伸縮清涼織物
【課題】ソフトで爽やかな清涼感と、適度な膨らみ感があり、高級感のある控えめの光沢、麻調の杢調異繊度外観とドライ感を有し、発色性に優れ、ムレ感や静電気の発生の少ない快適な着用感と高級感に富んだ、伸縮清涼織物を提供する。
【解決手段】熱収縮性の異なる２つのポリエステル系重合体を複合紡糸したポリエステル系複合繊維のフィラメント糸と、以下に示すＲ率が８％以下のセルロース系フィラメント糸とが仮撚加工されてなる仮撚スラブ加工糸を用いた伸縮清涼織物である。Ｒ率は、試料約２０ｇを採り、その標準状態の質量及び絶乾質量を量り、〔式〕Ｒ（％）＝［（ｍ−ｍ’）／ｍ’］×１００によって算出し、小数点以下２桁を四捨五入して得る。ここで、ｍは試料の標準状態の質量（ｇ）、ｍ’は試料の絶乾質量（ｇ）である。なお、標準状態の質量は、予備乾燥（試料を相対湿度１０〜２５％、温度５０℃を超えない環境で恒量にすること）した後、標準状態（温度２０±２℃、相対湿度６５±４％）の試験室に放置し、恒量になった状態の質量である。絶乾質量は、試料を温度１０５±２℃の熱風乾燥機中に放置して恒量になった状態の質量である。
【解決手段】熱収縮性の異なる２つのポリエステル系重合体を複合紡糸したポリエステル系複合繊維のフィラメント糸と、以下に示すＲ率が８％以下のセルロース系フィラメント糸とが仮撚加工されてなる仮撚スラブ加工糸を用いた伸縮清涼織物である。Ｒ率は、試料約２０ｇを採り、その標準状態の質量及び絶乾質量を量り、〔式〕Ｒ（％）＝［（ｍ−ｍ’）／ｍ’］×１００によって算出し、小数点以下２桁を四捨五入して得る。ここで、ｍは試料の標準状態の質量（ｇ）、ｍ’は試料の絶乾質量（ｇ）である。なお、標準状態の質量は、予備乾燥（試料を相対湿度１０〜２５％、温度５０℃を超えない環境で恒量にすること）した後、標準状態（温度２０±２℃、相対湿度６５±４％）の試験室に放置し、恒量になった状態の質量である。絶乾質量は、試料を温度１０５±２℃の熱風乾燥機中に放置して恒量になった状態の質量である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、伸縮性を有する清涼織物に関し、更に詳しくはソフトで爽やかな清涼感と、適度な膨らみ感があり、高級感のある控えめの光沢、麻調の杢調異繊度外観とドライ感を有し、発色性に優れ、ムレ感や静電気の発生の少ない快適な着用感と高級感に富んだ、伸縮清涼織物に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
熱収縮性の異なる２成分のポリエステル系重合体を複合紡糸したポリエステル系複合繊維のフィラメント糸を用いた、伸縮性を有する仮撚スラブ加工糸からなる麻調織物は、伸縮性や張り腰、反発感に優れており、多くの商品開発がなされ上市されている。しかしポリエステル系繊維は石油由来のワキシイな風合い、低吸湿性からくるムレ感や静電気発生、屈折率が高いことからくる金属感のある光沢があり、鮮明な発色性に欠ける等の問題がある。
【０００３】
上記問題を解決する為には熱収縮性の異なる２成分のポリエステル系重合体を複合紡糸したポリエステル系複合繊維と、レーヨンフィラメント糸との仮撚スラブ加工糸を用いることが考えられるが、通常のレーヨンは水膨潤性による収縮が大きく仮撚スラブ加工糸の膨らみ感表現に問題があった。また、湿潤堅牢度が得難い、乾燥速度が遅い等の問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
本発明の目的は上記問題点を解決し、更に、ソフトで爽やかな清涼感と、適度な膨らみ感があり、高級感のある控えめの光沢、麻調の杢調異繊度外観とドライ感を有し、発色性に優れ、ムレ感や静電気の発生の少ない快適な着用感と高級感に富んだ、伸縮清涼織物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明の要旨は、熱収縮性の異なる２つのポリエステル系重合体を複合紡糸したポリエステル系複合繊維のフィラメント糸と、下記に示すＲ率が８％以下のセルロース系フィラメント糸とが仮撚加工されてなる仮撚スラブ加工糸を用いた伸縮清涼織物にある。セルロース系フィラメント糸には、アセテート繊維からなるフィラメント糸が好適である。
【０００６】
ここで、Ｒ率は、試料約２０ｇを採り、その標準状態の質量及び絶乾質量を量り、次の式によって算出し、小数点以下２桁を四捨五入して得られる。
Ｒ（％）＝［（ｍ−ｍ’）／ｍ’］×１００
ｍ ：試料の標準状態の質量（ｇ）
ｍ’：試料の絶乾質量（ｇ）
