説明

光の損傷性の作用からの有機材料の保護のためのピリジンジオン誘導体の使用

本発明は、一般式I
[前記式中、
は、水素、場合により置換した及び/又は場合により異種原子を含有する、アルキル、アルケニル、又はアルキニル、又は場合より置換したシクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリールを表し、
は、Rに独立してRの意味合い又はNRを表し、
、Rは、相互に独立して、かつRに独立して、Rの意味合い又はCORを表し、
Aは、CN、COR、COOR、又はCONRを表し、
、R、Rは、相互に独立して、かつRに独立して、Rの意味合いを表し、
nは、1、2、3又は4の値を表し、
は、nが1の場合に:
水素、場合により置換した及び/又は場合により異種原子を含有する、アルキル、アルケニル、又はアルキニル、又は場合より置換したシクロアルキル、シクロアルケニル、又はヘテロシクロアルキルを有し、
nが1でない場合に:
n価の脂肪族又は脂環式残基を表し、係る残基は場合により異種原子を含有してよい]
のピリジンジオン誘導体及び場合によりその互変異性体の、有機材料を光の損傷性の作用から保護するための使用、光の損傷性の作用から保護する量の少なくとも1つの係る一般式Iのピリジンジオン誘導体及び少なくとも1つの有機材料を含有する組成物、及び前記式Iのピリジンジオン誘導体に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の詳細な説明
本発明は、光の損傷性の作用からの有機材料の保護のためのピリジンジオン誘導体の使用、光の損傷性の作用から保護する量の少なくとも1つの係るピリジンジオン誘導体及び少なくとも1つの有機材料を含有する組成物、及び係るピリジンジオン誘導体に関する。
【0002】
生きている及び生きていない有機材料、例えば人間又は動物の皮膚、人間又は動物の毛髪、紙、食料品、香料、化粧品、プラスチック、プラスチック分散体、塗料、感光乳剤、感光シートその他は、多くの場合に、光の損傷性の作用に対して、特に日光中に含有される、紫外(UV)線の部分に対して感受性である。前記損傷を担うのは、前記UV線のUVA部分、即ち320〜400nmの範囲、前記UV線のUVB部分、即ち280〜320nmの範囲、並びにより一層短波である、UV線の部分であってよい。
【0003】
この損傷は、通常は前記材料の黄変、変色、亀裂形成又は脆化として現れる。光安定剤にとって重要な使用領域は従って、プラスチックの保護である。プラスチック容器及びプラスチックシートは、例えば大規模で、包装材料として使用される。美的な理由から、400〜750nmの可視可能である波長範囲に高い光透過性を有するプラスチックは、包装材料としてますます重要性を増している。しかしながら、透明な、場合により容易に着色したプラスチックは一般的に、日光中に含有されるUV線の部分に対して透過性であり、従って光の作用下で、包装材料も、またこの包装された製品も改質される。内容物に応じて、前記の包装された内容物のこの負の変化は、例えば、この外観の変更、例えば黄変及び変色、内容物質のこの風味及び/又は香りの変更、及び/又は崩壊を生じる。食料品、香料、化粧品では、この保存性が強力に減少されてよい。包装材のプラスチックに付加した安定剤は、従って、光により誘発された変更の過程に対して、前記プラスチック自体の、また同様にこの包装された製品の、満足のいく保護をもたらすことが望ましい。プラスチックはまた、更に幅を広げて、ガラスとの組み合わせにおいて、複合材料中で使用され、前記複合材料は可視可能である波長範囲において透明である。係る複合系は、例えば、自動車及び建築物の窓ガラスにおいて使用される。増化する規模において、係る自動車窓ガラスは、400nmを下回る波長範囲にある放射線を吸収することが、例えば前記自動車の内部空間及び乗客をUV線から保護するために望ましい。
【0004】
公知技術から公知である光安定剤は、一連の欠点を有する。主たる欠点は、たびたびあまりに短い前記保護作用の期間であり、というのは、この公知の光安定剤はしばしば、あまりに短いUV安定性を有するからである。更なる欠点は、様々な公知の光安定剤が、明らかに知覚可能である固有の色合いを、可視可能である波長範囲で有することであり、従って、これらの光安定剤により安定化されたプラスチックは薄く黄色に着色されたように見える。更には、様々な光安定剤は、UVA線の長波の部分をフィルター選別することは可能でなく、かつ/又は、この放射線吸収のあまりに少ない効率を有し、即ち、前記安定剤は、あまりに小さな吸光係数を有する。更には、様々な光保護剤は、適用媒体中で十分に溶解性ではない。これにより生じる前記光保護剤の晶析は、前記ポリマーの濁化をもたらす可能性がある。更なる欠点は、前記光安定剤のたびたび粗悪である合成による入手可能性、この不十分な調合可能性、この少ない耐昇華性及び/又はこの少ないマイグレーション堅牢性である。
【0005】
ピリジンジオン誘導体は既に、染料及び染料予備生成物として公知である。
【0006】
従って、F.Wuerthner,Synthesis 1999,No.12,2104−2113による刊行物はメロシアニン染料の合成に関し、その際特にまた、5−フェニル−アミノメチレン−1−ブチル−4−メチル−3−シアノ−2,6−ジオキソ−1,2,5,6−テトラヒドロピリジンが言及されている。
【0007】
刊行物WO03/063151A2には、特に、式
【0008】
【化1】

の互変異性のピリジンジオンの光学記録層中での使用が記載されており、その際この残基R及びRは、この刊行物中に開示された実施例1〜50によれば、例外なく、一価又は二価の芳香族又は複素芳香族基であり、かつRはエチル残基である。
【0009】
前記の光の損傷性の作用からの有機材料の保護のためのピリジンジオン誘導体の使用は、これに対して、公知技術からこれまでに公知ではない。
【0010】
依然として、安定剤及び安定剤組成物に関する大きな要求が存在するので、本発明に基づく課題は、安定剤であって、有機材料、例えばプラスチック、プラスチック分散体、塗料、感光乳剤、感光シート、紙、人間又は動物の皮膚、人間又は動物の毛髪、食料品その他の、長期間にわたる保護のためのUV吸収剤に適する安定剤を提供することである。前記安定剤は有利には、UVA範囲において、特にまた360nmを上回る長波のUVA範囲においても、高い吸光度で吸収し、光安定性及び/又は熱安定性であり、かつ可視可能である波長範囲においてわずかな固有の色合いを有するだけであることが望ましい。更に前記安定剤は、有利な適用技術の特性を有し、かつ/または容易に製造可能であることが望ましい。
【0011】
意外にも、一般式I
【0012】
【化2】

[前記式中、
は、水素、場合により置換した及び/又は場合により異種原子を含有する、アルキル、アルケニル、又はアルキニル、又は場合より置換したシクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリールを表し、
は、Rに独立してRの意味合い又はNRを表し、
、Rは、相互に独立して、かつRに独立して、Rの意味合い又はCORを表し、
Aは、CN、COR、COOR、又はCONRを表し、
、R、Rは、相互に独立して、かつRに独立して、Rの意味合いを表し、
nは、1、2、3又は4の値を表し、
は、nが1の場合に:
水素、場合により置換した及び/又は場合により異種原子を含有する、アルキル、アルケニル、又はアルキニル、又は場合より置換したシクロアルキル、シクロアルケニル、又はヘテロシクロアルキルを表し、
nが1でない場合に:
n価の脂肪族又は脂環式残基を表し、係る残基は場合により異種原子を含有してよい]
のピリジンジオン誘導体及び場合によりその互変異性体の使用が、有機材料を光の損傷性の作用から保護することが見出された。
【0013】
アルキルには、直鎖の又は分枝したアルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec.−ブチル、tert.−ブチル、n−ペンチル、2−ペンチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,2−ジメチルプロピル、1,1−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、2−ヘキシル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1−エチル−2−メチルプロピル、n−ヘプチル、2ーヘプチル、3−ヘプチル、2−エチルペンチル、1−プロピルブチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、2−プロピルヘプチル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、ノニル、デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、イソトリデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシル及びn−エイコシルが含まれる。
【0014】
アルキルはまた、この炭素鎖は、1つ又は複数の隣接していない基であって、−O−、−S−、−NZ−又は−NZ−、−CO−及び−SO−から選択された基により中断されているアルキルをも含み、即ち前記アルキル基は、炭素原子で終端する。Z又はZはこの際、水素、C〜C18−アルキル、アリール又はヘテロアリールであり、その際アリール及びヘテロアリールはそのつど非置換であるか又は1つ又は複数の置換基を有し、前記基は、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシル及びシアノからなるグループから選択されている。
【0015】
アルケニルは、直鎖の及び分枝したアルケニル基を含み、前記基はこの鎖長に独立して、1つ又は複数の二重結合を有してよい。有利には、C〜C20−アルケニル基、特に有利にはC〜C10ーアルケニル基、例えばビニル、アリル、又はメタリルである。アルケニルはまた、置換したアルケニル基をも含み、これは例えば、1、2、3、4、又は5つの置換基を有してよい。適した置換基は、例えばシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ニトロ、シアノ、ハロゲン、アミノ、モノ−(C〜C20−アルキル)−アミノ又はジ−(C〜C20−アルキル)−アミノである。
【0016】
アルキニルは、直鎖の及び分枝したアルキニル基を含み、前記基はこの鎖長に独立して、1つ又は複数の三重結合を有してよい。有利には、C〜C20−アルキニル基、特に有利にはC〜C10−アルキニル基、例えばエチニル、プロピン−3−イル又はプロピン−1−イルである。アルキニルはまた、置換したアルキニル基をも含み、これは例えば、1、2、3、4、又は5つの置換基を有してよい。適した置換基は、例えばシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ニトロ、シアノ、ハロゲン、アミノ、モノ−(C〜C20−アルキル)−アミノ又はジ−(C〜C20−アルキル)−アミノである。
【0017】
シクロアルキルは、非置換の、また同様に置換したシクロアルキル基、有利にはC〜C−シクロアルキル基、例えばシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、又はシクロオクチルを含む。前記シクロアルキル基は、置換の場合には、1つ又は複数の、例えば、1、2、3、4、又は5つのC〜C−アルキル基を有してよい。
【0018】
〜C−シクロアルキルのための例は、これは非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有し、シクロペンチル、1−メチルシクロペンチル、2−メチルシクロペンチル、及び3−メチルシクロペンチル、1−エチルシクロペンチル、2−エチルシクロペンチル、及び3−エチルシクロペンチル、シクロヘキシル、1−メチルシクロヘキシル、2−メチルシクロヘキシル、3−メチルシクロヘキシル、及び4−メチルシクロヘキシル、1−エチルシクロヘキシル、2−エチルシクロヘキシル、3−エチルシクロヘキシル、及び4−エチルシクロヘキシル、1−プロピルシクロヘキシル、3−プロピルシクロヘキシル、及び4−プロピルシクロヘキシル、1−イソプロピルシクロヘキシル、3−イソプロピルシクロヘキシル、及び4−イソプロピルシクロヘキシル、1−ブチルシクロヘキシル、3−ブチルシクロヘキシル、及び4−ブチルシクロヘキシル、1−sec−ブチルシクロヘキシル、3−sec−ブチルシクロヘキシル、及び4−sec−ブチルシクロヘキシル、1−tert−ブチルシクロヘキシル、3−tert−ブチルシクロヘキシル、及び4−tert−ブチルシクロヘキシル、シクロヘプチル、1−メチルシクロヘプチル、2−メチルシクロヘプチル、3−メチルシクロヘプチル、及び4−メチルシクロヘプチル、1−エチルシクロヘプチル、2−エチルシクロヘプチル、3−エチルシクロヘプチル、及び4−エチルシクロヘプチル、1−プロピルシクロヘプチル、3−プロピルシクロヘプチル、及び4−プロピルシクロヘプチル、1−イソプロピルシクロヘプチル、3−イソプロピルシクロヘプチル、及び4−イソプロピルシクロヘプチル、1−ブチルシクロヘプチル、3−ブチルシクロヘプチル、及び4−ブチルシクロヘプチル、1−sec−ブチルシクロヘプチル、3−sec−ブチルシクロヘプチル、及び4−sec−ブチルシクロヘプチル、1−tert−ブチルシクロヘプチル、3−tert−ブチルシクロヘプチル、及び4−tert−ブチルシクロヘプチル、シクロオクチル、1−メチルシクロオクチル、2−メチルシクロオクチル、3−メチルシクロオクチル、4−メチルシクロオクチル、及び5−メチルシクロオクチル、1−エチルシクロオクチル、2−エチルシクロオクチル、3−エチルシクロオクチル、4−エチルシクロオクチル、及び5−エチルシクロオクチル、及び1−プロピルシクロオクチル、3−プロピルシクロオクチル、4−プロピルシクロオクチル、及び5−プロピルシクロオクチルである。
【0019】
シクロアルケニルは、非置換の、また同様に置換したシクロアルケニル基を含み、有利には、C〜C−シクロアルケニル基、例えば1−シクロペンテン−1−イル、1−シクロヘキセン−1−イル、1−シクロヘプテン−1−イル、及び1−シクロオクテン−1−イル、及びこの位置異性体残基、1−シクロペンテン−3−イル、1−シクロペンテン−4−イル、1−シクロヘキセン−3−イル、1−シクロヘキセン−4−イル、1−シクロヘプテン−3−イル、1−シクロヘプテン−4−イル、1−シクロヘプテン−5−イル、1−シクロオクテン−3−イル、1−シクロオクテン−4−イル、及び1−シクロオクテン−5−イルを含む。前記シクロアルケニル基は、置換の場合には、1つ又は複数の、例えば、1、2、3、4、又は5つのC〜C−アルキル基を有してよい。
【0020】
ヘテロシクロアルキルは、非芳香族の、不飽和又は完全に飽和した脂環式基であって、一般的に5〜8つの環原子、有利には5又は6つの環原子を有する基を含み、前記基中において、1、2又は3つの前記環の炭素原子は、酸素、硫黄、及び基−NZ−から選択された異種原子により置き換えられていて、かつ前記原子は非置換であるか又は1つ又は複数の、例えば1、2、3、4、5又は6つのC〜C−アルキル基により置換されている。係る脂肪族複素環式基の例として、ピロリジニル、ピペリジニル、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルが挙げられ、特に2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、イソオキサゾリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロチオフェニル、ジヒドロチエニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、1,2−オキサゾリニル、1,3−オキサゾリニル及びジオキサニルが挙げられ、その際この原子団−NZ−中のZはその意味合いにおいてZに相応する。
【0021】
アリールは、1つ又は複数の核の、芳香族炭化水素残基を含み、これは非置換又は置換されていてよく、かつ有利には、フェニル、トリル、キシリル、メシチル、ズリル、ナフチル、フルオレニル、アントラセニル、フェナントレニル、又はナフチル、特に有利には、フェニル又はナフチルであり、その際このアリール基は、置換の場合には、一般的に1、2、3、4又は5つの、有利には1、2、又は3つの置換基を有してよい。
【0022】
ヘテロアリールは、非置換又は置換の、芳香族複素式の、1つ又は複数の核の基、有利には、基、ピリジル、キノリニル、アクリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、インドリル、プリニル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,3,4−トリアゾリル、及びカルバゾリルを含み、その際これらの芳香族複素環式基は、置換の場合には、一般的に、1、2、又は3つの置換基を有してよい。
【0023】
n価の有機残基とは、特に以下の残基が理解され、前記残基は形式的に、前述した、場合により置換した及び/又は場合により異種原子を含有する、アルキル残基、アルケニル残基、又はアルキニル残基、又は場合により置換されたシクロアルキル残基、シクロアルキレン残基、及びヘテロシクロアルキル残基からの、1つ(n=2)、2つ(n=3)、又は3つ(n=4)の更なる水素原子の断念により誘導される。
【0024】
二価、三価、又は四価の有機残基として、一般式:
【0025】
【化3】

