を決定して、ゲームデータベース500から決められた感性内容を提供されて、キャラクターの感性を表現するように制御する。
【0023】
ここで、ゲームロジックとは、ゲームで定められた規則に従ってゲームを自動的に進めるように特定した規則を示すことであり、例えば、Mat−Goゲームの場合、キャラクターが自分の順番で手に持っている牌(カード)のうちで出す牌を選んで出すロジックである。このようなロジックを決定する変数としてはキャラクターが手に持っている牌、キャラクターが所有した牌、相手方が所有した牌、フロアに陳列されている牌、各種Mat−Goゲーム規則の達成状況などがある。ゲームロジックは各牌別に基本加重値を設定した後、各ロジック決定変数により各牌別に可変加重値を付与して、自分の順番で最終加重値が一番高い牌を選択して出す。したがって、ゲームの進行状況に応じたキャラクターの感性状態はこのようなゲームロジックに基づいて判断できる。
【0024】
一方、ゲームサーバー600は感性表現をキャラクターと使用者がゲームを進行するゲーム室に新たな使用者が入場する場合、進行中のゲームを観戦できる観戦者として制御して、新たな観戦者に対するキャラクターの感性を表現できる。この時、進行中のゲーム画面を観戦者にも伝送し、ゲームを進行中のキャラクターと使用者の画面上には別途の観戦窓を生成することによって観戦者が居ることを知らせる。したがって、ゲームサーバー600は進行中のゲームに観戦者が居る場合、使用者が進めているゲームが終了すればキャラクターとのゲームを中断し、観戦者とゲームを始めることができるように制御できる。
【0025】
図2は、図1に示すゲームデータベース500の詳細ブロック図である。
図2に示すように、ゲームデータベース500はゲームロジックデータベース510及び感性データベース520を含む。このようなゲームデータベース500は本発明の実施形態による一種の例に過ぎず、その他にゲームの構成及びキャラクターの人工感性構成により多様な形態で提供できる。
【0026】
ゲームロジックデータベース510は、ゲーム別にキャラクターがゲームを行うように制御するためのゲームロジック情報を貯蔵する。例えば、Mat−Goゲームのためのゲームロジック、ポーカーゲームのためのゲームロジックなどの情報が保存され、ゲームサーバー600はこのようなゲームロジックを使って、キャラクターが当該ゲームを行うことができるように制御する。
【0027】
次に、感性データベース520はキャラクターの感性を表現するための情報を貯蔵する。図2を参照すれば、感性データベース520はゲームの進行状況に応じてキャラクターがゲームの進行遅延時間を変化させることができる情報を貯蔵するゲーム遅延時間データベース521、ゲームの進行状況に応じたキャラクターの表情や身振り表現などの情報を貯蔵する動作表現データベース523及びゲームの進行状況に応じたキャラクターの台詞を貯蔵する台詞データベース525を含む。その他にもキャラクターの感性を表現することに用いることができる情報については当該情報が貯蔵されたデータベースをさらに追加できる。
【0028】
ゲーム遅延時間データベース521には、ゲームの進行状況別に分類して、他の遅延時間を別途に割り当てる。例えば、ゲームの進行状況がキャラクターに不利な場合、例えばMat−Goゲームの場合、相手方使用者が一般に呼ばれる‘Go'を何度呼んだとかまたはキャラクターの順番で出す牌全てが相手方使用者に有利な牌である場合で牌選択時などでは遅延時間を多く割り当ててキャラクターが不利な状況であることを感性で表現できる。これとは反対に、ゲームの進行状況がキャラクターに有利な場合、例えばMat−Goゲームの場合、キャラクター順番でキャラクターが点数を出すことができる牌を、フロアに敷いているか、またはキャラクターが持っている場合などで、牌選択時ゲーム進行の遅延時間を短く割り当ててキャラクターが有利な状況であることを感性で表現できる。
【0029】