標準状態の質量は、予備乾燥（試料を相対湿度１０〜２５％、温度５０℃を超えない環境で恒量にすること）した後、標準状態（温度２０±２℃、相対湿度６５±４％）の試験室に放置し、恒量になった状態の質量である。絶乾質量は、試料を温度１０５±２℃の熱風乾燥機中に放置して恒量になった状態の質量である。
【発明の効果】
【０００７】
本発明によれば、ポリエステル系フィラメント糸による仮撚スラブ加工糸の有する石油由来のワキシイな風合い、低吸湿性からくるムレ感や静電気発生、屈折率が高いことからくる金属感のある光沢があり、鮮明な発色性に欠ける等の問題を改善し、従来の麻調織物では表現できなかった、ソフトで爽やかな清涼感と、適度な膨らみ感、高級感のある控えめの光沢、麻調の杢調異繊度外観とドライ感、発色性に優れ、ムレ感や静電気の発生の少ない快適な着用感と高級感に富んだ、伸縮清涼織物が得られる。
【発明を実施するための形態】
【０００８】
本発明のポリエステル系複合繊維のフィラメント糸は熱収縮性の異なる２成分のポリエステル系重合体を複合紡糸したものであり、本発明にて規定するセルロース系フィラメント糸と仮撚加工により得られる仮撚スラブ加工糸を使い、織物にしたものの染色加工品が伸縮性を示すものであればよく、製法や種類、断面形状、表面形状、艶、染色性、単繊維繊度、全繊度などを特に限定するものではない。もちろん、熱収縮性の異なる２成分のポリエステル系重合体からなるポリエステル系複合繊維は、加熱させるとコイル状になるいわゆる潜在捲縮糸でもよいし、パーンやチーズ等から解除したらコイル状になる、いわゆる顕在捲縮糸でもよく、特に限定するものではない。
【０００９】
本発明におけるＲ率が８％以下のセルロース系フィラメント糸とは、例えばセルロースジアセテート繊維やセルローストリアセテート繊維等が挙げられるが、その製法や種類を特に限定するものではない。また、単糸の断面形状、表面形状、艶、繊度等を特に限定するものではなく、得ようとする仮撚スラブ加工糸や織物の表現を考慮して任意に選定すればよい。
【００１０】
本発明においてセルロース系フィラメント糸のＲ率が８％を超えると、水膨潤性による収縮が問題となり、洗濯収縮、形態安定性、湿潤堅牢度の問題や、保水性が高く速乾性に劣る等の問題が生じる。ポリエステル系フィラメント糸との複合によりこの問題を解決するためには、ポリエステル系フィラメント糸の混率を高める必要があり、ポリエステル系フィラメント糸の欠点である金属光沢、発色性、ワキシイな硬い風合いが強調される。また、染色加工中での収縮が大きくポリエステル系フィラメント糸との収縮差による膨らみ表現も難しい等の問題がある。
【００１１】
本発明における仮撚スラブ加工糸の製造方法は特に限定するものではなく、任意の方法、条件で実施することができる。例えば、仮撚スラブ加工糸の伸縮性確保や、セルロース系フィラメント糸の風合いを活かすために、熱収縮性の異なる２成分のポリエステル系重合体を複合紡糸したポリエステル系複合繊維のフィラメント糸を芯糸に用い、セルロース系フィラメント糸を花糸に用いる方法が好ましく用いられる。また、芯糸にカチオン可染型のポリエステル系複合繊維を用いたり、花糸にカチオン可染型のセルロース系フィラメント糸単独、或いはカチオン可染型と分散染料可染型のポリエステル系フィラメント糸とセルロース系フィラメント糸を用いる等により杢調の異色効果が得られる。
【００１２】
本発明の仮撚スラブ加工糸におけるセルロース系フィラメント糸の混率は、５０質量％以上８５質量％以下が好ましく用いられ、更に好ましくは５５質量％以上８０質量％以下である。セルロース系マルチフィラメント糸の混率が５０質量％未満ではセルロース系フィラメント糸の特徴が十分に活かせず、８５質量％を超過するとポリエステル系複合繊維のフィラメント糸の十分な伸縮特性が得られ難い。
【００１３】
本発明の伸縮清涼織物の組織は特に限定されるものではなく、平織、綾織、朱子織、及びこれらの変化組織などによる織物製造が可能であり、目的の織物風合い、意匠性等を考慮して選択すればよい。また、織密度は伸縮性に関わる要因であり、選択した織物の組織及び、目的の伸縮特性、風合い等を考慮して適宜設定すればよい。
【００１４】
本発明の伸縮清涼織物は、目的とする風合いや伸縮性、外観等を損なわない範囲であれば他の繊維と混用して織物を製造してもよい。この場合、本発明の仮撚スラブ加工糸の混率は特に限定するものではないが、伸縮性や風合いの観点から３５質量％以上が好ましく、更に好ましくは５０質量％以上である。
【００１５】
また、本発明の伸縮清涼織物の伸縮率は特に伸縮率を限定するものではなく、高度の伸縮性を有してもよく、適度な伸縮性による快適な着用感、可縫性向上を付与する水準でもよい。
