作業機装着装置
【課題】 作業機側からトラクタ車体への前方向の振動、衝撃を効果的に吸収できるようにする。
【解決手段】 前部がトラクタ車体2に連結された直装ヒッチ機構5の後端に連結枠6を連結し、この連結枠6の後部に作業機Sを装着した作業機装着装置である。前記連結枠6は、直装ヒッチ機構5の後端に連結された第1連結枠6Aと、この第1連結枠6Aに移動可能に装着されかつ前記作業機Sと連結された第2連結枠6Bとで構成し、前記第1連結枠6Aと第2連結枠6Bとの間に後方向に付勢しながら装着する緩衝装着具Cを設ける。
【解決手段】 前部がトラクタ車体2に連結された直装ヒッチ機構5の後端に連結枠6を連結し、この連結枠6の後部に作業機Sを装着した作業機装着装置である。前記連結枠6は、直装ヒッチ機構5の後端に連結された第1連結枠6Aと、この第1連結枠6Aに移動可能に装着されかつ前記作業機Sと連結された第2連結枠6Bとで構成し、前記第1連結枠6Aと第2連結枠6Bとの間に後方向に付勢しながら装着する緩衝装着具Cを設ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トラクタ車体にロータリ耕耘機等の作業機を装着する作業機装着装置に関する。
【背景技術】
【0002】
トラクタに取り付けられた3点リンク機構に連結枠を設け、この連結枠に作業機を装着する作業機連結装置においては、前記連結枠の上下中途部を分割したり、前記作業機のサポートブラケットの前後方向中途部を分割したり、又は前記作業機のトップマストの中途部を分割したりして、それらの分割部分を弾性体を介在させて連結することにより、作業に伴う振動等をトラクタ側に伝播するのを抑制(減衰)乃至遮断できるようにしている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特許第3602424号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記従来技術においては、サポートブラケット又はトップマストの中途部を分割する構成では、各作業機毎に適用しなくてはならなく、汎用性が低く、それに対して連結枠の中途部を分割する構成では、1台の連結枠に適用すれば全ての作業機に対応使用できる。
しかし、前記連結枠の中途部を分割する構成でも、連結枠の上部にはトップリンクと作業機の上係合部(トップマスト)とが連結され、連結枠の下部にはロアリンクと作業機の下係合部(サポートブラケット)とが連結されており、例えば、作業機がロータリ耕耘機のように駆動されるものである場合は、作業機側からの前方向の押動衝撃が大きく、分割部分の弾性体では十分な振動吸収を行うことが困難になっている。
【0004】
本発明は、このような従来技術の問題点を解決できるようにした作業機装着装置を提供することを目的とする。
本発明は、連結枠を直装ヒッチ機構の後端に連結された第1連結枠と作業機に連結される第2連結枠とで構成し、第1連結枠に対して第2連結枠を前後移動可能でかつ緩衝装着具を介して後方向に付勢しながら装着することにより、作業機側からトラクタ車体への前方向の振動、衝撃を効果的に吸収できるようにした作業機装着装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明における課題解決のための具体的手段は、次の通りである。
第1に、前部がトラクタ車体2に連結された直装ヒッチ機構5の後端に連結枠6を連結し、この連結枠6の後部に作業機Sを装着した作業機装着装置であって、
前記連結枠6は、直装ヒッチ機構5の後端に連結された第1連結枠6Aと、この第1連結枠6Aに移動可能に装着されかつ前記作業機Sと連結された第2連結枠6Bとで構成され、前記第1連結枠6Aと第2連結枠6Bとの間に後方向に付勢しながら装着する緩衝装着具Cが設けられていることを特徴とする。
【0006】
第2に、前記直装ヒッチ機構5はトップリンク3及び左右一対のロアリンク4を有する三点リンク機構で構成され、前記第2連結枠6Bには、作業機Sの上係合部10及び左右一対の下係合部11とそれぞれ係脱自在に係合する上連結部7及び左右一対の下連結部8とが設けられていることを特徴とする。
第3に、前記第1連結枠6Aと第2連結枠6Bとは、一方が他方の内側に侵入配置されていることを特徴とする。
第4に、前記第1連結枠6Aと第2連結枠6Bとは上下一対の緩衝装着具Cで装着されていることを特徴とする。
【0007】
第5に、前記第1連結枠6Aと第2連結枠6Bとは上下一方が緩衝装着具Cで装着され、上下他方が左右方向に貫通していて第1連結枠6Aに対する第2連結枠6Bの前方向の回動を許容する貫通ピン9で形成されていることを特徴とする。
第6に前記第2連結枠6Bの上部は、上連結部7及び/又はトップリンク3の連結ピン3Bより上方位置で左右方向に貫通した貫通ピン9で第1連結枠6Aに装着され、下部が緩衝装着具Cを介して第1連結枠6Aに装着されていることを特徴とする。
第7に、前記第2連結枠6Bの上部は、トップリンク3を連結する連結ピン3Bで第1連結枠6Aに装着され、下部が緩衝装着具Cを介して第1連結枠6Aに装着されていることを特徴とする。
【0008】
第8に、前記第1連結枠6Aの下部と第2連結枠6Bの下部との間に、緩衝装着具Cが左右一対又は左右中央に1つ配置されていることを特徴とする。
第9に、前記緩衝装着具Cは、第2連結枠6Bを後方向に弾圧する弾性体15Aと、この弾性体15Aに対向していて第2連結枠6Bを前方向に弾圧する対向弾性体15Bとを有することを特徴とする。
第10に、前記緩衝装着具Cは、第1連結枠6Aと第2連結枠6Bのいずれか一方に固定の支持部材16と他方に固定の取付部材17と、前記支持部材16と取付部材17の一方に連結され他方に摺動自在に挿通されたガイドピン18と、前記支持部材16と取付部材17との間でガイドピン18に嵌装されていて第2連結枠6Bを後方向に弾圧するコイルスプリング製の弾性体15とを有することを特徴とする。
【0009】
第11に、前記緩衝装着具Cの近傍に、第1連結枠6Aと第2連結枠6Bの相対移動を拘束する装着固定手段19を有することを特徴とする。
作業機装着装置は前記構成によって次のような作用を奏する。
トラクタ車体2に直装ヒッチ機構5を介して装着された作業機Sが前後方向の振動・衝撃を発生したとき、前方向の振動・衝撃は緩衝装着具Cによって緩衝され、トラクタ車体2には減衰して伝播される。特に、作業機Sがロータリ耕耘機の場合は、ダウンカットの爪の回転力によって前方向の振動・衝撃が大きく、緩衝装着具Cはそれを吸収する。
【0010】
第2連結枠6Bは第1連結枠6Aと別個に形成され、作業機Sの上係合部10及び左右一対の下係合部11とそれぞれ係脱自在に係合する上連結部7及び左右一対の下連結部8とが設けられていることにより、上連結部7と下連結部8との間の距離の異なるものを複数用意すれば、第1連結枠6Aを共通化して複数種類の作業機Sを装着することが可能になる。
第1連結枠6Aと第2連結枠6Bとは、一方が他方の内側に侵入配置されており、前後寸法をコンパクトにしている。
【0011】
第1連結枠6Aと第2連結枠6Bとを上下ともに緩衝装着具Cで装着することにより、前方向の振動・衝撃をより効率よく吸収する。
第1連結枠6Aと第2連を枠6Bとを、上下一方を緩衝装着具Cで、上下他方を貫通ピン9で装着することにより、上下他方の装着構造を安価に構成できる。
第2連結枠6Bの上部を、上連結部7及び/又はトップリンク3の連結ピン3Bより上方位置で貫通ピン9を介して第1連結枠6Aに装着することにより、第2連結枠6Bの下部の移動距離を大きくとれ、緩衝装着具Cの機能範囲を拡大できる。
【0012】
第2連結枠6Bの上部を、第1連結枠6Aのトップリンク3を連結する連結ピン3Bに装着することにより、部品点数を減少して構成を簡略化できる。
