会議システム、会議管理装置、会議管理方法およびプログラム
【課題】より使いやすいユーザインタフェースを提供することが可能な会議システムおよびそれに関連する技術を提供する。
【解決手段】会議システムは、操作入力部とカメラ40と動作検出部と送信動作制御部とを備える。操作入力部は、各ユーザUA〜UDからの操作入力であって送信対象ファイルを選択する操作入力を受け付ける。カメラ40は、各ユーザUA〜UDを撮影する。動作検出部は、カメラ40による撮影画像に基づいて、ユーザの所定の動作(例えば、投擲ジェスチャー)を検出する。送信動作制御部は、当該所定の動作が検出されることを条件として、送信対象ファイルを送信する。
【解決手段】会議システムは、操作入力部とカメラ40と動作検出部と送信動作制御部とを備える。操作入力部は、各ユーザUA〜UDからの操作入力であって送信対象ファイルを選択する操作入力を受け付ける。カメラ40は、各ユーザUA〜UDを撮影する。動作検出部は、カメラ40による撮影画像に基づいて、ユーザの所定の動作(例えば、投擲ジェスチャー)を検出する。送信動作制御部は、当該所定の動作が検出されることを条件として、送信対象ファイルを送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、会議システムおよびそれに関連する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
地理的に離れた拠点間において画像および音声等を相互に授受して会議を行う会議システムが知られている。このような会議システムにおいては、会議中に使用する各種の資料(詳細にはそのデータ)を或る拠点(自拠点)から別の拠点(他拠点)へとネットワーク等を介して送信する技術が存在する。
【0003】
たとえば、特許文献1には、送信用資料の送信指示が受け付けられると、送信ファイルフォルダに保存してある送信用ファイルが送信元から送信先へと送信される技術が記載されている。具体的には、まず、送信元のユーザは、送信用資料として選択したファイルを送信用ファイルフォルダに保存する。この後、送信元のユーザは、所定の操作画面に表示されている資料(ファイル)名を選択し、送信ボタンをクリックして送信用ファイルフォルダ内に保存してある資料(送信対象ファイル)を送信先に送信する。このような技術によれば、送信元(自拠点)にのみ存在する資料が送信先(他拠点)へと送信されるので、会議システムの拠点間において資料を共有することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−56551号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術においては、必ずしも使いやすいユーザインタフェースが提供されているとは言い難く、このユーザインタフェースには改善の余地が有る。
【0006】
そこで、この発明の課題は、より使いやすいユーザインタフェースを提供することが可能な会議システムおよびそれに関連する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決すべく、請求項1の発明は、会議システムであって、会議参加者であるユーザからの操作入力であって送信対象ファイルを選択する操作入力、を受け付ける操作入力手段と、前記ユーザを撮影する撮影手段と、前記撮影手段による撮影画像に基づいて、前記ユーザによる所定の動作を検出する動作検出手段と、前記所定の動作が検出されることを条件として前記送信対象ファイルを送信する送信動作制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明に係る会議システムにおいて、前記所定の動作は、投げる身振りである投擲ジェスチャーを含むことを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項2の発明に係る会議システムにおいて、前記送信対象ファイルの送信先を決定する送信先決定手段、をさらに備え、前記動作検出手段は、前記撮影画像に基づいて、前記投擲ジェスチャーにおける投擲の向きを検出し、前記送信先決定手段は、前記投擲の向きに応じて、前記送信対象ファイルの送信先を決定することを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、請求項3の発明に係る会議システムにおいて、前記会議システムは、複数の拠点間で会議を行うシステムであり、前記複数の拠点は、前記ユーザの参加拠点である第1の拠点と前記第1の拠点以外の拠点である第2の拠点とを含み、前記送信先決定手段は、前記投擲の向きが第1の向きであることを条件として、前記第1の拠点における参加者の少なくとも1人の端末を前記送信先として決定することを特徴とする。
【0011】
請求項5の発明は、請求項4の発明に係る会議システムにおいて、前記第1の向きは、前記ユーザの所在位置から前記第1の拠点における複数の参加者のうちのいずれかの所在位置へと向かう向きであることを特徴とする。
【0012】
請求項6の発明は、請求項3の発明に係る会議システムにおいて、第1の表示出力部、をさらに備え、前記送信先決定手段は、前記投擲の向きが第2の向きであることを条件として、前記第1の表示出力部を前記送信先として決定することを特徴とする。
【0013】
請求項7の発明は、請求項3の発明に係る会議システムにおいて、第1の表示出力部、をさらに備え、前記送信先決定手段は、前記投擲の向きが第2の向きであることを条件として、前記第1の表示出力部での表示出力を制御する装置を前記送信先として決定することを特徴とする。
【0014】
請求項8の発明は、請求項6または請求項7の発明に係る会議システムにおいて、前記第2の向きは、前記ユーザの所在位置から、前記第1の表示出力部による出力画像の表示面の所在位置へと向かう向きであることを特徴とする。
【0015】
請求項9の発明は、請求項3の発明に係る会議システムにおいて、前記会議システムは、複数の拠点間で会議を行うシステムであり、前記複数の拠点は、前記ユーザの参加拠点である第1の拠点と前記第1の拠点以外の拠点である第2の拠点とを含み、前記送信先決定手段は、前記投擲の向きが第3の向きであることを条件として、前記第2の拠点での会議参加者の端末を前記送信先として決定することを特徴とする。
【0016】
請求項10の発明は、請求項9の発明に係る会議システムにおいて、前記第2の拠点の会議の様子を表示出力する第2の表示出力部、をさらに備え、前記第3の向きは、前記ユーザの所在位置から、前記第2の表示出力部による出力画像の表示面の所在位置へと向かう向きであることを特徴とする。
【0017】
請求項11の発明は、請求項1ないし請求項10のいずれかの発明に係る会議システムにおいて、1もしくは複数のファイルまたは1もしくは複数のフォルダにそれぞれ対応する1もしくは複数のアイコンを表示する第3の表示出力部と、前記送信対象ファイルを決定する送信対象ファイル決定手段と、をさらに備え、前記操作入力手段は、前記1もしくは複数のアイコンを用いた選択操作を受け付け、前記送信対象ファイル決定手段は、前記1もしくは複数のアイコンの中から選択された被選択アイコンに対応するファイルを前記送信対象ファイルとして決定することを特徴とする。
【0018】
請求項12の発明は、請求項2の発明に係る会議システムにおいて、1もしくは複数のファイルまたは1もしくは複数のフォルダにそれぞれ対応する1もしくは複数のアイコンを表示する第3の表示出力部と、前記送信対象ファイルを決定する送信対象ファイル決定手段と、をさらに備え、前記操作入力手段は、前記1もしくは複数のアイコンのうち選択対象のアイコンを前記ユーザの手指で摘む操作を受け付け、前記送信対象ファイル決定手段は、前記選択対象のアイコンに対応するファイルを前記送信対象ファイルとして決定することを特徴とする。
【0019】
請求項13の発明は、会議システムであって、携帯情報端末と、前記携帯情報端末との間で通信が可能な会議管理装置と、会議参加者であるユーザを撮影する撮影装置と、を備え、前記携帯情報端末は、前記ユーザからの操作入力であって送信対象ファイルを選択する操作入力、を受け付ける操作入力手段、を有し、前記会議管理装置は、前記撮影装置による撮影画像に基づいて、前記ユーザによる所定の動作を検出する動作検出手段と、前記所定の動作が検出されることを条件として前記送信対象ファイルを送信する送信動作制御手段と、を有することを特徴とする。
【0020】
請求項14の発明は、会議管理装置であって、会議参加者であるユーザを撮影した撮影画像に基づいて、前記ユーザによる所定の動作を検出する動作検出手段と、前記所定の動作が検出されることを条件として、前記ユーザにより選択される送信対象ファイルを送信する送信動作制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0021】
請求項15の発明は、会議管理方法であって、a)会議参加者であるユーザを撮影した撮影画像に基づいて、前記ユーザによる所定の動作を検出するステップと、b)前記所定の動作が検出されることを条件として、前記ユーザにより選択される送信対象ファイルを送信するステップと、を含むことを特徴とする。
【0022】
請求項16の発明は、a)会議参加者であるユーザを撮影した撮影画像に基づいて、前記ユーザによる所定の動作を検出するステップと、b)前記所定の動作が検出されることを条件として、前記ユーザにより選択される送信対象ファイルを送信するステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
請求項1ないし請求項16に記載の発明によれば、撮影手段による撮影画像に基づいてユーザの所定の動作が検出されることを条件として、送信対象ファイルが送信されるので、より使い易いユーザインタフェースを提供することが可能である。
【0024】
特に、請求項2に記載の発明によれば、投げる身振りである投擲ジェスチャーが検出されることを条件として送信対象ファイルが送信されるので、ユーザは、実空間で投げるという直感的な動作により送信対象ファイルの送信を指示することが可能である。
【0025】
また特に、請求項3に記載の発明によれば、投擲の向きに応じて、送信対象ファイルの送信先が決定されるので、所定の画面に表示される送信先リスト等の中から当該送信先を選択する場合に比べて、ユーザは、より簡易に当該送信先を指示することが可能である。
【0026】
また特に、請求項12に記載の発明によれば、摘む操作が受け付けられたアイコンに対応するファイルが送信対象ファイルとして決定されるので、ユーザは、アイコンを摘んで投げるという一連の動作によって送信対象ファイルの送信を直感的に指示することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】会議システムの概要を示すシステム構成図である。
【図2】会議室内の様子を示す概念図である。
【図3】会議管理装置のハードウェア構成を示す図である。
【図4】会議管理装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図5】携帯情報端末のハードウェア構成を示す図である。
【図6】携帯情報端末の機能的構成を示すブロック図である。
【図7】携帯情報端末の動作を示すフローチャートである。
【図8】会議管理装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】会議管理装置の動作を示すフローチャートである。
【図10】携帯情報端末の操作パネルに表示される画面を示す図である。
【図11】携帯情報端末の操作パネルに表示される画面を示す図である。
【図12】会議室の撮影画像を示す図である。
【図13】会議室の撮影画像を示す図である。
【図14】会議室の撮影画像を示す図である。
【図15】会議室の撮影画像を示す図である。
【図16】会議室の撮影画像を示す図である。
【図17】会議室の撮影画像を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0029】
<1.システム構成>
<1−1.概要>
図1は、会議システム100の概要を示すシステム構成図である。この会議システム100においては、会議参加者による身振り、より具体的には投げる手振り(以下、投擲(とうてき)ジェスチャーとも称する)GT、が検出されることを条件として、送信対象ファイルが送信される。
【0030】
この会議システム100は、2つの会議管理装置10(10a,10b)を備えている。
【0031】
会議管理装置10aと会議管理装置10bとは、互いに離れた場所(遠隔地)に配置(遠隔配置)されている。例えば、一方の会議管理装置10aは、大阪の会議室MRaに配置され、他方の会議管理装置10bは、東京の会議室MRbに配置される。
【0032】
また、この会議システム100は、複数のカメラ(撮影装置)30,40(詳細には、カメラ30a,30bおよびカメラ40a,40b)とをさらに備えている。
【0033】
複数のカメラ30,40は、会議における動画像(詳細には、会議参加者であるユーザを含む動画像)を撮影する。ここでは、4台のカメラ30a,30bおよびカメラ40a,40bが設けられている。カメラ30a,40aはそれぞれ会議室MRaに配置されており、カメラ30b,40bはそれぞれ会議室MRbに配置されている。
【0034】
