説明

傘乾燥機

【課題】傘を乾燥させる場合に、部分的な高速噴流を傘に当てても、残水する箇所があり、乾燥する時間が長くなるため、傘を動かす必要があるという課題があり、傘を挿入した全周からまんべんなく高速噴流を傘に当てることで残水する箇所が低減するため乾燥する時間を短くすることを目的としている。
【解決手段】除水室の全周に噴出口4を設置し、除水室の中心軸9を回転軸としてチャンバー部8が回転し、チャンバー部8とともに噴出口4および石突き入れ6が回転するのものであり、傘を挿入する空間の全周から高速噴流が噴射されるため、傘を乾かす際に高速噴流が当たらない死角が発生しにくい。したがって、傘を不要に動作する必要がなくなり、結果的に乾燥する時間を短縮することができるという作用を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗面所やトイレ等で手を洗い、濡れた手を乾燥させる傘乾燥機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の傘除水機の構成を図8に示すが、外郭を形成する箱体101と、箱体101の上部に傘を出し入れするために設けられた傘を挿入するための開口部102と、箱体101の内部には除水するために傘を収納する除水室103と、除水室103の下方に設けられた送気室104とを有し、石突き寄りの傘布の除水のためと露先寄りの傘布の除水のためのノズル105を設けているので、従傘の中心線を基準にノズル105を対称に配することで、使用者が傘を一回転させる必要が無くなり、ちょうど手首で傘を半回転程度させるだけで、傘布の全面に高速空気流がまんべんなく当たることになり、除水時間の短縮と使い勝手の向上が図られるものである(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−133962号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような従来の傘乾燥機では、傘を乾燥させる場合に、部分的な高速噴流を傘に当てても、残水する箇所があり、乾燥する時間が長くなるため、傘を動かす必要があるという課題がある。本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、傘を挿入した全周からまんべんなく高速噴流を傘に当てることで残水する箇所が低減するため、乾燥する時間が短くなることができる傘乾燥機を提供することを目的としている。
【0004】
また、全周から高速噴流を傘に当てるためには、送風するためのエネルギーが多く必要になるという課題がある。本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、チャンバー部を回転させることで風量が少なく高速噴流が噴射する箇所が少ない場合でも全周から高速噴流を傘に当てることで、残水する箇所が低減するため乾燥する時間が短くなることができる傘乾燥機を提供することを目的としている。
【0005】
また、チャンバー部を回転させるために駆動部が必要であるという課題がある。本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、噴出口から噴出する高速風の運動エネルギーによりチャンバー部を駆動させることができる傘乾燥機を提供することを目的としている。
【0006】
また、乾燥作業していない時にチャンバー部が動作すると無駄が多いという課題がある。本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、噴出口の高速風により駆動するため、送風機の運転でチャンバー部が動作して、乾燥作業と共に駆動停止を行うことができる傘乾燥機を提供することを目的としている。
【0007】
また、高速噴流が傘の表面に接触する前に減衰するという課題がある。本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、傘の表面を噴出口に接近することができ、傘の表面に付着した水分を除去しやすいことができる傘乾燥機を提供することを目的としている。
【0008】
また、除水室の傘を挿入する部分から高速噴流が漏れ出たり、傘から分離した水滴が使用者に飛散するという課題がある。本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、高速噴流が漏れでたり、水滴の飛散が発生しないため、使用者が不快とならないことができる傘乾燥機を提供することを目的としている。
【0009】
また、チャンバー部の回転の支持をしっかりと実施しないと、チャンバー部がぶれたり、振動を発生するという課題がある。本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、チャンバー部の回転をしっかりと支持することで、チャンバー部を安定して回転させることができることができる傘乾燥機を提供することを目的としている。
