説明

個人認証媒体、その製造方法、及びこれを用いた真偽判定方法

【課題】簡便な機構で、セキュリティー性の良好な個人認証媒体を得る。
【解決手段】第1の波長の光の照射によりレンチキュラーレンズ形状に変形された第1のアゾベンゼン樹脂層、記録層、及び基材が積層された構成を有する個人認証媒体であって、その記録層は、感熱または感光性発色材料を含むか、あるいは第2のアゾベンゼン樹脂を含み、第1の波長とは異なる波長の光を、レンチキュラーレンズ形状に変形された第1のアゾベンゼン樹脂層を介して照射することにより、情報が記録されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、IDカードや有価証券、査証として使用され、高いセキュリティ性を要求される個人認証媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、IDカードや有価証券、査証等高いセキュリティ性を要求される個人認証媒体に対しては、改ざんや偽造防止のための種々の技術が試みられている。
【0003】
特殊印刷を施した個人認証媒体は目視または何らかの器具等を用いることによりその印刷の有無を判別することが可能であり、印刷物の改ざん、偽変造を困難にし高いセキュリティ性を付与することが可能である。
【0004】
このような特殊印刷としては、例えば地紋印刷、マイクロ文字印刷、透かし印刷、透明ホログラム印刷、ステルス蛍光印刷等があげられる。
【0005】
透明ホログラム印刷は、波長の等しい2つの光すなわち物体光と参照光を干渉させて物体光の波面を干渉縞として感光材料に記録したものである。ホログラムはそのパターンの複製が困難である特性を利用して、セキュリティー用途に使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特願2002−139504号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、簡便な機構で、セキュリティー性の良好な個人認証媒体を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、第1に、第1の波長の光を照射することにより第1のピッチをもつレンチキュラーレンズ形状に変形された第1のアゾベンゼン樹脂層、
該第1のアゾベンゼン樹脂層上に設けられ、該第1のピッチをもつレンチキュラーレンズ形状に変形された第1のアゾベンゼン樹脂層を透過して照射された該第1の波長とは異なる第2の波長の光、または熱で情報が記録された、感熱または感光性発色材料を含む記録層、及び
該記録層上に設けられた基材を具備することを特徴とする個人認証媒体を提供する。
【0009】
本発明は、第2に、第1の波長の光を照射することにより第1のピッチをもつレンチキュラーレンズ形状に変形された第1のアゾベンゼン樹脂層、
該第1のアゾベンゼン樹脂層上に設けられ、該第1のピッチをもつレンチキュラーレンズ形状に変形された第1のアゾベンゼン樹脂層を透過して照射された該第1の波長とは異なる第3の波長の光により情報がホログラム記録された、該第1のアゾベンゼン樹脂層とは異なる化学構造を有する第2のアゾベンゼン樹脂を含む記録層、及び
該記録層上に設けられた基材を具備することを特徴とする個人認証媒体を提供する。
【0010】
本発明は、第3に、
第1のアゾベンゼン樹脂層、該第1のアゾベンゼン樹脂層上に設けられ、光、または熱で情報が記録可能な、感熱または感光性発色材料を含む記録層、及び該記録層上に設けられた基材を含む積層体を形成する工程、
該第1のアゾベンゼン樹脂層に第1の波長の光を照射することにより、該第1のアゾベンゼン樹脂層を第1のピッチをもつレンチキュラーレンズ形状に変形せしめる工程、及び
該第1の波長とは異なる第2の波長の光を、該第1のピッチをもつレンチキュラーレンズ形状に変形された第1のアゾベンゼン樹脂層を透過させて前記記録層に照射し、該第2の波長の光で,または熱で情報を記録する工程を具備することを特徴とする個人認証媒体の製造方法を提供する。
【0011】
本発明は、第4に、第1のアゾベンゼン樹脂層、該第1のアゾベンゼン樹脂層上に設けられ、該第1のアゾベンゼン樹脂層とは異なる化学構造を有する第2のアゾベンゼン樹脂を含む記録層、及び該記録層上に設けられた基材を含む積層体を形成する工程、
該第1のアゾベンゼン樹脂層に第1の波長の光を照射することにより、該第1のアゾベンゼン樹脂層を第1のピッチをもつレンチキュラーレンズ形状に変形せしめる工程、及び
該第1の波長とは異なる第3の波長の光を、該第1のピッチをもつレンチキュラーレンズ形状に変形された第1のアゾベンゼン樹脂層を透過させて前記記録層に照射し、該第3の波長の光で,情報をホログラム記録する工程を具備することを特徴とする個人認証媒体の製造方法を提供する。
【0012】
本発明は、第5に、第1の波長の光を照射することにより第1のピッチをもつレンチキュラーレンズ形状に変形された後、前記1の波長の非偏光を照射することにより、該レンチキュラーレンズ形状が消去されている第1のアゾベンゼン樹脂層、
該第1のアゾベンゼン樹脂層上に設けられ、該第1のピッチをもつレンチキュラーレンズ形状に変形された第1のアゾベンゼン樹脂層を透過して照射された該第1の波長とは異なる第2の波長の光、または熱で情報が記録された、感熱または感光性発色材料を含む記録層、及び該記録層上に設けられた基材を含む個人認証媒体の真偽判定方法であって、
前記個人認証媒体に、前記第1の波長の光の照射を行う工程、及び
前記記録層に記録された情報が読み取り可能か評価する工程を具備することを特徴とする真偽判定方法を提供する。
【0013】
本発明は、第6に、第1の波長の光を照射することにより第1のピッチをもつレンチキュラーレンズ形状に変形された後、前記1の波長の非偏光を照射することにより、該レンチキュラーレンズ形状が消去されている第1のアゾベンゼン樹脂層、
該第1のアゾベンゼン樹脂層上に設けられ、該第1のピッチをもつレンチキュラーレンズ形状に変形された第1のアゾベンゼン樹脂層を透過して照射された該第1の波長とは異なる第3の波長の光により情報がホログラム記録された、該第1のアゾベンゼン樹脂層とは異なる化学構造を有する第2のアゾベンゼン樹脂を含む記録層、及び該記録層上に設けられた基材を含む個人認証媒体の真偽判定方法であって、
前記個人認証媒体に、前記第1の波長の光の照射を行う工程、及び
前記記録層に記録された情報が読み取り可能か評価する工程を具備することを特徴とする真偽判定方法を提供する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、簡便な機構で、セキュリティー性の良好な個人認証媒体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の個人認証媒体の一例の構成を表す概略的な断面図である。
【図2】本発明に係る個人認証媒体の製造工程の一例を表す概略断面図である。
【図3】本発明に係る個人認証媒体の製造工程の一例を表す概略断面図である。
【図4】本発明に係る個人認証媒体の製造工程の一例を表す概略断面図である。
