説明

信頼性の高い有害生物検出

有害生物検出装置は、ハウジング(170)を含み、そのハウジング(170)はセンサ(150)および1つまたは複数の餌部材(132)を有する。そのセンサは、基板(151)上に保持された1つまたは複数のたがね形の(157)導電性のトレース(154)、基板上に輪郭がとがった電気通路を画定する、抵抗が小さい導電性のインク、および/または導電性の通路に関してあらかじめ定められた形で方向付けされた、方向性紙目構造(200)を含む基板を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連文献の相互参照
本出願は、2006年12月19日出願の米国仮特許出願第60/875,778号の利益を主張するものであり、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、データ収集および感知技術に関し、これに限られないが、より詳細には、1つまたは複数の有害生物駆除装置からデータを収集するための技術に関する。
【背景技術】
【0003】
人間が居住し、家畜および農作物が占める区域から有害生物を駆除することは、長い間課題となっている。しばしば問題となる有害生物には、様々なタイプの昆虫およびげっ歯類が含まれる。地下のシロアリは、木造の構造物に大きな損害を与える可能性がある、特に厄介なタイプの有害生物である。シロアリならびに昆虫および非昆虫の両方の種類の他の有害な有害生物を駆除するために、様々な方式が提案されてきた。一手法では、有害生物駆除は、保護しようとする区域に化学的な殺有害生物剤を一面散布することを利用する。しかし、環境への懸念の結果、この手法はあまり望ましくないものになりつつある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
その結果、殺有害生物剤散布の前に有害生物の存在を検出する様々な技術が生まれている。しかし、様々な環境条件の下でこうした技術を用いて、シロアリおよび他の有害生物の活動をより決定的に感知することが継続して望まれており、そのためこのような技術領域におけるさらなる進歩が引き続き求められている。とりわけ、いくつかの感知装置は、長期間屋外で地中に設置することを必要とし、変化する環境条件にさらされる。こうした変化が装置の故障、特に偽陽性の表示をまねく恐れがあることが分かっている。実際に、より信頼でき、かつ誤った読取りをする可能性が低い、有害生物を検出する技術が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態は、有害生物駆除に適用可能な特有の感知技術を含む。他の特有の実施形態は、より確実に有害生物を検出する特有の方法、機器、装置、およびシステムを含む。本発明のさらなる実施形態、形式、態様、機能、および目的は、図面および本明細書に含まれる説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】地面に設置された質問機およびいくつかの有害生物駆除装置を含む有害生物駆除システムの略図である。
【図2】動作中の図1のシステムの選択した要素の図である。
【図3】図1のシステムの質問機および有害生物駆除装置の一部分の、部分概略分解断面図である。
【図4】図1のシステムの有害生物監視装置の分解図である。
【図5】有害生物駆除装置の質問機および他の実施形態の一部分の、部分概略分解断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の原理の理解を促すために、次に、図面に示す実施形態を参照し、それを説明するために特別な用語を用いる。しかし、それにより本発明の範囲が限定されるものではないことが理解されよう。説明する実施形態の任意の変更形態およびさらなる改変形態ならびに本明細書で説明する本発明の原理のさらなる適用例は、本発明が関連する当業者には通常思いつくことが予期される。
【0008】
図1は、本発明の一実施形態の有害生物駆除システム20を示す。システム20は、地下のシロアリなどの有害生物による被害から建築物22を保護するように構成される。システム20は、建築物22の周りに配置された、いくつかの有害生物駆除装置110を含む。図1では、見やすいように、装置110のうちいくつかのみを参照番号によって具体的に示した。システム20は質問機30も含み、その質問機30は、装置110についての情報を収集するために、装置110と電気的に連絡するように動作可能である。一実施形態では、質問機30によって装置110から収集されたデータは、表示器31aおよび31bを用いて表示され、それらの表示器31aおよび31bはそれぞれ、有害生物の存在の有無に対応する装置110の異なる状態を示すように作動する。質問機30は、コンピュータベースのシステムに結果を伝達するために、周辺の設備と無線の形で通信することができる。
【0009】
さらに図2を参照すると、システム20の動作のいくつかの態様が示されている。図2では、少なくとも部分的に地面Gの下に配置した有害生物駆除装置110に質問するように質問機30を操作する有害生物駆除サービス提供者Pが示されている。一例では、質問機30は、設置した装置110との無線による通信を確立するように地面Gを走査するのに好都合な手持ち型である。代替例では、以下により詳細に述べるように、質問機30は接点32を含むことができ、それらの接点32は、有害生物駆除装置110に質問するために、有害生物駆除装置110と電気的に接続するように一時的に有害生物駆除装置110に係合する。質問機30のヘッド25は、接点32ならびに他の動作構造を収容することができる。
【0010】
