説明

健康データ管理装置および健康データ管理プログラム

【課題】ユーザの健康に関する情報の収集および分析を容易にする。
【解決手段】健康状況情報記憶手段1dは、健康に関する測定を行う測定機器2による測定結果を示す健康状況情報を記憶する。分析情報記憶手段1eは、健康状況情報の分析に用いる分析情報を記憶する。分析結果情報記憶手段1fは、分析情報を用いて健康状況情報の分析によって得られる分析結果情報を記憶する。健康状況収集手段1aは、電気的に接続された測定機器2から健康状況情報を取得し、取得した健康状況情報を健康状況情報記憶手段1dに記憶させる。分析手段1bは、分析情報を用いた健康状況情報の分析を行い、分析の結果を示す分析結果情報を分析結果情報記憶手段1fに記憶させる。出力手段1cは、健康状況情報記憶手段1dに記憶されている健康状況情報と分析結果情報記憶手段1fに記憶されている分析結果情報とを出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの健康に関する情報を管理する健康データ管理装置および健康データ管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザの健康に関する情報を収集して分析することにより、ユーザの健康の維持を支援する装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−136391号公報
【特許文献2】特開平9−103413号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これに関して、例えば血圧計等の測定機器で健康に関するデータを取得しても、記録せずに活用されない場合があるという問題点があった。
また、健康は個人の日常生活全般から生じる様々な要因からの影響を受ける。このため、これらの要因は多岐に亘るため、情報の収集、分析および管理が煩雑である。
【0005】
また、健康に関する測定結果を収集および分析しても、分析結果が好ましくない場合に、その旨を通知するのみでは、健康に関して抱えている問題が何ら解決されない。
本件はこのような点に鑑みてなされたものであり、ユーザの健康に関する情報の収集および分析を容易にする健康データ管理装置および健康データ管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
開示の健康データ管理装置は、健康に関する測定を行う測定機器による測定結果を示す健康状況情報を記憶する健康状況情報記憶手段と、前記健康状況情報の分析に用いる分析情報を記憶する分析情報記憶手段と、前記分析情報を用いて前記健康状況情報の前記分析によって得られる分析結果情報を記憶する分析結果情報記憶手段と、電気的に接続された前記測定機器から前記健康状況情報を取得し、取得した前記健康状況情報を前記健康状況情報記憶手段に記憶させる健康状況収集手段と、前記分析情報を用いた前記健康状況情報の前記分析を行い、前記分析の結果を示す前記分析結果情報を前記分析結果情報記憶手段に記憶させる分析手段と、前記健康状況情報記憶手段に記憶されている前記健康状況情報と前記分析結果情報記憶手段に記憶されている前記分析結果情報とを出力する出力手段と、を有する。
【0007】
開示の健康データ管理装置によれば、健康状況情報記憶手段により、健康状況情報が記憶される。分析情報記憶手段により、分析情報が記憶される。分析結果情報記憶手段により、分析結果情報が記憶される。健康状況収集手段により、測定機器から健康状況情報が取得され、取得された健康状況情報が健康状況情報記憶手段に記憶される。分析手段により、分析情報を用いた健康状況情報の分析が行われ、分析結果情報が分析結果情報記憶手段に記憶される。出力手段により、健康状況情報と分析結果情報とが出力される。
【発明の効果】
【0008】
開示の健康データ管理装置および健康データ管理プログラムによれば、ユーザの健康に関する情報に基づく分析を容易にすることが可能になり、ユーザの健康の維持および健康面における問題点の改善に貢献する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本実施の形態の概要を示す図である。
【図2】本実施の形態のシステム構成を示す図である。
【図3】情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。
【図4】情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【図5】測定結果テーブルの構成例を示す図である。
【図6】事前登録テーブルの構成例を示す図である。
【図7】血圧診断基準テーブルの構成例を示す図である。
【図8】食事評価テーブルの構成例を示す図である。
【図9】健康状況収集処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】医療情報取得処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】生活習慣分析処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】ダイエット方法分析処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】改善案提示処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】結果表示画面を示す図である。
【図15】結果表示画面を示す図である。
【図16】ユーザの食事メニューの例を示す図である。
【図17】ユーザの食事メニューに類似する食事メニューの例を示す図である。
【図18】食事メニューの参考例を示す図である。
【図19】参考例提示後のユーザの食事メニューの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態の概要を示す図である。図1に示す健康データ管理装置1は、ユーザの健康に関する情報を管理する。健康データ管理装置1は、健康状況収集手段1a、分析手段1b、出力手段1c、健康状況情報記憶手段1d、分析情報記憶手段1eおよび分析結果情報記憶手段1fを有する。
【0011】
健康状況収集手段1aは、電気的に接続された測定機器から健康状況情報を取得し、取得した健康状況情報を健康状況情報記憶手段1dに記憶させる。これにより、測定機器2から収集された健康状況情報が健康データ管理装置1によって収集される。
【0012】
分析手段1bは、分析情報を用いた健康状況情報の分析を行い、分析の結果を示す分析結果情報を分析結果情報記憶手段1fに記憶させる。