【図5】本発明に用いられるレーザ光照射装置の構成の一例を表す概略図である。
【図6】本発明に用いられるレーザ光照射装置の構成の他の一例を表す概略図である。
【図7】記録層にレンチキュラーレンズ形状情報を書き込む工程を表す概略図である。
【図8】記録層に書き込まれたレンチキュラーレンズ形状情報を読み取る工程を表す概略図である。
【図9】本発明の個人認証媒体を用いた真偽判定方法の一例を表すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照し、本発明をより詳細に説明する。
【0017】
図1に、本発明の個人認証媒体の一例の構成を表す概略的な断面図を示す。
【0018】
図示するように、本発明の個人認証媒体10は、第1のアゾベンゼン樹脂層3、記録層2、及び基材1が積層された構成を有し、記録層2は、記録材料として、感熱または感光性発色材料を含むか、あるいは第1のアゾベンゼン樹脂とは化学構造が異なる第2のアゾベンゼン樹脂を含む。
【0019】
図2ないし図4に、本発明に係る個人認証媒体の製造工程の一例を表す概略断面図を示す。
【0020】
図示するように、本発明に係る個人認証媒体の製造方法は、
図2に示すように、第1のアゾベンゼン樹脂層3、記録層2、及び基材1を含む積層体10−1を形成する工程、
図3に示すように、第1のアゾベンゼン樹脂層3に第1の波長のレーザ光201を照射することにより、該第1のアゾベンゼン樹脂層3を第1のピッチXをもつレンチキュラーレンズ形状に変形せしめる工程(積層体10−2)、及び
図4に示すように、レンチキュラーレンズ形状に変形された第1のアゾベンゼン樹脂層を透過させて書き込み光202を記録層に照射し、情報を記録する工程を有する。
【0021】
本発明に用いられる第1のアゾベンゼン樹脂層は、第1の波長の光を照射することにより第1のピッチをもつレンチキュラーレンズ形状に変形されているか、あるいは一旦レンチキュラーレンズ形状に変形された後、第1の波長の非偏光を照射することによりレンチキュラーレンズ形状が消去されて平坦になっている。
【0022】
本発明に用いられる感熱または感光性発色材料は、第2の波長の光で情報が記録されるか、あるいは熱で情報が記録される。この熱は、好ましくは、第2の波長の光の照射により発生する。
【0023】
本発明に用いられる第2のアゾベンゼン樹脂は、第3の波長の光により情報がホログラム記録される。
【0024】
本発明に用いられる記録層が記録材料として、感熱または感光性発色材料を含む場合、 書き込み光として、第2の波長の光を、レンチキュラーレンズ形状に変形された第1のアゾベンゼン樹脂層を透過させて記録層に照射し、第2の波長の光で,または熱で情報を記録することが出来る。この熱は、好ましくは第2の波長の光の照射により発生する。
【0025】
本発明に用いられる記録層が、記録材料として、第2のアゾベンゼン樹脂を含む場合、書き込み光として、第3の波長の光を、第1のピッチをもつレンチキュラーレンズ形状に変形された第1のアゾベンゼン樹脂層を透過させて記録層に照射し、第3の波長の光で,情報をホログラム記録することができる。
【0026】
本発明に用いられる第1及び第2のアゾベンゼン樹脂は、各々、アゾベンゼン骨格をもち、かつ互いに異なる化学構造を有する。
【0027】
第2のアゾベンゼン樹脂層は、光誘起複屈折性を示し、レーザー光の照射により光誘起異性体を形成し、光誘起異性体が形成された部分は体積変化を生じることから、光誘起二色性を発現する。そのアゾベンゼン骨格を含む樹脂層に、直接偏光を照射すると、光異性化が誘起されて、直線偏光の方向に応じて屈折率の異性化を生じ、偏光方向を記録し、保存することができる。
【0028】
図5に、本発明に用いられるレーザ光照射装置の構成の一例を表す概略図を示す。
【0029】
図示するように、このレーザ光照射装置300は、レーザ光源301、該レーザ光源301からのレーザ光を物体光303と、物体光303と同じ波長の参照光304に分けるスプリッタ102、物体光303を反射させるための第1のミラー305、第1のミラー305で反射された物体光を直接偏光に偏向するための第1の偏向フィルター307、参照光304を反射させるための第2のミラー306、第2のミラー306で反射された参照光304を物体光303と同じ方向の光に偏向するための第2の偏向フィルター308を有する。
【0030】
アゾベンゼン骨格を含む樹脂層に、この直接偏光(物体光)303と同じ波長の参照光104とを、その偏光方向を平行にしてアゾベンゼン骨格を持つ樹脂層309に照射して干渉させると、直接偏光の偏光角をホログラムとして記録することができる。一方、物体光303と参照光304の偏光方向を直交させると、物体光303をホログラムとして記録することができる。
【0031】
このレーザ光照射装置300の光学系は、例えばレンチキュラーレンズを形成する時、第2のアゾベンゼン樹脂層にレリーフホログラムを形成する時、及び第2のアゾベンゼン樹脂層にバーコードを形成する時等に使用することが出来る。
【0032】
また、第1のアゾベンゼン樹脂層は、また、そのアゾベンゼン構造の部分が異性体への転化を繰り返す例えばトランス体からシス体へ、シス体からトランス体への構造の変化を繰り返すことにより、レーザービームの幾何形状と偏光状態に応じて、高分子鎖の移動が起こり、表面に凹凸パターンが形成されるという性質を有する。
【0033】
この現象は、アゾベンゼン構造を含む高分子化合物の薄膜に対し、光のパターンを照射することによって、その表面部分が光の強弱に感応し、光の強い部分から弱い部分へと分子が移動する結果、凹凸が形成されることによる。このようにして形成された表面の凹凸は、さらに波長の異なる光を照射するか、あるいは加熱によって消去が可能であり、また、ビームの形状と偏光状態を正確に記録再生できる。
【0034】
図6に、本発明に用いられるレーザ光照射装置の構成の他の一例を表す概略図を示す。
【0035】
図示するように、このレーザー記録装置100は、出力50mWの青色半導体レーザー101、空間光変調器102、レンズ103、及び図示しないミラー等からなる記録装置を用いて、印刷物104表面にレーザーを照射することにより、レンチキュラーレンズ及び白濁した画像を記録し得る。
【0036】
このレーザー記録装置100の光学系は、感熱発色樹脂層に画像を形成する時、感熱発色樹脂層にバーコードを形成する時等に使用できる。
【0037】
記録層への情報の記録は、第1のアゾベンゼン樹脂層が第1のピッチをもつレンチキュラーレンズ形状に変形された状態で行われる。このとき、図4に示すように、例えば個人認証媒体の面方向203に対し、複数の角度α,βから記録層2にレーザー光202,202’を照射すると、表面レリーフで複数の画像を記録層2に形成することができる。これにより、観察する角度により、複数のホログラム画像が見えるようにすることができる。
【0038】
このレンチキュラーレンズ形状は、情報の記録後、必要に応じて消去して平坦にし得る。
【0039】
記録層に記録される情報は、画像、文字などの個人認証のための情報等である。
【0040】
また、記録層に、少なくとも第1の波長及び第1のピッチのうち少なくとも一方のレンチキュラーレンズ形状情報をさらに記録することができる。
