説明

保護キャップ

【課題】ハウジングに対し円滑に挿抜でき、嵌合部が保護キャップの内周面で削られることも防止することのできる保護キャップを提供する。
【解決手段】ハウジング10のプラグが挿入される領域に略適合する外形状を有した本体部30と、本体部30の挿入方向後端面から後方に向かって伸びるつまみ部31とを有し、本体部30は、後端面34と対向する前端面33と、前端面33と後端面34とを繋ぐ両側の側面35、36とを有すると共に、前端面33と後端面34及び側面35、36で囲まれる内部は中空状とされて、側面35、36は中空内部方向に撓むように弾性変形可能とされ、少なくとも一方の側面35にはハウジング10に嵌合する突起状の嵌合部38が形成され、嵌合部38が形成された側面35は、嵌合部38の挿入方向後方に切欠部39を備えてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光信号の送受信モジュールと光ファイバーとを結合する光コネクターに取付けられる保護キャップに関し、特に光コネクターを構成するハウジングに対して挿入に伴って嵌合する嵌合部を備えた保護キャップに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光通信を行うにあたって、通信を行う機器を光ネットワークに接続するため、光コネクターが用いられる。光コネクターは、光ファイバーを保持するプラグが連結されるハウジングを有しており、このハウジングに、光ファイバーからの光信号を受信する受信モジュールや光ファイバーに光信号を送る送信モジュールが搭載されている。また、ハウジング内には、光ファイバーを保持する保持部や、送受信モジュールと光ファイバーの間に設けられるレンズなどが設けられる。
【0003】
光コネクターは、製造から輸送の過程においては、プラグは連結されておらず単体の状態であるため、そのままでは保持部やレンズなどが剥き出しの状態となる。このときにハウジングの内部にゴミや埃等が侵入すると、光学的な性能に支障を来すことも考えられる。このため、光コネクターを単体で輸送等するときには、ハウジングに保護キャップが挿入され取付けられる。
【0004】
保護キャップは、ハウジングの内周面に略適合する形状を有し、特にハウジング内において光ファイバーを保持する保持部を覆う保護被覆部を挿入方向前端面に有し、また挿入方向後端面には挿抜を行うためのつまみ部を有している。保護キャップの側面には、ハウジングの内周面と嵌合する嵌合部が突出状に形成される。このような保護キャップとしては、例えば特許文献1に挙げるようなものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−99452号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
保護キャップの側面に形成される嵌合部は、ハウジング内への挿入に伴い、ハウジングの内周面に押圧されて一旦変形し、ハウジングの内周面に形成された被嵌合部に嵌合することにより、再び元の形状に戻り、これによって保護キャップがハウジングから容易に抜けないようにすることができる。
【0007】
しかし、従来の保護キャップは、嵌合部が変形しにくいため、ハウジングに対する挿抜を円滑に行うことができなかった。ハウジング内周面の入口部は、保護キャップの外周面位置と略同位置となる壁面が形成されており、保護キャップをハウジング内に挿入していくと、この壁面によって保護キャップの嵌合部を有する面がその内部方向に変形する。この際に嵌合部にかかる力は、ハウジングの壁面と直交する方向であり、これは保護キャップを圧縮する方向であるため、該方向の力で保護キャップを変形させるには、大きな力が必要となっていた。
【0008】
保護キャップの嵌合の際に大きな力が必要であることにより、保護キャップのハウジングに対する挿抜がしにくく、また嵌合時に嵌合部がハウジングの内周面によって削られてしまうこともあり、このとき生じたゴミがハウジング内に侵入することで、光ファイバーの保持部やレンズに悪影響を及ぼす可能性もあった。
【0009】
本発明は前記課題を鑑みてなされたものであり、ハウジングに対し円滑に挿抜でき、嵌合部が保護キャップの内周面で削られることも防止することのできる保護キャップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するため、本発明に係る保護キャップは、光ファイバーを保持したプラグが挿入されるハウジングを備えた光コネクターに対し、前記プラグの代わりに挿入される保護キャップにおいて、
