説明

使い捨て可能な活性化部分を持つ、部分的に統合され、機械化されたカニューレの挿入を有するインスリン・ポンプ皮膚注入セット

【課題】薬品のより優れた吸収を容易にする皮膚表面に薬剤を送出するとともに、使用者に対する快適さの度合いを維持することができる注入セットを提供する。
【解決手段】注入セットは、皮膚表面の上部3mmに内容物を送出する深さまで制御された速度で針を挿入することができる部分的に統合された弾道挿入器、および、挿入器が皮膚表面のテンティングのリスクが低下した状態で針を挿入することができるように、挿入部位において皮膚表面を固定する皮膚固定接着剤層を有する。取り外し可能なターンキーまたは取り外し可能であって、押圧可能なハンドルは弾道挿入器の駆動バネを解放し、3.3ft/sec.から10ft/sec.を超える高速度を含む、制御された速度で針を挿入し、続いて、廃棄のためにがいセットから取り外されるように設けられ得る。注入セットは、挿入器が注入セットから取り外されると引っ込む突出可能なインターフェース・リングをさらに含み得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概略、接着剤を使用し、注入セットを適切な位置に保持することにより、挿入の適切な位置決めを保証する、部分的に統合された注入セット用挿入器、および制御された速度で針を望ましい皮内深さまで挿入し、次に、廃棄のためにセットから外し、それにより、装置の外形寸法を減少させる、部分的に統合された弾道挿入器(a partially integrated ballistic inserter)を含むインスリン注入セット(insulin infusion sets)に関する。
【背景技術】
【0002】
糖尿病のような病気を患う人を含む多くの人々は、毎日のインスリン注入のようなある種の注入療法を使用し、彼等の血糖値の厳密な管理を継続する。毎日のインスリン療法には2つの主要なやり方がある。第1のやり方は、注射器及びインスリン・ペン(insulin pens)を含む。これらの装置は、使用が簡単であり、費用も比較的安い。しかし、これらの装置は、注入毎に、一般的には、日に3回から4回、針刺しを必要とする。第2のやり方は、注入ポンプ療法を含む。これは、約3年間は存続するインスリン・ポンプの購入を伴う。ポンプの当初費用は、かなりのものであるが、使用者の観点からは、ポンプを使用してきた圧倒的大多数の患者は、残りの生涯の間、ポンプを使い続けることを選ぶ。このことは、注入ポンプは、注射器やペンよりも複雑であるけれども、インスリンの連続的注入、正確な薬品注入、およびプログラムで制御可能な送出計画という利点を提供するという理由にある。これは、より厳密な血糖管理および健康状態が改善されたという意識をもたらす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
注入ポンプの使用は、インスリンをポンプ内の容器から使用者の皮膚内に搬送する、一般的には注入セットまたはポンプ・セットといわれる使い捨て可能な構成部分の使用を必要とする。注入セットは、一般的に、ポンプ連結装置、長い管、およびそこから注入針またはカニューレが延びるハブ(a hub)またはベース(a base)から成る。ハブまたはベースは、使用中、皮膚表面にベースを保持する接着剤を有する。それは、手で、又は手動または自動挿入装置を用いて皮膚に貼り付けられ得る。多くの場合、使用者は、別個の挿入器を運び、準備することを要求される。したがって、この治療方法は、たくさんの必要とされる構成部分を処理する場合、扱いにくくまた不経済となり得る。
【0004】
現在、ほとんどのインスリン注入セットは、固定された金属針または柔軟なプラスチック・カニューレのどちらかを用いて、インスリンを皮膚の皮下層に送出する。そのような注入セットは、一般的に、皮膚表面から4−10[mm]下にインスリンを送出する。しかしながら、皮膚表面の上部3[mm]の皮内空間(the intradermal space)が薬品のより優れた吸収を容易にする。残念なことに、皮内層(the intradermal layer)の相対的厚さにより、そのような深さに針を挿入し、この狭い帯域内に長期間にわたって注入部位を維持することは困難である。
【0005】
さらに、ほとんどのインスリン注入セットは、一般的に、挿入された針が衝撃またはその他の外力から隔絶されるという特徴を提供しない。これらの注入セットは、一般的に、皮膚表面から4−10[mm]下にインスリンを送出するので、セットへの衝撃または外力は、より深くまで挿入された針に与える作用が少ない。しかしながら、皮膚表面の上部3[mm]を目標とする試みがなされる場合、衝撃またはセットの移動は、針の挿入および注入の遂行に悪影響を及ぼす。
【0006】
さらに、上述したように、ほとんどのインスリンセットは、薄くなったセット(a lower profile set)を提供する別個の挿入器を必要とするが、治療のための特別の構成部分を運ぶことを使用者に求める。しかしながら、完全一体型の挿入器は、背が高すぎ、皮膚表面上にあまりに高く延在する装置をもたらす。どちらにしても、挿入器の使用者が遭遇するさらなる問題は、針挿入における皮膚表面の「テンティング(tenting)」である。この場合、皮膚表面は、針挿入前、または挿入中にいくらか撓ませる。これは、皮膚表面の上部3[mm]を正確に目標とすることを困難にする。
【0007】
したがって、薬品のより優れた吸収を容易にする皮膚表面の上部3[mm]の皮内空間に内容物を送出するとともに、使用者に対する快適さの度合いを維持することができる、進歩し、改良され、新規である、現在と将来の注入セットの構成部分および要素に対する必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の目的は、薬品のより優れた吸収を容易にする皮膚表面の上部3[mm]の皮内空間にインスリンまたはその他の薬剤を送出するとともに、使用者に対する快適さの度合いを維持することができる注入セットを提供することにある。
【0009】
本発明の別の目的は、皮膚表面の上部3[mm]にインスリンまたはその他の薬剤を送出する深さに針を挿入することができる、部分的に統合された弾道挿入器を有する注入セットを提供することにある。
【0010】
本発明の別の目的は、制御された高速度で針を挿入し、皮膚表面のテンティングを実質的に減少させ、皮膚表面の上部3[mm]にインスリンまたはその他の薬剤を送出する深さに針を挿入することができる、部分的に統合された弾道挿入器を有する注入セットを提供することにある。
【0011】
本発明の別の目的は、注入セットの外形寸法を実質的に減少させる、部分的に統合された弾道挿入器を有する注入セットを提供することにある。
【0012】
本発明の別の目的は、弾道挿入器の駆動バネを解放し、3.3[ft/sec.](1.0[m/sec.])から10[ft/sec.](3.0[m/sec.])を超える高速度を含む、制御された高速度で針を挿入し、次に、廃棄のためにセットから外すように設けられ得る、部分的に統合された弾道挿入器のターンキー(a turnkey)のような取り外し可能な使用者用接触要素を有し、最終的位置、すなわち管取り付け方向を確認することにより、注入セットの位置決めを助けるために、ターンキー、流体連結装置用カバーおよびベースのうちの少なくとも1つが矢印またはその他の目印を含む、注入セットを提供することにある。
【0013】
本発明の別の目的は、弾道挿入器の駆動バネを解放し、3.3[ft/sec.](1.0[m/sec.])から10[ft/sec.](3.0[m/sec.])を超える高速度を含む、制御された高速度で針を挿入し、次に、廃棄のためにセットから外すように設けられ得る、部分的に統合された弾道挿入器の押圧可能なハンドル(a pushable handle)のような取り外し可能な使用者用接触要素を有する注入セットを提供することにある。