【0010】
また、チャンバー部の内部の静圧が大きくなるとチャンバー部が変形したり、空気漏れが発生しやすくなるという課題がある。本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、チャンバー部の内部の静圧による荷重に耐久できる強度を持たせ、また空気漏れを発生しない構成とすることができる傘乾燥機を提供することを目的としている。
【0011】
また、除水室の円筒面や底面に水滴が付着して残留するという課題がある。本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、除水室の円筒面や底面に水滴が付着しにくく、付着した水滴を除去できる構成とすることができる傘乾燥機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の傘乾燥機は、上記目標を達成するため、前記除水室の全周に前記噴出口を設置し、前記除水室の中心軸を回転軸としてチャンバー部が回転し、前記チャンバー部とともに前記噴出口および前記石突き入れが回転することを特徴とする。そして、本発明によれば傘を挿入した全周からまんべんなく高速噴流を傘に当てることで残水する箇所が低減するため、乾燥する時間が短くなることができる傘乾燥機が得られる。
【0013】
また、除水室の円筒面の全周に等間隔に複数個の噴出口を有し、各々の前記噴出口の間に噴流を発生しない箇所を設置したことを特徴とする。そして、本発明によればチャンバー部を回転させることで風量が少なく高速噴流が噴射する箇所が少ない場合でも全周から高速噴流を傘に当てることで、残水する箇所が低減するため乾燥する時間が短くなることができる傘乾燥機が得られる。
【0014】
また、噴出口から発生する高速噴流の速度ベクトル成分が除水室の円周面の接線成分をもち、かつ除水室の底面に向かって噴出されることを特徴とする。そして、本発明によれば噴出口から噴出する高速風の運動エネルギーによりチャンバー部を駆動させることができる傘乾燥機が得られる。
【0015】
また、チャンバー部の回転する動作が、送風機の運転開始と運転停止と一致したことを特徴とする。そして、本発明によれば噴出口の高速風により駆動するため、送風機の運転でチャンバー部が動作して、乾燥作業と共に駆動停止を行うことができる傘乾燥機が得られる。
【0016】
また、石突き入れが中心軸と偏心していることを特徴とする。そして、本発明によれば傘の表面を噴出口に接近することができ、傘の表面に付着した水分を除去しやすいことができる傘乾燥機が得られる。
【0017】
また、噴出口を除水室の底面に向かって傾斜させたことを特徴とする。そして、本発明によれば高速噴流が漏れでたり、水滴の飛散が発生しないため、使用者が不快とならないことができる傘乾燥機が得られる。
【0018】
また、チャンバー部の下部側にて、チャンバー部を二個の軸受で支持することを特徴とする。そして、本発明によればチャンバー部の回転をしっかりと支持することで、チャンバー部を安定して回転させることができることができる傘乾燥機が得られる。
【0019】
また、チャンバー部の高圧空気と接する面に前記高圧空気の圧力による変形を防止するための補強リブを設置したことを特徴とする。そして、本発明によればチャンバー部の内部の静圧による荷重に耐久できる強度を持たせ、また空気漏れを発生しない構成とすることができる傘乾燥機が得られる。
【0020】
また、除水室の円筒面の表面の一部を撥水加工したことを特徴とする。そして、本発明によれば除水室の円筒面や底面に水滴が付着しにくく、また付着した水滴を除去できる構成とすることができる傘乾燥機が得られる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば前記除水室の全周に前記噴出口を設置し、前記除水室の中心軸を回転軸としてチャンバー部が回転し、前記チャンバー部とともに前記噴出口および前記石突き入れが回転することにより乾燥する時間を短縮することで使用者の煩わしさを軽減できる。また、傘乾燥装置の運転する時間も短縮できるため消費電力を削減したり、傘乾燥装置の寿命を延長できるという効果のある傘乾燥機を提供できる。
【0022】
また、除水室の円筒面の全周に等間隔に複数個の噴出口を有し、各々の前記噴出口の間に噴流を発生しない箇所を設置したことにより風量を低減すると共に、傘乾燥装置の運転する時間も短縮できるため消費電力を削減したり、傘乾燥装置の寿命を延長できるという効果のある傘乾燥機を提供できる。
【0023】
また、噴出口から発生する高速噴流の速度ベクトル成分が除水室の円周面の接線成分をもち、かつ除水室の底面に向かって噴出されることにより風量を低減すると共に、傘乾燥装置の運転する時間も短縮できるため消費電力を削減したり、傘乾燥装置の寿命を延長できるという効果のある傘乾燥機を提供できる。
【0024】
