説明

信号送信装置、信号受信装置及び信号送受信装置

【課題】 複数種類のデジタル信号をできるだけ少ない数の伝送経路で送受信できる信号送信装置、信号受信装置及び信号送受信装置を提供する。
【解決手段】 変調部10及び出力部20を有する信号送信装置(Transmitter)と、受信部30及び分離部40及び復調部50を有する信号受信装置(Receiver)とで構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル信号の信号送信装置、信号受信装置及び信号送受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のデジタル信号送受信装置では、複数種類のデータの送受信を行う際、複数組の伝送系を必要としている。すなわち、デジタル信号は通常「0」と「1」の1ビットを基本とする信号であるため、転送するためには、本来1経路あれば足りるはずであり、送受信を行う場合であっても2経路あれば足りるはずであるが、その他にも信号の同期をとるためのクロック信号やリセット信号、その他の経路を必要としている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そのような状態で、送受信するデジタル信号の数が増えれば増えるほど、それだけの伝送経路の数が必要になり、大きな問題になっていた。
【0004】
本発明は、以上のような問題に鑑み創案されたもので、複数種類のデジタル信号をできるだけ少ない数の伝送経路で送受信できる信号送信装置、信号受信装置及び信号送受信装置の構成を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の信号送信装置の構成は、
パルス幅変調の範囲を信号の数に合わせて複数に分割し、個々の範囲内で出力すべき夫々の信号に対してその振幅値をパルス幅変調する変調手段と、
上記変調手段で変調された信号を時分割で出力する出力手段と
を有することを基本的特徴としている。
【0006】
また第2の信号受信装置の構成は、上記第1の信号送信装置の構成に対応した受信装置の構成であり、
上記信号送信装置の出力手段から出力されたパルス幅変調信号を受信する受信手段と、
上記受信手段が受信した信号の変調範囲に応じて、上記変調信号を複数に時分割分離する分離手段と、
上記分離手段が分離した複数の変調信号を復調する復調手段と
を有することを特徴としている。
【0007】
上記第1及び第2の発明の構成では、送受信する複数の信号が、夫々その信号の振幅などが際立って異なるようにするために、例えば、任意の異なった値を夫々の信号に加算して、分割する。これらの信号は後に一本の信号線で送られるようにするために、時分割処理される。そして、パルス信号で送られるようにするのであるが、その信号の振幅値に対応したパルス幅に変調して送ることになる。上記分離時に加算された後の最大振幅値(最大振幅長)が最大パルス幅とされて、例えば、送受信する信号が4つあれば、最大パルス幅100%のうち、〜25%までのデューティー比が1つの信号用に、25%を超える値〜50%までのデューティー比が次の信号用に、50%を超える値〜75%までのデューティー比がさらに次の信号用に、75%を超える値〜100%未満までのデューティー比がさらに次の信号用に分割されて、夫々のデューティー比の範囲内でパルス幅変調が行われる。それらに変調された信号をこの場合であれば4つに時分割され、出力せしめられることになる。その出力を受けた側では、夫々のデューティー比の範囲(上記例では4つの範囲)に応じて、複数に時分割分離され、さらに上記規則性に則って、分離した複数の信号が復調される。その際、必要に応じて包絡処理などを行い、アナログ信号として出力するようにすれば良い。
【0008】
以上の構成によれば、パルス幅変調の範囲を信号の数に合わせて複数に分割し、個々の範囲内で出力すべき夫々の信号に対してその振幅値をパルス幅変調し、これらを時分割で出力すると共に、その信号を受けた側で、それらの信号の変調範囲に応じて、上記変調信号を複数に時分割分離し、復調することで、クロック信号は一切送られず、一組の伝送経路(一本の信号線)で複数種類のデジタル信号を伝送することが可能となる。
【0009】
さらに、第3の発明の信号送信装置の構成は、
電源、グランド及びクロックの少なくとも三種類を含む信号送信装置において、その出力手段として、
電源電位とグランド電位との間をクロックに同期してスイッチする第1の信号伝送経路と、
該第1の信号伝送経路と反転した電位を伝送する第2の信号伝送経路と
を備えることを特徴としている。
【0010】
それに対応する第4の発明の信号受信装置の構成は、
上記信号送信装置によって伝送された信号を受信する信号受信装置であって、
上記第1及び第2の信号伝送経路により得られた電位信号を両波整流して電源電位及びグランド電位を得る整流手段と、
上記第1及び第2の信号伝送経路により得られた電位信号を平衡受信してクロック信号を得るクロック受信手段と
を有することを特徴としている。
【0011】
