説明

作業機械のパティキュレートフィルタ異常検知装置

【課題】パティキュレートフィルタの溶損部の有無の確認を簡単な構成で、しかも容易に行うことができる作業機械のパティキュレートフィルタ異常検知装置の提供。
【解決手段】本発明は、旋回体2と、この旋回体2に取り付けられる作業装置3と、旋回体2上に搭載されるエンジン10と、このエンジン10の排ガスを浄化する排ガス浄化装置15とを有する油圧ショベルに備えられるものであって、パティキュレートフィルタ16に溶損部30を生じているかどうかを検知する検知治具24を備えている。この検知治具24は、パティキュレートフィルタ16に形成された複数の穴16a,16bのそれぞれに挿入可能な複数の棒状部材24aと、これらの棒状部材24aのそれぞれが挿入可能な複数の貫通穴24b2が形成され、棒状部材24aのそれぞれを移動可能に保持する保持体24bとを有する構成にしてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧ショベル等の作業機械に備えられ、エンジンの排ガスを浄化する排ガス浄化装置に収容されるパティキュレートフィルタの溶損部の有無を確認する作業機械のパティキュレートフィルタ異常検知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般にパティキュレートフィルタは円筒形状から成り、軸方向に多数の小径の穴が形成されている。エンジンの排ガスは、このパティキュレートフィルタの多数の小径の穴に導かれ、パティキュレートフィルタによってこの排ガス中の粒子状物質が捕集されて浄化され、パティキュレートフィルタから排出される。パティキュレートフィルタに溶損部が生じると、上述した小径の穴が溶損部によって塞がり、排ガスが通過できなくなる。すなわち排ガス浄化機能が低下する。このため、パティキュレートフィルタの溶損部の有無を確認することが必要になる。
【0003】
この種の従来技術として、特許文献1,2に示されるものがある。特許文献1に示される従来技術は、排気管途中のフィルタケース内に装着されたパティキュレートフィルタの溶損判定装置であって、フィルタケースの出口部に温度センサを配設し、この温度センサからの検出信号を入力し、且つその計測した温度が通常のパティキュレート燃焼温度より高い所定の警戒温度を一度でも超えた時にパティキュレートフィルタに溶損が発生したと判定する演算装置を備えた構成にしてある。
【0004】
また、特許文献2に示される従来技術は、排気ガスが流通する排気管の途中に装備されたパティキュレートフィルタの異常検知装置であって、パティキュレートフィルタの前後の差圧を計測する差圧センサと、この差圧センサによる実測の差圧に基づき背圧の異常な低下が確認された時に、パティキュレートフィルタが溶損していると判定する判定装置とを備えた構成にしてある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−155912号公報
【特許文献2】特開2003−155920号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した従来技術は、パティキュレートフィルタの溶損部の検出のために、温度センサや差圧センサ、また温度センサからの信号を処理する演算装置や差圧センサからの信号を処理する判定装置を要することから、パティキュレートフィルタ異常検知装置の構成が大掛かりで複雑になり、製作費が高くなりやすい。また、温度センサや差圧センサを設置した後に、演算装置あるいは判定装置の判定がなされ、判定結果に基づいてパティキュレートフィルタの溶損部の有無を確認するので、溶損部の確認作業に時間が掛かりやすい。
【0007】
本発明は、上述した従来技術における実状からなされたもので、その目的は、パティキュレートフィルタの溶損部の有無の確認を簡単な構成で、しかも容易に行うことができる作業機械のパティキュレートフィルタ異常検知装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するために、本発明は、車体と、この車体に取り付けられる作業装置と、上記車体に搭載されるエンジンと、このエンジンの排ガスを浄化するパティキュレートフィルタが収容された排ガス浄化装置とを有する作業機械に備えられ、上記パティキュレートフィルタに溶損部を生じているかどうか検知する作業機械のパティキュレートフィルタ異常検知装置において、上記パティキュレートフィルタに形成された複数の穴のそれぞれに挿入可能な複数の棒状部材と、これらの棒状部材のそれぞれが挿入可能な複数の貫通穴が形成され、上記棒状部材のそれぞれを移動可能に保持する保持体とを有する検知治具を備えたことを特徴としている。
