伝票管理システム、伝票管理装置、制御方法、プログラムおよび記憶媒体
【課題】納品される製品のロット情報が記載された納品書伝票の出力を管理可能な伝票管理システムを提供すること。
【解決手段】
伝票入力端末により入力された伝票情報を記憶する伝票情報記憶手段と、入力された伝票を特定可能な識別情報が付加されたピッキングリストを出力するピッキングリスト出力手段と、ピッキングリストにより特定された伝票に含まれる商品に付されたロット情報を取得するロット情報取得手段と、取得したロット情報を前記ピッキングリストにより特定された伝票と関連付けて記憶するロット情報記憶手段と、ロット情報記憶手段により記憶されたロット情報を、伝票入力端末により入力された伝票情報へ付加した伝票を生成する伝票生成手段とを有する。
【解決手段】
伝票入力端末により入力された伝票情報を記憶する伝票情報記憶手段と、入力された伝票を特定可能な識別情報が付加されたピッキングリストを出力するピッキングリスト出力手段と、ピッキングリストにより特定された伝票に含まれる商品に付されたロット情報を取得するロット情報取得手段と、取得したロット情報を前記ピッキングリストにより特定された伝票と関連付けて記憶するロット情報記憶手段と、ロット情報記憶手段により記憶されたロット情報を、伝票入力端末により入力された伝票情報へ付加した伝票を生成する伝票生成手段とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、納品物のロット情報の伝票出力を管理する伝票管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、販売管理システムにおいては、受注した内容を元に伝票入力した後、売上伝票や納品書が複写式伝票として出力されている。その後、出力された伝票を参照しながら倉庫の棚などから製品を取り出すピッキング作業を行っている。
【0003】
近年、薬や製品の安全,安心を確保するという観点から、薬や製品の品質や製造工程の履歴等を確認したいという要望が、多くの消費者や小売事業者等から製造業者や仲介業者の元へ寄せられている。このような要望は、薬や製品の製造する工程で使用した原料や工程条件などの履歴を残し、この履歴をいつでも遡って追跡できるように管理することによって実現可能となる。このような追跡管理の仕組みを、一般に、トレーサビリティシステムと称している。トレーザビリティに関しては薬事法でも義務付けられており、特に薬事法の営業を受ける製品の販売管理では対応する必要がある。
【0004】
特許文献1においては、包装時に各製造ラインのロット単位ごと生産された製品の小分け作業を行い小分けした各製品の各々に通し番号からなる顧客の問い合わせ用の品質保証番号を付与し製品の情報管理を行い、製品の品質確認およびリコールの問題を解決することが可能な品質確認方法について提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−132868号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のシステムでは出力された伝票などに基づいて、倉庫の棚などから製品を取り出すピッキング作業を行うため、製品をピッキングする時に分かるロット単位ごとの通し番号などの情報を売上伝票や納品書に記載することができず、消費者や小売事業者が使用期限などを調べる場合には、製品に付したロット情報などから調べるしかなかった。
そこで本発明は、納品される製品のロット情報が記載された伝票の出力を管理可能な伝票管理システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
伝票入力端末により入力された伝票情報を記憶する伝票情報記憶手段と、入力された伝票を特定可能な識別情報が付加されたピッキングリストを出力するピッキングリスト出力手段と、ピッキングリストにより特定された伝票に含まれる商品に付されたロット情報を取得するロット情報取得手段と、取得したロット情報を前記ピッキングリストにより特定された伝票と関連付けて記憶するロット情報記憶手段と、ロット情報記憶手段により記憶されたロット情報を、伝票入力端末により入力された伝票情報へ付加した伝票を生成する伝票生成手段を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、納品される製品のロット情報が記載された伝票の出力を管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態における伝票管理システムのシステム構成図である。
【図2】本発明の実施形態における情報処理装置のハードウェア構成図である。
【図3】本発明の実施形態におけるデータベースの構成を示す図である。
【図4】本発明の実施形態における伝票入力画面の一例を示す図である。
【図5】本実施形態における商品マスタの一例を示す図である。
【図6】本実施形態における商品マスタの一例を示す図である。
【図7】本実施形態におけるピッキングリストの一例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態における売上伝票の一例を示す図である。
【図9】本発明の実施形態における納品書伝票の一例を示す図である。
【図10】本発明の実施形態における受領書伝票の一例を示す図である。
【図11】本実施形態におけるロット情報の一例を示す図である。
【図12】本実施形態におけるロット情報データの一例を示す図である。
【図13】本発明の実施形態における伝票管理システムを利用した業務の流れを説明する図である。
【図14】本発明の実施形態におけるピッキングリスト出力処理の一例を示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施形態における売上伝票/納品書生成処理の一例を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施形態における伝票発行画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態における伝票管理システムのシステム構成図である。
伝票入力端末101、管理端末102、管理サーバ104、伝票出力装置111、112が通信ネットワーク500を介して通信可能な状態で接続されている。
【0011】
伝票入力端末101は、顧客より受注した内容を伝票入力する端末である。伝票出力装置112は、伝票入力端末101の近傍に設置されている。図では、直接接続されているようになっているが、ネットワーク500を介して接続することも可能である。その場合は、他の情報処理装置からも利用することが可能である。
【0012】
ピッキングリスト出力装置110は、伝票入力端末101により入力された伝票よりピッキングリストを出力可能な出力装置である。ピッキングリストとは後述するが、受注した商品を納品するためのピッキングの内容を指示するために用いられる。
