説明

保持構造を有する圧縮制限装置

上面と下面とを有する圧縮制限装置が開示される。前記圧縮制限装置は、締め具を収容する通路を画定する内面と、前記圧縮制限装置が配置される構造体と係合するよう構成された外面と、をさらに有する。第一保持具には、前記外面から外向きに突出した、少なくとも平面部を有する第一保持面が設けられている。前記第一保持具には、角を形成するよう前記第一保持面から内側に配置された、少なくとも一構成要素が長手方向に垂直となる方向に伸びるアンダーカット面がさらに設けられている。前記圧縮制限装置を形成する方法がさらに開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2009年7月23日に出願された米国仮出願番号61/227,992の優先権の利益を主張する。
【0002】
本発明は圧縮制限装置に関し、特に自動車に関する組立体のための圧縮制限装置に関する。
【背景技術】
【0003】
様々なタイプの組立体、特に自動車に関する組立体において、プラスチック部品を別の部品に連結するためにしばしば締め具が用いられる。しかしながら、通常締め具はある程度の荷重を与えなければならず、このため時間の経過とともにすぐにプラスチック部品に変形、割れ又はクリープが生じ、締め具により与えられる荷重が減少する。そのため、通常、プラスチック部品に圧縮荷重がかかるような組立体には、金属製の圧縮制限装置(単にブッシング又は挿入体とも称される)が用いられる。この圧縮制限装置は、プラスチック部品を補強し、締め具により加えられる荷重に耐える。したがって、プラスチックの完全性は損なわれず、また圧縮制限装置によってプラスチック部品のクリープが減少する。
【0004】
通常、圧縮制限装置の形状は、プラスチック部品と係合する外面を有する円筒状である。圧縮制限装置の内面は締め具を収容する通路を画定する。最もシンプルな圧縮制限装置には追加の構造は設けられておらず、したがって圧縮制限装置がオーバーモールド又は圧入により挿入された場合に圧縮制限装置が製造中にプラスチック部品から落下する可能性がある。この問題を解決するために、いくつかの圧縮制限装置は、プラスチック部品への連結をより確実とするための保持構造を有する。例えば、いくつかの圧縮制限装置は、穴の外側にプラスチック部品の表面と係合するフランジ形の端部を有する。他の設計として、オーバーモールド工程中にプラスチック部品が流れ込むよう構成されたせん孔を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記した設計の保持構造は一般的に追加の処理工程を必要とするので、圧縮制限装置の全体としての製造時間即ち費用が大幅に増大する。例えばいくつかの圧縮制限装置においては、穴あけ器を用いて穴が開けられた後、別の工具組立体に運ばれて円筒形状に圧延される。したがって、従来の設計における制限を考慮すると、製造が容易な改善された圧縮制限装置が要求される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一側面において、本発明は、上面及び下面を有する圧縮制限装置を提供する。前記上面と前記下面の間の距離は長手方向に対応する。前記圧縮制限装置は、締め具を収容するよう構成された通路を画定する内面と、前記圧縮制限装置が内側に配置される構造体と係合するよう構成された外面と、をさらに有する。前記外面と前記内面の間の距離は前記長手方向に垂直な径方向に対応する。前記圧縮制限装置は、前記外面から外向きに突出した第一保持具をさらに有する。前記第一保持具は、少なくとも前記径方向に垂直な平面部を有する第一保持面を有する。また前記第一保持具は、角を形成するよう前記第一保持面から径方向内側に配置された、少なくとも一構成要素が長手方向に垂直となる方向に伸びるアンダーカット面をさらに有する。
【0007】