【0009】
このように構成した本発明は、パティキュレートフィルタの溶損部の有無を確認する際には、検知治具の保持体に形成された貫通穴に挿入され、保持体に保持された複数の棒状部材のそれぞれを、パティキュレートフィルタの複数の穴のそれぞれに適合させるように位置させ、その状態から保持体及び棒状部材をパティキュレートフィルタ方向に移動させる。このとき、パティキュレートフィルタの穴に溶損部が生じているときには、その溶損部によって棒状部材の挿入動作が阻止される。そのようにして棒状部材の挿入動作が阻止されると、該当する棒状部材がパティキュレートフィルタとは反対方向に保持体から突出するように相対的に移動する。この棒状部材の保持体からの突出動作の目視確認により、パティキュレートフィルタに溶損部が生じていることを容易に確認することができる。すなわち、本発明は、複数の棒状部材と、これらの棒状部材を保持する保持体から成る簡単な構成の検知治具によって、パティキュレートフィルタの溶損部の有無を容易に確認することができる。
【0010】
また本発明は、上記発明において 上記パティキュレートフィルタに保持され、上記検知治具を上記パティキュレートフィルタに近づく方向に案内するガイド部材を備えたことを特徴としている。
【0011】
このように構成した本発明は、ガイド部材によって、検知治具をパティキュレートフィルタ方向に円滑に移動させることができ、溶損部の有無の確認をさらに容易に行うことができる。
【0012】
また本発明は、上記発明において、上記ガイド部材は、上記パティキュレートフィルタの外周に嵌着される円筒体から成り、上記検知治具の上記保持体は、上記円筒体内に収容されて上記円筒体の軸方向に移動可能な平面視円形の部材から成り、上記ガイド部材を形成する上記円筒体に、この円筒体の上記軸方向に沿うように形成されるスリットを設け、上記保持体の外周に、上記円筒体の上記スリットによって案内される突起部を設けたことを特徴としている。
【0013】
このように構成した本発明は、パティキュレートフィルタの外周に装着される円筒体に形成したスリットと、保持体の外周に設けられ、円筒体のスリットによって案内される突起部との簡単な構成によって、検知治具をパティキュレートフィルタに近づく方向に案内することができる。
【0014】
また本発明は、上記発明において、上記パティキュレートフィルタに形成された複数の穴は、上記排ガスの流入側に開口する有底穴から成り上記排ガスが流入する複数の流入穴と、上記排ガスの排出側に開口する有底穴から成り上記流入穴から流入した排ガスを排出させる複数の排出穴とを含み、上記検知治具の上記複数の棒状部材を、上記パティキュレートフィルタの上記複数の流入穴、及び上記パティキュレートフィルタの上記複数の排出穴のそれぞれに、選択的に挿入可能に形成したことを特徴としている。
【0015】
このように構成した本発明は、パティキュレートフィルタの複数の流入穴における溶損部の有無の確認と、複数の排出穴における溶損部の有無の確認を、検知治具の複数の棒状部材を排ガスの流入側の開口から挿入することによって、あるいは検知治具の複数の棒状部材を排ガスの排出側の開口から挿入することによって、それぞれ選択的に行うことができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、パティキュレートフィルタに形成された複数の穴のそれぞれに挿入可能な複数の棒状部材と、これらの棒状部材のそれぞれが挿入可能な複数の貫通穴が形成され、棒状部材のそれぞれを移動可能に保持する保持体とを有する検知治具を備えた構成にしてあり、パティキュレートフィルタの溶損部の確認時に、棒状部材をパティキュレートフィルタの穴に挿入させた際、パティキュレートフィルタの穴に溶損部が生じているときには、その溶損部によって移動が阻止された棒状部材が保持体から突出するように相対的に移動する。