説明

作動油貯蔵装置

【課題】タンク内の雰囲気中の一酸化炭素の濃度上昇を抑えることができる作動油貯蔵装置を提供する。
【解決手段】窒素ガス103をタンク本体111内へ送給する窒素ガスボンベ115及び制御弁116と、タンク本体111内の雰囲気102の圧力が上限値以上になると、タンク本体111内の雰囲気102を外部へリークさせる逃し弁117と、タンク本体111内の雰囲気102中の一酸化炭素濃度を検知するCO検知器191と、タンク本体111内の雰囲気102中の一酸化炭素濃度が上限値以上になると、CO検知器191からの情報に基づいて、タンク本体111内の雰囲気102を逃し弁117からパージさせるように、制御弁116を制御して、タンク本体111内の雰囲気102中の一酸化炭素濃度を基準値以下にする制御装置190とを備える作動油貯蔵装置100とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧作動装置等に対して給排される作動油を貯蔵する作動油貯蔵装置に関し、特に、リン酸エステル系等の加水分解しやすい作動油を貯蔵する場合に適用すると有効である。
【背景技術】
【0002】
例えば、発電タービンの羽車を作動させるアクチュエータ等の油圧作動装置においては、作動油が高温環境下で使用されることから、難燃性に優れたリン酸エステル系の作動油が使用されている。このリン酸エステル系の作動油は、加水分解して性状に変化を生じやすい。このため、例えば、下記特許文献1等においては、外気と遮断されたタンクの内部に上記作動油を貯蔵して当該タンクにブラダ型のアキュムレータ等を設けることにより、油圧作動装置に対する作動油の給排によるタンク内の作動油の容量変化に伴うタンク内の雰囲気の圧力変動を、外気と接触させることなく緩和することができるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−172178号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前述したようなリン酸エステル系の作動油を内部に貯蔵したタンクにおいては、経時によって、内部の雰囲気中の一酸化炭素濃度が徐々に上昇していく現象が見られた。これは、タンク内の雰囲気中の空気由来の酸素が作動油と徐々に反応することにより生じたものと考えられる。
【0005】
そこで、本発明は、タンク内の雰囲気中の一酸化炭素の濃度上昇を抑えることができる作動油貯蔵装置を提供することを目的とした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述した課題を解決するための、第一番目の発明に係る作動油貯蔵装置は、外気と遮断されて内部に作動油を貯蔵するタンク本体と、前記タンク本体へ連結されて当該タンク本体内の前記作動油の容量変化に伴う当該タンク本体内の雰囲気の圧力変動を緩和する雰囲気圧力変動緩和手段と、不活性ガスを前記タンク本体内へ送給する不活性ガス送給手段を備えた不活性ガス供給手段と、前記タンク本体内の前記雰囲気の圧力が上限値以上になると、当該タンク本体内の当該雰囲気の圧力を上限値よりも小さい基準値以下にするように、当該タンク本体内の当該雰囲気を当該タンク本体の外部へリークさせるリーク手段と、前記タンク本体内の前記雰囲気中の一酸化炭素濃度を検知する一酸化炭素検知手段と、前記タンク本体内の前記雰囲気中の一酸化炭素の濃度が上限値以上になると、前記一酸化炭素検知手段からの情報に基づいて、当該該タンク本体内の当該雰囲気を前記リーク手段からパージさせるように、前記不活性ガス供給手段を制御して、当該タンク本体内の当該雰囲気中の一酸化炭素の濃度を上限値よりも小さい基準値以下にする制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0007】
第二番目の発明に係る作動油貯蔵装置は、第一番目の発明において、前記不活性ガス供給手段が、前記タンク本体の内部に配設されて前記作動油の液面上に浮遊するフロータと、前記フロータを上下方向へ移動自在に保持するガイド手段と、前記フロータに設けられて前記不活性ガスを送出する送出口を有する不活性ガス送出具と、前記ガイド手段に沿った前記フロータの移動に追従しながら前記不活性ガス送給手段と前記不活性ガス送出具の前記送出口との間を接続する追従接続手段とをさらに備えていることを特徴とする。
【0008】
第三番目の発明に係る作動油貯蔵装置は、第二番目の発明において、前記不活性ガス送出具が、前記タンク本体の内部の水平方向中央部分に位置するように前記フロータに設けられていることを特徴とする。
【0009】
第四番目の発明に係る作動油貯蔵装置は、第一番目から第三番目の発明のいずれかにおいて、前記リーク手段が、前記タンク本体の上方の周縁に沿って所定の間隔で複数配設されていることを特徴とする。
【0010】