出力手段1cは、健康状況情報記憶手段1dに記憶されている健康状況情報と分析結果情報記憶手段1fに記憶されている分析結果情報とを出力する。
【0013】
健康状況情報記憶手段1dは、健康に関する測定を行う測定機器による測定結果を示す健康状況情報を記憶する。健康状況情報は、具体的には、ユーザの血圧、脈拍、体重、身長、体脂肪率、体温等の測定結果等、ユーザの健康に関する情報である。また、健康状況情報には、ユーザが摂取した食事内容を示す情報も含まれるものとする。
【0014】
分析情報記憶手段1eは、健康状況情報の分析に用いる分析情報を記憶する。分析結果情報は、具体的には、ユーザの過去の健康状況情報またはそれに対して統計処理を行ったもの(平均値等)、測定結果の年齢別、性別の統計データ等である。
【0015】
分析結果情報記憶手段1fは、分析情報を用いて健康状況情報の分析によって得られる分析結果情報を記憶する。分析結果情報は、具体的には、健康状況情報が示すユーザの健康状態や生活習慣等がユーザの健康において好ましいものであるか否かを示す情報である。
【0016】
このような健康データ管理装置1によれば、健康状況情報記憶手段1dにより、健康状況情報が記憶される。分析情報記憶手段1eにより、分析情報が記憶される。分析結果情報記憶手段1fにより、分析結果情報が記憶される。健康状況収集手段1aにより、測定機器から健康状況情報が取得され、取得された健康状況情報が健康状況情報記憶手段1dに記憶される。分析手段1bにより、分析情報を用いた健康状況情報の分析が行われ、分析結果情報が分析結果情報記憶手段に記憶される。出力手段1cにより、健康状況情報と分析結果情報とが出力される。
【0017】
これによって、ユーザの健康に関する情報に基づく分析を容易にすることが可能になり、ユーザの健康の維持および健康面における問題点の改善に貢献する。
以下、本実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
図2は、本実施の形態のシステム構成を示す図である。図2に示す健康データ管理システムは、情報処理装置100が、測定機器200から収集した健康に関する測定結果およびネットワーク10で接続された情報提供サーバ300および医療機関サーバ400から取得した情報に基づいて、ユーザの健康情報の管理を支援するシステムである。
【0019】
本実施の形態に係る健康データ管理システムでは、情報処理装置100が、ネットワーク10を介して、情報提供サーバ300および医療機関サーバ400と接続される。
情報処理装置100は、パーソナルコンピュータ等のコンピュータである。情報処理装置100は、電気通信回線であるネットワーク10を介して情報提供サーバ300および医療機関サーバ400と通信することにより、これらのサーバに記憶されている情報を収集する機能を有する。これにより、情報処理装置100は、ユーザの健康に関する情報を収集することができる。
【0020】
本実施の形態の情報処理装置100は、収集した測定結果の保存および管理、収集した情報の判定基準の取得および管理、これらに基づくユーザの健康状態の判定、判定結果に基づくユーザの健康状態の管理、ユーザの生活習慣の管理およびユーザの健康に関するスケジュールの管理等を行う。
【0021】
測定機器200は、ユーザの健康に関する情報を測定して取得し、取得した情報を情報処理装置100に電気的に接続してデータ転送することができる。ここで、測定機器200は、体温、血圧、脈拍、体重、体脂肪率、運動量等が測定可能である。これにより、情報処理装置100は、ユーザは例えば血圧計で測定した値を手入力することなく情報処理装置100に取得させることができる。なお、これに限らず、情報処理装置100は、これらの測定結果を手入力することにより情報処理装置100に入力することもできる。
【0022】
情報提供サーバ300は、情報処理装置100に対してネットワーク10を介して、情報処理装置100によるユーザの健康管理に用いられる情報等を提供する。情報提供サーバ300は、情報処理装置100に対して生活習慣情報、運動方法情報、ダイエット方法情報等を提供する。
【0023】
医療機関サーバ400は、情報処理装置100に対してネットワーク10を介して、病院、診療所、薬局等の医療機関に設置されたユーザの医療機関に関する情報を提供する。医療機関サーバ400は、情報処理装置100に対して医療機関が管理するカルテ情報、処方箋情報、予約情報等を提供する。
【0024】
なお、本実施の形態の情報処理装置100では、パーソナルコンピュータについて説明したが、情報処理装置100は情報処理装置の一例であり、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)を初めとする移動通信用端末装置、情報処理システムの端末装置等のように、各種の情報処理装置に適用することができる。
【0025】
図3は、情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。図3に示す情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)101によって装置全体が制御されている。CPU101には、バス107を介してRAM(Random Access Memory)102、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)103、グラフィック処理装置104、入力インタフェース105および通信インタフェース106が接続されている。
【0026】
RAM102には、CPU101に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に記憶される。また、RAM102には、CPU101による処理に必要な各種データが記憶される。HDD103には、OSやアプリケーションプログラムが記憶される。
【0027】
グラフィック処理装置104には、モニタ11が接続されている。グラフィック処理装置104は、CPU101からの命令に従って、画像をモニタ11の画面に表示させる。入力インタフェース105には、キーボード12とマウス13とが接続されている。入力インタフェース105は、キーボード12やマウス13から送られてくる信号を、バス107を介してCPU101に送信する。
【0028】
通信インタフェース106は、電気通信回線であるネットワーク10等のネットワークに接続されている。通信インタフェース106は、これらのネットワークを介して、他のコンピュータとの間でデータの送受信を行う。
【0029】
また、入力インタフェース105には、図2において前述した測定機器200を接続することができる。これにより、情報処理装置100は、各測定機器によって得られたユーザの健康に関する測定結果を収集することができる。
