説明

傾動自在型試錐装置

【課題】水上の波や風による影響を受けることなく、検層を精度良く行うことができる傾動自在型試錐装置を提供する。
【解決手段】傾動自在型試錐装置1では、試錐作業時には、海面LS下の地盤Gに鉛直に立設されたガイドパイプ2の上端部に支持体を取り付けた状態で、試錐ロッドを、ケーシングパイプ3に挿入するとともに、駆動装置によりスイベルヘッドを介して駆動することによって、地盤Gが試錐され、検層作業時には、ガイドパイプ2の上端部に検層用櫓21を取り付けた状態で、ゾンデ26を、試錐孔Bに挿入するとともに、ウインチ25によって昇降しながら、ゾンデ26による検層が行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水面下の地盤を水上から試錐するための傾動自在型試錐装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の試錐装置として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。この試錐装置は、海底に鉛直に立設され、上部が海上に突出したガイドパイプと、ガイドパイプに挿入されたケーシングパイプと、ケーシングパイプに挿入された試錐ロッドを有している。また、ガイドパイプの上端部に取り付けられた支持体には、試錐ロッドを駆動するための油圧式のスイベルヘッドと、スイベルヘッドを昇降させるための油圧シリンダが設けられている。これらのスイベルヘッドおよび油圧シリンダを駆動するための油圧ユニットは、ガイドパイプの付近に係留された作業船に設けられている。以上の構成の従来の試錐装置では、油圧ユニットにより、スイベルヘッドおよび油圧シリンダを介して試錐ロッドが駆動されることによって、海面下の地盤が試錐される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3378963号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
また、従来、上述した試錐装置において、試錐を行った後に、当該試錐により形成された試錐孔を利用して、海底の地盤の物性や地層などの状態を検出するための検層が行われている。この検層には、ゾンデと、ゾンデに接続されたケーブルと、ケーブルを介してゾンデを巻き取るためのウインチが用いられる。このゾンデは、例えば速度検層を行う場合には、P波およびS波を発生させる発振器と、発生したP波およびS波を受振する受振器を有している。また、ウインチは上記の作業船に配置される。
【0005】
具体的には、上記のゾンデを用いた速度検層は次のようにして行われる。すなわち、まず、ケーシングパイプから試錐ロッドを引き上げるとともに、ケーシングパイプにゾンデを挿入する。そして、ウインチによりケーブルの長さを調整することによって、ゾンデを、試錐孔に降下するとともに、所定の深度に位置させる。その状態で、ゾンデの発振器により発生させたP波およびS波を受振器で受振するとともに、受振したP波およびS波に基づく検出データを、ケーブルを介して作業船上の記憶装置に出力する。
【0006】
上述した速度検層はもとより、ガンマ線を利用した密度検層などにおいても、検層を精度良く行うには、ゾンデを所定の深度に位置決めし保持することが、非常に重要である。これに対して、従来の試錐装置では、上述したようにウインチが作業船に配置されるので、海上の波や風によりウインチが作業船とともに揺動するのに伴って、ウインチにケーブルを介して接続されたゾンデが、試錐孔内で上下に動き、所定の深度に対して上下にずれてしまい、その結果、検層を精度良く行うことができなくなってしまう。このような不具合は、波が高いときや風が強いときには、より顕著になる。
【0007】
また、試錐孔の径を連続的に検出するキャリパー検層や、試錐孔内の温度を連続的に検出する温度検層では、ウインチによりゾンデを試錐孔内で上下方向に移動させながら、検層を連続的に行うので、この場合にも、速度検層や密度検層の場合と同様、波などによるウインチの揺動によって、ゾンデが上下に動いてしまい、検層を精度良く行うことができなくなってしまう。
