説明

健康管理のための測定生体データ保管提供システム

【課題】独自のデータベースを備えるために長時間と高コストとをかけることなく、短期間且つ低コストで独自の健康管理用のウェブサイトを構築可能な健康管理のための測定生体データ保管提供システム等を提供する。
【解決手段】データ提供側サーバ30に、ユーザIDとユーザの生体測定データとを含む生体測定データレコードから構成される生体測定データDB50と、生体測定データDB50を処理するAPIライブラリ60とを設けておく。データ提供側サーバ30の応答部32は、データ利用側サーバ20から送られた、ユーザIDを指定し且つAPIライブラリ60の内の選択した機能を利用する要求に対し、APIライブラリ60の選択した機能により生体測定データDB50に記録された生体測定データレコードを処理して、所定の応答をデータ利用側サーバ20へ提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して接続されたデータ提供側サーバおよびデータ利用側サーバを備えた、健康管理のための測定生体データ保管提供システム等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、動脈硬化に起因する脳卒中等の発症リスクが高まるメタボリック症候群が社会問題化している。一方で、生活者の健康に対する関心は日毎に高まり、自ら簡単に健康管理できるようなサポート体制が求められるようになっている。そこで、体重計、体脂肪計等により測定されたユーザの各生体データを健康管理サービス事業者等のサーバに収集し、健康管理に役立てる健康管理システムの開発が進められている(非特許文献1参照)。
【0003】
【非特許文献1】“メタボリック健診データを共同管理・健保連がシステム開発”、[online]、日経新聞社NIKKEI NET、[平成19年2月28日検索]、インターネット、 <URL: http://health.nikkei.co.jp/news/top/index.cfm?i=2007021608662h1>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した健康管理サービス事業者の健康管理システムでは、測定生体データを保管して管理するためのデータベースが備えられており、ユーザの要望に応えて様々な健康管理サービスを提供するための当該健康管理サービス事業者のビジネス展開に応じたウェブサイトの構築がされる。しかし、健康管理サービス事業者が独自のデータベースを備えることは、データベースの作成に時間がかかるだけではなく、維持および管理の上で極めてコストを要するという問題がある。健康管理サービス事業者が独自のウェブサイトを構築するにも、プログラムおよびコンテンツの作成に極めて時間とコストとを要するという問題がある。
【0005】
そこで、本発明の目的は、上記問題を解決することであり、作成に長時間と高コストとが必要な独自のデータベースを健康管理サービス事業者等が備える必要なく、健康管理サービス事業者等が独自の健康管理用のウェブサイトを構築することにより独自の健康管理サービスを提供することを可能にする、健康管理のための測定生体データ保管提供システム等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明により提供される健康管理のための測定生体データ保管提供システムは、ネットワークを介して接続されたデータ提供側サーバ及びデータ利用側サーバを備えており、前記データ利用側サーバが、ユーザから求めに応じて、前記データ提供側サーバに蓄積されているデータを利用したサービスを提供することができる、健康管理のための測定生体データ保管提供システムであって、前記データ提供側サーバは、ユーザに係わる識別子と当該識別子に関連付けられたデータとを含むデータ記録を記録したデータ記録部と、前記データ記録部に記録された前記データ記録を処理することができる複数の機能のライブラリと、前記データ利用側サーバから送られた、前記識別子を指定し且つ前記ライブラリの前記複数の機能の内の選択した機能を利用する要求に対し、該ライブラリの前記選択した機能により、前記データ記録部に記録された前記データ記録を処理して得られる所定の応答を該データ利用側サーバへ提供する応答手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
上記した本発明による健康管理のための測定生体データ保管提供システムにおいて、前記データ利用側サーバは、前記ユーザからの求めに応じて、前記応答手段により提供された前記所定の応答に基づく所定のサービスを提供するサービス提供手段を備えることができる。
【0008】
上記した本発明による健康管理のための測定生体データ保管提供システムにおいて、前記データ記録の識別子はユーザの識別子であり、該データ記録のデータは生体データ測定器により測定された該ユーザの生体測定データとすることができる。
【0009】
上記した本発明による健康管理のための測定生体データ保管提供システムにおいて、前記ライブラリの前記複数の機能の内の少なくとも1つは、前記データ利用側サーバから送られた前記要求で指定された前記識別子に基づいて、前記データ記録部に記録された前記データ記録を検索する機能とすることができる。
【0010】
上記した本発明による健康管理のための測定生体データ保管提供システムにおいて、前記データ利用側サーバから送られた要求で指定された前記識別子は所定の暗号化が施されているものとすることができる。
【0011】
