説明

保安機能を有するレジスタ及びそれを備えるコンピュータシステム

【課題】保安機能を有するレジスタ及びそれを備えるコンピュータシステムを提供する。
【解決手段】書き込み信号、アドレス信号及び書き込み許可信号に応答して、書き込み動作の可否を調節する第1制御信号を出力する書き込み保安部と、第1制御信号に応答して、入力データを書き込んで保存する保存部と、を備え、書き込み許可信号は、外部から印加される信号であり、書き込まれたデータを保護するか否かについての情報を有することを特徴とする保安機能を有するレジスタである。これにより、保存されたデータを保護し、また、保存されたデータへの読み取りを防止しうる。また、レジスタの駆動において、別途のアクティブクロックを利用しないことによって、消費電力を減少させうる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レジスタ構造に係り、特に書き込み動作を選択的に許容し、読み取り動作を制御することによって、既保存されたデータを保護し、保安を維持しうるレジスタに関する。また、本発明は、前記レジスタを備えるコンピュータシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
メモリ保存素子または保存装置において、保存されているデータの保安及び保護が重要になっている。ここで、データの保安とは、保存されたデータを許可されない一般人が読み取って外部に流出できないようにすることである。データの保護とは、保存されているデータが続けて保存されねばならない必要性がある場合、保存されたデータが消されないように保護することである。
【0003】
既存のメモリ保存装置は、データの保安のために別途の広範囲な保護回路を備えねばならなかった。広範囲な保護回路を保存装置内に挿入することによって、保存装置またはコンピュータシステムの全体面積を増大する。
また、このような保護回路は、データの読み取り制限及び書き込まれたデータの保護の役割を何れも行えない場合が多かった。例えば、別途の保護回路を備え、既保存されているデータを保護できたが、保存されたデータの任意読み取り(流出)は防止できなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする技術的課題は、保安機能を有するレジスタを提供することである。
本発明が解決しようとする他の技術的課題は、保安機能を有するレジスタを備えるコンピュータシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態によるレジスタは、書き込み保安部及び保存部を備える。
書き込み保安部は、書き込み信号、アドレス信号及び書き込み許可信号に応答して、書き込み動作の可否を調節する第1制御信号を出力する。
保存部は、第1制御信号に応答して、入力データを書き込んで保存する。書き込み許可信号は、外部から印加される信号であり、前記書き込まれたデータを保護するか否かについての情報を有する。
【0006】
望ましくは、レジスタは、読み取り許可信号に応答して、保存部に保存されたデータを出力する読み取り保安部をさらに備える。読み取り許可信号は、外部から印加される信号であり、保存されたデータの読み取りを許可するか否かについての情報を有する信号である。
望ましくは、書き込み許可信号または読み取り許可信号は、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で発生して印加されるか、またはユーザが生成して印加する信号である。
本発明の他の実施形態によるコンピュータシステムは、CPU、レジスタアレイ部、保安制御部及びデータバスを備える。
【0007】
CPUは、システム全体を制御する。
レジスタアレイ部は、多数のレジスタセルを含む。
保安制御部は、CPUまたは外部から印加される保安要請に応答して、入力データがレジスタセルへの書き込みを許可する書き込み許可信号を出力する。
【0008】
データバスは、CPU、前記レジスタアレイ部、または前記保安制御部間の信号伝送を可能にする。
多数のレジスタセルのうち一部または全部は、それぞれ書き込み保安部及び保存部を備える。
書き込み保安部は、書き込み信号、アドレス信号及び書き込み許可信号に応答して、書き込み動作の可否を調節する第1制御信号を出力する。
保存部は、第1制御信号に応答して、入力データを書き込んで保存する保存部を備える。
書き込み許可信号は、書き込まれたデータを保護するか否かについての情報を有する信号となる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一実施形態によるレジスタは、書き込みまたは読み取り許可信号に応答して動作する保安部を備えることにより、レジスタ内にあるデータを保護し、また、保存されたデータが任意に読み取られることを防止しうる。また、レジスタの駆動において、別途のアクティブクロックを利用しないことにより、消費電力を減少させうる。
