説明

低周波発生手段の装着されたスリッパ

【課題】 本発明は、スリッパに装着される低周波シートによる低周波刺激を介して、スリッパ着用者の足裏に分布された当該神経系のツボ(経穴)を刺激することで、腎臓、臓などのような臓器の機能を促進及び活性化させることから、使用者の健康を向上させるようにした低周波発生手段が装着されるスリッパを提供することにある。
【解決手段】 本発明による低周波発生手段が装着されるスリッパは、スリッパの甲当て部に装着され、外部より受信部に入力される制御信号により身体刺激のための所定低周波を発生させる低周波発生部と、スリッパの足底部に装着され、低周波発生部に電気的に連結された電源ケーブルを介して伝達される低周波信号によりスリッパ着用者の足裏面を低周波刺激する導伝性材質の低周波シートとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スリッパに装着される低周波シートによる低周波刺激を介してスリッパを履いている着用者の足裏に分布された当該神経系のツボ(経穴)を刺激することで、腎臓、臓などのような臓器の機能を促進させることができるようにした低周波発生手段の装着されたスリッパに関する。
【0002】
さらに詳しいことには、スリッパの甲当て部、又は、底部に設けられる低周波発生部より伝達される低周波刺激によって、スリッパ着用者の足裏のツボを刺激することで、当該神経系に応じる臓器の機能を活性化させ、健康に寄与することができるようにした低周波発生手段の装着されたスリッパに関する。
【背景技術】
【0003】
図1は、足の裏に分布される各種神経系の概略を示した図面である。図示されたように、足の裏には、人体の各種神経系が分布されているため、東洋医学では、指圧、鍼術、灸などを介して、足裏の当該神経系を刺激することで、各種病気を予防したり、治癒したりすることができる。
【0004】
即ち、足裏に一定の圧力を加えて刺激すると、当該部位の臓器の機能が活性化し、血液循環が円滑に行われ、且つ、経絡などが刺激されて生体リズム及び感覚機能が活性化できる。このことから、足の裏が健康であれば身体の各部位も健康な状態を維持していることと見做され得る。
【0005】
図2は、従来技術による低周波治療器の概略図である。
【0006】
図示されたように、特定低週波を発生させる低周波発生器1と、低周波発生器1に電源ケーブル2を介して連結され、且つ、伝導性物質が表面に塗布された導伝性パッド3とを備える。低周波発生器1を駆動させることによって、低周波発生器1から発生する低周波信号は、電源ケーブル2を介して導伝性パッド3に伝われるため、使用者の腰、脹脛、腕などのような身体特定部位を導伝性パッド3により低周波刺激することになる。
【0007】
従来の低周波治療器は、低周波発生器1に電源ケーブル2を介して導伝性パッド3が連結されているため、使用者が低周波治療機を携帯し、使用するには煩わしかった。
【0008】
また、低周波治療器を長期間使用すると、 導伝性パッド3の上面に塗布されていた伝導性接着剤が該接着力を失い、当該臓器を刺激する加圧力が劣ることになるため、低周波刺激による効果が充分ではなく、よって、伝導性接着剤を改めて導伝性パッド3に塗布しなければならないため、メンテナンス性が悪いという問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、スリッパに備えられる低周波シートによる低周波刺激を介してスリッパ着用者の足裏に分布された当該神経系のツボ(経穴)を刺激することで、腎臓、臓などのような臓器の機能を促進及び活性化させることから、使用者の健康を向上させるようにした低周波発生手段が装着されるスリッパを提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、低周波発生部に用いられる電源として、外部からの常用電源を充填可能なバッテリに充填させることによって、バッテリの購入を必要としない低周波発生手段が装着されるスリッパを提供することにある。
【0011】
本発明のさらに他の目的は、低周波発生手段をスリッパの底部に内設させることによって、使用又は保管時に、外部物体との接触による破損を防止し、耐久性を増大させ、且つ、半永久に用いることができるようにした低周波発生手段が装着されるスリッパを提供することにある。
【0012】
