光コヒーレント検波器評価装置及び光コヒーレント検波器評価方法
【課題】本発明は、光コヒーレント検波器を簡易に評価することのできる光コヒーレント検波器評価装置及び光コヒーレント検波器評価方法の提供を目的とする。
【解決手段】本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、光コヒーレント検波器41の試験を行う光コヒーレント検波器評価装置101であって、光源11と、光分岐部15と、分岐光の一方を透過又は遮光する第1の光シャッタ16と、分岐光の一方を光コヒーレント検波器41に出力する第1の光出力部17と、分岐光の他方を透過又は遮光する第2の光シャッタ18と、分岐光の他方を光コヒーレント検波器41に出力する第2の光出力部19と、分岐光の一方を遅延させる光遅延器20と、分岐光の一方の偏波状態を変化させる偏波コントローラ21と、光コヒーレント検波器41からの出力光が入力される二信号入力部22と、二信号処理部26と、二信号制御部28と、を備える。
【解決手段】本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、光コヒーレント検波器41の試験を行う光コヒーレント検波器評価装置101であって、光源11と、光分岐部15と、分岐光の一方を透過又は遮光する第1の光シャッタ16と、分岐光の一方を光コヒーレント検波器41に出力する第1の光出力部17と、分岐光の他方を透過又は遮光する第2の光シャッタ18と、分岐光の他方を光コヒーレント検波器41に出力する第2の光出力部19と、分岐光の一方を遅延させる光遅延器20と、分岐光の一方の偏波状態を変化させる偏波コントローラ21と、光コヒーレント検波器41からの出力光が入力される二信号入力部22と、二信号処理部26と、二信号制御部28と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル光コヒーレント検波受信部のフロントエンドに用いられる光コヒーレント検波器を評価するための光コヒーレント検波器評価装置及び光コヒーレント検波器評価方法に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、光通信の大容量化に伴い、100G(bps/チャネル)級の長距離伝送が要求されており、これらの長距離伝送ではファイバの分散や波長フィルタリングに対する耐力がある伝送方式や、1つの信号(シンボル)上に複数データをのせる周波数効率のよい多値変調方式が注目され、その一技術としてデジタル光コヒーレント検波技術の研究が盛んに行われている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
例えば、直交2変調多重と4値変調であるQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)方式やDP−QPSK(Dual Polarization−Quadrature Phase Shift Keying)方式は、25G/シンボルの信号で、100Gbps級の伝送を行うことができる伝送方式であるが、ここにもデジタル光コヒーレント検波の技術が用いられている。
【0004】
デジタル光コヒーレント検波の光コヒーレント検波器では、入力光コヒーレント検波信号光の偏波ダイバーシティを行うための偏光分離や、ローカル光として用いる狭線幅レーザや入力光コヒーレント検波信号光をホモダイン検波又はヘテロダイン検波して復調するための90°光ハイブリッドが必要となる。これらには複数の光素子が集積化されており、各部の特性を評価することが難しく、送信部と受信部間に実際に信号を流してビット誤り率から送受信部の評価を総合的に行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−153863号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
送受信部間の総合的な評価で問題があった場合には、その原因を突き止めることの必要性から、個々の不具合を特定することが必要となるが、現時点ではそれを容易に行うことはできない。
【0007】
そこで、本発明は、光コヒーレント検波器を簡易に評価することのできる光コヒーレント検波器評価装置及び光コヒーレント検波器評価方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(41)の試験を行う光コヒーレント検波器評価装置(101)であって、光を出力する光源(11)と、前記光源からの光を2つの分岐光に分岐する光分岐部(15)と、前記光分岐部からの一方の分岐光を透過又は遮光する第1の光シャッタ(16)と、前記光分岐部からの前記分岐光の一方を任意の遅延量で遅延させる光遅延器(20)と、前記光遅延器からの光を、前記光コヒーレント検波器の入力光の一方として出力する第1の光出力部(17)と、前記光分岐部からの他方の分岐光を透過又は遮光する第2の光シャッタ(18)と、前記第2の光シャッタの出力光を、前記光コヒーレント検波器の入力光の他方として出力する第2の光出力部(19)と、前記光源と前記第1の光出力部との間の光路に配置され、少なくとも前記分岐光の一方の偏波状態を変化させる偏波コントローラ(21)と、複数の入力端子を有し、前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整後の電気信号及び前記ゲイン調整前の電気信号が前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力される二信号入力部(22)と、前記二信号入力部に入力された前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号を出力するパワー検出部(23)と、前記光コヒーレント検波器でバランスド受光するバイアス電圧を設定するバイアス電圧設定部(25)と、前記パワー検出部で検出した信号パワー及び前記波形測定部で測定した信号波形を用いて信号処理を行う二信号処理部(26)と、前記二信号処理部の信号処理結果を表示する二信号表示部(27)と、前記第1の光シャッタ、前記第2の光シャッタ、前記光遅延器、前記偏波コントローラ、前記バイアス電圧設定部、前記二信号処理部及び前記二信号表示部の動作を制御する二信号制御部(28)と、を備える。
【0009】
光源(11)と、光分岐部(15)と、第1の光出力部(17)と、第2の光出力部(19)と、二信号入力部(22)と、パワー検出部(23)と、二信号処理部(26)と、を備えるため、光コヒーレント検波器(41)に光を入力し、光コヒーレント検波器(41)からの出力信号を解析することができる。第1の光シャッタ(16)と、第2の光シャッタ(18)と、偏波コントローラ(21)と、バイアス電圧設定部(25)と、二信号制御部(28)と、を備えるため、光コヒーレント検波器(41)についての種々の評価を行うことができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、光コヒーレント検波器を簡易に評価することができる。
【0010】
本願発明の光コヒーレント検波器評価装置では、前記二信号制御部は、前記偏波コントローラの変化させる偏波状態を一定に保ち、前記第1の光シャッタ及び前記第2の光シャッタに前記分岐光を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御した状態で、前記光遅延器の遅延量を変化させながら、前記第1の光出力部から前記分岐光の一方を出力させるとともに、前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる二信号非差動遅延制御部(28−11)を備え、前記二信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量及び前記入力端子に関連付けて記憶する二信号非差動位相処理部(26−11)を備え、前記二信号表示部は、前記二信号処理部の記憶する前記デジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量に対するグラフで表示する二信号非差動位相表示部(27−11)を備えるを備えてもよい。
二信号非差動遅延制御部(28−11)を備えるため、2つの入力光の位相差を変化させながら、2つの入力光を光コヒーレント検波器(41)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(41)の各出力信号の位相差を測定することができる。二信号非差動位相処理部(26−11)及び二信号非差動位相表示部(27−11)を備えるため、各コヒーレント検波器の各出力信号の位相を比較して位相直交度を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、光コヒーレント検波器の位相直交度を簡易に評価することができる。
【0011】
本願発明の光コヒーレント検波器評価装置では、前記二信号制御部は、前記偏波コントローラの変化させる偏波状態を一定に保ち、前記第1の光シャッタ及び前記第2の光シャッタに前記分岐光を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアをバランスド受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御した状態で、前記光遅延器の遅延量を変化させながら、前記第1の光出力部から前記分岐光の一方を出力させるとともに、前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる二信号差動遅延制御部(28−12)を備え、前記二信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量及び前記入力端子に関連付けて記憶する二信号差動位相処理部(26−12)を備え、前記二信号表示部は、前記二信号処理部の記憶する前記デジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量に対するグラフで表示する二信号差動位相表示部(27−12)を備えてもよい。
二信号差動遅延制御部(28−12)を備えるため、2つの入力光の位相差を変化させながら、2つの入力光を光コヒーレント検波器(41)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(41)は、任意の位相差の2つの入力光を合成した合成光をバランスド受光する。二信号差動位相処理部(26−12)及び二信号差動位相表示部(27−12)を備えるため、バランスド受光した信号の位相を比較して位相直交度を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、光コヒーレント検波器の位相直交度を簡易に評価することができる。
【0012】
本願発明の光コヒーレント検波器評価装置では、前記光コヒーレント検波器は、2つの入力光のうちの一方を所定の偏波状態で分離しかつ前記2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力し、前記二信号制御部は、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を遮断させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御した状態で、前記偏波コントローラの偏波状態を変化させながら、前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる二信号偏波状態制御部(28−14)を備え、前記二信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を用いて、前記任意の偏波状態におけるローカル光の分岐比を算出する二信号ローカル光分岐比処理部(26−14)を備え、前記二信号表示部は、前記二信号処理部の算出する前記任意の偏波状態におけるローカル光の分岐比を表示する二信号ローカル光分岐比表示部(27−14)を備えてもよい。
これにより、光コヒーレント検波器(41)は、入力光の他方を、P偏光成分側とS偏光成分側とに分岐した光を受光する。二信号ローカル光分岐比処理部(26−14)及び二信号ローカル光分岐比表示部(27−14)を備えるため、光コヒーレント検波器(41)が分岐したP偏光成分側の光とS偏光成分側の光の強度比を測定し、光コヒーレント検波器(41)のローカル光の分岐比を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、光コヒーレント検波器の分岐比を簡易に評価することができる。
【0013】
本願発明の光コヒーレント検波器評価装置では、前記光源からの光を入力された位相変調信号で位相変調する光位相変調器(12)と、前記位相変調信号を発生する位相変調信号発生部(13)と、前記位相変調信号発生部からの信号に従って前記光位相変調器を駆動し、前記光位相変調器から位相変調光を出力させるドライバ(14)と、前記二信号入力部に入力された前記ゲイン調整後の電気信号の信号波形を前記入力端子ごとに測定する波形測定部(24)と、をさらに備え、前記二信号制御部は、前記光位相変調器に位相変調光を出力させ、前記偏波コントローラの変化させる偏波状態を一定に保ち、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアをバランスド受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御した状態で、前記第1の光出力部から前記分岐光の一方を出力させるとともに、前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる二信号位相変調光制御部(28−15)を備えてもよい。
光位相変調器(12)、位相変調信号発生部(13)、ドライバ(14)、波形測定部(24)及び二信号位相変調光制御部(28−15)を備えるため、2つの入力光を光コヒーレント検波器(41)に位相変調光を入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(41)からの出力信号の波形を用いてスキューを測定することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、光コヒーレント検波器のスキューを簡易に評価することができる。
【0014】
本願発明の光コヒーレント検波器評価装置では、前記光源は、光の出力波長が可変であり、前記二信号制御部は、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御した状態で、前記光源の出力波長を変化させながら前記分岐光の一方及び前記分岐光の他方を出力させる二信号干渉光波長制御部(28−16)を備え、前記二信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を、前記光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶する二信号干渉光処理部(26−16)を備え、前記二信号表示部は、前記二信号処理部の記憶する前記光源の各出力波長での前記デジタル信号の出力値を、前記入力端子ごとに表示する二信号干渉光表示部(27−16)を備えてもよい。
二信号干渉光波長制御部(28−16)を備えるため、波長を変化させながら、2つの入力光を光コヒーレント検波器(41)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(41)は、任意の波長において2つの入力光を合成した合成光を受光する。二信号干渉光処理部(26−16)及び二信号干渉光表示部(27−16)を備えるため、各合成光の光強度を波長ごとに測定して、干渉強度の波長特性を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、光コヒーレント検波器の干渉強度の波長特性を簡易に評価することができる。
【0015】
本願発明の光コヒーレント検波器評価装置では、前記光源は、光の出力波長が可変であり、前記二信号制御部は、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御した状態で、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させて前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を遮光させて前記光源の出力波長を変化させながら前記分岐光の一方を出力させるか、或いは前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を遮光させて前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させて前記光源の出力波長を変化させながら前記分岐光の他方を出力させる二信号分岐光波長制御部(28−17)を備え、前記二信号処理部は、前記偏波コントローラで偏波状態を変化させたときに最大となる前記各デジタル信号の出力値を、前記光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶し、前記光源の出力パワー及び前記デジタル信号の出力値を用いて前記光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の各入出力ポート間の損失を前記入力端子ごとに算出する二信号光損失処理部(26−17)を備え、前記二信号表示部は、前記二信号処理部の算出する前記光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の損失を前記入力端子ごとに表示する二信号光損失表示部(27−17)を備えてもよい。
二信号分岐光波長制御部(28−17)を備えるため、波長を変化させながら、入力光を光コヒーレント検波器(41)に入力することができる。二信号光損失処理部(26−17)及び二信号光損失表示部(27−17)を備えるため、光コヒーレント検波器(41)からの出力光の光パワーを用いて光コヒーレント検波器(41)の各入出力ポート間の損失を測定することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、光コヒーレント検波器の損失の波長特性を簡易に評価することができる。
【0016】
上記目的を達成するために、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するか或いは前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(42)の試験を行う光コヒーレント検波器評価装置(102)であって、強度変調光を出力する強度変調光源(31)と、前記強度変調光源からの強度変調光を2つの分岐光に分岐する光分岐部(15)と、前記光分岐部からの一方の分岐光を透過又は遮光する第1の光シャッタ(16)と、前記光分岐部からの前記分岐光の一方を任意の遅延量で遅延させる光遅延器(20)と、前記光遅延器からの光を、前記光コヒーレント検波器の入力光の一方として出力する第1の光出力部(17)と、前記光分岐部からの他方の分岐光を透過又は遮光する第2の光シャッタ(18)と、前記第2の光シャッタの出力光を、前記光コヒーレント検波器の入力光の他方として出力する第2の光出力部(19)と、前記強度変調光源と前記第1の光シャッタとの間の光路に挿入され、少なくとも前記分岐光の一方の偏波状態を変化させる偏波コントローラ(21)と、複数の入力端子を有し、前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整後の電気信号又は前記ゲイン調整前の電気信号のいずれかの電気信号が前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力される一信号入力部(34)と、前記一信号入力部に入力された前記ゲイン調整前の強度変調された電気信号を、前記入力端子ごとに交流から直流に変換する整流回路(35)と、前記整流回路からの電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号を出力するパワー検出部(23)と、前記光コヒーレント検波器でバランスド受光するバイアス電圧を設定するバイアス電圧設定部(25)と、前記光コヒーレント検波器でゲイン調整する回路の動作を設定するゲイン調整回路設定部(39)と、前記パワー検出部で検出した信号パワー及び前記波形測定部で測定した信号波形を用いて信号処理を行う一信号処理部(36)と、前記一信号処理部の信号処理結果を表示する一信号表示部(37)と、前記偏波コントローラ、前記第1の光シャッタ、前記第2の光シャッタ、前記光遅延器、前記バイアス電圧設定部、前記ゲイン調整回路設定部、前記一信号処理部及び前記一信号表示部の動作を制御する一信号制御部(38)と、を備える。
【0017】
強度変調光源(31)と、光分岐部(15)と、第1の光出力部(17)と、第2の光出力部(19)と、一信号入力部(34)と、パワー検出部(23)と、一信号処理部(36)を備えるため、光コヒーレント検波器(42)に光を入力し、光コヒーレント検波器(42)からの出力信号を解析することができる。ゲイン調整回路設定部(39)と、整流回路(35)と、を備えるため、光コヒーレント検波器(42)からゲイン調整前の電気信号を出力することができる。第1の光シャッタ(16)と、第2の光シャッタ(18)と、偏波コントローラ(21)と、バイアス電圧設定部(25)と、を備えるため、光コヒーレント検波器(42)についての種々の評価を行うことができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、光コヒーレント検波器を簡易に評価することができる。
【0018】
本願発明の光コヒーレント検波器評価装置では、前記一信号制御部は、前記偏波コントローラの変化させる偏波状態を一定に保ち、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアをバランスド受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御し、前記光コヒーレント検波器でゲイン調整する回路の動作が停止するように前記ゲイン調整回路設定部を制御した状態で、前記光遅延器の遅延量を変化させながら、前記第1の光出力部から前記分岐光の一方を出力させるとともに前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる一信号非差動遅延制御部(38−21)を備え、前記一信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量及び前記入力端子に関連付けて記憶する一信号非差動位相処理部(36−21)を備え、前記一信号表示部は、前記一信号処理部の記憶する前記デジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量に対するグラフで表示する一信号非差動位相表示部(37−21)を備えてもよい。
一信号非差動遅延制御部(38−21)を備えるため、2つの入力光の位相差を変化させながら、2つの入力光を光コヒーレント検波器(42)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(42)の各出力信号の位相差を測定することができる。一信号非差動位相処理部(36−21)及び一信号非差動位相表示部(37−21)を備えるため、各コヒーレント検波器の各出力信号の位相を比較して位相直交度を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、光コヒーレント検波器の位相直交度を簡易に評価することができる。
【0019】
本願発明の光コヒーレント検波器評価装置では、前記一信号制御部は、前記偏波コントローラの変化させる偏波状態を一定に保ち、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御し、前記光コヒーレント検波器でゲイン調整する回路の動作が停止するように前記ゲイン調整回路設定部を制御し、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御した状態で、前記光遅延器の遅延量を変化させながら、前記第1の光出力部から前記分岐光の一方を出力させるとともに前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる一信号差動遅延制御部(38−22)を備え、前記一信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量及び前記入力端子に関連付けて記憶する一信号差動位相処理部(36−22)を備え、前記一信号表示部は、前記一信号処理部の記憶する前記デジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量に対するグラフで表示する一信号差動位相表示部(37−22)を備えてもよい。
一信号差動遅延制御部(38−22)を備えるため、2つの入力光の位相差を変化させながら、2つの入力光を光コヒーレント検波器(42)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(42)は、任意の位相差の2つの入力光を合成した合成光をバランスド受光する。一信号差動位相処理部(36−22)及び一信号差動位相表示部(37−22)を備えるため、バランスド受光した信号を比較して位相直交度を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、光コヒーレント検波器の位相直交度を簡易に評価することができる。
【0020】
本願発明の光コヒーレント検波器評価装置では、前記光コヒーレント検波器は、2つの入力光のうちの一方を所定の偏波状態で分離しかつ前記2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号又は前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号のいずれかの電気信号を出力し、前記一信号制御部は、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を遮断させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御し、前記光コヒーレント検波器でゲイン調整する回路の動作が停止するように前記ゲイン調整回路設定部を制御した状態で、前記偏波コントローラの偏波状態を変化させながら、前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる一信号偏波状態制御部(38−24)を備え、前記一信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を用いて、前記任意の偏波状態におけるローカル光の分岐比を算出する一信号ローカル光分岐比処理部(36−24)を備え、前記一信号表示部は、前記一信号処理部の算出する前記任意の偏波状態におけるローカル光の分岐比を表示する一信号ローカル光分岐比表示部(37−24)を備えてもよい。
一信号偏波状態制御部(38−24)を備えるため、入力光の他方を光コヒーレント検波器(42)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(42)は、入力光の他方を、P偏光成分側とS偏光成分側とに分岐して受光する。一信号ローカル光分岐比処理部(36−24)及び一信号ローカル光分岐比表示部(37−24)を備えるため、光コヒーレント検波器(42)が分岐したP偏光成分側の光とS偏光成分側の光の強度比を測定し、光コヒーレント検波器(42)のローカル光の分岐比を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、光コヒーレント検波器の分岐比を簡易に評価することができる。
【0021】
本願発明の光コヒーレント検波器評価装置では、連続光を出力する連続光源(30)と、前記連続光源からの連続光を、入力された位相変調信号で位相変調する光位相変調器(12)と、前記位相変調信号を発生する位相変調信号発生部(13)と、前記位相変調信号発生部からの信号に従って前記光位相変調器を駆動し、前記光位相変調器から位相変調光を出力させるドライバ(14)と、前記一信号入力部に入力された前記ゲイン調整後の電気信号の信号波形を前記入力端子ごとに測定する波形測定部(24)と、をさらに備え、前記一信号制御部は、前記光位相変調器に位相変調光を出力させ、前記偏波コントローラの変化させる偏波状態を一定に保ち、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアをバランスド受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御し、前記光コヒーレント検波器でゲイン調整する回路が動作するように前記ゲイン調整回路設定部を制御した状態で、前記第1の光出力部から前記分岐光の一方を出力させるとともに、前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる一信号位相変調光制御部(38−25)を備えてもよい。
連続光源(30)、光位相変調器(12)、位相変調信号発生部(13)、ドライバ(14)、波形測定部(24)及び一信号位相変調光制御部(38−25)を備えるため、2つの入力光を光コヒーレント検波器(42)に位相変調光を入力することができる。光コヒーレント検波器(42)は2つの入力光を合成した合成光をバランスド受光するため、光コヒーレント検波器(42)からの出力信号の波形を用いてスキューを測定することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、光コヒーレント検波器のスキューを簡易に評価することができる。
【0022】