【0008】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、水上の波や風による影響を受けることなく、検層を精度良く行うことができる傾動自在型試錐装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明による傾動自在型試錐装置は、水面下の地盤を水上から試錐するための傾動自在型試錐装置であって、地盤に鉛直に立設され、上部が水上に突出するガイドパイプと、ガイドパイプに挿入されたケーシングパイプと、ケーシングパイプに挿入可能な試錐ロッドと、ガイドパイプの上端部に着脱可能な支持体と、支持体に支持され、試錐ロッドを回転かつ昇降させるためのスイベルヘッドと、ガイドパイプの付近に係留される作業船に設けられ、スイベルヘッドを駆動する駆動装置と、ガイドパイプの上端部に着脱可能な検層用櫓と、地盤の検層を行うために、検層用櫓にケーブルを介してつり下げられ、試錐ロッドにより試錐された試錐孔に挿入されるゾンデと、検層用櫓に設けられるとともに、ケーブルに接続され、ゾンデを昇降させるためのウインチと、を備え、地盤を試錐する試錐作業時には、ガイドパイプの上端部に支持体を取り付けた状態で、試錐ロッドを、ケーシングパイプに挿入するとともに、駆動装置によりスイベルヘッドを介して駆動することによって、地盤が試錐され、地盤の検層を行う検層作業時には、ガイドパイプの上端部に検層用櫓を取り付けた状態で、ゾンデを、試錐孔に挿入するとともに、ウインチによって昇降しながら、ゾンデによる検層が行われることを特徴とする。
【0010】
この傾動自在型試錐装置によれば、水面下の地盤にガイドパイプが鉛直に立設され、その上部が水上に突出しており、地盤を試錐する試錐作業時には、支持体がガイドパイプの上端部に取り付けられた状態で、試錐ロッドがケーシングパイプに挿入されるとともに、地盤が試錐される。この支持体によって、試錐ロッドを回転かつ昇降させるためのスイベルヘッドが支持されており、試錐作業時、このスイベルヘッドを介して試錐ロッドが駆動装置で駆動されることによって、地盤が試錐される。この駆動装置は、ガイドパイプの付近に係留された作業船に設けられている。
【0011】
上述したように、スイベルヘッドは、作業船ではなく、支持体に支持されており、この支持体は、地盤に立設されたガイドパイプに取り付けられている。したがって、水上の波や風により作業船が揺動しても、それによりスイベルヘッドが地盤に対して揺動することがない。その結果、波などによる影響を受けることなく、試錐ロッドを適切に駆動でき、ひいては、試錐を適切に行うことができる。
【0012】
また、傾動自在型試錐装置では、上記の試錐作業の後に、地盤の検層を行う検層作業を行う場合には、支持体に代えて、検層用櫓がガイドパイプの上端部に取り付けられる。この状態で、検層用櫓につり下げられたゾンデが、試錐作業によって形成された試錐孔に挿入される。また、この検層用櫓には、ゾンデにケーブルを介して接続されたウインチが設けられており、このウインチによって、ゾンデを昇降させながら、ゾンデによる検層が行われる。
【0013】
上述したように、ゾンデに接続されたウインチは、作業船ではなく、検層用櫓に設けられており、この検層用櫓は、地盤に立設されたガイドパイプに取り付けられている。したがって、前述した従来の場合と異なり、波などにより作業船が揺動しても、それによりウインチおよびゾンデが地盤に対して上下に動くことがなく、ウインチによってゾンデを所定の深度に精度良く位置決めすることができる。その結果、波などによる影響を受けることなく、検層を精度良く行うことができる。
【0014】
さらに、スイベルヘッドを支持する支持体と、ウインチが設けられた検層用櫓がいずれも、ガイドパイプに対して着脱自在なので、例えば荒天時で波が非常に高いときや風が非常に強いときには、支持体または検層用櫓を、ガイドパイプから取り外すとともに、作業船に回収し、作業船とともに港に避難させることが可能である。
【0015】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の傾動自在型試錐装置において、作業船には、クレーンが搭載されており、ガイドパイプに対する支持体および検層用櫓の着脱が、クレーンを用いて行われることを特徴とする。
【0016】