[前記式中、以下を表す:
Aは、化学的単結合、−O−、−S−、−NY−、−CO−、−SO−、C〜C18−アルキレンであって、この炭素鎖は、1つ又は複数の隣接していない基であって、−O−、−S−、−NY’−、−CO−、及び−SO−から選択された基により中断されていて、かつ/又は1つ又は複数のC〜C−アルキル残基により置換されていてよいC〜C18−アルキレン、
、R’は、相互に独立して、水素、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシル、又はシアノ、
Xは、化学的単結合、
Y及びY’は、相互に独立して、水素、C〜C−アルキル、アリール、又はヘテロアリール、その際アリール及びヘテロアリールはそのつど非置換であるか、又は1つ又は複数の置換基を有し、前記基は、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシル、及びシアノからなるグループから選択されている、
及び
m、m’は、0、1、2、3又は4の値、但しm+m’は、2、3又は4の値を生じる]の基もまた考慮される。
【0026】
二価の有機残基として、以下が挙げられる:
〜C30−アルキレンであって、この炭素鎖は、1つ又は複数の隣接していない基であって、−O−、−S−、−NZ−、−CO−、及び−SO−から選択された基、特に、1つ又は複数の隣接していない基であって、−O−、−NZ−、及び−CO−から選択された基により中断されていてよいC〜C30−アルキレン、有利には、C〜C12−アルキレンであって、この炭素鎖は、1つ又は複数の隣接していない基であって、−O−及び−NZ−から基により中断されていてよいC〜C12−アルキレン、特に有利にはC〜C12−アルキル、
〜C−シクロアルキレンであって、非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基、特に1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有するC〜C−シクロアルキレン、有利にはシクロペンチレン又はシクロヘキシレンであって、そのつど非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有するシクロペンチレン又はシクロヘキシレン、特に有利にはシクロペンチレン又はシクロヘキシレン、特にcis−シクロヘキサン−1,4−ジイル又はtrans−シクロヘキサン−1,4−ジイル、
5〜8員環のヘテロシクロアルキレンであって、非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基、特に1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有する5〜8員環のヘテロシクロアルキレン、有利には二価のピペリジニルであって、非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有する二価のピペリジニル、
その際Zは、水素、C〜C18−アルキル、特にC〜C−アルキル、アリール、又はヘテロアリールであり、その際アリール及びヘテロアリールはそのつど非置換であるか、又は1つ又は複数の置換基を有し、前記基は、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシル、及びシアノからなるグループから選択されている。
【0027】
三価又は四価の有機残基として、以下が挙げられる:
三価又は四価のC〜C30−アルキルであって、この炭素鎖は、1つ又は複数の隣接していない基であって、−O−、−S−、−NZ−、−CO−、及び−SO−から選択された基、特に、1つ又は複数の隣接していない基であって、−O−、−NZ−、及び−CO−から選択された基により中断されていてよい三価又は四価のC〜C30−アルキル、有利には三価又は四価のC〜C12−アルキルであって、この炭素鎖は、1つ又は複数の隣接していない基であって、−O−及び−NZ−から選択された基により中断されていてよい三価又は四価のC〜C12−アルキル、特に有利には三価又は四価のC〜C12−アルキル、
三価又は四価のC〜C−シクロアルキルであって、非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基、特に1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有する三価又は四価のC〜C−シクロアルキル、有利には三価又は四価のシクロペンチル又は三価又は四価のシクロヘキシルであって、非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有する三価又は四価のシクロペンチル又はシクロヘキシル、特に有利には三価又は四価のシクロペンチル又は三価又は四価のシクロヘキシル、
三価又は四価の5〜8員環のヘテロシクロアルキルであって、非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基、特に1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有する三価又は四価の5〜8員環のヘテロシクロアルキル、有利には三価又は四価のピペリジニルであって、非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有する三価又は四価のピペリジニル、
その際Zは、水素、C〜C18−アルキル、特にC〜C−アルキル、アリール、又はヘテロアリールであり、その際アリール及びヘテロアリールはそのつど非置換であるか、又は1つ又は複数の置換基を有し、前記基は、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシル、及びシアノからなるグループから選択されている。
【0028】
式Iの化合物[前記式中、以下を表す:
は、水素、
〜C30−アルキルであって、この炭素鎖は、1つ又は複数の隣接していない基であって、−O−、−S−、−NZ−、−CO−、及び−SO−から選択された基により中断されていてよく、かつ/又は場合により1回又は複数回同一又は相違する残基であって、シアノ、アミノ、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシル、C〜C18−アルコキシカルボニル、C〜C18−アルカノイルオキシ、アリール、ヘテロシクロアルキル、及びヘテロアリールからなるグループから選択された残基により置換されているC〜C30−アルキル、その際このアリール基、ヘテロシクロアルキル基、及びヘテロアリール基は非置換であるか又は1つ又は複数の置換基を有し、前記基は相互に独立して、C〜C18−アルキル及びC〜C−アルコキシからなるグループから選択される、
〜C−シクロアルキル又は5〜8員環のヘテロシクロアルキルであって、非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有するC〜C−シクロアルキル又は5〜8員環のヘテロシクロアルキル、
又は
アリール又はヘテロアリールであって、非置換であるか又は1つ又は複数の残基を有し、前記残基が相互に独立して、C〜C18−アルキル、C〜C−アルコキシ、シアノ、CONZ及びCOからなるグループから選択されているアリール又はヘテロアリール、
は、Rに独立して、Rの意味合い又はNR
、Rは、相互に独立して、かつRに独立してRの意味合い又はCOR
Aは、CN、COR、COOR、又はCONR
、R、Rは、相互に独立して、かつRに独立してRの意味合い
nは、1、2、3、又は4の値、
及び
は、nが1である場合に:
水素、
〜C30−アルキルであって、この炭素鎖は、1つ又は複数の隣接していない基であって、−O−、−S−、−NZ−、−CO−、及び−SO−から選択された基により中断されていてよく、かつ/又は場合により1回又は複数回同一又は相違する残基であって、シアノ、アミノ、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシル、C〜C18−アルコキシカルボニル、C〜C18−アルカノイルオキシ、アリール、ヘテロシクロアルキル、及びヘテロアリールからなるグループから選択された残基により置換されているC〜C30−アルキル、その際このアリール基、ヘテロシクロアルキル基、及びヘテロアリール基は非置換であるか又は1つ又は複数の置換基を有し、前記基は相互に独立して、C〜C18−アルキル及びC〜C−アルコキシからなるグループから選択される、
又は
〜C−シクロアルキル又は5〜8員環のヘテロシクロアルキルであって、非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有するC〜C−シクロアルキル又は5〜8員環のヘテロシクロアルキル、
nが1でない場合に:
n価のC〜C30−アルキルであって、この炭素鎖は、1つ又は複数の隣接していない基であって、−O−、−S−、−NZ−、−CO−、及び−SO−から選択された基により中断されていてよいn価のC〜C30−アルキル、
又は
n価のC〜C−シクロアルキル又はn価の5〜8員環のヘテロシクロアルキルであって、非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有するn価のC〜C−シクロアルキル又はn価の5〜8員環のヘテロシクロアルキル、
その際Z、Z、Z、Z、Z及びZは、そのつど相互に独立して、水素、C〜C18−アルキル、アリール、又はヘテロアリールであり、その際アリール及びヘテロアリールはそのつど非置換であるか、又は1つ又は複数の置換基を有し、前記基は、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシル、及びシアノからなるグループから選択されている]が有利には使用される。
【0029】
置換基として適したC〜C18−アルキル残基及びC〜C−アルキル残基は、既に導入部でアルキル残基のもとで例示的に示した。C〜C−アルコキシ残基及び前記C〜C18−アルコキシカルボニルのC〜C18−アルコキシ残基は、形式的に、この相応するアルキル残基から、末端の酸素原子の付加により誘導される。前記C〜C18−アルカノイルオキシ残基のC〜C18−アルカノイル残基は、形式的に、この相応するアルキル残基の末端のメチレン基の、カルボニル基による置き換えにより得られる。
【0030】
アリールのための例は、これは非置換であるか又は1つ又は複数の相互に独立したC〜C18−アルキル残基、C〜C−アルコキシ残基、又はシアノ残基を有し、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、及び4−メチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、及び2,6−ジメチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2−エチルフェニル、3−エチルフェニル、及び4−エチルフェニル、2,4−ジエチルフェニル、2,5−ジエチルフェニル、3,5−ジエチルフェニル、及び2,6−ジエチルフェニル、2,4,6−トリエチルフェニル、2−プロピルフェニル、3−プロピルフェニル、及び4−プロピルフェニル、2,4−ジプロピルフェニル、2,5−ジプロピルフェニル、3,5−ジプロピルフェニル、及び2,6−ジプロピルフェニル、2,4,6−トリプロピルフェニル、2−イソプロピルフェニル、3−イソプロピルフェニル、及び4−イソプロピルフェニル、2,4−ジイソプロピルフェニル、2,5−ジイソプロピルフェニル、3,5−ジイソプロピルフェニル、及び2,6−ジイソプロピルフェニル、2,4,6−トリイソプロピルフェニル、2−ブチルフェニル、3−ブチルフェニル、及び4−ブチルフェニル、2,4−ジブチルフェニル、2,5−ジブチルフェニル、3,5−ジブチルフェニル、及び2,6−ジブチルフェニル、2,4,6−トリブチルフェニル、2−イソブチルフェニル、3−イソブチルフェニル、及び4−イソブチルフェニル、2,4−ジイソブチルフェニル、2,5−ジイソブチルフェニル、3,5−ジイソブチルフェニル、及び2,6−ジイソブチルフェニル、2,4,6−トリイソブチルフェニル、2−sec−ブチルフェニル、3−sec−ブチルフェニル、及び4−sec−ブチルフェニル、2,4−ジ−sec−ブチルフェニル、2,5−ジ−sec−ブチルフェニル、3,5−ジ−sec−ブチルフェニル、及び2,6−ジ−sec−ブチルフェニル、2,4,6−トリ−sec−ブチルフェニル、2−tert−ブチルフェニル、3−tert−ブチルフェニル、及び4−tert−ブチルフェニル、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル、2,5−ジ−tert−ブチルフェニル、3,5−ジ−tert−ブチルフェニル、及び2,6−ジ−tert−ブチルフェニル、及び2,4,6−トリ−tert−ブチルフェニル、2−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、及び4−メトキシフェニル、2,4−ジメトキシフェニル、2,5−ジメトキシフェニル、3,5−ジメトキシフェニル、及び2,6−ジメトキシフェニル、2,4,6−トリメトキシフェニル、2−エトキシフェニル、3−エトキシフェニル、及び4−エトキシフェニル、2,4−ジエトキシフェニル、2,5−ジエトキシフェニル、3,5−ジエトキシフェニル、及び2,6−ジエトキシフェニル、2,4,6−トリエトキシフェニル、2−プロポキシフェニル、3−プロポキシフェニル、及び4−プロポキシフェニル、2,4−ジプロポキシフェニル、2,5−ジプロポキシフェニル、3,5−ジプロポキシフェニル、及び2,6−ジプロポキシフェニル、2−イソプロポキシフェニル、3−イソプロポキシフェニル、及び4−イソプロポキシフェニル、2,4−ジイソプロポキシフェニル、2,5−ジイソプロポキシフェニル、3,5−ジイソプロポキシフェニル、及び2,6−ジイソプロポキシフェニル、2−ブトキシフェニル、3−ブトキシフェニル、及び4−ブトキシフェニル、2−シアノフェニル、3−シアノフェニル、及び4−シアノフェニルである。
【0031】
更なる有利な実施態様の枠内において、式I[前記式中、以下を表す:
は、水素、
〜C15−アルキルであって、この炭素鎖は、1つ又は複数の隣接していない基であって、−O−、−NZ−、及び−CO−から選択された基により中断されていてよく、かつ/又は場合により1回又は複数回同一又は相違する残基であって、シアノ、アミノ、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシル、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C−アルカノイルオキシ、及びアリールからなるグループから選択された残基により置換されているC〜C15−アルキル、その際このアリール基は非置換であるか又は1つ又は複数の置換基を有し、前記基は相互に独立して、C〜C−アルキル及びC〜C−アルコキシからなるグループから選択される、
非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有する、シクロペンチル又はシクロヘキシル、
非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有するピペリジニル、
又は
フェニルであって、非置換であるか又は1つ又は複数の残基を有し、前記残基が相互に独立して、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、シアノ、CONZ及びCOからなるグループから選択されているフェニル、
は、Rに独立して、Rの意味合い又はNR
、Rは、相互に独立して、かつRに独立してRの意味合い又はCOR
Aは、CN、COR、COOR、又はCONR
、R、Rは、相互に独立して、かつRに独立してRの意味合い
nは、1、2、3、又は4の値、
及び
は、nが1である場合に:
水素、
〜C15−アルキルであって、この炭素鎖は、1つ又は複数の隣接していない基であって、−O−、−NZ−、及び−CO−から選択された基により中断されていてよく、かつ/又は場合により1回又は複数回同一又は相違する残基であって、シアノ、アミノ、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシル、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C−アルカノイルオキシ、及びアリールからなるグループから選択された残基により置換されているC〜C15−アルキル、その際このアリール基は非置換であるか又は1つ又は複数の置換基を有し、前記基は相互に独立して、C〜C−アルキル及びC〜C−アルコキシからなるグループから選択される、
非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有する、シクロペンチル又はシクロヘキシル、
又は
非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有するピペリジニル、
nが1でない場合に:
n価のC〜C30−アルキルであって、この炭素鎖は、1つ又は複数の隣接していない基であって、−O−、−NZ−、及び−CO−から選択された基により中断されていてよいn価のC〜C30−アルキル、
又は
n価のC〜C−シクロアルキル又はn価の5〜8員環のヘテロシクロアルキルであって、非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有するn価のC〜C−シクロアルキル又はn価の5〜8員環のヘテロシクロアルキル、
その際Z、Z、Z、Z、Z及びZは、そのつど相互に独立して、水素、C〜C18−アルキル、アリール、又はヘテロアリールであり、その際アリール及びヘテロアリールはそのつど非置換であるか、又は1つ又は複数の置換基を有し、前記基は、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシル、及びシアノからなるグループから選択されている]の化合物が使用される。
【0032】
更なる有利な実施態様の枠内において、式I[前記式中、以下を表す:
は、水素、
〜C−アルキルであって、場合により1回又は複数回、同一又は相違する残基であって、ハロゲン及びアリールからなるグループから選択された残基により置換されたC〜C−アルキル、その際前記アリール基は、非置換であるか又は1つ又は複数の置換基を有し、前記置換基は相互に独立して、C〜C−アルキル及びC〜C−アルコキシからなるグループから選択される、
非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有する、シクロペンチル又はシクロヘキシル、
非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有するピペリジニル、
又は
フェニルであって、非置換であるか又は1つ又は複数の残基を有し、前記残基が相互に独立して、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、及びシアノからなるグループから選択されているフェニル、
は、Rに独立して、Rの意味合い又はNR
、Rは、相互に独立して、かつRに独立してRの意味合い又はCOR
Aは、CN
は、Rに独立して、Rの意味合い、
nは、1、2、3、又は4の値、
及び
は、nが1である場合に:
水素、
〜C−アルキルであって、この炭素鎖は、1つ又は複数の隣接していない基であって、−O−、−NZ−、及び−CO−から選択された基により中断されていてよく、かつ/又は場合により1回又は複数回同一又は相違する残基であって、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシル、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C−アルカノイルオキシ、及びアリールからなるグループから選択された残基により置換されているC〜C−アルキル、その際このアリール基は非置換であるか又は1つ又は複数の置換基を有し、前記基は相互に独立して、C〜C−アルキル及びC〜C−アルコキシからなるグループから選択される、
非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有する、シクロペンチル又はシクロヘキシル、
又は
非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有するピペリジニル、
nが1でない場合に:
n価のC〜C12−アルキルであって、この炭素鎖は、1つ又は複数の隣接していない基であって、−O−及び−NZ−から選択された基により中断されていてよいn価のC〜C12−アルキル、
非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有する、n価のシクロペンチル又はn価のシクロヘキシル、
又は
非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有する、n価の5〜8員環のヘテロシクロアルキル、
その際、Z及びZは、水素又はC〜C−アルキルである]の化合物が使用される。
【0033】
更なる有利な実施態様の枠内において、式I[前記式中、以下を表す:
は、水素、
〜C−アルキル、部分的にフッ素化又は全フッ素化されたC〜C−アルキル、
又は
フェニルであって、非置換であるか又は1つ又は複数の残基を有し、前記残基が相互に独立して、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、及びシアノからなるグループから選択されるフェニル
は、Rに独立して、Rの意味合い又はNR
、Rは、相互に独立して、かつRに独立してRの意味合い又はCOR
Aは、CN、
は、Rに独立して、Rの意味合い、
nは、1、2、3、又は4の値、
及び
は、nが1である場合に:
水素、
〜C−アルキルであって、この炭素鎖は、基−O−により中断されていてよく、かつ/又は場合により1回又は複数回同一又は相違する残基であって、ヒドロキシ、フッ素、カルボキシル、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C−アルカノイルオキシ、及びアリールからなるグループから選択された残基により置換されているC〜C−アルキル、その際このアリール基は非置換であるか又は1つ又は複数の置換基を有し、前記置換基は相互に独立して、C〜C−アルキル及びC〜C−アルコキシからなるグループから選択される、
非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有する、シクロペンチル又はシクロヘキシル、
又は
非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有するピペリジニル、
nが1でない場合に:
n価のC〜C12−アルキル、n価のシクロペンチル、n価のシクロヘキシル、又はn価のピペリジニルを表し、前記基は非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有する]の化合物が使用される。
【0034】
式Iの化合物の製造のためには、ドイツ国公開公報DE2025327により、ヒドロキシピリドンをジメチルホルムアミドと、以下の式
【0035】
【化4】

に相応して、5−ジメチルアミノメチレン置換したピリジンジオン化合物へと、前記化合物を次いで、刊行物WO03/063151A2により、この所望のn官能性のアミンと、以下の反応式
【0036】
【化5】

