説明

偽装材および偽装製品

【課題】耐久性よく遠赤外線偽装性に優れた偽装材、およびかかる偽装材を用いてなる偽装製品を提供する。
【解決手段】ポリオレフィン系繊維を布帛重量に対し30重量%以上含む布帛(a)を含んでなることを特徴とする偽装材であり、必要に応じて、ポリオレフィン系樹脂からなるシート(b)、金属薄膜層(c)、裏面層(d)を積層させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、耐久性よく遠赤外線偽装性に優れた偽装材、およびかかる偽装材を用いてなる偽装製品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、防衛技術の分野において、双眼鏡、近赤外線画像装置などで偵察されても発見できないようなカムフラージュ性能を有する個人用装備品が要望されている。特に最近では、遠赤外線による探知方式が採用されており、遠赤外線による探知方式でも発見できない偽装材が要望されている。
【0003】
遠赤外線による探知方式は従来方式と異なり、探知・偵察対象物自らが発する遠赤外線(一般には熱線と称されている)を探知するものであり、日中、夜間を問わず探知が可能である。また、遠赤外線が長波長であるため霧や煙等にも影響されにくく、人体や軍事対象物の探知・偵察方式として極めて好ましい手段であると言われている。
【0004】
かかる遠赤外線偽装性を有する偽装材としては種々のものが提案されている。例えば、吸水性繊維を用いた遠赤外線偽装材(例えば特許文献1参照)、金属薄膜層、微粒子含有樹脂層、および迷彩用着色剤含有樹脂層が積層された多層偽装シート(例えば特許文献2参照)、布帛表面に金属層が積層され、該金属層に迷彩状プリントが施された遠赤外線偽装材(例えば特許文献3参照)などである。
【0005】
しかしながら、吸水性繊維を用いた遠赤外線偽装材では、偽装材がぬれている間の偽装性は良好であるものの、偽装材からなる被服が水分を含んで重くなり着用者の活動が制限されるという問題があった。さらに、含まれる水分が乾燥すると遠赤外線偽装性そのものが失われるという問題があった。また、前記の多層偽装シートは、シートが非常に硬くなるため、かかる偽装シートを用いて被服を縫製すると、着用時に着用者の活動が制限されるという問題があった。また、金属層に迷彩状プリントが施された遠赤外線偽装材では、金属面に迷彩状プリントが施されているため、着用してほふく前進等を行うと金属面や迷彩状プリントが剥離するという問題があった。
【0006】
【特許文献1】特開2004−77057号公報
【特許文献2】特開2004−257643号公報
【特許文献3】特開2004−53039号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、耐久性よく遠赤外線偽装性に優れた偽装材、およびかかる偽装材を用いてなる偽装製品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは上記課題を達成するため鋭意検討した結果、ポリオレフィン系繊維を含む布帛が遠赤外線領域で低い熱放射特性を有することを見出し、さらに鋭意検討を重ねることにより本発明を完成するに至った。
【0009】
かくして、本発明によれば「ポリオレフィン系繊維を布帛重量に対し30重量%以上含む布帛(a)を、含んでなることを特徴とする偽装材。」が提供される。
その際、ポリオレフィン系繊維がポリエチレン繊維であることが好ましい。また、かかる布帛の表面側に迷彩状プリントが施されていることが好ましい。
【0010】
本発明の偽装材において、前記布帛(a)の裏面側に、ポリオレフィン系樹脂からなるシート(b)が積層されていることが好ましい。かかるシート(b)を形成するポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレンであることが好ましい。
【0011】
また、前記シート(b)の裏面側に金属薄膜層(c)が積層されていることが好ましい。かかる金属薄膜層(c)はアルミニウムからなることが好ましい。その際、布帛(a)を空隙率20%以上のメッシュ状布帛とすることが好ましい。