前記ハウジングのプラグが挿入される領域に略適合する外形状を有した本体部と、該本体部の挿入方向後端面から後方に向かって伸びるつまみ部とを有し、
前記本体部は、前記ハウジングに設けられるファイバー保持部を覆う保護被覆部を有し前記後端面と対向する前端面と、該前端面と後端面とを繋ぐ両側の側面とを有すると共に、前記前端面と後端面及び側面で囲まれる内部は中空状とされて、前記側面は中空内部方向に撓むように弾性変形可能とされ、
少なくとも一方の前記側面には前記ハウジングに嵌合する突起状の嵌合部が形成され、該嵌合部が形成された前記側面は、前記嵌合部の挿入方向後方に切欠部を備えてなることを特徴として構成されている。
【0011】
また、本発明に係る保護キャップは、前記嵌合部は前記側面の下端部に形成され、前記切欠部は前記側面の下端に係るように形成されることを特徴として構成されている。
【0012】
さらに、本発明に係る保護キャップは、前記切欠部は前記側面から後端面にかけて連続状に形成されてなることを特徴として構成されている。
【0013】
さらにまた、本発明に係る保護キャップは、前記嵌合部を有する側面のうち前記切欠部の水平方向に位置する領域は、挿入時に前記ハウジングの内周面に設けられる突部に前記嵌合部が押圧されることにより、該領域の上方辺と前方辺に支持された状態で前記本体部の中空内部方向に変形することを特徴として構成されている。
【0014】
そして、本発明に係る保護キャップは、前記切欠部は、前記本体部の挿入方向と直交する方向の幅が、前記嵌合部が嵌合するハウジングの被嵌合部の前記本体部の挿入方向と直交する方向の幅と略同じであることを特徴として構成されている。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る保護キャップによれば、本体部の前端面と後端面及び側面で囲まれる内部は中空状とされて、側面は中空内部方向に撓むように弾性変形可能とされ、少なくとも一方の側面にはハウジングに嵌合する突起状の嵌合部が形成され、嵌合部が形成された側面は、嵌合部の挿入方向後方に切欠部を備えてなることにより、側面のうち嵌合部の挿入方向後方側について、変形が規制されないようにすることができるので、側面を内部方向に変形しやすくして、ハウジングに対し円滑に挿抜でき、また嵌合部が保護キャップの内周面で削られることも防止することができる。
【0016】
また、本発明に係る保護キャップによれば、嵌合部は側面の下端部に形成され、切欠部は側面の下端に係るように形成されることにより、嵌合部を有する側面の領域をより変形しやすくでき、より小さい力で挿抜することができる。
【0017】
さらに、本発明に係る保護キャップによれば、切欠部は側面から後端面にかけて連続状に形成されてなることにより、切欠部の形成を容易にすることができる。
【0018】
さらにまた、本発明に係る保護キャップによれば、嵌合部を有する側面のうち切欠部の水平方向に位置する領域は、挿入時にハウジングの内周面に設けられる突部に嵌合部が押圧されることにより、領域の上方辺と前方辺に支持された状態で本体部の中空内部方向に変形することにより、嵌合部を有する側面のうち切欠部の水平方向に位置する領域は、下方辺と後方辺については変形が規制されないので、押圧により本体部の内部方向に変形しやすく、より確実に小さい力で挿抜をなすことができる。
【0019】
そして、本発明に係る保護キャップによれば、切欠部は、本体部の挿入方向と直交する方向の幅が、嵌合部が嵌合するハウジングの被嵌合部の本体部の挿入方向と直交する方向の幅と略同じであることにより、嵌合がなされる側面領域の全域について、より小さい力で変形させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本実施形態における光コネクターと保護キャップの分解斜視図である。
【図2】保護キャップを光コネクターに取付けた状態の斜視図である。
【図3】保護キャップを前端面側から見た斜視図である。
【図4】保護キャップを光コネクターに取付ける途中の状態における横断面図である。
【図5】図4の部分拡大図である。
【図6】保護キャップを光コネクターに対し図3の状態よりも挿入した状態における横断面図の部分拡大図である。