に従って、目的化合物へと反応させる。
【0037】
有機材料の「保護」との概念は、本出願の枠内において、幅広く理解されたい。これは、第一に、光の損傷性の作用に対して有機材料を、この有機材料の崩壊過程(これは光により惹起される)を妨げるため、又は少なくとも遅延させるために安定化することを含む。この目的のために、有機材料を、光に対して保護性の剤と混合する。この概念、保護には、本出願の枠内でしかしながら、有機材料の非直接的な保護も理解され、その際光に対して保護性の剤を含有する有機材料は、その他の有機材料を少なくとも部分的に、この下にある有機材料に対するこの光の損傷性の作用を減少させるために包囲する。
【0038】
前記式Iのピリジンジオン誘導体は本発明によれば、光の損傷性の作用から有機材料を保護するために使用され、その際本出願の枠内では、有機材料とは、生きている有機材料も、生きていない有機材料も理解される。生きている有機材料は、例えば人間又は動物の皮膚、生きていない有機材料は、例えば人間又は動物の毛髪である。生きていない有機材料の例は、更に、食料品、清浄剤、香料、テキスタイル、紙、家具、敷物、プラスチック部材、例えば電気的ケーシング、化粧品組成物、例えば軟膏剤、クリーム、ジェル、エマルション、及びローション、医薬品組成物、例えば滴薬、エマルション、溶液、ピル、タブレット及び座薬、塗料、感光乳剤、感光シート、特にプラスチック及びプラスチック分散体である。
【0039】
有利には、式Iのピリジンジオン誘導体は、生きていない有機材料の保護のために、特にプラスチックの保護のために使用される。前記式Iのピリジンジオン誘導体は、プラスチックとの高い相容性において優れており、従って、特に、このポリマーの光学的特性もまた損なわれない。
【0040】
有利なプラスチック及びプラスチック混合物(ポリマーブレンド)は、可視可能である波長範囲において、未着色の状態で透明であり、かつ高い透明性の、ガラスのように澄んだ包装材又は包装材料へと加工されるものである。これには、ホモポリマー及びコポリマーも、またポリマーの物理的なブレンド(ポリマー混合物)も含まれ、その際コポリマーは、2つ又はそれ以上の相違するモノマー(共通の)共重合体化により得られる。勿論、コポリマー、例えばポリエステルは、製造方法及び/又は加工方法に依存して、エステル交換生成物を含有してもよい。この製造方法及び/又は加工方法の枠内において、コポリマーの場合には、グラフト又はトランスファーグラフト(”transfer graft”)(Umpfropfung)が生じてもよい。
【0041】
本発明により使用すべき、式Iのピリジンジオン誘導体は、プラスチックを光の作用の影響に対して保護するのみでなく、−特に透明なプラスチックでは−更に生きている及び/又は生きていない有機材料をも、これは式Iのピリジンジオン誘導体により保護されるプラスチックにより、少なくとも部分的に包囲されるが、光の損傷性の作用から保護する。
【0042】
本発明の更なる対象は従って、少なくとも1つの、式Iのピリジンジオン誘導体又はその有利な実施態様の、紫外光吸収性の層の製造のための使用である。有利には、前記層の材料とは、熱可塑性プラスチックであり、これは特に、包装材料として又はガラスにおいて使用される。
【0043】
熱可塑性プラスチックとして、特に挙げられるのは、ポリカルボナート、ポリエステル、ポリビニルアセタール、ポリオレフィン、ポリ(メタ)アクリラート、ポリアクリロニトリル、及びポリ塩化ビニル;前述のプラスチックに基づくモノマーの共重合化により得られる更なるコポリマー、並びに前述のプラスチックからなるポリマーブレンドである。
【0044】
適したプラスチックは、少なくとも1つのポリエステル、有利には少なくとも1つの線形ポリエステルを含有する。適したポリエステル及びコポリエステルは、EP−A−0678376、EP−A−0595413及びUS6,096,854に記載されていて、本願に参照により組み込まれる。ポリエステルは、1つ又は複数のポリオール及び1つ又は複数のポリカルボン酸からの公知の縮合生成物である。線形ポリエステルにおいては、前記ポリオールはジオール、そして前記ポリカルボン酸はジカルボン酸である。前記ジオール成分は、エチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,2−プロパジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、及び1,3−シクロヘキサンジメタノールから選択されてよい。更に、アルキレン鎖が隣接していない酸素原子により一回又は複数回中断されているジオールが考慮される。このために、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール及びこの類似物が挙げられる。通常は、前記ジオールは2〜18つの炭素原子、有利には2〜8つの炭素原子を含有する。脂環式ジオールは、そのcis−異性体又はtrans−異性体の形において、又は異性体混合物として使用されてよい。この酸成分は、脂肪族、脂環式、又は芳香族のジカルボン酸であってよい。線形ポリエステルのこの酸成分は、通常は、テレフタル酸、イソフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、1,12−ドデカン二酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、及びこれらの混合物から選択される。無論、前記酸成分の官能性誘導体、例えばエステル、例えばこのメチルエステル、無水物又はハロゲン化物、有利には塩化物もまた使用されてよい。有利なポリエステルは、ポリアルキレンテレフタラート、及びポリアルキレンナフタラートであり、これらはテレフタル酸又はナフタレンジカルジカルボン酸と、脂肪族ジオールの縮合により得られる。
【0045】
特に有利なポリアルキレンテレフタラートは、ポリエチレンテレフタラート(PET)であり、これはテレフタル酸とエチレングリコールとの縮合により得られる。PETは更に、メタノールの脱離下で、ビス(2−ヒドロキシエチル)テレフタラートへの、ジメチルテレフタラートとエチレングリコールとのエステル交換及びエチレングリコールの遊離下での重縮合にもより得られる。更なる有利なポリエステルは、ポリブチレンテレフタラート(PBT)、これはテレフタル酸と1,4−ブタンジオールとの縮合により得られ、ポリエチレン−2,6−ナフタラート(PEN)、ポリ−1,4−シクロ−ヘキサンジメチレンテレフタラート(PCT)、並びにポリエチレンテレフタラートとシクロヘキサンジメタノールとのコポリエステル(PDCT)、ポリブチレンテレフタラートとシクロヘキサンジメタノールとのコポリエステルである。同様に有利には、同様に、前述したポリアルキレンテレフタラートの共重合体、エステル交換生成物、及び物理的混合物(ブレンド)である。特に適した熱可塑性プラスチック成形材料は、テレフタル酸の重縮合体又は共重縮合体、例えばポリ又はコポリエチレンテレフタラート(PET、又はCoPET、又はPETG)、ポリ(エチレン−2,6−ナフタラート)エン(PEN)、又はPEN/PET共重合体及びPEN/PETブレンドから選択されている。前述した共重合体及びブレンドは、その製造方法に依存して、エステル交換生成物の部分をも含有してよい。
【0046】
更なる適したプラスチックは、少なくとも1つのポリカーボナートポリマーを含有し、これはポリカルボナート、ポリカルボナートコポリマー、及びポリカルボナートベースの物理的なブレンドであって、アクリル−ブタジエン−スチレン−コポリマー、アクリロニトリル−スチレン−アクリルエステル−コポリマー、ポリメチルメタクリラート、ポリブチルアクリラート、ポリブチルメタクリラート、ポリ(ブチレンテレフタラート)エン及びポリエチレンテレフタラートとのポリカルボナートベースの物理的なブレンドからなるグループから選択される。
【0047】
ポリカルボナートは、例えば、ホスゲン又は炭酸エステル、例えばジフェニルカルボナート又はジメチルカルボナートと、ジヒドロキシ化合物との縮合により生じる。適したジヒドロキシ化合物は、脂肪族又は芳香族ジヒドロキシ化合物である。芳香族ジヒドロキシ化合物として、例えばビスフェノール、例えば2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−フェニル)−プロパン(ビスフェノールA)、テトラアルキルビスフェノール−A、4,4−(メタ−フェニレンジイソプロピル)−ジフェノール(ビスフェノールM)、4,4−(パラ−フェニレンジイソプロピル)ジフェノール、1,1−ビス−(4−ヒドロキシ−フェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(BP−TMC)、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2−フェニル−エタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン(ビスフェノールZ)並びに場合によりこれらの混合物が挙げられる。前記ポリカーボナートは、少ない量の分枝剤の使用により分枝されてよい。この適した分枝剤には、フロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン−2,4,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン;1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゼン;1,1,1−トリ(4−ヒドロキシ−フェニル)−ヘプタン;1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゼン;1,1,1−トリ(4−ヒドロキシフェニル)−エタン;トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−フェニルメタン、2,2−ビス−[4,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキシル]−プロパン;2.4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル)−フェノール;2.6−ビス(2−ヒドロキシ−5’−メチル−ベンジル)−4−メチルフェノール;2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−プロパン;ヘキサ−(4−(4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル)−フェニル)−オルトテレフタラート酸エステル;テトラ−(4−ヒドロキシ−フェニル)−メタン;テトラ−(4−(4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル)−フェノキシ)−メタン;a,a’,a”−トリス−(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン;2.4−ジヒドロキシ安息香酸;トリメシン酸;シアヌルクロリド;3,3−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール、1,4−ビス−(4’,4”−ジヒドロキシトリフェニル)−メチル)−ベンゼン、及び特に、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシ−フェニル)−エタン及びビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドールが挙げられる。
【0048】
鎖の中断には、例えばフェノール類、例えばフェノール、アルキルフェノール、例えばクレゾール及び4−tert.−ブチルフェノール、クロロフェノール、ブロモフェノール、クミルフェノール又はこれらの混合物が適する。鎖中断剤の割合は、通常は、ジヒドロキシ化合物1モルに対して1〜20モル%である。
【0049】
更なる適したプラスチックは、少なくとも1つのポリマーを含有し、前記ポリマーはα,β−不飽和の酸及びこの誘導体に由来し、例えばポリ(メタ)クリラート、例えばポリメチルメタクリラート(PMMA)及びポリエチルメタクリラートである。
【0050】
更なる適したプラスチックは、少なくとも1つの、ビニル芳香族ホモポリマー又はビニル芳香族コポリマー、例えばポリスチレン(PS)又は、スチレン又はα−メチルスチレンとジエン及び/又はアクリル誘導体からなるコポリマー、例えばスチレン−ブタジエン、スチレン−アクリロニトリル(SAN)、スチレン−エチルメタクリラート、スチレン−ブタジエン−エチルアクリラート、スチレン−アクリロニトリル−メタクリラート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)又はメチルメタクリラート−ブタジエン−スチレン(MBS)を含有する。
【0051】
更なる適したプラスチックは、少なくとも1つのポリマーを含有し、前記ポリマーは、不飽和アルコール及びアミン又は、これらのアシル誘導体又はアセタールから誘導され、例えばポリビニルアセタート(PVAC)、ポリビニルアルコール(PVAL)、ポリビニルホルマール(PVFM)又はポリビニルブチラール(PVB)である。ポリビニルアセタールは、ポリビニルアルコールとアルデヒドとの反応により入手可能である。この両方の最前挙げた化合物PVFM及びPVBは、ポリビニルアルコールとホルムアルデヒド又はブチルアルデヒドとの反応により相応して製造される。
【0052】
複合ガラスでは、2つ又はそれ以上のガラス片が、ポリビニルブチラールシートにより一緒に接着されている。前記ポリビニルブチラール成形材料は、通常は、70000より大きい、有利には約100000〜250000の平均分子量を有する。このポリビニルブチラールは、通常は、ポリビニルアルコールとして計算された、ヒドロキシル基に関して19.5よりも少ない、有利には約17〜19質量%の残留含量を有する;ポリビニルエステルとして計算された、残存するエステル基に関して0〜10%、有利には0〜3%の残留含量。例示的なPVBは一般的に、Solutia社(St. Louis, Mo.のInc.)Butvar(R)の名称で入手可能である。ガラスとして、可視可能である波長範囲にある光に関して透明である限りは、任意のガラスが適する。係るガラスは通常の澄明なソーダ石灰ガラス、IR線反射性のコーティングされたガラス又はIR線吸収性ガラスを含み、例えばUS3,944,352及びUS3,652,303を参照されたい。複合ガラスの実施態様に関しては本発明に、完全な範囲でWO02/077081、特に28〜32頁が参照により組み込まれる。
【0053】
更なる適したプラスチックは、ポリオレフィンであり、その際この全てのポリマーは、オレフィンから更なる官能性なしに構成されたポリマー、例えば低密度又は高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、線形ポリブテン−1又はポリイソブチレン又はポリブタジエン並びにモノオレフィン又はジオレフィンの共重合体を含む。有利なポリオレフィンは、前記エチレンのホモポリマー及びコポリマー並びに前記プロピレンのホモポリマー及びコポリマーである。
【0054】
エチレン−ポリマー:
適したポリエチレン(PE)−ホモポリマーは例えば以下のものである:
−PE−LD(LD=低密度)、例えば高圧法(ICI)により1000〜3000バール及び150〜300℃で触媒である酸素又は過酸化物によりオートクレーブ又は管型反応器中で入手可能である。様々な長さの分枝剤により強力に分枝、結晶性40〜50%、密度0.915〜0.935g/cm、平均分子量600000g/モル。
【0055】
−PE−LLD(LLD=線形低密度)、金属錯体触媒により低圧法においてこの気相から、溶液(例えばベンジン)から、懸濁液において又は改良した高圧法を用いて入手可能。自体が非分枝である側鎖によりわずかに分枝、分子量、PE−LDよりもより高い。
【0056】
−PE−HD(HD=高密度)、中圧(Phillips)法及び低圧(チーグラー)法により入手可能。Phillipsにより、30〜40バール、85〜180℃で、酸化クロムを触媒として、分子量、約50000g/モル。チーグラーにより、1〜50バール、20〜150℃で、チタンハロゲン化物、チタンエステル又はアルミニウムアルキルを触媒として、モル量、約200000〜400000g/モル。懸濁物、溶液、気相又は物体中での実施。極めて弱く分枝、結晶性60〜80%、密度0.942〜0.965g/cm
【0057】
−PE−HD−HMW(HMW=高分子量)、チーグラー法、Phillips法又は気相により入手可能。高密度及び高モル量。
【0058】
−PE−HD−UHMW(UHMW=超高分子量)、改良したチーグラー触媒により入手可能、モル量、3000000〜6000000g/モル。
【0059】
特に適するのは、ポリエチレンであり、これは気相流動床方法において(通常支持された)触媒の使用下で製造され、例えばLupolen(R)(Basell)である。
【0060】
更に特に適するのは、メタロセン触媒の使用下で製造されたポリエチレンである。係るポリエチレンは、例えばLuflexen(R)(Basell)として市販されている。
【0061】
エチレンコポリマーとして、全ての市販のエチレンコポリマーが適し、例えばLuflexen(R)型(Basell)、Nordel(R)及びEngage(R)(Dow,DuPont)である。コモノマーとして、例えば3〜10つのC原子を有するα−オレフィン、特にプロピレン、ブタ−1−エン、ヘキサ−1−エン、及びオクタ−1エン、更にはアルキル残基中に1〜20つのC原子を有するアルキルアクリラート及びアルキルメタクリラート、特にブチルアクリラートが適する。更なる適したコモノマーは、ジエン、例えばブタジエン、イソプレン、及びオクタジエンである。更なる適したコモノマーは、シクロオレフィン、例えばシクロペンテン、ノルボルネン、及びジシクロペンタジエンである。
【0062】
前記エチレンコポリマーとは、通常は、ランダムコポリマー又はブロックコポリマー又はインパクトコポリマーである。エチレン及びコモノマーからの適したブロックコポリマー又はインパクトコポリマーは、例えば、この第一工程で前記コモノマーのホモポリマー又は前記コモノマーのランダムコポリマーを、例えば〜15質量%のエチレンと共に製造し、次いでこの第二工程で、エチレン含量15〜80質量%を有するコモノマー−エチレン−コポリマーを付加重合したポリマーである。通常は、前記コモノマー−エチレン−コポリマーが付加重合される限りは、この第二工程において生じるコポリマーは終生成物中で3〜60質量%の割合を有する。
【0063】
前記エチレン−コモノマー−コポリマーの製造のための重合は、チーグラー・ナッタ触媒系を用いて行われてよい。しかしながら、メタロセン化合物ベースの又は重合活性金属錯体ベースの触媒系も使用されてもよい。
【0064】
プロピレン−ポリマー:
ポリプロピレンとの呼称とは、以下において、プロピレンのホモポリマーも、コポリマーも理解されたい。プロピレンのコポリマーは、副次的な量でプロピレンと共重合可能であるモノマー、例えばC〜C−アルカ−1−エン、例えば特に、エチレン、ブタ−1−エン、ペンタ−1−エン、又はヘキサ−1−エンを含有する。2つ又は複数の相違するコモノマーを使用してもよい。
【0065】
適したポリプロピレンは、特に、〜50質量%の、重合して組み込まれた、〜8つのC原子を有するその他のアルカ−1−エンを有するプロピレンのホモポリマー又はプロピレンのコポリマーである。前記プロピレンのコポリマーはこの際、ランダムコポリマー又はブロックコポリマー又はインパクトコポリマーである。前記プロピレンのコポリマーがランダムに構成されている限りは、前記コポリマーは一般的に〜15質量%、有利には〜6質量%の、〜8つのC原子を有するその他のアルカ−1−エン、特にエチレン、ブタ−1−エン、又はエチレン及びブタ−1−エンからなる混合物を含有する。
【0066】
適した、プロピレンのブロックコポリマー又はインパクトコポリマーは、例えば、この第一工程でプロピレンホモポリマー又は前記プロピレンのランダムコポリマーを、〜15質量%、有利には〜6質量%の、〜8つのC原子を有するその他のアルカ−1−エンと共に製造し、次いでこの第二工程で、エチレン含量15〜80質量%を有するプロピレン−エチレン−コポリマーを付加重合し、その際前記プロピレン−エチレン−コポリマーが付加的にまだ更なるC〜C−アルカ−1−エンを含有してよい、ポリマーである。通常は、前記プロピレン−エチレン−コポリマーが付加重合される限りは、この第二工程において生じるコポリマーは終生成物中で3〜60質量%の割合を有する。
【0067】
ポリプロピレンの製造のための重合は、チーグラー・ナッタ触媒系を用いて行われてよい。この際特に、チタン含有固体成分a)の他に、更に助触媒を、有機アルミニウム化合物b)及び電子ドナー化合物c)の形で有する触媒系が使用される。
【0068】
しかしながら、メタロセン化合物ベースの又は重合活性金属錯体ベースの触媒系も使用されてもよい。
【0069】
前記ポリプロピレンの製造は通常は、少なくとも1つの、またしばしば2つの又はそれ以上の、直列に接続した反応区域(反応カスケード)中での重合により、この気相中で、懸濁液中又は液相(バルク相)中で実施される。通常の、C〜C−アルカ−1−エンの重合のために使用される反応器が使用されてよい。適した反応器は、特に、連続的に運転する撹拌槽、ループ型反応器、粉体床反応器又は流動床反応器である。
【0070】
この使用されたポリプロピレンの製造のための重合は、通常の反応条件下で、温度40〜120℃で、特に50〜100℃ので、かつ圧力10〜100バールで、特に20〜50バールで実施される。
【0071】
適したポリプロピレンは、通常は、ISO1133に従った溶融流量(MFR)、0.1〜200g/10分間、特に0.2〜100g/10分間を、230℃で、かつ2.16kgの質量下で有する。
【0072】
更なる適したプラスチックは、少なくとも1つのポリオレフィンを含有する。有利なポリオレフィンは、少なくとも1つのモノマーを組み込んで重合して含有し、前記モノマーは、エチレン、プロピレン、ブタ−1−エン、イソブチレン、4−メチル−1−ペンテン、ブタジエン、イソプレン及びこれらの混合物から選択される。適しているのは、前述のオレフィンモノマーからのホモポリマー、コポリマー、及び主モノマーとして少なくとも1つの前述のオレフィン及びコモノマーとしてその他のモノマー(例えばビニル芳香族)からなるコポリマーである。
【0073】
適したポリオレフィンは、低密度のポリエチレン−ホモポリマー(PE−LD)及びポリプロピレン−ホモポリマー及びポリプロピレン−コポリマーである。適したポリプロピレンは、例えば二軸配向したポリプロピレン(BOPP)及び結晶化したポリプロピレンである。
【0074】
更なる適したプラスチックは、少なくとも1つのポリウレタンを含有する。ポリウレタンは通常は、少なくとも1つのジイソシアナート及び少なくとも1つのジオール成分からなる付加生成物であり、これは更に、高官能性イソシアナート、例えばトリイソシアナート、及び高官能性ポリオールを含有してもよい。適したイソシアナートは、芳香族ジイソシアナート、例えば2,4−トルイレンジイソシアナート及び2.6−トルイレンジイソシアナート(TDI)及びこの異性体混合物、テトラメチルキシレンジイソシアナート(TMXDI)、キシレンジイソシアナート(XDI)、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアナート(MDI)、並びに脂肪族ジイソシアナート、例えばジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアナート(H12MDI)、テトラメチレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート(HMDI)、イソホロンジイソシアナート(IPDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアナート並びにこれらの混合物である。この有利なジイソシアナートには、ヘキサメチレンジイソシアナート(HMDI)及びイソホロンジイソシアナートが挙げられる。ポリウレタンの製造のためには、トリイソシアナート、例えばトリフェニルメタン−4,4’,4”−トリイソシアナート、及びこのシアヌラート及び前述のジイソシアナートのビウレットも考慮される。
【0075】
適したジオールは、有利には2〜25つの炭素原子を有するグリコールである。これには、1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、1.3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、ジエチレングリコール、2,2,4−トリメチルペンタンジオール−1,5、2,2−ジメチルプロパンジオール−1,3、1,4−ジメチロールシクロヘキサン、1,6−ジメチロールシクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン(ビスフェノールA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン(ビスフェノールB)又は1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(ビスフェノールC)が挙げられる。
【0076】
ポリウレタンの製造のために使用可能である出発材料はまた、ポリオールである。これには、三価(いわゆるトリオール)及びより高い価のアルコールが理解される。これは、通常は、3〜25つ、有利には3〜18つの炭素原子を有する。これには、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、エリトリット、ペンタエリトリット、ソルビトール及びこれらのアルコキシラートが挙げられる。
【0077】
更なる適したプラスチックはまた、前述のポリマーの物理的なブレンドを含んでもよい。
【0078】
有利には、前記式Iのピリジンジオン誘導体は、熱可塑性プラスチックの安定化のために使用され、波長420〜800nmの電磁線に対するこの透過率は、未着色の状態で、有利には90%よりも高い。
【0079】
本発明の対象は、少なくとも1つの前記一般式Iのピリジンジオン誘導体の、紫外光吸収性の層の製造のための使用でもある。前記吸収性の層は有利には、420〜800nmの波長範囲で透明である。
【0080】
前記の紫外光吸収性の、有利には透明な層は、熱可塑性プラスチックをベースとする。熱可塑性プラスチックとして、ポリエステル、ポリカルボナート、ポリオレフィン、ポリビニルアセタール、ポリスチレン、スチレン又はα−メチルスチレンとジエン及び/又はアクリル誘導体とのコポリマー、並びに前述のポリマーからの混合形態からなるグループから選択された、少なくとも1つのポリマーを含有する熱可塑性材料が考慮される。
【0081】
この透明な層は例えば、建築物の窓ガラス、自動車の窓ガラス、又は絶縁又はフィルター目的のためのガラス又はプラスチック上に接着すべきシートの一部、特に自動車の窓ガラスの際の複合ガラスの一部であってよい。有利には、前記プラスチックシートは、ポリビニルアセタール、特にポリビニルブチラールを含有する。
【0082】
前記複合ガラス中に含有される前記式Iのピリジンジオン誘導体は、UV吸収剤として、生きている有機材料及び生きていない有機材料の保護のために作用し、従って例えば自動車運転者及び車両内部に存在する生きていない有機材料は、紫外線の損傷性の作用から保護される。可能性のある損傷の例は、生きている有機材料の場合には紅斑又は日焼けであり、又は生きていない有機材料の場合には、黄変、変色、亀裂形成又は脆化である。
【0083】
選択的に、前記プラスチックは付加的に、UV−A及び/又はUV−B範囲の光線を吸収する少なくとも1つの更なる光安定剤及び/又は更なる(補助)安定剤を含有する。無論、前記の付加的に使用された光安定剤並びに場合により併用される(補助)安定剤は、前記式Iのピリジンジオン誘導体と相容性であることが必要である。有利にはこれは、可視可能である範囲で無色であるか又はわずかな固有の色合いを有するのみである。有利には、この場合により併用される光安定剤又は(補助)安定剤は、高いマイグレーション堅牢性及び耐熱性を有する。
【0084】
適した光安定剤及び更なる(補助)安定剤は例えば、以下のグループa)〜s)から選択される:
a)4,4−ジアリールブタジエン、
b)ケイ皮酸エステル、
c)ベンゾトリアゾール、
d)ヒドロキシベンゾフェノン、
e)ジフェニルシアンアクリラート、
f)オキサミド、
g)2−フェニル−1,3,5−トリアジン、
h)酸化防止剤、
i)ニッケル化合物、
j)立体障害したアミン、
k)金属不活性化剤、
l)ホスフィット及びホスホニット、
m)ヒドロキシルアミン、
n)ニトロン、
o)アミンオキシド、
p)ベンゾフラノン及びインドリノン、
q)チオ協力剤、
r)過酸化物崩壊性化合物、及び
s)塩基性補助安定剤。
【0085】
4,4−ジアリールブタジエンのグループa)には、例えば以下の式A
【0086】
【化6】