また、前記金属薄膜層(c)の裏面側に、アラミド繊維を30重量%以上含む布帛が裏面層(d)として積層されていることが好ましい。
【0012】
本発明の偽装材において、表面側より測定して、波長8〜12μmにおける表面の積分放射率が0.6以下であることが好ましい。
【0013】
次に、本発明によれば、前記の偽装材を用いてなる、衣服、ポンチョ、防弾チョッキ、および車両被覆シートからなる群より選択されるいずれかの偽装製品が提供される。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、耐久性よく遠赤外線偽装性に優れた偽装材、およびかかる偽装材を用いてなる偽装製品が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の偽装材は、ポリオレフィン系繊維を布帛重量に対し30重量%以上含む布帛(a)を含むものである。ここで、布帛(a)にはポリオレフィン系繊維が30重量%以上(好ましくは50重量%以上、特に好ましくは100重量%)含まれている必要がある。布帛(a)に含まれるポリオレフィン系繊維の含有量が30重量%よりも小さいと、十分な遠赤外線偽装性が得られず好ましくない。
【0016】
ポリオレフィン系繊維としては、ポリエチレン繊維やポリプロピレン繊維が例示される。なかでもポリエチレン繊維が、遠赤外線領域で特に低い熱放射特性を有するので特に好ましい。
【0017】
前記の布帛(a)には、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリルニトリル、アラミド等の合成繊維、レーヨンなどの再生繊維、綿、ウール、絹などの天然繊維が含まれていてもさしつかえない。
【0018】
布帛(a)を構成する繊維の形態は特に限定されず、長繊維(マルチフィラメント)でもよいし、短繊維からなる紡績糸でもよいが、後記のように空隙率をコントロールする上で長繊維(マルチフィラメント)であることが好ましい。かかる長繊維には、仮撚加工や、インターレースやタスランなどの空気加工が施されていてもよい。繊維の単糸繊度、総繊度、単糸数は、単糸繊維繊度0.1〜3.0dtex、総繊度20〜300dtex、単糸数20〜200本の範囲であることがソフト性の点で好ましい。また、単糸繊維の断面形状には制限はなく、通常の円形断面のほかに三角、扁平、くびれ付扁平、十字形、六様形、あるいは中空形などの異型断面形状であってもよい。
【0019】
また、布帛(a)の組織は特に限定されず、平組織、綾組織、斜文組織、丸編、経編などの織編組織を有する織編物でもよいし、不織布でもよい。さらにはフィルムであってもよい。なかでも、後記のように裏面側にシート(b)および金属薄膜層(c)を積層する場合は、メッシュ状の織編物が好ましい。布帛(a)の目付けは、大きいほど着用者または車両からの熱線を遮蔽することができるが、あまり目付けが大きいと、取扱い性や着用快適性が低下するので、30〜500g/mの範囲が好ましい。
【0020】
かかる布帛(a)の表面側に、可視光線および/または近赤外線領域の分光反射率が天然自然界の植物、土、雪などの近似するように迷彩状プリントが施されていると、遠赤外線偽装性だけでなく、可視偽装性および/または近赤外線偽装性が向上し好ましい。その際、使用する顔料はカーボン粒子を含まない顔料を使用することが好ましい。カーボン粒子が顔料に含まれていると、布帛(a)の熱放射率が大きくなり遠赤外線偽装性が低下するおそれがある。カーボン粒子を含まない三原色の顔料を調合することにより、森林などの迷彩色であるブラック、ブラウン、ライトグリーン、ダークグリーンなどの色をだすことができる。
【0021】
なお、表面側とは偽装材を用いて衣服や車両被覆シートなどを得て使用する際、外気側に位置する側であり、裏面側とは肌側または車両側に位置する側である。
【0022】
