説明

傾き可能なユーザー・インターフェース

グラフィカル・ユーザー・インターフェースのプログラム可能なエフェクト・システムを開示する。一実施形態では、デバイスの傾きに応答して、グラフィカル・ユーザー・インターフェースを調節するステップを含む。このように、グラフィカル・ユーザー・インターフェースは、第1ビューでは示されないコンテンツを、見られるようにすることができる。この見ることができるコンテンツは、デバイスの傾きに応答して、傾きビューにおいて表示することができる。

【発明の詳細な説明】
【従来技術】
【0001】
[0001] 最近のハンドヘルド・デバイスは、横向きから縦向きへのデバイスの方位変化を検出するため、そしてディスプレイ内部でグラフィカル・ユーザー・インターフェース(GUI)を調節して方位間で切り替えるために、加速度計を用いている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
ハンドヘルド・デバイスの中には、ティルト・スクロール機構(tilt-scroll feature)を含むものもあり、ディスプレイの平面においてGUIが水平方向または垂直方向にスライドして、デバイスの傾きに応答して異なる直交ビュー(orthogonal view)を描く。
【課題を解決するための手段】
【0003】
[0002] したがって、詳細な説明において、傾き可能なユーザー・インターフェースの種々の実施形態について以下で記載する。例えば、一実施形態では、デバイスの傾きに応答してグラフィカル・ユーザー・インターフェースを調節することを含む。このように、グラフィカル・ユーザー・インターフェースは、第1のビューでは示されない目視可能なコンテンツ(viewable content)を有することができ、この目視可能なコンテンツは、デバイスの傾きに応答して、傾きビュー(tilted view)で表示することができる。
【0004】
[0003] この摘要は、詳細な説明において以下で更に説明する概念から選択したものを、簡略化した形態で紹介するために設けられている。この摘要は、特許請求する主題の主要な特徴や必須の特徴を特定することを意図するのではなく、特許請求する主題の範囲を限定するために用いられることを意図するのでもない。更に、特許請求する主題は、本開示の任意の部分に記される欠点のうち任意のものまたは全てを解決する実施態様に限定されるのではない。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】図1は、傾斜可能なグラフィカル・ユーザー・インターフェースを提供するシステムの一実施形態の一例である。
【図2】図2は、異なる深さにおけるエレメントを有するグラフィカル・ユーザー・インターフェースを含むディスプレイである。
【図3】図3は、傾きビューにおいて、異なる深さにあるエレメントを有するグラフィカル・ユーザー・インターフェースを含むディスプレイを示す。
【図4】図4は、デバイスのディスプレイにおいてグラフィカル・ユーザー・インターフェアースを傾斜させる方法の一実施形態を描いたプロセス・フローを示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
[0008] 図1は、計算デバイス110の回転または平行移動を検出し、それに応答してディスプレイ180内に傾き可能なグラフィカル・ユーザー・インターフェースを提供する計算デバイス110を備えているシステム100の一実施形態を示す。計算デバイス110は、コンピューター・プログラム130を格納するメモリー120、およびこのメモリー120と通信可能であり、プログラム130を実行するCPU115を含む。ディスプレイ180は、X軸およびY軸によって定められる平面構成を有し、ここでZ軸は、ディスプレイの面に対して直交するグラフィカル・ユーザー・インターフェースの深さを表す。
【0007】