図3を参照すると、図には、質問機30の電気的構成要素および関連する構成要素ならびに有害生物駆除装置110の選択部分が示されている。この代表的な実施形態では、質問機30は、電源33、スイッチ34、表示機構31、およびセンサ回路35を含む。電源33は直流(「DC」)電源として示すが、他の実施形態では交流電源(「AC」)を備えることもできる。電源33は、スイッチ34および接点32のそれぞれ一方と接続される。スイッチ34はセンサ回路35とも接続される。センサ回路35は、表示機構31およびそれぞれもう一方の接点32と電気的に接続される。表示機構31は、表示器31aおよび表示器31bを含む。上記で述べたように、有害生物駆除装置110に質問するために、接点32を用いて、一時的に質問機30を有害生物駆除装置110と接続する。
【0011】
質問プロセス中に、質問機30は、一時的に質問機30の接点32に接続される。有害生物駆除サービス提供者Pがスイッチ34を押して、接点32の両端間に電圧を加え、そこを通る電気の流れを生じさせることができる。センサ回路35は、回路構成160の電流の流れおよび/または電圧レベルを監視して、有害生物の存在の有無を表す表示機構31に信号を送信する。以下により詳細に述べるように、回路構成160の電流の流れおよび/または電圧レベルは、有害生物が有害生物駆除装置110に群がっているかどうかに関連して変化する。
【0012】
図3および図4を参照すると、有害生物駆除装置110は、有害生物監視アセンブリ112およびキャップアセンブリ116を含む。有害生物監視アセンブリ112は、垂直軸に沿ってサブアセンブリ116の下にセンササブアセンブリ114を含む。センササブアセンブリ114は、2つの餌部材132を含む(図4参照)。餌部材132はそれぞれ、選択した1種または複数種の有害生物のための、餌材料から作ることができる。例えば、餌部材132はそれぞれ、そのような有害生物が好む食べ物である材料から作ることができる。地下のシロアリを対象とする一例では、餌部材132はそれぞれ、殺有害生物剤成分を含まない軟材の木片の形態である。シロアリに関する他の例では、1つまたは複数の餌部材132は、殺有害生物剤を含んでもよく、木材以外の組成、またはそれらの特徴の組み合わせを有してもよい。有害生物駆除装置110がシロアリ以外のタイプの有害生物を対象とするさらに他の例では、典型的には、それに応じて異なる成分の餌部材132がそれぞれ用いられる。
【0013】
センササブアセンブリ114はセンサ150も含む。センサ150は、図4の餌部材132の間に示されている。センサ150は、概して細長く、図3および図4に示すように第2の端部分152bの反対側に第1の端部分152aを有する。センサ150は、長手方向軸Lに沿って延びる基板151を含む。基板151は導体153を保持(carry)し、その導体153は、図3に最良に示す導電性の通路154の形態の感知要素153aを設けるように構成される。導電性の通路154は、導電性のインクトレース154aで画定される。通路154(およびそれに対応してトレース154a)は、概して軸Lに平行な細長いセグメント155aを含む、いくつかの線状のセグメントを含む。セグメント155aと互いに接続されるセグメント155bも含まれる。導電性のインクトレースは、第1の電気接点パッド156aから基板151に沿って延び第2の端部分152bに至る。第2の端部分152bでは、導電性の通路154は、逆方向への曲がり角を画定して、第1の端部分152a上の第2の電気接点パッド156bに戻る。
【0014】
導電性のインクトレース154aは、基板151の第2の端部分152b上の軸Lに沿った終端の範囲にたがね形の先端部157を画定する。導電性のインクトレースは、方向を逆転させるために少なくとも2つの角181、182を含み、それらの屈曲部のうち第1の屈曲部181は鋭角(90度より小さい角度)に相当し、第2の屈曲部182は鈍角(90度より大きい角度)に相当する。合計すると、それらの鋭角および鈍角の計は約180度である。驚くべきことに、導電性のインクトレースをたがね形のパターンに形成すると有害生物駆除装置110からの偽陽性の読取りが減少することが分かった。
【0015】
基板151および/または導体153は、ある程度の餌部材132の消費または移動が通路154の導電率を検出可能な形で変更するのに十分な機械的な力を加えるように、餌部材132に関して方向付けされる。一形態では、基板151および/または導体153は、有害生物監視アセンブリ112で監視中の有害生物によって消費または移動されやすい1つまたは複数の材料から構成される。これらの材料は、対象となる1種または複数種の有害生物用の食用物質、非食用物質、またはそれらの組み合わせとすることができる。実際に、非食用物質から構成される材料は、餌部材132など、隣接する可食材料の消費中に簡単に移動することが分かっている。基板151または導体153が消費または移動されると、最終的に通路154の抵抗が変化する。例えば、通路154を切断して電気的に開いた状態(電気抵抗が高い)にすることができ、その状態を感知してセンサ150の状態の変化を表示することができる。こうした変化を利用して、本明細書で以下により完全に説明するように、通路154の1つまたは複数の対応する電気特性を監視することによって、有害生物の存在を表示することができる。他の形態では、基板151および/または導体153は、対象となる有害生物によって直接消費または移動される必要がない検出可能な形で変化する。
【0016】