布帛(a)には、本発明の目的を損なわない範囲であれば、常法の染色加工、吸水加工、撥水加工、起毛加工、さらには、紫外線遮蔽あるいは制電剤、抗菌剤、消臭剤、防虫剤、蓄光剤、再帰反射剤等の機能を付与する各種加工を付加適用してもよい。
【0023】
本発明の偽装材は前記の布帛(a)単独で構成されていてもよいが、着用者または車両からの熱線を遮蔽する上で、布帛(a)の裏面側にポリオレフィン系樹脂からなるシート(b)が積層されていることが好ましい。かかる前記シート(b)を形成するポリオレフィン系樹脂としては、遠赤外線偽装性の点でポリエチレンが好ましい。また、かかるシート(b)は厚み1〜30μm程度のフィルムであることが好ましい。
【0024】
本発明の偽装材において、前記シート(b)の裏面側に金属薄膜層(c)が積層されていると、着用者または車両からの熱線をより効果的に遮蔽することができ好ましい。かかる金属皮膜層(c)を形成する金属としては、アルミニウム、ニッケル、銅などが例示される。なかでも、遠赤外線領域で低放射率特性を有するアルミニウムが特に好ましい。積層方法としては、公知の方法でよく、例えば、圧延法で作製された金属箔を接着剤や熱融着でシート層(b)に貼り付ける方法や、メッキ法、真空蒸着法、スパッタリング法などでシート層(b)上に金属膜を形成する方法などが例示される。なかでも、偽装材のソフト性を損なわない上で蒸着法が好ましい。
【0025】
ここで、布帛(a)にシート(b)および金属薄膜層(c)を積層する際、布帛(a)として空隙率20%以上(好ましくは30〜60%)のメッシュ状布帛を選定することが好ましい。通常、アルミニウムは、ポリオレフィン系繊維よりも低い熱放射特性を有するので、布帛(a)の空隙部を通して優れた遠赤外線偽装性が得られる。なお、布帛(a)の空隙部において、金属薄膜層(c)はシート(b)により保護されているので、金属薄膜層(c)が剥離しにくいという効果も呈する。
【0026】
ここで、空隙率とは組織空隙率のことであり、1cm×1cmの試料を作製したのち、経糸と緯糸とで形成される空隙部の総面積Acmを測定し、下記式により空隙率(%)を算出する。かかる空隙率が60%よりも大きいと、金属皮膜層(c)の光沢が強くなり、可視偽装性が損なわれるおそれがある。
空隙率(%)=A/1×100
なお、前記のメッシュ状布帛の織編組織としては、トリコット編物やからみ織などが空隙率を容易にコントロールすることができ好ましい。
【0027】
本発明の偽装材において、金属皮膜層(c)の裏面側に、アラミド繊維を30重量%以上(より好ましくは70重量%以上)含む布帛が裏面層(d)としてさらに積層されていると、偽装材の引裂き強度、引張り強度、難燃性が向上し好ましい。かかるアラミド繊維としては、メタ型アラミド繊維やパラ型アラミド繊維があげられる。なかでも防炎性の点でメタ型アラミド繊維が好ましい。また、裏面層(d)に、難燃加工を施したレーヨンや綿などが含まれていると難燃性が向上し好ましいことである。
【0028】
裏面層(d)の布帛形態は、引裂きや引張り強度の点で織物または編物が好ましい。また、裏面層(d)には、常法の染色加工、吸水加工、撥水加工、起毛加工、さらには、紫外線遮蔽あるいは制電剤、抗菌剤、消臭剤、防虫剤、蓄光剤、再帰反射剤等の機能を付与する各種加工を付加適用してもよい。
【0029】
本発明の偽装材において、布帛(a)にシート(b)、金属薄膜層(c)、裏面層(d)を積層する場合、積層工程の順番は限定されないが、シート(b)の裏面側に金属薄膜層(c)を蒸着等により積層したのちに、シート(b)の表面側に布帛(a)を、金属薄膜層(c)の裏面側に裏面層(d)を貼り合せることが工程上好ましい。貼り合せの方法としては、縫製でもよいが、熱融着させる方法やバインダー(接着剤)を用いて両者を接着する方法が、1枚物の布帛となり、偽装製品の縫製上の取扱い性、装用性、多岐にわたる用途での使用などの点で好適である。なお、バインダーとしては、接着強力の点でオレフィン系バインダーが好ましい。
【0030】
また、布帛(a)に迷彩状プリントを施す場合は、シート層(b)、金属薄膜層(c)、裏面層(d)などと貼り合せた後でもよいが、貼り合せる前に布帛(a)に迷彩状プリントを施すことが工程上好ましい。