【００１６】
本発明のＲ率が８％以下のセルロース系フィラメント糸は、その製法や種類を特に限定するものではないが、アセテート繊維がその低屈折率からくる鮮明性、発色性、高級感のある光沢、適度なヤング率、分散染料可染性（カチオン染料可染性を有する品種もある）等を有しており、好ましく用いられる。因みに、ジアセテートのＲ率は約６．５％、トリアセテートは約３．５％であり適度な吸湿性と速乾性を有し、沸水収縮率も約２〜３％と少ない。また風合いや光沢の高級感の点からトリアセテートの使用が更に好ましい。
【００１７】
本発明の伸縮清涼織物は、皺加工やカレンダー加工が好ましく適用される。セルロース系フィラメント糸は皺加工によりナチュラルな皺の形成が容易であり、皺加工を施すことにより、麻調の杢調異繊度外観と皺形態とが調和した、カジュアルで高級感のある麻調外観が得られる。また、カレンダー加工を施すことにより高級感のある適度な光沢やハリコシ感が強調されたシルク麻調の伸縮清涼織物が得られる。
【実施例】
【００１８】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
なお、風合いや発色性等はハンドリングと目視によって評価した。
【００１９】
［実施例１］
熱収縮性の異なる２成分のポリエステル系重合体を複合紡糸したポリエステル系複合繊維セミダル３３ｄｔｅｘ６ｆＺ−１０（ｄｔｅｘはデシテックスの略。以下ｄｔｅｘで記載する。ｆはフィラメントの略。以下ｆで記載する。丸断面、ユニチカ社製）を芯糸に用い、花糸に、ブライト５０ｄｔｅｘ１２ｆのトリアセテートフィラメント糸（菊型断面、Ｒ率３．５％、三菱レイヨン社製）を、押さえ糸にブライト４０ｄｔｅｘ９ｆのトリアセテートフィラメント糸（菊型断面、Ｒ率３．５％、三菱レイヨン社製）を用いて仮撚スラブ加工糸を作成した。得られた仮撚スラブ加工糸は繊度が１７１ｄｔｅｘ、トリアセテートフィラメント糸の混用率が７８. ５％であった。この仮撚スラブ加工糸を経糸及び緯糸に用いて、２／１綾組織の織物を、通し巾１７７ｃｍ、経糸密度１０３本／２．５４ｃｍ、緯糸密度６７本／２．５４ｃｍで作製した。この生機を常法に従って黒色に染色仕上加工し、カレンダー加工して、仕上巾が１５０ｃｍ、経糸密度１１９本／２．５４ｃｍ、緯糸密度７８本／２．５４ｃｍの織物を得た。
【００２０】
得られた織物は適度なハリコシ感、反発感、伸縮性があり、高級感のある光沢を有する麻調外観と、シルク麻調のドライでソフトな風合いがあり、爽やかな清涼感に富み、黒の発色性に優れた伸縮清涼織物であった。また、可縫性と快適な着用感に優れたものであった。
【００２１】
［比較例１］
実施例１の仮撚スラブ加工糸の花糸をブライト５６ｄｔｅｘ３６ｆＡ２２８のポリエステルフィラメント糸（丸断面、三菱レイヨン社製）に、押さえ糸をブライト５６ｄｔｅｘ３６ｆＡ２２８のポリエステルフィラメント糸（丸断面、三菱レイヨン社製）に変更した以外は、実施例１と同じ生機を作製した。この生機を常法により染色仕上げを行い、実施例１と同様の色と密度に仕上げた。その結果、適度なハリコシ、反発感、伸縮性のある麻調外観の織物が得られた。しかし、実施例１に比べ黒色の発色性に劣り、硬く、ワキシイで、高級感の無い金属光沢を呈し、爽やかな清涼感に欠ける等、本発明の目的とする伸縮清涼織物は得られなかった。
【００２２】
［実施例２］
熱収縮性の異なる２成分のポリエステル系重合体を複合紡糸したポリエステル系複合繊維セミダル１１０ｄｔｅｘ２４Ｖ２１０Ｃ（カチオン染料可染型、丸断面、三菱レイヨン社製）を芯糸に用い、花糸にブライト１１０ｄｔｅｘ２６ｆのトリアセテートフィラメント糸（菊型断面、Ｒ率３．５％、三菱レイヨン社製）、押さえ糸にブライト４０ｄｔｅｘ９ｆのトリアセテートフィラメント糸（菊型断面、Ｒ率３．５％、三菱レイヨン社製）を用いて仮撚スラブ加工糸を作製した。得られた仮撚スラブ加工糸は繊度が３１８ｄｔｅｘ、トリアセテートフィラメント糸の混用率が６３％であった。この仮撚スラブ加工糸を経糸及び緯糸に用いて、ギシャ組織の織物を、通し巾１８５ｃｍ、経糸密度５０本／２．５４ｃｍ、緯糸密度４７本／２．５４ｃｍで作成した。この生機を常法に従って、カチオン可染部を濃色に染色し濃淡差のあるベージュ色に染色仕上加工して、仕上巾が１３８ｃｍ、経糸密度６３本／２．５４ｃｍ、緯糸密度５３本／２．５４ｃｍの織物を得た。
【００２３】
得られた織物は伸縮性に優れ、適度なハリコシ感、反発感があり、高級感のある控えめな光沢を有する麻調外観と、適度なシャリ感と膨らみ感を有し、麻調のドライでソフトな風合いがあり、爽やかな清涼感に優れた、伸縮清涼織物であった。また、可縫性と快適な着用感に優れたものであった。
