説明

信号増強モジュール

対象イベントがγ線検出システム内で検出される。信号内のイベントの多重度、信号内のイベントの密度およびその他の局面を含む望ましくない信号の特性が決定される。信号は、その予想される特性に基づいてフィルタリングされる。期待される特性を有さない信号は排除され、それらの排除された信号を除外したイメージが形成される。

【発明の詳細な説明】
【関連出願への相互参照】
【0001】
本出願は、2003年2月18日提出の「信号増強モジュール」と表題が付けられた米国仮出願第60/448,200号の優先権の利益を主張する。
【技術分野】
【0002】
開示されたシステムは、電磁放射線イメージング(画像化)システムに関し、より具体的には、検出された信号が、イメージングされる物体から発生またはそれを通過するものではないことを意味するフィルタリング基準に基づいた、電磁放射線イメージングシステムから生成された信号のフィルタリングに関する。
【背景技術】
【0003】
γ線検出器のような検出器システムは、単一の画素からの信号に基づいたのでは区別できない非物理的イベントに敏感なことがある。これらのイベントはシステムにおいてノイズを引き起こす。
【0004】
個別のγ線により発生された信号は非常に小さく−数百〜数千電子程度である。したがって、比較的小さな外来信号が、γ線として検出され誤って記録されることがある。
【0005】
固体(solid-state)γカメラの振動は、1つまたは複数の対象イベントとして検出される電磁ノイズ信号の発生を引き起こし得る現象の1例である。同様に、5ボルト以下の電位差による放電を含む放電は、非物理的イベントを発生することがある。宇宙線のような外来の高エネルギー粒子の衝突も、エラーを引き起こすことがある。複数の検出素子中へのコンプトン散乱の結果として、SPERISの放射線感知面に当たる高エネルギーγ線は、複数のチャンネルにおいて信号を直接的に生成し得る。そのγ線も、電気的寄生振動によるカップリングを介して、近隣チャンネルにおいてノイズ信号を生成する。
【発明の開示】
【0006】
<発明の概要>
電磁検出器からのイベントのフィルタリング技法が記載される。1つの特徴によれば、検出器に衝突する電磁放射線の予測量に基づいてしきい値が設定される。検出器からの出力信号は、そのしきい値に基づいてフィルタリングされ、望ましくない刺激に基づく信号が排除される。
【0007】
1つの特徴において、様々なノイズ源は、各ノイズ源により引き起こされた信号に応じて検出器システムにより発生されるであろうデータ量に従って特徴付けられる。
【0008】
1つの実施形態において、検出器は、フィルタが決定するために用いられる医用イメージング用途において用いられるセグメント化検出器γカメラである。本開示は、セグメント化検出器パルス計数電磁放射線イメージングシステム(segmented detector, pulse counting electromagnetic radiation imaging system)すなわちSPERISにより検出されたイベントから、時間的に同時発生する複数の個別のイベントを引き起こすイベントをフィルタリングすることを記載する。この手法は、一次粒子エネルギー、厳密な時間的一致またはそのイベントにより引き起こされた個別のイベント間の幾何学的関係に基づいたのでは区別することができないイベントに対して特に有用であり得る。
【0009】
フィルタ、即ち信号増強モジュールは、これらのイベントを、時間上の同時発生の点、並びに、イベントにより引き起こされた個々のイベントの量、全体的密度、局所的密度およびエネルギーのうちの1つまたは複数の点に関し、定義可能なしきい値を越える信号を排除することにより区別する。
【0010】
本発明のこれらおよびその他の特徴および利点は、以下の詳細な説明を読み添付の図面を参照するとより明白になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本明細書中で開示される手法の範囲は具体的には、X線およびγ線のような光子の検出によりイメージを生成する、電磁放射線イメージングシステム(electromagnetic radiation imaging system)、「ERIS」、において使用するためのものである。さらに、これらの手法は、セグメント化検出器を備えるとともにパルス計数モードで作動するERISと共に使用するためのものである。これらのシステムの例には、核医学におけるγ線イメージング用であってディジラッド・コーポレーションにより製造される市販のγ線イメージングシステム、および、いくつかの市販のX線イメージングシステムが含まれる。
【0012】
