説明

位置決めピン、配線板加工装置、紫外線露光装置および該紫外線露光装置を用いたプリント配線板の製造方法

【課題】ソルダーレジスト等のインキが塗布されたプリント配線板を加工するための装置に配線板の位置決め用に設けられたピンにプリント配線板が衝突することによって引き起こされる配線板外周端面のインキ剥れを抑制できる技術の開発。
【解決手段】プリント配線板の外周端面が接触するピン表層がゴム弾性樹脂材料で構成された弾性スリーブ13である位置決めピン10、この位置決めピンが設けられた配線板加工装置、紫外線露光装置および該紫外線露光装置を用いたプリント配線板の製造方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント配線板の製造に使用される配線板の外周端面に接触させることによって位置決めを行う位置決めピン、配線板加工装置、紫外線露光装置および該紫外線露光装置を用いたプリント配線板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プリント配線板(以下、配線板と略記する場合がある)は配線を形成した後、部品実装や他の基板との電気的な接合などの個所を除いて表層にソルダーレジストが形成される。
ソルダーレジストの塗膜形成方法には静電塗装などのスプレーコート法やロールコート法等がある。これらの塗装方法では配線板の表面だけでなく配線板の外周端面にもソルダーレジストインキが塗装される。ソルダーレジストインキを塗装後に予備乾燥が行われる。次にパターン形成用紫外線露光装置で所望のパターンに露光し、露光後に現像液と接触させることによって配線板表面にソルダーレジストパターンが形成される。
【0003】
上記の通りソルダーレジストインキが塗装された配線板はパターン形成用紫外線露光装置で所望のパターンに露光される。ソルダーレジストパターンはソルダーレジストの真下にある配線パターンのアライメントマークを認識してパターンマスクを位置合わせした後露光される。アライメントマークの認識は通常、高倍率のカメラで認識する。高倍率カメラの視野は狭いので、この視野内にアライメントマークが入るように別の手段で粗位置決めが行われる。この粗位置決め方法としては紫外線露光装置に設けられた位置決めピンに配線板の外周端面を接触させて行う方法が一般的である。例えば特許文献1にこの方法が記載されている。
配線板はパターン形成用紫外線露光装置に搬入され前記位置決めピンに衝突して粗位置決めが行われる。従来、位置決めピンは金属で作製されている。
【特許文献1】特開2000−250232号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述のように、静電塗装などのスプレーコート法やロールコート法等を用いてソルダーレジストを塗装した場合には、配線板の外周端面にもソルダーレジストインキが塗装される。ソルダーレジストのパターン露光は配線板に塗布されたソルダーレジストが未硬化(半硬化を含む)の状態で行われる。ソルダーレジストインキが塗布された配線板が位置決めピンに衝突することによって未硬化のソルダーレジストが剥れて異物が発生し、このソルダーレジスト異物が配線板の表面に付着し種々の不良を引き起こすと言うことが判ってきた。
【0005】
本発明は、位置決めピンにプリント配線板が衝突することによって引き起こされる配線板外周端面のソルダーレジストインキ剥れを抑制できる位置決めピン、配線板加工装置、紫外線露光装置および該紫外線露光装置を用いたプリント配線板の製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みて以下の構成を提供する。
第1の発明は、プリント配線板を加工する加工装置に設けられ、前記プリント配線板の外周の端面に接触して位置決めを行うピンにおいて、前記プリント配線板の外周端面が接触するピン表層がゴム弾性樹脂材料で構成されていることを特徴とする位置決めピンを提供する。
ピン表層の材質をゴム弾性樹脂材料とすることによって配線板の外周端面の衝突による衝撃力を緩和できる。衝撃力が緩和されることによって、配線板の外周端面に塗布されたソルダーレジスト等の未硬化(半硬化を含む)インキの剥れの発生、剥がれたインキ屑に起因する発塵、剥れたインキ屑の配線板表面への付着が抑制される。
本発明に係る位置決めピンがとしては、高い剛性を有する心棒とその心棒の外側をゴム弾性樹脂材料で被覆した複合構造が望ましい。
【0007】
第2の発明は、第1の発明の位置決めピンであって、前記加工装置に取り付けられる心棒と、ゴム弾性樹脂材料で構成され前記心棒の外側を被覆して前記ピン表層として機能する被覆部とを具備することを特徴とする位置決めピンを提供する。
心棒としては、金属製のもの、その他、例えばセラミックス製もの等も採用可能である。金属製の心棒等、心棒として剛体を用いることで、加工装置(例えば、パターン形成用紫外線露光装置)への位置決めピンの固定を確実に行える。また耐久性も高いという利点がある。
【0008】