【００２４】
［実施例３］
熱収縮性の異なる２成分のポリエステル系重合体を複合紡糸したポリエステル系複合繊維セミダル５６ｄｔｅｘ２４Ｖ７１４（シックアンドシン型、丸断面、三菱レイヨン社製）を芯糸に用い、花糸にブライト４０ｄｔｅｘ９ｆのトリアセテートフィラメント糸（菊型断面、Ｒ率３．５％、三菱レイヨン社製）を用いて仮撚スラブ加工糸を作製した。得られた仮撚スラブ加工糸は繊度が１３８ｄｔｅｘ、トリアセテートフィラメント糸の混用率が５８％であった。この仮撚スラブ加工糸を経糸及び緯糸に用いて、平組織の織物を、通し巾１５５ｃｍ、経糸密度６４本／２．５４ｃｍ、緯糸密度６４本／２．５４ｃｍで作製した。この生機を常法に従って、白色に染色仕上加工して、仕上巾が１１３ｃｍ、経糸密度８４本／２．５４ｃｍ、緯糸密度６９本／２．５４ｃｍの織物を得た。
【００２５】
得られた織物は伸縮性に優れ、適度なハリコシ感、反発感があり、高級感のある控えめな光沢を有する麻調外観と、適度なシャリ感と膨らみ感を有し、麻調のドライでソフトな風合いがあり、爽やかな清涼感に優れた、伸縮清涼織物であった。また、可縫性と快適な着用感に優れたものであった。
【００２６】
［実施例４］
実施例１の仮撚スラブ加工糸の花糸をブライト４４ｄｔｅｘ９ｆのジアセテートフィラメント糸（菊型断面、Ｒ率６．５％、三菱レイヨン社製）を、押さえ糸にブライト４４ｄｔｅｘ９ｆのジアセテートフィラメント糸（菊型断面、Ｒ率６．５％、三菱レイヨン社製）に変更した以外は、実施例１と同じ生機を作成した。この生機を常法により染色仕上げを行い、実施例１と同様の色と密度に仕上げた。得られた織物は適度なハリコシ感、反発感、伸縮性があり、高級感のある光沢を有する麻調外観と、シルク麻調のドライでソフトな風合いがあり、爽やかな清涼感に富み、黒の発色性に優れた伸縮清涼織物であった。また、可縫性と快適な着用感に優れたものであった。しかし、比較例１に対しては大いに優れているが、実施例１に比べるとソフトな風合いや爽やかな清涼感等がやや劣り、全体的に実施例１に対しては高級感のやや劣るものではあった。
【００２７】
［実施例５］
実施例１で得られた生機を液流染色機にてシワ加工を施し、仕上巾が１４０ｃｍ、経糸密度１２７本／２．５４ｃｍ、緯糸密度８２本／２．５４ｃｍの織物を得た。得られた織物は適度なハリコシ感、反発感、伸縮性があり、高級感のある光沢を有する麻調外観と、シルク麻調のドライでソフトな風合いがあり、更にシワ加工によるナチュラルな表情も付与された伸縮清涼織物であった。
【００２８】
［実施例６］
経糸に、熱収縮性の異なる２成分のポリエステル系重合体を複合紡糸したポリエステル系複合繊維セミダル５６ｄｔｅｘ１２Ｚ１０（丸断面、ユニチカ社製）を芯糸に用い、花糸にブライト４０ｄｔｅｘ９ｆのトリアセテートフィラメント糸（菊型断面、Ｒ率３．５％、三菱レイヨン社製）を用いて仮撚スラブ加工糸を作製した。得られた仮撚スラブ加工糸は繊度が１２６ｄｔｅｘ、トリアセテートフィラメント糸の混用率が５５％であった。緯糸に、熱収縮性の異なる２成分のポリエステル系重合体を複合紡糸したポリエステル系複合繊維セミダル５６ｄｔｅｘ１２Ｖ２１０Ｃ（カチオン染料可染型、丸断面、三菱レイヨン社製）を芯糸に用い、花糸にブライト５０ｄｔｅｘ１２ｆのトリアセテートフィラメント糸（カチオン染料可染型、菊型断面、Ｒ率３．５％、三菱レイヨン社製）を用いて仮撚スラブ加工糸を作製した。得られた仮撚スラブ加工糸は繊度が１５６ｄｔｅｘ、トリアセテートフィラメント糸の混用率が６０％であった。この仮撚スラブ加工糸を用いて、ギシャ組織の織物を、通し巾２２０ｃｍ、経糸密度７０本／２．５４ｃｍ、緯糸密度５３．５本／２．５４ｃｍで作成した。
【００２９】
この生機を常法に従って、経糸のカチオン可染部を濃色に、緯糸の分散可染部を淡色に染色し、いわゆるシャンブレーに染色仕上加工して、仕上巾が１４３ｃｍ、経糸密度１０４本／２．５４ｃｍ、緯糸密度５８本／２．５４ｃｍの織物を得た。得られた織物は伸縮性に優れ、適度なハリコシ感、反発感があり、高級感のある控えめな光沢を有する麻調外観を有し、爽やかな清涼感に優れた伸縮清涼織物であった。
【技術分野】
【０００１】
本発明は、伸縮性を有する清涼織物に関し、更に詳しくはソフトで爽やかな清涼感と、適度な膨らみ感があり、高級感のある控えめの光沢、麻調の杢調異繊度外観とドライ感を有し、発色性に優れ、ムレ感や静電気の発生の少ない快適な着用感と高級感に富んだ、伸縮清涼織物に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