セグメント化検出器パルス計数電磁放射線イメージングシステム(segmented detector, pulse counting electromagnetic radiation imaging system)、すなわちSPERIS600が図6に示してある。この装置は典型的には、以下の4つの基本的サブシステムを含んでいる:(1)生信号610を捕捉する1つまたは複数の検出器モジュール606。個々の検出器モジュールの全体は検出器605で示されている。(2)検出器605から情報を受け取り、その検出器モジュールからの情報をコンピュータにおけるさらなる処理に適した形式620に変換する信号処理サブシステム615。(3)信号処理サブシステム615からデータ620を受け取り、次に1つまたは複数の最終イメージを生成および増強することができ、さらにイメージングされたオブジェクトの属性値も計数し得るコンピュータ630。(4)最終イメージおよびその他のデータを所望の形式で提示するコンピュータモニタおよびプリンタのような1つまたは複数の出力装置640。
【0013】
パルス計数セグメント化検出器イメージングシステムについての最低要件は、システムが、(1)1つまたは複数の放射線感知領域上でイメージングされるタイプの放射線の粒子の衝突を検出でき、(2)前記1つまたは複数の放射線感知面上での1つまたは複数の粒子の衝突位置を決定できることである。多くの場合、前記1つまたは複数の粒子が前記1つまたは複数の面上に衝突する時間を、選択された精度で決定できることも望ましい。
【0014】
これらの装置は、特定の種類の放射線、例えば、開示された実施形態においてはγ線、を検出することを意図している。典型的には、電磁放射線イメージングシステムの検出器モジュール605は、しかしながら、エネルギー、例えば、そのイメージが形成されている粒子の特性以外の特性を有する放出線の粒子も受け取る。この望ましくない放出線により発生された信号は、イメージ中にノイズとして現れることがある。
【0015】
イメージングシステムに信号を発生させるどのような現象の検出も、イベントと呼ばれる。イメージングされる種類および特性を備えた粒子であって、イメージングされるオブジェクトから生じるか又はイメージングされるオブジェクトを通過する1つまたは複数の粒子により実際に引き起こされるイベントは、対象イベント「EOI」(event of interest)と呼ばれる。EOI以外のどのようなイベントも、非物理的イベントすなわちNPE(non-physical event)であると考えられる。
【0016】
典型的には、SPERISは、エネルギーに基づいて個々の粒子を区別する。この機能は、パルス整形、ピーク検出およびしきい値エネルギー基準とピークとの比較のような操作により、検出器モジュール内で実行されることが多い。いくつかは時間一致に基づいて複数の粒子を区別し、いくつかは1対の粒子間の幾何学関係に基づいてそれらの粒子を区別する。特定のERISは、これら3つの区別基準のどのような組み合わせも用い得る。例えば、核医学において用いられるアンガー型γ線イメージングシステムにおいて、連続単結晶シートシンチレータにおいて発生された光は、複数の光電子増倍管により集光される。アンガーカメラは単一シートシンチレータを用いるので、アンガーカメラはSPERISではない。シンチレータシートに衝突するγ線は、結晶全体に広がる多数の光子を発生させ、すべての光電管に1つの信号を同時に検出させる。すべての光電子増倍管による光の同時検出を引き起こさない信号は、非物理的イベントとして取り扱われる。同様に、陽電子放出断層撮影法すなわちPETにおいて、EOIは、同一であり、明確なエネルギーを有し、且つ、正反対方向に移動する2つの粒子の、患者体内での同時放出である。これらの基準を満たさない現象は、NPEとして排除される。
【0017】
SPERISのための検出モジュールは、しばしば画素またはチャンネルと呼ばれる複数の個別の検出器素子を含んでいる。各個別のチャンネルは、1つまたは複数の粒子の衝突に応じて信号を生成する。例えば、核医学において用いられる固体セグメント化検出器γ線イメージングシステムの検出器モジュールは、固体検出器素子のアレイを含むことができ、いくつかの信号処理機能を実行し得る。このアレイは典型的には、多数の画素を備え、複数のより小さいアレイを備えることができる。個別の検出器素子は、材料内での粒子の吸収に応じて電気信号を生成するテルル化カドミウム亜鉛のような直接変換検出器、またはシンチレータおよびフォトダイオードのような間接変換検出器を備えている。以下で論じられるアンガーカメラは、複数の光電子増倍管を備えているが、ただ1つのシンチレータ結晶を含み、したがってセグメント化検出器システムではないことに留意されたい。
【0018】
開示される実施形態は、図6に示されるような、医用イメージング用途において用いられる固体パルス計数セグメント化検出器γ線イメージングシステムを想定している。検出器モジュール605は、20cm×20cmの面積を覆う64素子×64素子の矩形配列で分布された4,096素子(チャンネル)セグメント化検出器アレイを有する。しかしながら、他のイメージングシステムを代わりに用いることができるであろう。
【0019】
検出器アレイ605は、各々が128個の近接したチャンネルを組み込んだ32個のモジュール606に物理的に更に分割されている。代わりに、モジュールは物理的にではなく電子的に規定され得る。
【0020】