第3の発明は、前記被覆部が、ゴム弾性樹脂材料で構成され前記心棒に外挿して交換可能に設けられた弾性スリーブであることを特徴とする第2の発明の位置決めピンを提供する。
被覆部を、ゴム状弾性材料からなる弾性スリーブとし、位置決めピンを前記弾性スリーブが交換可能に設けられた構成とすることによって、弾性スリーブのみの交換で済むという利点がある。位置決めピン全体を交換する場合に比べて低コスト化できる。
弾性スリーブの長期の使用による劣化や表面の傷付きは、配線板の外周端面の衝突による衝撃力を緩和する性能(緩衝性能)の低下の原因となるが、被覆部をゴム状弾性材料からなる弾性スリーブとし、位置決めピンを前記弾性スリーブが交換可能に設けられた構成とすれば、弾性スリーブを交換することで、弾性スリーブの緩衝性能による未硬化(半硬化を含む)インキの剥がれ防止効果を、低コストで容易に安定確保できる。
【0009】
第4の発明は、さらに、前記心棒に外挿され心棒を中心として軸回り回転自在に設けられたカラーを具備し、このカラーの外周に前記被覆部が周設されていることを特徴とする第2又は第3の発明の位置決めピンを提供する。
第5の発明は、前記弾性スリーブは、前記心棒の両端に設けられた一対のベアリングの間に配置されて、前記心棒を中心として軸回り回転自在に設けられていることを特徴とする第3又は4の発明の位置決めピンを提供する。
第6の発明は、前記ゴム弾性樹脂材料がシリコンゴム系、ウレタンゴム系、アクリルゴム系、アクリロニトリルブタジエンゴム系、イソプレンゴム系、エチレンプロピレンゴム系、エピクロルヒドリンゴム系、クロロプレンゴム系、スチレンブタジエンゴム系、ブタジエンゴム系、フッ素ゴム系、ポリイソブチレン系から選ばれたものであることを特徴とする第1〜5のいずれかの発明の位置決めピンを提供する。
第7の発明は、インキが塗布されたプリント配線板を加工する加工装置であって、プリント配線板がその表面および外周端面に塗布されたインキが未硬化または半硬化の状態で搬入されるプリント配線板が搬入される配線板受けステージを具備し、この配線板受けステージに設けられて、該配線板受けステージに搬入されたプリント配線板の外周の端面に接触して位置決めを行う位置決めピンとして、第1〜6のいずれかに記載の位置決めピンを用いたことを特徴とする配線板加工装置を提供する。
【0010】
第8の発明は、配線加工済みプリント配線板が搬入される配線板受けステージを具備し、この配線板受けステージに搬入されたプリント配線板の表面および外周端面に塗布された未硬化または半硬化のソルダーレジストの少なくともプリント配線板の表面に塗布されている部分をパターニングするために使用するパターン形成用紫外線露光装置において、前記配線板受けステージに設けられて、この配線板受けステージに搬入されたプリント配線板の外周の端面に接触して位置決めを行う位置決めピンとして、第1〜6のいずれかに記載の位置決めピンを用いたことを特徴とするパターン形成用紫外線露光装置を提供する。
第9の発明は、第8の発明のパターン形成用紫外線露光装置を用いてソルダーレジストの露光を行うことを特徴とするプリント配線板の製造方法を提供する。
【0011】
上記の位置決めピンをソルダーレジストをパターニングするために使用するパターン形成用紫外線露光装置に適用することによって配線板の外周端面からの発塵を抑えることができる。
また、上記の位置決めピンを採用したパターン形成用紫外線露光装置を用いて、ソルダーレジストの塗膜形成方法に静電塗装などのスプレーコート法やロールコート法等を用いた配線板のソルダーレジスト露光を行うことによって、従来配線板外周端面から発塵していたソルダーレジストインキ異物(配線板から剥がれたソルダーレジストインキ屑)の発生を抑制できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の位置決めピンを用いることによって、位置決めピンに配線板が衝突することによって引き起こされていた配線板外周端面のソルダーレジストインキの剥れを抑制でき、配線板表面への異物付着による不良を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の1実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る位置決めピン10の概要を示す図であって、(a)は位置決めピン10を分解して示した図、(b)は位置決めピン10の組み立て状態を示す正面図、図2〜図4は位置決めピン10の詳細を説明する図であって、図2(a)、(b)は位置決めピン10を示す外観斜視図、図3は前記位置決めピン10の構造を示す分解斜視図、図4は前記位置決めピン10の構造を示す断面図(組み立て状態)である。
また、図5はプリント配線板90(以下、単に、配線板とも言う)を加工する配線板加工装置20(以下、単に加工装置とも言う)を示す正面図、図6(a)〜(c)は前記加工装置20に設けられた配線板受けステージ21を示す平面図、図7は配線板受けステージ21のプッシャーピン付近を示す図である。
【0014】
図5に示すように、前記位置決めピン10は、プリント配線板90を加工する加工装置20の配線板受けステージ21に設けられている。