本発明の他の実施形態によるコンピュータシステムは、書き込みまたは読み取り許可信号を発生させる保安制御部を備え、前記許可信号に応答して動作するレジスタを備えることにより、データの書き込みまたは読み取りにおいて、保安を維持しうる。また、レジスタの駆動において、別途のアクティブクロックを利用しないことにより、消費電力を減少させうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
保安及び保護が重要になる時点で、別途の広範囲な保護回路を備えずとも、データの保安及び保護を維持しうるレジスタが必要である。
【0011】
以下で説明される本発明によるレジスタは、データの書き込み(ライト)動作または読み取り(リード)動作時に、CPUまたは外部で生成された保安情報を有する信号を共に伝達される。そして、伝えられた信号に応答して、正常的な動作を行うのか、そうでなければ、書き込みまたは読み取り動作要請を無視するのかを自動的に決定する。この自動的な決定のためには、ANDゲート、またはORゲートなどの非常に簡単な論理素子のみをレジスタに組み込めればよい。したがって、広範囲な保護回路を挿入せずとも保安機能を有するレジスタを実現させうる。
【0012】
本発明と本発明の動作上の利点及び本発明の実施によって達成される目的を十分に理解するためには、本発明の望ましい実施形態を例示する添付図面及び図面に記載された内容を参照しなければならない。
以下、添付した図面を参照して、本発明の望ましい実施形態を説明することにより、本発明を詳細に説明する。各図面に付された同一参照符号は、同一部材を表す。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態によるレジスタを示す図である。
図1を参照すれば、本発明の一実施形態によるレジスタ100は、書き込み保安部110及び保存部120を備える。そして、読み取り保安部130をさらに備えうる。
書き込み保安部110は、書き込み信号S_WRITE、アドレス信号Add_SEL、及び書き込み許可信号W_PERを入力され、これに応答して、第1制御信号CON1を出力する。
【0014】
保存部120は、第1制御信号CON1に応答して、伝送された入力データDATA_INを保存または未保存する。そして、初期にリセット信号RESETを印加されてリセットされる。リセット信号RESETは、初期に1回活性化レベルに印加される。
ここで、書き込み信号S_WRITEは、データ入力端子を通じて伝送されるデータDATA_INが保存部120に保存されることを要請する信号である。
アドレス信号Add_SELは、該当保存部120が選択されるようにアドレス信号が発生すれば、活性化レベルに伝送されて該当保存部120が選択されたことを知らせる信号である。
【0015】
書き込み許可信号W_PERは、外部から印加される信号であり、保存部120に既に保存されているデータを保護するか、そうでなければ、伝送される新たなデータを保存部120に記録するか否かについての情報を有する信号である。すなわち、書き込み許可信号W_PERが活性化レベルに出力されれば、保存部120は、それに応答して新たなデータを書き込み及び保存する。以下では、論理ハイが書き込み許可信号W_PERの活性化レベルの場合を例として説明する。
書き込み許可信号W_PERは、レジスタの外部で生成される。ここで、外部は、CPUとなることもあり、ユーザが直接発生させて出力する装置(または信号)となることもある。
【0016】
第1制御信号CON1は、保存部120に伝送され、保存部120の書き込み動作を調節する信号となる。第1制御信号CON1は、書き込み信号S_WRITEとアドレス信号Add_SELとが何れも活性化レベルに入力された状態で書き込み許可信号が活性化レベルに入力されれば、保存部120が伝送されたデータDATA_INを保存するように調節される。
【0017】
読み取り保安部130は、保存部120の出力信号と読み取り許可信号R_PERとを入力される。そして、読み取り許可信号R_PERに応答して、保存部120の出力信号を外部に出力するか否かを決定する。すなわち、読み取り許可信号R_PERが活性化レベルに入力されて始めて、保存部120の出力信号は、レジスタ100の外部に出力される。
【0018】