の化合物が挙げられる。
【0087】
前記化合物は、EP−A−916335から公知である。置換基R10及び/又はR11は有利にはC〜C−アルキル及びC〜C−シクロアルキルを意味する。
【0088】
ケイ皮酸のグループb)には、例えば4−メトキシケイ酸−2−イソアミルエステル、4−メトキシケイ酸−2−エチルヘキシルエステル、メチル−α−メトキシカルボニルシンナマート、メチル−α−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナマート、ブチル−α−シアノ−β−メチル−p−メトキシ−シンナマート及びメチル−α−メトキシカルボニル−p−メトキシシンナマートが挙げられる。
【0089】
ベンゾトリアゾールのグループc)には、例えば、2−(2’−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、例えば2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−sec−ブチル−5’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクチルオキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−アミル−2’−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ビス−(α,α−ジメチルベンジル)−2’−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−5’−[2−[2−エチルヘキシルオキシ]−カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボ二ルエチル)フェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3’−ドデシル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、及び2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−イソオクチルオキシカルボニルエチル)−フェニルベンゾトリアゾール、2,2’−メチレン−ビス−[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−ベンゾトリアゾール−2−イル−フェノール];2−[3’−tert−ブチル−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)−2’−ヒドロキシフェニル]−2H−ベンゾトリアゾールとポリエチレングリコール300とのエステル化の生成物;[R−CHCH−COO(CH(R=3’−tert−ブチル−4’−ヒドロキシ−5’−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル−フェニル)及びこれらの混合物が挙げられる。
【0090】
ヒドロキシベンゾフェノンのグループd)には、例えば2−ヒドロキシベンゾフェノン、例えば2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(2−エチルヘキシルオキシ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(n−オクチルオキシ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−メチルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−3−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、及びこのナトリウム塩、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン−5,5’−ビススルホン酸及びこのナトリウム塩が挙げられる。
【0091】
ジフェニルシアンアクリラートのグループe)には、例えばエチル−2−シアン−3,3−ジフェニルアクリラート(これは例えば、BASF AG社(Ludwigshafen)のUVinul(R)3035の名称で市販されている)、2−エチルヘキシル−2−シアン−3,3−ジフェニルアクリラート(これは例えば、BASF AG社(Ludwigshafen)のUVinul(R)3039の名称で市販されている)、及び1,3−ビス−[(2’−シアノ−3’,3’−ジフェニルアクリロイル)オキシ]−2,2−ビス{[2’−シアノ−3’,3’−ジフェニルアクリロイル)オキシ]メチル}プロパン(これは例えば、BASF AG社(Ludwigshafen)のUVinul(R)3030の名称で市販されている)が挙げられる。
【0092】
オキサミドのグループf)には、例えば、4,4’−ジオクチルオキシオキサニリド、2,2’−ジエトキシオキサニリド、2,2’−ジオクチルオキシ−5,5’−ジ−tert−ブトキサニリド、2,2’−ジドデシルオキシ−5,5’−ジ−tert−ブトキサニリド、2−エトキシ−2’−エトキシサニリド、N,N’−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)オキサミド、2−エトキシ−5−tert−ブチル−2’−エトキサニリド及び2−エトキシ−2’−エチル−5,4’−ジ−tert−ブトキサニリドとのこれらの混合物並びにオルト−メトキシ二置換したオキサニリド、パラ−メトキシ二置換したオキサニリドの混合物及びオルト−エトキシ二置換したオキサニリド及びパラ−エトキシ二置換したオキサニリドの混合物が挙げられる。
【0093】
2−フェニル−1,3,5−トリアジンのグループg)には、例えば、2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、例えば2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−プロポキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−トリデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ブチルオキシ−プロポキシ)−フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−オクチルオキシ−プロポキシ)−フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−(ドデシルオキシ/トリデシルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)−2−ヒドロキシ−フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[2−ヒドロキシ−4−(3−ブトキシ−2−ヒドロキシ−プロポキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジン、及び2−(2−ヒドロキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)−6−フェニル−1,3,5−トリアジンが挙げられる。
【0094】
酸化防止剤のグループh)には、例えば以下のものが含まれる:
アルキル化モノフェノール、例えば2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2−tert−ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−イソブチルフェノール、2,6−ジシクロペンチル−4−メチルフェノール、2−(α−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジオクタデシル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリシクロヘキシルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシメチルフェノール、非分枝又は、側鎖中で分枝したノニルフェノール、例えば2,6−ジ−ノニル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−(1−メチルウンデカ−1−イル)−フェノール、2,4−ジメチル−6−(1−メチルヘプタデカ−1−イル)−フェノール、2,4−ジメチル−6−(1−メチルトリデカ−1−イル)フェノール及びこれらの混合物が挙げられる。
【0095】
アルキルチオメチルフェノール、例えば2,4−ジオクチルチオメチル−6−tert−ブチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−メチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−エチルフェノール、2,6−ジドデシルチオメチル−4−ノニルフェノール。
【0096】
ヒドロキノン及びアルキル化ヒドロキノン、例えば2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−アミルヒドロキノン、2,6−ジフェニル−4−オクタデシルオキシフェノール、2,6−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルステアラート、ビス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)アジパート。
【0097】
トコフェロール、例えばα−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール、及びこれらの混合物(ビタミンE)。
【0098】
ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル、例えば2,2’−チオ−ビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−ビス(4−オクチルフェノール)、4,4’−チオ−ビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオ−ビス(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)、4,4’−チオ−ビス(3,6−ジ−sec−アミルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ジスルフィド。
【0099】
アルキリデンビスフェノール、例えば2,2’−メチレン−ビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(6−tert−ブチル−4−エチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス[4−メチル−6−(α−メチルシクロヘキシル)−フェノール]、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(6−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデン−ビス(6−tert−ブチル−4−イソブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス[6−(α−メチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、2,2’−メチレン−ビス[6−(α,α−ジメチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、4,4’−メチレン−ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレン−ビス[6−tert−ブチル−2−メチルフェノール]、1,1−ビス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−ブタン、2,6−ビス(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチル−フェニル)−3−n−ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコール−ビス−[3,3−ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブチラート]、ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル−フェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2−(3’−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−6−tert−ブチル−4−メチルフェニル]テレフタラート、1,1−ビス(3,5−ジメチル−2−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−n−ドデシルメルカプトブタン、1,1,5,5−テトラ−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−ペンタン。
【0100】
ベンジル化合物、例えば3,5,3’,5’−テトラ−tert−ブチル−4,4’−ジヒドロキシジベンジルエーテル、オクタデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジルメルカプトアセタート、トリデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジルメルカプトアセタート、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)アミン、1,3,5−トリ−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、ジ−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−メルカプロ酢酸イソオクチルエステル、ビス−(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)ジチオールテレフタラート、1,3,5−トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌラート、1,3,5−トリス−(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌラート、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−リン酸ジオクタデシルエステル及び3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−リン酸モノエチルエステル、カルシウム塩。
【0101】
ヒドロキシベンジル化マロナート、例えばジオクタデシル−2,2−ビス−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシベンジル)−マロナート、ジ−オクタデシル−2−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−マロナート、ジ−ドデシルメルカプトエチル−2,2−ビス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロナート、ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2,2−ビス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロナート。
【0102】
ヒドロキシベンジル芳香族、例えば1,3,5−トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,4−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,3,5,6−テトラメチルベンゼン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)フェノール。
【0103】
トリアジン化合物、例えば2,4−ビス(オクチルメルカプト)−6−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,2,3−トリアジン、1,3,5−トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌラート、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)−イソシアヌラート、2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルエチル)−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)−ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌラート。
【0104】
ベンジルホスホナート、例えばジメチル−2,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホナート、ジエチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホナート((3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル)メチル)ホスホン酸ジエチルエステル)、ジオクタデシル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホナート、ジオクタデシル−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルベンジルホスホナート、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸モノエチルエステルのカルシウム塩。
【0105】
アシルアミノフェノール、例えば4−ヒドロキシ−ラウリン酸アニリド、4−ヒドロキシステアリン酸アニリド、2,4−ビス−オクチルメルカプト−6−(3,5−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−s−トリアジン及びオクチル−N−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)カルバマート。
【0106】
β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価のアルコールとのエステルであって、例えばメタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリット、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌラート、N,N’−ビス−(ヒドロキシエチル)シュウ酸ジアミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0107】
β−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸と一価又は多価のアルコールとのエステルであって、例えばメタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリット、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌラート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)シュウ酸ジアミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0108】
β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価のアルコールとのエステルであって、例えばメタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリット、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌラート、N,N’−ビス−(ヒドロキシエチル)シュウ酸ジアミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0109】
3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸と一価又は多価のアルコールとのエステルであって、例えばメタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリット、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌラート、N,N’−ビス−(ヒドロキシエチル)シュウ酸ジアミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0110】
β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、例えばN,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)−ヘキサメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)−トリメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)−ヒドラジド、N,N’−ビス[2−(3−[3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]−プロピオニルオキシ)エチル]−オキサミド(例えばUniroyal社のNaugard(R)XL−1)。
【0111】
アスコルビン酸(ビタミンC)
アミン性酸化防止剤、例えばN,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジシクロヘキシル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(2−ナフチル)−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1−メチルヘプチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、4−(p−トルオルスルファモイル)ジフェニルアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、ジフェニルアミン、N−アリルジフェニルアミン、4−イソプロポキシジフェニルアミン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−(4−tert−オクチルフェニル)−1−ナフチルアミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、オクチル化したジフェニルアミン、例えばp,p’−ジ−tert−オクチルジフェニルアミン、4−n−ブチルアミノフェノール、4−ブチリルアミノフェノール、4−ノナノイルアミノフェノール、4−ドデカノイルアミノフェノール、4−オクタデカノイルアミノフェノール、ビス−(4−メトキシフェニル)アミン、2,6−ジ−tert−ブチル−4−ジメチルアミノメチルフェノール、2,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,2−ビス−[(2−メチルフェニル)アミノ]エタン、1,2−ビス(フェニルアミノ)−プロパン、(o−トリル)−ビグアニド、ビス[4−(1’,3’−ジメチルブチル)フェニル]アミン、tert−オクチル化したN−フェニル−1−ナフチルアミン、モノアルキル化及びジアルキル化したtert−ブチル/tert−オクチルジフェニルアミンからの混合物、モノアルキル化及びジアルキル化したノニルジフェニルアミンからの混合物、モノアルキル化及びジアルキル化したドデシルジフェニルアミンからの混合物、モノアルキル化及びジアルキル化したイソプロピル/イソヘキシルジフェニルアミンからの混合物、モノアルキル化及びジアルキル化したtert−ブチルジフェニルアミンからの混合物、2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−4H−1,4−ベンゾチアジン、フェノチアジン、モノアルキル化及びジアルキル化したtert−ブチル/tert−オクチルフェノチアジンからの混合物、モノアルキル化及びジアルキル化したtert−オクチルフェノチアジンからの混合物、N−アリルフェノチアジン、N,N,N’,N’−テトラフェニル−1,4−ジアミノブタ−2−エン、N,N−ビス−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル−ヘキサメチレンジアミン、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−セバケート、2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−オン、2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−オール、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールとのジメチルスクシナートポリマー[CAS番号65447−77−0](例えばCiba Spetialty Chemicals社のTinuvin(R)622)、2,2,4,4−テトラメチル−7−オキサ−3,20−ジアザジスピロ[5.1.11.2]−ヘイコサン−21−オン及びエピクロロヒドリンのポリマー[CAS番号:202483−55−4]例えば(Ciba Spetialty Chemicals社のHostavin(R)30)。
【0112】
ニッケル化合物のグループi)には、例えば2,2’−チオ−ビス−[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]のニッケル錯体、例えば1:1又は1:2の錯体(場合により付加的な配位子、例えばn−ブチルアミン、トリエタノールアミン又はN−シクロヘキシル−ジエタノールアミンと共に)、ニッケルジブチルジチオカルバマート、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジルホスホン酸モノアルキルエステル、例えばメチルエステル又はエチルエステルのニッケル塩、ケトキシム、例えば2−ヒドロキシ−4−メチルフェニルウンデシルケトキシムのニッケル錯体、1−フェニル−4−ラウロイル−5−ヒドロキシピラゾールのニッケル錯体(場合により付加的な配位子と共に)に属する。
【0113】
立体障害したアミンのグループj)には、例えば、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−アリル−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−ベンジル−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)スクシナート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−n−ブチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロナート(n−ブチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジル−マロン酸−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−エステル)、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン及びコハク酸からの縮合生成物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサンメチレンジアミンと4−tert−オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとからの線形又は環式の縮合生成物、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ニトリロトリアセタート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタン−テトラカルボキシラート、1,1’−(1,2−エタンジイル)−ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペリジノン)、4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−2−n−ブチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジル)マロナート、3−n−オクチル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4,5]デカン−2,4−ジオン、ビス−(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−セバケート、ビス−(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジル)−スクシナート、N,N’−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−モルホリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの線形又は環式の縮合生成物、N,N’−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンとギ酸エステルとの縮合生成物(CAS−Nr、124172−53−8、例えば、BASF AG社(Ludwigshafen)のUVinul(R) 4050H)、2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノエタン)との縮合生成物、2−クロロ−4,6−ジ−(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジイル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合生成物、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジイル)ピロリジン−2,5−ジオン、4−ヘキサデシルオキシ−及び4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの混合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−シクロヘキシルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとからの縮合生成物、1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンと2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンとからの縮合生成物、並びに4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(CAS登録番号[136504−96−06]);N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジイル)−n−ドデシルスクシンイミド、2−ウンデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ[4,5]デカン、7,7,9,9−テトラメチル−2−シクロウンデシル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ[4,5]デカンとエピクロロヒドリンとの反応混合物、1,1−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジイルオキシカルボニル)−2−(4−メトキシフェニル)エテン、N,N’−ビス−ホルミル−N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジイル)ヘキサメチレンジアミン、4−メトキシ−メチレン−マロン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ヒドロキシピペリジンとのジエステル、ポリ[メチルプロピル−3−オキソ−4−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジイル)]シロキサン、無水マレイン酸−α−オレフィンコポリマーと2,2,6,6−テトラメチル−4−アミノピペリジン又は1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−アミノピペリジンとからの反応混合物、(部分的に)N−ピペリジン−4−イル置換したマレイン酸イミド及びα−オレフィンの混合物からのコポリマー、例えばUvinul(R)5050H(BASF AG)、1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−オクタデカノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−ヘキサデカノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−オキシル−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン及びt−アミルアルコールの炭素残基からの反応生成物、1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4オキソ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート、ビス(1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アジパート、ビス(1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)スクシナート、ビス(1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)グルタラート、2,4−ビス{N[1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ]−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル]−N−ブチルアミノ}−6−(2ヒドロキシエチルアミノ)−s−トリアジン、N,N’−ビス−ホルミル−N,N’−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−ヘキサメチレンジアミン、ヘキサヒドロ−2,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1H,4H,5H,8H−2,3a,4a,6,7a,8a−ヘキサアザシクロペンタ[def]フルオレン−4,8−ジオン(例えば、BASF AG社(Ludwigshafen)のUvinul(R)4049)、ポリ[[6−[(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ]−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ二ル)イミノ]1,6−ヘキサンジイル[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)イミノ]])[CAS番号71878−19−8]、1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリアミン、N,N”’−[1,2−エタン−ジイル−ビス[[4,6−ビス−[ブチル(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ二ル)アミノ]−1,3,5−トリアジン−2−イル]イミノ]−3,1−プロパンジイル]]ビス[N’,N”−ジブチル−N’,N”−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ二ル)−(CAS番号106990−43−6)(例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のChimassorb 119)。
【0114】
金属不活性化剤のグループk)には、例えばN,N’−ジフェニルシュウ酸ジアミド、N−サリチラル−N’−サリチロイル−ヒドラジン、N,N’−ビス(サリチロイル)ヒドラジン、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン、3−サリチロイルアミノ−1,2,4−トリアゾール、ビス(ベンジリデン)−オキサリルジヒドラジド、オキサニリド、イソフタロイルジヒドラジド、セバコイルビスフェニルヒドラジド、N,N’−ジアセチルアジピン酸ジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)シュウ酸ジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)チオプロピオニルジヒドラジドが属する。
【0115】
ホスフィット及びホスホニットのグループl)には、例えば、トリフェニルホスフィット、ジフェニルアルキルホスフィット、フェニルジアルキルホスフィット、トリス(ノニルフェニル)ホスフィット、トリラウリルホスフィット、トリオクタデシルホスフィット、ジステアリルペンタエリトリットジホスフィット、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフィット、ジイソデシルペンタエリトリットジホスフィット、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリトリットジホスフィット、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)−ペンタエリトリットジホスフィット、ジイソデシルオキシペンタエリトリットジホスフィット、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)−ペンタエリトリットジホスフィット、ビス(2,4,6−トリス(tert−ブチルフェニル)ペンタエリトリットジホスフィット、トリステアリルソルビットトリホスフィット、テトラキス−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホニット、6−イソオクチルオキシ−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−ジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン、6−フルオロ−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−12−メチル−ジベンズ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)メチルホスフィット、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスフィット、2,2’,2”−ニトリロ[トリエチル−トリス(3,3’,5,5’−テトラ−tert−ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスフィット]、2−エチルヘキシル−(3,3’,5,5’−テトラ−tert−ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスフィットが属する。
【0116】
ヒドロキシルアミンのグループm)には、例えば、N,N−ジベンジルジドロキシルアミン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクチルヒドロキシルアミン、N,N−ジラウリルヒドロキシルアミン、N,N−ジテトラデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジヘキサデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘキサデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘプタデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、N−メチル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン及び水素化された獣脂アミン(Talgfettamine)からのN,N−ジアルキルヒドロキシルアミンが属する。
【0117】
ニトロンn)のグループには、例えば、N−ベンジル−α−フェニルニトロン、N−エチル−α−メチルニトロン、N−オクチル−α−ヘプチルニトロン、N−ラウリル−α−ウンデシルニトロン、Nーテトラデシル−α−トリデシルニトロン、N−ヘキサデシル−α−ペンタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−ヘキサデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ペンタデシルニトロン、N−ヘプタデシル−α−ヘプタデシルニトロン、Nーオクタデシル−α−ヘキサデシルニトロン、N−メチル−α−ヘプタデシルニトロン、及び水素化された獣脂アミンから製造されたN,N−ジアルキルヒドロキシルアミンから誘導されたニトロンが属する。
【0118】
アミンオキシドのグループo)には、例えば、アミンオキシド誘導体、例えばUS特許公報5,844,029号及び5,880,191号に記載されているアミンオキシド誘導体、ジデシルメチルアミンオキシド、トリデシルアミンオキシド、トリドデシルアミンオキシド及びトリヘキサデシルアミンオキシドが属する。
【0119】
ベンゾフラン及びインドリノンのグループp)には、例えば、US特許公報4,325,863;4,338,244;5,175,312;5,216,052;5,252,643;DE−A−4316611;DE−A−4316622;DE−A−4316876;EP−A−0589839又はEP−A−0591102に記載されたものか、又は3−[4−(2−アセトキシエトキシ)フェニル]−5,7−ジ−tert−ブチル−ベンゾフラン−2−オン、5,7−ジ−tert−ブチル−3−[4−(2−ステアロイルオキシエトキシ)フェニル]ベンゾフラン−2−オン、3,3’−ビス[5,7−ジ−tert−ブチル−3−(4−[2−ヒドロキシエトキシ]フェニル)ベンゾフラン−2−オン]、5,7−ジ−tert−ブチル−3−(4−エトキシフェニル)ベンゾフラン−2−オン、3−(4−アセトキシ−3,5−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−tert−ブチル−ベンゾフラン−2−オン、3−(3,5−ジメチル−4−ピバロイルオキシフェニル)−5,7−ジ−tert−ブチル−ベンゾフラン−2−オン、3−(3,4−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−tert−ブチル−ベンゾフラン−2−オン、Ciba Speciality Chemicals社のIrganoxs HP−136、及び3−(2,3−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−tert−ブチル−ベンゾフラン−2−オンが属する。
【0120】
チオ協力剤のグループq)には、例えばジラウリルチオジプロピオナート又はジステアリルチオジプロピオナートが属する。
【0121】
過酸化物崩壊性化合物のグループr)には、例えば、β−チオジプロピオン酸のエステル、例えばラウリルエステル、ステアリルエステル、ミリスチルエステル又はトリデシルエステル、メルカプトベンズイミゾール、又は2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、亜鉛ジブチルジチオカルバマート、ジオクタデシルジスルフィド、ペンタエリトリット−テトラキス(β−ドデシルメルカプト)プロピオナートが属する。
【0122】
塩基性補助安定剤のグループs)には、例えば、メラミン、ポリビニルピロリドン、ジシアンジアミド、トリアリルシアヌラート、尿素誘導体、ヒドラジン誘導体、アミン、ポリアミド、ポリウレタン、高級脂肪酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩、例えばカルシウムステアラート、亜鉛ステアラート、マグネシウムベヘナート、マグネシウムステアラート、ナトリウムリシノレアート、及びカリウムパルミタート、アンチモンブレンツカテキナート又は亜鉛ブレンツカテキナートが属する。
【0123】
有利には、少なくとも1つの化合物Iは、少なくとも1つの更なる光保護剤と一緒に使用され、前記光保護剤は、280〜400nmの波長範囲に少なくとも1つの吸収極大を有する。有利には、この更なる光保護剤は、グループb)、c)、d)、e)及びg)の化合物から選択される。
【0124】
特に、前記光保護剤は、少なくとも1つの吸収極大を、280〜320nmの波長範囲に有する光保護剤である。この付加的に使用される光安定剤は、従って、UVB範囲に少なくとも1つの吸収極大を有する。吸収極大とは、本発明の枠内において、このそのつどの化合物に属するバンドのUVスペクトルにおいて相応する局所的又は絶対的な極大であると理解され、これは通常の有機溶媒、例えばジクロロメタン、アセトニトリル又はメタノール中で、室温で測定される。極大でのUVB吸収剤の吸光度は、前記吸収剤は溶液、通常はジクロロメタン中にあり、1質量%の濃度及び1cmの層厚で測定されるが、少なくとも100、特に少なくとも200である。
【0125】
特に併用される光保護剤のための例は、前述した、グループe)のジフェニルシアンアクリラートである。
【0126】
更に、前記プラスチックは、その他の添加剤及び助剤を含有してよい。グループt)の適した添加剤として、この通常の助剤、例えば顔料、染料、核形成剤、充填剤又は強化材、曇り防止剤、殺生物剤及び帯電防止剤が考慮される。
【0127】
適した顔料は、無機顔料、例えば3つの変態にある二酸化チタン、ルチル、アナターゼ又はブルッカイト、ウルトラマリンブルー、酸化鉄、バナジン酸ビスマス、又はカーボンブラック、並びに有機顔料の分類、例えばフタロシアニン、ペリレン、アゾ化合物、イソインドリン、キノフタロン、ジケトピロロピロール、キナクリドン、ジオキサジン、インダントロンの分類からの化合物である。
【0128】
染料とは、全ての着色剤が理解され、これは使用されたプラスチック中に完全に溶解するか又は分子的に分散した分割体として存在し、従って高透明性の、非散乱性の、ポリマーの染色に使用されてよい。同様に、染料として有機化合物が考慮され、これは電磁スペクトルの可視可能である部分に蛍光を有し、例えば蛍光染料である。
【0129】
適した核形成剤は、例えば、無機材料、例えばタルク、金属酸化物、例えば二酸化チタン又は酸化マグネシウム、(有利にはアルカリ土類金属の)ホスファート、カルボナート又はスルファート、有機化合物、例えばモノカルボン酸又はポリカルボン酸、並びにその塩、例えば4−tert−ブチル安息香酸、アジピン酸、ジフェニル酢酸、コハク酸ナトリウム、又は安息香酸ナトリウム、ポリマー化合物、例えば、イオン性共重合体(”イオノマー”)を含む。
【0130】
適した充填剤又は強化材は、例えばカルボン酸カルシウム、シリカート、タルク、マイカ、カオリナイト、雲母、硫酸バリウム、金属酸化物、及び金属水酸化物、カーボンブラック、グラファイト、木粉、及びその他の天然産物の粉又は繊維、合成繊維を含む。繊維状又は粉状の充填剤の例として、更に、炭素繊維又はガラス繊維、ガラス織物、ガラスマット又はガラスロービング、ガラス片、球状ガラス並びに珪灰石の形のガラス繊維が考慮される。ガラス繊維の混和は、短いガラス繊維の形及び連続ストランド(ロービング)の形の双方で行うことができる。
【0131】
適した帯電防止剤は、例えば、アミン誘導体、例えばN,N−ビス(ヒドロキシアルキル)アルキルアミン又はN,N−ビス(ヒドロキシアルキル)アルキレンアミン、ポリエチレングリコールエステル、及びポリエチレングリコールエーテル、エトキシル化カルボン酸エステル、及びエトキシル化カルボン酸アミド、及びグリセリンモノステアレート及びグリセリンジステアレート、並びにこれらの混合物である。
【0132】
通常は、前記プラスチックに少なくとも1つの式Iのピリジンジオン誘導体を、このプラスチックの総質量に対して、0.01〜10質量%、有利には0.01〜5質量%、特に有利には0.01〜1.0質量%の量で付加する。前記プラスチックの総質量とは、式Iのピリジンジオン誘導体並びに場合により更なる(補助)安定剤と混合されたプラスチック(プラスチック+全ての(補助)安定剤の合計+全てのその他の添加剤の合計)の質量が理解される。目的とする光保護は、このプラスチックの層厚に依存する。これは、ランベルト・ベールの法則E=ε・c・d(ε:モル吸光係数、c:濃度、d:層厚)により明らかにされる。薄いプラスチック層中では従って、通常は、厚いプラスチック層と比較してUV吸収剤のより高い割合が使用される。
【0133】
グループa)〜s)からの化合物は、通常の、当業者に公知の量が使用される。通常は、これは、前記プラスチックの総質量に対して0.0001〜10質量%、有利には0.01〜1質量%の濃度で使用される。グループp)のベンゾフラノンの場合には、通常は、さらにより少ない濃度、有利には0.001〜0.1質量%が使用される。
【0134】
前記グループt)の添加剤は、通常の量で使用される。通常は、これは、前記プラスチックの総質量に対して0〜60質量%の量で使用される。
【0135】
本発明により使用される、式Iのピリジンジオン誘導体は、少なくとも1つの式Iのピリジンジオン誘導体を、1〜20質量%の濃度で含有する予備混合物(マスターバッチ又はコンパウンド)の形で、安定化すべき材料、通常はプラスチックに添加されてもよい。更に、前記予備混合物は、前述した、前記グループa)〜s)の化合物及びグループt)のその他の添加剤を含有してよい。
【0136】
本発明の更なる対象は、前もって定義した、光の損傷性の作用から保護する量の少なくとも1つの前記式Iのピリジンジオン誘導体及び少なくとも1つの有機材料を含有する組成物に関する。有利には、前記有機材料は、ポリエステル、ポリカルボナートポリマー、ポリオレフィン、ポリビニルアセタール、ポリスチレン、スチレン又はα−メチルスチレンとジエン及び/又はアクリル誘導体とのコポリマー、及び前述のポリマーの物理的ブレンドからなるグループから選択された、ポリマーである。
【0137】
以下において本発明による組成物に関して、適していてかつ有利である実施態様に対する言及は、同程度に、熱可塑性プラスチック中の式Iの係るピリジンジオン誘導体のこれに相応する使用に関しても当てはまる。
【0138】
有利な組成物は、例えば以下を含有する:
−前もって定義した、少なくとも1つの式Iのピリジンジオン誘導体;
−少なくとも1つのポリビニルブチラール(PVB);
−可塑剤として、少なくとも1つのオリゴアルキレングリコールアルキルカルボン酸ジエステル;
−付着性の制御のための少なくとも1つの脂肪族カルボン酸塩;
−場合により、ベンゾトリアゾール、2−フェニル−1,3,5−トリアジン、ヒドロキシベンゾフェノン、ジフェニルシアンアクリラート、及びこれらの混合物からなるグループから選択される、少なくとも1つの更なるUV吸収剤;及び
−場合により、充填剤、染料、顔料、及び更なる助剤からなるグループから選択される少なくとも1つの更なる成分。
【0139】
複合ガラス、例えば自動車の窓ガラスのための複合ガラスにおけるPVBシート中での、少なくとも1つの前記式Iのピリジンジオン誘導体の使用が有利である。
【0140】
ポリビニルブチラールの製造に関して、前述の言及が完全な範囲において、参照により組み込まれる。このポリマー組成物中で使用されたポリビニルブチラールは、通常は、70000より多い、有利には約100000〜250000の平均分子量を有する。前記ポリビニルブチラールは、通常は、ポリビニルアルコールとして計算されたヒドロキシル基に関して19.5よりも少ない、有利には約17〜19質量%の残留含量;ポリビニルエステルとして計算された残存するエステル基の0〜10%、有利には0〜3%の残留含量を有する。有利には、Solutia社(Inc.of St. Louis, Mo.)のButvar(R)の名称で市販されているポリビニルブチラールである。通常は、前記ポリビニルブチラール成形材料は、0.13〜1.5mmの厚さを有するシートの形で使用される。前記ポリビニルブチラールの所望の厚さへの成形は、例えば押出シート装置中で行われてよい。
【0141】
適したオリゴアルキレングリコールカルボン酸ジエステルは、脂肪族の、非分枝又は分枝したC〜C10−モノカルボン酸、有利にはC〜C−モノカルボン酸と、トリ−C〜C−アルキレングリコール又はテトラC〜C−アルキレングリコールとのエステルを含む。適した可塑剤は、例えばトリエチレングリコール−ジ−(2−エチルブチラート)、トリエチレングリコール−ジ−(2−エチルヘキサノアート)、トリエチレングリコールジヘプタノアート又はテトラエチレングリコールジヘプタノアートである。可塑剤の割合は、通常は、前記ポリマー組成物の総質量に対して20〜80質量%、有利には25〜45質量%である。
【0142】
付着性の制御のための適した脂肪族カルボン酸塩は、例えば、非分枝又は分枝したC〜C22−モノカルボン酸の多価の金属塩である。金属として、例えば亜鉛、アルミニウム、鉛、又はアルカリ土類金属、例えばマグネシウム又はカルシウムが考慮される。付着性の制御のための脂肪族カルボン酸塩の適した例は、例えば2−エチル酪酸のマグネシウム塩である。前記塩は、前記ポリビニルブチラールの接着性及び粘性を減少させる。脂肪族カルボン酸塩の割合は、通常は、前記ポリマー組成物の総質量に対して、0.0001〜0.5質量%、有利には0.0001〜0.1質量%である。
【0143】
付加的に、前記ポリビニルブチラールポリマー組成物は、少なくとも1つの更なるUV吸収剤を含有してよく、前記吸収剤は、有利には、ベンゾトリアゾール、2−フェニル−1,3,5−トリアジン、ヒドロキシベンゾフェノン、ジフェニルシアンアクリラート、及びこれらの混合物からなるグループから選択されている。
【0144】
適したベンゾトリアゾールの例は、2−(2’−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、有利には前述したものである。特に有利には以下のものである:
− 2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール[CAS番号3896−11−5](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)326として市販されている)、
− 2,4−ジ−tert−ブチル−6−(5−クロロベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール[CAS番号3864−99−1](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)327として市販されている)、
− 2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール[CAS番号25973−55−1](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)328として市販されている)、
− 2−ベンゾトリアゾール−2−イル−4−メチルフェノール[CAS番号2440−22−4](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)Pとして市販されている)。
【0145】
適した2−フェニル−1,3,5−トリアジンのための例は、2−(2’−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、有利には前述したものである。特に有利には以下のものである:
− 2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ヘキシルオキシフェノール[CAS番号147315−50−2](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)1577として市販されている)、及び
− 2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン[CAS番号2725−22−6](例えば、Cytec社のCyasorb(R)UV1164として市販されている)。
【0146】
適したヒドロキシベンゾフェノンの例は、2−ヒドロキシベンゾフェノン、有利には前述したものである。特に有利には以下のものである:
−2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン[CAS番号1843−05−6](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のChimassorb(R)81として市販されている)。
【0147】
適したジフェニルシアンアクリラートの例は、前述したものである。特に有利には以下のものである:
− 1,3−ビス−[(2’−シアノ−3’,3’−ジフェニルアクリロイル)オキシ]−2,2−ビス{[2’−シアノ−3’,3’−ジフェニルアクリロイル)オキシ]メチル}プロパン[CAS番号178671−58−4](例えば、BASF AG社(Ludwigshafen)のUvinul(R)3030の名称で市販されている)、
− エチル−2−シアン−3,3−ジフェニルアクリラート[CAS番号5232−99−5](例えば、BASF AG社(Ludwigshafen)のUvinul(R)3035の名称で市販されている)、及び
−2−エチルヘキシル−2−シアン−3,3−ジフェニルシアンアクリラート[CAS番号6197−30−4](例えば、BASF AG社(Ludwigshafen)のUvinul(R)3039の名称で市販されている)。
【0148】
通常は、更なるUV吸収剤の割合は、この使用されたシート厚に依存して、前記ポリマー組成物の総質量に対して0.05〜2質量%、有利には0.1〜1質量%である。薄いポリマー層の場合には、通常は、厚いポリマー層に比較してUV吸収剤のより高い割合が使用される。
【0149】
前記ポリビニルブチラールポリマー組成物は、付加的に、少なくとも1つの更なる成分を含有してよく、前記成分は、充填剤、染料、顔料、及び更なる助剤からなるグループから選択される。適した充填剤、染料、及び顔料に関して、完全な範囲において、前述の言及が参照により組み込まれる。
【0150】
更なる有利な組成物は、以下を含有する:
−前もって定義した、少なくとも1つの式Iのピリジンジオン誘導体、
−ポリカルボナート、ポリカルボナートコポリマー、及びポリカルボナートと、アクリル−ブタジエン−スチレン−コポリマー、アクリロニトリル−スチレン−アクリルエステル−コポリマー、ポリメチルメタクリラート、ポリブチルアクリラート、ポリブチルメタクリラート、ポリ(ブチレンテレフタラート)エン及びポリエチレンテレフタラートとの物理的なブレンドからなるグループから選択される、少なくとも1つのポリカルボナートポリマー、
−ホスフィット、ホスホニット、及びこれらの混合物からなるグループから選択された、少なくとも1つの安定剤、
−場合により、ベノトリアゾール、2−フェニル−1,3,5−トリアジン、ジフェニルシアンアクリラート及びこれらの混合物からなるグループから選択された、少なくとも1つの更なるUV吸収剤、
−場合により、酸化防止剤として少なくとも1つの2,6−ジアルキル化したフェノール、及び
−場合により、充填剤、染料、顔料及び更なる助剤からなるグループから選択された、少なくとも1つの更なる成分。
【0151】
有利には、前記式Iのピリジンジオン誘導体は、ポリカルボナートポリマー組成物中でも使用される。
【0152】
本出願の枠内において、概念「ポリカルボナートコポリマー」は、ポリカルボナートであって、ホスゲン又は炭酸エステルと少なくとも2つの相違するジヒドロキシ化合物、例えば相違するビスフェノールとの縮合により得られるポリカルボナートを含む。ハロゲン化ビスフェノール、例えばテトラブロムビスフェノールの割合は、耐炎性を高め、ビスフェノールS(ジヒドロキシジフェニルスルフィド)の割合は、ノッチ付き衝撃強さを高める。前記ポリカルボナートコポリマーには、例えば、ビスフェノールA及びビスフェノールCベースのポリカルボナートコポリマー、又はビスフェノールA及びビスフェノールTMC(トリメチルシクロヘキサン)ベースのポリカルボナートコポリマーが挙げられる。本発明の枠内において、概念「ポリカルボナートコポリマー」は、ポリエステルカルボナートであって、例えば、ビスフェノールとホスゲン及び芳香族ジカルボン酸ジクロリドとの反応により得られるポリエステルカルボナート、及びポリカルボナートブロック及びポリアルキレンオキシドブロックからなるブロックコポリマーをも含む。
【0153】
ポリカルボナートポリマー組成物は、ホスフィット及びホスホニットからなるグループから選択される、少なくとも1つの安定剤を含む。適したホスフィット及びホスホニットに関して、全ての範囲において、前述の言及が参照により組み込まれる。有利なホスフィット及びホスホニットは、トリス−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−ホスフィット[CAS番号31570−04−4](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のIrgafos(R)168として市販されている)、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ジイルビスホスホニット[CAS番号119345−01−6](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のIrgafos(R) P−EPQとして市販されている)、及びこれらの混合物である。ホスフィット及び/又はホスホニットの割合は、通常は、前記ポリマー組成物の総質量に対して、〜2000ppm、有利には500〜1500ppmである。
【0154】
付加的に、前記ポリカルボナートポリマー組成物は少なくとも1つの更なるUV吸収剤を含有してよい。適した更なるUV吸収剤は、前述したものである。有利には、この更なるUV吸収剤は、ベンゾトリアゾール、2−フェニル−1,3,5−トリアジン、ジフェニルシアンアクリラート、及びこれらの混合物からなるグループから選択されている。
【0155】
適したベンゾトリアゾールの例は、2−(2’−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、有利には前述したものである。特に有利には以下のものである:
− 2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス−(1−メチル−1−フェニルエチル)−フェノール[CAS番号70321−86−7](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)234として市販されている)、
− 2,4−ジ−tert−ブチル−6−(5−クロロベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール[CAS番号3864−99−1](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)327として市販されている)、
− 2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール[CAS番号3147−75−9](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)329として市販されている)、
− 2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(tert−ブチル)−6−(sec−ブチル)フェノール[CAS番号36437−37−3](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)350として市販されている)、
− 2,2’−メチレンビス−(6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール)[CAS番号103597−45−1](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)360として市販されている)、並びに
− 3−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチルエステルとポリエチレングリコールとのエステル交換生成物(例えばCiba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)213として市販されている(52%の化合物R−COO−[(CH−O]−H(モル量:637g/モル)[CAS番号104810−48−2]、35%の式R−COO−[(CH−O]−CO−R(分子量:975g/モル)[CAS番号104810−47−1]、その際
【0156】
【化7】