上記第3及び第4の発明の構成によれば、電源及びクロック信号の両方を相手(受信)側に送ってあげる構成であって、電源/クロックを含む伝送経路(当然信号を伝送する線は別途ある)において、電源電圧を最大振幅とする正・逆相のクロックを、電源、グランド及びクロック信号に代えて送信し、それを受信する側で、上記クロックの整流加算信号から、電源電位及びグランド電位を得ると共に、上記クロック信号の平衡から不平衡の状態に変換して得られるクロック信号を使用して、受信側で使用することにより、クロック信号の線のみで、電源、グランド及びクロック信号を送ることができ、伝送経路の信号線数を削減することができる。
【0012】
他方、第5の信号送受信装置に係る発明の構成は、
マスタ側に
複数の時分割タイムスロットを設け、各タイムスロット毎に一周期を刻むクロック信号を発生すると共に外部に送出するクロック発生手段と、
前記時分割タイムスロットが一周する毎に一周期を刻むリセット信号を発生すると共に外部に送出するリセット発生手段と、
送信すべき信号の標本値に応じたパルス幅のパルスを生成して送信する信号送信手段であって、前記各タイムスロットのうち、所定のタイムスロットに同期して該パルスを送信する送信手段と、
信号の標本値に応じたパルス幅の信号を受信して該パルス幅に応じた信号を復調する信号受信手段であって、前記各タイムスロットのうち、所定のタイムスロットに同期して該信号を受信する受信手段と
を有すると共に、
スレーブ側に、
前記クロック発生手段が送出したクロック及びリセット発生手段が送出したリセット信号を受け取ってマスタ側に同期した時分割タイムスロットを発生する時分割タイムスロット同期手段と、
送信すべき信号の標本値に応じたパルス幅のパルスを生成して送信する信号送信手段であって、前記各タイムスロットのうち、所定のタイムスロットに同期して該パルスを送信する送信手段と、
信号の標本値に応じたパルス幅の信号を受信して該パルス幅に応じた信号を復調する信号受信手段であって、前記各タイムスロットのうち、所定のタイムスロットに同期して該信号を受信する受信手段と
を有することを特徴としている。
【0013】
上記第5の信号送受信装置において、より具体的には、前記マスタ側またはスレーブ側の前記タイムスロットは、前記クロックを計数するカウンタによって形成され、前記マスタ側またはスレーブ側の前記タイムスロットは、前記クロックを計数するカウンタによって形成される構成が望ましい。
【0014】
さらに、上記第5の信号送受信装置の構成は、上記クロック、リセット信号及び転送送受信信号は、一組の互いに逆論理の信号からなり、ツイストペアの経路で送受を行うようにすると、良い。
【0015】
上記構成によれば、マスタ側にクロック発生手段とリセット手段とを備え、該マスタ及びスレーブとの間の伝送経路にビットクロックと、リセット信号を載せることで、一組の伝送経路で複数種類の信号を送受できるようになる。
【発明の効果】
【0016】
上記第1及び第2の信号送受信装置の構成によれば、パルス幅変調の範囲を信号の数に合わせて複数に分割し、個々の範囲内で出力すべき夫々の信号に対してその振幅値をパルス幅変調し、これらを時分割で出力すると共に、その信号を受けた側で、それらの信号の変調範囲に応じて、上記変調信号を複数に時分割分離し、復調することで、一組の伝送経路で複数種類のデジタル信号を伝送することが可能となるという優れた効果を奏し得る。
【0017】
また、第3及び第4の信号送受信装置の構成によれば、電源/クロックを含む伝送経路において、電源電圧を最大振幅とする正・逆相のクロックを電源、グランド、クロック信号に代えて送信し、それを受信する側で、上記クロックの整流加算信号を、電源及びグランド電位、並びに上記クロック信号の平衡状態から不平衡の状態に変換した信号として得られるクロック信号を夫々使用することにより、伝送経路の信号線数を削減することが可能となる。
【0018】
同様に、上記第5の発明の構成によれば、マスタ側にクロック発生手段とリセット手段とを備え、該マスタ及びスレーブとの間の伝送経路にビットクロックと、リセット信号を載せることで、一組の伝送経路で複数種類の信号を送受できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を、図面を使用して説明する。
【実施例1】
【0020】
図1は、音楽演奏学習用や語学練習用に、それらの学習者が、これらの内容を教示する先生との間で、個々に学習内容を指示したり、或いは全体にその指示を出したり、各学習者が先生に音声を送ったり、両間で会話をする場合に用いられる集団学習用の信号送受信構成として適用される第1の発明に係る実施例の構成ブロック図である。そのうち、左側のものは、信号送信装置の構成であり、また右側のものは、信号受信装置の構成である。これらの図面に示された構成では、片方向の送受信が可能であるので、両方向の通信には、もう一組必要である。また、学習者が多い場合には、先生に対して、学習者人数分の組の送受信装置を用いることになる。
【0021】
上記信号送信装置(Transmitter)は、変調部10と、出力部20とを有している。
【0022】