本発明により提供されるデータ提供プログラムは、ネットワークを介してデータ提供側サーバがデータを提供するためのデータ提供プログラムであって、該データ提供側サーバは、データ利用側サーバとネットワークを介して接続されており、ユーザに係わる識別子と当該識別子に関連付けられたデータとを含むデータ記録を記録したデータ記録部と、前記データ記録部に記録された前記データ記録を処理することができる複数の機能のライブラリとを備えており、データ提供側サーバのコンピュータを、前記データ利用側サーバから送られた、前記識別子を指定し且つ前記ライブラリの前記複数の機能の内の選択した機能を利用する要求に対し、該ライブラリの前記選択した機能により、前記データ記録部に記録された前記データ記録を処理して得られる所定の応答を該データ利用側サーバへ提供する応答手段として機能させるためのデータ提供プログラムである。
【0012】
上記した本発明によるデータ提供プログラムにおいて、前記データ記録の識別子はユーザの識別子であり、該データ記録のデータは生体データ測定器により測定された該ユーザの生体測定データとすることができる。
【0013】
上記した本発明によるデータ提供プログラムにおいて、前記データ利用側サーバから送られた要求で指定された所定の暗号化が施されている前記識別子を解読することができる。
【0014】
本発明による記録媒体は、本発明のいずれかのデータ提供プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体である。
【0015】
本発明により提供されるデータ提供方法は、ユーザに係わる識別子と当該識別子に関連付けられたデータとを含むデータ記録を記録したデータ記録部と、前記データ記録部に記録された前記データ記録を処理することができる複数の機能のライブラリとを具備するデータ提供側サーバから、ユーザから求めに応じて、前記データ提供側サーバに蓄積されているデータを利用したサービスを提供することができるデータ利用側サーバへ、ネットワークを介してデータを提供する方法であって、
前記データ利用側サーバから、前記識別子を指定し且つ前記ライブラリの前記複数の機能の内の選択した機能を利用する要求を、ネットワークを介して前記データ提供側サーバに発せさせ、
前記データ提供側サーバには、前記データ提供側サーバの前記ライブラリの、前記要求により選択した機能により、前記要求により指定される前記識別子に基づいて、前記データ記録部に記録された前記データ記録を処理して得られる所定の応答を該データ利用側サーバへネットワークを介して提供させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明による健康管理のための測定生体データ保管提供システム等によれば、データ提供側サーバに、ユーザの識別子とユーザの生体測定データとを含むデータ記録から構成される生体測定データ記録部と、生体測定データ記録部のデータ記録を処理することができる複数の機能を有するAPIライブラリとを設けておく。データ提供側サーバの応答部は、データ利用側サーバから送られた、ユーザの識別子を指定し且つAPIライブラリの内の選択した機能を利用する要求に対し、APIライブラリの選択した機能により生体測定データ記録部に記録された生体測定データ記録を処理して得られる所定の応答をデータ利用側サーバへ提供することができる。データ利用側サーバは生体測定データ記録を利用することができるため、長時間と高コストとをかけて独自に生体測定データのデータベースを構築する必要がなくなる。さらに、データ提供側サーバのAPIライブラリを用いることができ、従って、入手したデータの処理や表示などに特化できるので、短期間且つ低コストで独自の健康管理用のウェブサイトを構築することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、各実施例について図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0018】
図1は、本発明の実施例1である健康管理のための測定生体データ保管提供システム1を示す。図1において、符号10はインターネット等のネットワーク、30はネットワーク10に接続されたデータ提供側サーバ、20はネットワーク10に接続されたデータ利用側サーバであり、データ提供側サーバ30とデータ利用側サーバ20とはネットワーク10を介して接続されている。更に、ネットワーク10には、医療機関A、B・・・、更にユーザX,Y,Z・・・が接続され又は接続可能である。また、図面では、データ利用側サーバ20が1つしか図示されていないが、健康管理サービス事業者等毎に少なくとも1つのデータ利用側サーバ20が設けられていると理解されたい。従って、医療機関が、健康管理サービス事業者等を兼ねている場合もあれば、健康管理サービス事業者等が、スポーツクラブ又はエステティックサロン更に又は医療機関とは全く独立したネット上の健康管理サービス事業者等の場合もある。更に、データ利用側サーバ20は、健康管理サービス事業者等でなく、研究機関にあってもよい。データ提供側サーバ30に蓄積されている膨大な測定生体データは医学他の研究上非常に利用価値の高いものである。データ提供側サーバ30に測定生体データを送るユーザが、研究機関による利用を予め許可している場合には、研究機関などにより利用が可能であることが好ましい。そのような利用を可能にするために、ユーザの識別子は、研究機関での利用を許可するかどうかを表すコードを含むように構成されることが好ましい。その場合、ユーザの識別子が研究機関での利用を許可している蓄積生体データを抽出し、更に、研究の目的に応じた一時加工処理を行った上で、個人を特定する情報を除外した統計的なデータ、例えば、所定の範囲の生体測定データ値を有するユーザの数、居住地域、年齢分布というようなデータを(健康管理サービス事業者等に該当する)研究機関に提供することができる。