【0013】
管理端末102は、ピッキングリストに記載されている商品のトレースや伝票の発行を管理する端末である。バーコードリーダ103と接続されており、ピッキングリストや商品のロット情報などに付されているバーコードを読み取ることができる。
【0014】
本実施形態では、バーコードを利用したシステムについて説明するが、個別認識ができるものであればQRコードであっても、ICタグであっても構わない。またバーコードリーダを接続する情報処理装置は、伝票入力端末101でも管理サーバ104でもよく、管理サーバのデータベースに書き込みか可能であれば、無線などで直接ネットワーク500に接続されていても構わない。
管理サーバ104は、伝票管理システム全体を管理するように構成されている。詳細については後述する。
【0015】
図2は、本発明の実施形態における情報処理装置のハードウェア構成図である。伝票入力端末101および管理端末102および管理サーバ104として適用可能である
プログラム用ROM203に記憶されたプログラムに基づいてシステムバス200に接続された各デバイスを制御し、情報処理装置全体を統括制御する。
また、データ用ROM204には各種データが記憶される。202はRAMで、CPU201の主メモリ,ワークエリア等として機能する。
【0016】
205はキーボードコントローラ(KBC)で、キーボード(KB)209や図示しない、例えばマウスなどのポインティングデバイスからの入力を制御する。206はディスプレイコントローラ(DC)で、ディスプレイ210の表示を制御する。なお、ディスプレイはCRTであってもLCD等のその他の形式の表示装置であってもよい。
207はメモリコントローラ(MC)で、ハードディスク(HD)211とのアクセスを制御する。
【0017】
208は周辺機器接続インタフェース(USB I/F)で、バーコードリーダ212や可搬型記憶媒体や、図示しない可搬型記憶媒体やその他の周辺機器とのアクセスを制御する。
【0018】
220はネットワークインタフェース(NW I/F)で、ネットワーク500を介して出力装置230との通信を制御する。出力装置230とは、ピッキングリスト出力装置110、伝票出力装置111、伝票出力装置112総称であり、どの出力装置が接続されても構わない。
【0019】
図3は、本発明の実施形態におけるデータベースの構成を示す図である。データベース300は、管理サーバのハードディスクに記憶可能である。伝票データ301、ロット情報データ302、商品マスタ303、得意先マスタ304から構成されている。必要に応じてこれ以外にもデータベースを持つことも可能である。
【0020】
伝票データ301は、伝票入力端末101にて入力された内容が伝票情報として記憶される。ロット情報データ302は、ピッキングリスト出力装置110から出力されたピッキングリストを利用して作業者がバーコード読み取りしたロット情報が記憶される。ロット情報に関する詳細は後述する。
商品マスタ303は、本システムで取り扱う商品のマスタデータが記憶されている。商品マスタに関する詳細は後述する。
得意先マスタ304は、本システムで取り扱う顧客である得意先に関するマスタデータが記憶されている。得意先マスタに関する詳細は後述する。
図4は、本発明の実施形態における伝票入力画面の一例を示す図である。
【0021】
伝票入力画面400は、伝票入力端末101の画面に表示される。書誌事項として起票日401、売上日402、伝票No.403、得意先404、得意先名405、担当406などが入力される。 起票日401は、伝票が起票された日が入力される。売上日402は商品が売上計上される日が入力される。これらは手入力してもよいし、システムで自動的に入力されてもよい。
【0022】
伝票No.403はこの伝票を一意に特定できる番号で、ピッキングリストにも出力されるようになっている。帳票の種類により、伝票Noや伝票番号と表示されるが同じものである。
得意先404と得意先名405は得意先マスタ304に記憶されている内容である。担当406は、業務内容に応じて自由に利用することのできる欄である。
【0023】
受注した内容は、411から417までの領域に入力する。行411には行の通番が振られる。商品CD412に商品コードを入力すると、商品マスタ303より検索され商品名称413に商品名称が表示される。
【0024】
数量414には、受注した数量を入力する。売上単価415は商品マスタ303に記憶されており、入力された数量と売上単価から売上金額416が計算され表示される。
合計417には、伝票に入力された商品の売上金額の合計が表示される。
図5は、本発明の実施形態における商品マスタの一例を示す図である。
【0025】
商品マスタ303は、商品コード(CD)501、商品名502、仕入単価503、販売単価504、数量505、梱包単位506、トレース507の項目から構成されている。
数量505は、梱包された中にいくつ商品が入っているかが記憶されており、梱包単位506は、どの単位で梱包されているかが記憶されている。
【0026】
例えば商品コード101のコニタン針(小)は、1本単位で梱包されていることがわかる。また、商品コード201のコニタン6バネ2本組は、1セットあたりの数量が10で梱包されていることがわかる。
また、トレース507は、該当商品がトレースの対象になっているかをトレースの「有」「無」として記憶している。
図6は、本発明の実施形態における得意先マスタの一例を示す図である。
【0027】
得意先マスタ304は、得意先コード601、得意先名602、郵便番号603、住所604、電話番号605の項目から構成されている。伝票入力する際に、得意先コードをキーに必要な項目が入力される。
図7は、本発明の実施形態におけるピッキングリストの一例を示す図である。
ピッキングリスト700は、伝票入力端末101により伝票入力された後に、ピッキングリスト出力装置によって出力される。
出力されたピッキングリストを利用して、作業者は納品のためのピッキング作業を行うことになる。
【0028】
伝票番号701、売上日付702、得意先703、得意先名称704、商品コード711、商品名712、数量713、トレース714、バーコード720が記載されている。
【0029】
バーコード720は、バーコードリーダ103で読み取られることで伝票番号が特定されることになっている。ピッキングリストの内容を記憶しておくことも可能である。
その他の明細情報はピッキングの作業者がどの商品をピッキングするのかを指示するために表示されている。
【0030】
トレース714に記載されている内容は、入力された商品コードを基に商品マスタから検索された内容である。ピッキング作業は商品に貼付されたロット情報を読み取ることで行われる。ロット情報について、図11を用いて説明する。
図11は、本発明の実施形態におけるロット情報の一例を示す図である。
作業者はピッキングリストのバーコードを読み取ることで、対象の伝票番号を特定してから、商品のロット情報の読み取りを開始する。