論じられる実施形態において、606のような各モジュールには、0から31までの一意の番号が割り当てられる。各モジュールにおけるチャンネル番号は、128個の連続する整数として連続的に割り当てられる。チャンネル0〜127はモジュール0に割り当てられ、チャンネル128〜255はモジュール1に割り当てられ、以下モジュール31まで同様に割り当てられ、このモジュール31には、チャンネル3,968〜4,095が割り当てられる。どのような所与の実施形態においても、モジュールおよびチャンネル番号の付与の仕方は自由である。
【0021】
信号プロセッサ615は、各チャンネルからの信号のエネルギー分析を実行し、特定の最小エネルギーよりも大きいエネルギーに対応するパルスのみをイベントとして認識する。この方法によるエネルギーフィルタリングは、宇宙γ線により引き起こされるDEの識別において有用であることが以下で理解されるであろう。
【0022】
本明細書中で開示される手法は、他の基準に従ってエネルギーにおいて区別されたイベントにも適用可能である。これらの実施形態において、有効データと分布イベントに関連したデータとを識別するための論理フローは、以下で論じるものとは異なり得る。
【0023】
γカメラは、チャンネルが昇順で読まれるシリアル読み出し方式を用いることができ、データは、前の読み出しサイクルが終了してからイベントを検出したチャンネルからのみ出力される。γ線を検出したチャンネルの読み取りは2.67μsを必要とし、イベントを検出しなかったチャンネルの読み取りは40nsを必要とする。したがって、すべてのチャンネルがγ線を検出すれば、全アレイの読み出しには10.9msを必要とする。他の実施形態は、個別のチャンネルからのデータのパレレル読み出しを用い得る。
【0024】
現行の医療用γ線イメージング用途においては、患者から発せされ検出器アレイに当たるγ線束(flux)は、200γ線/1平方センチ/1秒を超えない。この束では、チャンネル当たりの平均的計数率は、読み出しサイクル当たり0.2未満のイベントおよび読み出しサイクル当たり800未満の総計数に対応する。振動、放電、コンプトン散乱宇宙γ線および個々のガンマ線カップリングのような電気的寄生振動を介して近隣チャンネルへ分布したイベントは、一般的には、物理的に互いに近くに位置している複数のチャンネル(ただし、必ずしもチャンネル番号は連続していない)にて一つの読み出しサイクル内で検出される偽のイベントを生成するか、或いは、イメージの中で認識できるが1つまたは複数の幾何学的関係により記述できないようなパターンで検出される偽のイベントを生成する。複数のチャンネルにおけるこれらの偽のイベントは、200イベント/(cm2・秒)未満の予想計数密度を有意に上回る局所的面積計数密度を1組の物理的に隣接しているチャンネル上にもたらすことがある。さらに、振動DEは、1以上の連続的な読み出しサイクルにわたって、そのような高い局所的面積計数密度を生成することがある。
【0025】
ノイズ現象の1つの発生は典型的には、個別のチャンネル信号すべてを読み出すために必要な時間内での複数のチャンネルにおけるイベントの検出という結果になる。したがって、これらの現象により生成されたイベントは、分布イベント(distributed event)すなわちDEと表記される。分布イベントは典型的には、単純に一次粒子エネルギーに基づいて区別できない。宇宙線の散乱は、宇宙線の本来のエネルギーを複数の画素の複数の相互作用にわたって分布させる。振動または放電により引き起こされた分布イベントの場合、一次粒子は全くない。ひとつの分布イベントにより引き起こされた複数のイベントの個々を検出する個々のチャンネルの位置の間に特定の幾何学的関係は全くない。
【0026】
したがって、SPERISにおいては、DEにより引き起こされ、一次粒子エネルギー、時間一致、複数イベント間の特定の幾何学的関係により、またはこれらのクライテリア(判定基準)のいずれかの組み合わせにより単純に識別することができない複数のイベントを区別することが望ましい。
【0027】
分布イベントは、1つの読み出しサイクルの間に検出される複数の無効イベントを引き起こすという意味において、イベントの時間一致により特徴付けられる。個別のイベントは、ナノ秒からマイクロ秒オーダーの短い時間フレーム内においては、必ずしも同時的であるわけではない。以下で説明される実施形態においては、時間一致に基づく区別は暗黙的である。なぜならば、フィルタは、1つの読み出しサイクルの間に取得されたデータを処理するからである。他の実施形態は、時間一致に基づく明示的な区別を含み得る。
【0028】
多くの場合、分布イベントに起因するイベントは、個々のチャンネルにおいて検出されたイベントのエネルギーに基づいては区別することができない。宇宙γ線は、明確なエネルギーを有しているが、宇宙線の散乱が、この宇宙線に、任意の単一のチャンネルにおいてその初期エネルギーの一部のみを放出させる。さらに、宇宙線は、そのエネルギーのすべてを検出器チャンネル内で放出しないことがあり、その結果、その宇宙線と関連するすべてのイベントのエネルギーを合計しても、一般的には宇宙線の初期エネルギーがもたらされない。しかしながら、宇宙γ線と関連するイベントは、一般的には、対象イベントすなわちEOIのエネルギーより有意に大きい平均エネルギーを有する。
【0029】