【0014】
本発明の別の目的は、挿入器が皮膚表面のテンティングのリスクを低下させるとともに針を挿入することができるように、挿入部位で皮膚表面を固定する皮膚固定用接着剤層を有する注入セットを提供することにある。
【0015】
本発明の別の目的は、通常の使用中において、針がインスリンまたはその他の薬剤を皮膚表面の上部3[mm]に送出する深さに維持され得るように、挿入された針を外力から隔絶する注入セットを提供することにある。
【0016】
これらの目的およびその他の目的は、針を制御された高速度でインスリンまたはその他の薬剤を皮膚表面の上部3[mm]に送出する深さまで挿入することができる、部分的に統合された弾道挿入器、および皮膚表面のテンティングのリスク無しに針を挿入することができる、皮膚表面を挿入部位で固定する皮膚固定用接着剤層を有する注入セットを提供することにより実質的に達成される。部分的に統合された弾道挿入器は、弾道挿入器の駆動バネを解放し、3.3[ft/sec.](1.0[m/sec.])から10[ft/sec.](3.0[m/sec.])を超える高速度を含む、制御された高速度で針を挿入し、次に、廃棄のためにセットから外す、1以上の押圧可能な挿入ハンドルおよび取り外し可能なターンキーを含み得る。カニューレの鋭さにより、短い(すなわち、1.5[mm]の)針またはカニューレの皮内挿入に対して、最終速度が速いことがより確かな結果をもたらす。さらに、インターフェース・リング(an interface ring)が皮膚表面の上部3[mm]に目標を定め、内容物を送出するのに役立つように設けられ、また、挿入器が凹みをつけることを防止するために取り外されるときに引っ込められ得る。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態に係る、部分的に統合されたターンキー式弾道挿入器の分解組立図である。
【図2】本発明の実施形態に係る、流体連結装置アセンブリの分解組立図である。
【図3】本発明の実施形態に係る、組み立てられた注入セットおよびターンキー式弾道挿入器の拡大斜視図である。
【図4】本発明の実施形態に係る、作動前であって、ハブ・ベースと作動用ターンキー・サブアセンブリとの組み立て前の、注入セットおよびターンキー式弾道挿入器の拡大斜視図である。
【図5】本発明の実施形態に係る、作動後であって、ハブ・ベースから作動用ターンキー・サブアセンブリを取り外した後の、注入セットおよびターンキー式弾道挿入器の拡大斜視図である。
【図6】本発明の実施形態に係る、組み立てられた注入セットおよび流体連結装置アセンブリの拡大斜視図である。
【図7】本発明の実施形態に係る、流体連結装置の滑りが最終的位置にある、組み立てられた注入セットおよび流体連結装置アセンブリの拡大斜視図である。
【図8】本発明の実施形態に係る代表的なベースの拡大図である。
【図9】本発明の実施形態に係る、部分的に統合された押圧可能な弾道挿入器の拡大断面図である。
【図10】本発明の実施形態に係る、作動前の、組み立てられた注入セットおよび押圧可能な挿入ハンドル式弾道挿入器の拡大断面図である。
【図11】本発明の実施形態に係る、作動後であって、挿入ハンドルの解放前の、組み立てられた注入セットおよび押圧可能な挿入ハンドル式弾道挿入器の拡大断面図である。
【図12】本発明の実施形態に係る、挿入ハンドルの解放後の、組み立てられた注入セットおよび押圧可能な挿入ハンドル式弾道挿入器の拡大断面図である。
【図13A】本発明の別の実施形態に係る、引き込み式インターフェース・リングの斜視図である。
【図13B】注入セットに取り付けられた図13の引き込み式インターフェース・リングを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の代表的な実施形態の種々の目的、利点および特徴が、添付図面と併せて理解すると、以下の詳細な説明から容易に認識されるだろう。
【0019】
図全体にわたって同じ参照数字は、同じ部品、構成要素および構造に言及するものと理解されたい。
【0020】
当業者により認識されるように、本明細書で開示されるインスリン関連装置の実施例、改良および配置を実行するたくさんの方法がある。図面および以下の説明において表現される代表的な実施形態に言及がなされるけれども、本明細書で開示される実施形態は、本発明が包含する種々の別の設計や実施形態について完全ではあり得ない。
【0021】
本発明の代表的実施形態は、標準的なインスリン・ポンプまたはその他の同様の装置を介して皮膚の皮内層にインスリンを送出する。部分的に統合された弾道挿入器と皮膚固定接着剤を利用することにより、適切な挿入および皮内空間で挿入された針の維持が確保され、さらに、セットの大きさを小さくし、また、使用者の快適の度合いを維持する。
【0022】
本発明の代表的実施形態は、皮膚表面の上部3[mm]に内容物を送出する深さに針を挿入できる、部分的に統合された弾道挿入器を有する典型的な注入セットを提供する。そうするために、代表的な実施形態は、作動のための使用者用接触要素を有する部分的に統合された弾道挿入器を備えている。該使用者用接触要素は、注入セットの針を制御された高速度で挿入し、皮膚表面のテンティングを実質的に減らし、作動したとき、皮膚表面の上部3[mm]に内容物を送出する深さのところに針を挿入することが可能である。弾道挿入器の駆動バネは、3.3[ft/sec.](1.0[m/sec.])から10[ft/sec.](3.0[m/sec.])を超える高速度を含む、制御された高速度で針を挿入するように構成されている。カニューレの鋭さにより、そのような最終速度は、皮膚表面のテンティングのリスクの少ない、短い(すなわち、1.5[mm]の)針またはカニューレの皮内挿入に対して、より確かな結果をもたらす。
【0023】
注入セットには、また、弾道挿入器が、使用者により作動されたとき、皮膚表面に対して正しい位置にあるように、また、皮膚が挿入中確保され、皮膚表面のテンティングのリスクが少ない針挿入をさらに助けるように、注入セットを挿入部位で皮膚表面に固定する少なくとも1つの皮膚固定接着剤側が設けられる。
【0024】
以下に説明される本発明の代表的実施形態それぞれにおいて、連結装置、注入用カニューレまたは針、接着剤およびハブのような標準的注入セット用の要素が提供され得る。針の弾道挿入を提供するために、駆動バネが作動用サブアセンブリに設けられる。そのような駆動バネを用いることにより、短い(すなわち、1.5[mm]の)カニューレの挿入に対してより確かであると考えられる高速の挿入が達成される。さらに、配置および作動後、代表的な実施形態は、使用者用接触要素およびその中の駆動バネとしての押圧可能なハンドルおよびターンキーのうちの少なくとも1つを含むサブアセンブリを取り外し、且つ、注入セット内にプランジャ・サブアセンブリを残す手段を提供する。セットは、注入セット用管の回転を許容し、ポンプに対する管の位置の患者によるより良い管理を許容し、皮膚表面の加入レーの位置決めに影響を与える牽引、衝突またはその他の運動からの張力緩和を提供するように構成されている流体接続装置アセンブリを収容し得る。
【0025】
以下に説明される代表的な実施形態それぞれにおいて、駆動バネは、該駆動バネが最大の潜在エネルギを獲得するまで、圧縮され得る。このエネルギは、駆動バネが圧縮されるとき、該駆動バネに形成されるねじり応力を計算することにより決定される。潜在エネルギおよび針挿入地点における運動エネルギを計算することにより、挿入速度が計算され得る。本発明の代表的実施形態において、駆動バネは、3.3[ft/sec.](1.0[m/sec.])から10[ft/sec.](3.0[m/sec.])を超える高速度を含む、制御された高速度で針を挿入するように構成される。カニューレの鋭さにより、そのような最終速度は、短い(すなわち、1.5[mm]の)針またはカニューレの皮内挿入に対する、皮膚表面のテンティングのリスクの少ないより確かな結果をもたらす。駆動バネの直径、ピッチおよび材料全てが、固有のバネ定数に寄与する。駆動バネのこの定数および総運動距離は、一旦解放されると、巧みに操作され、所望の速度Tを生み出し得る。