【0041】
レンチキュラーレンズ形状情報は、例えばバーコードなどにコード化して記録することが出来る。
【0042】
図7に、記録層にレンチキュラーレンズ形状情報を書き込む工程を表す概略図を示す。
【0043】
図示するように、レンチキュラーレンズ形状に変形された第1のアゾベンゼン樹脂層3、記録層2、及び基材1を含む積層体10を用意し、レーザ光源401から、記録層2に含まれる記録材料に応じた波長の書き込み光を、レンチキュラーレンズ形状に変形された第1のアゾベンゼン樹脂層3通して記録層2に例えば面方向に対しほぼ垂直に照射し、バーコードなどにコード化して記録することができる。
【0044】
また、図8に、記録層に書き込まれたレンチキュラーレンズ形状情報を読み取る工程を表す概略図を示す。
【0045】
図示するように、図7のようにしてレンチキュラーレンズ形状情報としてバーコードが書き込まれた積層体10を用意し、レーザ光源401から、記録層2に含まれる記録材料に応じた波長の読み取り光を、レンチキュラーレンズ形状に変形された第1のアゾベンゼン樹脂層3通して記録層2に例えば面方向に対しほぼ垂直に照射し、そのバーコードにおける反射光をCCD402で受光し、この受光信号に基づいてレンチキュラーレンズ形状情報が得られる。
【0046】
また、第1のアゾベンゼン樹脂層3のレンチキュラーレンズ形状が消去されている場合には、得られたレンチキュラーレンズ形状情報に基づいた、ピッチ及び波長の光で、第1のアゾベンゼン樹脂層3を照射することにより、レンチキュラーレンズ形状を再現することが出来る。
【0047】
レンチキュラーレンズ形状情報をさらに記録すると、第1の波長及び第1のピッチがわからない場合でも、予めレンチキュラーレンズ形状情報を読み取ることにより、第1の波長、第1のピッチまたはその両方を知ることが出来るので、レンチキュラーレンズ形状を再現し得る。レンチキュラーレンズ形状を再現して、記録された情報を容易に読み取ることが出来る。
【0048】
例えレンチキュラーレンズの形状情報が見えたとしても、意味がわからなければレンチキュラーレンズを再現することは不可能である。
【0049】
また、レンチキュラーレンズの形状情報を記録した後、レンチキュラーレンズを消去することにより、複数のホログラム画像が見える条件を秘匿することができ、より高いセキュリティ性を付与することができる。
【0050】
このように、本発明によれば、簡便な機構で、コスト、作成時間、例えば熱転写性ホログラムリボンにおける基材などの廃棄物を最小限にして、セキュリティー性の良好な個人認証媒体を得ることができる。
【0051】
なお、上記第1の波長ないし第4の波長の光は、各々、互いに異なる波長を持つ。
【0052】
本発明に係る個人認証媒体は、種々の観点から真偽判定を行うことが出来る。
【0053】
レンチキュラーレンズが消去されていない場合には、書き込まれた情報が、書き込まれた角度から読み取り可能であるか確認する。
【0054】
また、レンチキュラーレンズが消去されている場合には、レンチキュラーレンズを再現して、読み取り可能であるか確認することができる。
【0055】
本発明に係る真偽判定方法は、レンチキュラーレンズが消去された個人認証媒体に、第1の波長の光の照射を行う工程、及び記録層に記録された情報が読み取り可能か評価する工程を具備する。
【0056】
また、レンチキュラーレンズ形状情報をさらに記録した個人認証媒体を用いる場合には、本発明にかかる真偽判定方法は、予め、レンチキュラーレンズ形状情報を読み取る工程、得られたレンチキュラーレンズ形状情報に基づいて、前記個人認証媒体に光の照射を行う工程、及び記録層に記録された情報が読み取り可能か評価する工程を具備する。
【0057】
なお、読み取りは、書き込んだ情報が文字、画像等の情報の場合は目視にて行い、バーコード等のコード化された情報の場合は例えばレーザ光源及びCCDを含む読み取り機構などにて行うことが出来る。
【0058】
複数の情報を複数の角度から書き込んだ場合には、書き込まれた複数の角度から、各々、情報を読み取り可能であるか確認する。
【0059】
情報が読み取り可能である場合は真、読み取り不可能である場合は偽と判定することが出来る。
【0060】
図9に、本発明の個人認証媒体を用いた真偽判定方法の一例を表すフロー図を示す。
【0061】
このフローは、レンチキュラーレンズが消去されている場合の真偽判定方法に関する
まず、レンチキュラーレンズ情報が予めわかっているか確認する(ブロック1)。
【0062】
レンチキュラーレンズ情報が予めわからない場合には、例えば読み取り光として第1ないし第4の波長とは異なる第5の波長の光を記録層に照射して、レンチキュラーレンズ情報を読み取る(ブロック2)。
【0063】
読み取り可能かどうか確認する(ブロック3)。
【0064】
読み取り可能な場合は、得られたレンチキュラーレンズ情報から第1の波長、第1のピッチを決定する(ブロツク4)。
【0065】
読み取り不可能な場合は、偽と判定する。
【0066】
レンチキュラーレンズ情報が予めわかっている場合には、予めわかっている第1の波長の光を用いて予めわかっている第1のピッチで個人認証媒体に光照射し、記録層の情報を読み取る(ブロック5)。一方、レンチキュラーレンズ情報が予めわかっていない場合であっても、記録されたレンチキュラーレンズ情報を読み取ることにより得られた第1の波長の光及び第1のピッチで個人認証媒体に光照射することが可能である。
【0067】
記録層の情報が読み取り可能かどうか確認する(ブロック6)。
【0068】
読み取り可能な場合は、真と判定する。
【0069】
読み取り不可能な場合は、偽と判定する。
【0070】
本発明の真偽判定方法によれば、個人認証媒体の真偽を容易に判定することが可能である。
【0071】
本発明に係る個人認証媒体に用いられる積層は、例えば基材上に、2種類のアゾベンゼン樹脂材料を、好適な溶剤とを含む樹脂塗布液を調製し、順に塗布し、乾燥することにより形成することができる。この樹脂塗布液は、グラビアコート、リバースコート、ダイコート、ワイヤーバーコート、及びホットメルトコート等により塗布し得る。あるいは、各々、基材上に、アゾベンゼン樹脂を塗布した樹脂フィルムと、剥離可能な支持シート上に形成された他のアゾベンゼン樹脂を含む樹脂フィルムとを接着剤層を介して接着させることにより積層することができる。もしくは、剥離可能な支持シート上に、第1のアゾベンゼン樹脂層、及び記録層の順に積層した後、基材上に、記録層側を適用して積層を転写することが出来る。このとき、アゾベンゼン樹脂層の変形を妨げないよう支持シートは剥離することができる。
【0072】
基材及び支持シートとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等を用いることができる。
【0073】
記録層に用いられる感熱性発色材料及び感光性発色材料としては、例えば東京化成工業(株)製2'-(2-クロロアニリノ)-6'-(ジブチルアミノ)フルオラン、2'-(ジベンジルアミノ)-6'-(ジエチルアミノ)フルオラン、3',6'-ビス(ジエチルアミノ)-2-(4-ニトロフェニル)スピロ[イソインドール-1,9'-キサンテン]-3-オン、3',6'-ジメトキシフルオラン等を用いることができる。