図6(a)〜(c)に示すように配線板受けステージ21は、複数(図示例では4つ)の台板22aからなる受け台22と、隣り合う台板22aの間に確保された隙間22bに位置合わせして設けられた位置決めピン10と、前記受け台22の下側に設けられ、前記位置決めピン10を移動させるピン移動機構23(図5参照)とを具備している。
【0015】
図示例の配線板受けステージ21には、加工装置20に固設されている前記受け台22に対して固定の位置決めピン10(固定ピン10a)と、前記ピン移動機構23によって移動される可動の位置決めピン(移動ピン。後述のプッシャーピン10b、サイド位置決めピン10c)とが設けられている。
【0016】
図6(a)〜(c)に例示した配線板受けステージ21は、具体的には、4つの台板22aからなる受け台22を有している。この受け台22では、隣り合う台板22aの間に確保された隙間22bが該受け台22の中央部にて互いに連通されている。この受け台22には、隣り合う台板22aの間に確保され受け台22の中央部にて互いに連通された計4本の隙間22bが平面視十字状に設けられている。
【0017】
前記位置決めピン10は、配線板受けステージ21の平面視における設置位置(換言すれば図6(a)〜(c)における設置位置)が、受け台22の中央部から放射状に4方向に延在する計4本の前記隙間22b内あるいはその延長上となるように配置されている。
前記位置決めピン10は、計4本の前記隙間22bのそれぞれに対応して設けられている。この配線板受けステージ21では、4本の前記隙間22bの内の1本(隙間22b1)に対応する位置に前記受け台22に対して固定の固定ピン10a(位置決めピン10)が設けられている。他の隙間22bに対応する位置に設けられた位置決めピン10は、それぞれ、ピン移動機構23によって隙間22bの延在方向に沿って移動される移動ピンとされている。
【0018】
受け台22の平面視中央部を介して固定ピン10aと反対の側に位置する位置決めピン10は、ピン移動機構23によって移動されることで、受け台22上に搬入されたプリント配線板90を前記固定ピン10aに押し付けるプッシャーピン10bである。このプッシャーピン10bは、受け台22に平面視十字状に形成された隙間22bの内、受け台22の平面視中央部から固定ピン10aとは反対の側に延びる隙間22b2の延在方向に沿って移動される。プッシャーピン10bは固定ピン10aに対して進退動される。
また、受け台22の平面視中央部から、前記隙間22b1及び隙間22b2に対して垂直の方向に延在する一対の隙間22b3に対応して設けられている位置決めピン10は、受け台22上に搬入されたプリント配線板90を両側から挟み込むようにして位置決めするサイド位置決めピン10cであり、それぞれ、ピン移動機構23によって隙間22b3の延在方向に沿って移動される。
【0019】
図5に示すように、ピン移動機構23は、受け台22の上面22c(台板22aの上面)よりも下側に配置されたピン取り付け台26aを具備し、ピン取り付け台26aを移動することで、このピン取り付け台26aに取り付けられている移動ピン(プッシャーピン10b及びサイド位置決めピン10c)をピン取り付け台26aと一体に移動させる。
一方、固定ピン10aは、受け台22の上面22cよりも下側にて配線板受けステージ21に固設され前記受け台22に対して変位しない固定ピン取り付け台26bに取り付けられる。
【0020】
位置決めピン10は、ピン取り付け台26aあるいは固定ピン取り付け台26bから、受け台22の上面22c上に突出するように設けられ、受け台22の上面22c上に突出された部分が配線板90に接触して配線板90の位置決めに使用される。
本発明に係る位置決めピン10は、配線板90に接触して配線板90の位置決めに使用される部分に、ゴム弾性樹脂材料からなるピン表層(一例としては後述の弾性スリーブ13。図4等参照)を具備する。
【0021】
図5に示すように、図示例の配線板受けステージ21には、プリント配線板90が搬送装置24によって受け台22上に搬入される。前記位置決めピン10は、受け台22上に搬入されたプリント配線板90を位置決めする機能を果たす。加工装置20は、配線板受けステージ21上に設置した加工機25によって、配線板受けステージ21上にて位置決めされたプリント配線板90に加工を施す。
【0022】
図6(b)に示すように、配線板受けステージ21には、その中央部を介して固定ピン10aとは反対の側から、搬送装置23によってプリント配線板90が受け台22上に搬入される。
配線板受けステージ21は、ピン移動機構23によってプッシャーピン10b、サイド位置決めピン10cを移動して、受け台22上に搬入されたプリント配線板90を位置決めする。
配線板90を位置決めするためのプッシャーピン10b、サイド位置決めピン10cの移動は、受け台22の外周部の待機位置(図6(a)に示す位置)から受け台22の平面視中央部へ接近する方向の移動である。プッシャーピン10b、サイド位置決めピン10cは、加工装置20での配線板90の加工完了後、前記待機位置に復帰する。
