説明

使用感及び高温安定性に優れた分散系痔疾治療用軟膏剤

【課題】 使用感及び高温安定性に優れた分散系痔疾治療用軟膏剤を提供すること。
【解決手段】
本発明は、薬剤、白色ワセリン、マイクロクリスタリンワックス及び常温液状の油類を含むことを特徴とする分散系痔疾治療用軟膏剤を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用感及び高温安定性に優れた分散系痔疾治療用軟膏剤に関する。
【背景技術】
【0002】
痔疾病は肛門部に発生する症状である。痔疾病の患部は身体の下部にあり、常時下方を向いているため、外用剤としては患部に留まりやすく適用しやすい軟膏剤、座剤が汎用されている。
【0003】
しかしながら、肛門部は常時括約筋により閉じる方向性の動きをとること、排泄時の通り道であること、神経が集中し敏感な部位であるといった特性上、投与した際に長時間留まる事ができない、排泄時に薬物が除去される、投与された際に違和感を生じやすいといった問題点を生じる。これらは、痔疾病に特有の問題点である。
【0004】
従って、特に、痔疾治療用軟膏剤は、塗りやすく、投与された後にすばやく溶解拡散する必要がある。そのため、これらの軟膏剤は体温で溶解するように設計される。しかし、従来の軟膏剤は、高温状態で非常に不安定となり、各成分が使用前に溶解・固化を繰り返し、不均一に混ざった状態になってしまうという問題点が生じていた。一方、均一性を担保しようとすると、軟膏剤が硬くなりすぎること等により使用感が悪くなる等の問題点があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、使用感及び高温安定性に優れた分散系痔疾治療用軟膏剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記問題点に鑑み鋭意研究したところ、薬剤、白色ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、及び常温液状の油類を組み合わせて用いることによって高温領域でも均一性が保て、使用感も良好な痔疾治療用軟膏剤を調製することができることを発見し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、以下の項を提供する:
項1.薬剤、白色ワセリン、マイクロクリスタリンワックス及び常温液状の油類を含むことを特徴とする分散系痔疾治療用軟膏剤;
項2.前記マイクロクリスタリンワックスを前記軟膏剤全量に対して、2〜7重量%含むことを特徴とする項1に記載の分散系痔疾治療用軟膏剤;
項3.前記常温液状の油類を前記軟膏剤全量に対して、3〜20重量%含むことを特徴とする項1又は2に記載の分散系痔疾治療用軟膏剤;
項4.前記マイクロクリスタリンワックスと前記常温液状の油類の含有割合が、前者1重量部に対して、後者が0.4〜10重量部である項1〜3のいずれかに記載の分散系痔疾治療用軟膏剤;
項5.前記白色ワセリンを前記軟膏剤全量に対して43〜93.5重量%含むことを特徴とする項1〜4のいずれかに記載の分散系痔疾治療用軟膏剤;
項6.前記薬剤を前記軟膏剤全量に対して1.5〜30重量%含むことを特徴とする項1〜5のいずれかに記載の分散系痔疾治療用軟膏剤;
項7.前記白色ワセリンの色の濃度が0.5〜20Yであることを特徴とする項1〜6のいずれかに記載の分散系痔疾治療用軟膏剤;
項8.前記常温液状の油類として、流動パラフィン、スクワラン及び植物油からなる群より選択される少なくとも1種類の油類を含むことを特徴とする項1〜7のいずれかに記載の分散系痔疾治療用軟膏剤;
項9.前記植物油がオリーブ油であることを特徴とする項8に記載の分散系痔疾治療用軟膏剤;
項10.前記薬剤として、抗炎症剤、局所麻酔剤、清涼化剤及び収斂剤からなる群より選択される薬剤を含むことを特徴とする項1〜9のいずれかに記載の分散系痔疾治療用軟膏剤;
項11.前記抗炎症剤がステロイド系抗炎症剤である項10に記載の分散系痔疾治療用軟膏剤;
項12.前記収斂剤が酸化亜鉛である、項10又は11に記載の分散系痔疾治療用軟膏剤。
【0008】
以下に本発明について詳細に説明する。
【0009】
本発明の分散系痔疾治療用軟膏剤に配合され得る薬剤としては、抗炎症剤、局所麻酔剤、清涼剤、収斂剤等の痔疾に伴う症状を改善する薬剤が挙げられるが、これらに限定されない。これらの薬剤は、一種単独でまたは二種以上を混合して用いることができる。
【0010】
抗炎症剤は、ステロイド系抗炎症剤でも、非ステロイド系抗炎症剤でもよい。
【0011】