【0074】
記録層には、任意にバインダー樹脂を使用することができる
感熱性発色材料及び感光性発色材料を含有する記録層のの厚さは、1ないし100μmであることが好ましい。
【0075】
1μm未満であると、発色時の濃度が薄く、記録内容の視認が難しくなる傾向があり、100μmを超えると、高コストとなるが、発色時の濃度が向上しない傾向がある。
【0076】
第1のアゾベンゼン樹脂としては、例えば下記式(1)に示すアゾベンゼン樹脂1を用いることができる。
【化1】

【0077】
第1のアゾベンゼン樹脂層の厚さは、0.5ないし100μmであることが好ましい。
【0078】
0.5μm未満であると、レンチキュラーレンズの効果が薄くなる傾向があり、100μmを超えると、高コストとなるが、レンチキュラーレンズの効果が向上しない傾向がある。
【0079】
記録層に用いられる第2のアゾベンゼン樹脂としては、例えば式(2)に示すアゾベンゼン樹脂2を用いることができる。
【化2】

【0080】
第2のアゾベンゼン樹脂層の厚さは、0.5ないし100μmであることが好ましい。
【0081】
0.5μm未満であると、ホログラム画像の視認性が悪くなる傾向があり、100μmを超えると、高コストとなるが、ホログラム画像の視認性が向上しない傾向がある。以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
【0082】
実施例1
易接着層が形成された厚さ50μmの透明ポリエステルフィルム(東レ株式会社製、商品型番:ルミラーQ27)を用意し、カードの大きさに切断後、その片面に下記組成の感熱発色樹脂層を、グラビアコーターを用いて乾燥後の塗膜厚みが3μmになるよう、塗布し、120℃で2分間、加熱・乾燥した。
【0083】
感熱発色樹脂層塗布液
発色剤(2'-(2-クロロアニリノ)-6'-(ジブチルアミノ)フルオラン) 5重量部
顕色剤(1,1'-メチレンジ-2-ナフトール) 5重量部
増感剤(1,3-ジフェニル-1,3-プロパンジオン) 1重量部
ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)製バイロン200) 40重量部
メチルエチルケトン 100重量部
トルエン 100重量部
次に、この感熱発色樹脂層塗布液上に、下記組成の第1のアゾベンゼン樹脂層を、グラビアコーターを用いて乾燥後の塗膜厚みが5μmになるよう、塗布し、120℃で2分間、加熱・乾燥した。
【0084】
第1のアゾベンゼン樹脂層塗布液
アゾベンゼン樹脂1 20重量部
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
次に、波長532nmのレーザー光を分光して偏光フィルターを通し、その後集光させた干渉光を、ピッチ1mmで印刷物表面に照射することにより、第1のアゾベンゼン樹脂層表面にピッチ1mmのレンチキュラーレンズを形成した。
【0085】
次に、波長980nmのレーザー光をアゾベンゼン樹脂媒体に対して照射角30度で照射し、感熱発色樹脂層表面に画像を形成した。
【0086】
次に、波長980nmのレーザー光をアゾベンゼン樹脂媒体に対して照射角150度で照射し、感熱発色樹脂層表面に画像を形成した。
【0087】
実施例1において印刷物は、感熱発色樹脂層とアゾベンゼン樹脂層と、2種類の波長のレーザ記録装置を用いることにより、目視する角度により異なる絵柄を視認することができる画像を、短時間に低コストで作成できる。
【0088】
実施例2
易接着層が形成された厚さ50μmの透明ポリエステルフィルム(東レ株式会社製、商品型番:ルミラーQ27)を用意し、カードの大きさに切断後、その片面に下記組成の感熱発色樹脂層を、グラビアコーターを用いて乾燥後の塗膜厚みが3μmになるよう、塗布し、120℃で2分間、加熱・乾燥した。
【0089】
感熱発色樹脂層塗布液
発色剤(2'-(2-クロロアニリノ)-6'-(ジブチルアミノ)フルオラン) 5重量部
顕色剤(1,1'-メチレンジ-2-ナフトール) 5重量部
増感剤(1,3-ジフェニル-1,3-プロパンジオン) 1重量部
ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)製バイロン200) 40重量部
メチルエチルケトン 100重量部
トルエン 100重量部
次に、この感熱発色樹脂層塗布液上に、下記組成の第1のアゾベンゼン樹脂層を、グラビアコーターを用いて乾燥後の塗膜厚みが5μmになるよう、塗布し、120℃で2分間、加熱・乾燥した。
【0090】
第1のアゾベンゼン樹脂層塗布液
アゾベンゼン樹脂1 20重量部
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
次に、波長532nmのレーザー光を分光して偏光フィルターを通し、その後集光させた干渉光を、ピッチ1mmで印刷物表面に照射することにより、第1のアゾベンゼン樹脂層表面にピッチ1mmのレンチキュラーレンズを形成した。
【0091】
次に、波長980nmのレーザー光をアゾベンゼン樹脂媒体に対して照射角30度で照射し、感熱発色樹脂層表面に画像を形成した。
【0092】
次に、波長980nmのレーザー光をアゾベンゼン樹脂媒体に対して照射角150度で照射し、感熱発色樹脂層表面に画像を形成した。
【0093】
次に、波長980nmのレーザー光をアゾベンゼン樹脂媒体に対して照射角90度で照射し、感熱発色樹脂層表面のレンチキュラーレンズのピッチ情報をコード化して記録した。
【0094】
実施例2において印刷物は、感熱発色樹脂層とアゾベンゼン樹脂層と、2種類の波長のレーザ記録装置を用いることにより、目視する角度により異なる絵柄を視認することができる画像を、短時間に低コストで作成できる。また、表面のレンチキュラーレンズのピッチ情報をコード化して埋め込むことにより、このことを知る限定された人物のみがレンチキュラーレンズを形成でき、レンチキュラーレンズが消失してしまった際も、再現ができる。
【0095】
実施例3
易接着層が形成された厚さ50μmの透明ポリエステルフィルム(東レ株式会社製、商品型番:ルミラーQ27)を用意し、カードの大きさに切断後、その片面に下記組成の感熱発色樹脂層を、グラビアコーターを用いて乾燥後の塗膜厚みが3μmになるよう、塗布し、120℃で2分間、加熱・乾燥した。
【0096】
感熱発色樹脂層塗布液
発色剤(2'-(2-クロロアニリノ)-6'-(ジブチルアミノ)フルオラン) 5重量部
顕色剤(1,1'-メチレンジ-2-ナフトール) 5重量部
増感剤(1,3-ジフェニル-1,3-プロパンジオン) 1重量部
ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)製バイロン200) 40重量部
メチルエチルケトン 100重量部
トルエン 100重量部
次に、この感熱発色樹脂層塗布液上に、下記組成の第1のアゾベンゼン樹脂層を、グラビアコーターを用いて乾燥後の塗膜厚みが5μmになるよう、塗布し、120℃で2分間、加熱・乾燥した。