、及び13%の化合物HO−[(CH−O]−H[CAS番号25322−68−3]を含有する)。
【0157】
2−フェニル−1,3,5−トリアジンの例は、2−(2’−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、有利には前述したものである。特に有利には以下のものである:
− 2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ヘキシルオキシフェノール[CAS番号147315−50−2](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)1577として市販されている)。
【0158】
適したジフェニルシアンアクリラートは、前述したものである。有利には以下のものである:
− 1,3−ビス−[(2’−シアノ−3’,3’−ジフェニルアクリロイル)オキシ]−2,2−ビス{[2’−シアノ−3’,3’−ジフェニルアクリロイル)オキシ]メチル}プロパン[CAS番号178671−58−4](これは例えば、BASF AG社(Ludwigshafen)のUVinul(R)3030の名称で市販されている)、及び
− エチル−2−シアン−3,3−ジフェニルアクリラート[CAS番号5232−99−5](これは例えば、BASF AG社(Ludwigshafen)のUVinul(R)3035の名称で市販されている)。
【0159】
通常は、更なるUV吸収剤の割合は、前記ポリマー組成物の総質量に対して、〜10質量%、有利には0.001〜10質量%、特に0.05〜10質量%、とりわけ有利には0.1〜10質量%である。薄いポリマー層の場合には、通常は、厚いポリマー層に比較してUV吸収剤のより高い割合が使用される。
【0160】
付加的に、前記ポリカルボナートポリマー組成物は、少なくとも1つの2,6−ジアルキル化フェノールを、酸化防止剤として含有してよい。適した2,6−ジアルキル化フェノールは、前述したものであり、特にβ−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価のアルコールとのエステルである。有利な、前記β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価のアルコールとのエステルは、ペンタエリトリトールテトラキス−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオナート][CAS番号6683−19−8](これは例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のIrganox(R)1010として市販されている)、3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオン酸オクタデシルエステル[CAS番号2082−79−3](これは例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のIrganox(R)1076として市販されている)、及びこれらの混合物である。酸化防止剤の割合は、通常は、前記ポリマー組成物の総質量に対して、〜2000ppm、有利には500〜2000ppmである。
【0161】
更なる有利なポリマー組成物は、酸化防止剤として、少なくとも1つの2,6−ジアルキル化フェノールも、安定剤として、少なくとも1つのホスフィット及び/又はホスホニットをも含有する。酸化防止剤対補助安定剤の割合は、この際、通常は、1:10〜10:1の範囲にある。
【0162】
有利なポリマー組成物は、少なくとも1つのポリカルボナート、前もって定義した少なくとも1つの式Iピリジンジオン誘導体、及び更なる成分として、表Aの行に挙げた物質を含有する(組成物1.1〜1.60)。単独の成分の質量割合は、組成物1.1〜1.60において、前記ポリマー組成物の総質量に対して、前述の範囲にある。
表A:
【0163】
【表1】