本発明のさらに他の目的は、スリッパに低周波発生部を脱着自在に構成することによって、携帯及び保管が容易であり、且つ、低周波発生部の駆動をリモコンを介して遠隔調整することから、使い勝手に優れた低周波発生手段が装着されるスリッパを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記目的等を達成するために、本発明は、スリッパの甲当て部に装着され、外部より受信部に入力される制御信号により身体刺激のための所定低周波を発生させる低周波発生部と、スリッパの足底部に装着され、低周波発生部に電気的に連結された電源ケーブルを介して伝達される低周波信号によりスリッパ着用者の足裏面を低周波刺激する導伝性材質の低周波シートとを備えることを特徴とする低周波発生手段が装着されるスリッパを提供することにより達成される。
【0014】
また、スリッパの甲当て部に装着され、外部から遠隔制御信号を受ける受信部と、スリッパに内設され、且つ、受信部からケーブルを介して制御信号伝達の際、身体を刺激するための所定の低周波を発生させ、且つ、これを制御する低周波制御部と、スリッパの外側面に形成されたソケットを介して外部から常用電源入力の際、低周波制御部に電源を供給する充填部と、スリッパに内設され、且つ、低周波制御部にケーブルを介して連結され、低周波制御部から伝われる低周波信号によりスリッパ着用者の足裏面を低周波刺激する低周波パッドとを備えることを特徴とする低周波発生手段が装着されるスリッパを提供することにより達成される。
【0015】
望ましい実施例によると、前述した低周波発生部はスリッパの甲当て部に設けられたベルクロマジックテープ(登録商標)によりスリッパに着脱可能に固定し得る。
【0016】
また、前述した低周波発生部の受信部にリモコンより印加される制御信号を介して低周波発生部の電源オン/オフ、駆動時間、強弱調節を遠隔制御したり、又は、当該スイッチを操作して、低周波発生部を手動で制御し得る。
【0017】
さらに、前記低周波発生部を駆動させる電源として、バッテリ又は充填可能なバッテリが装着される充填器が用いられる。
【0018】
さらにまた、前述した低周波シートは、低周波発生部から低周波信号を受け、スリッパ着用者の足裏面に伝達し得るように所定湿度を維持し、且つ、炭素成分の含まれた織物地シート又はシリコン材シートが用いられる。
【発明の効果】
【0019】
以上の通り、本発明による低周波発生手段が装着されるスリッパは、以下ような効果を奏するものである。
スリッパに装着される低周波シートによる低周波刺激により、スリッパ着用者の足裏面に分布された当該神経系のツボを刺激することで、腎臓、臓などのような臓器機能を促進及び活性化させることから、使用者の健康を増進させ得る。
【0020】
また、低周波発生部に用いられる電源として、外部からの常用電源をバッテリに充填させ、かつ、使用することによって、バッテリの購入を必要とせず、メンテナンス費用を低減し得る。
【0021】
さらに、低周波発生手段をスリッパに内設させることによって、使用又は保管時に、外部物体との接触による破損を防止し、且つ、耐久性を向上させ、半永久に用いることができる。
【0022】
さらにまた、スリッパから低周波発生部を着脱させ得るように構成することによって、携帯及び保管が容易で、且つ、低周波発生部の駆動をリモコンで遠隔調整することができるため、使用者の利便性が図れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下では、本発明の望ましい実施形態を、添付図面を参照として説明するが、これは、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者が発明を容易に実施し得る程度内で詳細に説明したものであって、これにより、本発明の技術的思想及び範疇が限定されることを意味するのではない。
【0024】
図3乃至図6に示されたように、本発明による低周波発生手段が装着されるスリッパは、スリッパ10(一般に、室内靴にも適用可能である)の甲当て部11に装着され、外部より受信部21に入力される制御信号(リモコン20の操作時に、入力される制御信号をいう)により身体刺激のための特定低周波を発生させる低周波発生部12と、スリッパ10の足底部13に装着され、低周波発生部12に電源ケーブル14を介して電気的に連結され、且つ、低周波発生部12から伝われる低周波信号を受けて、スリッパ10の着用者の足裏面に発生させ、当該神経系のツボを低周波刺激する低周波伝導性に優れた材質の低周波シート16とを備える。
【0025】
この際、前述した低周波発生部12は、スリッパ10の甲当て部11に備えられたベルクロマジックテープ(登録商標)17(又は、スナップも使用可能)によりスリッパ10に着脱自在に固定し得る。
