説明

傾き補償を用いる電流モード・ブーストコンバータ

【課題】ブーストコンバータ回路のコスト効率と能力効率とに重点を置く。
【解決手段】電源110と、電源110に結合されて電源110から電流を受けるインダクタ120と、結合されてインダクタ120から電流を受け、且つ、結合されて負荷160に出力として電流を供給する、ダイオード130と、インダクタ120とダイオード130との間のノードに結合されている、インダクタ120からの電流をダイオード130から選択的に切り替えるための、インダクタスイッチ140と、ランプ回路105と、を含むブーストコンバータ回路100。ランプ回路105は、インダクタ120とダイオード130との間のノードに結合され、且つ、インダクタ120とダイオード130との間のノードの電圧をサンプリングスイッチにより選択的にサンプルし、サンプルされた信号を用いて安定化ランプを生成して出力を安定化する、ものとして構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、デジタル集積回路装置用の信号タイミングに関する。
【背景技術】
【0002】
多くの電子装置が、それらの特定のニーズに適した特定の電圧で、電力を必要とする。例えば、電源コンセントの電圧は、コンピュータ、デジタル時計および電話機のような装置に直接供給できない。コンセントはAC(交流)を供給し、装置と負荷はDC(直流)を必要とする。一つの選択肢は、AC電圧を変換してDC負荷に供給する、交流から直流への変換回路の使用であろう。あるいは、一つ又はそれ以上の電池のようなDC源からの電力が用いられ得る。
【0003】
あるDC電圧を異なるDC電圧に変更する必要が度々ある(例えば、直流から直流への変換)。ブーストコンバータは、電源電圧より高い出力電圧を生成することで機能するDC−DCコンバータ回路である。ブーストコンバータは、一つ又はそれ以上の電池からの電圧を、結合される電子装置に供給するのに十分な、必要とされる電圧レベルに増加するために度々用いられる。
【0004】
電子装置市場の競争条件は、ブーストコンバータ回路のコスト効率と能力効率とに重点を置く。例えば、ブーストコンバータ回路が高い効率を持つことは望ましい。それは、回路が低い損失を持つことを必要とする。回路が有利な動作特性(例えば、安定性および低寄生損失等)を持つことも望ましい。さらに、ブーストコンバータ回路素子が少ないピン数を持つことが望ましい。少ないピン数は、ブーストコンバータ回路のパッケージングを容易にし、他の様々な電子装置へのそれらの組み込みを容易にする(例えば、コストを削減し、素子サイズを削減する等)。本発明の実施形態は、上述の要求への新規の解決策を提供する。
【発明の概要】
【0005】
本技術の実施形態は少ないピン数の装置によるブーストコンバータ回路機能性を提供する。本発明の実施形態は高い動作効率と好ましい動作特性を有する。
【0006】
一実施形態は、電源と、前記電源に結合されて前記電源から電流を受けるインダクタと、結合されて前記インダクタから電流を受け、且つ、結合されて負荷に出力として電流を供給する、ダイオードと、前記インダクタと前記ダイオードとの間のノードに結合されている、選択的にインダクタ電流を切り替えて、前記電源から前記インダクタへの電流を受け、又は、前記インダクタ電流を負荷に出力するための、インダクタスイッチと、ランプ回路と、を含むブーストコンバータ回路として実施される。前記ランプ回路は、前記インダクタと前記ダイオードとの間の前記ノードに結合され、前記インダクタと前記ダイオードとの間の前記ノードの電圧をサンプリングスイッチにより選択的にサンプルし、前記サンプルされた信号を用いて安定化ランプを生成して前記出力を安定化するものとして構成されている。
【0007】
一実施形態で、前記ブーストコンバータ回路は集積回路装置(例えば、5つ以下のピンを有するチップ)としてパッケージされている。一実施形態で、前記集積回路装置は前記出力電圧用のピンを有していない。一実施形態で、前記安定化ランプは、0.5より高いデューティーサイクル比に対して安定性を確保するものとして構成されている。一実施形態で、前記安定化ランプは、付加ランプにより、前記インダクタの前記受ける電流ランプを増加することに基づいていて、前記安定化ランプは前記出力電圧レベルに依存する。