ステロイド系抗炎症剤としては、デキサメタゾン、トリアムシノロンアセトニド、プロピオン酸ベクロメタゾン、コハク酸ヒドロコルチゾン、コハク酸メチル、プレドニゾロン、酢酸デキサメタゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、酢酸プレドニゾロン、デキサメタゾンメタスルホ酸安息香酸、トリアムシノロンジアセテート、ブチル酢酸プレドニゾロン、リン酸デキサメタゾン、リン酸ヒドロコルチゾン、リン酸プレドニゾロン、リン酸ベタメタゾン、コハク酸プレドニゾロン、酢酸コルチゾン、酢酸パラメタゾン、酢酸メチルプレドニゾロン、トリアムシノロン、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、ベタメタゾン、吉草酸酢酸プレドニゾロン、吉草酸ジフルコルトロン、吉草酸デキサメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、酢酸ジフルプレドナート、酢酸ジフロラゾン、ジフルプレドナート、ジプロピオン酸ベタメタゾン、ピバル酸フルメタゾン、フルオシノニド、フルオシノロンアセトニド、プロピオン酸アルクロメタゾン、プロピオン酸ベクロメタゾン、酪酸クロベタゾン、酪酸ヒドロコルチゾン、酪酸プロピオン酸ヒドロコルチゾン、酢酸フルドロコルチゾン、パルチミン酸デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン等が挙げられるが、これらに限定されない。上記記載のステロイド系抗炎症剤の中で、痔疾用治療薬として好ましいものとしては、プレドニゾロン、酢酸プレドニゾロン、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾンが挙げられる。これらのステロイド系抗炎症剤は、一種単独でまたは二種以上を混合して用いることができる。
【0012】
非ステロイド系抗炎症剤としては、インドメタシン、イブプロフェン、イブプロフェンピコノール、ウフェナマート、グリチルレチン酸、クロタミトン、スピロフェン、グリチルリチン酸、ジクロフェナクナトリウム、スリンダク、フルルビプロフェン、これらの塩または誘導体等が挙げられるが、これらに限定されない。これらの非ステロイド系抗炎症剤は、一種単独でまたは二種以上を混合して用いることができる。
【0013】
局所麻酔剤としては、リドカイン、プロカイン、アミノ安息香酸エチル、ジブカイン、メピバカイン、これらの塩または誘導体等が挙げられるが、これらに限定されない。これらの局所麻酔剤は、一種単独でまたは二種以上を混合して用いることができる。
【0014】
収斂剤としては、酸化亜鉛、タンニン酸、硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫化亜鉛、アズレン、カラミン、酢酸鉛、次硝酸ビスマス等が挙げられるが、これらに限定されない。本発明において好ましい収斂剤としては、酸化亜鉛及びタンニン酸が挙げられる。これらの収斂剤は、一種単独でまたは二種以上を混合して用いることができる。
【0015】
清涼化剤としてはメント−ル(l−メント−ル、dl−メントール)、カンフル(dl−カンフル、d−カンフル)、ボルネオール(d―ボルネオール、リュウノウ)、ゲラニオール、シネオール、リナロール、リモネン、メントン、カルボン、アネトール、サリチル酸メチル、シンナミックアルデヒド、オクチルアルデヒド、リナリールアセテート、メンチルアセテート、ピネン、乳酸メンチル、ユーカリ油、ベルガモット油、ウイキョウ油、ローズ油、ハッカ油、ペパーミント油、スペアミント油、フタバガキ科植物の精油、ロズマリン油、ラベンダー油、マスティック油、パセリ油、アニス油、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、カシア油、レモン油、オレンジ油、カルダモン油、コリアンダー油、マンダリン油、ライム油、ローレル油、カモミル油、キャラウェイ油、ベイ油、レモングラス油、パインニードル油、ネロリ油、及びジャスミン油等が挙げられるが、これらに限定されない。これらの清涼剤は、一種単独でまたは二種以上を混合して用いることができる。
【0016】
本発明の分散系痔疾治療用軟膏剤に配合され得る白色ワセリンとしては、色の濃さが約0.5Y〜20Yのものが使用できるが、これらに限定されない。本発明の分散系痔疾治療用軟膏剤に配合され得る白色ワセリンは、色の濃さが、好ましくは約1.3Y〜20Y、より好ましくは約1.8〜20Yである。これらの白色ワセリンは一種単独でまたは二種以上を混合して用いることができる。
【0017】
本発明の分散系痔疾治療用軟膏剤に配合され得る常温液状の油類は、25℃程度の温度で液状であるものであればよい。
【0018】
そのような常温液状の油類としては、炭化水素類、植物油等が挙げられるが、これらに限定されない。これらの常温液状の油類は、一種単独でまたは二種以上を混合して用いることができる。