【0019】
符号40はデータ提供側サーバ30のディスク等の記録装置であり、その記録装置40内には、任意の識別子と当該識別子に対応付けられたデータとを含むレコード(データ記録)からなるデータベース(データ記録部)50が設けられている。上記データは、体脂肪計または血圧計等の生体データ測定器(不図示)により測定された被測定者であるユーザの生体測定データであり、この場合、上記識別子はユーザの識別子(ユーザID)とすることが好適である。以下では、データ記録を生体測定データレコードと言い、データ記録部50を生体測定データのデータベース(生体測定データDB50)と言う。
【0020】
更に図1に示されるように、記録装置40内には、生体測定データDB50を例えば検索し又は検索及び一時加工処理するように活用するための、プログラムすなわちアプリケーションから利用可能な形態の様々な機能のライブラリ60も設けられている。ライブラリ60は、生体測定データDB50に対して種々の検索や一時加工処理を含む様々な処理を行う機能を有する関数またはプログラムの集合であるAPI(Application Programming Interface)が好適である。以下では、ライブラリ60をAPIライブラリ60と言う。
【0021】
図1において、符号31はデータ提供側サーバ30が有する機能を示す機能ブロックであり、当該機能として応答部(応答手段)32が示されている。応答部32は、例えばデータ利用側サーバ20から送られた、ユーザIDを指定し且つAPIライブラリ60の諸機能の内の少なくとも1つの機能を指定して当該機能を利用する要求に対し、生体測定データDB50に記録された生体測定データレコードの内のユーザIDで指定された生体測定データに対して、APIライブラリ60の諸機能の内の上記要求で指定された機能に基づいて処理を行い、その結果として得られた生体測定データ(すなわち所定の応答)をデータ利用側サーバ20へ提供する機能を有している。
【0022】
図2(A)および(B)は、生体測定データDB50に記録された生体測定データの一例を示し、図2(A)は体脂肪率に関する生体測定データレコードからなるデータベース50a、図2(B)は血圧に関する生体測定データレコードからなるデータベース50bを例示する。
【0023】
図2(A)において、符号51はユーザID欄、52a−1はYYYYMMDDHHMM(YYYYは西暦、MMは月、DDは日、HHは時間、MMは分)の形式で示された測定日時欄、53a−1は測定日時欄52a−1で示される測定日時に測定された体脂肪率の測定データ欄(単位は%で示す。)、53a−nは測定日時欄52a−nで示される測定日時に測定された体脂肪率の測定データ欄である。図2(A)の第1行に例示されるように、ユーザID欄51がUID001であるユーザの2007年2月1日12時30分に測定された体脂肪率は25%であり、同ユーザの2007年3月1日12時30分に測定された体脂肪率は28%である。図2(A)に示されるように、体脂肪率に関する複数のユーザの複数の測定日時と測定データとが対になって記録されている。図2(A)では当該対の数(測定回数)はn個示されているが、これは図面の都合によるものであって記録される測定回数はn回に限定されるものではない。
【0024】
図2(B)においても同様に、符号51はユーザID欄、52b−1はYYYYMMDDHHMMの形式で示された測定日時欄、53b−1は測定日時52b−1欄で示される測定日時に測定された血圧の測定データ欄(単位はmmHgであり最低血圧/最高血圧の形式で示す。)、53b−mは測定日時52b−m欄で示される測定日時に測定された血圧の測定データ欄である。図2(B)の第1行に例示されるように、ユーザID欄51がUID005であるユーザの2007年1月5日09時00分に測定された血圧は最低血圧が80mmHgで最高血圧が120mmHgであり、同ユーザの2007年1月30日09時30分に測定された血圧は最低血圧が90mmHgで最高血圧が130mmHgである。図2(B)に示されるように、血圧に関する複数のユーザの複数の測定日時と測定データとが対になって記録されている。図2(B)では当該対の数(測定回数)はm個示されているが、これは図面の都合によるものであって記録される測定回数はm回に限定されるものではない。
【0025】
図2(A)および(B)では、生体測定データDB50を体脂肪率と血圧とに関して別個のデータベース50aおよび50bから構成されるものとして示したが、これはあくまでも一例であってデータベース50aおよび50bを一つのデータベースとして保持してもよい。
【0026】
上記した様々な生体測定データは、以下のようにしてデータ提供側サーバ30に集められて保管される。例えば、医療機関A、B・・・などで測定されて得られた「生体測定データ」に被測定者すなわちユーザID及び測定日時情報を付けて、医療機関A、B・・・からネットワーク10を介してデータ提供側サーバ30に供給する。更に、ユーザX,Y,Z・・・など自宅で測定して得られた「生体測定データ」に同じく被測定者すなわちユーザID及び測定日時情報を付けて、自宅のパーソナルコンピュータからネットワーク10を介してデータ提供側サーバ30に供給する。更に、スポーツクラブ又はエステティックサロンにおいてユーザ自身が又はその事業者が「生体データ」を測定した場合にも、得られた「生体測定データ」に被測定者すなわちユーザID及び測定日時情報を付けて、ネットワーク10を介してデータ提供側サーバ30に供給する。そのようなユーザID付きデータを受けたデータ提供側サーバ30は、図2に示すように、生体測定データDB50のユーザIDで特定される欄に、測定日時情報と一緒に「生体測定データ」を格納する。なお、この場合、データ利用側サーバ20に一旦送って、その後に、データ利用側サーバ20がネットワーク10を介してデータ提供側サーバ30に供給するようにしてもよい。