【0026】
図1は、本発明の実施形態に係る部分的に統合されたターンキー式弾道挿入器の分解組立図であり、図2は、図1のセットともに使用する流体連結装置アセンブリの分解組立図である。図1に示されるように、代表的な先行作動ハブ・アセンブリ(pre-activation hub assembly)10は、作動サブアセンブリ12およびハブ・ベース・アセンブリ(a hub base assembly)14を備えている。以下に説明される本発明の代表的実施形態において、アセンブリおよびその他の要素は、プラスチック成形物、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート(PETおよびPETG)のような熱可塑性ポリマーまたは類似の材料から構成され得る。
【0027】
最初の代表的な実施形態においては、作動サブアセンブリ12は、親指保持形ターンキー16、鋼製駆動バネ18、プランジャ式バヨネット(a plunger bayonet)20、隔壁22、カニューレ保持器24、カニューレ26および作動キー用カラー(an activation key collar)28を備えている。図1においては別々に示されているけれども、使用者は、作動用カラー28で固定され、ハブ・ベース・サブアセンブリ14に解放可能に固定され、いつでも使える状態にあるプランジャ30および圧縮された状態の駆動バネ18がその中に入っているターンキー16を有する組み立てられた装置10を与えられる。プランジャ式バヨネット20、隔壁22、カニューレ保持器24およびカニューレ26は、まとめて、隔壁/カニューレ・サブアセンブリ、すなわちプランジャ30を構成する。ハブ・ベース・サブアセンブリ14は、ベース32、接着剤34および接着剤用裏当て36を備えている。図2に示されるように、流体連結装置アセンブリ38は、管40、流体連結装置用滑走体42、隔壁突き刺し用カニューレ44および流体連結装置用カバー46を備えている。
【0028】
作動サブアセンブリ12は、図5および8により詳細に示されるハブ・ベース・サブアセンブリ14の上部表面開口部内に嵌合するように構成されている。駆動バネ18およびプランジャ30は、カラー28の1以上の戻り止め47の介入によりターンキー16内に捕捉されている。その後、ターンキー16を回転させることは、駆動バネ18がプランジャを下方に向けて駆動し、針を皮膚表面内に挿入し得るように、戻り止め47の開口部49をプランジャ30の突出部と合わせるために、また、バース32の胴部(the barrel)33と合わせるために使用される。ターンキー16のさらなる回転は、作動サブアセンブリ12の大部分をハブ・ベース・サブアセンブリ14から解放する一方、ベース32の胴部33内にプランジャ30のみが残される。
【0029】
図4に例示されるように、作動サブアセンブリ12は、組み立てて単一の上部構成部分にされ、親指保持形ターンキー16と作動キー用カラー28との間に捕捉される、鋼製駆動バネ18、プランジャ式バヨネット20、隔壁22、カニューレ保持器24、およびカニューレ26を含んでいる。駆動バネ18は、ターンキー16とプランジャ式バヨネット20との間に捕捉され、解放されるとプランジャ式バヨネットとカニューレ26を皮膚表面へ向けて付勢する。より具体的には、カニューレ26および隔壁22は、プランジャ式バヨネット20に保持されるカニューレ保持器24内にまとめられる。駆動バネ18は、プランジャ式バヨネット20を取り囲む開口部を有し、且つ、プランジャ式バヨネット20から突出する1以上の突出部21に接触するように構成されている。カニューレ26は、34ゲージ、単一斜面のステンレス鋼製針/カニューレから成ることが好ましいが、実施形態はこれに限定されるものではない。本発明のさらに別の実施形態においては、カニューレ26は、25ゲージと36ゲージとの間にあるプラスチックまたはその他の材料から成り、3斜面または5斜面設けられ、1.0[mm]と10[mm]との間の長さを有するが、実施形態はこれに限定されるものではない。カニューレ26は、ロックタイト/紫外線硬化型接着剤(a Loctite/UV cured adhesive)のような接着剤でカニューレ保持器24に接着され得るか、または、カニューレ保持器とともにオーバーモールドされ(over molded)得るか、またはカニューレ保持器内に螺入され得る。
【0030】
作動用カラー28には、回転および作動中、ベース32の留め金31に作動用カラー28を固定するために、1以上の留め金27が設けられる。作動後、留め金27および31は、離れ、ターンキー16、駆動バネ18およびカラー28の取り外しを許容する。
【0031】
作動用カラー28には、また、プランジャ式バヨネット20を固定するために、1以上の戻り止め47が設けられ、プランジャ式バヨネット20、あるいは、より具体的には、プランジャ式バヨネット20の突出部21がカラー28から自由に押圧されることを可能とする位置へ回転する戻り止め47の開口部49が設けられる。ターンキー16の回転は、カラー28の戻り止め47の1以上の開口部49を、プランジャ式バヨネット20の突出部21およびベース32の胴部33内の開口と合わせ、捕捉されている駆動バネ18により付勢されているので、バヨネット20、隔壁22、保持器24およびカニューレ26の下方に向かっての移動を可能とする。すなわち、解放位置である所定位置に回転されると、駆動バネ18は、ベース32内に、またベース32が配置されている皮膚表面(不図示)内に、プランジャ30を付勢する。さらに、ターンキー16の回転は、作動用カラー28の留め金27をベースの留め金32から外し、取り外しのために、キー16、駆動バネ18およびカラー28をベース32から解放し、それにより、注入部位に接着している薄くなったセットを残す。
【0032】
図8の拡大図に示されるように、ベース32は、作動用カラー28およびプランジャ30に係合する、円形の本体から突出するいくつかの特徴を有する実質的に円形の本体を備えている。一段高い外側リング50が、作動用カラー28に係合するように設けられ、一段高い内側リング52が、プランジャ30に係合するように設けられている。ベース32の反対側に、接着剤層34および取り外し可能な裏当て36が設けられ得る。ベース32の一段高い外側リング50は、開口部39で終わるいくつかの窪んだ溝すなわち留め金31を備えている。一段高い外側リング50の上面は、少なくとも2つの傾斜面35を備え、戻り止めがより容易に留め金31に入ることを可能とする。隆起部分54が、また、流体連結装置42が係合する前に、流体連結装置用カバー46を適切な位置に整列させるように設けられる。ベース32の一段高い内側リング52は、ベース32の開口部29を取り囲み、ターンキー16により加俸されるとプランジャ30が駆動される胴部33を備えている。1以上のラッチ(latches)37が、胴部33に設けられ、ターンキー、駆動バネおよびカラーが取り外されると、胴部内で所定の位置にプランジャ30をしっかりと保持する。
【0033】