本願発明の光コヒーレント検波器評価装置では、前記強度変調光源は、光の出力波長が可変であり、前記一信号制御部は、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアをバランスド受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御し、前記光コヒーレント検波器でゲイン調整する回路の動作が停止するように前記ゲイン調整回路設定部を制御した状態で、前記強度変調光源の出力波長を変化させながら、前記第1の光出力部から前記分岐光の一方を出力させるとともに、前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる一信号干渉光波長制御部(38−26)を備え、前記一信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を、前記強度変調光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶する一信号干渉光処理部(36−26)を備え、前記一信号表示部は、前記一信号処理部の記憶する前記強度変調光源の各出力波長での前記デジタル信号の出力値を、前記入力端子ごとに表示する一信号干渉光表示部(37−26)を備えてもよい。
一信号干渉光波長制御部(38−26)を備えるため、波長を変化させながら、2つの入力光を光コヒーレント検波器(42)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(42)は、任意の波長において2つの入力光を合成した合成光を受光する。一信号干渉光処理部(36−26)及び一信号干渉光表示部(37−26)を備えるため、各合成光の光強度を波長ごとに測定して、干渉強度の波長特性を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、光コヒーレント検波器の干渉強度の波長特性を簡易に評価することができる。
【0023】
本願発明の光コヒーレント検波器評価装置では、前記強度変調光源は、光の出力波長が可変であり、前記一信号制御部は、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御し、前記光コヒーレント検波器でゲイン調整する回路の動作が停止するように前記ゲイン調整回路設定部を制御した状態で、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させて前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を遮光させて前記強度変調光源の出力波長を変化させながら前記分岐光の一方を出力させるか、或いは前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を遮光させて前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させて前記強度変調光源の出力波長を変化させながら前記分岐光の他方を出力させる一信号分岐光波長制御部(38−27)を備え、前記一信号処理部は、前記偏波コントローラで偏波状態を変化させたときに最大となる前記各デジタル信号の出力値を、前記強度変調光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶し、前記強度変調光源の出力パワー及び前記デジタル信号の出力値を用いて前記強度変調光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の各入出力ポート間の損失を前記入力端子ごとに算出する一信号光損失処理部(36−27)を備え、前記一信号表示部は、前記強度変調光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の損失を前記入力端子ごとに表示する一信号光損失表示部(37−27)を備えてもよい。
一信号分岐光波長制御部(38−27)を備えるため、波長を変化させながら、入力光を光コヒーレント検波器(42)に入力することができる。一信号光損失処理部(36−27)及び一信号光損失表示部(37−27)を備えるため、光コヒーレント検波器(42)からの出力光の光パワーを用いて光コヒーレント検波器(41)の各入出力ポート間の損失を測定することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、光コヒーレント検波器の損失の波長特性を簡易に評価することができる。
【0024】
上記目的を達成するために、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(41)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、光源からの光を2つの分岐光に分岐し、分岐した一方の分岐光の遅延量を変化させながら、前記光コヒーレント検波器の前記2つの入力光として前記2つの分岐光を出力する二信号非差動遅延光出力手順(S111)と、前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号を出力し、前記遅延量に対する前記デジタル信号の出力値をグラフ表示する二信号非差動位相処理手順(S112)と、を順に有する。
二信号非差動遅延光出力手順(S111)を有するため、2つの入力光の位相差を変化させながら、2つの入力光を光コヒーレント検波器(41)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(41)は、任意の位相差の2つの入力光を合成した合成光をそれぞれ受光する。二信号非差動位相処理手順(S112)を有するため、各合成光の位相を比較して位相直交度を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、光コヒーレント検波器の位相直交度を簡易に評価することができる。
【0025】
上記目的を達成するために、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(41)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、光源からの光を2つの分岐光に分岐し、前記分岐光の一方の遅延量を変化させながら、前記光コヒーレント検波器の前記2つの入力光として前記2つの分岐光を出力する二信号差動遅延光出力手順(S121)と、前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器でバランスド受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号を出力し、前記遅延量に対する前記デジタル信号の出力値をグラフ表示する二信号差動位相処理手順(S122)と、を順に有する。
二信号差動遅延光出力手順(S121)を有するため、2つの入力光の位相差を変化させながら、2つの入力光を光コヒーレント検波器(41)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(41)は、任意の位相差の2つの入力光を合成した合成光をバランスド受光する。二信号差動位相処理手順(S122)を有するため、バランスド受光した信号の位相を比較して位相直交度を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、光コヒーレント検波器の位相直交度を簡易に評価することができる。
【0026】
上記目的を達成するために、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、2つの入力光のうちの一方を所定の偏波状態で分離しかつ前記2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(41)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、光源からの光を2つの分岐光に分岐し、光源からの光の偏波状態を変化させながら、前記光コヒーレント検波器の前記入力光の他方として前記分岐光を出力する二信号偏光出力手順(141)と、前記分岐光の他方が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記入力端子に入力された前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーをデジタル信号に変換し、前記デジタル信号の出力値を前記入力端子及び前記所定の偏波状態に関連付けて記憶し、任意の偏波状態における前記入力光の他方の分岐比を算出して表示する二信号ローカル光分岐比測定手順(S142)と、を順に有する。
二信号偏光出力手順(141)を有するため、入力光の他方を光コヒーレント検波器(41)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(41)は、入力光の他方を、P偏光成分側とS偏光成分側とに分岐した光を受光する。二信号ローカル光分岐比測定手順(S142)を有するため、光コヒーレント検波器(41)が分岐したP偏光成分側の光とS偏光成分側の光の強度比を測定し、光コヒーレント検波器(41)のローカル光の分岐比を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、光コヒーレント検波器の分岐比を簡易に評価することができる。
【0027】
上記目的を達成するために、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(41)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、光源からの光を位相変調して2つの分岐光に分岐し、前記光コヒーレント検波器の前記入力光の一方及び前記入力光の他方として前記分岐光を出力する二信号位相変調光出力手順(S151)と、前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器でバランスド受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整後の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整後の電気信号の信号波形を前記入力端子ごとに測定する二信号スキュー処理手順(S152)と、を順に有する。
二信号位相変調光出力手順(S151)を有するため、2つの入力光を光コヒーレント検波器(41)に強度変調光を入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(41)は、2つの入力光を合成した合成光をバランスド受光してゲイン調整する。二信号スキュー処理手順(S152)を有するため、光コヒーレント検波器(41)からの出力信号の波形を用いてスキューを測定することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、光コヒーレント検波器のスキューを簡易に評価することができる。
【0028】
上記目的を達成するために、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(41)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、光源からの光の出力波長を変化させながら前記光源からの光を2つの分岐光に分岐し、前記光コヒーレント検波器の前記2つの入力光として前記2つの分岐光を出力する二信号干渉用波長可変光出力手順(S161)と、前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記入力端子に入力された前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーをデジタル信号に変換し、前記デジタル信号の出力値を前記光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶し、前記光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器での合成光の光強度を、前記入力端子ごとに表示する二信号干渉強度測定手順(S162)と、を順に有する。
二信号干渉用波長可変光出力手順(S161)を有するため、波長を変化させながら、2つの入力光を光コヒーレント検波器(41)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(41)は、任意の波長の2つの入力光を合成した合成光を受光する。二信号干渉強度測定手順(S162)を有するため、受光した信号を波長ごとに測定して、干渉強度の波長特性を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、光コヒーレント検波器の干渉強度の波長特性を簡易に評価することができる。
【0029】
上記目的を達成するために、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成して前記ペアを構成する前記合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記ペアを構成する前記合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(41)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、光源からの光の出力波長を変化させながら前記光源からの光を2つの分岐光に分岐し、前記光コヒーレント検波器の前記入力光のいずれか一方として前記2つの分岐光のいずれか一方を出力する二信号波長可変分岐光出力手順(S171)と、分岐したいずれか一方の分岐光を、前記2つの分岐光のいずれか一方が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号に変換し、前記偏波コントローラで偏波状態を変化させたときに最大となる前記各デジタル信号の出力値を前記光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶し、前記光源の出力パワー及び前記デジタル信号の出力値を用いて前記光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の各入出力ポート間の損失を前記入力端子ごとに算出し、前記光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の損失を、前記入力端子ごとに表示する二信号損失測定手順(S172)と、を順に有する。
二信号波長可変分岐光出力手順(S171)を有するため、波長を変化させながら、入力光を光コヒーレント検波器(41)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(41)は、任意の波長の入力光を分離して受光する。二信号損失測定手順(S172)を有するため、光コヒーレント検波器(41)からの出力光の光パワーを用いて光コヒーレント検波器(41)の損失を測定することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、光コヒーレント検波器の損失の波長特性を簡易に評価することができる。
【0030】
上記目的を達成するために、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成して前記ペアを構成する前記合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記ペアを構成する前記合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(42)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、強度変調光を2つの分岐光に分岐し、前記分岐光の一方の遅延量を変化させながら、前記光コヒーレント検波器の前記2つの入力光として前記2つの分岐光を出力する一信号非差動遅延光出力手順(S211)と、前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号を出力し、前記遅延量に対する前記デジタル信号の出力値をグラフ表示する一信号非差動位相処理手順(S212)と、を順に有する。
一信号非差動遅延光出力手順(S211)を有するため、2つの入力光の位相差を変化させながら、2つの入力光を光コヒーレント検波器(42)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(42)は、任意の位相差の2つの入力光を合成した合成光をそれぞれ受光する。一信号非差動位相処理手順(S212)を有するため、各合成光の位相を比較して位相直交度を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、光コヒーレント検波器の位相直交度を簡易に評価することができる。
【0031】
上記目的を達成するために、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光するか或いはゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(42)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、強度変調光を2つの分岐光に分岐し、前記分岐光の一方の遅延量を変化させながら、前記光コヒーレント検波器の前記2つの入力光として前記2つの分岐光を出力する一信号差動遅延光出力手順(S221)と、前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器でバランスド受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号を出力し、前記遅延量に対する前記デジタル信号の出力値をグラフ表示する一信号差動位相処理手順(S222)と、を順に有する。
一信号差動遅延光出力手順(S221)を有するため、2つの入力光の位相差を変化させながら、2つの入力光を光コヒーレント検波器(42)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(42)は、任意の位相差の2つの入力光を合成した合成光をそれぞれ受光する。一信号差動位相処理手順(S222)を有するため、各合成光の位相を比較して位相直交度を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、光コヒーレント検波器の位相直交度を簡易に評価することができる。
【0032】
上記目的を達成するために、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、2つの入力光のうちの一方を所定の偏波状態で分離しかつ前記2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するか或いは前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(42)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、強度変調光を2つの分岐光に分岐し、前記強度変調光の偏波状態を変化させながら、前記光コヒーレント検波器の前記入力光の他方として前記分岐光を出力する一信号偏光出力手順(S241)と、前記分岐光の他方が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記入力端子に入力された前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーをデジタル信号に変換し、前記デジタル信号の出力値を前記入力端子及び前記所定の偏波状態に関連付けて記憶し、任意の偏波状態における前記入力光の他方の分岐比を算出して表示する一信号ローカル光分岐比測定手順(S242)と、を順に有する。
一信号偏光出力手順(S241)を有するため、入力光の他方を光コヒーレント検波器(42)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(41)は、入力光の他方を、P偏光成分側とS偏光成分側とに分岐した光を受光する。一信号ローカル光分岐比測定手順(S242)を有するため、光コヒーレント検波器(42)が分岐したP偏光成分側の光とS偏光成分側の光の強度比を測定し、光コヒーレント検波器(42)のローカル光の分岐比を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、光コヒーレント検波器の分岐比を簡易に評価することができる。
【0033】
上記目的を達成するために、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するか或いは前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(42)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、位相変調光を2つの分岐光に分岐し、前記光コヒーレント検波器の前記入力光の一方及び前記入力光の他方として前記分岐光を出力する一信号位相変調光出力手順(S251)と、前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器でバランスド受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整後の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整後の電気信号の信号波形を前記入力端子ごとに測定する一信号スキュー処理手順(S252)と、を順に有する。
一信号位相変調光出力手順(S251)を有するため、2つの入力光を光コヒーレント検波器(42)に強度変調光を入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(42)は、2つの入力光を合成した合成光をバランスド受光してゲイン調整する。一信号スキュー処理手順(S252)を有するため、光コヒーレント検波器(42)からの出力信号の波形を用いてスキューを測定することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、光コヒーレント検波器のスキューを簡易に評価することができる。
【0034】
上記目的を達成するために、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するか或いは前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(42)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、強度変調光源からの強度変調光の出力波長を変化させながら前記強度変調光を2つの分岐光に分岐し、前記光コヒーレント検波器の前記2つの入力光として前記2つの分岐光を出力する一信号干渉用波長可変光出力手順(S261)と、前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記入力端子に入力された前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーをデジタル信号に変換し、前記デジタル信号の出力値を前記強度変調光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶し、前記強度変調光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器での合成光の光強度を、前記入力端子ごとに表示する一信号干渉強度測定手順(S262)と、を順に有する。
一信号干渉用波長可変光出力手順(S261)を有するため、波長を変化させながら、2つの入力光を光コヒーレント検波器(42)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(42)は、任意の波長において2つの入力光を合成した合成光をバランスド受光する。一信号干渉強度測定手順(S262)を有するため、バランスド受光した信号を波長ごとに測定して、干渉強度の波長特性を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、光コヒーレント検波器の干渉強度の波長特性を簡易に評価することができる。
【0035】
上記目的を達成するために、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成して前記ペアを構成する前記合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するか或いは前記ペアを構成する前記合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(42)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、強度変調光源からの強度変調光の出力波長を変化させながら前記強度変調光を2つの分岐光に分岐し、前記光コヒーレント検波器の前記入力光のいずれか一方として前記2つの分岐光のいずれか一方を出力する一信号波長可変分岐光出力手順(S271)と、分岐したいずれか一方の分岐光を、前記2つの分岐光のいずれか一方が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号に変換し、前記偏波コントローラで偏波状態を変化させたときに最大となる前記各デジタル信号の出力値を前記強度変調光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶し、前記強度変調光源の出力パワー及び前記デジタル信号の出力値を用いて前記強度変調光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の各入出力ポート間の損失を前記入力端子ごとに算出し、前記強度変調光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の損失を、前記入力端子ごとに表示する一信号損失測定手順(S272)と、を順に有する。
一信号波長可変分岐光出力手順(S271)を有するため、波長を変化させながら、入力光を光コヒーレント検波器(42)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(41)は、任意の波長の入力光を分離して受光する。一信号損失測定手順(S272)を有するため、光コヒーレント検波器(42)からの出力光の光パワーを用いて光コヒーレント検波器(42)の損失を測定することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、光コヒーレント検波器の損失の波長特性を簡易に評価することができる。
【0036】
なお、上記各発明は、可能な限り組み合わせることができる。
【発明の効果】
【0037】
本発明によれば、光コヒーレント検波器を簡易に評価することのできる光コヒーレント検波器評価装置及び光コヒーレント検波器評価方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】実施形態1に係る光コヒーレント検波器評価装置の一例を示す。
【図2】実施形態1に係る光コヒーレント検波器の一例を示す。
【図3】実施形態1に係る光コヒーレント検波器評価方法の第1例を示す。
【図4】二信号非差動位相表示部の表示例を示す。
【図5】実施形態1に係る光コヒーレント検波器評価方法の第2例を示す。
【図6】二信号差動位相表示部の表示例を示す。
【図7】実施形態1に係る光コヒーレント検波器評価方法の第3例を示す。
【図8】実施形態1に係る光コヒーレント検波器評価方法の第4例を示す。
【図9】二信号スキュー表示部の表示例を示す。
【図10】実施形態1に係る光コヒーレント検波器評価方法の第5例を示す。
【図11】二信号干渉光表示部の表示例を示す。
【図12】実施形態1に係る光コヒーレント検波器評価方法の第6例を示す。
【図13】二信号光損失表示部の表示例を示す。
【図14】実施形態2に係る光コヒーレント検波器評価装置の一例を示す。
【図15】実施形態2に係る光コヒーレント検波器の一例を示す。
【図16】実施形態2に係る光コヒーレント検波器評価方法の第1例を示す。s
【図17】実施形態2に係る光コヒーレント検波器評価方法の第2例を示す。
【図18】実施形態2に係る光コヒーレント検波器評価方法の第3例を示す。
【図19】実施形態2に係る光コヒーレント検波器評価方法の第4例を示す。
【図20】実施形態2に係る光コヒーレント検波器評価方法の第5例を示す。
【図21】実施形態2に係る光コヒーレント検波器評価方法の第6例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0039】
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施の例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
【0040】
(実施形態1)
図1は、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価装置の一例を示す。本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価装置101は、光コヒーレント検波器41の試験を行う。光コヒーレント検波器評価装置101は、光源11と、光位相変調器12と、位相変調信号発生部13と、ドライバ14と、光分岐部15と、第1の光シャッタ16と、光遅延器20と、第1の光出力部17と、第2の光シャッタ18と、第2の光出力部19と、偏波コントローラ21と、二信号入力部22と、パワー検出部23と、波形測定部24と、バイアス電圧設定部25と、二信号処理部26と、二信号表示部27と、二信号制御部28と、を備える。
【0041】
図2は、光コヒーレント検波器の一例を示す。光コヒーレント検波器41は、入力光の一方S及び入力光の他方Lを合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力するとともに合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを出力する。信号光として入力光の一方Sが入力され、ローカル光として入力光の他方Lが入力されることで、光コヒーレント検波器41は、信号光Sの検波を行う。
【0042】