[0009] 計算デバイス110は、ディスプレイ180の傾きを検出する加速度計150を含む。例えば、加速度計105は、計算デバイス110の回転106または平行移動107を検出し、コンピューター・プログラム130における方位モジュール140にディスプレイ180の傾きを示す入力108を与えることができる。他の入力には、シェーク(shake)入力、ロール(roll)入力、または他の入力の組み合わせを含むことができる。実施形態によっては、方位モジュール140が、回転106または平行移動107を示す入力を、ジャイロスコープ、位置感知システム、汎地球測位システム(GPS)受信機等のような、他の位置検出ハードウェアから受信することができる場合もある。また、計算デバイス110は、ユーザー・インターフェース・モジュール160も含む。ユーザー・インターフェース・モジュール160は、ディスプレイ180および方位モジュール140と通信可能であり、検出された傾きに応答して、傾きビュー162を設けるように構成されている。
【0008】
[0010] 計算デバイス110は、X軸またはY軸のうち少なくとも1つを中心とした回転成分を有する傾きを検出することができる。このように、ユーザーがディスプレイのX軸またはY軸を中心としてデバイスを回転させようとするが、X軸、Y軸、またはZ軸のいずれでもない軸を中心としてデバイスを回転させると、方位モジュール140は、検出された回転成分にしたがって、ユーザーがグラフィカル・ユーザー・インターフェース185を傾けようとしたと判断することができる。次いで、方位モジュールは、回転106を処理し、ユーザーがグラフィカル・ユーザー・インターフェース185を傾けようとしたのか否か判断することができる。
【0009】
[0011] 一例では、ディスプレイ180は、グラフィカル・ユーザー・インターフェース185において第1ビューを示すことができ、方位モジュール140は、計算デバイス110に対する傾きを示す入力108を、加速度計から受けることができる。次いで、方位モジュール140は、グラフィカル・ユーザー・インターフェースに加える傾き142の量を計算することができる。次に、ユーザー・インターフェース・モジュール160は、第1ビューにおいて表示されなかった少なくとも1つのグラフィカル・エレメントの一部を含む傾斜ビュー162を発生することができる。ここで、ディスプレイ180は、傾きビューをグラフィカル・ユーザー・インターフェース185において表示するように構成されている。
【0010】
[0012] 実施形態によっては、傾きビューが、第1ビューでは表示されないアイコン350を含むこともある。例えば、バッテリー・アイコン、ワイヤレス接続アイコン等のようなステータス・アイコンは、デバイスを傾けることによって見ることができるようになるが、第1ビューでは見ることができない。これによって、頻繁には利用されないが変化するステータスを有するアイコンを、第1ビューにおいてアクセス可能にしつつも隠すことができる。
【0011】
[0013] 実施形態によっては、1つ以上のアイコンが、他のアイコンまたはディスプレイ・エレメントとは異なる様式で移動すること、または表示されることがある。一実施形態では、ステータス・アイコンは、傾きまたは他の入力に応答して、他のディスプレイ・エレメントとは異なる速度で、ビューの中に移動することができる。一例として、ステータス・アイコンは、他のエレメントよびも素早くビューの中に滑り込むことができる。別の例では、ユーザーがデバイスを中立状態に戻すときであっても、アイコンが長く表示画面上に表示されたまま残ることができ、次いで画面から消え去ることができる。更に別の例では、アイコンに任意に視差/遠近ずれが生じず、x軸が移動し、Z‐深さに変化なく、異なる1組の物理規則等にしたがって、表示されてもよい。
【0012】
[0014] 実施形態によっては、アイコンまたはディスプレイ・エレメントを1つの動きによってビューの中に入れ、次いでその動きを調節するために異なる1組の物理規則を採用することができる。一例として、シェーク入力に応答して、ディスプレイ・エレメントが他のディスプレイ・エレメントと同様に傾きに応答するのであってもよく、あるいは表示画面から除去されるまで、異なる入力まで等、設定された時間期間傾きまたは他の入力にもはや応答しないのであってもよい。
【0013】
[0015] 実施形態の中には、異なるレイヤまたはディスプレイ・エレメントの部分を、異なる形式で扱うことができる場合もある。例えば、一実施形態では、デバイスが傾けられたときに、遠近ずれから除外されるように指定された1つまたは複数のレイヤを含む、平坦な前景レイヤを含むことができる。この例では、前景レイヤはずれないが、その下にある他のレイヤが傾きまたは他の入力に応答してずれる。このように、ユーザー・インターフェースは、自然な感覚を有するように、特定してある種のアイコンを強調するように、異なるアイコンまたは設計エレメント毎にプログラム可能な異なるエフェクトが得られる等というように、個別に作成することができる。
