説明

保持およびフィードバック特徴を有する透析コネクタ

嵌合される2つの医療流体コネクタの組み立ての間の、聴覚の、視覚のおよび/または触知可能なフィードバック、ならびに保持力を提供する装置および方法が提供される。本発明は、第1の管腔を規定する第1のコネクタと、第2の管腔を規定する第2のコネクタとを含む。第1および第2のコネクタは共にねじ結合されて、第1および第2のコネクタが係合した後、第1の管腔がはじめに流動的に第2の管腔とコミュニケートすることを可能にする。第1のコネクタは、第1の係合する部材を規定し、第2のコネクタは第2の係合するコネクタを規定し、係合する部材は嵌合されて、(i)第1および第2のコネクタの嵌合が、少なくとも実質的に完成したことを示すフィードバックと(ii)第1および第2のコネクタを共に保持する傾向のある保持力とを提供する。密封された消毒剤を解放する改善された装置も提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権主張)
本出願は、「Dialysis Connector And Cap Having An Integral Disinfectant」と題し、その全体的内容が参考として本明細書によって援用され、かつ依頼されている、2002年2月11日出願の米国特許本出願第10/074,532号の一部継続出願である。
【0002】
本発明は一般に、医学的治療に関する。さらに詳細には、本発明は医学的治療、例えば腹膜透析(「PD」)において使用されるための医療コネクタに関する。
【背景技術】
【0003】
病気、障害または他の原因のために、人の腎臓の機能は機能しないことがあり得る。任意の原因での腎臓機能停止において、いくつかの生理学的な障害がある。水、鉱物および毎日の新陳代謝負荷の排泄のバランスはもはや、腎臓機能停止においては、可能ではない。腎臓機能停止の間において、窒素新陳代謝の有毒な最終生成物(尿素、クレアチニン、尿酸およびその他)が血液および組織に蓄積し得る。
【0004】
腎臓機能停止および低下した腎臓機能は、透析によって治療されている。透析は、通常に機能する腎臓によって除去されたであろう老廃物、毒素および過度の水を身体から除去する。腎臓機能に代わる透析治療は、多くの人々にとって危急である。なぜならば、治療は救命であるからである。機能しない腎臓を有する人は、少なくとも腎臓のろ過機能を置き換えずには生き続けることはできない。
【0005】
PDは、患者の腹膜腔の中に注入される透析溶液または透析液を使用する。透析液は、腹膜腔内の患者の腹膜と接触する。老廃物、毒素および過度の水は、患者の血流から腹膜を通り、透析液の中に入る。血流から透析液の中への老廃物、毒素および水の移送は拡散および浸透性によって起きる。なぜならば、腹膜を横切って浸透性変化率が存在するからである。使用された透析液は、患者の腹膜腔から排水され、患者から老廃物、毒素および水を除去する。新しい透析液が使用された透析液と置き換わり、プロセスは繰り返される。
【0006】
透析治療中、透析流体交換は一般的に、腹膜腔から使用された透析流体を排水すること、および腹膜腔を新鮮な透析液で満たすことを含む。腹膜腔から排水され、かつ腹膜腔に補給される透析溶液の量または容積を把握することは、正しい透析治療にとって重要である。大人の腹膜腔から排水され、かつ大人の腹膜腔に補給される透析溶液の通常の量は、おおよそ2〜3リットルであり得る。透析液流体交換は、手動で、普通患者によって実行され、または自動透析機械によって自動的に実行されている。
【0007】
持続的外来腹膜透析法(「CAPD」)として公知の手動PD技術において、カテーテルが患者の腹膜腔内に挿入される。透析溶液(「透析液」)が、カテーテルを介して、患者の腹膜腔の中に導入される。通常、透析液の容器は、コネクタに接続し、コネクタはカテーテルに結合する。透析液を腹膜腔の中に流れ込ませ始めるためには、容器をコネクタに接続しているチューブの締め具が緩められるか、またはバルブが開かれる。多くの場合において、容器は患者から垂直に上に位置し、重力で腹膜腔の中に供給される。
【0008】
自動腹膜透析技術(「APD」)において、透析機械は、1つ以上の流体ポンプを使用して、透析液交換を実行する。排水モード中、ポンプは、使用された透析流体を腹膜腔から汲み出し、かつ充填モード中には、透析液を腔の中に汲み入れる。
【0009】
いずれのPD技術においても、透析液が患者に到達すると、尿素、有毒老廃物などの透析が、透析液と腹膜の血管を流れる血液との間で行われるが、腹膜は腹膜腔のライニング(lining)である。透析液は、腹膜腔に数時間残る。その後、血液からの拡散された分解生成物を運搬する透析液は、腹膜腔から除去される。CAPDにおいて、使用した透析液を除去するための1つの方法は、身体の外の透析液容器を下げ、透析液を容器の中に排水させることである。
【0010】
使用された容器は切り離されて、廃棄され、透析液の新しい容器が取り付けられ、プロセスが繰り返される。このプロセスは、数回繰り返されるか、または継続的に繰り返される。多くの患者はPD(CAPDまたはAPD)手続きを自ら実行するので、透析液容器をカテーテルに接続するコネクタは、使いやすく、かつ安全な接続を提供することが重要である。
【0011】
PDに対して頻繁に起こる問題は、繰り返される切り離しおよび再取付けがあるので、起きやすい腹膜の炎症すなわち腹膜炎である。ごく少数であっても微生物が、カテーテルに入ることを許す態様で、腹膜のカテーテルと透析液容器とコミュニケートするコネクタとの間で接続がなされる場合に腹膜炎は起きる。微生物は、腹膜腔に流し込まれる。腹膜炎は、接続をしたりはずしたりする際に細心の注意が払われても起こり得る。腹膜炎は痛みを伴い得、腹膜の水圧式の浸透性を一時的に減少させ、腎臓治療がうまく行かなくなる。
【0012】
腹膜炎を防ぐ方法は、接続が行われる前に、コネクタおよび透析液容器と接続するチューブを完全に洗浄することを含む。例えば、コネクタは、ポビドンヨード、ベタジンまたは他のタイプの消毒剤に浸され得る。しかしながら、これらの方法はあたりを汚し、時間がかかり、手間がかかり、一貫性がなく、確実に効果的な結果を達成するために過剰に陥り得る。別の用心として、病院職員は、起こり得るバクテリアの腹膜への侵入を防ぎ、これから防御するために、通常殺菌ゴム手袋をはめる。しかしながら、例えば手袋の切れ目または他の同様な状態のために、汚染の拡大がやはり起こり得る。
【0013】
従って、腹膜腔内にあるカテーテルと一連の透析液容器との間でなされ、かつはずされなければならない頻繁な接続により、CAPDおよびAPDを実行する際に使用されるコネクタの殺菌を確実にする必要性が生じた。接続は、透析中に緩んだり、または切り離されたりすることがないほどに実質的に十分である必要がある。しかしながら、体力および手の器用さの衰えた患者が、比較的容易にコネクタを係合したり、係合をはずしたりできる必要がある。
【0014】
従って、病院および患者の家庭両方でのCAPDおよびAPDを含んで、PDを実行するための単純かつ効果的な方法および装置を提供する必要性が引き続き存在する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、透析液容器、および患者の腹膜腔の中に挿入されるカテーテルに簡単にかつ容易に取り付け可能なコネクタおよびキャップに関する。コネクタおよびキャップは、例えば使用中の取り扱いのために腹膜腔内における感染の可能性を最少にしながら、容器と腹膜腔との間で透析液が容易に輸送されることを可能にする。
【0016】
この目的のために、本発明の一実施形態において、コネクタはキャップを取り囲むシェルを含む。キャップはスリット隔壁を収納する。キャップは、内部容器内に密封された消毒剤も含む。一実施形態におけるシールは、クロスリンクされた弾性物質のシール、例えばシリコンシールである。一実施形態において、消毒剤は、ポビドンヨードまたはPVP−Iを含む。コネクタはまた、最初に組み合わされて、シェル/キャップ組み立てを取り囲み、かつ使用前に細菌感染に対する障壁を提供するチッププロテクタを含む。
【0017】
本発明の別の実施形態において、取り外し可能な流体経路を作るコネクタにおいて使用されるためのキャップが提供される。キャップは、流体の流れ通路および消毒剤容器を規定する本体を含む。容器は、消毒剤を収納する。シールが、本体内に配置される。シールは、シールと容器との間に、消毒剤を密封する。
【0018】
一実施形態において、本体は、流体コミュニケーション部材を受け取る開口部を規定する。流体コミュニケーション部材は、本体が部材を受け取るとき、シールを動かすことができる。
【0019】
一実施形態において、消毒剤は、シールが動かされるとき、流体コミュニケーション部材の外壁と本体の内壁との間で拡散する。
【0020】
一実施形態において、本体は外側ねじを規定する。
【0021】
一実施形態において、外側ねじは、シェルの相手ねじと係合し、シェルが本体に関して移動することを可能にする。シェルを移動させると、本体の密封された端が貫通される。
【0022】
一実施形態において、本体は内部ねじを規定する。
【0023】
一実施形態において、内部ねじは、流体コミュニケーション部材の相手ねじと係合し、部材が本体に関して移動することを可能にする。部材を移動させると、シールが動かされる。
【0024】
一実施形態において、シールは可動である。
【0025】
一実施形態において、本体は、流体の流れ通路を規定するチューブ部分を含む。消毒剤容器は、チューブ部分の周りにある。
【0026】
一実施形態において、通路の一部分は、チューブの周りを密封するように変形する部材を収納するための大きさとされる。
【0027】
一実施形態において、チューブが部材から除去されるとき、部材は自動的に閉じる。
【0028】
本発明のさらに別の実施形態において、取り外し可能な流体経路を作るためのコネクタが提供されている。コネクタは、流体の流れ通路を規定するキャップを含む。キャップは、消毒剤の一定量、例えばその継続的な量を密封する。シェルは可動的にキャップと係合する。シェルは流体コミュニケーション部材を含む。流体コミュニケーション部材は、キャップの密封された端を貫通することができ、かつシェルがキャップに関して動くとき、流体流れ通路と流動的にコミュニケートすることができる。