図示の実施形態の場合は、基板151はセルロース、すなわち紙原料から作られ、参照番号200で示したあらかじめ定められた方向性紙目構造(または紙目200)を有する。紙目200は、他の方向より一方向に整列する紙材料の線維の傾向を示す。好ましい実施形態では、基板151の紙目200は方向性では異方性である。図示の構成では、紙目の整列は、より好ましくは、概して軸Lに沿った方向を優先した異方性である。この実施形態のさらに好ましい形態では、紙目200は、基板151の線維の大部分が軸Lにほぼ平行になり、それに対応してセグメント155aの長さおよび基板151の長さに平行になるように構成される。したがって、紙目200は、軸Lにほぼ平行ないくつかの線によって概略的に示される。この実施形態では、細長いセグメント155aは、基板151の紙目200とほぼ平行な関係にある。この紙材料の一供給業者は、Potlatch Corporationで、モデル番号2200R0P2Sという名称で扱い、事業所の住所が601 West First Avenue、Suite 1600、Spokane WA、99201(potlatchcorp.com)である。
【0017】
図示のように、基板151は、非限定的な一例を挙げると、ポリエチレンなどの炭化水素ポリマーで被覆される。トレース154aを、こうした被覆上で複数層にして付着させる。特定の一形態では、インクの硬化の前に2つの層を付着させる。驚くべきことに、こうした紙目構造の関係で導電性のインクトレース154aを形成すると有害生物駆除装置110からの偽陽性の読取りが減少することが分かった。一実装形態では、図3に示すように方向付けされた、モデル2200R0P2Sの紙の紙目構造が水分にさらされたときに異方に膨張する傾向があることが分かった。膨張は、紙目200の長手方向の向きにほぼ垂直な方向でより大きい。しかし、他の実施形態では、異なる紙の紙目構造、紙目の方向、および/または基板組成を利用することができ、それらの非限定的な他の例を、本明細書で以下に図5に関連して示す。さらに、その代わりに、または追加として、異なる被覆を用いることもでき、被覆を用いないこともできる。
【0018】
図3では、通路154は、導電性のカーボン入りインクを備える。導電性のカーボン入りインクを用いて、直列の抵抗器を印刷することができ、特定の抵抗の範囲を与えるように特別に混合することもできる。こうしたインクの1つは、「C−100」と称され、フレキシブル回路の用途でスクリーン印刷用に設計された、特有の導電性のカーボン入り炭化水素ポリマーインクである。「C−102」と称される他のこのようなインクを用いることもでき、これもフレキシブル回路の用途の印刷用に設計された、導電性のカーボン入り炭化水素ポリマーインクである。好ましい一実施形態では、通路154の抵抗は、電気抵抗が30キロオーム(kΩ)未満になるように設計される。より好ましい実施形態では、この抵抗は約10kΩ未満である。さらに好ましい実施形態では、通路154の電気抵抗は、約4.5と6.5kΩの間である。実験室での研究で、導電性のカーボン入りインク、具体的にはC−100を用いて導電性のインクトレースを形成すると、有害生物駆除装置110からの偽陽性の読取りが減少することが分かった。これらのC−100およびC−102インクは、Conductive Compounds,inc.によって供給され、その住所は23 Londonderry Road、Suite 15、Londonderry、NH、03053(conductivecompounds.com)である。C−100は、フレキシブル回路の用途でスクリーン印刷用に設計されている。C−100はまた、噴霧、浸漬または他の被覆材用途のために導電性被覆材として利用されるように、溶媒で十分に薄めることができる。C−100は、擦過に対する抵抗をもたらし、処理済みのポリエステルおよびポリイミド基板の両方に対する所望の接着特性を有する。これらの基板で使用されるときに所望のレベルの防しわ性ももたらされる。C−100は、スクリーン印刷動作中の長い開放時間と、それに続く乾燥を行う短い乾燥時間との間のバランスをとるように設計される。C−100は、特定の銀インク、紫外線硬化性誘電体、封入材、および絶縁保護被覆材との親和性がある。C−100の様々な性質を以下で表1に列挙する。
【0019】
【表1】

しかし、他の実施形態では、(金属粒子を含むインクなど)異なる種類の導電性インクおよび/または異なるタイプの導体を利用することができる。C−102インクも試験し、少なくともC−100インクと同程度に好都合に機能することが分かった。
【0020】
図4を参照すると、餌部材132およびセンサ150を、センサ150の下側端部分152bにおいてファスナまたは固定装置29を用いて互いに保持することができる。固定装置29を、ジップタイ、クランプ、少なくとも1つのねじ、バンド、ストラップ、ゴムバンド、弾性のバンド、ステープル、収縮包装片、およびクリップからなる固定装置の群から選択することができる。実験室での研究で、少なくとも1つの固定装置29、具体的には、ジップタイまたはラチェットケーブルタイタイプのファスナの適用を用いて餌部材132をセンサ150と固定して連結すると有害生物駆除装置110からの偽陽性の読取りが減少することが分かった。
【0021】
図3および図4を概略的に参照すると、有害生物監視アセンブリ112はさらに、センササブアセンブリ114に連結されたキャップアセンブリ116を含む。キャップアセンブリ116は、質問機30に配置された接点32が、センササブアセンブリ114の通路154の1つまたは複数の電気特性の変化によって示される有害生物の活動を連絡できるように構成される。キャップサブアセンブリ116は、抵抗器160を収容する回路筐体118(図3参照)と、回路構成160をセンササブアセンブリ114のセンサ150に接続する1対の導電性の接続要素140とを含む。サブアセンブリ116の内部は、充填材で封入することができる。一形態では、センサ150は、基板で画定した対応する開口(図示せず)を通して1つまたは複数のねじを加えることによって、接点156aおよび156bを部材140と電気的に連絡する状態にするように接続される。しかし、他の実施形態では、異なる接続技術を利用することができる。特定の一代替形態では、2000年9月25日出願の米国特許第6,724,312号で開示されている導電性のエラストマーゴムコネクタで、着脱可能な摩擦嵌めを用いる。米国特許第6,724,312号は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。一旦接続されると、通路154は抵抗器160に並列に電気的に接続される。