また、この会議システム100は、複数の表示出力機器50,60(モニタ50a,50bおよびプロジェクタ60a,60b)をさらに備える。
【0035】
モニタ50は、他拠点のカメラ30により撮影される動画像を表示する。ここでは、2台のモニタ50a,50bが設けられている。モニタ50aは、会議室MRaに配置されており、他拠点(会議室MRb)のカメラ30bにより撮影される動画像を表示する。一方、モニタ50bは、会議室MRbに配置されており、他拠点(会議室MRa)のカメラ30aにより撮影される動画像を表示する。
【0036】
プロジェクタ60は、ネットワークNWを介して送信されてきたファイル(会議資料に関するファイル)に基づく画像をスクリーンSC(図2参照)に投映(表示)する。ここでは、2台のプロジェクタ60a,60bが設けられている。プロジェクタ60aは会議室MRaに配置されており、プロジェクタ60bは会議室MRbに配置されている。
【0037】
また、この会議システム100は、複数の携帯情報端末70(70a〜70dおよび70e〜70h)とファイルサーバ80(80a,80b)とをさらに備えている。
【0038】
複数の携帯情報端末70は、たとえば、携帯型のパーソナルコンピュータ、パーソナルデータアシスタント端末(PDA装置)、あるいは携帯電話等の各種の装置として構成される。各携帯情報端末70(70a〜70dおよび70e〜70h)は、複数のユーザ(UA〜UDおよびUE〜UH)のそれぞれに対して設けられる。複数の携帯情報端末70は、それぞれ、表示部(液晶表示部等)705(図5)を有している。各携帯情報端末70は、送信されてきたファイルをその表示部705に表示する。
【0039】
ファイルサーバ80は、携帯情報端末70等から送信されてきた送信対象ファイルを一時的に保存する。ファイルサーバ80aは会議室MRaに配置されており、ファイルサーバ80bは会議室MRbに配置されている。
【0040】
会議管理装置10と複数のカメラ30,40と複数の表示出力機器50,60と複数の携帯情報端末70とファイルサーバ80とは、互いにネットワークNWを介して接続されており、ネットワーク通信を行うことが可能である。ここにおいて、ネットワークNWは、LAN、WAN、インターネットなどによって構成される。各装置のネットワークNWへの接続形態は、有線接続であってもよく或いは無線接続であってもよい。
【0041】
図2は、一方の会議室MRa内の様子を示す概念図である。以下では、この会議システム100の構成について図2を参照しながらより詳細に説明する。なお、ここでは、一方の会議室MRaを例示するが、他方の会議室MRbも一方の会議室MRaと同様の配置を有しているものとする。
【0042】
図2に示すように、会議室MRaにおいては、4人の会議参加者(ユーザUA〜UD)が会議に参加している。ユーザUA〜UDは、それぞれ、携帯情報端末70a〜70dを有している。また、会議室MRaには、カメラ30(30a)、カメラ40(40a)、モニタ50(50a)、プロジェクタ60、およびスクリーンSC等が備えられている。
【0043】
カメラ30(30a)は、モニタ50(50a)の上側中央付近に配置される。このカメラ30aは、ユーザUA〜UDを含む一定範囲を斜め上側から撮影する。
【0044】
カメラ40(40a)は、会議デスクDKの上側(ここでは、天井)に配置される。このカメラ40aは、ユーザUA〜UDを含む一定範囲(図12参照)を真上から撮影する。
【0045】
モニタ50(50a)は、ユーザUA,UBから見て右側の位置(ユーザUC,UDから見て左側の位置)に配置される。このモニタ50aは、他の会議室MRbに設けられたカメラ30bにより撮影される他拠点の会議の様子を表示する。
【0046】
プロジェクタ60(60a)は、会議デスクDK上に配置される。このプロジェクタ60aは、ユーザUA,UBから見て左側の位置(ユーザUC,UDから見て右側の位置)に配置されるスクリーンSCに対して各種画像を投映する。
【0047】
<1−2.会議管理装置10>
図3は、会議管理装置10(10a,10b)のハードウェア構成を示す図である。図3に示すように、会議管理装置10は、CPU2、ネットワーク通信部4、および記憶部5(半導体メモリおよびハードディスクドライブ等)を備えて構成される。会議管理装置10は、そのCPU2等を用いてプログラムPG1を実行することによって様々な機能を実現する。
【0048】
図4は、会議管理装置10の機能的構成を示すブロック図である。図4に示すように、会議管理装置10は、動作検出部11、送信先決定部13、および送信動作制御部15等を備える。
【0049】
動作検出部11は、カメラ40(40a,40b)により撮影される動画像(撮影画像)MV(MV1,MV2)に基づいて、会議参加者の所定の動作(投擲ジェスチャーGT)を検出する処理部である。また、動作検出部11は、動画像MVに基づいて、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きをも検出する。なお、投擲ジェスチャーGTの検出動作および投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きの検出動作については、後に詳述する。
【0050】
送信先決定部13は、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きに応じて、送信対象ファイルの送信先を決定する処理部である。
【0051】
送信動作制御部15は、送信対象ファイルの送信動作を制御する処理部である。
【0052】
<1−3.携帯情報端末70>
図5は、携帯情報端末70(70a〜70h)のハードウェア構成を示す図である。
【0053】
図5に示すように、携帯情報端末70は、CPU701、記憶部(半導体メモリ(RAM等)およびハードディスクドライブ等)702、通信部703、表示部705、および入力部706を備えて構成される。
【0054】
携帯情報端末70は、表示部705としての機能(表示出力機能)と入力部706としての機能(操作入力機能)とを兼ね備えた操作パネル(液晶タッチスクリーン等)PN(図10参照)を有している。携帯情報端末70は、各種の情報を操作パネルPNに表示してユーザに提供するとともに、操作パネルPNを用いてユーザからの操作入力を受け付けることができる。
【0055】
また、携帯情報端末70は、記憶部702に会議に関連する各種のファイルFL(FL1〜FL8)を記憶する。なお、各種のファイルFLとしては、文書ファイルおよび画像ファイル等が例示される。ここでは、ファイルFL1〜FL4が文書ファイルとして構成され、ファイルFL5〜FL8が画像ファイルとして構成される場合を例示する。
【0056】
また、携帯情報端末70は、CPU701等を用いてプログラムPG2を実行することによって様々な機能を実現する。ここでは、プログラムPG2は、各種可搬性の記録媒体(USBメモリ等)に記録されており、当該記憶媒体を介して携帯情報端末70にインストールされる。なお、携帯情報端末70は、各種可搬性の記録媒体(USBメモリ等)を読み取る機能を有している。
【0057】
図6は、プログラムPG2の実行により携帯情報端末70において実現される処理部を示す機能ブロック図である。
【0058】
具体的には、携帯情報端末70は、操作入力部71と表示制御部73と送信対象ファイル決定部74と通知部75と送信部77とを備える。操作入力部71は、ユーザからの操作入力を受け付ける処理部である。表示制御部73は、操作パネルPNにおける表示内容を制御する処理部である。送信対象ファイル決定部74は、送信対象ファイルを決定する処理部である。通知部75は、送信対象ファイルの選択通知を通知するとともに、送信対象ファイルに係るファイルパスおよびファイル名等(以下、ファイル情報FIとも称する)を通知する処理部である。送信部77は、指定された送信先に送信対象ファイルを送信する処理部である。
【0059】
<2.動作>
つぎに、会議システム100における各種動作について、図7〜図9のフローチャートを参照しながら説明する。図7は、携帯情報端末70の動作を示すフローチャートである。図8および図9は、会議管理装置10の動作を示すフローチャートである。
【0060】
以下では、会議室MRa内の会議参加者であるユーザUAが所定の動作(投擲ジェスチャーGT)を行うことによって、予め選択されていた送信対象ファイルが送信される場合を例示する。なお、説明の都合上、会議室MRaを自拠点(ユーザUAの参加拠点)とも称し、他の会議室MRbを他拠点とも称する。また、会議室MRa内の会議参加者(ユーザUA〜UD)を自拠点ユーザとも称し、他の会議室MRb内の会議参加者(ユーザUE〜UH)を他拠点ユーザとも称する。
【0061】
<2−1.携帯情報端末70>
はじめに、図7のフローチャートを参照しながら携帯情報端末70(70a)の動作について説明する。
【0062】
まず、ステップS11においては、携帯情報端末70aは、ユーザからの操作入力に応じて所定の認証動作を実行し、会議システム100にログインする。なお、この時点においては、携帯情報端末70a以外の携帯情報端末70b〜70dおよび携帯情報端末70e〜70hは、既に認証動作を経て会議システム100にログインしているものとする。
【0063】
ステップS12においては、ユーザからの操作入力に応じて、携帯情報端末70は、送信対象ファイルを選択するための選択用画面GA1(図10参照)を操作パネルPNに表示する。たとえば、図10に示すように、この選択用画面GA1には、8個のファイルFL1〜FL8にそれぞれ対応する8個のアイコンAC1〜AC8が表示される。なお、これに限定されず、例えば、記憶部702に1個のファイルFL1が単独で記憶されている場合には、選択用画面GA1には、ファイルFL1に対応する1個のアイコンAC1が単独で表示されるようにしてもよい。
【0064】
ステップS13においては、各アイコンAC(AC1〜AC8)に対するユーザからの操作入力が受け付けられたか否かが判定される。当該操作入力が受け付けられたと判定されると、ステップS14に進み、それ以外の場合には、ステップS18に進む。
【0065】
ステップS18においては、送信対象ファイルの選択処理を終了するか否かが判定される。送信対象ファイルの選択処理を終了すると判定されると、選択用画面GA1が閉じられ送信対象ファイルの選択処理を終了し、それ以外の場合には、ステップS13に戻る。
【0066】
ステップS14においては、ユーザからの操作入力が「摘む操作」(次述)であるか否かが判定される。当該操作入力が「摘む操作」であると判定されると、ステップS15に進み、それ以外の場合には、ステップS16に進む。
【0067】
ここで、図11を参照しながら、アイコンAC1(選択対象のアイコン)に対する「摘む操作」について説明する。まず、ユーザUAは、二本の手指によりアイコンAC1の外側(例えば、図11に示す位置P11,P12)をタッチする。この後、ユーザUAは、二本の手指によるタッチ状態を継続しつつ二本の手指の間隔を徐々に狭める。そして、最終的には、ユーザUAは、二本の手指をそれぞれアイコンAC1上(例えば、図11に示す位置P21,P22)にまで移動する。このように、ユーザUAの手指で摘む操作(以下、単に「摘む操作」とも称する)がアイコンAC1に対して行われると、送信対象ファイル決定部74は、当該アイコンAC1に対応するファイルFL1を送信対象ファイルとして選択する。
【0068】
ステップS15においては、携帯情報端末70は、通知部75を用いて、上述の「摘む操作」が行われたアイコンに対応するファイルが送信対象ファイルとして選択されたことを会議管理装置10に通知(以下、選択通知とも称する)する。当該選択通知時において、通知部75は、送信対象ファイルのファイル情報FI(次述)をも会議管理装置10に通知する。ファイル情報FIは、送信対象ファイルのファイル名およびファイルパス等を含む情報である。
【0069】
他方、ステップS16においては、ユーザからの操作入力が「離す操作」(次述)であるか否かが判定される。当該操作入力が「離す操作」であると判定されると、ステップS17に進み、それ以外の場合には、ステップS18に進む。
【0070】
ここで、アイコンAC1(選択対象のアイコン)に対する「離す操作」について説明する。まず、ユーザUAは、送信対象ファイルとして選択されているファイルFL1に対応するアイコンAC1(例えば、図11に示す位置P21,P22)を二本の手指によりタッチする。この後、ユーザUAは、二本の手指のタッチ状態を継続しつつ二本の手指の間隔をアイコンAC1の外側に向けて徐々に広げる。そして、最終的には、ユーザUAは、二本の手指をそれぞれアイコンAC1の外側(例えば、図11に示す位置P11,P12)まで移動する。このように、ユーザUAの手指の間隔を拡げる操作(手指を離す操作)(以下、単に「離す操作」とも称する)がアイコンAC1に対して行われると、送信対象ファイル決定部74は、当該アイコンAC1に対応するファイルFLの送信対象ファイルとしての決定を解除する。
【0071】
ステップS17においては、携帯情報端末70は、通知部75を用いて、上述の「離す操作」が行われたアイコンに対応するファイルが送信対象ファイルから解除されたことを会議管理装置10に通知(以下、解除通知とも称する)する。
【0072】
