説明

会議室予約装置、会議室予約装置の制御方法、および会議室予約装置の制御プログラム

【課題】会議室を効率的に利用することのできる会議室予約装置、会議室予約装置の制御方法、および会議室予約装置の制御プログラムを提供する。
【解決手段】会議室予約装置は、予約者、会議室、および予約開始日時を含む予約情報の入力を受け付け、その予約情報を記憶させる。会議室予約装置は、予約開始日時になった場合に、会議室の電話機へ発呼し(S105)、発呼した電話機から会議室の使用を確定する入力を受け付けた場合、会議室の使用を確定させる。会議室予約装置は、会議室の電話機から会議室の使用を確定する入力を受け付けない場合、予約者の電話機または会議室の電話機へ発呼し(S113またはS105)、発呼した電話機から予約情報に関する入力を受け付ける(S117)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は会議室予約装置、会議室予約装置の制御方法、および会議室予約装置の制御プログラムに関し、より特定的には、電話機が設けられた会議室の予約管理を行う会議室予約装置、会議室予約装置の制御方法、および会議室予約装置の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、会議室の部屋などの貸し出し情報を管理する会議室予約システムが広く用いられている。この会議室予約システムでは、会議室の貸出情報がシステム上で一括管理されており、会議室を予約しようとするユーザは、そのシステム上で予約表を見ることにより、会議室の予約状況を確認することができる。またユーザは、予約表をもとに予約の確保や予約取り消しなどを行うことができる。
【0003】
会議室予約システムの一例として、下記特許文献1には、従来のテレビ会議システムが開示されている。このテレビ会議システムでは、テレビ会議端末がISDN網および構内網に接続されており、予約者名、利用予約時間、予約者連絡先電話番号、暗証番号、音声データなどの予約情報をディスクメモリに登録して管理する。予約時間に達しても、予約者がテレビ会議端末装置を利用しないときは、テレビ会議端末装置の音声合成部は、登録されている音声メッセージとテレビ会議端末が予め持っている「○○○○○さんにテレビ会議の予約確認お願いします。」の共通フレーズを繋ぎ合わせて予約確認メッセージを作成して予約者に送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平08−009061号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の会議室予約システムでは、予約がされているものの実際には会議室が使用されてない場合があり、そのような場合に会議室を予約しようとするユーザは、会議室の利用状況を正確に判断することはできなかった。その結果、会議室を使用したいユーザが会議室を使用することができず、会議室使用の非効率が発生するという問題があった。
【0006】
特許文献1は、テレビ会議システムを利用しているか否かに基づいて予約確認メッセージを予約者へ送付するものである。このため、会議室の予約者がテレビ会議システムを利用しないで会議室を使用している場合や、予約者の前にテレビ会議室を利用している者が、会議室の予約時間を過ぎてもテレビ会議システムの利用を続けている場合などには、会議室の利用状況を正確に判断することはできなかった。その結果、特許文献1の技術においても、会議室を効率的に利用することはできなかった。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するものであり、その目的は、会議室を効率的に利用することのできる会議室予約装置、会議室予約装置の制御方法、および会議室予約装置の制御プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一の局面に従う会議室予約装置は、電話機が設けられた会議室の予約管理を行う会議室予約装置であって、少なくとも予約者、会議室、および予約開始日時を含む予約情報の入力を受け付ける予約情報受付手段と、予約情報を記憶させる記憶手段と、予約開始日時に基づいて会議室の電話機へ発呼する第1の発呼手段と、第1の発呼手段にて発呼した電話機から会議室の使用を確定する入力を受け付けた場合、会議室の使用を確定させる使用確定手段と、第1の発呼手段にて発呼した電話機から会議室の使用を確定する入力を受け付けない場合、予約者の電話機または会議室の電話機へ発呼する第2の発呼手段と、第2の発呼手段にて発呼した電話機から予約情報に関する入力を受け付ける入力受付手段とを備える。
【0009】
上記会議室予約装置において好ましくは、予約情報が予約者の電話番号を含む場合、第2の発呼手段は予約者の電話番号の電話機へ発呼し、予約情報が予約者の電話番号を含まない場合、第2の発呼手段は会議室の電話機へ発呼する。
【0010】
上記会議室予約装置において好ましくは、第1の発呼手段にて発呼した電話機が着呼した場合、会議室の使用を確定する方法を案内する音声を、着呼した電話機に対して再生する第1の音声再生手段をさらに備える。
【0011】
上記会議室予約装置において好ましくは、第2の発呼手段にて発呼した電話機が着呼した場合、予約情報を変更する方法を案内する音声を、着呼した電話機に対して再生する第2の音声再生手段と、第2の発呼手段にて発呼した電話機から予約情報を変更する入力を受け付けた場合、予約情報を変更する第1の予約情報変更手段とをさらに備える。
【0012】
上記会議室予約装置において好ましくは、第2の発呼手段にて発呼した電話機が着呼した場合、予約をキャンセルする方法を案内する音声を、着呼した電話機に対して再生する第3の音声再生手段と、第2の発呼手段にて発呼した電話機から予約をキャンセルする入力を受け付けた場合、予約情報に関する予約をキャンセルする第1の予約キャンセル手段とをさらに備える。
【0013】
上記会議室予約装置において好ましくは、予約開始日時になる前に、会議室に設けられた機器の使用状態を検出する機器検出手段をさらに備える。
【0014】
上記会議室予約装置において好ましくは、機器はIPアドレスを割り当てられた機器であり、機器検出手段は、機器のIPアドレスに対してデータを送信し、送信したデータの返信の有無に基づいて機器の使用状態を検出する。
【0015】
上記会議室予約装置において好ましくは、機器検出手段にて機器が使用中であることを検出した場合、機器または会議室の電話機を用いて予約時間の終了を通知する終了通知手段をさらに備える。
【0016】
上記会議室予約装置において好ましくは、終了通知手段は、会議室予約装置以外による発呼音とは異なる発呼音で会議室の電話機へ発呼することにより予約時間の終了を通知する。
【0017】
上記会議室予約装置において好ましくは、機器検出手段にて検出した機器の使用状態に基づいて会議室の空き状況を予約者に通知する空き状況通知手段をさらに備える。
【0018】
上記会議室予約装置において好ましくは、第1および第2の発呼手段のうち少なくともいずれかによる発呼音は、会議室予約装置以外による発呼音とは異なる。
【0019】
上記会議室予約装置において好ましくは、第1の発呼手段にて発呼した電話機から予約者の電話機との接続を要求する入力を受け付ける接続要求受付手段と、接続要求受付手段にて接続を要求する入力を受け付けた場合に、第1の発呼手段にて発呼した電話機と予約者の電話機とを接続する接続手段とをさらに備える。
【0020】
上記会議室予約装置において好ましくは、接続手段にて2つの電話機を接続した場合において、予約情報を変更する入力を予約者の電話機から受け付けたときに、予約情報を変更する第2の予約情報変更手段をさらに備える。
【0021】
上記会議室予約装置において好ましくは、会議室の使用が確定した場合、前記予約情報を変更した場合および予約をキャンセルした場合の少なくともいずれかの場合に、予約者に対して予約情報に関する電子メールを送信する電子メール送信手段をさらに備える。
【0022】
上記会議室予約装置において好ましくは、第2の発呼手段にて発呼した電話機から会議室の使用を確定する入力を受け付けない場合、第1の発呼手段は会議室の電話機へ再度発呼する。
【0023】
上記会議室予約装置において好ましくは、第1および第2の発呼手段にて発呼した電話機から会議室の使用を確定する入力を受け付けなかった回数をカウントするカウント手段さらに備え、カウント手段にてカウントした回数が所定回数を上回った場合に、予約情報に関する予約をキャンセルする第2の予約キャンセル手段をさらに備える。
【0024】
上記会議室予約装置において好ましくは、電話機からの入力は電話機のキー操作によって行われる。
【0025】
上記会議室予約装置において好ましくは、第1の発呼手段にて発呼した電話機から会議室の使用を確定する入力を受け付けない場合は、第1の発呼手段にて発呼した電話機が所定時間内に着呼しない場合を含む。
【0026】