【0008】
一実施形態で、前記ランプ回路は、前記インダクタと前記ダイオードとの間の前記ノードの前記電圧を、前記インダクタスイッチがオフであり且つ前記電圧が安定化されている時に、選択的にサンプルするものとして構成されている。前記安定化ランプは、前記出力電圧レベルのような、前記サンプルされた信号に依存する。一実施形態で、前記ランプ回路は、第1の遅延素子と、第2の遅延素子と、論理ゲート(例えば、3入力ANDゲート)と、を更に備える。前記第1の遅延素子は、結合されて駆動入力を受け、それは同様に結合されて前記インダクタスイッチを制御する。前記第1遅延素子は第1遅延信号を生成し、それは前記第2遅延素子により用いられて第2遅延信号を生成する。前記論理ゲートは前記駆動信号と、前記第1遅延信号と、前記第2遅延信号とを受けてサンプリングスイッチ制御信号を生成して前記サンプリングスイッチを制御する。
【0009】
この様に、本発明の実施形態は、高い効率と好ましい動作特性(例えば、安定性および低寄生損失等)とを有し、少ないピン数(例えば、出力電圧用のピンがない)を有する、ブーストコンバータ回路を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
組み込まれてこの明細書の一部を形成する添付の図面は、本発明の実施形態を図解し、説明と共に本発明の原理を説明する役目をする。
【図1】図1は、本発明の一実施形態による新規のブーストコンバータ回路の回路図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態による安定化ランプなしの電流ランプの図である。
【図3】図3は、本発明の一実施形態による付加された安定化ランプを有する電流ランプの図である。
【図4】図4は、本発明の一実施形態によるランプ回路の内部素子を表す図である。
【図5】図5は、本発明の一実施形態によるランプ回路の動作を説明するタイミング図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の好ましい実施形態について詳細に説明し、それらの例は添付図面において説明される。本発明は好ましい実施形態と共に説明されるが、それらは、本発明をこれらの実施形態に限定することを意図しないことが理解される。一方、本発明は、代替、変更および均等物を包含するように意図され、これらは、添付の請求項によって定義される本発明の趣旨および範囲内に包含されるであろう。さらに、以下の本発明の実施形態の詳細な説明では、多くの具体的な詳細が本発明について完全な理解をもたらすために説明される。しかし、本発明は、これらの具体的な詳細事項なしで実施されてもよいことは当業者により理解される。他の例では、周知の方法、手順、構成要素および回路は、本発明の実施形態の態様を不必要に不明瞭にすることを避けるため、詳細に示されない。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態による新規のブーストコンバータ回路100の回路図を示す。図1に示される様に、ブーストコンバータ回路100は、ランプ回路105と、電源110と、インダクタ120と、ダイオード130と、インダクタスイッチ140と、負荷150と、制御回路160と、分圧器(Voltage Divider)170とを含む。
【0013】
図1の実施形態は、本発明の機能性を提供するブーストコンバータ回路の素子を示す。図1に示される様に、ブーストコンバータ回路100は、インダクタ120に結合されている電源110(例えば、Vin)を含み、電流を電源110からインダクタ120に伝達する。ダイオード130はインダクタ120に結合され、インダクタ120から電流を受け、且つ、結合されている負荷150に出力(例えば、Vout)として電流を供給する。インダクタスイッチ140は、インダクタ電流を選択的に切り替えるために、インダクタ120とダイオード130との間のノードに結合されていて、電源110からインダクタ120への電流を受け、又は、インダクタ120電流を負荷150へ出力する。ランプ回路105も、インダクタ120とダイオード130との間のノードに結合されていて、インダクタ120とダイオード130との間のノードの電圧を選択的にサンプルし、且つ、サンプルされた電圧を用いて安定化ランプを生成するように構成されている。この安定化ランプは、ダイオード130により負荷150に供給される、出力電圧Voutを安定させるのに用いられる。