一方、動作表現データベース523には、ゲームの進行状況別に分類して、他の表情や身振りを別途に割り当てる。例えば、ゲームの進行状況がキャラクターに不利な場合などでキャラクターが気分が悪い表情や身振りなどを感性で表現できる。これとは反対に、ゲームの進行状況がキャラクターに有利な場合などでキャラクターが嬉しい表情や身振りなどを感性で表現できる。このようなキャラクターの表情や身振り変化は多層構造のキャラクターとして処理することによって実現できて、このような技術は既に公知であって、よく知られているのでここでは詳細な説明を省略する。例えば、キャラクターを何切れかの部分に分けて多層に重ねて置いた場合、各部分をそれぞれ他の動作にスライドさせることによってキャラクターの表情や身振りを表現できる。
【0030】
一方、台詞データベース525には、ゲームの進行状況別に分類して、他の台詞を別途に割り当てる。例えば、ゲームの進行状況がキャラクターに不利な場合などでキャラクターが気分が悪い感歎詞などを台詞として処理して、不利な状況などを感性で表現できる。
【0031】
これとは反対に、ゲームの進行状況がキャラクターに有利な場合などでキャラクターが気分が良い台詞を表現して、有利な状況などを感性で表現できる。
【0032】
ゲームサーバー600は、前記ゲーム遅延時間データベース521、動作表現データベース523及び台詞データベース525にある各感性表現をそれぞれ、または互いに組み合わせて、共にキャラクターを通して感性で表現できる。
【0033】
図3は、図1に示すゲームサーバー600の詳細ブロック図である。
図3に示すように、ゲームサーバー600はゲーム状況判断部610、感性状態判断部620、感性表示決定部630、時間カウント部640及びゲーム制御部650を含む。
【0034】
ゲーム状況判断部610は、ゲーム制御部650によってゲーム遂行が制御されるキャラクターと相手方使用者との間のゲーム進行状況を判断する。これはゲーム制御部650がゲームデータベース500のゲームロジックデータベース510に貯蔵されたゲームロジックを使って、キャラクターのゲーム遂行を制御する間に判断できる。
【0035】
感性状態判断部620は、ゲーム状況判断部610によって判断されたゲーム進行状況を分析して、キャラクターが表現するべき感性状態を判断する。例えば、ゲーム進行状況がキャラクターに不利なのか、そうでなければ有利なことであるのか、どちらなのかと、具体的に有利か不利かの内容を判断する。
【0036】
感性表示決定部630は、感性状態判断部620によって判断されたキャラクターの感性状態によりキャラクターが表示するべき感性内容を決定する。例えば、キャラクターの感性状態がゲーム進行状況が不利で気分が悪い感性を知らせるために表情や身振りを変化させながら、台詞処理をすると決めたり、またはMat−Goゲームの場合、キャラクターが手に持っている牌のうちでいずれの牌を出すべきであるかを選択することが困難な状況を表現するためにゲーム進行遅延時間を長く持っていくと同時に表情や身振りを変化させながら、例えば“何を出すの?”と云うなどの台詞処理を行うものと決定する。
【0037】
時間カウント部640は、キャラクターが感性表示する内容がゲーム進行の遅延時間を変化させることである場合にゲーム制御部640の制御により開始して当該遅延時間をカウントする。
【0038】
次に、ゲーム制御部650はゲーム別に定められたゲーム規則に従って使用者がゲームを行えるようにゲーム進行を制御する。この時使用者は、実際使用者でだけ構成されたり、またはチャネルサーバー300によって生成したキャラクターと実際使用者で構成できる。実際使用者でだけ構成される場合、ゲーム制御部650は単純にゲーム別に定められたゲーム規則に従ってゲーム進行を制御するが、実際使用者または使用者とキャラクターで構成される場合、ゲーム制御部650はゲーム状況判断部610、感性状態判断部620、感性表示決定部630及び時間カウント部640を制御して、キャラクターと相手方使用者がゲームを進行する時、キャラクターがゲームの進行状況に応じて自分の感性を表現できるようにする。
【0039】
以下、図4を参照して本発明の実施形態による人工感性を有するキャラクターを用いたインターネットゲームサービス方法について詳細に説明する。
まず、複数の使用者は自分のコンピュータ(700−1、700−2、...、700−n)を使って、ゲームを行うためにウェブサーバー100が提供する使用者用プログラムを実行させて、ウェブサーバー100に接続したり、またはウェブブラウザーを通して、直接ウェブサーバー100に接続して、遂行するゲームを選択する(S100)。
【0040】