本発明の他の局面に従う会議室予約装置の制御方法は、電話機が設けられた会議室の予約管理を行う会議室予約装置の制御方法であって、少なくとも予約者、会議室、および予約開始日時を含む予約情報の入力を受け付ける予約情報受付ステップと、予約情報を記憶させる記憶ステップと、予約開始日時に基づいて会議室の電話機へ発呼する第1の発呼ステップと、第1の発呼ステップにて発呼した電話機から会議室の使用を確定する入力を受け付けた場合、会議室の使用を確定させる使用確定ステップと、第1の発呼ステップにて発呼した電話機から会議室の使用を確定する入力を受け付けない場合、予約者の電話機または会議室の電話機へ発呼する第2の発呼ステップと、第2の発呼ステップにて発呼した電話機から予約情報に関する入力を受け付ける入力受付ステップとを備える。
【0027】
本発明のさらに他の局面に従う会議室予約装置の制御プログラムは、電話機が設けられた会議室の予約管理を行う会議室予約装置の制御プログラムであって、少なくとも予約者、会議室、および予約開始日時を含む予約情報の入力を受け付ける予約情報受付ステップと、予約情報を記憶させる記憶ステップと、予約開始日時に基づいて会議室の電話機へ発呼する第1の発呼ステップと、第1の発呼ステップにて発呼した電話機から会議室の使用を確定する入力を受け付けた場合、会議室の使用を確定させる使用確定ステップと、第1の発呼ステップにて発呼した電話機から会議室の使用を確定する入力を受け付けない場合、予約者の電話機または会議室の電話機へ発呼する第2の発呼ステップと、第2の発呼ステップにて発呼した電話機から予約情報に関する入力を受け付ける入力受付ステップとをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、会議室を効率的に利用することのできる会議室予約装置、会議室予約装置の制御方法、および会議室予約装置の制御プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施の形態における会議室予約システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態における予約管理サーバの構成を示すブロック図(システムブロック構成図)である。
【図3】予約者が予約管理サーバにアクセスした場合に、ユーザPCの表示部に表示される予約情報入力画面の一例(予約表画面例)を示す図である。
【図4】会議室の予約を受け付ける際の、予約管理サーバの動作を示すフローチャートである。
【図5】図4のステップS11において送信される確認メールの一例を示す図である。
【図6】予約管理サーバのHDDに記憶される予約情報テーブルの一例を示す図である。
【図7】予約管理サーバのHDDに記憶される会議室情報テーブルの一例を示す図である。
【図8】予約者または会議室予約システムの管理者が予約連絡条件を設定する場合に、ユーザPCの表示部に表示される入力画面(設定画面)の一例を示す図である。
【図9】会議室の予約情報を確定する際の、予約管理サーバの動作を示すフローチャートの前半部分(会議室の電話に出なかった場合のフロー)である。
【図10】会議室の予約情報を確定する際の、予約管理サーバの動作を示すフローチャートの後半部分(会議室の電話に出た場合のフロー)である。
【図11】図9のステップS137および図10のステップS169において送信されるキャンセルメールの一例を示す図である。
【図12】予約開始時刻直前の予約管理サーバの動作を示すフローチャート(予約開始前の機器確認の動作フロー)である。
【図13】図12のステップS211において送信される予約開始前の連絡メール(事前確認のメール)の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の一実施の形態について図面に基づいて説明する。
【0031】
本実施の形態における会議室予約システムは、各会議室に設置された電話と連携することにより、簡単かつ確実な会議室予約の変更を可能とし、これにより会議室使用の効率化を図るものである。この会議室予約システムは、具体的には下記の1および2の方法で、会議室使用の効率化を図る。
【0032】
1.会議室予約システムと会議室に備え付けの電話とを連動させる。
【0033】
2.簡単な電話処理で、予約システムの予約を確実に予約者に確認し、予約者が必要に応じて簡単に予約を変更できるようにすることで、予約者が会議室を使用しない場合に、その会議室を他の人が使えるようにする。
【0034】
[会議室予約システムの構成]
図1は、本発明の一実施の形態における会議室予約システムの構成を示すブロック図である。
【0035】
図1を参照して、本実施の形態における会議室予約システムは、たとえば予約管理サーバ100(会議室予約装置の一例)と、ユーザPC(Personal Computer)130と、複数の管理機器151a〜151cと、複数の電話機152a〜152cおよび153とを備えている。予約管理サーバ100と、ユーザPC130と、管理機器151a〜151cの各々とは、ネットワーク200により相互に接続されている。予約管理サーバ100と電話機152a〜152cおよび153の各々とは、ネットワーク200により相互に接続されている。各会議室150a〜150cには、管理機器151a〜151cおよび電話機152a〜152cの各々が設置されている。管理機器151aおよび電話機152aは会議室150aに設置されており、管理機器151bおよび電話機152bは会議室150bに設置されており、管理機器151cおよび電話機152cは会議室150cに設置されている。電話機153は、予約管理サーバ100が、会議室の予約をした予約者との通信を行うための電話機である。電話機153は、たとえばユーザPC130が設けられている部屋(予約者の自室)150dなどに設置されている。各管理機器151a〜151cにはIPアドレスが割り当てられており、各電話機152a〜152cおよび153には電話番号が割り当てられている。管理機器151a〜151cは、たとえば予約した会議室のプロジェクタ、テレビ会議システム、インテリジェントなハブ、またはIPアドレスが振られた機器(エアコン、照明、または入退室システムなど)などである。
【0036】
以降、会議室150a〜150cをまとめて会議室150と呼び、管理機器151a〜151cをまとめて管理機器151と呼び、電話機152a〜152cをまとめて電話機152と呼ぶことがある。
【0037】
なお図1においては、ユーザPC130および電話機153が1台のみである場合について示しているが、ユーザPC130および電話機153は複数台設けられていてもよい。これにより、予約者は任意のユーザPC130(たとえば自分のPC)を用いて会議室の予約をすることができる。電話機153は予約者が保持する携帯電話などであってもよい。また、会議室予約用の端末装置としては、ユーザPC130の代わりに、携帯情報端末または携帯電話端末などが使用されてもよい。また、予約管理サーバ100が予約を管理する会議室の数は任意である。さらに、予約管理サーバ100と電話機152a〜152cおよび153の各々とは、ネットワーク200の代わりに(またはネットワーク200とともに)電話回線により接続されてもよい。
【0038】
予約管理サーバ100は、会議室150a〜150cの使用に関する予約管理を行うものである。予約管理サーバ100は、たとえばHDD(Hard Disk Drive)101と、CPU(Central Processing Unit)102と、ROM(Read Only Memory)103と、RAM(Random Access Memory)104と、ネットワークコントローラ105とを含んでいる。
【0039】
HDD101は各種データを記憶する記憶装置である。特にHDD101は、後述する予約情報テーブル(図6)や、会議室情報テーブル(図7)や、後述する図8の入力画面で設定された予約連絡条件などを記憶している。
【0040】
CPU102は、予約管理サーバ100全体の制御を行なう。またCPU102は、ROM13に記憶された予約管理サーバ100の制御プログラムを実行する。CPU102は、所定の処理を行なうことにより、HDD101、ROM103、RAM104のデータの読み込みや、HDD101、ROM103、RAM104へのデータの書き込みを行なう。
【0041】
ROM103は、たとえばフラッシュROM(Flash Memory)である。ROM103には、予約管理サーバ100の動作を行なうための各種プログラムと、各種固定データとが格納されている。ROM103は、書換え不可能なものであってもよい。
【0042】
RAM104は、CPU102のメインメモリである。RAM104は、CPU102が制御プログラムを実行するときに必要なデータを記憶するためなどに用いられる。
【0043】
ネットワークコントローラ105は、CPU102からの指示に従って、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)などの通信プロトコルによって、有線または無線のLAN(Local Area Network)などを介してユーザPC130や管理機器151a〜151cなどの機器との通信を行う。またネットワークコントローラ105は、CPU102からの指示に従って、ネットワーク200を通じて各電話機152a〜152cおよび153との通信を行う。具体的には、各電話機152a〜152cおよび153への発呼および各電話機152a〜152cおよび153から入力されたプッシュボタン操作(電話機のキー操作の一例)の受け付けなどを行う。なお、ネットワーク200として、インターネット・専用線などの広域ネットワークを用いてもよい。