また、チャンバー部の回転する動作が、送風機の運転開始と運転停止と一致したことにより風量を低減すると共に、傘乾燥装置の運転する時間も短縮できるため消費電力を削減したり、傘乾燥装置の寿命を延長できるという効果のある傘乾燥機を提供できる。
【0025】
また、石突き入れが中心軸と偏心していることにより風量を低減すると共に、傘乾燥装置の運転する時間も短縮できるため消費電力を削減したり、傘乾燥装置の寿命を延長できるという効果のある傘乾燥機を提供できる。
【0026】
また、噴出口を除水室の底面に向かって傾斜させたことにより傘を乾燥させて清潔にする機能を損なうことなく、水滴が飛散することで衣服が汚れず、快適に使用できるという効果のある傘乾燥機を提供できる。
【0027】
また、チャンバー部の下部側にて、チャンバー部を二個の軸受で支持することにより安定して回転することで軸受への余分な負担を軽減でき、傘乾燥装置の寿命を延長できるという効果のある傘乾燥機を提供できる。
【0028】
また、チャンバー部の高圧空気と接する面に前記高圧空気の圧力による変形を防止するための補強リブを設置したことにより静圧を維持して、空気漏れを防ぐことができるため、消費電力のロスを防ぐことができるという効果のある傘乾燥機を提供できる。
【0029】
また、除水室の円筒面の表面の一部を撥水加工したことにより除水室を常に清潔に保つことで、使用者が複数いる場合でも快適に使用することができるという効果のある傘乾燥機を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
本発明の請求項1記載の発明は、前記除水室の全周に前記噴出口を設置し、前記除水室の中心軸を回転軸としてチャンバー部が回転し、前記チャンバー部とともに前記噴出口および前記石突き入れが回転するものであり、傘を挿入する空間の全周から高速噴流が噴射されるため、傘を乾かす際に高速噴流が当たらない死角が発生しにくい。したがって、傘を不要に動作する必要がなくなり、結果的に乾燥する時間を短縮することができるという作用を有する。
【0031】
また、除水室の円筒面の全周に等間隔に複数個の噴出口を有し、各々の前記噴出口の間に噴流を発生しない箇所を設置したものであり、チャンバー部が回転することで風量が少なく高速噴流を噴射する噴流発生部の開口部が少ない場合でも、開口部がチャンバー部の回転と共に回転するため、全周から高速噴流を傘に当てることができる。したがって、傘を不要に動作する必要がなくなり、結果的に乾燥する時間を短縮することができるという作用を有する。
【0032】
また、噴出口から発生する高速噴流の速度ベクトル成分が除水室の円周面の接線成分をもち、かつ除水室の底面に向かって噴出されるものであり、チャンバー部が回転することで風量が少なく高速噴流を噴射する噴流発生部の開口部が少ない場合でも、開口部がチャンバー部の回転と共に回転するため、全周から高速噴流を傘に当てることができる。したがって、傘を不要に動作する必要がなくなり、結果的に乾燥する時間を短縮することができるという作用を有する。
【0033】
また、チャンバー部の回転する動作が、送風機の運転開始と運転停止と一致したものであり、チャンバー部が回転することで風量が少なく高速噴流を噴射する噴流発生部の開口部が少ない場合でも、開口部がチャンバー部の回転と共に回転するため、全周から高速噴流を傘に当てることができる。したがって、傘を不要に動作する必要がなくなり、結果的に乾燥する時間を短縮することができるという作用を有する。
【0034】
また、石突き入れが中心軸と偏心しているものであり、チャンバー部が回転することで風量が少なく高速噴流を噴射する噴流発生部の開口部が少ない場合でも、開口部がチャンバー部の回転と共に回転するため、全周から高速噴流を傘に当てることができる。したがって、傘を不要に動作する必要がなくなり、結果的に乾燥する時間を短縮することができるという作用を有する。
【0035】
また、噴出口を除水室の底面に向かって傾斜させたものであり、噴流発生部を除水室の底面側に向けているため、高速噴流が除水室の空間から漏れたり、水滴が飛散することがなく、使用者が清潔かつ快適に使用できるという作用を有する。
【0036】
また、チャンバー部の下部側にて、チャンバー部を二個の軸受で支持するものであり、チャンバー部が安定して回転することで、使用者に不快な振動による騒音を発生しないという作用を有する。
【0037】
また、チャンバー部の高圧空気と接する面に前記高圧空気の圧力による変形を防止するための補強リブを設置したものであり、チャンバー部の補強をリブにより実施することで、チャンバー部の内部の静圧による荷重に耐久でき、変形による破壊や品質不良を未然に防ぐことができる。また、軸受部分からの空気漏れを発生しないように、シール構成部を設置してチャンバー部の内部の静圧を維持してエネルギーロスを防ぐという作用を有する。
【0038】