【0014】
[0016] 実施形態によっては、グラフィカル・ユーザー・インターフェース185が、ディスプレイ180に対して直交するZ軸を含む三次元環境を描画することもある。この場合、ユーザー・インターフェース・モジュールは、第1Z成分を有する第1エレメントと第2Z成分を有する第2エレメントとの間で、グラフィカル・ユーザー・インターフェース185が第1ビューと傾きビューとの間で変化するとき、視差エフェクトを描画するように構成される。また、これはグラフィカル・ユーザー・インターフェース185における深さの知覚を強調する。三次元環境は、X軸144を中心とする回転、Y軸を中心とする回転、またはZ軸146を中心とする回転、あるいは3つの次元のうち任意のものを通過する平行移動147を含むことができる。
【0015】
[0017] 三次元環境を含む一例において、図2は、ディスプレイ180におけるグラフィカル・ユーザー・インターフェースの第1ビューを描画し、背景に第1エレメント220を含み、前景に第2エレメント230を含み、更に第1エレメントとは異なるZ成分を有する。図3では、グラフィカル・ユーザー・インターフェースが、計算デバイス110の傾き検出に応答して、傾けられ、その結果、第1エレメントが第2エレメントに対して位置が変化し、ユーザーがグラフィカル・ユーザー・インターフェース185のそのビューを回転させたかのように、視差エフェクトを与える。加えて、図3はエレメント340を含む。エレメント340は、図2では見えないが、第2エレメント330と同じ平面内にあり、第1エレメント320の前にある。また、図3はアイコン350を含む。アイコン350は、第1ビューでは視野から隠されているが、傾きビューでは見ることができる。
【0016】
[0018] 図3は、Y軸を中心とする回転を描画するが、他の実施形態がそれに限定されるのではない。例えば、傾きが、X軸を中心として、表示面内における他の軸を中心として検出することができ、あるいはX軸、Y軸、およびZ軸に成分を有する回転を検出することができる。実施形態によっては、傾きを平行移動と組み合わせることができる場合もあり、グラフィカル・ユーザー・インターフェースは、当該インターフェースにおいて、この傾きおよび他のXまたはY位置へのスクローリングを描画することができる。
【0017】
[0019] 図2および図3に示した傾き可能なグラフィカル・ユーザー・インターフェースによって、デバイスは、その上に表示されている実際のディスプレイ180よりも大きなグラフィカル・ユーザー・インターフェース185を有することが可能になる。更に、この手法によって、計算デバイス110の通常の使用というような、第1ビューでは視野から隠れるが、計算デバイス110を傾けることによって見ることができるアイコンを、インターフェースが与えることが可能になる。
【0018】
[0020] 実施形態によっては、傾きビューが、調節可能なZ成分を含む回転ポイントを有することができる場合もある。例えば、グラフィカル・ユーザー・インターフェース185の傾きは、転心を中心とすることができ、この転心は、ビューアー、グラフィカル・ユーザー・インターフェースにおける1つのエレメント、ディスプレイ等のZ成分にあってもよい。調節可能な回転ポイントによって、グラフィカル・ユーザー・インターフェースの外観および感覚を調節することが可能になる。例えば、ディスプレイ180と同じZ成分を有する回転ポイントで傾きを与えることによって、ユーザーの視点(perspective)はその回転ポイントを中心とする軌道を描いて回ることができる。ユーザーの視点と同様のZ成分を有するように回転ポイントを調節することによって、グラフィカル・ユーザー・インターフェース185は、ユーザーを支点にして回転する。
【0019】
[0021] また、ユーザー・インターフェース・モジュール160は、エフェクト150を用いて、焦点深度(focus depth)のような、視野の深度(depth of field)154を与えることができ、ユーザー・インターフェース・モジュールは、傾きに応答して、グラフィカル・ユーザー・インターフェース185における焦点深度を調節することができる。例えば、第1エレメント220が図2では焦点外れである場合もあるが、図3において、計算デバイス110の傾きに応答して、対応する第1エレメント320を合焦させることができ、一方第2エレメント330は焦点外れとなる。別の例では、以前には表示されていなかったエレメントまたはアイコンを傾けて表示の中に入れると、焦点をこのエレメント/アイコンに合わせることができる。