したがって、そのように相対的に移動した棒状部材の目視確認によって溶損部を生じていること、及び溶損部の生じている位置を容易に確認することができる。すなわち、本発明は、温度センサや差圧センサ、あるいは演算装置や判定装置を要することなく、簡単な構成の検知治具によって、パティキュレートフィルタの溶損部の有無を容易に確認することができる。これにより本発明は、従来に比べて製作費を安くすることができるとともに、パティキュレートフィルタの溶損部の確認を比較的短時間で行うことができ、この溶損部確認作業の能率を従来よりも向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係るパティキュレートフィルタ異常検知装置の一実施形態が備えられる作業機械の一例として挙げた油圧ショベルを示す側面図である。
【図2】図1に示す油圧ショベルに備えられる排ガス浄化システムを示す図である。
【図3】図2に示す排ガス浄化システムを構成する排ガス浄化装置に備えられるパティキュレートフィルタにおける排ガス浄化原理を示す図である。
【図4】本発明に係るパティキュレートフィルタ異常検知装置の一実施形態を示す図で、(a)図は斜視図、(b)図は平面図、(c)図は(b)図のA−A断面図である。
【図5】本実施形態に備えられる検知治具によってパティキュレートフィルタの異常の有無を検知する動作を示す要部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る作業機械のパティキュレートフィルタ異常検知装置の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0019】
図1は、本発明に係るパティキュレートフィルタ異常検知装置の一実施形態が備えられる作業機械の一例として挙げた油圧ショベルを示す側面図である。
【0020】
この図1に示されるように、油圧ショベルは、走行体1と、この走行体1上に配置される旋回体2と、この旋回体2上に上下方向の回動可能に取り付けられ、土砂の掘削作業等を行う作業装置3とを備えている。走行体1と旋回体2とによって車体が構成されている。作業装置3は、旋回体2に取り付けられるブーム4と、このブーム4の先端に取り付けられるアーム5と、このアーム5の先端に取り付けられるバケット6とを含んでいる。旋回体2の前側位置には運転室7を配置してあり、後側位置には重量バランスを確保するカウンタウエイト8を配置してある。運転室7とカウンタウエイト8との間には、後述のエンジン10等が収容される機械室9を配置してある。
【0021】
図2は、図1に示す油圧ショベルに備えられる排ガス浄化システムを示す図、図3は、図2に示す排ガス浄化システムを構成する排ガス浄化装置に備えられるパティキュレートフィルタにおける排ガス浄化原理を示す図である。
【0022】
図2に示すように、上述した機械室9に配置されるエンジン10には、外部空気を吸入し、また排ガスを排出させるターボ11が付設されている。エンジン10とターボ11とは吸気管13で接続され、この吸気管13中にインタクーラ12を配置してある。また、ターボ11は排気管14に接続され、この排気管14中に排ガス浄化装置15を配置してある。この排ガス浄化装置15内に、本実施形態の検知対象であるパティキュレートフィルタ16が収容されている。
【0023】
同図2の矢印17に示すように、ターボ11に吸い込まれた外部空気は、矢印18,19に示すように吸気管13に導かれてエンジン燃料の燃焼に用いられ、排気ガスがターボ11から矢印20に示すように排気管14に導かれ、排ガス浄化装置15のパティキュレートフィルタ16において浄化され、矢印21に示すように排気管路24から外部に排出される。
【0024】
図3に示すように、パティキュレートフィルタ16は、円筒形状に形成され、軸方向に延設される小径の多数の穴を有している。すなわち、排ガスの流入側に開口する有底穴から成り排ガスが流入する複数の流入穴16aと、排ガスの排出側に開口する有底穴から成り流入穴16aから流入した排ガスを排出させる複数の排出穴16bとを含んでいる。このパティキュレートフィルタ16aの流入穴16aから流入した排ガスは、同図3の矢印22に示すように、流入穴16aと排出穴16bとを仕切る壁部を通過して排出穴16bに流入し、この排出穴16bから排出される。排ガスが流入穴16aと排出穴16bとを仕切る壁部を通過する際に、排ガスに含まれる粒子状物質が捕集され、清浄化された排ガスがパティキュレートフィルタ16から排出される。