【0026】
前述した低周波発生部12の受信部21にリモコン20から印加される制御信号によって、低周波発生部12の電源オン/オフ、駆動時間、強弱調節を遠隔操作したり、又は、当該スイッチを手動で操作して、低周波発生部12を制御することもできる。
【0027】
前述した低周波発生部12を駆動させる電源として、バッテリ18又は充填可能なバッテリが装着される充填器(図示せず)が用いられる。
【0028】
前述した低周波シート16は、低周波発生部12から低周波信号を受けて、スリッパ着用者の足裏面に伝達し得るように所定湿度を保持し、炭素性分の含まれた織物地シート又はシリコン材シートからなされ得る。
図面中、符号19は、バッテリ18と低周波発生部12とを収容するケースであり、21は、ケース19に設けられ、リモコン20から印加される遠隔制御信号を受けて、低周波発生部12を駆動させる受信部である。
【0029】
以下では、本発明による低周波発生手段が装着されるスリッパの使用例を添付の図面を通じて詳しく説明する。
【0030】
図6に示されたように、使用者の足を前述したスリッパ10の甲当て部11内へ取り入れた後、前述したリモコン20の当該ボタンを操作することによって印加される遠隔制御信号は、ケース19に形成の受信部21に印加されるため、低周波発生部12を駆動させることになる。
【0031】
この際、低周波発生部12の受信部21に印加される遠隔制御信号に低周波発生部12の電源オン/オフ、駆動時間、強弱調節などを使用者の年齢、身体条件、健康状態、好みなどに応じて、リモコン20の当該ボタンを選び、自由に制御し得ることは言うまでもない。
【0032】
前述した低周波発生部12から発生される低周波信号は、電源ケーブル14を介してスリッパ10の足底部13に備えられた低周波シート16に伝われる。この際、低周波シート16は、伝導性に格別に優れている材質(織物地又はシリコン材質のシートをいう)から成されて、スリッパ着用者の足裏面に低周波信号を発生させることによって、刺激を与えることになる。この際、低周波発生部12から発生される低周波信号によりスリッパ10の着用者の足裏面を刺激する技術は、当該分野で用いられる技術内容に含まれているため、詳細な説明は省略する。
【0033】
このことから、スリッパ10の着用者の足裏面に分布された当該神経系のツボを低周波刺激することによって、腎臓、臓などの臓器を刺激し、これらの機能を促進及び活性化させることから、使用者の健康を向上させることができる。
【0034】
一方、前述した低周波発生部12は、スリッパ10の甲当て部11に形成されたベルクロマジックテープ(登録商標)17を介してスリッパ10に脱着自在に固定できるため、携帯及び保管が容易であり、且つ、スリッパ10を洗濯する際に低周波発生部12を構成する当該部品と水とが接触することによって生じ得る破損及び損傷が防止できる。
【0035】
また、前述した低周波発生部12に電源を供給する際、バッテリ18又は充填可能なバッテリが装着される充填器(図示せず)を選択的に用いることができ、使用者の利便性が図れる。
【0036】
図7及び図8に示されたように、本発明の他の実施例による低周波発生手段が装着されるスリッパは、スリッパ10(一般に、室内靴にも適用可能)の甲当て部11に装着され、外部から遠隔制御信号(図示されていないリモコン操作による制御信号をいう)を受ける受信部21と、スリッパ10に内設され(好ましくは、足底部から陥没されている)、受信部21からケーブル30を介して制御信号伝達の際、身体刺激のための所定低周波を発生させ、これを制御する低周波制御部40とを備える。
【0037】
また、前述したスリッパ10の外側面に形成されたソケット60を介して外部から常用電源入力の際、低周波制御部40に電源を供給する充填部50と、スリッパ10に内設されて、低周波制御部40にケーブル80を介して連結し、低周波制御部40から伝達される低周波信号によりスリッパ10の着用者の足裏面を低周波刺激する低周波パッド70とを備えることができる。この際、前述した低周波パッド70の形状は、楕円形、円形、四角形、多角形などのように変型して、実施し得ることはいうまでもない。
【0038】
従って、図8に示されたように、使用者により、図示されていないリモコンを操作することによって制御信号が甲当て部11に装着された受信部21に入力されることによって、ケーブル30を介して受信部21に連結された低周波制御部40により低周波信号を発生させる。低周波制御部40から発生する低周波信号はケーブル80を介して連結され、スリッパ10の足底部から陥没されている低周波パッド70を介して使用者の足裏面を低周波刺激することになる。