【0029】
一実施形態において、消毒剤は、ポビドンヨードを含む。
【0030】
一実施形態において、コネクタは、シェルと係合するチッププロテクタを含む。
【0031】
一実施形態において、シェルは、透析液容器の方に通じる流体ラインに取り付けられ、かつキャップは患者の方に通じる流体ラインに取り付けられる。
【0032】
一実施形態において、キャップの密封された端は、スプリット隔壁を含む。
【0033】
一実施形態において、コネクタは、流体の流れ通路の周りで消毒剤を密封する弾性物質のシールを含む。
【0034】
本発明のさらに別の実施形態において、透析液ラインの無菌接続を提供するための方法が提供されている。上記方法は、通路を有し、消毒剤を収納するシール維持するキャップを提供することを含む。第1の部材は、キャップの第1の端に接続する。第1の部材は、第1の透析液ラインと流動的にコミュニケートする。第2の部材は、キャップの第2の端と接続することにより、シールおよび消毒剤を移動させる。第2の部材は、第2の透析液ラインと流動的にコミュニケートする。
【0035】
一実施形態において、第1の部材を接続することは、第1の部材を動かすことにより、キャップの密封された端を貫通することを含み、これによって、第1の部材は第2の部材との流動的なコミュニケーション状態に置かれる。
【0036】
一実施形態において、第1の部材が密封された端を貫くとき、キャップの密封された端は、第1の部材の周りを密封する。
【0037】
一実施形態において、第1の部材がキャップから除去されるとき、キャップの密封された端は、再密封する。
【0038】
一実施形態において、シールを破ることは、第2の部材をキャップにねじ込み、かつシールに圧力を及ぼすことを含む。
【0039】
一実施形態において、第2の部材を接続することは、キャップと第2の部材との間の消毒剤を移動させることを含む。
【0040】
一実施形態において、上記方法は、シールが移動されたあと、キャップと第2の部材との間の消毒剤を維持することをさらに含む。
【0041】
一実施形態において、上記方法は、第1の部材をキャップから除去することにより、キャップと第2の部材との間の無菌の接続が維持されることを含む。
【0042】
一実施形態において、上記方法は、チッププロテクタを除去し、チッププロテクタの代わりに第2の部材を接続することを含む。
【0043】
本発明のさらに別の実施形態において、PDを提供するための方法が提供されている。上記方法は、透析液容器と流体コミュニケーションする第1の部材と、患者の腹膜腔と流体コミュニケーションする第2の部材と、密封された第1の端と、第2の端と、通路を有し、かつ消毒剤を収納するシールを維持するキャップとを提供するステップ;第1の部材をキャップの密封された第1の端に接続するステップ;第2の部材をキャップの第2の端に接続することにより、シールおよび消毒剤を移動させ、それによって、第1の部材にキャップの密封された第1の端を貫通させるステップ;腹膜腔を、新鮮な透析流動体の一定量で満たすステップ;および第1の部材を除去し、自動的にキャップの第1の端を再密封するステップを含む。
【0044】
一実施形態において、方法は、新鮮な透析流体で腹膜腔を満たす前に、使用した透析流体の一定量を腹膜腔から除去することを含む。
【0045】
一実施形態において、方法は、別の第1の部材を第1の端に接続し、腹膜腔から使用した透析流体を除去して、新鮮な透析流体で腹膜腔を再び満たすことを含む。
【0046】
異なる実施形態において、充填および除去ステップは、手動でまたは自動的に実行される。
【0047】
上記された様々な実施形態のうちの任意のものにおいて、消毒剤を移動させるためにシールを動かす移送セットまたは部材の端は、シールがあまりにも困難でなく提供および維持されるように、シールを容易に破りまたは動かすように輪郭が取られている。シールは、蒸気または他のタイプの殺菌技術の極端な条件のもとで消毒剤を保持するように構成されているが、シールは必要なときは、消毒剤を移動させるために簡単に破れもする。一実施形態において、シールを動かしかつ破る移送セット端または部材は、消毒剤を十分に移動させるためにシールを十分に動かすのに必要な力が、減少するように輪郭が取られている。また、シールが移送セットの端、または部材に接着する傾向は減少する。
【0048】
上記された様々な実施形態のうちの任意のものにおいて、(例えば、透析補給から続く)透析コネクタのシェル、および(患者から続く)移送セットの一部は、嵌合を保持する特徴、および触知可能フィードバック特徴を有し得る。そのような特徴は、コネクタおよび移送セットは十分に固く締められ、しかし過度に固く締められないことを確実にすることに役立つ。上記特徴は、聴覚の、視覚のおよび/または触知可能なフィードバックも患者に提供することによって、患者は、いつ透析液コネクタを移送セットに接続する試みを止めるのが安全かを知る。
【0049】
一実施形態において、コネクタのシェルは、移送セットのリブまたはリング上に配置された複数のランプと嵌合する歯を含む。ランプは、あるいは、リブまたは他の形状をした突出であり、これは、コネクタおよび移送セットが嵌合されたとき、患者に異なる触知可能なフィードバックを提供する。比較的少ないランプがあり得るか、または、移送セットは、互いに十分に近接して間隔を置いて、透析液コネクタと患者の移送セットとの間にラチェット状のフィットを形成する比較的多数のランプまたは突出を含み得る。別の実施形態において、シェルは、リングまたは移送セットのリブから突出するバンプ上にねじ込まれる雌アンダーカットを含み得る。
【0050】
さらなる代替の実施形態において、透析液コネクタまたは移送セットが、Oリングまたはガスケットで提供されている。Oリングまたはガスケットは、多くの異なる断面のうちの1つを有し得、コネクタのシェルと移送セットとの間で、軸方向にまたは半径方向に密封され得る。あるいは、移送セットは、コネクタが移送セット上にねじ結合されるとき、摩擦力を増す片持ち梁または突出で提供される。さらに、透析液コネクタのシェルは、コネクタおよび移送セットが十分に嵌合されたとき、移送セットの一部分にスナップフィットする1つ以上のアームまたはスナップフィット延長で提供され得る。
【0051】
従って、次に使用するためのカテーテルを密封する追加的なキャップの使用および取り扱いの必要性をなくす透析コネクタを提供することが本発明の利点である。
【0052】
さらに、本発明の利点は、腹膜炎の可能性を減じる透析コネクタを提供することである。
【0053】
本発明の別の利点は、使用後カテーテルセットに取り付けられたまま残る透析キャップを提供することである。
【0054】
本発明のさらなる別の利点は、コネクタと、透析液容器と結合するシェルからキャップを除去する際、自動的に再密封する隔壁を有する、コネクタのためのキャップとを提供することである。
【0055】
本発明のさらなる特徴は、取り外し可能な、かつ再密封可能なキャップと関連して、密封された消毒剤を使用する透析コネクタを提供することであり、これは、透析治療中に、カテーテル移送セットへの、従って患者への細菌感染の広がりを効果的に最小にする。
【0056】
本発明のさらに別の利点は、消毒剤を含み、チッププロテクタが除去されるとき消毒剤をこぼさない、CAPDおよびAPDを含んでPDにおける使用のためのキャップを提供することである。
【0057】
本発明のさらなる利点は、消毒剤の継続的な量を含み、消毒剤を保持するための吸収性の材料を必要としない、CAPDおよびAPDにおける使用のためのキャップを提供することである。
【0058】
さらに、本発明の利点は、カテーテルセットの挿入の前に、防護シェル内に取り囲まれた再密封可能なキャップを提供することである。
【0059】
さらに、嵌合されたとき、視覚的な、音声的なおよび/または触知可能なフィードバックを患者に十分に提供する透析コネクタおよび患者移送セットを提供することが、本発明の利点である。
【0060】
可動部材が十分にシールを動かすために提供する必要のある力の量を減じ、シールが動かされた部材に接着する可能性を減じる消毒剤シールと可動部材との境界面を提供することが、本発明のさらなる利点である。
【0061】
追加的に、キャップおよび移送セットのねじを越えて動く密封された消毒剤を有する再密封可能なキャップを提供することが、本発明の利点である。
【0062】
本発明の追加的な特徴および利点が、次の本発明の詳細な説明および図面に記述され、かつこれから明らかであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0063】
(発明の詳細な説明)
(消毒剤を有する医療流体コネクタ)
本発明は、例えばPDのためのような、第1の長さの配管または他の導管と、第2の長さの配管または他の導管との接続のような接続を必要とする任意のシステムのための消毒剤を含むコネクタおよびそのためのキャップを提供する。本発明は、ユーザ/患者のために消毒剤を導入する安全かつ容易な接続および方法を提供する。上記コネクタおよびそのためのキャップは、あたりを汚すことがなく、その中に含まれた消毒剤をこぼさないようにするための特別な取り扱いを、ユーザ/患者に実行させない。
【0064】
本発明に対する方法および装置は、持続的外来腹膜透析法(「CAPD」)および自動腹膜透析法(「APD」)を実行するために使用され得、本明細書には腹膜透析法(「PD」)として総称される。しかしながら、コネクタおよびキャップおよび同左を使用する方法は、さまざまな他の適用に、特に、医療流体を患者の体内に挿入する用途に使用され得る。
【0065】
ここで図を参照して、特に図1A〜1Cを参照して、本発明のコネクタ10が図示されている。図1Aは、コネクタ10は、キャップ12を含むことを示している。一般的に、キャップ12を含んで、本発明のコンポーネントはプラスチック材料、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリスチレン、PVC、さまざまなプラスチックのブレンドもしくは任意の他のプラスチック、または洗浄されかつ殺菌されもしくは実質的に殺菌されることのできる合成材料で作られている。以下に示されるように、コネクタ10の特定のコンポーネントは他のコンポーネントに対して密封する。これら密封コンポーネントは一般的に、圧縮可能な材料、例えば圧縮可能なゴム、例えばシリコンなどで作られている。
