説明

人間の動作に連動した複数の振動の発生方法

【課題】時間軸上で人間の動作以外の音を出したり楽器を演奏をするときは、トラックやシーケンサーに人間が合わせて演奏する以外はなく、常にテンポに縛りがあり、即興演奏などに対応したものはなく、本発明は以上の問題点を解決したものである。
【解決手段】 時間軸上で人間の動作による拍と拍の間をその都度時間計測して、その計測値を基に人間の動作以外のタイミングの時間位置で発音させることにより、テンポに縛られずに人間の動作以上の複数音を発音させることができる、振動の発生方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は時間軸上で人間の動作で発生させる拍に則りながら人間の動作で発生させる拍以外の時間位置で他振動を発生させながら様々な律動を表現することができる振動の発生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、時間軸上で人間の動作以外の音を出したり楽器を演奏をするときは、あらかじめ録音されたものや、プログラムされたシーケンサーなどに人間が合わせて動作、演奏していた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
時間軸上で人間の動作以外の音を出したり楽器を演奏をするときは、常にテンポに縛りがあり、即興演奏などに対応したものはなく、本発明は以上の問題点を解決したものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
時間軸の上で、人間の動作をきっかけとした、スイッチングにより発生するトリガー信号による、基振動源からなる例えば自音において、一拍目のトリガー信号発生時と二拍目のトリガー信号発生時との間を適宜計測手段を使い時間を計測し、一拍目のトリガー信号発生時と二拍目のトリガー信号発生時の間の計測値を基に二拍目のトリガー信号発生時を出発点とする適当な時間値位置で、例えば音源モジュールを介しての他振動からなる他音を発音させ、続いて同時に二拍目のトリガー信号発生時と三拍目のトリガー信号発生時との間を適宜計測手段を使い時間を計測し、二拍目のトリガー信号発生時と三拍目のトリガー信号発生時の間の計測値を基に三拍目のトリガー信号発生時を出発点とする適当な時間位置で、例えば音源モジュールを介しての他振動からなる他音を発音させ、以降人間の動作をきっかけとしたトリガー信号による自音が続く限り、上記一連の方法を繰り返すことにより、人間の動きをきっかけとして発音するトリガー信号による自音と適当な時間位置を設定することができ、一拍ごとに発音位置が調整される単音または複数の他音とを組み合わせることによって、テンポに縛られることなく様々な音符を表現、発音させることにより前記課題が達成される。
【発明の効果】
【0005】
これによりテンポに縛られずにその時々の状況、人間の自由意志に合わせて、人間の動作による音と人間の動作以外の音を組み合わせた律動を表現、発音することができ、今までにない演奏方法、演奏技術が生まれる。
【発明を実施するための最良の形態】
【実施例1】
【0006】
例えば電子ドラムセットで図1のリズムを演奏する場合、人間のモーションで鳴すことができるのは両手両足の4本で、1Aのエリアで、計測エリアの想定をペダルハイハットの8分音符1B、トリガー信号は1C、1D、1E、1F、1G、1H、11、1J、で発生し、設定を倍速(仮称)計算式(計測値/2)を図2で説明すると、トリガー信号1Cからトリガー信号1Dの時間を計測、計測値が1000、2Aの場合、倍速(仮称)設定計算式は計測値/2、計算値500、2Bなのでトリガー信号1Dを出発点とした500の時間位置2Cで他音を発音させ、同時に トリガー信号1Dからトリガー信号1Eの時間を計測、計測値が988、2Dの場合、倍速(仮称)設定計算式は計測値/2、計算値494、2Eなのでらトリガー信号1Eを出発点とした494の時間位置2Fで他音を発音させ、同時に トリガー信号1Eからトリガー信号1Fの時間を計測、計測値が1004、2Gの場合、倍速(仮称)設定計算式は計測値/2、計算値502、2Hなのでらトリガー信号1Fを出発点とした502の時間位置2Iで他音を発音させ、以降を繰り返し、自音、他音ともに音源をタンバリン音に設定AAした場合を楽譜に表すと図3になる。