【0025】
図4は、本発明に係るパティキュレートフィルタ異常検知装置の一実施形態を示す図で、(a)図は斜視図、(b)図は平面図、(c)図は(b)図のA−A断面図、図5は、本実施形態に備えられる検知治具によってパティキュレートフィルタの異常の有無を検知する動作を示す要部拡大断面図である。
【0026】
本実施形態は、パティキュレートフィルタ16に図5の(b)図に示すような溶損部30を生じているかどうかを検出する検知治具24を備えている。この検知治具24は、パティキュレートフィルタ16に形成された複数の穴、すなわち上述した流入穴16a、及び排出穴16bのそれぞれに選択的に挿入可能な棒体24a1をそれぞれ有する複数の棒状部材24aと、これらの棒状部材24aの棒体24a1のそれぞれが挿入可能な複数の貫通穴24b2が形成され、棒状部材24の頭部24a2が係止可能に設けられ、棒状部材24のそれぞれを移動可能に保持する保持体24bとを有している。
【0027】
また本実施形態は、パティキュレートフィルタ16に保持され、検知治具24をパティキュレートフィルタ16に近づく方向に案内するガイド部材23を備えている。
【0028】
このガイド部材23は、パティキュレートフィルタ16の外周に嵌着される円筒体から成り、検知治具24の保持体24bは、上述の円筒体内に収容されて、円筒体の軸方向に移動可能な平面視円形の部材から成っている。ガイド部材23を形成する円筒体の複数個所には、この円筒体の軸方向に沿うようにスリット23aを形成してある。また、保持体24bの外周には、上述のスリット23aのそれぞれに個別に挿入され、これらのスリット23aに案内される突起部24b1を設けてある。
【0029】
このように構成した本実施形態は、パティキュレートフィルタ16の溶損部30の有無を確認する際には、図4の(a)(c)に示すように、パティキュレートフィルタ16に嵌着させたガイド部材23のスリット23aのそれぞれに、検知治具24の保持体24bの該当する突起部24b1を挿入し、また、検知治具24の貫通穴24b2に挿入され、保持体24bに保持された複数の棒状部材24aのそれぞれの棒体24a1を、パティキュレートフィルタ16の例えば流入穴16aに適合させるように位置させ、その状態から検知軸24、すなわち保持体24b及び棒状部材24aを、ガイド部材23に案内させてパティキュレートフィルタ16方向に移動させる。
【0030】
このとき、パティキュレートフィルタ16の流入穴16aに溶損部30を生じていないときには、図5の(a)図に示すように、棒状部材24aの棒体24a1は流入穴16a内に挿入され、棒状部材24aの頭部24a2は保持体24bに係止された状態に維持される。また、パティキュレートフィルタ16の流入穴16aに、図5の(b)図に示すように溶損部30が生じているときには、その溶損部30によって棒状部材24aの棒体24a1の挿入動作が阻止される。そのようにして棒状部材24aの挿入動作が阻止されると、該当する棒状部材24aがパティキュレートフィルタ16とは反対方向に保持体24bから突出するように相対的に移動する。
【0031】
したがって、この棒状部材24aの保持体24bからの突出状況の目視確認により、パティキュレートフィルタ16に溶損部30が生じていることを容易に確認することができる。すなわち、本実施形態は、複数の棒状部材24aと、これらの棒状部材24aを保持する保持体24bから成る簡単な構成の検知治具24によって、パティキュレートフィルタ16の溶損部30の有無を容易に確認することができる。これにより製作費を安くすることができるとともに、パティキュレートフィルタ16の溶損部30の確認作業を比較的短時間で行うことができ、この溶損部確認作業の能率を向上させることができる。
【0032】
また本実施形態は、ガイド部材23によって、検知治具24をパティキュレートフィルタ16方向に円滑に移動させることができ、溶損部30の有無の確認をさらに容易に行うことができる。
【0033】