【0044】
ユーザPC130は、会議室予約用の端末装置であり、HDD131と、CPU132と、ROM133と、RAM134と、ネットワークコントローラ135と、モニタなどの表示部136と、キーボードやマウスなどの入力部137とを含んでいる。
【0045】
図2は、本発明の一実施の形態における予約管理サーバの構成を示すブロック図(システムブロック構成図)である。
【0046】
図2を参照して、予約者は、ユーザPC130を用いてネットワーク200を通じて予約管理サーバ100にアクセスし、予約表に予約情報を入力可能である。予約管理サーバ100は予約情報テーブルおよび予約表を管理しており、予約者はユーザPC130の表示部(ブラウザ)にて予約表に入力した内容を確認することができる。予約管理サーバ100は、予約表示データ作成部11と、予約情報記憶部12と、予約処理部13と、電話処理部14と、予約室管理部15と、メール送信部16と、予約制御部17とを含んでいる。
【0047】
予約表示データ作成部11は、予約するための情報(以降、予約情報と呼ぶことがある)、具体的には予約者の名前、メールアドレス、予約日時、予約する会議室、および予約者の電話番号(内線番号)などを入力する画面(図3に示す予約情報入力画面)を作成する。また予約情報記憶部12が保持している予約情報に基づいて、ユーザPC130に表示する予約表の表示データを作成する。
【0048】
予約情報記憶部12は、ユーザPC130を用いて入力された予約情報を、予約処理部13を通じて予約情報テーブル内に記憶する。また予約情報記憶部12は、会議室の情報(会議室の名称、会議室に設置された管理機器のIPアドレス、会議室に設置された電話機の電話番号など)が登録された会議室情報テーブルを記憶する。
【0049】
予約処理部13は、予約情報が登録された場合や予約情報が更新された場合に、更新後の予約情報テーブルを予約情報記憶部12に保存する処理を行う。予約情報が更新される場合とは、会議室の使用処理、予約情報の変更、予約のキャンセルの指示があった場合である。また予約処理部13は、上記の処理とともに、必要に応じてメール送信部16に通知することによって電子メールを送信する。
【0050】
電話処理部14は、所定の場合に電話機152または153に対して発呼し、通信先の電話機に対して予約を知らせるメッセージの音声と、電話機のプッシュスボタン操作のガイダンスの音声とを再生する処理を行う。また電話処理部14は、通信先の電話機152または153からの予約情報に関する指示を受け付け(電話処理の受付を処理し)、その結果を予約制御部17に通知する。また電話処理部14は、会議室150の電話機152と予約者の電話機153とを接続する。以降、会議室の電話機152と予約者の電話機153とを接続する処理を予約者接続処理と呼ぶことがある。
【0051】
予約室管理部15は、会議室150の管理を行い、予約開始時刻よりも前の時刻に、予約に係る会議室150の使用状況を管理する。管理の仕方としては、会議室150に設置された管理機器151の電源が入っているか否かなどにより、会議室150が使用されているか否かを判断する。特にハブを用いて使用状況を管理する場合には、ポートが使われているときに会議室150が使われている(会議室150に人が居る)と判断してもよい。
【0052】
メール送信部16は、予約処理部13から予約情報の登録(予約の完了)の通知を受けた場合に、予約情報記憶部12に記憶された予約情報に含まれる予約者のメールアドレスに電子メールを送信する。またメール送信部16は、予約処理部13から予約情報の更新の通知を受けた場合に、予約情報に含まれる予約者のメールアドレスに電子メールを送信する。
【0053】
予約制御部17はタイマーで時間管理されており、予約情報記憶部12に保存されている予約情報テーブルおよび会議室情報テーブルなどのデータをもとに、電話処理部14に通知して、電話処理を行う。電話処理部14の処理によって、予約情報の更新があれば予約情報記憶部12が記憶する予約情報テーブルを更新(書き換え)し、メール送信部16に対して更新した予約情報の内容をメール送信するよう通知する。また、設定に従って電話処理(始めに会議室の電話にかけ、次に予約者の電話番号の電話機に電話をかけ、その後、会議室に設置された電話機に電話をかける、という発呼など)を制御する。
【0054】
[会議室の予約方法]
予約管理サーバ100は、前提として、会議室予約システムの使用者(予約者)の名前、予約者のメールアドレス、会議室を予約する日付(予約日付)、会議室を予約する時間帯(予約時間帯)、会議室(部屋番号)、および予約者の電話番号(電話連絡先)などの予約情報の入力を、予約者から受け付ける。以下、本実施の形態における会議室の予約方法について説明する。
【0055】
図3は、予約者が予約管理サーバにアクセスした場合に、ユーザPCの表示部に表示される予約情報入力画面の一例(予約表画面例)を示す図である。なお、以降の図における「第4―1ミーティングコーナー」、「第4―2ミーティングコーナー」、「第4―3ミーティングコーナー」、「第5―1ミーティングコーナー」、「第5―2ミーティングコーナー」、「第5―3ミーティングコーナー」、または「第5―4ミーティングコーナー」は、会議室の一例であり、図1における会議室150a〜150cに相当するものである。
【0056】
図3を参照して、予約情報入力画面は、予約者から予約情報の入力を受け付ける画面である。予約情報入力画面の最上段には、予約日付を入力するための入力欄51〜53が表示されている。予約情報入力画面の上から二段目には、予約者の名前(「名前」にはIDなど個人を識別符号が含まれる)を入力するための入力欄54と、予約者のメールアドレスを入力するための入力欄55と、予約する会議室を選択するための選択ボタン56aおよび選択された会議室を表示するための表示部56と、予約者が設定するキーを入力するための入力欄61とが表示されている。予約情報入力画面の上から三段目には、予約者の所属を入力するための入力欄57と、予約者の電話番号(予約者の内線番号または予約者が保持する携帯電話の電話番号など)を入力するための入力欄58と、予約開始時刻を選択するための選択ボタン59aおよび選択された予約開始時刻を表示するための表示部59と、予約終了時刻を選択するための選択ボタン60aおよび選択された予約終了時刻を表示するための表示部60と、予約を1日のみにするか毎週にするかを選択するための選択ボタン62aおよび62bとが表示されている。予約情報入力画面の上から四段目には、予約情報の入力を完了するための予約キー63と、予約情報の入力を中止するためのキャンセルキー64とが表示されている。予約情報入力画面の最下段には、現在の各会議室の予約状況を示す予約表69が表示されている。
【0057】
予約者によって上記の各項目に入力されると、予約表69に直ちに反映される。予約表69には、入力された予約情報に対応する文字69aと、入力された予約情報を取り消すためのキャンセルキー69bとが表示されている。なお、予約情報入力画面の右下には、予約連絡条件を設定するためのキー65が表示されている。
【0058】
なお、会議室予約システムを利用するユーザの名前と、そのユーザのメールアドレスとを関連付けた個人情報テーブルをHDDに記憶しておき、予約者の名前が入力欄54に入力された場合に、その予約者のメールアドレスが自動的に入力欄55に入力されるようにしてもよい(メールアドレスが自動的に決定されてもよい)。このメールアドレスは、予約が完了したときや、予約情報の更新(予約のキャンセル、予約時間の変更など)があったときなどに、予約管理サーバ100がメールを送信するために使用される。
【0059】
図3では、「伊東」という名前の予約者によって、「2010年6月3日の8:00〜9:00」という予約日時で、「第4−1ミーティングコーナー」という名称の会議室が予約されようとしている。また予約情報として、「ito@address.jp」というメールアドレスと、「第2電情技」という所属と、「2855」という内線番号とが各入力欄に入力されている。なお、キーは、予約者以外の者に予約情報の変更などをさせないためのパスワードである。キーを設定した場合には、後述する電話機152または153による指示の際にキーの入力が必要となるため、予約者しか予約情報の更新(会議室の使用処理、予約情報の変更、予約のキャンセル)を行うことができなくなる。キーの設定は、予約情報入力画面で省略されてもよい。
【0060】
予約者によって予約情報が入力され、予約キー63が押下されると、入力された予約情報が予約管理サーバ100へ送信される。図3の状態は予約完了待ちの状態であり、予約が完了した場合には、完了マークのアイコンを予約表69内に表示したり、予約完了を示す特定の色で予約表69の文字69aを表示したりすることで、予約の完了が示される。一方、入力された予約情報に不備がある場合や、入力された予約情報と重複する予約情報がある場合には、予約は完了せず、予約情報入力画面には警告メッセージが表示される。