この構成によれば、ガイドパイプに対する支持体および検層用櫓の着脱が、作業船に搭載されたクレーンを用いて行われる。この種のクレーンは、通常、ガイドパイプを立設するために作業船に搭載されているので、このクレーンを利用して、格別な装置を設けることなく、支持体および検層用櫓の着脱を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態による傾動自在型試錐装置を作業船などとともに、試錐作業時について概略的に示す図である。
【図2】図1の部分拡大図である。
【図3】傾動自在型試錐装置を、検層作業時について概略的に示す図である。
【図4】図3の検層用櫓やウインチを概略的に示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1および図2に示すように、本実施形態による傾動自在型試錐装置1は、ガイドパイプ2と、ガイドパイプ2に挿入されたケーシングパイプ3を備えている。ガイドパイプ2の下端部には、固定装置4が設けられている。ガイドパイプ2およびケーシングパイプ3は、作業船Sに搭載されたクレーンCを用いて、海面LS下の地盤Gの所定の位置に立設される。また、作業船Sは、複数のアンカーワイヤAWおよびアンカAによって、ガイドパイプ2の付近に係留される。なお、図2および後述する図3では、図示の便宜上、アンカーワイヤAWおよびアンカAは省略されている。さらに、ガイドパイプ2は、固定装置4、複数のアンカーワイヤ5およびアンカ6によって、地盤Gに対して鉛直に立設した状態に保持されており、その上部が海上に突出している。また、ガイドパイプ2の上端部には、フランジ2aが一体に設けられている。
【0019】
地盤Gを試錐する試錐作業を行う場合には、支持体7が、ガイドパイプ2の上端部に取り付けられる。また、地盤Gを試錐するための試錐ロッド8が、作業船Sに搭載された櫓9に、ワイヤ10を介してつり下げられるとともに、ケーシングパイプ3に挿入される。このワイヤ10は、後述する油圧ユニット16に併設されたホイスト11に接続されている。
【0020】
上記の支持体7は、ベース7aと、ベース7aから上方に延びる支持フレーム7bなどで構成されている。このベース7aには、下方に突出する接続管7cが取り付けられており、接続管7cの下端部には、フランジ7dが一体に設けられている。このフランジ7dをガイドパイプ2のフランジ2aに重ね合わせるとともに、接続管7cをガイドパイプ2と同心状に位置させた状態で、両フランジ7d,2aをボルトおよびナット(いずれも図示せず)を用いて締め付けることによって、ガイドパイプ2への支持体7の取付が行われる。
【0021】
また、支持体7には、試錐ロッド8を回転させるための油圧式のスイベルヘッド12と、スイベルヘッド12を昇降させるための油圧シリンダ13が設けられている。油圧シリンダ13は、上下方向に延びており、スイベルヘッド12は、油圧シリンダ13に沿って上下方向に移動可能である。また、スイベルヘッド12および油圧シリンダ13は、フレキシブルな油圧ホース14および15をそれぞれ介して、油圧ユニット16(駆動装置)に接続されている。
【0022】
油圧ユニット16は、スイベルヘッド12および油圧シリンダ13を駆動するためのものであり、前述した櫓9に設けられている。この油圧ユニット16により、油圧が、油圧ホース14および15をそれぞれ介してスイベルヘッド12および油圧シリンダ13に供給されることによって、両者12,13が駆動される。これにより、試錐ロッド8が回転するとともに昇降することによって、地盤Gが試錐される。
【0023】
さらに、櫓9には、試錐ポンプ17が設けられている。試錐作業時、この試錐ポンプ17は、試錐ロッド8の冷却などを行うために、フレキシブルなホース18を介して、試錐ロッド8に水を圧送する。
【0024】
また、傾動自在型試錐装置1は、上記の試錐作業の後に地盤Gの検層を行う検層作業のための検層用櫓21を備えている。試錐作業から検層作業に移行する際、まず、クレーンCによって、試錐ロッド8がケーシングパイプ3から引き上げられ、支持体7がガイドパイプ2から取り外されるとともに、支持体7および試錐ロッド8が作業船Sに回収される。そして、図3に示すように、支持体7に代えて、この検層用櫓21が、ガイドパイプ2の上端部に取り付けられる。
【0025】