【0031】
ロット情報1102〜1104は、ピッキング対象1101の商品にそれぞれ貼付されている。基本的には、1つのピッキング対象に対して1つのロット情報が貼付されている。
【0032】
一例としてロット情報1102について説明する。ロット情報1102には、バーコード1111、表示項目1112として、商品コード1113、商品名1114、ロットNO1115、使用期限1116、数量1117、梱包単位1118が記載されている。また、対応する表示内容1119が表示されている。
【0033】
これら表示項目1112と表示内容1119に記載されている内容が、バーコード1111に記憶されている。このバーコードをバーコードリーダ103に読み取ることで、ロット情報データとして記憶する。ロット情報データについては図12を用いて説明する。
図12は、本実施形態におけるロット情報データの一例を示す図である。
【0034】
ロット情報データ302は、ピッキングリストにより特定された伝票に記憶された商品のロット情報を、ピッキング作業の際に商品に貼付されたバーコードで読み取ることにより記憶したデータである。
商品コード1201、ロットNO1203、使用期限1204、伝票NO1205、数量1206、梱包単位1207、売上日1208が記憶される。
【0035】
ピッキングリストにより特定された伝票NO1205をキーに、売上日1208が特定される。それ以外の情報は、ピッキング対象の商品に貼付されたロット情報から読み取った内容であり、1回の読み取りに対して1行で表示されるようになっている。
【0036】
ここで商品コード102は、ピッキングリストに数量5とあったので、1211に示すように5回バーコードで読み取られたことを示す。またその際のロットNOは全て「2222」だったことがわかる。
【0037】
また、商品コード201は、ピッキングリストに数量「10」とあったので、梱包単位10セットをピッキングすることになる。ここで、1213と1214を見ればわかるように、ロットNO「8888」を6セット、ロットNO「9999」を4セット、合計で10セットピッキングしたことがわかる。
このように同じ商品コードであってもロットNOが違う場合は、別の商品として扱うことが可能となる。
【0038】
伝票の一例を図8〜10を用いて説明する。図8〜10は複写式の伝票であり、売上伝票800、納品書900、受領書1000の3枚組となっている。これは、業務に応じて複写枚数を増やすことも減らすことも可能である。また、同じ内容を印刷することが可能であれば、特に複写式である必要もない。
図8は、本発明の実施形態における売上伝票の一例を示す図である。
売上伝票800は、伝票入力端末101にて入力された伝票情報に、ピッキングの際に読み取った商品のロット情報を付加して出力した伝票である。
書誌事項として、得意先住所801、得意先名称802、伝票の発行者803が記載されている。
【0039】
伝票入力端末103によって入力された伝票情報から生成される項目は、商品CD811、商品名812、数量813、売上日817、担当818、伝票番号819、合計820として表示されている。バーコード821は、ピッキングリスト700に付されたものと同じものである。
ロット情報データ302により付加されたデータは、ロットNo.814、使用期限815、内訳数816である。
【0040】
例えば商品CD101の「コニタン針(小)」は、数量「5本」受注し、ロットNO.「1111」で使用期限「2020.01」のものを5回ピッキングし、合計5つ納品したことを示す。内訳数816は梱包の中身を含む全ての数を示している。
【0041】
また商品CD201の「コニタン6バネ2本組」は、数量「10セット」受注し、ロットNo.「8888」のものを6回ピッキングし、「9999」のものを4回ピッキングし、内訳として60と40で合計100つ納品することを示す。ピッキングする回数は、数量813に書かれている数と同じ回数となる。
図9は、本発明の実施形態における納品書伝票の一例を示す図である。
記載された内容は、売上伝票800とほぼ同一なので説明は省略する。
図10は、本発明の実施形態における受領書伝票の一例を示す図である。
【0042】
記載された内容は、売上伝票800とほぼ同一なので説明は省略する。売上伝票は販売者側が保存しておくのに対し、通常、納品書900や受領書1000は顧客への商品の納品に対して添付される。
図13は、本発明の実施形態における伝票管理システムを利用した業務の流れを説明する図である。
【0043】
まず、ステップS1301において、受注した内容に伴い、売上伝票の入力が行われる。入力された内容は、伝票データとして管理サーバ104のデータベースに保存される。また、その後、ステップS1302にてピッキングリスト出力処理が行われる。
【0044】
ピッキングリスト出力処理の詳細について図14にて説明する。なお、伝票の入力は人が行ってもよいし、EDIなどのシステムを利用し、電子的に入力が行われてもよい。
【0045】
管理端末102では、ステップS1302にて出力されたピッキングリストを用いてステップS1303にてトレース入力を行う。トレース入力では、まずピッキングリストのバーコードを読み取ることで伝票番号の特定を行う。その後、特定された伝票に記載された商品のピッキングが作業者により行われるが、その際に読み取られたロット情報をロット情報データに書き込みを行う。
【0046】
トレース入力が完了すると、ステップS1304では、売上伝票/納品書生成処理を行う。この処理には、受領書の生成も含まれる。売上伝票/納品書生成処理の詳細については図15にて説明する。
【0047】
そしてステップS1305において売上伝票/納品書出力を伝票出力装置に対して行う。このとき、複写式の伝票であれば、1か所の出力装置に印刷することになるが、売上伝票を必要とする場所と納品書を必要とする場所が異なる可能性がある。
【0048】
例えば、売上伝票は伝票入力端末のオペレータが必要で、納品書伝票はピッキング作業をしている人が必要だというケースなどである。そのような場合、伝票を印刷する際に、売上伝票は、伝票入力端末101に接続された伝票出力装置112(または近くに設置された伝票出力装置)に出力する。また、納品書伝票は、トレース作業の入力に利用した管理端末102に接続された伝票出力装置111(または近くに設置された伝票出力装置)に出力すればよい。
【0049】
また、出力のタイミングについて、本実施形態では、図16に示すように全ての商品のピッキングが終了したら印刷実行が指示できるようになっているが、全てのピッキングが完了したらその時点で自動的に伝票が出力されるようにしてもよい。これにより、ピッキング作業者は伝票の発行について意識することなくピッキング作業を行うことができる。
【0050】
図14は、本発明の実施形態におけるピッキングリスト出力処理の一例を示すフローチャートである。図13のS1302のピッキングリスト出力処理に対応する。