そのうち上記変調部10は、信号A〜DのサンプリングレートコンバータSRC11a〜11dと、それらから出てきた信号に、夫々所定の値を加算する加算器12a〜12dと、PCM−PWMコンバータ13とで構成されている。すなわち、後述する上記加算器12a〜12dによって、A〜Dの夫々の信号に、後述する個々の値が夫々加算され、後述の変調を行う際に、パルス幅変調の範囲が信号の数に合わせて複数に分割される。そして、上記PCM−PWMコンバータ13により、分割された個々の範囲内で、出力すべき夫々の信号に対してその振幅値がパルス幅変調される。
【0023】
該サンプリングレートコンバータSRC11a〜11dから、夫々サンプリングレートの異なる4つの信号A〜Dが出力される。
【0024】
上記加算器12a〜12dにより、A〜Dの夫々の信号に、0x08000、0x18000、0x28000及び0x38000の値が加算される。
【0025】
後述する出力部20のマルチプレクサ22で時分割されて出力された信号は、依然PCM信号であり、上記PCM−PWMコンバータ13により、A〜Dに由来する夫々の信号が、パルス幅変調(PWM)信号に変調される。
【0026】
このパルス幅変調の様子を、図2を使用して説明する。ここでは、PCM信号の振幅が、振幅一定、パルス幅をPCM信号の振幅値に比例させて変調を行ったパルス信号にして、送ることになる。すなわち、同図(a)(b)に示すTsが1のパルスのサンプリング周期であるとすると、同図(c)に示すような比のパルス幅に変調されたものは、最大振幅を5Vとした場合、5V×(40/60)=3Vの振幅に相当することになる。
【0027】
これらのパルス幅変調信号は、その変調がなされる前に、PCM信号の段階でその信号の数に合わせて、加算器12a〜12dにより、0x08000、0x18000、0x28000及び0x38000の値が加算されており、図3(e)〜(b)のように複数に分割される。すなわち、上記PCM−PWMコンバータ13でパルス幅変調されるパルス幅変調の範囲が信号の数に合わせて4つに分割される。そして、該PCM−PWMコンバータ13でパルス幅変調されることになる。
【0028】
この一連の流れを詳述すると、サンプリングレートコンバータSRC11dから出力されたPCM信号Dは、加算器12dで、0x08000の値が加算され、PCM−PWMコンバータ13でパルス幅変調されて、図3(b)の範囲のデューティー比を有するパルス幅の信号として出力される。またサンプリングレートコンバータSRC11cから出力されたPCM信号Cは、加算器12cで、0x18000の値が加算され、PCM−PWMコンバータ13でパルス幅変調されて、図3(c)の範囲のデューティー比を有するパルス幅の信号として出力される。さらにサンプリングレートコンバータSRC11bから出力されたPCM信号Bは、加算器12bで、0x28000の値が加算され、PCM−PWMコンバータ13でパルス幅変調されて、図3(d)の範囲のパルス幅のデューティー比を有する信号として出力される。同様に、サンプリングレートコンバータSRC11aから出力されたPCM信号Aは、加算器12aで、0x38000の値が加算され、PCM−PWMコンバータ13でパルス幅変調されて、図3(e)の範囲のデューティー比を有するパルス幅の信号として出力される。
【0029】
また上記出力部20は、クロック発信器21とマルチプレクサ22とで構成される。
【0030】
そのうち上記クロック発信器21は、20ビットのクロック信号を発生するジェネレータであり、上位2ビットは、後述するマルチプレクサ22の時分割切替を行うために使用される。また下位18ビットは、上記PCM−PWMコンバータ13でのパルス幅変調を行うために使用される。
【0031】
上記マルチプレクサ22は、上記クロック発信器21で発生せしめられた20ビットのクロックの上位2ビットで、入力されるPCM信号A〜Dの出力の時分割処理を行い、PCM−PWMコンバータ13に出力する。
【0032】
これらの信号送受信装置間の伝送経路に流れる信号は、図3のように、パルス幅変調され、しかも複数の信号が夫々時分割処理されて送受信されることになる。
【0033】
他方図1の信号受信装置(Receiver)側の構成について説明する。
【0034】
上記信号受信装置(Receiver)は、受信部30と、分離部40と、復調部50とを有している。
【0035】
そのうち上記受信部30は、上記信号送信装置の出力部20から出力されたパルス幅変調信号を受信する部分であって(図面上INPUTとのみ記されている)、一組の伝送経路で伝送されるのであれば、信号受信装置の受け側の部分に相当する。
【0036】
また上記分離部40は、上記信号送信装置とは独立した18ビットのクロック信号を発信する発信部41と、そのクロック信号と共に上記受信部30で受けた受信信号を入力するアンド回路42と、該アンド回路42で上記受信信号とクロック信号とが入力された時にカウント信号を出力するカウンタ部43と、上記受信部30から受信信号が入力されると共に、上記カウンタ部43が出力するカウント信号によってx00〜x11までの4つの経路に、上記入力信号(受信信号)が分離して入力されるデマルチプレクサ44を備えている。
【0037】
