説明

仕分け設備における物品の仕分け方法

【課題】本発明は、機長が長くなり、チェーンが伸びても正確に物品を分岐できる仕分け設備における物品の仕分け方法を提供することを目的とする。
【解決手段】主搬送経路Aに所定間隔毎に物品横押し体57の通過を検出する検出ポイントHを設け、各検出ポイントH毎に、上流側の検出ポイントHにおいて物品横押し体57の通過が検出されると物品横押し体57の通過を検出するまでの無端チェーンを駆動するパルスをカウントし、各検出ポイントHにおけるパルス数を累積して、定点位置Gからの各検出ポイントHにおけるパルス数の誤差を求める。また定点位置Gを物品Dの先端が通過した時点から、パルスをカウントし、分岐経路Bの分岐位置79に近い検出ポイントHのパルス数の誤差により、物品Dを分岐するまでのパルス数を補正し、カウントしたパルス数が、補正した分岐位置のパルス数になると分岐指令を出力し物品Dを分岐経路Bへ分岐する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仕分け設備における物品の仕分け方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の仕分け設備の一例が、特許文献1に開示されている。
この特許文献1に開示されている仕分け設備は、図14に示すように、物品D1,D2を載置して主搬送経路131の下流方向に移動する複数のスラット(物品支持体)132と、各スラット132に主搬送経路131に対して直交方向へ移動自在に設けられ、スラット132と共に移動し直交方向にまたは斜め方向に移動することで物品D1,D2を分岐経路133へ移動させる複数のシュー(物品横押し体)134と、スラット132上へ搬送する物品Dを移載する搬入コンベヤ135とを備え、物品Dが移載された先頭のシュー134の番号(図では“15”)と、移載された物品D1,D2の移載情報に基づいて、物品D1,D2を分岐経路133へ仕分けている。
【0003】
詳細には、図示しないが、複数のスラット132を主搬送経路131に沿って移動させるチェーンを、主搬送経路131の上流端と下流端にそれぞれ設けた駆動スプロケットと従動スプロケット間に張設し、駆動スプロケットに駆動装置(駆動モータ等)を連結し、従動スプロケットの回転軸にパルスエンコーダを取付け、物品D1,D2が投入されたシュー134が定点位置(物品の投入位置)136から分岐位置(物品を分岐する分岐の転換点)137に到る距離を、パルスエンコーダの1パルス当たりのチェーン移動距離で除算して、分岐するまでのパルス数(分岐位置のパルス数)を求め、前記定点位置に配置された光電スイッチにより先端が検出された時点から、パルスエンコーダのパルス数をカウントし、カウントしたパルス数が、分岐位置137のパルス数になると、分岐指令を出力し、シュー134を横移動させて、物品D1,D2を分岐経路133へ分岐させている。
【特許文献1】特開2002−193437号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の仕分けコンベヤ装置では、機長が長くなると、チェーンの伸びにより、定点位置136において物品Dの先端が検出されてから、パルスをカウントし、分岐位置137のパルス数に到達したとき、物品は分岐位置に到達していない。したがって、分岐位置137のパルス数により分岐を実行すると、物品に関わっていない1個〜複数個前方(下流側)のシュー134(例えば、番号“14”のシュー)から分岐を開始し、分岐するはずの物品の後方(上流側)に位置するシュー134が分岐せずに、割付不良が発生する。
【0005】
例えば、チェーンが伸びる前は、シュー134が分岐位置137まで、N(Nは2以上の正の整数)個のパルスで移動したところを、チェーンが伸びると(N+a)(aは正の整数)個のパルスかかることになり、Nパルスのとき、物品D1,D2を載せた先頭のシュー134まだ分岐位置137の手前(上流側)にある。このNパルスのときに分岐指令を出してしまうと、1個あるいは複数個の前方(下流側)のシュー134が分岐されてしまう。
【0006】
すなわちトラッキングずれが発生し、割付シューの1個ずれあるいは複数個ずれが発生し、割付不良が発生する。
また物品D1,D2に関わっていない1個〜複数個前のシュー134から分岐を開始するために次の不具合が発生する。
【0007】
図15に示すように、分岐された物品D2の前方(下流側)の物品D1を、さらに下流の分岐位置で分岐するとき、この物品D1が旋回して後方へ出っ張る部分(物品旋回オーバハングした部分)が、後方のシュー134{仕分け実行済みの前記物品に関わっていない1個〜複数個前方のシュー}に接触して、物品D1の挟み込みが発生する。
【0008】
よって、対応策として、投入する物品D1,D2の間隔を、物品D1,D2によらずに、2個のシュー134を挟んで、あるいは物品旋回オーバハング量を一定値(例えば300mm)として、物品D1,D2の投入を行っている。したがって、物品D1,D2の間隔が広くなり、仕分け能力が低下するという問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、機長が長くなり、チェーンが伸びても正確に物品を分岐できるとともに、物品の間隔を短くでき、仕分け効率を改善できる仕分け設備における物品の仕分け方法を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述した目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、物品の主搬送経路に沿って張設された無端回動体と、前記無端回動体に取り付けられ前記物品が載置される複数の物品支持体と、前記各物品支持体にそれぞれ外嵌して案内され物品支持体上の物品の側方に作用する物品横押し体と、前記物品支持体上へ搬送する物品を移載する搬入コンベヤを備え、前記無端回動体を回動することにより前記搬入コンベヤから物品支持体へ投入された物品を主搬送経路に沿って搬送し、前記物品横押し体を案内して物品の側方に作用させ、物品を主搬送経路の側方に配置された複数の分岐経路の中の目的の分岐経路へ分岐して仕分ける仕分け設備における物品の仕分け方法であって、