【0164】
【表2】

【0165】
更なる有利なポリマー組成物は、2.1〜2.60であり、これはこの相応する組成物1.1〜1.60とは、このポリカーボナートがポリカルボナートコポリマーにより置き換えられている点でのみ相違する。
【0166】
更なる有利なポリマー組成物は、3.1〜3.60であり、これはこの相応する組成物1.1〜1.60とは、このポリカーボナートがポリカルボナートとアクリル−ブタジエン−コポリマーとの物理的なブレンドにより置き換えられている点でのみ相違する。
【0167】
更なる有利なポリマー組成物は、4.1〜4.60であり、これはこの相応する組成物1.1〜1.60とは、このポリカーボナートがポリカルボナートとアクリロニトリル−スチレン−アクリルエステル−コポリマーとの物理的なブレンドにより置き換えられている点でのみ相違する。
【0168】
更なる有利なポリマー組成物は、5.1〜5.60であり、これはこの相応する組成物1.1〜1.60とは、このポリカーボナートがポリカルボナートとポリメチルメタクリラートとの物理的なブレンドにより置き換えられている点でのみ相違する。
【0169】
更なる有利なポリマー組成物は、6.1〜6.60であり、これはこの相応する組成物1.1〜1.60とは、このポリカーボナートがポリカルボナートとポリブチルアクリラートとの物理的なブレンドにより置き換えられている点でのみ相違する。
【0170】
更なる有利なポリマー組成物は、7.1〜7.60であり、これはこの相応する組成物1.1〜1.60とは、このポリカーボナートがポリカルボナートとポリブチルメチルアクリラートとの物理的なブレンドにより置き換えられている点でのみ相違する。
【0171】
更なる有利なポリマー組成物は、8.1〜8.60であり、これはこの相応する組成物1.1〜1.60とは、このポリカーボナートがポリカルボナートとポリ(ブチレン−テレフタラート)エンとの物理的なブレンドにより置き換えられている点でのみ相違する。
【0172】
更なる有利なポリマー組成物は、9.1〜9.60であり、これはこの相応する組成物1.1〜1.60とは、このポリカーボナートがポリカルボナートとポリエチレンテレフタラートとの物理的なブレンドにより置き換えられている点でのみ相違する。
【0173】
付加的に、前記ポリカルボナートポリマー組成物は、少なくとも1つの成分を含有してよく、前記成分は、染料、顔料、及び更なる助剤からなるグループから選択されている。
【0174】
適した染料及び顔料に関して、前述の言及が完全な範囲において参照により組み込まれる。有利な実施態様において、前記染料及び/又は顔料は、青味剤である。適した青味剤は、例えばウルトラマリンブルー、フタロシアニン、アントラキノン、及びインダントロンである。青味剤の併用の際には、青味剤の割合は、前記ポリマー組成物の総質量に対して〜500ppm(0.05質量%)、有利には0.5〜100ppmである。
【0175】
ポリカルボナートポリマー組成物のための有利な適用は、ヘッドランプカバーのためのレンズ、自動車における風防ガラス、及び自動車及び建築物中のこのようなガラスである。
【0176】
更なる有利な組成物は以下を含有する:
−前もって定義した、少なくとも1つの式Iのピリジンジオン誘導体、
−少なくとも1つのポリエチレンテレフタラート(PET)、
−酸化防止剤として、少なくとも1つの2,6−ジアルキル化フェノール、
−場合により、ホスフィット、ホスホニット及びこれらの混合物からなるグループから選択された、少なくとも1つの補助安定剤、及び
−場合により、ジフェニルシアンアクリラート、フェニル−1,3,5−トリアジン、及びベンゾトリアゾール、及びこれらの混合物からなるグループから選択された、少なくとも1つの更なるUV吸収剤。
【0177】
有利には、更に、PET組成物中での、前もって定義した、少なくとも1つの式Iのピリジンジオン誘導体の使用である。
【0178】
酸化防止剤として適する2,6−ジアルキル化フェノールは、前述したものである。有利には、β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価のアルコールとのエステル、特に、ペンタエリトリトールテトラキス−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオナート][CAS番号6683−19−8](これは例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.のIrganox(R)1010として市販されている)、ヘキサメチレン−ビス−(3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート[CAS番号35074−77−2](これは例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のIrganox(R)259として市販されている)、及び3,5−ジアルキル化ヒドロキシフェニルメチルホスホン酸エステル、有利には((3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル)メチル)ホスホン酸ジエチルエステル[CAS番号976−56−7](これは例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のIrganox(R)1222として市販されている)である。
【0179】
酸化防止剤の割合は、通常は、前記ポリマー組成物の総質量に対して、〜2000ppm、有利には500〜2000ppmである。
【0180】
場合により、前記ポリエチレンテレフタラートポリマー組成物は、少なくとも1つの補助安定剤を含有し、これはホスフィット、ホスホニット及びこれらの混合物からなるグループか選択されている。適したホスフィット及びホスホニットは、前述したものである。有利なホスフィットは、トリス−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−ホスフィット[CAS番号31570−04−4](これは例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のIrgafos(R)168として市販されている)である。ホスフィット及び/又はホスホニットの割合は、通常は、前記ポリマー組成物の総質量に対して、〜2000ppm、有利には500〜1500ppm、とりわけ750〜2000ppmである。
【0181】
有利なポリエチレンテレフタラートポリマー組成物は、酸化防止剤として、少なくとも1つの2,6−ジアルキル化フェノール、有利には少なくとも1つの3,5−ジアルキル化ヒドロキシフェニルメチルホスホン酸エステル及び/又は少なくとも1つの、β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価のアルコールとのエステルも、補助安定剤として少なくとも1つのホスフィット及び/又はホスホニットも含有する。酸化防止剤対補助安定剤の割合はこの際、通常は、1:10〜10:1の範囲にある。
【0182】
付加的に、前記ポリエチレンテレフタラートポリマー組成物は少なくとも1つの更なるUV吸収剤を含有してよい。適した更なるUV吸収剤は、前述したものである。有利には、この更なるUV吸収剤は、ジフェニルシアンアクリラート、フェニル−1,3,5−トリアジン、及びベンゾトリアゾール及びこれらの混合物からなるグループから選択されている。
【0183】
適したベンゾトリアゾールの例は、2−(2’−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、有利には前述したものである。特に有利には以下のものである:
− 2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス−(1−メチル−1−フェニルエチル)−フェノール[CAS番号70321−86−7](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)234として市販されている)、
− 2,4−ジ−tert−ブチル−6−(5−クロロベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール[CAS番号3864−99−1](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)327として市販されている)、
− 2,2’−メチレンビス−(6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール)[CAS番号103597−45−1](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)360として市販されている)、並びに
− 3−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチルエステルとポリエチレングリコールとのエステル交換生成物(例えばCiba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)213として入手可能である)。
【0184】
適した2−フェニル−1,3,5−トリアジンの例は、2−(2’−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、有利には前述したものである。特に有利には以下のものである:
− 2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ヘキシルオキシ−フェノール[CAS番号147315−50−2](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)1577として市販されている)。
【0185】
適したジフェニルシアンアクリラートの例は、前述したものである。有利には以下のものである:
− 1,3−ビス−[(2’−シアノ−3’,3’−ジフェニルアクリロイル)オキシ]−2,2−ビス{[2’−シアノ−3’,3’−ジフェニルアクリロイル]オキシ]メチル}プロパン[CAS番号178671−58−4](例えば、BASF AG社(Ludwigshafen)のUvinul(R)3030の名称で市販されている)、
− エチル−2−シアン−3,3−ジフェニルアクリラート[CAS番号5232−99−5](例えば、BASF AG社(Ludwigshafen)のUvinul(R)3035の名称で市販されている)、及び
− 2−エチルヘキシル−2−シアン−3,3−ジフェニルアクリラート[CAS番号6197−30−4](例えば、BASF AG社(Ludwigshafen)のUvinul(R)3039の名称で市販されている)。
【0186】
通常は、更なるUV吸収剤の割合は、前記ポリエチレンテレフタラートポリマー組成物の総質量に対して、〜2質量%、有利には0.001〜5質量%、特に0.1〜0.15質量%である。薄いポリマー層の場合には、通常は、厚いポリマー層に比較してUV吸収剤のより高い割合が使用される。
【0187】
更なる有利なポリエチレンテレフタラートポリマー組成物は、前もって定義した少なくとも1つの式Iのピリジンジオン誘導体、及び更なる成分として、表Bの行に挙げた物質を含有する(組成物10.1〜10.54)。前記組成物10.1〜10.54中の単独の成分の質量割合は、前記ポリマー組成物の総質量に対して、上述した範囲にある。
表B:
【0188】
【表3】

【0189】
【表4】

【0190】
有利には、前記ポリエチレンテレフタラートは、非晶質ポリエチレンテレフタラートであり、かつ前記ポリエチレンテレフタラートポリマー組成物は、付加的に少なくとも1つのアセトアルデヒド捕捉剤を含有する。適したアセトアルデヒド捕捉剤は、例えばアントラニルアミド[CAS番号88−68−6]である。
【0191】
更なる有利なポリエチレンテレフタラートポリマー組成物は、11.1〜11.54であり、これはこの相応する組成物10.1〜10.54とは、このポリエチレンテレフタラートが非晶質ポリエチレンテレフタラートであり、かつ前記組成物が付加的にアセトアルデヒド捕捉剤を含有している点でのみ相違する。
【0192】
付加的に、前記非晶質ポリエチレンテレフタラート含有ポリマー組成物は、少なくとも1つの更なる成分を含有してよく、前記成分は、再加熱剤、染料、顔料、及び更なる助剤からなるグループから選択されている。
【0193】
本出願の枠内において、再加熱剤とは、エネルギーの吸収によりポリマーの可塑化を促進させ、かつこれによりこのポリマー材料の成形を、後続のアセンブリーにより(例えば、ボトルブロー成形)により可能にする物質が理解される。適した再加熱剤は、例えばカーボンブラックである。カーボンブラックは、粉体又は顆粒の形で使用されてよい。再加熱剤の割合は、通常は、前記ポリマー組成物の総質量に対して、0.1〜2質量%である。適した染料、顔料、及び更なる助剤は、前述したものである。
【0194】
有利には、少なくとも1つの式Iのピリジンジオン誘導体の、組成物中での使用であり、前記組成物は非晶質ポリエチレンテレフタラート、酸化防止剤として少なくとも1つの2,6−ジアルキル化フェノール、及び少なくとも1つのアセトアルデヒド捕捉剤を含有し、包装材料、例えばボトル又は容器のための組成物である。
【0195】
有利には、前記ポリエチレンテレフタラートは、部分結晶性のポリエチレンテレフタラートであり、かつこのポリマー組成物は、付加的に少なくとも1つの核形成剤を含有する。適した核形成剤は、前述したものである。核形成剤の割合は、通常は、前記ポリマー組成物の総質量に対して、0.05〜1質量%である。
【0196】
更なる有利なポリエチレンテレフタラートポリマー組成物は、12.1〜12.54であり、これはこの相応する組成物10.1〜10.54とは、このポリエチレンテレフタラートが部分結晶性のポリエチレンテレフタラートであり、かつ前記組成物が付加的に、少なくとも1つのを含有している点でのみ相違する。部分結晶性のポリエチレンテレフタラートを含有するポリマー組成物のための適用範囲は、光学フィルム、例えばディスプレーのための光学フィルムである。
【0197】
更なる有利な組成物は以下を含有する:
−前もって定義した、少なくとも1つの式Iのピリジンジオン誘導体、
−少なくとも1つの、高密度ポリエチレン又はポリプロピレン、
−酸化防止剤として少なくとも1つの2,6−ジアルキル化フェノール、
−場合により、ホスフィット、ホスホニット、及びこれらの混合物からなるグループから選択された、少なくとも1つの補助安定剤、
−場合により、ジフェニルシアンアクリラート、ヒドロキシベンゾフェノン、フェニル−1,3,5−トリアジン、ベンゾトリアゾール及びこれらの混合物からなるグループから選択された、少なくとも1つの更なるUV吸収剤、
−場合により、少なくとも1つの立体障害したアミン、及び
−場合により、染料、顔料及び更なる助剤からなるグループから選択された、少なくとも1つの更なる成分。
【0198】
有利には、前もって定義した、前記式Iのピリジンジオン誘導体は、高密度ポリエチレン又はポリプロピレンを含有する組成物中で使用される。
【0199】
適した2,6−ジアルキル化フェノールのための例は、前述したものであり、有利には、β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価のアルコールとのエステル、特にペンタエリトリトールテトラキス−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオナート][CAS番号6683−19−8](これは例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のIrganox(R)1010として市販されている)、3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオン酸オクタデシルエステル[CAS番号2082−79−3](これは例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のIrganox(R)1076として市販されている)、及びこれらの混合物である。酸化防止剤の割合は、通常は、前記ポリマー組成物の総質量に対して、〜4000ppm、有利には1000〜4000ppmである。
【0200】
場合により、前記組成物は、補助安定剤を含有し、これはホスフィット、ホスホニット及びこれらの混合物からなるグループから選択されている。適したホスフィット及びホスホニットに関して、全ての範囲において、前述の言及が参照により組み込まれる。有利なホスフィット及びホスホニットは、トリス−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−ホスフィット[CAS番号31570−04−4](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のIrgafos(R)168として市販されている)、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)[1,1−ビフェニル]−4,4’−ジイルビスホスホニット[CAS番号119345−01−6](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のIrgafos(R) P−EPQとして市販されている)、及びこれらの混合物である。ホスフィット及び/又はホスホニットの割合は、通常は、前記ポリマー組成物の総質量に対して、〜2000ppm、有利には500〜2000ppm、とりわけ750〜2000ppmである。
【0201】
更なる有利なポリマー組成物は、酸化防止剤として、少なくとも1つの2,6−ジアルキル化フェノールも、補助安定剤として、少なくとも1つのホスフィット及び/又はホスホニットも含有する。酸化防止剤対補助安定剤の割合はこの際、通常は、1:10〜10:1の範囲にある。
【0202】
付加的に、前記ポリマー組成物は少なくとも1つの更なるUV吸収剤を含有してよい。適した更なるUV吸収剤は、前述したものである。有利には、この更なるUV吸収剤は、ジフェニルシアンアクリラート、ヒドロキシベンゾフェノン、フェニル−1,3,5−トリアジン、ベンゾトリアゾール、及びこれらの混合物からなるグループから選択されている。
【0203】
適したベンゾトリアゾールの例は、2−(2’−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、有利には前述したものである。特に有利には、以下のものである:
− 2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス−(1−メチル−1−フェニルエチル)−フェノール[CAS番号70321−86−7](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)234として市販されている)、
− 2,4−ジ−tert−ブチル−6−(5−クロロベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール[CAS番号3864−99−1](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)327として市販されている)、
− 2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール[CAS番号3147−75−9](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)329として市販されている)、
− 2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(tert−ブチル)−(sec−ブチル)フェノール[CAS番号36437−37−3](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)350として市販されている)、
− 2,2’−メチレンビス−(6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール)[CAS番号103597−45−1](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)360として市販されている)、並びに
− 3−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチルエステルとポリエチレングリコールとのエステル交換生成物(例えばCiba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)213として入手可能である)。
【0204】
適した2−フェニル−1,3,5−トリアジンの例は、2−(2’−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、有利には前述したものである。特に有利には以下のものである:
− 2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ヘキシルオキシフェノール[CAS番号147315−50−2](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)1577として市販されている)、及び
− 2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン[CAS番号2725−22−6](例えば、Cytec社のCyasorb(R)UV1164として市販されている)。
【0205】
適したヒドロキシベンゾフェノンの例は、2−ヒドロキシベンゾフェノン、有利には前述したものである。特に有利には以下のものである:
− 2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン[CAS番号1843−05−6](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のChimassorb(R)81として市販されている)。
【0206】
適したジフェニルシアンアクリラートの例は、前述したものである。有利には以下のものである:
− 1,3−ビス−[(2’−シアノ−3’,3’−ジフェニルアクリロイル)オキシ]−2,2−ビス{[2’−シアノ−3’,3’−ジフェニルアクリロイル)オキシ]メチル}プロパン[CAS番号178671−58−4](例えば、BASF AG社(Ludwigshafen)のUVinul(R)3030の名称で市販されている)、及び
− エチル−2−シアン−3,3−ジフェニルアクリラート[CAS番号5232−99−5](例えば、BASF AG社(Ludwigshafen)のUVinul(R)3035の名称で市販されている)。
【0207】
通常は、更なるUV吸収剤の割合は、前記ポリマー組成物の総質量に対して、〜2質量%、有利には0.01〜1.5質量%、特に0.05〜1質量%である。薄いポリマー層の場合には、通常は、厚いポリマー層に比較してUV吸収剤のより高い割合が使用される。
【0208】
付加的に、高密度ポリエチレン又はポリプロピレンを含有するポリマー組成物は、少なくとも1つの立体障害したアミンを含有してよい。
【0209】
適した立体障害したアミン(HALS)は、オリゴマー及びモノマーの立体障害したアミン、例えば前述したものである。有利な立体障害したアミンは以下のものである:
−(部分的に)N−ピペリジン−4−イル置換したマレイン酸イミドとα−オレフィンの混合物とからのコポリマー(これは例えば、以下の式
【0210】
【化8】

のUvinul(R)5050H[CAS152261−33−1](モル量、約3500g/モル)として、BASF AG社(Ludwigshafen)から入手可能である)、
−式
【0211】
【化9】

の立体障害したアミン[CAS番号124172−53−8](これは例えば、Uvinul(R)4050Hの名称でBASF AG社(Ludwigshafen)から入手可能である)、
−ポリ[[6−[(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ]−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ二ル)イミノ]1,6−ヘキサンジイル[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)イミノ]])[CAS番号71878−19−8](これは例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のChimassorb(R)944(モル量:2000〜3100g/モル)として市販されている)、
− 4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールとのジメチルスクシナートポリマー[CAS番号65447−77−0](例えばCiba Spetialty Chemicals Inc.社のTinuvin(R)622(モル量:3100〜4100g/モル)として市販されている)、
−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート[CAS番号52829−07−9](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)770として市販されている)、及び
− 2,2,4,4−テトラメチル−7−オキサ−3,20−ジアザ−ジスピロ[5.1.11.2]−ヘイコサン−21−オン及び式
【0212】
【化10】

のエピクロロヒドリンのポリマー[CAS番号202483−55−4](これは例えば、Ciba Specialty Chemicals Inc.社のHostavin(R)N30として市販されている)。
【0213】
通常は、立体障害したアミンの割合は、前記ポリマー組成物の総質量に対して、〜2質量%、有利には0.1〜2質量%、特に0.1〜1.5質量%、とりわけ有利には0.1〜1質量%である。薄いポリマー層の場合には、通常は、厚いポリマー層に比較して立体障害したアミンのより高い割合が使用される。
【0214】
付加的に、前記ポリマー組成物は、少なくとも1つの成分を含有してよく、前記成分は、染料、顔料、及び更なる助剤からなるグループから選択されている。適した染料及び顔料は、前述したものである。
【0215】
更には、少なくとも1つの高密度ポリエチレン又はポリプロピレン、前もって定義した少なくとも1つの前記式Iのピリジンジオン誘導体、及び更なる成分として、表Cの行に挙げた物質を含有する組成物(組成物13.1〜13.108)が有利である。この単独の成分の質量割合は、前記組成物13.1〜13.108において、前記ポリマー組成物の総質量に対して、上述した範囲にある。
表C:
【0216】
【表5】

【0217】
【表6】

【0218】
【表7】

【0219】
更に、包装材料、例えばボトル又は容器のための、少なくとも1つの高密度ポリエチレン又はポリプロピレンを含有するポリマー組成物中での少なくとも1つの式Iのピリジンジオン誘導体の使用は有利である。
【0220】
更なる有利な組成物は以下を含有する:
−前もって定義した、少なくとも1つの式Iのピリジンジオン誘導体、
−少なくとも1つのポリスチレン、
−酸化防止剤として少なくとも1つの2,6−ジアルキル化フェノール、
−場合により、ホスフィット、ホスホニット、及びこれらの混合物からなるグループから選択された、少なくとも1つの補助安定剤、
−場合により、ベンゾトリアゾール、ジフェニルシアンアクリラート及びこれらの混合物からなるグループから選択された、少なくとも1つの更なるUV吸収剤、
−場合により、少なくとも1つの立体障害したアミン、及び
−場合により、染料、顔料及び更なる助剤からなるグループから選択された、少なくとも1つの更なる成分。
【0221】
更には、ポリスチレンポリマー組成物中での前もって定義した、少なくとも1つの式Iのピリジンジオン誘導体の使用は有利である。
【0222】
適した2,6−ジアルキル化フェノールの例は、前述したものである。有利な、2,6−ジアルキル化フェノールは、β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価のアルコールとのエステル、特に:ペンタエリトリトールテトラキス−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオナート][CAS番号6683−19−8](これは例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のIrganox(R)1010として市販されている)、3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオン酸オクタデシルエステル[CAS番号2082−79−3](これは例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のIrganox(R)1076として市販されている)、及びこれらの混合物である。酸化防止剤の割合は、通常は、前記ポリマー組成物の総質量に対して、〜2000ppm、有利には500〜2000ppmである。
【0223】
適したホスフィット及びホスホニットに関して、全ての範囲において、前述の言及が参照により組み込まれる。有利なホスフィットは、トリス−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−ホスフィット[CAS番号31570−04−4](これは例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のIrgafos(R)168として市販されている)である。ホスフィット及び/又はホスホニットの割合は、通常は、前記ポリマー組成物の総質量に対して、〜2000ppm、有利には500〜2000ppmである。
【0224】
有利には、同様に、少なくとも1つの2,6−ジアルキル化フェノール、有利にはβ−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価のアルコールとのエステルを酸化防止剤として、並びにホスフィット及び/又はホスホニットを補助安定剤として含有する混合物である。補助安定剤対酸化防止剤の割合は、この際、通常は、10:1〜1:10の範囲にある。これらの混合物のうち、特に以下のものが有利であり、つまり補助安定剤として、トリス−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフィット[CAS番号31570−04−4](これは、例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のIrgafos(R)168として市販されている)を含有し、かつ酸化防止剤として、ペンタエリトリトールテトラキス−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオナート][CAS番号6683−19−8](これは例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のIrganox(R)1010として市販されている)、又は3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオン酸オクタデシルエステル[CAS番号2082−79−3](これは例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のIrganox(R)1076として市販されている)を含有する混合物が有利である。有利な混合物は、例えば、1部の3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオン酸−オクタデシルエステル及び4部のトリス−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−ホスフィトからなる混合物である(これは例えば、Irganox(R)B900として、Ciba Speciality Chemicals Inc.社から市販されている)。
【0225】
付加的に、前記ポリスチレンポリマー組成物は少なくとも1つの更なるUV吸収剤を含有してよい。適した更なるUV吸収剤は、前述したものである。有利には、ベンゾトリアゾール、ジフェニルシアンアクリラート及びこれらの混合物からなるグループから選択された、更なるUV吸収剤が有利である。
【0226】
適したベンゾトリアゾールの例は、2−(2’−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、有利には前述したものである。特に有利には以下のものである:
− 2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール[CAS番号25973−55−1](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)328として市販されている)、及び
− 2−ベンゾトリアゾール−2−イル−4−メチルフェノール[CAS番号2440−22−4](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)Pとして市販されている)及びこれらの混合物。
【0227】
適したジフェニルシアンアクリラートの例は、前述したものである。有利には以下のものである:
− 1,3−ビス−[(2’−シアノ−3’,3’−ジフェニルアクリロイル)オキシ]−2,2−ビス{[2’−シアノ−3’,3’−ジフェニルアクリロイル)オキシ]メチル}プロパン[CAS番号178671−58−4](これは例えば、BASF AG社(Ludwigshafen)のUVinul(R)3030の名称で市販されている)、及び
−エチル−2−シアン−3,3−ジフェニルアクリラート[CAS番号5232−99−5](これは例えば、BASF AG社(Ludwigshafen)のUVinul(R)3035の名称で市販されている)。
【0228】
通常は、更なるUV吸収剤の割合は、前記ポリマー組成物の総質量に対して、〜2質量%、有利には0.01〜1.5質量%、特に0.05〜1質量%である。薄いポリマー層の場合には、通常は、厚いポリマー層に比較してUV吸収剤のより高い割合が使用される。
【0229】
付加的に、前記ポリスチレンポリマー組成物は少なくとも1つの立体障害したアミンを含有してよい。
【0230】
適した立体障害したアミンは、前述のものである。有利には、立体障害したアミンは式:
RNH−(CH−NR−(CH−NR−(CH−NHR
[前記式中、
【0231】
【化11】