読み取り許可信号R_PERは、外部から印加される信号であり、保存部120に保存されたデータの読み取りを許可するか否かについての情報を有する信号である。ここで、外部は、CPUとなることもあり、ユーザが直接発生させて出力する装置(または信号)となることもある。読み取り許可信号R_PERが活性化レベルに印加されれば、保存部120に保存されたデータは、レジスタ100の外部に読み取られる。以下では、読み取り許可信号R_PERの活性化レベルが論理ハイである場合を例として説明する。
【0019】
具体的に、書き込み保安部110は、2個のANDゲート112,114を備える。第1ANDゲート112は、書き込み信号S_WRITE及びアドレス信号Add_SELを入力され、これを論理積して書き込み選択信号W_SELとして出力する。第2ANDゲート114は、書き込み選択信号W_SELと書き込み許可信号W_PERとを入力され、これを論理積して出力する。
【0020】
保存部120は、全ての保存素子となりうる。図1では、フリップ−フロップ121が備えられる場合を示した。保存部120は、クロック入力端子に第1制御信号CON1を入力され、データ入力端子に伝送された入力データDATA_INを入力される。そして、第1制御信号CON1が活性化レベルに出力される時にのみ、それに同期化して伝送されたデータDATA_INをデータ出力端子(Q端子)に出力する。
読み取り保安部130は、一つのANDゲート131を備える。ANDゲート131は、保存部120の出力信号と読み取り許可信号R_PERとを入力され、これを論理積して出力する。
【0021】
図2は、図1のレジスタに入出力される信号の波形を示す図である。
図2を参照して、図1の保安動作を説明する。
図2を参照すれば、まず、t3時点でアドレス信号Add_SELが論理ハイに印加される。そして、書き込み信号S_WRITEがt1時点で論理ハイに印加される。
それにより、第1ANDゲート112は、これを論理積して、t1時点で書き込み選択信号W_SELを論理ハイに出力する。書き込み許可信号W_PERが以前のt4時点から論理ハイに印加されたとすれば、第1制御信号CON1は、書き込み選択信号W_SELが論理ハイになるt1時点から論理ハイに出力される。
【0022】
フリップ−フロップ121は、クロック信号に同期化されて動作し、クロック端子に印加される信号レベルが論理ローから論理ハイに遷移すれば、伝送されたデータDATA_INを出力して保存し始める。したがって、クロック端子に入力される第1制御信号CON1が論理ハイになれば、入力端子に伝送されたデータDATA_INを保存及び出力する。すなわち、t1時点からD1データが保存及び出力される。
【0023】
書き込み許可信号W_PERが論理ローレベルになるt5時点以後を見れば、書き込み許可信号W_PERが0値を有するので、第1制御信号CON1は、論理ローに出力される。したがって、フリップ−フロップ121のクロック端子には、続けて論理ロー信号が印加され、フリップ−フロップ121は、書き込み動作を行わない。すなわち、新たに伝送されたデータD2が書き込まれず、既存に保存されたデータD1の保存が維持される。
【0024】
読み取り許可信号R_PERが論理ハイ値を有するt4ないしt6区間を見れば、第3ANDゲート131の一入力端に「1」が入力されるので、保存されたデータ(フリップ−フロップのQ端子信号)がレジスタ外部100に読み取られる。
読み取り許可信号R_PERが論理ロー値を有するt6時点以後の区間を見れば、第3ANDゲート131の一入力端に「0」が入力されるので、ANDゲートは、無条件0を出力する。すなわち、読み取り許可信号R_PERによって保存されたデータがレジスタ外部に読み取られることが許可されなければ、「0」に固定された信号のみを出力する。
【0025】
前述したように、書き込み信号が入力される場合、これと共に、書き込み許可信号または読み取り許可信号を共に伝送されて、書き込み許可信号または読み取り許可信号が活性化レベルに印加される場合にのみデータ書き込み及び保存、または実際保存された値を読み取る。また、読み取り時に、読み取り許可信号が伝送されない場合には、実際保存された値でない‘0’値を出力させる。
【0026】
すなわち、本発明の一実施形態によるレジスタ構造は、簡単な論理素子(例えば、ANDゲート)3個のみを追加することにより、保存されたデータの書き込み及び読み取り動作において、自動的に保安を維持しうる。
また、内部的に使われたフリップ−フロップにクロックを使用しないことによって、クロックを発生及び駆動させ続けるために必要な電力消費を最小化し、非同期式メモリ構造(または半導体装置)にも応用される。
【0027】
図3Aは、図1のレジスタの一変形例を示す図である。
図3Aを参照すれば、図1のレジスタ100は、1回書き込み調節部310をさらに備える。
1回書き込み調節部310は、図1のレジスタ100に1回の書き込み動作のみを行うようにする。保存されたデータが永久的に保護されねばならない必要性のある場合に利用される。