第五番目の発明に係る作動油貯蔵装置は、第一番目から第四番目の発明のいずれかにおいて、前記不活性ガス供給手段の前記不活性ガス送給手段が、空気を送給する空気送給手段と、前記空気送給手段からの空気に含まれている水を除去する乾燥空気生成手段と、前記乾燥空気生成手段で生成した乾燥空気から酸素ガスを分離して窒素ガスを前記タンク本体の内部へ送給する窒素ガス生成手段とを備えていることを特徴とする。
【0011】
第六番目の発明に係る作動油貯蔵装置は、第一番目から第五番目の発明のいずれかにおいて、内部に前記作動油を貯蔵するサブタンクと、前記サブタンク内の前記作動油を前記タンク本体内に供給する作動油供給手段と、前記タンク本体内の前記作動油を前記サブタンク内に戻す作動油戻し手段と、前記タンク本体内の前記作動油の上限量を検知する作動油上限量検知手段と、前記タンク本体内の前記作動油の下限量を検知する作動油下限量検知手段とを備え、前記制御手段が、前記作動油上限量検知手段及び前記作動油下限量検知手段からの情報に基づいて、前記タンク本体内の前記作動油を前記上限量と前記下限量との間で変動させるように前記作動油供給手段及び前記作動油戻し手段を制御して、当該タンク本体に対して前記作動油の給排を行うことにより、当該タンク本体内の前記雰囲気を前記リーク手段からパージさせるものであることを特徴とする。
【0012】
第七番目の発明に係る作動油貯蔵装置は、第六番目の発明において、前記制御手段が、前記一酸化炭素検知手段からの情報に基づいて、前記タンク本体内の前記雰囲気中の一酸化炭素の濃度が前記基準値以下になると、当該タンク本体に対する前記作動油の給排を停止するように前記作動油供給手段及び前記作動油戻し手段を制御するものであることを特徴とする。
【0013】
第八番目の発明に係る作動油貯蔵装置は、第六番目又は第七番目の発明において、前記制御手段が、前記一酸化炭素検知手段からの情報に基づいて、前記タンク本体内の前記雰囲気中の一酸化炭素の濃度が前記上限値以上になると、当該タンク本体に対する前記作動油の給排を開始するように前記作動油供給手段及び前記作動油戻し手段を制御するものであることを特徴とする。
【0014】
第九番目の発明に係る作動油貯蔵装置は、第一番目から第八番目の発明のいずれかにおいて、前記タンク本体内の前記雰囲気の圧力を計測する雰囲気圧力計測手段を備え、前記制御手段が、前記雰囲気圧力計測手段からの情報に基づいて、前記タンク本体内の前記雰囲気の圧力が前記基準値よりも小さい下限値未満になると、当該タンク本体の内部に前記不活性ガスを送給して当該タンク本体内の圧力を当該下限値以上にするように、前記不活性ガス送給手段を制御するものであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る作動油貯蔵装置によれば、タンク本体内の雰囲気を不活性ガスでパージすることができるので、タンク本体内の雰囲気中の一酸化炭素の濃度上昇を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係る作動油貯蔵装置を油圧作動装置に利用した場合の第一番目の実施形態の概略構成図である。
【図2】本発明に係る作動油貯蔵装置を油圧作動装置に利用した場合の第二番目の実施形態の概略構成図である。
【図3】本発明に係る作動油貯蔵装置を油圧作動装置に利用した場合の第三番目の実施形態の概略構成図である。
【図4】本発明に係る作動油貯蔵装置を油圧作動装置に利用した場合の第四番目の実施形態の概略構成図である。
【図5】本発明に係る作動油貯蔵装置を油圧作動装置に利用した場合の第五番目の実施形態の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明に係る作動油貯蔵装置の実施形態を図面に基づいて説明するが、本発明は図面に基づいて説明する以下の実施形態のみに限定されるものではない。
【0018】
[第一番目の実施形態]
本発明に係る作動油貯蔵装置を油圧作動装置に利用した場合の第一番目の実施形態を図1に基づいて説明する。
【0019】
図1に示すように、外気と遮断された箱型をなすタンク本体111の内部には、リン酸エステル系の作動油101が貯蔵されている。タンク本体111の天井面には、ブラダ型のアキュムレータ112が連結されている。タンク本体111とアキュムレータ112との間には、除湿剤113が配設されている。アキュムレータ112と除湿剤113との間には、保安圧力値Ps以上で開放する安全弁114が連結されている。
【0020】
前記タンク本体111の下部には、高圧ポンプ11の油受入口が連結されている。高圧ポンプ11の油送出口は、発電タービンの羽車を作動させるアクチュエータ等の油圧作動装置12の油受入部に連絡している。油圧作動装置12の油送出部は、前記タンク本体111の上方に連絡している。
【0021】
前記タンク本体111の天井面には、不活性ガスである窒素ガス103を充填された不活性ガスボンベである窒素ガスボンベ115が制御弁116を介して連結されている。また、前記タンク本体111の天井面には、前記安全弁114の開放圧力値(保安圧力値)Psよりも小さい上限値Pu(Ps>Pu)以上になると開放し、当該上限値Puよりも小さい基準値Pc(Pu>Pc>大気圧)以下になると閉鎖する逃し弁117が接続されている。