<2−2.会議管理装置10(10a)>
つぎに、図8および図9のフローチャートを参照しながら会議管理装置10(ここでは、10a)の動作について説明する。
【0073】
まず、ステップS31においては、携帯情報端末70からの通知(送信対象ファイルの選択通知または解除通知)が受け付けられたか否かが判定される。ここで、携帯情報端末70からの通知が受け付けられたと判定されると、ステップS32に進む。
【0074】
ステップS32においては、携帯情報端末70からの通知が送信対象ファイルの選択通知であるか否かが判定される。携帯情報端末70からの通知が送信対象ファイルの選択通知であると判定されると、ステップS33に進む。一方、携帯情報端末70からの通知が送信対象ファイルの選択通知でないと判定されると、当該通知が解除通知であると判定され、ステップS38に進む。
【0075】
ステップS33においては、会議管理装置10aは、送信対象ファイルの選択通知時に受信したファイル情報FI(ファイルパスおよびファイル名等)を記憶部5に一時的に記憶する。
【0076】
ステップS34においては、会議管理装置10aは、カメラ40を用いてユーザUA〜UDを含む動画像MV1(図12参照)の撮影を開始するとともに、動作検出部11を用いて所定の動作(投擲ジェスチャーGT)の監視を開始する。
【0077】
ステップS35においては、選択通知から所定時間(例えば1分間)が経過したか否かが判定される。当該所定時間が経過したと判定されると、ステップS38に進み、それ以外の場合には、ステップS36に進む。
【0078】
ステップS38においては、会議管理装置10aは、記憶部5に一時的に記憶していたファイル情報FIを削除する。
【0079】
ステップS36においては、会議管理装置10aは、動作検出部11により所定の動作(詳細には、投擲ジェスチャーGT)が検出されたか否かが判定される。投擲ジェスチャーGTが検出されたと判定されると、ステップS37に進み、それ以外の場合には、ステップS35に戻る。
【0080】
ここで、図12〜図14を参照しながら投擲ジェスチャーGTの検出動作について説明する。なお、ここでは、投擲ジェスチャーGTの検出対象が右腕である旨が各ユーザUA〜UDに対して事前に知らされており、各ユーザUA〜UDは、右腕によって投擲ジェスチャーGTを行うものとする。また、投擲ジェスチャーGTは上述の「摘む操作」によりアイコンACを選択したユーザUAによって行われるものとし、会議管理装置10が当該ユーザUAの右腕による投擲ジェスチャーGTを検出するものとする。
【0081】
はじめに、カメラ40aによる動画像MV1(図12参照)の撮影が開始すると(ステップS34)、動作検出部11は、当該動画像MV1に基づいて、各ユーザUA〜UDの頭部HA〜HDを検出する(図13参照)。
【0082】
頭部HA〜HDが検出されると、動作検出部11は、当該頭部HA〜HDの略中心から右側に所定距離(実空間距離に換算して例えば20cm(センチメートル)程度)離れた位置RA〜RD(図13参照)をそれぞれユーザUA〜UDの右肩の位置として検出する。そして、動作検出部11は、位置RA〜RDの周辺領域TA〜TD(図14参照)をモニタリングする。周辺領域TA〜TDは、位置RA〜RDをそれぞれ中心とし、実空間距離に換算して例えば70cm(センチメートル)程度を半径とする円の領域である。
【0083】
動画像MV1のモニタリング中において、各位置RA〜RD(例えば位置RA)付近から一方向に伸長する部分PT(図15参照)が所定時間(例えば1秒間)内に検出されると、当該部分PTの伸長方向の長さが所定値(例えば実空間距離に換算して例えば50cm(センチメートル))以上であるか否かが判定される。ここで、当該部分PTの伸長方向の長さが所定値以上である場合に、動作検出部11は、投擲ジェスチャーGTが行われたと判定する。そして、処理はステップS37に進む。
【0084】
ステップS37においては、会議管理装置10aは、送信対象ファイルの送信処理を実行する。具体的には、会議管理装置10aは、図9のフローチャートの処理を実行する。
【0085】
つぎに、図9のフローチャートを参照しながら、送信対象ファイルの送信処理について説明する。
【0086】
まず、ステップS70においては、送信動作制御部15は、記憶部5に一時的に記憶されているファイル情報FI(ファイルパスおよびファイル名等)に基づいて送信対象ファイルを特定する。
【0087】
ステップS71においては、会議管理装置10aは、動作検出部11を用いて、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きを検出する。具体的には、動作検出部11は、部分PTの伸長開始位置RA(ユーザUAの右肩の位置RA)と部分TPが最も伸長したときの当該部分TPの先端位置STとに基づいて、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きGDを検出する(図15参照)。たとえば、動作検出部11は、伸長開始位置RAから先端位置STに向かうベクトルの向きを投擲の向きGDとして検出する。
【0088】
ステップS72においては、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きGDが向きDCであるか否かが判定される。向きDCは、ユーザUAの所在位置から、モニタ50a(詳細には、モニタ50aによる出力画像の表示面)の所在位置へと向かう向きである。
【0089】
投擲の向きGDが向きDCであるか否かの判定においては、後述の判定用の向きJD1が用いられる。具体的には、投擲の向きGDと判定用の向きJD1との差が所定値未満である場合には、投擲の向きGDは向きDCであると判定される。一方、投擲の向きGDと判定用の向きJD1との差が所定値以上である場合には、投擲の向きGDは向きDCではないと判定される。なお、判定用の向きJD1(JD1a〜JD1d)は、各ユーザUA〜UDにより事前(会議開始前)に実施される投擲ジェスチャーGTにより検出される。具体的には、図16に示すように、各ユーザUA〜UDがモニタ50に向けて一斉に投擲ジェスチャーGTを行う。この投擲ジェスチャーGTをカメラ40aによる動画像MV12に基づいて、会議管理装置10aは、ユーザUA〜UDごとに判定用の向きJD1a〜JD1dを算出する。
【0090】
このような判定において、投擲の向きGDが向きDCであると判定されると、送信先決定部13は、送信対象ファイルの送信先を他拠点ユーザUE〜UHの携帯情報端末70e〜70hに決定する。このように、送信先決定部13は、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きGDが向きDCであることを条件として、他拠点(会議室MRb)の会議参加者である他拠点ユーザUE〜UHの携帯情報端末70e〜70hを送信先として決定する。そして、処理はステップS73に進む。一方、当該投擲の向きGDが向きDCでないと判定されると、処理はステップS75に進む。
【0091】
ステップS73においては、送信動作制御部15は、携帯情報端末70に対して送信対象ファイルのファイルサーバ80aへの送信要求を行う。携帯情報端末70は、会議管理装置10aからの送信要求に応じて、送信対象ファイルをファイルサーバ80aに送信する。
【0092】
ステップS74においては、送信動作制御部15は、今度は他拠点の会議管理装置10bに対して、ファイルサーバ80a内に格納されている送信対象ファイルを他拠点ユーザUE〜UHへ送信すべき旨の送信要求を行う。他拠点の会議管理装置10bは、会議管理装置10aからの送信要求に応じて、ファイルサーバ80aにアクセスして送信対象ファイルを取得し、他拠点ユーザUE〜UHの携帯情報端末70e〜70hに当該送信対象ファイルを送信する。
【0093】
このように、会議管理装置10aの送信動作制御部15は、他拠点の会議管理装置10b等を用いて、送信対象ファイルを他拠点ユーザUE〜UHの携帯情報端末70e〜70hに送信する。
【0094】
ステップS75においては、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きが向きDBであるか否かが判定される。向きDBは、ユーザUAの所在位置から、スクリーンSC(プロジェクタ60による出力画像の表示面)の所在位置へと向かう向きである。
【0095】
投擲の向きGDが向きDBであるか否かの判定においては、後述の判定用の向きJD2が用いられる。具体的には、投擲の向きGDと判定用の向きJD2との差が所定値未満である場合には、投擲の向きGDはモニタ50の所在位置へと向かう向き(すなわち向きDB)であると判定される。一方、投擲の向きGDと判定用の向きJD2との差が所定値以上である場合には、投擲の向きGDは向きDBではないと判定される。なお、判定用の向きJD2(JD2a〜JD2d)は、事前(会議開始前)に実施される投擲ジェスチャーGTにより検出される。具体的には、図17に示すように、各ユーザUA〜UDがスクリーンSCに向けて一斉に投擲ジェスチャーGTを行う。この投擲ジェスチャーGTをカメラ40aによる動画像MV12に基づいて、会議管理装置10aは、ユーザUA〜UDごとに判定用の向きJD2a〜JD2dを算出する。
【0096】
このような判定において、投擲の向きGDが向きDBであると判定されると、送信先決定部13は、送信対象ファイルの送信先をプロジェクタ60aに決定する。このように、送信先決定部13は、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きGDが向きDBであることを条件として、プロジェクタ60aを送信先として決定する。そして、処理はステップS76に進む。一方、当該投擲の向きGDが向きDBでないと判定されると、処理はステップS77に進む。
【0097】
ステップS76においては、送信動作制御部15は、携帯情報端末70に対して送信対象ファイルのプロジェクタ60aへの送信要求を行う。携帯情報端末70は、会議管理装置10aからの送信要求に応じて、送信対象ファイルをプロジェクタ60aに送信する。そして、プロジェクタ60は、携帯情報端末70から受信した送信対象ファイルに基づく出力画像(表示画像)をスクリーンSCに投映して表示する。
【0098】
このように、会議管理装置10aは、送信動作制御部15を用いて、送信対象ファイルをプロジェクタ60aに送信する。
【0099】
ステップS77においては、送信先決定部13は、ユーザUAを除く自拠点における会議参加者(ユーザUB〜ユーザUD)の端末70b〜70dを送信対象ファイルの送信先として決定する。この実施形態では、投擲の向きGDは、3つの向きDA,DB,DCのいずれかであることを前提としている。投擲の向きGDが向きDCでもなく且つ向きDBでもない場合には、投擲の向きGDは、当該投擲の向きGDは自拠点における複数の参加者(ユーザUA〜UD)のうちのいずれかの所在位置へと向かう向きDAとして扱われる。送信先決定部13は、投擲の向きGDが向きDAである(詳細には、向きDAとして扱われる)ことを条件として、ユーザUAを除く自拠点における会議参加者(ユーザUB〜ユーザUD)の全ての端末70b〜70dを送信対象ファイルの送信先として決定する。
【0100】
ステップS78においては、送信動作制御部15は、送信対象ファイルのファイルサーバ80aへの送信要求を携帯情報端末70に対して行う。携帯情報端末70は、会議管理装置10aからの送信要求に応じて、送信対象ファイルをファイルサーバ80aに送信する。
【0101】
ステップS79においては、送信動作制御部15は、投擲ジェスチャーGTを行ったユーザUA以外の自拠点ユーザである他の自拠点ユーザUB〜UDの携帯情報端末70b〜70dに向けてファイルサーバ80a内の送信対象ファイルを送信する。
【0102】
このように、会議管理装置10aは、送信動作制御部15を用いて、送信対象ファイルを他の自拠点ユーザUB〜UDに送信する。
【0103】
以上の動作によれば、カメラ40aによる動画像MV1に基づいてユーザUAの投擲ジェスチャーGTが検出されることを条件として、送信対象ファイルが送信される。そのため、より使い易いユーザインタフェースを提供することが可能である。また、ユーザUAは、実空間で投げるという直感的な動作により送信対象ファイルの送信を指示することが可能である。
【0104】
また、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きに応じて、送信対象ファイルの送信先が決定されるので、所定の画面に表示される送信先リスト等の中から当該送信先を決定する場合に比べて、ユーザは、より簡易に当該送信先を指示することが可能である。
【0105】
また、摘む操作が受け付けられたアイコンACに対応するファイルが送信対象ファイルとして決定されるので、ユーザは、アイコンACを摘んで投げるという一連の動作によって送信対象ファイルの送信を直感的に指示することが可能である。
【0106】