【0097】
第1のアゾベンゼン樹脂層塗布液
アゾベンゼン樹脂1 20重量部
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
次に、波長532nmのレーザー光を分光して偏光フィルターを通し、その後集光させた干渉光を、ピッチ1mmで印刷物表面に照射することにより、第1のアゾベンゼン樹脂層表面にピッチ1mmのレンチキュラーレンズを形成した。
【0098】
次に、波長980nmのレーザー光をアゾベンゼン樹脂媒体に対して照射角30度で照射し、感熱発色樹脂層表面に画像を形成した。
【0099】
次に、波長980nmのレーザー光をアゾベンゼン樹脂媒体に対して照射角150度で照射し、感熱発色樹脂層表面に画像を形成した。
【0100】
次に、波長980nmのレーザー光をアゾベンゼン樹脂媒体に対して照射角90度で照射し、感熱発色樹脂層表面のレンチキュラーレンズのピッチ情報をコード化して記録した。
【0101】
次に、波長532nmのレーザー光を偏光フィルターを通さずに照射することにより、第1の樹脂層表面のピッチ1mmのレンチキュラーレンズを消去し、平面にした。
【0102】
次に、波長650nmのレーザー光を感熱発色樹脂層に照射し、第1の樹脂層表面のレンチキュラーレンズのコード化されたピッチ情報を読み取った。
【0103】
次に、波長532nmのレーザー光を分光して偏光フィルターを通し、その後集光させた干渉光を、読み取ったピッチ情報で印刷物表面に照射することにより、第1の樹脂層表面に読み取ったピッチ情報のレンチキュラーレンズを形成した。
【0104】
実施例3において印刷物は、感熱発色樹脂層とアゾベンゼン樹脂層と、2種類の波長のレーザ記録装置を用いることにより、目視する角度により異なる絵柄を視認することができる画像を、短時間に低コストで作成できる。また、表面のレンチキュラーレンズのピッチ情報をコード化して埋め込み、該レンチキュラーレンズを消去することにより、このことを知る限定された人物のみがレンチキュラーレンズを形成でき、目視する角度により異なる絵柄を視認できるホログラムを再現することができ、高いセキュリティ性を付与することができる。
【0105】
実施例4
易接着層が形成された厚さ50μmの透明ポリエステルフィルム(東レ株式会社製、商品型番:ルミラーQ27)を用意し、カードの大きさに切断後、その片面に下記組成の感熱発色樹脂層を、グラビアコーターを用いて乾燥後の塗膜厚みが3μmになるよう、塗布し、120℃で2分間、加熱・乾燥した。
【0106】
感熱発色樹脂層塗布液
発色剤(2'-(2-クロロアニリノ)-6'-(ジブチルアミノ)フルオラン) 5重量部
顕色剤(1,1'-メチレンジ-2-ナフトール) 5重量部
増感剤(1,3-ジフェニル-1,3-プロパンジオン) 1重量部
ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)製バイロン200) 40重量部
メチルエチルケトン 100重量部
トルエン 100重量部
次に、この感熱発色樹脂層塗布液上に、下記組成の第1のアゾベンゼン樹脂層を、グラビアコーターを用いて乾燥後の塗膜厚みが5μmになるよう、塗布し、120℃で2分間、加熱・乾燥した。
【0107】
第1のアゾベンゼン樹脂層塗布液
アゾベンゼン樹脂1 20重量部
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
次に、波長532nmのレーザー光を分光して偏光フィルターを通し、その後集光させた干渉光を、ピッチ1mmで印刷物表面に照射することにより、第1のアゾベンゼン樹脂層表面にピッチ1mmのレンチキュラーレンズを形成した。
【0108】
次に、波長980nmのレーザー光をアゾベンゼン樹脂媒体に対して照射角30度で照射し、感熱発色樹脂層表面に画像を形成した。
【0109】
次に、波長980nmのレーザー光をアゾベンゼン樹脂媒体に対して照射角150度で照射し、感熱発色樹脂層表面に画像を形成した。
【0110】
次に、波長980nmのレーザー光をアゾベンゼン樹脂媒体に対して照射角90度で照射し、感熱発色樹脂層表面にレンチキュラーレンズを形成する際のレーザー光の波長情報をコード化して記録した。
【0111】
実施例4において印刷物は、感熱発色樹脂層とアゾベンゼン樹脂層と、2種類の波長のレーザ記録装置を用いることにより、目視する角度により異なる絵柄を視認することができる画像を、短時間に低コストで作成できる。また、表面のレンチキュラーレンズを形成する際のレーザー光の波長情報をコード化して埋め込むことにより、このことを知る限定された人物のみがレンチキュラーレンズを形成でき、レンチキュラーレンズが消失してしまった際も、再現ができる。
【0112】
実施例5
易接着層が形成された厚さ50μmの透明ポリエステルフィルム(東レ株式会社製、商品型番:ルミラーQ27)を用意し、カードの大きさに切断後、その片面に下記組成の感熱発色樹脂層を、グラビアコーターを用いて乾燥後の塗膜厚みが3μmになるよう、塗布し、120℃で2分間、加熱・乾燥した。
【0113】
感熱発色樹脂層塗布液
発色剤(2'-(2-クロロアニリノ)-6'-(ジブチルアミノ)フルオラン) 5重量部
顕色剤(1,1'-メチレンジ-2-ナフトール) 5重量部
増感剤(1,3-ジフェニル-1,3-プロパンジオン) 1重量部
ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)製バイロン200) 40重量部
メチルエチルケトン 100重量部
トルエン 100重量部
次に、この感熱発色樹脂層塗布液上に、下記組成の第1のアゾベンゼン樹脂層を、グラビアコーターを用いて乾燥後の塗膜厚みが5μmになるよう、塗布し、120℃で2分間、加熱・乾燥した。
【0114】
第1のアゾベンゼン樹脂層塗布液
アゾベンゼン樹脂1 20重量部
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
次に、波長532nmのレーザー光を分光して偏光フィルターを通し、その後集光させた干渉光を、ピッチ1mmで印刷物表面に照射することにより、第1のアゾベンゼン樹脂層表面にピッチ1mmのレンチキュラーレンズを形成した。
【0115】
次に、波長980nmのレーザー光をアゾベンゼン樹脂媒体に対して照射角30度で照射し、感熱発色樹脂層表面に画像を形成した。
【0116】
次に、波長980nmのレーザー光をアゾベンゼン樹脂媒体に対して照射角150度で照射し、感熱発色樹脂層表面に画像を形成した。
【0117】
次に、波長980nmのレーザー光をアゾベンゼン樹脂媒体に対して照射角90度で照射し、感熱発色樹脂層表面にレンチキュラーレンズを形成する際のレーザー光の波長情報をコード化して記録した。
【0118】
次に、波長532nmのレーザー光を偏光フィルターを通さずに照射することにより、第1の樹脂層表面のピッチ1mmのレンチキュラーレンズを消去し、平面にした。
【0119】
次に、波長650nmのレーザー光を感熱発色樹脂層に照射し、第1の樹脂層表面のレンチキュラーレンズを形成する際のコード化されたレーザー光の波長情報を読み取った。