【0022】
キャップアセンブリ116は接点167も含み、それらの接点167は質問機30の各接点32と電気的に接続される。それに応じて、接点32は、抵抗器160および通路154の並列配置の両端に電気接続を設ける。そのようにして、質問機30は、電気信号を装置110に供給することができる。有害生物の活動により通路154が電気的に開いた状態になり、電気抵抗を大幅に上昇させる傾向があることが分かった。一実装形態では、通路154の抵抗は、抵抗器160よりずっと低くなるように選択される。したがって、電気的に閉じた状態の通路154の場合は、電気的に開いた状態の通路154と比較して、接点32を通る電流の流れが検出可能に多くなる。このような違いを用いて、状態の変化を回路構成35で検出し、それに応じて、表示機構31でその状態を示す視覚的なアウトプットを変化させることができる。例えば、質問機30での質問中に通路154が電気的に閉じているときに、表示機構31の表示器31aは通電され、これは有害生物が存在しないことを示す。質問機30での質問中に通路154が電気的に開いているときは、有害生物の活動の存在は、表示機構31の表示器31bを通電することによって示される。表示器31aが作動することにより、接点32が接点167との適切な接触を作っていることが確認される。しかし、他の実施形態では、このような表示器がなくてもよい。他の実施形態では、表示機構またはその機構の任意の表示器は、異なるタイプまたは数のものでもよく、かつ/またはそれらがなくてもよい。異なる一形態では、有害生物が存在するときにのみ通電する操作者用表示器を1つだけ有害生物駆除装置110に設ける。あるいは、またはそれに加えて、装置110および/または質問機30に設けられた回路構成は異なるものとすることができる。非限定的な一代替形態では、受動RFトランスポンダが、センサ150と電気的に連絡した装置110に含まれ、質問機30は、活性RF出力を装置110に供給して、その動作に刺激および/または動力を供給し、さらに装置110からRF応答を受け取る。こうした代替形態、ならびに他の形態は、2002年6月18日出願の米国特許第6,914,529号に記載されている。米国特許第6,914,529号は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0023】
有害生物駆除装置110はハウジング170を含み、そのハウジング170は、例えば図2に示すように、地面に設置されるように構成される。キャップアセンブリ116は、取外し可能にハウジング170に連結されて有害生物監視アセンブリ112をハウジング170内に配置するように構成される。ハウジング170は、開口部178と交差するチャンバ172を画定する。有害生物監視アセンブリ112は、開口部178を通してチャンバ172中に挿入されるように寸法設定される。ハウジング170は、端部分171bの反対側に端部分171aを有する。端部分171bは、図2に示すように各有害生物駆除装置110を地面に配置するのを助けるために、先細りの端部175を含む。端部175は、開口(図示せず)で終端する。ハウジング170によって画定された、いくつかのスロット174がチャンバ172と連通している。スロット174は、チャンバ172からのシロアリの出入りに特に都合よくなっている。地面への有害生物駆除装置110の配置を助けるために、ハウジング170は、いくつかの突出するフランジを有し、それらのフランジのうちいくつかを、図4で参照番号176a、176b、176c、176d、および176eで示す。
【0024】
一度チャンバ172の内側に入れると、有害生物監視アセンブリ112をハウジング170中にキャップアセンブリ116で固定することができる。ベース130、カバーピース120、およびハウジング170を、予期された環境への曝露による劣化に対する抵抗性、および有害生物駆除装置110で検出する可能性のある有害生物による変質に対する抵抗性のある材料から作ることが好ましい。一形態では、これらの構成要素は、ポリマー樹脂様のポリプロピレン、または事業所の住所がOne Plastics Avenue、Pittsfield、Massachusetts 01201である、General Electric Plasticsから利用可能であるCYCOLAC ARポリマープラスチック材料から作られる。
【0025】
典型的には、有害生物監視アセンブリ112は、ハウジング170が監視区域の地面に少なくとも部分的に設置された後でチャンバ172中に配置される。一動作モードでは、有害生物駆除装置110は、有害生物の活動が有害生物監視アセンブリ112で検出された後で殺有害生物剤を送出するように再構成される。この構成では、少なくとも1つの餌部材132は、有害生物の活動が検出された後で殺有害生物剤と交換される。交換は、ラッチするのに必要な方向とは反対の方向にキャップ116を回転することから始め、キャップアセンブリ116をハウジング170から取り外す。典型的には、キャップアセンブリ116の取外しは、ハウジング170を少なくとも部分的に地面に設置したままで行われる。次いで、有害生物監視アセンブリ112がハウジング170から抜き取られる。