【0066】
コネクタ10のコンポーネントは、プラスチックまたはゴム部品を生成する任意の公知の方法、例えば射出成形プロセスのような成形プロセスを介して所望の形状に構成され得る。あるいは、圧縮可能なまたはゴム性の部品は、圧縮可能なまたはゴム材料のより大きな一片から切り取り/またはスタンプされ得る。代替の実施形態において、コンポーネントのうちの1つ以上、すなわちプラスチックコンポーネントが、代わりに、金属から、例えばステンレススチールまたはアルミニュームのような非腐食性金属から構成され得、同上を形成またはスタンプする任意の公知の方法を介して形成され得る。
【0067】
キャップ12は、射出成形されまたはブロウ成形モールドされて所望の形状を規定する本体14を含む。図1Aは、コネクタ10およびキャップ12の一実施形態を示すけれども、キャップ12の本体14は、様々に異なる形状およびサイズで作られ得ることにより、患者に医療的流体を導入する様々なシステムと嵌合かつ/または作用する。様々なシステムが、他のメーカまたは本発明の譲受人によって提供され得る。一実施形態において、本体14は、次のコンポーネントまたは特徴を規定する。
【0068】
本体14は少なくとも1つの容器16を規定する。容器16は、密封可能な側を除いた空所を取り囲むウエル(well)または他の液体を含有する形である。本体14は、様々に異なる容器16を規定し得る;しかしながら、図1Aは、本体14が単一の容器16を規定する実施形態を示す。シール18は容器16を囲むかまたは蓋で覆う。実施形態のシール18は、シリコンから作られた、クロスリンクされた弾性物質のシールである。あるいは、シールは任意の他のタイプのゴムまたは圧縮可能な材料、例えばネオプレン、ビニール、ビトン、ブナ−n、ブチル基、EPDM、ラテックスなどから作られ得る。
【0069】
シール18は、頑丈なまたはスポンジゴムから作られ得る。一実施形態において、シール18は透明であり得ることにより、ユーザまたは患者は、シールと容器16との間に収納された消毒剤20を見得る。一実施形態において、シール18は、消毒剤で被覆され、または満たされ、消毒剤は、コネクタ10をさらに消毒するように作用する。
【0070】
一実施形態において、シール18は、容器16の壁を圧し、その結果、たとえシール18が下向きになるようにコネクタ10のキャップ12が回されるとしても、かつ患者またはユーザが動かし、操作し、振りまたは他の方法で消毒剤20を容器16内で動かしても、任意の適切な形および/または方法で容器16内に存在する消毒剤20は、最初は逃れられない。
【0071】
一実施形態において、シール18は容器16の壁内で圧縮されて移動可能となることにより、シール18は、容器16の端の方へ動き得る。シール18を移動させる方法は、図3〜図7との関係で以下に詳細に述べられている。代替の実施形態において、シール18は、薄くまたは別の場合は壊れやすく、例えば、薄いプラスチックまたは金属被覆プラスチックシートから構成されている。シートは、患者またはユーザがシートに圧力を適用するとき裂けるように設計され、消毒剤はシール18の裂けたシートから流れ出す。上記代替の実施形態において、シール18は、容器16の壁を圧しない;むしろ、適切な接着剤が使用されて、容器16にシール18を固定するか、またはシール18は、公知の熱収縮もしくは加熱プロセスを介して、容器16に接着され得る。
【0072】
消毒剤20は、プラスチック、ゴム、金属、もしくは他の同様な材料を殺菌または実質的に殺菌し得る消毒剤の任意の適切なタイプ、形状および/または量に適合可能である。一実施形態において、消毒剤20はポビドンヨードで構成されている。ポビドンヨードは、任意の適切な形式および/またはその量で提供され得ることは理解されるべきである。一実施形態において、ポビドンヨードゲルは、ガンマ放射、蒸気殺菌および/またはエチレン酸化物を受けたことがあり得る。
【0073】
別の実施形態において、消毒剤はヨードを含む殺菌剤であるか、またはヨードを含む殺菌剤を含み得る。さらなる実施形態において、消毒剤は、ガンマ放射および/または蒸気殺菌を受けるかまたは受け得るポビドンヨード(ゲル形式ではなく)を使用するかまたは含む。さらに別の実施形態において、消毒剤は、ベタジンであるかまたはベタジンを含む。本発明の消毒剤20は、あるいは、当業者に公知の、任意の所望の消毒剤であり得ることは理解されるべきである。
【0074】
キャップ12の本体14は一実施形態において、内部ねじ22および外部ねじ24も規定する。図示の実施形態において、内部ねじ22および外部ねじ24は、キャップ12の同じ端にある。内部および外部ねじの目的は、以下に示される。しかしながら、内部ねじ22と外部ねじ24との間の相対的な関係は、本発明の動作には重要ではないことに留意することは重要である。一般的に、キャップ12の本体14は第1の部材が、ねじのセットのうちの1つを介して本体14の中心軸に沿って動くことを可能にする。キャップ12の本体14は、第2の部材が、本体14の中心軸に沿って動くことも可能にする。どの部材が内部ねじ22と係合することによって動くか、およびどの部材が外部ねじ24と係合することによって他の方向に動くかは重要ではない。本発明の重要な局面はむしろ、2つの個別の部材が、キャップ12の本体14に対して内方向および外方向に動き得ることである。
【0075】
内部ねじ22と外部ねじ24は、本発明のインプリメンタによって望まれる任意のねじピッチを有し得る。図示の実施形態において、外部ねじ24は、わずかなテーパ、例えば約1度でのテーパが施されている。代替の実施形態において、ねじは、例えば、親ねじまたはボールねじにおけるようにストレートである。図示の実施形態におけるように、外部ねじ24は、1つの部材が、別の部材に対して移動することを可能にし、上記部材は、結局底に達するかまたは外部ねじ24に関して制限された移動範囲を有する。同様に、内部ねじ22は、部材が自由に回転して本体14に入るかもしくは出るかすることを可能にするストレートなねじであり得るか、または内部ねじ22はテーパが施されることにより、上記部材は本体14の中に挿入されるとき底に達し得る。
【0076】
本体14は、医療流体、例えば透析液がキャップ12の一端から別の端に動くことを可能にする通路26を規定する。通路26は、あるいは、内部ねじ22によって規定される開口部であり得て、図1Aにおいて通路26として図示されている縮小された配管部品を含む必要はない。しかしながら、通路26は、透析液容器および患者の腹膜腔から透析液を往復搬送するチューブまたはカテーテルとほぼ同じ内径を有するような大きさとされる。
【0077】
図示の実施形態において、本体14は、内部および外部ねじ22、24と相対する端に筐体28を規定する。筐体28は、隔壁30を保持するような大きさとされる。筐体28は、隔壁30に対してスエージ加工されるか、またはそうでない場合は隔壁30をぴったりと保持する。隔壁30は、本体14に対していずれの軸方向にも動き得ない。本体14は、筐体28の内径よりも小さな内径を有する端壁32を規定し、筐体28は、圧縮可能な隔壁30をあるべき場所に保持することもする。隔壁30を筐体28内に保持するために、適切な接着剤も使用され得る。
【0078】
一実施形態において、隔壁30は、本体14およびコネクタ10が一般に、シリンダ状であるように、シリンダ状である。しかしながら、隔壁30、本体14、およびコネクタ10はそれぞれ、代替の形状、例えば正方形または長方形を有し得る。
【0079】
実施形態における隔壁30は、圧縮可能なまたはゴムの材料で作られている。隔壁は、上に列挙されたゴムのうちの任意のものを含んで、任意のタイプのゴムから作られ得る。当技術で周知のように、隔壁30は、チューブまたは他のタイプの流体コミュニケーション部材が、隔壁30の裏壁34を通ることを可能にするスリット(図示されず)を規定する。図示の実施形態における隔壁30は一般に、裏壁34および裏壁34から延びるシリンダ状のサイドウォール35を有する、キャップもしくはナット型のゴムまたは別の場合は圧縮可能な部品を規定する。一実施形態における、ナット型のまたはキャップ形状の隔壁は、一部品として作られ、スリットは裏壁34に作られる。チューブまたは流体コミュニケーション部材は挿入されて、隔壁30によって規定された空洞室内にあり、ある点において、裏壁34を通ることができる。
【0080】
図示の実施形態において、コネクタ10は、本体14の外部ねじ24は、シェル36の内部ねじと嵌合するように構成される。シェル36は、プラスチックまたは金属部品であり、キャップ12の本体14と同じ材料であり得る。シェル36は、本体14の外部ねじ24と嵌合する内部ねじ38を規定する。シェル36は従って、本体14の周囲で時計回りのまたは時計逆まわりの方向に回転することによって本体14に対して、いずれの軸方向にも移動する。
【0081】
シェル36は、チューブまたはポート40を規定し、チューブまたはポート40は、一実施形態においては、例えば射出成形またはブロウ成形プロセスを介して、シェル36と一体に形成される。チューブ40は、本体14の端壁32によって規定された開口部を通って、シェル36によって規定された空洞の中に内側に、かつキャップ12の本体14の中に延びる。チューブ40は、隔壁30によって規定された空洞の中にも挿入される。シェル36が、本体14の外部ねじ24のまわりをパッキング位置まで回転したとき、チューブ40の端41は、隔壁30の裏壁34に接するかまたは直接に隣接する。例えば、チューブ40の端41と隔壁30の裏壁34との間には、約0.010in(0.25mm)の間隙があり得る。
【0082】
チューブまたはポート40は、シェル36から外側にも延びる。チューブまたはポート40は、透析液容器、または本発明のコネクタ10を介して移送される医療流体を収納する容器へと通じるチューブ(図示されず)に密封的に接続する。一実施形態において、透析液バッグへと接続するチューブはポート40上に圧着するか、または密封的にフィットすることにより、透析液は、透析液容器に通じる柔軟性のあるチューブとポート40との境界面から漏れない。透析液バッグのチューブはまた、溶剤結合を介してポート40に接続し得る。
【0083】