の化合物[CAS番号106990−43−6](これは例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のChimassorb(R)119として市販されている)、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート[CAS番号52829−07−9](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)770として市販されている)、又はこれらの混合物である。
【0232】
通常は、立体障害したアミンの割合は、前記ポリマー組成物の総質量に対して、〜2質量%、有利には0.1〜1.5質量%、特に0.1〜0.5質量%である。
【0233】
付加的に、前記ポリスチレンポリマー組成物は、少なくとも1つの更なる成分を含有してよく、前記成分は、染料、顔料、及び更なる助剤からなるグループから選択されている。適した染料及び顔料は、前述したものである。
【0234】
有利なポリスチレンポリマー組成物は、前もって定義した少なくとも1つの前記式Iのピリジンジオン誘導体、及び更なる成分として、表Dの行に挙げた物質を含有する(組成物14.1〜14.45)。前記組成物14.1〜14.45中のこの単独の成分の質量割合は、前記ポリマー組成物の総質量に対して上述の範囲にある。
表D:
【0235】
【表8】

【0236】
【表9】

【0237】
有利には、包装材、例えばヨーグルトカップ及び電子装置のハウジングのためのポリスチレンポリマー組成物中での少なくとも1つの前記式Iのピリジンジオン誘導体の使用である。
【0238】
更なる有利な組成物は以下を含有する:
−前もって定義した、少なくとも1つの式Iのピリジンジオン誘導体、
−少なくとも1つのアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン−コポリマー又はスチレン−アクリロニトリルコポリマー、
−酸化防止剤として少なくとも1つの2,6−ジアルキル化フェノール、
−場合により、ホスフィット、ホスホニット、及びこれらの混合物からなるグループから選択された、少なくとも1つの補助安定剤、
−場合により、ベノトリアゾール、ヒドロキシベンゾフェノン、ジフェニルシアンアクリラート及びこれらの混合物からなるグループから選択された、少なくとも1つの更なるUV吸収剤、
−場合により、少なくとも1つの立体障害したアミン、及び
−場合により、染料、顔料及び更なる助剤からなるグループから選択された、更なる成分。
【0239】
有利には、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン−コポリマー組成物又はスチレン−アクリロニトリルコポリマー組成物中での前もって定義した、少なくとも1つの式Iのピリジンジオン誘導体の使用である。
【0240】
適した2,6−ジアルキル化フェノールは、β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価のアルコールとのエステル、特に:3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオン酸オクタデシルエステル[CAS番号2082−79−3](これは例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のIrganox(R)1076として市販されている)である。酸化防止剤の割合は、通常は、前記ポリマー組成物の総質量に対して、〜2000ppm、有利には500〜2000ppmである。
【0241】
適したホスフィット及びホスホニットに関して、全ての範囲において、前述の言及が参照により組み込まれる。有利なホスフィット及びホスホニットは、トリス−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−ホスフィット[CAS番号31570−04−4](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のIrgafos(R)168として市販されている)、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)[1,1−ビフェニル]−4,4’−ジイルビスホスホニット[CAS番号119345−01−6](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のIrgafos(R) P−EPQとして市販されている)、及びこれらの混合物である。ホスフィット及び/又はホスホニットの割合は、通常は、前記ポリマー組成物の総質量に対して、〜2000ppm、有利には500〜2000ppmである。
【0242】
有利なポリマー組成物は、酸化防止剤として、少なくとも1つの2,6−ジアルキル化フェノール、有利にはβ−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価のアルコールとのエステルも、補助安定剤としてホスフィット及び/又はホスホニットも含有する。酸化防止剤対補助安定剤の割合はこの際、通常は、1:10〜10:1の範囲にある。
【0243】
付加的に、前記ポリマー組成物は、これは少なくとも1つのアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン−コポリマー又はスチレン−アクリロニトリル−コポリマーを含有するが、少なくとも1つの更なるUV吸収剤を含有してよい。適した更なるUV吸収剤は、前述したものである。有利には、更なるUV吸収剤は、ベノトリアゾール、ヒドロキシベンゾフェノン、ジフェニルシアンアクリラート及びこれらの混合物からなるグループから選択されている。
【0244】
適したベンゾトリアゾールの例は、2−(2’−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、有利には前述したものである。特に有利には以下のものである:
− 2,4−ジ−tert−ブチル−6−(5−クロロベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール[CAS番号3864−99−1](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)327として市販されている)、
− 2−ベンゾトリアゾール−2−イル−4−メチルフェノール[CAS番号2440−22−4](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)Pとして市販されている)。
【0245】
適したヒドロキシベンゾフェノンの例は、2−ヒドロキシベンゾフェノンである。特に有利には以下のものである:
− 2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン[CAS番号1843−05−6](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のChimassorb(R)81として市販されている)。
【0246】
適したジフェニルシアンアクリラートの例は以下のものである:
− 1,3−ビス−[(2’−シアノ−3’,3’−ジフェニルアクリロイル)オキシ]−2,2−ビス{[2’−シアノ−3’,3’−ジフェニルアクリロイル)オキシ]メチル}プロパン[CAS番号178671−58−4](これは例えば、BASF AG社(Ludwigshafen)のUVinul(R)3030の名称で市販されている)、及び
−エチル−2−シアン−3,3−ジフェニルアクリラート[CAS番号5232−99−5](これは例えば、BASF AG社(Ludwigshafen)のUVinul(R)3035の名称で市販されている)。
【0247】
通常は、更なるUV吸収剤の割合は、前記ポリマー組成物の総質量に対して、〜2質量%、有利には0.01〜1.5質量%、特に0.05〜1質量%である。薄いポリマー層の場合には、通常は、厚いポリマー層に比較してUV吸収剤のより高い割合が使用される。
【0248】
付加的に、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン−コポリマー組成物又はスチレン−アクリロニトリル−コポリマー組成物は、少なくとも1つの立体障害したアミンを含有してよい。
【0249】
適した立体障害したアミンは、前述のものである。有利には、前記の立体障害したアミンは式:
RNH−(CH−NR−(CH−NR−(CH−NHR
[前記式中、
【0250】
【化12】


の化合物[CAS番号106990−43−6](これは例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のChimassorb(R)119として市販されている)、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート[CAS番号52829−07−9](例えば、Ciba Speciality Chemicals Inc.社のTinuvin(R)770として市販されている)、又はこれらの混合物である。
【0251】
通常は、立体障害したアミンの割合は、前記ポリマー組成物の総質量に対して、〜2質量%、有利には0.1〜1.5質量%、特に0.1〜1質量%、とりわけ有利には0.1〜0.5質量%である。
【0252】
付加的に、前記アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン−コポリマー組成物又はスチレン−アクリロニトリル−コポリマー組成物は、少なくとも1つの更なる成分を含有してよく、前記成分は、染料、顔料、及び更なる助剤からなるグループから選択されている。適した染料及び顔料は、前述したものである。
【0253】
有利なアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン−コポリマー組成物又はスチレン−アクリロニトリル−コポリマー組成物は、前もって定義した少なくとも1つの前記式Iのピリジンジオン誘導体、及び更なる成分として、表Eの行に挙げた物質を含有する(組成物15.1〜15.54)。前記組成物15.1〜15.54中のこの単独の成分の質量割合は、前記ポリマー組成物の総質量に対して上述の範囲にある。
表E:
【0254】
【表10】

【0255】
【表11】

【0256】
自動車及び電子装置のためのハウジングのための部材として使用される、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン−コポリマー組成物又はスチレン−アクリロニトリルコポリマー組成物中での少なくとも1つの前記式Iのピリジンジオン誘導体の使用は有利である。
【0257】
本発明により使用するべき、前記式Iのピリジンジオン誘導体及び、存在する場合には、グループa)〜s)までの化合物及び/又はグループt)のその他の添加剤は、前記プラスチックに付加される。この付加は、通常の様式において、例えばプラスチックとの混合により行われる。前記ピリジンジオン誘導体及び場合により更なる安定剤をまた、前記出発モノマーに付加し、モノマー及び安定剤からなるこの混合物を重合してもよい。同様に、前記ピリジンジオン誘導体及び場合によりグループa)〜s)の化合物及び/又はグループt)のその他の添加剤は、前記モノマーの重合の間に付加されてよい。前記重合の前又は間の添加のための条件は、前記ピリジンジオン誘導体及び場合によりグループa)〜s)の化合物及び/又はグループt)のその他の添加剤は、前記重合条件の際に安定であり、即ち全く崩壊しないか又はわずかにのみ崩壊することである。
【0258】
有利には、前記ピリジンジオン誘導体及び場合によりグループa)〜s)の化合物及び/又はグループt)のその他の添加剤を、完成したプラスチックに添加する。これは、通常の様式において、自体公知の混合方法により、例えば150〜300℃での温度の際の溶融下で行われる。前記成分はしかしながら、溶融なしに「冷間」で混合されてもよく、かつこの粉体状又は顆粒からなる混合物を、まずこの加工の際に溶融及び均質化させる。
【0259】
前記式Iのピリジンジオン誘導体、並びに場合によりa)〜s)のグループの化合物及び/又はグループt)のその他の添加剤を、一緒に又は相互に分離して、同時に、少量ずつ又は連続的に、一定の又は勾配に沿った時間の間付加してよい。例示的に、前記ピリジンジオン誘導体の一部を既に、前記モノマーの重合の間に付加し、かつこの残りをまず、完成したポリマ−に付加するか、又は前記ピリジンジオン誘導体の総量を、この完成したポリマーに付加してよい。
【0260】
有利には、この混合は通常の押出機中で行われ、その際前記成分は、混合されるか又は単独で、例えば完全に漏斗を介して前記押出機中に導入されても、又は部分的に、前記押出機のより後の部位で、溶融した又は固体の、押出機中に存在する生成物に導入されてもよい。この溶融押出は、例えば一軸又は二軸型スクリュー押出機が特に適する。二軸型スクリュー押出機が有利である。
【0261】
この得られた混合物は例えば、ペレット化又は顆粒化されるか、又は一般的に公知の方法により、例えば押出し、射出、発泡剤を用いたサンドイッチ成形、深絞り成形、中空体ブロー成形又はカレンダー加工により加工されてよい。
【0262】
このプラスチックから、有利には全ての種類の成形体(半製品、シート、フィルム、及びフォームも)が製造され、例えば、包装材及びシート、例えばテキスタイルのための包装材及びシート、特に化粧品、香料、及び医薬品のための包装材、及び食料品のための包装材及びシート、飲料ボトル、又は清浄剤のための包装材が製造される。更に、熱可塑性成形材料から、ストレッチシートが製造される。
【0263】
根本的に、各製品は、前記式Iのピリジンジオン誘導体を含有する包装材により保護される。有利には、前記の保護されるべき製品は、化粧製品、医薬製品、香料、食料品及び清浄剤からなるグループから選択されている。前記の適した化粧製品には、石鹸、ボディローション、皮膚用クリーム、シャワーバス、バブルバス、ボディスプレー、メイクアップ用品、アイライナー、マスカラ、ルージュ、リップスティック、ヘアシャンプー、ヘアコンディショナー、ヘアジェル、ヘアワックス、ヘアウォーター、マニキュア、マニキュアリムーバー、その他が属する。前記の適した医薬製品には、医薬組成物、又は錠剤、ピル、糖衣剤、坐剤、液剤、ドライシロップ、懸濁液及びこの類似物の形にある薬剤が属する。適した食料品には、炭酸含有及び非炭酸含有飲料、例えば炭酸含有飲料、例えばレモナード、ビール、フルーツジュースショルレ、炭酸含有水、非炭酸含有飲料、例えばワイン、フルーツジュース、茶又はコーヒー、果物、肉、ソーセージ、乳製品、例えばミルク、ヨーグルト、バター又はチーズ、動物性又は植物性油脂、ベークド製品、麺類、香辛料、ソース、パスタ、ペースト、肉汁、ピューレ、ケチャップ、ドレッシング、その他が属する。適した清浄剤には、家庭用清浄剤及び商業用清浄剤が属する。
【0264】
特に有利には、前記式Iのピリジンジオン誘導体を、農業用シート及び包装材シートのための、ポリオレフィンを含有する熱可塑性成形材料中で、ラップストレッチシートのための二軸延伸したポリプロピレン中で、ボトル及びその他の包装容器のためのポリエチレンテレフタラート又はポリエチレンフタラート中で、複合ガラスのためのポリビニルブチラール中で、ブリスター包装及びその他の包装容器のためのポリスチレン中で、ボトル、瓶、及びその他の包装容器及び成形体のためのポリカーボナート中で、及び包装容器及びシートのためのポリ塩化ビニル中で、又はシートの製造のためのポリビニルアルコール中で使用してよい。
【0265】
場合により、様々なポリマーからなるシートを、貼り合わせにより又は押出ラミネートとして相互に複合シートに組み合わせてよい。
【0266】
更に、シートは通常は一軸又は二軸の延伸により、その特性において改善されてよい。これを例えば、収縮シートの製造のために使用してよい。収縮シートは、例えば、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレン、ポリ塩化ビニリデン又はポリ塩化ビニルから製造される。
【0267】
少なくとも1つの前記式Iのピリジンジオン誘導体の使用下で安定化される材料は、非安定化材料、及び公知技術からの安定剤により安定化された材料と比較して格別な品質特徴を示した。本発明により安定化された材料は、延長された負荷時間により特徴付けられ、というのは損傷はまず、光により開始されるからである。更に、少なくとも1つの前記式Iのピリジンジオン誘導体の使用下で安定化された材料は、安定すべき材料のみでなく、包装された内容物をも保護する。
【0268】
本発明の更なる対象は、前記一般式Iのピリジンジオン誘導体及び場合よりその互変異性体並びにその有利な実施態様であり、これは既に前もって、その本発明による使用との関連において言及されている。
【0269】
一般式I中のRが、基NRに相応する場合には、前記残基R及びRは有利には相違する。
【0270】
有利には、更にRがRに独立して、Rの意味合いに相応し、RはCORの意味合いに相応する。
【0271】
がこの際特に、アリール又はヘテロアリールに相応し、これらは非置換であるか又は1つ又は複数の残基を有し、前記残基は相互に独立して、C〜C18−アルキル、C〜C−アルコキシ、シアノ、CONZ及びCOからなるグループから選択されていて、有利にはフェニルであり、前記フェニルは非置換であるか又は1つ又は複数の残基を有し、前記残基は相互に独立して、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、シアノ、CONZ及びCOからなるグループから選択されていて、特に有利にはフェニルであり、前記フェニルは非置換であるか又は1つ又は複数の残基を有し、前記残基は相互に独立して、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ及びシアノからなるグループから選択されている。可変部Z、Z、及びZはこの際、既に上述した定義に相応する。
【0272】
特に有利には、以下の式
【0273】
【化13】

[前記式中、以下を表す:
、Rは、相互に独立して、水素、C〜C−アルキル、部分的にフッ素化されたか又は全フッ素化されたC〜C−アルキル、
又は
フェニルであって、非置換であるか又は1つ又は複数の残基を有し、前記残基が相互に独立して、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、及びシアノからなるグループから選択されているフェニル、
、Rは、相互に独立して、かつR又はRに独立してR又はRの意味合い、
nは、1、2、3、又は4の値、
及び
は、nが1である場合に:
水素、
〜C−アルキルであって、この炭素鎖は、基−O−により中断されていてよく、かつ/又は場合により1回又は複数回同一又は相違する残基であって、ヒドロキシ、フッ素、カルボキシル、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C−アルカノイルオキシ、及びアリールからなるグループから選択された残基により置換されているC〜C−アルキル、その際このアリール基は非置換であるか又は1つ又は複数の置換基を有してよく、前記基は相互に独立して、C〜C−アルキル及びC〜C−アルコキシからなるグループから選択される、
非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有する、シクロペンチル又はシクロヘキシル、
又は
非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有するピペリジニル、
nが1でない場合に:
n価のC〜C12−アルキル、n価のシクロペンチル、n価のシクロヘキシル、又はn価のピペリジニルを表し、前記基は非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有する]の更なる化合物である。
【0274】
特に、以下に示した化合物が挙げられる:
nが1である場合に:
【0275】
【化14】

[前記式中、可変部は前述した意味合いを有する]。
【0276】
nが2である場合に:
【0277】
【化15】

[前記式中、以下を表す:
、Rは、相互に独立して、水素、C〜C−アルキル、部分的にフッ素化されたか又は全フッ素化されたC〜C−アルキル、
又は
フェニルであって、非置換であるか又は1つ又は複数の残基を有し、前記残基が相互に独立して、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、及びシアノからなるグループから選択されているフェニル、
、Rは、相互に独立して、かつR又はRに独立してR又はRの意味合い、
及び
は、C〜C12−アルキレン]。
【0278】
nが3である場合に:
【0279】
【化16】

[前記式中、以下を表す:
、Rは、相互に独立して、水素、C〜C−アルキル、部分的にフッ素化されたか又は全フッ素化されたC〜C−アルキル、
又は
フェニルであって、非置換であるか又は1つ又は複数の残基を有し、前記残基が相互に独立して、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、及びシアノからなるグループから選択されているフェニル、
、Rは、相互に独立して、かつR又はRに独立してR又はRの意味合い、
及び
は、三価のC〜C12−アルキル]。
【0280】
三価のアルキル残基の例は、以下である:
【0281】
【化17】


【0282】
nが4である場合に:
【0283】
【化18】

[前記式中、以下を表す:
、Rは、相互に独立して、水素、C〜C−アルキル、部分的にフッ素化されたか又は全フッ素化されたC〜C−アルキル、
又は
フェニルであって、非置換であるか又は1つ又は複数の残基を有し、前記残基が相互に独立して、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、及びシアノからなるグループから選択されているフェニル、
、Rは、相互に独立して、かつR又はRに独立してR又はRの意味合い、
及び
は、四価のC〜C12−アルキル]。
【0284】
四価のアルキル残基の例は、以下である
【0285】
【化19】


