説明

人形およびその成型方法

【課題】各関節部を骨部で連結し、多重構造としたことにより、抱いたり握ったりしたときの感触として、肉の下に骨がある人間を握ったり抱いたりしたときの感触が得られるようにする。
【解決手段】首、肩、背骨、股関節、膝、足首、ひじ、手首等の各関節を、複数の部材を回動可能にボルト等によって連結することによって回動および/もしくは軸方向に回転可能に構成し、これら各関節部を骨部で連結した骨組みの胴体を含む主要部を柔軟な軽量合成樹脂材で成型して構成した骨格をシリコンで成型して多重成型構造としたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人間と同様な関節の動作と骨格を有する合成樹脂製の可動人形およびその成型方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ダイバージョナルセラピー(気晴らし療法)という全人的な療法があり、その中のドールセラピーに用いられる大型の人形は、触った感じが硬質でないように弾性を有する合成樹脂製となっている。
また、子供の玩具である着せ替え人形にも合成樹脂製の人形があり、内部に針金による芯材が埋設してあり、その芯材の周囲を硬度が25〜35程度の合成樹脂で覆って関節部を形成し、その関節部で曲げることができるようになり、またその曲がった状態を保持することができるようになっている(例えば、特許文献1、2、3、4参照)。
【特許文献1】特開2000−61152号公報
【特許文献1】特開2000−279647号公報
【特許文献1】特開2000−350871号公報
【特許文献1】特開2002−45578号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した従来の着せ替え人形は、人が抱くような人形ではない子供が遊ぶ小型の着せ替え人形であり、関節部分が四方すべての方向に曲がってしまい人間の関節とは異なる関節動作をするものである。
また、ダイバージョナルセラピー(気晴らし療法)の内のドールセラピーに用いるための大型の抱くことができる人形は、抱いたり握ったりしたときの感触に肉の下に骨がある人間を握ったり抱いたりしたときの感触とは異なるという問題がある。
【0004】
本発明は、このような問題を解決することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで本発明は、首、肩、背骨、股関節、膝、足首、ひじ、手首等の各関節を、複数の部材を回動可能にボルト等によって連結することによって回動および/もしくは軸方向に回転可能に構成し、これら各関節部を骨部で連結した骨組みの胴体を含む主要部を柔軟な軽量合成樹脂材で成型して構成した骨格をシリコンで成型して多重成型構造としたことを特徴とする。
【0006】
さらに、その成型方法として、骨組みの肩関節より下と、膝関節より下の骨組みをはずした状態にして背面型と前面型とよりなる型枠内に設置し、その型内に柔軟な軽量合成樹脂材を注入して骨格を形成し、この骨格に外してあった肩関節より下と、膝関節より下の骨組みを取付けて背面型と前面型とよりなる完成型枠内に複数のスペーサーピンを設置して骨格を支えた状態で配置し、その完成型枠内にシリコンを注入して多重に成型することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
このようにした本発明の人形は、各関節部を骨部で連結した骨組みの胴体を含む主要部を柔軟な発泡ウレタン等の軽量合成樹脂材で成型して構成した骨格を型内に納めてシリコンを注入することによって成型して多重構造としたことによって、抱いたり握ったりしたときの感触として、肉の下に骨がある人間を握ったり抱いたりしたときの感触が得られるという効果がある。
【0008】
また、軽量合成樹脂材の骨格にシリコンで被覆した多重構造としたことによって、全体が適切な重量となる効果がある。
しかも、適当な柔軟さがあり、胴体(背骨)および全ての関節動作が人間と同様に動くことができる効果を有する。