また、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きが向きDC(ユーザUAの所在位置からモニタ50aの所在位置へと向かう向き)であることを条件として、他拠点(会議室MRb)の会議参加者である他拠点ユーザUE〜UHの携帯情報端末70e〜70hが送信対象ファイルの送信先として決定される。したがって、ユーザは、他拠点(会議室MRb)の様子が映し出されたモニタ50aに向かって投擲ジェスチャーGTを行うことによって、他拠点ユーザUE〜UHの携帯情報端末70e〜70hを送信対象ファイルの送信先として決定することが可能である。そのため、ユーザは、向きDCへの投擲ジェスチャーGTにより送信対象ファイルの送信先が他拠点ユーザUE〜UHの携帯情報端末70e〜70hに決定されることを直感的に認識することが可能である。
【0107】
また、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きが向きDB(ユーザUAの所在位置からスクリーンSCの所在位置へと向かう向き)であることを条件として、プロジェクタ60aが送信対象ファイルの送信先として決定される。したがって、ユーザは、会議資料に関するファイルに基づく画像が投映されているスクリーンSCに向かって投擲ジェスチャーGTを行うことによって、プロジェクタ60aを送信対象ファイルの送信先として決定することが可能である。そのため、ユーザは、向きDBへの投擲ジェスチャーGTにより送信対象ファイルの送信先がプロジェクタ60aに決定されることを直感的に認識することが可能である。
【0108】
また、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きGDが向きDAである(詳細には、向きDAとして扱われる)ことを条件として、ユーザUAを除く自拠点における会議参加者(ユーザUB〜ユーザUD)の全ての端末70b〜70dが送信対象ファイルの送信先として決定される。したがって、ユーザUAは、自拠点における複数の参加者のいずれか(ここでは、ユーザUB〜UD)に向かって投擲ジェスチャーGTを行うことによって、ユーザUB〜UDの携帯情報端末70b〜70dを送信対象ファイルの送信先として決定することが可能である。そのため、ユーザは、向きDAへの投擲ジェスチャーGTにより送信対象ファイルの送信先がユーザUB〜UDの携帯情報端末70b〜70dに決定されることを直感的に認識することが可能である。
【0109】
<3.変形例等>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0110】
たとえば、上記実施形態においては、各アイコンAC1〜AC8が「摘む操作」(図11参照)により選択される場合を例示したが、これに限定されず、その他の操作(例えば、タップ操作)により選択されるようにしてもよい。
【0111】
また、上記実施形態においては、携帯情報端末70が表示部705として機能と入力部706として機能とを兼ね備えた操作パネルPNを有する場合を例示したが、これに限定されず、携帯情報端末70が表示部705の機能を有する液晶ディスプレイと入力部706としての機能を有するキーボードおよびマウスとを個別に備えるようにしてもよい。
【0112】
また、上記実施形態においては、カメラ30,40およびプロジェクタ60は、ネットワークNWを介して会議管理装置10に接続されている場合が示されているが、これに限定されず、会議管理装置10に直接的に接続されるようにしてもよい。この場合、会議管理装置10の映像信号入力部(詳細には外部入力端子)等を介して、撮影画像(映像信号等)が会議管理装置10に入力されるようにすればよい。
【0113】
なお、プロジェクタ60aが会議管理装置10aに直接的に接続される場合には、送信動作制御部15は、携帯情報端末70aを用いて、送信ファイルをプロジェクタ60aに送信することなく、当該プロジェクタ60aでの表示出力を制御する会議管理装置10aに送信するようにすればよい。そして、会議管理装置10aは、送信対象ファイルに基づく出力画像データをプロジェクタ60aに送信するようにすればよい。
【0114】
また、上記実施形態においては、図9のステップS77において、ユーザUAを除く自拠点における自拠点の会議参加者(ユーザUB〜UD)の端末70b〜70dが送信対象ファイルの送信先として決定される場合を例示したが、これに限定されない。例えば、ユーザUAを含む全会議参加者(ユーザUA〜UD)の端末70a〜70dが送信対象ファイルの送信先として決定されるようにしてもよい。なお、自拠点の会議参加者が例えば2名(例えばユーザUA,UB)である場合においても同様に、ユーザUAの携帯情報端末70aとユーザUBの携帯情報端末70bとの両端末が送信対象ファイルの送信先として決定されるようにしてもよい。あるいは、逆に、ユーザUAを除く自拠点の会議参加者(ユーザUB)の携帯情報端末70bが単独で送信対象ファイルの送信先として決定されるようにしてもよい。
【0115】
また、上記実施形態においては、他拠点(会議室MRb)における会議の様子が自拠点(会議室MRa)のモニタ50aに表示され、会議資料に関するファイルに基づく画像が自拠点のプロジェクタ60aによりスクリーンSCに投映される場合を例示したが、これに限定されない。たとえば、逆に、他拠点(会議室MRb)における会議の様子が自拠点(会議室MRa)のプロジェクタ60aによりスクリーンSCに投映され、会議資料に関するファイルに基づく画像が自拠点のモニタ50aに表示されるようにしてもよい。
【0116】
この場合、送信先決定部13は、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きが向きDCであることを条件として、モニタ50aを送信先として決定するようにすればよい。また、送信先決定部13は、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きが向きDBであることを条件として、他拠点(会議室MRb)の会議参加者である他拠点ユーザUE〜UHの携帯情報端末70e〜70hを送信先として決定するようにすればよい。
【0117】
また、上記実施形態においては、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きが向きDCであることを条件として、他拠点(会議室MRb)の会議参加者である他拠点ユーザUE〜UHの携帯情報端末70e〜70hが送信先として決定される場合を例示したが、これに限定されない。例えば、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きが向きDCであることを条件として、他拠点のプロジェクタ60bが送信先として決定されるようにしてもよい。これによれば、自拠点の各ユーザUA〜UDは、投擲ジェスチャーGTを行うことによって、プロジェクタ60bを用いて他拠点のスクリーンに送信対象ファイルに関する画像を投映させることが可能である。
【0118】
また、上記実施形態においては、8個のファイルFL1〜FL8にそれぞれ対応する8個のアイコンAC1〜AC8が操作パネルPNに表示される場合を例示したが、これに限定されず、1又は複数のファイルを有するフォルダFD(例えばFD1〜FD4)にそれぞれ対応するアイコンAF(例えばAF1〜AF4)が表示されるようにしてもよい。この場合、仮にAF1に対する摘む操作が受け付けられると、送信対象ファイル決定部74は、当該アイコンAF1に対応するフォルダFD1内の全ファイルを送信対象ファイルとして決定するようにすればよい。
【符号の説明】
【0119】
AC1〜AC8 アイコン
FI ファイル情報
GA1 選択用画面
GD 投擲の向き
GT 投擲ジェスチャー
JD1a〜JD1d,JD2a〜JD2d 判定用の向き
HA〜HD 頭部
PT 部分
SC スクリーン
TA〜TD 周辺領域
【技術分野】
【0001】
本発明は、会議システムおよびそれに関連する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
地理的に離れた拠点間において画像および音声等を相互に授受して会議を行う会議システムが知られている。このような会議システムにおいては、会議中に使用する各種の資料(詳細にはそのデータ)を或る拠点(自拠点)から別の拠点(他拠点)へとネットワーク等を介して送信する技術が存在する。
【0003】
たとえば、特許文献1には、送信用資料の送信指示が受け付けられると、送信ファイルフォルダに保存してある送信用ファイルが送信元から送信先へと送信される技術が記載されている。具体的には、まず、送信元のユーザは、送信用資料として選択したファイルを送信用ファイルフォルダに保存する。この後、送信元のユーザは、所定の操作画面に表示されている資料(ファイル)名を選択し、送信ボタンをクリックして送信用ファイルフォルダ内に保存してある資料(送信対象ファイル)を送信先に送信する。このような技術によれば、送信元(自拠点)にのみ存在する資料が送信先(他拠点)へと送信されるので、会議システムの拠点間において資料を共有することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−56551号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術においては、必ずしも使いやすいユーザインタフェースが提供されているとは言い難く、このユーザインタフェースには改善の余地が有る。
【0006】
そこで、この発明の課題は、より使いやすいユーザインタフェースを提供することが可能な会議システムおよびそれに関連する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決すべく、請求項1の発明は、会議システムであって、会議参加者であるユーザからの操作入力であって送信対象ファイルを選択する操作入力、を受け付ける操作入力手段と、前記ユーザを撮影する撮影手段と、前記撮影手段による撮影画像に基づいて、前記ユーザによる所定の動作を検出する動作検出手段と、前記所定の動作が検出されることを条件として前記送信対象ファイルを送信する送信動作制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明に係る会議システムにおいて、前記所定の動作は、投げる身振りである投擲ジェスチャーを含むことを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項2の発明に係る会議システムにおいて、前記送信対象ファイルの送信先を決定する送信先決定手段、をさらに備え、前記動作検出手段は、前記撮影画像に基づいて、前記投擲ジェスチャーにおける投擲の向きを検出し、前記送信先決定手段は、前記投擲の向きに応じて、前記送信対象ファイルの送信先を決定することを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、請求項3の発明に係る会議システムにおいて、前記会議システムは、複数の拠点間で会議を行うシステムであり、前記複数の拠点は、前記ユーザの参加拠点である第1の拠点と前記第1の拠点以外の拠点である第2の拠点とを含み、前記送信先決定手段は、前記投擲の向きが第1の向きであることを条件として、前記第1の拠点における参加者の少なくとも1人の端末を前記送信先として決定することを特徴とする。
【0011】
請求項5の発明は、請求項4の発明に係る会議システムにおいて、前記第1の向きは、前記ユーザの所在位置から前記第1の拠点における複数の参加者のうちのいずれかの所在位置へと向かう向きであることを特徴とする。
【0012】
請求項6の発明は、請求項3の発明に係る会議システムにおいて、第1の表示出力部、をさらに備え、前記送信先決定手段は、前記投擲の向きが第2の向きであることを条件として、前記第1の表示出力部を前記送信先として決定することを特徴とする。
【0013】
請求項7の発明は、請求項3の発明に係る会議システムにおいて、第1の表示出力部、をさらに備え、前記送信先決定手段は、前記投擲の向きが第2の向きであることを条件として、前記第1の表示出力部での表示出力を制御する装置を前記送信先として決定することを特徴とする。
【0014】
請求項8の発明は、請求項6または請求項7の発明に係る会議システムにおいて、前記第2の向きは、前記ユーザの所在位置から、前記第1の表示出力部による出力画像の表示面の所在位置へと向かう向きであることを特徴とする。
【0015】
請求項9の発明は、請求項3の発明に係る会議システムにおいて、前記会議システムは、複数の拠点間で会議を行うシステムであり、前記複数の拠点は、前記ユーザの参加拠点である第1の拠点と前記第1の拠点以外の拠点である第2の拠点とを含み、前記送信先決定手段は、前記投擲の向きが第3の向きであることを条件として、前記第2の拠点での会議参加者の端末を前記送信先として決定することを特徴とする。
【0016】
請求項10の発明は、請求項9の発明に係る会議システムにおいて、前記第2の拠点の会議の様子を表示出力する第2の表示出力部、をさらに備え、前記第3の向きは、前記ユーザの所在位置から、前記第2の表示出力部による出力画像の表示面の所在位置へと向かう向きであることを特徴とする。
【0017】
請求項11の発明は、請求項1ないし請求項10のいずれかの発明に係る会議システムにおいて、1もしくは複数のファイルまたは1もしくは複数のフォルダにそれぞれ対応する1もしくは複数のアイコンを表示する第3の表示出力部と、前記送信対象ファイルを決定する送信対象ファイル決定手段と、をさらに備え、前記操作入力手段は、前記1もしくは複数のアイコンを用いた選択操作を受け付け、前記送信対象ファイル決定手段は、前記1もしくは複数のアイコンの中から選択された被選択アイコンに対応するファイルを前記送信対象ファイルとして決定することを特徴とする。