前記第1連結枠6Aの下部と第2連結枠6Bの下部との間は、左右一対又は左右中央に1つの緩衝装着具Cで装着することができる。
緩衝装着具Cが、第2連結枠6Bを前後方向に弾圧する弾性体15Aと対向弾性体15Bとを有することにより、作業機Sの前方向振動・衝撃だけでなく後方向の振動・衝撃も緩衝できる。
【0013】
緩衝装着具Cを、取付部材17、取付部材17、ガイドピン18及び弾性体15等で構成することにより、第1連結枠6Aと第2連結枠6Bとを強固に装着しながら緩衝作用もできる。
緩衝装着具Cの近傍に装着固定手段19を設けて作用させることにより、第1連結枠6Aと第2連結枠6Bの相対移動を拘束して、第1連結枠6Aと第2連結枠6Bとを緩衝作用をしない1個の連結枠6とすることができ、振動・衝撃を余り発生しない作業機Sの装着に使用できる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、2分割された連結枠の緩衝装着具で、作業機側からトラクタ車体への前方向の振動、衝撃を効果的に吸収できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜8において、トラクタに適用された作業機装着装置1の第1の実施の形態を示しており、ロータリ耕耘機で例示した作業機Sを特殊状態(特殊三点リンク仕様の装着状態)で装着しており、後述する直装ヒッチ機構(三点リンク機構)5のトップリンク3を標準三点リンク仕様状態に変更することにより、標準三点リンク仕様装着状態となり、また二点リンク機構(直装ヒッチ機構)及び二点リンク装着作業機を使用して、二点リンク仕様装着状態とすることも可能になっている。
【0016】
なお、各状態は共に、トラクタ車体2、直装ヒッチ機構5、直装ヒッチ機構5を定型化する連結枠6及びジョイント軸14は同一のものが使用される。トラクタ車体2は、背面上部にトップリンクブラケット22を固定し、後部上面に油圧シリンダを有する作業機昇降装置23を搭載し、トラクタ車体2の後下部にロアリンクピン30を有し、PTO軸12が背面略中央から後方に突出されている。
三点リンク機構5はトップリンク3と左右一対のロアリンク4とを有し、トップリンク3の前連結部3Fはトップリンクブラケット22にピンを介して連結され、左右ロアリンク4の前連結部4Fはロアリンクピン30に連結されており、このロアリンク4は昇降装置23のリフトアームとリフトロッドを介して連結され、昇降自在になっている。
【0017】
三点リンク機構5の後端すなわち、トップリンク3と左右のロアリンク4の後端には連結枠6が連結されており、この連結枠6に作業機Sが着脱自在に装着されているとともに、PTO軸12とPIC軸13がジョイント軸14によって連結される。
前記作業機Sは、PIC軸13を前方突出したギヤケース33から左右にサポートアーム34を突出し、左右サポートアーム34の外端に伝動ケース及びサイドフレームを固定してロータリ機枠35を構成し、伝動ケース及びサイドフレームの下部で爪軸を回転自在に支持し、この爪軸に多数本の耕耘爪を取り付けている。
【0018】
また、ギヤケース33上にトップマスト36を固着し、左右サポートアーム34には前方に突出した連結ブラケット37を固定すると共に後方へ延びる支持枠を揺動可能に連結しており、この支持枠とトップマスト36との間には高さ調整機構が設けられ、支持枠の後部に装着される培土器又は後2輪の高さを調整可能にしている。
前記作業機Sのトップマスト36前上端のピンは上係合部10を形成し、左右連結ブラケット37に設けたピンは下係合部11を形成している。
前記連結枠6は前後2分割されており、三点リンク機構5の後端に連結された第1連結枠6Aと、この第1連結枠6Aに移動可能に装着されかつ前記作業機Sと連結された第2連結枠6Bとで構成されている。
【0019】
前記第1連結枠6Aと第2連結枠6Bとは、上部が左右方向に貫通した貫通ピン9で回動自在に連結され、下部が左右一対の緩衝装着具Cで装着されている。
前記第1連結枠6Aは、上部にトップリンク3の後端と連結するトップリンク連結ピン3Bを挿脱自在に有し、下部にロアリンク4の後端と連結するロアリンク連結ピン32を外側方突出状に設けている。
この第1連結枠6Aは、角パイプ(又は丸パイプ、フラットバー等でもよい)で背面視略山形状に形成された主枠41を有し、この主枠41の中央上部にトップリンク連結ピン3Bを挿通する上部体42を固着し、左右下部にロアリンク連結ピン32を突設する下部体43を固着し、左右下部体43の下端を下枠材44で繋いで形成している。
【0020】
前記上部体42は2枚の板材で形成されていて、トップリンク連結ピン3Bの挿通位置よりも後上方へ突出した突出部42aを有し、この突出部42aが第2連結枠6Bの突出部46aと重合していて貫通ピン9で連結されている。この貫通ピン9は上連結部7及びトップリンク3の連結ピン3Bより上方に位置している。
前記第2連結枠6Bは、角パイプ(又は丸パイプ、フラットバー等でもよい)で横一文字の中央枠45を有し、この中央枠45の左右方向中央から2枚の板材を立設して立設体46を形成し、中央枠45の左右両端から下方へ一対の受け材47を突出し、この左右受け材47と中央枠45との間にL字形状の担持部材48を固着している。
【0021】
前記立設体46の上部は二股形状に形成されて作業機Sの上係合部10と係脱自在に係合する上連結部7が形成され、この上連結部7の前側部分が前上方へ突出して突出部42aの2枚の板材内に挿入される前記突出部46aを形成している。
前記左右受け材47は背面側に後方開放凹部が形成されていて、作業機Sの左右一対の下係合部11と係脱自在に係合する左右一対の下連結部8を形成しており、この受け材47は内部が空洞になっていて、係合した下係合部11の離脱を阻止するロック部材52が枢支されている。
【0022】
前記ロック部材52は、図2、3に示すように、横軸53を介して受け材47に回動可能に支持されており、このロック部材52の後部はロック凹部52aを有し、下連結部8に係合した下係合部11に後側から係合して下係合部11が離脱するのを阻止する。
ロック部材52はコイルバネ54によって下係合部11に係合する方向に付勢されており、その前部は解除手段55の山形状のリンク56に連結されている。解除手段55は立設体46に固定のブラケット57にアーム58が枢支され、このアーム58にリンク56の中央が相対回転自在に貫通され、またアーム58に操作レバー59が固着されており、操作レバー59を回動操作することにより、リンク56がアーム58を越えて移動し、ロック部材52が図2時計方向に回動して下係合部11との係合が解除されるようになっている。
【0023】
図1、3、7において、PTO軸12とPIC軸13とは伸縮自在なジョイント軸14で連動連結されており、ジョイント軸14の後端部にはPIC軸13に嵌合連結されるヨーク62を有し、このヨーク62は保持具61に支持されている。
保持具61は左右担持部材48の垂直部48a間に支持されており、軸受を介してヨーク62を軸心廻りで回転自在に支持する円筒体63と、この円筒体63の背面に固着された平面視コ字形状の保持体64と、この保持体64の左右壁にピンを貫通固着して形成された左右一対の軸部65とを有している。
【0024】
前記軸部65は円筒体63の軸線方向中央より後方に変位して配置されており、保持具61はこの軸部65を介して担持部材48に枢支されている。保持体64には径外方向に突出した位置決め部材66が設けられ、この位置決め部材66は担持部材48に設けたストッパ67と当接可能になっている。
保持具61は軸部65を中心に揺動可能であり、位置決め部材66がストッパ67に当接した姿勢に保持可能になっており、位置決め部材66及びストッパ67はヨーク62を姿勢制御する姿勢制御手段となっている。