【0014】
ブーストコンバータ回路100は、電源110からの直流電圧を、負荷150に供給される、より高い直流電圧Voutに変えることで機能する(例えば、DC−DC変換)。ブーストコンバータ回路100は、インダクタスイッチ140で決定されるように、2つの異なる状態で機能する。“オン”状態では、インダクタスイッチ140は閉じられていて、インダクタ電流(例えば、電源110からインダクタ120を通って流れる電流)の増加をもたらす。“オフ”状態では、インダクタスイッチ140は開かれていて、インダクタ電流に提供される唯一の経路は、ダイオード130を通って、負荷150へのものである。このことは、オン状態の間に蓄積されたエネルギーを負荷150に伝達する結果になる。インダクタスイッチ140(例えば、MOSFETトランジスタ)のオン/オフ状態は、制御回路160により制御される。
【0015】
従って、回路100により提供される昇圧(boost)の量(例えば、電源110により提供される入力電圧と、ダイオード130からの出力電圧との比)は、インダクタスイッチ140のデューティーサイクルにより制御される。一般に、デューティーサイクルが高いほど、入力電圧と比べて出力電圧は高い。
【0016】
ランプ回路105は、回路100の動作を安定させる安定化ランプを提供する。一般に、高いデューティーサイクルは、それらが、インダクタスイッチ140のデューティーサイクルを制御する制御回路160のフィードバックメカニズムの不安定につながり得るという点で、問題があり得る。制御回路160はインダクタスイッチ140に流れる電流を監視する(例えば、インダクタスイッチ140が閉じられている時)。制御回路は、フィードバック信号と、Vinと、インダクタ電流とを入力として受ける。制御回路は、インダクタスイッチ140を制御する駆動信号“DRV”を生成する。制御回路160は、インダクタ電流ランプと、Vout電圧レベルに依存する安定化ランプとを合計し、それをフィードバックメカニズム170(例えば、フィードバック電圧レベル)と比較する。この比較は、DRV信号によって、いつインダクタスイッチが閉じられるべきかと、デューティーサイクルがいくつなのかとを決定する。例えば、ほとんどの実施で、安定化なしで、フィードバックメカニズムは0.5より高いデューティーサイクル比に対して本質的に不安定である。
【0017】
一実施形態で、ブーストコンバータ回路100は集積回路装置(例えば、5つ以下のピンを有するチップ)としてパッケージされる。一実施形態で、集積回路装置は出力電圧用のピンを有していない。
【0018】
図2は、本発明の一実施形態による安定化ランプなしの電流ランプの図200を示す。制御信号201は、制御回路160によって内部で生成され、出力電圧レベル(例えば、Vout)を設定するのに用いられる。電流ランプ202が上昇する時、インダクタスイッチ・デューティーサイクル比は、インダクタスイッチ電流に比例するレベルを有する電流センス回路からのランプが制御信号201で決定されるしきい値に届く時によって、決定される。不安定は、|dI|>|dI|の場合に起こる。というのも、それはサイクル毎に増大するずれだからである。このことは、制御回路160で実現されたフィードバックループを、0.5より高いデューティーサイクル比に対して本質的に不安定にする。
【0019】
図3は、本発明の一実施形態による付加された安定化ランプを有する電流ランプの図300である。ランプ回路105により生成された安定化ランプは、何れのD(例えば、インダクタスイッチ・デューティーサイクル)に対しても安定性の範囲を広げる。安定化ランプは、電流ランプ202に付加され、且つ、付加ランプにより、インダクタの受ける電流ランプを増加することに基づいていて、安定化ランプは出力電圧レベルに依存する。本実施形態で、安定化ランプ301は電流ランプ202に付加され得、ランプの総和は新しいポイントをもたらす。最適な安定化ランプ301で、回路100は何れのD(例えば、インダクタスイッチ・デューティーサイクル)でも安定である。