【0023】
プッシャーピン10bについては、搬送装置24による受け台22への配線板90の搬入を円滑に行うために、例えば、図7に示すように、ピン移動機構23によって起倒されるようになっていたり、上下方向に昇降可能になっていても良い。また、例えば、受け台22の外周部に沿って移動して、搬送装置24によって搬入される配線板90との接触を回避できる位置まで待避可能になっている構成等も採用可能である。
【0024】
なお、本発明に係る加工装置20としては、プリント配線板の表面(主面)に塗布されている未硬化(半硬化を含む)のソルダーレジストをパターニングするために使用するパターン形成用紫外線露光装置を挙げることができる。この場合、加工装置20に搬入されるプリント配線板として、その表面(主面)のみならず外周端面にも未硬化(半硬化を含む)のソルダーレジストが塗布されているものが搬入される。
【0025】
次に位置決めピン10について説明する。
図1(a)、(b)に示すように、位置決めピン10は、加工装置20(具体的にはピン移動機構23)に取り付けられる心棒11に、カラー12、弾性スリーブ13、2つのベアリング141、142を外挿した概略構成になっている。
【0026】
カラー12はスリーブ状に形成されており、心棒11に該心棒11を中心とする軸回り回転自在に設けられている。
一対のベアリング141、142の一方(ベアリング141。以下、第1ベアリングとも言う)は、前記カラー12の内側を貫通する貫通孔12aの軸心方向(長手方向)片端を拡径した形状のベアリング収納凹所12b内に収納されている。他方のベアリング142(以下、第2ベアリングとも言う)は、心棒11の軸心方向において、カラー12を介して前記第1ベアリング141とは反対の側に配置されている。
カラー12は、一対のベアリング141、142の間に挟み込まれるように配置されており、これらベアリング141、142によって心棒11を中心とする軸回り回転を小さい回転抵抗で円滑に行えるようになっている。
【0027】
図3、図4に示すように、第2ベアリング142は、具体的には、心棒11に外挿されたベアリング収納カラー15に収納して心棒11に外挿されている。図示例の位置決めピン10は、このベアリング収納カラー15も具備している。
【0028】
ベアリング収納カラー15は、円筒状のカラー本体15aの内側にベアリング受け突起15bが突設された構成になっている。ベアリング受け突起15bは、カラー本体15aの内周に沿ってリブ状に突設されている。ベアリング収納カラー15は、カラー本体15aによって囲まれる内側に、心棒挿通用の貫通孔15cが確保されている。
【0029】
図4に示すように、第2ベアリング142は、ベアリング受け突起15bに当接させてカラー本体15a内に収納される。また、ベアリング収納カラー15、第2ベアリング142は、カラー本体15a内に収納された第2ベアリング142がベアリング受け突起15bを介してカラー12とは反対の側に位置する向きで心棒11に外挿される。
【0030】
図3、図4に示すように、弾性スリーブ13は、ゴム弾性樹脂材料によって円筒状に形成されており、前記カラー12に外挿されている。この弾性スリーブ13は、カラー12に対して嵌め込んでカラー12と一体に軸回り回転できるようにするか、あるいは、カラー12に対して該カラー12の外周方向に回転自在として設けられる。
この弾性スリーブ13は、位置決めピン10を加工装置20から取り外し、カラー12を心棒11から抜き出したときには、カラー12に対して挿脱できる。
【0031】
図3、図4に示すように、カラー12の長手方向一端部(ベアリング収納凹所12bが形成されている側の端部)には、フランジ状の膨出部12cが突設されている。カラー12の前記ベアリング収納凹所12bは、この膨出部12cの内側に形成されており、このベアリング収納凹所12bに第1ベアリング141が収納されている。
【0032】
ベアリング収納カラー15のカラー本体15aの外径は、カラー12の外径(前記膨出部12c以外の部分であるスリーブ部12dの外径)よりも大きい。
位置決めピン10において、前記弾性スリーブ13は、具体的にはカラー12のスリーブ部12dに外挿して、カラー12の前記膨出部12cとベアリング収納カラー15(詳細にはベアリング収納カラー15の、カラー12のスリーブ部12dから外側に張り出した部分)との間に設けられている。その結果、弾性スリーブ13は、心棒11の長手方向において、一対のベアリング141、142の間に配置される。
【0033】
前記心棒11は、棒状本体11aと、この棒状本体11aの長手方向片端にフランジ状に形成された頭部11bとを具備している。
図3、図4に示すように、位置決めピン10は、心棒11の棒状本体11aに、第2ベアリング142(およびベアリング用カラー15),カラー12及び弾性スリーブ13、第1ベアリング141を、前記心棒11の頭部11b側からこの順で配列されるようにして外挿して組み立てられる。
【0034】