【図7】保護キャップを光コネクターに取付けた状態における横断面図の部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施形態について、図面に沿って詳細に説明する。図1には本実施形態における光コネクターと保護キャップの分解斜視図を示している。本実施形態の光コネクター1は、レセプタクルとして使用されるものであり、合成樹脂で形成された非導電性のハウジング10の内部に、プラグに保持された光ファイバーを保持するファイバー保持部11が形成されている。また、図示しないが、ハウジング10の内部であってファイバー保持部11の奥側には、光ファイバーと光学的に結合される結合素子及び送受信モジュールが設けられる。
【0022】
光コネクター1は、図1に示す手前側の面が開口した略箱状に形成されており、天面20と、この天面20と対向する底面21と、天面20及び底面21と直交する第1側面22及び第2側面23とを有している。図1に示す手前側の面は、全面が開口して開口部24を構成しており、開口部24からハウジング10の内部にプラグまたは保護キャップ2を挿入することができる。また、ハウジング10は金属材からなるシールド部材12に覆われている。
【0023】
プラグが取付けられない単体の状態の光コネクター1に対しては、開口部24からハウジング10内部に保護キャップ2が挿入されて取付けられる。図1に示すように、保護キャップ2は、ハウジング10の内部形状に略適合する外形状を有した本体部30と、本体部30の挿入方向に対する後端面34から突出状に形成されたつまみ部31とを有して構成されている。
【0024】
図2には、保護キャップ2を光コネクター1に挿入して取付けた状態の斜視図を示している。この図に示すように、保護キャップ2を開口部24からハウジング10の内部に挿入すると、保護キャップ2の本体部30は、ほぼハウジング10内に納まり、つまみ部31だけがハウジング10から突出した状態となる。保護キャップ2をハウジング10に挿入することで、後述のように本体部30は側面でハウジング10の内周面と嵌合し、保護キャップ2が自然に抜け落ちることを防止することができる。保護キャップ2が取付けられた状態において、所定以上の力でつまみ部31を引くことで、本体部30とハウジング10の嵌合状態が解除され、保護キャップ2を光コネクター1から取り外すことができる。
【0025】
図3には、保護キャップ2の前端面33側から見た斜視図を示している。保護キャップ2は、樹脂材によって形成される。図1及び図2に示すように、保護キャップ2の本体部30は、挿入方向に対する前端面33と、この前端面33と対向しつまみ部31を有する後端面34と、前端面33と後端面34を繋ぎ互いに対向する第1側面35及び第2側面36とを有して概ね外形状を構成し、内部が中空状となるように、各面は薄肉状に形成されている。
【0026】
本体部30の中空内部には、第1側面35及び第2側面36と平行で前端面33と後端面34を繋ぐように、2つの内壁面37が形成されていて、本体部30の内部を3つの領域に仕切っている。これら内壁面37は、本体部30の強度を確保するために設けられている。
【0027】
前述のように、本体部30を構成する各面は、樹脂材で薄肉状に形成されていることにより、本体部30を圧縮する方向に弾性変形することができる。このうち、前端面33と後端面34は、これらの面方向と直交する方向に伸びる内壁面37で繋がれているため、力を受けてもほとんど変形しない。一方、第1側面35と第2側面36は、内壁面37と平行な方向に伸びているため、これらの影響を受けず本体部30の内部方向に弾性変形することができる。
【0028】
本体部30の前端面33には、挿入方向に向かって突出する保護被覆部32が形成されている。保護被覆部32は、内部が中空の楕円形状をなすように形成されており、保護キャップ2をハウジング10に挿入した際に、ハウジング10内のファイバー保持部11を覆って、結合素子や送受信モジュール側にゴミや埃等が侵入しないように保護する。また、本体部30の第1側面35と第2側面36は、いずれも前端面33よりも挿入方向前方まで伸びるように形成されている。
【0029】
図1に示すように、保護キャップ2の本体部30を構成する第1側面35には、挿入方向後方の下端部に、突起状の嵌合部38が形成されている。嵌合部38は、第1側面35に対して角度をなして立ち上がる立ち上がり面38bと、立ち上がり面38bの先端から第1側面35と平行な方向に伸びる突出面38aとからなっており、第1側面35の下端部に形成されている。
【0030】