【0020】
図4は、本発明の一実施形態によるランプ回路105の内部素子を表す図である。図4に表されている様に、ランプ回路105は、第1及び第2の遅延素子401−402と、第1及び第2のインバータ403−404と、3入力論理ゲート405(例えば、ANDゲート)と、サンプルスイッチ406と、サンプリングキャパシタ407とを含む。
【0021】
一実施形態で、ランプ回路100は、インダクタ120とダイオード130との間のノードの電圧を、インダクタスイッチ140がオフであり且つそのノードの電圧が安定化されている時に、選択的にサンプルするものとして構成されている。このノードは、“LX”と称され、Vout電圧レベルを用いるのとは対称的に(例えば、それは専用のVoutピンを必要とする)、サンプルされて且つ用いられて安定化ランプを生成し得る。一実施形態で、この特性は半導体装置のパッケージから何れの専用のVoutピンの除去をも可能にする。LXはダイオード順方向電圧(例えば、0.3V等)からVout以内であり、この特性はVoutの代わりのその利用を容易にすることに留意すべきである。
【0022】
図4の実施形態は、インダクタスイッチ140のオン/オフ状態を制御するDRV信号を用いる。インバータ403−404と遅延素子401−402は、図示される様に、ANDゲート405への入力を作成する。ANDゲート405の出力は、サンプリングスイッチ406(例えば、MOSFETトランジスタ等)を制御し、従ってサンプリングキャパシタ407へのLX電圧のサンプリングと蓄積とを制御する。
【0023】
図5は、本発明の一実施形態によるランプ回路110の動作を説明するタイミング図である。図5に表される様に、そして上述された様に、DRV信号はランプ回路110用の基本的なタイミングを提供する。
【0024】
図5は、本発明の一実施形態による動作501と502の2つのモードを示す。モード501で、LXピンはインダクタスイッチ制御(例えば、DRV)のタイミングに基づいてサンプルされる。ラッチ信号は“LAT”と称される。一実施形態で、それは約10分の1ナノ秒の幅を有するパルスを備える。“LAT”信号のアサーション(assertion)は、DRVネゲーション(negation)から遅延1の後で発生する。“LAT”信号のネゲーションは、“LAT”アサーションから遅延2の後、又は、新しいサイクルが始まる時(例えば、DRVがアサートされた時)に、発生する。サンプルされたデータはサンプリングキャパシタ407に蓄積される。
【0025】
モード502で、LXピンは外部から供給されたクロック信号“OSC”のタイミングに基づいてサンプルされる。ラッチ信号“LAT”は、OSC信号がローになり且つDRV信号が無い時、各サイクルの最後の5−10%の期間の間に生成される。“LAT”のアサーションは、“OSC”ネゲーションから遅延1の後で発生する。“LAT”のネゲーションは、“LAT”アサーションから遅延2の後で発生する。サンプルされたデータはサンプリングキャパシタ407に蓄積される。
【0026】
一実施形態で、ランプ回路は、第1遅延素子と、第2遅延素子と、論理ゲート(例えば、3入力ANDゲート)とを更に備える。第1遅延素子は結合されて、同様に結合されてインダクタスイッチを制御する、駆動入力を受ける。第1遅延素子は、第2遅延素子により用いられて第2遅延信号を生成する、第1遅延信号を生成する。論理ゲートは、駆動信号と、第1遅延信号と、第2遅延信号とを受けてサンプリングスイッチ制御信号を生成してサンプリングスイッチを制御する。
【0027】
この様に、本発明の実施形態は、高い効率と好ましい動作特性(例えば、安定性および低寄生損失等)とを有し、少ないピン数(例えば、出力電圧用のピンがない)を有する、ブーストコンバータ回路を提供する。
【0028】