熱収縮性の異なる２成分のポリエステル系重合体を複合紡糸したポリエステル系複合繊維のフィラメント糸を用いた、伸縮性を有する仮撚スラブ加工糸からなる麻調織物は、伸縮性や張り腰、反発感に優れており、多くの商品開発がなされ上市されている。しかしポリエステル系繊維は石油由来のワキシイな風合い、低吸湿性からくるムレ感や静電気発生、屈折率が高いことからくる金属感のある光沢があり、鮮明な発色性に欠ける等の問題がある。
【０００３】
上記問題を解決する為には熱収縮性の異なる２成分のポリエステル系重合体を複合紡糸したポリエステル系複合繊維と、レーヨンフィラメント糸との仮撚スラブ加工糸を用いることが考えられるが、通常のレーヨンは水膨潤性による収縮が大きく仮撚スラブ加工糸の膨らみ感表現に問題があった。また、湿潤堅牢度が得難い、乾燥速度が遅い等の問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
本発明の目的は上記問題点を解決し、更に、ソフトで爽やかな清涼感と、適度な膨らみ感があり、高級感のある控えめの光沢、麻調の杢調異繊度外観とドライ感を有し、発色性に優れ、ムレ感や静電気の発生の少ない快適な着用感と高級感に富んだ、伸縮清涼織物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明の要旨は、熱収縮性の異なる２つのポリエステル系重合体を複合紡糸したポリエステル系複合繊維のフィラメント糸と、下記に示すＲ率が８％以下のセルロース系フィラメント糸とが仮撚加工されてなる仮撚スラブ加工糸を用いた伸縮清涼織物にある。セルロース系フィラメント糸には、アセテート繊維からなるフィラメント糸が好適である。
【０００６】
ここで、Ｒ率は、試料約２０ｇを採り、その標準状態の質量及び絶乾質量を量り、次の式によって算出し、小数点以下２桁を四捨五入して得られる。
Ｒ（％）＝［（ｍ−ｍ’）／ｍ’］×１００
ｍ ：試料の標準状態の質量（ｇ）
ｍ’：試料の絶乾質量（ｇ）
標準状態の質量は、予備乾燥（試料を相対湿度１０〜２５％、温度５０℃を超えない環境で恒量にすること）した後、標準状態（温度２０±２℃、相対湿度６５±４％）の試験室に放置し、恒量になった状態の質量である。絶乾質量は、試料を温度１０５±２℃の熱風乾燥機中に放置して恒量になった状態の質量である。
【発明の効果】
【０００７】
本発明によれば、ポリエステル系フィラメント糸による仮撚スラブ加工糸の有する石油由来のワキシイな風合い、低吸湿性からくるムレ感や静電気発生、屈折率が高いことからくる金属感のある光沢があり、鮮明な発色性に欠ける等の問題を改善し、従来の麻調織物では表現できなかった、ソフトで爽やかな清涼感と、適度な膨らみ感、高級感のある控えめの光沢、麻調の杢調異繊度外観とドライ感、発色性に優れ、ムレ感や静電気の発生の少ない快適な着用感と高級感に富んだ、伸縮清涼織物が得られる。
【発明を実施するための形態】
【０００８】
本発明のポリエステル系複合繊維のフィラメント糸は熱収縮性の異なる２成分のポリエステル系重合体を複合紡糸したものであり、本発明にて規定するセルロース系フィラメント糸と仮撚加工により得られる仮撚スラブ加工糸を使い、織物にしたものの染色加工品が伸縮性を示すものであればよく、製法や種類、断面形状、表面形状、艶、染色性、単繊維繊度、全繊度などを特に限定するものではない。もちろん、熱収縮性の異なる２成分のポリエステル系重合体からなるポリエステル系複合繊維は、加熱させるとコイル状になるいわゆる潜在捲縮糸でもよいし、パーンやチーズ等から解除したらコイル状になる、いわゆる顕在捲縮糸でもよく、特に限定するものではない。
【０００９】
本発明におけるＲ率が８％以下のセルロース系フィラメント糸とは、例えばセルロースジアセテート繊維やセルローストリアセテート繊維等が挙げられるが、その製法や種類を特に限定するものではない。また、単糸の断面形状、表面形状、艶、繊度等を特に限定するものではなく、得ようとする仮撚スラブ加工糸や織物の表現を考慮して任意に選定すればよい。
【００１０】
本発明においてセルロース系フィラメント糸のＲ率が８％を超えると、水膨潤性による収縮が問題となり、洗濯収縮、形態安定性、湿潤堅牢度の問題や、保水性が高く速乾性に劣る等の問題が生じる。ポリエステル系フィラメント糸との複合によりこの問題を解決するためには、ポリエステル系フィラメント糸の混率を高める必要があり、ポリエステル系フィラメント糸の欠点である金属光沢、発色性、ワキシイな硬い風合いが強調される。また、染色加工中での収縮が大きくポリエステル系フィラメント糸との収縮差による膨らみ表現も難しい等の問題がある。