【0120】
次に、読み取った波長のレーザー光を分光して偏光フィルターを通し、その後集光させた干渉光を、印刷物表面に照射することにより、第1の樹脂層表面に読み取った波長でレンチキュラーレンズを形成した。
【0121】
実施例5において印刷物は、感熱発色樹脂層とアゾベンゼン樹脂層と、3種類の波長のレーザ記録装置を用いることにより、目視する角度により異なる絵柄を視認することができる画像を、短時間に低コストで作成できる。また、表面のレンチキュラーレンズを形成する際の波長情報をコード化して埋め込み、該レンチキュラーレンズを消去することにより、このことを知る限定された人物のみがレンチキュラーレンズを形成でき、目視する角度により異なる絵柄を視認できるホログラムを再現することができ、高いセキュリティ性を付与することができる。
【0122】
実施例6
易接着層が形成された厚さ50μmの透明ポリエステルフィルム(東レ株式会社製、商品型番:ルミラーQ27)を用意し、カードの大きさに切断後、その片面に下記組成の第2のアゾベンゼン樹脂層を、グラビアコーターを用いて乾燥後の塗膜厚みが3μmになるよう、塗布し、120℃で2分間、加熱・乾燥した。
【0123】
第2のアゾベンゼン樹脂層塗布液
アゾベンゼン樹脂2 20重量部
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
次に、この第2のアゾベンゼン樹脂層上に、下記組成の第1のアゾベンゼン樹脂層を、グラビアコーターを用いて乾燥後の塗膜厚みが5μmになるよう、塗布し、120℃で2分間、加熱・乾燥した。
【0124】
第1のアゾベンゼン樹脂層塗布液
アゾベンゼン樹脂1 20重量部
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
次に、波長532nmのレーザー光を分光して偏光フィルターを通し、その後集光させた干渉光を、ピッチ1mmで印刷物表面に照射することにより、第1の樹脂層表面にピッチ1mmのレンチキュラーレンズを形成した。
【0125】
次に、波長420nmのレーザー光を分光して偏光フィルターを通し、その後集光させた干渉光をアゾベンゼン樹脂媒体に対して照射角30度で照射し、第2の樹脂層表面にレリーフによるホログラム画像を形成した。
【0126】
次に、波長420nmのレーザー光を分光して偏光フィルターを通し、その後集光させた干渉光をアゾベンゼン樹脂媒体に対して照射角150度で照射し、第2の樹脂層表面にレリーフによるホログラム画像を形成した。
【0127】
実施例6において印刷物は、第1のアゾベンゼン樹脂層と第2のアゾベンゼン樹脂層と、2種類の波長のレーザ記録装置を用いることにより、目視する角度により異なる絵柄を視認することができる画像を、短時間に低コストで作成できる。
【0128】
実施例7
易接着層が形成された厚さ50μmの透明ポリエステルフィルム(東レ株式会社製、商品型番:ルミラーQ27)を用意し、カードの大きさに切断後、その片面に下記組成の第2のアゾベンゼン樹脂層を、グラビアコーターを用いて乾燥後の塗膜厚みが3μmになるよう、塗布し、120℃で2分間、加熱・乾燥した。
【0129】
第2のアゾベンゼン樹脂層塗布液
アゾベンゼン樹脂2 20重量部
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
次に、この第2のアゾベンゼン樹脂層上に、下記組成の第1のアゾベンゼン樹脂層を、グラビアコーターを用いて乾燥後の塗膜厚みが5μmになるよう、塗布し、120℃で2分間、加熱・乾燥した。
【0130】
第1のアゾベンゼン樹脂層塗布液
アゾベンゼン樹脂1 20重量部
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
次に、波長532nmのレーザー光を分光して偏光フィルターを通し、その後集光させた干渉光を、ピッチ1mmで印刷物表面に照射することにより、第1のアゾベンゼン樹脂層表面にピッチ1mmのレンチキュラーレンズを形成した。
【0131】
次に、波長420nmのレーザー光を分光して偏光フィルターを通し、その後集光させた干渉光をアゾベンゼン樹脂媒体に対して照射角30度で照射し、第2の樹脂層表面にレリーフによるホログラム画像を形成した。
【0132】
次に、波長420nmのレーザー光を分光して偏光フィルターを通し、その後集光させた干渉光をアゾベンゼン樹脂媒体に対して照射角150度で照射し、第2の樹脂層表面にレリーフによるホログラム画像を形成した。
【0133】
次に、波長420nmのレーザー光を分光して偏光フィルターを通し、その後集光させた干渉光をアゾベンゼン樹脂媒体に対して照射角90度で照射し、第2の樹脂層に第1の樹脂層表面のレンチキュラーレンズのピッチ情報をコード化して記録した。
【0134】
実施例7において印刷物は、第1のアゾベンゼン樹脂層と第2のアゾベンゼン樹脂層と、2種類の波長のレーザ記録装置を用いることにより、目視する角度により異なる絵柄を視認することができる画像を、短時間に低コストで作成できる。また、表面のレンチキュラーレンズを形成する際のピッチ情報をコード化して埋め込むことにより、このことを知る限定された人物のみがレンチキュラーレンズを形成でき、レンチキュラーレンズが消失してしまった際も、再現ができる。
【0135】
実施例8
易接着層が形成された厚さ50μmの透明ポリエステルフィルム(東レ株式会社製、商品型番:ルミラーQ27)を用意し、カードの大きさに切断後、その片面に下記組成の第2のアゾベンゼン樹脂層を、グラビアコーターを用いて乾燥後の塗膜厚みが3μmになるよう、塗布し、120℃で2分間、加熱・乾燥した。
【0136】
第2のアゾベンゼン樹脂層塗布液
アゾベンゼン樹脂2 20重量部
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
次に、この第2のアゾベンゼン樹脂層上に、下記組成の第1のアゾベンゼン樹脂層を、グラビアコーターを用いて乾燥後の塗膜厚みが5μmになるよう、塗布し、120℃で2分間、加熱・乾燥した。
【0137】
第1のアゾベンゼン樹脂層塗布液
アゾベンゼン樹脂1 20重量部
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
次に、波長532nmのレーザー光を分光して偏光フィルターを通し、その後集光させた干渉光を、ピッチ1mmで印刷物表面に照射することにより、第1のアゾベンゼン樹脂層表面にピッチ1mmのレンチキュラーレンズを形成した。
【0138】
次に、波長420nmのレーザー光を分光して偏光フィルターを通し、その後集光させた干渉光をアゾベンゼン樹脂媒体に対して照射角30度で照射し、第2の樹脂層表面にレリーフによるホログラム画像を形成した。
【0139】
次に、波長420nmのレーザー光を分光して偏光フィルターを通し、その後集光させた干渉光をアゾベンゼン樹脂媒体に対して照射角150度で照射し、第2の樹脂層表面にレリーフによるホログラム画像を形成した。
【0140】
次に、波長420nmのレーザー光を分光して偏光フィルターを通し、その後集光させた干渉光をアゾベンゼン樹脂媒体に対して照射角90度で照射し、第2の樹脂層に第1の樹脂層表面のレンチキュラーレンズのピッチ情報をコード化して記録した。