本発明の詳細な実施形態の上述の説明は、図解と説明の目的で示された。それらは、包括的、又は、開示される形態通りに本発明を限定するものではない。上述の教示の観点から、明らかに多くの改良と変形とが可能である。本発明の原理とその実際の適用を最良に説明し、それにより当業者が本発明および考慮される特定の使用に適した種々の改良を備える様々な実施形態を最良に活用することができる目的で、実施形態は選択され記載されている。本発明の範囲はここに添付された請求項とそれらの均等物により定義される。
【0029】
結論として、この文書は少なくとも傾き補償(slope compensation)を用いる電流モード・ブーストコンバータを開示する。
【0030】
より詳細に、この文書は、電源と、前記電源に結合されて前記電源から電流を受けるインダクタと、結合されて前記インダクタから電流を受け、且つ、結合されて負荷に出力として電流を供給する、ダイオードと、前記インダクタと前記ダイオードとの間のノードに結合されている、前記インダクタからの電流を前記ダイオードから選択的に切り替えるための、インダクタスイッチと、ランプ回路と、を含むブーストコンバータ回路を開示する。
【0031】
(コンセプト)
概略として、本文書は少なくとも以下の広範なコンセプトを開示した。
【0032】
(コンセプト1)
電源と、
前記電源に結合されて前記電源から電流を受けるインダクタと、
結合されて前記インダクタから電流を受け、且つ、結合されて負荷に出力として電流を供給する、ダイオードと、
前記インダクタと前記ダイオードとの間のノードに結合されている、選択的にインダクタ電流を切り替えて、前記電源から前記インダクタへの電流を受け、又は、前記インダクタ電流を負荷に出力するための、インダクタスイッチと、
前記インダクタと前記ダイオードとの間の前記ノードに結合されているランプ回路と、
を備え、
前記ランプ回路は、前記インダクタと前記ダイオードとの間の前記ノードの電圧をサンプリングスイッチにより選択的にサンプルし、前記サンプルされた信号を用いて安定化ランプを生成して前記出力を安定化するものとして構成されている、ブーストコンバータ回路。
【0033】
(コンセプト2)
前記ブーストコンバータ回路は集積回路装置としてパッケージされている、コンセプト1のブーストコンバータ回路。
【0034】
(コンセプト3)
前記集積回路装置は前記出力電圧用のピンを有していない、コンセプト1のブーストコンバータ回路。
【0035】
(コンセプト4)
前記安定化ランプは、0.5より高いデューティーサイクル比に対して安定性を確保するものとして構成されている、コンセプト1のブーストコンバータ回路。
【0036】
(コンセプト5)
前記安定化ランプは、前記出力電圧レベルに依存し、且つ、付加されて、前記安定化ランプを付加することにより前記インダクタの受ける電流ランプを増加させる、コンセプト1のブーストコンバータ回路。
【0037】
(コンセプト6)
前記ランプ回路は、前記インダクタと前記ダイオードとの間の前記ノードの前記電圧を、前記インダクタスイッチがオフであり且つ前記電圧が安定化されている時に、選択的にサンプルするものとして構成されており、
前記ノードの前記電圧は前記出力電圧レベルと実質的に同様である、コンセプト1のブーストコンバータ回路。
【0038】
(コンセプト7)
前記ランプ回路は、
第1の遅延素子と、
第2の遅延素子と、
論理ゲートと、
を更に備え、
前記第1の遅延素子は、結合されて駆動入力を受け、前記駆動入力は結合されて前記インダクタスイッチを制御し、前記第1遅延素子は第1遅延信号を生成し、前記第2遅延素子は前記第1遅延信号を受け且つ第2遅延信号を生成し、前記論理ゲートは前記駆動信号と、前記第1遅延信号と、前記第2遅延信号とを受けてサンプリングスイッチ制御信号を生成して前記サンプリングスイッチを制御する、コンセプト6のブーストコンバータ回路。
【0039】
(コンセプト8)
前記ランプ回路は、
結合されて前記インダクタと前記ダイオードとの間の前記ノードを受け、且つ、サンプリングキャパシタに結合されている、サンプリングスイッチと、
前記サンプリングスイッチに結合されて前記インダクタと前記ダイオードとの間の前記ノードの前記電圧を受けて蓄える、サンプリングキャパシタと、
を更に備える、コンセプト7のブーストコンバータ回路。
【0040】
(コンセプト9)
ブーストコンバータ集積回路装置であって、
電源を受けるための電源入力と、
前記電源入力に結合されて前記電源から電流を受けるインダクタと、