【0030】
なお、情報提供サーバ300、医療機関サーバ400も、情報処理装置100と同様のハードウェア構成によって実現される。
以上のようなハードウェア構成によって、本実施の形態の処理機能を実現することができる。
【0031】
図4は、情報処理装置の構成を示すブロック図である。図4に示す情報処理装置100は、ユーザの健康管理を支援する。情報処理装置100は、健康状況収集部111、分析部112、出力部113、通信部114、取得部115、健康状況情報記憶部151、分析情報記憶部152、分析結果情報記憶部153、医療情報記憶部154、スケジュール情報記憶部155および改善情報記憶部156を有する。
【0032】
健康状況収集部111は、電気的に接続された測定機器から健康状況情報を取得し、取得した健康状況情報を健康状況情報記憶部151に記憶させる。これにより、測定機器200から収集された健康状況情報が情報処理装置100によって収集される。なお、健康状況収集部111は、健康状況情報を測定機器200から直接収集する他、ユーザの手入力を受け付けて収集することもできる。
【0033】
分析部112は、分析情報を用いた健康状況情報の分析を行い、分析の結果を示す分析結果情報を分析結果情報記憶部153に記憶させる。
出力部113は、健康状況情報記憶部151に記憶されている健康状況情報と分析結果情報記憶部153に記憶されている分析結果情報とを出力する。また、出力部113は、分析結果情報記憶部153に記憶されている分析結果情報を参照して、分析部112による分析の結果に基づいて改善情報を出力する。また、出力部113は、医療情報記憶部154に記憶されているユーザの医療情報を出力する。また、出力部113は、スケジュール情報記憶部155に記憶されているスケジュール情報に基づいてユーザにスケジュールを通知するスケジュール通知情報を出力する。
【0034】
出力部113から出力されたこれらの情報は、情報処理装置100に接続されたモニタ11に表示される。これにより、ユーザは測定機器200により測定されたデータや分析結果、健康に関するスケジュール等を視認することができる。
【0035】
また、これらの情報は、出力部113から図示しないコンピュータ、携帯電話などの情報端末装置等に送信され、これらの装置に記憶されてもよい。この場合、記憶された情報は、これらの装置または他の装置により必要に応じて表示され、または読み出される。
【0036】
通信部114は、分析情報および改善情報を提供する情報提供サーバ300(図2において前述)および医療情報を提供する医療機関サーバ400(図2において前述)とネットワーク10を介して通信する。
【0037】
取得部115は、通信部114で通信することによりサーバから改善情報を取得し、取得した改善情報を改善情報記憶部156に記憶させる。
取得部115は、通信部114で通信することによりサーバから分析情報を取得し、取得した分析情報を分析情報記憶部152に記憶させる。
【0038】
取得部115は、通信部114で通信することによりサーバから医療情報を取得し、取得した医療情報を医療情報記憶部154に記憶させる。
取得部115は、スケジュール情報を取得し、取得したスケジュール情報をスケジュール情報記憶部155に記憶させる。
【0039】
健康状況情報記憶部151は、健康に関する測定を行う測定機器による測定結果を示す健康状況情報を記憶する。健康状況情報は、具体的には、ユーザの血圧、脈拍、体重、身長、体脂肪率、体温等の測定結果等、ユーザの健康に関する情報である。また、健康状況情報には、ユーザが摂取した食事内容を示す情報も含まれるものとする。
【0040】
分析情報記憶部152は、健康状況情報の分析に用いる分析情報を記憶する。分析結果情報は、具体的には、ユーザの過去の健康状況情報またはそれに対して統計処理を行ったもの(平均値等)、測定結果の年齢別、性別の統計データ等である。
【0041】
分析結果情報記憶部153は、分析情報を用いて健康状況情報の分析によって得られる分析結果情報を記憶する。分析結果情報は、具体的には、健康状況情報が示すユーザの健康状態や生活習慣等がユーザの健康において好ましいものであるか否かを示す情報である。
【0042】
医療情報記憶部154は、ユーザの医療機関に関する医療情報を記憶する。医療情報は、例えば、医療機関が管理するカルテ情報、処方箋情報、予約情報等である。
スケジュール情報記憶部155は、ユーザの健康管理に関するスケジュールを示すスケジュール情報を記憶する。スケジュール情報は、例えば、医療情報に含まれる医療機関の予約情報、ユーザの運動等を行うスケジュールを示す情報等である。
【0043】
改善情報記憶部156は、ユーザの健康の改善に関する改善情報を記憶する。改善情報は、例えば、ユーザにとって摂取することが好ましい理想的な食事メニュー、ユーザが行うことが好ましい運動方法およびダイエット方法等である。
【0044】
次に、本実施の形態で使用されるデータのデータ構造例について説明する。
図5は、測定結果テーブルの構成例を示す図である。図5に示す測定結果テーブル151aは、情報処理装置100(図3において前述)によって作成および管理され、HDD103(図3において前述)に記憶されている。測定結果テーブル151aは、測定機器200によって得られた健康に関する測定結果を示す健康状況情報を記憶するテーブルである。
【0045】
測定結果テーブル151aには、項目として“取得日時”、“最高血圧”、“最低血圧”、“脈拍”、“体重”、“身長”、“体脂肪率”、“体温”が設けられている。各項目の横方向に並べられた情報同士が互いに関連付けられて、健康状況情報を構成する。
【0046】
取得日時は、各測定機器によって得られた測定結果が取得された日時を示す。最高血圧および最低血圧は、血圧計等によって測定されたそれぞれユーザの収縮期血圧および拡張期血圧の測定結果を示す。脈拍は、脈拍計等によって測定されたユーザの脈拍数の測定結果を示す。体重は、体重計等によって測定されたユーザの体重を示す。身長は、身長計等によって測定されたユーザの身長を示す。体脂肪率は、体脂肪計等によって測定されたユーザの体脂肪率を示す。体温は、体温計等によって測定されたユーザの体温を示す。
【0047】
情報処理装置100が提供する健康データ管理機能を利用するユーザは、情報処理装置100に電気的に接続された各測定機器でユーザの健康に関する測定を行う。各測定機器はこれらの測定結果を示す情報を情報処理装置100に転送する。情報処理装置100は、転送された情報により、各測定結果を収集する。なお、これに限らず、測定機器は、情報処理装置100に電気的に接続されてない状態でユーザの健康に関する測定を行い、その後に情報処理装置100と電気的に接続して測定結果を示す情報を転送してもよい。また、ユーザは各測定機器による測定結果を手入力により情報処理装置100に入力することもできる。