【0141】
次に、波長532nmのレーザー光を偏光フィルターを通さずに照射することにより、第1の樹脂層表面のピッチ1mmのレンチキュラーレンズを消去し、平面にした。
【0142】
次に、波長650nmのレーザー光を第2の樹脂層に照射し、第1の樹脂層表面のレンチキュラーレンズのコード化されたピッチ情報を読み取った。
【0143】
次に、波長532nmのレーザー光を分光して偏光フィルターを通し、その後集光させた干渉光を、読み取ったピッチ情報で印刷物表面に照射することにより、第1の樹脂層表面に読み取ったピッチ情報のレンチキュラーレンズを形成した。
【0144】
実施例8において印刷物は、第1のアゾベンゼン樹脂層と第2のアゾベンゼン樹脂層と、3種類の波長のレーザ記録装置を用いることにより、目視する角度により異なる絵柄を視認することができる画像を、短時間に低コストで作成できる。また、表面のレンチキュラーレンズを形成する際のピッチ情報をコード化して埋め込み、該レンチキュラーレンズを消去することにより、このことを知る限定された人物のみがレンチキュラーレンズを形成でき、目視する角度により異なる絵柄を視認できるホログラムを再現することができ、高いセキュリティ性を付与することができる。
【0145】
実施例9
易接着層が形成された厚さ50μmの透明ポリエステルフィルム(東レ株式会社製、商品型番:ルミラーQ27)を用意し、カードの大きさに切断後、その片面に下記組成の第2のアゾベンゼン樹脂層を、グラビアコーターを用いて乾燥後の塗膜厚みが3μmになるよう、塗布し、120℃で2分間、加熱・乾燥した。
【0146】
第2のアゾベンゼン樹脂層塗布液
アゾベンゼン樹脂2 20重量部
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
次に、この第2のアゾベンゼン樹脂層上に、下記組成の第1のアゾベンゼン樹脂層を、グラビアコーターを用いて乾燥後の塗膜厚みが5μmになるよう、塗布し、120℃で2分間、加熱・乾燥した。
【0147】
第1のアゾベンゼン樹脂層塗布液
アゾベンゼン樹脂1 20重量部
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
次に、波長532nmのレーザー光を分光して偏光フィルターを通し、その後集光させた干渉光を、ピッチ1mmで印刷物表面に照射することにより、第1のアゾベンゼン樹脂層表面にピッチ1mmのレンチキュラーレンズを形成した。
【0148】
次に、波長420nmのレーザー光を分光して偏光フィルターを通し、その後集光させた干渉光をアゾベンゼン樹脂媒体に対して照射角30度で照射し、第2の樹脂層表面にレリーフによるホログラム画像を形成した。
【0149】
次に、波長420nmのレーザー光を分光して偏光フィルターを通し、その後集光させた干渉光をアゾベンゼン樹脂媒体に対して照射角150度で照射し、第2の樹脂層表面にレリーフによるホログラム画像を形成した。
【0150】
次に、波長420nmのレーザー光を分光して偏光フィルターを通し、その後集光させた干渉光をアゾベンゼン樹脂媒体に対して照射角90度で照射し、第2の樹脂層に第1の樹脂層表面のレンチキュラーレンズを形成する際のレーザー光の波長情報をコード化して記録した。
【0151】
実施例9において印刷物は、第1のアゾベンゼン樹脂層と第2のアゾベンゼン樹脂層と、3種類の波長のレーザ記録装置を用いることにより、目視する角度により異なる絵柄を視認することができる画像を、短時間に低コストで作成できる。また、表面のレンチキュラーレンズを形成する際のレーザー光の波長情報をコード化して埋め込むことにより、このことを知る限定された人物のみがレンチキュラーレンズを形成でき、レンチキュラーレンズが消失してしまった際も、再現ができる。
【0152】
実施例10
易接着層が形成された厚さ50μmの透明ポリエステルフィルム(東レ株式会社製、商品型番:ルミラーQ27)を用意し、カードの大きさに切断後、その片面に下記組成の第2のアゾベンゼン樹脂層を、グラビアコーターを用いて乾燥後の塗膜厚みが3μmになるよう、塗布し、120℃で2分間、加熱・乾燥した。
【0153】
第2のアゾベンゼン樹脂層塗布液
アゾベンゼン樹脂2 20重量部
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
次に、この第2のアゾベンゼン樹脂層上に、下記組成の第1のアゾベンゼン樹脂層を、グラビアコーターを用いて乾燥後の塗膜厚みが5μmになるよう、塗布し、120℃で2分間、加熱・乾燥した。
【0154】
第1のアゾベンゼン樹脂層塗布液
アゾベンゼン樹脂1 20重量部
メチルエチルケトン 40重量部
トルエン 40重量部
次に、波長532nmのレーザー光を分光して偏光フィルターを通し、その後集光させた干渉光を、ピッチ1mmで印刷物表面に照射することにより、第1のアゾベンゼン樹脂層表面にピッチ1mmのレンチキュラーレンズを形成した。
【0155】
次に、波長420nmのレーザー光を分光して偏光フィルターを通し、その後集光させた干渉光をアゾベンゼン樹脂媒体に対して照射角30度で照射し、第2の樹脂層表面にレリーフによるホログラム画像を形成した。
【0156】
次に、波長420nmのレーザー光を分光して偏光フィルターを通し、その後集光させた干渉光をアゾベンゼン樹脂媒体に対して照射角150度で照射し、第2の樹脂層表面にレリーフによるホログラム画像を形成した。
【0157】
次に、波長420nmのレーザー光を分光して偏光フィルターを通し、その後集光させた干渉光をアゾベンゼン樹脂媒体に対して照射角90度で照射し、第2の樹脂層に第1の樹脂層表面のレンチキュラーレンズを形成する際のレーザー光の波長情報をコード化して記録した。
【0158】
次に、波長532nmのレーザー光を偏光フィルターを通さずに照射することにより、第1の樹脂層表面のピッチ1mmのレンチキュラーレンズを消去し、平面にした。
【0159】
次に、波長650nmのレーザー光を第2の樹脂層に照射し、第1の樹脂層表面のレンチキュラーレンズのコード化された波長情報を読み取った。
【0160】
次に、読み取った波長のレーザー光を分光して偏光フィルターを通し、その後集光させた干渉光を、印刷物表面に照射することにより、第1の樹脂層表面に読み取った波長でレンチキュラーレンズを形成した。
【0161】
実施例10において印刷物は、第1のアゾベンゼン樹脂層と第2のアゾベンゼン樹脂層と、3種類の波長のレーザ記録装置を用いることにより、目視する角度により異なる絵柄を視認することができる画像を、短時間に低コストで作成できる。また、表面のレンチキュラーレンズを形成する際のレーザー光の波長情報をコード化して埋め込み、該レンチキュラーレンズを消去することにより、このことを知る限定された人物のみがレンチキュラーレンズを形成でき、目視する角度により異なる絵柄を視認できるホログラムを再現することができ、高いセキュリティ性を付与することができる。
【符号の説明】
【0162】