本体部30の第1側面35から後端面34にかけて、下端部が切り欠かれることで切欠部39が形成されている。切欠部39は、第1側面35のうち嵌合部38よりも挿入方向後方から、第1側面35と隣接する後端面34に渡って連続状に形成されている。また、切欠部39は、下端部が切り欠かれているので、第1側面35及び後端面34の下端に係る形態を有している。これにより、第1側面35の嵌合部38を含む切欠部39以外の領域の下端面は、切欠部39の領域の下端面よりも下方にあることとなる。このため、第1側面35が面方向と直交する方向に力を受けた場合、切欠部39の水平方向に位置する第1側面35の下端部領域は、該領域の上方辺及び前方辺に支持される一方、該領域の下方辺及び後方辺については変形が規制されない状態で、本体部30の中空内部方向に変形することとなる。
【0031】
図4には、保護キャップ2を光コネクター1に取付ける途中の状態における横断面図を示している。この図は、保護キャップ2の嵌合部38及び切欠部39を含む平面で切って底面側から見た断面図を表している。図4に示すように、光コネクター1を構成するハウジング10の内周面には、両側に保護キャップ2の本体部30と略同幅となるように内側壁面27が形成されている。
【0032】
ハウジング10の内側壁面27のうち、保護キャップ2の第1側面35が挿入される側の面には、第1側面35の嵌合部38が嵌合される被嵌合部25が形成されている。被嵌合部25は、少なくとも内側壁面27から凹状となるように形成されており、本実施形態ではハウジング10を貫通するように形成されている。被嵌合部25よりも開口部24側は、内側壁面27を構成する開口壁面部26が形成されている。
【0033】
開口壁面部26は、図1に示されているように、ハウジング10の第1側面22のうち上下部に形成されており、これらがハウジング10の入口部分において保護キャップ2の第1側面35をガイドする。本体部30の嵌合部38は、挿入方向と直交する方向の幅が、開口壁面部26の幅よりも大きく形成されているが、ハウジング10の被嵌合部25は、開口壁面部26と同じ幅を有するから、嵌合の機能を果たすのは、下端から開口壁面部26の挿入方向と直交する方向の幅と同幅の領域となる。
【0034】
本体部30の第1側面35のうち、切欠部39の水平方向に位置する嵌合部38を含む領域は、該領域の上方辺及び前方辺に支持された状態で弾性変形することができる。この領域の挿入方向と直交する方向の幅は、切欠部39の幅に相当し、これがハウジング10の開口壁面部26と略同じ幅である。すなわち、切欠部39は、本体部30のハウジング10に対する挿入に伴い、開口壁面部26に押圧される領域の幅を有するように形成されていることになる。
【0035】
図5には、図4のうち嵌合部38及び被嵌合部25付近の拡大図を示している。この図に示すように、本体部30を構成する第1側面35は、ハウジング10の開口壁面部26に当接あるいは極めて近接した状態で挿入がなされる。また、嵌合部38の突出面38aの第1側面35からの高さは、第1側面35と開口壁面部26との隙間よりも大きい。
【0036】
図6には、図5よりも本体部30をハウジング10内に挿入した状態の拡大図を示している。この図に示すように、本体部30をハウジング10に挿入していくと、嵌合部38が開口壁面部26によって本体部30の内部方向に向かって押圧される。嵌合部38を構成する挿入方向前端側の立ち上がり面38bは、挿入方向後方側に傾斜するように形成されており、一方で開口壁面部26の開口端には傾斜面部26aが形成されているので、嵌合部38は開口壁面部26に乗り上げるように移動し、第1側面35のうち切欠部39の水平方向に位置する領域が、本体部30の内部方向に向かって変形する。
【0037】
第1側面35が開口壁面部26により変形する際、変形する領域の挿入方向後方側は、切欠部39があって変形が規制されないから、図6に示されているように第1側面35の断面は片持ち状となって、挿入方向後方に向かって本体部30の内部側により大きく変形する。これによって、第1側面35を変形させるために必要な力を比較的小さくすることができる。
【0038】
前述のように第1側面35は弾性変形可能となるように構成されているから、切欠部39がなくても開口壁面部26の押圧により変形させることは可能であるが、そのためには大きな力が必要である。これに対し、切欠部39を設けることで、第1側面35を変形させるために必要な力を小さくすることができる。
【0039】
図7には、本体部30をハウジング10内に挿入し終わった状態の拡大図を示している。この図に示すように、本体部30をハウジング10の最深部まで挿入した状態において、嵌合部38はハウジング10の被嵌合部25に納まり、挿入方向後端側の立ち上がり面38bが、開口壁面部26の端部に当接した状態となる。また、これに伴い、第1側面35の変形も元に戻ることとなる。
【0040】