別の側面において、本発明は、粉末金属から前記圧縮制限装置を形成する方法を提供する。該方法は、可動なパンチを用いて前記粉末金属を長手方向に押圧することにより、前記圧縮制限装置の外面を金型キャビティの金型内面に押し付けて成形するステップを含む。前記外面の成形と同時に、前記圧縮制限装置の内面を前記金型キャビティ内に配置されたコアロッドに押し付けて成形する。前記圧縮制限装置の前記外面と前記内面の間の距離は前記長手方向に垂直な径方向に対応する。前記外面の成形と同時に、前記圧縮制限装置の前記外面から突出した保持具を前記金型キャビティ内に配置されたサイドパンチに押し付けて成形する。前記保持具には、少なくとも前記径方向に垂直な平面部を有する第一保持面が設けられている。また、前記保持具には、前記第一保持面から径方向内側に配置されたアンダーカット面がさらに設けられている。前記方法は、前記金型キャビティを前記サイドパンチに対して下向きに動かすことによって前記金型キャビティから前記圧縮制限装置を取り除くステップをさらに含む。いくつかの実施形態において、複数の圧縮制限装置を単一の金型キャビティ内で同時に形成する。
【0008】
上記した発明及び本発明の利点は、以下の詳細な記載の中で明らかとなる。本明細書は、本発明の好ましい実施形態を描写した添付の図面を参照している。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の圧縮制限装置の斜視図である。
【図2】図1の圧縮制限装置の上面図である。
【図3】図1の圧縮制限装置の側面図であり、保持具を示す。
【図4】図1の圧縮制限装置の正面図である。
【図5】図4の5−5線に沿った断面図である。
【図6】図5の6−6線で囲まれた部分を詳細に示した図である。
【図7】本発明の圧縮制限装置の第二実施形態の斜視図である。
【図8】図7の圧縮制限装置の上面図である。
【図9】図7の圧縮制限装置の側面図であり、保持具を示す。
【図10】図7の圧縮制限装置の正面図である。
【図11】図8の11−11線に沿った断面図である。
【図12】本発明の圧縮制限装置の第三実施形態の斜視図である。
【図13】図12の圧縮制限装置の上面図である。
【図14】図12の圧縮制限装置の側面図であり、保持具を示す。
【図15】図12の圧縮制限装置の正面図である。
【図16】圧縮制限装置を製造するための工具組立体の分解斜視図である。
【図17】圧縮制限装置のための第一製造工程の斜視図である。
【図18】図17の18−18線に沿った断面図である。
【図19】圧縮制限装置のための第二製造工程の斜視図である。
【図20】図19の20−20線に沿った断面図である。
【図21】圧縮制限装置のための第三製造工程の斜視図である。
【図22】図21の22−22線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明について、添付の図面を参照して以下に記載する。同様の構成要素には同様の参照符号を用いている。
【0011】
本明細書に記載された詳細はほんの一例であり、本発明の実施形態を説明することのみを目的としている。本明細書には、本発明の原理及び概念的見地として最も有用かつ理解しやすいと考えられる詳細が記載されている。したがって、本発明の構造的な詳細は本発明の基本的理解に必要とされる程度にのみ記載されている。当業者にとって、実用において、本明細書の記載及び図面に基づいて本発明が様々な形に具体化されることは明らかである。
【0012】
図1−6を参照すると、本発明の圧縮制限装置10は、締め具(図示せず)を収容する通路14を画定する胴体12を有する。通路14は、上面から下面16、18の方向に対応する長手方向20に沿って、上面16から下面18に伸びている。圧縮制限装置10は、内面22と内面22の反対側にある外面24とによって、全体的に開口した円筒形状となっている。一以上の保持具26が外面24から外向きに突出し、これにより圧縮制限装置10が固定部品(即ちこの部品に、締め具により加えられる荷重による変形を防止するため圧縮制限装置10が圧入又はオーバーモールドされる)にしっかりと固定される。以下に、これらの構造について、上面16から保持具26まで、より詳細に記載する。
【0013】