【0022】
前記タンク本体111の上部には、当該タンク本体111の内部の雰囲気中の一酸化炭素濃度を検知する一酸化炭素検知手段であるCO検知器191が設けられている。このCO検知器191は、制御手段である制御装置190の入力部に電気的に接続している。この制御装置190の出力部は、前記制御弁116に電気的に接続しており、当該制御装置190は、前記CO検知器191からの情報に基づいて、前記制御弁116の開閉作動を制御することができるようになっている(詳細は後述する)。
【0023】
このような本実施形態に係る作動油貯蔵装置100においては、前記アキュムレータ112、前記除湿剤113、前記安全弁114等により雰囲気圧力変動緩和手段を構成し、前記窒素ガスボンベ115、前記制御弁116等により不活性ガス送給手段を構成し、当該不活性ガス送給手段のみにより不活性ガス供給手段を構成し、前記逃し弁117等によりリーク手段を構成している。
【0024】
次に、上述した本実施形態に係る作動油貯蔵装置100の作動を説明する。
【0025】
前記高圧ポンプ11が作動すると、前記タンク本体111内の作動油101が前記油圧作動装置12へ送給されて当該油圧作動装置12を作動させる。このとき、前記タンク本体111内は、作動油101の容量減少による空間増加に伴って、前記アキュムレータ112内の雰囲気102が前記除湿剤113を介して流入することにより、当該空間内の雰囲気102の圧力減少変動が緩和される。また、前記油圧作動装置12から作動油101が送出されて前記タンク本体111内に戻されると、当該タンク本体111内は、当該作動油101の容量増加による空間減少に伴って、当該空間内の雰囲気102が前記アキュムレータ112内に押し戻されることにより、当該空間内の雰囲気102の圧力上昇変動が緩和される。
【0026】
このような前記タンク本体111内の作動油101の給排を行っていくにしたがって、当該タンク本体111内の作動油101が、当該タンク本体111内の雰囲気102中の空気由来の酸素と経時的に反応して一酸化炭素を徐々に生じて、当該タンク本体111内の雰囲気102中の一酸化炭素濃度が上限値Cu以上になると、前記制御装置190は、前記CO検知器191からの情報に基づいて、当該タンク本体111内に窒素ガス103を送給するように前記制御弁116を開放制御する。
【0027】
これにより、前記タンク本体111内は、前記窒素ガス103が供給されるにしたがって、雰囲気102の圧力が上昇する。そして、前記タンク本体111内の雰囲気102の圧力が上限値Pu以上になると、当該タンク本体111内の雰囲気102を外部へリークさせるように前記逃し弁117が開いて、当該タンク本体111内の雰囲気102がパージされ、当該タンク本体111内の雰囲気102中の一酸化炭素濃度が次第に低下する。
【0028】
このようにして前記タンク本体111内の雰囲気102中の一酸化炭素濃度が基準値Cc(Cu>Cc)以下になると、前記制御装置190は、前記CO検知器191からの情報に基づいて、前記窒素ガスボンベ115からの窒素ガス103の送給を停止するように前記制御弁116を閉鎖制御する。
【0029】
そして、前記タンク本体111内の雰囲気102の圧力が基準値Pc以下になると、当該タンク本体111内の雰囲気102の外部へのリークを停止させるように前記逃し弁117が閉じて、当該タンク本体111内の雰囲気102のパージが終了する。以下、上述した作動が繰り返されることにより、前記タンク本体111内の雰囲気102中の一酸化炭素濃度は、上限値Pu未満に常に保たれる。
【0030】
つまり、本実施形態に係る作動油貯蔵装置100においては、タンク本体111内の雰囲気102中の一酸化炭素濃度が上限値Cu以上になったら、当該タンク本体111内の雰囲気102を窒素ガス103でパージすることにより、当該タンク本体111内の雰囲気102中の一酸化炭素濃度を基準値Cc以下にするようにしたのである。
【0031】
したがって、本実施形態に係る作動油貯蔵装置100によれば、タンク本体111内の雰囲気102中の一酸化炭素の濃度上昇を抑えることができる。
【0032】
また、不活性な窒素ガス103によって雰囲気102をパージするようにしたので、酸素による作動油101の劣化を抑制することができ、タンク本体111内の雰囲気102中の一酸化炭素の濃度上昇をより確実に抑えることができる。
【0033】
[第二番目の実施形態]
本発明に係る作動油貯蔵装置を油圧作動装置に利用した場合の第二番目の実施形態を図2に基づいて説明する。なお、前述した第一番目の実施形態の場合と同様な部分については、前述した第一番目の実施形態の説明で用いた符号と同様な符号を用いることにより、前述した第一番目の実施形態での説明と重複する説明を省略する。
【0034】