検層用櫓21は、ベース22と、ベース22に取り付けられるとともに、複数の管材を格子状に組み合わせた枠部23を有している。ベース22には、下方に突出する接続管22aが取り付けられており、接続管22aの下端部には、フランジ22bが一体に設けられている。このフランジ22bをガイドパイプ2のフランジ2aに重ね合わせるとともに、接続管22aをガイドパイプ2と同心状に位置させた状態で、両フランジ22b,2aをボルトおよびナット(いずれも図示せず)を用いて締め付けることによって、ガイドパイプ2への検層用櫓21の取付が行われる。また、図3および図4に示すように、ベース22には、ガイド孔22cが形成されており、ガイド孔22cは、上下方向に貫通するとともに、接続管22aおよびガイドパイプ2に連なっている。さらに、枠部23の上端部には、滑車24が取り付けられている。なお、図4では、図示の便宜上、枠部23の一部と滑車24は省略されている。
【0026】
また、検層用櫓21には、電動式のウインチ25が設けられている。このウインチ25には、ケーブル25aが巻き付けられており、ケーブル25aはゾンデ26に接続されている。ゾンデ26は、地盤Gの速度検層を行うためのものであり、P波およびS波を発振する発振器と、発振されたP波およびS波を受振する受振器(いずれも図示せず)を有している。ケーブル25aは、ゾンデ26をつり下げるだけでなく、受振器で受振されたP波およびS波に基づく検出データを後述する記憶装置(図示せず)に出力するための信号線としても機能する。ゾンデ26は、ケーブル25aを介して上記の滑車24につり下げられており、ベース22のガイド孔22c、接続管22aおよびケーシングパイプ3を介して、試錐孔Bに挿入される。
【0027】
さらに、検層用櫓21には、ウインチ25の動作を制御するための制御装置(図示せず)と検出データを記憶するための記憶装置が設けられている。検層作業時には、検層用櫓21上で作業者が制御装置を介してウインチ25を操作することによって、ゾンデ26が、互いに異なる複数の所定の深度の各々に順次、位置決めされる。その状態で、各所定の深度について、ゾンデ26の発振器で発振されたP波およびS波が受振器によって受振されるとともに、受振されたP波およびS波に基づく検出データが、ケーブル25aを介して、上記の記憶装置に出力され、記憶される。これにより、上記の各所定の深度について検層が行われる。
【0028】
以上のように、本実施形態によれば、スイベルヘッド12は、作業船Sではなく、支持体7に設けられ、支持されており、この支持体7は、地盤Gに立設されたガイドパイプ2に取り付けられている。したがって、海上の波や風により作業船Sが揺動しても、それによりスイベルヘッド12が地盤Gに対して揺動することがない。その結果、波などによる影響を受けることなく、試錐ロッド8を適切に駆動でき、ひいては、試錐を適切に行うことができる。
【0029】
また、上記の試錐作業の後に、検層作業を行う場合には、支持体7に代えて検層用櫓21をガイドパイプ2に取り付けた状態で、検層用櫓21につり下げられたゾンデ26が、試錐作業によって形成された試錐孔Bに挿入される。そして、ゾンデ26を、検層用櫓21に設けられたウインチ25によって昇降させながら、検層が行われる。
【0030】
このように、ウインチ25は、作業船Sではなく、検層用櫓21に設けられており、この検層用櫓21は、地盤Gに立設されたガイドパイプ2に取り付けられている。したがって、前述した従来の場合と異なり、波などにより作業船Sが揺動しても、それによりウインチ25およびゾンデ26が地盤Gに対して上下に動くことがなく、ウインチ25によってゾンデ26を所定の深度に精度良く位置決めすることができる。その結果、波などによる影響を受けることなく、検層を精度良く行うことができる。
【0031】
さらに、スイベルヘッド12および油圧シリンダ13が設けられた支持体7と、ウインチ25が設けられた検層用櫓21がいずれも、ガイドパイプ2に対して着脱自在なので、例えば荒天時で波が非常に高いときや風が非常に強いときには、支持体7または検層用櫓21を、ガイドパイプ2から取り外すとともに、作業船Sに回収し、作業船Sとともに港に避難させることが可能である。
【0032】
また、ガイドパイプ2に対する支持体7および検層用櫓21の着脱が、ガイドパイプ2を立設するために作業船Sに搭載されたクレーンCを用いて行われる。したがって、このクレーンCを利用して、格別な装置を設けることなく、支持体7および検層用櫓21の着脱を容易に行うことができる。