図1−6を再び参照すると、上面及び下面16、18は好ましくは同一形状の平面である。このような同一形状の面及び以下に詳細に記載されるその他の構造により、圧縮制限装置10の形状は、長手方向20に垂直で圧縮制限装置10を二等分する平面に対して対称となる。即ち、圧縮制限装置10は水平面に対して対称であってもよい。上面及び下面16、18は、内面及び外面22、24の近くにそれぞれ設けられた内肩面28及び外肩面30(両方とも図6に最もよく示される)をさらに有していてもよい。内肩面28は締め具を通路14に位置決めすることを助ける。外肩面30は圧縮制限装置10を固定部品にしっかりと固定することを助ける付加的機能を提供する。
【0014】
内面及び外面22、24はアーチ状面であるか又はアーチ形状の部分を含むことが好ましく、これにより圧縮制限装置10は全体的に開口した円筒形状に形成されている。しかしながら、別形状の圧縮制限装置を提供するために、内面及び外面22、24の形状を変更してもよい。あるいは、内面及び外面22、24に上面16から下面18に伸びる追加の開口(図示せず)を設けて圧縮制限装置10を馬蹄形状としてもよい。好ましい実施形態において、内面と外面22、24の間の距離即ち単純に胴体12の厚さは、長手方向20に垂直な径方向に対応する。図1、2を特に参照すると、外面24は、保持具26が突出して設けられた平面34の近くにアーチ状面32を有する。アーチ状面及び平面32、34の幅は、図1−4に示した保持具26間の距離を変えるために変更することができる。
【0015】
図1−4を再び参照すると、圧縮制限装置10は、好ましくは互いに反対側に配置された2つの保持具26を有する。そのため、圧縮制限装置10の形状は、圧縮制限装置10を二等分する長手方向20に沿った平面(例えば図2の鉛直面42、44)に対して対称である。各保持具26は、上側保持面38と下側保持面40との間に配置されたアンダーカット面36を有する。上側保持面及び下側保持面38、40は、径方向に垂直な平面であることが好ましい。このようにして、上側及び下側の保持面38、40は、圧縮制限装置10を固定部品にしっかりと固定することを助けるとともに、圧縮制限装置10が固定部品に対して回転することを防止する。アンダーカット面36は、保持面38、40に対して径方向内側に配置されるとともにアーチ形状を有していてもよい。あるいは、アンダーカット面36は別の形状でもよく、アンダーカット面36と保持面38、40との間に90度よりも大きな角が形成される形状でもよい(例えば屈曲形状、傾斜面など)。そのような角は鋭い角よりも製造が簡単であり、また以下に記載される製造工具の摩耗を低減する。
【0016】
何れの場合にも、固定部品の一部が保持面38、40の間に沿って伸びてアンダーカット面36と係合する。これにより圧縮制限装置10が固定部品内にしっかりと固定され、圧縮制限装置10が固定部品に対して長手方向に動くことが防止される。保持具26の各面36、38、40は、面36、38、40に沿って見た時及び長手方向20に垂直な方向から見た時に同形状であってもよい。あるいは、アンダーカット面36は、一構成要素のみが長手方向20に垂直となる方向に伸びていてもよい(例えば、アンダーカット面36は斜めに伸びていてもよい)。
【0017】
各保持具26は保持縁39をさらに有し、これら保持縁の間に保持面38、40が配置される。保持縁39は、好ましくは保持面38、40に垂直にかつ長手方向20に伸びている。しかしながら、いくつかの実施形態において、保持縁39は、一構成要素のみが長手方向20に平行となる方向に伸びていてもよい(例えば保持縁39は斜めに伸びていてもよい)。さらに、保持縁39と隣接する保持面40との間にそれぞれ設けられた角は、アーチ状面32と同じ半径及び中心を有するアーチ状面32から突出した部分(projection)41よりも径方向内側に配置されていることが好ましい。そのように構成することにより、典型的な自動供給システムを用いて圧縮制限装置10を提供することができる。何れの場合にも、保持縁39は、圧縮制限装置10が固定部品に対して回転することを防止することを助ける。
【0018】
上記した各面は本発明の範囲内で上記の形状とは異なっていてもよい。例えば、図7−11に示す第二実施形態において、圧縮制限装置110は、上記した通路114を画定する胴体112を有する。胴体112は、上面116、下面118、内面122及び外面124をさらに有し、前記外面124から一以上の保持具126が突出している。図10、11に最も明確に示すように、外肩面130は、保持具126の軸面146から距離を置いて設けられている。さらに、各保持具126には、上側保持面138と下側保持面140との間に配置されたアンダーカット面136が設けられている。特に図10、11を再び参照すると、各アンダーカット面136は、上側アーチ状面150と下側アーチ状面152との間に設けられた平面148を有している。