【0026】
本発明の適用例の動作原理は、他の公開特許出願、および/または本出願の譲受人、Dow AgroSciences LLCが所有する発行済みの特許の様々な他の実施形態に適用可能である。例えば、本出願の原理を、様々なセンサおよび/またはとりわけ以下のもので開示される監視機構で利用することができる。2002年6月18日出願の米国特許第6,914,529号、2000年9月25日出願の米国特許第6,724,312号、2005年4月3日出願の米国特許第7,212,112号、2002年3月21日出願の米国特許第7,212,129号、2001年8月9日出願の米国特許第7,262,702号、2001年3月20日出願の米国特許出願公開第2001/0033230号、2001年3月28日出願の米国特許出願公開第2001/0009399号、2003年3月21日出願の国際特許出願第PCT/US03/08690号、2002年7月31日出願の国際特許出願第PCT/US02/24186号、1999年7月21日出願の国際特許出願第PCT/US99/16519号。これらの文献は全て、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0027】
動作中には、質問機30は、刺激信号を装置110に加えることができるように配置される。図示の実施形態では、質問機30の接点32は、装置110の接点167と接続される。図示の実施形態では、接点167はそれぞれ、丸い突起として装置110から突出し、導電性のエラストマーから作られる。一旦接続されると、導電性の通路154が切断しているかどうかを判定するために、刺激信号が装置110に加えられる。通路154が開いている場合は、信号が表示器31aに供給されて、有害生物が存在しないことを示し、通路154が切断している場合は、信号が表示器31bに供給されて、有害生物の存在を示す。刺激信号は、質問機30上のスイッチ34の押下げによって加えられる。刺激信号により、電流が、通路154と並列に接続された抵抗器を備える回路構成160を通って流れることが可能になり、センサ回路35は、通路154が切断しているかどうかを検出するように構成される。
【0028】
他の代替の実施形態では、装置110ならびに対応する質問機、データ収集ユニットおよびデータ収集機を、当業者に思いつくような様々な異なる組み合わせで使用することができる。手持ち型の質問機30が示されているが、他の実施形態では、質問機は、乗り物で運ぶか、または概して常設の位置に設置した、異なる形態とすることができる。実際は、データ収集ユニットを利用して、直接的に、有害生物駆除装置に質問し/そこからの情報を受信することができる。さらに、装置110用の餌を、シロアリに適した可食の形態で供給することができるが、異なるタイプの有害生物、昆虫または非昆虫を駆除するように選択された種類の餌を選択することもでき、装置ハウジングおよび他の特徴を、異なるタイプの有害生物の監視および駆除に適合するように調節することもできる。さらに、装置110用の餌を、対象となる種類の有害生物を引き寄せるが実質的に消費しない材料から作ることができる。一代替形態では、1つまたは複数の有害生物駆除装置は、対象となる有害生物によって移動または変質される非食用材料を含む。非限定的な例として、このタイプの材料を用いて、消耗する餌部材があってもなくても消耗しない感知部材基板を形成することができる。さらなる代替形態では、本発明による1つまたは複数の有害生物駆除装置には、ハウジング170(それに応じて、キャップアセンブリ116)などのハウジングがない。その代わりに、この実施形態の場合は、ハウジングの内容物を地中に、監視する建築物の部材上に直接配置することもでき、当業者には思いつくような異なる構造で構成することもできる。また、その代わりに、本発明の有害生物駆除装置のいくつかは、感知部材の餌の消費または移動により、回路を開く代わりに電気的通路を閉じるように導体を移動させるように構成することができる。
【0029】
無線通信技術に基づいた有害生物駆除装置は、その代わりにまたはそれに加えて、質問機、データ収集ユニット、データ収集機、または当業者には思いつくような他のこのような装置への有線の通信接続を含むことができる。局所の状態によって無線通信が妨げられるとき、またはそうではなく有線接続が望まれるときに、診断のために無線通信の代わりに有線通信を用いることができる。
【0030】
図5を参照すると、センサ1150を示す他の実施形態が示されており、同様の参照番号は同様の機能を特定する。センサ1150は基板1151を含み、その基板1151は、セルロース材料、すなわち紙原料から作られ、参照番号1200(または紙目1200)によって示されるあらかじめ定められた方向性の紙目構造を有する。紙目1200は、他の方向より、図3に示すものとは異なる一方向に整列する紙材料の線維の傾向を示す。図示の構成の場合は、紙目の整列は、基板1151の線維の大部分を軸Lにほぼ垂直に方向付けすることができるように、軸Lを横切る方向を優先した異方性である。したがって、紙目1200は、軸Lにほぼ直交するいくつかの線によって概略的に表される。こうした紙目構造は、紙目1200に対して異方性に作用する基板1151の1つまたは複数の機能を利用することが望ましいことがある。図示のように、基板1151は、非限定的な一例を挙げるとポリエチレンなどの炭化水素ポリマーで被覆される。上記で検討した基板151と同様に、トレース154aを、基板1151の被覆上に複数層にして付着させる。特定の一形態では、インクの硬化の前に2つの層を付着させる。
【0031】