この時、使用者用プログラムは予め設置されているものと仮定して説明するが、そうではない場合にはウェブサーバー100やチャネルサーバー300がこれを判断して、必要な時点に当該ゲームのための使用者用プログラムを設置できるように制御する。
【0041】
一方、使用者によって、ゲームが選択されれば、チャネルサーバー300はチャネルデータベース200に貯蔵された当該ゲームのチャネル目録をウェブサーバー100を通じて、使用者コンピュータ(700−1、700−2、...、700−n)に表示し(S110)、使用者は自分のコンピュータ(700−1、700−2、...、700−n)に表示されたチャネルのうちでゲームを遂行する一つのチャネルを選択する。例えばチャネル目録が等級別に表示された場合、使用者は自分の等級に合うチャネルを選択できる。
【0042】
このように、使用者によってチャネルが選択されれば、チャネルサーバー300はチャネルデータベース200に貯蔵された当該チャネルに開設されたゲーム室目録を使用者コンピュータ(700−1、700−2、...、700−n)に表示し(S120)、使用者は自分のコンピュータ(700−1、700−2、...、700−n)に表示されたゲーム室のうちでキャラクターによって開設されたゲーム室を選択したり、または新たなゲーム室を開設した後当該ゲーム室に入場する(S130)。
【0043】
このように、使用者がゲーム室に入場してキャラクターとゲームを遂行できる状態になれば、ゲームサーバー600のゲーム制御部650はゲームデータベース500のゲームロジックデータベース510にあるゲームロジックを使って、キャラクターを制御しながら相手方使用者とキャラクターが選択したゲームを進行できるようにゲームを開始させる(S140)。
【0044】
このように、キャラクターと相手方使用者との間でゲームが進められれば、ゲーム状況判断部610はゲーム制御部650の制御によって、ゲームが終了される時までゲームの進行状況を判断する(S150)。このようなゲームの進行状況は各ゲーム別に予め種々に分類されて設定されることが望ましい。
【0045】
次に、感性状態判断部620はゲーム制御部650の制御によって、ゲーム状況判断部610で判断されるゲーム進行状況を分析して、キャラクターが表現するべき感性状態を判断する(S160)。例えば、ゲーム進行状況がキャラクターに不利か、そうでなければ有利であるか、どちらなのかと、具体的に有利か、不利な内容を判断する。このような感性状態は、予め分類されたゲームの進行状況に応じて予め設定されることが望ましい。
【0046】
その後、感性表示決定部630はゲーム制御部650の制御によって、感性状態判断部620で判断されるキャラクターの感性状態によりキャラクターが表示するべき感性内容を決定する(S170)。例えば、ゲーム状況が悪ければ気分が悪い表情や身振り、台詞などを示すと決めたり、またはゲーム状況が良ければ気分が良い表情や身振り、台詞などを示すことを決定する。このように決定される感性表現方式は予め分類されたゲームの進行状況に応じてキャラクターの感性状態別に予め設定されることが好ましく、このような設定は感性データベース520のゲーム遅延時間データベース521、動作表現データベース523及び台詞データベース525に貯蔵される。
【0047】
このように、感性表示決定部630によってゲーム進行状況に応じてキャラクターが表現されるべき感性表示方式が決定されれば、ゲーム制御部650は決められた感性方式によりキャラクターを通して、相手方使用者に表示する(S180)。この時、キャラクターによって、表示される感性表示方式がゲーム進行遅延時間を変化させる方式の場合、例えばMat−Goゲームでキャラクターが自分の順番で出す牌を選択する時間遅延を長く持っていったり、または短く持っていく遅延時間を変化させる場合、ゲーム制御部650はゲーム遅延時間データベース521によって提供された遅延時間を測定するために時間カウント部640を使用する。つまり、ゲーム制御部650は、キャラクターの順番になった時、ゲーム遅延時間データベース521から提供された特定遅延時間を時間カウント部640に伝達して起動させて、遅延時間を測定するようにした後、時間カウント部640で特定遅延時間が全てカウントされた時、キャラクターがゲームを進行するようにする。