全体的計数密度、局所的計数密度、検出されたイベントの平均エネルギー、および偽のイベント検出時間に基づいて、分布イベントに起因する偽のイベントを検出するための手法が開示される。この手法は、信号処理サブシステム615内或いはあるいはイメージングシステムのどこか他の場所内のハードウェア、ソフトウェアまたはファームウェアにより実施させることができる。簡潔化するために、ここではブリンクフィルタとして記述される。
【0030】
プロセスは、図1から始まるフローチャートに従う。図1のフローチャートは、信号プロセッサ615において実行され得る。γ線を表しているかもしれないエネルギーを検出した単一のチャンネルから読み出されたデータは、データワードに組み入れられる。このデータワードは、チャンネル番号およびイベントのエネルギーを特定し、さらに、「無視」フィールド、例えば、無効データワードを特定するように設定され得るビットを含む。データワードは、例えば、あるデータワードがなぜ無効として取り扱われたかを示すように設定できる1つ以上の付加フィールドも含み得る。まず初めに、ブリンクフィルタにより処理される前に、各無視ビットは、イベントを有効として特定するために0に設定される。他の実施形態においては、データワードの正確な形式、ワードに組み入れられるデータおよび1つまたは複数の有効/無効識別ビットは、この実施形態と異なり得る。
【0031】
個々のチャンネルからのデータワードは、時間ワードも含むデータストリームに組み入れられる。この実施形態においては、時間ワードは0.5msごとにデータストリーム中に挿入される。ブリンクフィルタの他の実施形態においては、データワードの1つ以上の正確な形式、そのワード中に組み入れられるデータ、有効/無効識別コードおよびそのデータワードの他の特性値は、開示された本実施形態のデータワードの構造と異なっているかもしれない。
【0032】
1つの検出器モジュールから読み出されたデータストリーム(モジュールの読み出し期間において挿入され得る任意の時間ワードを含む)は、1つのストリングにまとめられる(アセンブルされる)。この実施形態のシリアル読み出しにおいては、モジュールからのストリングは、モジュール番号の増加順にしたがって読み出され且つ出力データストリング内に挿入される。1つの読み出しサイクルすなわちフレームからの変わり目は、この実施形態においては、後の読み出しサイクルの最初のデータワードのチャンネル番号が先の読み出しサイクルの最後のデータワード(のチャンネル番号)よりも低いことを検出することにより識別可能である。
【0033】
100において、最初に、生データストリームが、Wミリ秒の時間ウィンドウの間に検出器モジュールから出力されたすべてデータを保持する生データバッファにロードされる。この実施形態の時間ウィンドウは20msである。本明細書中のすべての図において、例としての実施形態におけるパラメータのデフォルト値は括弧内に示される。したがって、生データバッファは、複数のフレームからのデータを含み、およびその結果として、複数のストリングを含む。
【0034】
次に、102にて生データバッファ中のデータがコピーされ、コピーバッファ105内に置かれる。すべてのさらなるフィルタリング操作は、105にて作り出されたコピーバッファ内のデータを使用する。
【0035】
コピーバッファ105内のデータは最初に110において生多重度フィルタ(raw multiplicity filter)により分析される。これは、1つの読み出しにおける1つのモジュールからのデータ(ストリングと呼ばれる)を、そのストリング中のイベントの数、即ち生多重度に基づいて分析する。すべてのストリングがしきい値TRM(デフォルト値=2)以下の生多重度を有するフレームは有効であると見なされ、生データバッファ100中の対応するデータが全く変更されないことを表す114へフローが進む。これらのフレーム中のすべてのイベントは、0の無視ビットを有し、1つ以上のイベントの無視ビットが引き続くステップにおいて1に変更されない限り、イメージ中に含まれる。
【0036】
TRMより大きい生多重度を有する1つ以上のストリングを含むフレームは、分布イベント、即ちブリンク、としての分析の候補であり、全体的密度フィルタ120によりさらに分析される。
【0037】
全体的密度フィルタ120は、候補ストリングを含むフレームにおける平均計数率が高計数率しきい値TAR(デフォルト値=80,000)カウント/秒より大きいかどうかを決定する。TARより大きい平均計数率を有するフレームは、生多重度がTRMを超える複数のストリングを有することが予想され得る。したがって、これらのフレームは有効として取り扱われ、これらのフレームについてのデータが生データバッファ100において不変のままに維持される114へフローが進む。TAR未満の平均計数率を有するフレームであって、且つ、TRMより大きい生多重度を有するストリングを含むフレームは、ブリンク候補であり、1つのフレームからのデータを保持する候補バッファ130にコピーされる。
【0038】