【0048】
本実施の形態の情報処理装置100では、健康状況情報は、情報処理装置100による自動的な情報収集等によって作成され、情報処理装置100のHDD103に記憶される。
【0049】
図6は、事前登録テーブルの構成例を示す図である。図6に示す事前登録テーブル152aは、情報処理装置100(図3において前述)によって作成および管理され、HDD103(図3において前述)に記憶されている。事前登録テーブル152aは、測定機器200によって得られた健康状況情報の分析に用いる分析情報であり、測定結果の分析のために事前に収集された事前登録情報を記憶するテーブルである。
【0050】
事前登録テーブル152aには、項目として“データ名”、“最高血圧”、“最低血圧”、“脈拍”、“体重”、“身長”、“体脂肪率”、“体温”が設けられている。各項目の横方向に並べられた情報同士が互いに関連付けられて、事前登録情報を構成する。
【0051】
データ名は、事前登録情報を特定するために割り当てられた名称を示す。ここで、本人データ(良好)は、ユーザ自身の健康状態が良好な時に測定した測定結果に基づく情報である。同様に、本人データ(不調)は、ユーザ自身の健康状態が不調である時に測定した測定結果に基づく情報である。本人データ(良好)は、ユーザが「自己の健康状態が良い」と認識している時に測定された測定結果の平均値を用いることができる。同様に、本人データ(不調)は、ユーザが「自己の健康状態が悪い」と認識している時に測定された測定結果の平均値を用いることができる。
【0052】
事前登録情報は、例えば、図6に示した本人データ(良好)および本人データ(不調)のように、ユーザ自身の健康状態が良好な時および不調な時のそれぞれについて収集しておき、新たに収集した測定結果がいずれの本人データに近いかによって判定してもよい。このとき、健康状況情報の各項目について、項目毎に評価して評価結果を総合してユーザの健康状態が良好または不調のいずれであるかを判定してもよい。
【0053】
また、事前登録情報は、例えば、図6に示した一般平均データ1,2を用いて、ユーザの健康状態を判定してもよい。
本実施の形態の情報処理装置100では、事前登録情報は、情報処理装置100による自動的な情報収集等によって作成され、情報処理装置100のHDD103に記憶される。
【0054】
図7は、血圧診断基準テーブルの構成例を示す図である。図7に示す血圧診断基準テーブル152bは、情報処理装置100(図3において前述)によって作成および管理され、HDD103(図3において前述)に記憶されている。血圧診断基準テーブル152bは、測定機器200によって得られた健康状況情報の分析に用いる分析情報であり、ユーザの血圧の測定結果の分析のために情報提供サーバ300(図2において前述)から取得された血圧診断基準情報を記憶するテーブルである。
【0055】
本実施の形態では、図7に示した血圧診断基準テーブル152bに基づいて、ユーザが測定した血圧に基づいて判定を行う。この血圧診断基準情報は、日本高血圧学会の診断基準に基づくものである。
【0056】
本実施の形態の情報処理装置100では、事前登録情報は、情報処理装置100により情報提供サーバ300から取得され、情報処理装置100のHDD103に記憶される。
図8は、食事評価テーブルの構成例を示す図である。図8に示す食事評価テーブル153aは、情報処理装置100(図3において前述)によって作成および管理され、HDD103(図3において前述)に記憶されている。食事評価テーブル153aは、ユーザが摂取した食事を示す健康状況情報であると共に、摂取した食事の情報処理装置100による分析結果を示す分析結果情報である食事評価情報を記憶するテーブルである。
【0057】
本実施の形態では、図8に示した食事評価テーブル153aに、ユーザが入力した摂取した食事の内容を記憶させ、記憶された食事内容について分析情報に基づいて判定を行い、さらに判定結果を記憶させる。
【0058】
食事評価テーブル153aには、項目として“食事”、“穀類芋類”、“果物”、“肉魚卵豆”、“牛乳乳製品”、“油脂脂身”、“野菜海藻きのこ”、“調味料”、“合計”が設けられている。各項目の横方向に並べられた情報同士が互いに関連付けられて、食事評価情報を構成する。
【0059】
食事は、食事を特定するための情報を示す。穀類芋類は、その食事の材料に含まれていた穀類、芋類等の品数を示す。果物は、その食事の材料に含まれていた果物等の品数を示す。肉魚卵豆は、その食事の材料に含まれていた肉、魚、卵、豆等の品数を示す。牛乳乳製品は、その食事の材料に含まれていた牛乳、乳製品等の品数を示す。油脂脂身は、その食事の材料に含まれていた食用の油脂等の品数を示す。野菜海藻きのこは、その食事の材料に含まれていた野菜、海藻、きのこ等の品数を示す。調味料は、その食事の材料に含まれていた調味料の品数を示す。
【0060】
合計は、その食事の上記の項目に示された各品数の合計数である。この合計は、上記の項目に基づく分析結果情報として機能する。
本実施の形態の情報処理装置100では、食事評価情報は、ユーザの入力によって取得されたユーザの食事の内容を示す情報と、この食事の内容を示す情報の分析情報に基づく判定結果とにより生成され、情報処理装置100のHDD103に記憶される。
【0061】
次に、本実施の形態で実行される処理について説明する。
図9は、健康状況収集処理の手順を示すフローチャートである。図9に示す健康状況収集処理は、情報処理装置100(図2において前述)が測定機器200(図2において前述)から測定結果を収集する処理であり、ユーザによる測定結果の収集を開始する要求に基づいて実行される。
【0062】
[ステップS11]健康状況収集部111(図4において前述)は、情報処理装置100に測定機器200が接続されているか否かについて判定する。測定機器が接続されていれば、処理がステップS12に進められる。一方、測定機器が接続されていなければ、処理がステップS14に進められる。
【0063】
[ステップS12]健康状況収集部111は、ステップS11で接続が確認された測定機器200から健康状況情報を自動収集するかをユーザに質問し、回答の入力を受け付けることによりユーザに確認する。ユーザから自動収集を行う旨の回答が得られれば、処理がステップS13に進められる。一方、ユーザから自動収集を行う旨の回答が得られなければ、処理がステップS14に進められる。
【0064】
[ステップS13]健康状況収集部111は、測定機器200による測定結果を示す健康状況情報を収集し、健康状況情報記憶部151(図4において前述)に記憶させる。