前記無端回動体の回動に応じてパルスを発生し、前記主搬送経路の上流部に設けた定点位置から前記各分岐経路への分岐位置に到る距離を前記パルスの1パルス当たりの無端回動体移動距離により除算して各分岐経路への分岐位置に到る分岐パルス数を求め、前記定点位置を物品の先端が通過した時点から、前記パルスをカウントし、前記主搬送経路において、前記無端回動体の伸びが物品支持体間のピッチ未満であることが保証される間隔毎に、前記物品横押し体の通過を検出し、これら各検出ポイント毎に、上流側の前記検出ポイントにおいて前記物品横押し体の通過を検出すると、前記物品横押し体の通過を検出するまでのパルス数をカウントし、各検出ポイントにおけてカウントしたパルス数を累積して、前記定点位置からの各検出ポイントにおけるパルス数の誤差を求め、前記目的の分岐経路の分岐位置に近い検出ポイントのパルス数の誤差により、前記目的の分岐経路の分岐パルス数を補正し、前記定点位置からカウントしたパルス数が、前記補正した分岐パルス数になると、分岐指令を出力し、物品横押し体を横移動させて、物品を分岐経路へ分岐することを特徴とするものである。
【0011】
上記方法によれば、搬送経路において所定間隔毎に、物品横押し体の通過が検出され、各検出ポイント毎に、上流側の検出ポイントにおいて前記物品横押し体の通過が検出されると、物品横押し体の通過を検出するまでのパルス数がカウントされ、各検出ポイントにおけるパルス数が累積されて、前記定点位置からの各検出ポイントにおけるパルス数の誤差が求められる。
【0012】
また搬入コンベヤより物品支持体へ投入された物品が定点位置を通過すると、パルスのカウントが開始され、目的の分岐経路への分岐位置に到る分岐パルス数が求められ、分岐位置に近い検出ポイントのパルス数の誤差により、前記分岐パルス数が補正され、カウントしたパルス数が、補正した分岐パルス数になると、分岐指令が出力され、物品横押し体は横移動されて、物品は分岐経路へ分岐される。
【0013】
また請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、前記搬入コンベヤにおいて、前記分岐経路へ分岐されるときに、物品が傾くことにより後方へ突出する物品の搬送方向の長さを求め、前記求めた後方へ突出する物品の搬送方向の長さが、前記物品支持体間のピッチ未満のとき、後方の物品との間隔を前記ピッチに設定し、前記求めた後方へ突出する物品の搬送方向の長さが、前記ピッチ以上のとき、後方の物品との間隔を前記後方へ突出する物品の搬送方向の長さに設定し、設定した間隔に応じて前記搬入コンベヤより物品を前記物品支持体上へ投入することを特徴とするものである。
【0014】
上記方法によれば、物品が分岐されるときに傾くことにより発生する物品旋回オーバハング量(後方へ突出する長さ)が求められ、物品旋回オーバハング量が物品支持体間のピッチ未満のとき、後方の物品との間隔は前記ピッチに設定され、物品旋回オーバハング量が前記ピッチ以上のとき、後方の物品との間隔は物品旋回オーバハング量に設定される。前記設定された間隔で、物品は物品支持体へ投入される。
【0015】
また請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明であって、前記検出ポイントを、各分岐経路の分岐位置としたことを特徴とするものである。
上記方法によれば、分岐位置において物品横押し体の通過が検出され、分岐位置における、定点位置からのパルス数の誤差が求められる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の仕分け設備は、目的の分岐経路における、定点位置からのパルス誤差が正確に求められることにより、機長が長くなり、チェーンに伸びが発生しても、確実に、物品が載置された物品支持体の物品横押し体により物品を分岐でき、よって物品に関わっていない1個〜複数個前方(下流側)の物品横押し体により物品が分岐され、物品が物品横押し体により挟まれてしまう事態を回避でき、その結果、物品間の間隔を短くすることが可能となり、仕分け効率を改善できる、という効果を有している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図面の図1〜図13に基づいて説明する。
図6〜図10に示すように、物品Dの搬送方向を長手方向としてこの長手方向と平行に対向して本体フレーム11が配置されており、本体フレーム11の片側外方には、主搬送経路Aに対して外方かつ下流側へと傾斜した複数の分岐経路Bを形成する分岐コンベヤ17が設けられている。これら分岐コンベヤ17は、コンベヤフレームに多数のローラを支持させることで構成される。
【0018】