図2は、200として示される局所的密度フィルタを用いる候補バッファ130からのデータのさらなる分析を示す。局所的密度フィルタ200は、カメラが持続モードにあるかどうかを決定し、そのモードでは、TPM(デフォルト値=250)の期間にわたって読み取られ、したがって複数フレーム/ミリ秒を含むフレームからのデータは、最終イメージにおいてチャンネルごとに平均化される。カメラが持続モードにあれば、1つのフレームからの無効データのイメージは、平均化されて期間TPMの全期間に対するイメージデータとされる。したがって、生データバッファ100に保存されたすべてのフレームからのデータを削除することにより、最終イメージの質が向上される。カメラが持続モードにある場合、局所的密度フィルタ200は、振動分布イベントを区別する。
【0039】
典型的には、振動イベントは、高密度の偽のイベントを生成し、1つまたは複数のモジュールにおける高い局所的計数率と関連付けられる。したがって、振動イベントは、候補バッファ130におけるデータのサイズ(データワード数)を増大させる。
【0040】
カメラが持続モードにある場合、局所的密度フィルタは、候補バッファ130中のデータのサイズが生データバッファ100のサイズのTCB(デフォルト値=90)パーセントであるしきい値より大きいかどうかを決定するとともに、個々のモジュールにおける計数率(インパルス計数率と呼ばれる)が、しきい値TIR(デフォルト値=80,000)カウント/秒よりも大きいかどうかを決定する。カメラが持続モードにありこれらのクライテリア(判定基準)の両方が真であれば、生データバッファ全体のデータは、202において、生データバッファ中のすべてのイベントに無視ビット設定することにより、無効としてマーク付けされる。生データバッファ100中のデータは、204において、正規(通常)バッファ処理システムに転送され、これによりこれらのデータは最終イメージ中へ包含されることから除外される。次に生データバッファ100は206において再びロードされ、適宜、102においてコピーバッファ105にコピーされる。次にフィルタは、上述したように、新たにロードされたデータの分析を行う。フレーム中のデータがこれらのクライテリア(判定基準)のすべてを満たさなければ、そのデータは、モード/バッファサイズ、すなわちMBS、フィルタ300により分析される。この実施形態においては、すべての場合に対し、持続モードでの振動イベントの排除が実行される。他のすべてのタイプの無効イベントについて、フィルタは、所望によりオンまたはオフにされ得る。
【0041】
MBSフィルタ300によるデータの分析が図3に示されている。振動DEが生じたのであれば、フレーム中には多数のイベントが存在し、したがって、候補バッファ130のサイズは大きいと予想される。MBSフィルタ300は、候補バッファサイズがしきい値である「生データバッファ100のサイズのTNP(デフォルト値=90)パーセント」より大きいかどうかを決定する調査を行い、(もしそうなら)データは、振動により影響されているとして取り扱われる。この場合、個々のモジュールからのストリングは、生多重度しきい値TRMよりも多くの無効イベントを含んでいそうである。
【0042】
ストリング中のデータは次に、DEが宇宙線により引き起こされたのか、またはDEが振動或いは放電のような別の現象の結果であったのかを示唆する特性を決定するために分析される。そのような総ての他の現象により引き起こされた分布イベントは、ブリンクと称呼される。振動により影響を受けたフレーム中のデータは複数の無効イベントを含んでいる可能性が高いので、302において、宇宙線と関連付けられたストリング中のイベントの数についてのしきい値TCRは低い値TCMV(デフォルト値=4)に設定され、これにより、ストリングの高い割合が更なる分析に供される。
【0043】
フレーム中のデータが振動の影響を受けていなければ、モジュールに当たる宇宙線が、そのモジュールからのストリング中にかなりの数のイベントを引き起こすと予想され得る。したがって、宇宙多重度しきい値TCRは、304においてより高い値TCM(デフォルト値=10)に設定される。
【0044】
データのさらなる分析の総ては、フレーム全体ではなくてストリングの内容に基づく。
【0045】
図4は、ブリンク多重度フィルタ400を用いて処理されるストリングからのデータの処理を示す。しきい値TBM(デフォルト値=60)より大きいサイズを有するストリングは、宇宙線と関連するDEについての候補であり、図5のフローチャートに示される平均エネルギーフィルタ500における処理のために割り当てられる。より短い長さのストリングも、宇宙線により引き起こされたDEと関連しており、処理するために宇宙多重度フィルタ410に割り当てられる。
【0046】
候補ストリングが、以前に設定された宇宙多重度しきい値TCR(図3参照)よりも多くのイベントを含むのであれば、そのストリングは、宇宙線により引き起こされたとして取り扱われる。そのストリングは、412において宇宙線として報告され、次にフィルタモードフィルタ420により処理される。無効データがフィルタリングされるようにカメラが設定されたのであれば、生データバッファ中の対応するストリングにおける総てのイベントについて無視ビットを1に設定することにより、ストリングは422における排除のためにマーク付けされる。フィルタリングがオフにされれば、そのストリングは有効として取り扱われ、424において生データバッファには何らの変更もなされない。