1回書き込み調節部310は、一つのフリップ−フロップ312を備える。
【0028】
フリップ−フロップ312は、データ入力端子Dが低い電源電圧GND 314と連結され、クロック入力端子に書き込み選択信号W_SELが入力される。出力端子Qは、書き込み許可信号W_PERと連結されており、反転出力端子/Qは、読み取り許可信号R_PERに連結されている。
【0029】
書き込み信号S_WRITEとアドレス信号Add_SELとが何れも論理ハイ値となり、書き込み選択信号W_SELが論理ハイ値となれば、フリップ−フロップ312のクロック端子に論理ハイ値が入力され、フリップ−フロップが書き込み及び保存動作を行う。したがって、データ入力端子に印加される論理ロー信号(低い電圧信号)を書き込み及び保存する。したがって、フリップ−フロップ312の出力端子Qは、論理ロー信号を出力する。
【0030】
すなわち、書き込み許可信号W_PERが論理ロー信号を印加するので、第1制御信号CON1は、論理ローに出力され、保存部120のフリップ−フロップ121は、書き込み及び保存動作を行わない。したがって、最初に保存されたデータが保存部120のフリップ−フロップ121にそのまま残っている。
読み取り許可信号R_PERは、論理ハイ値が入力されるので、保存部120に既保存されたデータは、読み取られる。
【0031】
図3Bは、図3Aのレジスタの変形例を示す図面である。
図3Bを参照すれば、図3Aに比べて、フリップ−フロップ352の入出力端子の連結関係が異なる。
フリップ−フロップ352のデータ入力端子Dは、高い電源電圧V_dd値を固定的に印加され、クロック入力端子に書き込み選択信号W_SELが入力される。そして、出力端子Qは、読み取り許可信号R_PERと連結されており、反転出力端子/Qは、書き込み許可信号W_PERと連結されている。
動作及び動作実行の結果は、図3Aで説明した通りであるので、ここで、詳細な説明は省略する。
【0032】
図4は、図1のレジスタからなるレジスタアレイを示す図である。
図4を参照すれば、レジスタアレイ400は、多数のレジスタ401ないし409を備える。
レジスタアレイ400において、一部のレジスタ410のみを図1の保安機能を有するレジスタとして備えうる。このように、一部のレジスタ410のみを本発明によるレジスタにすれば、レジスタアレイ400は、ビット単位で保安維持を行える。アレイ全体を保安レジスタを使用せずとも、一定ビットにおいて保安が維持されるので、前提アレイで保安が維持される効果が得られる。
また、レジスタアレイ400の全部に本発明による保安機能を有するレジスタとして備えうる。
【0033】
図5Aは、本発明の他の実施形態によるコンピュータシステムを示す図である。
図5Aを参照すれば、本発明によるコンピュータシステム500は、CPU 501、データバス511、保安制御部531、及びレジスタアレイ部521を備える。
CPU 501は、一般的な中央処理装置であって、コンピュータシステム500全体の命令語の実行、書き込み、読み取りなどの全ての動作を制御する。
【0034】
レジスタアレイ部521は、レジスタアレイ523及び内部的に備えられる信号連結線527,525を備える。ここで、信号連結線525,527は備えられず、中心データバス511がレジスタアレイ523に直接連結される。信号連結線527は、入力データDATA_INが伝送されるデータバスとなり、信号連結線525は、出力データが伝送されるデータバスとなりうる。
【0035】
レジスタアレイ523は、多数のレジスタを備える。ここで、レジスタアレイ523に備えられるレジスタの全部または一部は、図1、図3A、または図3Bで示された本発明によるレジスタとなる。したがって、レジスタアレイ523内に備えられるレジスタについての詳細な説明は省略する。
【0036】
保安制御部531は、CPU 501または外部(コンピュータシステムの外部)から印加される保安要請に応答して、書き込み許可信号W_PERを出力する。書き込み許可信号W_PERは、入力データDATA_INがレジスタアレイ523内の一レジスタに保存されることを制御する信号であり、図1及び図2で前述した通りである。
【0037】
ここで、’保安要請’とは、レジスタ内に保存されたデータが消されずに続けて保存されるようにする要請である。すなわち、新たに伝送されたデータが書き込まれることによって、以前のデータが消されないようにするための要請である。したがって、書き込み許可信号W_PERは、レジスタ内に書き込まれたデータを保護するか否かについての情報を有する。
また、保安制御部531は、CPU501または外部から印加される保安要請に応答して、読み取り許可信号R_PERをさらに発生させうる。