そして、図4に示すように、この位置決めピン10は、心棒11の棒状本体11aの頭部11bとは反対の側の端部(先端部11c)を、前記ピン移動機構23のピン取り付け台26a(移動ピンの場合)や、配線板受けステージ21の受け台22に対して固定の固定ピン取り付け台26b(固定ピン10aの場合)、といったピン取り付け部材26に固定して、加工装置20に取り付けられる。
心棒11の棒状本体11aの先端部11cは、ピン取り付け部材26に対する螺着用の雄ねじ部とされており、位置決めピン10、心棒11は、心棒11の前記雄ねじ部を、ピン取り付け部材26に形成されている雌ねじ孔にねじ込んでピン取り付け部材26に螺着することで、ピン取り付け部材26に固定できる。
【0035】
この位置決めピン10は、心棒11をピン移動機構23のピン取り付け部材26に螺着して固定したときに、心棒11に外挿されている第2ベアリング142(およびベアリング用カラー15),カラー12及び弾性スリーブ13、第1ベアリング141が、心棒11の頭部11bと前記ピン取り付け部材26との間に配置されるように構成されている。
心棒11は、棒状本体11aの第1ベアリング141から突出された先端部11cがピン取り付け部材26に螺着される。心棒11の頭部11bの外径は、リング状の第2ベアリング142の中央部を貫通する貫通孔142a(図3参照)の内径よりも大きい。心棒11をピン取り付け部材26に螺着することで、心棒11に外挿されている第2ベアリング142(およびベアリング用カラー15),カラー12及び弾性スリーブ13、第1ベアリング141を、心棒11の頭部11bによってピン取り付け部材26に押さえ込むことができる。
図4に示す取り付け状態においては、心棒11の締結力によって、カラー12が、一対のベアリング141、142の間に挟み込まれる。
【0036】
なお、心棒11に外挿されている第2ベアリング142(およびベアリング用カラー15),カラー12及び弾性スリーブ13、第1ベアリング141の寸法に鑑みて、心棒11の棒状本体11aには、その先端部11cを第1ベアリング141から突出させることができる長さが確保されることは言うまでも無い。
【0037】
図4中、符号16はワッシャであり、心棒11の頭部11bと第2ベアリング142との間に介挿されている。
【0038】
図4においては、カラー12のスリーブ部12dの先端(膨出部12cとは反対側の端部)は、ベアリング収納カラー15のベアリング受け突起15bに突き当てられている。
また、ベアリング収納カラー15には、ベアリング受け突起15bを介して、第2ベアリング142を収納するための収納空間15d(ベアリング収納空間)とは反対の側に、カラー12のスリーブ部12dの先端を収納するための凹所(カラー先端収納凹所15e)が確保されている。ベアリング収納カラー15のベアリング受け突起15bは、円筒状のカラー本体15aの中心軸線方向の端部から中央部寄りにずれた位置に設けられており、カラー12のスリーブ部12dの先端は、カラー先端収納凹所15e内に挿入されて、ベアリング受け突起15bに突き当てられている。
【0039】
カラー12の貫通孔12aの内径は、心棒11の棒状本体11aの外径(雄ねじ部である先端部11cから頭部11b側の外径)よりも大きく、カラー12の貫通孔12aの内周面と、心棒11の棒状本体11aとの間にはクリアランス17が確保されている。クリアランス17の確保によって、カラー12の回転抵抗を小さくできる。
カラー12は、カラー先端収納凹所15e内に挿入されたスリーブ部12dの先端が、カラー先端収納凹所15eにおけるカラー本体15aの内周面によって心棒11と同心に位置決めされるとともに、膨出部12c側の端部が、膨出部12cの内側に確保されたベアリング収納凹所12b内に収納されている第1ベアリング141によって心棒11と同心に位置決めされている。カラー12は、第1ベアリング141とベアリング収納カラー15とによって、長手方向(中心軸線方向)の両端が心棒11と同心に支持されるため、心棒11の棒状本体11aとの間にクリアランス17が確保された状態を確実に確保できる。これにより、回転抵抗が小さい状態を安定に維持できる。
【0040】
図2(a)、図3に示すように、心棒11の頭部11bには、心棒11を回転操作するための工具係合部11dが形成されている。心棒11は、工具係合部11dに係合させた工具によって回転させることで、ピン移動機構23のピン取り付け部材26に対して着脱できる。
心棒11をピン移動機構23のピン取り付け部材26から取り外せば、心棒11に外挿されている第2ベアリング142、ベアリング用カラー15,カラー12及び弾性スリーブ13、第1ベアリング141を心棒11から抜き出すことができる。これにより、弾性スリーブ13を交換できる。
【0041】
なお、図示例では、心棒11の頭部11bの工具係合部11dは1本の溝状に形成されているが、これに限定されず、例えば、プラスドライバー(工具)による回転操作用の十字状の凹部や、六角穴、四角穴、六角形の突起、四角形の突起等であっても良い。
【0042】
心棒11は、ここでは金属製の部材を採用している。