【0018】
請求項12の発明は、請求項2の発明に係る会議システムにおいて、1もしくは複数のファイルまたは1もしくは複数のフォルダにそれぞれ対応する1もしくは複数のアイコンを表示する第3の表示出力部と、前記送信対象ファイルを決定する送信対象ファイル決定手段と、をさらに備え、前記操作入力手段は、前記1もしくは複数のアイコンのうち選択対象のアイコンを前記ユーザの手指で摘む操作を受け付け、前記送信対象ファイル決定手段は、前記選択対象のアイコンに対応するファイルを前記送信対象ファイルとして決定することを特徴とする。
【0019】
請求項13の発明は、会議システムであって、携帯情報端末と、前記携帯情報端末との間で通信が可能な会議管理装置と、会議参加者であるユーザを撮影する撮影装置と、を備え、前記携帯情報端末は、前記ユーザからの操作入力であって送信対象ファイルを選択する操作入力、を受け付ける操作入力手段、を有し、前記会議管理装置は、前記撮影装置による撮影画像に基づいて、前記ユーザによる所定の動作を検出する動作検出手段と、前記所定の動作が検出されることを条件として前記送信対象ファイルを送信する送信動作制御手段と、を有することを特徴とする。
【0020】
請求項14の発明は、会議管理装置であって、会議参加者であるユーザを撮影した撮影画像に基づいて、前記ユーザによる所定の動作を検出する動作検出手段と、前記所定の動作が検出されることを条件として、前記ユーザにより選択される送信対象ファイルを送信する送信動作制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0021】
請求項15の発明は、会議管理方法であって、a)会議参加者であるユーザを撮影した撮影画像に基づいて、前記ユーザによる所定の動作を検出するステップと、b)前記所定の動作が検出されることを条件として、前記ユーザにより選択される送信対象ファイルを送信するステップと、を含むことを特徴とする。
【0022】
請求項16の発明は、a)会議参加者であるユーザを撮影した撮影画像に基づいて、前記ユーザによる所定の動作を検出するステップと、b)前記所定の動作が検出されることを条件として、前記ユーザにより選択される送信対象ファイルを送信するステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
請求項1ないし請求項16に記載の発明によれば、撮影手段による撮影画像に基づいてユーザの所定の動作が検出されることを条件として、送信対象ファイルが送信されるので、より使い易いユーザインタフェースを提供することが可能である。
【0024】
特に、請求項2に記載の発明によれば、投げる身振りである投擲ジェスチャーが検出されることを条件として送信対象ファイルが送信されるので、ユーザは、実空間で投げるという直感的な動作により送信対象ファイルの送信を指示することが可能である。
【0025】
また特に、請求項3に記載の発明によれば、投擲の向きに応じて、送信対象ファイルの送信先が決定されるので、所定の画面に表示される送信先リスト等の中から当該送信先を選択する場合に比べて、ユーザは、より簡易に当該送信先を指示することが可能である。
【0026】
また特に、請求項12に記載の発明によれば、摘む操作が受け付けられたアイコンに対応するファイルが送信対象ファイルとして決定されるので、ユーザは、アイコンを摘んで投げるという一連の動作によって送信対象ファイルの送信を直感的に指示することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】会議システムの概要を示すシステム構成図である。
【図2】会議室内の様子を示す概念図である。
【図3】会議管理装置のハードウェア構成を示す図である。
【図4】会議管理装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図5】携帯情報端末のハードウェア構成を示す図である。
【図6】携帯情報端末の機能的構成を示すブロック図である。
【図7】携帯情報端末の動作を示すフローチャートである。
【図8】会議管理装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】会議管理装置の動作を示すフローチャートである。
【図10】携帯情報端末の操作パネルに表示される画面を示す図である。
【図11】携帯情報端末の操作パネルに表示される画面を示す図である。
【図12】会議室の撮影画像を示す図である。
【図13】会議室の撮影画像を示す図である。
【図14】会議室の撮影画像を示す図である。
【図15】会議室の撮影画像を示す図である。
【図16】会議室の撮影画像を示す図である。
【図17】会議室の撮影画像を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0029】
<1.システム構成>
<1−1.概要>
図1は、会議システム100の概要を示すシステム構成図である。この会議システム100においては、会議参加者による身振り、より具体的には投げる手振り(以下、投擲(とうてき)ジェスチャーとも称する)GT、が検出されることを条件として、送信対象ファイルが送信される。
【0030】
この会議システム100は、2つの会議管理装置10(10a,10b)を備えている。
【0031】
会議管理装置10aと会議管理装置10bとは、互いに離れた場所(遠隔地)に配置(遠隔配置)されている。例えば、一方の会議管理装置10aは、大阪の会議室MRaに配置され、他方の会議管理装置10bは、東京の会議室MRbに配置される。
【0032】
また、この会議システム100は、複数のカメラ(撮影装置)30,40(詳細には、カメラ30a,30bおよびカメラ40a,40b)とをさらに備えている。
【0033】
複数のカメラ30,40は、会議における動画像(詳細には、会議参加者であるユーザを含む動画像)を撮影する。ここでは、4台のカメラ30a,30bおよびカメラ40a,40bが設けられている。カメラ30a,40aはそれぞれ会議室MRaに配置されており、カメラ30b,40bはそれぞれ会議室MRbに配置されている。
【0034】
また、この会議システム100は、複数の表示出力機器50,60(モニタ50a,50bおよびプロジェクタ60a,60b)をさらに備える。
【0035】
モニタ50は、他拠点のカメラ30により撮影される動画像を表示する。ここでは、2台のモニタ50a,50bが設けられている。モニタ50aは、会議室MRaに配置されており、他拠点(会議室MRb)のカメラ30bにより撮影される動画像を表示する。一方、モニタ50bは、会議室MRbに配置されており、他拠点(会議室MRa)のカメラ30aにより撮影される動画像を表示する。
【0036】
プロジェクタ60は、ネットワークNWを介して送信されてきたファイル(会議資料に関するファイル)に基づく画像をスクリーンSC(図2参照)に投映(表示)する。ここでは、2台のプロジェクタ60a,60bが設けられている。プロジェクタ60aは会議室MRaに配置されており、プロジェクタ60bは会議室MRbに配置されている。
【0037】
また、この会議システム100は、複数の携帯情報端末70(70a〜70dおよび70e〜70h)とファイルサーバ80(80a,80b)とをさらに備えている。
【0038】
複数の携帯情報端末70は、たとえば、携帯型のパーソナルコンピュータ、パーソナルデータアシスタント端末(PDA装置)、あるいは携帯電話等の各種の装置として構成される。各携帯情報端末70(70a〜70dおよび70e〜70h)は、複数のユーザ(UA〜UDおよびUE〜UH)のそれぞれに対して設けられる。複数の携帯情報端末70は、それぞれ、表示部(液晶表示部等)705(図5)を有している。各携帯情報端末70は、送信されてきたファイルをその表示部705に表示する。
【0039】
ファイルサーバ80は、携帯情報端末70等から送信されてきた送信対象ファイルを一時的に保存する。ファイルサーバ80aは会議室MRaに配置されており、ファイルサーバ80bは会議室MRbに配置されている。
【0040】
会議管理装置10と複数のカメラ30,40と複数の表示出力機器50,60と複数の携帯情報端末70とファイルサーバ80とは、互いにネットワークNWを介して接続されており、ネットワーク通信を行うことが可能である。ここにおいて、ネットワークNWは、LAN、WAN、インターネットなどによって構成される。各装置のネットワークNWへの接続形態は、有線接続であってもよく或いは無線接続であってもよい。
【0041】
図2は、一方の会議室MRa内の様子を示す概念図である。以下では、この会議システム100の構成について図2を参照しながらより詳細に説明する。なお、ここでは、一方の会議室MRaを例示するが、他方の会議室MRbも一方の会議室MRaと同様の配置を有しているものとする。
【0042】
図2に示すように、会議室MRaにおいては、4人の会議参加者(ユーザUA〜UD)が会議に参加している。ユーザUA〜UDは、それぞれ、携帯情報端末70a〜70dを有している。また、会議室MRaには、カメラ30(30a)、カメラ40(40a)、モニタ50(50a)、プロジェクタ60、およびスクリーンSC等が備えられている。
【0043】
カメラ30(30a)は、モニタ50(50a)の上側中央付近に配置される。このカメラ30aは、ユーザUA〜UDを含む一定範囲を斜め上側から撮影する。
【0044】
カメラ40(40a)は、会議デスクDKの上側(ここでは、天井)に配置される。このカメラ40aは、ユーザUA〜UDを含む一定範囲(図12参照)を真上から撮影する。
【0045】
モニタ50(50a)は、ユーザUA,UBから見て右側の位置(ユーザUC,UDから見て左側の位置)に配置される。このモニタ50aは、他の会議室MRbに設けられたカメラ30bにより撮影される他拠点の会議の様子を表示する。
【0046】
プロジェクタ60(60a)は、会議デスクDK上に配置される。このプロジェクタ60aは、ユーザUA,UBから見て左側の位置(ユーザUC,UDから見て右側の位置)に配置されるスクリーンSCに対して各種画像を投映する。
【0047】
<1−2.会議管理装置10>
図3は、会議管理装置10(10a,10b)のハードウェア構成を示す図である。図3に示すように、会議管理装置10は、CPU2、ネットワーク通信部4、および記憶部5(半導体メモリおよびハードディスクドライブ等)を備えて構成される。会議管理装置10は、そのCPU2等を用いてプログラムPG1を実行することによって様々な機能を実現する。
【0048】
図4は、会議管理装置10の機能的構成を示すブロック図である。図4に示すように、会議管理装置10は、動作検出部11、送信先決定部13、および送信動作制御部15等を備える。
【0049】
動作検出部11は、カメラ40(40a,40b)により撮影される動画像(撮影画像)MV(MV1,MV2)に基づいて、会議参加者の所定の動作(投擲ジェスチャーGT)を検出する処理部である。また、動作検出部11は、動画像MVに基づいて、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きをも検出する。なお、投擲ジェスチャーGTの検出動作および投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きの検出動作については、後に詳述する。
【0050】
送信先決定部13は、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きに応じて、送信対象ファイルの送信先を決定する処理部である。
【0051】
送信動作制御部15は、送信対象ファイルの送信動作を制御する処理部である。
【0052】
<1−3.携帯情報端末70>
図5は、携帯情報端末70(70a〜70h)のハードウェア構成を示す図である。
【0053】
図5に示すように、携帯情報端末70は、CPU701、記憶部(半導体メモリ(RAM等)およびハードディスクドライブ等)702、通信部703、表示部705、および入力部706を備えて構成される。
【0054】
携帯情報端末70は、表示部705としての機能(表示出力機能)と入力部706としての機能(操作入力機能)とを兼ね備えた操作パネル(液晶タッチスクリーン等)PN(図10参照)を有している。携帯情報端末70は、各種の情報を操作パネルPNに表示してユーザに提供するとともに、操作パネルPNを用いてユーザからの操作入力を受け付けることができる。
【0055】
また、携帯情報端末70は、記憶部702に会議に関連する各種のファイルFL(FL1〜FL8)を記憶する。なお、各種のファイルFLとしては、文書ファイルおよび画像ファイル等が例示される。ここでは、ファイルFL1〜FL4が文書ファイルとして構成され、ファイルFL5〜FL8が画像ファイルとして構成される場合を例示する。
【0056】
また、携帯情報端末70は、CPU701等を用いてプログラムPG2を実行することによって様々な機能を実現する。ここでは、プログラムPG2は、各種可搬性の記録媒体(USBメモリ等)に記録されており、当該記憶媒体を介して携帯情報端末70にインストールされる。なお、携帯情報端末70は、各種可搬性の記録媒体(USBメモリ等)を読み取る機能を有している。