透析液は一般的に、自重のもとで、透析液容器から、および透析液容器へ移送され、一般的に、流れを駆動するための外部的ポンプまたは圧力システムを必要としないことは理解されるべきである。従って、流体は、実質的な圧力を受けず、ポート40に必要とされる密封は達成するのにむずかしくはない。代替の実施形態において、ホースの締め具、または解除可能に締め付け可能なデバイスの他のタイプは、透析液バッグへ通じる柔軟性のチューブとポート40との間に作られた密封を補強するために使用され得る。そのような境界面は、容易に作られ、患者またはユーザに、過度な力の量を有することをまたは極端に複雑な操作をすることを要求しない。
【0084】
チッププロテクタ42はシェル36の上にフィットし、同時に本体14の内部ねじ22によって規定される内部空洞の中にフィットする。チッププロテクタ42は、一実施形態において、上述されたプラスチック材料のうちの任意のもので作られる。チッププロテクタ42は、ユーザまたは患者が、コネクタ10の使用を開始するためにチッププロテクタ42をシェル36から除去することを可能にするリングまたは取手44を規定する。つまり、コネクタ10は、最初は、チッププロテクタ42と組み合わされている。ユーザまたは患者がチッププロテクタ42を最初に使うとき、ユーザまたは患者は、チッププロテクタを除去し、それを廃棄する。
【0085】
チッププロテクタ42は、使用前コネクタ10を保護するに際して、多くの目的に資する。チッププロテクタ42は、細菌に対する障壁を提供する。チッププロテクタ42は、バクテリアおよび他の有害な空中を運ばれる病原体が、使用前にキャップ12の本体14に入り込むことを許さない。キャップ12を、相手コネクタ(図2〜図7の相手コネクタ60を参照)に取り付ける直前に、患者またはオペレータはチッププロテクタ42を除去する。このようにして、キャップ12の本体14の内側は、きわめて短時間に外気に晒されるだけである。
【0086】
一実施形態において、例えば、コネクタ10が、CAPDのために使用されるべきとき、チッププロテクタ42は、本体14に対して適切な距離にシェル36をセットすることにより、コネクタ10を組み合わせる。つまり、チッププロテクタ42は、シェル36のチューブ40の端41を、隔壁30の裏壁34に直接隣接して設定することに役立つ。
【0087】
使用前に、チューブ40は、隔壁30の裏壁34におけるスリット(図示されず)に挿入されないし、またスリットを開かない。しかしながら、2つの理由で、コネクタ10を組み合わせる際、チューブまたはポート40の端を、隔壁30の裏壁34からあまりにも遠く離さない方が望ましい。第1に、コネクタ10はできるだけ狭いスペースで組み合わせるほうが望ましい。コネクタ10は、端41が、裏壁34から離れるように組み合わされた場合、コネクタ10は必要以上に軸方向に長くなる。第2に、コネクタ10の使用を開始するために、ユーザまたは患者に、隔壁30の裏壁34のスリットを貫通してチューブ40を挿入するために必要である以上にシェル36を回転させないようにすることが望ましい。
【0088】
図1Aおよび図1Bは、チッププロテクタ42が、一実施形態において、シェル36の内部ねじ38の一部を係合するねじ46を規定することを示している。シェル36は、チッププロテクタ42のなかにねじ込まれるだけで、そのあとシェル36は、チッププロテクタ42によって規定されたシリンダ48の底に達する。図1Bは、一実施形態において、ねじ38を規定するシェル36の部分の端で、シェル36の外側がテーパ35を含むことを示している。チッププロテクタ42がシェル36の中にねじ込まれるとき、テーパ35はますますシリンダ48の内側を圧する。一実施形態において、チッププロテクタ42のシリンダ48は、シェル36のテーパ35とチッププロテクタ42との間の係合を容易にする段差部分47を規定する。
【0089】
従って、コネクタ10が組み合わされるとき、シェル36が、本体14におよびチッププロテクタ42のねじ46にねじ込まれる前に、チッププロテクタ42は、キャップ12の本体14に対してまたは接して配置され得る。シェル36は、本体14の外部ねじ24上にねじ込まれ、そして本体14を、チッププロテクタ42のねじ46によって規定された所望の距離だけ通り過ぎまたは移動する。チューブ40の端41が、隔壁30のエンドウォール34に接しまたは直接隣接するのは、この時点である。
【0090】
チッププロテクタ42のシリンダ48は、ねじが切られていず、シェル36とねじで係合しないことにより、シリンダ48は単にシェル36に対してスライドしかつ移動することは理解されるべきである。チップコネクタ42を除去するために、ユーザはシェル36を保持しかつリング44を数回回転させるということも理解されるべきである。
【0091】
図1Cは、例えば、コネクタ10が、APDを実行するとき使用される代替の実施形態である。チッププロテクタ42は単にスライドし、可能性としてキャップ12の本体14にまたはその中に軽く圧着する。ここで、チッププロテクタ42は、ねじ46を規定しない。シェル36は、テーパを施され得るか、または施され得ず、かつ段差部材37を含み得、部材37は、シリンダ48の内壁と軽く摩擦して係合するように意図されている。シェル36の内部ねじ38は、チッププロテクタ42と接するシェル36の内部部分39に達する前に止まる。
【0092】
コネクタが最初に組み合わされるとき、本体14は、チッププロテクタ42が除去されるまで、シェル36に対して動き得ない。これは、シール18がコネクタ10を使用する前に破れないかまたは動かないことを確実なものにするために重要である。チッププロテクタ42は、本体14の内部ねじ22によって作られる室の中に延びる内部延長50も含む。延長50は延びることにより、シール18に接するか、または直接的に隣接する。これは、使用する前に、シール18が緩んで容器16から外れ、それによって、漏れのあるコネクタ10を作ることがないということを確実なものにする。従って、チッププロテクタ42は、コネクタ10が、シール18を破壊することなくおよび/またはシール18によって維持された消毒剤20を失うことなく、取り扱われかつ出荷されることを可能にすることは理解されるべきである。
【0093】
ここで、図2および図3を参照して、本発明のコネクタ10を相手コネクタ60に接続する一実施形態が示されている。コネクタ10は、患者の腹膜腔の中に挿入されるカテーテル62を提供する多くの異なるタイプのコネクタまたはデバイスとともに動作するように適合され得る。一実施形態において、コネクタ10は、コネクタ60として、図2に示されている移送セットに取り付けられるように適合される。一実施形態における移送セットは、BAXTER INTERNATIONAL INC.によって製造されたMiniSetTMである。MiniSetTM60は移送セットまたはカテーテルデバイスの動作可能な一実施形態であるけれども、コネクタ10は、患者の腹膜空の中に挿入されるチューブまたはカテーテルと接続する任意のタイプのデバイスとともに動作し得る。
【0094】
図2において、チッププロテクタ42は、コネクタ10のシェル36からはずされ、または除去されている。コネクタ10のシェル36のポート40は、透析液容器またはバッグに通じる柔軟性のチューブ64に密封的に接続しているとして図示されている。
【0095】
図3は、コネクタ10をコネクタまたは移送セット60に挿入した後、チューブ64に接続されたシェル36は、キャップ12からねじが回ってはずれることを示している。コネクタ10は、キャップ12の本体14によって規定された内部ねじ22を使用して、コネクタまたは移送セット60にねじ込まれ、内部ねじ22はチッププロテクタ42が除去されるとき露出する。
【0096】
図3は、患者が透析液容器から腹膜腔の中に透析液の移送を完了したときのプロセス中の一時点を示す。または、図3は、患者またはユーザが、使用した透析液を腹膜腔から透析液容器に排水し終わったときのプロセス中の一時点を示す。いずれの状況においても、シェル36が、容器10から外れるとき、容器10のキャップ12は、コネクタまたは移送セット60に固定されたままで残り、それによって、移送セット60に蓋をする。このようにして、キャップ12の殺菌性は維持され、キャップ12は機能可能のまま残るので、通常各使用の前後に移送セット60から取ったりもとに戻したりしなければならない個別のキャップはもはや必要ではない。
【0097】
ここで図4〜図7を参照して、実質的に殺菌された環境において、使用した透析液を除去して新しい透析液を患者に挿入する方法の一実施形態が示されている。図4は、チッププロテクタ42が除去され、移送セットまたはコネクタ60がコネクタ10に接続される準備ができているときのプロセス中の時点を示す。この時点において、コネクタまたは移送セット60は、シール18と係合しておらず、よってシールを破りまたは移動させていない。シールを破るか移動させると、消毒剤20が移動する。コネクタまたは移送セット60は、キャップ12の本体14の、内側に面するねじ22と嵌合する外部ねじ64を含む。
【0098】
ユーザまたは患者が、腹膜腔からコネクタ10へカテーテルを接続することを望む場合、ユーザまたは患者は、コネクタまたは移送セット60を、キャップ12の本体14の中にねじ込む(腹膜腔へ延びるカテーテルに接続する)ことにより、コネクタ移送セット60の端66はシール18と係合し、これを動かすかまたは破る(図5に最もよく見られる)。つまり、端66は、シール18に対して移動させる力を適用し、これによって、シール18は消毒液20を圧縮する。結局、ユーザがコネクタ60を本体14の中にねじ込むとき、圧力が大きくなりすぎてシールには取り扱うことができなくなり、それによって、シールは動くことにより消毒剤が容器16を出て、シール18および端66の周りに噴出するか、またはシールは(上記された薄いシートシール実施形態)を破り、消毒剤20は、コネクタ60の外部ねじ64の上に流れ出す。
【0099】
図示された実施形態において、シール18は、無傷のまま残るが、消毒剤20を動かしまたは移動させてコネクタ60のねじ64の外側の上に流れ出し、この結果、そこに含まれていた微生物は実質的に破壊される。図示のようにシール18は、涙のしずくタイプ形状で作られ得、涙のしずくの鈍い端は、シール18のテーパのついたまたはより鋭い端よりも、より大きな密封力を有する。このようにして、より鋭いまたはテーパのついた端は、鈍い端が容器16の表面に沿って引きずられるとき、わずかに変形し得る。