また、除水室の円筒面の表面の一部を撥水加工したものであり、除水室の円筒面の表面を処理したり、傾斜させることで水滴の付着ができにくくすることができ、また除水室はチャンバー部の一部として回転するため水滴が遠心力で円筒面の周辺にいきやすいため、除水室の底面を外周に向かって下方に傾斜させて水滴をドレンに流し込むことで、常に乾燥した清潔な状況を作り出せるという作用を有する。
【0039】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0040】
(実施の形態1)
傘乾燥機1は、傘を挿入することができる挿入口2を持った円筒形状の除水室3を有し、除水室3の挿入口2付近に噴出口4を持ち、除水室3の底面5に傘の石付きを収納する石突き入れ6を有し、送風機7から送風された空気は、送風機7と噴出口4を連接するチャンバー部8を経由して、噴出口4より高速噴流を除水室3の内部に噴射する構成となっている。
【0041】
また、除水室3の挿入口全周に一定の間隔を置いて複数個の噴出口4を設置し、除水室3の中心軸9を回転する軸として、チャンバー部8が回転が可能な形で軸受10によって保持されており、チャンバー部8とともに噴出口4および石突き入れ6が回転する構成となっている。
【0042】
上記構成において、雨または雪が付着した傘を挿入口2に挿入すると検知手段である赤外線センサ11が傘を検知して、送風機7を作動させる。送風機7が動作すると、チャンバー部8の内部に空気が送風され、チャンバー部8の内部の静圧上昇は、数kPaの状態となる。すると、チャンバー部8によって形成された円筒状の除水室3の壁面に間隔をおいて全周に開口された噴出口4がスリット状のノズルとして設置されており、噴出口4から数十m/sの風速を持つ高速噴流が除水室3の円筒面の接線方向をもち、かつ底面方向に向かうように噴出される。噴出口4から噴出された高速噴流の反力と噴出口4と中心軸9の距離を乗算したモーメントが、静止したチャンバー部8の駆動力となり、軸受10の摩擦力よりも駆動力が大きくなると、チャンバー部8は回転運動を開始して、数秒後には回転数が10〜60rpmにて安定する。噴出口4から噴出される高速噴流は、円筒形状の除水室3の接線方向の速度成分を持たなければ、前記モーメントは発生しない。したがって、中心軸9に垂直な断面で考えた場合には、噴出口4から噴出される高速噴流の噴出し方向は、中心軸9を通過しない。また、傘は雨または雪により濡れているため、高速噴流が噴出した場合には、傘に付着した雨または雪が解けたことによる水滴が剥離され、除水室3の内部を剥離された水滴が飛散する。場合によっては、挿入口2を経由して傘乾燥機1本体の外部にも水滴が飛散される可能性がある。これを防ぐために噴出口4の開口部を底面に対向した形で構成することで、傘から剥離された水滴がすべて除水室3の内部に収まり、傘乾燥機1の外部に飛散されることを防止する効果がある。
【0043】
なお、チャンバー部8に回転駆動するモータ12を設置して、高速噴流のモーメントによらずチャンバー部8を回転させることもできる。
【0044】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2は、実施の形態1と同一部分については同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0045】
石突き入れ6は、中心軸9と一致していても機能を満たすが、中心軸9から除水室3の外周付近となる位置に偏心されて底面5に設置されることで、傘が傘に付属したフックにより巻かれておらず、開放された状態になっている場合では、傘がある角度を持った円錐形状のようになる。この場合に石突き入れ6が中心軸9から除水室3の外周付近となる位置に偏心されていると傘の濡れた表面が噴出口4に接近して、噴出口4から噴出される高速噴流の減衰が少なくなるため、傘に付着している水滴を除去しやすくなる。
【0046】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3は、実施の形態1および実施の形態2と同一部分については同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0047】
使用しない傘は閉じた形態となっているので、傘の石突きから傘の露先に向かって傘の中心から広がっていく形となっている。したがって噴出口4を除水室3の底面5に向かって傾斜させた形状とすることで傘の広がった形に合致させて、傘の表面からの水滴除去を用意にするとともに水滴を下方に落としやすくする。
【0048】
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4は、実施の形態1から実施の形態3と同一部分については同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0049】