【0027】
なお、ユーザが自宅で「生体データ」を測定する場合、家庭用の体重計、体組成計、体脂肪計、脈拍計、血圧計、尿糖計が使用されるが、それらの測定機器としては、測定結果を自動的にインターネットを介してデータ提供側サーバ30に供給する機能を有する測定機器を使用するか、又はそのような機能を有する機器を付属させた測定機器を使用すると、ユーザの負担なく効率的に測定結果を送るころができる。
【0028】
医療機関で測定されて得られる「生体測定データ」と、ユーザが自宅で測定して得られる「生体測定データ」と、スポーツクラブ又はエステティックサロンにおいて測定されて得られる「生体測定データ」とは、測定項目が異なり且つ測定頻度も異なっている。このように測定頻度も異る様々な測定項目が生体測定データDB50に集積されることにより、単一の健康管理サービス事業者等が集める生体測定データより沢山の測定項目の生体測定データが多量に集積することができる。その結果、健康管理サービス事業者等は、そのような沢山の測定項目の多量の生体測定データを活用することにより、より高度な又はより信頼性の高い又はより多様な健康管理サービスを提供することが可能である。一方、研究機関にとっては、沢山の測定項目の多量の生体測定データを活用することにより、研究を促進することも可能であろう。
【0029】
図3は、APIライブラリ60内で定義された関数またはプログラム(以下、「関数等」と略す。)の一例を表形式で示す。図3において、符号61はAPIライブラリ60内で定義された関数等の関数名欄(関数名はgetVitalData)、62は関数getVitalDataが取る引数欄、63は関数getVitalDataが返す戻り値欄、63Nは関数getVitalDataが正常終了した場合に返される戻り値欄、63Aは関数getVitalDataが異常終了した場合に返される戻り値欄である。関数getVitalDataの機能の1つの例は、生体測定データDB50に記録された特定のユーザに関する生体測定データを基点となる測定日時から終点となる測定日時まで検索して返すというものである。
【0030】
ユーザの特定に関しては、予めデータ利用側サーバ20から送られたユーザIDに基づき別の関数等を用いて行われているものとする。後述する例の場合、生体測定データDB50に記録された上記ユーザIDにより特定されるユーザに関する基点となる測定日時から終点となる測定日時までの全生体測定データの要求が、ユーザIDを指定してのAPIライブラリ60の機能を利用する要求となり、当該生体測定データが、データ利用側サーバ20へ提供される所定の応答となる。なお、ここで、通信専用のユーザ識別子と、サーバー内部の処理でしか使用しないユーザ識別子とを使用することが好ましい。この場合、双方のサーバで、サーバ内部の処理で使用するユーザ識別子は異なるものとし、それぞれのサーバが通信専用のユーザ識別子と内部処理用ユーザ識別子との変換テーブルまたは変換関数を有する構成とする。
【0031】
図3の引数欄62に示されるように、関数getVitalDataが取る引数は4つある。第1番目の引数の名称はstrSiteIDでデータ型はストリング(String)であり、データ利用側サーバ20を識別するサイトIDを示す。第2番目の引数の名称はstrSitePassでデータ型はストリング(String)であり、データ利用側サーバ20を認証するために用いられるサイトパスワードを示す。サイトパスワードとしてはデータ利用側サーバ20のIPアドレスを用いることが好適である。第3番目の引数の名称はstrStartTimeでデータ型はストリング(String)であり、上記の基点となる測定日時(基点日付)をYYYYMMDDHHMM形式で示す。空文字(“”)の場合は生体測定データDB50に記録された先頭日時となる。第4番目の引数の名称はstrEndTimeでデータ型はストリング(String)であり、上記の終点となる測定日時(終点日付)をYYYYMMDDHHMM形式で示す。空文字(“”)の場合は本関数getVitalDataが呼ばれた日時が使用される。後述するように、関数getVitalDataの戻り値には本関数に関するデータ提供側サーバ30の処理開始の日時が含まれるため、関数getVitalDataの標準的な呼び方としては、strStartTimeに前回関数getVitalDataが呼ばれた際に返したデータ提供側サーバ30の処理開始の日時を指定し、strEndTimeに空文字を指定することが好適である。この結果、本関数の呼び出し側(データ利用側サーバ20)では連続した測定日時の生体測定データを得ることができる。
【0032】