【0100】
一実施形態における相手コネクタ60は、本体14の通路26と係合し、かつこれに沿ってスライドするような大きさとされる。これも、相手コネクタ60の外側に消毒剤20を拡散させて、係合するねじを消毒することを助ける。つまり、消毒剤は、コネクタ60の内部開口と通路26との間の摩擦フィットを通って押し込まれるよりむしろ、最少の抵抗力の経路を取り、コネクタ60の外側と本体14の内壁との間に規定された空洞の中に入り込みやすい。
【0101】
ここで、図6を参照して、嵌合された後、コネクタまたは移送セット60が、本体14の底に達する。すなわち、本体14の容器16に対して完全にシール18を押す。コネクタ10の相手コネクタ60への組み立てが、ここで完了し、その結果、スリット隔壁30によって作られた、本体14の密封された端は、シールが取られるかまたは開けられる。隔壁30のシールを破るためには、ユーザまたは患者は、本体14に対してシェルまたはシェル36を回転させ、シェル36のねじは、本体14のねじに対して回転する。これによって、シェル36は、相手コネクタ60の方に移動し、その結果シェル36のチューブまたはポート40は、隔壁30の裏壁34を貫通し、かつ裏壁34によって規定されたスリットを貫通する。この時点で、流体コミュニケーションが、患者の腹膜腔と透析液バッグとの間に存在する。
【0102】
従って、図6に示された時点で、透析流体は、いずれの方向にも流れ得る。つまり、患者が、使用した透析液を腹膜腔から除去している場合、透析流体は腹膜腔におけるカテーテルから、相手コネクタ60の中に流れ込み得、本体14の通路26を通り、ポート40を出て、透析液容器またはバッグに通じる柔軟性のチューブ64に入る。
【0103】
CAPDにおいて、使用した透析液を腹膜腔から除去ために、ユーザまたは患者は通常相手コネクタ60の上流側の、または相手コネクタ60と一体に形成された締め具を開き、使用された透析液は、待っている容器の中に流れ込む。フレックスチューブ64は通常「Y」接続へ通じ、1つの脚は使用された透析液容器へ伸び、別の脚は新しい透析液バッグへ伸びる。古い透析液が使用されたバッグの中に排水されたとき、オペレータは充填バッグ閉め具を開き、これにより、新しい透析液が、柔軟性チューブ64から、ポート40へ流れ、隔壁30を通り、さらに通路26を通って、相手コネクタ60の内径の中に入り、かつ腹膜腔の中に通じるカテーテルの中に入ることが可能となる。APDに対しては、1つ以上のポンプは自動的に、使用された透析液を患者の腹膜腔から引き抜き、かつ新鮮な透析液を同上の中に入れる。
【0104】
図4、図5および図6は、古いまたは使われた透析液を流し、新しい透析液を腹膜腔の中に補充する1つの完全なサイクルを図示する。CAPDとAPD両方に対して、サイクルは何度も繰り返される。明らかに、多くの他の異なるタイプの医療流体が、本明細書に記述された透析液の代わりに使用され得、本発明のキャップ12を有するコネクタ10を使用して、多くの医療手続きが実行され得る。
【0105】
ここで図7を参照して、流体の移送が交換されたとき、ユーザまたは患者はシェル36をキャップ12から除去し、その結果、シェル36のチューブ40は、隔壁30から除去される。除去されたとき、隔壁30のウォール34内のスリットは閉じ、本体14の端は再び密封される。本体14は、相手コネクタ60に関してねじの切られた位置に残り、その結果、消毒剤20は、相手ねじの間に、および相手コネクタ60と本体14との間の空白エリアに維持される。
【0106】
(係合しかつ動く消毒剤シールのための改善された移送セット端)
ここで、図8を参照して、透析液コネクタ10a内に位置する、係合しかつ動くシール18のための改善された端70が図示されている。端70は、突起または突出部分72および74を含むように輪郭が与えられている。突出部分72および74は、透析液コネクタ10aと移送セット60aが嵌合されたとき、移送セット60aによってシール18に適用された力を集中させる。突出部分72および74は、透析液コネクタ10aおよび移送セット60aを共にねじで結合して、シール18を完全に動かして、透析液コネクタ10a内に位置する容器16内に前もって存在する消毒剤をすべてまたは実質的に配剤するのに必要な動作トルクの量を減らす。
【0107】
シール18は、消毒剤が容器16内から解放されるために、動くことおよび/または破れることを必要とする。シール18は、透析液コネクタ10aが受ける比較的極端な条件を切り抜ける必要もある。例えば、透析液コネクタ10aは、蒸気で殺菌され得る。シール18は、そのような殺菌または、可能性のある異なるタイプの殺菌に耐えなければならない。しかしながら、シール18は、力および/または器用さの衰えた患者が比較的容易にシール18を動かし得ないほど頑丈であるべきではない。
【0108】
移送セット60aの端70からシール18への力の移送を改善することは、実行可能かつ正しいバランスを取るのに役立つ。つまり、突出部分72および74は、シール18を動かしまたは破壊することで患者を助け、これによって、容器16内に位置する消毒剤ゲルのより容易な移動が可能となる。同時に、コネクタ10aを移送セット60aに組み立てるのに必要とされるトルクも減少する。
【0109】
移送セット60aのおねじ部分68の端70の不均一な輪郭は、シール18が端70に付着することを妨げる傾向がある。シール18が、移送セット60aの端に付着または接着することは、部分68の端が平坦である場合に起こりやすい。平坦な端は、シール18に対して押し当てられたとき、端とシール18との間に1つ以上の負圧ポケットを形成しやすい。端70の突出部分72および74は、そのようなポケットが形成することを妨げ、または実質的に妨げる。さらに、突出部分72および74を含んで、輪郭が与えられた端70は、(i)シール18上に端70によって生成される圧力を減じることによって、(ii)シール18と端70との間の表面張力を減じることによって、シール18と端70との間の付着を減じる。
【0110】
突出部分72および74は、移送セット60aのおねじ部分68の上にまたは中に容易に形成され得る。2つの突起部分72および74が図示されているが、端70は、任意の適切な数のそのような部分を有し得る。図示の実施形態において、突起部分72および74は、一般的に正弦曲線を描く形である。代替の実施形態においては、端70の突起部分72および74は、所望の形を有する異なった形状である。
【0111】
(保持およびフィードバック特徴を有する医療流体コネクタ)
ここで、図8〜図10を参照して、透析液および移送セット組み立て保存ならびにフィードバック特徴のための一実施形態が図示されている。透析液コネクタ10aのシェル36は、ヘッド52を含む。ヘッド52は、図8および図10に見られるように複数の歯54を規定しまたは含む。歯54は、ヘッド52から、少なくとも実質的に長手方向に延びる。つまり、歯54は、中心線または透析液コネクタ10aと移送セット60aとの間の接続の線に少なくとも実質的に平行な方向に延びる。
【0112】
図9は、移送セット60aが、リング部分76を含むことを示している。図示の目的のために、移送セット60aのおねじ部分68は、移送セット部品90から除去されることにより、リング76を明らかにする。リブ78は、リング76から突起している。1つ以上のランプまたは突起80が、リブ78から突起する。一実施形態において、複数のランプ80は、リブ78の円周の周りに断続的に分配されている。
【0113】
ランプ80は、挿入面82および除去面84を含む。図10は、移送セット60aのリング76にねじ込まれたシェル36のヘッド52を示す。ヘッド52は、リング76上を長手方向かつ半径上を動くので、フィンガ54はリブ78に接触し、かつ接する。リブ78は、移送セット60aと透析液コネクタ10aのヘッド52のフィンガ54との間にわずかな締まりばめを提供する。わずかな締まりばめは、透析液コネクタ10aが、治療中に移送セット60aからはずれることを防ぐことに役立つ。リブ78は、透析液コネクタ10aと移送セット60aとの間の接続は完了に近づいていることを示す、患者への触知可能なフィードバックも提供する。
【0114】
ランプ80は、患者に保持利益およびフィードバックを提供する。図9および図10によって示されるように、患者が、移送セット60aのリブ78およびランプ80の時計周りにコネクタ10a、ヘッド52および歯54を回すとき、歯54のリーディングエッジがランプ80のランプ挿入面82と半径方向に係合する。ランプ挿入面82の角度は、患者へ、触知感の増加する量を提供する。結局、歯54は、ランプ80の面82上を完全にスライドして、面84に沿って下向きかつリブ78に対してカチッとはまる。ここで、歯54のフォロイングエッジが、ランプ80のランプ除去面84に対してロックされる。歯54がカチッとはまることは、患者に、さらなる触知可能なかつ可能性として聴覚のフィードバックを提供する。患者は、歯54がランプ80上を動いたことを視覚的に見ることができる。
【0115】
一実施形態における移送セット60aは、複数のランプ80を含むことを、および複数の歯54は、複数のランプ80と触知可能な保持接触を、コネクタ10aおよび移送60aが共にねじ結合するときに同時に、実質的に同時に、または、異なるときになすことを理解されるべきである。さらに、複数の歯54が、同じランプ80の上を通り、ある一期間にわたってフィードバックを提供する。
【0116】
移送セット60aは、ストップまたはショルダ86も含む。ストップまたはショルダ86は、コネクタ10aが移送セット60aと堅く締まり過ぎることを妨げる。リング76、リブ78、ストップまたはショルダ86、および図9に示された内部ねじはすべて、単一の一体部品90の部分として作られ得る。一実施形態における部品90は、金属製である。あるいは、移送セット60aの部品90は、重合体またはプラスチックで作られる。
【0117】
患者がCAPDまたはAPDを使用しているとき、および透析液コネクタ10aを移送セット60aに接続する準備ができているとき、患者は最初に、チッププロテクタ、例えば図1A〜図1Cおよび図2に示されたチッププロテクタ42を、透析液コネクタから除去する。チッププロテクタ42が、コネクタ10aのシェル36から除去される。そのようなチッププロテクタを除去するとヘッド52、および透析液コネクタ10aのシェル36の歯54が露出する。