【0038】
ここで、’保安要請’とは、レジスタ内に保存されたデータが読み取られて外部に流出されることを許可または防止する要請である。したがって、読み取り許可信号P_PERは、レジスタ内に保存されたデータを読み取るか否かについての情報を有する。
すなわち、レジスタアレイ523は、保安制御部531から出力される書き込み許可信号または読み取り許可信号W_PER,R_PERに応答して、保安動作を行う。
【0039】
データバス511は、コンピュータシステム500内の各構成要素間の信号伝送を可能にする信号移動通路である。データバスは、当業者にとって自明なものであるので、ここで詳細説明は省略する。
【0040】
図5Bは、図5Aのコンピュータシステムの一変形例を示す図である。
図5Bを参照すれば、図5Aのコンピュータシステム500に比べて、コンピュータシステム550は、レジスタアレイ部581内に別途の保安信号発生部585をさらに備えうる。
保安制御部591は、外部またはCPU 501の保安要請に応答して動作し、保安信号発生部585が書き込み許可信号W_PERまたは読み取り許可信号R_PERを出すように制御する。
保安信号発生部585は、保安制御部591の制御に応答して、書き込み許可信号W_PERまたは読み取り許可信号R_PERを出力する。
残りの構成要素及び動作は、図5Aのコンピュータシステムと同じであるので、ここで詳細説明は省略する。
【0041】
図5Cは、図5Aのコンピュータシステムの他の変形例を示す図である。
図5Cを参照すれば、図5Cのコンピュータシステムは、図5Bに比べて保安制御部591を備えない。
保安信号発生部585は、外部またはCPU 501から出力される保安要請をデータバス511を通じて直接伝送される。そして、それに応答して、書き込み許可信号W_PERまたは読み取り許可信号R_PERを生成及び出力する。
残りの構成要素及び動作は、図5Bと同じであるので、ここで詳細説明は省略する。
【0042】
本発明は、図面に示した実施形態を参照して説明されたが、それは、例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これから多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるということが分かるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決定されなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は、メモリ保存関連の技術分野に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の一実施形態によるレジスタを示す図である。
【図2】図1のレジスタに入出力される信号の波形を示す図である。
【図3A】図1のレジスタの一変形例を示す図である。
【図3B】図1のレジスタの他の変形例を示す図である。
【図4】図1のレジスタからなるレジスタアレイを示す図である。
【図5A】本発明の他の実施形態によるコンピュータシステムを示す図である。
【図5B】図5Aのコンピュータシステムの一変形例を示す図である。
【図5C】図5Aのコンピュータシステムの他の変形例を示す図である。
【符号の説明】
【0045】
100 レジスタ
110 書き込み保安部
112 第1ANDゲート
114 第2ANDゲート
120 保存部
121 フリップ−フロップ
130 読み取り保安部
131 ANDゲート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
書き込み信号、アドレス信号及び書き込み許可信号に応答して、書き込み動作の可否を調節する第1制御信号を出力する書き込み保安部と、
前記第1制御信号に応答して、入力データを書き込んで保存する保存部と、を備え、
前記書き込み許可信号は、
外部から印加される信号であり、前記書き込まれたデータを保護するか否かについての情報を有することを特徴とする保安機能を有するレジスタ。
【請求項2】
前記レジスタは
読み取り許可信号に応答して、前記保存部に保存されたデータを出力する読み取り保安部をさらに備え、
前記読み取り許可信号は、
外部から印加される信号であり、前記保存されたデータの読み取りを許可するか否かについての情報を有する信号であることを特徴とする請求項1に記載の保安機能を有するレジスタ。
【請求項3】
前記書き込み許可信号は、
中央処理装置(CPU)で発生して印加されるか、またはユーザが生成して印加する信号であることを特徴とする請求項1に記載の保安機能を有するレジスタ。
【請求項4】
前記書き込み許可信号及び前記読み取り許可信号は、