本体フレーム11は、主搬送経路Aに沿って左右に配置された左右一対の上位フレーム材21と、上位フレーム材21と対向してその下方に配置された左右一対の下位フレーム材25と、下位フレーム材25から下方に連設した脚体13群と、上位フレーム材21と下位フレーム材25との間を上下で連結する複数の縦連結部材14と、左右の上位フレーム材21間を左右で連結し、左右の下位フレーム材25間を左右で連結する複数の横連結部材15などにより構成されている。なお、上記左右一対の上位フレーム材21と下位フレーム材25とにより、物品Dの搬送方向に沿って平行に、前記搬送方向と直角な左右位置に配置された左右一対の側面フレームが構成される。
【0019】
また上位フレーム材21と下位フレーム材25との間には、側部外方を覆う、障子落とし込み形式の側カバー(側部カバー)18が設けられ、側カバー18の外面には操作用の把手19が設けられている。
【0020】
また図9および図10に示すように、上位フレーム材21には、長さ方向の全長に亘って内側(内方)に、後述する物品支持体50の回転体55を支持案内する上向き案内面とサイドローラ56を支持案内する横向き案内面を有する往路側案内レール部22が形成されている。また下位フレーム材25には、長さ方向の全長に亘って中間部の内側(内方)に、物品支持体50の回転体55を支持案内する復路側案内レール部26が突出され、また復路側案内レール部26などにより形成される段部28の上方に位置するように、長さ方向の全長に亘って上端延長部29が一体に形成され、以て上端延長部29の内側面によってサイドローラ56の横向き案内面が形成されている。
【0021】
また図7および図8に示すように、上記のように構成された本体フレーム11の搬送方向上流端(始端部)には左右方向に従動軸30が回転自在に配設され、また本体フレーム11の搬送方向下流端(終端部)には左右方向に駆動軸31が回転自在に配設されている。前記従動軸30にはパルスエンコーダ32が連結され、前記駆動軸31に駆動装置34が連動連結されている。駆動装置34は、電動機35と、これに一体化した減速機36とからなり、この減速機36の出力部が前記駆動軸31に連動連結されている。
【0022】
前記従動軸30の両端には相対向して、左右一対の従動用スプロケット(輪体の一例)38が連結され、また前記駆動軸31の両端には相対向して、左右一対の駆動用スプロケット(輪体の一例)39が連結されており、駆動用スプロケット39は、駆動軸(回転軸)31に連結された駆動装置34により駆動される。
【0023】
そして、これら搬送方向上流端に回転自在に設けた左右の従動用スプロケット38と搬送方向下流端に回転自在に設けた左右の駆動用スプロケット39との間にそれぞれ、主搬送経路Aに沿って左右一対の無端チェーン(無端回動体の一例)40が張設(配設)されている。前記パルスエンコーダ32は、無端チェーン40の回動に応じてパルスを出力する。またこれら左右一対の無端チェーン40の長さはそれぞれ、上流端の従動用スプロケット38と下流端の駆動用スプロケット39との間を往復する長さに一定の長さを加えた長さとしており、無端チェーン40に一定の弛み(ゆとり)を持たせている。
【0024】
この無端チェーン40の弛みは、無端チェーン40の往路側には、構造上表れないが、下流端の駆動用スプロケット39から戻るときに表れ、復路側の無端チェーン40に予め弛みを持たせた構成となり、この弛みを原因として下流端の駆動用スプロケット39の下方に位置する復路側の無端チェーン40は下垂しようとする。この復路側の無端チェーン40の下垂を防止する下垂防止手段が、図8に示すように、下位フレーム材25の搬送方向下流側に設けられている。下垂防止手段は、例えば案内用スプロケット42、支持板43、ベルト体45、バランスウエイト46などから構成されている。下垂防止手段の詳細な説明は省略する。
【0025】
上記駆動装置34は起動スイッチ(図示せず)の操作による起動指令を入力すると、所定の加速度で電動機35の速度を増加し、無端チェーン40の速度を所定の加速度で所定の速度まで立上げ、また停止スイッチ(図示せず)の操作による停止指令を入力すると、所定の減速度で電動機35の速度を落とし、無端チェーン40を停止する。
【0026】
また上記左右の無端チェーン40間に渡って、物品Dが載置され物品Dを搬送する(支持する)スラットからなる物品支持体50が等間隔で複数取り付けられている。
前記物品支持体50は、両無端チェーン40の移動方向となる主搬送経路Aに対して直交した方向を長さ方向51として配設されている。またこの物品支持体50は、型レール状に構成され、長さ方向51の両端には、それぞれサイドブラケット53が差し込み結合などにより取り付けられている。これらサイドブラケット53には外方へ突出する筒状体54が取り付けられ、筒状体54に無端チェーン40をピン等を使用して結合することで、物品支持体50の両端を、それぞれサイドブラケット53を介して無端チェーン40に連結しており、左右一対の無端チェーン40間に多数の物品支持体50を取り付けられている。また前記各筒状体54には、外周部がウレタンからなる回転体55が外嵌され、これら回転体55は、前記本体フレーム11側の両案内レール部22,26の上向き支持面に支持案内される。また前記サイドブラケット53には、外周部がウレタンからなるサイドローラ56が遊転自在に設けられ、これらサイドローラ56は、上位フレーム材21の往路側案内レール部22の横向き案内面と下位フレーム材25の上端延長部29の横向き案内面に案内される。
【0027】