【0020】
[0022] 実施形態によっては、ユーザー・インターフェース・モジュール160が、更に、グラフィカル・ユーザー・インターフェース185の中にあるエレメントの選択に応答して、グラフィカル・ユーザー・インターフェース185における焦点深度を調節するように構成することもできる。例えば、図2において、第1エレメント220が初期状態で焦点外れである場合、ユーザー・インターフェース・モジュールは、このエレメントの選択時に、第1エレメントのZ成分深度に焦点を合わせることができ、次いで最初の焦点深度のときの第1エレメント220に基づいて、回転によって焦点深度を調節する。
【0021】
[0023] 実施形態によっては、ユーザー・インターフェース・モジュールが、他のエフェクト156、オフ・スクリーン・エフェクト152等を与えることもできる。一例では、傾きがしきい値の回転よりも少ない場合、第1ビューを表示することができる。これによって、僅かな回転が入力として解釈されなくすることができ、デバイスは、しきい値の回転未満では、第1ビューを表示することができる。他の例では、グラフィカル・ユーザー・インターフェースは、デバイスに傾きが加えられない場合、ある期間の後、第1ビューに戻ることができる。
【0022】
[0024] 図面を進めると、図4は、ディスプレイ内においてグラフィカル・ユーザー・インターフェースを傾ける方法400の一実施形態を示す流れ図を示す。一例では、ディスプレイは、X軸およびY軸によって定められる平面構成を有することができる。最初に、ブロック410に示すように、方法400は、グラフィカル・ユーザー・インターフェースに第1ビューを表示するステップを含む。第1ビューは、グラフィカル・ユーザー・インターフェース内に1つ以上のエレメントを含むことができ、これら1つ以上のエレメントは、ディスプレイのZ軸に対して異なる深度を有することができる。この例では、第1ビューはディスプレイの表面に対して直交となっている。
【0023】
[0025] 次いで、方法400は、ブロック420に示すように、デバイスの傾きを示す入力を受けるステップを含む。この傾斜は、ディスプレイのX軸またはY軸のうち少なくとも1つを中心とする回転の成分を含む。このような入力は、限定ではないが、加速度計によって検出された回転または平行移動入力、あるいはジャイロスコープ、位置感知システム、汎地球測位システム(GPS)受信機等のような、他の位置検出ハードウェアからの回転または平行移動入力とすることができる。実施形態によっては、X軸またはY軸のうち少なくとも1つを中心とする回転の成分を有する傾きが検出される場合もある。このように、ユーザーがディスプレイのX軸またはY軸を中心としてデバイスを回転させようとするが、X軸、Y軸、またはZ軸のいずれでもない軸を中心としてデバイスを回転させる場合。
【0024】
[0026] 次に、方法400は、430に示すように、入力に応答して、傾きを第1ビューに加えて、傾きビューを発生するステップを含む。
[0027] 次に、方法400は、ブロック440に示すように、グラフィカル・ユーザー・インターフェースにこの傾きビューを表示するステップを含む。この傾きビューは、第1ビューには表示されなかった少なくとも1つのグラフィカル・エレメントの一部を含む。
【0025】
[0028] 実施形態によっては、傾きビューが、更に、第1ビューでは表示されないアイコンを、傾きビューにおいて含むこともある。例えば、バッテリー・アイコン、ワイヤレス接続アイコンのようなステータス・アイコンは、デバイスを傾けることによって見ることができるが、第1ビューでは見ることができないのであってもよい。これによって、頻繁には利用されないが変化するステータスを有するアイコンを、第1ビューにおいてアクセス可能にしつつも隠すことができる。
【0026】
[0029] 実施形態によっては、グラフィカル・ユーザー・インターフェースが、ディスプレイに対して直交するZ軸を含む三次元環境を描画することができ、この場合、方法400は、更に、グラフィカル・ユーザー・インターフェースが第1ビューと傾きビューとの間で変化するとき、第1Z成分を有する第1エレメントと第2Z成分を有する第2エレメントとの間に視差を描画するステップも含む。