【0019】
図12−15に示す第三実施形態において、圧縮制限装置210は、上記した通路214を画定する胴体212を有している。胴体212は、上面216、下面218、内面222及びアーチ形状の外面224をさらに有し、一以上の保持具226が外面224から突出している。即ち、上述した実施形態とは異なり、外面224には保持具226が突出して設けられた平面は設けられていない。
【0020】
上記した各実施形態は追加のアンダーカット面を有していてもよい。例えば、圧縮制限装置10、110及び210はそれぞれ下面18、118及び218に沿って伸びるアンダーカット面を有していてもよい。
【0021】
図16−22を参照すると、圧縮制限装置210は好ましくは以下のように製造される。圧縮制限装置10、110についても以下のように製造されることが好ましいが、簡単のために圧縮制限装置210及びその特徴のみを参照して記載する。図16−18を参照すると、粉末金属360(炭素鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金又はブロンズ合金などからなる)が金型366の金型キャビティ364内に充填される。種々の異なる部品が金型キャビティ364内に配置され粉末金属360と相互作用する。例えば、粉末金属360はコアロッド368及び370の周りに配置される。粉末金属360はさらに下側パンチ372及び374により支持される(図16及び18)。粉末金属360の一部は右のサイドパンチ376と中央パンチ378の間に配置される。残りの粉末金属360は中央パンチ378と左のサイドパンチ380の間に配置される。図16、19及び20を参照すると、粉末金属360は、次に、下側パンチ372及び374並びに上側パンチ382及び384により押される。この動作により、金型キャビティ364(図16)の内面386によって圧縮制限装置210の外面が成形される。同時に、コアロッド368、370により圧縮制限装置210の内面222が成形される。同時に、サイドパンチ376、380及び中央パンチ378により、圧縮制限装置210の保持具226が成形される。具体的には、右のサイドパンチ376により第一圧縮制限装置210の第一保持具226が成形され、中央パンチ378により第一圧縮制限装置210の第二保持具226が成形され、中央パンチ378により第二圧縮制限装置210の第一保持具226が成形され、左のサイドパンチ380により第二圧縮制限装置210の第二保持具226が成形される。図16に最も明確に示すように、各サイドパンチ376、380には、一方の保持具226のアンダーカット面236を成形するための凸部388が設けられており、中央パンチ378には、各保持具226のアンダーカット面236を成形するための二つの凸部388が設けられている。図16、21、22を参照すると、圧縮制限装置210は、金型366をサイドパンチ376、380及び中央パンチ378に対して圧縮方向に沿って下向きに動かすことにより、金型キャビティ364から取り除かれる。圧縮制限装置210は、これら圧縮制限装置210を長手方向20に対して横方向(即ち凸部388により許容される方向)にスライドさせることにより、集められる。最後に、ASTM B633タイプ3種別1などにより提供される亜鉛及び透明クロム酸塩コーティングなどのコーティングを圧縮制限装置210に施してもよい。
【0022】