また各物品支持体50には、この物品支持体50に外嵌して案内されることで長さ方向51に移動自在で、物品Dの側方に作用する物品横押し体57が設けられている。
この物品横押し体57の下部側には、ローラ軸58が垂設され、このローラ軸58の突出下部に、案内ローラ(被案内体)59が遊転自在に取り付けられ、その際にローラ軸58は、案内ローラ59に対して所定長さ下方に突出されるように構成されている。また案内ローラ59は、その少なくとも最外層を磁性体59aとして構成されている。
【0028】
また前記上位フレーム材21(本体フレーム11の上部)で、無端チェーン40を配設するとともに往路側案内レール部22を形成した部分に、無端チェーン40や回転体55の上方を閉塞状とするためのカバー体(チェーンカバー)60が配置されている。
【0029】
また図11に示すように、物品支持体50が物品Dの搬送方向へ移動する往路で、かつ上位フレーム材21に連結される横連結部材15上の両端部には、主搬送経路Aに沿って案内ローラ59を案内する直進用端部案内レール(直進案内部)52a,52bが敷設されている。
【0030】
また複数の分岐経路B毎にそれぞれ、図11に示すように、物品支持体50が物品Dの搬送方向へ移動する往路で、かつ上位フレーム材21に連結される横連結部材15上に、分岐経路Bとは反対側に敷設された直進用端部案内レール52aから案内ローラ59を分岐して、物品横押し体57を物品支持体50に案内することにより、物品支持体50上の物品Dの側方に物品横押し体57を作用させて物品Dを左右方向へ移動させる往路分岐案内部(分岐案内部)61が配設されている。
【0031】
この往路分岐案内部61は、複数の分岐経路B毎に、分岐経路Bとは反対の側に設けられており、直進用端部案内レール52aと共に物品横押し体57の案内ローラ59を案内する直線状の始端案内レール62と、この始端案内レール62の終端に配置され、物品横押し体57の案内ローラ59を直進(直進用端部案内レール52aに沿ってそのまま移動)または内側方向(後述する移動案内レール64の方向)へ案内する(振り分ける)振り分け手段63と、振り分け手段63により振り分けられた物品横押し体57の案内ローラ59を案内する、下流側ほど内側へと傾斜し、他方の側(分岐経路B側)へ到る移動案内レール64と、この移動案内レール64の終端に配設され、分岐経路B側に敷設された直進用端部案内レール52bと共に物品横押し体57の案内ローラ59を直進案内する終端案内レール65と、前記振り分け手段63より振り分けされず直進する物品横押し体57の案内ローラ59を、直進用端部案内レール52aと共に案内する直線状の中間案内レール66とから構成されている。
【0032】
前記振り分け手段63は、図12に詳細に示すように、横連結部材15に載置されるプレート70上に設けられており、始端案内レール62に連続して配置され、幅狭のガイド溝形状に形成され、ローラ軸58を案内して幅方向で自動的に調心(センタリング案内)する調心支持軸ガイド71と、調心支持軸ガイド71において調心された案内ローラ59の磁性体59aに吸着作用を及ぼして、案内ローラ59を始端案内レール62から移動案内レール64へ吸引する吸引装置72と、移動案内レール64側へ吸引された案内ローラ59のローラ軸58の下端部を案内し、続いて案内ローラ59を案内する樹脂製の始端部ガイド73とから構成され、前記始端部ガイド73に連続して上記移動案内レール64が設けられている。
【0033】
前記吸引装置72は、上流側から順に、電磁石として機能して案内ローラ59の磁性体59aに作用し案内ローラ59を案内する第1磁石部75と、永久磁石として機能して案内ローラ59の磁性体59aに作用し案内ローラ59を案内する第2磁石部76を配置して構成され、案内ローラ59は、第1磁石部75に給電されると第1磁石部75において吸引され(分岐経路Bの方向へ傾斜するように案内され)、続いて第2磁石部76において吸引されて移動するとともに、始端部ガイド73によりそのローラ軸58が案内され、移動案内レール64に案内されて内側へ移動される。これにより物品横押し体57は、搬送方向に移動しながら主搬送経路Aを横切ることになり、物品Dに横押し作用して、この物品Dを、その向きを変えながら、主搬送経路Aに対して傾斜状で分岐移動させ、他方の分岐コンベヤ17に渡す。また案内ローラ59は、第1磁石部75へ給電されないとき、第1磁石部75において吸引されることなく、直進し、物品横押し体57は通過する(分岐移動しない)。
【0034】
このように、往路分岐案内部61により、物品横押し体57は主搬送経路Aまたは分岐経路Bへ振り分けられる。
また図13に示すように、物品支持体50が物品Dの搬送方向と逆の方向へ移動する復路で、かつ下位フレーム材25の横連結部材15上には、往路分岐案内部61により移動された物品横押し体57を左右方向の一方の側に移動させて揃える復路案内部67が配設されている。この復路案内部67は、物品横押し体57の案内ローラ59を前記片側(分岐経路Bとは反対の側)へ戻す(案内する)、他方の側(分岐経路B側)から下流側ほど内側へと傾斜し片側(分岐経路Bとは反対の側)へ到る移動案内レール68と、この移動案内レール68の終端に配設され、物品横押し体57の案内ローラ59を直進案内するリターン案内レール69とから構成されている。
また図1に示すように、本体フレーム11の搬送方向上流端(始端部)には、物品Dの搬入経路Fを形成する、下流端に切出し装置81を備えた搬入コンベヤ装置82が設けられている。この搬入コンベヤ装置82より、切出し装置81の作用によって、後述する物品間隔で物品Dが本体フレーム11の上流端へ搬出(投入)される。