結合されて前記インダクタから電流を受け、且つ、結合されて、前記集積回路装置に結合される負荷に出力として電流を供給する、ダイオードと、
前記インダクタと前記ダイオードとの間のノードに結合されている、選択的にインダクタ電流を切り替えて、前記電源から前記インダクタへの電流を受け、又は、前記インダクタ電流を前記負荷に出力するための、インダクタスイッチと、
前記インダクタと前記ダイオードとの間の前記ノードに結合されているランプ回路と、
を備え、
前記ランプ回路は、前記インダクタと前記ダイオードとの間の前記ノードの電圧をサンプリングスイッチにより選択的にサンプルし、前記サンプルされた信号を用いて安定化ランプを生成して前記出力を安定化するものとして構成されていて、
前記インダクタと前記ダイオードとの間の前記ノードの前記電圧は、前記インダクタスイッチがオフであり且つ前記電圧が安定化されている時に、サンプルされる、ブーストコンバータ集積回路装置。
【0041】
(コンセプト10)
前記集積回路装置用のパッケージは前記出力電圧用のピンを有していない、コンセプト9のブーストコンバータ集積回路。
【0042】
(コンセプト11)
前記安定化ランプは、0.5より高いデューティーサイクル比に対して安定性を確保するものとして構成されている、コンセプト9のブーストコンバータ集積回路。
【0043】
(コンセプト12)
前記安定化ランプは、前記出力電圧レベルに依存し、且つ、前記安定化ランプを付加することにより前記インダクタの前記受ける電流ランプを増加することに基づいている、コンセプト9のブーストコンバータ集積回路。
【0044】
(コンセプト13)
前記ランプ回路は、
第1の遅延素子と、
第2の遅延素子と、
論理ゲートと、
を更に備え、
前記第1の遅延素子は、結合されて駆動入力を受け、前記駆動入力は結合されて前記インダクタスイッチを制御し、前記第1遅延素子は第1遅延信号を生成し、前記第2遅延素子は前記第1遅延信号を受け且つ第2遅延信号を生成し、前記論理ゲートは前記駆動信号と、前記第1遅延信号と、前記第2遅延信号とを受けてサンプリングスイッチ制御信号を生成して前記サンプリングスイッチを制御する、コンセプト12のブーストコンバータ集積回路。
【0045】
(コンセプト14)
前記ランプ回路は、前記サンプリングスイッチに結合されて前記インダクタと前記ダイオードとの間の前記ノードの前記電圧を受けて蓄える、サンプリングキャパシタを更に備える、コンセプト13のブーストコンバータ集積回路。
【0046】
(コンセプト15)
電源から電流を、前記電源に結合されているインダクタにおいて受け、
前記インダクタから電流を、前記インダクタに結合されているダイオードにおいて受け、
前記ダイオードから電流を、前記ダイオードに結合されている負荷に出力電圧として出力し、
前記インダクタと前記ダイオードとの間のノードに結合されているインダクタスイッチにより、前記インダクタ電流を選択的に切り替えて、前記電源から前記インダクタに電流を受け、又は、前記インダクタ電流を前記負荷に出力し、
ランプ回路のサンプリングスイッチにより、前記インダクタと前記ダイオードとの間の前記ノードの電圧を選択的にサンプリングし、前記ランプ回路は前記インダクタと前記ダイオードとの間の前記ノードに前記サンプリングスイッチにより結合されており、
前記ランプ回路は、前記サンプルされた信号を用いて安定化ランプを生成して前記出力電圧を安定化するものとして構成されている、ブーストコンバータ回路用の安定化ランプ生成方法。
【0047】
(コンセプト16)
前記ブーストコンバータ回路は集積回路装置としてパッケージされている、コンセプト15の方法。
【0048】
(コンセプト17)
前記集積回路装置は前記出力電圧用のピンを有していない、コンセプト15の方法。
【0049】
(コンセプト18)
前記安定化ランプは、0.5より高いデューティーサイクル比に対して安定性を確保するものとして構成されている、コンセプト15の方法。
【0050】
(コンセプト19)
前記安定化ランプは、付加ランプにより、前記インダクタの前記受ける電流ランプを増加することに基づいていて、前記安定化ランプは前記出力電圧レベルに依存する、コンセプト15の方法。