図2に示すように、前記タンク本体111の内部には、軸方向を上下へ向けた複数のガイドバー221が床面と天井との間を連絡するようにして立設されている。これらガイドバー221には、前記作動油101上に浮遊可能な板状のフロータ222の周縁端側が当該ガイドバー221の軸方向に沿って摺動移動自在に保持されている。
【0035】
つまり、前記フロータ222は、前記作動油101の液面の上下変動に追従して、前記ガイドバー221に沿って昇降移動することができるようになっているのである。
【0036】
前記フロータ222上には、水平面において放射状をなすように複数形成された送出口223aを有する円盤ノズル223が前記タンク本体111の内部の水平方向中央部分に位置するようにして配設されている。この円盤ノズル223の上記送出口223aの基端側には、コ字型をなして前記フロータ222の下面側に配設された接続管224の一端側が前記フロータ222を貫通して接続されている。この接続管224の他端側は、前記作動油101の液面よりも上方に位置するように当該作動油101上に突出している。
【0037】
前記接続管224の他端側には、可撓性を有するフレキシブルチューブ225の一端側が接続されている。このフレキシブルチューブ225の他端側は、前記タンク本体111の天井面に接続する前記窒素ガスボンベ115に前記制御弁116を介して接続している。このフレキシブルチューブ225は、前記タンク本体111内の前記作動油101が最も少ないときの液面と当該タンク本体111の天井面との間の長さよりも長い長さを有している。
【0038】
また、前記タンク本体111の天井面に接続される前記逃し弁117は、当該タンク本体111の天井面の周縁に沿って所定の間隔で複数配設されている。
【0039】
なお、本実施形態に係る作動油貯蔵装置200では、前記ガイドバー221等によりガイド手段を構成し、前記円盤ノズル223等により不活性ガス送出具を構成し、前記接続管224、前記フレキシブルチューブ225等により追従接続手段を構成し、前記窒素ガスボンベ115、前記制御弁116等により構成される不活性ガス送給手段と共に、前記フロータ222、前記ガイド手段、前記不活性ガス送出具、前記追従接続手段等により、不活性ガス供給手段を構成している。
【0040】
このような本実施形態に係る作動油貯蔵装置200においては、前述した第一番目の実施形態に係る作動油貯蔵装置100の場合と同様に、前記タンク本体111内の作動油101の給排を行っていくにしたがって、当該タンク本体111内の雰囲気102中の一酸化炭素濃度が上限値Cuを超えると、前記制御装置190が、前述した第一番目の実施形態の場合と同様に、前記CO検知器191からの情報に基づいて、前記制御弁116を開放制御する。
【0041】
これにより、前記窒素ガスボンベ115内の窒素ガス103は、前記フレキシブルチューブ225及び前記接続管224を介して前記円盤ノズル223の前記送出口223aから前記タンク本体111内の水平方向中央部分の前記作動油101の液面上で水平方向に放射状となって送給される。
【0042】
このとき、前記円盤ノズル223が、前記タンク本体111内の前記作動油101の液面位置の上下変動に追従して、前記フロータ222と一体的に前記ガイドバー221に沿って昇降移動すると共に、前記フレキシブルチューブ225も当該昇降移動に追従して動くため、前記窒素ガスボンベ115からの前記窒素ガス103は、前記タンク本体111内の前記作動油101の液面位置に左右されることなく水平方向中央部分の当該作動油101の液面上から当該タンク本体111内に常に送給される。
【0043】
そして、前記タンク本体111内の雰囲気102の圧力が上昇して上限値Pu以上になると、前述した第一番目の実施形態の場合と同様に、当該タンク本体111内の雰囲気102を外部へリークさせるように前記逃し弁117がそれぞれ開くことにより、当該タンク本体111内の雰囲気102は、当該タンク本体111の天井面の周縁に沿った複数個所から外部へパージされる。
【0044】
つまり、本実施形態に係る作動油貯蔵装置200では、窒素ガス103を常に前記タンク本体111の内部の水平方向中央部分の前記作動油101の液面上で水平方向に放射状にして送給できるようにすると共に、当該タンク本体111内の雰囲気102を当該タンク本体111の天井面の周縁に沿った複数個所から外部へパージできるようにしたのである。
【0045】
このため、本実施形態に係る作動油貯蔵装置200においては、前記窒素ガス103を前記タンク本体111の空間内全域にわたって常にムラなく流通させることができる。
【0046】
したがって、本実施形態に係る作動油貯蔵装置200によれば、前述した第一番目の実施形態に係る作動油貯蔵装置100の場合と同様な効果を得ることができるのはもちろんのこと、前述した第一番目の実施形態の場合よりも窒素ガス103による雰囲気102のパージをさらに効率よく行うことができる。
【0047】
[第三番目の実施形態]