【0007】
電子ドラムセットで図1のリズムを前提で設定をシャッフル(仮称)計算式は計測値×2/3に設定した場合を図4で説明すると、トリガー信号1Cからトリガー信号1Dの時間を計測し、計測値が1000、4Aの場合、計算式は計測値×2/3なので1000×2/3、計算値666、4B、トリガー信号1Dを出発点とした666の時間位置4Cで他音を発音させ、同時に、トリガー信号1Dからトリガー信号1Eの時間を計測し、計測値が988、4Dの場合、計算式は計測値×2/3なので1000×2/3、計算値658、4E、トリガー信号1Eを出発点とした658の時間位置4Fで他音を発音させ、同時に、トリガー信号1Eからトリガー信号1Fの時間を計測し、計測値が1004、4Gの場合、計算式は計測値×2/3なので1004×2/3、計算値669、4H、トリガー信号1Fを出発点とした669の時間位置4Iで他音を発音、以降を繰り返し、自音、他音ともに音源をタンバリン音に設定ABした場合を楽譜に表すと図5になる。
【0008】
電子ドラムセットで図6のリズムを演奏する場合、人間のモーションで鳴すことができるのは両手両足の4本で、6Aのエリアで、計測エリアの想定をライド・カップの4分音符6B、トリガー信号は6C、6D、6E、6Fで発生し、設定を3連(仮称)計算式a(計測値/3)と計算式b(計測値×2/3)を図7で説明すると、トリガー信号6Cからトリガー信号6D時間を計測し、計測値が900、7Aの場合、3連(仮称)設定計算式aは計測値/3、計算値300、7B、計算式bは計測値×2/3、計算値600、7Cなのでトリガー信号6Dを出発点とした300の時間位置7Dと600の時間位置7Eの2点で他音を発音させ、同時にトリガー信号6Dからトリガー信号6E時間を計測、計測値が910、7Fの場合、3連(仮称)設定計算式aは計測値/3、計算値303、7G、計算式bは計測値×2/3、計算値606、7Hなのでトリガー信号6Eを出発点とした303の時間位置7Iと606の時間位置7Jの2点で他音を発音させ、同時にトリガー信号6Eからトリガー信号6F時間を計測し、計測値が912、7Kの場合、3連(仮称)設定計算式aは計測値/3、計算値304、7L、計算式bは計測値×2/3、計算値608、7Mなのでトリガー信号6Fを出発点とした304の時間位置7Nと608の時間位置7Oの2点で他音を発音させ、以降繰り返し。自音と他音をシェイカー音に設定ACした場合を楽譜に表すと図8になる。
【0009】
このように自音と自音との間を計測し様々な計算で他音を加える事により多様なグルーヴが得られ、また自音を発音させず他音のみを発音させたり、自音を打楽器、他音をメロディ音源に、逆に自音をメロディ音源、他音を打楽器にしたり、演奏者は打楽器で自音と他音はメロディ音源、演奏者はメロディ音源(鍵盤楽器)で他音は打楽器で構成したり、更に鍵盤楽器、弦楽器のスイッチングでの活用、またDJ機材のスイッチングでの活用と可能性は多岐にわたる。
【0010】
図9は以上の流れをおおまかにまとめたもので、全ての始まりは人間の動きaからはじまり、電子楽器など直接発音しないものはbのエリア、直接音の出るものはcのエリアに分けられ、実施例1はbに含まれる。エリアbは人間の動作をきっかけとしたスイッチングにより、トリガー信号dが発生し、音源モジュールeを介した本来の音f(図8を例にすると6Bのライド・カップの音)と同時に発音する音源モジュールeを介した自音gと適宜計測手段hを使って音源モジュールeを介て他音iを発音させる。図8を例にするとACの部分になり、cエリアはマイク、ピックアップ等で電気信号に変換jされ、トリガー信号dが発生した後はエリアbと同じ方法で自音、他音を発音させる。
【実施例2】
【0011】