【0118】
次に、(古い透析液コネクタからの)古いキャップが、移送セットから除去される。例えば、図3は、移送セット60に接続されたキャップ12を示している。本明細書に記述されたように、透析液コネクタ10は最初に、キャップ12を収納する。シェル36が移送セット60から引き抜かれると、キャップ12は移送セットに残る。新しい透析液コネクタ10を挿入するために、前に使用したキャップ12は除去される。(セット60aなどに全体的に言及して)移送セット60は、透析液コネクタ10の中に挿入される。セット60およびコネクタ10が共にねじ結合される場合、歯54が、リング76のリブ部分78に位置する突出またはランプ80上で係合しかつカチッとおさまるとき、カチッという音が聞かれ、感じられかつ見られる。
【0119】
一実施形態において、ランプ挿入面82とは異なる角度ではあるが、ランプ除去面84も、角度がつけられている。シェル36を移送セット60aから除去するためには、歯54は、異なって角度をつけられた、例えばもっと急なランプ面84上を時計と逆周りに回転させられる。突起80の面82および84のピッチまたは角度は、例えば衰えた器用さおよび少ない力を有する患者にとって望ましい挿入および除去トルクを生じる。
【0120】
透析液コネクタ10aと移送セット60aとの間の接続が完成するとき、突起80は、歯54間に位置するギャップ間に落ち着き、ロッキングシェル36はあるべき位置にあり、同上の自由な回転を妨げる。例えば、コネクタ10aおよび/または移送セット60aが応力下におかれる場合、このような特徴は、コネクタ10aとセット60aとの不慮の分離を最小にする。
【0121】
本発明は、図8〜図10に示された実施形態の多くの代替案を含む。最初に、突起またはランプ80は、部品90のリブ78の周りに任意の頻度で位置し得る。例えば、いくつかの歯54毎に1つの突起80、2つの歯54毎に1つの突起80、または各歯54毎に1つの突起があり得る。一実施形態において、突起80は、ラチェットタイプの接続を生じるために十分な頻度で提供され、患者は、2つの部品がねじ結合されるとき、複数のカチッという音を感じ、かつ/または聞く。一実施形態において、ランプ突起80は、連続して、またはほとんど連続して提供されることにより、リブ78は本質的に傾斜した突起80のリングとなる。あるいは、リブ78は、提供されない。代わりに、一連の突起80が、直接的にリング76の直径から延びる。
【0122】
突起80は、任意の適切な形状を有し得、図9に示されるランプ面82および84に限定されない。突起80は、例えば、ほぼ長方形の、ほぼ三角形のギア形状であり得、1つ以上のカーブしたエッジおよび/または1つ以上の角度のついたエッジを有する。角度および/またはカーブは、限られた力を有する人が、コネクタ10aを移送セット60aに組み立て得るという事実を踏まえて、保持力と触知可能なフィードバックとに対する必要性とバランスする所望の抵抗力を提供するように選択される。
【0123】
さらなる代替え案の実施形態において、ランプされた形状の突起が提供されているが、ランプは、図9に示されるように半径方向に上下の代わりに、リング76からストップ86の方へ長手方向に上に突起している。さらなる代替の実施形態において、シェル36は、内側に面する歯を提供し、リング76またはリブ78は、そのような内側に面する歯と嵌合する刻み目または移動止めを規定する。
【0124】
ここで、図11を参照して、代替案の透析液コネクタ10bおよび代替案の移送セット60bが図示されている。コネクタ10bおよび移送セット60bは、ラチェット状の触知可能なフィードバックをユーザまたは患者に提供する。透析液コネクタ10bは、図8〜図10のコネクタ10aのように、ヘッド52を含む。しかしながら、ここで、ヘッド52は、外側に延びる複数のラチェット状の突起56を含むかまたは規定する。突起56は、図8〜図10におけるコネクタ10aの長手方向に延びる歯54の代わりに提供される。
【0125】
移送セット60bは、リング部分76を有する部品90を含む。リング部分76は、内側に面する複数のラチェット状の突起または歯88を含むかまたは規定する。内側に面する突起88は、ラチェットのような方法で、外側に延びる突起56と嵌合、例えばコネクタ10bと移送セット60bとの間の接続はほとんどまたは完全に完了していることを患者に知らせるような、触知可能なフィードバックをユーザまたは患者に提供する。ラチェット状の接続は、保持力も提供することにより、コネクタ10bおよび移送セット60bが嵌合されたとき、両者を共に保持することを助ける。
【0126】
代替の実施形態において、透析液コネクタ10bは、内側に面するラチェット状の歯を含み得、一方、移送セット60bは、外側に面するラチェット状の歯を含むか、または規定する。ラチェット状の歯は、断面においてほぼ三角形であり得るか、または任意の適切な断面形状を有し得る。
【0127】
ここで、図12を参照して、本発明のさらなる代替の実施形態が、透析液コネクタ10cおよび移送セット60cによって図示されている。便宜上、透析液コネクタ10cのシェル36の関連性のある部分、および移送セット60cの相対的な部分が図示されている。移送セット10cのシェル36は、内側に面する複数の突起58a〜58cを含む。突起58a〜58cは、移送セット60cの相手ねじにねじ込まれるねじの部分であり得、またはそうでないこともあり得る。
【0128】
図示された実施形態において、突起58cは、コネクタ10cのシェル36内で、内側にかつ環状に延びる。突起58cは一実施形態において、移送セット60cおよびシェル36を貫いて延びる中心軸92に対して実質的に垂直な平面に方向づけられている。その方向づけは、突起58cに形成されたアンダーカット94が、移送セット60cの部品90から外側に延びる突起96に沿ってまたがることを可能にする。アンダーカット94は、外側に延びる突起96の雄輪郭に少なくとも実質的にマッチする雌輪郭を含む。
【0129】
動作において、コネクタ10cのシェル36は、突起58cのアンダーカット94が、移送セット60cの部品90の外側に延びる突起96と嵌合するまで、移送セット60cにねじ込まれる。移送セット60cの部品90は、シェル36が堅く締まりすぎることを妨げるハードストップ98も含み、その場合、アンダーカット94は、外側に延びる突起96からスピンし得る。アンダーカット94と突起96との間の境界面は、患者またはユーザに触知可能なフィードバックを提供する。さらに、嵌合された部品は、完全に移送セットに嵌合されたとき、移送セット60cに関して、シェル36をあるべき位置に保持するのに役立つ。
【0130】
ここで、図13を参照して、本発明のさらなる代替え案の実施形態が、透析液コネクタ10dおよび移送セット60dによって図示されている。参照のために、上記のチューブ40および隔壁30が示されている。この実施形態において、シェル36は、複数のアーム102および104を含んでいる。アーム102および104は、隔離絶縁器106を介して、シェル36から離されている。隔離絶縁器106は、アーム102および104が曲がり得るピボット点を提供する。図13に見られるように、一実施形態におけるアーム102および104は、わずかに外側に湾曲する。患者またはユーザは、隔離絶縁器106の近接した側面でアーム102および104を圧する。そのようなアクションは、図示の矢印に従って、アーム102および104の遠位端108を外側に広げ、その結果、シェル36およびコネクタ10dは、移送セット60dからねじがはずれ得る。
【0131】
コネクタ10dが移送セット60dと係合されるとき、ユーザは、アーム102および104の遠位端108が、移送セット60dによって提供された突出または刻み目(見られず)上にカチッとはまるまで、シェル36を移送セット60d上にねじ込む。本質的に、アーム102および104は、移送60d上であるべき位置でロックする。2つのアーム102および104が図示されているけれども、単一のアームだけを、または2つより多くのアームを持つことも可能である。2つより多くのアームが提供されている実施形態において、アームは、シェル36の2つの側を(図示のように親指と指で)圧すると3つ以上のアームを同時に開くように患者がアームを圧するエリアで接合され得る。
【0132】
アーム102および104の移送セット60dへのスナップフィティングは、接続が完了したという聴覚の、視覚のかつ触知可能なフィードバックをユーザに提供する。スナップフィットアームおよび関連した突起またはくぼみは、保持機能も提供し、患者がアームを圧して、移送セットからシェル36をねじって離すまで、シェル36を移送セット60dに保持する。
【0133】
透析液コネクタ10dは、さらなる利点を提供する。アーム102および104は、チッププロテクタ42をあるべき位置に保持することによってチッププロテクタ42は、コネクタ10dのオープンエッジから不慮的に脱落し得ないような大きさともされ得る。図1Aを見て、かつシェル36に沿って右から左に延びるアームを想像して、アームは、チッププロテクタ42のシリンダ48上にスナップフィットして、チッププロテクタ42をあるべき位置に保持するように構成され得ることは理解されるべきである。患者が、コネクタからチッププロテクタ42を除去することを望むとき、患者は、アーム102および104を圧して、アームの遠位端108をチッププロテクタ42のシリンダ48から、開放する。患者は、患者の別の手で、チッププロテクタ42をコネクタから除去する。
【0134】
ここで、図14および図15を参照して、本発明の別の実施形態が、スナップ保持カラー110によって図示されている。図14は、スナップ保持カラー110が、シェル36のヘッド52上でスナップフィットする第1の部分112を含むことを図示する。カラー110の第2の部分114は、移送セット60のリング部分76上にスナップフィットする。スナップ保持クリップ110は、コネクタ10および移送セット60が嵌合されたあと、これらを共に保持することによって、2つは治療中に分離しない。図示の実施形態において、カラー110は、コネクタ10および移送セット60から個別に形成された一部品である。