【0039】
この際、低周波制御部40から発生し、低周波パッド70を介して使用者の足裏面を加圧する技術内容は、当該分野で用いられる技術内容に含まれるため、詳しい説明は省略する。
【0040】
一方、低周波制御部40に用いられる電源としてソケット60を介して外部から供給される常用電源を充填部50に充填させ、且つ、使用することによって、バッテリを別度に購入しなければならないという煩わしさを解消し、バッテリの購入費用を低減し得る。
【0041】
また、低周波制御部40、該低周波制御部40に電源を供給する充填可能な充填部50及び使用者の足裏面を刺激する低周波パッド70をスリッパ10の足底部に内設させることから、露出が防止でき、外部物体との接触による破損を防止し得る。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】人の足の裏に分布される神経系の概略を示した図面、
【図2】従来技術による低周波治療器の概略図、
【図3】本発明によるスリッパに低周波発生手段が装着されたことを示した概略図、
【図4】本発明によるスリッパから低周波発生手段が取り外されることを示した概略図、
【図5】本発明によるスリッパに装着された低周波発生手段を制御するリモコンの概略図、
【図6】本発明によるスリッパの使用状態を示す要部抜粋図、
【図7】本発明による低周波発生手段が装着されるスリッパの変型例示図、
【図8】図7に示されたスリッパの使用状態図である。
【符号の説明】
【0043】
10 スリッパ
11 甲当て部
12 低周波発生部
13 足底部
14 電源ケーブル
16 低周波シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スリッパの甲当て部に装着され、外部より受信部に入力される制御信号により身体を刺激するための所定低周波を発生させる低周波発生部及び、
前記スリッパの足底部に装着され、前記低周波発生部に電気的に連結された電源ケーブルを介して伝われる低周波信号によりスリッパ着用者の足裏面を低周波刺激する導伝性材質の低周波シートを備えることを特徴とする低周波発生手段が装着されたスリッパ。
【請求項2】
スリッパの甲当て部に装着され、外部より遠隔制御信号を受ける受信部と、
前記スリッパに内設され、且つ、前記受信部からケーブルを介して制御信号伝達の際、身体を刺激するための所定の低周波を発生させ、これを制御する低周波制御部と、
前記スリッパの外側面に形成されたソケットを通じて外部から常用電源入力の際、前記低周波制御部に電源を供給する充填部及び、
前記スリッパに内設され、且つ、低周波制御部にケーブルを介して連結され、低周波制御部から伝われる低周波信号によりスリッパ着用者の足裏面を低周波刺激する低周波パッドを備えることを特徴とする低周波発生手段が装着されたスリッパ。
【請求項3】
前記低周波発生部は、前記スリッパの甲当て部に設けられたベルクロマジックテープ(登録商標)によりスリッパに着脱自在に固定されることを特徴とする請求項1に記載の低周波発生手段が装着されたスリッパ。
【請求項4】
前記低周波発生部の受信部にリモコンから印加される制御信号によって低周波発生部の電源オン/オフ、駆動時間、強弱調節を遠隔制御したり、又は、当該スイッチを操作し、低周波発生部を手動で制御し得るように形成されたことを特徴とする請求項1又は3に記載の低周波発生手段が装着されたスリッパ。
【請求項5】
前記低周波発生部を駆動させる電源として、バッテリ又は充填可能なバッテリが装着される充填器が用いられることを特徴とする請求項1又は3に記載の低周波発生手段が装着されたスリッパ。
【請求項6】
前記低周波シートは、前記低周波発生部から低周波信号を受け、スリッパ着用者の足裏面に伝達し得るように所定の湿度を維持し、且つ、炭素成分が含まれている織物地シート又はシリコン材シートが用いられることを特徴とする請求項1又は3に記載の低周波発生手段が装着されたスリッパ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−6945(P2006−6945A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−182277(P2005−182277)
【出願日】平成17年6月22日(2005.6.22)
【出願人】(503400639)ビューニックス カンパニー リミテッド (2)
【Fターム(参考)】