図8は、また、作動用カラー28の留め金27とベース32の留め金31との間の係合用に設けられている連結機構を例示している。具体的には、留め金27は、その端部に傾斜ランプ(inclined ramps)を有する可撓性のアームとして設けられる。傾斜ランプがベース32の同様の傾斜面35に係合しているとき、留め金27は、溝31の所定の位置に落下するまで撓む。そのような位置において、作動サブアセンブリ12は、ハブ・ベース・サブアセンブリ14に回転可能に固定される。作動サブアセンブリ12とハブ・ベース・サブアセンブリの組み立ては、好ましくは装置の製造時に、直線運動で遂行される。一旦、装置が皮膚表面に接着され、ターンキー16を回転させることにより作動されると、ターンキー16のさらなる回転は、留め金27が解放され、それにより作動用カラー28、ターンキー16、および駆動バネ18を解放する開口部39に、作動用カラー28の留め金27が達し、一方、ベースの留め金37の近くの胴部33内に保持されるプランジャ30を残すことになる。
【0034】
しかしながら、プランジャ30の胴部33とのずれ、または、適切に挿入されないというようなその他の失敗が存在した場合、留め金27は、ターンキー16、駆動バネ18および作動用カラー28がベース32に固定されたままであるように、開口部39に達することができない(すなわち、ターンキーの完全な回転が妨げられる)。この場合におけるターンキーの回転は、作動用カラー28内に1以上の干渉リブ(不図示)を設けることにより妨げられ、例えば、プランジャ式バヨネット20から突出する突出部21に接触し得る。そのような突出部21は、適切な配置の間、バヨネット20とともに動き、したがって、位置がずれた場合、間違った配置を示す。この場合、装置全体が取り除かれ、新しい装置に置き換えられる。
【0035】
図3〜7は、本発明の実施形態に係る、使用中の組み立てられた注入セットおよび弾道挿入器の拡大斜視図である。図4は、分離された作動用サブアセンブリ12とハブ・ベース・サブアセンブリ14を例示するように提供されている。しかしながら、本発明の代表的実施形態において、使用者は、軌道用サブアセンブリ12がハブ・ベース・サブアセンブリ14に解放可能に固定されている、図3に示されるような組み立てられた装置を受け取る。すなわち、使用者は、作動用カラー28とともに固定され、ハブ・ベース・サブアセンブリ14に解放可能に固定され、プランジャ30及び使える状態にある圧縮された状態の駆動バネ18がその中に入っている組み立てられた装置10を受け取る。使用者は、駆動バネ18を圧縮する必要がない。
【0036】
セットが作動する前に、接着剤層34の裏当て36が取り除かれ、装置が皮膚表面に配置される。ターンキー16、流体連結装置用カバー46、カラー28およびベース32のうちの少なくとも1つは、ターンキーの回転方向、および最終位置、管取り付け方向を識別することによる注入セットの位置決めに役立つ矢印またはその他の目印を含む。挿入部位に適用する状態にある図3の組み立てられた装置が示すように、ターンキー16は、矢印17による目印が付けられ、ベース32は、矢印13による目印がつけられている。2つの目印は、最終位置の方向および管40の取り付け方向を指し示している。さらに、ターンキー16は、カバーをベースと組み立てる間、ベース32の矢印13と合わせるために、また、使用中、ターンキー16の回転方向を示すために、矢印11による目印が付けられ、作動用サブアセンブリ12の適切な作動および解放を保証し得る。
【0037】
したがって、接着剤層34の裏当て36が取り除かれ、装置が所望の管40取り付け方向に合わせて配置され、皮膚の上におかれると、次に、使用者は、親指保持形部品すなわちターンキー16をつかみ、回転させ、装置を作動させる。プランジャ30は、該プランジャが駆動バネ18により押し下げられ、ベース32の保持留め金37により所定の位置に固定されることを可能とするバヨネット作用により解放される。カニューレ26は、それにより、真皮、好ましくは、皮膚表面の上部3[mm]、すなわち皮内空間内に挿入され、より優れた薬剤の吸収を容易にし、ベース32の保持留め金37により所定の位置に保持される。プランジャ30は、ベース32上に留まり、ターンキー、駆動バネおよび作動用カラーは、取り除かれ、図5に示されるように廃棄される。ターンキー上の干渉リブは、プランジャ30が正しい作動後の位置にない場合、キーが解放することを妨げる。このことは、部分的なまたは失敗した作動後に、使用者が装置を連結することを試みることを妨げる。
【0038】
次に、流体連結装置アセンブリ38が、図6に示されるように、セットの上に配置され得る。また、流体連結装置用滑走体42が、内側に向かって押され、図7に示されるように、取り付けを完成させる。図2に示されるように、流体連結装置アセンブリ38は、管40、流体連結用滑走体42、隔壁突き刺し用カニューレ44、および流体連結装置用カバー46を備えている。流体連結装置用滑走体42は、流体連結装置用カバー46内に摺動可能に捕捉されている。プランジャ30がベース32の胴部33内に適切に位置決めされると、プランジャ30の位置合わせ用凹部19が滑走体の突き刺し用カニューレ44を隔壁22内に受け入れるように位置決めされる。流体連結装置用滑走体42は、隔壁突き刺し用カニューレ44がプランジャ30の隔壁22を突き刺し、流体管路を完成させ、流体連結装置46をベース32に固定するように、内側に向かって押される。
【0039】
使用者は、流体連結装置用カバー46およびベース32それぞれの矢印15および13を整列させ、ベース32上を覆って流体連結装置用カバー46を配置することにより、流体連結装置アセンブリ38をセットに取り付ける。隆起部分54は、また、流体連結装置用滑走体42が係合する前に、流体連結装置用カバー46を適切な位置に整列させるように設けられている。次に、流体連結装置用滑走体42を内側に向かって押すことは、流体連結装置用滑走体42のアーム43の戻り止めをカバー46内の戻り止めに固定するのに役立ち、干渉用アーム41をベース32の一段高い外側リング50の同じ形状をした受け入れ開口部に固定するのに役立つ。干渉用アーム41は、また、流体連結装置用カバー46が適切に据え付けられていない場合、流体連結装置用滑走体42が流体連結装置用カバー46内に移動することを妨げ、正しくない連結または突き刺し用カニューレ44に対する損傷を防止するのに役立つ。バヨネット20は、滑走体の突き刺し用カニューレ44を隔壁22内に受け入れるために、位置合わせ用凹部19を提供し、それにより、連結を完成させる。流体連結装置アセンブリ38は、滑走体のアーム43を撓ませ、アーム43の戻り止めを流体連結装置用カバー46から外すために、連結装置用滑走体42のグリップ(grips)45を挟むことにより取り除かれる。グリップ45を挟んで後、使用者は、滑走体の移動が上向きの停止体(a positive stop)に達し、流体連結装置用カバー46をベース32から持ち上げるまで、流体連結装置用滑走体42を引き戻し得る。
【0040】
本発明のさらに別の代表的実施形態においては、作動用サブアセンブリは、押圧可能な作動用サブアセンブリを備えている。以下の実施形態は、皮膚表面の上部3[mm]に内容物を送出する深さに針を挿入する別の部分的に統合された弾道挿入器を有する代表的な注入セットを提供する。そうするために、代表的な実施形態は、また、高速度で注入セットの針を挿入し、皮膚表面のテンティングを実質的に減少させ、皮膚表面の上部3[mm]に内容物を挿入する深さに針を挿入し得る、部分的に統合された弾道挿入器を備えている。弾道挿入器の駆動バネは、また、3.3[ft/sec.](1.0[m/sec.])から10[ft/sec.](3.0[m/sec.])を超える高速度を含む、制御された高速度で針を挿入するように構成される。カニューレの鋭さにより、そのような最終速度は、短い(すなわち、1.5[mm]の)針またはカニューレの皮内挿入に対する、皮膚表面のテンティングのリスクの少ないより確かな結果をもたらす。
【0041】
図9は、本発明の第2の実施形態に係る部分的に統合された押圧可能な弾道挿入器の拡大断面図であり、図10〜12は、挿入ハンドルの作動前、挿入ハンドルの作動後であって解放前、および挿入ハンドルの解放後の、組み立てられた注入セットおよび押圧可能な挿入ハンドル式弾道挿入器の拡大断面図である。