さらに、シリコンの厚みを薄くしたことにより、触ったときに人間の皮膚感覚となると共に耐久性が向上する効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【実施例】
【0010】
図1は骨組みの実施例を示す全体概略説明図である。
図1、図2および図3において、1は合成樹脂製の頭部受け部であり、上部周囲にねじ溝が形成してあり、蓋2がそのねじ溝によって取付けられるようになっている。上部中央には頭部を取付ける取付け凹部3が形成してある。下部には連結部4があり、その連結部4の上部に前後方向に取付け孔5が形成してある。
【0011】
6は首関節受け部であり、上記連結部4内に嵌めて連結する合成樹脂製の段付きの固定部材7と、両側壁8とその接続部9からなる前後方向が開放する金属製の門形の支持部材10とから構成される。この固定部材7には連結部4の取付け孔5に見合う取付け孔11が形成してある。支持部材10の両側壁8には、ストッパー12としての軸が取付けてあり、その下方に取付け孔13が形成してある。
【0012】
このような固定部材7の軸方向の中心に支持部材10がボルト9Aによって取付けられて一体になっている。
14は金属製の首関節部であり、回動部15と第1連結体16とが一体に構成されており、回動部15には上記取付け孔13に見合う個所に支持孔17があり、第1連結体16には取付け孔18が設けてある。
【0013】
上記首関節部14の回動部15を支持部材10に嵌め、支持孔17を取付け孔13に軸10Aによって回動可能に取付けることによって首が前方向(後方は上記ストッパー12により制限されている。)に回動できるようになる。
19は肩部であり、図3、図4に示す如く、合成樹脂製のパイプにより構成され、中央上部には上記首関節部14の第1連結体16の取付け部20が形成されている。
【0014】
取付け部20に第1連結体16を嵌めてボルト21で固定する。
24は背骨関節部であり、図5、図6に示す如く、回動体25と支持体26とからなり、上下端にそれぞれ第3連結体27と第4連結体28が接続されている。
回動体25は、図7、図8に示す如く、断面形状がチャンネル形状であり、中央部にストッパー29が形成され、これによってチャンネル状に一体に形成されており、その上下の両開放壁部30、31に連結孔30A、31Aがあけてある。
【0015】
支持体26は、上記回動体25を連結支持するもので、図9、図10に示す如く、回動体25の内側に納まる幅のチャンネル体であり、両端に連結孔32、33があけてあり、回動体25と回動可能に連結し、支持体26の底部端面にそれぞれ上記回動体25のストッパー29の端面が当接して回動体25は前方向の一方向にだけ曲がることができるようになっている。
【0016】
このような回動体25と支持体26とを図5、図6に示す如く、順次に連結孔30A、31A、32、33にボルト34を通すことによって複数組み合わせて背骨関節部24が形成され、端部にそれぞれ第3連結体27と第4連結体28が接続される。
第3連結体27は、図11、図12に示す如く、肩部19の中央突起パイプに嵌る連結部35と端部の回動体25と連結する断面形状がチャンネル状の連結部36を接続して構成されている。この連結部36の端面に回動体25のストッパー29が当接する。
【0017】
第4連結体28は、図13、図14に示す如く、断面形状がチャンネル状の二つの連結部37、38が背中合わせに互いに軸方向に回転可能に接続された構造であり、連結部37が端部の回動体25と連結し、この連結部37の端面に回動体25のストッパー29が当接するようになる。連結部38は後述する腰部材39に連結される。
腰部材39は、図15に示す如く、金属製で、断面形状が下方が開放している台形であり、上端に上記第4連結体28の連結部38が連結する連結部40を溶接して取付けると共にその後方にこの腰部材39が回動するのを抑えるストッパー板41が溶接して取付けてある。
【0018】
上記第4連結体28の連結部38を連結部40に連結部38の取付け孔38Aと連結部40の取付け孔40Aにボルトを通して一体に連結する。