【0057】
図6は、プログラムPG2の実行により携帯情報端末70において実現される処理部を示す機能ブロック図である。
【0058】
具体的には、携帯情報端末70は、操作入力部71と表示制御部73と送信対象ファイル決定部74と通知部75と送信部77とを備える。操作入力部71は、ユーザからの操作入力を受け付ける処理部である。表示制御部73は、操作パネルPNにおける表示内容を制御する処理部である。送信対象ファイル決定部74は、送信対象ファイルを決定する処理部である。通知部75は、送信対象ファイルの選択通知を通知するとともに、送信対象ファイルに係るファイルパスおよびファイル名等(以下、ファイル情報FIとも称する)を通知する処理部である。送信部77は、指定された送信先に送信対象ファイルを送信する処理部である。
【0059】
<2.動作>
つぎに、会議システム100における各種動作について、図7〜図9のフローチャートを参照しながら説明する。図7は、携帯情報端末70の動作を示すフローチャートである。図8および図9は、会議管理装置10の動作を示すフローチャートである。
【0060】
以下では、会議室MRa内の会議参加者であるユーザUAが所定の動作(投擲ジェスチャーGT)を行うことによって、予め選択されていた送信対象ファイルが送信される場合を例示する。なお、説明の都合上、会議室MRaを自拠点(ユーザUAの参加拠点)とも称し、他の会議室MRbを他拠点とも称する。また、会議室MRa内の会議参加者(ユーザUA〜UD)を自拠点ユーザとも称し、他の会議室MRb内の会議参加者(ユーザUE〜UH)を他拠点ユーザとも称する。
【0061】
<2−1.携帯情報端末70>
はじめに、図7のフローチャートを参照しながら携帯情報端末70(70a)の動作について説明する。
【0062】
まず、ステップS11においては、携帯情報端末70aは、ユーザからの操作入力に応じて所定の認証動作を実行し、会議システム100にログインする。なお、この時点においては、携帯情報端末70a以外の携帯情報端末70b〜70dおよび携帯情報端末70e〜70hは、既に認証動作を経て会議システム100にログインしているものとする。
【0063】
ステップS12においては、ユーザからの操作入力に応じて、携帯情報端末70は、送信対象ファイルを選択するための選択用画面GA1(図10参照)を操作パネルPNに表示する。たとえば、図10に示すように、この選択用画面GA1には、8個のファイルFL1〜FL8にそれぞれ対応する8個のアイコンAC1〜AC8が表示される。なお、これに限定されず、例えば、記憶部702に1個のファイルFL1が単独で記憶されている場合には、選択用画面GA1には、ファイルFL1に対応する1個のアイコンAC1が単独で表示されるようにしてもよい。
【0064】
ステップS13においては、各アイコンAC(AC1〜AC8)に対するユーザからの操作入力が受け付けられたか否かが判定される。当該操作入力が受け付けられたと判定されると、ステップS14に進み、それ以外の場合には、ステップS18に進む。
【0065】
ステップS18においては、送信対象ファイルの選択処理を終了するか否かが判定される。送信対象ファイルの選択処理を終了すると判定されると、選択用画面GA1が閉じられ送信対象ファイルの選択処理を終了し、それ以外の場合には、ステップS13に戻る。
【0066】
ステップS14においては、ユーザからの操作入力が「摘む操作」(次述)であるか否かが判定される。当該操作入力が「摘む操作」であると判定されると、ステップS15に進み、それ以外の場合には、ステップS16に進む。
【0067】
ここで、図11を参照しながら、アイコンAC1(選択対象のアイコン)に対する「摘む操作」について説明する。まず、ユーザUAは、二本の手指によりアイコンAC1の外側(例えば、図11に示す位置P11,P12)をタッチする。この後、ユーザUAは、二本の手指によるタッチ状態を継続しつつ二本の手指の間隔を徐々に狭める。そして、最終的には、ユーザUAは、二本の手指をそれぞれアイコンAC1上(例えば、図11に示す位置P21,P22)にまで移動する。このように、ユーザUAの手指で摘む操作(以下、単に「摘む操作」とも称する)がアイコンAC1に対して行われると、送信対象ファイル決定部74は、当該アイコンAC1に対応するファイルFL1を送信対象ファイルとして選択する。
【0068】
ステップS15においては、携帯情報端末70は、通知部75を用いて、上述の「摘む操作」が行われたアイコンに対応するファイルが送信対象ファイルとして選択されたことを会議管理装置10に通知(以下、選択通知とも称する)する。当該選択通知時において、通知部75は、送信対象ファイルのファイル情報FI(次述)をも会議管理装置10に通知する。ファイル情報FIは、送信対象ファイルのファイル名およびファイルパス等を含む情報である。
【0069】
他方、ステップS16においては、ユーザからの操作入力が「離す操作」(次述)であるか否かが判定される。当該操作入力が「離す操作」であると判定されると、ステップS17に進み、それ以外の場合には、ステップS18に進む。
【0070】
ここで、アイコンAC1(選択対象のアイコン)に対する「離す操作」について説明する。まず、ユーザUAは、送信対象ファイルとして選択されているファイルFL1に対応するアイコンAC1(例えば、図11に示す位置P21,P22)を二本の手指によりタッチする。この後、ユーザUAは、二本の手指のタッチ状態を継続しつつ二本の手指の間隔をアイコンAC1の外側に向けて徐々に広げる。そして、最終的には、ユーザUAは、二本の手指をそれぞれアイコンAC1の外側(例えば、図11に示す位置P11,P12)まで移動する。このように、ユーザUAの手指の間隔を拡げる操作(手指を離す操作)(以下、単に「離す操作」とも称する)がアイコンAC1に対して行われると、送信対象ファイル決定部74は、当該アイコンAC1に対応するファイルFLの送信対象ファイルとしての決定を解除する。
【0071】
ステップS17においては、携帯情報端末70は、通知部75を用いて、上述の「離す操作」が行われたアイコンに対応するファイルが送信対象ファイルから解除されたことを会議管理装置10に通知(以下、解除通知とも称する)する。
【0072】
<2−2.会議管理装置10(10a)>
つぎに、図8および図9のフローチャートを参照しながら会議管理装置10(ここでは、10a)の動作について説明する。
【0073】
まず、ステップS31においては、携帯情報端末70からの通知(送信対象ファイルの選択通知または解除通知)が受け付けられたか否かが判定される。ここで、携帯情報端末70からの通知が受け付けられたと判定されると、ステップS32に進む。
【0074】
ステップS32においては、携帯情報端末70からの通知が送信対象ファイルの選択通知であるか否かが判定される。携帯情報端末70からの通知が送信対象ファイルの選択通知であると判定されると、ステップS33に進む。一方、携帯情報端末70からの通知が送信対象ファイルの選択通知でないと判定されると、当該通知が解除通知であると判定され、ステップS38に進む。
【0075】
ステップS33においては、会議管理装置10aは、送信対象ファイルの選択通知時に受信したファイル情報FI(ファイルパスおよびファイル名等)を記憶部5に一時的に記憶する。
【0076】
ステップS34においては、会議管理装置10aは、カメラ40を用いてユーザUA〜UDを含む動画像MV1(図12参照)の撮影を開始するとともに、動作検出部11を用いて所定の動作(投擲ジェスチャーGT)の監視を開始する。
【0077】
ステップS35においては、選択通知から所定時間(例えば1分間)が経過したか否かが判定される。当該所定時間が経過したと判定されると、ステップS38に進み、それ以外の場合には、ステップS36に進む。
【0078】
ステップS38においては、会議管理装置10aは、記憶部5に一時的に記憶していたファイル情報FIを削除する。
【0079】
ステップS36においては、会議管理装置10aは、動作検出部11により所定の動作(詳細には、投擲ジェスチャーGT)が検出されたか否かが判定される。投擲ジェスチャーGTが検出されたと判定されると、ステップS37に進み、それ以外の場合には、ステップS35に戻る。
【0080】
ここで、図12〜図14を参照しながら投擲ジェスチャーGTの検出動作について説明する。なお、ここでは、投擲ジェスチャーGTの検出対象が右腕である旨が各ユーザUA〜UDに対して事前に知らされており、各ユーザUA〜UDは、右腕によって投擲ジェスチャーGTを行うものとする。また、投擲ジェスチャーGTは上述の「摘む操作」によりアイコンACを選択したユーザUAによって行われるものとし、会議管理装置10が当該ユーザUAの右腕による投擲ジェスチャーGTを検出するものとする。
【0081】
はじめに、カメラ40aによる動画像MV1(図12参照)の撮影が開始すると(ステップS34)、動作検出部11は、当該動画像MV1に基づいて、各ユーザUA〜UDの頭部HA〜HDを検出する(図13参照)。
【0082】
頭部HA〜HDが検出されると、動作検出部11は、当該頭部HA〜HDの略中心から右側に所定距離(実空間距離に換算して例えば20cm(センチメートル)程度)離れた位置RA〜RD(図13参照)をそれぞれユーザUA〜UDの右肩の位置として検出する。そして、動作検出部11は、位置RA〜RDの周辺領域TA〜TD(図14参照)をモニタリングする。周辺領域TA〜TDは、位置RA〜RDをそれぞれ中心とし、実空間距離に換算して例えば70cm(センチメートル)程度を半径とする円の領域である。
【0083】
動画像MV1のモニタリング中において、各位置RA〜RD(例えば位置RA)付近から一方向に伸長する部分PT(図15参照)が所定時間(例えば1秒間)内に検出されると、当該部分PTの伸長方向の長さが所定値(例えば実空間距離に換算して例えば50cm(センチメートル))以上であるか否かが判定される。ここで、当該部分PTの伸長方向の長さが所定値以上である場合に、動作検出部11は、投擲ジェスチャーGTが行われたと判定する。そして、処理はステップS37に進む。
【0084】
ステップS37においては、会議管理装置10aは、送信対象ファイルの送信処理を実行する。具体的には、会議管理装置10aは、図9のフローチャートの処理を実行する。
【0085】
つぎに、図9のフローチャートを参照しながら、送信対象ファイルの送信処理について説明する。
【0086】
まず、ステップS70においては、送信動作制御部15は、記憶部5に一時的に記憶されているファイル情報FI(ファイルパスおよびファイル名等)に基づいて送信対象ファイルを特定する。
【0087】
ステップS71においては、会議管理装置10aは、動作検出部11を用いて、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きを検出する。具体的には、動作検出部11は、部分PTの伸長開始位置RA(ユーザUAの右肩の位置RA)と部分TPが最も伸長したときの当該部分TPの先端位置STとに基づいて、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きGDを検出する(図15参照)。たとえば、動作検出部11は、伸長開始位置RAから先端位置STに向かうベクトルの向きを投擲の向きGDとして検出する。
【0088】
ステップS72においては、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きGDが向きDCであるか否かが判定される。向きDCは、ユーザUAの所在位置から、モニタ50a(詳細には、モニタ50aによる出力画像の表示面)の所在位置へと向かう向きである。
【0089】
投擲の向きGDが向きDCであるか否かの判定においては、後述の判定用の向きJD1が用いられる。具体的には、投擲の向きGDと判定用の向きJD1との差が所定値未満である場合には、投擲の向きGDは向きDCであると判定される。一方、投擲の向きGDと判定用の向きJD1との差が所定値以上である場合には、投擲の向きGDは向きDCではないと判定される。なお、判定用の向きJD1(JD1a〜JD1d)は、各ユーザUA〜UDにより事前(会議開始前)に実施される投擲ジェスチャーGTにより検出される。具体的には、図16に示すように、各ユーザUA〜UDがモニタ50に向けて一斉に投擲ジェスチャーGTを行う。この投擲ジェスチャーGTをカメラ40aによる動画像MV12に基づいて、会議管理装置10aは、ユーザUA〜UDごとに判定用の向きJD1a〜JD1dを算出する。
【0090】
このような判定において、投擲の向きGDが向きDCであると判定されると、送信先決定部13は、送信対象ファイルの送信先を他拠点ユーザUE〜UHの携帯情報端末70e〜70hに決定する。このように、送信先決定部13は、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きGDが向きDCであることを条件として、他拠点(会議室MRb)の会議参加者である他拠点ユーザUE〜UHの携帯情報端末70e〜70hを送信先として決定する。そして、処理はステップS73に進む。一方、当該投擲の向きGDが向きDCでないと判定されると、処理はステップS75に進む。
【0091】