さらなる実施形態は、複数の有害生物検出装置を少なくとも部分的に地中に設置するステップであって、有害生物検出装置がそれぞれ、1または複数の有害生物によって消費または移動されるように構成された1つまたは複数の餌部材と、1つまたは複数の餌部材に近接して配置された検出装置とを含み、検出装置が、第2の端部分の反対側の第1の端部分を有する基板と、基板上に保持された導電性のインクトレースとを含み、そのトレースが、第1の端部分で互いに間隔をあけて配置された2つの接点を画定し、トレースが、それらの接点のうち第1の接点から延び、基板に沿って第2の端部分に至り、第2の端部分で方向を逆転させて、第1の端部分上の接点のうち第2の接点に戻り、導電性のインクトレースが、第2の端部分に沿ってたがね形の先端部を画定する、設置するステップと、トレースの導電性の状態を判定するために、信号によって、各有害生物検出装置の質問を実行するステップと、その質問に基づいて、有害生物の存在の有無を判定するステップとを含む。一実装形態では、導電性のインクトレースは、第2の端部分で方向を逆転させるために少なくとも2つの角を含み、それらの角のうち第1の角が鋭角に相当し、それらの角のうち第2の角が鈍角に相当し、かつ/または基板は、基板の長手方向軸にほぼ平行に方向付けされた、あらかじめ定められた紙目を有する、ポリマー被覆された紙材料を含む。
【0032】
さらに他の実施形態では、複数の有害生物検出装置はそれぞれ、1または複数の有害生物によって消費または移動されるように構成された1つまたは複数の餌部材と、1つまたは複数の餌部材に近接して配置された検出装置とを含み、検出装置が、第2の端部分の反対側の第1の端部分を有する基板と、その基板上に保持された導電性のインクトレースとを含み、トレースが、第1の端部分で互いに間隔をあけて配置された2つの接点を画定し、トレースが、それらの接点のうち第1の接点から延び、基板に沿って第2の端部分に至り、第2の端部分で方向を逆転させて、第1の端部分上の接点のうち第2の接点に戻り、導電性のインクトレースが、第2の端部分に沿ってたがね形の先端部を画定する、1つまたは複数の餌部材と、トレースの導電性の状態を判定するために、信号によって、各有害生物検出装置の質問を実行する手段と、質問に基づいて、有害生物の存在の有無を判定する手段とを含む。
【0033】
さらに他の実施形態は、少なくとも部分的に地下に設置するように構成されたハウジングであって、そのハウジングが地中に設置されるときに地表より下の物質と連通する1つまたは複数の開口部を画定するハウジングと、ハウジング中に配置され、1または複数の有害生物によって消費または移動されるように構成された、1つまたは複数の餌部材と、1つまたは複数の餌部材に隣接するようにハウジング中に配置されたセンサであって、そのセンサが、基板と、基板の第1の端部分にある2つの接点から延び、基板の第2の端部分に至る導電性のインクトレースとを含み、インクトレースが、接点を互いに接続するように第2の端部分で方向を逆転させる曲がり角を画定する通路をたどり、その曲がり角が、インクトレースのそれぞれ隣接する線のセグメントの間に鋭角を内包する角を画定する、センサとを含む。一実装形態では、この実施形態は、インクトレースの接続されたセグメントの間に鈍角を内包する他の角をさらに画定する曲がり角、カーボン入りの導電性インク被覆材料を含むトレース、抵抗が好ましくは30,000オーム未満、より好ましくは10,000Ω未満で、さらに好ましくは約4500オームと6500オームの間であるトレース、基板の長手方向軸に沿って方向付けされた、方向性紙目構造を含む基板、および/または炭化水素ポリマーで被覆した紙材料を含む基板を含む。
【0034】
他の実施形態は、少なくとも部分的に地表より下に設置するように構成されたハウジングであって、そのハウジングが地中に設置されるときに地表より下の物質と連通する1つまたは複数の開口部を画定するハウジングと、そのハウジング中に配置され、1または複数の有害生物によって消費または移動されるように構成された、1つまたは複数の餌部材と、1つまたは複数の餌部材に隣接するようにハウジング中に配置されたセンサであって、そのセンサが、基板の寸法を異方に変化させるように水分に反応を示す方向性紙目構造を有する紙材料から構成された基板と、その基板を少なくとも部分的に被覆するポリマー材料と、基板の第1の端部分にある2つの各電気接点から延び基板の第2の端部分に至る、基板に沿って画定された導電性の通路とを含み、その通路が、接点を互いに接続するように第2の端部分で方向を逆転させる曲がり角を画定する、センサとをそれぞれが含む複数の有害生物検出装置を備える。
【0035】
他の実施形態では、機器は、少なくとも部分的に地表より下に設置するように構成されたハウジングであって、そのハウジングが地中に設置されるときに地表より下の物質と連通する1つまたは複数の開口部を画定するハウジングと、そのハウジング中に配置され、1または複数の有害生物によって消費または移動されるように構成された、1つまたは複数の餌部材と、1つまたは複数の餌部材に隣接するようにハウジング中に配置されたセンサであって、そのセンサが、基板と、2つの細長いセグメントを含む導電性のインクトレースとを含み、それらの細長いセグメントがそれぞれ、基板の第1の端部分にある2つの接点のうち異なる接点から延び、基板の第2の端部分に至り、インクトレースが、接点を互いに接続するように第2の端部分で方向を逆転させる曲がり角を画定する通路をたどり、基板が、インクトレースの細長いセグメントに関して方向付けされた、方向性の紙目構造を有する紙材料からなる、センサとを含む。
【0036】