[ステップS14]健康状況収集部111は、ユーザによる測定結果を示す健康状況情報の手入力を受け付け、健康状況情報記憶部151に記憶させる。
【0065】
[ステップS15]分析部112(図4において前述)は、ステップS13またはステップS14で収集した健康状況情報に基づいてユーザの健康に関する分析を行う。また、分析部112は、分析結果を示す分析結果情報を生成する。
【0066】
[ステップS16]健康状況収集部111は、収集した健康状況情報を健康状況情報記憶部151に記憶させる。同様に、分析部112は、生成した分析結果情報を分析結果情報記憶部153に記憶させる。
【0067】
[ステップS17]出力部113(図4において前述)は、収集された健康状況情報および生成された分析結果情報を表示するために出力する。その後、処理は終了する。
図10は、医療情報取得処理の手順を示すフローチャートである。図10に示す医療情報取得処理は、情報処理装置100が医療機関サーバ400から医療機関に関する情報(図2において前述)である医療情報を取得する処理であり、情報処理装置100による医療情報の更新の時に実行される。
【0068】
[ステップS21]取得部115(図4において前述)は、ネットワーク10(図2において前述)を介して通信部114(図4において前述)により医療機関サーバ400に接続し、ユーザの認証を行う。ここで、ユーザを認証するために、電子化された診察券や保険証等を用いることができる。
【0069】
[ステップS22]取得部115は、ステップS21でユーザの認証が行われた医療機関サーバ400にアクセスが可能になる。
[ステップS23]取得部115は、医療機関サーバ400からユーザの医療関係の情報である医療機関情報を取得する。ここで、ステップS23で取得される医療関係の情報には、例えば、カルテに記録されている所見や処方箋に記録されている処方薬等を示す情報の他、医療機関の診察の予約を示す情報等も含まれる。
【0070】
[ステップS24]取得部115は、ネットワーク10を介して通信部114により情報提供サーバ300(図2において前述)からユーザの医療情報の分析等に必要な分析情報を取得し、取得した分析情報を分析情報記憶部152に記憶させる。
【0071】
[ステップS25]分析部112は、ステップS23およびステップS24で取得した情報に基づいてユーザの医療情報に基づいて分析を行う。ここで、ステップS25で行われる分析には、ステップS25で取得されたユーザの医療情報に基づくものであり、カルテに記録されている所見や処方箋に記録されている処方薬等を示す情報に基づくユーザの健康状態の分析や薬の飲み合わせの安全性の確認の他、医療機関の診察の予約日時の確認等も含まれる。また、分析部112は、分析結果を示す分析結果情報を生成する。
【0072】
[ステップS26]取得部115は、取得した医療情報を医療情報記憶部154に記憶させる。同様に、分析部112は、生成した分析結果情報を分析結果情報記憶部153に記憶させる。
【0073】
[ステップS27]出力部113(図4において前述)は、取得された医療情報および生成された分析結果情報を表示するために出力する。
[ステップS28]出力部113は、分析部112による分析結果に基づいて、ユーザの医療機関における診察の予約のスケジュールを示すスケジュール情報をスケジュール情報記憶部155に記憶させる。これにより、スケジュール情報に基づいて、情報処理装置100またはユーザの携帯電話等の情報処理装置に対して、スケジュール情報が示す日時に値が付いたらユーザにスケジュールを通知する設定が行われる。その情報処理装置は、設定に従ってユーザに対して予約等のスケジュールを通知する。その後、処理は終了する。
【0074】
図11は、生活習慣分析処理の手順を示すフローチャートである。図11に示す生活習慣分析処理は、情報処理装置100がユーザの入力に基づいてユーザの生活習慣を分析する処理であり、ユーザによる生活習慣の分析の要求に基づいて実行される。
【0075】
[ステップS31]健康状況収集部111(図4において前述)は、ユーザの手入力によりユーザの生活習慣を示す情報を取得する。ここで、ステップS31で取得されるユーザの生活習慣に関する情報は、例えば、ユーザが入力した運動方法を示す情報、摂取した食事内容を示す情報、睡眠時間や生活リズムを示す情報等である。
【0076】
[ステップS32]取得部115は、ネットワーク10を介して通信部114により情報提供サーバ300(図2において前述)からユーザの生活習慣に関する情報の分析等に必要な分析情報を取得し、取得した分析情報を分析情報記憶部152に記憶させる。
【0077】
[ステップS33]分析部112は、ステップS31で収集した情報およびステップS32で取得した情報に基づいてユーザの生活習慣に関する情報について分析を行う。ここで、ステップS33で行われる分析には、ステップS31で収集されたユーザの生活習慣に関する情報に基づくものである。また、分析部112は、分析結果を示す分析結果情報を生成する。
【0078】
[ステップS34]取得部115は、収集した生活習慣に関する情報を健康状況情報記憶部151に記憶させる。同様に、分析部112は、生成した分析結果情報を分析結果情報記憶部153に記憶させる。
【0079】
[ステップS35]出力部113(図4において前述)は、収集された生活習慣に関する情報および生成された分析結果情報を表示するために出力する。
[ステップS36]分析部112は、ステップS33で行った分析の分析結果が、ユーザの生活習慣について改善を要するものであるか否かについて判定する。改善を要するものであれば、処理がステップS37に進められる。一方、改善を要するものでなければ、処理は終了する。
【0080】
[ステップS37]情報処理装置100は、改善案提示処理(図13において後述)を実行する。その後、処理は終了する。
図12は、ダイエット方法分析処理の手順を示すフローチャートである。図12に示すダイエット方法分析処理は、情報処理装置100がユーザの入力に基づいてユーザが行っているダイエット方法や運動方法を分析する処理であり、ユーザによるダイエット方法の分析の要求に基づいて実行される。
【0081】
[ステップS41]健康状況収集部111(図4において前述)は、ユーザの手入力によりユーザのダイエット方法や運動方法を示す情報を取得する。
[ステップS42]取得部115は、ネットワーク10を介して通信部114により情報提供サーバ300(図2において前述)からユーザのダイエット方法や運動方法の情報の分析等に必要な分析情報を取得し、取得した分析情報を分析情報記憶部152に記憶させる。
【0082】