光コヒーレント検波器41は、入力ポート51と、入力ポート54と、PBS(Polarization Beam Splitter)52と、BS(Beam Splitter)55と、90°光ハイブリッド53−Pと、バランスドPD(Photo Diode)57−1,57−2,57−3,57−4と、TIA(Trans Impedance Amplifier)58−1,58−2,58−3,58−4と、AGC(Automatic Gain Control amplifier)59−1,59−2,59−3,59−4と、を備える。
【0043】
PBS52は、入力ポート51に入力された入力光を、偏光成分ごとに分離する。例えば、P偏光成分とS偏光成分に分離する。BS55は、入力ポート54に入力された入力光を、分岐する。90°光ハイブリッド53−Pは、PBS52からのP偏光成分の光及びBS55からの光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成する。例えば、90°光ハイブリッド53−Pは、合成光(P+L)及び合成光(P−L)の合成光のペアと、合成光(P+jL)及び合成光(P−jL)の合成光のペアを生成する。90°光ハイブリッド53−Sは、PBS52からのS偏光成分の光及びBS55からの光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成する。例えば、90°光ハイブリッド53−Sは、合成光(S+L)及び合成光(S−L)の合成光のペアと、合成光(S+jL)及び合成光(S−jL)の合成光のペアを生成する。
【0044】
バランスドPD57−1,57−2,57−3,57−4は、合成光のペアをバランスド受光する。例えば、バランスドPD57−1は、合成光(P+L)と合成光(P―L)をバランスド受光する。バランスドPD57−2は、合成光(P+jL)と合成光(P−jL)をバランスド受光する。バランスドPD57−3は、合成光(S+L)と合成光(S−L)をバランスド受光する。バランスドPD57−4は、合成光(S+jL)と合成光(S−jL)をバランスド受光する。
【0045】
TIA58−1は、バランスドPD57−1の出力電流を電圧に変換し、AGC59−1及び出力ポートに出力する。これにより、光コヒーレント検波器41は、TIA58−1からの電気信号PIUを入力端子22−2に出力する。AGC59−1は、TIA58−1からの出力電圧をゲイン調整する。これにより、光コヒーレント検波器41は、AGC59−1からの電気信号PICを入力端子22−1に出力する。
【0046】
TIA58−2は、バランスドPD57−2の出力電流を電圧に変換し、AGC59−2及び出力ポートに出力する。これにより、光コヒーレント検波器41は、TIA58−2からの電気信号PQUを入力端子22−4に出力する。AGC59−2は、TIA58−2からの出力電圧をゲイン調整する。これにより、光コヒーレント検波器41は、AGC59−2からの電気信号PQCを入力端子22−3に出力する。
【0047】
TIA58−3は、バランスドPD57−3の出力電流を電圧に変換し、AGC59−3及び出力ポートに出力する。これにより、光コヒーレント検波器41は、TIA58−3からの電気信号SIUを入力端子22−6に出力する。AGC59−3は、TIA58−3からの出力電圧をゲイン調整する。これにより、光コヒーレント検波器41は、AGC59−3からの電気信号SICを入力端子22−5に出力する。
【0048】
TIA58−4は、バランスドPD57−4の出力電流を電圧に変換し、AGC59−4及び出力ポートに出力する。これにより、光コヒーレント検波器41は、TIA58−4からの電気信号SQUを入力端子22−8に出力する。AGC59−4は、TIA58−4からの出力電圧をゲイン調整する。これにより、光コヒーレント検波器41は、AGC59−4からの電気信号SQCを入力端子22−7に出力する。
【0049】
図1に示す光源11は、連続光を出力する。光位相変調器12は、光源11からの光を入力された位相変調信号で位相変調する。位相変調信号発生部13は、位相変調信号を発生する。ドライバ14は、位相変調信号発生部13からの信号に従って光位相変調器12を駆動し、光位相変調器12から位相変調光又は連続光を出力させる。光分岐部15は、光位相変調器12からの光を2つの分岐光に分岐する。
【0050】
光遅延器20は、光分岐部15からの分岐光の一方を任意の遅延量で遅延させる。偏波コントローラ21は、光位相変調器12と第1の光出力部17との間の光路に配置され、少なくとも分岐光の一方の偏波状態を変化させる。
【0051】
第1の光シャッタ16は、光分岐部15からの一方の分岐光を透過又は遮光する。第1の光出力部17は、光遅延器20からの光を、光コヒーレント検波器41の入力光の一方Sとして入力ポート51に出力する。第2の光シャッタ18は、光分岐部15からの他方の分岐光を透過又は遮光する。第2の光出力部19は、第2の光シャッタ18の出力光を、光コヒーレント検波器41の入力光の他方Lとして入力ポート54に出力する。
【0052】
二信号入力部22は、複数の入力端子22−1〜22−8を有し、光コヒーレント検波器41からのゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQC及びゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUが合成光のペアごとにそれぞれ異なる入力端子22−1〜22−8に入力される。例えば、電気信号PICが入力端子22−1に入力され、電気信号PIUが入力端子22−2に入力され、電気信号PQCが入力端子22−3に入力され、電気信号PQUが入力端子22−4に入力され、電気信号SICが入力端子22−5に入力され、電気信号SIUが入力端子22−6に入力され、電気信号SQCが入力端子22−7に入力され、電気信号SQUが入力端子22−8に入力される。
【0053】
パワー検出部23は、二信号入力部22に入力されたゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーを入力端子22−2,22−4,22−6,22−8ごとに検出してデジタル信号を出力する。波形測定部24は、二信号入力部22に入力されたゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCの信号波形を入力端子22−1,22−3,22−5,22−7ごとに測定する。
【0054】
二信号処理部26は、パワー検出部23で検出した信号パワー及び波形測定部24で測定した信号波形を用いて信号処理を行う。二信号処理部26は、二信号非差動位相処理部26−11と、二信号差動位相処理部26−12と、二信号ローカル光分岐比処理部26−14と、二信号スキュー処理部26−15と、二信号干渉光処理部26−16と、二信号光損失処理部26−17と、を備える。
【0055】
表示部27は、二信号処理部26の信号処理結果を表示する。二信号表示部27は、二信号非差動位相表示部27−11と、二信号差動位相表示部27−12と、二信号ローカル光分岐比表示部27−14と、二信号スキュー表示部27−15と、二信号干渉光表示部27−16と、二信号光損失表示部27−17と、を備える。
【0056】
バイアス電圧設定部25は、光コヒーレント検波器41でバランスド受光するバランスドPD57−1〜57−4のバイアス電圧を設定する。バランスドPDの各PDに印加する電圧をオープン状態にするか、I−V変換電流が流れないような電圧、例えば0V、に設定することで、2つのPDのうちの受光するPDを選択する。二信号制御部28は、位相変調信号発生部13、ドライバ14、第1の光シャッタ16、第2の光シャッタ18、光遅延器20、偏波コントローラ21、バイアス電圧設定部25、二信号処理部26及び二信号表示部27の動作を制御する。例えば、二信号制御部28は、光コヒーレント検波器41の評価内容に応じて、光源11の出力波長を制御したり、第1の光シャッタ16及び第2の光シャッタ18のON/OFFを切り替えたり、光遅延器20の遅延量を制御したり、偏波コントローラ21の偏波状態を制御したり、二信号処理部26の動作を切り替えたり、二信号表示部27の表示を切り替えたりする。以下、光コヒーレント検波器41の具体的な評価例について説明する。
【0057】
二信号制御部28は、二信号非差動遅延制御部28−11と、二信号差動遅延制御部28−12と、二信号偏波状態制御部28−14と、二信号位相変調光制御部28−15と、二信号干渉光波長制御部28−16と、二信号分岐光波長制御部28−17と、を備える。
【0058】
図3に、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価方法の第1例を示す。光コヒーレント検波器評価方法の第1例は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力するとともに合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを出力する光コヒーレント検波器41の試験を行う。光コヒーレント検波器評価方法の第1例は、二信号非差動遅延光出力手順S111と、二信号非差動位相処理手順S112と、を順に有し、各合成光の位相を評価する。
【0059】
二信号非差動遅延光出力手順S111では、光源11からの光を2つの分岐光に分岐し、分岐した一方の分岐光の遅延量を変化させながら、光コヒーレント検波器41の2つの入力光として2つの分岐光を出力する。このとき、二信号非差動遅延制御部28−11は、光位相変調器12に連続光を出力させ、偏波コントローラ21の変化させる偏波状態を一定に保ち、第1の光シャッタ16及び第2の光シャッタ18に分岐光を透過させ、光コヒーレント検波器41で合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧にバイアス電圧設定部25を制御した状態で、光遅延器20の遅延量を変化させながら、第1の光出力部17から分岐光の一方を出力させるとともに、第2の光出力部19から分岐光の他方を出力させる。
【0060】
第1の光出力部17から分岐光の一方が入力光の一方Sとして入力ポート51に入力され、第2の光出力部19から分岐光の他方が入力光の他方Lとして入力ポート54に入力される。90°光ハイブリッド53−Pは、合成光(P+L)、合成光(P−L)、合成光(P+jL)及び合成光(P−jL)を出力する。90°光ハイブリッド53−Sは、合成光(S+L)、合成光(S−L)、合成光(S+jL)及び合成光(S−jL)を出力する。
【0061】
バランスドPD57−1、バランスドPD57−2、バランスドPD57−3及びバランスドPD57−4は、合成光のペアの片方を受光する。例えば、バランスドPD57−1が合成光(P+L)を受光し、バランスドPD57−2が合成光(P+jL)を受光し、バランスドPD57−3が合成光(S+L)を受光し、バランスドPD57−4が合成光(S+jL)を受光する。又は、バランスドPD57−1が合成光(P−L)を受光し、バランスドPD57−2が合成光(P−jL)を受光し、バランスドPD57−3が合成光(S−L)を受光し、バランスドPD57−4が合成光(S−jL)を受光する。
【0062】
二信号非差動位相処理手順S112では、2つの分岐光が光コヒーレント検波器41で受光されて出力された光コヒーレント検波器41からのゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを合成光のペアごとにそれぞれ異なる入力端子22−1〜22−8に入力し、ゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーを入力端子22−1〜22−8ごとに検出してデジタル信号を出力し、遅延量に対するデジタル信号の出力値をグラフ表示する。
【0063】
例えば、電気信号PIUを入力端子22−2に入力し、電気信号PQUを入力端子22−4に入力し、電気信号SIUを入力端子22−6に入力し、電気信号SQUを入力端子22−8に入力する。パワー検出部23は、電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーを入力端子22−2,22−4,22−6,22−8ごとに検出してデジタル信号を出力する。二信号非差動位相処理部26−11は、パワー検出部23からのデジタル信号の出力値を、光遅延器20の遅延量及び入力端子22−2,22−4,22−6,22−8に関連付けて記憶する。二信号非差動位相表示部27−11は、二信号処理部26の記憶するデジタル信号の出力値を、光遅延器20の遅延量に対するグラフで表示する。
【0064】
図4に、二信号非差動位相表示部27−11の表示例を示す。合成光(P+L)、合成光(P+jL)、合成光(S+L)及び合成光(S+jL)の光強度を、光遅延器20の遅延量に対するグラフで表示する。光源11の波長相当の遅延量可変によって干渉強度は1周期の強度変化が生じるため、光遅延器20の遅延量は少なくとも1周期以上変化させる。これにより、合成光(P+L)と合成光(P+jL)と合成光(S+L)と合成光(S+jL)の位相差又は合成光(P―L)と合成光(P―jL)と合成光(S―L)と合成光(S―jL)の位相差の評価を行うことができる。なお、光遅延器20の可変ステップは、数nm以下であることが好ましい。
【0065】
図5に、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価方法の第2例を示す。光コヒーレント検波器評価方法の第2例は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力するとともに合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを出力する光コヒーレント検波器41の試験を行う。光コヒーレント検波器評価方法の第2例は、二信号差動遅延光出力手順S121と、二信号差動位相処理手順S122と、を順に有し、バランスドPD57−1〜57−4の出力信号を評価する。
【0066】
二信号差動遅延光出力手順S121では、光源11からの光を2つの分岐光に分岐し、分岐光の一方の遅延量を変化させながら、光コヒーレント検波器41の2つの入力光として2つの分岐光を出力する。例えば、二信号差動遅延制御部28−12は、光位相変調器12に連続光を出力させ、偏波コントローラ21の変化させる偏波状態を一定に保ち、第1の光シャッタ16及び第2の光シャッタ18に分岐光を透過させ、光コヒーレント検波器41で合成光のペアをバランスド受光するバイアス電圧にバイアス電圧設定部25を制御した状態で、光遅延器20の遅延量を変化させながら、第1の光出力部17から分岐光の一方を出力させるとともに、第2の光出力部19から分岐光の他方を出力させる。
【0067】
第1の光出力部17から分岐光の一方が入力光の一方Sとして入力ポート51に入力され、第2の光出力部19から分岐光の他方が入力光の他方Lとして入力ポート54に入力される。90°光ハイブリッド53−Pは、合成光(P+L)、合成光(P−L)、合成光(P+jL)及び合成光(P−jL)を出力する。90°光ハイブリッド53−Sは、合成光(S+L)、合成光(S−L)、合成光(S+jL)及び合成光(S−jL)を出力する。
【0068】
このとき、バランスドPD57−1、バランスドPD57−2、バランスドPD57−3及びバランスドPD57−4は、合成光のペアをバランスド受光する。例えば、バランスドPD57−1が合成光(P+L)及び合成光(P−L)をバランスド受光し、バランスドPD57−2が合成光(P+jL)及び合成光(P−jL)をバランスド受光し、バランスドPD57−3が合成光(S+L)及び合成光(S−L)をバランスド受光し、バランスドPD57−4が合成光(S+jL)及び合成光(S−jL)をバランスド受光する。
【0069】
二信号差動位相処理手順S122では、2つの分岐光が光コヒーレント検波器41でバランスド受光されて出力された光コヒーレント検波器41からのゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを合成光のペアごとにそれぞれ異なる入力端子22−1〜22−8に入力し、ゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーを入力端子22−1〜22−8ごとに検出してデジタル信号を出力し、遅延量に対するデジタル信号の出力値をグラフ表示する。
【0070】
例えば、電気信号PIUを入力端子22−2に入力し、電気信号PQUを入力端子22−4に入力し、電気信号SIUを入力端子22−6に入力し、電気信号SQUを入力端子22−8に入力する。パワー検出部23は、電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーを入力端子22−2,22−4,22−6,22−8ごとに検出してデジタル信号を出力する。二信号差動位相処理部26−12は、パワー検出部23からのデジタル信号の出力値を、光遅延器20の遅延量及び入力端子22−2,22−4,22−6,22−8に関連付けて記憶する。二信号差動位相表示部27−12は、二信号処理部26の記憶するデジタル信号の出力値を、光遅延器20の遅延量に対するグラフで表示する。
【0071】
図6に、二信号差動位相表示部27−12の表示例を示す。電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーを、光遅延器20の遅延量に対するグラフで表示する。光源11の波長相当の遅延量可変によって信号パワーは1周期の変化が生じるため、光遅延器20の遅延量は少なくとも1周期以上変化させる。これにより、電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーの位相差の評価を行うことができる。
【0072】
図7に、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価方法の第3例を示す。光コヒーレント検波器評価方法の第3例は、2つの入力光のうちの一方をP偏光とS偏光の所定の偏波状態で分離しかつ2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力するとともに合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを出力する光コヒーレント検波器41の試験を行う。光コヒーレント検波器評価方法の第3例は、二信号偏光出力手順S141と、二信号ローカル光分岐比測定手順S142と、を順に有し、BS55の分岐比を評価する。
【0073】
二信号偏光出力手順141では、光源11からの光を2つの分岐光に分岐し、光源11からの光の偏波状態を変化させながら、光コヒーレント検波器41の入力光の他方Lとして分岐光を出力する。このとき、二信号偏波状態制御部28−14は、光位相変調器12に連続光を出力させ、第1の光シャッタ16に分岐光の一方を遮断させ、第2の光シャッタ18に分岐光の他方を透過させ、光コヒーレント検波器41で合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧にバイアス電圧設定部25を制御した状態で、偏波コントローラ21の偏波状態を変化させながら、第2の光出力部19から分岐光の他方を出力させる。
【0074】
入力光の他方Lが入力ポート54に入力される。BS55は、入力光の他方Lを分岐する。90°光ハイブリッド53−Pは、BS55からの分岐光をさらに分岐して4つの出力ポートから出力する。90°光ハイブリッド53−Sは、BS55からの分岐光をさらに分岐して4つの出力ポートから出力する。バランスドPD57−1及びバランスドPD57−2には、90°光ハイブリッド53−Pからの2つの出力光が入力される。バランスドPD57−3及びバランスドPD57−4には、90°光ハイブリッド53−Sからの2つの出力光が入力される。
【0075】
バランスドPD57−1、バランスドPD57−2、バランスドPD57−3及びバランスドPD57−4は、合成光のペアの片方を受光する。例えば、バランスドPD57−1及びバランスドPD57−2は、入力された2つの分岐光のうちの一方のみを受光する。そして、バランスドPD57−1及びバランスドPD57−2は、入力された2つの分岐光のうちの他方のみを受光する。これにより、バランスドPD57−1及びバランスドPD57−2は、PBS52で分岐された分岐光を受光する。バランスドPD57−3及びバランスドPD57−4についても、バランスドPD57−1及びバランスドPD57−2と同様にして、PBS52で分離された分岐光を受光する。
【0076】
二信号ローカル光分岐比測定手順S142では、分岐光の他方が光コヒーレント検波器41で受光されて出力されたゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを合成光のペアごとにそれぞれ異なる入力端子22−1〜22−8に入力し、入力端子22−1〜22−8に入力されたゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーをデジタル信号に変換し、デジタル信号の出力値を入力端子22−1〜22−8及びP偏光とS偏光の所定の偏波状態に関連付けて記憶し、任意の偏波状態におけるローカル光の分岐比を算出して表示する。
【0077】
このとき、二信号ローカル光分岐比処理部26−14は、パワー検出部23からのデジタル信号の出力値を用いて、任意の偏波状態におけるローカル光の分岐比を算出する。二信号ローカル光分岐比表示部27−14は、二信号処理部26の算出する任意の偏波状態におけるローカル光の分岐比を表示する。
【0078】
例えば、二信号ローカル光分岐比処理部26−14は、バランスドPD57−1及びバランスドPD57−2が分岐光のうちの一方のみを受光したときの電気信号PIU及び電気信号PQUのデジタル信号の出力値と、バランスドPD57−1及びバランスドPD57−2が分岐光のうちの他方のみを受光したときの電気信号PIU及び電気信号PQUのデジタル信号の出力値と、のすべての出力値の和を算出する。これにより、P偏光側の光パワーを算出する。一方で、二信号ローカル光分岐比処理部26−14は、バランスドPD57−3及びバランスドPD57−4が分岐光のうちの一方のみを受光したときの電気信号SIU及び電気信号SQUのデジタル信号の出力値と、バランスドPD57−3及びバランスドPD57−4が分岐光のうちの他方のみを受光したときの電気信号SIU及び電気信号SQUのデジタル信号の出力値と、のすべての出力値の和を算出する。これにより、S偏光側の光パワーを算出する。二信号ローカル光分岐比処理部26−14は、P偏光側の光パワーとS偏光側の光パワーの比を算出する。
【0079】
図8に、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価方法の第4例を示す。光コヒーレント検波器評価方法の第4例は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力するとともに合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを出力する光コヒーレント検波器41の試験を行う。光コヒーレント検波器評価方法の第4例は、二信号位相変調光出力手順S151と、二信号スキュー処理手順S152と、を順に有し、電気信号PIC,PQC,SIC,SQCのスキュー評価を行う。
【0080】
二信号位相変調光出力手順S151では、光源11からの光を位相変調して2つの分岐光に分岐し、光コヒーレント検波器41の入力光の一方S及び入力光の他方Lとして分岐光を出力する。このとき、二信号位相変調光制御部28−15は、光位相変調器12に位相変調光を出力させ、偏波コントローラ21の変化させる偏波状態を一定に保ち、第1の光シャッタ16に分岐光の一方を透過させ、第2の光シャッタ18に分岐光の他方を透過させ、光コヒーレント検波器41で合成光のペアをバランスド受光するバイアス電圧にバイアス電圧設定部25を制御した状態で、第1の光出力部17から分岐光の一方を出力させるとともに、第2の光出力部19から分岐光の他方を出力させる。入力光の一方Sが入力ポート51に入力され、入力光の他方Lが入力ポート54に入力される。バランスドPD57−1〜57−4は、バランスド受光する。
【0081】
二信号スキュー処理手順S152では、2つの分岐光が光コヒーレント検波器41でバランスド受光されて出力された光コヒーレント検波器41からのゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを合成光のペアごとにそれぞれ異なる入力端子22−1〜22−8に入力し、ゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCの信号波形を入力端子22−1〜22−8ごとに測定し、入力端子22−1〜22−8ごとの信号波形を用いてゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQC間の遅延時間を求めて表示する。このとき、二信号スキュー処理部26−15は、波形測定部24の測定する入力端子22−1〜22−8ごとの信号波形を用いて、ゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQC間の遅延時間を求める。二信号スキュー表示部27−15は、二信号処理部26の求める遅延時間を表示する。
【0082】
図9に、二信号スキュー表示部27−15の表示例を示す。電気信号PIC、電気信号PQC、電気信号SIC及び電気信号SQCは、位相変調されているため、信号の立ち上がりと立下りを検出することができる。この信号の立ち上がり又は立下りの時点を用いてスキューの評価を行う。例えば、電気信号PICの立ち上がり時点tPIから電気信号PQCの立ち下がり時点tPQまでの遅延時間を測定し、電気信号PICの立ち上がり時点tPIから電気信号SICの立ち上がり時点tSIまでの遅延時間を測定し、電気信号PICの立ち上がり時点tPIから電気信号SQCの立ち下がり時点tSQまでの遅延時間を測定することで、電気信号PIC,PQC,SIC,SQCのスキュー評価を行うことができる。
【0083】
図10に、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価方法の第5例を示す。光コヒーレント検波器評価方法の第5例は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力するとともに合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを出力する光コヒーレント検波器41の試験を行う。光コヒーレント検波器評価方法の第5例は、二信号干渉用波長可変光出力手順S161と、二信号干渉強度測定手順S162と、を順に有し、波長に対する干渉強度の変化を評価する。
【0084】
二信号干渉用波長可変光出力手順S161では、光源11からの光の出力波長を変化させながら光源11からの光を2つの分岐光に分岐し、光コヒーレント検波器41の2つの入力光として2つの分岐光を出力する。このとき、二信号干渉光波長制御部28−16は、光位相変調器12に連続光を出力させ、第1の光シャッタ16に分岐光の一方を透過させ、第2の光シャッタ18に分岐光の他方を透過させ、光コヒーレント検波器41で合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧にバイアス電圧設定部25を制御した状態で、光源11の出力波長を変化させながら分岐光の一方及び分岐光の他方を出力させる。
【0085】
第1の光出力部17から分岐光の一方が入力光の一方Sとして入力ポート51に入力され、第2の光出力部19から分岐光の他方が入力光の他方Lとして入力ポート54に入力される。90°光ハイブリッド53−Pは、合成光(P+L)、合成光(P−L)、合成光(P+jL)及び合成光(P−jL)を出力する。90°光ハイブリッド53−Sは、合成光(S+L)、合成光(S−L)、合成光(S+jL)及び合成光(S−jL)を出力する。
【0086】
バランスドPD57−1、バランスドPD57−2、バランスドPD57−3及びバランスドPD57−4は、合成光のペアの片方を受光する。例えば、バランスドPD57−1が合成光(P+L)を受光し、バランスドPD57−2が合成光(P+jL)を受光し、バランスドPD57−3が合成光(S+L)を受光し、バランスドPD57−4が合成光(S+jL)を受光する。又は、バランスドPD57−1が合成光(P−L)を受光し、バランスドPD57−2が合成光(P−jL)を受光し、バランスドPD57−3が合成光(S−L)を受光し、バランスドPD57−4が合成光(S−jL)を受光する。
【0087】
二信号干渉強度測定手順S162では、2つの分岐光が光コヒーレント検波器41で受光されて出力された光コヒーレント検波器41からのゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを合成光のペアごとにそれぞれ異なる入力端子22−1〜22−8に入力し、入力端子22−1〜22−8に入力されたゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーをデジタル信号に変換し、デジタル信号の出力値を光源11の出力波長及び入力端子22−1〜22−8に関連付けて記憶し、光源11の各出力波長での光コヒーレント検波器41での干渉光の光強度を、入力端子22−1〜22−8ごとに表示する。
【0088】
このとき、二信号干渉光処理部26−16は、パワー検出部23からのデジタル信号の出力値を、光源11の出力波長及び入力端子22−1〜22−8に関連付けて記憶する。二信号干渉光表示部27−16は、二信号処理部26の記憶する光源11の各出力波長でのデジタル信号の出力値を、入力端子22−1〜22−8ごとに表示する。
【0089】
図11に、二信号干渉光表示部27−16の表示例を示す。合成光(P+L)、合成光(P−L)、合成光(P+jL)、合成光(P−jL)、合成光(S+L)、合成光(S−L)、合成光(S+jL)又は合成光(S−jL)の光強度を、光源11の出力波長に対するグラフで表示する。これにより、干渉強度の波長特性を測定することができる。
【0090】