【0035】
また搬入コンベヤ装置82には、物品Dの搬送方向の長さ(以下、物品長と略す)Lを求める手段として、光軸が、搬送方向とは直角に光軸が設置される第1光電センサ84が設けられ、その下流に、分岐経路Bへ分岐されるときに、物品Dが傾くことにより後方へ突出する物品Dの搬送方向の長さ(物品旋回オーバハング量)Zを求める手段として、光軸が、搬送方向とは直角な線から、直進用端部案内レール52aに対する移動案内レール64の取付け角度θだけ傾けて設置された第2光電センサ85が設けられている。
【0036】
また搬入コンベヤ装置82の制御装置86が設けられ、この制御装置86に、第1光電センサ84と第2光電センサ85が接続され、制御装置86は、第1光電センサ84により物品Dが検出されている時間T1と第2光電センサ84により物品Dが検出されている時間T2と物品Dの搬送速度Sにより、物品長Lと物品旋回オーバハング量Zを、以下のように演算で求めている。
【0037】
物品長Lを、第1光電センサ84により物品Dが検出されている時間T1と物品Dの搬送速度Sを乗算することにより求める。
また同様に第2光電センサ85により物品Dが検出されている時間T2と物品Dの搬送速度Sにより、第2光電センサ85により検出されている物品Dの搬送方向の長さ(以下、検出長と略す)X{図4(a)}を求める。
【0038】
また検出長Xは、図4(a)に示すように、物品Dの搬送方向とは直角な方向の長さ(以下、物品幅と略す)をWとすると、
X=L+Wtanθ
=(Lcosθ+Wsinθ)/cosθ
と表され、
Lcosθ+Wsinθ=Xcosθ …(1)
と表される。また物品Dが分岐経路Bへ傾いて搬送されるときの搬送方向の長さYは、図4(b)に示すように、
Y=Lcosθ+Wsinθ
と表される。したがって、式(1)により、
Y=Xcosθ …(2)
と表される。物品旋回オーバハング量Zは、
Z=Y−L
と表されるので式(2)により
Z=Xcosθ−L
と表される。したがって、物品長Lと検出長Xが求められると、物品旋回オーバハング量Zが求められる。
【0039】
また搬入コンベヤ装置82の制御装置86は、求めた物品旋回オーバハング量Zが、予め設定された物品支持体50間のピッチ(搬送方向の前後間隔)α未満のとき、後方の物品Dとの間隔設定をピッチαとし、物品旋回オーバハング量Zが、ピッチα以上のとき後方の物品Dとの間隔設定を、物品旋回オーバハング量Zとし、設定した間隔設定に応じて、搬入コンベヤ装置82の切出し装置81により物品Dを物品支持体50上へ投入する。
【0040】
このような搬入コンベヤ装置82の制御装置86の機能により、物品支持体50間のピッチαを下限値とした物品旋回オーバハング量Zの間隔で、物品Dが物品支持体50上へ投入される。
【0041】
また図1に示すように、搬入コンベヤ装置81より物品支持体50上へ投入された物品Dの搬送が開始される定点位置Gに、光軸が、搬送方向とは直角に設置される光電スイッチからなる定点物品センサ87が設けられ、定点物品センサ87により物品Dの通過を検出している。また定点位置Gに、定点物品センサ87により物品Dの先端が検出されたことを条件に物品Dのバーコード(物品Dを区別する特有の符号の一例)を検出するバーコードリーダ88が設けられている。
【0042】
また分岐経路Bとは反対側の直進用端部案内レール52aには、搬送方向に沿って、所定間隔で、かつ物品横押し体57(物品支持体50)ピッチαの整数倍の単位で、物品横押し体57(ローラ軸58)の通過を検出する検出ポイントHを設けている。前記所定間隔は、無端チェーン40の伸びが、物品支持体50間のピッチα未満であることが確実に保証される距離に設定される。例えば、検出ポイントHは、定点位置Gより無端チェーン40に連結された物品支持体50の物品横押し体57のM個(Mは正の整数、例えば50個)分の間隔で設けられる。また各検出ポイントHに、物品横押し体57の通過を検出する、すなわちローラ軸58を検出する磁気センサからなる通過検出センサ89が設けられている。この構成により、無端チェーン40に伸びが無いとき、各検出ポイントHでは、同時に通過検出センサ89によりローラ軸58が検出される。なお、最も上流の検出ポイントHは、定点位置Gに近接して設けられている。
【0043】
また仕分け設備の制御装置91が設けられ、この制御装置91に、パルスエンコーダ32、定点物品センサ87、バーコードリーダ88、各検出ポイントHの通過検出センサ89、および各往路分岐案内部61の吸引装置72(第1磁石部75)が接続されている。
【0044】
制御装置91は、図2および図3に示すように、物品検出部92、物品仕分け部93、および検出ポイント誤差検出部94から構成されている。
物品検出部92には、予め物品D毎を仕分ける分岐経路Bが記憶された仕分け情報部(メモリ)101と、定点位置Gの定点物品センサ87と各分岐経路Bの往路分岐案内部61の吸引装置72(転換点79)と間の距離を、パルスエンコーダ32のパルスの1パルス当たりの無端チェーン40の移動距離(設計値)で除算して求めた各転換点79におけるパルス数(分岐パルス数)が記憶された分岐パルス数情報部(メモリ)102と、各分岐経路Bの往路分岐案内部61の吸引装置72(転換点79)に最も近い検出ポイントHのナンバーが記憶された検出ポイント情報部(メモリ)103が設けられている。
【0045】