【0042】
第2の代表的実施形態において、作動サブアセンブリ112は、押圧可能なハンドル116、鋼製駆動バネ118、プランジャ式バヨネット120、隔壁122、カニューレ保持器124、カニューレ126、および挿入器用ベース128を備えている。プランジャ式バヨネット120、隔壁122、カニューレ保持器124、およびカニューレ126は、隔壁/カニューレ・サブアセンブリすなわちプランジャ130を集団として構成している。ハブ・ベース114は、一段高い内側リング52が排除された上述したものと実質的に同じである。
【0043】
作動サブアセンブリ112は、ハブ・ベース・サブアセンブリ114の上面に取り付けるように構成されている。その後、ハンドル116を下方に向かって押すことが、駆動バネ118がプランジャ130を下方に向かって駆動し、皮膚表面(不図示)内に針を挿入するように、プランジャを解放するのに用いられる。さらにハンドル116を押すことは、駆動バネ118の残存張力によりハンドル116内で上方に向かって付勢されている挿入器用ベース128を解放し、大部分の作動サブアセンブリ112をハブ・ベース114から解放し、プランジャ130のみがベース114内に残る。使用者は、ハブ・ベース・アセンブリ114に解放可能に固定されている作動サブアセンブリ112を有し、高い位置にプランジャ130が及び挿入器用ベース128とプランジャ130との間で圧縮された状態にある駆動バネ118が使える状態で装置の中に入っている組み立てられた装置を受け取る。使用者は、駆動バネ118を圧縮する必要がない。
【0044】
図10に例示されるように、作動サブアセンブリ112は、単一の上部構成要素に組み立てられ、ハンドル116とベース114との間に捕捉されている、構成駆動バネ118、プランジャ式バヨネット120、隔壁122、カニューレ保持器124、カニューレ126、および挿入器用ベース128を含んでいる。駆動バネ118は、解放されたとき、プランジャ式バヨネット120とカニューレ126を皮膚表面に付勢するために、挿入器用ベース128とプランジャ式バヨネット120との間に捕捉される。さらに具体的には、カニューレ126と隔壁122は、プランジャ式バヨネット120内に保持されるカニューレ保持器124内に組み立てられる。駆動バネ118は、プランジャ式バヨネット120を取り囲む開口部を有し、プランジャ式バヨネット120から突出する1以上の突出部121に接触するように構成される。カニューレ126は、34ゲージ、単一斜面のステンレス鋼製針/カニューレから成ることが好ましいが、実施形態はこれに限られるものではない。本発明のさらに別の実施形態においては、カニューレ126は、プラスチック製またはその他の材料製であり、25ゲージと36ゲージの間であり、3斜面又は5斜面が設けられ、1.0[mm]と10[mm]との間の長さであってもよい。しかし、実施形態にこれに限られるものではない。カニューレ126は、ロックタイト/紫外線硬化型接着剤でカニューレ保持器124に接着されてもよいし、あるいは、カニューレ保持器とともにオーバーモールドされてもよいし、これに螺入されてもよい。
【0045】
挿入器用ベース128には、挿入器用ベース128をベース132の留め金131に固定するために、外側に向かって突出する1以上の留め金127が設けられており、プランジャ式バヨネット120に対し圧縮された状態で駆動バネ118を保持する。作動後、留め金127および131は、ハンドル116、駆動バネ118および挿入器用ベース128の取り外しを可能とするように外れる。
【0046】
図10に示される第1ステージにおいて、組み立てられた装置が示されている。具体的には、図10は、使用者が受け取られるような、作動前の組み立てられた注入セットおよび押圧可能な挿入ハンドル式弾道挿入器の拡大断面図である。図10に示されるように、ハンドル116は、挿入器用ベース128に押圧可能に固定されており、挿入器用ベース128は、ベース114に解放可能に固定されており、プランジャ式バヨネット120に対して圧縮された状態にある駆動バネ118を保持している。駆動バネ118は、挿入器用ベース128とプランジャ式バヨネット120との間に捕捉されている。プランジャ式バヨネット120は、挿入器用バース128のアーム142により移動しないように保持されている。
【0047】
第2ステージにおいて、挿入器用ベース128のアーム142は、下方に向かって移動するハンドル116と挿入器用ベース128のアーム144との接触によりプランジャ式バヨネット120から外される。ハンドル116による挿入器用ベース128のアーム144の撓みは、挿入器用ベース128のアーム142を撓ませ、プランジャ式バヨネット120を解放する。プランジャ式バヨネット120は、次に、図11に示されるように、駆動バネ118により最終的な皮膚接触位置へ下方に向かって付勢される。
【0048】
第3ステージにおいて、挿入器用ベース128の留め金127は、下方に向かって移動するハンドル116と挿入器用ベース128のアーム146とのさらなる接触によりベース114の留め金131から外される。ハンドル116による挿入器用ベース128のアーム146の撓みは、留め金127を留め金131から外し、挿入器用ベース128をバース114から解放する。挿入器用ベース128は、次に、図12に示されるように、駆動バネ118の残存する力により最終的位置へ上方に向かって付勢され、ハンドル116、駆動バネ118および挿入器用ベース128の取り外しを可能とする。さらに、ハンドル116が取り外されたとき、駆動バネ118のいかなる部分もハンドル116を越えて延在しないように、駆動バネは、弛緩したとき、ハンドル116の空洞の範囲内に延在するように構成される。
【0049】
本実施形態において、押圧可能なハンドル作動サブアセンブリは、作動後解放され、廃棄され得る。駆動バネ118は、作動用ハンドル116内に収められ、収縮し、挿入中捕捉されている。それで、カニューレ挿入後、駆動バネ118は、ハンドル116から突出しない。本実施形態のための流体接続装置が、概略上述したとおりに設けられ得る。
【0050】
そのような実施形態の代表的な応用において、接着剤用カバーが取り除かれ、装置は所望の位置に配置され得る。装置は、このステップ中、皮膚に接着されている。押圧可能なハンドルは、少なくとも2つの以下の動作を実行する一回の動きで押し下げられる。第1に、押圧可能なハンドル116のリブ152のような特徴部が、隔壁/カニューレ・プランジャ130に負荷をかけている駆動バネを保持するアーム144を押し出す。このことは、カニューレを皮膚に挿入する。第2に、押圧可能なハンドル116のリブ154のような別の特徴部が、使い捨て可能な部分を注入セットのベースに固定するアーム146に干渉し、注入セットのベース内にアームを押し入れ、該注入セットのベースから挿入器用ベース128を解放する。これらのアームが自由になると、この時点では、依然として部分的に圧縮されている駆動バネ118は、挿入器用ベース128および駆動バネ118を、挿入器用ベース128が捕捉されている押圧可能なハンドル116内に押し上げる。挿入器用ベース128および駆動バネ118を押圧可能なハンド得る116内に押し込むことは、作動後に挿入器用ベース128が注入器セットのベースに再度取り付けできないようにし、駆動バネ118を押圧可能なハンドル116内に隠す。この時点で、使い捨て可能な部分は、自由となり、捨てられ得る。
【0051】