基振動源や他振動による律動は音だけではなく、光による律動を表現することができ、コンサートステージなどで、聴こえてくる適当な音楽のリズムなどにに合わせた、時間軸上での人間の動作によるスイッチングにより発生するトリガー信号による基振動源からなる自光が図10のような4分音符の場合10A、トリガー信号は10B、10C、10D、10Eで発生し、設定を3連(仮称)計算式a(計測値/3)、と計算式b(計測値×2/3)を図11で説明すると、トリガー信号10Bからトリガー信号10Cの時間を計測し、計測値が900、11Aの場合、3連(仮称)設定計算式aは計測値/3、計算値300、11B、計算式bは計測値×2/3、計算値600、11Cなのでトリガー信号10Cを出発点とした300の時間位置11Dと600の時間位置11Eの2点を調光卓、照明コントローラー等を介してライトA(11D)とライトB(11E)の他光をフラッシュ発光させ、同時にトリガー信号10Cからトリガー信号10Dの時間を計測し、計測値が910、11Fの場合、3連(仮称)設定計算式aは計測値/3、計算値303、11G、計算式bは計測値×2/3、計算値606、11Hなのでトリガー信10Dを出発点とした303の時間位置11Iと606の時間位置11Jの2点を調光卓、照明コントローラー等を介してライトA(11I)とライトB(11J)の他光をフラッシュ発光させ、同時にトリガー信号10Dからトリガー信号10Eの時間を計測し、計測値が912、11Kの場合、3連(仮称)設定計算式aは計測値/3、計算値304、11L、計算式bは計測値×2/3、計算値608、11Mなのでトリガー信号10Eを出発点とした304の時間位置11Nと608の時間位置11Oの2点を調光卓、照明コントローラー等を介してライトA(11N)とライトB(11O)の他光をフラッシュ発光させ、以降繰り返し、自光をライトCを調光卓、照明コントローラー等を介してフラッシュ発光させることにより、図12のように適当なリズムに合わせた人間の4分音符の動き10Aに連動しながら、3連符ADを表現した光を演出することができる。
【産業上の利用可能性】
【0012】
本発明の方法論での基振動源や他振動を適宜動力変換手段を用いることによって、人間の動きに連動した、動きを伴った生楽器を演奏する機器やロボット化の可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例(倍速)を示すためのもとになる楽譜
【図2】実施例(倍速)を行った場合の詳細図
【図3】実施例(倍速)を行った場合の楽譜
【図4】実施例(シャッフル)を行った場合の詳細図
【図5】実施例(シャッフル)を行った場合の楽譜
【図6】実施例(3連)を示すためのもとになる楽譜
【図7】実施例(3連)を行った場合の詳細図
【図8】実施例(3連)を行った場合の楽譜
【図9】実施例のフローチャート
【図10】実施例(光)を示すためのもとになる楽譜
【図11】実施例(光)を行った場合の詳細図
【図12】実施例(光)を行った場合の楽譜
【符号の説明】
1A 人間が演奏する部分
1B トリガー信号を取り入れる部分
6A 人間が演奏する部分
6B トリガー信号を取り入れる部分
10A 時間軸上の人間の動きによるスイッチングの部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
時間軸の上で、人間の動作をきっかけとした、スイッチングにより発生するトリガー信号による基振動源において、一拍目のトリガー信号発生時と二拍目のトリガー信号発生時との間を適宜計測手段を使い時間を計測し、一拍目のトリガー信号発生時と二拍目のトリガー信号発生時の間の計測値を基に二拍目のトリガー信号発生時を出発点とする適当な時間値位置で他振動を発生させ、続いて同時に二拍目のトリガー信号発生時と三拍目のトリガー信号発生時との間を適宜計測手段を使い時間を計測し、二拍目のトリガー信号発生時と三拍目のトリガー信号発生時の間の計測値を基に三拍目のトリガー信号発生時を出発点とする適当な時間位置で他信号を発生させ、以降人間の動作をきっかけとしたトリガー信号による基振動源が続く限り、上記一連の方法を繰り返すことにより、人間の動きをきっかけとして発振するトリガー信号による基振動源と適当な時間位置を設定することができ、一拍ごとに発振位置が調整される単振または複数の他振動とを組み合わせることによって、テンポに縛られることなく様々な律動を表現、発振させることができる振動の発生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−75527(P2009−75527A)
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−271814(P2007−271814)
【出願日】平成19年9月18日(2007.9.18)
【出願人】(507345491)有限会社ファニィボーン (7)
【Fターム(参考)】