【0048】
次に、ゲーム制御部650はゲームが終了したか、どうなのかを判断した後(S190)、ゲームが継続して進められていれば、ゲーム進行状況を判断して、ゲームが進行される間にキャラクターの感性を表現する前記過程(S150、S160、S170、S180)を繰り返す。
【0049】
しかしながら、ゲームが終了する場合、ゲーム制御部650は感性状態判断部620及び感性表示決定部630を通じて、ゲーム結果に対してキャラクターが表現するべき感性表示方式を決定して、キャラクターを通して、相手方使用者に表示する(S200)。例えば、キャラクターが大きい点数にゲームに勝利した場合には、非常に嬉しいという表情や身振りまたは台詞などを表示し、反対に相手方使用者が大きい点数でゲームに勝利した場合には、非常に残念な表情や身振りまたは台詞などを表示するか、または反対に相手方使用者を祝うなどの台詞を表示できる。
【0050】
一方、チャネルサーバー300はキャラクターと使用者がゲームを進行しているゲーム室に新たな使用者を入場させることができる。この時、ゲームサーバー600は進行中のゲーム画面を使用者とキャラクターは勿論観戦者にも伝送し、ゲームを進行中のキャラクターと使用者の画面上には別途の観戦窓を生成することによって観戦者が居ることを知らせる。この時、ゲーム制御部650は感性表示決定部630を制御して、観戦者を歓迎するなどの身振りや表情または台詞などをキャラクターを通して、観戦者に表示できる。
【0051】
一方、キャラクターとゲームを遂行中である使用者は進行中のゲームに観戦者が居る場合、進行中のゲームが終了するか、自分の意思で予めゲームを終了させればキャラクターとのゲームを中断して観戦者とゲームを始めることができる選択が可能である。
【0052】
もし使用者がキャラクターと継続してゲームを進行することを選択すれば観戦者は継続して観戦者として残り、ゲームを観戦したりまたは当該ゲーム室を退場できる。しかしながら、使用者がキャラクターとのゲームを中断し、観戦者とゲームを始めることを選択すれば、使用者と観戦者との間のゲームが進められて、キャラクターは、その使用目的が十分に達成されたので当該ゲーム室から退場した後除去できる。
【0053】
また、キャラクターを用いて、使用者とゲームを進行するようにする場合、これらキャラクターには広告情報などが含まれていて、このキャラクターとゲームを行う使用者に広告する効果が達成される。例えば、特定飲み物広告関連服を着ているキャラクターはゲームを行う使用者に対して特定飲み物を広告できる。また、キャラクターが自分の感性を台詞として表現する間に広告が含まれている台詞を表示してもよい。
【0054】
以上で本発明の望ましい実施形態について詳細に説明したが本発明はこれに限定されるものではなくて、その他の多様な変更や変形が可能である。
【0055】
例えば、前記ではチャネルサーバー300がキャラクター提供サーバー400からキャラクターを提供されて、ゲーム室を開設したり既に開設されたゲーム室に投入して、実際使用者とゲームを行うようにすることにだけ説明したが、その他にもゲームサーバー600が実際使用者の要請に応じてキャラクター提供サーバー400からキャラクターが提供されて、使用者とゲームを進行するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の実施形態による人工感性を有するキャラクターを用いたインターネットゲームサービスシステムのブロック図である。
【図2】図1に示すゲームデータベースの詳細ブロック図である。
【図3】図1に示すゲームサーバーの詳細ブロック図である。
【図4】本発明の実施形態による人工感性を有するキャラクターを用いたインターネットゲームサービス方法のフローチャートである。
【符号の説明】
【0057】
100 ウェブサーバー
200 チャネルデータベース
300 チャネルサーバー
400 キャラクター提供サーバー
500 ゲームデータベース
510 ゲームロジックデータベース
520 感性データベース
521 ゲーム遅延時間データベース
523 動作表現データベース
525 台詞データベース
600 ゲームサーバー
610 ゲーム状況判断部
620 感性状態判断部
630 感性表示決定部
640 時間カウント部