上記した装置を変更して3つ以上の圧縮制限装置210を各サイクル中に製造してもよいことは当業者にとって明らかである。さらに、単純化した工程を用いて圧縮制限装置210を形成することにより圧縮制限装置210を各サイクル中に製造してもよいことは、当業者にとって明らかである。しかしながら、金型366に加えられる正味の横方向の荷重が軽減されるよう、2つ以上の圧縮制限装置210を各サイクル中に製造することが好ましい。即ち、単一の上側パンチによって、圧縮方向の荷重に加えて横方向の荷重(例えばサイドパンチ376、380の一方に向かって)が加えられる可能性がある。すると金型366が横方向の荷重に耐えることとなるので、結果としてパンチ及び金型366に摩耗が生じる。しかしながら、同時に動作する2つ以上の上側パンチ382、384による横方向の荷重は相殺されるので、金型366が受ける正味の横方向の荷重が軽減する。
【0023】
上記の開示から明らかであるように、本発明は、並進及び回転運動の両方に耐える保持構造を有する圧縮制限装置を提供する。加えて、圧縮制限装置は単一の工具組立体を用いて容易に成形される。
【0024】
本発明の好ましい実施形態が詳細に記載されているが、上記した好ましい実施形態に対する様々な修正及び変更は当業者に明らかである。本発明は記載された実施形態に限定されるべきではなく、添付された特許請求の範囲の記載により定められる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮制限装置にかかる圧縮荷重を受ける上面と、前記圧縮制限装置にかかる前記圧縮荷重を受ける下面と、内面と、外面と、該外面から外向きに突出した第一保持具と、を有する圧縮制限装置であって、
前記上面から前記下面に向かう方向が長手方向とされ、
前記外面から前記内面に向かう方向が前記長手方向に垂直な径方向とされ、
前記内面は、締め具を収容するよう構成された、前記上面と前記下面の間で長手方向に沿って伸びる通路を画定し、
前記外面は、前記圧縮制限装置が配置される構造体と係合するよう構成され、
前記第一保持具には、少なくとも前記径方向に垂直な平面部が設けられた第一保持面と、角を形成するよう前記第一保持面から径方向内側に配置された、少なくとも一構成要素が前記長手方向に垂直となる方向に伸びるアンダーカット面と、が設けられている
ことを特徴とする圧縮制限装置。
【請求項2】
前記第一保持具には、前記アンダーカット面と前記第一保持面との間に設けられた90度よりも大きな角度を有する角が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の圧縮制限装置。
【請求項3】
前記内面の形状が全体的に円筒状であることを特徴とする請求項1に記載の圧縮制限装置。
【請求項4】
前記第一保持具には、少なくとも前記径方向に垂直な平面部を有する第二保持面がさらに設けられ、 前記第一保持面と前記第二保持面との間に前記アンダーカット面が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の圧縮制限装置。
【請求項5】
前記アンダーカット面が、前記アンダーカット面に沿って見た時と前記長手方向に垂直な方向から見た時に均一な形状であることを特徴とする請求項1に記載の圧縮制限装置。
【請求項6】
前記外面には、アーチ状面と、前記第一保持具が配置される平面と、が設けられ、前記平面は前記アーチ状面に隣接して設けられていることを特徴とする請求項1に記載の圧縮制限装置。
【請求項7】
前記圧縮制限装置には、前記外面から径方向外側に突出した第二保持具がさらに設けられ、
前記第二保持具には、少なくとも前記径方向に垂直な平面部が設けられた第一保持面と、角を形成するよう前記第一保持面から径方向内側に配置された、少なくとも一構成要素が前記長手方向に垂直となる方向に伸びるアンダーカット面と、が設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の圧縮制限装置。
【請求項8】
前記第一保持具及び前記第二保持具が反対側の位置に配置されていることを特徴とする請求項7に記載の圧縮制限装置。
【請求項9】
前記圧縮制限装置が、アーチ状の前記外面を前記長手方向に二等分する面に対して対称であることを特徴とする請求項8に記載の圧縮制限装置。
【請求項10】
前記圧縮制限装置が、アーチ状の前記外面を前記径方向に二等分する面に対して対称であることを特徴とする請求項8に記載の圧縮制限装置。
【請求項11】
前記圧縮制限装置には亜鉛を含む表面コーティングが施されていることを特徴とする請求項1に記載の圧縮制限装置。
【請求項12】