1…基材、2…記録層、3…第1のアゾベンゼン樹脂層、10…個人認証媒体、100,300…レーザー記録装置、101,301,401…レーザー光源、201,202…レーザー光

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の波長の光を照射することにより第1のピッチをもつレンチキュラーレンズ形状に変形された第1のアゾベンゼン樹脂層、
該第1のアゾベンゼン樹脂層上に設けられ、該第1のピッチをもつレンチキュラーレンズ形状に変形された第1のアゾベンゼン樹脂層を透過して照射された該第1の波長とは異なる第2の波長の光、または熱で情報が記録された、感熱または感光性発色材料を含む記録層、及び
該記録層上に設けられた基材を具備することを特徴とする請求項1に記載の個人認証媒体。
【請求項2】
前記熱は、該第2の波長の光の照射により発生することを特徴とする請求項1に記載の個人認証媒体。
【請求項3】
第1の波長の光を照射することにより第1のピッチをもつレンチキュラーレンズ形状に変形された第1のアゾベンゼン樹脂層、
該第1のアゾベンゼン樹脂層上に設けられ、該第1のピッチをもつレンチキュラーレンズ形状に変形された第1のアゾベンゼン樹脂層を透過して照射された該第1の波長とは異なる第3の波長の光により情報がホログラム記録された、該第1のアゾベンゼン樹脂層とは異なる化学構造を有する第2のアゾベンゼン樹脂を含む記録層、及び
該記録層上に設けられた基材を具備することを特徴とする個人認証媒体。
【請求項4】
前記第1のアゾベンゼン層は、前記1の波長の非偏光を照射することにより、該レンチキュラーレンズ形状が消去されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の個人認証媒体。
【請求項5】
前記記録層は、少なくとも前記第1の波長及び前記第1のピッチのうち少なくとも一方のレンチキュラーレンズ形状情報がさらに記録されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の個人認証媒体。
【請求項6】
第1のアゾベンゼン樹脂層、該第1のアゾベンゼン樹脂層上に設けられ、光、または熱で情報が記録可能な、感熱または感光性発色材料を含む記録層、及び該記録層上に設けられた基材を含む積層体を形成する工程、
該第1のアゾベンゼン樹脂層に第1の波長の光を照射することにより、該第1のアゾベンゼン樹脂層を第1のピッチをもつレンチキュラーレンズ形状に変形せしめる工程、及び
該第1の波長とは異なる第2の波長の光を、該第1のピッチをもつレンチキュラーレンズ形状に変形された第1のアゾベンゼン樹脂層を透過させて前記記録層に照射し、該第2の波長の光で,または熱で情報を記録する工程を具備することを特徴とする個人認証媒体の製造方法。
【請求項7】
前記熱は、該第2の波長の光の照射により発生することを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
第1のアゾベンゼン樹脂層、該第1のアゾベンゼン樹脂層上に設けられ、該第1のアゾベンゼン樹脂層とは異なる化学構造を有する第2のアゾベンゼン樹脂を含む記録層、及び該記録層上に設けられた基材を含む積層体を形成する工程、
該第1のアゾベンゼン樹脂層に第1の波長の光を照射することにより、該第1のアゾベンゼン樹脂層を第1のピッチをもつレンチキュラーレンズ形状に変形せしめる工程、及び
該第1の波長とは異なる第3の波長の光を、該第1のピッチをもつレンチキュラーレンズ形状に変形された第1のアゾベンゼン樹脂層を透過させて前記記録層に照射し、該第3の波長の光で,情報をホログラム記録する工程を具備することを特徴とする個人認証媒体の製造方法。
【請求項9】
前記ホログラム記録する工程の後に、前記第1のアゾベンゼン層に、前記第1の波長の非偏光を照射することにより、該レンチキュラーレンズ形状を消去する工程をさらに含むこと特徴とする請求項6ないし8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記記録層に、少なくとも前記第1の波長及び前記第1のピッチのうち少なくとも一方のレンチキュラーレンズ形状情報をさらに記録することを特徴とする請求項6ないし9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
第1の波長の光を照射することにより第1のピッチをもつレンチキュラーレンズ形状に変形された後、第1の波長の非偏光を照射することにより、該レンチキュラーレンズ形状が消去されている第1のアゾベンゼン樹脂層、
該第1のアゾベンゼン樹脂層上に設けられ、該第1のピッチをもつレンチキュラーレンズ形状に変形された第1のアゾベンゼン樹脂層を透過して照射された該第1の波長とは異なる第2の波長の光、または熱で情報が記録された、感熱または感光性発色材料を含む記録層、及び該記録層上に設けられた基材を含む個人認証媒体の真偽判定方法であって、
前記個人認証媒体に、前記第1の波長の光の照射を行う工程、及び
前記記録層に記録された情報が読み取り可能か評価する工程を具備することを特徴とする真偽判定方法。
【請求項12】
前記熱は、該第2の波長の光の照射により発生することを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
第1の波長の光を照射することにより第1のピッチをもつレンチキュラーレンズ形状に変形された後、第1の波長の非偏光を照射することにより、該レンチキュラーレンズ形状が消去されている第1のアゾベンゼン樹脂層、
該第1のアゾベンゼン樹脂層上に設けられ、該第1のピッチをもつレンチキュラーレンズ形状に変形された第1のアゾベンゼン樹脂層を透過して照射された該第1の波長とは異なる第3の波長の光により情報がホログラム記録された、該第1のアゾベンゼン樹脂層とは異なる化学構造を有する第2のアゾベンゼン樹脂を含む記録層、及び該記録層上に設けられた基材を含む個人認証媒体の真偽判定方法であって、
前記個人認証媒体に、前記第1の波長の光の照射を行う工程、及び
前記記録層に記録された情報が読み取り可能か評価する工程を具備することを特徴とする真偽判定方法。
【請求項14】
前記記録層は、少なくとも前記第1の波長及び前記第1のピッチのうち少なくとも一方のレンチキュラーレンズ形状情報がさらに記録され、
予め、前記レンチキュラーレンズ形状情報を読み取る工程、
得られたレンチキュラーレンズ形状情報により、第1の光の波長、第1のピッチ、またはその両方を決定する工程、
得られた第1の光の波長、第1のピッチ、またはその両方を用いて、前記個人認証媒体に光の照射を行う工程、及び
前記記録層に記録された情報が読み取り可能か評価する工程を具備することを特徴とする請求項11ないし13のいずれか1項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−128369(P2011−128369A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−286678(P2009−286678)
【出願日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】