【0047】
候補ストリングが0〜TCRイベントを含んでいれば、そのストリングは有効として取り扱われ、412において生データバッファには何らの変更もなされない。
【0048】
図4に示されるように、ブリンク多重度フィルタ400により以前に分析されており且つブリンク多重度しきい値TBMよりも大きいストリングサイズを有する候補ストリングは、図5にその作用が描かれる平均エネルギーフィルタ500に送られている。そのようなストリング中のイベントは、振動以外の原因を有しているとして以前に取り扱われている。信号増強モジュールの残りのタスクは、分布イベントが宇宙線または電磁放出のような何か他の原因により引き起こされたかどうかを決定することである。そのような他の原因から生じる分布イベントは、ブリンクと呼ばれる。
【0049】
宇宙γ線により引き起こされた分布イベントは、検出されるエネルギーが宇宙線の初期エネルギーよりも小さい複数の個々のイベントを生成する。そのような個々のイベントのかなりの部分は、イメージングされる粒子のエネルギーよりも著しく大きい検出されるエネルギーを有している。
【0050】
平均エネルギーフィルタ500は、分析されるストリング中のイベントの平均検出エネルギー(検出されるエネルギーの平均値)が、TCE(デフォルト値=300)keVの宇宙エネルギーしきい値以下の範囲に属するかどうかを決定する。ストリング中の検出されたイベントの平均エネルギーがTCE以下であれば、そのストリング中のイベントの原因は、宇宙γ線以外であるとして取り扱われ、502においてブリンクとして報告される。そうでなければ(平均エネルギーがTCEより大きければ)、ストリング中のイベントの原因は宇宙線であるとして報告される。どちらの場合も、そのストリング中のイベントは無効である。
【0051】
平均エネルギーフィルタ500による各ストリング中のイベントの原因の割り当てに続いて、そのストリングは、フィルタ状態フィルタ420により処理される。フィルタリングがオンにされていれば、生データバッファ100における対応するストリング中のすべてのビットの無視ビットを1に設定することにより、そのストリングは422における排除のためにマーク付けされる。そうでなければ、424において、生データバッファ100における変更は全く要求されない。
【0052】
信号増強モジュールによる生データバッファ100中の総てのデータの処理が完了した時、生データバッファ100の内容は、正規(通常)データ処理サブシステムへ転送され、そこで、無効であるとして報告されたストリングは、最終イメージに組み入れられるデータから除外される。
【0053】
信号増強モジュールにより処理されるべきデータが更にあるなら、生データバッファ100は再び満たされ、信号増強モジュールによる処理は102にて継続する。
【0054】
いくつかの実施形態が説明されてきた。それにもかかわらず、本発明の精神および範囲を逸脱することなく様々な変更がなされ得ることが理解される。したがって、他の実施形態は、以下の請求項の範囲内にある。
【0055】
例えば、上記は、コンピュータ630中のソフトウェア中で実行されるフィルタリングを説明してきたが、これは、ハードウェア中、ファームウェア中または他の処理システム中で行うこともできるであろう。更に、上記は、γ線についてこの技術を用いることを説明しきたが、どのような他の種類のエネルギー検出においても用い得るであろう。
【0056】
また、上記は、多数の様々なフィルタを説明してきたが、この開示はこれらのフィルタの様々な組み合わせを考えていることが理解されるべきであり、それには、開示された総てのフィルタより少ないフィルタ、または、検出パラメータを設定するために使用されるフィルタのうちのただ1つさえも含まれ得る。
【0057】
この実施形態は、フィルタの各々について1つまたは複数のクライテリア(判定基準)を特定した。他の実施形態は、前記特定された基準をまったく用いないかそのサブセットを用いることができ、所望の機能を実行するために、1つまたは複数の他のクライテリアを用いることができる。更に、複数のクライテリアを有する1つ以上のフィルタを、複数の他のフィルタに分離することができる。また、1つまたは複数の機能を集合的に実行する複数のフィルタを組み合わせて、望ましい機能と同じワンセットの機能を実行する1つまたは複数の他のフィルタを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】候補バッファへのデータ割り当てを含む、生多重度フィルタおよび全体的密度フィルタによる、生データバッファおよびコピーバッファにおけるデータ処理のための決定ツリーを示した図である。
【図2】局所的密度フィルタにより実行されるデータ処理例を示した図である。
【図3】モード/バッファサイズ(MBS)フィルタによるデータ処理のための決定ツリーを示した図である。
【図4】ブリンク多重度フィルタ、宇宙多重度フィルタおよびフィルタ状態フィルタの決定ツリーを示した図である。
【図5】平均エネルギーフィルタの決定ツリーを示した図である。