心棒11としては、加工装置20に対する位置決めピン10の確実な固定、耐久性の点で、高い剛性を持つものを採用することが好ましい。この点、金属製のものが好適である。
【0043】
カラー12、ベアリング収納カラー15についても、耐久性の点で金属製のものを採用することが好ましく、ここでは金属製のものを採用している。
なお、カラー12、ベアリング収納カラー15については、弾性スリーブ13に比べて硬質のものであれば良く、この点、例えば、硬質プラスチック製のもの等も採用可能である。
【0044】
この位置決めピン10は、弾性スリーブ13が、前記プリント配線板90の外周の端面に接触される。弾性スリーブ13が、配線板90の外周端面に接触される、位置決めピン10の表層(ピン表層)、被覆部(弾性被覆部)として機能する。
【0045】
弾性スリーブ13としては、JIS K 6253に準拠する「加硫ゴムの物理試験方法」におけるスプリング式硬さ試験機A形(例えば、高分子計器株式会社製Hardness Tester A型(「アスカーゴム硬度計A型」として販売されているもの)を使用)を用いて計測される硬度(硬さ値。以下も同じ)が80以下のものであり、ここでは硬度が55より高く80以下のゴム弾性樹脂材料で構成されているものを採用する。前記硬度は60〜75の範囲であることがより好ましい。
この硬度(硬さ値)の範囲の弾性スリーブ13であれば、配線板90の外周端面の衝突による衝撃力を緩和できる。衝撃力が緩和されることによって、配線板90の外周端面に塗布されたソルダーレジスト等の未硬化インキの剥れの発生、剥がれたインキ屑に起因する発塵、剥れたインキ屑の配線板表面への付着を抑制できる。
【0046】
硬度が60以下であれば、配線板90の接触による配線板90からのソルダーレジスト等の未硬化インキの剥れ、剥がれたインキ屑に起因する発塵の抑制効果を充分に得ることができる。
衝撃力の緩和(緩衝効果)の点では、弾性スリーブ13の硬度が低い方が好ましいが、硬度が55以下となると、配線板90の衝突による傷付きや、部分的な切れ等の損傷が発生しやすくなるため、耐久性の点で現実的でない。
【0047】
また、弾性スリーブ13としては形状安定性も必要であるため、この点でも、硬度が55よりも高いことが好ましい。サイド位置決めピン10cについては、配線板90の接触による変形が大きすぎると、配線板90の位置決め精度の確保の障害となる。また、上述の硬度範囲の弾性スリーブ13の肉厚は2〜4mmの範囲であることが好ましい。
また、弾性スリーブ13に比べて硬質のカラー12の採用は、弾性スリーブ13が無用に大きく変形することを抑制でき、弾性スリーブ13の形状安定性、配線板90の位置決め精度の確保の点で有効に寄与する。
【0048】
上述の硬度範囲の弾性スリーブ13を得るために好適なゴム弾性樹脂材料としては、シリコンゴム系、ウレタンゴム系、アクリルゴム系、アクリロニトリルブタジエンゴム系、イソプレンゴム系、エチレンプロピレンゴム系、エピクロルヒドリンゴム系、クロロプレンゴム系、スチレンブタジエンゴム系、ブタジエンゴム系、フッ素ゴム系、ポリイソブチレン系のいずれかであることが好ましい。
【0049】
図5に示すように、位置決めピン10は、加工装置20の配線板受けステージ21において、弾性スリーブ13の全体あるいは一部が、受け台22の上面22c上に位置するように設けられる。そして、配線板受けステージ21に搬入された配線板90の位置決めピン10による位置決めの際に、配線板90の外周端面が位置決めピン10の内の弾性スリーブ13のみに接触されるようにする。
【0050】
加工装置20がパターン形成用紫外線露光装置である場合(加工装置20がパターン形成用紫外線露光装置を指す場合、以下、紫外線露光装置とも言う)、この紫外線露光装置20を用いて配線加工済みの配線板90に塗布された未硬化のソルダーレジストをパターニングするには、配線板受けステージ21に、配線板90を該配線板90に塗布されたソルダーレジストが未硬化の状態で搬入し、ピン移動機構23を駆動させて位置決めピン10(移動ピン)を移動させることで、前記配線板90を位置決めする。そして、配線板90の位置決め完了後に、加工機25(ここでは紫外線照射器)からパターンマスクを介して配線板90に紫外線を照射して、ソルダーレジストをパターニングする。位置決めピン10による配線板90の位置決めは、位置決めピン10の弾性スリーブ13を配線板90の外周端面に接触させて行う。
【0051】
本発明に係る加工装置20によれば、弾性スリーブ13を具備する前記位置決めピン20を採用しているため、既述のように、配線板90の外周端面の衝突による衝撃力を緩和でき、配線板90の外周端面に塗布されたソルダーレジスト等の未硬化インキの剥れの発生、剥がれたインキ屑に起因する発塵、剥れたインキ屑の配線板表面への付着を抑制できる。インキ屑の付着による不良を抑制できることは言うまでも無い。
また、位置決めピン10がカラー12の外側に弾性スリーブ13を外挿した構成であることにより、配線板90の位置決め精度も充分に確保でき、高精度のパターニングを実現できる。
【0052】