【0025】
前記第2連結枠6Bの下半分の中央枠45、左右受け材47及び保持具61は、第1連結枠6Aの主枠41及び左右下部材43の内側に侵入配置されており、前後方向でオーバラップしている。これにより、ロアリンク連結ピン32とヨーク62及び保持具61の前後位置関係を適正にするとともに連結枠6の前後寸法を小さくしている。
前記緩衝装着具Cは、第2連結枠6Bの左右担持部材48の水平部48bとこれと平行な下枠材44との間に配置されている。
水平部48bには支持部材16が下方突出状に固定され、下枠材44には取付部材17が上方突出状に固定され、支持部材16の背面と取付部材17の前面とが略対面しており、両者を貫通するようにガイドピン18が設けられ、このガイドピン18の後端と取付部材17との間にコイルスプリング製の弾性体15が配置され、ガイドピン18に嵌装されている。
【0026】
前記ガイドピン18は支持部材16に対して連結された状態になっており、取付部材17に対しては摺動自在に挿通された状態になっており、弾性体15は支持部材16を取付部材17側へ弾圧する、即ち、第1連結枠6Aに対して第2連結枠6Bの下部を後方向へ弾圧する役目をしている。
従って、第2連結枠6Bは第1連結枠6Aに対して、上部が貫通ピン9によって揺動自在に枢支され、下部はガイドピン18が取付部材17に摺動自在に挿通されていることにより前後移動自在に支持され、支持部材16と取付部材17との当接により後方向移動が阻止されかつ前方向移動が許容され、更に弾性体15によって後方向へ弾圧され、これによって、作業機Sからの衝撃による第2連結枠6Bの前方向移動が、弾性体15から弾性抵抗を受けることにより吸収されることになる。
【0027】
前記緩衝装着具Cは、支持部材16を取付部材17の前側に配置しているので、支持部材16は弾性体15によって取付部材17に後方近接する方向に弾圧されているが、支持部材16を取付部材17の後方に配置しかつそれらの間に弾性体15を配置することにより、支持部材16が取付部材17から離反する方向に付勢されるように構成することもできる。
図1、3、4、6、8において、前記第2連結枠6Bの左右一方(左側)の担持部材48の水平部48bには、昇降装置23を制御する制御部24と作業機Sの検知部26とを連動連結する伝達手段25の中途部が支持されている。
【0028】
前記検知部26は作業機Sとしてのロータリ耕耘機の後部カバー70の角度検出センサであり、前記制御部24は検知部26からの角度検出信号を受けて、昇降装置23を作動するものであり、これらによって圃場の凹凸、土質の変化による耕深の変化を検知して作業機Sの耕深を一定に保持する自動耕深制御機構が構成されている。
前記水平部48bに前後方向に長いブラケット71を取り付け、このブラケット71の後端に第1フック72を横軸回り揺動自在に枢支し、第1フック72の自由端側に制御部24に連結されたインナワイヤ73を連結し、アウタワイヤ74を前記ブラケット71に固定してトラクタ車体2側の伝達手段25が構成されている。
【0029】
ロータリ耕耘機Sの主カバー76上面又はサポートアーム34に前方突出状にブラケット77を設け、このブラケット77の前端に第2フック78を横軸回り揺動自在に枢支し、第2フック78の自由端側に検知部26と連結されたインナワイヤ79を連結し、アウタワイヤを前記ブラケット77に固定して作業機S側の伝達手段25が構成されている。
前記第1フック72と第2フック78とは接続分離可能に係合するものであり、それぞれ第2連結枠6Bに設けられた第1接続部25Aと作業機Sに設けられた第2接続部25Bとを構成する。
【0030】
前記第1接続部25Aと第2接続部25Bとは、連結枠6に作業機Sを装着するとき係合し、第1連結枠6Aに対して第2連結枠6Bが前後振動しても係合を維持することができ、係合を介して後部カバー70の角度変化を制御部24に伝達し、連結枠6から作業機Sを離脱すると伝達は切断される。
図9は第1実施形態の下部構造の変形例を示しており、緩衝装着具Cの近傍に第1連結枠6Aと第2連結枠6Bの相対移動を拘束する装着固定手段19を設けている。
この装着固定手段19は頭付きのピン又はボルト等の固定部材で形成されており、担持部材48の水平部48bに挿通又は螺合して、その先端を取付部材17の背面に当接するようにしている。
【0031】
前記装着固定手段19によって、支持部材16と取付部材17とが相対移動のない当接した状態に保持され、緩衝装着具Cの機能が無効になり、第1連結枠6Aに対して第2連結枠6Bを固定して一体物の連結枠6とし、前後に2分割していない従来の作業機装着装置と同様な使い方ができるようになる。
前記装着固定手段19は、ボルトを支持部材16に挿通して取付部材17に螺合するように構成してもよい。
前記第2連結枠6Bは、上連結部7から下連結部8までの上下方向の距離L(図5に示す。上係合部10から下係合部11までの距離も同じ。)が特殊三点リンク仕様作業機Sに適合するものとなっているが、この距離Lは標準三点リンク仕様作業機等の装着する作業機Sに適合する寸法に形成されている。
【0032】
図10に示す第2実施形態において、作業機装着装置1Bは第1連結枠6Aと第2連結枠6Bとが上下ともに緩衝装着具Cで装着されている。
下緩衝装着具CDは、第1連結枠6Aの取付部材17が下枠材44の後縁から上方に突出しており、第2連結枠6Bの左右担持部材48の水平部48bから下方に突出した支持部材16と前後方向には離れており、両者を貫通するガイドピン18には、支持部材16と取付部材17の間及びガイドピン18の後端と取付部材17との間にコイルスプリング製の弾性体15が配置され、ガイドピン18に嵌装されている。
【0033】
前記下緩衝装着具CDの後側の弾性体15Aは、第2連結枠6Bを後方向に弾圧するものであり、前側の弾性体15Bは、前記弾性体15Aに対向していて第2連結枠6Bを前方向に弾圧する対抗弾性体となっている。
前記支持部材16及びガイドピン18は取付部材17に対しては前後移動自在であり、前後どちらに移動する場合にも取付部材17の前後の弾性体15A、15Bが作用し、作業機Sの前後振動・衝撃を吸収する。 上緩衝装着具CUは、上部体42の突出部42aの背面に上取付部材17Uが設けられ、立設体46の突出部46aの前面には上支持部材16Uが設けられ、上取付部材17Uと上支持部材16Uとは前後方向には離れて対面し、上取付部材17Uに設けられたガイドピン18が上支持部材16Uを相対摺動自在に貫通しており、上支持部材16Uの前側の弾性体15Aは第2連結枠6Bを後方向に弾圧するものであり、後側の対抗弾性体15Bは、前記弾性体15Aに対向していて第2連結枠6Bを前方向に弾圧するものであり、前記下緩衝装着具CDと同様に、作業機Sの前後振動・衝撃を吸収する。
【0034】
前記上下各緩衝装着具CU、CDは、前方向衝撃に対する反動を吸収したり、ダウンカット耕耘だけでなく、アッパカット耕耘、正逆転耕耘をする場合に前後振動・衝撃を吸収でき、しかも両緩衝装着具CU、CDがともに存在することにより、トップリンク3及びロアリンク4両方に伝播される前後方向の振動・衝撃を吸収できる。
図11に示す第3実施形態において、作業機装着装置1Cは第1実施形態と上下逆の装着構造であり、第1連結枠6Aと第2連結枠6Bとは下部が貫通ピン9によって横軸廻り揺動自在に連結され、上部が前記第2実施形態で示した上緩衝装着具CUで装着されている。
【0035】
従って、この第3実施形態においては、作業機Sから主に第2連結枠6Bの上部に伝わる前後振動・衝撃が、上緩衝装着具CUによって吸収される。なお、上緩衝装着具CUは対抗弾性体15Bを割愛してもよい。
