説明

充電器

【課題】回路構成を極めて簡単にしながら、単4電池と単3電池を正確に判別する。
【解決手段】充電器は、単4電池1Aと単3電池1Bの選別回路2を有する。選別回路2は、単4電池1Aと直列に接続してなる検出抵抗6と、この検出抵抗6と単4電池1Aとの直列回路に単3電池1Bを並列に接続している並列回路の電圧を検出する電圧検出回路4と、並列回路に電流値が異なる第1の検出電流と第2の検出電流を切り換えて供給する電流供給回路3と、第1の検出電流と第2の検出電流が供給される状態における電圧検出回路4の検出電圧の電圧差から単4電池1Aと単3電池1Bを判別する判別回路5とを有する。選別回路2は、電流供給回路3が第1の検出電流と第2の検出電流を並列回路に供給する状態で、電圧検出回路4が検出する第1の検出電流における第1の検出電圧と、第2の検出電流における第2の検出電圧から、単4電池1Aと単3電池1Bを判別する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、単4電池と単3電池を識別して充電する充電器に関する。
【背景技術】
【0002】
単4電池と単3電池の両方を充電する充電器は、各々の電池を最適な充電電流で充電することが大切である。たとえば、単3タイプの二次電池と、単4タイプの二次電池では、最適な充電電流が異なる。二次電池は、定格電流よりも大きな電流で充電すると、充電効率が低下するばかりでなく、電池性能を低下させて寿命が短くなる。反対に充電電流を定格電流よりも小さくすると、所定の時間で充電できなくなって充電時間が長くなる。単3タイプの二次電池は単4タイプの二次電池よりも大容量であるから、最適な充電電流は単4タイプよりも大きくなる。二次電池の容量は、最適な条件で充電する電流値を特定するひとつのパラメーターである。たとえば、二次電池を1Cの充電電流で充電するとき、容量が2000mAHある単3タイプの二次電池の充電電流は2Aとなり、容量が1000mAHである単4タイプの二次電池の充電電流は1Aとなる。このように、複数の異なる容量の二次電池を充電する充電器は、二次電池の容量によって最適な充電電流とすることが大切である。
【0003】
セットされる二次電池を最適な充電電流で満充電するために、各々の電池に専用の装着部を設け、二次電池がどこに装着されたかを検出して、二次電池を最適な状態で充電する充電器は開発されている。この充電器は、たとえば、単3タイプと単4タイプの二次電池を装着する装着部を各々設け、二次電池がいずれの装着部に装着されたかを検出して、充電電流を制御している。この充電器は、二次電池が何れの装着部に装着されたかを検出する検出スイッチを設けている。検出スイッチは、装着された二次電池に押されるプランジャやバネ等の検出部を備えている。二次電池が装着されて検出部が押されると、検出スイッチがオンオフに切り換えられて装着されたことが検出される。
【0004】
しかしながら、この構造の充電器は、構造が複雑で組み立て等の製作に手間がかかる欠点がある。それは、二次電池の装着を検出できる位置に検出スイッチを配設するからである。とくに、充電器は、できるかぎりコンパクトに設計されるので、検出スイッチを配設するのが特に難しい。さらに、機械的に二次電池の装着を検出するスイッチは、機械的な可動部分の動きが悪くなったり、あるいは接点が接触不良を起こす等の故障が起こりやすく、充分な耐久性を実現するのが難しい。とくに、狭いスペースに配置するために小さく設計している検出スイッチは、故障しやすくて寿命が短くなる欠点がある。
【0005】
この欠点を解消する充電器として、本出願人は、単4電池と単3電池を電気的に判別する選別回路を備える充電器を開発した。(特許文献1参照)
【特許文献1】特開2003−259558号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の充電器は、たとえば単4電池と直列に寄生ダイオードを有するFETを接続し、FETと単4電池との直列回路に、単3電池を並列に接続して並列回路とし、この並列回路に電流を供給する状態で、FETをオンオフに切り変えて単4電池と単3電池を判別する。充電される電池が単4電池であると、並列回路に電流を供給する状態で、FETをオンからオフに切り換えると並列回路の電圧が上昇し、単3電池がセットされると、FETをオンからオフに切り換えても並列回路の電圧は変化しない。それは、オン状態のFETの内部抵抗が極めて小さく、オフ状態のFETは寄生ダイオードによる電圧降下が発生して、この電圧降下が単4電池の電圧に加算されるからである。したがって、この充電器は、並列回路に電流を供給する状態で、FETをオンオフに切り変えて単4電池と単3電池を判別できる。