次に、関数getVitalDataが返す戻り値について説明する。図3の正常終了時における戻り値欄63Nに示されるように、関数getVitalDataが正常終了時に返す戻り値は8つある。第1番目の戻り値([0]で示す。)はステータスを示し、0が返された場合は正常終了を示す。本欄63Nは正常終了時における戻り値に関するものであるため、返されるステータスは0となる。第2番目の戻り値([1]で示す。)には本関数に関するデータ提供側サーバ30の処理開始の日時がYYYYMMDDHHMM形式で返される。上述の引数strEndTimeに空文字でない指定がある場合、当該指定された終点日時と第2番目の戻り値との間に差ができるため、次回に第2番目の戻り値をstrStartTimeとしてそのまま用いるか否かの判断が呼出し側で必要となる可能性がある。第3番目の戻り値([2]で示す。)には本関数により返される生体測定データの個数(図2で示されたnまたはm)が返される。本個数は以降の第4番目の戻り値から第8番目の戻り値を一組とする生体測定データの個数を示す。
【0033】
第4番目の戻り値([3]で示す。)には上述のように別途指定されたユーザのログインIDが返される。上述のようにユーザの生体測定データは体脂肪計または血圧計等の生体データ測定器(不図示)により測定され、これらの生体データ測定器からパーソナルコンピュータ(PC)およびネットワークを介してデータ提供側サーバ30へ転送される。その際、予めユーザ側からデータ提供側サーバ30にログインしておく必要があり、上記ログインIDは当該ログインの際に用いられる。
【0034】
第5番目の戻り値([4]で示す。)には生体測定データの測定日時がYYYYMMDDHHMM形式で返される。第6番目の戻り値([5]で示す。)には生体測定データの種類が返される。当該戻り値が1の場合の生体測定データの種類は体重であり、2の場合は体脂肪率、3の場合は体脂肪量、4の場合は内蔵脂肪レベル、5の場合は基礎代謝、6の場合は筋肉量、7の場合は推定骨量、8の場合は歩数、9の場合は消費カロリー、10の場合は血圧、11の場合は脈拍である。図3の第6番目の戻り値では11種類が示されているが、これは例示的なものであり第6番目の戻り値は11種類に限定されるものではない。第7番目の戻り値([6]で示す。)には第6番目の戻り値で返される生体測定データの単位が返される。当該戻り値が1の場合の生体測定データの単位はkgであり、2の場合は%、3および4は未使用、5の場合はkcal、6の場合は歩(数)、7の場合はmmHg、8の場合は拍/分(bpm)である。第8番目の戻り値([7]で示す。)には第5番目および第6番目の戻り値で指定される生体測定データが返される。血圧に関しては、上述のように最低血圧/最高血圧の形式で返される。
【0035】
図3の異常終了時における戻り値欄63Aに示されるように、関数getVitalDataが異常終了時に返す戻り値は1つであり、正常終了時における第1番目の戻り値([0]で示す。)であるステータスのみとなる。当該戻り値が1の場合は対象となる生体測定データが無いことを示し、−1の場合は引数欄62で示された引数に誤りがあるパラメータエラーを示し、−2の場合は生体測定データDB50側に異常があるDBエラーを示し、−3の場合は引数欄62で示されたサイトパスワードstrSitePassにエラーがあった認証エラーを示し、−4の場合はその他のエラーを示す。
【0036】
上述した関数等の一覧は予めデータ提供側サーバ30からデータ利用側サーバ20へ配信しておけばよい。データ利用側サーバ20内で実行されるプログラム中で上記関数等がデータ提供側サーバ30で定義されたAPIであることを宣言しておくことにより、当該関数等がデータ提供側サーバ30と通信を行って所定の応答、例えば上述した生体測定データDB50に記録された特定のユーザに関する基点となる測定日時から終点となる測定日時までの生体測定データの提供を受けることができる。あるいは、データ利用側サーバ20からネットワーク10を介してデータ提供側サーバ30の所定のURLを指定し、当該URL中にパラメータとして上記関数等の名称および引数と戻り値を受け取るための変数等とを指定しておくことにより、上記所定の応答と同様の内容の提供を受けることもできる。
【0037】
上述したデータ利用側サーバ20から送られた要求で指定されたユーザIDには、所定の暗号化を施しておくことができる。所定の暗号としてはSSL(Secure Sockets Layer)プロトコルまたは公開鍵暗号方式等、所望の暗号化方式を用いればよい。
【0038】
なお、上記した例では、基点となる測定日時から終点となる測定日時までの全生体測定データの要求したが、基点となる測定日時から終点となる測定日時までの生体測定データの内の特定の種類(すなわち、測定項目、例えば、血圧、体脂肪率など)の生体測定データの要求するようにすることもできる。その場合、引数は、4つでなく、データの種類を指定する引数が増加して5つとなる。一方、上述したようにデータ利用側サーバ20が研究機関である場合には、データ利用側サーバ20からの要求には、ユーザ識別子が含まれない一方、APIライブラリ60に含まれる機能は、ユーザ識別子に基づく単なる検索機能だけでなく、例えば、所定の範囲の生体測定データ値を有するユーザの数、居住地域、年齢分布というようなデータを提供できるように検索機能と統計計算機能とを併せ持つ機能を用意しておくこともできる。
【0039】