腰部材39の両下端には、それぞれ股関節42が前後方向に回動可能に取付けられている。
股関節42は、断面形状がチャンネル状の二つの連結部43、44が背中合わせに90度ずれた角度で接続された構造であり、連結部43が腰部材39の端部に図16に示す如く、前後方向に回動可能に連結され、連結部44は図17に示す如く、パイプ状のもも部材45を左右方向に回動可能に連結される。
【0019】
46は膝関節部であり、上記背骨関節部24と同様の構造であって図18、図19に示す如く、2つの回動体47と1つの支持体48とからなり、上下端にそれぞれ第5連結体49と第6連結体50が接続されている。
回動体47と支持体48の構成は背骨関節部24の回動体25と支持体24と同様であり、支持体48は、上記回動体47を連結支持するもので、図18に示す如く、回動体47の両端に連結孔があけてあり、回転体47と回動可能に連結し、支持体48の底部端面にそれぞれ上記回動体47のストッパー51の端面が当接して回動体47は前方向の一方向にだけ曲がることができるようになっている。
【0020】
第5連結体49は、もも部材45に嵌る連結部52と端部の回動体47と連結する断面形状がチャンネル状の連結部53を連結して構成されており、ここもこの連結部53の端面に回動体47のストッパー51の端面が当接して回動体47は前方向だけに曲がることができるようにしてある。また、連結部52はもも部材45に対して軸方向に回動可能に取付けてある。
【0021】
第6連結体50は、断面形状がチャンネル状の連結部54と後述するすね部材56に連結する連結部55が接続された構造であり、連結部54が端部の回動体47と連結し、ここもこの連結部54の端面に回動体47のストッパー51の端面が当接して回動体47は前方向の1方向だけに曲がるようにしてある。
すね部材56は、筒状体であり、上端に上記第6連結体50の連結部55を嵌めてボルトによって取付け、下端には、足部材57を嵌めてボルトで固定する。
【0022】
足部材57は、図20に示す如く、連結部62とこの連結部62に回動自在に取付けた甲部材61とから構成される。
連結部62は、上部には上記すね部材56の端部に嵌めてボルトで固定される孔60があり、この孔60によってすね部材56にボルト等によって連結固定する。下部には甲部材61が前後方向に回動可能となるように取付ける連結材62の係止孔がある。
【0023】
甲部材61は、図21に示す如く、足形のアルミニュ―ム製の扁平板材であり、連結材62介して連結部58に前後方向に回動可能に取付けてある。
連結部62は、図22に示す如く、2枚の側板63の下端が水平から任意の角度、本実施では約45度に形成され、その端面に係止板64が取付けてあり、この係止板64に上記甲部材61を取付けて一体にしてある。
【0024】
つぎに肩関節部を説明する。図3に示す如く、上記肩部19の端部にパイプ66が連結してあり、このパイプ66の先部内に、肩関節部67が取付けてある。
この肩関節部67は、図23に示す如く、固定部材68と回転部材69から構成されており、固定部材68と回転部材69は、軸方向に回転可能に連結されている。
固定部材68は、底65のある筒状体であり、その底によって軸を介して回転部材69と回転可能に連結され、上記パイプ66の先部内に嵌って、ボルトによってパイプ66に取付けられる。
【0025】
回転部材69は先端に連結溝70を有し、後述する関節部材72を回動可能に連結できるように支持孔71を有している。
関節部材72は、図24に示す如く、板状の回動支持部73とパイプ状の連結部74を接続して構成される。
回動支持部73は、板状であって回転部材69の連結溝71に前後方向に回動可能に支持孔71に通したボルトによって取付けられる。
【0026】
連結部74の先部は、後述する上腕部75と連結される。
上腕部75は、筒状体であり、上端部に上記連結部74の下部を連結し、下端部に後述するひじ関節76が連結される。
ひじ関節76は、図25、図26に示す如く、回動連結体77と回動支持部78、79とから構成される。