本発明に係る作動油貯蔵装置を油圧作動装置に利用した場合の第三番目の実施形態を図3に基づいて説明する。なお、前述した第一,二番目の実施形態の場合と同様な部分については、前述した第一,二番目の実施形態の説明で用いた符号と同様な符号を用いることにより、前述した第一,二番目の実施形態での説明と重複する説明を省略する。
【0048】
図3に示すように、空気304を送給する空気送給手段であるエアブロア331の空気送出口は、空気304中に含まれている水305を除去して乾燥空気306を生成させる乾燥空気生成手段であるエアドライヤ332の空気受入口に接続している。このエアドライヤ332の空気送出口は、窒素ガス103を透過させずに酸素ガス307を透過させる中空糸膜を内装した窒素ガス生成手段である分離装置333の空気受入口に接続している。この分離装置333の窒素ガス送出口は、前記タンク本体111の天井面に接続する前記フレキシブルチューブ225の他端側に逆止弁334を介して接続している。
【0049】
また、前記エアブロア331には、制御手段である制御装置390の出力部が電気的に接続されている。この制御装置390の入力部には、前記CO検出器191が電気的に接続されており、当該制御装置390は、上記CO検出器191からの情報に基づいて、上記エアブロア331の作動を制御することができるようになっている(詳細は後述する)。
【0050】
なお、本実施形態に係る作動油貯蔵装置300では、前記エアブロア331、前記エアドライヤ332、前記分離装置333、前記逆止弁334等により不活性ガス送給手段を構成している。
【0051】
このような本実施形態に係る作動油貯蔵装置300においては、前述した第一,二番目の実施形態に係る作動油貯蔵装置100,200の場合と同様に、前記タンク本体111内の作動油101の給排を行っていくにしたがって、当該タンク本体111内の雰囲気102中の一酸化炭素濃度が上限値Cuを超えると、前記制御装置390は、前記CO検知器191からの情報に基づいて、前記エアブロア331の作動を開始制御する。
【0052】
前記エアブロア331に取り込まれた空気304は、前記エアドライヤ332に送給され、除湿されて水305が除去され、乾燥空気306となって前記分離装置333に送給され、前記中空糸膜によって酸素ガス307が分離除去されることにより、窒素ガス103となって前記逆止弁334を介して前記フレキシブルチューブ225へ送給され、以下、前述した第二番目の実施形態に係る作動油貯蔵装置200の場合と同様に、当該窒素ガス103が前記接続管224を介して前記円盤ノズル223の前記送出口223aから前記タンク本体111内の水平方向中央部分の前記作動油101の液面上で水平方向に放射状となって送給される。
【0053】
そして、前記タンク本体111内の雰囲気102の圧力が上限値Pu以上になり、前述した第二番目の実施形態に係る作動油貯蔵装置200の場合と同様に、前記タンク本体111内の雰囲気102を外部へリークさせるように前記逃し弁117がそれぞれ開くことにより、当該タンク本体111内の雰囲気102が外部へパージされて、当該タンク本体111内の雰囲気102中の一酸化炭素濃度が次第に低下して基準値Cc以下になると、前記制御装置390は、前記CO検知器191からの情報に基づいて、前記エアブロア331の作動を停止制御する。
【0054】
つまり、本実施形態に係る作動油貯蔵装置300では、前述した第一、二番目の実施形態に係る作動油貯蔵装置100,200の窒素ガスボンベ115及び制御弁116等に代えて、前記エアブロア331、前記エアドライヤ332、前記分離装置333、前記逆止弁334等を適用することによって窒素ガス103を送給できるようにすると共に、前記制御装置390により上記エアブロア331の作動をCO検出器191からの情報に基づいて制御するようにしたのである。
【0055】
したがって、本実施形態に係る作動油貯蔵装置300によれば、前述した第二番目の実施形態に係る作動油貯蔵装置200の場合と同様な効果を得ることができるのはもちろんのこと、窒素ガス103をわざわざ用意することなく空気304から得ることができるので、前述した第一,二番目の実施形態の場合よりもランニングコストを低下させることができる。
【0056】
[第四番目の実施形態]
本発明に係る作動油貯蔵装置を油圧作動装置に利用した場合の第四番目の実施形態を図4に基づいて説明する。なお、前述した第一〜三番目の実施形態の場合と同様な部分については、前述した第一〜三番目の実施形態の説明で用いた符号と同様な符号を用いることにより、前述した第一〜三番目の実施形態での説明と重複する説明を省略する。
【0057】
図4に示すように、前記タンク本体111の下部は、排出弁441を介して戻しポンプ442の受入口に連結している。戻しポンプ442の送出口は、外気と遮断されて前記作動油101を内部に貯留する箱型をなすサブタンク443に連結している。サブタンク443の下部は、逆止弁444を介して送りポンプ445の受入口に連結している。送りポンプ445の送出口は、前記タンク本体111に連結している。
【0058】