【0061】
図4は、会議室の予約を受け付ける際の、予約管理サーバの動作を示すフローチャートである。
【0062】
図4を参照して、図3に示す予約情報入力画面において予約者によって予約情報が入力され、予約キー63が押下されると、予約管理サーバ100はユーザPC130から予約情報を受信する(S1)。予約情報の入力を受け付けると、予約管理サーバ100のCPU102は、予約者の名前とメールアドレスとが予約情報に含まれているか否かを判別する(S3)。ステップS3において、予約者の名前とメールアドレスとが予約情報に含まれていると判別した場合(S3でYES)、CPU102は、予約する会議室が予約情報に含まれているか否かを判別する(S5)。ステップS5において、予約する会議室が予約情報に含まれていると判別した場合(S5でYES)、CPU102は、予約日時(つまり、予約日付、予約開始時刻、および予約終了時刻)が予約情報に含まれているか否かを判別する(S7)。ステップS7において、予約日時が予約情報に含まれていると判別した場合(S7でYES)、CPU102は、予約情報テーブルに予約情報を登録することにより、予約を完了させ(S9)、予約情報を確認するメールを予約者のメールアドレスへ送信し(S11)、処理を終了する。
【0063】
一方、ステップS3において、予約者の名前およびメールアドレスのうち少なくともいずれか一方が予約情報に含まれていないと判別した場合(S3でNO)、ステップS5において、予約する会議室が予約情報に含まれていないと判別した場合(S5でNO)、またはステップS7において、予約日時が予約情報に含まれていないと判別した場合(S7でNO)、CPU102は、ステップS1の処理に戻り、予約情報の再入力を受け付ける。
【0064】
なお、予約情報は、少なくとも予約者、会議室、および予約開始日時を含んでいればよい。たとえば、予約者のメールアドレスの入力を必須とせず、予約情報に予約者のメールアドレスが含まれていなくても予約を完了してもよい。一方で、会議室の予約を受け付ける際に予約者の電話番号の入力を必須として、予約情報に予約者の電話番号が含まれていることを条件として予約を完了してもよい。
【0065】
図5は、図4のステップS11において送信される確認メールの一例を示す図である。
【0066】
図5を参照して、予約が完了した際には、登録された予約情報に基づいて定型のメールがメール送信部によって作成され、予約者へ送信される。このメールは予約を確認するためのものであり、その本文には、たとえば予約が完了した旨を通知する文と、予約者の名前と、予約日時と、予約した会議室と、予約表のURL(Uniform Resource Locator)とが含まれている。なお、電話機や予約表から予約情報が変更された場合にも、この種の確認メールが送信されてもよい。
【0067】
図6は、予約管理サーバのHDDに記憶される予約情報テーブルの一例を示す図である。
【0068】
図6を参照して、予約情報テーブルには予約が完了した予約情報が含まれている。予約情報テーブルでは、表の横方向(行方向)に一つの予約情報についての予約した会議室、使用日時(予約日時)、予約者の名前、予約者の電話番号、予約者のメールアドレス、予約者の所属、キー、および予約情報の確定状況(会議室の使用が確定したか否か)の項目が設けられている。表の縦方向(列方向)には、会議室の予約開始時刻が時間的に古い順番に下から上へと予約情報が並べられている。予約情報は、会議室の使用処理、予約情報の変更、または予約のキャンセルの指示があった場合に更新される。
【0069】
予約情報の変更とは、予約情報が予約情報テーブルに追加された後で、予約情報に含まれる会議室、使用日時、電話番号、メールアドレス、所属、キーなどの内容が変更されることを意味している。
【0070】
会議室の使用処理とは、会議室の使用を確定させるために予約者などが行う処理である。会議室の使用処理を受け付けた場合には、予約管理サーバ100は予約情報テーブルの「状況」の欄の「未確定」を「確定」に変更するように予約情報を更新し、会議室の使用を確定する。
【0071】
予約のキャンセルとは、予約情報が予約情報テーブルに登録された後で、その予約情報に関する予約が不要となった場合に予約者などが行う処理(不使用処理)である。予約のキャンセルを受け付けた場合には、予約管理サーバ100は予約情報テーブルの「状況」の欄を「未確定」から「キャンセル」に変更するように予約情報を更新する。また、予約のキャンセルを受け付けた場合には、予約管理サーバ100は予約情報テーブルからその予約に関する予約情報を削除してもよい。
【0072】
予約情報テーブルに含まれる予約情報は、予約終了時刻(または予約終了時刻から一定時間経過後)などに、予約情報テーブルから自動的に(予約者の指示なしに)削除されてもよい。
【0073】
図7は、予約管理サーバのHDDに記憶される会議室情報テーブルの一例を示す図である。
【0074】
図7を参照して、会議室情報テーブルには各会議室の情報が記載されている。会議室情報テーブルでは、表の横方向(行方向)に一つの会議室についての、設置されている管理機器のIPアドレスと、設置されている電話機の電話番号(内線番号)とが記載されている。これにより、会議室と、会議室に設置されている管理機器および電話機の電話番号とが結び付けられている。なお、各会議室に番号が事前に振られ、会議室が選択された場合には、自動的に会議室の電話機の電話番号と結び付くようにしてもよい。
【0075】
これらの会議室の情報は、たとえば会議室予約システムの初期設定時に、会議室予約システムの管理者などが各項目を入力することにより作成される。また会議室情報テーブルに含まれる会議室の情報は、必要に応じて追加、変更、または削除されてもよい。
【0076】
図8は、予約者または会議室予約システムの管理者が予約連絡条件を設定する場合に、ユーザPCの表示部に表示される入力画面(設定画面)の一例を示す図である。図8に示す画面は、たとえば、図3に示す予約情報入力画面において、予約連絡条件を設定するためのキー65が押下された場合に表示される。
【0077】
図8を参照して、予約連絡条件の入力画面の最上段には、予約管理サーバ100が電話機152または153を発呼する際の最大の発呼時間C(「コール時間」)の設定を入力するための入力欄71が表示されている。予約管理サーバ100が電話機を発呼する時間が最大の発呼時間C以上となると、予約管理サーバ100は発呼を止める。なお、最大の発呼時間の代わりに最大の発呼回数(コール回数)の設定の入力を受け付けてもよい。入力欄71の下には、繰り返し応答処理の回数(繰り返し応答処理回数D)を入力するための入力欄72が表示されている。繰り返し応答処理回数Dは、予約管理サーバ100が発呼しても会議室の使用処理を電話機から受け付けなかった回数の最大値であり、予約管理サーバ100が発呼しても会議室の使用処理を電話機から受け付けなかった回数が繰り返し応答処理回数Dを超えると、予約は自動的にキャンセルされる。入力欄72の下には、電話機152または153からの指示を受け付ける際に電話機152または153への「キー」の入力要求を有効にするか無効にするか(「キー設定」)を選択するための入力欄73が表示されている。入力欄73の下には、会議室の空き状況を会議室の予約開始時刻の何分前に確認するか(「予約の終了確認」)を入力する入力欄74が表示されている。入力欄74の下には、予約管理サーバ100による発呼音を、通常の発呼音(予約管理サーバ100によるものでない発呼音)と同じにするか否か(「予約呼び出し音」)を選択するための入力欄75aおよび75bが表示されている。図8では、予約管理サーバ100による発呼音を通常の発呼音と同じにする方の入力欄75aが選択されている。入力欄75bの下には、会議室の空き状況の確認結果の連絡方法(「予約確認後の事前連絡方法」)を電話とメールとの間で選択するための入力欄76aおよび76bが表示されている。図8では、電話で連絡する方の入力欄76aが選択されている。
【0078】
図8の入力画面によって設定された予約連絡条件は、予約管理サーバ100のHDDに記憶されている。なお予約連絡条件は、予約情報ごとにその予約者が設定可能であってもよいし、会議室予約システムの管理者のみが一括して設定可能であってもよい。
【0079】
[会議室の使用の確定方法]
本実施の形態における予約管理サーバ100は、図6に示す予約情報テーブルの予約情報に基づいて、以下の方法で会議室の使用を確定する。これより先の説明では、予約された会議室が会議室150aである場合を想定している。
【0080】
図1を参照して、予約管理サーバ100は、会議室の予約開始日時(予約日付および予約開始時刻)に基づいて(たとえば予約開始時刻、予約開始時刻の所定時間前、または予約開始時刻の所定時間後になると)、会議室150aに設けられた電話機152aの電話番号に発呼し、予約確認の連絡をする。
【0081】
予約に係る会議室の使用者(典型的には予約者)が会議室150a内に居る場合には、会議室の使用者は電話機152aで着呼し、電話機152aから会議室の使用処理をする。会議室の使用処理はたとえば電話機152aのプッシュボタン操作により行われる。会議室の使用処理を受けて、予約管理サーバ100は予約情報を更新し、会議室の使用を確定する。会議室150aの使用が確定した場合には、図3に示す予約情報入力画面の予約表69において、たとえば予約情報に対応する文字69aの色や背景色が、会議室の使用の確定を明示するものに変更されてもよい。