【0286】
nが2、3、又は4の値である場合には、断片
【0287】
【化20】

は有利には、n価の残基Rの相違する炭素原子に結合している。これを保証するために、nが2、3、又は4である場合にはn価のアルキル残基Rの最少鎖長として、C−アルキル鎖、C−アルキル鎖、又はC−アルキル鎖がとられる。
【0288】
即ち、原則的にまた、2つ又は3つの係る断片は、n価のアルキル残基の同一の炭素原子に結合しているが、係るピリジンジオン誘導体は、通常、十分な加水分解安定性を有しない。
【0289】
次の実施例は本発明を説明するが、それにより本発明は制限されない。
I.製造実施例
前記ピリジンジオン誘導体の合成は、既に前述した二工程経路に相応して行われる:
A)5−ジメチルアミノメチレン置換した中間化合物の製造
【0290】
【化21】

B)前記の中間化合物とn官能性(n−fach)アミンとの目的化合物への反応
【0291】
【化22】


【0292】
実施例1:
A)1,4−ジメチル−5−ジメチルアミノメチレン−2,6−ジオキソ−3−シアノ−1,2,5,6−テトラ−ヒドロピリジンの製造
78.0g(475mmol)の1,4−ジメチル−6−ヒドロキシ−3−シアノ−2−ピリドン及び52.1g(713mmol)のジメチルホルムアミドを、無水酢酸(360ml)中で80℃に加熱した。前記反応混合物を1.5時間前記温度に維持し、かつ引き続き室温に冷却した。この生成物を濾別し、無水酢酸及びエーテルで洗浄した。97.7g(94%)の1,4−ジメチル−5−ジメチルアミノメチレン−2,6−ジオキソ−3−シアノ−1,2,5,6−テトラヒドロピリジンを得た。
【0293】
H NMR(d6−DMSO,500MHZ):2.34(s,3H);3.11(s,3H);3.55(s,3H)、8.36(s,1H)。
UV(アセトニトリル):λmax(lgε)374nm(4.52)。
【0294】
B)5−ブチルアミノメチレン−1,4−ジメチル−2,6−ジオキソ−3−シアノ−1,2,5,6−テトラヒドロピリジンの製造
5.00g(22.8mmol)の1,4−ジメチル−5−ジメチルアミノメチレン−2,6−ジオキソ−3−シアノ−1,2,5,6−テトラ−ヒドロピリジンをエタノール(115ml)中に懸濁し、1.67g(22.8mmol)のブチルアミンを添加した。この混合物を4時間還流下で加熱し、引き続き室温に冷却した。この生成物を濾別し、エーテルで洗浄した。3.70g(65%)の5−ブチルアミノメチレン−1,4−ジメチル−2,6−ジオキソ−3−シアノ−1,2,5,6−テトラヒドロピリジンを淡黄色の粉体として得た。
【0295】
融点176−177℃。
【0296】
H NMR(CDCl,500MHz):0.97(t,J=7.5Hz,3H);1.39−1.47(m,2H),1.70−1.73(m,2H);2.42(s,3H);3.30(s,3H);3.55(q,J=7.0Hz,2H);7.79(d,1H,J=13.5Hz,1H);11.41(br s,1H)。
【0297】
UV(アセトニトリル):λmax(lgε)358nm(4.61)。
【0298】
実施例2−22及び比較例V1及びV2:
残りのアミノメチレン置換したピリジンジオンの製造を、実施例1と同様に、工程A)による中間化合物の合成及び工程B)による中間生成物の反応により、この相応するアミンRNH(n=1)の使用下で又は実施例20〜22の場合にはヘキサメチレンジアミン(n=2)の使用下で、行った。更に、比較化合物V1及びV2を同様に、この相応する芳香族アミンRNH(R=Cかつo,o’−ジ−イソ−C−C)の使用下で製造した。この相応するピリジンジオン誘導体並びに比較化合物V1及びV2の融点及び分光学的な特性を表1a及び1b並びに1cにまとめた。
【0299】
表1a(式I中の可変部Aは全ての場合においてCN)
【0300】
【表12】

【0301】
【表13】

【0302】
表1b
【0303】
【表14】

【0304】
表1c(式I中の可変部Aは全ての場合においてCN)
【0305】
【表15】

【0306】
II.適用実施例
実施例23−34及び比較例V3及びV4:ピリジンジオン誘導体のポリエチレンテレフタラート(PET)中への混和
ポリエチレンテレフタラート(Ter Hell&Co GmbH(Hamburg)社のPolyclear T94)及びピリジンジオン誘導体200〜5000ppm(質量に対して)、又は比較化合物V1及びV2 2000ppm(質量に対して)からなる混合物を、Berstorff-二軸型スクリュー押出機(材料温度:275℃)中で均質化及び引き続き顆粒化した。このように得られた顆粒を引き続き、Weber一軸型スクリュー押出機中に、スリットダイを通じて押し出し(材料温度225℃)、ロール引取を介して300μmの厚さにプレス処理した。
【0307】
この生じた生成物を、表2a及び2bにまとめた。記載は、一つには、線の10又は20%未満を下回って前記シートを通過した波長である。値は、400nmを下回りかつ可能な限り400nmに近いことを意味し、従って前記シートの下にある材料は良好にUV線から保護されている。
【0308】
もう一つには、黄色度指数(Y1、DIN6167により測定)の形で黄色の値を挙げたものである。小さい値は、前記ポリマーの少ない黄色化を意味する。
【0309】
表2a
【0310】
【表16】

*)透過率<10%又は<20%を有する極大波長。
【0311】
表2b
【0312】
【表17】

*)透過率<10%又は<20%を有する極大波長。
【0313】
前記ピリジンジオン誘導体並びに比較化合物V1及びV2は、全て、良好に前記PETシート中に混和され、スペクトルから損傷性のUV線の大部分をフィルター選別した。前記比較化合物V1及びV2はしかしながら許容可能であるY1値を示さなかった。
【0314】
実施例35:安定剤混合物のPET中への混和
実施例2によるピリジンジオン誘導体の1質量部及びUV吸収剤Uvinul(R)3030(製造者:BASF AG社)の4質量部を、上記した方法により、2500ppmの濃度(質量に対して)においてPET中に混和した。この結果を表3に示した。
【0315】
表3:
【0316】
【表18】

*)透過率<10%又は<20%を有する極大波長。
【0317】
実施例36及び37:実施例2によるピリジンジオン誘導体と、市販のUV吸収剤との比較
市販のUV吸収剤Tinuvin(R)1577(Ciba Speciality Chemicals)及びCyasorb(R)UV24(Cytec Industries)をそのつど2000ppmの濃度(質量に対して)、前記した手法と同様に、PET中に混和した。この結果を表4に示した。
【0318】
表4
【0319】
【表19】

*)透過率<10%又は<20%を有する極大波長。
【0320】
実施例36は、実施例2による前記ピリジンジオン誘導体が、より長波のUV範囲において類似の黄色度指数で、Tinuvin(R)1577よりもより高い吸収を有することを示している。
【0321】
実施例37は、実施例2によるピリジンジオン誘導体が、類似のUV吸収特性を、Cyasorb(R)UV24よりも著しくより少ない黄色化を表すことを示す。
【0322】
実施例38:試料の露光
実施例23からのPETシートを、DIN54004により露光し、この吸収特性を測定した。この結果を表5に示した。
【0323】
表5
【0324】
【表20】

【0325】
表5から、実施例2によるピリジンジオン誘導体のこのUV吸収性の作用は、より長い露光の際にも著しく減少することのないことが導かれるものである。
【0326】
実施例39:PETシートのUVバリアー特性
添加されたシートのUVバリアー特性を検査するために、公知の光安定性の染料の耐光性を、実施例23によりPETシートの裏手(表6において、「a」として呼称される−添加済み)及び添加されていないシートの裏手(表6において「n−a」として呼称される−添加せず)で試験した。この際、ヨーロッパの光堅牢性のタイプ4、5、及び6(EN ISO 105−B01)の青色の染料により着色した複数のウール試料をDIN54004により露光し、その際このウール試料を前記PETシートでカバーした。非露光のウール片に対する露光したウール片の色の差異ΔEを測定した。少ない色の差異ΔEは、前記染料の少ない損傷を意味する。表6において、前記耐光堅牢性のタイプの色合いの変化を再現した。
【0327】
表6:
【0328】
【表21】

【0329】
0、400、及び1200時間の露光後のこのΔEの値は、本発明によるピリジンジオン誘導体が使用された場合に、観察した青色染料の色合いの変化が著しく少なくなったことを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式I
【化1】

[前記式中、
は、水素、場合により置換した及び/又は場合により異種原子を含有する、アルキル、アルケニル、又はアルキニル、又は場合より置換したシクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリールを表し、
は、Rに独立してRの意味合い又はNRを表し、
、Rは、相互に独立して、かつRに独立して、Rの意味合い又はCORを表し、
Aは、CN、COR、COOR、又はCONRを表し、
、R、Rは、相互に独立して、かつRに独立して、Rの意味合いを表し、
nは、1、2、3又は4の値を表し、
かつ
は、nが1の場合に:
水素、場合により置換した及び/又は場合により異種原子を含有する、アルキル、アルケニル、又はアルキニル、又は場合より置換したシクロアルキル、シクロアルケニル、又はヘテロシクロアルキルを表し、
nが1でない場合に:
n価の脂肪族又は脂環式残基を表し、係る残基は場合により異種原子を含有してよい]
のピリジンジオン誘導体及び場合によりその互変異性体の、有機材料を光の損傷性の作用から保護するための使用。
【請求項2】
請求項1記載の使用であって、前記式中、以下を表す:
は、水素、
〜C30−アルキルであって、この炭素鎖は、1つ又は複数の隣接していない基であって、−O−、−S−、−NZ−、−CO−、及び−SO−から選択された基により中断されていてよく、かつ/又は場合により1回又は複数回同一又は相違する残基であって、シアノ、アミノ、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシル、C〜C18−アルコキシカルボニル、C〜C18−アルカノイルオキシ、アリール、ヘテロシクロアルキル、及びヘテロアリールからなるグループから選択された残基により置換されているC〜C30−アルキル、その際このアリール基、ヘテロシクロアルキル基、及びヘテロアリール基は非置換であるか又は1つ又は複数の置換基を有し、前記基は相互に独立して、C〜C18−アルキル及びC〜C−アルコキシからなるグループから選択される、
〜C−シクロアルキル又は5〜8員環のヘテロシクロアルキルであって、非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有するC〜C−シクロアルキル又は5〜8員環のヘテロシクロアルキル、
又は
アリール又はヘテロアリールであって、非置換であるか又は1つ又は複数の残基を有し、前記残基が相互に独立して、C〜C18−アルキル、C〜C−アルコキシ、シアノ、CONZ及びCOからなるグループから選択されているアリール又はヘテロアリール、
は、Rに独立して、Rの意味合い又はNR
、Rは、相互に独立して、かつRに独立してRの意味合い又はCOR
Aは、CN、COR、COOR、又はCONR
、R、Rは、相互に独立して、かつRに独立してRの意味合い
nは、1、2、3、又は4の値、
及び
は、nが1である場合に:
水素、
〜C30−アルキルであって、この炭素鎖は、1つ又は複数の隣接していない基であって、−O−、−S−、−NZ−、−CO−、及び−SO−から選択された基により中断されていてよく、かつ/又は場合により1回又は複数回同一又は相違する残基であって、シアノ、アミノ、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシル、C〜C18−アルコキシカルボニル、C〜C18−アルカノイルオキシ、アリール、ヘテロシクロアルキル、及びヘテロアリールからなるグループから選択された残基により置換されているC〜C30−アルキル、その際このアリール基、ヘテロシクロアルキル基、及びヘテロアリール基は非置換であるか又は1つ又は複数の置換基を有し、前記基は相互に独立して、C〜C18−アルキル及びC〜C−アルコキシからなるグループから選択される、
又は
〜C−シクロアルキル又は5〜8員環のヘテロシクロアルキルであって、非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有するC〜C−シクロアルキル又は5〜8員環のヘテロシクロアルキル、
nが1でない場合に:
n価のC〜C30−アルキルであって、この炭素鎖は、1つ又は複数の隣接していない基であって、−O−、−S−、−NZ−、−CO−、及び−SO−から選択された基により中断されていてよいn価のC〜C30−アルキル、
又は
n価のC〜C−シクロアルキル又はn価の5〜8員環のヘテロシクロアルキルであって、非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有するn価のC〜C−シクロアルキル又はn価の5〜8員環のヘテロシクロアルキル、
その際Z、Z、Z、Z、Z及びZは、そのつど相互に独立して、水素、C〜C18−アルキル、アリール、又はヘテロアリールであり、その際アリール及びヘテロアリールはそのつど非置換であるか、又は1つ又は複数の置換基を有し、前記基は、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシル、及びシアノからなるグループから選択されている、請求項1記載の使用。
【請求項3】
請求項1記載の使用であって、前記式中、以下を表す:
は、水素、
〜C15−アルキルであって、この炭素鎖は、1つ又は複数の隣接していない基であって、−O−、−NZ−、及び−CO−から選択された基により中断されていてよく、かつ/又は場合により1回又は複数回同一又は相違する残基であって、シアノ、アミノ、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシル、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C−アルカノイルオキシ、及びアリールからなるグループから選択された残基により置換されているC〜C15−アルキル、その際このアリール基は非置換であるか又は1つ又は複数の置換基を有し、前記基は相互に独立して、C〜C−アルキル及びC〜C−アルコキシからなるグループから選択される、
非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有する、シクロペンチル又はシクロヘキシル、
非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有するピペリジニル、
又は
フェニルであって、非置換であるか又は1つ又は複数の残基を有し、前記残基が相互に独立して、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、シアノ、CONZ及びCOからなるグループから選択されているフェニル、
は、Rに独立して、Rの意味合い又はNR
、Rは、相互に独立して、かつRに独立してRの意味合い又はCOR
Aは、CN、COR、COOR、又はCONR
、R、Rは、相互に独立して、かつRに独立してRの意味合い
nは、1、2、3、又は4の値、
及び
は、nが1である場合に:
水素、
〜C15−アルキルであって、この炭素鎖は、1つ又は複数の隣接していない基であって、−O−、−NZ−、及び−CO−から選択された基により中断されていてよく、かつ/又は場合により1回又は複数回同一又は相違する残基であって、シアノ、アミノ、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシル、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C−アルカノイルオキシ、及びアリールからなるグループから選択された残基により置換されているC〜C15−アルキル、その際このアリール基は非置換であるか又は1つ又は複数の置換基を有し、前記基は相互に独立して、C〜C−アルキル及びC〜C−アルコキシからなるグループから選択される、
非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有する、シクロペンチル又はシクロヘキシル、
又は
非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有するピペリジニル、
nが1でない場合に:
n価のC〜C30−アルキルであって、この炭素鎖は、1つ又は複数の隣接していない基であって、−O−、−NZ−、及び−CO−から選択された基により中断されていてよいn価のC〜C30−アルキル、
又は
n価のC〜C−シクロアルキル又はn価の5〜8員環のヘテロシクロアルキルであって、非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有するn価のC〜C−シクロアルキル又はn価の5〜8員環のヘテロシクロアルキル、
その際Z、Z、Z、Z、Z及びZは、そのつど相互に独立して、水素、C〜C18−アルキル、アリール、又はヘテロアリールであり、その際アリール及びヘテロアリールはそのつど非置換であるか、又は1つ又は複数の置換基を有し、前記基は、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシル、及びシアノからなるグループから選択されている、請求項1記載の使用。
【請求項4】
請求項1記載の使用であって、前記式中、以下を表す:
は、水素、
〜C−アルキルであって、場合により1回又は複数回同一又は相違する残基であって、ハロゲン及びアリールからなるグループから選択された残基により置換されているC〜C−アルキル、その際このアリール基は非置換であるか又は1つ又は複数の置換基を有し、前記基は相互に独立して、C〜C−アルキル及びC〜C−アルコキシからなるグループから選択される、
非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有する、シクロペンチル又はシクロヘキシル、
非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有するピペリジニル、
又は
フェニルであって、非置換であるか又は1つ又は複数の残基を有し、前記残基が相互に独立して、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、及びシアノからなるグループから選択されているフェニル、
は、Rに独立して、Rの意味合い又はNR
、Rは、相互に独立して、かつRに独立してRの意味合い又はCOR
Aは、CN
は、Rに独立して、Rの意味合い、
nは、1、2、3、又は4の値、
及び
は、nが1である場合に:
水素、
〜C−アルキルであって、この炭素鎖は、1つ又は複数の隣接していない基であって、−O−、−NZ−、及び−CO−から選択された基により中断されていてよく、かつ/又は場合により1回又は複数回同一又は相違する残基であって、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシル、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C−アルカノイルオキシ、及びアリールからなるグループから選択された残基により置換されているC〜C−アルキル、その際このアリール基は非置換であるか又は1つ又は複数の置換基を有し、前記基は相互に独立して、C〜C−アルキル及びC〜C−アルコキシからなるグループから選択される、
非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有する、シクロペンチル又はシクロヘキシル、
又は
非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有するピペリジニル、
nが1でない場合に:
n価のC〜C12−アルキルであって、この炭素鎖は、1つ又は複数の隣接していない基であって、−O−及び−NZ−から選択された基により中断されていてよいn価のC〜C12−アルキル、
非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有する、n価のシクロペンチル又はn価のシクロヘキシル、
又は
非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有する、n価の5〜8員環のヘテロシクロアルキル、
その際、Z及びZは、水素又はC〜C−アルキルである、請求項1記載の使用。
【請求項5】
請求項1記載の使用であって、前記式中、以下を表す:
は、水素、
〜C−アルキル、部分的にフッ素化又は全フッ素化されたC〜C−アルキル、
又は
フェニルであって、非置換であるか又は1つ又は複数の残基を有し、前記残基が相互に独立して、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、及びシアノからなるグループから選択されているフェニル、
は、Rに独立して、Rの意味合い又はNR
、Rは、相互に独立して、かつRに独立してRの意味合い又はCOR
Aは、CN
は、Rに独立して、Rの意味合い、
nは、1、2、3、又は4の値、
及び
は、nが1である場合に:
水素、
〜C−アルキルであって、この炭素鎖は、基−O−により中断されていてよく、かつ/又は場合により1回又は複数回同一又は相違する残基であって、ヒドロキシ、フッ素、カルボキシル、C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C−アルカノイルオキシ、及びアリールからなるグループから選択された残基により置換されているC〜C−アルキル、その際このアリール基は非置換であるか又は1つ又は複数の置換基を有し、前記基は相互に独立して、C〜C−アルキル及びC〜C−アルコキシからなるグループから選択される、
非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有する、シクロペンチル又はシクロヘキシル、
又は
非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有するピペリジニル、
nが1でない場合に:
n価のC〜C12−アルキル、n価のシクロペンチル、n価のシクロヘキシル、又はn価のピペリジニルを表し、前記基は非置換であるか又は1つ又は複数のC〜C−アルキル基を有する、請求項1記載の使用。
【請求項6】
保護すべき有機材料は、プラスチック、プラスチック分散体、塗料、感光乳剤、感光シート、紙、人間又は動物の皮膚、人間又は動物の毛髪、化粧製品、医薬製品、清浄剤、及び食料品からなるグループから選択されている、請求項1から5までのいずれか1項記載の使用。
【請求項7】
プラスチックの保護のための、請求項6記載の使用。
【請求項8】
紫外光吸収性の層の製造のための、少なくとも1つの請求項1から5までのいずれか1項記載の一般式Iのピリジンジオン誘導体の使用。
【請求項9】
前記層が、熱可塑性プラスチックからなる、請求項8記載の使用。
【請求項10】
前記有機材料が、少なくとも1つの前記一般式Iのピリジンジオン誘導体を、前記材料の総質量に対して、0.01〜10質量%の量で含有する、請求項1から9までのいずれか1項記載の使用。
【請求項11】
少なくとも1つの吸収極大を、280〜320nmの波長範囲に有する、少なくとも1つの更なる光保護剤と一緒での、請求項1から10までのいずれか1項記載の使用。
【請求項12】
光の損傷性の作用から保護する量の少なくとも1つの請求項1から5までのいずれか1項記載の一般式Iのピリジンジオン誘導体及び少なくとも1つの有機材料を含有する、組成物。
【請求項13】
請求項1から5までのいずれか1項記載の一般式Iのピリジンジオン誘導体及び場合によりその互変異性体。

【公表番号】特表2007−532604(P2007−532604A)
【公表日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−507755(P2007−507755)
【出願日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【国際出願番号】PCT/EP2005/003917
【国際公開番号】WO2005/100319
【国際公開日】平成17年10月27日(2005.10.27)
【出願人】(595123069)ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト (847)
【氏名又は名称原語表記】BASF Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】