図12に示す第4実施形態において、作業機装着装置1Dは、第1連結枠6Aと第2連結枠6Bの下部を緩衝装着具Cで装着しているのは前記第1実施形態と同様であるが、上部は立設体46の突出部46aを前方へ突出して上部体42のトップリンク連結位置と重合させ、貫通ピン9の代わりにトップリンク3を連結する連結ピン3Bを兼用して連結している。
【0036】
図13に示す第5実施形態において、作業機装着装置1Eは第1実施形態と逆に、第2連結枠6B内に第1連結枠6Aが入り込んでおり、外観形状は、第1連結枠6Aが第1実施形態の第2連結枠6Bであり、第2連結枠6Bが第1実施形態の第1連結枠6Aである。
即ち、この第1連結枠6Aは、角パイプで横一文字の中央枠45を形成し、この中央枠45の左右方向中央から2枚の板材を立設して立設体46を形成し、中央枠45の左右両端から下方へ一対の下部体43を突出し、この左右下部体43の下端を下枠材44で連結している。
【0037】
立設体46にトップリンク3の連結ピン3Bを挿通し、左右各受け材47の内面にロアリンク4を連結するロアリンク連結ピン32を内方突出している。
前記第2連結枠6Bは、角パイプで背面視略山形状に形成された主枠41を有し、この主枠41の中央上部に上部体42を固着し、左右下部に受け材47を固着し、左右受け材47の下端を底板81で繋いで形成している。
前記上部体42には上連結部7が形成され、受け材47には下連結部8が形成され、かつ内部が空洞になっていてロック部材52が枢支されている。
【0038】
前記下枠材44と底板81とは水平に配置され、両部材の上下間に左右一対の緩衝装着具Cが配置されている。この緩衝装着具Cは前記第1実施形態のものが使用でき、また、装着固定手段19は底板と下枠材44との間で各緩衝装着具Cの近傍又は中間に配置することができる。
この第5実施形態は、伝達手段25及び保持具61を必要としない作業機Sの装着に特に有用であるが、伝達手段25及び保持具61を必要とする場合は、主枠41又は底板81からブラケットを出してそれらを支持するように構成すればよい。
【0039】
なお、本発明は前記実施形態における各部材の形状及びそれぞれの前後・左右・上下の位置関係は、図1〜13に示すように構成することが最良である。しかし、前記実施形態に限定されるものではなく、部材、構成を種々変形したり、組み合わせを変更したりすることもできる。
例えば、第1、2、4、5実施形態において、第1連結枠6Aと第2連結枠6Bの下部を緩衝装着具Cで装着する場合、緩衝装着具Cを左右一対設けているが、左右片方又は左右中央に1つだけ設けてもよい。
【0040】
第3実施形態において、上緩衝装着具CUの弾性体15A、15Bを外して、第1連結枠6Aに対して下部が貫通ピン9で枢支された第2連結枠6Bの上部をフリー状態にしておいて、この第2連結枠6Bにフォーク等のアタッチメントを装着し、アタッチメントを貫通ピン9を中心にすくいダンプ動作ができるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の第1実施形態を示す側面図である。
【図2】要部の側面図である。
【図3】背面図である。
【図4】前方から見た斜視図である。
【図5】分解側面図である。
【図6】後方から見た下部斜視図である。
【図7】保持具の断面側面図である。
【図8】伝達手段の側面図である。
【図9】装着固定手段を設けた変形例を示す側面図である。
【図10】第2実施形態を示す側面図である。
【図11】第3実施形態を示す側面図である。
【図12】第4実施形態を示す側面図である。
【図13】第5実施形態を示す背面図である。
【符号の説明】
【0042】
1 作業機装着装置
2 トラクタ車体
3 トップリンク
3B 連結ピン
4 ロアリンク
5 直装ヒッチ機構(三点リンク機構)
6 連結枠
6A 第1連結枠
6B 第2連結枠
7 上連結部
8 下連結部
9 貫通ピン
10 上係合部
11 下係合部
15 弾性体
15A 弾性体
15B 対向弾性体
16 支持部材
17 取付部材
18 ガイドピン
19 装着固定手段
25 伝達手段
61 保持具
C 緩衝装着具
S 作業機
【技術分野】
【0001】
本発明は、トラクタ車体にロータリ耕耘機等の作業機を装着する作業機装着装置に関する。
【背景技術】
【0002】
トラクタに取り付けられた3点リンク機構に連結枠を設け、この連結枠に作業機を装着する作業機連結装置においては、前記連結枠の上下中途部を分割したり、前記作業機のサポートブラケットの前後方向中途部を分割したり、又は前記作業機のトップマストの中途部を分割したりして、それらの分割部分を弾性体を介在させて連結することにより、作業に伴う振動等をトラクタ側に伝播するのを抑制(減衰)乃至遮断できるようにしている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特許第3602424号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記従来技術においては、サポートブラケット又はトップマストの中途部を分割する構成では、各作業機毎に適用しなくてはならなく、汎用性が低く、それに対して連結枠の中途部を分割する構成では、1台の連結枠に適用すれば全ての作業機に対応使用できる。
しかし、前記連結枠の中途部を分割する構成でも、連結枠の上部にはトップリンクと作業機の上係合部(トップマスト)とが連結され、連結枠の下部にはロアリンクと作業機の下係合部(サポートブラケット)とが連結されており、例えば、作業機がロータリ耕耘機のように駆動されるものである場合は、作業機側からの前方向の押動衝撃が大きく、分割部分の弾性体では十分な振動吸収を行うことが困難になっている。
【0004】
本発明は、このような従来技術の問題点を解決できるようにした作業機装着装置を提供することを目的とする。
本発明は、連結枠を直装ヒッチ機構の後端に連結された第1連結枠と作業機に連結される第2連結枠とで構成し、第1連結枠に対して第2連結枠を前後移動可能でかつ緩衝装着具を介して後方向に付勢しながら装着することにより、作業機側からトラクタ車体への前方向の振動、衝撃を効果的に吸収できるようにした作業機装着装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明における課題解決のための具体的手段は、次の通りである。
第1に、前部がトラクタ車体2に連結された直装ヒッチ機構5の後端に連結枠6を連結し、この連結枠6の後部に作業機Sを装着した作業機装着装置であって、
前記連結枠6は、直装ヒッチ機構5の後端に連結された第1連結枠6Aと、この第1連結枠6Aに移動可能に装着されかつ前記作業機Sと連結された第2連結枠6Bとで構成され、前記第1連結枠6Aと第2連結枠6Bとの間に後方向に付勢しながら装着する緩衝装着具Cが設けられていることを特徴とする。
【0006】
第2に、前記直装ヒッチ機構5はトップリンク3及び左右一対のロアリンク4を有する三点リンク機構で構成され、前記第2連結枠6Bには、作業機Sの上係合部10及び左右一対の下係合部11とそれぞれ係脱自在に係合する上連結部7及び左右一対の下連結部8とが設けられていることを特徴とする。
第3に、前記第1連結枠6Aと第2連結枠6Bとは、一方が他方の内側に侵入配置されていることを特徴とする。
第4に、前記第1連結枠6Aと第2連結枠6Bとは上下一対の緩衝装着具Cで装着されていることを特徴とする。
【0007】
第5に、前記第1連結枠6Aと第2連結枠6Bとは上下一方が緩衝装着具Cで装着され、上下他方が左右方向に貫通していて第1連結枠6Aに対する第2連結枠6Bの前方向の回動を許容する貫通ピン9で形成されていることを特徴とする。
第6に前記第2連結枠6Bの上部は、上連結部7及び/又はトップリンク3の連結ピン3Bより上方位置で左右方向に貫通した貫通ピン9で第1連結枠6Aに装着され、下部が緩衝装着具Cを介して第1連結枠6Aに装着されていることを特徴とする。