前記窒素ガスボンベ115と前記制御弁116との間は、前記サブタンク443の天井面に制御弁446を介して連結している。前記サブタンク443の天井面には、前記上限値Pu以上になると開放し、前記基準値Pc以下になると閉鎖する逃し弁447が接続されている。
【0059】
また、前記タンク本体111の上方寄りには、前記作動油101の液面位置を検出して当該タンク本体111内の当該作動油101の上限量を検知する作動油上限量検知手段である上限レベル検出器491が設けられている。前記タンク本体111の下方寄りには、前記作動油101の液面位置を検出して当該タンク本体111内の当該作動油101の下限量を検知する作動油下限量検知手段である下限レベル検出器492が設けられている。
【0060】
前記レベル検出器491,492は、制御手段である制御装置490の入力部に前記CO検出器191と共にそれぞれ電気的に接続している。この制御装置490の出力部は、前記制御弁116と共に、前記弁441,446及び前記ポンプ442,445にそれぞれ電気的に接続しており、当該制御装置490は、前記検知器191,491,492からの情報に基づいて、前記弁116,441,446の開閉作動及び前記ポンプ442,445の作動を制御することができるようになっている(詳細は後述する)。
【0061】
なお、本実施形態に係る作動油貯蔵装置400では、前記排出弁441、前記戻しポンプ442等により作動油戻し手段を構成し、前記逆止弁444、前記送りポンプ445等により作動油供給手段を構成し、前記窒素ガスボンベ115、前記制御弁446等によりサブタンク内雰囲気供給手段を構成し、前記逃し弁447等によりサブタンク内雰囲気排出手段を構成している。
【0062】
このような本実施形態に係る作動油貯蔵装置400においては、前述した第一番目の実施形態に係る作動油貯蔵装置100の場合と同様に作動することにより、前記制御装置490が、前記CO検知器191からの情報に基づいて前記制御弁116の作動を制御する。
【0063】
これと併せて、前記制御装置490は、前記サブタンク443内の前記作動油101を前記タンク本体111の内部に供給するように前記送りポンプ445を作動させると共に、当該サブタンク443の内部に窒素ガス103を供給するように前記制御弁446を開放制御すると、前記タンク本体111内は、作動油101の量が増加して、当該作動油101の液面が上昇し、前記雰囲気102の空間が減少するため、前記逃し弁117から外部へパージされる雰囲気102の量が多くなる。
【0064】
このとき、前記サブタンク443内は、作動油101の液面の下降に伴う空間の増加に併せて窒素ガス103が供給されるため、雰囲気が大きく圧力変動することはない。
【0065】
そして、前記タンク本体111内の前記作動油101の液面が上限にまで到達すると、前記制御装置490は、前記上限レベル検出器491からの情報に基づいて、前記サブタンク443内の前記作動油101の当該タンク本体111内への供給を停止するように前記送りポンプ445の作動を停止すると共に、当該サブタンク443内への窒素ガス103の供給を停止するように前記制御弁446を閉鎖制御する一方、当該タンク本体111内の作動油101を当該サブタンク443の内部へ戻すように前記排出弁441の開放制御及び前記戻しポンプ442の作動を開始する。
【0066】
これにより、前記タンク本体111内の作動油101が減少して、その液面が下降し、当該タンク本体111内の空間が拡大して、当該タンク本体111内に供給されて存在する窒素ガス103の量が大きく増加し、当該雰囲気102中の一酸化炭素濃度が大きく低下する。
【0067】
このとき、前記サブタンク443内は、作動油101の液面の上昇による空間の減少に伴って圧力上昇を生じるものの、前記逃し弁447から窒素ガス103がリークするため、雰囲気が大きく圧力変動することがない。
【0068】
そして、前記タンク本体111内の前記作動油101の液面が下限にまで到達すると、前記制御装置490は、前記下限レベル検出器492からの情報に基づいて、前記サブタンク443内への作動油101の送給を停止するように前記戻しポンプ442の作動を停止する。
【0069】
以下、前記制御装置490は、前記タンク本体111内の前記雰囲気102中の一酸化炭素濃度が前記基準値Cc以下になるまで、前記CO検知器191からの情報に基づいて、上述した作動を繰り返す。
【0070】
つまり、本実施形態に係る作動油貯蔵装置400においては、前記タンク本体111内の前記雰囲気102を前記窒素ガス103の送給だけでなく、さらに、前記作動油101を上限量と下限量との間で変動させて当該作動油101の液面を昇降させることによってもパージするようにしたのである。
【0071】
したがって、本実施形態に係る作動油貯蔵装置400によれば、前述した第一番目の実施形態に係る作動油貯蔵装置100の場合と同様な効果を得ることができるのはもちろんのこと、前述した第一番目の実施形態の場合よりも前記タンク本体111内の雰囲気102のパージをさらに効率よく行うことができる。