上記構成の場合、信号送信装置で時分割出力されてきたパルス信号は、各18ビット単位であり、1つのパルス信号と18ビットのクロック信号がアンド回路42に入力されると、アンド回路42からカウンタ部43へ信号が出力されて、カウンタ部43は、デマルチプレクサ44へ、上記入力信号(受信信号)の入力経路を変更するトリガーとなるカウント信号を出力する。そのため、デマルチプレクサ44において、信号送信装置で時分割出力されてきたパルス信号は、結局信号の変調範囲に応じて、上記変調信号を4つに時分割処理され、x00〜x11までの4つの経路に分離されることになる。
【0038】
上記復調部50は、4つのPWM−PCMコンバータ51a〜51dと、サンプルアンドホールド回路52a〜52dとで構成されており、デマルチプレクサ44で4つに時分割分離された夫々のパルス信号のうち、x00の経路から出てきたパルス信号を図3(e)のパルス幅の範囲で、上記PWM−PCMコンバータ51aは、そのデューティー比に対応する電圧値(振幅値)に変更(その変更は図2の説明の逆になる)し、図2(a)のような状態になったものをさらにサンプルアンドホールド回路52aで包絡処理して、Aの信号に復調して取り出されることになる。同様にして、x01〜x11の経路から出てきたパルス信号は、サンプルアンドホールド回路52b〜52dで、夫々B〜Dの信号に復調して取り出されることになる。
【0039】
以上の構成によれば、パルス幅変調の範囲を、信号の数に合わせて複数に分割し、個々の範囲内で夫々の信号に対してその振幅値をパルス幅変調し、これらを時分割で出力すると共に、その信号を受けた側で、それらの信号の変調範囲に応じて、上記変調信号を複数に時分割分離し、復調することで、クロック信号は一切送られず、一組の伝送経路(一本の信号線)で複数種類のデジタル信号を伝送することが可能となる。
【実施例2】
【0040】
図4及び図5を用いて、本願第3及び第4の発明の実施例構成について説明する。
【0041】
図5(a)は、従来の信号送受信装置間の信号線の種類の一部及び電源ケーブルと、同図(b)〜(d)は、その信号線及び電源電圧の時間波形を示した図面である。ここでは、その他の信号として流れているものは、例えば、デジタル信号である。
【0042】
その際、送受信装置間で電源を供給するための電源線とグランド線が繋げられており、同図(b)(c)に示すように、グランドは0として、また電源は例えば5Vととして、安定的に一定の値をとり続ける。
【0043】
これに対し、基本タイミングなどの同期信号を得るために、デジタル信号を扱う際に最低限必要なクロック信号は、図5(d)に示すように、一定のクロック周期で刻まれた信号が、その間を流れることになる。
【0044】
これに対し、図4の構成は、本願第3及び第4の発明の実施例構成を示している。
【0045】
本実施例の送信装置の構成は、電源、グランド及びクロックの少なくとも三種類を含む信号送信装置であって、その出力手段として、図4(a)(b)に示すように、電源電位とグランド電位との間をクロックに同期してスイッチする第1の信号伝送経路(クロック+)と、該第1の信号伝送経路(クロック+)と反転した電位を伝送する第2の信号伝送経路(クロック−)とを備えている。
【0046】
他方本実施例の受信装置の構成は、上記第1及び第2の信号伝送経路(クロック+及びクロック−)により得られた電位信号を両波整流して電源電位及びグランド電位を得る整流部60と、上記第1及び第2の信号伝送経路(クロック+及びクロック−)により得られた電位信号を平衡受信してクロック信号を得るクロック受信部62とを有している。
【0047】
上記整流部60は、ブリッジ整流回路60aとその出力側に繋げられたローパスフィルタ60bとを備えており、上述のように、上記第1及び第2の信号伝送経路(クロック+及びクロック−)により得られた電位信号を両波整流して電源電位及びグランド電位を得ている。
【0048】
また上記クロック受信部62は、平衡→不平衡変換回路で構成されており、上述のように、上記第1及び第2の信号伝送経路(クロック+及びクロック−)により得られた電位信号を平衡受信してクロック信号を得ている。
【0049】
以上の回路構成から取り出された電源、グランド及びクロックは、図5(b)(c)(d)と全く同じ状態となっている。
【0050】
これらから明らかなように、本実施例の構成では、送受信装置間では、電源電圧をクロック信号に重畳的に載せている状態であり、そのために、両間を繋ぐ伝送経路(信号線)は、図5の従来構成と比べて、一本少なくて済むことになる。
【0051】
すなわち、電源及びクロック信号の両方を相手(受信)側に送ってあげる構成であって、電源/クロックを含む伝送経路(当然信号を伝送する線は別途ある)において、電源電圧を最大振幅とする正・逆相のクロックを、電源、グランド及びクロック信号に代えて送信し、それを受信する側で、上記クロックの整流加算信号から、電源電位及びグランド電位を得ると共に、上記クロック信号の平衡から不平衡の状態に変換して得られるクロック信号を使用して、受信側で使用することにより、クロック信号の線のみで、電源、グランド及びクロック信号を送ることができるようになる。従って、伝送経路の信号線数を削減することが可能となる。