第7に、前記第2連結枠6Bの上部は、トップリンク3を連結する連結ピン3Bで第1連結枠6Aに装着され、下部が緩衝装着具Cを介して第1連結枠6Aに装着されていることを特徴とする。
【0008】
第8に、前記第1連結枠6Aの下部と第2連結枠6Bの下部との間に、緩衝装着具Cが左右一対又は左右中央に1つ配置されていることを特徴とする。
第9に、前記緩衝装着具Cは、第2連結枠6Bを後方向に弾圧する弾性体15Aと、この弾性体15Aに対向していて第2連結枠6Bを前方向に弾圧する対向弾性体15Bとを有することを特徴とする。
第10に、前記緩衝装着具Cは、第1連結枠6Aと第2連結枠6Bのいずれか一方に固定の支持部材16と他方に固定の取付部材17と、前記支持部材16と取付部材17の一方に連結され他方に摺動自在に挿通されたガイドピン18と、前記支持部材16と取付部材17との間でガイドピン18に嵌装されていて第2連結枠6Bを後方向に弾圧するコイルスプリング製の弾性体15とを有することを特徴とする。
【0009】
第11に、前記緩衝装着具Cの近傍に、第1連結枠6Aと第2連結枠6Bの相対移動を拘束する装着固定手段19を有することを特徴とする。
作業機装着装置は前記構成によって次のような作用を奏する。
トラクタ車体2に直装ヒッチ機構5を介して装着された作業機Sが前後方向の振動・衝撃を発生したとき、前方向の振動・衝撃は緩衝装着具Cによって緩衝され、トラクタ車体2には減衰して伝播される。特に、作業機Sがロータリ耕耘機の場合は、ダウンカットの爪の回転力によって前方向の振動・衝撃が大きく、緩衝装着具Cはそれを吸収する。
【0010】
第2連結枠6Bは第1連結枠6Aと別個に形成され、作業機Sの上係合部10及び左右一対の下係合部11とそれぞれ係脱自在に係合する上連結部7及び左右一対の下連結部8とが設けられていることにより、上連結部7と下連結部8との間の距離の異なるものを複数用意すれば、第1連結枠6Aを共通化して複数種類の作業機Sを装着することが可能になる。
第1連結枠6Aと第2連結枠6Bとは、一方が他方の内側に侵入配置されており、前後寸法をコンパクトにしている。
【0011】
第1連結枠6Aと第2連結枠6Bとを上下ともに緩衝装着具Cで装着することにより、前方向の振動・衝撃をより効率よく吸収する。
第1連結枠6Aと第2連を枠6Bとを、上下一方を緩衝装着具Cで、上下他方を貫通ピン9で装着することにより、上下他方の装着構造を安価に構成できる。
第2連結枠6Bの上部を、上連結部7及び/又はトップリンク3の連結ピン3Bより上方位置で貫通ピン9を介して第1連結枠6Aに装着することにより、第2連結枠6Bの下部の移動距離を大きくとれ、緩衝装着具Cの機能範囲を拡大できる。
【0012】
第2連結枠6Bの上部を、第1連結枠6Aのトップリンク3を連結する連結ピン3Bに装着することにより、部品点数を減少して構成を簡略化できる。
前記第1連結枠6Aの下部と第2連結枠6Bの下部との間は、左右一対又は左右中央に1つの緩衝装着具Cで装着することができる。
緩衝装着具Cが、第2連結枠6Bを前後方向に弾圧する弾性体15Aと対向弾性体15Bとを有することにより、作業機Sの前方向振動・衝撃だけでなく後方向の振動・衝撃も緩衝できる。
【0013】
緩衝装着具Cを、取付部材17、取付部材17、ガイドピン18及び弾性体15等で構成することにより、第1連結枠6Aと第2連結枠6Bとを強固に装着しながら緩衝作用もできる。
緩衝装着具Cの近傍に装着固定手段19を設けて作用させることにより、第1連結枠6Aと第2連結枠6Bの相対移動を拘束して、第1連結枠6Aと第2連結枠6Bとを緩衝作用をしない1個の連結枠6とすることができ、振動・衝撃を余り発生しない作業機Sの装着に使用できる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、2分割された連結枠の緩衝装着具で、作業機側からトラクタ車体への前方向の振動、衝撃を効果的に吸収できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜8において、トラクタに適用された作業機装着装置1の第1の実施の形態を示しており、ロータリ耕耘機で例示した作業機Sを特殊状態(特殊三点リンク仕様の装着状態)で装着しており、後述する直装ヒッチ機構(三点リンク機構)5のトップリンク3を標準三点リンク仕様状態に変更することにより、標準三点リンク仕様装着状態となり、また二点リンク機構(直装ヒッチ機構)及び二点リンク装着作業機を使用して、二点リンク仕様装着状態とすることも可能になっている。
【0016】
なお、各状態は共に、トラクタ車体2、直装ヒッチ機構5、直装ヒッチ機構5を定型化する連結枠6及びジョイント軸14は同一のものが使用される。トラクタ車体2は、背面上部にトップリンクブラケット22を固定し、後部上面に油圧シリンダを有する作業機昇降装置23を搭載し、トラクタ車体2の後下部にロアリンクピン30を有し、PTO軸12が背面略中央から後方に突出されている。
三点リンク機構5はトップリンク3と左右一対のロアリンク4とを有し、トップリンク3の前連結部3Fはトップリンクブラケット22にピンを介して連結され、左右ロアリンク4の前連結部4Fはロアリンクピン30に連結されており、このロアリンク4は昇降装置23のリフトアームとリフトロッドを介して連結され、昇降自在になっている。
【0017】
三点リンク機構5の後端すなわち、トップリンク3と左右のロアリンク4の後端には連結枠6が連結されており、この連結枠6に作業機Sが着脱自在に装着されているとともに、PTO軸12とPIC軸13がジョイント軸14によって連結される。
前記作業機Sは、PIC軸13を前方突出したギヤケース33から左右にサポートアーム34を突出し、左右サポートアーム34の外端に伝動ケース及びサイドフレームを固定してロータリ機枠35を構成し、伝動ケース及びサイドフレームの下部で爪軸を回転自在に支持し、この爪軸に多数本の耕耘爪を取り付けている。
【0018】
また、ギヤケース33上にトップマスト36を固着し、左右サポートアーム34には前方に突出した連結ブラケット37を固定すると共に後方へ延びる支持枠を揺動可能に連結しており、この支持枠とトップマスト36との間には高さ調整機構が設けられ、支持枠の後部に装着される培土器又は後2輪の高さを調整可能にしている。
前記作業機Sのトップマスト36前上端のピンは上係合部10を形成し、左右連結ブラケット37に設けたピンは下係合部11を形成している。
前記連結枠6は前後2分割されており、三点リンク機構5の後端に連結された第1連結枠6Aと、この第1連結枠6Aに移動可能に装着されかつ前記作業機Sと連結された第2連結枠6Bとで構成されている。
【0019】
前記第1連結枠6Aと第2連結枠6Bとは、上部が左右方向に貫通した貫通ピン9で回動自在に連結され、下部が左右一対の緩衝装着具Cで装着されている。
前記第1連結枠6Aは、上部にトップリンク3の後端と連結するトップリンク連結ピン3Bを挿脱自在に有し、下部にロアリンク4の後端と連結するロアリンク連結ピン32を外側方突出状に設けている。
この第1連結枠6Aは、角パイプ(又は丸パイプ、フラットバー等でもよい)で背面視略山形状に形成された主枠41を有し、この主枠41の中央上部にトップリンク連結ピン3Bを挿通する上部体42を固着し、左右下部にロアリンク連結ピン32を突設する下部体43を固着し、左右下部体43の下端を下枠材44で繋いで形成している。
【0020】
前記上部体42は2枚の板材で形成されていて、トップリンク連結ピン3Bの挿通位置よりも後上方へ突出した突出部42aを有し、この突出部42aが第2連結枠6Bの突出部46aと重合していて貫通ピン9で連結されている。この貫通ピン9は上連結部7及びトップリンク3の連結ピン3Bより上方に位置している。