【0135】
代替の実施形態において、クリップまたはカラー110は、移送セット60に永久に固定される。ここで、図15を見て、カラー110は、左から右にスライドして、シェル36によって規定された突起またはくぼみ116上にスナップフィットする。スライディングカラー110は、シェルが移送セット60から除去される必要があるとき、シェル36から引き離されるのに十分なほど柔軟性がある。突起116のくぼみは十分に小さく作られ得、および/または第1の部分12は十分にしなりやすく作られ得ることにより、カラー110を、スライドする方法で除去することは極端にむずかしくはない。
【0136】
個別の部品またはスライディングカラー実施形態のいずれかにおいて、カラー110は、コネクタ10と移送セット60とが完全に嵌合されたというフィードバックを患者に提供する。つまり、コネクタ10と移送セット60とが正しく嵌合されていない場合、カラー110は、正しくはフィットしない。また、カラー110は、コネクタ10および移送セット60が完全に嵌合されたとき、これらをともに保持するのを助ける。この能力において、カラー110は保持機能に役立つ。
【0137】
ここで、図16および17を参照して、本発明の他の実施形態が図示されている。図16および図17の両実施形態が、ガスケットを使用する。また、両実施形態は、透析液コネクタ10、例えば図1Aおよび図2〜図7に示されるコネクタ10を使用する。図16のコネクタは、移送セット60eのリング部分76の周りで内側に圧縮されるガスケット120を提供する。あるいは、図17のシェル36は、移送セット60fのリング部分76から半径上に延びるストップ124に対して、ガスケット122を長手方向に圧縮する。
【0138】
図16において、ガスケット120は、移送セット60eのリング部分76に規定された環状溝126内に収納される。図示のように、一実施形態におけるガスケット120は、Oリングタイプのガスケットである。あるいは、ガスケット120は、断面において平坦であるか、または任意の適切な断面形状を有する。
【0139】
図17においてガスケット122は、ストップ124によって規定された浅いウエル内に収納される。図示の実施形態において、ガスケット122は、ガスケット122は、平坦なワッシャータイプの形状を有する。代替の実施形態においては、ガスケット122は、任意の適切なOリングまたは断面形状を有する。
【0140】
ガスケット120および122は、シェル36を、移送セット60eおよび60fそれぞれに固定することに役立つ保持抵抗を提供する。さらに、ガスケット120および122は、少なくとも触知可能かつ視覚のフィードバックを患者に提供して、患者に組み立てが少なくとも実質的に完了したことを知らせる。
【0141】
本明細書に記述された、現在の好ましい実施形態に対する様々な変化および変更が、当業者にとって明らかであることは理解されるべきである。そのような変化および変更が、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、かつその意図された利点を減ずることなくなされ得る。従って、そのような変化および変更が添付の特許請求の範囲によってカバーされることが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0142】
【図1A】図1Aは、本発明の透析液コネクタおよびそのためのキャップの一実施形態の透視図である。
【図1B】図1Bは、シェルとチッププロテクタとの間の境界面の実施形態を示す概略的な断面図である。
【図1C】図1Cは、シェルとチッププロテクタとの間の境界面の別の実施形態を示す概略的な断面図である。
【図2】図2は、本発明のコネクタおよびキャップを、カテーテルを患者に接続する移送セットに接続するためのプロセスの一部を示す透視図である。
【図3】図3は、本発明のコネクタおよびキャップを、カテーテルを患者に接続する移送セットに接続するためのプロセスの別の一部を示す透視図である。
【図4】図4は、医療流体を患者の中に/から挿入する/または除去するために、本発明のコネクタおよびキャップを使用するための1つのステップを図示する正面図である。
【図5】図5は、医療流体を患者の中に/から挿入する/または除去するために、本発明のコネクタおよびキャップを使用するための別のステップを図示する正面図である。
【図6】図6は、医療流体を患者の中に/から挿入する/または除去するために、本発明のコネクタおよびキャップを使用するためのさらなるステップを図示する正面図である。
【図7】図7は、医療流体を患者の中に/から挿入する/または除去するために、本発明のコネクタおよびキャップを使用するためのさらに別のステップを図示する正面図である。
【図8】図8は、透析液コネクタ内の消毒剤収納シールを動かすための、ならびに患者に触知可能かつ視覚のおよび/または聴覚のフィードバックを患者に提供するための1つの好ましい移送セット端を示す分解正面図である。
【図9】図9は、図8に示される移送セットの一部分の透視図である。
【図10】図10は、係合したときの、図8の透析液コネクタおよび移送セットの透視図である。
【図11】図11は、聴覚の、視覚のおよび/または触知可能なフィードバックを提供するための代替の装置を有する代替の透析液コネクタおよび移送セットの分解透視図である。
【図12】図12は、聴覚の、視覚のおよび/または触知可能なフィードバックを患者に提供するためのさらなる代替の実施形態を図示する、組み立てられた透析液コネクタおよび移送セットの断面正面図である。
【図13】図13は、聴覚の、視覚のおよび/または触知可能なフィードバックを患者に提供するためのさらなる代替の実施形態を図示する、組み立てられた透析液コネクタおよび移送セットの断面正面図である。
【図14】図14は、組み立てられた透析液コネクタおよび移送セットをあるべき位置にロックする本発明のロッキング機構を図示する透視図である。
【図15】図15は、組み立てられた透析液コネクタおよび移送セットをあるべき位置にロックする本発明のロッキング機構を図示する断面正面図である。
【図16】図16は、組み立て保持および患者へのフィードバックを提供するための、ガスケットの使用を含む更なる代替え案の実施形態を図示する、組み立てられた透析液コネクタおよび移送セットの断面正面図である。
【図17】図17は、組み立て保持および患者へのフィードバックを提供するための、ガスケットの使用を含む更なる代替え案の実施形態を図示する、組み立てられた透析液コネクタおよび移送セットの断面正面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療流体のためのコネクタセットであって、該コネクタセットは、
第1の管腔を規定する第1のコネクタと、
第2の管腔を規定する第2のコネクタと、
該第1のコネクタおよび該第2のコネクタが係合した後、該第1の管腔がはじめに該第2の管腔と流動的にコミュニケートすることができるように共にねじ結合された該第1のコネクタおよび該第2のコネクタと
を備え、
該第1のコネクタは複数の歯を規定し、該第2のコネクタは少なくとも1つの突出を規定し、該歯は、該突出と係合して、(i)該第1のコネクタおよび該第2のコネクタの嵌合は、少なくとも実質的に完成したことを示すフィードバックと(ii)該第1のコネクタおよび該第2のコネクタを共に保持する傾向のある保持力とのうちの少なくとも1つを提供する、コネクタセット。
【請求項2】
前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタのうちの1つは、該第1のコネクタおよび該第2のコネクタが嵌合されたときに解放される消毒剤を収納する、請求項1に記載のコネクタセット。
【請求項3】
前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタのうちの一方は、該第1のコネクタおよび該第2のコネクタのうちの他方に収納されたシールを動かして、前記消毒剤を解放する端を含み、該端は、該シールが該端に接着しにくいように輪郭が取られている、請求項2に記載のコネクタセット。
【請求項4】
前記歯は、前記コネクタの間の嵌合の軸に関して、実質的に平行に延び、前期突出は、前記第2のコネクタから半径方向に延びる、請求項1に記載のコネクタセット。
【請求項5】
前記第2コネクタは、前記突出の背後に配置されたストップも含み、該ストップは、前記第1のコネクタと該第2のコネクタとのさらなる嵌合を禁じる、請求項1に記載のコネクタセット。
【請求項6】
前記突出はランプ形状を有し、該ランプ形状は半径方向に高さを増すことによって、前記突出上を過ぎる歯に増加する力を提供する、請求項1に記載のコネクタセット。
【請求項7】
前記複数の歯と係合してラチェットのような触知可能なフィードバックを提供する複数の突出を含む、請求項1に記載のコネクタセット。
【請求項8】
前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタのうちの一方は、該第1のコネクタおよび該第2のコネクタのうちの他方の雄ねじとねじ結合する雌ねじを含む、請求項1に記載のコネクタセット。
【請求項9】
前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタのうちの一方は、医療流体補給と流動的にコミュニケートし、該第1のコネクタおよび該第2のコネクタのうちの他方は、患者と流動的にコミュニケートする、請求項1に記載のコネクタセット。
【請求項10】
前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタのうちの一方は、該第1のコネクタおよび該第2のコネクタのうちの他方に対して、該一方のコネクタと共に移動するチューブを含み、該チューブは、前記第1の管腔に前記第2の管腔と流動的にコミュニケートさせる、請求項1に記載のコネクタセット。
【請求項11】
前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタのうちの一方は、内部ねじ部材と外部ねじ部材とを含み、該内部ねじ部材は該第1のコネクタおよび該第2のコネクタのうちの他方と嵌合するように構成され、該外部ねじ部材は、該嵌合された第1のコネクタおよび第2のコネクタに関して移動し、前記歯または前記突起を含む、請求項1に記載のコネクタセット。