中央処理装置(CPU)で発生して印加されるか、またはユーザが生成して印加する信号であることを特徴とする請求項2に記載の保安機能を有するレジスタ。
【請求項5】
前記保存部は、フリップ−フロップで構成され、
前記フリップ−フロップは、データ入力端子に前記書き込み力データが伝送され、クロック端子に前記第1制御信号が印加されることを特徴とする請求項1に記載の保安機能を有するレジスタ。
【請求項6】
前記書き込み保安部は、
前記書き込み信号及び前記アドレス信号を入力し、これを論理積して読み取り選択信号を出力する第1ANDゲートと、
前記読み取り選択信号と前記書き込み許可信号とを入力し、これを論理積して前記第1制御信号を出力する第2ANDゲートと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の保安機能を有するレジスタ。
【請求項7】
前記読み取り保安部は、
前記保存部の出力信号と前記読み取り許可信号とを入力し、これを論理積して出力する第3ANDゲートを備えることを特徴とする請求項2に記載の保安機能を有するレジスタ。
【請求項8】
前記レジスタは、
前記書き込み信号及び前記アドレス信号が何れも活性化レベルで印加されれば、活性化レベルで出力される書き込み選択信号に応答して、1回書き込み調節信号を非活性化状態で出力する1回書き込み調節部をさらに備え、
前記1回書き込み調節信号は、前記書き込み許可信号の入力端子に伝送されることを特徴とする請求項1に記載の保安機能を有するレジスタ。
【請求項9】
前記1回書き込み調節部は、
前記1回書き込み調節信号の反転信号をさらに出力し、
前記1回書き込み調節信号の反転信号は、前記読み取り許可信号の入力端子に伝送されることを特徴とする請求項8に記載の保安機能を有するレジスタ。
【請求項10】
前記1回書き込み調節部は、フリップ−フロップで構成され、
前記フリップ−フロップは、
前記データ入力端子に低い電源電圧が印加され、クロック入力端に前記書き込み選択信号が印加され、データ出力端子は、前記書き込み許可信号の入力端と連結されていることを特徴とする請求項8に記載の保安機能を有するレジスタ。
【請求項11】
前記1回書き込み調節部は、フリップ−フロップで構成され、
前記フリップ−フロップは、
前記データ入力端子に低い電源電圧が印加され、クロック入力端に前記書き込み選択信号が印加され、データ出力端子は、前記書き込み許可信号の入力端と連結され、反転データ出力端子が前記読み取り許可信号の入力端と連結されていることを特徴とする請求項9に記載の保安機能を有するレジスタ。
【請求項12】
前記1回書き込み調節部は、
フリップ−フロップで構成され、
前記フリップ−フロップは、
前記データ入力端子に高い電源電圧が印加され、クロック端子に前記書き込み選択信号が印加され、データ出力端子は、前記読み取り許可信号の入力端と連結されていることを特徴とする請求項8に記載の保安機能を有するレジスタ。
【請求項13】
前記1回書き込み調節部は、
フリップ−フロップで構成され、
前記フリップ−フロップは、
前記データ入力端子に高い電源電圧が印加され、クロック端子に前記書き込み選択信号が印加され、データ出力端子は、前記読み取り許可信号の入力端と連結され、反転データ出力端子が前記書き込み許可信号の入力端と連結されていることを特徴とする請求項9に記載の保安機能を有するレジスタ。
【請求項14】
前記レジスタにおいて、
前記書き込み保安部は、
前記書き込み信号及び前記アドレス信号を入力し、これを論理積して書き込み選択信号を出力する第1ANDゲートと、
前記書き込み選択信号と前記書き込み許可信号とを入力し、これを論理積して前記第1制御信号を出力する第2ANDゲートと、を備え、
前記保存部は、
データ入力端子に前記書き込み力データを伝送され、クロック端子に前記第1制御信号を伝送されるフリップ−フロップで構成され、
前記読み取り保安部は、
前記フリップ−フロップの出力信号及び前記読み取り許可信号を入力し、これを論理積して出力する第3ANDゲートを備えることを特徴とする請求項2に記載の保安機能を有するレジスタ。
【請求項15】
CPUと、
多数のレジスタセルを含むレジスタアレイ部と、
前記CPUまたは外部から印加される保安要請に応答して、入力データの前記レジスタセルへの書き込みを許可する書き込み許可信号を出力する保安制御部と、
前記CPU、前記レジスタアレイ部、または前記保安制御部間の信号伝送を可能にするデータバスと、を備え、
前記多数のレジスタセルのうち一部または全部は、それぞれ書き込み信号、アドレス信号及び前記書き込み許可信号に応答して、書き込み動作の可否を調節する第1制御信号を出力する書き込み保安部と、