【0027】
[0030] 加えて、傾きビューは、Z成分を調節可能な回転ポイントを有することができる。例えば、グラフィカル・ユーザー・インターフェースの回転は、転心を中心とすることができ、この転心は、ビューアー、グラフィカル・ユーザー・インターフェースにおける1つのエレメント、ディスプレイ等のZ成分にあってもよい。調節可能な回転ポイントによって、グラフィカル・ユーザー・インターフェースの外観および感覚を調節することが可能になる。例えば、ディスプレイと同じZ成分を有する回転ポイントで傾きを与えることによって、ユーザーの視点はその回転ポイントを中心とする軌道を描いて回ることができる。ユーザーの視点と同様のZ成分を有するように回転ポイントを調節することによって、グラフィカル・ユーザー・インターフェースは、ユーザーを支点にして回転する。
【0028】
[0031] 実施形態によっては、三次元環境が焦点深度を含むこともでき、この場合、方法400は、更に、傾きに応答して、グラフィカル・ユーザー・インターフェースにおける焦点深度を調節するステップを含む。例えば、方法400は、グラフィカル・ユーザー・インターフェースの中にあるエレメントの選択に応答して、デバイスの傾きに応答して等で、グラフィカル・ユーザー・インターフェースにおける焦点深度を調節することができる。
【0029】
[0032] 実施形態の中には、他のエフェクトを与えることができるものもある。例えば、方法400は、傾きがしきい値回転よりも小さい場合、第1ディスプレイを表示することができる。これによって、僅かな回転が入力として解釈されなくすることができ、デバイスは、しきい値の回転未満では、第1ビューを表示することができる。他の例では、方法400は、更に、デバイスに傾きが加えられない場合、ある期間の後、第1ビューに戻ることができる。他の例では、ディスプレイが縦向きになっている場合には第1の傾きを第1ビューに加えることができ、ディスプレイが横向きになっている場合には第2の傾きを第1ビューに加えることができる。
【0030】
[0033] 本明細書において説明した実施形態は、例えば、コンピューター読み取り可能媒体に格納され計算デバイスによって実行するプログラムのような、コンピューター実行可能命令またはコードによって実現できることは認められよう。一般に、プログラムは、 ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データー構造などを含み、特定のタスクを実行するか、または特定の抽象データー・タイプを実装する。本明細書において用いる場合、「プログラム」という用語は、1つのプログラムまたは調和して動作する複数のプログラムを意味し、アプリケーション、サービス、あるいは任意の他のタイプまたはクラスのプログラムを示すために用いることができる。同様に、「コンピューター」および「計算デバイス」という用語は、本明細書において用いる場合、限定ではなく、メディア・プレーヤ、ならびにパーソナル・コンピューター、ラップトップ・コンピューター、ハンドヘルド・デバイス、セルラ・フォン、マイクロプロセッサー・ベース・プラグラマブル消費者用電子機器、および/または傾き可能なグラフィカル・ユーザー・インターフェースを利用することができる他の適した計算デバイスというような、任意の他の適したデバイスを含み、これらに限定されない、1つ以上のプログラムを電子的に実行する任意のデバイスを含む。
【0031】
[0034] 更に、本明細書において説明した構成および/または手法は、性質上例示であり、数多くの変形が可能であることから、これら特定の実施形態または例を限定的な意味で解釈してはならないことは言うまでもない。したがって、例示した種々の動作は、例示したシーケンスで、他のシーケンスで、並列に実行することができ、場合によっては省略してもよい。同様に、前述のプロセスのうち任意のものの順序は、本明細書において説明した実施形態の特徴および/または結果を得るために必然的に求められるのではなく、図示および説明を容易にするために提示したに過ぎない。
【0032】