また本実施形態は、パティキュレートフィルタ16の外周に装着されたガイド部材23を形成する円筒体に設けたスリット23aと、保持体24bの外周に設けられ、スリット23aによって案内される突起部24b1との簡単な構成によって、検知治具24をパティキュレートフィルタ16に近づく方向に案内することができる。
【0034】
また本実施形態は、パティキュレートフィルタ16の複数の流入穴16aにおける溶損部30の有無の確認と、複数の排出穴16bにおける溶損部30の有無の確認を、検知治具24の複数の棒状部材24aの棒体24a1を排ガスの流入側の開口から挿入することによって、あるいは検知治具24の複数の棒状部材24aの棒体24a1を排出側の開口から挿入することによって、それぞれ選択的に行うことができる。すなわち、検知治具24を、流入穴16aの溶損部30の有無の確認と、排出穴16bの溶損部30の有無の確認に共用させることができる。
【符号の説明】
【0035】
1 走行体(車体)
2 旋回体(車体)
3 作業装置
9 機械室
10 エンジン
11 ターボ
12 インタクーラ
13 吸気管
14 排気管
15 排ガス浄化装置
16 パティキュレートフィルタ
16a 流入穴
16b 排出穴
23 ガイド部材
23a スリット
24 検知治具
24a 棒状部材
24a1 棒体
24a2 頭部
24b 保持体
24b1 突起部
24b2 貫通穴
30 溶損部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体と、この車体に取り付けられる作業装置と、上記車体に搭載されるエンジンと、このエンジンの排ガスを浄化するパティキュレートフィルタが収容された排ガス浄化装置とを有する作業機械に備えられ、
上記パティキュレートフィルタに溶損部を生じているかどうか検知する作業機械のパティキュレートフィルタ異常検知装置において、
上記パティキュレートフィルタに形成された複数の穴のそれぞれに挿入可能な複数の棒状部材と、これらの棒状部材のそれぞれが挿入可能な複数の貫通穴が形成され、上記棒状部材のそれぞれを移動可能に保持する保持体とを有する検知治具を備えたことを特徴とする作業機械のパティキュレートフィルタ異常検知装置。
【請求項2】
請求項1に記載の作業機械のパティキュレートフィルタ異常検知装置において、
上記パティキュレートフィルタに保持され、上記検知治具を上記パティキュレートフィルタに近づく方向に案内するガイド部材を備えたことを特徴とする作業機械のパティキュレートフィルタ異常検知装置。
【請求項3】
請求項2に記載の作業機械のパティキュレートフィルタ異常検知装置において、
上記ガイド部材は、上記パティキュレートフィルタの外周に嵌着される円筒体から成り、
上記検知治具の上記保持体は、上記円筒体内に収容されて上記円筒体の軸方向に移動可能な平面視円形の部材から成り、
上記ガイド部材を形成する上記円筒体に、この円筒体の上記軸方向に沿うように形成されるスリットを設け、
上記保持体の外周に、上記円筒体の上記スリットによって案内される突起部を設けたことを特徴とする作業機械のパティキュレートフィルタ異常検知装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の作業機械のパティキュレートフィルタ異常検知装置において、
上記パティキュレートフィルタに形成された複数の穴は、上記排ガスの流入側に開口する有底穴から成り上記排ガスが流入する複数の流入穴と、上記排ガスの排出側に開口する有底穴から成り上記流入穴から流入した排ガスを排出させる複数の排出穴とを含み、
上記検知治具の上記複数の棒状部材を、上記パティキュレートフィルタの上記複数の流入穴、及び上記パティキュレートフィルタの上記複数の排出穴のそれぞれに、選択的に挿入可能に形成したことを特徴とする作業機械のパティキュレートフィルタ異常検知装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−237202(P2012−237202A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−105355(P2011−105355)
【出願日】平成23年5月10日(2011.5.10)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【Fターム(参考)】