【0051】
まずステップS1401で入力された伝票データを取得する。次にステップS1402で、伝票データに含まれる商品を特定し、商品マスタ303から特定した商品の梱包単位506を取得し、ステップS1403でトレース724の有無を取得し、ステップS1404でピッキングリストを出力して処理を終了する。
【0052】
図15は、本発明の実施形態における売上伝票/納品書生成処理の一例を示すフローチャートである。図13のS1304の売上伝票/納品書生成処理に対応する。
【0053】
まずステップS1501で伝票データより該当する伝票番号に対応する伝票データを取得する。次に、伝票に含まれる商品のトレース状態を確認するために、ステップS1502にてロット情報データ302よりロット情報データを取得する。
【0054】
ステップS1503にて伝票に記載された全ての商品がロット情報データに存在するか確認し、(すなわちピッキングが完了しているか)、全商品が確認できるまでロット情報の確認を繰り返す。
【0055】
一方、全商品確認が完了したらステップS1504にて伝票データの生成を行う。伝票データを生成する場合、1つの商品コードに対して同一のロットNOでピッキングされた場合は、1行に記載する。
しかし、1つの商品コードに対して、複数のロットNOでピッキングされた場合は、ロットNOの分だけ行を追加して記載する。
【0056】
伝票番号155を例にして説明すると、図4の伝票入力画面400や図7のピッキングリスト700では、商品CD201の「コニタン6バネ2本組」が数量「10」として1行で表示されている。
【0057】
これに対して、図8の売上伝票800では、商品CD210の「コニタン6バネ2本組」が2つのロットNOでピッキングされているので、2行分記載されていることがわかる。
これにより、薬事法などのトレースに柔軟に対応することが可能となる。
図16は、本発明の実施形態における伝票発行画面の一例を示す図である。
伝票発行画面1600は、ロット情報ファイルの蓄積に合わせて自動で更新され、管理サーバ104や管理端末102で表示することが可能となっている。
【0058】
伝票No.1602をキーに該当する伝票の商品がピッキング済かどうかを確認することができる。ここで、ピッキング1605が済となっている伝票については印刷することができることを示す。
【0059】
備考欄1621には、印刷可能な旨のメッセージを表示したり、ピッキングが未完了の伝票が選択された場合にはピッキングが完了していない商品CDを表示したりすることも可能である。
【0060】
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0061】
また、本発明におけるプログラムは、本発明に示すフローチャートの処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムであり、本発明の記憶媒体はコンピュータが実行可能なプログラムが記憶されている。なお、本発明におけるプログラムは各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
【0062】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0063】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0064】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク、ソリッドステートドライブ等を用いることができる。
【0065】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0066】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0067】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0068】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0069】
201 CPU
202 RAM
203 プログラムROM
204 データROM
205 KBC
206 DC
207 MC
208 UBS I/F
220 NW I/F
【技術分野】
【0001】
本発明は、納品物のロット情報の伝票出力を管理する伝票管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、販売管理システムにおいては、受注した内容を元に伝票入力した後、売上伝票や納品書が複写式伝票として出力されている。その後、出力された伝票を参照しながら倉庫の棚などから製品を取り出すピッキング作業を行っている。
【0003】
近年、薬や製品の安全,安心を確保するという観点から、薬や製品の品質や製造工程の履歴等を確認したいという要望が、多くの消費者や小売事業者等から製造業者や仲介業者の元へ寄せられている。このような要望は、薬や製品の製造する工程で使用した原料や工程条件などの履歴を残し、この履歴をいつでも遡って追跡できるように管理することによって実現可能となる。このような追跡管理の仕組みを、一般に、トレーサビリティシステムと称している。トレーザビリティに関しては薬事法でも義務付けられており、特に薬事法の営業を受ける製品の販売管理では対応する必要がある。
【0004】
特許文献1においては、包装時に各製造ラインのロット単位ごと生産された製品の小分け作業を行い小分けした各製品の各々に通し番号からなる顧客の問い合わせ用の品質保証番号を付与し製品の情報管理を行い、製品の品質確認およびリコールの問題を解決することが可能な品質確認方法について提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−132868号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のシステムでは出力された伝票などに基づいて、倉庫の棚などから製品を取り出すピッキング作業を行うため、製品をピッキングする時に分かるロット単位ごとの通し番号などの情報を売上伝票や納品書に記載することができず、消費者や小売事業者が使用期限などを調べる場合には、製品に付したロット情報などから調べるしかなかった。
そこで本発明は、納品される製品のロット情報が記載された伝票の出力を管理可能な伝票管理システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