図12に、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価方法の第6例を示す。光コヒーレント検波器評価方法の第6例は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してペアを構成する合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力するとともにペアを構成する合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを出力する光コヒーレント検波器41の試験を行う。光コヒーレント検波器評価方法の第6例は、二信号波長可変分岐光出力手順S171と、二信号損失測定手順S172と、を順に有し、光コヒーレント検波器41での光損失を評価する。
【0091】
二信号波長可変分岐光出力手順S171では、光源11からの光の出力波長を変化させながら光源11からの光を2つの分岐光に分岐し、光コヒーレント検波器41の入力光のいずれか一方として2つの分岐光のいずれか一方を出力する。このとき、二信号分岐光波長制御部28−17は、光位相変調器12に連続光を出力させ、光コヒーレント検波器41で合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧にバイアス電圧設定部25を制御した状態で、第1の光シャッタ16に分岐光の一方を遮光させて第2の光シャッタ18に分岐光の他方を透過させて光源11の出力波長を変化させながら分岐光の他方を出力させる。
【0092】
第2の光出力部19から分岐光の他方が入力光の他方Lとして入力ポート54に入力される。90°光ハイブリッド53−Pは、合成光(P+L)、合成光(P−L)、合成光(P+jL)及び合成光(P−jL)を出力する。90°光ハイブリッド53−Sは、合成光(S+L)、合成光(S−L)、合成光(S+jL)及び合成光(S−jL)を出力する。
【0093】
バランスドPD57−1、バランスドPD57−2、バランスドPD57−3及びバランスドPD57−4は、合成光のペアの片方を受光する。例えば、バランスドPD57−1が合成光(P+L)を受光し、バランスドPD57−2が合成光(P+jL)を受光し、バランスドPD57−3が合成光(S+L)を受光し、バランスドPD57−4が合成光(S+jL)を受光する。又は、バランスドPD57−1が合成光(P−L)を受光し、バランスドPD57−2が合成光(P−jL)を受光し、バランスドPD57−3が合成光(S−L)を受光し、バランスドPD57−4が合成光(S−jL)を受光する。
【0094】
二信号損失測定手順S172では、2つの分岐光のいずれか一方が光コヒーレント検波器41で受光されて出力されたゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを合成光のペアごとにそれぞれ異なる入力端子22−1〜22−8に入力し、ゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーを入力端子22−1〜22−8ごとに検出してデジタル信号に変換し、デジタル信号の出力値を光源11の出力波長及び入力端子22−1〜22−8に関連付けて記憶し、光源11の出力パワー及びデジタル信号の出力値を用いて光源11の各出力波長での光コヒーレント検波器41の各入出力ポート間の損失を入力端子22−1〜22−8ごとに算出し、光源11の各出力波長での光コヒーレント検波器41の損失を、入力端子22−1〜22−8ごとに表示する。
【0095】
このとき、二信号光損失処理部26−17は、偏波コントローラ21で偏波状態を変化させたときに最大となるパワー検出部23からの各デジタル信号の出力値を、光源11の出力波長及び入力端子22−1〜22−8に関連付けて記憶し、光源11の出力パワー及びデジタル信号の出力値を用いて光源11の各出力波長での光コヒーレント検波器41の各入出力ポート間での損失を入力端子22−1〜22−8ごとに算出する。二信号光損失表示部27−17は、二信号処理部26の算出する光源11の各出力波長での光コヒーレント検波器41の損失を入力端子22−1〜22−8ごとに表示する。
【0096】
図13に、二信号光損失表示部27−17の表示例を示す。合成光(P+L)、合成光(P−L)、合成光(P+jL)、合成光(P−jL)、合成光(S+L)、合成光(S−L)、合成光(S+jL)又は合成光(S−jL)の各入出力ポート間での損失を、光源11の出力波長に対するグラフで表示する。これにより、光コヒーレント検波器41の損失の波長特性を測定することができる。
【0097】
なお、二信号波長可変分岐光出力手順S171において、二信号分岐光波長制御部28−17は、第1の光シャッタ16に分岐光の一方を透過させて第2の光シャッタ18に分岐光の他方を遮光させて光源11の出力波長を変化させながら分岐光の一方を出力させてもよい。これにより、入力光Sの一方が入力ポート51に入力され、入力ポート51と各出力ポートとの間での損失を測定することができる。
【0098】
以上説明したように、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価装置101及び本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価方法は、光コヒーレント検波器41の評価を簡易に行うことができる。
【0099】
なお、本実施形態の光コヒーレント検波器41では、90°光ハイブリッドを2個備える例を示したが、90°光ハイブリッドは1個であってもよいし、3個以上であってもよい。90°光ハイブリッドは1個の場合は二信号入力部22の入力端子の数を4個にすればよいし、90°光ハイブリッドがN個の場合は二信号入力部22の入力端子の数を4×N個にすればよい。
【0100】
(実施形態2)
図14は、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価装置の一例を示す。本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価装置102は、光コヒーレント検波器42の試験を行う。光コヒーレント検波器42は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力するか或いは合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを出力する。信号光として入力光の一方Sが入力され、ローカル光として入力光の他方Lが入力されることで、光コヒーレント検波器42は、信号光Sの検波を行う。
【0101】
図15に、本実施形態に係る光コヒーレント検波器の一例を示す。本実施形態に係る光コヒーレント検波器42は、図2に示す光コヒーレント検波器41と同様に、入力ポート51と、入力ポート54と、PBS52と、BS55と、90°光ハイブリッド53−Pと、バランスドPD57−1,57−2,57−3,57−4と、TIA58−1,58−2,58−3,58−4と、AGC59−1,59−2,59−3,59−4と、を備える。光コヒーレント検波器42は、AGC59−1〜59−4が機能を発揮しているときには電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力し、AGC59−1〜59−4が機能を停止しているときには電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを出力する。
【0102】
図14に示す光コヒーレント検波器評価装置102は、連続光源30と、光位相変調器12と、位相変調信号発生部13と、ドライバ14と、光分岐部15と、第1の光シャッタ16と、第1の光出力部17と、第2の光シャッタ18と、第2の光出力部19と、光遅延器20と、偏波コントローラ21と、パワー検出部23と、波形測定部24と、バイアス電圧設定部25と、一信号処理部36と、一信号表示部37と、強度変調光源31と、強度変調信号発生部32と、光スイッチ33と、一信号入力部34と、整流回路35と、一信号制御部38と、バイアス電圧設定部25と、ゲイン調整回路設定部39と、を備える。
【0103】
図14に示す連続光源30は、連続光を出力する。光位相変調器12は、連続光源30からの連続光を入力された位相変調信号で位相変調する。位相変調信号発生部13は、位相変調信号を発生する。ドライバ14は、位相変調信号発生部13からの信号に従って光位相変調器12を駆動し、光位相変調器12から位相変調光又は連続光を出力させる。強度変調信号発生部32は、強度変調信号を発生する。強度変調光源31は、強度変調信号発生部32からの強度変調信号に従って強度変調光を出力する。光スイッチ33は、光位相変調器12からの位相変調光若しくは連続光及び強度変調光源31からの強度変調光が入力され、位相変調光、連続光又は強度変調光を選択出力する。偏波コントローラ21は、光スイッチ33からの光の偏波状態を変化させる。光分岐部15は、偏波コントローラ21からの光を2つの分岐光に分岐する。
【0104】
第1の光シャッタ16は、光分岐部15からの一方の分岐光を透過又は遮光する。光遅延器20は、光分岐部15からの分岐光の一方を任意の遅延量で遅延させる。第1の光出力部17は、光遅延器20からの光を、光コヒーレント検波器42の入力光の一方Sとして出力する。第2の光シャッタ18は、光分岐部15からの他方の分岐光を透過又は遮光する。第2の光出力部19は、第2の光シャッタ18の出力光を、光コヒーレント検波器42の入力光の他方Lとして出力する。
【0105】
一信号入力部34は、複数の入力端子34−1〜34−4を有し、光コヒーレント検波器42からのゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQC又はゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUのいずれかの電気信号が合成光のペアごとにそれぞれ異なる入力端子34−1〜34−4に入力される。整流回路35は、一信号入力部34に入力されたゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを、入力端子34−1〜34−4ごとに交流から直流に変換する。バイアス電圧設定部25は、光コヒーレント検波器42でバランスド受光するバランスドPD57−1〜57−4のバイアス電圧を設定する。ゲイン調整回路設定部39は、光コヒーレント検波器42でゲイン調整するAGC59−1〜59−4の動作を設定する。
【0106】
パワー検出部23は、強度変調された強度変調光源の光を整流回路35で検波した電気信号の信号パワーを入力端子34−1〜34−4ごとに検出してデジタル信号を出力する。波形測定部24は、一信号入力部34に入力されたゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCの信号波形を入力端子34−1〜34−4ごとに測定する。一信号処理部36は、パワー検出部23で検出した信号パワー及び波形測定部24で測定した信号波形を用いて信号処理を行う。一信号表示部37は、一信号処理部36の信号処理結果を表示する。
【0107】
一信号制御部38は、強度変調信号発生部32、位相変調信号発生部13、ドライバ14、強度変調光源31、偏波コントローラ21、光スイッチ33、第1の光シャッタ16、第2の光シャッタ18、光遅延器20、バイアス電圧設定部25、ゲイン調整回路設定部39、一信号処理部36及び一信号表示部37の動作を制御する。
【0108】
図16に、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価方法の第1例を示す。光コヒーレント検波器評価方法の第1例は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力するとともに合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを出力する光コヒーレント検波器42の試験を行う。光コヒーレント検波器評価方法の第1例は、一信号非差動遅延光出力手順S211と、一信号非差動位相処理手順S212と、を順に有し、各合成光の位相を評価する。
【0109】
一信号非差動遅延光出力手順S211では、強度変調光源31からの強度変調光を2つの分岐光に分岐し、分岐した一方の分岐光の遅延量を変化させながら、光コヒーレント検波器42の2つの入力光として2つの分岐光を出力する。このとき、一信号非差動遅延制御部38−21は、偏波コントローラ21の変化させる偏波状態を一定に保ち、第1の光シャッタ16に分岐光の一方を透過させ、第2の光シャッタ18に分岐光の他方を透過させ、光コヒーレント検波器42で合成光のペアをバランスド受光するバイアス電圧にバイアス電圧設定部25を制御し、光コヒーレント検波器42でゲイン調整するAGC59−1〜59−4の動作が停止するようにゲイン調整回路設定部39を制御した状態で、光遅延器20の遅延量を変化させながら、第1の光出力部17から分岐光の一方を出力させるとともに第2の光出力部19から分岐光の他方を出力させる。
【0110】
第1の光出力部17から分岐光の一方が入力光の一方Sとして入力ポート51に入力され、第2の光出力部19から分岐光の他方が入力光の他方Lとして入力ポート54に入力される。90°光ハイブリッド53−P、90°光ハイブリッド53−S、バランスドPD57−1〜57−4の動作は、実施形態1で説明した光コヒーレント検波器評価方法の第1例と同様である。AGC59−1〜59−4の動作が停止しているため、光コヒーレント検波器42はPIU,PQU,SIU,SQUを出力する。
【0111】
一信号非差動位相処理手順S212では、2つの分岐光が光コヒーレント検波器42で受光されて出力された光コヒーレント検波器42からのゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを合成光のペアごとにそれぞれ異なる入力端子34−1〜34−4に入力し、ゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーを入力端子34−1〜34−4ごとに検出してデジタル信号を出力し、遅延量に対するデジタル信号の出力値をグラフ表示する。
【0112】
例えば、電気信号PIUを入力端子34−1に入力し、電気信号PQUを入力端子34−2に入力し、電気信号SIUを入力端子34−3に入力し、電気信号SQUを入力端子34−4に入力する。パワー検出部23は、電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーを入力端子34−1〜34−4ごとに検出してデジタル信号を出力する。一信号非差動位相処理部36−21は、パワー検出部23からのデジタル信号の出力値を、光遅延器20の遅延量及び入力端子34−1〜34−4に関連付けて記憶する。一信号非差動位相表示部37−21は、一信号処理部36の記憶するデジタル信号の出力値を、光遅延器20の遅延量に対するグラフで表示する。一信号非差動位相表示部37−21の表示例は、図4で説明した二信号非差動位相表示部27−11の表示例と同様である。
【0113】
図17に、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価方法の第2例を示す。光コヒーレント検波器評価方法の第2例は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力するとともに合成光のペアをバランスド受光するか或いはゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを出力する光コヒーレント検波器42の試験を行う。光コヒーレント検波器評価方法の第2例は、一信号差動遅延光出力手順S221と、一信号差動位相処理手順S222と、を順に有し、バランスドPD57−1〜57−4の出力信号を評価する。
【0114】
一信号差動遅延光出力手順S221では、強度変調光源31からの強度変調光を2つの分岐光に分岐し、分岐光の一方の遅延量を変化させながら、光コヒーレント検波器42の2つの入力光として2つの分岐光を出力する。このとき、一信号差動遅延制御部38−22は、偏波コントローラ21の変化させる偏波状態を一定に保ち、第1の光シャッタ16に分岐光の一方を透過させ、第2の光シャッタ18に分岐光の他方を透過させ、光コヒーレント検波器42で合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧にバイアス電圧設定部25を制御し、光コヒーレント検波器42でゲイン調整する回路の動作が停止するようにゲイン調整回路設定部39を制御した状態で、光遅延器20の遅延量を変化させながら、第1の光出力部17から分岐光の一方を出力させるとともに第2の光出力部19から分岐光の他方を出力させる。
【0115】
第1の光出力部17から分岐光の一方が入力光の一方Sとして入力ポート51に入力され、第2の光出力部19から分岐光の他方が入力光の他方Lとして入力ポート54に入力される。90°光ハイブリッド53−P、90°光ハイブリッド53−S、バランスドPD57−1〜57−4の動作は、実施形態1で説明した光コヒーレント検波器評価方法の第2例と同様である。AGC59−1〜59−4の動作が停止しているため、光コヒーレント検波器42はPIU,PQU,SIU,SQUを出力する。
【0116】
一信号差動位相処理手順S222では、2つの分岐光が光コヒーレント検波器42でバランスド受光されて出力された光コヒーレント検波器42からのゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを合成光のペアごとにそれぞれ異なる入力端子34−1〜34−4に入力し、ゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーを入力端子34−1〜34−4ごとに検出してデジタル信号を出力し、遅延量に対するデジタル信号の出力値をグラフ表示する。
【0117】
例えば、電気信号PIUを入力端子34−1に入力し、電気信号PQUを入力端子34−2に入力し、電気信号SIUを入力端子34−3に入力し、電気信号SQUを入力端子34−4に入力する。パワー検出部23は、電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーを入力端子34−1〜34−4ごとに検出してデジタル信号を出力する。一信号差動位相処理部36−22は、パワー検出部23からのデジタル信号の出力値を、光遅延器20の遅延量及び入力端子34−1〜34−4に関連付けて記憶する。一信号差動位相表示部37−22は、一信号処理部36の記憶するデジタル信号の出力値を、光遅延器20の遅延量に対するグラフで表示する。一信号差動位相表示部37−22の表示例は、図6で説明した二信号差動位相表示部27−12の表示例と同様である。
【0118】
図18に、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価方法の第3例を示す。光コヒーレント検波器評価方法の第3例は、2つの入力光のうちの一方をP偏光とS偏光の所定の偏波状態で分離しかつ2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力するか或いは合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを出力する光コヒーレント検波器42の試験を行う。光コヒーレント検波器評価方法の第3例は、一信号偏光出力手順S241と、一信号ローカル光分岐比測定手順S242と、を順に有し、BS55の分岐比を評価する。
【0119】
一信号偏光出力手順S241では、強度変調光源31からの強度変調光を2つの分岐光に分岐し、偏波状態を変化させながら、光コヒーレント検波器42の入力光の他方Lとして分岐光を出力する。このとき、一信号偏波状態制御部38−24は、第1の光シャッタ16に分岐光の一方を遮断させ、第2の光シャッタ18に分岐光の他方を透過させ、光コヒーレント検波器42で合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧にバイアス電圧設定部25を制御し、光コヒーレント検波器42でゲイン調整するAGC59−1〜59−4の動作が停止するようにゲイン調整回路設定部39を制御した状態で、偏波コントローラ21の偏波状態を変化させながら、第2の光出力部19から分岐光の他方を出力させる。
【0120】
入力光の他方Lが入力ポート54に入力される。BS55は、入力光の他方Lを分岐する。90°光ハイブリッド53−Pは、BS55からの分岐光をさらに分岐して4つの出力ポートから出力する。90°光ハイブリッド53−P、90°光ハイブリッド53−S、バランスドPD57−1〜57−4の動作は、実施形態1で説明した光コヒーレント検波器評価方法の第3例と同様である。AGC59−1〜59−4の動作が停止しているため、光コヒーレント検波器42はPIU,PQU,SIU,SQUを出力する。
【0121】
一信号ローカル光分岐比測定手順S242では、分岐光の他方が光コヒーレント検波器42で受光されて出力されたゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを合成光のペアごとにそれぞれ異なる入力端子34−1〜34−4に入力し、入力端子に入力されたゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーをデジタル信号に変換し、デジタル信号の出力値を入力端子34−1〜34−4及びP偏光とS偏光の所定の偏波状態に関連付けて記憶し、任意の偏波状態における入力光の他方Lの分岐比を算出して表示する。
【0122】
このとき、一信号ローカル光分岐比処理部36−24は、パワー検出部23からのデジタル信号の出力値を用いて、任意の偏波状態における入力光の他方Lの分岐比を算出する。一信号ローカル光分岐比処理部36−24の動作は、実施形態1で説明した二信号ローカル光分岐比処理部26−14と同様である。一信号ローカル光分岐比表示部37−24は、一信号処理部36の算出する任意の偏波状態における入力光の他方Lの分岐比を表示する。
【0123】
図19に、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価方法の第4例を示す。光コヒーレント検波器評価方法の第4例は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力するか或いは合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを出力する光コヒーレント検波器42の試験を行う。光コヒーレント検波器評価方法の第4例は、一信号位相変調光出力手順S251と、一信号スキュー処理手順S252と、を順に有し、電気信号PIC,PQC,SIC,SQCのスキュー評価を行う。
【0124】
一信号位相変調光出力手順S251では、連続光源30からの光を位相変調して2つの分岐光に分岐し、光コヒーレント検波器42の入力光の一方S及び入力光の他方Lとして分岐光を出力する。このとき、一信号位相変調光制御部38−25は、光位相変調器12に位相変調光を出力させ、偏波コントローラ21の変化させる偏波状態を一定に保ち、第1の光シャッタ16に分岐光の一方を透過させ、第2の光シャッタ18に分岐光の他方を透過させ、光コヒーレント検波器42で合成光のペアをバランスド受光するバイアス電圧にバイアス電圧設定部25を制御し、光コヒーレント検波器42でゲイン調整するAGC59−1〜59−4が動作するようにゲイン調整回路設定部39を制御した状態で、第1の光出力部17から分岐光の一方を出力させるとともに、第2の光出力部19から分岐光の他方を出力させる。
【0125】
入力光の一方Sが入力ポート51に入力され、入力光の他方Lが入力ポート54に入力される。90°光ハイブリッド53−P、90°光ハイブリッド53−S、バランスドPD57−1〜57−4の動作は、実施形態1で説明した光コヒーレント検波器評価方法の第4例と同様である。AGC59−1〜59−4が動作しているため、光コヒーレント検波器42は電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力する。
【0126】
一信号スキュー処理手順S252では、2つの分岐光が光コヒーレント検波器42でバランスド受光されて出力された光コヒーレント検波器42からのゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを合成光のペアごとにそれぞれ異なる入力端子34−1〜34−4に入力し、ゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCの信号波形を入力端子34−1〜34−4ごとに測定し、入力端子34−1〜34−4ごとの信号波形を用いてゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQC間の遅延時間を求めて表示する。このとき、一信号スキュー処理部36−25は、波形測定部24の測定する入力端子34−1〜34−4ごとの信号波形を用いて、光コヒーレント検波器42でゲイン調整して出力された電気信号PIC,PQC,SIC,SQC間の遅延時間を求める。一信号スキュー表示部37−25は、一信号スキュー処理部36−25の求める遅延時間を表示する。一信号スキュー表示部37−25の表示例は、図9に示す二信号スキュー表示部27−15の表示例と同様である。
【0127】
図20に、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価方法の第5例を示す。光コヒーレント検波器評価方法の第5例は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力するか或いは合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを出力する光コヒーレント検波器42の試験を行う。光コヒーレント検波器評価方法の第5例は、一信号干渉用波長可変光出力手順S261と、一信号干渉強度測定手順S262と、を順に有し、波長に対する合成光の光強度の変化を評価する。
【0128】
一信号干渉用波長可変光出力手順S261では、強度変調光源31からの強度変調光の出力波長を変化させながら強度変調光源31からの強度変調光を2つの分岐光に分岐し、光コヒーレント検波器42の2つの入力光として2つの分岐光を出力する。このとき、一信号干渉光波長制御部38−26は、光位相変調器12に連続光を出力させ、第1の光シャッタ16に分岐光の一方を透過させ、第2の光シャッタ18に分岐光の他方を透過させ、光コヒーレント検波器42で合成光のペアをバランスド受光するバイアス電圧にバイアス電圧設定部25を制御し、光コヒーレント検波器42でゲイン調整するAGC59−1〜59−4の動作が停止するようにゲイン調整回路設定部39を制御した状態で、強度変調光源31の出力波長を変化させながら、第1の光出力部17から分岐光の一方を出力させるとともに、第2の光出力部19から分岐光の他方を出力させる。
【0129】
第1の光出力部17から分岐光の一方が入力光の一方Sとして入力ポート51に入力され、第2の光出力部19から分岐光の他方が入力光の他方Lとして入力ポート54に入力される。90°光ハイブリッド53−P、90°光ハイブリッド53−S、バランスドPD57−1〜57−4の動作は、実施形態1で説明した光コヒーレント検波器評価方法の第5例と同様である。AGC59−1〜59−4の動作が停止しているため、光コヒーレント検波器42はPIU,PQU,SIU,SQUを出力する。
【0130】
一信号干渉強度測定手順S262では、2つの分岐光が光コヒーレント検波器42でバランスド受光されて出力された光コヒーレント検波器42からのゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを合成光のペアごとにそれぞれ異なる入力端子34−1〜34−4に入力し、入力端子34−1〜34−4に入力されたゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーをデジタル信号に変換し、デジタル信号の出力値を強度変調光源31の出力波長及び入力端子34−1〜34−4に関連付けて記憶し、強度変調光源31の各出力波長での光コヒーレント検波器42での合成光の光強度を、入力端子34−1〜34−4ごとに表示する。
【0131】
このとき、一信号干渉光処理部36−26は、パワー検出部23からのデジタル信号の出力値を、強度変調光源31の出力波長及び入力端子34−1〜34−4に関連付けて記憶する。一信号干渉光表示部37−26は、一信号処理部36の記憶する強度変調光源31の各出力波長でのデジタル信号の出力値を、入力端子34−1〜34−4ごとに表示する。一信号干渉光表示部37−26の表示例は、図11に示す二信号干渉光表示部27−16の表示例と同様である。
【0132】
図21に、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価方法の第6例を示す。光コヒーレント検波器評価方法の第6例は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してペアを構成する合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力するか或いはペアを構成する合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを出力する光コヒーレント検波器42の試験を行う。光コヒーレント検波器評価方法の第6例は、一信号波長可変分岐光出力手順S271と、一信号損失測定手順S272と、を順に有し、光コヒーレント検波器42での光損失を評価する。
【0133】
一信号波長可変分岐光出力手順S271では、強度変調光源31からの強度変調光の出力波長を変化させながら強度変調光源31からの強度変調光を2つの分岐光に分岐し、光コヒーレント検波器42の入力光のいずれか一方として2つの分岐光のいずれか一方を出力する。このとき、一信号分岐光波長制御部38−27は、光位相変調器12に連続光を出力させ、光コヒーレント検波器42で合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧にバイアス電圧設定部25を制御し、光コヒーレント検波器42でゲイン調整するAGC59−1〜59−4の動作が停止するようにゲイン調整回路設定部39を制御した状態で、第1の光シャッタ16に分岐光の一方を透過させて第2の光シャッタ18に分岐光の他方を遮光させて強度変調光源31の出力波長を変化させながら分岐光の一方を出力させる。