【００１１】
本発明における仮撚スラブ加工糸の製造方法は特に限定するものではなく、任意の方法、条件で実施することができる。例えば、仮撚スラブ加工糸の伸縮性確保や、セルロース系フィラメント糸の風合いを活かすために、熱収縮性の異なる２成分のポリエステル系重合体を複合紡糸したポリエステル系複合繊維のフィラメント糸を芯糸に用い、セルロース系フィラメント糸を花糸に用いる方法が好ましく用いられる。また、芯糸にカチオン可染型のポリエステル系複合繊維を用いたり、花糸にカチオン可染型のセルロース系フィラメント糸単独、或いはカチオン可染型と分散染料可染型のポリエステル系フィラメント糸とセルロース系フィラメント糸を用いる等により杢調の異色効果が得られる。
【００１２】
本発明の仮撚スラブ加工糸におけるセルロース系フィラメント糸の混率は、５０質量％以上８５質量％以下が好ましく用いられ、更に好ましくは５５質量％以上８０質量％以下である。セルロース系マルチフィラメント糸の混率が５０質量％未満ではセルロース系フィラメント糸の特徴が十分に活かせず、８５質量％を超過するとポリエステル系複合繊維のフィラメント糸の十分な伸縮特性が得られ難い。
【００１３】
本発明の伸縮清涼織物の組織は特に限定されるものではなく、平織、綾織、朱子織、及びこれらの変化組織などによる織物製造が可能であり、目的の織物風合い、意匠性等を考慮して選択すればよい。また、織密度は伸縮性に関わる要因であり、選択した織物の組織及び、目的の伸縮特性、風合い等を考慮して適宜設定すればよい。
【００１４】
本発明の伸縮清涼織物は、目的とする風合いや伸縮性、外観等を損なわない範囲であれば他の繊維と混用して織物を製造してもよい。この場合、本発明の仮撚スラブ加工糸の混率は特に限定するものではないが、伸縮性や風合いの観点から３５質量％以上が好ましく、更に好ましくは５０質量％以上である。
【００１５】
また、本発明の伸縮清涼織物の伸縮率は特に伸縮率を限定するものではなく、高度の伸縮性を有してもよく、適度な伸縮性による快適な着用感、可縫性向上を付与する水準でもよい。
【００１６】
本発明のＲ率が８％以下のセルロース系フィラメント糸は、その製法や種類を特に限定するものではないが、アセテート繊維がその低屈折率からくる鮮明性、発色性、高級感のある光沢、適度なヤング率、分散染料可染性（カチオン染料可染性を有する品種もある）等を有しており、好ましく用いられる。因みに、ジアセテートのＲ率は約６．５％、トリアセテートは約３．５％であり適度な吸湿性と速乾性を有し、沸水収縮率も約２〜３％と少ない。また風合いや光沢の高級感の点からトリアセテートの使用が更に好ましい。
【００１７】
本発明の伸縮清涼織物は、皺加工やカレンダー加工が好ましく適用される。セルロース系フィラメント糸は皺加工によりナチュラルな皺の形成が容易であり、皺加工を施すことにより、麻調の杢調異繊度外観と皺形態とが調和した、カジュアルで高級感のある麻調外観が得られる。また、カレンダー加工を施すことにより高級感のある適度な光沢やハリコシ感が強調されたシルク麻調の伸縮清涼織物が得られる。
【実施例】
【００１８】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
なお、風合いや発色性等はハンドリングと目視によって評価した。
【００１９】
［実施例１］
熱収縮性の異なる２成分のポリエステル系重合体を複合紡糸したポリエステル系複合繊維セミダル３３ｄｔｅｘ６ｆＺ−１０（ｄｔｅｘはデシテックスの略。以下ｄｔｅｘで記載する。ｆはフィラメントの略。以下ｆで記載する。丸断面、ユニチカ社製）を芯糸に用い、花糸に、ブライト５０ｄｔｅｘ１２ｆのトリアセテートフィラメント糸（菊型断面、Ｒ率３．５％、三菱レイヨン社製）を、押さえ糸にブライト４０ｄｔｅｘ９ｆのトリアセテートフィラメント糸（菊型断面、Ｒ率３．５％、三菱レイヨン社製）を用いて仮撚スラブ加工糸を作成した。得られた仮撚スラブ加工糸は繊度が１７１ｄｔｅｘ、トリアセテートフィラメント糸の混用率が７８. ５％であった。この仮撚スラブ加工糸を経糸及び緯糸に用いて、２／１綾組織の織物を、通し巾１７７ｃｍ、経糸密度１０３本／２．５４ｃｍ、緯糸密度６７本／２．５４ｃｍで作製した。この生機を常法に従って黒色に染色仕上加工し、カレンダー加工して、仕上巾が１５０ｃｍ、経糸密度１１９本／２．５４ｃｍ、緯糸密度７８本／２．５４ｃｍの織物を得た。
【００２０】
得られた織物は適度なハリコシ感、反発感、伸縮性があり、高級感のある光沢を有する麻調外観と、シルク麻調のドライでソフトな風合いがあり、爽やかな清涼感に富み、黒の発色性に優れた伸縮清涼織物であった。また、可縫性と快適な着用感に優れたものであった。