【0033】
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、スイベルヘッド12は、油圧式であるが、電動式でもよい。また、実施形態では、ゾンデ26は、速度検層を行うものであるが、他の各種の検層、例えば、密度検層やキャリパー検層、温度検層などを行うものでもよい。さらに、実施形態では、ケーブル25aを、ゾンデ26の検出データの出力用の信号線として兼用しているが、この信号線を別個に設けてもよい。あるいは、検出データを、信号線を用いずに、無線で記憶装置に出力してもよい。
【0034】
また、実施形態では、ウインチ25の制御装置および検出データの記憶装置を、検層用櫓21側に設けるとともに、検層用櫓21上で作業者が操作しているが、作業船S側に設けるとともに、作業船S上で作業者が操作してもよい。この場合、制御装置および/または記憶装置は、有線式または無線式のいずれでもよい。さらに、実施形態では、支持体7または検層用櫓21をガイドパイプ2に着脱自在に取り付けるために、接続管7cまたは22aとガイドパイプ2との接続を、フランジ7dまたは22bとフランジ2aを用いて、すなわちフランジ形継ぎ手を用いて行っているが、これに代えて、他のタイプの継ぎ手、例えば箱形継ぎ手を用いて行ってもよい。
【0035】
また、実施形態は、本発明を、海面LS下の地盤Gを試錐する傾動自在型試錐装置1に適用した例であるが、本発明はこれに限らず、水面下の地盤を試錐する傾動自在型試錐装置であれば、他の装置、例えば、湖面下や深い河川下の地盤を試錐するものにも適用可能である。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
【符号の説明】
【0036】
1 傾動自在型試錐装置
2 ガイドパイプ
3 ケーシングパイプ
7 支持体
8 試錐ロッド
12 スイベルヘッド
16 油圧ユニット(駆動装置)
21 検層用櫓
25 ウインチ
25a ケーブル
26 ゾンデ
G 地盤
S 作業船
C クレーン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水面下の地盤を水上から試錐するための傾動自在型試錐装置であって、
前記地盤に鉛直に立設され、上部が水上に突出するガイドパイプと、
当該ガイドパイプに挿入されたケーシングパイプと、
当該ケーシングパイプに挿入可能な試錐ロッドと、
前記ガイドパイプの上端部に着脱可能な支持体と、
当該支持体に支持され、前記試錐ロッドを回転かつ昇降させるためのスイベルヘッドと、
前記ガイドパイプの付近に係留される作業船に設けられ、前記スイベルヘッドを駆動する駆動装置と、
前記ガイドパイプの上端部に着脱可能な検層用櫓と、
前記地盤の検層を行うために、前記検層用櫓にケーブルを介してつり下げられ、前記試錐ロッドにより試錐された試錐孔に挿入されるゾンデと、
前記検層用櫓に設けられるとともに、前記ケーブルに接続され、前記ゾンデを昇降させるためのウインチと、を備え、
前記地盤を試錐する試錐作業時には、前記ガイドパイプの上端部に前記支持体を取り付けた状態で、前記試錐ロッドを、前記ケーシングパイプに挿入するとともに、前記駆動装置により前記スイベルヘッドを介して駆動することによって、前記地盤が試錐され、
前記地盤の検層を行う検層作業時には、前記ガイドパイプの上端部に前記検層用櫓を取り付けた状態で、前記ゾンデを、前記試錐孔に挿入するとともに、前記ウインチによって昇降しながら、前記ゾンデによる検層が行われることを特徴とする傾動自在型試錐装置。
【請求項2】
前記作業船には、クレーンが搭載されており、
前記ガイドパイプに対する前記支持体および前記検層用櫓の着脱が、前記クレーンを用いて行われることを特徴とする、請求項1に記載の傾動自在型試錐装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−172376(P2012−172376A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−34778(P2011−34778)
【出願日】平成23年2月21日(2011.2.21)
【出願人】(000210908)中央開発株式会社 (25)
【Fターム(参考)】