【0134】
第2の光出力部19から分岐光の他方が入力光の他方Lとして入力ポート54に入力される。90°光ハイブリッド53−P、90°光ハイブリッド53−S、バランスドPD57−1〜57−4の動作は、実施形態1で説明した光コヒーレント検波器評価方法の第3例と同様である。AGC59−1〜59−4の動作が停止しているため、光コヒーレント検波器42はPIU,PQU,SIU,SQUを出力する。
【0135】
一信号損失測定手順S272では、2つの分岐光のいずれか一方が光コヒーレント検波器42で受光されて出力されたゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを合成光のペアごとにそれぞれ異なる入力端子34−1〜34−4に入力し、ゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーを入力端子34−1〜34−4ごとに検出してデジタル信号に変換し、デジタル信号の出力値を強度変調光源31の出力波長及び入力端子34−1〜34−4に関連付けて記憶し、強度変調光源31の出力パワー及びデジタル信号の出力値を用いて強度変調光源31の各出力波長での光コヒーレント検波器42の各入出力ポート間の損失を入力端子34−1〜34−4ごとに算出し、強度変調光源31の各出力波長での光コヒーレント検波器42の損失を、入力端子34−1〜34−4ごとに表示する。
【0136】
このとき、一信号光損失処理部36−27は、偏波コントローラ21で偏波状態を変化させたときに最大となるパワー検出部23からの各デジタル信号の出力値を、強度変調光源31の出力波長及び入力端子34−1〜34−4に関連付けて記憶し、強度変調光源31の出力パワー及びデジタル信号の出力値を用いて強度変調光源31の各出力波長での光コヒーレント検波器42の損失を入力端子34−1〜34−4ごとに算出する。一信号光損失表示部37−27は、強度変調光源31の各出力波長での光コヒーレント検波器42の各入出力ポート間での損失を入力端子34−1〜34−4ごとに表示する。一信号光損失表示部37−27の表示例は、図13に示す二信号光損失表示部27−17の表示例と同様である。
【0137】
なお、一信号波長可変分岐光出力手順S271において、一信号分岐光波長制御部38−27は、第1の光シャッタ16に分岐光の一方を透過させて第2の光シャッタ18に分岐光の他方を遮光させて強度変調光源31の出力波長を変化させながら分岐光の一方を出力させてもよい。これにより、入力光Sの一方が入力ポート51に入力され、入力ポート51と各出力ポートとの間での損失を測定することができる。
【0138】
以上説明したように、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価装置102及び本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価方法は、光コヒーレント検波器42の評価を簡易に行うことができる。
【0139】
なお、本実施形態の光コヒーレント検波器42では、90°光ハイブリッドを2個備える例を示したが、90°光ハイブリッドは1個であってもよいし、3個以上であってもよい。90°光ハイブリッドは1個の場合は一信号入力部34の入力端子の数を4個にすればよいし、90°光ハイブリッドがN個の場合は一信号入力部34の入力端子の数を4×N個にすればよい。
【産業上の利用可能性】
【0140】
本発明は情報通信産業に適用することができる。
【符号の説明】
【0141】
11:光源
12:光位相変調器
13:位相変調信号発生部
14:ドライバ
15:光分岐部
16:第1の光シャッタ
17:第1の光出力部
18:第2の光シャッタ
19:第2の光出力部
20:光遅延器
21:偏波コントローラ
22:二信号入力部
22−1、22−2、22−3、22−4、22−5、11−6、22−7、22−8:入力端子
23:パワー検出部
24:波形測定部
25:バイアス電圧設定部
26:二信号信号処理部
26−11:二信号非差動位相処理部
26−12:二信号差動位相処理部
26−14:二信号ローカル光分岐比処理部
26−15:二信号スキュー処理部
26−16:二信号干渉光処理部
26−17:二信号光損失処理部
27:二信号表示部
27−11:二信号非差動位相表示部
27−12:二信号差動位相表示部
27−14:二信号ローカル光分岐比表示部
27−15:二信号スキュー表示部
27−16:二信号干渉光表示部
27−17:二信号光損失表示部
28:二信号制御部
28−11:二信号非差動遅延制御部
28−12:二信号差動遅延制御部
28−14:二信号偏波状態制御部
28−15:二信号位相変調光制御部
28−16:二信号干渉光波長制御部
28−17:二信号分岐光波長制御部
30:連続光源
31:強度変調光源
32:強度変調信号発生部
33:光スイッチ
34:一信号入力部
34−1、34−2、34−3、34−4、34−5、34−6、34−7、34−8:入力端子
35:整流回路
36:一信号処理部
36−21:一信号非差動位相処理部
36−22:一信号差動位相処理部
36−24:一信号ローカル光分岐比処理部
36−25:一信号スキュー処理部
36−26:一信号干渉光処理部
36−27:一信号光損失処理部
37:一信号表示部
37−21:一信号非差動位相表示部
37−22:一信号差動位相表示部
37−24:一信号ローカル光分岐比表示部
37−25:一信号スキュー表示部
37−26:一信号干渉光表示部
37−27:一信号光損失表示部
38:一信号制御部
38−21:一信号非差動遅延制御部
38−22:一信号差動遅延制御部
38−24:一信号偏波状態制御部
38−25:一信号位相変調光制御部
38−26:一信号干渉光波長制御部
38−27:一信号分岐光波長制御部
39:ゲイン調整回路設定部
41、42:光コヒーレント検波器
51:、54:入力ポート
52:PBS
53−P、53−S:90°光ハイブリッド
55:BS
57−1、57−2、57−3、57−4:バランスドPD
58−1、58−2、58−3、58−4:TIA
59−1、59−2、59−3、59−4:AGC
61−1、61−2、61−3、61−4:LPF
62−1、62−2、62−3、62−4:ADC
101、102:光コヒーレント検波器評価装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル光コヒーレント検波受信部のフロントエンドに用いられる光コヒーレント検波器を評価するための光コヒーレント検波器評価装置及び光コヒーレント検波器評価方法に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、光通信の大容量化に伴い、100G(bps/チャネル)級の長距離伝送が要求されており、これらの長距離伝送ではファイバの分散や波長フィルタリングに対する耐力がある伝送方式や、1つの信号(シンボル)上に複数データをのせる周波数効率のよい多値変調方式が注目され、その一技術としてデジタル光コヒーレント検波技術の研究が盛んに行われている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
例えば、直交2変調多重と4値変調であるQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)方式やDP−QPSK(Dual Polarization−Quadrature Phase Shift Keying)方式は、25G/シンボルの信号で、100Gbps級の伝送を行うことができる伝送方式であるが、ここにもデジタル光コヒーレント検波の技術が用いられている。
【0004】
デジタル光コヒーレント検波の光コヒーレント検波器では、入力光コヒーレント検波信号光の偏波ダイバーシティを行うための偏光分離や、ローカル光として用いる狭線幅レーザや入力光コヒーレント検波信号光をホモダイン検波又はヘテロダイン検波して復調するための90°光ハイブリッドが必要となる。これらには複数の光素子が集積化されており、各部の特性を評価することが難しく、送信部と受信部間に実際に信号を流してビット誤り率から送受信部の評価を総合的に行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−153863号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
送受信部間の総合的な評価で問題があった場合には、その原因を突き止めることの必要性から、個々の不具合を特定することが必要となるが、現時点ではそれを容易に行うことはできない。
【0007】
そこで、本発明は、光コヒーレント検波器を簡易に評価することのできる光コヒーレント検波器評価装置及び光コヒーレント検波器評価方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(41)の試験を行う光コヒーレント検波器評価装置(101)であって、光を出力する光源(11)と、前記光源からの光を2つの分岐光に分岐する光分岐部(15)と、前記光分岐部からの一方の分岐光を透過又は遮光する第1の光シャッタ(16)と、前記光分岐部からの前記分岐光の一方を任意の遅延量で遅延させる光遅延器(20)と、前記光遅延器からの光を、前記光コヒーレント検波器の入力光の一方として出力する第1の光出力部(17)と、前記光分岐部からの他方の分岐光を透過又は遮光する第2の光シャッタ(18)と、前記第2の光シャッタの出力光を、前記光コヒーレント検波器の入力光の他方として出力する第2の光出力部(19)と、前記光源と前記第1の光出力部との間の光路に配置され、少なくとも前記分岐光の一方の偏波状態を変化させる偏波コントローラ(21)と、複数の入力端子を有し、前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整後の電気信号及び前記ゲイン調整前の電気信号が前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力される二信号入力部(22)と、前記二信号入力部に入力された前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号を出力するパワー検出部(23)と、前記光コヒーレント検波器でバランスド受光するバイアス電圧を設定するバイアス電圧設定部(25)と、前記パワー検出部で検出した信号パワー及び前記波形測定部で測定した信号波形を用いて信号処理を行う二信号処理部(26)と、前記二信号処理部の信号処理結果を表示する二信号表示部(27)と、前記第1の光シャッタ、前記第2の光シャッタ、前記光遅延器、前記偏波コントローラ、前記バイアス電圧設定部、前記二信号処理部及び前記二信号表示部の動作を制御する二信号制御部(28)と、を備える。
【0009】
光源(11)と、光分岐部(15)と、第1の光出力部(17)と、第2の光出力部(19)と、二信号入力部(22)と、パワー検出部(23)と、二信号処理部(26)と、を備えるため、光コヒーレント検波器(41)に光を入力し、光コヒーレント検波器(41)からの出力信号を解析することができる。第1の光シャッタ(16)と、第2の光シャッタ(18)と、偏波コントローラ(21)と、バイアス電圧設定部(25)と、二信号制御部(28)と、を備えるため、光コヒーレント検波器(41)についての種々の評価を行うことができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、光コヒーレント検波器を簡易に評価することができる。
【0010】
本願発明の光コヒーレント検波器評価装置では、前記二信号制御部は、前記偏波コントローラの変化させる偏波状態を一定に保ち、前記第1の光シャッタ及び前記第2の光シャッタに前記分岐光を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御した状態で、前記光遅延器の遅延量を変化させながら、前記第1の光出力部から前記分岐光の一方を出力させるとともに、前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる二信号非差動遅延制御部(28−11)を備え、前記二信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量及び前記入力端子に関連付けて記憶する二信号非差動位相処理部(26−11)を備え、前記二信号表示部は、前記二信号処理部の記憶する前記デジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量に対するグラフで表示する二信号非差動位相表示部(27−11)を備えるを備えてもよい。
二信号非差動遅延制御部(28−11)を備えるため、2つの入力光の位相差を変化させながら、2つの入力光を光コヒーレント検波器(41)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(41)の各出力信号の位相差を測定することができる。二信号非差動位相処理部(26−11)及び二信号非差動位相表示部(27−11)を備えるため、各コヒーレント検波器の各出力信号の位相を比較して位相直交度を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、光コヒーレント検波器の位相直交度を簡易に評価することができる。
【0011】
本願発明の光コヒーレント検波器評価装置では、前記二信号制御部は、前記偏波コントローラの変化させる偏波状態を一定に保ち、前記第1の光シャッタ及び前記第2の光シャッタに前記分岐光を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアをバランスド受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御した状態で、前記光遅延器の遅延量を変化させながら、前記第1の光出力部から前記分岐光の一方を出力させるとともに、前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる二信号差動遅延制御部(28−12)を備え、前記二信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量及び前記入力端子に関連付けて記憶する二信号差動位相処理部(26−12)を備え、前記二信号表示部は、前記二信号処理部の記憶する前記デジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量に対するグラフで表示する二信号差動位相表示部(27−12)を備えてもよい。
二信号差動遅延制御部(28−12)を備えるため、2つの入力光の位相差を変化させながら、2つの入力光を光コヒーレント検波器(41)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(41)は、任意の位相差の2つの入力光を合成した合成光をバランスド受光する。二信号差動位相処理部(26−12)及び二信号差動位相表示部(27−12)を備えるため、バランスド受光した信号の位相を比較して位相直交度を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、光コヒーレント検波器の位相直交度を簡易に評価することができる。
【0012】
本願発明の光コヒーレント検波器評価装置では、前記光コヒーレント検波器は、2つの入力光のうちの一方を所定の偏波状態で分離しかつ前記2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力し、前記二信号制御部は、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を遮断させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御した状態で、前記偏波コントローラの偏波状態を変化させながら、前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる二信号偏波状態制御部(28−14)を備え、前記二信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を用いて、前記任意の偏波状態におけるローカル光の分岐比を算出する二信号ローカル光分岐比処理部(26−14)を備え、前記二信号表示部は、前記二信号処理部の算出する前記任意の偏波状態におけるローカル光の分岐比を表示する二信号ローカル光分岐比表示部(27−14)を備えてもよい。
これにより、光コヒーレント検波器(41)は、入力光の他方を、P偏光成分側とS偏光成分側とに分岐した光を受光する。二信号ローカル光分岐比処理部(26−14)及び二信号ローカル光分岐比表示部(27−14)を備えるため、光コヒーレント検波器(41)が分岐したP偏光成分側の光とS偏光成分側の光の強度比を測定し、光コヒーレント検波器(41)のローカル光の分岐比を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、光コヒーレント検波器の分岐比を簡易に評価することができる。
【0013】
本願発明の光コヒーレント検波器評価装置では、前記光源からの光を入力された位相変調信号で位相変調する光位相変調器(12)と、前記位相変調信号を発生する位相変調信号発生部(13)と、前記位相変調信号発生部からの信号に従って前記光位相変調器を駆動し、前記光位相変調器から位相変調光を出力させるドライバ(14)と、前記二信号入力部に入力された前記ゲイン調整後の電気信号の信号波形を前記入力端子ごとに測定する波形測定部(24)と、をさらに備え、前記二信号制御部は、前記光位相変調器に位相変調光を出力させ、前記偏波コントローラの変化させる偏波状態を一定に保ち、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアをバランスド受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御した状態で、前記第1の光出力部から前記分岐光の一方を出力させるとともに、前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる二信号位相変調光制御部(28−15)を備えてもよい。
光位相変調器(12)、位相変調信号発生部(13)、ドライバ(14)、波形測定部(24)及び二信号位相変調光制御部(28−15)を備えるため、2つの入力光を光コヒーレント検波器(41)に位相変調光を入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(41)からの出力信号の波形を用いてスキューを測定することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、光コヒーレント検波器のスキューを簡易に評価することができる。
【0014】
本願発明の光コヒーレント検波器評価装置では、前記光源は、光の出力波長が可変であり、前記二信号制御部は、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御した状態で、前記光源の出力波長を変化させながら前記分岐光の一方及び前記分岐光の他方を出力させる二信号干渉光波長制御部(28−16)を備え、前記二信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を、前記光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶する二信号干渉光処理部(26−16)を備え、前記二信号表示部は、前記二信号処理部の記憶する前記光源の各出力波長での前記デジタル信号の出力値を、前記入力端子ごとに表示する二信号干渉光表示部(27−16)を備えてもよい。
二信号干渉光波長制御部(28−16)を備えるため、波長を変化させながら、2つの入力光を光コヒーレント検波器(41)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(41)は、任意の波長において2つの入力光を合成した合成光を受光する。二信号干渉光処理部(26−16)及び二信号干渉光表示部(27−16)を備えるため、各合成光の光強度を波長ごとに測定して、干渉強度の波長特性を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、光コヒーレント検波器の干渉強度の波長特性を簡易に評価することができる。
【0015】
本願発明の光コヒーレント検波器評価装置では、前記光源は、光の出力波長が可変であり、前記二信号制御部は、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御した状態で、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させて前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を遮光させて前記光源の出力波長を変化させながら前記分岐光の一方を出力させるか、或いは前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を遮光させて前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させて前記光源の出力波長を変化させながら前記分岐光の他方を出力させる二信号分岐光波長制御部(28−17)を備え、前記二信号処理部は、前記偏波コントローラで偏波状態を変化させたときに最大となる前記各デジタル信号の出力値を、前記光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶し、前記光源の出力パワー及び前記デジタル信号の出力値を用いて前記光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の各入出力ポート間の損失を前記入力端子ごとに算出する二信号光損失処理部(26−17)を備え、前記二信号表示部は、前記二信号処理部の算出する前記光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の損失を前記入力端子ごとに表示する二信号光損失表示部(27−17)を備えてもよい。
二信号分岐光波長制御部(28−17)を備えるため、波長を変化させながら、入力光を光コヒーレント検波器(41)に入力することができる。二信号光損失処理部(26−17)及び二信号光損失表示部(27−17)を備えるため、光コヒーレント検波器(41)からの出力光の光パワーを用いて光コヒーレント検波器(41)の各入出力ポート間の損失を測定することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、光コヒーレント検波器の損失の波長特性を簡易に評価することができる。
【0016】
上記目的を達成するために、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するか或いは前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(42)の試験を行う光コヒーレント検波器評価装置(102)であって、強度変調光を出力する強度変調光源(31)と、前記強度変調光源からの強度変調光を2つの分岐光に分岐する光分岐部(15)と、前記光分岐部からの一方の分岐光を透過又は遮光する第1の光シャッタ(16)と、前記光分岐部からの前記分岐光の一方を任意の遅延量で遅延させる光遅延器(20)と、前記光遅延器からの光を、前記光コヒーレント検波器の入力光の一方として出力する第1の光出力部(17)と、前記光分岐部からの他方の分岐光を透過又は遮光する第2の光シャッタ(18)と、前記第2の光シャッタの出力光を、前記光コヒーレント検波器の入力光の他方として出力する第2の光出力部(19)と、前記強度変調光源と前記第1の光シャッタとの間の光路に挿入され、少なくとも前記分岐光の一方の偏波状態を変化させる偏波コントローラ(21)と、複数の入力端子を有し、前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整後の電気信号又は前記ゲイン調整前の電気信号のいずれかの電気信号が前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力される一信号入力部(34)と、前記一信号入力部に入力された前記ゲイン調整前の強度変調された電気信号を、前記入力端子ごとに交流から直流に変換する整流回路(35)と、前記整流回路からの電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号を出力するパワー検出部(23)と、前記光コヒーレント検波器でバランスド受光するバイアス電圧を設定するバイアス電圧設定部(25)と、前記光コヒーレント検波器でゲイン調整する回路の動作を設定するゲイン調整回路設定部(39)と、前記パワー検出部で検出した信号パワー及び前記波形測定部で測定した信号波形を用いて信号処理を行う一信号処理部(36)と、前記一信号処理部の信号処理結果を表示する一信号表示部(37)と、前記偏波コントローラ、前記第1の光シャッタ、前記第2の光シャッタ、前記光遅延器、前記バイアス電圧設定部、前記ゲイン調整回路設定部、前記一信号処理部及び前記一信号表示部の動作を制御する一信号制御部(38)と、を備える。
【0017】
強度変調光源(31)と、光分岐部(15)と、第1の光出力部(17)と、第2の光出力部(19)と、一信号入力部(34)と、パワー検出部(23)と、一信号処理部(36)を備えるため、光コヒーレント検波器(42)に光を入力し、光コヒーレント検波器(42)からの出力信号を解析することができる。ゲイン調整回路設定部(39)と、整流回路(35)と、を備えるため、光コヒーレント検波器(42)からゲイン調整前の電気信号を出力することができる。第1の光シャッタ(16)と、第2の光シャッタ(18)と、偏波コントローラ(21)と、バイアス電圧設定部(25)と、を備えるため、光コヒーレント検波器(42)についての種々の評価を行うことができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、光コヒーレント検波器を簡易に評価することができる。
【0018】
本願発明の光コヒーレント検波器評価装置では、前記一信号制御部は、前記偏波コントローラの変化させる偏波状態を一定に保ち、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアをバランスド受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御し、前記光コヒーレント検波器でゲイン調整する回路の動作が停止するように前記ゲイン調整回路設定部を制御した状態で、前記光遅延器の遅延量を変化させながら、前記第1の光出力部から前記分岐光の一方を出力させるとともに前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる一信号非差動遅延制御部(38−21)を備え、前記一信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量及び前記入力端子に関連付けて記憶する一信号非差動位相処理部(36−21)を備え、前記一信号表示部は、前記一信号処理部の記憶する前記デジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量に対するグラフで表示する一信号非差動位相表示部(37−21)を備えてもよい。
一信号非差動遅延制御部(38−21)を備えるため、2つの入力光の位相差を変化させながら、2つの入力光を光コヒーレント検波器(42)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(42)の各出力信号の位相差を測定することができる。一信号非差動位相処理部(36−21)及び一信号非差動位相表示部(37−21)を備えるため、各コヒーレント検波器の各出力信号の位相を比較して位相直交度を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、光コヒーレント検波器の位相直交度を簡易に評価することができる。
【0019】
本願発明の光コヒーレント検波器評価装置では、前記一信号制御部は、前記偏波コントローラの変化させる偏波状態を一定に保ち、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御し、前記光コヒーレント検波器でゲイン調整する回路の動作が停止するように前記ゲイン調整回路設定部を制御し、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御した状態で、前記光遅延器の遅延量を変化させながら、前記第1の光出力部から前記分岐光の一方を出力させるとともに前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる一信号差動遅延制御部(38−22)を備え、前記一信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量及び前記入力端子に関連付けて記憶する一信号差動位相処理部(36−22)を備え、前記一信号表示部は、前記一信号処理部の記憶する前記デジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量に対するグラフで表示する一信号差動位相表示部(37−22)を備えてもよい。
一信号差動遅延制御部(38−22)を備えるため、2つの入力光の位相差を変化させながら、2つの入力光を光コヒーレント検波器(42)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(42)は、任意の位相差の2つの入力光を合成した合成光をバランスド受光する。一信号差動位相処理部(36−22)及び一信号差動位相表示部(37−22)を備えるため、バランスド受光した信号を比較して位相直交度を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、光コヒーレント検波器の位相直交度を簡易に評価することができる。
【0020】