[0035] 本開示の主題は、種々のプロセス、システムおよび構成、ならびに他の特徴、機能、動作、および/または本明細書において開示した特性、更にはその均等物のうち任意のものおよび全ての全ての新規および非自明なコンビネーションおよびサブコンビネーションを含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイス(110)のディスプレイ(180)内においてグラフィカル・ユーザー・インターフェース(185)を傾かせる方法であって、前記ディスプレイが、X軸およびY軸によって定められる平面構成となっており、
グラフィカル・ユーザー・インターフェース(185)において第1ビューを表示するステップと、
前記デバイス(110)の傾きを示す入力(108)を受け取るステップであって、前記傾きが、前記ディスプレイのX軸またはY軸のうち少なくとも1つを中心とする回転の成分を含む、ステップと、
前記入力に応答して傾きビューを発生するために、前記傾きを前記第1ビューに加えるステップと、
前記傾きビューを前記グラフィカル・ユーザー・インターフェース(185)に表示するステップであって、前記傾きビューが、前記第1ビューでは表示されなかった少なくとも1つのグラフィカル・エレメント(350)の一部を含む、ステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法であって、更に、前記第1ビューでは表示されないアイコンを、前記傾きビューにおいて表示するステップを含む、方法。
【請求項3】
請求項1記載の方法において、前記グラフィカル・ユーザー・インターフェースが、前記ディスプレイに対して直交するZ軸を含む三次元環境を描画し、前記方法が、更に、前記グラフィカル・ユーザー・インターフェースが前記第1ビューと前記傾きビューとの間で変化するとき、第1Z成分を有する第1エレメントと第2Z成分を有する第2エレメントとの間に視差を描画するステップを含む、方法。
【請求項4】
請求項3記載の方法において、前記傾きビューが、調節可能なZ成分を含む回転ポイントを有する、方法。
【請求項5】
請求項3記載の方法において、前記三次元環境が焦点深度を含み、前記方法が、更に、前記傾きに応答して、前記グラフィカル・ユーザー・インターフェースにおいて前記焦点深度を調節するステップを含む、方法。
【請求項6】
請求項5記載の方法であって、更に、前記グラフィカル・ユーザー・インターフェースにおけるエレメントの選択に応答して、前記グラフィカル・ユーザー・インターフェースにおける焦点深度を調節するステップを含む、方法。
【請求項7】
請求項1記載の方法において、前記傾きがしきい値回転よりも小さい場合に、前記第1ビューが表示される、方法。
【請求項8】
請求項1記載の方法であって、更に、前記デバイスに更に傾きが加えられない場合、ある期間の後前記第1ビューを表示するステップを含む、方法。
【請求項9】
請求項1記載の方法において、前記ディスプレイが縦向きになっている場合、第1の傾きを前記第1ビューに加え、前記ディスプレイが横向きになっている場合、第2の傾きを前記第1ビューに加える、方法。
【請求項10】
傾き可能なグラフィカル・ユーザー・インターフェース(185)を提供するシステム(100)であって、
グラフィカル・ユーザー・インターフェースを含むディスプレイ(180)であって、X軸およびY軸によって定められる平面構成を有する、ディスプレイ(180)と、
前記ディスプレイ(180)の傾きを検出する加速度計(105)であって、前記傾きが前記X軸またはY軸のうち少なくとも1つを中心とする回転の成分を含む、加速度計(105)と、
前記加速度計(105)と通信可能な方位モジュール(140)であって、前記傾きを示す入力(108)を前記加速度計(105)から受け取り、前記グラフィカル・ユーザー・インターフェース(185)に示された第1ビューに加える傾きの量を計算する、方位モジュール(140)と、
前記ディスプレイ(180)および前記方位モジュール(140)と通信可能なユーザー・インターフェース・モジュール(160)であって、前記第1ビューでは表示されなかった少なくとも1つのグラフィカル・エレメントの一部を含む傾きビューを発生し、前記ディスプレイ(180)が、前記傾きビューを前記グラフィカル・ユーザー・インターフェース(185)において表示するように構成された、ユーザー・インターフェース・モジュール(160)と、
を含む、システム。
【請求項11】