【0007】
この充電器は、FETをオンオフに切り変えて単4電池と単3電池を判別するので、部品コストが高価なことに加えて、回路構成が複雑になるので製造コストが高くなる欠点がある。それは、単4電池と単3電池の判別にFETを使用し、さらにこの単4電池と単3電池の判別のためにFETをオンオフに切り変える制御回路を必要とするからである。
【0008】
本発明は、さらにこの欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、回路構成を極めて簡単にしながら、単4電池と単3電池を正確に判別できる充電器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の充電器は、前述の目的を達成するために以下の構成を備える。
充電器は、単4電池1Aと単3電池1Bの選別回路2を有する。選別回路2は、単4電池1Aと直列に接続してなる検出抵抗6と、この検出抵抗6と単4電池1Aとの直列回路に単3電池1Bを並列に接続している並列回路の電圧を検出する電圧検出回路4と、並列回路に電流値が異なる第1の検出電流と第2の検出電流を切り換えて供給する電流供給回路3と、第1の検出電流と第2の検出電流が供給される状態における電圧検出回路4の検出電圧の電圧差から単4電池1Aと単3電池1Bを判別する判別回路5とを有する。選別回路2は、電流供給回路3が第1の検出電流と第2の検出電流を並列回路に供給する状態で、電圧検出回路4が検出する第1の検出電流における第1の検出電圧と、第2の検出電流における第2の検出電圧から、単4電池1Aと単3電池1Bを判別する。
【0010】
本発明の請求項2の充電器は、電流供給回路3が出力する第1の検出電流を単4電池1Aの充電電流とし、第2の検出電流を単3電池1Bの充電電流としている。
【0011】
本発明の請求項3の充電器は、検出抵抗の電気抵抗を0.1Ωよりも大きく3Ωよりも小さくしている。
【0012】
本発明の請求項4の充電器は、充電される単4電池1Aと単3電池1Bを、ニッケル水素電池又はニッケルカドミウム電池のいずれかとしている。
【発明の効果】
【0013】
本発明の充電器は、部品コストを低減しながら回路構成を簡単にして、製造コストを著しく低減でき、しかも単4電池と単3電池を正確に判別できる特徴がある。それは、単4電池と単3電池を判別する選別回路が、従来のFETに代わって検出抵抗を使用し、さらに、FETをオンオフにスイッチングするのに代わって、並列回路に供給する電流を切り換えて電池を判別するからである。とくに、単4電池と単3電池を充電する充電器は、同じ電流値で充電しないことから、並列回路に供給する電流の切換回路を内蔵しているので、この回路を利用して、並列回路に異なる検出電流である第1の検出電流と第2の検出電流を供給できる。このため、並列回路に異なる電流を供給する電流供給回路を簡単な回路構成として、単4電池と単3電池を識別できる。
【0014】
とくに、本発明の請求項2の充電器は、電流供給回路が出力する第1の検出電流を単4電池の充電電流として、第2の検出電流を単3電池の充電電流とするので、単4電池と単3電池を充電する回路を利用して、単4電池と単3電池を判別できる。このため、回路構成を著しく簡単にして安価に多量生産でき、また単4電池と単3電池の充電電流を利用して単4電池と単3電池を判別するので、電池にダメージを与えることなく確実に判別できる特徴もある。さらに、本発明の請求項4の充電器は、充電される単4電池と単3電池をニッケル水素電池又はニッケルカドミウム電池のいずれかとするので、充電器が電池を充電する回路として定電流充電回路を内蔵しており、この定電流充電回路を利用して単4電池と単3電池を正確に判別できる。ただし、本発明の充電器は、単4電池と単3電池をニッケル水素電池とニッケルカドミウム電池には限定しない。たとえば、リチウムイオン二次電池なども最初に定電流充電されることから、電池を充電するための定電流充電回路を利用して、単4電池と単3電池を判別する検出電流を電池に供給できるからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための充電器を例示するものであって、本発明は充電器を以下のものに特定しない。