【0027】
回動連結体77は、図27に示す如く、回動支持部78、79を腕の内側方向にだけ回動させることができるように内側方向に円弧部80を形成し、外側角部がストッパー81となっている。
回動支持部78、79は、それぞれ一側に回動連結体77を嵌めるスリット82、83を有し、そのスリット82、83に回動連結体77を嵌め、軸によってそれぞれ回動自在に連結されており、上記の如く、回動支持部78、79を腕の内側方向にだけ回動できるようになる。
【0028】
上腕部側の回動支持部78は、一方に上記スリット82を形成した連結体84と上腕部75と連結する底のある筒状の支持体85から構成されている。連結体84は支持体85の底にボルト86により軸周り方向に回動自在に連結されている。
上記回動支持部78は、支持体85に設けた支持孔を上腕部75の下部に設けた連結孔に合わせてボルト87によって連結固定される。これによって、ひじ関節76は上腕部75に対して回動可能に連結されることになる。
【0029】
前腕部側の回動支持部79は、後部を後述する前腕部89にボルト88によって連結固定される。これによって、上腕部75とひじ関節76と前腕部89が一体に連結され、前腕部89はひじ関節76によって上腕部75に対して前後方向および軸周り方向に回動可能に接続される。
前腕部89の先部には手首関節90が連結される。この手首関節90は、回動支持部91と連結体92から構成されている。
【0030】
回動支持部91は、図26、図28に示す如く、前腕部89と連結する底のある筒状体であり、連結体92は先端にスリット93が形成してある。
上記回動支持部91は、底に設けた支持孔を介してボルト94によって連結体92を軸周り方向に回動可能に連結し、前腕部89の下部にボルト95によって連結固定される。これによって、手首関節90は前腕部89に対して回動可能に連結されることになる。
【0031】
一方、連結体92のスリット93には手の甲部材96の後部を前後方向に回動可能にボルト97によって取付ける。
98は頭部であり、図29に示す如く、シリコンで成型された頭部98内に支持部材99が埋設されており、この支持部材99の下端に雌ねじ100が形成されている。
ぎざぎざ面のようなすべり止め101を形成した球体102に上記雌ねじ100に着脱可能なボルト103を取付けて支持部材99の雌ねじ100に取付けることができるようにしてある。
【0032】
この球体102を装着することができるボール受け部104を有する取付け体105を設け、このボール受け部104に上記球体102を押し込むようにして入れることにより回動可能に嵌るようにしてある。
この取付け体105を、上記頭部受け部1の取付け凹部3に嵌め、蓋2を取り付けることによって固定する。
【0033】
以上のようにしてすべての関節部を有する骨組みができ上がる。
つぎに、このようにした骨組みの上腕部75から下と膝から下のすね部材56から下の部分をはずした状態にしてその全周面に離型剤を塗布する。
110は骨格作成用の型枠の背面型であり、周囲に締め付け用のリブ111が形成され、図30、図31に示す如く、上部に発泡ウレタン等の柔軟な軽量合成樹脂材(本発明では発泡ウレタン)の注入口112が形成してある。
【0034】
さらに、頭部受け部5および肩部19の端部を載せる設置部113、114、115と膝関節部46を載せる設置部116、117が形成してある。
118は前面型であり、図32に示す如く、上記背面型110に合う外形であり、周囲に締め付け用のリブ119が形成され、上記設置部113、114、115、116、117に当接する接合部120、121、122、123、124が形成してある。
【0035】
このような背面型110に、図30に示す如く、上記離型剤を塗布した骨組みを配置し、前面型118を合わせて互いのリブ111、119を所定間隔にボルトや締結具等で締め付けて密着させる。
このようにした型枠内に、背面枠110の注入口112から上記した柔軟な軽量合成樹脂材125を注入し、注入口112に蓋をしてボルトや締結具等で締め付けて密閉する。