圧縮制限装置にかかる圧縮荷重を受ける上面と、前記圧縮制限装置にかかる前記圧縮荷重を受ける下面と、内面と、外面と、該外面から外向きに突出した第一保持具と、を有する圧縮制限装置であって、
前記上面から前記下面に向かう方向が長手方向とされ、
前記外面から前記内面に向かう方向が前記長手方向に垂直な径方向とされ、
前記内面は、締め具を収容するよう構成された、前記上面と前記下面の間で長手方向に沿って伸びる通路を画定し、
前記外面は、前記圧縮制限装置が配置される構造体と係合するよう構成され、
前記第一保持具には、少なくとも前記径方向に垂直な平面部が設けられた第一保持面と、角を形成するよう前記第一保持面から径方向内側に配置された、少なくとも一構成要素が前記長手方向に垂直となる方向に伸びるアンダーカット面と、前記第一保持面に隣接して設けられた、少なくとも一構成要素が前記長手方向に平行となる方向に伸びる第一保持縁と、が設けられている
ことを特徴とする圧縮制限装置。
【請求項13】
前記外面は、アーチ状面と、該アーチ状面と前記第一保持縁との間に配置された平面と、を有し、
前記平面には該平面から突出した前記第一保持具が設けられ、
前記第一保持具には、前記第一保持面と前記第一保持縁との間に配置された第二角が設けられ、
前記第二角は、前記アーチ状面と同じ半径及び中心を有する前記アーチ状面から突出した部分よりも径方向内側に配置されている
ことを特徴とする請求項12に記載の圧縮制限装置。
【請求項14】
前記第一保持具には、前記アンダーカット面と前記第一保持面の間に設けられた90度よりも大きな角度を有する角を有していることを特徴とする請求項12に記載の圧縮制限装置。
【請求項15】
前記第一保持具には、少なくとも前記径方向に垂直な平面部を有する第二保持面がさらに設けられ、前記第一保持面と前記第二保持面との間に前記アンダーカット面が配置されていることを特徴とする請求項12に記載の圧縮制限装置。
【請求項16】
前記第一保持具には、少なくとも一構成要素が前記長手方向に平行となる方向に伸びる第二保持縁がさらに設けられ、前記第一保持縁と前記第二保持縁との間に前記第一保持面及び前記第二保持面が配置されていることを特徴とする請求項15に記載の圧縮制限装置。
【請求項17】
前記外面は、アーチ状面と、該アーチ状面と前記第一保持縁との間に配置された平面と、を有し、前記平面には該平面から突出した前記第一保持具が設けられていることを特徴とする請求項15に記載の圧縮制限装置。
【請求項18】
粉末金属から圧縮制限装置を形成する方法であって、
可動なパンチを用いて前記粉末金属を長手方向に押圧することにより、前記圧縮制限装置の外面を金型キャビティの金型内面に押し付けて成形するステップと、
前記外面の成形と同時に、前記圧縮制限装置の内面を前記金型キャビティ内に配置されたコアロッドに押し付けて成形するステップと、
前記圧縮制限装置の前記外面から突出した保持具を前記金型キャビティ内に配置されたサイドパンチに押し付けて成形するステップと、
前記金型キャビティを前記サイドパンチに対して下向きに動かして前記圧縮制限装置を前記長手方向に対して横方向に移動させることにより、前記金型キャビティから前記圧縮制限装置を取り除くステップと、
を含み、
前記圧縮制限装置の前記外面から前記内面に向かう方向が、前記長手方向に垂直な径方向に対応し、
前記保持具が、少なくとも前記径方向に垂直な平面部が設けられた第一保持面と、角を形成するよう前記第一保持面から径方向内側に配置された、少なくとも一構成要素が前記長手方向に垂直となる方向に伸びるアンダーカット面と、を有している
ことを特徴とする粉末金属から圧縮制限装置を形成する方法。
【請求項19】
前記金型キャビティを、前記サイドパンチに対して前記長手方向に沿って下向きに動かすことを特徴とする請求項18に記載の粉末金属から圧縮制限装置を形成する方法。
【請求項20】
前記保持具を第一保持具とするとともに前記サイドパンチを第一サイドパンチとし、
前記粉末金属から圧縮制限装置を形成する方法が、前記外面の成形と同時に、前記外面から突出した第二保持具を第二サイドパンチに押し付けて成形するステップをさらに含む
ことを特徴とする請求項18に記載の粉末金属から圧縮制限装置を形成する方法。