【0016】
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0017】
図1と図2に示す回路図の充電器は、単4電池1Aと単3電池1Bを判別する選別回路2を備え、この選別回路2で単4電池1Aと単3電池1Bを判別して各々の電池1を最適な充電電流で充電する。図1は、単4電池1Aを装着する状態を、図2は、単3電池1Bを装着する状態をそれぞれ示している。図の選別回路2は、単4電池1Aと直列に接続している検出抵抗6と、この検出抵抗6と単4電池1Aとの直列回路に単3電池1Bを並列に接続している並列回路の電圧を検出する電圧検出回路4と、並列回路に電流値が異なる第1の検出電流と第2の検出電流を切り換えて供給する電流供給回路3と、電圧検出回路4の検出電圧の電圧差から単4電池1Aと単3電池1Bを判別する判別回路5とを備える。
【0018】
充電器は、図示しないが、単4電池と単3電池のいずれか一方を脱着できるように装着する装着部をケースに設けている。充電器は、単4電池1Aと単3電池1Bの両方を一緒に装着して、両方を同時に充電することはない。単4電池1Aが装着されると単3電池1Bは装着されず、単3電池1Bが装着されると単4電池1Aは装着されず、つねに単4電池1Aと単3電池1Bのいずれかひとつが充電される。したがって、本明細書において、検出抵抗6と単4電池1Aとの直列回路とは、単4電池1Aが装着された状態で、検出抵抗6と単4電池1Aとが直列に接続される回路構成を意味しており、検出抵抗6と単4電池1Aとの直列回路に単3電池1Bを並列に接続している並列回路とは、単4電池1Aが装着される検出抵抗6との直列回路が、単3電池1Bが装着される回路と並列に接続される回路構成となることを意味している。この装着部には、単4電池1Aの正負の電極に接続される第1の充電端子11と、単3電池1Bの正負の電極に接続される第2の充電端子12を設けている。図の充電器は、単4電池1Aと単3電池1Bからなる二種類の二次電池1を選択的に装着するものであるが、本発明の充電器は、三種類以上の二次電池を選択的に装着する構造とすることもできる。
【0019】
単3電池1Bは、第2の充電端子12を介して電流供給回路3の出力に接続される。単4電池1Aは、一方の第1の充電端子11に接続される検出抵抗6と直列に接続されて、単4電池1Aと検出抵抗6との直列回路が電流供給回路3の出力に接続される。したがって、この充電器は、検出抵抗6と単4電池1Aとの直列回路に、単3電池1Bを並列に接続している並列回路に電流供給回路3を接続している。
【0020】
電流供給回路3は、並列回路に電流値が異なる第1の検出電流と第2の検出電流を切り換えて供給する。第1の検出電流は単4電池1Aの充電電流、第2の検出電流は単3電池1Bの充電電流である。この充電器は、単4電池1Aと単3電池1Bを最適な電流で充電する充電回路を、単4電池1Aと単3電池1Bの判別の検出電流を出力する電流供給回路3に併用できる。ただ、本発明の充電器は、単4電池と単3電池を判別するための電流供給回路を必ずしも充電回路とする必要はなく、たとえば、単4電池と単3電池の充電回路の充電電流を所定の割合で減少して出力する回路とすることもできる。
【0021】
電流供給回路3は、たとえば、図3に示すように、電流値が異なる第1の検出電流と第2の検出電流とを独立して出力可能な電流供給部7の出力を切換スイッチ8で切り換えて、並列回路に供給する電流を第1の検出電流と第2の検出電流に切り換えることができる。この電流供給回路3は、第1の検出電流を出力する第1の出力端子7Aに接続された第1のスイッチ8Aをオンとする状態で第1の検出電流を出力し、第2の検出電流を出力する第2の出力端子7Bに接続された第2のスイッチ8Bをオンとする状態で第1の検出電流を出力する。第1のスイッチ8Aと第2のスイッチ8Bは、制御部9で切り換えられる。この電流供給回路3は、制御部9が第1のスイッチ8Aをオンとするタイミングで第1の検出電流を出力するので、このタイミングに合わせて電圧検出部4で第1の検出電圧を検出する。また、この電流供給回路3は、制御部9が第2のスイッチ8Bをオンとするタイミングで第2の検出電流を出力するので、このタイミングに合わせて電圧検出部4で第2の検出電圧を検出する。