また物品検出部92には、定点物品センサ87により、物品Dの先端を検出すると、パルスエンコーダ32のパルスのカウントを開始し、物品Dの通過終了までのパルス数(物品Dの物品長Lに相当するパルス数)を求める物品長カウンタ104が設けられ、また同時に取り込み部105においてバーコードリーダ88により読み取られた物品Dのバーコードを取り込み、このバーコードにより、分岐経路検索部106において前記仕分け情報部101に予め格納された仕分け情報を検索して物品Dを分岐する目的の分岐経路Bのナンバーを求め、この求めた分岐経路Bのナンバーにより分岐パルス数検索部107において分岐パルス数情報部102を検索して、分岐経路Bの往路分岐案内部61の吸引装置72の転換点79に到る分岐パルス数を求め、さらに求めた分岐経路Bのナンバーにより検出ポイント検索部108において検出ポイント情報部103を検索して分岐経路Bの往路分岐案内部61の吸引装置72(転換点)に最も近い検出ポイントHのナンバーを求めている。
【0046】
また上記求められた分岐経路Bのナンバーと分岐パルス数と検出ポイントHのナンバーと物品長L(パルス数)が、連続番号(シリアルナンバー)が付されて分岐情報記憶部109に記憶される。
【0047】
上記物品検出部92の構成により、定点位置Gを通過する毎に(定点物品センサ87により物品Dの先端が検出される毎に)、物品Dの分岐情報が、連続番号が付されて記憶される。
上記物品仕分け部93は、上記連続番号が付される毎に構築される物品D毎の仕分け部であり、定点物品センサ87により物品Dの先端を検出すると、パルスエンコーダ32のパルスのカウントを開始する仕分けカウンタ111が設けられ、この仕分けカウンタ111においてカウントされたカウント値が、物品検出部92の分岐情報記憶部109に記憶された分岐パルス数と後述する検出ポイント誤差を加算したパルス数となると、分岐指令信号を出力する比較器112と、この分岐指令信号に基づいて、物品検出部92の分岐情報記憶部109に記憶された物品長L(パルス数)の間、パルスを出力するパルス発生部113と、パルス発生部113より出力されたパルスを、物品検出部92の分岐情報記憶部109に記憶された分岐経路Bのナンバーの吸引装置72へ出力する出力部114から構成されている。
【0048】
この物品仕分け部93は、上述したように物品D毎に構築され、この物品仕分け部93の構成により、物品Dが目的の分岐経路Bの分岐位置に到達すると、この分岐経路Bの吸引装置72へパルスが出力され、このパルスがオンしている間、吸引装置72により物品長Lが載置された物品支持体50の物品横押し体57の案内ローラ59が吸引され、物品Dが目的の分岐経路Bに分岐される。
【0049】
また上記検出ポイント誤差検出部94は、図5に示すように、各検出ポイントH毎に、上流側の検出ポイントHにおいて通過検出センサ89により物品横押し体57(ローラ軸58)の通過が検出されると、物品横押し体57の通過を検出するまでパルスエンコーダ32のパルスをカウントし、すなわち各検出ポイントH間における無端チェーン40の伸びに相当するパルス数を求め、上流からの各検出ポイントHにおけるパルス数を累積して、定点位置Gからの各検出ポイントHにおけるパルス数の誤差を求めている。
【0050】
すなわち、最も上流の第1検出ポイントHにおいて通過検出センサ89により物品横押し体57(ローラ軸58)が検出されると、パルスエンコーダ32のパルスのカウントを開始し、一つ下流の第2検出ポイントHにおいて通過検出センサ89により物品横押し体57(ローラ軸58)が検出されるまでのパルス数をカウントする仕分けカウンタ121を設け、取り込み部122において、一つ下流の第2検出ポイントHにおいて通過検出センサ89により物品横押し体57(ローラ軸58)が検出されたタイミングで仕分けカウンタ121のカウント数を取り込み、第2検出ポイントHにおける誤差(パルス数;第2検出ポイント誤差)を求めている。
【0051】
さらに第2検出ポイントHにおいて通過検出センサ89により物品横押し体57(ローラ軸58)が検出されると、パルスエンコーダ32のパルスのカウントを開始し、一つ下流の第3検出ポイントHにおいて通過検出センサ89により物品横押し体57(ローラ軸58)が検出されるまでのパルス数をカウントする仕分けカウンタ123を設け、加算部124において、一つ下流の第3検出ポイントHにおいて通過検出センサ89により物品横押し体57(ローラ軸58)が検出されたタイミングで仕分けカウンタ123のカウント数と、第2検出ポイント誤差を加算し、第3検出ポイントHにおける誤差(パルス数;第3検出ポイント誤差)を求めている。
【0052】
さらに第3検出ポイントHにおいて通過検出センサ89により物品横押し体57(ローラ軸58)が検出されると、パルスエンコーダ32のパルスのカウントを開始し、一つ下流の第4検出ポイントHにおいて通過検出センサ89により物品横押し体57(ローラ軸58)が検出されるまでのパルス数をカウントする仕分けカウンタ125を設け、加算部126において、一つ下流の第4検出ポイントHにおいて通過検出センサ89により物品横押し体57(ローラ軸58)が検出されたタイミングで仕分けカウンタ125のカウント数と、第3検出ポイント誤差を加算し、第4検出ポイントHにおける誤差(パルス数;第4検出ポイント誤差)を求めている。
【0053】
同様の上記手順を第n検出ポイントHまで繰り返すことにより、定点位置Gからの各検出ポイントHにおける誤差が求められる。