[ステップS43]分析部112は、ステップS41で収集した情報およびステップS42で取得した情報に基づいてユーザのダイエット方法や運動方法を示す情報について分析を行う。ここで、ステップS43で行われる分析には、ステップS41で収集されたユーザのダイエット方法や運動方法を示す情報に基づくものである。また、分析部112は、分析結果を示す分析結果情報を生成する。
【0083】
[ステップS44]取得部115は、収集したダイエット方法や運動方法を示す情報を健康状況情報記憶部151に記憶させる。同様に、分析部112は、生成した分析結果情報を分析結果情報記憶部153に記憶させる。
【0084】
[ステップS45]出力部113(図4において前述)は、収集されたダイエット方法や運動方法を示す情報および生成された分析結果情報を表示するために出力する。
[ステップS46]分析部112は、ステップS43で行った分析の分析結果が、ユーザのダイエット方法や運動方法について改善を要するものであるか否かについて判定する。改善を要するものであれば、処理がステップS47に進められる。一方、改善を要するものでなければ、処理は終了する。
【0085】
[ステップS47]情報処理装置100は、改善案提示処理(図13において後述)を実行する。その後、処理は終了する。
図13は、改善案提示処理の手順を示すフローチャートである。図13に示す改善案提示処理は、情報処理装置100がユーザの入力に基づいてユーザの生活における問題点、特にダイエット方法や運動方法の改善案を提示する処理であり、生活習慣分析処理(図11において前述)またはダイエット方法分析処理(図12において前述)で改善を要すると分析された場合に実行される。
【0086】
[ステップS51]取得部115(図4において前述)は、ネットワーク10(図2において前述)を介して通信部114により情報提供サーバ300(図2において前述)からユーザに提示する改善案の候補であるダイエット方法や運動方法に関する情報である改善情報を取得し、取得した改善情報を改善情報記憶部156に記憶させる。ここで、改善情報は、ユーザの生活の改善に用いる情報であり、例えば、ユーザの食事メニュー、運動方法、ダイエット方法等のユーザの日常の行動の健康面における適否を判定するための情報、ユーザの日常の行動の健康面における問題点を改善する方法を示す情報等が含まれる。
【0087】
[ステップS52]分析部112は、ステップS51で収集した情報および生活習慣分析処理またはダイエット方法分析処理で取得された情報に基づいてユーザのダイエット方法や運動方法等を示す情報について分析を行う。この分析により、ユーザの行動の健康面における改善案が作成される。また、分析部112は、分析結果を示す分析結果情報を生成する。
【0088】
[ステップS53]取得部115は、収集したダイエット方法や運動方法を示す情報を健康状況情報記憶部151に記憶させる。同様に、分析部112は、生成した分析結果情報を分析結果情報記憶部153に記憶させる。
【0089】
[ステップS54]出力部113(図4において前述)は、収集されたダイエット方法や運動方法を示す情報および生成された分析結果情報を表示するために出力する。
[ステップS55]出力部113は、分析部112による分析結果に基づいて、ユーザのダイエット方法や運動方法のスケジュールを示すスケジュール情報をスケジュール情報記憶部155に記憶させる。これにより、スケジュール情報に基づいて、情報処理装置100またはユーザの携帯電話等の情報処理装置に対して、スケジュール情報が示す日時に至ったらユーザにスケジュールを通知する設定が行われる。その情報処理装置は、設定に従ってユーザに対して予約等のスケジュールを通知する。その後、処理は終了する。
【0090】
次に、本実施の形態で表示される表示画面について説明する。
図14および図15は、結果表示画面を示す図である。図14に示す結果表示画面11aおよび図15に示す結果表示画面11bは、情報処理装置100(図2において前述)のモニタ11(図3において前述)にガジェット(gadget)として表示される画面であり、情報処理装置100が有する健康データ管理機能による分析結果を表示する結果表示画面の一例である。
【0091】
図14に示す結果表示画面11aは、情報処理装置100が有する健康データ管理機能による分析結果が好ましい場合の例であり、グラフ表示領域11a1、メッセージ表示領域11a2、分析結果画像表示部11a3、操作部11a4を有する。
【0092】
結果表示画面11aのグラフ表示領域11a1には、測定機器200(図2において前述)等により収集されたユーザの血圧等の測定結果、血圧等の標準的な値(年齢別、性別の平均値等)等がグラフを用いて表示される。
【0093】
メッセージ表示領域11a2には、情報処理装置100によるユーザの健康状態の分析結果に関するメッセージ等が表示される。このメッセージ表示領域11a2において、例えば、ユーザの健康状態等が好ましいことを示すメッセージが表示される。
【0094】
分析結果画像表示部11a3には、情報処理装置100によるユーザの健康状態の分析結果に関する画像等が表示される。この分析結果画像表示部11a3において、例えば、ユーザの健康状態等が好ましいことを示す笑顔の画像が表示される。
【0095】
操作部11a4には、情報処理装置100が有する健康データ管理機能に関する操作を行うボタンが表示される。この操作部11a4に表示されるボタンを操作することにより、ユーザは情報処理装置100が有する健康データ管理機能を使用することができる。
【0096】
図15に示す結果表示画面11bは、情報処理装置100が有する健康データ管理機能による分析結果が好ましくない場合の例であり、グラフ表示領域11b1、メッセージ表示領域11b2、分析結果画像表示部11b3、操作部11b4を有する。
【0097】
結果表示画面11bのメッセージ表示領域11b2において、例えば、ユーザの健康状態等が好ましくないことを示すメッセージが表示される。
分析結果画像表示部11b3において、例えば、ユーザの健康状態等が好ましくないことを示す顔の画像が表示される。
【0098】
次に、本実施の形態による食事メニューの改善例について説明する。
図16は、ユーザの食事メニューの例を示す図である。図17は、ユーザの食事メニューに類似する食事メニューの例を示す図である。図18は、食事メニューの参考例を示す図である。図19は、参考例提示後のユーザの食事メニューの例を示す図である。
【0099】
図16に示すユーザの食事メニューの例は、ユーザのある2日間の朝食、昼食、間食、夜食の計8食の内容の例である。ユーザは、摂取した食事の内容を、図16に示すような情報として情報処理装置100に入力する。
【0100】