ただ、本発明は、電流供給回路を、図3に示す構造に特定するものではない。電流供給回路は、電流値が異なる第1の検出電流と第2の検出電流とを切り換えて出力できる、他の全ての構造とすることができる。
【0022】
検出抵抗6は、単4電池1Aと単3電池1Bを判別するもので、単4電池1Aと直列に接続される。検出抵抗6は、電気抵抗を大きくして単4電池1Aと単3電池1Bを正確に判別できる。ただ、検出抵抗6は単4電池1Aを充電する電流が流れ、この電流によって無駄に電力が消費される。このことから、検出抵抗6の電気抵抗は、単4電池1Aと単3電池1Bとを判別できる電気抵抗であって、できるかぎり小さい電気抵抗とされる。検出抵抗6の電気抵抗が0.1Ωよりも小さいと正確に判定することが難しく、また3Ωよりも大きいと無駄な電力消費が大きくなる。したがって、この検出抵抗6の電気抵抗は、0.1Ω以上であって3Ωよりも小さく設定される。さらに、この検出抵抗6は、単4電池1Aと直列に接続される。単4電池1Aは、単3電池1Bよりも小さい電流で充電される。したがって、検出抵抗6を単4電池1Aと直列に接続する充電器は、検出抵抗6の無駄な消費電流を小さくしながら、単4電池1Aと単3電池1Bを判別できる。ただ、単4電池と単3電池の識別のみを考慮して、無駄な電力消費を問題としない充電器は、単3電池と直列に検出抵抗を接続して、単3電池と単4電池を識別できる。さらに、電力消費を問題としない充電器は、単3電池と単4電池の両方に電気抵抗が異なる検出抵抗を直列に接続して、単3電池と単4電池を判別することもできる。
【0023】
検出抵抗6と単4電池1Aとの直列回路に単3電池1Bを並列に接続している並列回路に検出電流を供給する状態で、並列回路の電圧は電圧検出回路4で検出される。この電圧検出回路4は、第1の検出電流を供給する状態で第1の検出電圧を検出し、第2の検出電流を供給する状態で第2の検出電圧を検出する。
【0024】
電圧検出回路4の出力は、判別回路5に入力される。判別回路5は、第1の検出電圧と第2の検出電圧の電圧差から単4電池1Aと単3電池1Bを判別する。判別回路5が単4電池1Aと単3電池1Bを判別する状態を図4に示している。この図は、上段に、第1の検出電流と第2の検出電流を、中段に、単3電池1Bを装着した状態(図2に相当)における第1の検出電圧と第2の検出電圧を、下段に、単4電池1Aを装着した状態(図1に相当)における第1の検出電圧と第2の検出電圧をそれぞれ示している。並列回路に単3電池1Bのみが装着されると、図4の中段に示すように、第1の検出電圧と第2の検出電圧の電圧差が小さくなる。電池の電圧が電流によって大きく変化しないからである。これに対して、並列回路に単4電池1Aのみが装着されると、図4の下段に示すように、第1の検出電圧と第2の検出電圧との電圧差が大きくなる。それは、第1の検出電圧と第1の検出電圧が、単4電池1Aの電圧に検出抵抗6の電圧降下を加算した電圧値となり、しかも検出抵抗6の電圧降下が、検出電流に比例して変化するからである。すなわち、電池の電圧変化は検出電流の変化に対して小さく、検出抵抗6の電圧変化は検出電流に比例して変化することから、検出抵抗6の電圧変化が電池の電圧変化よりも大きくなる。このため、単4電池1Aが装着される状態では、電池に流す電流を変化させると、電圧変化が大きくなる。したがって、判別回路5は、第1の検出電圧と第2の検出電圧との差電圧を設定値に比較し、電圧差が設定値よりも大きいと単4電池1A、小さいと単3電池1Bと判別する。この判別回路5は、電池の電圧によらず単4電池1Aと単3電池1Bを判別できる。
【0025】
単3電池1Bを装着する状態で検出される第1の検出電圧と第2の検出電圧は、ほぼ等しくなる。ただ、第2の検出電圧を検出する状態での電流が第1の検出電圧を検出する状態に比較して大きいので、第2の検出電圧は第1の検出電圧よりもわずかに高くなる。それは、充電する電流を大きくすることで、電池の電圧が高くなるからである。ただ、電池の電圧は、充電電流を大きくしてもそれほど大きくは変化せず、ほぼ一定となる。