図4は、本発明のデータ提供側サーバ30が実行するデータ提供プログラムまたはデータ提供方法の流れをフローチャートで示す。図4に示されるように、データ提供側サーバ30は、データ利用側サーバ20から送られたユーザIDを指定したAPIライブラリ60の機能を利用する要求を受信する(ステップS10)。次に、当該要求に対し、APIライブラリ60の当該要求に応じて選択された機能を使用して、生体測定データDB50の生体測定データの検索等の処理を行う(ステップS12)。データ利用側サーバ20の認証は、上述のようにAPIライブラリ60の上記選択された当該機能の実行中(ステップS12)に行うことができる。ステップS12における検索等で得られた生体測定データをデータ利用側サーバ20へ提供する(ステップS14。以上、ステップS10、S12およびS14が応答ステップ)。以上の応答ステップによれば、データ提供側サーバ30は、データ利用側サーバ20から送られた、ユーザIDを指定したAPIライブラリ60の機能を利用する要求に対し、APIライブラリ60の当該要求に応じて選択された機能を使用して、生体測定データDB50に記録された生体測定データを検索して得られた生体測定データ(所定の応答)をデータ利用側サーバ20へ提供することができる。
【0040】
以上より、本発明の実施例1によれば、データ提供側サーバ30に、ユーザIDとユーザの生体測定データとを含む生体測定データレコードから構成される生体測定データDB50と、生体測定データDB50を検索他の処理するAPIライブラリ60とを設けておく。データ提供側サーバ30の応答部32は、データ利用側サーバ20から送られた、ユーザIDを指定したAPIライブラリ60の機能を利用する要求に対し、APIライブラリ60の当該要求に応じて選択された機能を使用して、生体測定データDB50に記録された生体測定データレコードを検索他の処理をして、所定の応答をデータ利用側サーバ20へ提供することができる。上記機能が関数getVitalDataの場合、生体測定データDB50に記録されたユーザIDにより特定されるユーザに関する基点となる測定日時から終点となる測定日時までの生体測定データの要求が、ユーザIDを指定したAPIライブラリ60の機能を利用する要求となり、当該生体測定データが、データ利用側サーバ20へ提供される所定の応答となる。データ利用側サーバ20は生体測定データDB50を利用することができるため、長時間と高コストとをかけて独自に生体測定データのデータベースを構築する必要がなくなる。さらに、データ提供側サーバ30のAPIライブラリ60を用いることができるため、短期間且つ低コストで独自の健康管理用のウェブサイトを構築することができる。
【0041】
ユーザは自宅又は旅行先乃至は医療機関で測定する度に、生体測定データをネットワークを介して生体測定データDB50に送り、保管蓄積することできる。そして、ユーザが、健康管理サービス事業者等から健康管理サービスの提供を受けたいとき、データ利用側サーバ20を有する健康管理サービス事業者等のウェブサイトにアクセスして、そのウェブサイトの案内に従い、健康管理サービスの種類を指定すると共に、自己のユーザIDを入力する。その場合、健康管理サービス事業者等のデータ利用側サーバ20は、ユーザIDと共に生体測定データの要求を、ネットワーク10を介してデータ提供側サーバ30に送り、データ提供側サーバ30が生体測定データベースを検索して必要な生体測定データを抽出してデータ利用側サーバ20に送り返し、データ利用側サーバ20は、データ提供側サーバ30から該当ユーザの生体測定データを受けて取り込む。データ利用側サーバ20は、その取り込んだ該当ユーザの生体測定データを、データ利用側サーバ20独自に開発してソフトウエアによって処理して、ユーザが指定した種類の健康管理サービス、例えば、血圧変化の時系列グラフ表示や、食事および運動を始めとする一般的な生活改善アドバイス、ユーザ毎の個別改善プログラムなどを提供する。従って、ユーザにとっては、健康管理サービスの種類に応じて、健康管理サービス事業者等を選択して、自己にとって最適であると思える又は最も信頼性が高いと思える健康管理サービスを利用することができる。例えば、過去の生体測定データを見るには、健康管理サービス事業者等“S1”が提供する時系列グラフ表示が判り易ければ、健康管理サービス事業者等“S2”を利用し、一方、食事および運動を始めとする一般的な生活改善アドバイスに関しては、健康管理サービス事業者等“S2”を利用するようなことが可能である。一方では、健康管理サービス事業者等も、自己の提供するサービスの利用を拡大するために、生体測定データを処理する独自の健康管理用のアプリケーションの開発にその資本と労力を集中することができる。
【実施例2】
【0042】
図5は、本発明の実施例2である健康管理のための測定生体データ保管提供システム2を示す。図5で図1と同じ符号を付した箇所は同じ要素または機能を示すため説明は省略する。図5において、符号21はデータ利用側サーバ20が有する機能を示す機能ブロックであり、当該機能としてサービス提供部(サービス提供手段)22が示されている。サービス提供部22は、応答部32により提供された所定の応答に基づき所定のサービスを提供する。所定の応答が実施例1で説明した関数getVitalDataを利用したユーザに関する基点となる測定日時から終点となる測定日時までの生体測定データである場合、所定のサービスとしては、当該生体測定データの時系列グラフ表示が好適である。他にも、当該生体測定データに基づく食事および運動を始めとする一般的な生活改善アドバイス(必要に応じて食事制限等のアラートサービスも含む。)、当該生体測定データに基づくユーザ毎の個別改善プログラム等が挙げられる。サービス提供部22が上述の所定のサービスを実行するために、応答部32により提供された所定の応答は、図5に示されるようにデータ利用側サーバ20のディスク等の記録装置41内に生体測定データDB55として記録しておくことが好適である。
【0043】