【0051】
(コンセプト20)
前記ランプ回路は、前記インダクタと前記ダイオードとの間の前記ノードの前記電圧を、前記インダクタスイッチがオフであり且つ前記電圧が安定化されている時に、選択的にサンプルするものとして構成されており、
前記サンプルされた信号レベルは前記出力電圧レベルと同様である、コンセプト15の方法。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源と、
前記電源に結合されて前記電源から電流を受けるインダクタと、
結合されて前記インダクタから電流を受け、且つ、結合されて負荷に出力として電流を供給する、ダイオードと、
前記インダクタと前記ダイオードとの間のノードに結合されている、選択的にインダクタ電流を切り替えて、前記電源から前記インダクタへの電流を受け、又は、前記インダクタ電流を負荷に出力するための、インダクタスイッチと、
前記インダクタと前記ダイオードとの間の前記ノードに結合されているランプ回路と、
を備え、
前記ランプ回路は、前記インダクタと前記ダイオードとの間の前記ノードの電圧をサンプリングスイッチにより選択的にサンプルし、前記サンプルされた信号を用いて安定化ランプを生成して前記出力を安定化するものとして構成されている、ブーストコンバータ回路。
【請求項2】
前記ブーストコンバータ回路は集積回路装置としてパッケージされている、請求項1のブーストコンバータ回路。
【請求項3】
前記集積回路装置は前記出力電圧用のピンを有していない、請求項1のブーストコンバータ回路。
【請求項4】
前記安定化ランプは、0.5より高いデューティーサイクル比に対して安定性を確保するものとして構成されている、請求項1のブーストコンバータ回路。
【請求項5】
前記安定化ランプは、前記出力電圧レベルに依存し、且つ、付加されて、前記安定化ランプを付加することにより前記インダクタの受ける電流ランプを増加させる、請求項1のブーストコンバータ回路。
【請求項6】
前記ランプ回路は、前記インダクタと前記ダイオードとの間の前記ノードの前記電圧を、前記インダクタスイッチがオフであり且つ前記電圧が安定化されている時に、選択的にサンプルするものとして構成されており、
前記ノードの前記電圧は前記出力電圧レベルと実質的に同様である、請求項1のブーストコンバータ回路。
【請求項7】
前記ランプ回路は、
第1の遅延素子と、
第2の遅延素子と、
論理ゲートと、
を更に備え、
前記第1の遅延素子は、結合されて駆動入力を受け、前記駆動入力は結合されて前記インダクタスイッチを制御し、前記第1遅延素子は第1遅延信号を生成し、前記第2遅延素子は前記第1遅延信号を受け且つ第2遅延信号を生成し、前記論理ゲートは前記駆動信号と、前記第1遅延信号と、前記第2遅延信号とを受けてサンプリングスイッチ制御信号を生成して前記サンプリングスイッチを制御する、請求項6のブーストコンバータ回路。
【請求項8】
前記ランプ回路は、
結合されて前記インダクタと前記ダイオードとの間の前記ノードを受け、且つ、サンプリングキャパシタに結合されている、サンプリングスイッチと、
前記サンプリングスイッチに結合されて前記インダクタと前記ダイオードとの間の前記ノードの前記電圧を受けて蓄える、サンプリングキャパシタと、
を更に備える、請求項7のブーストコンバータ回路。
【請求項9】
ブーストコンバータ集積回路装置であって、
電源を受けるための電源入力と、
前記電源入力に結合されて前記電源から電流を受けるインダクタと、
結合されて前記インダクタから電流を受け、且つ、結合されて、前記集積回路装置に結合される負荷に出力として電流を供給する、ダイオードと、
前記インダクタと前記ダイオードとの間のノードに結合されている、選択的にインダクタ電流を切り替えて、前記電源から前記インダクタへの電流を受け、又は、前記インダクタ電流を前記負荷に出力するための、インダクタスイッチと、
前記インダクタと前記ダイオードとの間の前記ノードに結合されているランプ回路と、
を備え、
前記ランプ回路は、前記インダクタと前記ダイオードとの間の前記ノードの電圧をサンプリングスイッチにより選択的にサンプルし、前記サンプルされた信号を用いて安定化ランプを生成して前記出力を安定化するものとして構成されていて、