本願発明の光コヒーレント検波器評価装置では、前記光コヒーレント検波器は、2つの入力光のうちの一方を所定の偏波状態で分離しかつ前記2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号又は前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号のいずれかの電気信号を出力し、前記一信号制御部は、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を遮断させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御し、前記光コヒーレント検波器でゲイン調整する回路の動作が停止するように前記ゲイン調整回路設定部を制御した状態で、前記偏波コントローラの偏波状態を変化させながら、前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる一信号偏波状態制御部(38−24)を備え、前記一信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を用いて、前記任意の偏波状態におけるローカル光の分岐比を算出する一信号ローカル光分岐比処理部(36−24)を備え、前記一信号表示部は、前記一信号処理部の算出する前記任意の偏波状態におけるローカル光の分岐比を表示する一信号ローカル光分岐比表示部(37−24)を備えてもよい。
一信号偏波状態制御部(38−24)を備えるため、入力光の他方を光コヒーレント検波器(42)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(42)は、入力光の他方を、P偏光成分側とS偏光成分側とに分岐して受光する。一信号ローカル光分岐比処理部(36−24)及び一信号ローカル光分岐比表示部(37−24)を備えるため、光コヒーレント検波器(42)が分岐したP偏光成分側の光とS偏光成分側の光の強度比を測定し、光コヒーレント検波器(42)のローカル光の分岐比を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、光コヒーレント検波器の分岐比を簡易に評価することができる。
【0021】
本願発明の光コヒーレント検波器評価装置では、連続光を出力する連続光源(30)と、前記連続光源からの連続光を、入力された位相変調信号で位相変調する光位相変調器(12)と、前記位相変調信号を発生する位相変調信号発生部(13)と、前記位相変調信号発生部からの信号に従って前記光位相変調器を駆動し、前記光位相変調器から位相変調光を出力させるドライバ(14)と、前記一信号入力部に入力された前記ゲイン調整後の電気信号の信号波形を前記入力端子ごとに測定する波形測定部(24)と、をさらに備え、前記一信号制御部は、前記光位相変調器に位相変調光を出力させ、前記偏波コントローラの変化させる偏波状態を一定に保ち、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアをバランスド受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御し、前記光コヒーレント検波器でゲイン調整する回路が動作するように前記ゲイン調整回路設定部を制御した状態で、前記第1の光出力部から前記分岐光の一方を出力させるとともに、前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる一信号位相変調光制御部(38−25)を備えてもよい。
連続光源(30)、光位相変調器(12)、位相変調信号発生部(13)、ドライバ(14)、波形測定部(24)及び一信号位相変調光制御部(38−25)を備えるため、2つの入力光を光コヒーレント検波器(42)に位相変調光を入力することができる。光コヒーレント検波器(42)は2つの入力光を合成した合成光をバランスド受光するため、光コヒーレント検波器(42)からの出力信号の波形を用いてスキューを測定することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、光コヒーレント検波器のスキューを簡易に評価することができる。
【0022】
本願発明の光コヒーレント検波器評価装置では、前記強度変調光源は、光の出力波長が可変であり、前記一信号制御部は、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアをバランスド受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御し、前記光コヒーレント検波器でゲイン調整する回路の動作が停止するように前記ゲイン調整回路設定部を制御した状態で、前記強度変調光源の出力波長を変化させながら、前記第1の光出力部から前記分岐光の一方を出力させるとともに、前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる一信号干渉光波長制御部(38−26)を備え、前記一信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を、前記強度変調光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶する一信号干渉光処理部(36−26)を備え、前記一信号表示部は、前記一信号処理部の記憶する前記強度変調光源の各出力波長での前記デジタル信号の出力値を、前記入力端子ごとに表示する一信号干渉光表示部(37−26)を備えてもよい。
一信号干渉光波長制御部(38−26)を備えるため、波長を変化させながら、2つの入力光を光コヒーレント検波器(42)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(42)は、任意の波長において2つの入力光を合成した合成光を受光する。一信号干渉光処理部(36−26)及び一信号干渉光表示部(37−26)を備えるため、各合成光の光強度を波長ごとに測定して、干渉強度の波長特性を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、光コヒーレント検波器の干渉強度の波長特性を簡易に評価することができる。
【0023】
本願発明の光コヒーレント検波器評価装置では、前記強度変調光源は、光の出力波長が可変であり、前記一信号制御部は、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御し、前記光コヒーレント検波器でゲイン調整する回路の動作が停止するように前記ゲイン調整回路設定部を制御した状態で、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させて前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を遮光させて前記強度変調光源の出力波長を変化させながら前記分岐光の一方を出力させるか、或いは前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を遮光させて前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させて前記強度変調光源の出力波長を変化させながら前記分岐光の他方を出力させる一信号分岐光波長制御部(38−27)を備え、前記一信号処理部は、前記偏波コントローラで偏波状態を変化させたときに最大となる前記各デジタル信号の出力値を、前記強度変調光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶し、前記強度変調光源の出力パワー及び前記デジタル信号の出力値を用いて前記強度変調光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の各入出力ポート間の損失を前記入力端子ごとに算出する一信号光損失処理部(36−27)を備え、前記一信号表示部は、前記強度変調光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の損失を前記入力端子ごとに表示する一信号光損失表示部(37−27)を備えてもよい。
一信号分岐光波長制御部(38−27)を備えるため、波長を変化させながら、入力光を光コヒーレント検波器(42)に入力することができる。一信号光損失処理部(36−27)及び一信号光損失表示部(37−27)を備えるため、光コヒーレント検波器(42)からの出力光の光パワーを用いて光コヒーレント検波器(41)の各入出力ポート間の損失を測定することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価装置は、光コヒーレント検波器の損失の波長特性を簡易に評価することができる。
【0024】
上記目的を達成するために、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(41)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、光源からの光を2つの分岐光に分岐し、分岐した一方の分岐光の遅延量を変化させながら、前記光コヒーレント検波器の前記2つの入力光として前記2つの分岐光を出力する二信号非差動遅延光出力手順(S111)と、前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号を出力し、前記遅延量に対する前記デジタル信号の出力値をグラフ表示する二信号非差動位相処理手順(S112)と、を順に有する。
二信号非差動遅延光出力手順(S111)を有するため、2つの入力光の位相差を変化させながら、2つの入力光を光コヒーレント検波器(41)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(41)は、任意の位相差の2つの入力光を合成した合成光をそれぞれ受光する。二信号非差動位相処理手順(S112)を有するため、各合成光の位相を比較して位相直交度を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、光コヒーレント検波器の位相直交度を簡易に評価することができる。
【0025】
上記目的を達成するために、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(41)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、光源からの光を2つの分岐光に分岐し、前記分岐光の一方の遅延量を変化させながら、前記光コヒーレント検波器の前記2つの入力光として前記2つの分岐光を出力する二信号差動遅延光出力手順(S121)と、前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器でバランスド受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号を出力し、前記遅延量に対する前記デジタル信号の出力値をグラフ表示する二信号差動位相処理手順(S122)と、を順に有する。
二信号差動遅延光出力手順(S121)を有するため、2つの入力光の位相差を変化させながら、2つの入力光を光コヒーレント検波器(41)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(41)は、任意の位相差の2つの入力光を合成した合成光をバランスド受光する。二信号差動位相処理手順(S122)を有するため、バランスド受光した信号の位相を比較して位相直交度を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、光コヒーレント検波器の位相直交度を簡易に評価することができる。
【0026】
上記目的を達成するために、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、2つの入力光のうちの一方を所定の偏波状態で分離しかつ前記2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(41)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、光源からの光を2つの分岐光に分岐し、光源からの光の偏波状態を変化させながら、前記光コヒーレント検波器の前記入力光の他方として前記分岐光を出力する二信号偏光出力手順(141)と、前記分岐光の他方が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記入力端子に入力された前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーをデジタル信号に変換し、前記デジタル信号の出力値を前記入力端子及び前記所定の偏波状態に関連付けて記憶し、任意の偏波状態における前記入力光の他方の分岐比を算出して表示する二信号ローカル光分岐比測定手順(S142)と、を順に有する。
二信号偏光出力手順(141)を有するため、入力光の他方を光コヒーレント検波器(41)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(41)は、入力光の他方を、P偏光成分側とS偏光成分側とに分岐した光を受光する。二信号ローカル光分岐比測定手順(S142)を有するため、光コヒーレント検波器(41)が分岐したP偏光成分側の光とS偏光成分側の光の強度比を測定し、光コヒーレント検波器(41)のローカル光の分岐比を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、光コヒーレント検波器の分岐比を簡易に評価することができる。
【0027】
上記目的を達成するために、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(41)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、光源からの光を位相変調して2つの分岐光に分岐し、前記光コヒーレント検波器の前記入力光の一方及び前記入力光の他方として前記分岐光を出力する二信号位相変調光出力手順(S151)と、前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器でバランスド受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整後の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整後の電気信号の信号波形を前記入力端子ごとに測定する二信号スキュー処理手順(S152)と、を順に有する。
二信号位相変調光出力手順(S151)を有するため、2つの入力光を光コヒーレント検波器(41)に強度変調光を入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(41)は、2つの入力光を合成した合成光をバランスド受光してゲイン調整する。二信号スキュー処理手順(S152)を有するため、光コヒーレント検波器(41)からの出力信号の波形を用いてスキューを測定することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、光コヒーレント検波器のスキューを簡易に評価することができる。
【0028】
上記目的を達成するために、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(41)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、光源からの光の出力波長を変化させながら前記光源からの光を2つの分岐光に分岐し、前記光コヒーレント検波器の前記2つの入力光として前記2つの分岐光を出力する二信号干渉用波長可変光出力手順(S161)と、前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記入力端子に入力された前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーをデジタル信号に変換し、前記デジタル信号の出力値を前記光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶し、前記光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器での合成光の光強度を、前記入力端子ごとに表示する二信号干渉強度測定手順(S162)と、を順に有する。
二信号干渉用波長可変光出力手順(S161)を有するため、波長を変化させながら、2つの入力光を光コヒーレント検波器(41)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(41)は、任意の波長の2つの入力光を合成した合成光を受光する。二信号干渉強度測定手順(S162)を有するため、受光した信号を波長ごとに測定して、干渉強度の波長特性を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、光コヒーレント検波器の干渉強度の波長特性を簡易に評価することができる。
【0029】
上記目的を達成するために、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成して前記ペアを構成する前記合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記ペアを構成する前記合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(41)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、光源からの光の出力波長を変化させながら前記光源からの光を2つの分岐光に分岐し、前記光コヒーレント検波器の前記入力光のいずれか一方として前記2つの分岐光のいずれか一方を出力する二信号波長可変分岐光出力手順(S171)と、分岐したいずれか一方の分岐光を、前記2つの分岐光のいずれか一方が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号に変換し、前記偏波コントローラで偏波状態を変化させたときに最大となる前記各デジタル信号の出力値を前記光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶し、前記光源の出力パワー及び前記デジタル信号の出力値を用いて前記光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の各入出力ポート間の損失を前記入力端子ごとに算出し、前記光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の損失を、前記入力端子ごとに表示する二信号損失測定手順(S172)と、を順に有する。
二信号波長可変分岐光出力手順(S171)を有するため、波長を変化させながら、入力光を光コヒーレント検波器(41)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(41)は、任意の波長の入力光を分離して受光する。二信号損失測定手順(S172)を有するため、光コヒーレント検波器(41)からの出力光の光パワーを用いて光コヒーレント検波器(41)の損失を測定することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、光コヒーレント検波器の損失の波長特性を簡易に評価することができる。
【0030】
上記目的を達成するために、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成して前記ペアを構成する前記合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記ペアを構成する前記合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(42)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、強度変調光を2つの分岐光に分岐し、前記分岐光の一方の遅延量を変化させながら、前記光コヒーレント検波器の前記2つの入力光として前記2つの分岐光を出力する一信号非差動遅延光出力手順(S211)と、前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号を出力し、前記遅延量に対する前記デジタル信号の出力値をグラフ表示する一信号非差動位相処理手順(S212)と、を順に有する。
一信号非差動遅延光出力手順(S211)を有するため、2つの入力光の位相差を変化させながら、2つの入力光を光コヒーレント検波器(42)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(42)は、任意の位相差の2つの入力光を合成した合成光をそれぞれ受光する。一信号非差動位相処理手順(S212)を有するため、各合成光の位相を比較して位相直交度を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、光コヒーレント検波器の位相直交度を簡易に評価することができる。
【0031】
上記目的を達成するために、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光するか或いはゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(42)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、強度変調光を2つの分岐光に分岐し、前記分岐光の一方の遅延量を変化させながら、前記光コヒーレント検波器の前記2つの入力光として前記2つの分岐光を出力する一信号差動遅延光出力手順(S221)と、前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器でバランスド受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号を出力し、前記遅延量に対する前記デジタル信号の出力値をグラフ表示する一信号差動位相処理手順(S222)と、を順に有する。
一信号差動遅延光出力手順(S221)を有するため、2つの入力光の位相差を変化させながら、2つの入力光を光コヒーレント検波器(42)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(42)は、任意の位相差の2つの入力光を合成した合成光をそれぞれ受光する。一信号差動位相処理手順(S222)を有するため、各合成光の位相を比較して位相直交度を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、光コヒーレント検波器の位相直交度を簡易に評価することができる。
【0032】
上記目的を達成するために、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、2つの入力光のうちの一方を所定の偏波状態で分離しかつ前記2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するか或いは前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(42)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、強度変調光を2つの分岐光に分岐し、前記強度変調光の偏波状態を変化させながら、前記光コヒーレント検波器の前記入力光の他方として前記分岐光を出力する一信号偏光出力手順(S241)と、前記分岐光の他方が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記入力端子に入力された前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーをデジタル信号に変換し、前記デジタル信号の出力値を前記入力端子及び前記所定の偏波状態に関連付けて記憶し、任意の偏波状態における前記入力光の他方の分岐比を算出して表示する一信号ローカル光分岐比測定手順(S242)と、を順に有する。
一信号偏光出力手順(S241)を有するため、入力光の他方を光コヒーレント検波器(42)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(41)は、入力光の他方を、P偏光成分側とS偏光成分側とに分岐した光を受光する。一信号ローカル光分岐比測定手順(S242)を有するため、光コヒーレント検波器(42)が分岐したP偏光成分側の光とS偏光成分側の光の強度比を測定し、光コヒーレント検波器(42)のローカル光の分岐比を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、光コヒーレント検波器の分岐比を簡易に評価することができる。
【0033】
上記目的を達成するために、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するか或いは前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(42)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、位相変調光を2つの分岐光に分岐し、前記光コヒーレント検波器の前記入力光の一方及び前記入力光の他方として前記分岐光を出力する一信号位相変調光出力手順(S251)と、前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器でバランスド受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整後の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整後の電気信号の信号波形を前記入力端子ごとに測定する一信号スキュー処理手順(S252)と、を順に有する。
一信号位相変調光出力手順(S251)を有するため、2つの入力光を光コヒーレント検波器(42)に強度変調光を入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(42)は、2つの入力光を合成した合成光をバランスド受光してゲイン調整する。一信号スキュー処理手順(S252)を有するため、光コヒーレント検波器(42)からの出力信号の波形を用いてスキューを測定することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、光コヒーレント検波器のスキューを簡易に評価することができる。
【0034】
上記目的を達成するために、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するか或いは前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(42)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、強度変調光源からの強度変調光の出力波長を変化させながら前記強度変調光を2つの分岐光に分岐し、前記光コヒーレント検波器の前記2つの入力光として前記2つの分岐光を出力する一信号干渉用波長可変光出力手順(S261)と、前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記入力端子に入力された前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーをデジタル信号に変換し、前記デジタル信号の出力値を前記強度変調光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶し、前記強度変調光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器での合成光の光強度を、前記入力端子ごとに表示する一信号干渉強度測定手順(S262)と、を順に有する。
一信号干渉用波長可変光出力手順(S261)を有するため、波長を変化させながら、2つの入力光を光コヒーレント検波器(42)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(42)は、任意の波長において2つの入力光を合成した合成光をバランスド受光する。一信号干渉強度測定手順(S262)を有するため、バランスド受光した信号を波長ごとに測定して、干渉強度の波長特性を評価することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、光コヒーレント検波器の干渉強度の波長特性を簡易に評価することができる。
【0035】
上記目的を達成するために、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成して前記ペアを構成する前記合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するか或いは前記ペアを構成する前記合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(42)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、強度変調光源からの強度変調光の出力波長を変化させながら前記強度変調光を2つの分岐光に分岐し、前記光コヒーレント検波器の前記入力光のいずれか一方として前記2つの分岐光のいずれか一方を出力する一信号波長可変分岐光出力手順(S271)と、分岐したいずれか一方の分岐光を、前記2つの分岐光のいずれか一方が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号に変換し、前記偏波コントローラで偏波状態を変化させたときに最大となる前記各デジタル信号の出力値を前記強度変調光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶し、前記強度変調光源の出力パワー及び前記デジタル信号の出力値を用いて前記強度変調光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の各入出力ポート間の損失を前記入力端子ごとに算出し、前記強度変調光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の損失を、前記入力端子ごとに表示する一信号損失測定手順(S272)と、を順に有する。