前記第2連結枠6Bは、角パイプ(又は丸パイプ、フラットバー等でもよい)で横一文字の中央枠45を有し、この中央枠45の左右方向中央から2枚の板材を立設して立設体46を形成し、中央枠45の左右両端から下方へ一対の受け材47を突出し、この左右受け材47と中央枠45との間にL字形状の担持部材48を固着している。
【0021】
前記立設体46の上部は二股形状に形成されて作業機Sの上係合部10と係脱自在に係合する上連結部7が形成され、この上連結部7の前側部分が前上方へ突出して突出部42aの2枚の板材内に挿入される前記突出部46aを形成している。
前記左右受け材47は背面側に後方開放凹部が形成されていて、作業機Sの左右一対の下係合部11と係脱自在に係合する左右一対の下連結部8を形成しており、この受け材47は内部が空洞になっていて、係合した下係合部11の離脱を阻止するロック部材52が枢支されている。
【0022】
前記ロック部材52は、図2、3に示すように、横軸53を介して受け材47に回動可能に支持されており、このロック部材52の後部はロック凹部52aを有し、下連結部8に係合した下係合部11に後側から係合して下係合部11が離脱するのを阻止する。
ロック部材52はコイルバネ54によって下係合部11に係合する方向に付勢されており、その前部は解除手段55の山形状のリンク56に連結されている。解除手段55は立設体46に固定のブラケット57にアーム58が枢支され、このアーム58にリンク56の中央が相対回転自在に貫通され、またアーム58に操作レバー59が固着されており、操作レバー59を回動操作することにより、リンク56がアーム58を越えて移動し、ロック部材52が図2時計方向に回動して下係合部11との係合が解除されるようになっている。
【0023】
図1、3、7において、PTO軸12とPIC軸13とは伸縮自在なジョイント軸14で連動連結されており、ジョイント軸14の後端部にはPIC軸13に嵌合連結されるヨーク62を有し、このヨーク62は保持具61に支持されている。
保持具61は左右担持部材48の垂直部48a間に支持されており、軸受を介してヨーク62を軸心廻りで回転自在に支持する円筒体63と、この円筒体63の背面に固着された平面視コ字形状の保持体64と、この保持体64の左右壁にピンを貫通固着して形成された左右一対の軸部65とを有している。
【0024】
前記軸部65は円筒体63の軸線方向中央より後方に変位して配置されており、保持具61はこの軸部65を介して担持部材48に枢支されている。保持体64には径外方向に突出した位置決め部材66が設けられ、この位置決め部材66は担持部材48に設けたストッパ67と当接可能になっている。
保持具61は軸部65を中心に揺動可能であり、位置決め部材66がストッパ67に当接した姿勢に保持可能になっており、位置決め部材66及びストッパ67はヨーク62を姿勢制御する姿勢制御手段となっている。
【0025】
前記第2連結枠6Bの下半分の中央枠45、左右受け材47及び保持具61は、第1連結枠6Aの主枠41及び左右下部材43の内側に侵入配置されており、前後方向でオーバラップしている。これにより、ロアリンク連結ピン32とヨーク62及び保持具61の前後位置関係を適正にするとともに連結枠6の前後寸法を小さくしている。
前記緩衝装着具Cは、第2連結枠6Bの左右担持部材48の水平部48bとこれと平行な下枠材44との間に配置されている。
水平部48bには支持部材16が下方突出状に固定され、下枠材44には取付部材17が上方突出状に固定され、支持部材16の背面と取付部材17の前面とが略対面しており、両者を貫通するようにガイドピン18が設けられ、このガイドピン18の後端と取付部材17との間にコイルスプリング製の弾性体15が配置され、ガイドピン18に嵌装されている。
【0026】
前記ガイドピン18は支持部材16に対して連結された状態になっており、取付部材17に対しては摺動自在に挿通された状態になっており、弾性体15は支持部材16を取付部材17側へ弾圧する、即ち、第1連結枠6Aに対して第2連結枠6Bの下部を後方向へ弾圧する役目をしている。
従って、第2連結枠6Bは第1連結枠6Aに対して、上部が貫通ピン9によって揺動自在に枢支され、下部はガイドピン18が取付部材17に摺動自在に挿通されていることにより前後移動自在に支持され、支持部材16と取付部材17との当接により後方向移動が阻止されかつ前方向移動が許容され、更に弾性体15によって後方向へ弾圧され、これによって、作業機Sからの衝撃による第2連結枠6Bの前方向移動が、弾性体15から弾性抵抗を受けることにより吸収されることになる。
【0027】
前記緩衝装着具Cは、支持部材16を取付部材17の前側に配置しているので、支持部材16は弾性体15によって取付部材17に後方近接する方向に弾圧されているが、支持部材16を取付部材17の後方に配置しかつそれらの間に弾性体15を配置することにより、支持部材16が取付部材17から離反する方向に付勢されるように構成することもできる。
図1、3、4、6、8において、前記第2連結枠6Bの左右一方(左側)の担持部材48の水平部48bには、昇降装置23を制御する制御部24と作業機Sの検知部26とを連動連結する伝達手段25の中途部が支持されている。
【0028】
前記検知部26は作業機Sとしてのロータリ耕耘機の後部カバー70の角度検出センサであり、前記制御部24は検知部26からの角度検出信号を受けて、昇降装置23を作動するものであり、これらによって圃場の凹凸、土質の変化による耕深の変化を検知して作業機Sの耕深を一定に保持する自動耕深制御機構が構成されている。
前記水平部48bに前後方向に長いブラケット71を取り付け、このブラケット71の後端に第1フック72を横軸回り揺動自在に枢支し、第1フック72の自由端側に制御部24に連結されたインナワイヤ73を連結し、アウタワイヤ74を前記ブラケット71に固定してトラクタ車体2側の伝達手段25が構成されている。
【0029】
ロータリ耕耘機Sの主カバー76上面又はサポートアーム34に前方突出状にブラケット77を設け、このブラケット77の前端に第2フック78を横軸回り揺動自在に枢支し、第2フック78の自由端側に検知部26と連結されたインナワイヤ79を連結し、アウタワイヤを前記ブラケット77に固定して作業機S側の伝達手段25が構成されている。
前記第1フック72と第2フック78とは接続分離可能に係合するものであり、それぞれ第2連結枠6Bに設けられた第1接続部25Aと作業機Sに設けられた第2接続部25Bとを構成する。
【0030】
前記第1接続部25Aと第2接続部25Bとは、連結枠6に作業機Sを装着するとき係合し、第1連結枠6Aに対して第2連結枠6Bが前後振動しても係合を維持することができ、係合を介して後部カバー70の角度変化を制御部24に伝達し、連結枠6から作業機Sを離脱すると伝達は切断される。
図9は第1実施形態の下部構造の変形例を示しており、緩衝装着具Cの近傍に第1連結枠6Aと第2連結枠6Bの相対移動を拘束する装着固定手段19を設けている。
この装着固定手段19は頭付きのピン又はボルト等の固定部材で形成されており、担持部材48の水平部48bに挿通又は螺合して、その先端を取付部材17の背面に当接するようにしている。
【0031】
前記装着固定手段19によって、支持部材16と取付部材17とが相対移動のない当接した状態に保持され、緩衝装着具Cの機能が無効になり、第1連結枠6Aに対して第2連結枠6Bを固定して一体物の連結枠6とし、前後に2分割していない従来の作業機装着装置と同様な使い方ができるようになる。
前記装着固定手段19は、ボルトを支持部材16に挿通して取付部材17に螺合するように構成してもよい。