【図6】代表的な電磁放射線イメージングシステムを示した図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁検出器による検出を示す信号を取得するステップと、
前記信号を少なくとも1つの判定基準と比較するステップとを含む方法であって、前記少なくとも1つの判定基準は信号の特性を表し、
前記特性は、信号が所望の電磁波の検出に起因したものであるか否かを示すものであり、前記比較が前記信号は前記所望の電磁波に起因しなかったものであることを示すとき、その信号は排除される信号であることを示す方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、
前記比較するステップは、
前記信号内のイベントの多重度を決定するステップと、
イベントの数が特定のしきい値外にある場合に前記信号を排除するステップと、
を含む方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法において、
前記信号は、γ線検出器によるγ線検出を示す方法。
【請求項4】
請求項3に記載の方法において、
前記判定基準は、特定の手順を行っている間のγ線検出の予想量に基づくしきい値を含む方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法において、
前記比較するステップは、生多重度フィルタを用い、信号が特定の時間内に特定数以上のイベントを有さない場合にその信号を排除するステップを備えている方法。
【請求項6】
請求項4に記載の方法において、
前記比較するステップは、全体的密度フィルタを用い、信号が特定の期間内に特定数以上イベントを有さない場合にそれらの信号を排除するステップを備えている方法。
【請求項7】
請求項4に記載の方法において、
前記比較するステップは、局所的密度フィルタを用い、特定の時間内に特定数以上のイベントを有する信号中のストリングを排除するステップを備えている方法。
【請求項8】
請求項4に記載の方法において、
前記比較するステップは、生多重度フィルタを用い、信号が特定の量より大きいサイズを有する場合にそれらの信号を排除するステップを備えている方法。
【請求項9】
請求項4に記載の方法において、
前記比較するステップは、特定の平均エネルギーしきい値との比較に基づいて信号を排除する平均エネルギーフィルタを用いるステップを備えている方法。
【請求項10】
請求項3に記載の方法において、
前記比較するステップは、信号を、振動エネルギーを表す判定基準と比較するステップを含んでいる方法。
【請求項11】
請求項3に記載の方法において、
前記比較するステップは、信号を、宇宙線を表す判定基準と比較するステップを含んでいる方法。
【請求項12】
請求項3に記載の方法において、
前記比較するステップは、信号を、振動エネルギーおよび宇宙線の両方を表す複数の判定基準と比較するステップを含んでいる方法。
【請求項13】
請求項2に記載の方法において、
前記信号を取得するステップは、信号を、その信号が完全であるかどうかを表す関連信号と共にバッファ中に格納するステップを含んでいる方法。
【請求項14】
請求項1に記載の方法であって、更に、
イメージを形成するステップと、
前記イメージから排除される信号を除外するステップと、
を備えている方法。
【請求項15】
請求項1に記載の方法であって、更に、
最初に、有効な信号であることを表す第2の信号を前記信号と関連付けるステップと、
前記比較ステップを用い、前記信号が前記所望の電磁波の検出に起因するものではなかったことを前記比較するステップが示す場合に、前記第2の信号を無効な信号であることを表す値に変更するステップと、
を備えている方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法において、
前記第2の信号はデジタルビットである方法。
【請求項17】
電磁検出器による検出を示す第1の信号を同電磁検出器から取得するステップと、
前記第1の信号が有効であることを示す第1の値を有する第2の信号を同第1の信号に関連付けるステップと、
前記第1の信号の値を処理して、同第1の信号が監視されている所望のイベントを表すかどうかを決定するステップと、
前記処理するステップが、前記電磁検出器信号は所望の観察イベント以外のイベントを表すことを示す場合に、前記第2の信号を第2の値に変更するステップと、
を備える方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法において、
前記電磁検出器信号はγ線検出器からの信号であり、前記所望の観察イベントは臨床γ線イメージング用途である方法。
【請求項19】
請求項17に記載の方法において、
前記処理するステップの処理は、前記信号をフィルタリングしてノイズを表す信号内のイベントを除去する処理である方法。
【請求項20】
請求項18に記載の方法であって、更に、
前記第1の値の前記第2の信号を有する第1の信号のみを用いて医用イメージを形成するステップを備えている方法。
【請求項21】
請求項19に記載の方法において、