【0082】
また、電話機152aで着呼した場合に、予約管理サーバ100は、予約情報の変更(たとえば予約開始時間の遅延設定)、予約のキャンセル、または予約者の電話機との接続要求などの指示を電話機152aから受け付けてもよい。
【0083】
一方、電話機152aから会議室の使用処理が行われない場合には、予約管理サーバ100は、予約情報に登録された予約者の電話連絡先(予約者の内線番号や予約者の携帯電話など)に基づいて、予約者の電話機153に予約確認の連絡をする。電話機152aから会議室の使用処理が行われない場合とは、会議室150aに誰も居ない場合や、会議室150aに居る会議室の使用者以外の者(以降、非関係者と呼ぶことがある)が着呼した場合などが考えられる。会議室150aに誰も居ない場合には着呼せず、非関係者が着呼した場合には非関係者は会議室の使用処理を行わずに電話を切る。なお、非関係者が会議室150aに居る状況は、たとえば、予約情報の予約時間帯よりも前の時間帯に会議室150aを予約していた者が、自らの予約時間帯を超過して使用している状況などで起こり得る。
【0084】
予約管理サーバ100は、予約者の電話連絡先の電話機153に予約確認の連絡をすることで、予約者に対して直ちに会議室150aの予約の要否を問い合わせることができ、予約者の電話機153を通じて会議室150aの予約情報に関する指示を受け付けることで、会議室を効率的に利用することができる。特に、電話機153を通じて予約開始時刻の変更および予約のキャンセルの指示のうち少なくともいずれか一方を受け付ける場合には、予約者の会議室の使用予定が変わった場合に予約管理サーバ100は迅速に対応することができる。
【0085】
一方、予約情報に予約者の電話連絡先が登録されていないときや、予約者の電話機153が着呼しない(呼接続しない)ときは、予約管理サーバ100は、設定された繰り返し応答処理回数Dを超えていないことを確認した上で、会議室150aに設けられた電話機152aに再度発呼する。
【0086】
電話機152aに再度発呼した場合において、会議室の使用者が会議室150a内に居る場合には、会議室の使用者は電話機152aで着呼し、電話機152aから会議室の使用処理などを行う。一方、電話機152aからの着呼が無いときは、予約管理サーバ100は、その予約を自動的に(予約者の承諾無しで)キャンセルする。これにより、予約者以外の者が会議室150aを使用することが可能になる。また、会議室150aに非関係者が居て、その非関係者が着呼した場合(この場合、非関係者にとって2回目の着呼となる)、その非関係者は会議室の使用処理を行わずに電話を切る。これにより、予約管理サーバ100は、会議室150aの予約がキャンセルされたものと見なし、その予約を自動的に(予約者の承諾無しで)キャンセルする。これにより、予約者以外の者が会議室150aを使用することが可能になる。
【0087】
以上の会議室の使用の確定方法を踏まえて、電話機152aの着信の種類(電話機152aが鳴るタイミング)をまとめると、以下のようになる。
【0088】
A:通常の電話としての着信。
【0089】
B:予約確認の連絡(予約のお知らせ)としての着信。
【0090】
上記Aの場合、電話機152aの付近にいる者は着呼し、普通に会話を行うことができる。上記Bの場合、電話機152aの付近にいる者は着呼し、必要に応じて会議室の使用処理を行うことができる。
【0091】
上記Bの場合の呼出し音として、上記Aの場合の呼出し音とは異なるものを使用することで、電話機152aの付近にいる者が上記Aの着信と上記Bの着信とを区別できるようにしてもよい。この場合、図8に示す入力画面の入力欄75aおよび75bのうちいずれかにチェックを入れることで、上記Aの場合の発呼音と上記Bの場合の発呼音とを異なるものにするか否かを変更可能にしてもよい。
【0092】
また、上記Bの場合に続いて起こり得る状況をまとめると、以下のようになる。
【0093】
B−(i):会議室の使用者が着呼する。
【0094】
B−(ii):非関係者が着呼する。
【0095】
B−(iii):着呼しない。
【0096】
電話機152aからの着呼があった場合(上記B−(i)およびB―(ii)の場合)、予約管理サーバ100は電話機152aに対して、予約を知らせるメッセージの音声と、会議室の使用処理、予約情報の変更、および予約のキャンセルについての電話機のプッシュスボタン操作のガイダンスの音声とを流す。
【0097】
上記B−(i)の場合には、会議室の使用者は電話機152aのプッシュボタン操作(たとえば番号「0」を押すなどの操作)により会議室の使用処理を行い、予約管理サーバ100は会議室150aの使用を確定(予約が成立)する。万が一、会議室の使用者が誤って会議室の使用処理をせずに電話を切った場合であっても、予約管理サーバ100は電話機152aに再度発呼するので、その際に会議室の使用者は、会議室の使用処理をすることができる。
【0098】
なお、会議室の使用が終了(会議が終了)したときは、会議室の使用者は、会議室150aの電話機152aから特定の電話番号に発呼し、所定のプッシュボタン操作を行うことにより、予約情報テーブルから予約情報を削除(クリア)することができてもよい。
【0099】
上記B−(ii)の場合には、非関係者は会議室の使用処理をせずに電話を切る。この場合には、予約者の電話機153に発呼される。予約者は、電話機153で着呼し、たとえば電話機153のプッシュボタン操作などにより、会議室150aに居なくても自室150dで予約情報に関する指示(たとえば予約開始時刻の遅延設定や予約のキャンセルなど)を行うことができる。電話機153が着呼しない場合には、予約管理サーバ100は電話機152aの電話番号に再度発呼する。そして、再度の発呼の結果、電話機152aが着呼しないときや、指示を行わずに電話が切られたときは、予約管理サーバ100は予約を自動的にキャンセルする。これにより、効率的な会議室の使用を実現することができる。
【0100】
なお、予約管理サーバ100は、電話機152aや153へ発呼しても会議室の使用処理が行われない場合(着呼しない場合を含む)に、何回目に予約を自動的にキャンセルするかについての設定を図8の入力画面などから受け付け、設定された回数を超えた場合に予約をキャンセルしてもよい。
【0101】
また、予約管理サーバ100は、電話機152aに対してガイダンスの音声を流す際に、予約者と連絡を取る方法を案内する音声(たとえば、「予約者に連絡を取りたい場合には、プッシュボタンの1番を押して下さい」という音声)を併せて流し、予約者と連絡を取ることを非関係者が選択した場合に、予約管理サーバ100は電話機152aと予約者の電話機153とを接続してもよい(予約者接続処理)。これにより非関係者は、予約者と会議室150aの使用確認や使用時間の調整などの交渉を行うことができ、効率的な会議室の使用を実現することができる。
【0102】
上記B−(iii)の場合には、設定(最大の発呼時間Cの設定および繰り返し応答処理の設定)に応じて、予約管理サーバ100は、予約者の電話機153へ発呼するか、または自動的に予約をキャンセルする。
【0103】
図9および図10は、会議室の予約情報を確定する際の、予約管理サーバの動作を示すフローチャートである。
【0104】
図9を参照して、予約管理サーバ100のCPU102は、予約情報テーブルに登録されている予約情報の予約開始時刻になると(S101)、現在の繰り返し処理回数Nを0に設定し(S103)、予約情報に関する会議室150aの電話機152aに発呼(会議室へ電話)する(S105)。現在の繰り返し処理回数Nは、たとえばRAM104に記憶される。次にCPU102は、会議室150aの電話機152aが着呼したか否か(会議室の電話に出たか否か)を判別する(S107)。
【0105】
ステップS107において着呼しない場合には(ステップS107でNO)、電話機152aの発呼時間(呼び出し時間)が、設定された最大の発呼時間C以上となったか否かを判別する(S109)。ステップS109において、電話機152aの発呼時間が設定された発呼時間C未満であると判別した場合(S109でNO)、CPU102は、ステップS107の処理へ進み、発呼を続ける。
【0106】
ステップS109において、電話機152aの発呼時間が設定された発呼時間C以上であると判別した場合(S109でYES)、会議室150aは人が居ない状態である。この場合CPU102は、予約者の電話番号が予約情報に登録されているか否かを判別し(S111)、予約者の電話番号が予約情報に登録されていると判別した場合には(S111でYES)、予約者の電話機153へ発呼(予約者の電話番号へ電話)する(S113)。
【0107】