前記インダクタと前記ダイオードとの間の前記ノードの前記電圧は、前記インダクタスイッチがオフであり且つ前記電圧が安定化されている時に、サンプルされる、ブーストコンバータ集積回路装置。
【請求項10】
前記集積回路装置用のパッケージは前記出力電圧用のピンを有していない、請求項9のブーストコンバータ集積回路。
【請求項11】
前記安定化ランプは、0.5より高いデューティーサイクル比に対して安定性を確保するものとして構成されている、請求項9のブーストコンバータ集積回路。
【請求項12】
前記安定化ランプは、前記出力電圧レベルに依存し、且つ、前記安定化ランプを付加することにより前記インダクタの前記受ける電流ランプを増加することに基づいている、請求項9のブーストコンバータ集積回路。
【請求項13】
前記ランプ回路は、
第1の遅延素子と、
第2の遅延素子と、
論理ゲートと、
を更に備え、
前記第1の遅延素子は、結合されて駆動入力を受け、前記駆動入力は結合されて前記インダクタスイッチを制御し、前記第1遅延素子は第1遅延信号を生成し、前記第2遅延素子は前記第1遅延信号を受け且つ第2遅延信号を生成し、前記論理ゲートは前記駆動信号と、前記第1遅延信号と、前記第2遅延信号とを受けてサンプリングスイッチ制御信号を生成して前記サンプリングスイッチを制御する、請求項12のブーストコンバータ集積回路。
【請求項14】
前記ランプ回路は、前記サンプリングスイッチに結合されて前記インダクタと前記ダイオードとの間の前記ノードの前記電圧を受けて蓄える、サンプリングキャパシタを更に備える、請求項13のブーストコンバータ集積回路。
【請求項15】
電源から電流を、前記電源に結合されているインダクタにおいて受け、
前記インダクタから電流を、前記インダクタに結合されているダイオードにおいて受け、
前記ダイオードから電流を、前記ダイオードに結合されている負荷に出力電圧として出力し、
前記インダクタと前記ダイオードとの間のノードに結合されているインダクタスイッチにより、前記インダクタ電流を選択的に切り替えて、前記電源から前記インダクタに電流を受け、又は、前記インダクタ電流を前記負荷に出力し、
ランプ回路のサンプリングスイッチにより、前記インダクタと前記ダイオードとの間の前記ノードの電圧を選択的にサンプリングし、前記ランプ回路は前記インダクタと前記ダイオードとの間の前記ノードに前記サンプリングスイッチにより結合されており、
前記ランプ回路は、前記サンプルされた信号を用いて安定化ランプを生成して前記出力電圧を安定化するものとして構成されている、ブーストコンバータ回路用の安定化ランプ生成方法。
【請求項16】
前記ブーストコンバータ回路は集積回路装置としてパッケージされている、請求項15の方法。
【請求項17】
前記集積回路装置は前記出力電圧用のピンを有していない、請求項15の方法。
【請求項18】
前記安定化ランプは、0.5より高いデューティーサイクル比に対して安定性を確保するものとして構成されている、請求項15の方法。
【請求項19】
前記安定化ランプは、付加ランプにより、前記インダクタの前記受ける電流ランプを増加することに基づいていて、前記安定化ランプは前記出力電圧レベルに依存する、請求項15の方法。
【請求項20】
前記ランプ回路は、前記インダクタと前記ダイオードとの間の前記ノードの前記電圧を、前記インダクタスイッチがオフであり且つ前記電圧が安定化されている時に、選択的にサンプルするものとして構成されており、
前記サンプルされた信号レベルは前記出力電圧レベルと同様である、請求項15の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−239381(P2012−239381A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−180176(P2012−180176)
【出願日】平成24年8月15日(2012.8.15)
【分割の表示】特願2010−515087(P2010−515087)の分割
【原出願日】平成20年6月25日(2008.6.25)
【出願人】(509268440)
【氏名又は名称原語表記】VISHAY−SILICONIX
【Fターム(参考)】