【0019】
炭化水素類としては、流動パラフィン、流動イソパラフィン、軽質流動パラフィン、軽質流動イソパラフィン、スクワレン、スクワラン、プリスタン等が挙げられるが、これらに限定されない。痔疾用治療薬への使用において、上記記載の炭化水素類の中で、流動パラフィン、軽質流動パラフィン、スクワレン及びスクワランが好ましい。これらの炭化水素類は、一種単独でまたは二種以上を混合して用いることができる。
【0020】
植物油としては、オリーブ油、ダイズ油、ラッカセイ油、ベニバナ油、ヌカ油、ゴマ油、ツバキ油、トウモロコシ油、メンジツ油、ヤシ油等が挙げられるが、これらに限定されない。好ましい植物油としては、オリーブ油が挙げられる。これらの植物油は、一種単独でまたは二種以上を混合して用いることができる。
【0021】
本発明の分散系痔疾治療用軟膏剤における前記薬剤の含有量は、通常約1.5〜30重量%、好ましくは約5〜25重量%、より好ましくは約7〜20重量である。薬剤の含有量が多すぎると安全性の問題が生じ、少なすぎると痔疾治療薬としての効果が少なくなってしまう。
【0022】
本発明の分散系痔疾治療用軟膏剤における前記白色ワセリンの含有量は、通常約43〜93.5重量%、好ましくは約45〜85重量%、より好ましくは約60〜80重量%である。白色ワセリンの含有量が多すぎると分散系痔疾治療用軟膏剤が柔らかくなり、少なすぎると硬くなってしまう。
【0023】
本発明の分散系痔疾治療用軟膏剤における前記マイクロクリスタリンワックスの含有量は、通常約2〜7重量%、好ましくは約2〜6重量%、より好ましくは約2〜4重量%である。マイクロクリスタリンワックスの含有量が多すぎると分散系痔疾治療用軟膏剤が硬くなり、少なすぎると高温時の安定性が悪くなってしまう。
【0024】
本発明の分散系痔疾治療用軟膏剤における前記常温液状の油類の含有量は、通常約3〜20重量%、好ましくは約9〜20重量%、より好ましくは約10〜14重量%である。常温液状の油類の含有量が多すぎると分散系痔疾治療用軟膏剤のべたつきがひどくなり、少なすぎると伸びが悪くなってしまう。
【0025】
また、本発明の分散系痔疾治療用軟膏剤において、前記マイクロクリスタリンワックスと前記常温液状の油類との含有割合は、前者1重量部に対して、後者が約0.4〜10重量部、好ましくは約1.5〜10重量部、より好ましくは約2.5〜7重量部とすることができる。マイクロクリスタリンワックスと前記常温液状の油類との含有割合を上記範囲に設定することによって、高温安定性及び使用感がより良好な軟膏を調製することができる。
【0026】
また、本発明の分散系痔疾用軟膏剤は、使用感や安定性に問題がない範囲で任意成分として、組織賦活剤、香料、着色剤、温感、温熱成分、エキス類、界面活性剤、溶剤、溶解剤、pH調整剤、緩衝剤、基剤、消包剤、乳化剤、懸濁剤、軟化剤、粘調剤、分散剤、賦形剤、滑沢剤、酸化防止剤、防腐剤、保存剤、可塑剤などを適当量配合しても良い。
【0027】
尚、本発明の分散系痔疾治療用軟膏剤において、白色ワセリンとマイクロクリスタリンワックスの合計含有量は、好ましくは、約50重量%より多く、より好ましくは約60重量%以上である。合計含有量が多いと分散系痔疾治療用軟膏剤の安定性が上がる。
【0028】
本発明の分散系痔疾治療用軟膏剤は、上記のような薬剤、白色ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、及び常温液状の油類を混合することによって調製することができる。調製における、温度、各成分の添加の順番、混合時間等の条件は、各成分の物理的または化学的性質、濃度、機器の能力等に応じて、当該分野の技術常識に基づいて容易に選択することが出来る。尚、その際、減圧下で脱気しながら各成分を混合することによって、分離をより抑えることができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によって、使用感及び高温安定性の両方が優れた分散系痔疾治療用軟膏剤を提供することができる。すなわち、本発明の分散系痔疾治療用軟膏剤は、使用感に優れており、そして高温でその流動性が上がるが常温で再固化した際に成分が均一な状態で固化するという性質を有する。
【実施例】
【0030】
調製例
酸化亜鉛、リドカイン等の薬剤、白色ワセリン、マイクロクリスタリンワックス(MKワックス)及び常温液状の油類を混合して本発明の分散系痔疾治療用軟膏剤を調製した(実施例1〜16)。また、マイクロクリスタリンワックス(MKワックス)の代わりにサラシミツロウ、カルナルバロウを用いて、分散系痔疾治療用軟膏剤を調製し、比較例とした。実施例及び比較例の分散系痔疾治療用軟膏剤の組成は、以下の表1の通りである。
【0031】
【表1】