また、加工装置20は、既述のように、位置決めピン10の弾性スリーブ13の交換が可能であるため、弾性スリーブ13の交換が必要である場合に、位置決めピン全体を交換する必要が無く、弾性スリーブ13のみの交換で済み、位置決めピン全体を交換する場合に比べて低コスト化できる。弾性スリーブ13を交換することで、弾性スリーブ13の緩衝性能による未硬化インキの剥がれ防止効果を、低コストで容易に安定確保できる。
【0053】
なお、本発明に係る位置決めピンとしては、例えば、弾性スリーブ13を前記カラー12の外周面に接着剤による接着等によって固定し、カラー12と一体化した構成も採用可能である。また、カラー12の外周面にゴム弾性樹脂材料をコーティング等によって被着して、ゴム弾性樹脂材料からなる被覆部(被覆層)をカラー12に一体に形成し、この被覆部をピン表層として機能させる構成も採用可能である。
【0054】
このように、カラー12の外周に、該カラー12と一体の被覆部が周設された構成の位置決めピンの場合は、被覆部付きのカラー12の交換によって、被覆部を更新できる。この場合も、位置決めピン全体を交換する場合に比べて低コスト化できることは言うまでもない。
【0055】
(別態様)
本発明に係る位置決めピンとしては、図8に示すように、カラー12を省略して、弾性スリーブ13Aの長手方向両端部を、心棒11の長手方向に互いに離隔して設けられた一対のベアリング141、142によって、直接、軸回り回転自在に支持した構成も採用可能である。
【0056】
この位置決めピン10Aの場合、カラー12が無いため、構成部品が少なくて済み、低コスト化できる。
但し、弾性スリーブの形状安定性の確保の点では、図1(a)、(b)〜図4等を参照して説明した既述の位置決めピン10(カラー12を具備する位置決めピン)を採用することが好適である。
図8に例示した位置決めピン10Aは、カラー12が無いため、硬度が55超かつ80以下の弾性スリーブ13Aの変形が大きくなり過ぎることを回避する点では、位置決めピンの長さ寸法(図8に示す取り付け状態におけるピン取り付け部材26からの突出寸法)を短くする必要があり、位置決めピンの長さ寸法を大きくできないが、図1(a)、(b)〜図4等を参照して説明した既述の位置決めピン10であれば、カラー12が弾性スリーブ13の形状安定性に有効に寄与するため、図8に例示した位置決めピン10Aに比べて位置決めピンの長さ寸法を大きくすることができる。
【0057】
また、図1(a)、(b)〜図4等を参照して説明した既述の位置決めピン10は、弾性スリーブ13に比べて硬質であり心棒11を中心とする軸回り回転自在のカラー12の外側に弾性スリーブ13を外挿した構成によって、図8に例示した位置決めピン10Aに比べて、心棒11を中心とする弾性スリーブの軸回り回転の回転抵抗を低く抑えることができる。
【0058】
(検証試験)
位置決めピンの弾性スリーブの硬度と効果(未硬化ソルダーレジストの剥れ、発塵、傷付き)について検証を行った。
弾性スリーブの硬度が互いに異なる複数の位置決めピン(以下の供試品1〜3)を試作して、配線板受けステージに取り付けて配線板90の位置決めに繰り返し使用し、性能を確認した。供試品1〜3の位置決めピンは、図1(a)、(b)〜図4等を参照して説明した構造のもの(位置決めピン10)であり、弾性スリーブの材質、硬度以外は条件を同じに揃えた。
供試品1の弾性スリーブ:ウレタンゴム製スリーブ(硬度68)
供試品2の弾性スリーブ:シリコーンゴム製スリーブ(硬度60)
供試品3の弾性スリーブ:ウレタンゴム製スリーブ(硬度81)
【0059】
供試品1、2の位置決めピンは、未硬化ソルダーレジストの剥れ、剥がれたソルダーレジスト屑に起因する発塵の抑制効果を充分に得ることができ、また、配線板90の衝突による傷付きが殆ど見られず、充分な耐久性が得られることを確認できた。供試品1は供試品2に比べて傷付きが少なく、良好な結果が得られた。
供試品3の位置決めピンについては、供試品1、2に比べて、未硬化ソルダーレジストの剥れが生じやすく、未硬化ソルダーレジストの剥れ防止効果が小さいものであった(金属製の位置決めピンに比べれば未硬化ソルダーレジストの剥れは格段に減少)。供試品3の位置決めピンについては、硬度が高く硬すぎるため、供試品1、2に比べて剥れ防止効果が低くなったものと考えられる。
【0060】
本発明は、上述の実施形態に限定されず、適宜変更が可能である。
上述の実施形態では、ピン取り付け部材26に螺着された心棒11の締結力によって、カラー12のスリーブ部12dの先端がベアリング収納カラー15のベアリング受け突起15bに突き当てられる構成の位置決めピンを例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、ベアリング収納カラーがカラーに取り外し可能に螺着された構成等も採用可能である。
また、本発明に係る位置決めピンとしては、例えば、ピン表層が、心棒の外周面に直接被着されたゴム弾性樹脂材料からなる被覆体である構成も含む。この場合、被覆体として機能する弾性スリーブを心棒に嵌め込んで一体化した構成、さらに前記弾性スリーブを心棒に接着剤等で固定した構成、ゴム弾性樹脂材料をインサート成形、コーティング等によって心棒の外周面に被着状態に設けた構成等を採用できる。