【請求項12】
医療流体のためのコネクタセットであって、該コネクタセットは、
第1の管腔を規定する第1のコネクタと、
第2の管腔を規定する第2のコネクタと、
該第1のコネクタおよび該第2のコネクタが係合した後、該第1の管腔がはじめに該第2の管腔と流動的にコミュニケートすることができるように共にねじ結合された該第1のコネクタおよび該第2のコネクタと
を備え、
該第1のコネクタは内側に面する複数の歯を規定し、該第2のコネクタは外側に面する複数の歯を規定し、該内側に面する歯および該外側に面する歯は互いに係合して、(i)該第1のコネクタおよび該第2のコネクタの嵌合は、少なくとも実質的に完成したことを示すフィードバックと(ii)該第1のコネクタおよび該第2のコネクタを共に保持する傾向のある保持力とのうちの少なくとも1つを提供する、コネクタセット。
【請求項13】
前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタのうちの一方は、内部ねじ部材と外部ねじ部材とを含み、該内部ねじ部材は該第1のコネクタおよび該第2のコネクタのうちの他方と嵌合するように構成され、該外部ねじ部材は、該嵌合された第1のコネクタおよび第2のコネクタに関して移動し、前記内側に面する歯または前記外側に面する歯を含む、請求項12に記載のコネクタセット。
【請求項14】
医療流体のためのコネクタセットであって、該コネクタセットは、
第1の管腔を規定する第1のコネクタと、
第2の管腔を規定する第2のコネクタと、
該第1のコネクタおよび該第2のコネクタが係合した後、該第1の管腔がはじめに該第2の管腔と流動的にコミュニケートすることができるように共にねじ結合された該第1のコネクタおよび該第2のコネクタと
を備え、
該第1のコネクタは、該第2のコネクタによって提供された環状の突起の上でねじ結合して嵌合する内側に面する環状の溝を含み、該内側に面する環状の溝および該外側に面する環状の突起は、互いに係合して、(i)該第1のコネクタおよび該第2のコネクタの嵌合は、少なくとも実質的に完成したことを示すフィードバックと(ii)該第1のコネクタおよび該第2のコネクタを共に保持する傾向のある保持力とのうちの少なくとも1つを提供する、コネクタセット。
【請求項15】
前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタのうち一方は、内部ねじ部材と外部ねじ部材とを含み、該内部ねじ部材は該第1のコネクタおよび該第2のコネクタのうちの他方と嵌合するように構成され、該外部ねじ部材は、該嵌合された第1のコネクタおよび第2のコネクタに関して移動し、前記内側に面する環状の溝または前記外側に面する環状の突起を含む、請求項14に記載のコネクタセット。
【請求項16】
前記第2コネクタは、前記突起の背後に配置されたストップをさらに含み、該ストップは、前記第1のコネクタと該第2のコネクタとのさらなる嵌合を禁じる、請求項14に記載のコネクタセット。
【請求項17】
医療流体のためのコネクタセットであって、該コネクタセットは、
第1の管腔を規定する第1のコネクタと、
第2の管腔を規定する第2のコネクタと、
該第1のコネクタおよび該第2のコネクタが係合した後、該第1の管腔が最初に該第2の管腔と流動的にコミュニケートすることができるように共にねじ結合された該第1のコネクタおよび該第2のコネクタと
を備え、
該第1のコネクタは、該第2のコネクタのスナップフィット位置にスナップフィットして、(i)該第1のコネクタおよび該第2のコネクタの嵌合が、少なくとも実質的に完成したことを示すフィードバックと(ii)該第1のコネクタおよび該第2のコネクタを共に保持する傾向のある保持力とのうちの少なくとも1つを提供する、長手方向に延びる少なくとも1つのアームを含む、コネクタセット。
【請求項18】
前記第2のコネクタのスナップフィット位置は、前記第1のコネクタの、長手方向に延びるアームがその上でカチッと音がする環状突起を含む、請求項17に記載のコネクタセット。
【請求項19】
前記アームは、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタが引き離され得るように、該第1のコネクタと該第2のコネクタのスナップフィットが解消可能となるように柔軟である、請求項17に記載のコネクタセット。
【請求項20】
前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタのうちの一方は、内部ねじ部材と外部ねじ部材とを含み、該内部ねじ部材は該第1のコネクタおよび該第2のコネクタのうちの他方と嵌合するように構成され、該外部ねじ部材は、該嵌合された第1のコネクタおよび第2のコネクタに関して移動し、前記長手方向に伸びるアームまたは前記スナップフィット位置を含む、請求項17に記載のコネクタセット。
【請求項21】
医療流体のためのコネクタセットであって、該コネクタセットは、
第1の管腔を規定する第1のコネクタと、
第2の管腔を規定する第2のコネクタと、
該第1のコネクタおよび該第2のコネクタが係合した後、該第1の管腔がはじめに該第2の管腔と流動的にコミュニケートすることができるように共にねじ結合された該第1のコネクタおよび該第2のコネクタと
を備え、
該第1のコネクタは、該第2のコネクタの上に延び、該第2のコネクタの少なくとも1部の周りに延びるガスケットと係合するシェルを含み、該シェルおよび該ガスケットは互いに係合して、(i)該第1のコネクタおよび該第2のコネクタの嵌合は、少なくとも実質的に完成したことを示すフィードバックと(ii)該第1のコネクタおよび該第2のコネクタを共に保持する傾向のある保持力とのうちの少なくとも1つを提供する、コネクタセット。
【請求項22】
前記第1のコネクタは、前記シェルおよび内部ねじ部材を含み、該内部ねじ部材は、前記第2のコネクタと嵌合するように構成され、該シェルは、該嵌合された該第1のコネクタおよび該第2のコネクタに関して移動し、前記ガスケットと係合する、請求項21に記載のコネクタセット。
【請求項23】
前記シェルは、前記ガスケットを、(i)前記第2のコネクタに対して内側にまたは(ii)第2のコネクタによって提供されたストップに対して長手方向に、圧縮する、請求項21に記載のコネクタセット。
【請求項24】
医療流体のためのコネクタセットであって、該コネクタセットは、
第1の管腔を規定する第1のコネクタと、
第2の管腔を規定する第2のコネクタと、
該第1のコネクタおよび該第2のコネクタが係合した後、該第1の管腔がはじめに該第2の管腔と流動的にコミュニケートすることができるように共にねじ結合された該第1のコネクタおよび該第2のコネクタと
を備え、かつ
嵌合された該第1のコネクタおよび該第2のコネクタの周りでカチッとはまる可動のカラーを含み、該カラーは、(i)該第1のコネクタおよび該第2のコネクタが早まって切り離されることを防ぐ傾向のあること、および(ii)該第1のコネクタおよび該第2のコネクタの嵌合は少なくとも実質的に完了したことを示すフィードバックを提供すること、のうちの少なくとも1つに役立つ、コネクタセット。
【請求項25】
前記カラーは、前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタのうちの1つに可動的に固定され、該カラーは、前記嵌合された該第1のコネクタおよび該第2のコネクタ上を実質的に長手方向に動き、あるべき位置にカチッとはまる、請求項24に記載のコネクタセット。
【請求項26】
前記カラーは、前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタから取り外し可能である、請求項24に記載のコネクタセット。
【請求項27】
医療流体のためのコネクタセットであって、該コネクタセットは、
第1の管腔を規定する第1のコネクタと、
第2の管腔を規定する第2のコネクタと、
該第1のコネクタおよび該第2のコネクタが係合した後、該第1の管腔が最初に該第2の管腔と流動的にコミュニケートすることができるように共にねじ結合された該第1のコネクタおよび該第2のコネクタと
を備え、
該第1のコネクタは、シールを使用して消毒剤を収納し、第2のコネクタは、該第1のコネクタおよび該第2のコネクタが嵌合されたとき該消毒剤を解放するために該シールを動かす端を含み、該端は、該シールが動かされるとき該端に接着しにくいように輪郭が取られる、コネクタセット。
【請求項28】
前記輪郭の取られた端は、前記第2のコネクタによって前記シールに適用される力を集中して、前記第1のコネクタおよび該第2のコネクタを嵌合するために適用される必要のある挿入トルクを減じる、請求項27に記載のコネクタセット。
【請求項29】
前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタは、(i)該第1のコネクタおよび該第2のコネクタの嵌合が、少なくとも実質的に完成したことを示すフィードバックと(ii)該第1のコネクタおよび該第2のコネクタを共に保持する傾向のある保持力とのうちの少なくとも1つを提供するために係合する係合部材を含む、請求項27に記載のコネクタセット。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公表番号】特表2008−528173(P2008−528173A)
【公表日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−553089(P2007−553089)
【出願日】平成17年10月24日(2005.10.24)
【国際出願番号】PCT/US2005/038424
【国際公開番号】WO2006/083333
【国際公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【出願人】(591013229)バクスター・インターナショナル・インコーポレイテッド (448)
【氏名又は名称原語表記】BAXTER INTERNATIONAL INCORP0RATED
【出願人】(501453189)バクスター・ヘルスケヤー・ソシエテ・アノニム (289)
【氏名又は名称原語表記】BAXTER HEALTHCARE S.A.
【Fターム(参考)】