チャンバー部8は、回転するときに不安定に中心軸9から偏心して回転する場合がある。これを防ぐために軸受10を二個使用することで、軸受10に剛性を持たせることができ、回転の軸を中心軸に合致させ、回転を安定させたものにできる。
【0050】
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5は、実施の形態1から実施の形態4と同一部分については同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0051】
送風機7から送風された空気は、送風機7と噴出口4を連接するチャンバー部8を経由して、噴出口4より高速噴流を除水室3の内部に噴射する構成となっているため、チャンバー部8の内部は、高圧空気の圧力により静圧が上昇した状態となる。したがって、チャンバー部8の内部から外に広がる力が加わり、チャンバー部8を変形させる場合がある。これを回避するため補強リブ13を設置して、チャンバー部8の強度を補強する。
【0052】
(実施の形態6)
本発明の実施の形態6は、実施の形態1から実施の形態5と同一部分については同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0053】
除水室3の円筒面の表面の一部をフッ素樹脂などの撥水加工処理をすることで、除水室3の円筒面に付着した水滴の接触角を大きくすることができ、水滴の除去が容易になる。
【産業上の利用可能性】
【0054】
濡れた傘を短時間で除去することが可能となり、傘からの水滴が垂れないことにより設置者の満足が得られ、また、濡れた傘により衣類や所持品が濡れることを防止することで利用者を満足させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の実施例1の構成を示す斜視図
【図2】同斜視断面図
【図3】同別の断面での斜視断面図
【図4】本発明の実施例2の構成を示す斜視断面図
【図5】本発明の実施例3の構成を示す斜視断面図
【図6】本発明の実施例4の構成を示す斜視断面図
【図7】本発明の実施例5の構成を示す斜視断面図
【図8】従来の傘乾燥機の形態を示す断面図
【符号の説明】
【0056】
1 傘乾燥機
2 挿入口
3 除水室
4 噴出口
5 底面
6 石突き入れ
7 送風機
8 チャンバー部
9 中心軸
10 軸受
11 赤外線センサ
12 モータ
13 補強リブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
傘を挿入する除水室を有し、前記除水室に開口した噴出口を持ち、前記噴出口に空気を供給する送風機を備え、前記噴出口を回転させる回転手段をもつことを特徴とする傘乾燥機。
【請求項2】
傘を挿入する円筒状の除水室を有し、前記除水室の一部に噴出口を持ち、送風機から送風された空気は、前記送風機と前記噴出口を連接するチャンバー部を経由して、前記噴出口より高速噴流を前記除水室の内部に噴射する傘乾燥装置において、前記除水室の周囲または全周に前記噴出口を設置し、前記除水室の中心軸を回転軸としてチャンバー部が回転し、前記チャンバー部とともに前記噴出口が回転することを特徴とする傘乾燥機。
【請求項3】
除水室の円筒面の全周に等間隔に複数個の噴出口を有し、各々の前記噴出口の間に噴流を発生しない箇所を設置したことを特徴とする請求項1または請求項2記載の傘乾燥機。
【請求項4】
噴出口から発生する高速噴流の速度ベクトル成分が除水室の円周面の接線成分をもち、かつ除水室の底面に向かって噴出されることを特徴とする請求項3記載の傘乾燥機。
【請求項5】
チャンバー部の回転する動作が、送風機の運転開始と運転停止と一致したことを特徴とする請求項4記載の傘乾燥機。
【請求項6】
除水室の底面に傘の石付きを収納する石付き入れを有し、前記石突き入れが中心軸と偏心していることを特徴とする請求項5記載の傘乾燥機。
【請求項7】
噴出口から噴出される高速噴流の推進方向が、除水室の底面に向かっていることを特徴とする請求項6記載の傘乾燥機。
【請求項8】
チャンバー部の下部側にて、チャンバー部を二個の軸受で支持することを特徴とする請求項7記載の傘乾燥機。
【請求項9】
チャンバー部の高圧空気と接する面に前記高圧空気の圧力による変形を防止するための補強リブを設置したことを特徴とする請求項8記載の傘乾燥機。
【請求項10】
除水室の円筒面の表面の一部を撥水加工したことを特徴とする請求項9記載の傘乾燥機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−248028(P2007−248028A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−76331(P2006−76331)
【出願日】平成18年3月20日(2006.3.20)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】