この検出ポイント誤差検出部94において求められた各検出ポイントHにおける誤差は、第1検出ポイントHにおいて物品横押し体57(ローラ軸58)の通過が検出される毎に実行され、更新されており、この各検出ポイントHにおける誤差は、分岐情報記憶部109に記憶された検出ポイントHのナンバーにより選択されて、物品検出部92の比較器112の検出ポイント誤差として使用される。すなわち、分岐位置におけるパルス数が補正される。
【0054】
上記制御装置91の機能により仕分け設備の以下の作用が実現されている。
(1)物品支持体50間のピッチαを下限値とした物品旋回オーバハング量Zの間隔で、物品Dが物品支持体50へ投入され、定点物品センサ87により、物品Dの先端が検出されると、パルスエンコーダ32のパルスのカウントを開始し、物品Dの通過終了までのパルス数(物品Dの物品長Lに相当するパルス数)を求め、また同時にバーコードリーダ88により読み取られた物品Dのバーコードを取り込み、このバーコードにより、予め格納された仕分け情報に基づいてこの物品Dを分岐する目的の分岐経路Bを求め、この分岐経路Bの往路分岐案内部61の吸引装置72の転換点79に到る分岐パルス数を求め、最も近い検出ポイントHを求める。
【0055】
(2)最も上流の検出ポイントHにおいて、通過検出センサ89によりローラ軸58を検出すると、1つ下流の検出ポイントHにおいて、通過検出センサ89によりローラ軸58を検出するまでパルスエンコーダ32のパルスをカウントする。このカウントしたパルス数が、最も上流の検出ポイントHと1つ下流の検出ポイントHとの間の無端チェーン40の伸びに相当する。
【0056】
また前記1つ下流の検出ポイントHにおいて、通過検出センサ89によりローラ軸58を検出すると、さらに1つ下流の検出ポイントHにおいて、通過検出センサ89によりローラ軸58を検出するまでパルスエンコーダ32のパルスをカウントする。
【0057】
このように、各検出ポイントHにおいて、1つ上流側の検出ポイントHにおいて物品横押し体57のローラ軸58の通過を検出すると、ローラ軸58の通過を検出するまでのパルス数をカウントし、各検出ポイントH間における無端チェーン40の伸びに相当するパルス数を求める。
【0058】
そして、各検出ポイントHに到る上流からのパルス数を累積して、定点位置からの各検出ポイントHにおけるパルス数の誤差を求める。パルス数が多いほど、無端チェーン40の伸びが大きく、それだけ物品Dを載置した物品支持体50(物品横押し体57)の到着が遅れることを意味している。
【0059】
(3)定点物品センサ87により、物品Dの先端を検出すると、パルスエンコーダ32のパルスのカウントを開始する。また目的の分岐経路の転換点(分岐位置)に近い検出ポイントHのパルス数の誤差を求める。
【0060】
続いて目的の分岐経路Bの転換点79に到るパルス数と前記検出ポイントHのパルス数の誤差を加算して、分岐位置の転換点79に到るパルス数を補正する。
そして、カウントしたパルス数が、補正した分岐位置の転換点に到るパルス数になると、目的の分岐経路Bの吸引装置72(第1磁石部75)へ、求めた物品Dの物品長Lのパルス数の間、継続して分岐指令を出力し、物品Dを載置している物品支持体50の物品横押し体57を横移動させて、物品Dを分岐経路Bへ分岐する。このように、分岐位置の転換点79に到るパルス数が無端チェーン40の伸びに応じて補正されることにより、確実に物品Dが載置された物品支持体50の物品横押し体57により物品Dを分岐でき、物品Dに関わっていない1個〜複数個の前方(下流側)の物品横押し体57により物品Dが分岐されることが防止される。
【0061】
以上のように本実施の形態によれば、物品支持体50間のピッチαを下限値として物品Dが物品支持体50へ投入されることにより、同一の物品支持体50上に前後2個の物品Dが載ることを避けることができ、一つの物品横押し体57により、前後2個の物品Dが横押しされ、後方(上流側)の物品Dの姿勢が変わり、正常に分岐できなくなる恐れを解消できる。また物品旋回オーバハング量Zの間隔で、物品Dが物品支持体50へ投入されることにより、従来のように、2個の物品横押し体57を挟んで、あるいは一定値(例えば300mm)として、物品の投入を行っていることと比較して物品Dの間隔を狭くでき、仕分け効率を改善することができる。
【0062】
また分岐経路Bへ分岐するとき、確実に物品Dが載置された物品支持体50の物品横押し体57により物品Dを分岐でき、物品Dに関わっていない前方(下流側)の物品横押し体57により物品Dが分岐されることが防止されることにより、上記のように物品Dの間隔が狭くなっても、従来のような物品Dの挟み込みを防止できる。
【0063】
また本実施の形態によれば、第2光電センサ85を、光軸が搬送方向とは直角な線から、直進用端部案内レール52aに対する移動案内レール64の取付け角度θだけ傾けて設置することにより、第1光電センサ84により検出される物品Dの物品長Lと第2光電センサ85により検出される物品Dの搬送方向の長さXにより、物品幅を計測することなく、物品旋回オーバハング量Zを検出することができる。
【0064】
なお、本実施の形態では、無端チェーン40に伸びがないとき、各検出ポイントHにおいて同時に通過検出センサ89が同時にローラ軸58を検出できるように、通過検出センサ89を設置しているが、多少、通過検出センサ89によるローラ軸58の検出がずれた状態で設置することも可能である。このとき、設置ずれに伴うパルスエンコーダ32のパルス数のずれを予め測定(学習)し、検出ポイント誤差検出部94の加算器124,126で加算するときに、学習したずれのパルス数により、カウンタ121,123,125で測定したパルス数を補正する。