図7の状態から本体部30をハウジング10から引き抜く際には、嵌合部38の挿入方向後端側の立ち上がり面38bが、挿入方向前方側に傾斜するように形成されていることにより、嵌合部38は開口壁面部26に乗り上げるように移動し、第1側面35のうち切欠部39の水平方向に位置する領域が、本体部30の内部方向に向かって変形して再び図6の状態となり、さらに引き抜くと図5の状態となる。
【0041】
このように、保護キャップ2の本体部30を構成する各面を、弾性変形可能となるようにし、第1側面35には嵌合部38の挿入方向後方側に切欠部39を形成して、ハウジング10の被嵌合部25に嵌合する領域の挿入方向後方側について、変形が規制されないようにしたことで、嵌合に際して第1側面35を変形しやすくすることができ、保護キャップ2の挿抜を円滑にすることができる。また、嵌合部38にかかる力も小さくすることができるので、嵌合部38が削れてゴミが発生することを防止できる。
【0042】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の適用は本実施形態には限られず、その技術的思想の範囲内において様々に適用されうるものである。例えば、本実施形態では本体部30を構成する第1側面35のみに嵌合部38を設けているが、第2側面36にも嵌合部38を設けてもよく、この場合には、ハウジング10にもこれに対応して両側に被嵌合部25を形成する必要がある。
【0043】
また、本実施形態では切欠部39を第1側面35から後端面34にかけて形成しているが、切欠部39は少なくとも第1側面35の嵌合部38を有する領域について、一方側の変形が規制されないように構成されていればよいので、第1側面35にスリット状となるように設けるなどしてもよい。
【符号の説明】
【0044】
1 光コネクター
2 保護キャップ
10 ハウジング
11 ファイバー保持部
12 シールド部材
20 天面
21 底面
22 第1側面
23 第2側面
24 開口部
25 被嵌合部
26 開口壁面部
27 内側壁面
30 本体部
31 つまみ部
32 保護被覆部
33 前端面
34 後端面
35 第1側面
36 第2側面
37 内壁面
38 嵌合部
39 切欠部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバーを保持したプラグが挿入されるハウジングを備えた光コネクターに対し、前記プラグの代わりに挿入される保護キャップにおいて、
前記ハウジングのプラグが挿入される領域に略適合する外形状を有した本体部と、該本体部の挿入方向後端面から後方に向かって伸びるつまみ部とを有し、
前記本体部は、前記ハウジングに設けられるファイバー保持部を覆う保護被覆部を有し前記後端面と対向する前端面と、該前端面と後端面とを繋ぐ両側の側面とを有すると共に、前記前端面と後端面及び側面で囲まれる内部は中空状とされて、前記側面は中空内部方向に撓むように弾性変形可能とされ、
少なくとも一方の前記側面には前記ハウジングに嵌合する突起状の嵌合部が形成され、該嵌合部が形成された前記側面は、前記嵌合部の挿入方向後方に切欠部を備えてなることを特徴とする保護キャップ。
【請求項2】
前記嵌合部は前記側面の下端部に形成され、前記切欠部は前記側面の下端に係るように形成されることを特徴とする請求項1記載の保護キャップ。
【請求項3】
前記切欠部は前記側面から後端面にかけて連続状に形成されてなることを特徴とする請求項2記載の保護キャップ。
【請求項4】
前記嵌合部を有する側面のうち前記切欠部の水平方向に位置する領域は、挿入時に前記ハウジングの内周面に設けられる突部に前記嵌合部が押圧されることにより、該領域の上方辺と前方辺に支持された状態で前記本体部の中空内部方向に変形することを特徴とする請求項2または3記載の保護キャップ。
【請求項5】
前記切欠部は、前記本体部の挿入方向と直交する方向の幅が、前記嵌合部が嵌合するハウジングの被嵌合部の前記本体部の挿入方向と直交する方向の幅と略同じであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の保護キャップ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2013−11633(P2013−11633A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−246060(P2009−246060)
【出願日】平成21年10月27日(2009.10.27)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】