【実施例3】
【0052】
図6及び図7は、第5発明の実施例に係る4線で送受信される4信号×2(T1〜T4及びS1〜S4)のパルス幅変調方式のアナログ信号を送受できる構成のブロック図である。そのうち、図6の構成は、信号送受信装置のマスタ側の構成であり、また図7の構成は、信号送受信装置のスレーブ側の構成である。
【0053】
上記信号送受信装置のマスタ(Master)側には、複数の時分割タイムスロットを設け、各タイムスロット毎に一周期を刻むクロック信号を発生すると共に外部に送出するクロック発生部100と、前記時分割タイムスロットが一周する毎に一周期を刻むリセット信号を発生すると共に外部に送出するリセット発生部110と、送信すべき信号の標本値に応じたパルス幅のパルスを生成して送信する構成であって、前記各タイムスロットのうち、所定のタイムスロットに同期して該パルスを送信するマスタ側送信部120と、信号の標本値に応じたパルス幅の信号を受信して該パルス幅に応じた信号を復調する構成であって、前記各タイムスロットのうち、所定のタイムスロットに同期して該信号を受信するマスタ側受信部130とを有している。
【0054】
また同装置のスレーブ(Slave)側には、前記クロック発生部100が送出したクロック及びリセット発生部110が送出したリセット信号を受け取ってマスタ側に同期した時分割タイムスロットを発生する時分割タイムスロット同期部140と、送信すべき信号の標本値に応じたパルス幅のパルスを生成して送信する構成であって、前記各タイムスロットのうち、所定のタイムスロットに同期して該パルスを送信するスレーブ側送信部150と、信号の標本値に応じたパルス幅の信号を受信して該パルス幅に応じた信号を復調する構成であって、前記各タイムスロットのうち、所定のタイムスロットに同期して該信号を受信するスレーブ側受信部160とを有している。
【0055】
上記信号送受信装置のマスタ側の構成の構成について、さらに詳述すると、まず、上記クロック発生部100及びリセット発生部110は、マスタ側にのみある構成である。
【0056】
そのうちクロック発生部100は、通常のクロックジェネレータであり、ここで発生されたクロック信号CLKはマスタ側で使用されると共に、スレーブ側にも送られて、マスタとスレーブの同期に使用される。該構成によって、図8に示されるように、複数の時分割タイムスロット(本例では8つ)が設定されるが、上記クロック信号CLKは各タイムスロット毎に一周期を刻む。
【0057】
上記リセット発生部110は、図8及び上述のように、前記時分割タイムスロットが一周する毎に、一周期を刻むリセット信号RSTが発生せしめられると共に、その信号がスレーブ側に送出される構成であって、NAND回路で構成されている。後述するオクタルカウンタ121が発生するタイミング信号b0、b1或いはb2(図8参照)のいずれかがOFFの時(どれかはLowの時)にリセット信号RSTがHighに設定されて出力され、これらの信号のいずれもがONの時(どれもがHighの時)にリセット信号RSTがLowにセットされて出力される。このリセット信号RSTはスレーブ側に出力される。
【0058】
上記クロック信号CLKは、マスタ側送信部120のオクタルカウンタ121のCKに入力され、クロック信号CLKをそれぞれ2分周、4分周、8分周した時分割タイミング信号b0、b1、b2を生成する。b0〜b2はその信号のLow/Highの組み合わせから8つの時分割タイムスロットを形成する。8つの時分割タイムスロットでは、送受信する信号SIGとして順にS1、T1、S2、T2、S3、T3、S4、T4が、マスタとスレーブの送受信装置の間で送受される。時分割タイムスロット数は必要に応じて増減できる。その際にはカウンタを時分割タイムスロット数に応じて変更するとともに、上記リセット信号が、前記時分割タイムスロットが一周する毎に一周期を刻むように変更すると良い。
【0059】
マスタ側送信部120では、アナログの(マスタ側からスレーブ側への)送信信号T1〜T4がサンプルアンドホールド回路122a〜122dにそれぞれ入力される。入力されたアナログの送信信号T1〜T4はクロック信号CLKのダウンエッヂのタイミングで標本化される。標本化された送信信号T1〜T4はデマルチプレクサ123に送出され、タイミング信号b1及びb2の状態に応じて順に取り出される。即ちb1及びb2がともにLowの場合はT1が、b1がHighでb2がLowの場合はT2が、b1がLowでb2がHighの場合はT3が、b1及びb2がいずれもHighの場合はT4が取り出される。取り出されたT1〜T4の標本値はアナログPWM変換回路125によって標本値に応じたパルス幅のパルスに変換される。パルス幅の最小値は0であり、最大値は各タイムスロットのパルス幅であるから、この最大値はクロック信号CLKの周期に等しい。
【0060】
変換されたパルスは、図8に示されるように、タイミング信号b0がHighの場合に、ゲート回路124を経て、信号送受回線に信号SIGとして出力され、スレーブ送受信装置に送出される。一方、タイミング信号b0がLowの場合は、ゲート回路124が閉じており、パルスは信号送受回線に送出されない。
【0061】