伝票入力端末により入力された伝票情報を記憶する伝票情報記憶手段と、入力された伝票を特定可能な識別情報が付加されたピッキングリストを出力するピッキングリスト出力手段と、ピッキングリストにより特定された伝票に含まれる商品に付されたロット情報を取得するロット情報取得手段と、取得したロット情報を前記ピッキングリストにより特定された伝票と関連付けて記憶するロット情報記憶手段と、ロット情報記憶手段により記憶されたロット情報を、伝票入力端末により入力された伝票情報へ付加した伝票を生成する伝票生成手段を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、納品される製品のロット情報が記載された伝票の出力を管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態における伝票管理システムのシステム構成図である。
【図2】本発明の実施形態における情報処理装置のハードウェア構成図である。
【図3】本発明の実施形態におけるデータベースの構成を示す図である。
【図4】本発明の実施形態における伝票入力画面の一例を示す図である。
【図5】本実施形態における商品マスタの一例を示す図である。
【図6】本実施形態における商品マスタの一例を示す図である。
【図7】本実施形態におけるピッキングリストの一例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態における売上伝票の一例を示す図である。
【図9】本発明の実施形態における納品書伝票の一例を示す図である。
【図10】本発明の実施形態における受領書伝票の一例を示す図である。
【図11】本実施形態におけるロット情報の一例を示す図である。
【図12】本実施形態におけるロット情報データの一例を示す図である。
【図13】本発明の実施形態における伝票管理システムを利用した業務の流れを説明する図である。
【図14】本発明の実施形態におけるピッキングリスト出力処理の一例を示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施形態における売上伝票/納品書生成処理の一例を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施形態における伝票発行画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態における伝票管理システムのシステム構成図である。
伝票入力端末101、管理端末102、管理サーバ104、伝票出力装置111、112が通信ネットワーク500を介して通信可能な状態で接続されている。
【0011】
伝票入力端末101は、顧客より受注した内容を伝票入力する端末である。伝票出力装置112は、伝票入力端末101の近傍に設置されている。図では、直接接続されているようになっているが、ネットワーク500を介して接続することも可能である。その場合は、他の情報処理装置からも利用することが可能である。
【0012】
ピッキングリスト出力装置110は、伝票入力端末101により入力された伝票よりピッキングリストを出力可能な出力装置である。ピッキングリストとは後述するが、受注した商品を納品するためのピッキングの内容を指示するために用いられる。
【0013】
管理端末102は、ピッキングリストに記載されている商品のトレースや伝票の発行を管理する端末である。バーコードリーダ103と接続されており、ピッキングリストや商品のロット情報などに付されているバーコードを読み取ることができる。
【0014】
本実施形態では、バーコードを利用したシステムについて説明するが、個別認識ができるものであればQRコードであっても、ICタグであっても構わない。またバーコードリーダを接続する情報処理装置は、伝票入力端末101でも管理サーバ104でもよく、管理サーバのデータベースに書き込みか可能であれば、無線などで直接ネットワーク500に接続されていても構わない。
管理サーバ104は、伝票管理システム全体を管理するように構成されている。詳細については後述する。
【0015】
図2は、本発明の実施形態における情報処理装置のハードウェア構成図である。伝票入力端末101および管理端末102および管理サーバ104として適用可能である
プログラム用ROM203に記憶されたプログラムに基づいてシステムバス200に接続された各デバイスを制御し、情報処理装置全体を統括制御する。
また、データ用ROM204には各種データが記憶される。202はRAMで、CPU201の主メモリ,ワークエリア等として機能する。
【0016】
205はキーボードコントローラ(KBC)で、キーボード(KB)209や図示しない、例えばマウスなどのポインティングデバイスからの入力を制御する。206はディスプレイコントローラ(DC)で、ディスプレイ210の表示を制御する。なお、ディスプレイはCRTであってもLCD等のその他の形式の表示装置であってもよい。
207はメモリコントローラ(MC)で、ハードディスク(HD)211とのアクセスを制御する。
【0017】
208は周辺機器接続インタフェース(USB I/F)で、バーコードリーダ212や可搬型記憶媒体や、図示しない可搬型記憶媒体やその他の周辺機器とのアクセスを制御する。
【0018】
220はネットワークインタフェース(NW I/F)で、ネットワーク500を介して出力装置230との通信を制御する。出力装置230とは、ピッキングリスト出力装置110、伝票出力装置111、伝票出力装置112総称であり、どの出力装置が接続されても構わない。
【0019】
図3は、本発明の実施形態におけるデータベースの構成を示す図である。データベース300は、管理サーバのハードディスクに記憶可能である。伝票データ301、ロット情報データ302、商品マスタ303、得意先マスタ304から構成されている。必要に応じてこれ以外にもデータベースを持つことも可能である。
【0020】
伝票データ301は、伝票入力端末101にて入力された内容が伝票情報として記憶される。ロット情報データ302は、ピッキングリスト出力装置110から出力されたピッキングリストを利用して作業者がバーコード読み取りしたロット情報が記憶される。ロット情報に関する詳細は後述する。
商品マスタ303は、本システムで取り扱う商品のマスタデータが記憶されている。商品マスタに関する詳細は後述する。
得意先マスタ304は、本システムで取り扱う顧客である得意先に関するマスタデータが記憶されている。得意先マスタに関する詳細は後述する。
図4は、本発明の実施形態における伝票入力画面の一例を示す図である。
【0021】
伝票入力画面400は、伝票入力端末101の画面に表示される。書誌事項として起票日401、売上日402、伝票No.403、得意先404、得意先名405、担当406などが入力される。 起票日401は、伝票が起票された日が入力される。売上日402は商品が売上計上される日が入力される。これらは手入力してもよいし、システムで自動的に入力されてもよい。
【0022】
伝票No.403はこの伝票を一意に特定できる番号で、ピッキングリストにも出力されるようになっている。帳票の種類により、伝票Noや伝票番号と表示されるが同じものである。
得意先404と得意先名405は得意先マスタ304に記憶されている内容である。担当406は、業務内容に応じて自由に利用することのできる欄である。