さらに他の実施形態は、カーボン含有の導電性インクの少なくとも2つの層を塗布することによって画定された導電性の通路を保持する基板を含むセンサで、1または複数の有害生物を監視するステップであって、導電性の通路の電気抵抗が、30,000オーム未満、センサが、少なくとも部分的に地面より下に設置されたハウジング中の2つの餌部材の間に配置される、監視するステップと、導電性の通路が電気的に開いた状態かまたは電気的に閉じた状態かを判定するために、質問信号を送ることによってセンサに質問するステップと、その電気的に開いたまたは電気的に閉じた状態から、1または複数の有害生物の存在の有無を判定するステップとを含む。一実装形態では、基板は、基板の長手方向軸および通路の細長いセグメントの長さの少なくとも一方に沿って方向付けされた方向性紙目構造を画定し、インクは、C−100またはC−102材料から構成され、通路の曲がり角は、たがね形の先端部で終端する角を画定し、かつ/または曲がり角は、鋭角を画定する第1の角および鈍角を画定する第2の角を画定する。
【0037】
本明細書で述べた任意の理論、動作の仕組み、証明または知見は、本発明の理解をさらに深めるものであり、本発明を、どんな形であれ、このような理論、動作の仕組み、証明または知見に応じて変化させるものではない。上記の説明における単語、「好ましい(preferable)」、「好ましくは(preferably)」、または「好ましい(preferred)」の使用はそのように説明された機能がより望ましいことがあることを示すが、しかし、これは必要ないことがあり、それを欠いた実施形態を、以下の特許請求の範囲で定義される本発明の範囲内に包含されるように予期することができることを理解されたい。特許請求の範囲を読むときは、「1つの(a、an)」、「少なくとも1つ(at least one)」、「少なくとも一部分(at least a portion)」などの用語が用いられるときに、特許請求の範囲にそうではないことを具体的に言明されない場合は特許請求の範囲をただ1つのアイテムに限定する意図はない。さらに、用語「少なくとも一部分(at least a portion)」および/または「一部分(a portion)」が用いられるときは、具体的にそうではないことを言明されない場合は、アイテムはその一部分および/または全体を含むことができる。本発明を図面および上記の説明で詳細に示し説明してきたが、これらは、本質的に例示的であり限定的ではないとみなされるべきであり、選択した実施形態だけを示し説明してきたこと、また本明細書または以下の特許請求の範囲で定義される、本発明の精神に含まれる全ての変更形態、改変形態および等価物を保護することが望ましいことが理解されよう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の有害生物検出装置を少なくとも部分的に地中に設置するステップであって、前記有害生物検出装置がそれぞれ、1または複数の有害生物によって消費または移動されるように構成された1または複数の餌部材と、前記1つまたは複数の餌部材に近接して配置された検出装置とを含み、前記検出装置が、第2の端部分の反対側の第1の端部分を有する基板と、前記基板上に保持された導電性のインクトレースとを含み、前記トレースが、前記第1の端部分で互いに間隔をあけて配置された2つの接点を画定し、前記トレースが、前記接点のうち第1の接点から延び、前記基板に沿って前記第2の端部分に至り、前記第2の端部分で方向を逆転させて、前記第1の端部分上の前記接点のうち第2の接点に戻り、前記導電性のインクトレースが、前記第2の端部分に沿ってたがね形の先端部を画定する前記装置を、設置するステップと、
前記トレースの導電性の状態を判定するために、信号によって、前記有害生物検出装置それぞれの質問を実行するステップと、
前記質問に基づいて、有害生物の存在の有無を判定するステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記導電性のインクトレースが、前記第2の端部分で方向を逆転させるために少なくとも2つの角を含み、前記角のうち第1の角が鋭角に相当し、前記角のうち第2の角が鈍角に相当する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記基板が、全般的に前記基板の長手方向軸に沿って方向付けされた、あらかじめ定められた紙目を有する、ポリマー被覆された紙材料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記紙目が、前記基板の長さに概して平行である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記トレースがC−100インクから構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記トレースの電気抵抗が10,000オーム未満である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記導電性のインクトレースが、2つのセグメントを含み、前記セグメントそれぞれが、前記接点のそれぞれ一方から前記たがね形の先端部まで前記基板の長手方向軸に沿って延び、前記セグメントがそれぞれ、前記基板によって画定された方向性紙目構成にほぼ平行である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
1種または複数種の前記有害生物の存在の有無の視覚的な表示を生成するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記装置それぞれに関して、前記質問を実行するために、前記接点と電気的に連絡している2つの端子と、質問機を一時的に接続するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記質問が、前記トレースに電気を加えるためにスイッチを作動させることを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