【0032】
ここで、白色ワセリン1〜3は、精製度の異なる白色ワセリンを示し、ここで精製度は、色の濃度を指標とする。以下の表2に用いた白色ワセリンの色の濃度及び製品名を示す。
【0033】
【表2】

【0034】
試験例
各実施例及び比較例について、以下の手順で、分離試験及び使用感の官能検査を実施した。
【0035】
(1)分離試験
(i)各実施例及び比較例の軟膏剤をそれぞれスクリュウ管(24×50)に約5g投入する。
【0036】
(ii)スクリュウ管を50℃/7日間静置する。静置の間に、各軟膏剤のうちいくつかについては、一部が分離し、2層になる。
【0037】
(iii)静置後サンプルの全体の高さ(hとする)を測る。
【0038】
(iv) 静置後サンプルの分離部分の高さ(hとする)を測定する。
【0039】
(v)h及びhを下記の計算式に代入し、分離比率を算出する。
【0040】
/h×100=(分離比率)
上記のように算出した分離比率を四段階で判定した。判定基準は下記表3の通りである。
【0041】
【表3】

【0042】
(2)使用感の官能検査
軟膏の使用感は、硬さ、伸び及び違和感の3項目の評価により検査することができる。評価は、痔疾治療用薬として適切であるかについて評価する。軟膏は、硬すぎても柔らかすぎても痔疾治療用薬に適さず、また伸びすぎても伸びが少なすぎても痔疾治療用薬には適さない。官能検査は、痔疾疾患に罹患していない被験者6人によって以下の手順で行う。
【0043】
(i)被験者の、痔疾患が発生し得る部分(尻穴周辺)に、約2gの各実施例及び比較例の軟膏剤を注入する。
【0044】
(ii)被験者は、使用感の判定として、各分散系痔疾治療用軟膏剤の1)硬さ、2)伸び、3)違和感の各項目についてそれぞれ5段階で評価する。5段階評価は痔疾用薬としての使用時に問題があるかどうかという観点で評価する。各評価項目とその程度は、以下の通りである。
【0045】
1)硬さの評価項目
1=不満 2=やや不満 3=どちらでもない 4=やや満足 5=満足
2)伸びの評価項目
1=不満 2=やや不満 3=どちらでもない 4=やや満足 5=満足
3)違和感の評価項目
1=ある 2=ややある 3=どちらでもない 4=ほぼない 5=ない
【0046】
【表4】

【0047】
各実施例及び比較例の分散系痔疾治療用軟膏剤についての分離試験及び使用感の官能検査の結果を以下の表5に示す。
【0048】
【表5】

【0049】
表5から明らかなように、各実施例の分散系痔疾治療用軟膏剤は、比較例の分散系痔疾治療用軟膏剤と同等の優れた使用感を示し、かつ比較例よりも非常に優れた高温安定性を示すことが分かる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬剤、白色ワセリン、マイクロクリスタリンワックス及び常温液状の油類を含むことを特徴とする分散系痔疾治療用軟膏剤。
【請求項2】
前記マイクロクリスタリンワックスを前記軟膏剤全量に対して、2〜7重量%含むことを特徴とする請求項1に記載の分散系痔疾治療用軟膏剤。
【請求項3】
前記常温液状の油類を前記軟膏剤全量に対して、3〜20重量%含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の分散系痔疾治療用軟膏剤。
【請求項4】
前記マイクロクリスタリンワックスと前記常温液状の油類の含有割合が、前者1重量部に対して、後者が0.4〜10重量部である請求項1〜3のいずれかに記載の分散系痔疾治療用軟膏剤。
【請求項5】
前記白色ワセリンを前記軟膏剤全量に対して43〜93.5重量%含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の分散系痔疾治療用軟膏剤。
【請求項6】
前記薬剤を前記軟膏剤全量に対して1.5〜30重量%含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の分散系痔疾治療用軟膏剤。
【請求項7】
前記白色ワセリンの色の濃度が0.5〜20Yであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の分散系痔疾治療用軟膏剤。
【請求項8】
前記常温液状の油類として、流動パラフィン、スクワラン及び植物油からなる群より選択される少なくとも1種類の油類を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の分散系痔疾治療用軟膏剤。
【請求項9】
前記植物油がオリーブ油であることを特徴とする請求項8に記載の分散系痔疾治療用軟膏剤。
【請求項10】
前記薬剤として、抗炎症剤、局所麻酔剤、清涼化剤及び収斂剤からなる群より選択される薬剤を含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の分散系痔疾治療用軟膏剤。
【請求項11】
前記抗炎症剤がステロイド系抗炎症剤である請求項10に記載の分散系痔疾治療用軟膏剤。
【請求項12】
前記収斂剤が酸化亜鉛である、請求項10又は11に記載の分散系痔疾治療用軟膏剤。

【公開番号】特開2006−282559(P2006−282559A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−103457(P2005−103457)
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(000186588)小林製薬株式会社 (518)
【Fターム(参考)】