以上より、本発明の実施例2によれば、データ利用側サーバ20は応答部32により提供された所定の応答に基づき所定のサービスを提供するサービス提供部22を備えることができる。所定のサービスとしては、上記所定応答に基づく生体測定データの時系列グラフ表示等が好適であり、データ利用側サーバ20は実施例1で説明した関数getVitalDataを利用することにより、短期間且つ低コストで当該表示を行なうソフトウェアを作成することができる。その理由は、上述したように、データの検索、一次加工処理にAPIライブラリのソフトウェアが使用できるので、データ利用側サーバのアプリケーションソフトは、入手したデータの処理、表示に特化できる。従って、短期間かつ低コストの開発が可能である。
【0044】
所定のサービスとしては、当該生体測定データに基づく食事および運動を始めとする一般的な生活改善アドバイスも好適であり、データ利用側サーバ20は実施例1で説明した関数getVitalDataを利用することにより、短期間且つ低コストで当該アドバイスというコンテンツを作成することができる。この結果、実施例1の効果に加えて、データ利用側サーバ20は、所定のサービスを行うためのソフトウェアおよびコンテンツを備えた独自の健康管理用のウェブサイトを短期間且つ低コストで構築することができる。すなわち、生体測定データDB50を備えたデータ提供側サーバ30の開発と所定のサービスを行うためのソフトウェアおよびコンテンツを備えたデータ利用側サーバ20の開発とを独立して行なうことが可能となる。このため、データ提供側サーバ30の運営主体(会社、機関等)とデータ利用側サーバ20の運営主体とは別資本または異業種であってもよいことになり、様々な分野の企業との協業関係を加速度的に構築することができる。
【実施例3】
【0045】
図6は、上述した各実施例を実現するための本発明のコンピュータ・プログラムを実行するデータ提供側サーバ30またはデータ利用側サーバ20のコンピュータの内部回路70を示すブロック図である。図6に示されるように、CPU71、ROM72、RAM73、画像制御部76、コントローラ77、入力制御部79および外部インタフェース(I/F)部81はバス82に接続されている。図6において、上述の本発明のコンピュータ・プログラムは、ROM72、ディスク78a、記録装置40若しくは41、またはDVD若しくはCD−ROM78n等の記録媒体(脱着可能な記録媒体を含む)に記録されている。ディスク78a等には、上述した生体測定データDB50または55、APIライブラリ60等も記録されている。本発明のコンピュータ・プログラムは、ROM72からバス82を介し、またはディスク78a若しくはDVD78n等の記録媒体からコントローラ77を経由してバス82を介しRAM73へロードされる。入力制御部79は、マウス、テンキー等の入力操作部80と接続され入力制御等を行う。画像メモリであるVRAM75はデータ提供側サーバ30等の表示部74の少なくとも一画面分のデータ容量に相当する容量を有しており、画像制御部76はVRAM75のデータを画像データへ変換して表示部74へ送出する機能を有している。外部I/F部81は、ネットワーク10等との間の入出力インタフェース機能を有する。
【0046】
上述のようにCPU71が上述の本発明のコンピュータ・プログラムを実行することにより、本発明の目的を達成することができる。当該コンピュータ・プログラムは上述のようにDVD78n等の記録媒体の形態でコンピュータCPU71に供給することができ、当該コンピュータ・プログラムを記録したDVD78n等の記録媒体も同様に本発明を構成することになる。当該コンピュータ・プログラムを記録した記録媒体としては上述された記録媒体の他に、例えばメモリ・カード、メモリ・スティック、光ディスク、FD等を用いることができる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明の健康管理のための測定生体データ保管提供システム等の活用例として、保険指導または予防医療の分野への適用が挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施例1である健康管理のための測定生体データ保管提供システム1を示す図である。
【図2】生体測定データDB50に記録された生体測定データの一例を示す図である。
【図3】APIライブラリ60内で定義された関数等の一例を表形式で示す図である。
【図4】本発明のデータ提供プログラムまたはデータ提供方法の流れを示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施例2である健康管理のための測定生体データ保管提供システム2を示す図である。
【図6】各実施例を実現するための本発明のコンピュータ・プログラムを実行するデータ提供側サーバ30またはデータ利用側サーバ20のコンピュータの内部回路70を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0049】
1、2 健康管理のための測定生体データ保管提供システム、 10 ネットワーク、 20 データ利用側サーバ、 21、31 機能ブロック、 22 サービス提供部、 30 データ提供側サーバ、 32 応答部、 40、41 記録装置、 50、50a、50b、55 生体測定データDB、 51 ユーザID欄、 52a−1、52a−n、52b−1、52b−m 測定日時欄、 53a−1、53a−n、53b−1、53b−m 測定データ欄、 60 APIライブラリ、 61 関数名欄、 62 引数欄、 63、63A、63N 戻り値欄、 70 内部回路、 71 CPU、 72 ROM、 73 RAM、 74 表示部、 75 VRAM、 76 画像制御部、 77 コントローラ、 78a、78n ディスク(記録媒体)、 79 入力制御部、 80 入力操作部、 81 外部I/F部、 82 バス。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して接続されたデータ提供側サーバ及びデータ利用側サーバを備えており、前記データ利用側サーバが、ユーザから求めに応じて、前記データ提供側サーバに蓄積されているデータを利用したサービスを提供することができる、健康管理のための測定生体データ保管提供システムであって、