図17に示すユーザの食事メニューに類似する食事メニューの例は、ユーザが情報処理装置100に入力した食事の内容に基づいて情報処理装置100が有する健康データ管理機能により抽出された、ユーザが摂取した食事に類似するメニューの例である。情報処理装置100は、図16に示す食事メニューの入力を受け付け、受け付けた食事メニューについて類似する食事メニューの例を取得し、取得した食事メニューの例を表示することもできる。
【0101】
また、情報処理装置100は、図16に示す食事メニューの入力を受け付け、受け付けた食事メニューについて、図8に示す食事評価テーブルおよび図12におけるダイエット方法分析処理による分析の結果、食事メニューが好ましくないものであると判定した場合、ユーザに対して、その食事メニューが好ましくない旨を通知するメッセージを表示してもよい。
【0102】
このとき情報処理装置100は、例えば、ユーザが摂取した食事メニューからユーザが摂取した食材を抽出して評価することにより、ユーザが摂取した食事内容がユーザの健康に関して好ましいものであるか否かを分析する。
【0103】
情報処理装置100は、例えば、結果表示画面11b(図15において前述)に、ユーザが入力した食事メニューに類似する食事メニューを摂取していた人物が特定の病歴を持っていた場合、その旨を通知するメッセージ(例えば、「この食事メニューの方は、その後成人病に罹っています」等のメッセージ)を表示することにより、ユーザに対して食事メニューの改善を促すことができる。
【0104】
図18に示す食事メニューの参考例は、情報処理装置100によってユーザに対して提示される好ましい食事メニューの例である。
情報処理装置100は、前述した分析の結果ユーザが摂取した食事が好ましいものでない場合に、例えば図18に示すような、ユーザにとって好ましい食事メニューの例を表示することができる。また、情報処理装置100は、ユーザに対して、その食事メニューを摂取することが好ましい旨を通知するメッセージを表示してもよい。
【0105】
例えば、情報処理装置100は、結果表示画面11b(図15において前述)に、そのメニューを摂取することを促すメッセージ(例えば、「先程食事メニューを表示した、成人病に罹った食事メニューの方は、その後、この食事メニューで健康を回復しています」等のメッセージ)を表示してもよい。
【0106】
図19に示す参考例提示後のユーザの食事メニューの例は、図18に示した食事メニューの参考例に基づいてユーザが摂取する食事の内容を改善した場合における食事メニューの例である。
【0107】
情報処理装置100は、図19に示すような好ましい食事メニューの入力を受け付けた場合、受け付けた食事メニューについて、図8に示す食事評価テーブルおよび図12におけるダイエット方法分析処理による分析の結果、食事メニューが好ましいものであると判定する。そして、この場合、情報処理装置100は、結果表示画面11a(図14において前述)に、そのメニューの摂取が好ましいことを示すメッセージを表示してもよい。
【0108】
以上のように、本実施の形態によれば、情報処理装置100が有する健康データ管理機能により、ユーザの健康に関する情報に基づく分析を容易にすることが可能になり、ユーザの健康の維持および健康面における問題点の改善に貢献する。
【0109】
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、情報処理装置100が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。
【0110】
処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体には、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等がある。磁気記録装置には、HDD、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ(MT)等がある。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM、CD−ROM(Compact Disc - Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)等がある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto - Optical disk)等がある。
【0111】
上記プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータに記憶しておき、ネットワークを通じて、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0112】
上記プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムまたはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に記憶する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0113】
以上、開示の健康データ管理装置および健康データ管理プログラムを、図示の実施の形態に基づいて説明したが、各部の構成は同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、開示の技術に他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。また、開示の技術は前述した実施の形態のうちの任意の2以上の構成を組み合わせたものであってもよい。
【0114】
上記については単に本発明の原理を示すものである。さらに、多数の変形、変更が当業者にとって可能であり、開示の技術は上記に示し、説明した正確な構成および応用例に限定されるものではなく、対応するすべての変形例および均等物は、添付の請求項およびその均等物による本発明の範囲とみなされる。
【0115】
(付記1) 健康に関する測定を行う測定機器による測定結果を示す健康状況情報を記憶する健康状況情報記憶手段と、
前記健康状況情報の分析に用いる分析情報を記憶する分析情報記憶手段と、
前記分析情報を用いて前記健康状況情報の前記分析によって得られる分析結果情報を記憶する分析結果情報記憶手段と、
電気的に接続された前記測定機器から前記健康状況情報を取得し、取得した前記健康状況情報を前記健康状況情報記憶手段に記憶させる健康状況収集手段と、
前記分析情報を用いた前記健康状況情報の前記分析を行い、前記分析の結果を示す前記分析結果情報を前記分析結果情報記憶手段に記憶させる分析手段と、
前記健康状況情報記憶手段に記憶されている前記健康状況情報と前記分析結果情報記憶手段に記憶されている前記分析結果情報とを出力する出力手段と、