押圧可能なハンドル116は、プランジャが動けなくなった(has jammed)場合、ハンドル116がベース解放位置に移動することを妨げる干渉リブを有する。例えば、留め金131から離れようとすると、プランジャ式バヨネット120から突出する突出部121が留め金127に干渉する。プランジャが適切に位置決めされると、プランジャ式バヨネット120から突出する突出部121は、空間156を占有し、それにより、留め金131から離れようとするとき、もはや留め金127に干渉しない。このことは、針が挿入された位置にない場合に、使用者が使い捨て可能な部分を取り外し、装置を接続することを妨げる。挿入器用ベースの保持機構および干渉機構は、部品が二個構成で成形されることを可能とするために、周期的に間隔をおいて配置される。該機構は、周期的に間隔をおいて配置され、部品が二個構成で成形できないようにするアンダーカット(undercuts)を防止する。
【0052】
上述した代表的実施形態それぞれは、より良い薬剤の吸収を容易にする皮膚表面の上部3[mm]すなわち皮内空間に目標を設定し、そこに内容物を送出するとともに、使用者に対する快適度を維持するのに役立つ1以上の特徴をさらに含み得る。例えば、装置の皮膚接触表面は、皮膚をテンティングするよりはむしろ、針が皮膚内に入り込むことができるように皮膚を手際よく処理する機構または要素をさらに備えている。そのような機構または要素は、針の挿入用に設けられるが、保持用には必要ではない。図13Aは、本発明の別の実施形態に係る格納可能なインターフェース・リングの斜視図であり、図13Bは、注入セットに取り付けられている格納可能なインターフェース・リングを示す断面図である。
【0053】
図13Aに示されるように、格納可能なインターフェース・リング300は、以下の詳細に説明されるように、注入部位を取り囲む中心開口部を有する円形本体302を備えている。本体302には、その端部に配置される肩部306を有する少なくとも2つの脚部材304が設けられている。部材304および肩部306は、ベース114の底面の開口部308に入るように構成されている。本体302が回転すると、部材304および肩部306は、ベース114の底面の開口部308に摺動可能に捕捉された状態になる。すなわち、格納可能なインターフェース・リング300は、空間310によって提供されるように、ベース114から突出可能となるように構成されている。代表的な実施形態において、インターフェース・リングは、0.010[インチ] (0.254[mm])〜0.015[インチ] (0.381[mm])までの厚さT、好ましくは、0.013[インチ] (0.330[mm])の厚さTを備えるが、実施形態はこれに限定されるものではない。
【0054】
例えば、リング300の肩部306は、挿入器用ベース128が作動中ベースに固定されているとき、挿入器用ベース128の留め金127に接触するように構成されている。この接触が、配置および作動中、リング300をベース114から突出する位置に強制的に動かす。ターンキーまたは押圧可能なハンドル挿入器が解放され、取り除かれると、そのような接触が取り除かれ、リング300は、皮膚接触表面の引っ張り力によりベース114の底面と同一平面となる位置に押し込まれる。そうすることで、皮膚表面上における装置の長引く位置決めは、長時間のリング効果をもたらすことがない。
【0055】
従来のシステムにおいては、ハブのベースから使用者の皮膚内に突出する機構は、皮膚に一時的な凹み(indentation)を残し、炎症を引き起こすかもしれない。しかしながら、図13Aおよび13Bに示される代表的な実施形態は、挿入中存在するが、次に、挿入器が取り外されると引っ込められ、凹み、浮腫、紅斑を防止するインターフェース・リングを提供する。該実施形態は、作動後ハブ・ベースを解放するいかなる統合された挿入注入セットにも適用され得る。示される代表的な実施形態において、装置はリングを備える。しかしながら、この代表的実施形態または別の実施形態において、装置は、リングおよびコーン(a cone)を備え、例えば、1.5[mm]の極微針の真皮層への挿入を助けることにより、皮膚表面の上部3[mm]に目標を設定し、内容物を送出する。該実施形態は、そのような極微針が皮膚をテンティングするよりはむしろ皮膚内に入り込むことができるように皮膚を手際よく処理する。少なくとも1度の実施において、該実施形態は、針の挿入のために設けられるが、保持のためには設けられないように構成される。さらに、ベースとともに組み立てられ得る単一要素として、リングは、ハブの一部であり、それで、該リングは、装置が装着されている間、所定の位置に存続する。
【0056】
これを実施するためには、二個構成の射出成形で作られ得る唯一の追加部品、リングを必要とし、したがって最低限の追加成形が存在する。該部品は、注入セットのハブに該部品を挿入し、回転することにより組み立てられ、したがって、最低限の追加組み立てが存在する。注入セットの作動中、挿入器は、ハブ・ベースに取り付けられ、インターフェース・リングを、皮膚内に突出するその末端位置に維持する。挿入器が取り除かれると、弾性力が、インターフェース・リングを、ハブのベースと面一となるその基端位置まで押し上げる。
【0057】
上述したように、駆動バネは、3.3[ft/sec.](1.0[m/sec.])から10[ft/sec.](3.0[m/sec.])を超える高速度を含む、制御された高速度で針を挿入するように構成される。カニューレの鋭さに応じて、そのような最終速度は、短い(すなわち、1.5[mm]の)針またはカニューレの皮内挿入に対し、より確かな結果を生む。駆動バネの直径、ピッチおよび材料の全てが駆動バネ定数に貢献する。この定数およびいったん解放されたバネの総移動量(the total travel)が、所望の速度Tを生むために操作され得る。
【0058】
上述した代表的実施形態は、皮内注射に使用されることが好ましいけれども、該実施形態それぞれは、皮下注射にも使用され得る。さらに、本発明に係る1以上の実施形態には、皮膚接触接着剤層および裏当てが設けられる。したがって、正確な挿入が、接着剤を介して注入部位に注入セットを固定することにより、さらに保証され得る。該固定は、使用者が部分的に統合された弾道挿入器を、適切な整列で作動させ、針を挿入することを可能とする。そうすることで、針は、制御された高速度で皮膚表面内に駆動され、針挿入時におけるテンティングのリスクを最小限に抑制する。さらに、挿入部位におけるまたはその非常に近くにおける接着剤は、皮膚表面を固定し、さらに、挿入中、皮膚表面のテンティングを最小限に抑える。
【0059】
本発明の実施形態の代表的使用において、注入セットの送出部位への適切な挿入は、簡単なステップから成る。例えば、裏当てが注入セットの皮膚接着剤層から剥ぎ取られ、注入セットが所望の注入部位の領域で皮膚表面に接着される。次に、使用者は、キーを回転するかまたは押圧可能なハンドルを押圧し、駆動バネを解放し、針を注入部位の皮膚表面内に挿入し、キーをさらに回転するかまたは押圧可能なハンドルをさらに押圧し、キーまたはハンドル、駆動バネおよびカラーを取り除く一方、セットのベース内に隔壁/カニューレ・サブアセンブリ・プランジャを残す。使用者は、次に、現時点でセットのベース内に固定されている隔壁/カニューレ・サブアセンブリ・プランジャに、管セット連結部を取り付けることができ、続いて、注入セットを準備し、取り付けられている注入ポンプ(不図示)を介して注入部位に薬剤を送出することができる。
【0060】
さらに、部分的に統合された弾道挿入器およびセットは、適切な整列および位置決めを保証する。市場における大部分の挿入器は、皮膚表面に直交する挿入力を保証するために、必要以上に大きいかまたは薄くて持ち運び可能であるかのどちらかである。このことは、正しく整列されていない挿入につながる。本発明の代表的実施形態においては、最初に、注入セットの外側の接着剤を皮膚表面に接着または「固着する」ことにより、弾道挿入器が針の挿入に対し適切に整列される。
【0061】