【0036】
軽量合成樹脂材125が固まると型枠から取り出し、周囲に付いた余分な軽量合成樹脂材部分を取り除いて図33に示す如く、胴、腰および大腿部からなる骨格ができ上がる。
この骨格に、図34に示す如く、外してある上腕部75から下とすね部材56から下の部分を取付けて骨格部が完成する。なお、すね部材56にも軽量合成樹脂材による肉付けを施しておく。
【0037】
このようにして骨格部を構成することにより、完成したときに、背骨を含む胴体や各関節が柔軟に関節動作をすることの妨げにならず、しかも、全体の軽量化をはかることができることになる。
この骨格部の所望個所、本発明では胸、足の付け根、大腿部に穴(凹部)をあけておき、後述するシリコン被覆時にその各穴にシリコンが流入して軽量合成樹脂材部分とシリコンとが分離しないで一体となるようにする。
【0038】
必要に応じて胸部をシリコンで予め成型し、骨格部の胸部に接着させて取付ける。このとき、胸部は図35に示す如く、各乳房内にシリコン製の筒体129を中に入れてその回りをシリコンで成型したものとすると重量が少なく、形状が整う胸部となる。
軽量合成樹脂材部分に防水効果を得るためにペースト状に調合したシリコンを塗布する。
【0039】
つぎに、以上のようにした骨格を用いて完成体を成型する工程を説明する。
完成型枠は、図36および図37に示す如く、背面型130と前面型131とからなり、共に膝関節部、腰部および足首とを多少曲げた状態の形状としてあり、それぞれ周囲にリブ132、133を設け、この両リブの相対向する個所に締め付け用のボルト孔を設けておく。
【0040】
まず、背面型130の肩部、ひじ部、背骨部、膝部の各関節付近に、図38に示す如く外側から内側に向けてスペーサピン134を挿入し、先端に座金135を取付けておく。
このようにした背面型130に、図39に示す如く、上記骨格を配置し、上記座金135によって各関節部を固定し、さらに、完成前に骨格がずれないように骨格の各関節部分を接着剤等によって固めておく。
【0041】
手先および足先は、体の主体部とは硬さが違うためにそれらの個所には主体部と異なる硬さのシリコンを注入するための4本のホース136を配置し、各ホース136の注入端137を首部から出しておく。
そこで、前面型131を合わせ、互いのリブ132、133のボルト孔にボルト挿入して締め付けてリブ132、133密着させ、図37に示す如く、首部上端に注入口138を設ける。
【0042】
以上の状態で型中にシリコンを注入するが、まず、手先および足先に導入する4本のホース136を用いて注入端137から体の主体部と硬さの異なるシリコンを所定量注入し、注入が終わると4本のホース136を型内から抜き取る。
つぎに、注入口138から主体部用のシリコン所定量注入し、気泡が充分に抜けるように適温、本実施例では20°C前後で数時間放置する。
【0043】
充分に気泡を抜いた後、注入口138に蓋をして所定温度、本実施例では38°C程度で11時間熱してシリコンを固める。
固まった後、図40に示す如く、前面型121を取り外し、シリコン製の体139を背面型130から抜き出し、背面型130と前面型131の接合部に生じたばりを取り除き、表面の離型剤等を薬品をつけて拭き取る。これによって、骨格部の成型と完成形枠による外側の成型の二重の成型による構成の人形となる。
【0044】
スペーサピン134の穴にシリコンを詰めて表面を仕上げることによって本体140ができ上がる。座金135は支持個所の体内に埋まって隠れた状態で残留することになる。
後は、必要に応じて着色を行って完成する。
この本体に上記の如く、頭部98の取付け体105を、上記頭部受け部1の取付け凹部3に嵌め、蓋2を取り付けることによって図41に示す如く、全体ができ上がり、この人形の首、肩、腕、ひじ、手首、背骨、股関節、膝、足首等の関節はほぼ人間の関節と同様な動きをする人形となる。
【0045】
頭部98にはかつらを付け、任意の衣装を着けて人形が完成する。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】実施例を示す骨組みの概略説明図