【0023】
受注した内容は、411から417までの領域に入力する。行411には行の通番が振られる。商品CD412に商品コードを入力すると、商品マスタ303より検索され商品名称413に商品名称が表示される。
【0024】
数量414には、受注した数量を入力する。売上単価415は商品マスタ303に記憶されており、入力された数量と売上単価から売上金額416が計算され表示される。
合計417には、伝票に入力された商品の売上金額の合計が表示される。
図5は、本発明の実施形態における商品マスタの一例を示す図である。
【0025】
商品マスタ303は、商品コード(CD)501、商品名502、仕入単価503、販売単価504、数量505、梱包単位506、トレース507の項目から構成されている。
数量505は、梱包された中にいくつ商品が入っているかが記憶されており、梱包単位506は、どの単位で梱包されているかが記憶されている。
【0026】
例えば商品コード101のコニタン針(小)は、1本単位で梱包されていることがわかる。また、商品コード201のコニタン6バネ2本組は、1セットあたりの数量が10で梱包されていることがわかる。
また、トレース507は、該当商品がトレースの対象になっているかをトレースの「有」「無」として記憶している。
図6は、本発明の実施形態における得意先マスタの一例を示す図である。
【0027】
得意先マスタ304は、得意先コード601、得意先名602、郵便番号603、住所604、電話番号605の項目から構成されている。伝票入力する際に、得意先コードをキーに必要な項目が入力される。
図7は、本発明の実施形態におけるピッキングリストの一例を示す図である。
ピッキングリスト700は、伝票入力端末101により伝票入力された後に、ピッキングリスト出力装置によって出力される。
出力されたピッキングリストを利用して、作業者は納品のためのピッキング作業を行うことになる。
【0028】
伝票番号701、売上日付702、得意先703、得意先名称704、商品コード711、商品名712、数量713、トレース714、バーコード720が記載されている。
【0029】
バーコード720は、バーコードリーダ103で読み取られることで伝票番号が特定されることになっている。ピッキングリストの内容を記憶しておくことも可能である。
その他の明細情報はピッキングの作業者がどの商品をピッキングするのかを指示するために表示されている。
【0030】
トレース714に記載されている内容は、入力された商品コードを基に商品マスタから検索された内容である。ピッキング作業は商品に貼付されたロット情報を読み取ることで行われる。ロット情報について、図11を用いて説明する。
図11は、本発明の実施形態におけるロット情報の一例を示す図である。
作業者はピッキングリストのバーコードを読み取ることで、対象の伝票番号を特定してから、商品のロット情報の読み取りを開始する。
【0031】
ロット情報1102〜1104は、ピッキング対象1101の商品にそれぞれ貼付されている。基本的には、1つのピッキング対象に対して1つのロット情報が貼付されている。
【0032】
一例としてロット情報1102について説明する。ロット情報1102には、バーコード1111、表示項目1112として、商品コード1113、商品名1114、ロットNO1115、使用期限1116、数量1117、梱包単位1118が記載されている。また、対応する表示内容1119が表示されている。
【0033】
これら表示項目1112と表示内容1119に記載されている内容が、バーコード1111に記憶されている。このバーコードをバーコードリーダ103に読み取ることで、ロット情報データとして記憶する。ロット情報データについては図12を用いて説明する。
図12は、本実施形態におけるロット情報データの一例を示す図である。
【0034】
ロット情報データ302は、ピッキングリストにより特定された伝票に記憶された商品のロット情報を、ピッキング作業の際に商品に貼付されたバーコードで読み取ることにより記憶したデータである。
商品コード1201、ロットNO1203、使用期限1204、伝票NO1205、数量1206、梱包単位1207、売上日1208が記憶される。
【0035】
ピッキングリストにより特定された伝票NO1205をキーに、売上日1208が特定される。それ以外の情報は、ピッキング対象の商品に貼付されたロット情報から読み取った内容であり、1回の読み取りに対して1行で表示されるようになっている。
【0036】
ここで商品コード102は、ピッキングリストに数量5とあったので、1211に示すように5回バーコードで読み取られたことを示す。またその際のロットNOは全て「2222」だったことがわかる。
【0037】
また、商品コード201は、ピッキングリストに数量「10」とあったので、梱包単位10セットをピッキングすることになる。ここで、1213と1214を見ればわかるように、ロットNO「8888」を6セット、ロットNO「9999」を4セット、合計で10セットピッキングしたことがわかる。
このように同じ商品コードであってもロットNOが違う場合は、別の商品として扱うことが可能となる。
【0038】
伝票の一例を図8〜10を用いて説明する。図8〜10は複写式の伝票であり、売上伝票800、納品書900、受領書1000の3枚組となっている。これは、業務に応じて複写枚数を増やすことも減らすことも可能である。また、同じ内容を印刷することが可能であれば、特に複写式である必要もない。
図8は、本発明の実施形態における売上伝票の一例を示す図である。
売上伝票800は、伝票入力端末101にて入力された伝票情報に、ピッキングの際に読み取った商品のロット情報を付加して出力した伝票である。
書誌事項として、得意先住所801、得意先名称802、伝票の発行者803が記載されている。
【0039】
伝票入力端末103によって入力された伝票情報から生成される項目は、商品CD811、商品名812、数量813、売上日817、担当818、伝票番号819、合計820として表示されている。バーコード821は、ピッキングリスト700に付されたものと同じものである。
ロット情報データ302により付加されたデータは、ロットNo.814、使用期限815、内訳数816である。
【0040】
例えば商品CD101の「コニタン針(小)」は、数量「5本」受注し、ロットNO.「1111」で使用期限「2020.01」のものを5回ピッキングし、合計5つ納品したことを示す。内訳数816は梱包の中身を含む全ての数を示している。
【0041】
また商品CD201の「コニタン6バネ2本組」は、数量「10セット」受注し、ロットNo.「8888」のものを6回ピッキングし、「9999」のものを4回ピッキングし、内訳として60と40で合計100つ納品することを示す。ピッキングする回数は、数量813に書かれている数と同じ回数となる。
図9は、本発明の実施形態における納品書伝票の一例を示す図である。