一方、マスタ側受信部130では、スレーブ送受信装置より信号送受回線を経てSIGを受信する。図8に示されるように、タイミング信号b0がLowの場合、SIGは(マスタ側がスレーブ側から受信する)受信信号S1〜S4のいずれかであり、この受信信号S1〜S4はb0をインバータ131で反転した信号で制御されるゲート回路132を介して受信する。タイミング信号b0がHighの場合、即ちインバータ131の出力がLowの場合はゲート回路132が閉じており、入力のいかんにかかわらずゲート回路132はLowを出力するので、マルチプレクサ133にはLowが送出される。一方、タイミング信号b0がLowの場合、即ちインバータ131の出力がHighの場合はゲート回路132を介して受信信号S1〜S4のいずれかの標本値に応じたパルス幅のパルスがマルチプレクサ133に送出される。
【0062】
マルチプレクサ133は、上記ゲート回路132を介して受信した受信信号S1〜S4を、タイミング信号b1及びb2の状態に応じてローパスフィルタ134a〜134dに分配する。即ちb1及びb2がともにLowの場合はS1が134aに、b1がHighでb2がLowの場合はS2が134bに、b1がLowでb2がhighの場合はS3が134cに、b1及びb2がいずれもHighの場合はS4が134dに振り分けられる。振り分けられた受信信号S1〜S4はローパスフィルタ134a〜134dによって元のアナログ信号に復調される。受信信号S1〜S4のパルス幅は送信するT1〜T4と同様であるから、ローパスフィルタ134a〜134dのカットオフ周波数は、このパルス幅の最大値をt[sec]として、1/t[Hz]以下とするのが望ましい。
【0063】
一方、スレーブ(Slave)側の構成について説明する。
【0064】
上記信号送受信装置のスレーブ(Slave)側には、図7に示すように、前記クロック発生部100が送出したクロック及びリセット発生部110が送出したリセット信号を受け取ってマスタ側に同期した時分割タイムスロットを発生する時分割タイムスロット同期部140と、送信すべき信号の標本値に応じたパルス幅のパルスを生成して送信する構成であって、前記各タイムスロットのうち、所定のタイムスロットに同期して該パルスを送信するスレーブ側送信部150と、信号の標本値に応じたパルス幅の信号を受信して該パルス幅に応じた信号を復調する構成であって、前記各タイムスロットのうち、所定のタイムスロットに同期して該信号を受信するスレーブ側受信部160とを有している。
【0065】
上記時分割タイムスロット同期部140は、上記マスタ側送信部120のオクタルカウンタ121と同様のオクタルカウンタで構成されており、上述のように、マスタ側から発せられたクロック信号CLKを受信し、図8に示すように、これを2分周、4分周、及び8分周したタイミング信号b0、b1及びb2のタイミング信号を生成する。
【0066】
ここで、時分割タイムスロット同期部(オクタルカウンタ)140は、上記オクタルカウンタ121と異なり、カウンタ値のリセット入力RSを備えている。リセット入力RSにはマスタ側リセット発生部110から発せられたリセット信号RSTが入力され、該リセット信号RSTのアップエッヂでカウント値をすべて0にリセットする。即ち、オクタルカウンタ140は、マスタ側クロック発生部110のCLKをそれぞれ2、4、8分周したタイミング信号b0、b1及びb2を発生するが、マスタ側リセット発生部110から発せられたリセット信号RSTによってタイミング信号b0〜b2が0となるタイミングを制御されるため、マスタ側タイミング信号b0〜b2とスレーブ側タイミング信号b0〜b2はそれぞれ0/1を示すタイミングが同期する。従って、タイミング信号b0、b1、b2の3種類の信号をマスタ側からスレーブ側へ送信することなく、クロック信号CLKとリセット信号RSTを送信するのみでマスタ側とスレーブ側の時分割タイムスロットを同期することができる。時分割タイムスロット数が多ければ多いほど、即ち送受する信号の種類が多ければ多いほど、この効果は大きくなる。
【0067】
スレーブ側送信部120では、アナログの(スレーブ側からマスタ側への)送信信号S1〜S4がサンプルアンドホールド回路151a〜151dにそれぞれ入力される。入力されたアナログの送信信号S1〜S4は、クロック信号CLKのダウンエッヂのタイミングで標本化される。標本化された送信信号S1〜S4はデマルチプレクサ152に送出され、タイミング信号b1及びb2の状態に応じて順に取り出される。即ちb1及びb2がともにLowの場合はS1が、b1がHighでb2がLowの場合はS2が、b1がLowでb2がHighの場合はS3が、b1及びb2がいずれもHighの場合はS4が取り出される。取り出されたS1〜S4の標本値はアナログPWM変換回路155によって標本値に応じたパルス幅のパルスに変換される。パルス幅の最小値は0であり、最大値は各タイムスロットのパルス幅であるから、この最大値はクロック信号CLKの周期に等しい。
【0068】