を有することを特徴とする健康データ管理装置。
【0116】
(付記2) ユーザの健康の改善に関する改善情報を記憶する改善情報記憶手段を有し、
前記出力手段は、前記分析結果情報記憶手段に記憶されている前記分析結果情報を参照して、前記分析手段による前記分析の結果に基づいて前記改善情報を出力することを特徴とする付記1記載の健康データ管理装置。
【0117】
(付記3) 前記改善情報を提供するサーバと通信回線を介して通信する通信手段と、
前記通信手段で通信することにより前記サーバから前記改善情報を取得し、取得した前記改善情報を前記改善情報記憶手段に記憶させる取得手段と、
を有することを特徴とする付記2記載の健康データ管理装置。
【0118】
(付記4) 前記分析情報を提供するサーバと通信回線を介して通信する通信手段と、
前記通信手段で通信することにより前記サーバから前記分析情報を取得し、取得した前記分析情報を前記分析情報記憶手段に記憶させる取得手段と、
を有することを特徴とする付記1記載の健康データ管理装置。
【0119】
(付記5) ユーザの医療機関に関する医療情報を記憶する医療情報記憶手段と、
前記医療情報を提供するサーバと通信回線を介して通信する通信手段と、
前記通信手段で通信することにより前記サーバから前記医療情報を取得し、取得した前記医療情報を前記医療情報記憶手段に記憶させる取得手段と、
を有し、
前記出力手段は、前記医療情報記憶手段に記憶されている前記医療情報を出力することを特徴とする付記1記載の健康データ管理装置。
【0120】
(付記6) ユーザの健康管理に関するスケジュールを示すスケジュール情報を記憶するスケジュール情報記憶手段と、
前記スケジュール情報を取得し、取得した前記スケジュール情報を前記スケジュール情報記憶手段に記憶させる取得手段と、を有し、
前記出力手段は、前記スケジュール情報記憶手段に記憶されている前記スケジュール情報に基づいてユーザに前記スケジュールを通知するスケジュール通知情報を出力することを特徴とする付記1記載の健康データ管理装置。
【0121】
(付記7) コンピュータに、
電気的に接続された測定機器から健康状況情報を取得し、取得した健康に関する測定を行う前記測定機器による測定結果を示す前記健康状況情報を健康状況情報記憶手段に記憶させる健康状況収集ステップと、
分析情報記憶手段に記憶されている前記健康状況情報の分析に用いる分析情報を用いて前記健康状況情報の前記分析を行い、前記分析の結果を示す前記分析情報を用いた前記健康状況情報の前記分析によって得られる分析結果情報を分析結果情報記憶手段に記憶させる分析ステップと、
前記健康状況情報記憶手段に記憶されている前記健康状況情報と前記分析結果情報記憶手段に記憶されている前記分析結果情報とを出力する出力ステップと、
を実行させることを特徴とする健康データ管理プログラム。
【符号の説明】
【0122】
1 健康データ管理装置
1a 健康状況収集手段
1b 分析手段
1c 出力手段
1d 健康状況情報記憶手段
1e 分析情報記憶手段
1f 分析結果情報記憶手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
健康に関する測定を行う測定機器による測定結果を示す健康状況情報を記憶する健康状況情報記憶手段と、
前記健康状況情報の分析に用いる分析情報を記憶する分析情報記憶手段と、
前記分析情報を用いて前記健康状況情報の前記分析によって得られる分析結果情報を記憶する分析結果情報記憶手段と、
電気的に接続された前記測定機器から前記健康状況情報を取得し、取得した前記健康状況情報を前記健康状況情報記憶手段に記憶させる健康状況収集手段と、
前記分析情報を用いた前記健康状況情報の前記分析を行い、前記分析の結果を示す前記分析結果情報を前記分析結果情報記憶手段に記憶させる分析手段と、
前記健康状況情報記憶手段に記憶されている前記健康状況情報と前記分析結果情報記憶手段に記憶されている前記分析結果情報とを出力する出力手段と、
を有することを特徴とする健康データ管理装置。
【請求項2】
ユーザの健康の改善に関する改善情報を記憶する改善情報記憶手段を有し、
前記出力手段は、前記分析結果情報記憶手段に記憶されている前記分析結果情報を参照して、前記分析手段による前記分析の結果に基づいて前記改善情報を出力することを特徴とする請求項1記載の健康データ管理装置。
【請求項3】
前記改善情報を提供するサーバと通信回線を介して通信する通信手段と、
前記通信手段で通信することにより前記サーバから前記改善情報を取得し、取得した前記改善情報を前記改善情報記憶手段に記憶させる取得手段と、
を有することを特徴とする請求項2記載の健康データ管理装置。
【請求項4】
前記分析情報を提供するサーバと通信回線を介して通信する通信手段と、
前記通信手段で通信することにより前記サーバから前記分析情報を取得し、取得した前記分析情報を前記分析情報記憶手段に記憶させる取得手段と、
を有することを特徴とする請求項1記載の健康データ管理装置。
【請求項5】
ユーザの医療機関に関する医療情報を記憶する医療情報記憶手段と、
前記医療情報を提供するサーバと通信回線を介して通信する通信手段と、
前記通信手段で通信することにより前記サーバから前記医療情報を取得し、取得した前記医療情報を前記医療情報記憶手段に記憶させる取得手段と、
を有し、
前記出力手段は、前記医療情報記憶手段に記憶されている前記医療情報を出力することを特徴とする請求項1記載の健康データ管理装置。
【請求項6】
コンピュータに、
電気的に接続された測定機器から健康状況情報を取得し、取得した健康に関する測定を行う前記測定機器による測定結果を示す前記健康状況情報を健康状況情報記憶手段に記憶させる健康状況収集ステップと、
分析情報記憶手段に記憶されている前記健康状況情報の分析に用いる分析情報を用いて前記健康状況情報の前記分析を行い、前記分析の結果を示す前記分析情報を用いた前記健康状況情報の前記分析によって得られる分析結果情報を分析結果情報記憶手段に記憶させる分析ステップと、
前記健康状況情報記憶手段に記憶されている前記健康状況情報と前記分析結果情報記憶手段に記憶されている前記分析結果情報とを出力する出力ステップと、
を実行させることを特徴とする健康データ管理プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate


【公開番号】特開2010−224997(P2010−224997A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−73005(P2009−73005)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】