【0026】
これに対して単4電池1Aを装着する状態では、第1の検出電圧と第2の検出電圧の電圧差は、電池の電流による電圧変化よりも大きく、第1の検出電流と第2の検出電流の差と、検出抵抗6の電気抵抗の積にほぼ等しくなる。検出抵抗6の電気抵抗と、第1の検出電流と第2の検出電流の差はあらかじめ特定されているので、この電圧差はほぼ特定される。たとえば、検出抵抗6の電気抵抗を1Ω、第1の検出電流と第2の検出電流の差を1Aとすれば、第1の検出電圧と第2の検出電圧の差は1Vとなる。したがって、第1の検出電圧と第2の検出電圧との電圧差が約1Vであると、単4電池1Aと判別できる。
【0027】
したがって、第1の検出電圧と第2の検出電圧を比較して単4電池1Aと単3電池1Bを判別する設定値は、第1の検出電流と第2の検出電流の差と、検出抵抗6の電気抵抗の積よりも小さく設定され、この設定値よりも第1の検出電圧と第2の検出電圧の電圧差が大きいと単4電池1A、小さいと単3電池1Bと判別する。
【0028】
ただ、第1の検出電圧と第2の検出電圧の電圧差によらず、第1の検出電圧と、第2の検出電圧の大きさを設定値に比較し、設定値よりも大きいと単4電池、小さいと単3電池と判別することもできる。それは、単4電池を装着する状態では、第1の検出電圧と第2の検出電圧の両方が、単3電池を装着する状態よりも高く、すなわち検出抵抗の電圧降下に相当する電圧分だけ高くなるからである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施例にかかる充電器のブロック図であって、単4電池を装着した状態を示す図である。
【図2】図1に示す充電器に単3電池を装着した状態を示す図である。
【図3】電流供給回路の一例を示すブロック図である。
【図4】図1に示す充電器が単4電池と単3電池を判別する状態を示す図である。
【符号の説明】
【0030】
1…二次電池 1A…単4電池
1B…単3電池
2…選別回路
3…電流供給回路
4…電圧検出回路
5…判別回路
6…検出抵抗
7…電流供給部 7A…第1の出力端子
7B…第2の出力端子
8…切換スイッチ 8A…第1のスイッチ
8B…第2のスイッチ
9…制御部
11…第1の充電端子
12…第2の充電端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
単4電池(1A)と単3電池(1B)の選別回路(2)を有する充電器であって、
前記選別回路(2)が、単4電池(1A)と直列に接続してなる検出抵抗(6)と、この検出抵抗(6)と単4電池(1A)との直列回路に単3電池(1B)を並列に接続している並列回路の電圧を検出する電圧検出回路(4)と、並列回路に電流値が異なる第1の検出電流と第2の検出電流を切り換えて供給する電流供給回路(3)と、第1の検出電流と第2の検出電流が供給される状態における電圧検出回路(4)の検出電圧の電圧差から単4電池(1A)と単3電池(1B)を判別する判別回路(5)とを有し、
前記電流供給回路(3)が第1の検出電流と第2の検出電流を並列回路に供給する状態で、前記電圧検出回路(4)が検出する第1の検出電流における第1の検出電圧と、第2の検出電流における第2の検出電圧から、前記判別回路(5)が、単4電池(1A)と単3電池(1B)を判別するようにしてなる充電器。
【請求項2】
前記電流供給回路(3)が出力する第1の検出電流が単4電池(1A)の充電電流で、第2の検出電流が単3電池(1B)の充電電流である請求項1に記載される充電器。
【請求項3】
前記検出抵抗(6)の電気抵抗が0.1Ωよりも大きく3Ωよりも小さい請求項1に記載される充電器。
【請求項4】
充電される単4電池(1A)と単3電池(1B)が、ニッケル水素電池又はニッケルカドミウム電池のいずれかである請求項1に記載される充電器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−65784(P2009−65784A)
【公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−231903(P2007−231903)
【出願日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】