一信号波長可変分岐光出力手順(S271)を有するため、波長を変化させながら、入力光を光コヒーレント検波器(42)に入力することができる。これにより、光コヒーレント検波器(41)は、任意の波長の入力光を分離して受光する。一信号損失測定手順(S272)を有するため、光コヒーレント検波器(42)からの出力光の光パワーを用いて光コヒーレント検波器(42)の損失を測定することができる。したがって、本願発明の光コヒーレント検波器評価方法は、光コヒーレント検波器の損失の波長特性を簡易に評価することができる。
【0036】
なお、上記各発明は、可能な限り組み合わせることができる。
【発明の効果】
【0037】
本発明によれば、光コヒーレント検波器を簡易に評価することのできる光コヒーレント検波器評価装置及び光コヒーレント検波器評価方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】実施形態1に係る光コヒーレント検波器評価装置の一例を示す。
【図2】実施形態1に係る光コヒーレント検波器の一例を示す。
【図3】実施形態1に係る光コヒーレント検波器評価方法の第1例を示す。
【図4】二信号非差動位相表示部の表示例を示す。
【図5】実施形態1に係る光コヒーレント検波器評価方法の第2例を示す。
【図6】二信号差動位相表示部の表示例を示す。
【図7】実施形態1に係る光コヒーレント検波器評価方法の第3例を示す。
【図8】実施形態1に係る光コヒーレント検波器評価方法の第4例を示す。
【図9】二信号スキュー表示部の表示例を示す。
【図10】実施形態1に係る光コヒーレント検波器評価方法の第5例を示す。
【図11】二信号干渉光表示部の表示例を示す。
【図12】実施形態1に係る光コヒーレント検波器評価方法の第6例を示す。
【図13】二信号光損失表示部の表示例を示す。
【図14】実施形態2に係る光コヒーレント検波器評価装置の一例を示す。
【図15】実施形態2に係る光コヒーレント検波器の一例を示す。
【図16】実施形態2に係る光コヒーレント検波器評価方法の第1例を示す。s
【図17】実施形態2に係る光コヒーレント検波器評価方法の第2例を示す。
【図18】実施形態2に係る光コヒーレント検波器評価方法の第3例を示す。
【図19】実施形態2に係る光コヒーレント検波器評価方法の第4例を示す。
【図20】実施形態2に係る光コヒーレント検波器評価方法の第5例を示す。
【図21】実施形態2に係る光コヒーレント検波器評価方法の第6例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0039】
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施の例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
【0040】
(実施形態1)
図1は、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価装置の一例を示す。本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価装置101は、光コヒーレント検波器41の試験を行う。光コヒーレント検波器評価装置101は、光源11と、光位相変調器12と、位相変調信号発生部13と、ドライバ14と、光分岐部15と、第1の光シャッタ16と、光遅延器20と、第1の光出力部17と、第2の光シャッタ18と、第2の光出力部19と、偏波コントローラ21と、二信号入力部22と、パワー検出部23と、波形測定部24と、バイアス電圧設定部25と、二信号処理部26と、二信号表示部27と、二信号制御部28と、を備える。
【0041】
図2は、光コヒーレント検波器の一例を示す。光コヒーレント検波器41は、入力光の一方S及び入力光の他方Lを合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力するとともに合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを出力する。信号光として入力光の一方Sが入力され、ローカル光として入力光の他方Lが入力されることで、光コヒーレント検波器41は、信号光Sの検波を行う。
【0042】
光コヒーレント検波器41は、入力ポート51と、入力ポート54と、PBS(Polarization Beam Splitter)52と、BS(Beam Splitter)55と、90°光ハイブリッド53−Pと、バランスドPD(Photo Diode)57−1,57−2,57−3,57−4と、TIA(Trans Impedance Amplifier)58−1,58−2,58−3,58−4と、AGC(Automatic Gain Control amplifier)59−1,59−2,59−3,59−4と、を備える。
【0043】
PBS52は、入力ポート51に入力された入力光を、偏光成分ごとに分離する。例えば、P偏光成分とS偏光成分に分離する。BS55は、入力ポート54に入力された入力光を、分岐する。90°光ハイブリッド53−Pは、PBS52からのP偏光成分の光及びBS55からの光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成する。例えば、90°光ハイブリッド53−Pは、合成光(P+L)及び合成光(P−L)の合成光のペアと、合成光(P+jL)及び合成光(P−jL)の合成光のペアを生成する。90°光ハイブリッド53−Sは、PBS52からのS偏光成分の光及びBS55からの光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成する。例えば、90°光ハイブリッド53−Sは、合成光(S+L)及び合成光(S−L)の合成光のペアと、合成光(S+jL)及び合成光(S−jL)の合成光のペアを生成する。
【0044】
バランスドPD57−1,57−2,57−3,57−4は、合成光のペアをバランスド受光する。例えば、バランスドPD57−1は、合成光(P+L)と合成光(P―L)をバランスド受光する。バランスドPD57−2は、合成光(P+jL)と合成光(P−jL)をバランスド受光する。バランスドPD57−3は、合成光(S+L)と合成光(S−L)をバランスド受光する。バランスドPD57−4は、合成光(S+jL)と合成光(S−jL)をバランスド受光する。
【0045】
TIA58−1は、バランスドPD57−1の出力電流を電圧に変換し、AGC59−1及び出力ポートに出力する。これにより、光コヒーレント検波器41は、TIA58−1からの電気信号PIUを入力端子22−2に出力する。AGC59−1は、TIA58−1からの出力電圧をゲイン調整する。これにより、光コヒーレント検波器41は、AGC59−1からの電気信号PICを入力端子22−1に出力する。
【0046】
TIA58−2は、バランスドPD57−2の出力電流を電圧に変換し、AGC59−2及び出力ポートに出力する。これにより、光コヒーレント検波器41は、TIA58−2からの電気信号PQUを入力端子22−4に出力する。AGC59−2は、TIA58−2からの出力電圧をゲイン調整する。これにより、光コヒーレント検波器41は、AGC59−2からの電気信号PQCを入力端子22−3に出力する。
【0047】
TIA58−3は、バランスドPD57−3の出力電流を電圧に変換し、AGC59−3及び出力ポートに出力する。これにより、光コヒーレント検波器41は、TIA58−3からの電気信号SIUを入力端子22−6に出力する。AGC59−3は、TIA58−3からの出力電圧をゲイン調整する。これにより、光コヒーレント検波器41は、AGC59−3からの電気信号SICを入力端子22−5に出力する。
【0048】
TIA58−4は、バランスドPD57−4の出力電流を電圧に変換し、AGC59−4及び出力ポートに出力する。これにより、光コヒーレント検波器41は、TIA58−4からの電気信号SQUを入力端子22−8に出力する。AGC59−4は、TIA58−4からの出力電圧をゲイン調整する。これにより、光コヒーレント検波器41は、AGC59−4からの電気信号SQCを入力端子22−7に出力する。
【0049】
図1に示す光源11は、連続光を出力する。光位相変調器12は、光源11からの光を入力された位相変調信号で位相変調する。位相変調信号発生部13は、位相変調信号を発生する。ドライバ14は、位相変調信号発生部13からの信号に従って光位相変調器12を駆動し、光位相変調器12から位相変調光又は連続光を出力させる。光分岐部15は、光位相変調器12からの光を2つの分岐光に分岐する。
【0050】
光遅延器20は、光分岐部15からの分岐光の一方を任意の遅延量で遅延させる。偏波コントローラ21は、光位相変調器12と第1の光出力部17との間の光路に配置され、少なくとも分岐光の一方の偏波状態を変化させる。
【0051】
第1の光シャッタ16は、光分岐部15からの一方の分岐光を透過又は遮光する。第1の光出力部17は、光遅延器20からの光を、光コヒーレント検波器41の入力光の一方Sとして入力ポート51に出力する。第2の光シャッタ18は、光分岐部15からの他方の分岐光を透過又は遮光する。第2の光出力部19は、第2の光シャッタ18の出力光を、光コヒーレント検波器41の入力光の他方Lとして入力ポート54に出力する。
【0052】
二信号入力部22は、複数の入力端子22−1〜22−8を有し、光コヒーレント検波器41からのゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQC及びゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUが合成光のペアごとにそれぞれ異なる入力端子22−1〜22−8に入力される。例えば、電気信号PICが入力端子22−1に入力され、電気信号PIUが入力端子22−2に入力され、電気信号PQCが入力端子22−3に入力され、電気信号PQUが入力端子22−4に入力され、電気信号SICが入力端子22−5に入力され、電気信号SIUが入力端子22−6に入力され、電気信号SQCが入力端子22−7に入力され、電気信号SQUが入力端子22−8に入力される。
【0053】
パワー検出部23は、二信号入力部22に入力されたゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーを入力端子22−2,22−4,22−6,22−8ごとに検出してデジタル信号を出力する。波形測定部24は、二信号入力部22に入力されたゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCの信号波形を入力端子22−1,22−3,22−5,22−7ごとに測定する。
【0054】
二信号処理部26は、パワー検出部23で検出した信号パワー及び波形測定部24で測定した信号波形を用いて信号処理を行う。二信号処理部26は、二信号非差動位相処理部26−11と、二信号差動位相処理部26−12と、二信号ローカル光分岐比処理部26−14と、二信号スキュー処理部26−15と、二信号干渉光処理部26−16と、二信号光損失処理部26−17と、を備える。
【0055】
表示部27は、二信号処理部26の信号処理結果を表示する。二信号表示部27は、二信号非差動位相表示部27−11と、二信号差動位相表示部27−12と、二信号ローカル光分岐比表示部27−14と、二信号スキュー表示部27−15と、二信号干渉光表示部27−16と、二信号光損失表示部27−17と、を備える。
【0056】
バイアス電圧設定部25は、光コヒーレント検波器41でバランスド受光するバランスドPD57−1〜57−4のバイアス電圧を設定する。バランスドPDの各PDに印加する電圧をオープン状態にするか、I−V変換電流が流れないような電圧、例えば0V、に設定することで、2つのPDのうちの受光するPDを選択する。二信号制御部28は、位相変調信号発生部13、ドライバ14、第1の光シャッタ16、第2の光シャッタ18、光遅延器20、偏波コントローラ21、バイアス電圧設定部25、二信号処理部26及び二信号表示部27の動作を制御する。例えば、二信号制御部28は、光コヒーレント検波器41の評価内容に応じて、光源11の出力波長を制御したり、第1の光シャッタ16及び第2の光シャッタ18のON/OFFを切り替えたり、光遅延器20の遅延量を制御したり、偏波コントローラ21の偏波状態を制御したり、二信号処理部26の動作を切り替えたり、二信号表示部27の表示を切り替えたりする。以下、光コヒーレント検波器41の具体的な評価例について説明する。
【0057】
二信号制御部28は、二信号非差動遅延制御部28−11と、二信号差動遅延制御部28−12と、二信号偏波状態制御部28−14と、二信号位相変調光制御部28−15と、二信号干渉光波長制御部28−16と、二信号分岐光波長制御部28−17と、を備える。
【0058】
図3に、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価方法の第1例を示す。光コヒーレント検波器評価方法の第1例は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力するとともに合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを出力する光コヒーレント検波器41の試験を行う。光コヒーレント検波器評価方法の第1例は、二信号非差動遅延光出力手順S111と、二信号非差動位相処理手順S112と、を順に有し、各合成光の位相を評価する。
【0059】
二信号非差動遅延光出力手順S111では、光源11からの光を2つの分岐光に分岐し、分岐した一方の分岐光の遅延量を変化させながら、光コヒーレント検波器41の2つの入力光として2つの分岐光を出力する。このとき、二信号非差動遅延制御部28−11は、光位相変調器12に連続光を出力させ、偏波コントローラ21の変化させる偏波状態を一定に保ち、第1の光シャッタ16及び第2の光シャッタ18に分岐光を透過させ、光コヒーレント検波器41で合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧にバイアス電圧設定部25を制御した状態で、光遅延器20の遅延量を変化させながら、第1の光出力部17から分岐光の一方を出力させるとともに、第2の光出力部19から分岐光の他方を出力させる。
【0060】
第1の光出力部17から分岐光の一方が入力光の一方Sとして入力ポート51に入力され、第2の光出力部19から分岐光の他方が入力光の他方Lとして入力ポート54に入力される。90°光ハイブリッド53−Pは、合成光(P+L)、合成光(P−L)、合成光(P+jL)及び合成光(P−jL)を出力する。90°光ハイブリッド53−Sは、合成光(S+L)、合成光(S−L)、合成光(S+jL)及び合成光(S−jL)を出力する。
【0061】
バランスドPD57−1、バランスドPD57−2、バランスドPD57−3及びバランスドPD57−4は、合成光のペアの片方を受光する。例えば、バランスドPD57−1が合成光(P+L)を受光し、バランスドPD57−2が合成光(P+jL)を受光し、バランスドPD57−3が合成光(S+L)を受光し、バランスドPD57−4が合成光(S+jL)を受光する。又は、バランスドPD57−1が合成光(P−L)を受光し、バランスドPD57−2が合成光(P−jL)を受光し、バランスドPD57−3が合成光(S−L)を受光し、バランスドPD57−4が合成光(S−jL)を受光する。
【0062】
二信号非差動位相処理手順S112では、2つの分岐光が光コヒーレント検波器41で受光されて出力された光コヒーレント検波器41からのゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを合成光のペアごとにそれぞれ異なる入力端子22−1〜22−8に入力し、ゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーを入力端子22−1〜22−8ごとに検出してデジタル信号を出力し、遅延量に対するデジタル信号の出力値をグラフ表示する。
【0063】
例えば、電気信号PIUを入力端子22−2に入力し、電気信号PQUを入力端子22−4に入力し、電気信号SIUを入力端子22−6に入力し、電気信号SQUを入力端子22−8に入力する。パワー検出部23は、電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーを入力端子22−2,22−4,22−6,22−8ごとに検出してデジタル信号を出力する。二信号非差動位相処理部26−11は、パワー検出部23からのデジタル信号の出力値を、光遅延器20の遅延量及び入力端子22−2,22−4,22−6,22−8に関連付けて記憶する。二信号非差動位相表示部27−11は、二信号処理部26の記憶するデジタル信号の出力値を、光遅延器20の遅延量に対するグラフで表示する。
【0064】
図4に、二信号非差動位相表示部27−11の表示例を示す。合成光(P+L)、合成光(P+jL)、合成光(S+L)及び合成光(S+jL)の光強度を、光遅延器20の遅延量に対するグラフで表示する。光源11の波長相当の遅延量可変によって干渉強度は1周期の強度変化が生じるため、光遅延器20の遅延量は少なくとも1周期以上変化させる。これにより、合成光(P+L)と合成光(P+jL)と合成光(S+L)と合成光(S+jL)の位相差又は合成光(P―L)と合成光(P―jL)と合成光(S―L)と合成光(S―jL)の位相差の評価を行うことができる。なお、光遅延器20の可変ステップは、数nm以下であることが好ましい。
【0065】
図5に、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価方法の第2例を示す。光コヒーレント検波器評価方法の第2例は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力するとともに合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを出力する光コヒーレント検波器41の試験を行う。光コヒーレント検波器評価方法の第2例は、二信号差動遅延光出力手順S121と、二信号差動位相処理手順S122と、を順に有し、バランスドPD57−1〜57−4の出力信号を評価する。
【0066】
二信号差動遅延光出力手順S121では、光源11からの光を2つの分岐光に分岐し、分岐光の一方の遅延量を変化させながら、光コヒーレント検波器41の2つの入力光として2つの分岐光を出力する。例えば、二信号差動遅延制御部28−12は、光位相変調器12に連続光を出力させ、偏波コントローラ21の変化させる偏波状態を一定に保ち、第1の光シャッタ16及び第2の光シャッタ18に分岐光を透過させ、光コヒーレント検波器41で合成光のペアをバランスド受光するバイアス電圧にバイアス電圧設定部25を制御した状態で、光遅延器20の遅延量を変化させながら、第1の光出力部17から分岐光の一方を出力させるとともに、第2の光出力部19から分岐光の他方を出力させる。
【0067】
第1の光出力部17から分岐光の一方が入力光の一方Sとして入力ポート51に入力され、第2の光出力部19から分岐光の他方が入力光の他方Lとして入力ポート54に入力される。90°光ハイブリッド53−Pは、合成光(P+L)、合成光(P−L)、合成光(P+jL)及び合成光(P−jL)を出力する。90°光ハイブリッド53−Sは、合成光(S+L)、合成光(S−L)、合成光(S+jL)及び合成光(S−jL)を出力する。
【0068】
このとき、バランスドPD57−1、バランスドPD57−2、バランスドPD57−3及びバランスドPD57−4は、合成光のペアをバランスド受光する。例えば、バランスドPD57−1が合成光(P+L)及び合成光(P−L)をバランスド受光し、バランスドPD57−2が合成光(P+jL)及び合成光(P−jL)をバランスド受光し、バランスドPD57−3が合成光(S+L)及び合成光(S−L)をバランスド受光し、バランスドPD57−4が合成光(S+jL)及び合成光(S−jL)をバランスド受光する。
【0069】
二信号差動位相処理手順S122では、2つの分岐光が光コヒーレント検波器41でバランスド受光されて出力された光コヒーレント検波器41からのゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを合成光のペアごとにそれぞれ異なる入力端子22−1〜22−8に入力し、ゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーを入力端子22−1〜22−8ごとに検出してデジタル信号を出力し、遅延量に対するデジタル信号の出力値をグラフ表示する。
【0070】
例えば、電気信号PIUを入力端子22−2に入力し、電気信号PQUを入力端子22−4に入力し、電気信号SIUを入力端子22−6に入力し、電気信号SQUを入力端子22−8に入力する。パワー検出部23は、電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーを入力端子22−2,22−4,22−6,22−8ごとに検出してデジタル信号を出力する。二信号差動位相処理部26−12は、パワー検出部23からのデジタル信号の出力値を、光遅延器20の遅延量及び入力端子22−2,22−4,22−6,22−8に関連付けて記憶する。二信号差動位相表示部27−12は、二信号処理部26の記憶するデジタル信号の出力値を、光遅延器20の遅延量に対するグラフで表示する。
【0071】
図6に、二信号差動位相表示部27−12の表示例を示す。電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーを、光遅延器20の遅延量に対するグラフで表示する。光源11の波長相当の遅延量可変によって信号パワーは1周期の変化が生じるため、光遅延器20の遅延量は少なくとも1周期以上変化させる。これにより、電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーの位相差の評価を行うことができる。
【0072】
図7に、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価方法の第3例を示す。光コヒーレント検波器評価方法の第3例は、2つの入力光のうちの一方をP偏光とS偏光の所定の偏波状態で分離しかつ2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力するとともに合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを出力する光コヒーレント検波器41の試験を行う。光コヒーレント検波器評価方法の第3例は、二信号偏光出力手順S141と、二信号ローカル光分岐比測定手順S142と、を順に有し、BS55の分岐比を評価する。
【0073】
二信号偏光出力手順141では、光源11からの光を2つの分岐光に分岐し、光源11からの光の偏波状態を変化させながら、光コヒーレント検波器41の入力光の他方Lとして分岐光を出力する。このとき、二信号偏波状態制御部28−14は、光位相変調器12に連続光を出力させ、第1の光シャッタ16に分岐光の一方を遮断させ、第2の光シャッタ18に分岐光の他方を透過させ、光コヒーレント検波器41で合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧にバイアス電圧設定部25を制御した状態で、偏波コントローラ21の偏波状態を変化させながら、第2の光出力部19から分岐光の他方を出力させる。
【0074】
入力光の他方Lが入力ポート54に入力される。BS55は、入力光の他方Lを分岐する。90°光ハイブリッド53−Pは、BS55からの分岐光をさらに分岐して4つの出力ポートから出力する。90°光ハイブリッド53−Sは、BS55からの分岐光をさらに分岐して4つの出力ポートから出力する。バランスドPD57−1及びバランスドPD57−2には、90°光ハイブリッド53−Pからの2つの出力光が入力される。バランスドPD57−3及びバランスドPD57−4には、90°光ハイブリッド53−Sからの2つの出力光が入力される。
【0075】
バランスドPD57−1、バランスドPD57−2、バランスドPD57−3及びバランスドPD57−4は、合成光のペアの片方を受光する。例えば、バランスドPD57−1及びバランスドPD57−2は、入力された2つの分岐光のうちの一方のみを受光する。そして、バランスドPD57−1及びバランスドPD57−2は、入力された2つの分岐光のうちの他方のみを受光する。これにより、バランスドPD57−1及びバランスドPD57−2は、PBS52で分岐された分岐光を受光する。バランスドPD57−3及びバランスドPD57−4についても、バランスドPD57−1及びバランスドPD57−2と同様にして、PBS52で分離された分岐光を受光する。
【0076】
二信号ローカル光分岐比測定手順S142では、分岐光の他方が光コヒーレント検波器41で受光されて出力されたゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを合成光のペアごとにそれぞれ異なる入力端子22−1〜22−8に入力し、入力端子22−1〜22−8に入力されたゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーをデジタル信号に変換し、デジタル信号の出力値を入力端子22−1〜22−8及びP偏光とS偏光の所定の偏波状態に関連付けて記憶し、任意の偏波状態におけるローカル光の分岐比を算出して表示する。
【0077】
このとき、二信号ローカル光分岐比処理部26−14は、パワー検出部23からのデジタル信号の出力値を用いて、任意の偏波状態におけるローカル光の分岐比を算出する。二信号ローカル光分岐比表示部27−14は、二信号処理部26の算出する任意の偏波状態におけるローカル光の分岐比を表示する。
【0078】
例えば、二信号ローカル光分岐比処理部26−14は、バランスドPD57−1及びバランスドPD57−2が分岐光のうちの一方のみを受光したときの電気信号PIU及び電気信号PQUのデジタル信号の出力値と、バランスドPD57−1及びバランスドPD57−2が分岐光のうちの他方のみを受光したときの電気信号PIU及び電気信号PQUのデジタル信号の出力値と、のすべての出力値の和を算出する。これにより、P偏光側の光パワーを算出する。一方で、二信号ローカル光分岐比処理部26−14は、バランスドPD57−3及びバランスドPD57−4が分岐光のうちの一方のみを受光したときの電気信号SIU及び電気信号SQUのデジタル信号の出力値と、バランスドPD57−3及びバランスドPD57−4が分岐光のうちの他方のみを受光したときの電気信号SIU及び電気信号SQUのデジタル信号の出力値と、のすべての出力値の和を算出する。これにより、S偏光側の光パワーを算出する。二信号ローカル光分岐比処理部26−14は、P偏光側の光パワーとS偏光側の光パワーの比を算出する。
【0079】
図8に、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価方法の第4例を示す。光コヒーレント検波器評価方法の第4例は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力するとともに合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを出力する光コヒーレント検波器41の試験を行う。光コヒーレント検波器評価方法の第4例は、二信号位相変調光出力手順S151と、二信号スキュー処理手順S152と、を順に有し、電気信号PIC,PQC,SIC,SQCのスキュー評価を行う。
【0080】
二信号位相変調光出力手順S151では、光源11からの光を位相変調して2つの分岐光に分岐し、光コヒーレント検波器41の入力光の一方S及び入力光の他方Lとして分岐光を出力する。このとき、二信号位相変調光制御部28−15は、光位相変調器12に位相変調光を出力させ、偏波コントローラ21の変化させる偏波状態を一定に保ち、第1の光シャッタ16に分岐光の一方を透過させ、第2の光シャッタ18に分岐光の他方を透過させ、光コヒーレント検波器41で合成光のペアをバランスド受光するバイアス電圧にバイアス電圧設定部25を制御した状態で、第1の光出力部17から分岐光の一方を出力させるとともに、第2の光出力部19から分岐光の他方を出力させる。入力光の一方Sが入力ポート51に入力され、入力光の他方Lが入力ポート54に入力される。バランスドPD57−1〜57−4は、バランスド受光する。
【0081】
二信号スキュー処理手順S152では、2つの分岐光が光コヒーレント検波器41でバランスド受光されて出力された光コヒーレント検波器41からのゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを合成光のペアごとにそれぞれ異なる入力端子22−1〜22−8に入力し、ゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCの信号波形を入力端子22−1〜22−8ごとに測定し、入力端子22−1〜22−8ごとの信号波形を用いてゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQC間の遅延時間を求めて表示する。このとき、二信号スキュー処理部26−15は、波形測定部24の測定する入力端子22−1〜22−8ごとの信号波形を用いて、ゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQC間の遅延時間を求める。二信号スキュー表示部27−15は、二信号処理部26の求める遅延時間を表示する。
【0082】
図9に、二信号スキュー表示部27−15の表示例を示す。電気信号PIC、電気信号PQC、電気信号SIC及び電気信号SQCは、位相変調されているため、信号の立ち上がりと立下りを検出することができる。この信号の立ち上がり又は立下りの時点を用いてスキューの評価を行う。例えば、電気信号PICの立ち上がり時点tPIから電気信号PQCの立ち下がり時点tPQまでの遅延時間を測定し、電気信号PICの立ち上がり時点tPIから電気信号SICの立ち上がり時点tSIまでの遅延時間を測定し、電気信号PICの立ち上がり時点tPIから電気信号SQCの立ち下がり時点tSQまでの遅延時間を測定することで、電気信号PIC,PQC,SIC,SQCのスキュー評価を行うことができる。