650 ゲーム制御部
700−1、700−2、...、700−n 使用者の各コンピュータ
800 インターネット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネットに接続された複数の使用者にゲームサービスを提供するシステムであって、
使用者とゲームを遂行するキャラクターを生成して、提供するキャラクター提供サーバー;
前記キャラクター提供サーバーで生成したキャラクターが実際使用者とゲームを行うように制御するためのゲームロジック及び前記キャラクターの感性を表現するための感性情報を貯蔵するゲームデータベース;
前記ゲームデータベースに貯蔵されたゲームロジックを使って、前記キャラクターと実際使用者の間でゲームを進行させ、前記ゲームデータベースに貯蔵された感性情報を使って、前記ゲームの進行状況に応じて前記キャラクターの感性を表示するゲームサーバーを含むことを特徴とする、インターネットゲームサービスシステム。
【請求項2】
ゲーム別チャネルの目録及び前記チャネルに開設されているゲーム室関連データを貯蔵するチャネルデータベース;
前記チャネルデータベースを参照して、使用者にゲーム別チャネル及び前記チャネル内に開設されたゲーム室関連データを提供し、使用者が特定チャネルの特定ゲーム室を選択する場合、選択されたゲーム室内で前記ゲームサーバーを通して、前記使用者がゲームを行うことができるようにするチャネルサーバー;及び
前記使用者に接続されて前記使用者がゲームサービスを使用できるようにウェブサービスを提供するウェブサーバーを含むことを特徴とする、請求項1に記載のインターネットゲームサービスシステム。
【請求項3】
前記ゲームデータベースは、
ゲーム別に前記キャラクターがゲームを行うように制御するためのゲームロジックを貯蔵するゲームロジックデータベース;及び
ゲーム進行状況別に前記キャラクターの感性情報を貯蔵する感性データベースを含むことを特徴とする、請求項1に記載のインターネットゲームサービスシステム。
【請求項4】
前記感性データベースは、
ゲームの進行状況に応じて前記キャラクターがゲームの進行遅延時間を変化させることができる情報を貯蔵するゲーム遅延時間データベース;
ゲームの進行状況に応じた前記キャラクターの表情や身振り表現を含む情報を貯蔵する動作表現データベース;及び
ゲームの進行状況に応じた前記キャラクターの台詞を貯蔵する台詞データベースを含むことを特徴とする、請求項3に記載のインターネットゲームサービスシステム。
【請求項5】
前記ゲーム遅延時間データベースには、ゲームの進行状況が前記キャラクターに不利な状況である場合の遅延時間を、ゲームの進行状況が前記キャラクターに有利な状況である場合の遅延時間より、大きくするように設定して保存することを特徴とする、請求項4に記載のインターネットゲームサービスシステム。
【請求項6】
前記キャラクターの表情や身振り表現は、多層構造のキャラクターを使って示すことを特徴とする、請求項1に記載のインターネットゲームサービスシステム。
【請求項7】
前記ゲームサーバーは、
前記キャラクターと実際使用者との間のゲーム進行状況を判断するゲーム状況判断部;
前記ゲーム状況判断部によって判断されたゲーム進行状況を分析して、前記キャラクターが表示するべき感性状態を判断する感性状態判断部;
前記感性状態判断部によって判断された前記キャラクターの感性状態をゲーム中に表示する形態を決める感性表示決定部;及び
前記使用者によって選択されたゲーム別に、定められたゲーム規則に従って使用者がゲームを遂行できるようにゲーム進行を制御し、実際使用者が前記キャラクター提供サーバーで生成して、提供されるキャラクターとゲームを遂行する場合、前記ゲーム状況判断部、感性状態判断部及び感性表示決定部を制御して、前記実際使用者とゲームを遂行する前記キャラクターが前記ゲーム進行状況に応じた感性状態を表示するように制御するゲーム制御部を含むことを特徴とする、請求項1に記載のインターネットゲームサービスシステム。
【請求項8】
前記キャラクターが感性を表示する形態がゲーム進行の遅延時間を変化させる形態の場合、前記ゲーム制御部の制御によって、当該遅延時間をカウントする時間カウント部をさらに含むことを特徴とする、請求項7に記載のインターネットゲームサービスシステム。