変換されたパルスは、図8に示されるように、タイミング信号b0がLowの場合、即ちインバータ153の出力がHighの場合にゲート回路154を経て信号送受回線に信号SIGとしてマスタ送受信装置に送出される。一方、タイミング信号b0がHighの場合、即ちインバータ153の出力がLowの場合はゲート回路154が閉じており、パルスは信号送受回線に送出されない。
【0069】
一方、スレーブ側受信部130では、スレーブ送受信装置より信号送受回線を経て信号SIGを受信する。図8に示されるように、タイミング信号b0がHighの場合、信号SIGは(マスタ側がスレーブ側から受信する)受信信号T1〜T4のいずれかであり、この受信信号T1〜T4はタイミング信号b0で制御されるゲート回路161を介して受信する。タイミング信号b0がLowの場合はゲート回路161が閉じており、入力のいかんにかかわらずゲート回路161はLowを出力するので、マルチプレクサ162にはLowが送出される。一方、タイミング信号b0がHighの場合はゲート回路161を介して受信信号T1〜T4のいずれかの標本値に応じたパルス幅のパルスがマルチプレクサ162に送出される。
【0070】
マルチプレクサ162は、上記ゲート回路161を介して受信した受信信号T1〜T4を、タイミング信号b1及びb2の状態に応じてローパスフィルタ163a〜163dに分配する。即ちb1及びb2がともにLowの場合はT1が163aに、b1がHighでb2がLowの場合はT2が163bに、b1がLowでb2がHighの場合はT3が163cに、b1及びb2がいずれもHighの場合はT4が163dに振り分けられる。振り分けられた受信信号T1〜T4はローパスフィルタ163a〜163dによって元のアナログ信号に復調される。受信信号T1〜T4のパルス幅は送信するS1〜S4と同様であるから、これらのローパスフィルタのカットオフ周波数は、このパルス幅の最大値をt[sec]として、1/t[Hz]以下とするのが望ましい。
【0071】
以上の構成によれば、マスタ側にクロック発生部100及びリセット発生部110の構成が備えられており、該マスタ及びスレーブとの間の伝送経路にビットクロックと、リセット信号を載せることで、一組の伝送経路で複数種類の信号を送受できるようになる。
【実施例4】
【0072】
図9及び図10は、第6発明の実施例に係る8線(ツイストペア4組)で送受信される4信号×2(T1〜T4及びS1〜S4)の電源供給型パルス幅変調方式の送受信構成のブロック図である。そのうち、図9の構成は、信号送受信装置のマスタ側の構成であり、また図10の構成は、信号送受信装置のスレーブ側の構成である。
【0073】
上記実施例は、実施例3と異なり、伝送経路がツイストペアケーブルで構成されているため、ノイズの影響をキャンセルできることが特徴である。すなわち、上記クロック、リセット信号及び転送送受信信号は、一組の互いに逆論理の信号からなり、ツイストペアの経路で送受を行う構成としている。それ以外の基本的構成は、実施例3の場合とほぼ同じであるので、詳細な説明は省略する。
【0074】
ただし、図9のゲート回路170a〜170c及び図10の同じくゲート回路170dは、不平衡型信号(グランドとの電位差で信号を形成する)を平衡型(二本の信号線間の電位差で信号を形成する)に変換するトランシーバ回路である。平衡型にすると、遠距離の通信等の際にノイズを通信線が拾う(ノイズ信号が同相で+/−の両方の信号線に重畳される)ことがあっても、受信時に差動受信を行うため重畳されたノイズは互いに打ち消しあって影響を与えなくなる。
【0075】
同じく図9のゲート回路171a及び図10のゲート回路171b〜171dは、上記の平衡型の信号を差動回路で受信し、不平衡型に変換するトランシーバ回路である。機器の内部などでは外からのノイズの混入は少ないので、扱いやすい不平衡型を用いるが、本実施例もこのトランシーバより後ろの回路は不平衡型で動作するため、通信線(平衡型)との間でインタフェースを取るために設置されている。
【0076】
また、本実施例の電源及びグランドとクロック(CLK+/−)、電源及びグランドとリセット(RST+/−)または電源及びグランドと信号(SIG+/−)のいずれか一組は、上記実施例2の方法を方法を用いて共有することができ、その場合、本回路はツイストペア3組で構成することもできる。
【0077】
尚、本発明の信号送信装置、信号受信装置及び信号送受信装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明の信号送信装置、信号受信装置及び信号送受信装置は、信号の転送に用いるものなら何でも適用可能であり、例えば、音楽演奏学習用や語学練習用の1対多数ないし多数対多数間の送受信を行う集団学習装置の構成として用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】第1の発明に係る実施例の信号送受信装置構成のブロック図である。
【図2】パルス幅変調の様子を示す説明図である。
【図3】本実施例でパルス幅変調処理の前処理の状態を示す説明図である。
【図4】本願第3及び第4の発明の実施例構成を示す説明図である。
【図5】上記実施例構成の前提構成となる従来構成の説明図である。
【図6】第5発明の実施例に係る信号送受信装置のマスタ側の構成を示すブロック図である。