そのようなシステムおよび方法は、皮膚表面に直交して置かれ得る、また、外力から隔離され、それにより、位置を維持し、使用中における使用者に対する苦痛をほとんど引き起こさない、小さな皮内針(すなわち、34G)または極微針の使用をさらに可能とする。さらに、薬剤を皮膚の皮内層に注入することにより、本発明の代表的な実施形態は、皮下送出システムと比較すると、インスリンのよりよい吸収の可能性を示す。そうすることで、模範的な使用者がインスリンをあまり消費することもないし、且つ、より用薬剤管理体制を維持することもできる。当然のことながら、単一の針または極微針に代えて、必要に応じて、多数の針または極微針が使用され得る。
【0062】
上述したように、その他の皮内注入セットの基本的考え方は、皮膚が挿入時または挿入中に湾曲し、テントを連想させる形状を作り上げるという好ましくない作用であるテンティングのリスクにある。その際に、皮膚表面は、皮膚内に針が入り込んでいるよりはむしろ針を挿入中に、テントを張る。しかしながら、本発明は、3.3[ft/sec.](1.0[m/sec.])から10[ft/sec.](3.0[m/sec.])を超える高速度を含む、制御された高速度で挿入される針を提供し、皮膚表面が注入部位において固定されるので、本発明の代表的実施形態は、このリスクを減少させ、より正確な針の挿入深さを保証する。すなわち、針は、3.3[ft/sec.](1.0[m/sec.])から10[ft/sec.](3.0[m/sec.])を超える高速度を含む、制御された高速度で挿入される。この速度は、皮膚にテントを張る時間を与えない。針の挿入速度に対する皮膚の反応は、テンティングが最終的針の深さに悪影響を与えることを妨げ、結果として、より精確な深さが達成され得る。さらに、皮膚がテントを張らないので、非常に浅い深さが目標として設定され得る。さらに、皮膚表面が1以上の接着剤層を介して挿入部位に固定されるので、固定された皮膚は、非常に浅い深さが目標として設定され得るように、テントを張ることがさらに妨げられる。針をそのような浅い深さに維持するために、本発明の代表的実施形態は、針を力から隔離する少なくとも1つの隔離機構を提供する。
【0063】
皮下層へ送出する最新の鋼製カニューレ注入セットにおいては、針は、針に移されると痛みを引き起こす好ましくない力から隔離されておらず、針は、皮膚内で移動する。また、別の皮内装置は、針が力から隔離されていない場合、装置がぶつけられたときにおける早すぎるあるいは好ましくない針の取り外しなどの問題に直面する。
【0064】
本発明の代表的実施形態において、皮内針は、少なくとも1つの気候により外力から隔離されている。流体接続装置アセンブリが、鋭敏な針を外力との直接接触から遮蔽するために設けられている。適切な挿入器の位置合わせは、使用者に対して、堅固で、固定された基盤を提供することにより達成され、弾道挿入器の駆動バネを解放する。そのような堅固で固定された基盤は、皮膚接着剤により提供される。皮膚接着剤は、所望の方向にセットを固定し、その結果、弾道挿入器も所望の使用の方向にある。したがって、正確な繰り返し可能な挿入が接着を介して達成される。
【0065】
以上本発明のいくつかの代表的実施形態が詳細に説明されたけれども、当業者は、代表的実施形態において、本発明の新規な内容および利点から実質的に逸脱することなく、変更が可能であることを容易に認識するだろう。したがって、そのような変更全ては、本発明の範囲内に含まれることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
注入装置用ベースを皮膚表面に解放可能に固定する少なくとも1つの接着剤層を備える注入装置のベース、および
挿入器であって、作動完了時、少なくとも使用者用接触要素および駆動バネを、前記注入装置用ベースから解放し、作動完了時、前記注入装置用ベースに少なくとも針を残すように構成される、前記注入装置用ベースに解放可能に固定される作動サブアセンブリを備える挿入器、
を備えていることを特徴とする、皮膚表面の上部3[mm]に薬剤を送出する深さまで、制御された速度で針を挿入することができる部分的に統合された挿入器を備えている注入装置。
【請求項2】
前記使用者用接触要素は、
前記注入装置用ベースに解放可能に連結され、前記皮膚表面に対して回転すると、前記挿入器の駆動バネを解放し、前記針を挿入するように構成され、さらに、前記皮膚表面に対してさらに回転すると、前記注入装置用ベースから解放するように構成されているターンキー、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載の注入装置。
【請求項3】
前記作動サブアセンブリは、
前記針を備え、前記ターンキーにより解放され、前記駆動バネにより駆動されると、前記注入装置用ベースに摺動可能に入り込み、該注入装置用ベースに固定されるプランジャ、および
前記ターンキーに連結し、前記注入装置用ベースに解放可能に連結するように構成される作動用カラー、
をさらに備えていることを特徴とする請求項2に記載の注入装置。
【請求項4】
前記ターンキー、注入装置用ベースおよび作動用カラーのうちの少なくとも1つは、ターンキーの回転方向および管接続方向をのうちの少なくとも1つを表示するための可視的表示器を備えていることを特徴とする請求項3に記載の注入装置。
【請求項5】
前記使用者用接触要素は、前記注入装置用ベースに解放可能に連結され、前記皮膚表面に向かって押されると、前記挿入器の前記駆動バネを解放し、針を挿入するように構成され、さらに皮膚表面に向かって押されると、前記注入装置用ベースから解放するように構成されている押圧可能なハンドルを備えていることを特徴とする請求項1に記載の注入装置。
【請求項6】
前記作動用サブアセンブリは、
前記針を備え、前記押圧可能なハンドルの前記押し動作により解放され、前記駆動バネにより駆動されると、前記注入装置用ベースに入り込み、該注入装置用ベースに固定されるプランジャ、および
引込位置において前記プランジャを固定するために、前記押圧可能なハンドルが押されるまで、前記押圧可能なハンドルに摺動可能に連結し、前記押圧可能なハンドルがさらに押されるまで、前記注入装置用ベースに解放可能に連結するように構成されている挿入器用ベース、
をさらに備えていることを特徴とする請求項5に記載の注入装置。
【請求項7】
前記注入装置用ベースに連結されているインターフェース・リングをさらに備え、
該インターフェース・リングは、作動後、前記作動用サブアセンブリが前記注入装置用ベースから解放されるまで、前記注入装置用ベースから突出するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の注入装置。
【請求項8】
管を前記ベースに解放可能に接続する流体接続装置アセンブリをさらに備え、
前記流体接続装置アセンブリは、
前記皮膚表面に直交する運動を用いて配置されることにより、前記注入装置用ベースを覆うように構成されているカバー、および
前記皮膚表面に平行な運動を用いて配置されることにより、前記注入装置用ベースに前記カバーを固定するように構成されている滑走体、
備え、
前記管は、前記滑走体に接続され、前記滑走体は、少なくとも1つのカニューレを備えていることを特徴とする請求項1に記載の注入装置。
【請求項9】
前記挿入器の前記駆動バネは、3.3[ft/sec](1.0[m/sec])より大きい速度で針を挿入することを特徴とする請求項1に記載の注入装置。
【請求項10】
注入装置用ベースに連結されている作動用サブアセンブリであって、使用者用接触要素、駆動バネおよびプランジャを備え、作動完了時、前記注入装置用ベースから少なくとも前記使用者用接触要素および前記駆動バネを解放し、作動完了時、前記注入装置用ベースに少なくとも前記プランジャを残すように構成されている作動用アセンブリ、
を備えていることを特徴とする、皮膚表面の上部3[mm]に薬剤を送出する深さまで、制御された速度で針を挿入することができる部分的に統合された挿入器。
【請求項11】