【0031】
本発明の偽装材において、布帛に含まれるポリオレフィン系繊維により遠赤外線偽装性を呈するので、着用してほふく前進等を行っても金属面や迷彩状プリントが剥離するという問題もなく、耐久性よく優れた遠赤外線偽装性が得られる。
かかる遠赤外線偽装性としては、表面側より測定して、波長8〜12μmにおける表面の積分放射率が0.6以下(好ましく0.1〜0.5)の範囲内であることが好ましい。
【0032】
なお、ポリオレフィン系繊維を含む布帛が遠赤外線領域で低い熱放射特性を有する理由についてはまだ明らかにされていないが、ポリオレフィン系繊維の分子特性となんらかの関係があるのではないかと推定している。
【0033】
次に、本発明の偽装製品は、前記の偽装材を用いてなる、衣服、ポンチョ、防弾チョッキ、および車両被覆シートからなる群より選択されるいずれかの偽装製品である。かかる偽装製品は、前記の偽装材を用いているので、耐久性よく遠赤外線偽装性にも優れるので、着用して厳しい環境にさらされても、優れた遠赤外線偽装性がほとんど低下することがない。
【実施例】
【0034】
次に本発明の実施例及び比較例を詳述するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、実施例中の各測定項目は下記の方法で測定した。
(1)放射率
遠赤外線分光放射計JIR−500Z(日本電子(株)社製)を使用し、8〜12μmの波長領域における積分放射率を測定した。
(2)空隙率
1cm×1cmの試料を切り取ったのち、試料の表面(布帛(a)側表面)を光学顕微鏡写真撮影し、その写真を画像解析ソフトウエアWINROOF(三谷商事社製)を使用し、糸に覆われていない部分(空隙部)の面積A(cm)を算出した。そして、下記式により空隙率(%)を求めた。
空隙率(%)=A/1×100
(3)遠赤外線領域における擬装効果
8〜12μmの遠赤外線波長を検出する遠赤外線画像装置「IR−20」(日本アビオニクス株式会社製)を用いて遠赤外線領域における擬装効果を評価した。得られた擬装材を衣服(偽装製品)に縫製したのち、被験者が該衣服を着用し、樹木を背景に直立安静の姿整を維持(15℃の環境下、1時間)した。その後、被験者から50m離れた位置で、前記の遠赤外線画像装置で擬装性を評価した。判定は、得られた画像を肉眼で判定し、背景と被験者とのコントラストが全く認められず、識別ができない場合を◎、コントラストが弱く、識別が困難な場合を○、コントラストが強く、識別が可能な場合を×とした。
【0035】
[実施例1]
まず、布帛(a)用として、総繊度56dtex/48filのポリエチレンからなるマルチフィラメントを用いて28Gトリコット編機を使用し、14G相当のメッシュ状編地を製編した。次いで、該編地に常法の精錬、リラックスを施した後、カーボンを含まない顔料を3原色用意し、これらを混ぜ合わせ、ブラック、ブラウン、ダークグリーン、ライトグリーンの顔料を作製し、公知の方法で迷彩状プリントを施し布帛(a)とした。得られた布帛(a)において、空隙率48%、目付け48g/mであった。
【0036】
一方、シート層(b)として厚さ30μmのポリエチレンフィルム(東セロ(株)製型式OP-マット)の片面に真空蒸着法によりアルミニウムを蒸着し、金属薄膜層(c)を積層した。金属薄膜層(c)を積層したシート層(b)について、金属薄膜層(c)を積層していない側の面から放射率を測定したところ、0.23であった。
【0037】
また、メタ型アラミド繊維38重量%と、パラ型アラミド繊維4重量%と、難燃加工を施したレーヨン繊維とを紡績した50番双糸を用いて、2/2サージ織物を製織し、常法により精錬、リラックスを施して、目付け260g/mの裏面層(d)を得た。
【0038】
次いで、布帛(a)の非プリント側面と、シート層(b)の金属薄膜層(c)を積層していない側の面とが接するように積層し、高温高圧処理で熱融着させた。さらに、バインダー(オレフィン系接着剤)を用いて、金属薄膜層(c)の上に裏面層(d)を貼り合せることにより、表面側から、布帛(a)、シート層(b)、金属薄膜層(c)、裏面層(d)が配された偽装材を得た。