【図7】第5発明の実施例に係る信号送受信装置のスレーブ側の構成を示すブロック図である。
【図8】上記実施例3の際の送受信タイミングを示す波形説明図である。
【図9】第6発明の実施例に係る信号送受信装置のマスタ側の構成を示すブロック図である。
【図10】第6発明の実施例に係る信号送受信装置のスレーブ側の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0080】
10、125、155 変調部
11a〜11d サンプリングレートコンバータSRC
12a〜12d 加算器
13 PCM−PWMコンバータ
20 出力部
21 クロック発信器
22、133、162 マルチプレクサ
40 分離部
41 発信部
42 アンド回路
43 カウンタ部
44、123、152 デマルチプレクサ
50 復調部
51a〜51d PWM−PCMコンバータ
52a〜52d、151a〜151d サンプルアンドホールド回路
60 整流部
60a ブリッジ整流回路
60b、134a〜134d、163a〜163d ローパスフィルタ
62 クロック受信部
100 クロック発生部
110 リセット発生部
120 マスタ側送信部
121 オクタルカウンタ
122a〜122d、124、132、154、161 ゲート回路
125、155 アナログPWM変換回路
130 マスタ側受信部
131、153 インバータ
140 時分割タイムスロット同期部
150 スレーブ側送信部
160 スレーブ側受信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パルス幅変調の範囲を信号の数に合わせて複数に分割し、個々の範囲内で出力すべき夫々の信号に対してその振幅値をパルス幅変調する変調手段と、
上記変調手段で変調された信号を時分割で出力する出力手段と
を有することを特徴とする信号送信装置。
【請求項2】
上記信号送信装置の出力手段から出力されたパルス幅変調信号を受信する受信手段と、
上記受信手段が受信した信号の変調範囲に応じて、上記変調信号を複数に時分割分離する分離手段と、
上記分離手段が分離した複数の変調信号を復調する復調手段と
を有することを特徴とする請求項1記載の信号送信装置に対応する信号受信装置。
【請求項3】
電源、グランド及びクロックの少なくとも三種類を含む信号送信装置において、その出力手段として、
電源電位とグランド電位との間をクロックに同期してスイッチする第1の信号伝送経路と、
該第1の信号伝送経路と反転した電位を伝送する第2の信号伝送経路と
を備えることを特徴とする信号送信装置。
【請求項4】
上記信号送信装置によって伝送された信号を受信する信号受信装置であって、
上記第1及び第2の信号伝送経路により得られた電位信号を両波整流して電源電位及びグランド電位を得る整流手段と、

上記第1及び第2の信号伝送経路により得られた電位信号を平衡受信してクロック信号を得るクロック受信手段と
を有することを特徴とする請求項3記載の信号送信装置に対応する信号受信装置。
【請求項5】
マスタ側に
複数の時分割タイムスロットを設け、各タイムスロット毎に一周期を刻むクロック信号を発生すると共に外部に送出するクロック発生手段と、
前記時分割タイムスロットが一周する毎に一周期を刻むリセット信号を発生すると共に外部に送出するリセット発生手段と、
送信すべき信号の標本値に応じたパルス幅のパルスを生成して送信する信号送信手段であって、前記各タイムスロットのうち、所定のタイムスロットに同期して該パルスを送信する送信手段と、
信号の標本値に応じたパルス幅の信号を受信して該パルス幅に応じた信号を復調する信号受信手段であって、前記各タイムスロットのうち、所定のタイムスロットに同期して該信号を受信する受信手段と
を有すると共に、
スレーブ側に、
前記クロック発生手段が送出したクロック及びリセット発生手段が送出したリセット信号を受け取ってマスタ側に同期した時分割タイムスロットを発生する時分割タイムスロット同期手段と、
送信すべき信号の標本値に応じたパルス幅のパルスを生成して送信する信号送信手段であって、前記各タイムスロットのうち、所定のタイムスロットに同期して該パルスを送信する送信手段と、
信号の標本値に応じたパルス幅の信号を受信して該パルス幅に応じた信号を復調する信号受信手段であって、前記各タイムスロットのうち、所定のタイムスロットに同期して該信号を受信する受信手段と
を有することを特徴とする信号送受信装置。
【請求項6】
前記マスタ側またはスレーブ側の前記タイムスロットは、前記クロックを計数するカウンタによって形成され、
前記リセット信号は、前記カウンタが所定値をカウントした際に形成される
ことを特徴とする請求項5記載の信号送受信装置。
【請求項7】
上記クロック、リセット信号及び転送送受信信号は、一組の互いに逆論理の信号からなり、ツイストペアの経路で送受を行うことを特徴とする請求項5又は6のいずれか1つに記載の信号送受信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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