前記第2連結枠6Bは、上連結部7から下連結部8までの上下方向の距離L(図5に示す。上係合部10から下係合部11までの距離も同じ。)が特殊三点リンク仕様作業機Sに適合するものとなっているが、この距離Lは標準三点リンク仕様作業機等の装着する作業機Sに適合する寸法に形成されている。
【0032】
図10に示す第2実施形態において、作業機装着装置1Bは第1連結枠6Aと第2連結枠6Bとが上下ともに緩衝装着具Cで装着されている。
下緩衝装着具CDは、第1連結枠6Aの取付部材17が下枠材44の後縁から上方に突出しており、第2連結枠6Bの左右担持部材48の水平部48bから下方に突出した支持部材16と前後方向には離れており、両者を貫通するガイドピン18には、支持部材16と取付部材17の間及びガイドピン18の後端と取付部材17との間にコイルスプリング製の弾性体15が配置され、ガイドピン18に嵌装されている。
【0033】
前記下緩衝装着具CDの後側の弾性体15Aは、第2連結枠6Bを後方向に弾圧するものであり、前側の弾性体15Bは、前記弾性体15Aに対向していて第2連結枠6Bを前方向に弾圧する対抗弾性体となっている。
前記支持部材16及びガイドピン18は取付部材17に対しては前後移動自在であり、前後どちらに移動する場合にも取付部材17の前後の弾性体15A、15Bが作用し、作業機Sの前後振動・衝撃を吸収する。 上緩衝装着具CUは、上部体42の突出部42aの背面に上取付部材17Uが設けられ、立設体46の突出部46aの前面には上支持部材16Uが設けられ、上取付部材17Uと上支持部材16Uとは前後方向には離れて対面し、上取付部材17Uに設けられたガイドピン18が上支持部材16Uを相対摺動自在に貫通しており、上支持部材16Uの前側の弾性体15Aは第2連結枠6Bを後方向に弾圧するものであり、後側の対抗弾性体15Bは、前記弾性体15Aに対向していて第2連結枠6Bを前方向に弾圧するものであり、前記下緩衝装着具CDと同様に、作業機Sの前後振動・衝撃を吸収する。
【0034】
前記上下各緩衝装着具CU、CDは、前方向衝撃に対する反動を吸収したり、ダウンカット耕耘だけでなく、アッパカット耕耘、正逆転耕耘をする場合に前後振動・衝撃を吸収でき、しかも両緩衝装着具CU、CDがともに存在することにより、トップリンク3及びロアリンク4両方に伝播される前後方向の振動・衝撃を吸収できる。
図11に示す第3実施形態において、作業機装着装置1Cは第1実施形態と上下逆の装着構造であり、第1連結枠6Aと第2連結枠6Bとは下部が貫通ピン9によって横軸廻り揺動自在に連結され、上部が前記第2実施形態で示した上緩衝装着具CUで装着されている。
【0035】
従って、この第3実施形態においては、作業機Sから主に第2連結枠6Bの上部に伝わる前後振動・衝撃が、上緩衝装着具CUによって吸収される。なお、上緩衝装着具CUは対抗弾性体15Bを割愛してもよい。
図12に示す第4実施形態において、作業機装着装置1Dは、第1連結枠6Aと第2連結枠6Bの下部を緩衝装着具Cで装着しているのは前記第1実施形態と同様であるが、上部は立設体46の突出部46aを前方へ突出して上部体42のトップリンク連結位置と重合させ、貫通ピン9の代わりにトップリンク3を連結する連結ピン3Bを兼用して連結している。
【0036】
図13に示す第5実施形態において、作業機装着装置1Eは第1実施形態と逆に、第2連結枠6B内に第1連結枠6Aが入り込んでおり、外観形状は、第1連結枠6Aが第1実施形態の第2連結枠6Bであり、第2連結枠6Bが第1実施形態の第1連結枠6Aである。
即ち、この第1連結枠6Aは、角パイプで横一文字の中央枠45を形成し、この中央枠45の左右方向中央から2枚の板材を立設して立設体46を形成し、中央枠45の左右両端から下方へ一対の下部体43を突出し、この左右下部体43の下端を下枠材44で連結している。
【0037】
立設体46にトップリンク3の連結ピン3Bを挿通し、左右各受け材47の内面にロアリンク4を連結するロアリンク連結ピン32を内方突出している。
前記第2連結枠6Bは、角パイプで背面視略山形状に形成された主枠41を有し、この主枠41の中央上部に上部体42を固着し、左右下部に受け材47を固着し、左右受け材47の下端を底板81で繋いで形成している。
前記上部体42には上連結部7が形成され、受け材47には下連結部8が形成され、かつ内部が空洞になっていてロック部材52が枢支されている。
【0038】
前記下枠材44と底板81とは水平に配置され、両部材の上下間に左右一対の緩衝装着具Cが配置されている。この緩衝装着具Cは前記第1実施形態のものが使用でき、また、装着固定手段19は底板と下枠材44との間で各緩衝装着具Cの近傍又は中間に配置することができる。
この第5実施形態は、伝達手段25及び保持具61を必要としない作業機Sの装着に特に有用であるが、伝達手段25及び保持具61を必要とする場合は、主枠41又は底板81からブラケットを出してそれらを支持するように構成すればよい。
【0039】
なお、本発明は前記実施形態における各部材の形状及びそれぞれの前後・左右・上下の位置関係は、図1〜13に示すように構成することが最良である。しかし、前記実施形態に限定されるものではなく、部材、構成を種々変形したり、組み合わせを変更したりすることもできる。
例えば、第1、2、4、5実施形態において、第1連結枠6Aと第2連結枠6Bの下部を緩衝装着具Cで装着する場合、緩衝装着具Cを左右一対設けているが、左右片方又は左右中央に1つだけ設けてもよい。
【0040】
第3実施形態において、上緩衝装着具CUの弾性体15A、15Bを外して、第1連結枠6Aに対して下部が貫通ピン9で枢支された第2連結枠6Bの上部をフリー状態にしておいて、この第2連結枠6Bにフォーク等のアタッチメントを装着し、アタッチメントを貫通ピン9を中心にすくいダンプ動作ができるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の第1実施形態を示す側面図である。
【図2】要部の側面図である。
【図3】背面図である。
【図4】前方から見た斜視図である。
【図5】分解側面図である。
【図6】後方から見た下部斜視図である。
【図7】保持具の断面側面図である。
【図8】伝達手段の側面図である。
【図9】装着固定手段を設けた変形例を示す側面図である。
【図10】第2実施形態を示す側面図である。
【図11】第3実施形態を示す側面図である。
【図12】第4実施形態を示す側面図である。
【図13】第5実施形態を示す背面図である。
【符号の説明】
【0042】
1 作業機装着装置
2 トラクタ車体
3 トップリンク
3B 連結ピン
4 ロアリンク
5 直装ヒッチ機構(三点リンク機構)
6 連結枠
6A 第1連結枠
6B 第2連結枠
7 上連結部
8 下連結部
9 貫通ピン
10 上係合部
11 下係合部
15 弾性体
15A 弾性体
15B 対向弾性体
16 支持部材
17 取付部材
18 ガイドピン
19 装着固定手段
25 伝達手段
61 保持具
C 緩衝装着具
S 作業機
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前部がトラクタ車体(2)に連結された直装ヒッチ機構(5)の後端に連結枠(6)を連結し、この連結枠(6)の後部に作業機(S)を装着した作業機装着装置であって、
前記連結枠(6)は、直装ヒッチ機構(5)の後端に連結された第1連結枠(6A)と、この第1連結枠(6A)に移動可能に装着されかつ前記作業機(S)と連結された第2連結枠(6B)とで構成され、前記第1連結枠(6A)と第2連結枠(6B)との間に後方向に付勢しながら装着する緩衝装着具(C)が設けられていることを特徴とする作業機装着装置。
【請求項2】
前記直装ヒッチ機構(5)はトップリンク(3)及び左右一対のロアリンク(4)を有する三点リンク機構で構成され、前記第2連結枠(6B)には、作業機(S)の上係合部(10)及び左右一対の下係合部(11)とそれぞれ係脱自在に係合する上連結部(7)及び左右一対の下連結部(8)とが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の作業機装着装置。