【請求項9】
前記ゲームサーバーは、ゲーム進行の遅延時間変化、前記キャラクターの感情状態表示及び台詞表示それぞれ、または、これらの組み合わせを通して、前記キャラクターの感性を表示することを特徴とする、請求項1乃至請求項8のうち何れか一項に記載のインターネットゲームサービスシステム。
【請求項10】
前記キャラクターには、広告情報が含まれることを特徴とする、請求項9に記載のインターネットゲームサービスシステム。
【請求項11】
インターネットに接続された複数の使用者にゲームサービスを提供する方法であって、
a)使用者によって選択されたゲームを使用者と特定キャラクターが行うものであるか否かを判断する段階;
b)前記使用者とキャラクターがゲームを遂行するものと判断される場合、前記ゲームの進行状況を判断する段階;
c)前記判断されたゲームの進行状況を分析して、前記キャラクターが表示するべき感性状態を判断する段階;
d)前記判断された感性状態により前記キャラクターが表示するべき感性形態を決める段階;及び
e)前記決められた感性形態を使って、前記ゲーム上で前記キャラクターの感性を表示する段階を含むことを特徴とする、インターネットゲームサービス方法。
【請求項12】
前記段階b)で、
前記ゲーム進行状況は、前記キャラクターのゲーム進行を制御するゲームロジックを使って判断することを特徴とする、請求項11に記載のインターネットゲームサービス方法。
【請求項13】
前記段階d)で、
前記感性形態には、ゲーム進行の遅延時間変化、前記キャラクターの表情や身振り変化及び前記キャラクターの台詞表示が含まれることを特徴とする、請求項11に記載のインターネットゲームサービス方法。
【請求項14】
前記ゲーム進行の遅延時間変化は、ゲームの進行状況が前記キャラクターに不利な状況である場合の遅延時間を、ゲームの進行状況が前記キャラクターに有利な状況である場合の遅延時間より、大きくするように変化させることを特徴とする、請求項13に記載のインターネットゲームサービス方法。
【請求項15】
前記段階e)後に、
f)前記ゲームが終了したか否かを判断する段階;
g)前記ゲームが終了していないと判断した場合、前記ゲームが終了する時まで前記段階b)乃至f)を反復遂行する段階;及び
h)前記ゲームが終了したと判断した場合、前記ゲームの結果に応じた前記キャラクターの感性を表示する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項11に記載のインターネットゲームサービス方法。
【請求項16】
前記キャラクターと前記実際使用者との間でゲームを遂行する間に前記ゲームを観戦する観戦者が発生する場合、前記キャラクターが前記観戦者に歓迎の感性状態を表示することを特徴とする、請求項11に記載のインターネットゲームサービス方法。
【請求項17】
インターネットに接続された複数の使用者にゲームサービスを提供する方法であって、
a)使用者によって選択されたゲームを、使用者と特定キャラクターが遂行するものであるか否かを判断する段階;
b)前記使用者とキャラクターがゲームを遂行するものと判断される場合、前記ゲームの進行状況を判断する段階;
c)前記判断されたゲームの進行状況を分析して、前記キャラクターが表示するべき感性状態を判断する段階;
d)前記判断された感性状態により前記キャラクターが表示するべき感性形態を決める段階;及び
e)前記決められた感性形態を使って、前記ゲーム上で前記キャラクターの感性を表示する段階を含み、
前記キャラクターには広告情報が含まれることを特徴とする、インターネットゲームサービス方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−531606(P2007−531606A)
【公表日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−507243(P2007−507243)
【出願日】平成17年4月7日(2005.4.7)
【国際出願番号】PCT/KR2005/000997
【国際公開番号】WO2005/124618
【国際公開日】平成17年12月29日(2005.12.29)
【出願人】(505205812)エヌエイチエヌ コーポレーション (408)
【Fターム(参考)】