次にCPU102は、ステップS113での発呼に対して予約者の電話機153が着呼したか否か(予約者が電話に出たか否か)を判別する(S115)。ステップS115において、予約者の電話機153が着呼したと判別した場合(S115でYES)、CPU102は、電話機153に対して予約を知らせるメッセージの音声と、会議室の使用処理、予約情報の変更、および予約のキャンセルについての電話機のプッシュスボタン操作のガイダンスの音声とを流し(S116)、予約情報に関する指示、たとえば会議室の使用処理、予約情報の変更、または予約のキャンセル(会議室の不使用処理)の指示を、電話機153を通じて予約者から受け付けたか否かを判別する(S117)。
【0108】
ステップS117において、会議室の使用処理、予約情報の変更、または予約のキャンセルの指示を受け付けたと判別した場合(S117でYES)、CPU102は、受け付けた指示に従って予約情報を更新する(S119)。続いてCPU102は、予約情報に予約者のメールアドレスが含まれている場合には、更新後の予約情報を知らせる更新メールを必要に応じてそのメールアドレスに送付し(S121)、処理を終了する。
【0109】
ステップS107において着呼した場合には(ステップS107でYES)、会議室150aは会議室の使用者または非関係者が居る状態である。この場合CPU102は、後述する図10のステップS140の処理へ進む。
【0110】
ステップS111において、予約者の電話番号が予約情報に登録されていないと判別した場合には(S111でNO)、予約者の電話機153へ発呼することはできない。この場合CPU102は、現在の繰り返し処理回数Nの数値に1を加え(S131)、現在の繰り返し処理回数Nが、設定された繰り返し応答処理回数Dを超えたか否かを判別する(S133)。
【0111】
ステップS133において、現在の繰り返し処理回数Nが繰り返し応答処理回数Dを超えたと判別した場合(S133でYES)、予約をキャンセルするように予約情報を更新する(S135)。その後CPU102は、キャンセルした予約情報に予約者のメールアドレスが含まれている場合には、予約のキャンセルを知らせるキャンセルメールをそのメールアドレスに送付し(S137)、処理を終了する。一方、ステップS133において、現在の繰り返し処理回数Nが繰り返し応答処理回数Dを超えていないと判別した場合(S133でNO)、CPU102はステップS105の処理へ進む。
【0112】
ステップS115において、予約者の電話機153が着呼しないと判別した場合(S115でNO)、CPU102は、発呼時間(呼び出し時間)が設定された最大の発呼時間C以上となったか否かを判別する(S118)。ステップS118において、発呼時間が設定された最大の発呼時間C以上となった場合(S118でYES)、CPU102はステップS131の処理へ進み、発呼時間が設定された最大の発呼時間C未満である場合(S118でNO)、CPU102はステップS115の処理へ進む。
【0113】
ステップS117において、会議室の使用処理、予約情報の変更、および予約のキャンセルのいずれの指示も受け付けないと判別した場合(S117でNO)、電話機153付近に人が居ない場合か、予約者以外の者が電話機153で着呼して、何も指示せずにそのまま電話を切った場合に該当する。この場合CPU102は、ステップS131の処理へ進む。
【0114】
続いて図9を参照して、ステップS140においてCPU102は、電話機152aに対して予約を知らせるメッセージの音声と、会議室の使用処理、予約情報の変更、予約のキャンセル、および予約者接続処理についての電話機のプッシュスボタン操作のガイダンスの音声とを流す(S140)。次にCPU102は、会議室の使用処理、予約情報の変更、予約のキャンセル、または予約者接続処理の指示を、電話機152aを通じて受け付けたか否かを判別する(S141)。
【0115】
ステップS141において、会議室の使用処理、予約情報の変更、予約のキャンセル、または予約者接続処理の指示を受け付けたと判別した場合(S141でYES)、CPU102は、受け付けた指示が予約者接続処理に関する指示であったか否かを判別する(S143)。ステップS143において、受け付けた指示が予約者接続処理に関する指示であったと判別した場合(S143でYES)、CPU102は、予約者の電話番号が予約情報に登録されているか否かを判別する(S145)。ステップS145において、予約者の電話番号が予約情報に登録されていると判別した場合には(S145でYES)、CPU102は、予約者の電話機153へ発呼(予約者の電話番号へ電話)する(S147)。
【0116】
次にCPU102は、ステップS147での発呼に対して、予約者の電話機153が着呼したか否か(予約者が電話に出たか否か)を判別する(S149)。ステップS149において、予約者の電話機153が着呼したと判別した場合(S149でYES)、CPU102は、電話機152aと予約者の電話機153とを接続する(S150)。ステップS150においてCPU102は、電話機のプッシュボタン操作のガイダンスの音声を電話機152aに流した後で、電話機152aと電話機153とを接続してもよい。電話機152aと電話機153とを接続することで、非関係者と予約者との間で会議室150aの使用確認や使用時間の調整などの交渉が行われる。続いてCPU102は、交渉の結果として、会議室の使用処理、予約情報の変更、または予約のキャンセルの指示を電話機152aから受け付け(S151)、受け付けた指示に従って予約情報を更新する(S153)。その後CPU102は、予約情報に予約者のメールアドレスが含まれている場合には、更新後の予約情報を知らせる更新メールを必要に応じてそのメールアドレスに送付し(S155)、処理を終了する。
【0117】
ステップS141において、会議室の使用処理、予約情報の変更、予約のキャンセル、および予約者接続処理のいずれの指示も受け付けないと判別した場合(S141でNO)、CPU102は図9のステップS111へ進む。
【0118】
ステップS143において、受け付けた指示が会議室の使用処理、予約情報の変更、または予約のキャンセルの指示であったと判別した場合(S143でNO)、CPU102は、受け付けた指示に従って予約情報を更新し(S175)、予約情報に予約者のメールアドレスが含まれている場合には、更新後の予約情報を知らせる更新メールを必要に応じてそのメールアドレスに送付し(S177)、処理を終了する。
【0119】
ステップS145において、予約者の電話番号が予約情報に登録されていないと判別した場合には(S145でNO)、CPU102は、予約者と連絡を取るための電話番号(任意の電話番号)への発呼を電話機152aから受け付けたか否かを判別する(S171)。
【0120】
ステップS171において、予約者と連絡を取るための電話番号への発呼を電話機152aから受け付けたと判別した場合(S171でYES)は、非関係者が電話機152aで着呼した場合であって、かつ非関係者が会議室150aの予約者の電話番号を知っており、その電話番号に電話機152aから発呼した場合である。この場合CPU102は、電話機152aから会議室の使用処理、予約情報の変更、または予約のキャンセルの指示を受け付けたか否かを判別する(S173)。ステップS173において、会議室の使用処理、予約情報の変更、または予約のキャンセルの指示を受け付けたと判別した場合(S173でYES)は、非関係者と予約者との間で会議室150aの使用確認や使用時間の調整などの交渉が行われた場合である。この場合、CPU102はステップS175の処理へ進む。
【0121】
一方、ステップS171において、予約者と連絡を取るための電話番号への発呼を電話機152aから受け付けないと判別した場合(S171でNO)は、非関係者が電話機152aで着呼した場合であって、かつ非関係者が会議室150aの予約者の電話番号に発呼できない場合である。また、ステップS173において、会議室の使用処理、予約情報の変更、および予約のキャンセルのいずれの指示も受け付けないと判別した場合(S173でNO)は、非関係者が予約者の電話番号に発呼したものの、予約者が着呼しない場合である。これらの場合、非関係者は予約者と交渉をすることができないので、CPU102は、図9に示すステップS131の処理へ進む。
【0122】
ステップS149において、予約者の電話機153が着呼しないと判別した場合(S149でNO)、CPU102は、発呼時間が設定された最大の発呼時間C以上となったか否かを判別する(S161)。ステップS161において、発呼時間が設定された最大の発呼時間C以上となった場合(S161でYES)は、予約者が電話機153の付近に居ない場合などである。この場合、CPU102はステップS163の処理へ進む。一方ステップS161において、発呼時間が設定された最大の発呼時間C(図8)未満である場合(S161でNO)、CPU102はステップS149の処理へ進み、発呼を続ける。
【0123】
ステップS163において、CPU102は、現在の繰り返し処理回数Nの数値に1を加え(S163)、現在の繰り返し処理回数Nが、設定された繰り返し応答処理回数Dを超えたか否かを判別する(S165)。
【0124】