ステップS73においては、送信動作制御部15は、携帯情報端末70に対して送信対象ファイルのファイルサーバ80aへの送信要求を行う。携帯情報端末70は、会議管理装置10aからの送信要求に応じて、送信対象ファイルをファイルサーバ80aに送信する。
【0092】
ステップS74においては、送信動作制御部15は、今度は他拠点の会議管理装置10bに対して、ファイルサーバ80a内に格納されている送信対象ファイルを他拠点ユーザUE〜UHへ送信すべき旨の送信要求を行う。他拠点の会議管理装置10bは、会議管理装置10aからの送信要求に応じて、ファイルサーバ80aにアクセスして送信対象ファイルを取得し、他拠点ユーザUE〜UHの携帯情報端末70e〜70hに当該送信対象ファイルを送信する。
【0093】
このように、会議管理装置10aの送信動作制御部15は、他拠点の会議管理装置10b等を用いて、送信対象ファイルを他拠点ユーザUE〜UHの携帯情報端末70e〜70hに送信する。
【0094】
ステップS75においては、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きが向きDBであるか否かが判定される。向きDBは、ユーザUAの所在位置から、スクリーンSC(プロジェクタ60による出力画像の表示面)の所在位置へと向かう向きである。
【0095】
投擲の向きGDが向きDBであるか否かの判定においては、後述の判定用の向きJD2が用いられる。具体的には、投擲の向きGDと判定用の向きJD2との差が所定値未満である場合には、投擲の向きGDはモニタ50の所在位置へと向かう向き(すなわち向きDB)であると判定される。一方、投擲の向きGDと判定用の向きJD2との差が所定値以上である場合には、投擲の向きGDは向きDBではないと判定される。なお、判定用の向きJD2(JD2a〜JD2d)は、事前(会議開始前)に実施される投擲ジェスチャーGTにより検出される。具体的には、図17に示すように、各ユーザUA〜UDがスクリーンSCに向けて一斉に投擲ジェスチャーGTを行う。この投擲ジェスチャーGTをカメラ40aによる動画像MV12に基づいて、会議管理装置10aは、ユーザUA〜UDごとに判定用の向きJD2a〜JD2dを算出する。
【0096】
このような判定において、投擲の向きGDが向きDBであると判定されると、送信先決定部13は、送信対象ファイルの送信先をプロジェクタ60aに決定する。このように、送信先決定部13は、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きGDが向きDBであることを条件として、プロジェクタ60aを送信先として決定する。そして、処理はステップS76に進む。一方、当該投擲の向きGDが向きDBでないと判定されると、処理はステップS77に進む。
【0097】
ステップS76においては、送信動作制御部15は、携帯情報端末70に対して送信対象ファイルのプロジェクタ60aへの送信要求を行う。携帯情報端末70は、会議管理装置10aからの送信要求に応じて、送信対象ファイルをプロジェクタ60aに送信する。そして、プロジェクタ60は、携帯情報端末70から受信した送信対象ファイルに基づく出力画像(表示画像)をスクリーンSCに投映して表示する。
【0098】
このように、会議管理装置10aは、送信動作制御部15を用いて、送信対象ファイルをプロジェクタ60aに送信する。
【0099】
ステップS77においては、送信先決定部13は、ユーザUAを除く自拠点における会議参加者(ユーザUB〜ユーザUD)の端末70b〜70dを送信対象ファイルの送信先として決定する。この実施形態では、投擲の向きGDは、3つの向きDA,DB,DCのいずれかであることを前提としている。投擲の向きGDが向きDCでもなく且つ向きDBでもない場合には、投擲の向きGDは、当該投擲の向きGDは自拠点における複数の参加者(ユーザUA〜UD)のうちのいずれかの所在位置へと向かう向きDAとして扱われる。送信先決定部13は、投擲の向きGDが向きDAである(詳細には、向きDAとして扱われる)ことを条件として、ユーザUAを除く自拠点における会議参加者(ユーザUB〜ユーザUD)の全ての端末70b〜70dを送信対象ファイルの送信先として決定する。
【0100】
ステップS78においては、送信動作制御部15は、送信対象ファイルのファイルサーバ80aへの送信要求を携帯情報端末70に対して行う。携帯情報端末70は、会議管理装置10aからの送信要求に応じて、送信対象ファイルをファイルサーバ80aに送信する。
【0101】
ステップS79においては、送信動作制御部15は、投擲ジェスチャーGTを行ったユーザUA以外の自拠点ユーザである他の自拠点ユーザUB〜UDの携帯情報端末70b〜70dに向けてファイルサーバ80a内の送信対象ファイルを送信する。
【0102】
このように、会議管理装置10aは、送信動作制御部15を用いて、送信対象ファイルを他の自拠点ユーザUB〜UDに送信する。
【0103】
以上の動作によれば、カメラ40aによる動画像MV1に基づいてユーザUAの投擲ジェスチャーGTが検出されることを条件として、送信対象ファイルが送信される。そのため、より使い易いユーザインタフェースを提供することが可能である。また、ユーザUAは、実空間で投げるという直感的な動作により送信対象ファイルの送信を指示することが可能である。
【0104】
また、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きに応じて、送信対象ファイルの送信先が決定されるので、所定の画面に表示される送信先リスト等の中から当該送信先を決定する場合に比べて、ユーザは、より簡易に当該送信先を指示することが可能である。
【0105】
また、摘む操作が受け付けられたアイコンACに対応するファイルが送信対象ファイルとして決定されるので、ユーザは、アイコンACを摘んで投げるという一連の動作によって送信対象ファイルの送信を直感的に指示することが可能である。
【0106】
また、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きが向きDC(ユーザUAの所在位置からモニタ50aの所在位置へと向かう向き)であることを条件として、他拠点(会議室MRb)の会議参加者である他拠点ユーザUE〜UHの携帯情報端末70e〜70hが送信対象ファイルの送信先として決定される。したがって、ユーザは、他拠点(会議室MRb)の様子が映し出されたモニタ50aに向かって投擲ジェスチャーGTを行うことによって、他拠点ユーザUE〜UHの携帯情報端末70e〜70hを送信対象ファイルの送信先として決定することが可能である。そのため、ユーザは、向きDCへの投擲ジェスチャーGTにより送信対象ファイルの送信先が他拠点ユーザUE〜UHの携帯情報端末70e〜70hに決定されることを直感的に認識することが可能である。
【0107】
また、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きが向きDB(ユーザUAの所在位置からスクリーンSCの所在位置へと向かう向き)であることを条件として、プロジェクタ60aが送信対象ファイルの送信先として決定される。したがって、ユーザは、会議資料に関するファイルに基づく画像が投映されているスクリーンSCに向かって投擲ジェスチャーGTを行うことによって、プロジェクタ60aを送信対象ファイルの送信先として決定することが可能である。そのため、ユーザは、向きDBへの投擲ジェスチャーGTにより送信対象ファイルの送信先がプロジェクタ60aに決定されることを直感的に認識することが可能である。
【0108】
また、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きGDが向きDAである(詳細には、向きDAとして扱われる)ことを条件として、ユーザUAを除く自拠点における会議参加者(ユーザUB〜ユーザUD)の全ての端末70b〜70dが送信対象ファイルの送信先として決定される。したがって、ユーザUAは、自拠点における複数の参加者のいずれか(ここでは、ユーザUB〜UD)に向かって投擲ジェスチャーGTを行うことによって、ユーザUB〜UDの携帯情報端末70b〜70dを送信対象ファイルの送信先として決定することが可能である。そのため、ユーザは、向きDAへの投擲ジェスチャーGTにより送信対象ファイルの送信先がユーザUB〜UDの携帯情報端末70b〜70dに決定されることを直感的に認識することが可能である。
【0109】
<3.変形例等>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0110】
たとえば、上記実施形態においては、各アイコンAC1〜AC8が「摘む操作」(図11参照)により選択される場合を例示したが、これに限定されず、その他の操作(例えば、タップ操作)により選択されるようにしてもよい。
【0111】
また、上記実施形態においては、携帯情報端末70が表示部705として機能と入力部706として機能とを兼ね備えた操作パネルPNを有する場合を例示したが、これに限定されず、携帯情報端末70が表示部705の機能を有する液晶ディスプレイと入力部706としての機能を有するキーボードおよびマウスとを個別に備えるようにしてもよい。
【0112】
また、上記実施形態においては、カメラ30,40およびプロジェクタ60は、ネットワークNWを介して会議管理装置10に接続されている場合が示されているが、これに限定されず、会議管理装置10に直接的に接続されるようにしてもよい。この場合、会議管理装置10の映像信号入力部(詳細には外部入力端子)等を介して、撮影画像(映像信号等)が会議管理装置10に入力されるようにすればよい。
【0113】
なお、プロジェクタ60aが会議管理装置10aに直接的に接続される場合には、送信動作制御部15は、携帯情報端末70aを用いて、送信ファイルをプロジェクタ60aに送信することなく、当該プロジェクタ60aでの表示出力を制御する会議管理装置10aに送信するようにすればよい。そして、会議管理装置10aは、送信対象ファイルに基づく出力画像データをプロジェクタ60aに送信するようにすればよい。
【0114】
また、上記実施形態においては、図9のステップS77において、ユーザUAを除く自拠点における自拠点の会議参加者(ユーザUB〜UD)の端末70b〜70dが送信対象ファイルの送信先として決定される場合を例示したが、これに限定されない。例えば、ユーザUAを含む全会議参加者(ユーザUA〜UD)の端末70a〜70dが送信対象ファイルの送信先として決定されるようにしてもよい。なお、自拠点の会議参加者が例えば2名(例えばユーザUA,UB)である場合においても同様に、ユーザUAの携帯情報端末70aとユーザUBの携帯情報端末70bとの両端末が送信対象ファイルの送信先として決定されるようにしてもよい。あるいは、逆に、ユーザUAを除く自拠点の会議参加者(ユーザUB)の携帯情報端末70bが単独で送信対象ファイルの送信先として決定されるようにしてもよい。
【0115】
また、上記実施形態においては、他拠点(会議室MRb)における会議の様子が自拠点(会議室MRa)のモニタ50aに表示され、会議資料に関するファイルに基づく画像が自拠点のプロジェクタ60aによりスクリーンSCに投映される場合を例示したが、これに限定されない。たとえば、逆に、他拠点(会議室MRb)における会議の様子が自拠点(会議室MRa)のプロジェクタ60aによりスクリーンSCに投映され、会議資料に関するファイルに基づく画像が自拠点のモニタ50aに表示されるようにしてもよい。
【0116】
この場合、送信先決定部13は、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きが向きDCであることを条件として、モニタ50aを送信先として決定するようにすればよい。また、送信先決定部13は、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きが向きDBであることを条件として、他拠点(会議室MRb)の会議参加者である他拠点ユーザUE〜UHの携帯情報端末70e〜70hを送信先として決定するようにすればよい。
【0117】
また、上記実施形態においては、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きが向きDCであることを条件として、他拠点(会議室MRb)の会議参加者である他拠点ユーザUE〜UHの携帯情報端末70e〜70hが送信先として決定される場合を例示したが、これに限定されない。例えば、投擲ジェスチャーGTにおける投擲の向きが向きDCであることを条件として、他拠点のプロジェクタ60bが送信先として決定されるようにしてもよい。これによれば、自拠点の各ユーザUA〜UDは、投擲ジェスチャーGTを行うことによって、プロジェクタ60bを用いて他拠点のスクリーンに送信対象ファイルに関する画像を投映させることが可能である。
【0118】
また、上記実施形態においては、8個のファイルFL1〜FL8にそれぞれ対応する8個のアイコンAC1〜AC8が操作パネルPNに表示される場合を例示したが、これに限定されず、1又は複数のファイルを有するフォルダFD(例えばFD1〜FD4)にそれぞれ対応するアイコンAF(例えばAF1〜AF4)が表示されるようにしてもよい。この場合、仮にAF1に対する摘む操作が受け付けられると、送信対象ファイル決定部74は、当該アイコンAF1に対応するフォルダFD1内の全ファイルを送信対象ファイルとして決定するようにすればよい。