【請求項3】
前記第1連結枠(6A)と第2連結枠(6B)とは、一方が他方の内側に侵入配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の作業機装着装置。
【請求項4】
前記第1連結枠(6A)と第2連結枠(6B)とは上下一対の緩衝装着具(C)で装着されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の作業機装着装置。
【請求項5】
前記第1連結枠(6A)と第2連結枠(6B)とは上下一方が緩衝装着具(C)で装着され、上下他方が左右方向に貫通していて第1連結枠(6A)に対する第2連結枠(6B)の前方向の回動を許容する貫通ピン(9)で装着されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の作業機装着装置。
【請求項6】
前記第2連結枠(6B)の上部は、上連結部(7)及び/又はトップリンク(3)の連結ピン(3B)より上方位置で左右方向に貫通した貫通ピン(9)で第1連結枠(6A)に装着され、下部が緩衝装着具(C)を介して第1連結枠(6A)に装着されていることを特徴とする請求項2に記載の作業機装着装置。
【請求項7】
前記第2連結枠(6B)の上部は、トップリンク(3)を連結する連結ピン(3B)で第1連結枠(6A)に装着され、下部が緩衝装着具(C)を介して第1連結枠(6A)に装着されていることを特徴とする請求項2に記載の作業機装着装置。
【請求項8】
前記第1連結枠(6A)の下部と第2連結枠(6B)の下部との間に、緩衝装着具(C)が左右一対又は左右中央に1つ配置されていることを特徴とする請求項1に記載の作業機装着装置。
【請求項9】
前記緩衝装着具(C)は、第2連結枠(6B)を後方向に弾圧する弾性体(15A)と、この弾性体(15A)に対向していて第2連結枠(6B)を前方向に弾圧する対向弾性体(15B)とを有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の作業機装着装置。
【請求項10】
前記緩衝装着具(C)は、第1連結枠(6A)と第2連結枠(6B)のいずれか一方に固定の支持部材(16)と他方に固定の取付部材(17)と、前記支持部材(16)と取付部材(17)の一方に連結され他方に摺動自在に挿通されたガイドピン(18)と、前記支持部材(16)と取付部材(17)との間でガイドピン(18)に嵌装されていて第2連結枠(6B)を後方向に弾圧するコイルスプリング製の弾性体(15)とを有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の作業機装着装置。
【請求項11】
前記緩衝装着具(C)の近傍に、第1連結枠(6A)と第2連結枠(6B)の相対移動を拘束する装着固定手段(19)を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の作業機装着装置。
【請求項1】
前部がトラクタ車体(2)に連結された直装ヒッチ機構(5)の後端に連結枠(6)を連結し、この連結枠(6)の後部に作業機(S)を装着した作業機装着装置であって、
前記連結枠(6)は、直装ヒッチ機構(5)の後端に連結された第1連結枠(6A)と、この第1連結枠(6A)に移動可能に装着されかつ前記作業機(S)と連結された第2連結枠(6B)とで構成され、前記第1連結枠(6A)と第2連結枠(6B)との間に後方向に付勢しながら装着する緩衝装着具(C)が設けられていることを特徴とする作業機装着装置。
【請求項2】
前記直装ヒッチ機構(5)はトップリンク(3)及び左右一対のロアリンク(4)を有する三点リンク機構で構成され、前記第2連結枠(6B)には、作業機(S)の上係合部(10)及び左右一対の下係合部(11)とそれぞれ係脱自在に係合する上連結部(7)及び左右一対の下連結部(8)とが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の作業機装着装置。
【請求項3】
前記第1連結枠(6A)と第2連結枠(6B)とは、一方が他方の内側に侵入配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の作業機装着装置。
【請求項4】
前記第1連結枠(6A)と第2連結枠(6B)とは上下一対の緩衝装着具(C)で装着されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の作業機装着装置。
【請求項5】
前記第1連結枠(6A)と第2連結枠(6B)とは上下一方が緩衝装着具(C)で装着され、上下他方が左右方向に貫通していて第1連結枠(6A)に対する第2連結枠(6B)の前方向の回動を許容する貫通ピン(9)で装着されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の作業機装着装置。
【請求項6】
前記第2連結枠(6B)の上部は、上連結部(7)及び/又はトップリンク(3)の連結ピン(3B)より上方位置で左右方向に貫通した貫通ピン(9)で第1連結枠(6A)に装着され、下部が緩衝装着具(C)を介して第1連結枠(6A)に装着されていることを特徴とする請求項2に記載の作業機装着装置。
【請求項7】
前記第2連結枠(6B)の上部は、トップリンク(3)を連結する連結ピン(3B)で第1連結枠(6A)に装着され、下部が緩衝装着具(C)を介して第1連結枠(6A)に装着されていることを特徴とする請求項2に記載の作業機装着装置。
【請求項8】
前記第1連結枠(6A)の下部と第2連結枠(6B)の下部との間に、緩衝装着具(C)が左右一対又は左右中央に1つ配置されていることを特徴とする請求項1に記載の作業機装着装置。
【請求項9】
前記緩衝装着具(C)は、第2連結枠(6B)を後方向に弾圧する弾性体(15A)と、この弾性体(15A)に対向していて第2連結枠(6B)を前方向に弾圧する対向弾性体(15B)とを有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の作業機装着装置。
【請求項10】
前記緩衝装着具(C)は、第1連結枠(6A)と第2連結枠(6B)のいずれか一方に固定の支持部材(16)と他方に固定の取付部材(17)と、前記支持部材(16)と取付部材(17)の一方に連結され他方に摺動自在に挿通されたガイドピン(18)と、前記支持部材(16)と取付部材(17)との間でガイドピン(18)に嵌装されていて第2連結枠(6B)を後方向に弾圧するコイルスプリング製の弾性体(15)とを有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の作業機装着装置。
【請求項11】
前記緩衝装着具(C)の近傍に、第1連結枠(6A)と第2連結枠(6B)の相対移動を拘束する装着固定手段(19)を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の作業機装着装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−237166(P2008−237166A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−85530(P2007−85530)
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】
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