前記第1制御信号に応答して、前記書き込み力データを書き込んで保存する保存部と、を備え、
前記書き込み許可信号は、
前記書き込まれたデータを保護するか否かについての情報を有する信号であることを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項16】
前記保安制御部は、
前記CPUまたは外部から印加される保安要請に応答して、前記レジスタセルに保存されたデータへの読み取りを許可する読み取り許可信号をさらに出力し、
前記多数のレジスタセルのうち一部または全部は、それぞれ前記読み取り許可信号に応答して、前記保存されたデータの出力を調節する読み取り保安部をさらに備え、
前記読み取り許可信号は、
前記保存されたデータを読み取るか否かについての情報を有する信号であることを特徴とする請求項15に記載のコンピュータシステム。
【請求項17】
前記保存部は、フリップ−フロップで構成され、
前記フリップ−フロップは、データ入力端子に前記書き込み力データを伝送され、クロック入力端子に前記第1制御信号を印加されることを特徴とする請求項16に記載のコンピュータシステム。
【請求項18】
前記書き込み保安部は、
前記書き込み信号及び前記アドレス信号を入力し、これを論理積して書き込み選択信号を出力する第1ANDゲートと、
前記書き込み選択信号と前記書き込み許可信号とを入力し、これを論理積して前記第1制御信号を出力する第2ANDゲートと、を備え、
前記読み取り保安部は、
前記保存部の出力信号と前記読み取り許可信号とを入力し、これを論理積して出力する第3ANDゲートを備えることを特徴とする請求項16に記載のコンピュータシステム。
【請求項19】
前記多数のレジスタセルのうち一部または全部は、それぞれ前記書き込み信号及び前記アドレス信号が何れも活性化レベルで印加されれば、活性化レベルで出力される書き込み選択信号に応答して、1回書き込み調節信号を非活性化状態で出力する1回書き込み調節部をさらに備え、
前記1回書き込み調節信号は、前記書き込み許可信号入力端に伝送されることを特徴とする請求項15に記載のコンピュータシステム。
【請求項20】
前記多数のレジスタセルのうち一部または全部は、それぞれ前記書き込み信号及び前記アドレス信号が何れも活性化レベルで印加されれば、活性化レベルで出力される書き込み選択信号に応答して、1回書き込み調節信号を非活性化状態で出力する1回書き込み調節部をさらに備え、
前記1回書き込み調節信号は、前記書き込み許可信号の入力端に伝送され、
前記1回書き込み調節信号の反転信号は、前記読み取り許可信号の入力端に伝送されることを特徴とする請求項16に記載のコンピュータシステム。
【請求項21】
CPUと、
多数のレジスタセルを備えるレジスタアレイ及び保安信号発生部を備えるレジスタアレイブロックと、
前記CPU、及び前記レジスタアレイブロック間の信号伝送を可能にするデータバスと、を備え、
前記保安信号発生部は、
前記CPUまたは外部から印加される保安要請に応答して、入力データの前記レジスタセルへの書き込みを許可する書き込み許可信号を出力し、
前記多数のレジスタセルのうち一部または全部は、それぞれ書き込み信号、アドレス信号及び前記書き込み許可信号に応答して、書き込み動作の可否を調節する第1制御信号を出力する書き込み保安部と、
前記第1制御信号に応答して、前記書き込み力データを書き込んで保存する保存部と、を備え、
前記書き込み許可信号は、
前記書き込まれたデータを保護するか否かについての情報を有する信号であることを特徴とするコンピュータシステム。
【請求項22】
前記保安信号発生部は、
前記CPUまたは外部から印加される保安要請に応答して、前記レジスタセルに保存されたデータへの読み取りを許可する読み取り許可信号をさらに出力し、
前記多数のレジスタセルのうち一部または全部は、それぞれ前記読み取り許可信号に応答して、前記保存されたデータの出力を調節する読み取り保安部をさらに備え、
前記読み取り許可信号は、
前記保存されたデータを読み取るか否かについての情報を有する信号であることを特徴とする請求項21に記載のコンピュータシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【公開番号】特開2009−20880(P2009−20880A)
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−174661(P2008−174661)
【出願日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG ELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do 442−742(KR)
【Fターム(参考)】