記載された内容は、売上伝票800とほぼ同一なので説明は省略する。
図10は、本発明の実施形態における受領書伝票の一例を示す図である。
【0042】
記載された内容は、売上伝票800とほぼ同一なので説明は省略する。売上伝票は販売者側が保存しておくのに対し、通常、納品書900や受領書1000は顧客への商品の納品に対して添付される。
図13は、本発明の実施形態における伝票管理システムを利用した業務の流れを説明する図である。
【0043】
まず、ステップS1301において、受注した内容に伴い、売上伝票の入力が行われる。入力された内容は、伝票データとして管理サーバ104のデータベースに保存される。また、その後、ステップS1302にてピッキングリスト出力処理が行われる。
【0044】
ピッキングリスト出力処理の詳細について図14にて説明する。なお、伝票の入力は人が行ってもよいし、EDIなどのシステムを利用し、電子的に入力が行われてもよい。
【0045】
管理端末102では、ステップS1302にて出力されたピッキングリストを用いてステップS1303にてトレース入力を行う。トレース入力では、まずピッキングリストのバーコードを読み取ることで伝票番号の特定を行う。その後、特定された伝票に記載された商品のピッキングが作業者により行われるが、その際に読み取られたロット情報をロット情報データに書き込みを行う。
【0046】
トレース入力が完了すると、ステップS1304では、売上伝票/納品書生成処理を行う。この処理には、受領書の生成も含まれる。売上伝票/納品書生成処理の詳細については図15にて説明する。
【0047】
そしてステップS1305において売上伝票/納品書出力を伝票出力装置に対して行う。このとき、複写式の伝票であれば、1か所の出力装置に印刷することになるが、売上伝票を必要とする場所と納品書を必要とする場所が異なる可能性がある。
【0048】
例えば、売上伝票は伝票入力端末のオペレータが必要で、納品書伝票はピッキング作業をしている人が必要だというケースなどである。そのような場合、伝票を印刷する際に、売上伝票は、伝票入力端末101に接続された伝票出力装置112(または近くに設置された伝票出力装置)に出力する。また、納品書伝票は、トレース作業の入力に利用した管理端末102に接続された伝票出力装置111(または近くに設置された伝票出力装置)に出力すればよい。
【0049】
また、出力のタイミングについて、本実施形態では、図16に示すように全ての商品のピッキングが終了したら印刷実行が指示できるようになっているが、全てのピッキングが完了したらその時点で自動的に伝票が出力されるようにしてもよい。これにより、ピッキング作業者は伝票の発行について意識することなくピッキング作業を行うことができる。
【0050】
図14は、本発明の実施形態におけるピッキングリスト出力処理の一例を示すフローチャートである。図13のS1302のピッキングリスト出力処理に対応する。
【0051】
まずステップS1401で入力された伝票データを取得する。次にステップS1402で、伝票データに含まれる商品を特定し、商品マスタ303から特定した商品の梱包単位506を取得し、ステップS1403でトレース724の有無を取得し、ステップS1404でピッキングリストを出力して処理を終了する。
【0052】
図15は、本発明の実施形態における売上伝票/納品書生成処理の一例を示すフローチャートである。図13のS1304の売上伝票/納品書生成処理に対応する。
【0053】
まずステップS1501で伝票データより該当する伝票番号に対応する伝票データを取得する。次に、伝票に含まれる商品のトレース状態を確認するために、ステップS1502にてロット情報データ302よりロット情報データを取得する。
【0054】
ステップS1503にて伝票に記載された全ての商品がロット情報データに存在するか確認し、(すなわちピッキングが完了しているか)、全商品が確認できるまでロット情報の確認を繰り返す。
【0055】
一方、全商品確認が完了したらステップS1504にて伝票データの生成を行う。伝票データを生成する場合、1つの商品コードに対して同一のロットNOでピッキングされた場合は、1行に記載する。
しかし、1つの商品コードに対して、複数のロットNOでピッキングされた場合は、ロットNOの分だけ行を追加して記載する。
【0056】
伝票番号155を例にして説明すると、図4の伝票入力画面400や図7のピッキングリスト700では、商品CD201の「コニタン6バネ2本組」が数量「10」として1行で表示されている。
【0057】
これに対して、図8の売上伝票800では、商品CD210の「コニタン6バネ2本組」が2つのロットNOでピッキングされているので、2行分記載されていることがわかる。
これにより、薬事法などのトレースに柔軟に対応することが可能となる。
図16は、本発明の実施形態における伝票発行画面の一例を示す図である。
伝票発行画面1600は、ロット情報ファイルの蓄積に合わせて自動で更新され、管理サーバ104や管理端末102で表示することが可能となっている。
【0058】
伝票No.1602をキーに該当する伝票の商品がピッキング済かどうかを確認することができる。ここで、ピッキング1605が済となっている伝票については印刷することができることを示す。
【0059】
備考欄1621には、印刷可能な旨のメッセージを表示したり、ピッキングが未完了の伝票が選択された場合にはピッキングが完了していない商品CDを表示したりすることも可能である。
【0060】
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0061】
また、本発明におけるプログラムは、本発明に示すフローチャートの処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムであり、本発明の記憶媒体はコンピュータが実行可能なプログラムが記憶されている。なお、本発明におけるプログラムは各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
【0062】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0063】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0064】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク、ソリッドステートドライブ等を用いることができる。
【0065】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0066】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0067】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0068】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0069】