【００２１】
［比較例１］
実施例１の仮撚スラブ加工糸の花糸をブライト５６ｄｔｅｘ３６ｆＡ２２８のポリエステルフィラメント糸（丸断面、三菱レイヨン社製）に、押さえ糸をブライト５６ｄｔｅｘ３６ｆＡ２２８のポリエステルフィラメント糸（丸断面、三菱レイヨン社製）に変更した以外は、実施例１と同じ生機を作製した。この生機を常法により染色仕上げを行い、実施例１と同様の色と密度に仕上げた。その結果、適度なハリコシ、反発感、伸縮性のある麻調外観の織物が得られた。しかし、実施例１に比べ黒色の発色性に劣り、硬く、ワキシイで、高級感の無い金属光沢を呈し、爽やかな清涼感に欠ける等、本発明の目的とする伸縮清涼織物は得られなかった。
【００２２】
［実施例２］
熱収縮性の異なる２成分のポリエステル系重合体を複合紡糸したポリエステル系複合繊維セミダル１１０ｄｔｅｘ２４Ｖ２１０Ｃ（カチオン染料可染型、丸断面、三菱レイヨン社製）を芯糸に用い、花糸にブライト１１０ｄｔｅｘ２６ｆのトリアセテートフィラメント糸（菊型断面、Ｒ率３．５％、三菱レイヨン社製）、押さえ糸にブライト４０ｄｔｅｘ９ｆのトリアセテートフィラメント糸（菊型断面、Ｒ率３．５％、三菱レイヨン社製）を用いて仮撚スラブ加工糸を作製した。得られた仮撚スラブ加工糸は繊度が３１８ｄｔｅｘ、トリアセテートフィラメント糸の混用率が６３％であった。この仮撚スラブ加工糸を経糸及び緯糸に用いて、ギシャ組織の織物を、通し巾１８５ｃｍ、経糸密度５０本／２．５４ｃｍ、緯糸密度４７本／２．５４ｃｍで作成した。この生機を常法に従って、カチオン可染部を濃色に染色し濃淡差のあるベージュ色に染色仕上加工して、仕上巾が１３８ｃｍ、経糸密度６３本／２．５４ｃｍ、緯糸密度５３本／２．５４ｃｍの織物を得た。
【００２３】
得られた織物は伸縮性に優れ、適度なハリコシ感、反発感があり、高級感のある控えめな光沢を有する麻調外観と、適度なシャリ感と膨らみ感を有し、麻調のドライでソフトな風合いがあり、爽やかな清涼感に優れた、伸縮清涼織物であった。また、可縫性と快適な着用感に優れたものであった。
【００２４】
［実施例３］
熱収縮性の異なる２成分のポリエステル系重合体を複合紡糸したポリエステル系複合繊維セミダル５６ｄｔｅｘ２４Ｖ７１４（シックアンドシン型、丸断面、三菱レイヨン社製）を芯糸に用い、花糸にブライト４０ｄｔｅｘ９ｆのトリアセテートフィラメント糸（菊型断面、Ｒ率３．５％、三菱レイヨン社製）を用いて仮撚スラブ加工糸を作製した。得られた仮撚スラブ加工糸は繊度が１３８ｄｔｅｘ、トリアセテートフィラメント糸の混用率が５８％であった。この仮撚スラブ加工糸を経糸及び緯糸に用いて、平組織の織物を、通し巾１５５ｃｍ、経糸密度６４本／２．５４ｃｍ、緯糸密度６４本／２．５４ｃｍで作製した。この生機を常法に従って、白色に染色仕上加工して、仕上巾が１１３ｃｍ、経糸密度８４本／２．５４ｃｍ、緯糸密度６９本／２．５４ｃｍの織物を得た。
【００２５】
得られた織物は伸縮性に優れ、適度なハリコシ感、反発感があり、高級感のある控えめな光沢を有する麻調外観と、適度なシャリ感と膨らみ感を有し、麻調のドライでソフトな風合いがあり、爽やかな清涼感に優れた、伸縮清涼織物であった。また、可縫性と快適な着用感に優れたものであった。
【００２６】
［実施例４］
実施例１の仮撚スラブ加工糸の花糸をブライト４４ｄｔｅｘ９ｆのジアセテートフィラメント糸（菊型断面、Ｒ率６．５％、三菱レイヨン社製）を、押さえ糸にブライト４４ｄｔｅｘ９ｆのジアセテートフィラメント糸（菊型断面、Ｒ率６．５％、三菱レイヨン社製）に変更した以外は、実施例１と同じ生機を作成した。この生機を常法により染色仕上げを行い、実施例１と同様の色と密度に仕上げた。得られた織物は適度なハリコシ感、反発感、伸縮性があり、高級感のある光沢を有する麻調外観と、シルク麻調のドライでソフトな風合いがあり、爽やかな清涼感に富み、黒の発色性に優れた伸縮清涼織物であった。また、可縫性と快適な着用感に優れたものであった。しかし、比較例１に対しては大いに優れているが、実施例１に比べるとソフトな風合いや爽やかな清涼感等がやや劣り、全体的に実施例１に対しては高級感のやや劣るものではあった。
【００２７】
［実施例５］
実施例１で得られた生機を液流染色機にてシワ加工を施し、仕上巾が１４０ｃｍ、経糸密度１２７本／２．５４ｃｍ、緯糸密度８２本／２．５４ｃｍの織物を得た。得られた織物は適度なハリコシ感、反発感、伸縮性があり、高級感のある光沢を有する麻調外観と、シルク麻調のドライでソフトな風合いがあり、更にシワ加工によるナチュラルな表情も付与された伸縮清涼織物であった。