【0072】
また、前記サブタンク443内の前記作動油101の増減に併せて当該サブタンク443に対して前記窒素ガス103の給排が行われるようにしたので、当該サブタンク443内の雰囲気の大きな圧力変動を防止しながらも、当該サブタンク443内の当該作動油101の劣化を抑制することができる。
【0073】
[第五番目の実施形態]
本発明に係る作動油貯蔵装置を油圧作動装置に利用した場合の第五番目の実施形態を図5に基づいて説明する。なお、前述した第一〜四番目の実施形態の場合と同様な部分については、前述した第一〜四番目の実施形態の説明で用いた符号と同様な符号を用いることにより、前述した第一〜四番目の実施形態での説明と重複する説明を省略する。
【0074】
図5に示すように、前記タンク本体111の天井部分には、当該タンク本体111内の前記雰囲気102の圧力を計測する雰囲気圧力計測手段である圧力センサ591が設けられている。この圧力センサ591は、制御手段である制御装置590の入力部に前記検出器191,491,492と共にそれぞれ電気的に接続している。この制御装置590の出力部は、前記弁116,441,446及び前記ポンプ442,445にそれぞれ電気的に接続しており、当該制御装置590は、前記圧力センサ591及び前記検知器191,491,492からの情報に基づいて、前記弁116,441,446の開閉作動及び前記ポンプ442,445の作動を制御することができるようになっている(詳細は後述する)。
【0075】
このような本実施形態に係る作動油貯蔵装置500においては、前述した第四番目の実施形態に係る作動油貯蔵装置400の場合と同様に作動することにより、前記制御装置590が、前記検知器191,491,492からの情報に基づいて前記弁116,441,446の開閉作動及び前記ポンプ442,445の作動を制御する。
【0076】
そして、何らかの原因によって、前記タンク本体111内の前記雰囲気102の圧力が大きく低下して、前記基準値Pcよりも小さい下限値Pd(Pc>大気圧>Pd)未満になり、当該タンク本体111内に外気等が侵入してしまうおそれを生じるようになると、前記制御装置590は、さらに、当該タンク本体111内の当該雰囲気102の圧力を前記下限値Pd以上にするように、前記圧力センサ591からの情報に基づいて、前記制御弁116を制御して、当該タンク本体111内に前記窒素ガス103を供給する。
【0077】
これにより、前記タンク本体111内は、前記雰囲気102の圧力が常に前記下限値Pd以上に保たれ、外気等の侵入が未然に防止される。
【0078】
したがって、本実施形態に係る作動油貯蔵装置500によれば、前述した第四番目の実施形態に係る作動油貯蔵装置400の場合と同様な効果を得ることができるのはもちろんのこと、前述した第一〜四番目の実施形態の場合よりも前記タンク本体111内の雰囲気102中の一酸化炭素の濃度上昇をさらに確実に抑えることができる。
【0079】
[他の実施形態]
なお、本発明は、図面に示した各実施形態に係る作動油貯蔵装置100,200,300,400,500のみに限らず、前述した各実施形態で説明した技術的特徴を適宜組み合わせて作動油貯蔵装置を構成することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明に係る作動油貯蔵装置は、タンク本体内の雰囲気中の一酸化炭素の濃度上昇を抑えることができるので、油圧作動装置等を利用する各種産業において極めて有益に利用することができる。
【符号の説明】
【0081】
11 高圧ポンプ
12 油圧作動装置
100 作動油貯蔵装置
101 作動油
102 雰囲気
103 窒素ガス
111 タンク本体
112 アキュムレータ
113 除湿剤
114 安全弁
115 窒素ガスボンベ
116 制御弁
117 逃し弁
190 制御装置
191 CO検出器
200 作動油貯蔵装置
221 ガイドバー
222 フロータ
223 円盤ノズル
223a 送出口
224 接続管
225 フレキシブルチューブ
300 作動油貯蔵装置
304 空気
305 水
306 乾燥空気
307 酸素ガス
331 エアブロア
332 エアドライヤ
333 分離装置
334 逆止弁
390 制御装置
400 作動油貯蔵装置
441 排出弁
442 戻しポンプ
443 サブタンク
444 逆止弁
445 送りポンプ
446 制御弁
447 逃し弁
490 制御装置
491 上限レベル検出器
492 下限レベル検出器
500 作動油貯蔵装置
590 制御装置
591 圧力センサ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
外気と遮断されて内部に作動油を貯蔵するタンク本体と、
前記タンク本体へ連結されて当該タンク本体内の前記作動油の容量変化に伴う当該タンク本体内の雰囲気の圧力変動を緩和する雰囲気圧力変動緩和手段と、