前記フィルタリングは、前記第1の信号内で発生しているイベントの数が特定のしきい値外であるかどうかを決定するステップを含む方法。
【請求項22】
請求項19に記載の方法において、
前記フィルタリングは、検出量が特定のしきい値外であるかどうかを決定するステップを含む方法。
【請求項23】
請求項19に記載の方法において、
前記フィルタリングは、前記第1の信号内のイベントの密度が特定のしきい値外であるかどうかを決定するステップを含む方法。
【請求項24】
請求項18に記載の方法において、
前記処理するステップは、
前記信号を、振動エネルギーを表す判定基準と比較するステップと、
その比較が前記信号は振動エネルギーを表すことを示す場合に、前記第2の信号の値を無効信号を表す値に変更するステップと、
を含む方法。
【請求項25】
請求項18に記載の方法において、
前記処理ステップは、
前記信号を、宇宙線を表す判定基準と比較するステップと、
その比較が前記信号は宇宙線を表すことを検出した場合に、前記第2の信号の値を無効の第1の信号を表すように変更するステップと、
を含む方法。
【請求項26】
電磁波を検出するように適合された表面を有し、検出を示す出力信号を生成する電磁検出器と、
電子フィルタを内部に含む信号プロセッサであって、前記出力信号が所望の電磁現象の検出に起因したものであるかどうかを示すフィルタ特性を用いて同出力信号を処理し、同出力信号が前記所望の電磁現象の検出に起因したものでなかった場合に同信号を排除されるものとして示す信号プロセッサと、
を備えるシステム。
【請求項27】
請求項26に記載のシステムにおいて、
前記電磁検出器は、医用γ線検出器であるシステム。
【請求項28】
請求項27に記載のシステムであって、更に、
前記所望の電磁現象の検出に起因した信号のみを含む前記出力信号に基づいたイメージを表示するイメージディスプレイを備えるシステム。
【請求項29】
請求項26に記載のシステムにおいて、
前記フィルタ特性は、信号内のイベントの多重度を表すシステム。
【請求項30】
請求項26に記載のシステムにおいて、
前記フィルタ特性は、前記信号内のイベントの密度を表すシステム。
【請求項31】
請求項27に記載のシステムにおいて、
前記フィルタ特性は、到来する宇宙線の特性を表すシステム。
【請求項32】
請求項27に記載のシステムにおいて、
前記フィルタ特性は、電磁干渉の特性を表すシステム。
【請求項33】
請求項27に記載のシステムにおいて、
前記フィルタ特性は、機械的振動の特性を表すシステム。
【請求項34】
請求項26に記載のシステムにおいて、
前記信号プロセッサはバッファをその中に含み、同バッファは、前記出力信号の電子的表現を格納し、同出力信号が排除されるかどうかを示す状態信号を格納するシステム。
【請求項35】
医用γ線検出器からの信号を受け取る入力部と、
電子フィルタをその中に含む信号プロセッサ部であって、前記医用カメラ放射線検出器からの前記信号を処理して所望の電磁現象の検出に起因したものでない信号の一部を排除し、同信号プロセッサ部により排除されない前記イメージ部分からの少なくとも1つの信号に基づいてイメージを表すイメージ出力信号を生成する信号プロセッサ部と、
を備えた信号プロセッサ。
【請求項36】
請求項35に記載の信号プロセッサにおいて、
前記電子フィルタは、前記信号内のイベントの数に基づいて信号を排除する信号プロセッサ。
【請求項37】
請求項35に記載の信号プロセッサにおいて、
前記電子フィルタは、前記信号内のイベントの密度に基づいて信号を排除する信号プロセッサ。
【請求項38】
請求項35に記載の信号プロセッサにおいて、
前記電子フィルタは、到来する宇宙線を表す特性を有する信号を除去する信号プロセッサ。
【請求項39】
請求項35に記載の信号プロセッサにおいて、
前記電子フィルタは、電磁干渉を表す特性を有する信号を除去する信号プロセッサ。
【請求項40】
請求項35に記載の信号プロセッサにおいて、
前記電子フィルタは、機械的振動を表す特性を有する信号を除外する信号プロセッサ。
【請求項41】
医用γ線システムにおいて、患者に適用されるγ線信号の線量および数を決定するステップと、
前記医用カメラ放射線システムにより適用された患者からのγ線を受け取るステップと、
前記決定ステップにおいて決定された前記γ線信号の線量および数を用いて、同決定されたγ線信号の線量および数に基づく範囲の外にある受信γ線の一部を除外するフィルタを形成するステップと、
を含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2006−518035(P2006−518035A)
【公表日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−501174(P2006−501174)
【出願日】平成16年2月18日(2004.2.18)
【国際出願番号】PCT/US2004/004810
【国際公開番号】WO2004/074868
【国際公開日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【出願人】(505302373)ディジラッド コーポレーション (2)
【Fターム(参考)】