201 CPU
202 RAM
203 プログラムROM
204 データROM
205 KBC
206 DC
207 MC
208 UBS I/F
220 NW I/F
【特許請求の範囲】
【請求項1】
伝票の入力を行う伝票入力端末および前記入力された伝票情報に対応した伝票出力可能な伝票出力装置および管理サーバ装置とからなる伝票管理システムにおいて、
前記伝票入力端末により入力された伝票情報を記憶する伝票情報記憶手段と、
前記入力された伝票を特定可能な識別情報が付加されたピッキングリストを出力するピッキングリスト出力手段と、
前記ピッキングリストにより特定された伝票に含まれる商品に付されたロット情報を取得するロット情報取得手段と、
前記取得したロット情報を前記ピッキングリストにより特定された伝票と関連付けて記憶するロット情報記憶手段と、
前記ロット情報記憶手段により記憶されたロット情報を、前記伝票入力端末により入力された伝票情報へ付加した伝票を生成する伝票生成手段と、を有することを特徴とする伝票管理システム。
【請求項2】
前記伝票生成手段により生成された伝票を出力する伝票出力手段を更に有し、
前記伝票出力手段は、前記ピンキングリストに記載された商品に対応するロット情報の読み取りが完了した時点で開始することを特徴とする伝票管理システム。
【請求項3】
前記伝票は、売上伝票と納品書伝票とからなっており、
前記伝票出力手段は、売上伝票を伝票入力端末に接続された伝票出力装置へ、納品伝票は管理サーバに接続された伝票出力装置から出力することを特徴とする請求項2に記載の伝票管理システム。
【請求項4】
前記伝票生成手段は、同一の商品であってもロット番号が異なる場合には、伝票の列を分けて出力することを特徴とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の伝票管理システム。
【請求項5】
伝票の入力を行う伝票入力端末および前記入力された伝票情報に対応した伝票出力可能な伝票出力装置および管理サーバ装置とからなる伝票管理システムの制御方法において、
前記伝票入力端末により入力された伝票情報を記憶する伝票情報記憶ステップと、
前記入力された伝票を特定可能な識別情報が付加されたピッキングリストを出力するピッキングリスト出力ステップと、
前記ピッキングリストにより特定された伝票に含まれる商品に付されたロット情報を取得するロット情報取得ステップと、
前記取得したロット情報を前記ピッキングリストにより特定された伝票と関連付けて記憶するロット情報記憶ステップと、
前記ロット情報記憶手段により記憶されたロット情報を、前記伝票入力端末により入力された伝票情報へ付加した伝票を生成する伝票生成ステップと、を有することを特徴とする伝票管理システムの制御方法。
【請求項6】
コンピュータに請求項6に記載の伝票管理システムの制御方法を実行されるためのプログラム。
【請求項7】
請求項6に記載のプログラムを格納することを特徴とするコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
【請求項1】
伝票の入力を行う伝票入力端末および前記入力された伝票情報に対応した伝票出力可能な伝票出力装置および管理サーバ装置とからなる伝票管理システムにおいて、
前記伝票入力端末により入力された伝票情報を記憶する伝票情報記憶手段と、
前記入力された伝票を特定可能な識別情報が付加されたピッキングリストを出力するピッキングリスト出力手段と、
前記ピッキングリストにより特定された伝票に含まれる商品に付されたロット情報を取得するロット情報取得手段と、
前記取得したロット情報を前記ピッキングリストにより特定された伝票と関連付けて記憶するロット情報記憶手段と、
前記ロット情報記憶手段により記憶されたロット情報を、前記伝票入力端末により入力された伝票情報へ付加した伝票を生成する伝票生成手段と、を有することを特徴とする伝票管理システム。
【請求項2】
前記伝票生成手段により生成された伝票を出力する伝票出力手段を更に有し、
前記伝票出力手段は、前記ピンキングリストに記載された商品に対応するロット情報の読み取りが完了した時点で開始することを特徴とする伝票管理システム。
【請求項3】
前記伝票は、売上伝票と納品書伝票とからなっており、
前記伝票出力手段は、売上伝票を伝票入力端末に接続された伝票出力装置へ、納品伝票は管理サーバに接続された伝票出力装置から出力することを特徴とする請求項2に記載の伝票管理システム。
【請求項4】
前記伝票生成手段は、同一の商品であってもロット番号が異なる場合には、伝票の列を分けて出力することを特徴とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の伝票管理システム。
【請求項5】
伝票の入力を行う伝票入力端末および前記入力された伝票情報に対応した伝票出力可能な伝票出力装置および管理サーバ装置とからなる伝票管理システムの制御方法において、
前記伝票入力端末により入力された伝票情報を記憶する伝票情報記憶ステップと、
前記入力された伝票を特定可能な識別情報が付加されたピッキングリストを出力するピッキングリスト出力ステップと、
前記ピッキングリストにより特定された伝票に含まれる商品に付されたロット情報を取得するロット情報取得ステップと、
前記取得したロット情報を前記ピッキングリストにより特定された伝票と関連付けて記憶するロット情報記憶ステップと、
前記ロット情報記憶手段により記憶されたロット情報を、前記伝票入力端末により入力された伝票情報へ付加した伝票を生成する伝票生成ステップと、を有することを特徴とする伝票管理システムの制御方法。
【請求項6】
コンピュータに請求項6に記載の伝票管理システムの制御方法を実行されるためのプログラム。
【請求項7】
請求項6に記載のプログラムを格納することを特徴とするコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2012−14409(P2012−14409A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−149984(P2010−149984)
【出願日】平成22年6月30日(2010.6.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(301015956)キヤノンソフトウェア株式会社 (364)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月30日(2010.6.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(301015956)キヤノンソフトウェア株式会社 (364)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]