本発明に係る配線板加工装置の具体的構成、配線板受けステージ、ピン移動機構の構成としては既述の実施形態に限定されるものではない。本発明は、周知の構成の、各種の配線板加工装置、配線板受けステージ、ピン移動機構に適用可能である。例えば、位置決めピンとして、固定ピンが存在せず、全ての位置決めピンが移動ピンである構成等も採用可能である。また、配線板受けステージに設けられる位置決めピンの本数等も適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明に係る位置決めピンの概要を示す図であって、(a)は位置決めピンを分解して示した図、(b)は位置決めピンの組み立て状態を示す正面図である。
【図2】(a)、(b)は位置決めピンを示す外観斜視図である。
【図3】位置決めピンの構成を示す分解斜視図である。
【図4】ピン取り付け部材に取り付けた状態における位置決めピンの構造を示す断面図である。
【図5】プリント配線板を加工する加工装置の一例を示す正面図である。
【図6】(a)〜(c)は図5の加工装置に設けられた配線板受けステージを示す平面図である。
【図7】図6の配線板受けステージのプッシャーピン付近を示す図である。
【図8】本発明に係る位置決めピンの別態様を示す断面図である。
【符号の説明】
【0062】
10,10A…位置決めピン、11…心棒、12…カラー、13…ピン表層、被覆部、弾性スリーブ、141,142…ベアリング、20…配線板加工装置、パターン形成用紫外線露光装置、90…プリント配線板。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリント配線板(90)を加工する加工装置(20)に設けられ、前記プリント配線板の外周の端面に接触して位置決めを行うピンにおいて、前記プリント配線板の外周端面が接触するピン表層(13、13A)がゴム弾性樹脂材料で構成されていることを特徴とする位置決めピン(10、10A)。
【請求項2】
請求項1記載の位置決めピンであって、前記加工装置に取り付けられる心棒(11)と、ゴム弾性樹脂材料で構成され前記心棒の外側を被覆して前記ピン表層として機能する被覆部(13)とを具備することを特徴とする位置決めピン。
【請求項3】
前記被覆部が、ゴム弾性樹脂材料で構成され前記心棒に外挿して交換可能に設けられた弾性スリーブ(13)であることを特徴とする請求項2記載の位置決めピン。
【請求項4】
さらに、前記心棒に外挿され心棒を中心として軸回り回転自在に設けられたカラー(12)を具備し、このカラーの外周に前記被覆部が周設されていることを特徴とする請求項2又は3記載の位置決めピン。
【請求項5】
前記弾性スリーブは、前記心棒の両端に設けられた一対のベアリング(141、142)の間に配置されて、前記心棒を中心として軸回り回転自在に設けられていることを特徴とする請求項3又は4記載の位置決めピン。
【請求項6】
前記ゴム弾性樹脂材料がシリコンゴム系、ウレタンゴム系、アクリルゴム系、アクリロニトリルブタジエンゴム系、イソプレンゴム系、エチレンプロピレンゴム系、エピクロルヒドリンゴム系、クロロプレンゴム系、スチレンブタジエンゴム系、ブタジエンゴム系、フッ素ゴム系、ポリイソブチレン系から選ばれたものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の位置決めピン。
【請求項7】
インキが塗布されたプリント配線板(90)を加工する加工装置であって、
プリント配線板がその表面および外周端面に塗布されたインキが未硬化または半硬化の状態で搬入される配線板受けステージ(21)を具備し、この配線板受けステージに設けられて、該配線板受けステージに搬入されたプリント配線板の外周の端面に接触して位置決めを行う位置決めピン(10、10A)として、請求項1〜6のいずれかに記載の位置決めピンを用いたことを特徴とする配線板加工装置(20)。
【請求項8】
配線加工済みプリント配線板(90)が搬入される配線板受けステージ(21)を具備し、この配線板受けステージに搬入されたプリント配線板の表面および外周端面に塗布された未硬化または半硬化のソルダーレジストの少なくともプリント配線板の表面に塗布されている部分をパターニングするために使用するパターン形成用紫外線露光装置において、
前記配線板受けステージに設けられて、この配線板受けステージに搬入されたプリント配線板の外周の端面に接触して位置決めを行う位置決めピン(10、10A)として、請求項1〜6のいずれかに記載の位置決めピンを用いたことを特徴とするパターン形成用紫外線露光装置。
【請求項9】
請求項8記載のパターン形成用紫外線露光装置を用いてソルダーレジストの露光を行うことを特徴とするプリント配線板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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