【請求項21】
前記圧縮制限装置に亜鉛を含むコーティングを施すステップを含むことを特徴とする請求項20に記載の粉末金属から圧縮制限装置を形成する方法。
【請求項22】
それぞれが粉末金属から形成される複数の圧縮制限装置を単一金型キャビティ内で同時形成する方法であって、
可動なパンチを用いて前記粉末金属を押圧することにより、各前記圧縮制限装置の外面を前記金型キャビティの金型内面に押し付けて成形するステップと、
前記外面の成形と同時に、前記圧縮制限装置の内面を前記金型キャビティ内に配置されたコアロッドに押し付けて成形するステップと、
前記外面の成形と同時に、前記各圧縮制限装置の前記外面から突出した保持具を前記金型キャビティ内に配置されたサイドパンチに押し付けて成形するステップと、
前記金型キャビティを前記サイドパンチに対して下向きに動かすことにより、前記金型キャビティから前記各圧縮制限装置を取り除くステップと、
を含み、
各前記保持具は、少なくとも平面部が設けられた第一保持面と、角を形成するよう前記圧縮制限装置の前記第一保持面に対して前記圧縮制限装置の前記内面に向かって配置された、少なくとも一構成要素が長手方向に垂直となる方向に伸びるアンダーカット面と、を有している
ことを特徴とする複数の圧縮制限装置を単一金型キャビティ内で同時形成する方法。
【請求項23】
各前記保持具には少なくとも平面部を有する第二保持面がさらに設けられ、各前記保持具の前記アンダーカット面が前記第一保持面と前記第二保持面との間に配置されていることを特徴とする請求項22に記載の複数の圧縮制限装置を単一金型キャビティ内で同時形成する方法。
【請求項24】
前記圧縮制限装置のうちの第一圧縮制限装置の前記外面から突出した第二保持具を成形するステップをさらに含み、
前記第一圧縮制限装置の前記外面の成形と同時に前記第二保持具を前記金型キャビティ内に配置された中央パンチに押し付けて成形する
ことを特徴とする請求項22に記載の複数の圧縮制限装置を単一金型キャビティ内で同時形成する方法。
【請求項25】
前記圧縮制限装置のうちの第二圧縮制限装置の前記外面から突出した第二の保持具を成形するステップをさらに含み、
前記第二圧縮制限装置の前記外面の成形と同時に前記第二圧縮制限装置の前記第二保持具を前記中央パンチに押し付けて成形する
ことを特徴とする請求項24に記載の複数の圧縮制限装置を単一金型キャビティ内で同時形成する方法。
【請求項26】
前記第一圧縮制限装置の前記第一保持具及び前記第二保持具が、前記第一圧縮制限装置の前記外面の周囲で反対側の位置に配置されていることを特徴とする請求項25に記載の複数の圧縮制限装置を単一金型キャビティ内で同時形成する方法。
【請求項27】
前記圧縮制限装置のうちの第一圧縮制限装置の前記保持具を右のサイドパンチを用いて成形するとともに、前記圧縮制限装置のうちの第二圧縮制限装置の前記保持具を左のサイドパンチを用いて成形し、
前記複数の圧縮制限装置を単一金型キャビティ内で同時形成する方法が、前記第一圧縮制限装置及び前記第二圧縮制限装置それぞれの前記外面から突出した第二保持具を成形するステップをさらに含み、
前記外面の成形と同時に各前記第二保持具を前記金型キャビティ内に配置された中央パンチに押し付けて成形する
ことを特徴とする請求項22に記載の複数の圧縮制限装置を単一金型キャビティ内で同時形成する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公表番号】特表2013−500438(P2013−500438A)
【公表日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−521771(P2012−521771)
【出願日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際出願番号】PCT/US2010/042843
【国際公開番号】WO2011/011569
【国際公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【出願人】(507341356)ジーケーエヌ シンター メタルズ、エル・エル・シー (20)
【Fターム(参考)】