【００２８】
［実施例６］
経糸に、熱収縮性の異なる２成分のポリエステル系重合体を複合紡糸したポリエステル系複合繊維セミダル５６ｄｔｅｘ１２Ｚ１０（丸断面、ユニチカ社製）を芯糸に用い、花糸にブライト４０ｄｔｅｘ９ｆのトリアセテートフィラメント糸（菊型断面、Ｒ率３．５％、三菱レイヨン社製）を用いて仮撚スラブ加工糸を作製した。得られた仮撚スラブ加工糸は繊度が１２６ｄｔｅｘ、トリアセテートフィラメント糸の混用率が５５％であった。緯糸に、熱収縮性の異なる２成分のポリエステル系重合体を複合紡糸したポリエステル系複合繊維セミダル５６ｄｔｅｘ１２Ｖ２１０Ｃ（カチオン染料可染型、丸断面、三菱レイヨン社製）を芯糸に用い、花糸にブライト５０ｄｔｅｘ１２ｆのトリアセテートフィラメント糸（カチオン染料可染型、菊型断面、Ｒ率３．５％、三菱レイヨン社製）を用いて仮撚スラブ加工糸を作製した。得られた仮撚スラブ加工糸は繊度が１５６ｄｔｅｘ、トリアセテートフィラメント糸の混用率が６０％であった。この仮撚スラブ加工糸を用いて、ギシャ組織の織物を、通し巾２２０ｃｍ、経糸密度７０本／２．５４ｃｍ、緯糸密度５３．５本／２．５４ｃｍで作成した。
【００２９】
この生機を常法に従って、経糸のカチオン可染部を濃色に、緯糸の分散可染部を淡色に染色し、いわゆるシャンブレーに染色仕上加工して、仕上巾が１４３ｃｍ、経糸密度１０４本／２．５４ｃｍ、緯糸密度５８本／２．５４ｃｍの織物を得た。得られた織物は伸縮性に優れ、適度なハリコシ感、反発感があり、高級感のある控えめな光沢を有する麻調外観を有し、爽やかな清涼感に優れた伸縮清涼織物であった。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
熱収縮性の異なる２つのポリエステル系重合体を複合紡糸したポリエステル系複合繊維のフィラメント糸と、以下に示すＲ率が８％以下のセルロース系フィラメント糸とが仮撚加工されてなる仮撚スラブ加工糸を用いてなる伸縮清涼織物。
Ｒ率は、試料約２０ｇを採り、その標準状態の質量及び絶乾質量を量り、次式によって算出し、小数点以下２桁を四捨五入して得られる。
Ｒ（％）＝［（ｍ−ｍ’）／ｍ’］×１００
ｍ ：試料の標準状態の質量（ｇ）
ｍ’：試料の絶乾質量（ｇ）
なお、標準状態の質量は、予備乾燥（試料を相対湿度１０〜２５％、温度５０℃を超えない環境で恒量にすること）した後、標準状態（温度２０±２℃、相対湿度６５±４％）の試験室に放置し、恒量になった状態の質量である。絶乾質量は、試料を温度１０５±２℃の熱風乾燥機中に放置して恒量になった状態の質量である。
【請求項２】
セルロース系フィラメント糸がアセテート繊維からなる請求項１記載の伸縮性を有する伸縮清涼織物。
【請求項１】
熱収縮性の異なる２つのポリエステル系重合体を複合紡糸したポリエステル系複合繊維のフィラメント糸と、以下に示すＲ率が８％以下のセルロース系フィラメント糸とが仮撚加工されてなる仮撚スラブ加工糸を用いてなる伸縮清涼織物。
Ｒ率は、試料約２０ｇを採り、その標準状態の質量及び絶乾質量を量り、次式によって算出し、小数点以下２桁を四捨五入して得られる。
Ｒ（％）＝［（ｍ−ｍ’）／ｍ’］×１００
ｍ ：試料の標準状態の質量（ｇ）
ｍ’：試料の絶乾質量（ｇ）
なお、標準状態の質量は、予備乾燥（試料を相対湿度１０〜２５％、温度５０℃を超えない環境で恒量にすること）した後、標準状態（温度２０±２℃、相対湿度６５±４％）の試験室に放置し、恒量になった状態の質量である。絶乾質量は、試料を温度１０５±２℃の熱風乾燥機中に放置して恒量になった状態の質量である。
【請求項２】
セルロース系フィラメント糸がアセテート繊維からなる請求項１記載の伸縮性を有する伸縮清涼織物。
【公開番号】特開２０１１−４７０７６（Ｐ２０１１−４７０７６Ａ）
【公開日】平成２３年３月１０日（２０１１．３．１０）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００９−１９６７２５（Ｐ２００９−１９６７２５）
【出願日】平成２１年８月２７日（２００９．８．２７）
【出願人】（３０１０６７４１６）三菱レイヨン・テキスタイル株式会社 (102)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２３年３月１０日（２０１１．３．１０）
【国際特許分類】
【出願日】平成２１年８月２７日（２００９．８．２７）
【出願人】（３０１０６７４１６）三菱レイヨン・テキスタイル株式会社 (102)
【Ｆターム（参考）】
[ Back to top ]