【0039】
かかる偽装材の布帛(a)側表面から、放射率を測定したところ、ブラックに着色した個所で0.37、ブラウンに着色した個所で0.35、ダークグリーンに着色した個所で0.47、ライトグリーンに着色した個所で0.29であった。また、偽装性は◎であった。
【0040】
[実施例2]
実施例1において、布帛(a)用糸条として、総繊度56dtex/48filのポリプロピレンからなるマルチフィラメントを用いること以外は実施例1と同様にした。得られた偽装材の布帛(a)側表面から、放射率を測定したところ、ブラックに着色した個所で0.50、ブラウンに着色した個所で0.49、ダークグリーンに着色した個所で0.47、ライトグリーンに着色した個所で0.42であった。また、偽装性は○であった。
【0041】
[実施例3]
布帛(a)として、厚さ30μmのポリエチレンフィルム(東セロ(株)製型式OP-マット)を用いて、布帛(a)単独からなる偽装材を得た。かかる偽装材のついて放射率を測定したところ、0.21であった。
【0042】
[比較例1]
実施例1において、布帛(a)用糸条として、総繊度56dtex/48filのポリエチレンテレフタレートからなるマルチフィラメントを用いること以外は実施例1と同様にした。得られた偽装材の布帛(a)側表面から、放射率を測定したところ、ブラックに着色した個所で0.87、ブラウンに着色した個所で0.83、ダークグリーンに着色した個所で0.80、ライトグリーンに着色した個所で0.78であった。また、偽装性は×であった。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明によれば、耐久性よく遠赤外線偽装性に優れた偽装材、およびかかる偽装材を用いてなる偽装製品が得られ、その工業的価値は極めて大である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリオレフィン系繊維を布帛重量に対し30重量%以上含む布帛(a)を、含んでなることを特徴とする偽装材。
【請求項2】
ポリオレフィン系繊維がポリエチレン繊維である、請求項1に記載の偽装材。
【請求項3】
前記布帛の表面側に迷彩状プリントが施されてなる、請求項1または請求項2に記載の偽装材。
【請求項4】
前記布帛(a)の裏面側に、ポリオレフィン系樹脂からなるシート(b)が積層されてなる、請求項1〜3のいずれかに記載の偽装材。
【請求項5】
前記シート(b)を形成するポリオレフィン系樹脂がポリエチレンである、請求項4に記載の偽装材。
【請求項6】
前記シート(b)の裏面側に金属薄膜層(c)が積層されてなる、請求項4または請求項5に記載の偽装材。
【請求項7】
前記の金属薄膜層(c)がアルミニウムからなる、請求項6に記載の偽装材。
【請求項8】
前記布帛(a)が空隙率20%以上のメッシュ状布帛である、請求項4〜7のいずれかに記載の偽装材。
【請求項9】
前記金属薄膜層(c)の裏面側に、アラミド繊維を30重量%以上含む布帛が裏面層(d)として積層されてなる、請求項6〜8のいずれかに記載の偽装材。
【請求項10】
表面側より測定して、波長8〜12μmにおける表面の積分放射率が0.6以下である、請求項1〜9のいずれかに記載の偽装材。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれかに記載の偽装材を用いてなる、衣服、ポンチョ、防弾チョッキ、および車両被覆シートからなる群より選択されるいずれかの偽装製品。

【公開番号】特開2006−308258(P2006−308258A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−134105(P2005−134105)
【出願日】平成17年5月2日(2005.5.2)
【出願人】(302011711)帝人ファイバー株式会社 (1,101)
【Fターム(参考)】