前記データ提供側サーバは、
ユーザに係わる識別子と当該識別子に関連付けられたデータとを含むデータ記録を記録したデータ記録部と、
前記データ記録部に記録された前記データ記録を処理することができる複数の機能のライブラリと、
前記データ利用側サーバから送られた、前記識別子を指定し且つ前記ライブラリの前記複数の機能の内の選択した機能を利用する要求に対し、該ライブラリの前記選択した機能により、前記データ記録部に記録された前記データ記録を処理して得られる所定の応答を該データ利用側サーバへ提供する応答手段と
を備えたことを特徴とする、健康管理のための測定生体データ保管提供システム。
【請求項2】
前記データ利用側サーバは、前記ユーザから求めに応じて、前記応答手段により提供された所定の応答に基づく所定のサービスを提供するサービス提供手段を備えたことを特徴とする、請求項1に記載の健康管理のための測定生体データ保管提供システム。
【請求項3】
前記データ記録の識別子はユーザの識別子であり、該データ記録のデータは生体データ測定器により測定された該ユーザの生体測定データであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の健康管理のための測定生体データ保管提供システム。
【請求項4】
前記ライブラリの前記複数の機能の内の少なくとも1つは、前記データ利用側サーバから送られた前記要求で指定された前記識別子に基づいて、前記データ記録部に記録された前記データ記録を検索する機能であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の健康管理のための測定生体データ保管提供システム。
【請求項5】
前記データ利用側サーバから送られた要求で指定された前記識別子は所定の暗号化が施されていることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載の健康管理のための測定生体データ保管提供システム。
【請求項6】
ネットワークを介してデータ提供側サーバがデータを提供するためのデータ提供プログラムであって、該データ提供側サーバは、データ利用側サーバとネットワークを介して接続されており、ユーザに係わる識別子と当該識別子に関連付けられたデータとを含むデータ記録を記録したデータ記録部と、前記データ記録部に記録された前記データ記録を処理することができる複数の機能のライブラリとを備えており、データ提供側サーバのコンピュータを、
前記データ利用側サーバから送られた、前記識別子を指定し且つ前記ライブラリの前記複数の機能の内の選択した機能を利用する要求に対し、該ライブラリの前記選択した機能により、前記データ記録部に記録された前記データ記録を処理して得られる所定の応答を該データ利用側サーバへ提供する応答手段として機能させるためのデータ提供プログラム。
【請求項7】
前記データ記録の識別子はユーザの識別子であり、該データ記録のデータは生体データ測定器により測定された該ユーザの生体測定データであることを特徴とする、請求項6に記載のデータ提供プログラム。
【請求項8】
前記データ利用側サーバから送られた要求で指定された所定の暗号化が施されている前記識別子を解読することができることを特徴とする、請求項6又は7に記載のデータ提供プログラム。
【請求項9】
請求項6乃至8のいずれかに記載のデータ提供プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。
【請求項10】
ユーザに係わる識別子と当該識別子に関連付けられたデータとを含むデータ記録を記録したデータ記録部と、前記データ記録部に記録された前記データ記録を処理することができる複数の機能のライブラリとを具備するデータ提供側サーバから、ユーザから求めに応じて、前記データ提供側サーバに蓄積されているデータを利用したサービスを提供することができるデータ利用側サーバへ、ネットワークを介してデータを提供する方法であって、
前記データ利用側サーバから、前記識別子を指定し且つ前記ライブラリの前記複数の機能の内の選択した機能を利用する要求を、ネットワークを介して前記データ提供側サーバに発せさせ、
前記データ提供側サーバには、前記データ提供側サーバの前記ライブラリの、前記要求により選択した機能により、前記要求により指定される前記識別子に基づいて、前記データ記録部に記録された前記データ記録を処理して得られる所定の応答を該データ利用側サーバへネットワークを介して提供させる
ことを特徴とするデータ提供方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−250998(P2008−250998A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−55615(P2008−55615)
【出願日】平成20年3月5日(2008.3.5)
【出願人】(000133179)株式会社タニタ (303)
【Fターム(参考)】