不活性ガスを前記タンク本体内へ送給する不活性ガス送給手段を備えた不活性ガス供給手段と、
前記タンク本体内の前記雰囲気の圧力が上限値以上になると、当該タンク本体内の当該雰囲気の圧力を上限値よりも小さい基準値以下にするように、当該タンク本体内の当該雰囲気を当該タンク本体の外部へリークさせるリーク手段と、
前記タンク本体内の前記雰囲気中の一酸化炭素濃度を検知する一酸化炭素検知手段と、
前記タンク本体内の前記雰囲気中の一酸化炭素の濃度が上限値以上になると、前記一酸化炭素検知手段からの情報に基づいて、当該タンク本体内の当該雰囲気を前記リーク手段からパージさせるように、前記不活性ガス供給手段を制御して、当該タンク本体内の当該雰囲気中の一酸化炭素の濃度を上限値よりも小さい基準値以下にする制御手段と
を備えていることを特徴とする作動油貯蔵装置。
【請求項2】
請求項1に記載の作動油貯蔵装置において、
前記不活性ガス供給手段が、
前記タンク本体の内部に配設されて前記作動油の液面上に浮遊するフロータと、
前記フロータを上下方向へ移動自在に保持するガイド手段と、
前記フロータに設けられて前記不活性ガスを送出する送出口を有する不活性ガス送出具と、
前記ガイド手段に沿った前記フロータの移動に追従しながら前記不活性ガス送給手段と前記不活性ガス送出具の前記送出口との間を接続する追従接続手段と
をさらに備えていることを特徴とする作動油貯蔵装置。
【請求項3】
請求項2に記載の作動油貯蔵装置において、
前記不活性ガス送出具が、前記タンク本体の内部の水平方向中央部分に位置するように前記フロータに設けられている
ことを特徴とする作動油貯蔵装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の作動油貯蔵装置において、
前記リーク手段が、前記タンク本体の上方の周縁に沿って所定の間隔で複数配設されている
ことを特徴とする作動油貯蔵装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の作動油貯蔵装置において、
前記不活性ガス供給手段の前記不活性ガス送給手段が、
空気を送給する空気送給手段と、
前記空気送給手段からの空気に含まれている水を除去する乾燥空気生成手段と、
前記乾燥空気生成手段で生成した乾燥空気から酸素ガスを分離して窒素ガスを前記タンク本体の内部へ送給する窒素ガス生成手段と
を備えていることを特徴とする作動油貯蔵装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の作動油貯蔵装置において、
内部に前記作動油を貯蔵するサブタンクと、
前記サブタンク内の前記作動油を前記タンク本体内に供給する作動油供給手段と、
前記タンク本体内の前記作動油を前記サブタンク内に戻す作動油戻し手段と、
前記タンク本体内の前記作動油の上限量を検知する作動油上限量検知手段と、
前記タンク本体内の前記作動油の下限量を検知する作動油下限量検知手段と
を備え、
前記制御手段が、前記作動油上限量検知手段及び前記作動油下限量検知手段からの情報に基づいて、前記タンク本体内の前記作動油を前記上限量と前記下限量との間で変動させるように前記作動油供給手段及び前記作動油戻し手段を制御して、当該タンク本体に対して前記作動油の給排を行うことにより、当該タンク本体内の前記雰囲気を前記リーク手段からパージさせるものである
ことを特徴とする作動油貯蔵装置。
【請求項7】
請求項6に記載の作動油貯蔵装置において、
前記制御手段が、前記一酸化炭素検知手段からの情報に基づいて、前記タンク本体内の前記雰囲気中の一酸化炭素の濃度が前記基準値以下になると、当該タンク本体に対する前記作動油の給排を停止するように前記作動油供給手段及び前記作動油戻し手段を制御するものである
ことを特徴とする作動油貯蔵装置。
【請求項8】
請求項6又は請求項7に記載の作動油貯蔵装置において、
前記制御手段が、前記一酸化炭素検知手段からの情報に基づいて、前記タンク本体内の前記雰囲気中の一酸化炭素の濃度が前記上限値以上になると、当該タンク本体に対する前記作動油の給排を開始するように前記作動油供給手段及び前記作動油戻し手段を制御するものである
ことを特徴とする作動油貯蔵装置。
【請求項9】
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の作動油貯蔵装置において、
前記タンク本体内の前記雰囲気の圧力を計測する雰囲気圧力計測手段を備え、
前記制御手段が、前記雰囲気圧力計測手段からの情報に基づいて、前記タンク本体内の前記雰囲気の圧力が前記基準値よりも小さい下限値未満になると、当該タンク本体の内部に前記不活性ガスを送給して当該タンク本体内の圧力を当該下限値以上にするように、前記不活性ガス送給手段を制御するものである
ことを特徴とする作動油貯蔵装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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