【0065】
また本実施の形態では、検出ポイントHを、往路分岐案内部61の分岐位置(転換点79)に設定することもできる。これによれば、振り分け手段63の構成要素の一部品として通過検出センサ89を扱うことができ、組立時の作業効率を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の実施の形態における仕分け設備の制御構成図である。
【図2】同仕分け設備の制御装置のブロック図である。
【図3】同仕分け設備の制御装置のブロック図である。
【図4】同仕分け設備の搬入コンベヤ装置における物品旋回オーバハング量の計測原理の説明図である。
【図5】同仕分け設備における無端チェーンの伸び検出の原理の説明図である。
【図6】同仕分け設備の一部斜視図である。
【図7】同仕分け設備の概略平面図である。
【図8】同仕分け設備の概略側面図である。
【図9】同仕分け設備の一部切り欠き正面図である。
【図10】同仕分け設備の要部の一部切り欠き正面図である。
【図11】同仕分け設備の往路分岐案内部を示す概略平面図である。
【図12】同仕分け設備の往路分岐案内部の振り分け手段の平面図である。
【図13】同仕分け設備の復路案内部を示す概略平面図である。
【図14】従来の仕分け設備の課題を説明するための概略平面図である。
【図15】従来の仕分け設備の課題を説明するための要部平面図である。
【符号の説明】
【0067】
A 主搬送経路
B 分岐経路
D 物品
F 搬入経路
G 定点位置
H 検出ポイント
11 本体フレーム
17 分岐コンベヤ
22 往路側案内レール部
26 復路側案内レール部
40 無端チェーン(無端回動体)
50 物品支持体
52 直進用端部案内レール
57 物品横押し体
58 ローラ軸
59 案内ローラ
61 往路分岐案内部
63 振り分け手段
64 移動案内レール
72 吸引装置
79 転換点
81 切出し装置
82 搬入コンベヤ装置
84 第1光電センサ
85 第2光電センサ
86 搬入コンベヤ装置の制御装置
87 定点物品センサ
88 バーコードリーダ
89 通過検出センサ
91 仕分け設備の制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品の主搬送経路に沿って張設された無端回動体と、前記無端回動体に取り付けられ前記物品が載置される複数の物品支持体と、前記各物品支持体にそれぞれ外嵌して案内され物品支持体上の物品の側方に作用する物品横押し体と、前記物品支持体上へ搬送する物品を移載する搬入コンベヤを備え、前記無端回動体を回動することにより前記搬入コンベヤから物品支持体へ投入された物品を主搬送経路に沿って搬送し、前記物品横押し体を案内して物品の側方に作用させ、物品を主搬送経路の側方に配置された複数の分岐経路の中の目的の分岐経路へ分岐して仕分ける仕分け設備における物品の仕分け方法であって、
前記無端回動体の回動に応じてパルスを発生し、
前記主搬送経路の上流部に設けた定点位置から前記各分岐経路への分岐位置に到る距離を前記パルスの1パルス当たりの無端回動体移動距離により除算して各分岐経路への分岐位置に到る分岐パルス数を求め、
前記定点位置を物品の先端が通過した時点から、前記パルスをカウントし、
前記主搬送経路において、前記無端回動体の伸びが物品支持体間のピッチ未満であることが保証される間隔毎に、前記物品横押し体の通過を検出し、これら各検出ポイント毎に、上流側の前記検出ポイントにおいて前記物品横押し体の通過を検出すると、前記物品横押し体の通過を検出するまでのパルス数をカウントし、各検出ポイントにおけてカウントしたパルス数を累積して、前記定点位置からの各検出ポイントにおけるパルス数の誤差を求め、
前記目的の分岐経路の分岐位置に近い検出ポイントのパルス数の誤差により、前記目的の分岐経路の分岐パルス数を補正し、前記定点位置からカウントしたパルス数が、前記補正した分岐パルス数になると、分岐指令を出力し、物品横押し体を横移動させて、物品を分岐経路へ分岐すること
を特徴とする仕分け設備における物品の仕分け方法。
【請求項2】
前記搬入コンベヤにおいて、前記分岐経路へ分岐されるときに、物品が傾くことにより後方へ突出する物品の搬送方向の長さを求め、
前記求めた後方へ突出する物品の搬送方向の長さが、前記物品支持体間のピッチ未満のとき、後方の物品との間隔を前記ピッチに設定し、前記求めた後方へ突出する物品の搬送方向の長さが、前記ピッチ以上のとき、後方の物品との間隔を前記後方へ突出する物品の搬送方向の長さに設定し、設定した間隔に応じて前記搬入コンベヤより物品を前記物品支持体上へ投入すること
を特徴とする請求項1に記載の仕分け設備における物品の仕分け方法。
【請求項3】
前記検出ポイントを、各分岐経路の分岐位置としたこと
を特徴とする請求項1または請求項2に記載の仕分け設備における物品の仕分け方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2009−249121(P2009−249121A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−99851(P2008−99851)
【出願日】平成20年4月8日(2008.4.8)
【出願人】(000003643)株式会社ダイフク (1,209)
【Fターム(参考)】