【図2】首部分解説明図
【図3】肩部正面説明図
【図4】肩部側面説明図
【図5】背骨関節正面説明図
【図6】背骨関節側面説明図
【図7】関節部材の回動体の正面説明図
【図8】関節部材の回動体の側面説明図
【図9】関節部材の支持体の側面説明図
【図10】関節部材の支持体の平面説明図
【図11】連結体の正面説明図
【図12】連結体の側面説明図
【図13】連結体の正面説明図
【図14】連結体の側面説明図
【図15】腰部材の正面説明図
【図16】腰部材の側面説明図
【図17】もも部材と膝関節部の説明図
【図18】膝関節部の説明図
【図19】膝関節部の説明図
【図20】足部材の説明図
【図21】甲部材の平面図
【図22】連結部の説明図
【図23】肩関節部の説明図
【図24】肩関節部の説明図
【図25】ひじ関節の説明図
【図26】腕全体の説明図
【図27】回動連結体の説明図
【図28】手首関節の説明図
【図29】頭部分解説明図
【図30】骨格作成用背面型に骨組みを設置した状態の説明図
【図31】軽量合成樹脂材注入口の説明図
【図32】骨格作成用前面型を取付けた状態の説明図
【図33】骨格部の説明図
【図34】骨格部の説明図
【図35】胸部の説明図
【図36】背面型の説明図
【図37】前面型を取付けた状態の説明図
【図38】スペーサピンの説明図
【図39】背面枠に骨格部を設置した状態の説明図
【図40】前面型を外した状態の説明図
【図41】完成体の説明図
【符号の説明】
【0047】
1 頭部受け部
2 蓋
10 支持部材
19 肩部
20 取付け部
24 背骨関節部
39 腰部材
42 第5連結体
45 もも部材
46 膝関節部
56 すね部材
57 足部材
61 甲部材
67 肩関節部
72 関節部材
75 上腕部
76 ひじ関節
89 前腕部
90 手首関節
92 連結体
96 手の甲部材
98 頭部
110 骨格作成用の背面型
111 締め付け用のリブ
112 注入口
118 骨格作成用の前面型
119 締め付け用のリブ
124 軽量合成樹脂材
129 筒体
130 背面型
131 前面型
132、133 リブ
134 スペーサピン
135 座金
136 ホース
140 本体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
首、肩、背骨、股関節、膝、足首、ひじ、手首等の各関節を、複数の部材を回動可能にボルト等によって連結することによって回動および/もしくは軸方向に回転可能に構成し、これら各関節部を骨部で連結した骨組みの胴体を含む主要部を柔軟な発泡ウレタン等の軽量合成樹脂材で成型して構成した骨格をシリコンで成型して多重成型構造としたことを特徴とする人形。
【請求項2】
請求項1において、背骨関節を、断面形状がチャンネル形状で、中央部にストッパーが形成されている回動体を支持部材により複数連結して構成したことを特徴とする人形。
【請求項3】
骨組みの肩関節より下と、膝関節より下の骨組みをはずした状態にして背面型と前面型とよりなる型枠内に設置し、その型内に柔軟な軽量合成樹脂材を注入して骨格を形成し、この骨格に外してあった肩関節より下と、膝関節より下の骨組みを取付けて背面型と前面型とよりなる完成型枠内に複数のスペーサーピンを設置して骨格を支えた状態で配置し、その完成型枠内にシリコンを注入して成型して多重に成型することを特徴とする人形の成型方法。
【請求項4】
請求項3において、腰、膝、足首の関節をやや曲げた状態の完成型枠内に配置したことを特徴とする人形の成型方法。
【請求項5】
請求項3において、手先および足先に導入する4本のホースを配置し、その注入端から体の主体部と硬さの異なるシリコンを所定量注入し、注入が終わると4本のホースを型内から抜き取り、その後に主体部のシリコンを注入することを特徴とする人形の成型方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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