前記使用者用接触要素は、
前記注入装置用ベースに解放可能に連結され、前記皮膚表面に対して回転すると、前記挿入器の駆動バネを解放し、前記針を挿入するように構成され、さらに、前記皮膚表面に対してさらに回転すると、前記注入装置用ベースから解放するように構成されているターンキー、
を備えていることを特徴とする請求項10に記載の部分的に統合された挿入器。
【請求項12】
前記作動サブアセンブリは、
前記針を備え、前記ターンキーにより解放され、前記駆動バネにより駆動されると、前記注入装置用ベースに摺動可能に入り込み、該注入装置用ベースに固定されるプランジャ、および
前記ターンキーに連結し、前記注入装置用ベースに解放可能に連結するように構成される作動用カラー、
をさらに備えていることを特徴とする請求項11に記載の部分的に統合された挿入器。
【請求項13】
前記ターンキー、注入装置用ベースおよび作動用カラーのうちの少なくとも1つは、ターンキーの回転方向および管接続方向をのうちの少なくとも1つを表示するための可視的表示器を備えていることを特徴とする請求項12に記載の部分的に統合された挿入器。
【請求項14】
前記使用者用接触要素は、前記注入装置用ベースに解放可能に連結され、前記皮膚表面に向かって押されると、前記挿入器の前記駆動バネを解放し、針を挿入するように構成され、さらに皮膚表面に向かって押されると、前記注入装置用ベースから解放するように構成されている押圧可能なハンドルを備えていることを特徴とする請求項10に記載の部分的に統合された挿入器。
【請求項15】
前記作動用サブアセンブリは、
前記針を備え、前記押圧可能なハンドルの前記押し動作により解放され、前記駆動バネにより駆動されると、前記注入装置用ベースに入り込み、該注入装置用ベースに固定される前記プランジャ、および
引込位置において前記プランジャを固定するために、前記押圧可能なハンドルが押されるまで、前記押圧可能なハンドルに摺動可能に連結し、前記押圧可能なハンドルがさらに押されるまで、前記注入装置用ベースに解放可能に連結するように構成されている挿入器用ベース、
をさらに備えていることを特徴とする請求項14に記載の部分的に統合された挿入器。
【請求項16】
前記挿入器の前記駆動バネは、3.3[ft/sec](1.0[m/sec])より大きい速度で針を挿入することを特徴とする請求項10に記載の部分的に統合された挿入器。
【請求項17】
注入装置用ベースを注入部位に固定するために、該注入装置用ベースの底部皮膚接触表面上に配置されている少なくとも1つの接着剤層、
前記注入装置用ベースに、部分的に統合された挿入器の作動サブアセンブリを解放可能に固定する少なくとも1つの留め金、および
前記部分的に統合された挿入器の前記作動サブアセンブリの駆動バネにより、前記注入装置用ベースへ駆動されると、前記部分的に統合された挿入器の前記作動サブアセンブリのプランジャを固定する少なくとも1つの留め金、
を備えていることを特徴とする、皮膚表面の上部3[mm]に薬剤を送出する深さまで、制御された速度で針を挿入することができる部分的に統合された挿入器を収容する注入装置用ベース。
【請求項18】
前記注入装置用ベースに移動可能に連結されているインターフェース・リングをさらに備え、
前記インターフェース・リングは、前記部分的に統合された挿入器に接触し、それに応じて、前記注入装置用ベースの前記底部皮膚接触表面から突出し、前記皮膚表面に接触し、前記部分的に統合された挿入器が取り除かれると、前記注入装置用ベースの前記底部皮膚接触表面と実質的に面一に移動させるように構成されていることを特徴とする請求項17に記載の注入装置用ベース。
【請求項19】
管を前記注入装置用ベースに解放可能に接続する流体接続装置アセンブリをさらに備え、
前記流体接続装置アセンブリは、
前記皮膚表面に直交する運動を用いて配置されることにより、前記注入装置用ベースを覆うように構成されているカバー、および
前記皮膚表面に平行な運動を用いて配置されることにより、前記注入装置用ベースに前記カバーを固定するように構成されている滑走体、
備え、
前記管は、前記滑走体に接続され、前記滑走体は、少なくとも1つのカニューレを備えていることを特徴とする請求項17に記載の注入装置。
【請求項20】
注入装置用ベースを注入部位に固定するために、該注入装置用ベースの底部皮膚接触表面上に配置されている少なくとも1つの接着剤層、
部分的に統合された挿入器を解放可能に固定するために、前記注入装置用ベースの上面に配置されている少なくとも1つの留め金、および
前記ベースに移動可能に連結されているインターフェース・リング、
を備え、
前記インターフェース・リングは、前記部分的に統合された挿入器に接触し、それに応じて、前記注入装置用ベースの前記底部皮膚接触表面から突出し、前記皮膚表面に接触し、前記部分的に統合された挿入器が取り除かれると、前記注入装置用ベースの前記底部皮膚接触表面と実質的に面一に移動させるように構成されていることを特徴とする、皮膚表面の上部3[mm]に薬剤を送出する深さまで、制御された速度で針を挿入することができる部分的に統合された挿入器を収容する注入装置用ベース。
【請求項21】
注入装置用ベースを注入部位に配置し、使用者用接触要素を作動させ、駆動バネを解放し、前記注入部位に針を挿入するステップ、および
前記使用者用接触要素をさらに作動させ、作動完了時、前記注入装置用ベースから前記使用者用接触要素および前記バネを解放し、作動完了時、前記注入装置用ベースに前記針を残すステップ、
を備えていることを特徴とする、皮膚表面の上部に内容物を送出するために所望の深さに目標を設定する方法。
【請求項22】
皮膚表面に直交する運動を用いて配置されることにより、前記注入装置用ベースに流体接続装置アセンブリのカバーを接続するステップ、および
前記カバーに滑走体を接続し、前記皮膚表面に平行な運動を用いて配置されることにより、前記注入装置用ベースに前記カバーを固定するステップ、
をさらに備えていることを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記注入装置用ベースに解放可能に連結され、前記皮膚表面に対して回転すると、前記バネを解放し、前記針を挿入するように構成され、前記皮膚表面に対してさらに観点すると、前記注入装置用ベースから解放されるようにさらに構成されているターンキーを回転させるステップをさらに備えていることを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記注入装置用ベースに解放可能に連結され、前記皮膚表面に向かって押されると、前記駆動バネを解放し、前記針を挿入するように構成され、前記皮膚表面に向かってさらに押されると、前記注入装置用ベースから解放されるようにさらに構成されている押圧可能なハンドルを押すステップ、
をさらに備えていることを特徴とする請求項21に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【公開番号】特開2012−115674(P2012−115674A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−262090(P2011−262090)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(595117091)ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー (539)
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
【住所又は居所原語表記】1 BECTON DRIVE, FRANKLIN LAKES, NEW JERSEY 07417−1880, UNITED STATES OF AMERICA
【Fターム(参考)】