ステップS165において、現在の繰り返し処理回数Nが繰り返し応答処理回数Dを超えたと判別した場合(S165でYES)、予約をキャンセルするように予約情報を更新する(S167)。その後CPU102は、キャンセルした予約情報に予約者のメールアドレスが含まれている場合には、予約のキャンセルを知らせるキャンセルメールをそのメールアドレスに送付し(S169)、処理を終了する。一方、ステップS165において、現在の繰り返し処理回数Nが繰り返し応答処理回数Dを超えていないと判別した場合(S165でNO)、CPU102はステップS149の処理へ進む。
【0125】
図11は、図9のステップS137および図10のステップS169において送信されるキャンセルメールの一例を示す図である。
【0126】
図11を参照して、予約がキャンセルされた場合には、キャンセルされた予約情報に基づいて定型のメールがメール送信部によって作成され、予約者へ送信される。このメールの本文には、たとえば予約がキャンセル(削除)された旨を通知する文と、キャンセルされた予約情報に関する、予約者の名前と、予約日時と、予約した会議室と、予約表のURLとが含まれている。なお、予約表から予約情報がキャンセルされた場合にも、この種のメールが送信されてもよい。
【0127】
[予約開始時刻直前の予約管理サーバの動作]
本実施の形態における予約管理サーバ100は、予約情報テーブルの予約情報に含まれる会議室の予約開始時刻の所定時間前に、以下の動作を行ってもよい。
【0128】
図1を参照して、予約管理サーバ100予約室管理部15は、予約した会議室150aに設置された管理機器151aの電源が入っているかを調べるための通知を行い、管理機器151aの電源が入っているか否か(返答があるか否か)に基づいて、会議室150aの空き状況を確認する(使用状態を検出する)。特に管理機器151aがIPアドレスを割り当てられた機器である場合には、管理機器151aのIPアドレスに対してデータを送信し、送信したデータの返信の有無に基づいて管理機器151aの使用状態が検出されてもよい(たとえば「Ping」(登録商標)を用いて検出されてもよい)。予約開始時刻の何分前に会議室150aの空き状況を確認するかについては、図8に示す入力画面の入力欄74から設定可能である。
【0129】
会議室150aが使用されている場合には、会議室150aに設置された電話機152aに発呼し、着呼した会議室の現在の使用者(前の予約者)に対して、会議室の予約終了時刻が迫っていることが音声で(たとえば「もうすぐ終了時間です」などの音声で)アナウンスする。このときの電話機152aの発呼音として、通常の発呼音とは異なる種類の音を鳴らすことで予約終了時刻が迫っていることを通知してもよい。また、電話機152aを用いてアナウンスする代わりに、管理機器であるプロジェクタやテレビ会議室システムの表示機器などに、予約終了時刻間近を伝える文字を表示してもよい。
【0130】
なお、電話機152aにてアナウンスしたにもかかわらず管理機器151aが依然として使用中であると判別した場合には、電話機152aおよび表示機器の両方で通知してもよい。また、前の予約者が、予約終了時刻を超えて会議室を使用した場合(会議が予約終了時刻よりも延長した場合)、予約管理サーバ100は予約確認の連絡のための発呼を電話機152aに対して行うので(図9のステップS105)、次の予約に関する予約開始時刻になったことを前の予約者に対して知らせることができる。
【0131】
予約者(次の予約者)のメールアドレスが予約情報に含まれている場合には、空き状況の確認結果がメールにて連絡されてもよい。また、次の予約者の電話番号が予約情報に含まれている場合には、上記メールによる連絡の代わりに、次の予約者の電話機153に対して発呼を行い、空き状況の確認結果が音声にて連絡されてもよい。この場合、図8に示す入力画面の入力欄76aおよび76bのうちいずれかにチェックを入れることで、空き状況の確認結果を電話にて連絡するかメールにて連絡するかを変更可能にしてもよい。
【0132】
このような方法で会議室を管理し、必要に応じて前の予約者に対してアナウンスすることにより、前の予約者は次の予約者のために予約時間帯を超過せずに会議室150aを空けることができ、次の予約者は予約開始時刻になる前に会議室150aの使用状況を知ることができる。また、次の予約者は予約開始時刻になる前に会議室150aの使用状況を知ることができ、会議室150aを時間通りに使用することができる。会議室150aが空いている場合には、次の予約者は予約間開始時間前に会議室150aに入り、会議の準備をすることができる。さらに、次の予約者が会議室150aの前で待たされる事態を回避することができる。
【0133】
図12は、予約開始時刻直前の予約管理サーバの動作を示すフローチャート(予約開始前の機器確認の動作フロー)である。
【0134】
図12を参照して、予約情報の予約開始時刻の所定時間前になると(S201)、予約管理サーバ100のCPU102は、予約情報に関する会議室150aに設置された管理機器151aに対して通知を行い(S203)、管理機器151aより通知に対する返答があったか否かを判別する(S205)。
【0135】
ステップS205において、管理機器151aより通知に対する返答があったと判別した場合(S205でYES)、CPU102は、会議室150aの電話機152aもしくは管理機器151aに、予約時間が間もなく終了することをアナウンスする(S207)。その後CPU102は、予約情報に予約者の電話番号またはメールアドレスが含まれているときは、会議室150aが未だ使用中であることを次の予約者に対して電話またはメールにて連絡し(S209)、処理を終了する。
【0136】
なお、予約時間が間もなく終了することを電話機152aにアナウンスした場合(S207)に、CPU102は、電話機152aから予約者接続処理の指示を受け付けてもよい。これにより、前の予約者が予約終了時刻を超えての会議室の使用を望むときに、電話機152aを用いて次の予約者と交渉を行うことができる。
【0137】
ステップS205において、管理機器151aより通知に対する返答が無いと判別した場合(S205でNO)、CPU102は、予約情報に予約者の電話番号またはメールアドレスが含まれているときは、会議室150aが空いていることを次の予約者に対して電話またはメールにて連絡し(S211)、処理を終了する。
【0138】
図13は、図12のステップS211において送信される予約開始前の連絡メール(事前確認のメール)の一例を示す図である。
【0139】
図13を参照して、予約開始時刻の所定時間前(たとえば5分前)になると、会議室の空き状況の確認結果に基づいて定型のメールがメール送信部によって作成され、次の予約者へ送信される。会議室が空いている場合には、会議室が空いている旨を通知する文と、予約情報に関する、予約者の名前と、予約日時と、予約した会議室と、予約表のURLとが含まれている。
【0140】
[実施の形態の効果]
上述の実施の形態によれば、予約管理サーバと会議室の電話機とが連携し、会議室の電話機からの会議室の使用処理を受け付けることで、予約の確認や、予約時間の変更などを確実かつ容易に行うことができる。また、予約開始日時に会議室の使用者が会議室に不在の場合であっても、予約者の電話機に対して発呼し、その電話機から予約情報に関する入力を受け付けることができる。その結果、効率的な会議室の利用を図ることができる。
【0141】
[その他]
上述の実施の形態では、予約管理サーバが予約情報の入力をユーザPCから受け付ける場合について示したが、予約管理サーバは予約情報の入力を電話機から受け付けてもよい。この場合、会議室の使用者は、会議室に設置された電話機からたとえばプッシュボタン操作により会議室の予約をすることで、その会議室の使用を直ちに開始することができる。また、予約管理サーバは、電話機からの指示に従って、その電話機に対して予約情報を伝える音声を再生してもよい。これにより、会議室の予約状況(たとえば会議室の次の予約者の有無)や、次の予約者が居る場合に予約時間が超過していることなどを前の予約者(現在の会議室の使用者)に対して啓示することができ、次の予約者による会議をスムーズに実施することができる。
【0142】
上述の実施の形態では、会議室の電話機が着呼した場合に、予約管理サーバはその電話機から会議室の使用処理、予約情報の変更、予約のキャンセル、または予約者接続処理の指示を受け付ける場合について示した(図10のステップS141)。しかし予約管理サーバは、会議室の電話機から少なくとも会議室の使用処理を受け付け可能であればよい。会議室の電話機が着呼した場合にその電話機に再生する音声は、その電話機から受け付け可能な指示に関する音声であればよく、また音声の再生は省略されてもよい。
【0143】
上述の実施の形態では、予約者の電話機が着呼した場合に、予約管理サーバはその電話機から会議室の使用処理、予約情報の変更、または予約のキャンセルの指示を受け付ける場合について示した(図9のステップS117)。しかし予約管理サーバは、予約者の電話機から少なくとも予約情報に関する指示を受け付け可能であればよい。予約者の電話機が着呼した場合にその電話に流す音声は、その電話機から受け付け可能な指示に関する音声であればよく、また音声の再生は省略されてもよい。
【0144】