【符号の説明】
【0119】
AC1〜AC8 アイコン
FI ファイル情報
GA1 選択用画面
GD 投擲の向き
GT 投擲ジェスチャー
JD1a〜JD1d,JD2a〜JD2d 判定用の向き
HA〜HD 頭部
PT 部分
SC スクリーン
TA〜TD 周辺領域
【特許請求の範囲】
【請求項1】
会議システムであって、
会議参加者であるユーザからの操作入力であって送信対象ファイルを選択する操作入力、を受け付ける操作入力手段と、
前記ユーザを撮影する撮影手段と、
前記撮影手段による撮影画像に基づいて、前記ユーザによる所定の動作を検出する動作検出手段と、
前記所定の動作が検出されることを条件として前記送信対象ファイルを送信する送信動作制御手段と、
を備えることを特徴とする会議システム。
【請求項2】
請求項1に記載の会議システムにおいて、
前記所定の動作は、投げる身振りである投擲ジェスチャーを含むことを特徴とする会議システム。
【請求項3】
請求項2に記載の会議システムにおいて、
前記送信対象ファイルの送信先を決定する送信先決定手段、
をさらに備え、
前記動作検出手段は、前記撮影画像に基づいて、前記投擲ジェスチャーにおける投擲の向きを検出し、
前記送信先決定手段は、前記投擲の向きに応じて、前記送信対象ファイルの送信先を決定することを特徴とする会議システム。
【請求項4】
請求項3に記載の会議システムにおいて、
前記会議システムは、複数の拠点間で会議を行うシステムであり、
前記複数の拠点は、前記ユーザの参加拠点である第1の拠点と前記第1の拠点以外の拠点である第2の拠点とを含み、
前記送信先決定手段は、前記投擲の向きが第1の向きであることを条件として、前記第1の拠点における参加者の少なくとも1人の端末を前記送信先として決定することを特徴とする会議システム。
【請求項5】
請求項4に記載の会議システムにおいて、
前記第1の向きは、前記ユーザの所在位置から前記第1の拠点における複数の参加者のうちのいずれかの所在位置へと向かう向きであることを特徴とする会議システム。
【請求項6】
請求項3に記載の会議システムにおいて、
第1の表示出力部、
をさらに備え、
前記送信先決定手段は、前記投擲の向きが第2の向きであることを条件として、前記第1の表示出力部を前記送信先として決定することを特徴とする会議システム。
【請求項7】
請求項3に記載の会議システムにおいて、
第1の表示出力部、
をさらに備え、
前記送信先決定手段は、前記投擲の向きが第2の向きであることを条件として、前記第1の表示出力部での表示出力を制御する装置を前記送信先として決定することを特徴とする会議システム。
【請求項8】
請求項6または請求項7に記載の会議システムにおいて、
前記第2の向きは、前記ユーザの所在位置から、前記第1の表示出力部による出力画像の表示面の所在位置へと向かう向きであることを特徴とする会議システム。
【請求項9】
請求項3に記載の会議システムにおいて、
前記会議システムは、複数の拠点間で会議を行うシステムであり、
前記複数の拠点は、前記ユーザの参加拠点である第1の拠点と前記第1の拠点以外の拠点である第2の拠点とを含み、
前記送信先決定手段は、前記投擲の向きが第3の向きであることを条件として、前記第2の拠点での会議参加者の端末を前記送信先として決定することを特徴とする会議システム。
【請求項10】
請求項9に記載の会議システムにおいて、
前記第2の拠点の会議の様子を表示出力する第2の表示出力部、
をさらに備え、
前記第3の向きは、前記ユーザの所在位置から、前記第2の表示出力部による出力画像の表示面の所在位置へと向かう向きであることを特徴とする会議システム。
【請求項11】
請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の会議システムにおいて、
1もしくは複数のファイルまたは1もしくは複数のフォルダにそれぞれ対応する1もしくは複数のアイコンを表示する第3の表示出力部と、
前記送信対象ファイルを決定する送信対象ファイル決定手段と、
をさらに備え、
前記操作入力手段は、前記1もしくは複数のアイコンを用いた選択操作を受け付け、
前記送信対象ファイル決定手段は、前記1もしくは複数のアイコンの中から選択された被選択アイコンに対応するファイルを前記送信対象ファイルとして決定することを特徴とする会議システム。
【請求項12】
請求項2に記載の会議システムにおいて、
1もしくは複数のファイルまたは1もしくは複数のフォルダにそれぞれ対応する1もしくは複数のアイコンを表示する第3の表示出力部と、
前記送信対象ファイルを決定する送信対象ファイル決定手段と、
をさらに備え、
前記操作入力手段は、前記1もしくは複数のアイコンのうち選択対象のアイコンを前記ユーザの手指で摘む操作を受け付け、
前記送信対象ファイル決定手段は、前記選択対象のアイコンに対応するファイルを前記送信対象ファイルとして決定することを特徴とする会議システム。
【請求項13】
会議システムであって、
携帯情報端末と、
前記携帯情報端末との間で通信が可能な会議管理装置と、
会議参加者であるユーザを撮影する撮影装置と、
を備え、
前記携帯情報端末は、
前記ユーザからの操作入力であって送信対象ファイルを選択する操作入力、を受け付ける操作入力手段、
を有し、
前記会議管理装置は、
前記撮影装置による撮影画像に基づいて、前記ユーザによる所定の動作を検出する動作検出手段と、
前記所定の動作が検出されることを条件として前記送信対象ファイルを送信する送信動作制御手段と、
を有することを特徴とする会議システム。
【請求項14】
会議管理装置であって、
会議参加者であるユーザを撮影した撮影画像に基づいて、前記ユーザによる所定の動作を検出する動作検出手段と、
前記所定の動作が検出されることを条件として、前記ユーザにより選択される送信対象ファイルを送信する送信動作制御手段と、
を備えることを特徴とする会議管理装置。
【請求項15】
会議管理方法であって、
a)会議参加者であるユーザを撮影した撮影画像に基づいて、前記ユーザによる所定の動作を検出するステップと、
b)前記所定の動作が検出されることを条件として、前記ユーザにより選択される送信対象ファイルを送信するステップと、
を含むことを特徴とする会議管理方法。
【請求項16】
a)会議参加者であるユーザを撮影した撮影画像に基づいて、前記ユーザによる所定の動作を検出するステップと、
b)前記所定の動作が検出されることを条件として、前記ユーザにより選択される送信対象ファイルを送信するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項1】
会議システムであって、
会議参加者であるユーザからの操作入力であって送信対象ファイルを選択する操作入力、を受け付ける操作入力手段と、
前記ユーザを撮影する撮影手段と、
前記撮影手段による撮影画像に基づいて、前記ユーザによる所定の動作を検出する動作検出手段と、
前記所定の動作が検出されることを条件として前記送信対象ファイルを送信する送信動作制御手段と、
を備えることを特徴とする会議システム。
【請求項2】
請求項1に記載の会議システムにおいて、
前記所定の動作は、投げる身振りである投擲ジェスチャーを含むことを特徴とする会議システム。
【請求項3】
請求項2に記載の会議システムにおいて、
前記送信対象ファイルの送信先を決定する送信先決定手段、
をさらに備え、
前記動作検出手段は、前記撮影画像に基づいて、前記投擲ジェスチャーにおける投擲の向きを検出し、
前記送信先決定手段は、前記投擲の向きに応じて、前記送信対象ファイルの送信先を決定することを特徴とする会議システム。
【請求項4】
請求項3に記載の会議システムにおいて、
前記会議システムは、複数の拠点間で会議を行うシステムであり、
前記複数の拠点は、前記ユーザの参加拠点である第1の拠点と前記第1の拠点以外の拠点である第2の拠点とを含み、
前記送信先決定手段は、前記投擲の向きが第1の向きであることを条件として、前記第1の拠点における参加者の少なくとも1人の端末を前記送信先として決定することを特徴とする会議システム。
【請求項5】
請求項4に記載の会議システムにおいて、
前記第1の向きは、前記ユーザの所在位置から前記第1の拠点における複数の参加者のうちのいずれかの所在位置へと向かう向きであることを特徴とする会議システム。
【請求項6】
請求項3に記載の会議システムにおいて、
第1の表示出力部、
をさらに備え、
前記送信先決定手段は、前記投擲の向きが第2の向きであることを条件として、前記第1の表示出力部を前記送信先として決定することを特徴とする会議システム。
【請求項7】
請求項3に記載の会議システムにおいて、
第1の表示出力部、
をさらに備え、
前記送信先決定手段は、前記投擲の向きが第2の向きであることを条件として、前記第1の表示出力部での表示出力を制御する装置を前記送信先として決定することを特徴とする会議システム。
【請求項8】
請求項6または請求項7に記載の会議システムにおいて、
前記第2の向きは、前記ユーザの所在位置から、前記第1の表示出力部による出力画像の表示面の所在位置へと向かう向きであることを特徴とする会議システム。
【請求項9】
請求項3に記載の会議システムにおいて、
前記会議システムは、複数の拠点間で会議を行うシステムであり、
前記複数の拠点は、前記ユーザの参加拠点である第1の拠点と前記第1の拠点以外の拠点である第2の拠点とを含み、
前記送信先決定手段は、前記投擲の向きが第3の向きであることを条件として、前記第2の拠点での会議参加者の端末を前記送信先として決定することを特徴とする会議システム。
【請求項10】
請求項9に記載の会議システムにおいて、
前記第2の拠点の会議の様子を表示出力する第2の表示出力部、
をさらに備え、
前記第3の向きは、前記ユーザの所在位置から、前記第2の表示出力部による出力画像の表示面の所在位置へと向かう向きであることを特徴とする会議システム。
【請求項11】
請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の会議システムにおいて、
1もしくは複数のファイルまたは1もしくは複数のフォルダにそれぞれ対応する1もしくは複数のアイコンを表示する第3の表示出力部と、
前記送信対象ファイルを決定する送信対象ファイル決定手段と、
をさらに備え、
前記操作入力手段は、前記1もしくは複数のアイコンを用いた選択操作を受け付け、
前記送信対象ファイル決定手段は、前記1もしくは複数のアイコンの中から選択された被選択アイコンに対応するファイルを前記送信対象ファイルとして決定することを特徴とする会議システム。
【請求項12】
請求項2に記載の会議システムにおいて、
1もしくは複数のファイルまたは1もしくは複数のフォルダにそれぞれ対応する1もしくは複数のアイコンを表示する第3の表示出力部と、
前記送信対象ファイルを決定する送信対象ファイル決定手段と、
をさらに備え、
前記操作入力手段は、前記1もしくは複数のアイコンのうち選択対象のアイコンを前記ユーザの手指で摘む操作を受け付け、
前記送信対象ファイル決定手段は、前記選択対象のアイコンに対応するファイルを前記送信対象ファイルとして決定することを特徴とする会議システム。
【請求項13】
会議システムであって、
携帯情報端末と、
前記携帯情報端末との間で通信が可能な会議管理装置と、
会議参加者であるユーザを撮影する撮影装置と、
を備え、
前記携帯情報端末は、
前記ユーザからの操作入力であって送信対象ファイルを選択する操作入力、を受け付ける操作入力手段、
を有し、
前記会議管理装置は、
前記撮影装置による撮影画像に基づいて、前記ユーザによる所定の動作を検出する動作検出手段と、
前記所定の動作が検出されることを条件として前記送信対象ファイルを送信する送信動作制御手段と、
を有することを特徴とする会議システム。
【請求項14】
会議管理装置であって、
会議参加者であるユーザを撮影した撮影画像に基づいて、前記ユーザによる所定の動作を検出する動作検出手段と、
前記所定の動作が検出されることを条件として、前記ユーザにより選択される送信対象ファイルを送信する送信動作制御手段と、
を備えることを特徴とする会議管理装置。
【請求項15】
会議管理方法であって、
a)会議参加者であるユーザを撮影した撮影画像に基づいて、前記ユーザによる所定の動作を検出するステップと、
b)前記所定の動作が検出されることを条件として、前記ユーザにより選択される送信対象ファイルを送信するステップと、
を含むことを特徴とする会議管理方法。
【請求項16】
a)会議参加者であるユーザを撮影した撮影画像に基づいて、前記ユーザによる所定の動作を検出するステップと、
b)前記所定の動作が検出されることを条件として、前記ユーザにより選択される送信対象ファイルを送信するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2012−244374(P2012−244374A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−112040(P2011−112040)
【出願日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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