請求項10記載のシステムにおいて、前記傾きビューが、前記第1ビューでは表示されないアイコンを含む、システム。
【請求項12】
請求項10記載のシステムにおいて、前記グラフィカル・ユーザー・インターフェースが、前記ディスプレイに対して直交するZ軸を含む三次元環境を描画し、前記ユーザー・インターフェース・モジュールが、前記グラフィカル・ユーザー・インターフェースが前記第1ビューと前記傾きビューとの間で変化するとき、第1Z成分を有する第1エレメントと第2Z成分を有する第2エレメントとの間に視差を描画するように構成された、システム。
【請求項13】
請求項12記載のシステムにおいて、前記傾きビューが、調節可能なZ成分を含む回転ポイントを有する、システム。
【請求項14】
請求項12記載のシステムにおいて、前記三次元環境が焦点深度を含み、前記ユーザー・インターフェース・モジュールが、更に、前記傾きに応答して、前記グラフィカル・ユーザー・インターフェースにおいて前記焦点深度を調節するように構成された、システム。
【請求項15】
請求項14記載のシステムにおいて、前記ユーザー・インターフェース・モジュールが、更に、前記グラフィカル・ユーザー・インターフェースにおけるエレメントの選択に応答して、前記グラフィカル・ユーザー・インターフェースにおける焦点深度を調節するように構成された、システム。
【請求項16】
請求項10記載のシステムにおいて、前記傾きがしきい値回転よりも小さい場合に、前記第1ビューが表示される、システム。
【請求項17】
請求項10記載のシステムにおいて、前記ディスプレイの傾きに応答して、前記グラフィカル・ユーザー・インターフェースにおけるレイヤが、静止表示されたままとなる、システム。
【請求項18】
デバイスのディスプレイ(180)内においてグラフィカル・ユーザー・インターフェース(185)を傾かせるために、計算デバイス(110)によって実行可能な命令を含むコンピューター読み取り可能媒体であって、前記ディスプレイ(180)が、X軸およびY軸によって定められる平面構成となっており、前記命令が、
グラフィカル・ユーザー・インターフェース(185)において第1ビューを表示するステップと、
前記デバイス(110)の傾きを示す入力(108)を受け取るステップであって、前記傾きが、前記ディスプレイ(180)のX軸またはY軸のうち少なくとも1つを中心とする回転の成分を含む、ステップと、
前記入力に応答して傾きビューを発生するために、前記傾きを前記第1ビューに加えるステップと、
前記傾きビューを前記グラフィカル・ユーザー・インターフェース(185)に表示するステップであって、前記傾きビューが、前記第1ビューでは表示されなかった少なくとも1つのグラフィカル・エレメント(340)の一部を含む、ステップと、
を含む方法を実行可能である、コンピューター読み取り可能媒体。
【請求項19】
請求項18記載のコンピューター読み取り可能媒体であって、更に、前記第1ビューでは表示されないアイコンを、前記傾きビューにおいて表示する命令を含む、 コンピューター読み取り可能媒体。
【請求項20】
請求項18記載のコンピューター読み取り可能媒体において、前記グラフィカル・ユーザー・インターフェースが、前記ディスプレイに対して直交するZ軸を含む三次元環境を描画し、前記コンピューター読み取り可能媒体が、更に、前記グラフィカル・ユーザー・インターフェースが前記第1ビューと前記傾きビューとの間で変化するとき、第1Z成分を有する第1エレメントと第2Z成分を有する第2エレメントとの間に視差を描画する命令を含む、 コンピューター読み取り可能媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−509540(P2012−509540A)
【公表日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−537477(P2011−537477)
【出願日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際出願番号】PCT/US2009/061745
【国際公開番号】WO2010/059328
【国際公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【出願人】(500046438)マイクロソフト コーポレーション (3,165)
【Fターム(参考)】