少なくとも部分的に地下に設置するように構成されたハウジングであって、該ハウジングが地中に設置されるときに地表より下の物質と連通する1つまたは複数の開口部を画定するハウジングと、
前記ハウジング中に配置され、1または複数の有害生物によって消費または移動されるように構成された、1つまたは複数の餌部材と、
前記1つまたは複数の餌部材に隣接するように前記ハウジング中に配置されたセンサであって、基板と、前記基板の第1の端部分にある2つの接点から延び、前記基板の第2の端部分に至る導電性のインクトレースとを含み、前記インクトレースが、前記接点を互いに接続するように前記第2の端部分で方向を逆転させる曲がり角を画定する通路をたどり、前記曲がり角が、前記インクトレースのそれぞれ隣接する線のセグメントの間に鋭角を内包する角を画定する、センサと
を含む有害生物検出装置を備える有害生物駆除システム。
【請求項12】
前記曲がり角がさらに、前記インクトレースの接続されたセグメントの間に鈍角を内包する他の角を画定する、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記トレースが、カーボン入りの導電性インク被覆材料を含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記インクトレースが、C−100およびC−102のうち少なくとも1つを含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記トレースの抵抗が、30,000オーム未満である、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記基板が、全般的に前記基板の長手方向軸に沿って方向付けされた、方向性紙目構造を含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項17】
前記基板が、炭化水素ポリマーで被覆した紙材料を含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項18】
前記基板が、前記基板の長手方向軸にほぼ平行に方向付けされた、方向性紙目構造を有する紙材料を含み、前記紙材料が、ポリエチレンによって被覆され、前記紙材料が水分に反応して、前記長手方向軸に垂直な方向に沿った寸法の増大よりも少なく前記長手方向軸に沿った寸法を増大させる、請求項11に記載のシステム。
【請求項19】
前記トレースが電気的に開いた状態かまたは閉じた状態かを判定するために、質問信号を前記有害生物検出装置それぞれに供給するように動作する質問機と、前記1または複数の有害生物を検出するように前記質問機にそれぞれ応答するいくつかの他の有害生物検出装置とをさらに備える、請求項11に記載のシステム。
【請求項20】
前記餌部材が少なくとも2つあり、前記センサが、前記センサと接触するように配置された前記餌部材のうち第1の餌部材と前記餌部材のうち第2の餌部材との間に配置される、請求項11に記載のシステム。
【請求項21】
少なくとも部分的に地表より下に設置するように構成されたハウジングであって、該ハウジングが地中に設置されるときに地表より下の物質と連通する1つまたは複数の開口部を画定するハウジングと、
前記ハウジング中に配置され、1または複数の有害生物によって消費または移動されるように構成された、1つまたは複数の餌部材と、
前記1つまたは複数の餌部材に隣接するように前記ハウジング中に配置されたセンサであって、基板の寸法を異方に変化させるように水分に反応を示す方向性紙目構造を有する紙材料から構成された基板と、前記基板を少なくとも部分的に被覆するポリマー材料と、前記基板の第1の端部分にある2つの各電気接点から延び前記基板の第2の端部分に至る、前記基板に沿って画定された導電性の通路とを含み、前記通路が、前記接点を互いに接続するように前記第2の端部分で方向を逆転させる曲がり角を画定する、センサと
をそれぞれが含む複数の有害生物検出装置を備える機器。
【請求項22】
前記方向性紙目構造が、前記基板の長手方向軸および導電性の通路の1つまたは複数の細長いセグメントに対してほぼ平行に方向付けされる、請求項21に記載の機器。
【請求項23】
前記ポリマー材料がポリエチレンを含み、前記紙材料が水分に反応して、前記長手方向軸に垂直な方向に沿った寸法の増大よりも少なく、前記長手方向軸に沿った寸法を増大させる、請求項22に記載の機器。
【請求項24】
前記センサの電気的な状態に基づいて前記有害生物の存在の有無を判定するために質問信号を供給するように動作する質問機をさらに備える、請求項21に記載の機器。
【請求項25】
前記餌部材が少なくとも2つあり、前記センサが、前記センサと接触するように配置された前記餌部材のうち第1の餌部材と前記餌部材のうち第2の餌部材との間に配置される、請求項21に記載の機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2010−512789(P2010−512789A)
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−542885(P2009−542885)
【出願日】平成19年12月18日(2007.12.18)
【国際出願番号】PCT/US2007/025887
【国際公開番号】WO2008/082541
【国際公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【出願人】(501035309)ダウ アグロサイエンシィズ エルエルシー (197)
【Fターム(参考)】