上述の実施の形態における処理は、ソフトウェアにより行なっても、ハードウェア回路を用いて行なってもよい。また、上述の実施の形態における処理を実行するプログラムを提供することもできるし、そのプログラムをCD−ROM、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、RAM、メモリカードなどの記録媒体に記録して予約者に提供することにしてもよい。プログラムは、CPUなどのコンピュータにより実行される。また、プログラムはインターネットなどの通信回線を介して、装置にダウンロードするようにしてもよい。
【0145】
上述の実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0146】
11 予約表示データ作成部
12 予約情報記憶部
13 予約処理部
14 電話処理部
15 予約室管理部
16 メール送信部
17 予約制御部
51〜55,57,58,61,71〜74,75a,75b,76a,76b 入力欄
56,59,60 表示部
56a,59a,60a,62a,62b 選択ボタン
63 予約キー
64,69b キャンセルキー
65 キー
69 予約表
69a 文字
100 予約管理サーバ
101,131 HDD
102,132 CPU
103,133 ROM
104,134 RAM
105,135 ネットワークコントローラ
130 ユーザPC
136 表示部
137 入力部
150,150a〜150c 会議室
150d 予約者の自室
151,151a〜151c 管理機器
152,152a〜152c,153 電話機
200 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電話機が設けられた会議室の予約管理を行う会議室予約装置であって、
少なくとも予約者、会議室、および予約開始日時を含む予約情報の入力を受け付ける予約情報受付手段と、
前記予約情報を記憶させる記憶手段と、
前記予約開始日時に基づいて前記会議室の電話機へ発呼する第1の発呼手段と、
前記第1の発呼手段にて発呼した電話機から会議室の使用を確定する入力を受け付けた場合、会議室の使用を確定させる使用確定手段と、
前記第1の発呼手段にて発呼した電話機から会議室の使用を確定する入力を受け付けない場合、前記予約者の電話機または前記会議室の電話機へ発呼する第2の発呼手段と、
前記第2の発呼手段にて発呼した電話機から前記予約情報に関する入力を受け付ける入力受付手段とを備えた、会議室予約装置。
【請求項2】
前記予約情報が前記予約者の電話番号を含む場合、前記第2の発呼手段は前記予約者の電話番号の電話機へ発呼し、前記予約情報が前記予約者の電話番号を含まない場合、前記第2の発呼手段は前記会議室の電話機へ発呼する、請求項1に記載の会議室予約装置。
【請求項3】
前記第1の発呼手段にて発呼した電話機が着呼した場合、会議室の使用を確定する方法を案内する音声を、着呼した電話機に対して再生する第1の音声再生手段をさらに備えた、請求項1または2に記載の会議室予約装置。
【請求項4】
前記第2の発呼手段にて発呼した電話機が着呼した場合、予約情報を変更する方法を案内する音声を、着呼した電話機に対して再生する第2の音声再生手段と、
前記第2の発呼手段にて発呼した電話機から前記予約情報を変更する入力を受け付けた場合、前記予約情報を変更する第1の予約情報変更手段とをさらに備えた、請求項1〜3のいずれかに記載の会議室予約装置。
【請求項5】
前記第2の発呼手段にて発呼した電話機が着呼した場合、予約をキャンセルする方法を案内する音声を、着呼した電話機に対して再生する第3の音声再生手段と、
前記第2の発呼手段にて発呼した電話機から予約をキャンセルする入力を受け付けた場合、前記予約情報に関する予約をキャンセルする第1の予約キャンセル手段とをさらに備えた、請求項1〜4のいずれかに記載の会議室予約装置。
【請求項6】
前記予約開始日時になる前に、前記会議室に設けられた機器の使用状態を検出する機器検出手段をさらに備えた、請求項1〜5のいずれかに記載の会議室予約装置。
【請求項7】
前記機器はIPアドレスを割り当てられた機器であり、前記機器検出手段は、前記機器のIPアドレスに対してデータを送信し、送信したデータの返信の有無に基づいて前記機器の使用状態を検出する、請求項6に記載の会議室予約装置。
【請求項8】
前記機器検出手段にて前記機器が使用中であることを検出した場合、前記機器または前記会議室の電話機を用いて予約時間の終了を通知する終了通知手段をさらに備えた、請求項6または7に記載の会議室予約装置。
【請求項9】
前記終了通知手段は、会議室予約装置以外による発呼音とは異なる発呼音で前記会議室の電話機へ発呼することにより予約時間の終了を通知する、請求項8に記載の会議室予約装置。
【請求項10】
前記機器検出手段にて検出した機器の使用状態に基づいて前記会議室の空き状況を前記予約者に通知する空き状況通知手段をさらに備えた、請求項6〜9のいずれかに記載の会議室予約装置。
【請求項11】
前記第1および第2の発呼手段のうち少なくともいずれかによる発呼音は、会議室予約装置以外による発呼音とは異なる、請求項1〜10のいずれかに記載の会議室予約装置。
【請求項12】
前記第1の発呼手段にて発呼した電話機から前記予約者の電話機との接続を要求する入力を受け付ける接続要求受付手段と、
前記接続要求受付手段にて接続を要求する入力を受け付けた場合に、前記第1の発呼手段にて発呼した電話機と前記予約者の電話機とを接続する接続手段とをさらに備えた、請求項1〜11のいずれかに記載の会議室予約装置。
【請求項13】
前記接続手段にて2つの電話機を接続した場合において、前記予約情報を変更する入力を前記予約者の電話機から受け付けたときに、前記予約情報を変更する第2の予約情報変更手段をさらに備えた、請求項12に記載の会議室予約装置。
【請求項14】
会議室の使用が確定した場合、前記予約情報を変更した場合および予約をキャンセルした場合の少なくともいずれかの場合に、前記予約者に対して予約情報に関する電子メールを送信する電子メール送信手段をさらに備えた、請求項1〜13のいずれかに記載の会議室予約装置。
【請求項15】
前記第2の発呼手段にて発呼した電話機から会議室の使用を確定する入力を受け付けない場合、前記第1の発呼手段は前記会議室の電話機へ再度発呼する、請求項1〜14のいずれかに記載の会議室予約装置。
【請求項16】
前記第1および第2の発呼手段にて発呼した電話機から会議室の使用を確定する入力を受け付けなかった回数をカウントするカウント手段さらに備え、
前記カウント手段にてカウントした回数が所定回数を上回った場合に、前記予約情報に関する予約をキャンセルする第2の予約キャンセル手段をさらに備えた、請求項1〜15のいずれかに記載の会議室予約装置。
【請求項17】
電話機からの入力は電話機のキー操作によって行われる、請求項1〜16のいずれかに記載の会議室予約装置。
【請求項18】
前記第1の発呼手段にて発呼した電話機から会議室の使用を確定する入力を受け付けない場合は、前記第1の発呼手段にて発呼した電話機が所定時間内に着呼しない場合を含む、請求項1〜17のいずれかに記載の会議室予約装置。
【請求項19】
電話機が設けられた会議室の予約管理を行う会議室予約装置の制御方法であって、
少なくとも予約者、会議室、および予約開始日時を含む予約情報の入力を受け付ける予約情報受付ステップと、
前記予約情報を記憶させる記憶ステップと、
前記予約開始日時に基づいて前記会議室の電話機へ発呼する第1の発呼ステップと、
前記第1の発呼ステップにて発呼した電話機から会議室の使用を確定する入力を受け付けた場合、会議室の使用を確定させる使用確定ステップと、
前記第1の発呼ステップにて発呼した電話機から会議室の使用を確定する入力を受け付けない場合、前記予約者の電話機または前記会議室の電話機へ発呼する第2の発呼ステップと、
前記第2の発呼ステップにて発呼した電話機から前記予約情報に関する入力を受け付ける入力受付ステップとを備えた、会議室予約装置の制御方法。
【請求項20】
電話機が設けられた会議室の予約管理を行う会議室予約装置の制御プログラムであって、
少なくとも予約者、会議室、および予約開始日時を含む予約情報の入力を受け付ける予約情報受付ステップと、
前記予約情報を記憶させる記憶ステップと、
前記予約開始日時に基づいて前記会議室の電話機へ発呼する第1の発呼ステップと、
前記第1の発呼ステップにて発呼した電話機から会議室の使用を確定する入力を受け付けた場合、会議室の使用を確定させる使用確定ステップと、
前記第1の発呼ステップにて発呼した電話機から会議室の使用を確定する入力を受け付けない場合、前記予約者の電話機または前記会議室の電話機へ発呼する第2の発呼ステップと、
前記第2の発呼ステップにて発呼した電話機から前記予約情報に関する入力を受け付ける入力受付ステップとをコンピュータに実行させる、会議室予約装置の制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−165166(P2012−165166A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−23750(P2011−23750)
【出願日】平成23年2月7日(2011.2.7)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】