【0083】
図10に、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価方法の第5例を示す。光コヒーレント検波器評価方法の第5例は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力するとともに合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを出力する光コヒーレント検波器41の試験を行う。光コヒーレント検波器評価方法の第5例は、二信号干渉用波長可変光出力手順S161と、二信号干渉強度測定手順S162と、を順に有し、波長に対する干渉強度の変化を評価する。
【0084】
二信号干渉用波長可変光出力手順S161では、光源11からの光の出力波長を変化させながら光源11からの光を2つの分岐光に分岐し、光コヒーレント検波器41の2つの入力光として2つの分岐光を出力する。このとき、二信号干渉光波長制御部28−16は、光位相変調器12に連続光を出力させ、第1の光シャッタ16に分岐光の一方を透過させ、第2の光シャッタ18に分岐光の他方を透過させ、光コヒーレント検波器41で合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧にバイアス電圧設定部25を制御した状態で、光源11の出力波長を変化させながら分岐光の一方及び分岐光の他方を出力させる。
【0085】
第1の光出力部17から分岐光の一方が入力光の一方Sとして入力ポート51に入力され、第2の光出力部19から分岐光の他方が入力光の他方Lとして入力ポート54に入力される。90°光ハイブリッド53−Pは、合成光(P+L)、合成光(P−L)、合成光(P+jL)及び合成光(P−jL)を出力する。90°光ハイブリッド53−Sは、合成光(S+L)、合成光(S−L)、合成光(S+jL)及び合成光(S−jL)を出力する。
【0086】
バランスドPD57−1、バランスドPD57−2、バランスドPD57−3及びバランスドPD57−4は、合成光のペアの片方を受光する。例えば、バランスドPD57−1が合成光(P+L)を受光し、バランスドPD57−2が合成光(P+jL)を受光し、バランスドPD57−3が合成光(S+L)を受光し、バランスドPD57−4が合成光(S+jL)を受光する。又は、バランスドPD57−1が合成光(P−L)を受光し、バランスドPD57−2が合成光(P−jL)を受光し、バランスドPD57−3が合成光(S−L)を受光し、バランスドPD57−4が合成光(S−jL)を受光する。
【0087】
二信号干渉強度測定手順S162では、2つの分岐光が光コヒーレント検波器41で受光されて出力された光コヒーレント検波器41からのゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを合成光のペアごとにそれぞれ異なる入力端子22−1〜22−8に入力し、入力端子22−1〜22−8に入力されたゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーをデジタル信号に変換し、デジタル信号の出力値を光源11の出力波長及び入力端子22−1〜22−8に関連付けて記憶し、光源11の各出力波長での光コヒーレント検波器41での干渉光の光強度を、入力端子22−1〜22−8ごとに表示する。
【0088】
このとき、二信号干渉光処理部26−16は、パワー検出部23からのデジタル信号の出力値を、光源11の出力波長及び入力端子22−1〜22−8に関連付けて記憶する。二信号干渉光表示部27−16は、二信号処理部26の記憶する光源11の各出力波長でのデジタル信号の出力値を、入力端子22−1〜22−8ごとに表示する。
【0089】
図11に、二信号干渉光表示部27−16の表示例を示す。合成光(P+L)、合成光(P−L)、合成光(P+jL)、合成光(P−jL)、合成光(S+L)、合成光(S−L)、合成光(S+jL)又は合成光(S−jL)の光強度を、光源11の出力波長に対するグラフで表示する。これにより、干渉強度の波長特性を測定することができる。
【0090】
図12に、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価方法の第6例を示す。光コヒーレント検波器評価方法の第6例は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してペアを構成する合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力するとともにペアを構成する合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを出力する光コヒーレント検波器41の試験を行う。光コヒーレント検波器評価方法の第6例は、二信号波長可変分岐光出力手順S171と、二信号損失測定手順S172と、を順に有し、光コヒーレント検波器41での光損失を評価する。
【0091】
二信号波長可変分岐光出力手順S171では、光源11からの光の出力波長を変化させながら光源11からの光を2つの分岐光に分岐し、光コヒーレント検波器41の入力光のいずれか一方として2つの分岐光のいずれか一方を出力する。このとき、二信号分岐光波長制御部28−17は、光位相変調器12に連続光を出力させ、光コヒーレント検波器41で合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧にバイアス電圧設定部25を制御した状態で、第1の光シャッタ16に分岐光の一方を遮光させて第2の光シャッタ18に分岐光の他方を透過させて光源11の出力波長を変化させながら分岐光の他方を出力させる。
【0092】
第2の光出力部19から分岐光の他方が入力光の他方Lとして入力ポート54に入力される。90°光ハイブリッド53−Pは、合成光(P+L)、合成光(P−L)、合成光(P+jL)及び合成光(P−jL)を出力する。90°光ハイブリッド53−Sは、合成光(S+L)、合成光(S−L)、合成光(S+jL)及び合成光(S−jL)を出力する。
【0093】
バランスドPD57−1、バランスドPD57−2、バランスドPD57−3及びバランスドPD57−4は、合成光のペアの片方を受光する。例えば、バランスドPD57−1が合成光(P+L)を受光し、バランスドPD57−2が合成光(P+jL)を受光し、バランスドPD57−3が合成光(S+L)を受光し、バランスドPD57−4が合成光(S+jL)を受光する。又は、バランスドPD57−1が合成光(P−L)を受光し、バランスドPD57−2が合成光(P−jL)を受光し、バランスドPD57−3が合成光(S−L)を受光し、バランスドPD57−4が合成光(S−jL)を受光する。
【0094】
二信号損失測定手順S172では、2つの分岐光のいずれか一方が光コヒーレント検波器41で受光されて出力されたゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを合成光のペアごとにそれぞれ異なる入力端子22−1〜22−8に入力し、ゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーを入力端子22−1〜22−8ごとに検出してデジタル信号に変換し、デジタル信号の出力値を光源11の出力波長及び入力端子22−1〜22−8に関連付けて記憶し、光源11の出力パワー及びデジタル信号の出力値を用いて光源11の各出力波長での光コヒーレント検波器41の各入出力ポート間の損失を入力端子22−1〜22−8ごとに算出し、光源11の各出力波長での光コヒーレント検波器41の損失を、入力端子22−1〜22−8ごとに表示する。
【0095】
このとき、二信号光損失処理部26−17は、偏波コントローラ21で偏波状態を変化させたときに最大となるパワー検出部23からの各デジタル信号の出力値を、光源11の出力波長及び入力端子22−1〜22−8に関連付けて記憶し、光源11の出力パワー及びデジタル信号の出力値を用いて光源11の各出力波長での光コヒーレント検波器41の各入出力ポート間での損失を入力端子22−1〜22−8ごとに算出する。二信号光損失表示部27−17は、二信号処理部26の算出する光源11の各出力波長での光コヒーレント検波器41の損失を入力端子22−1〜22−8ごとに表示する。
【0096】
図13に、二信号光損失表示部27−17の表示例を示す。合成光(P+L)、合成光(P−L)、合成光(P+jL)、合成光(P−jL)、合成光(S+L)、合成光(S−L)、合成光(S+jL)又は合成光(S−jL)の各入出力ポート間での損失を、光源11の出力波長に対するグラフで表示する。これにより、光コヒーレント検波器41の損失の波長特性を測定することができる。
【0097】
なお、二信号波長可変分岐光出力手順S171において、二信号分岐光波長制御部28−17は、第1の光シャッタ16に分岐光の一方を透過させて第2の光シャッタ18に分岐光の他方を遮光させて光源11の出力波長を変化させながら分岐光の一方を出力させてもよい。これにより、入力光Sの一方が入力ポート51に入力され、入力ポート51と各出力ポートとの間での損失を測定することができる。
【0098】
以上説明したように、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価装置101及び本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価方法は、光コヒーレント検波器41の評価を簡易に行うことができる。
【0099】
なお、本実施形態の光コヒーレント検波器41では、90°光ハイブリッドを2個備える例を示したが、90°光ハイブリッドは1個であってもよいし、3個以上であってもよい。90°光ハイブリッドは1個の場合は二信号入力部22の入力端子の数を4個にすればよいし、90°光ハイブリッドがN個の場合は二信号入力部22の入力端子の数を4×N個にすればよい。
【0100】
(実施形態2)
図14は、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価装置の一例を示す。本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価装置102は、光コヒーレント検波器42の試験を行う。光コヒーレント検波器42は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力するか或いは合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを出力する。信号光として入力光の一方Sが入力され、ローカル光として入力光の他方Lが入力されることで、光コヒーレント検波器42は、信号光Sの検波を行う。
【0101】
図15に、本実施形態に係る光コヒーレント検波器の一例を示す。本実施形態に係る光コヒーレント検波器42は、図2に示す光コヒーレント検波器41と同様に、入力ポート51と、入力ポート54と、PBS52と、BS55と、90°光ハイブリッド53−Pと、バランスドPD57−1,57−2,57−3,57−4と、TIA58−1,58−2,58−3,58−4と、AGC59−1,59−2,59−3,59−4と、を備える。光コヒーレント検波器42は、AGC59−1〜59−4が機能を発揮しているときには電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力し、AGC59−1〜59−4が機能を停止しているときには電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを出力する。
【0102】
図14に示す光コヒーレント検波器評価装置102は、連続光源30と、光位相変調器12と、位相変調信号発生部13と、ドライバ14と、光分岐部15と、第1の光シャッタ16と、第1の光出力部17と、第2の光シャッタ18と、第2の光出力部19と、光遅延器20と、偏波コントローラ21と、パワー検出部23と、波形測定部24と、バイアス電圧設定部25と、一信号処理部36と、一信号表示部37と、強度変調光源31と、強度変調信号発生部32と、光スイッチ33と、一信号入力部34と、整流回路35と、一信号制御部38と、バイアス電圧設定部25と、ゲイン調整回路設定部39と、を備える。
【0103】
図14に示す連続光源30は、連続光を出力する。光位相変調器12は、連続光源30からの連続光を入力された位相変調信号で位相変調する。位相変調信号発生部13は、位相変調信号を発生する。ドライバ14は、位相変調信号発生部13からの信号に従って光位相変調器12を駆動し、光位相変調器12から位相変調光又は連続光を出力させる。強度変調信号発生部32は、強度変調信号を発生する。強度変調光源31は、強度変調信号発生部32からの強度変調信号に従って強度変調光を出力する。光スイッチ33は、光位相変調器12からの位相変調光若しくは連続光及び強度変調光源31からの強度変調光が入力され、位相変調光、連続光又は強度変調光を選択出力する。偏波コントローラ21は、光スイッチ33からの光の偏波状態を変化させる。光分岐部15は、偏波コントローラ21からの光を2つの分岐光に分岐する。
【0104】
第1の光シャッタ16は、光分岐部15からの一方の分岐光を透過又は遮光する。光遅延器20は、光分岐部15からの分岐光の一方を任意の遅延量で遅延させる。第1の光出力部17は、光遅延器20からの光を、光コヒーレント検波器42の入力光の一方Sとして出力する。第2の光シャッタ18は、光分岐部15からの他方の分岐光を透過又は遮光する。第2の光出力部19は、第2の光シャッタ18の出力光を、光コヒーレント検波器42の入力光の他方Lとして出力する。
【0105】
一信号入力部34は、複数の入力端子34−1〜34−4を有し、光コヒーレント検波器42からのゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQC又はゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUのいずれかの電気信号が合成光のペアごとにそれぞれ異なる入力端子34−1〜34−4に入力される。整流回路35は、一信号入力部34に入力されたゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを、入力端子34−1〜34−4ごとに交流から直流に変換する。バイアス電圧設定部25は、光コヒーレント検波器42でバランスド受光するバランスドPD57−1〜57−4のバイアス電圧を設定する。ゲイン調整回路設定部39は、光コヒーレント検波器42でゲイン調整するAGC59−1〜59−4の動作を設定する。
【0106】
パワー検出部23は、強度変調された強度変調光源の光を整流回路35で検波した電気信号の信号パワーを入力端子34−1〜34−4ごとに検出してデジタル信号を出力する。波形測定部24は、一信号入力部34に入力されたゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCの信号波形を入力端子34−1〜34−4ごとに測定する。一信号処理部36は、パワー検出部23で検出した信号パワー及び波形測定部24で測定した信号波形を用いて信号処理を行う。一信号表示部37は、一信号処理部36の信号処理結果を表示する。
【0107】
一信号制御部38は、強度変調信号発生部32、位相変調信号発生部13、ドライバ14、強度変調光源31、偏波コントローラ21、光スイッチ33、第1の光シャッタ16、第2の光シャッタ18、光遅延器20、バイアス電圧設定部25、ゲイン調整回路設定部39、一信号処理部36及び一信号表示部37の動作を制御する。
【0108】
図16に、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価方法の第1例を示す。光コヒーレント検波器評価方法の第1例は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力するとともに合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを出力する光コヒーレント検波器42の試験を行う。光コヒーレント検波器評価方法の第1例は、一信号非差動遅延光出力手順S211と、一信号非差動位相処理手順S212と、を順に有し、各合成光の位相を評価する。
【0109】
一信号非差動遅延光出力手順S211では、強度変調光源31からの強度変調光を2つの分岐光に分岐し、分岐した一方の分岐光の遅延量を変化させながら、光コヒーレント検波器42の2つの入力光として2つの分岐光を出力する。このとき、一信号非差動遅延制御部38−21は、偏波コントローラ21の変化させる偏波状態を一定に保ち、第1の光シャッタ16に分岐光の一方を透過させ、第2の光シャッタ18に分岐光の他方を透過させ、光コヒーレント検波器42で合成光のペアをバランスド受光するバイアス電圧にバイアス電圧設定部25を制御し、光コヒーレント検波器42でゲイン調整するAGC59−1〜59−4の動作が停止するようにゲイン調整回路設定部39を制御した状態で、光遅延器20の遅延量を変化させながら、第1の光出力部17から分岐光の一方を出力させるとともに第2の光出力部19から分岐光の他方を出力させる。
【0110】
第1の光出力部17から分岐光の一方が入力光の一方Sとして入力ポート51に入力され、第2の光出力部19から分岐光の他方が入力光の他方Lとして入力ポート54に入力される。90°光ハイブリッド53−P、90°光ハイブリッド53−S、バランスドPD57−1〜57−4の動作は、実施形態1で説明した光コヒーレント検波器評価方法の第1例と同様である。AGC59−1〜59−4の動作が停止しているため、光コヒーレント検波器42はPIU,PQU,SIU,SQUを出力する。
【0111】
一信号非差動位相処理手順S212では、2つの分岐光が光コヒーレント検波器42で受光されて出力された光コヒーレント検波器42からのゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを合成光のペアごとにそれぞれ異なる入力端子34−1〜34−4に入力し、ゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーを入力端子34−1〜34−4ごとに検出してデジタル信号を出力し、遅延量に対するデジタル信号の出力値をグラフ表示する。
【0112】
例えば、電気信号PIUを入力端子34−1に入力し、電気信号PQUを入力端子34−2に入力し、電気信号SIUを入力端子34−3に入力し、電気信号SQUを入力端子34−4に入力する。パワー検出部23は、電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーを入力端子34−1〜34−4ごとに検出してデジタル信号を出力する。一信号非差動位相処理部36−21は、パワー検出部23からのデジタル信号の出力値を、光遅延器20の遅延量及び入力端子34−1〜34−4に関連付けて記憶する。一信号非差動位相表示部37−21は、一信号処理部36の記憶するデジタル信号の出力値を、光遅延器20の遅延量に対するグラフで表示する。一信号非差動位相表示部37−21の表示例は、図4で説明した二信号非差動位相表示部27−11の表示例と同様である。
【0113】
図17に、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価方法の第2例を示す。光コヒーレント検波器評価方法の第2例は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力するとともに合成光のペアをバランスド受光するか或いはゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを出力する光コヒーレント検波器42の試験を行う。光コヒーレント検波器評価方法の第2例は、一信号差動遅延光出力手順S221と、一信号差動位相処理手順S222と、を順に有し、バランスドPD57−1〜57−4の出力信号を評価する。
【0114】
一信号差動遅延光出力手順S221では、強度変調光源31からの強度変調光を2つの分岐光に分岐し、分岐光の一方の遅延量を変化させながら、光コヒーレント検波器42の2つの入力光として2つの分岐光を出力する。このとき、一信号差動遅延制御部38−22は、偏波コントローラ21の変化させる偏波状態を一定に保ち、第1の光シャッタ16に分岐光の一方を透過させ、第2の光シャッタ18に分岐光の他方を透過させ、光コヒーレント検波器42で合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧にバイアス電圧設定部25を制御し、光コヒーレント検波器42でゲイン調整する回路の動作が停止するようにゲイン調整回路設定部39を制御した状態で、光遅延器20の遅延量を変化させながら、第1の光出力部17から分岐光の一方を出力させるとともに第2の光出力部19から分岐光の他方を出力させる。
【0115】
第1の光出力部17から分岐光の一方が入力光の一方Sとして入力ポート51に入力され、第2の光出力部19から分岐光の他方が入力光の他方Lとして入力ポート54に入力される。90°光ハイブリッド53−P、90°光ハイブリッド53−S、バランスドPD57−1〜57−4の動作は、実施形態1で説明した光コヒーレント検波器評価方法の第2例と同様である。AGC59−1〜59−4の動作が停止しているため、光コヒーレント検波器42はPIU,PQU,SIU,SQUを出力する。
【0116】
一信号差動位相処理手順S222では、2つの分岐光が光コヒーレント検波器42でバランスド受光されて出力された光コヒーレント検波器42からのゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを合成光のペアごとにそれぞれ異なる入力端子34−1〜34−4に入力し、ゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーを入力端子34−1〜34−4ごとに検出してデジタル信号を出力し、遅延量に対するデジタル信号の出力値をグラフ表示する。
【0117】
例えば、電気信号PIUを入力端子34−1に入力し、電気信号PQUを入力端子34−2に入力し、電気信号SIUを入力端子34−3に入力し、電気信号SQUを入力端子34−4に入力する。パワー検出部23は、電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーを入力端子34−1〜34−4ごとに検出してデジタル信号を出力する。一信号差動位相処理部36−22は、パワー検出部23からのデジタル信号の出力値を、光遅延器20の遅延量及び入力端子34−1〜34−4に関連付けて記憶する。一信号差動位相表示部37−22は、一信号処理部36の記憶するデジタル信号の出力値を、光遅延器20の遅延量に対するグラフで表示する。一信号差動位相表示部37−22の表示例は、図6で説明した二信号差動位相表示部27−12の表示例と同様である。
【0118】
図18に、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価方法の第3例を示す。光コヒーレント検波器評価方法の第3例は、2つの入力光のうちの一方をP偏光とS偏光の所定の偏波状態で分離しかつ2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力するか或いは合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを出力する光コヒーレント検波器42の試験を行う。光コヒーレント検波器評価方法の第3例は、一信号偏光出力手順S241と、一信号ローカル光分岐比測定手順S242と、を順に有し、BS55の分岐比を評価する。
【0119】
一信号偏光出力手順S241では、強度変調光源31からの強度変調光を2つの分岐光に分岐し、偏波状態を変化させながら、光コヒーレント検波器42の入力光の他方Lとして分岐光を出力する。このとき、一信号偏波状態制御部38−24は、第1の光シャッタ16に分岐光の一方を遮断させ、第2の光シャッタ18に分岐光の他方を透過させ、光コヒーレント検波器42で合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧にバイアス電圧設定部25を制御し、光コヒーレント検波器42でゲイン調整するAGC59−1〜59−4の動作が停止するようにゲイン調整回路設定部39を制御した状態で、偏波コントローラ21の偏波状態を変化させながら、第2の光出力部19から分岐光の他方を出力させる。
【0120】
入力光の他方Lが入力ポート54に入力される。BS55は、入力光の他方Lを分岐する。90°光ハイブリッド53−Pは、BS55からの分岐光をさらに分岐して4つの出力ポートから出力する。90°光ハイブリッド53−P、90°光ハイブリッド53−S、バランスドPD57−1〜57−4の動作は、実施形態1で説明した光コヒーレント検波器評価方法の第3例と同様である。AGC59−1〜59−4の動作が停止しているため、光コヒーレント検波器42はPIU,PQU,SIU,SQUを出力する。
【0121】
一信号ローカル光分岐比測定手順S242では、分岐光の他方が光コヒーレント検波器42で受光されて出力されたゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを合成光のペアごとにそれぞれ異なる入力端子34−1〜34−4に入力し、入力端子に入力されたゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーをデジタル信号に変換し、デジタル信号の出力値を入力端子34−1〜34−4及びP偏光とS偏光の所定の偏波状態に関連付けて記憶し、任意の偏波状態における入力光の他方Lの分岐比を算出して表示する。
【0122】
このとき、一信号ローカル光分岐比処理部36−24は、パワー検出部23からのデジタル信号の出力値を用いて、任意の偏波状態における入力光の他方Lの分岐比を算出する。一信号ローカル光分岐比処理部36−24の動作は、実施形態1で説明した二信号ローカル光分岐比処理部26−14と同様である。一信号ローカル光分岐比表示部37−24は、一信号処理部36の算出する任意の偏波状態における入力光の他方Lの分岐比を表示する。
【0123】
図19に、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価方法の第4例を示す。光コヒーレント検波器評価方法の第4例は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力するか或いは合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを出力する光コヒーレント検波器42の試験を行う。光コヒーレント検波器評価方法の第4例は、一信号位相変調光出力手順S251と、一信号スキュー処理手順S252と、を順に有し、電気信号PIC,PQC,SIC,SQCのスキュー評価を行う。
【0124】
一信号位相変調光出力手順S251では、連続光源30からの光を位相変調して2つの分岐光に分岐し、光コヒーレント検波器42の入力光の一方S及び入力光の他方Lとして分岐光を出力する。このとき、一信号位相変調光制御部38−25は、光位相変調器12に位相変調光を出力させ、偏波コントローラ21の変化させる偏波状態を一定に保ち、第1の光シャッタ16に分岐光の一方を透過させ、第2の光シャッタ18に分岐光の他方を透過させ、光コヒーレント検波器42で合成光のペアをバランスド受光するバイアス電圧にバイアス電圧設定部25を制御し、光コヒーレント検波器42でゲイン調整するAGC59−1〜59−4が動作するようにゲイン調整回路設定部39を制御した状態で、第1の光出力部17から分岐光の一方を出力させるとともに、第2の光出力部19から分岐光の他方を出力させる。
【0125】
入力光の一方Sが入力ポート51に入力され、入力光の他方Lが入力ポート54に入力される。90°光ハイブリッド53−P、90°光ハイブリッド53−S、バランスドPD57−1〜57−4の動作は、実施形態1で説明した光コヒーレント検波器評価方法の第4例と同様である。AGC59−1〜59−4が動作しているため、光コヒーレント検波器42は電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力する。
【0126】
一信号スキュー処理手順S252では、2つの分岐光が光コヒーレント検波器42でバランスド受光されて出力された光コヒーレント検波器42からのゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを合成光のペアごとにそれぞれ異なる入力端子34−1〜34−4に入力し、ゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCの信号波形を入力端子34−1〜34−4ごとに測定し、入力端子34−1〜34−4ごとの信号波形を用いてゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQC間の遅延時間を求めて表示する。このとき、一信号スキュー処理部36−25は、波形測定部24の測定する入力端子34−1〜34−4ごとの信号波形を用いて、光コヒーレント検波器42でゲイン調整して出力された電気信号PIC,PQC,SIC,SQC間の遅延時間を求める。一信号スキュー表示部37−25は、一信号スキュー処理部36−25の求める遅延時間を表示する。一信号スキュー表示部37−25の表示例は、図9に示す二信号スキュー表示部27−15の表示例と同様である。
【0127】
図20に、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価方法の第5例を示す。光コヒーレント検波器評価方法の第5例は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力するか或いは合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを出力する光コヒーレント検波器42の試験を行う。光コヒーレント検波器評価方法の第5例は、一信号干渉用波長可変光出力手順S261と、一信号干渉強度測定手順S262と、を順に有し、波長に対する合成光の光強度の変化を評価する。
【0128】
一信号干渉用波長可変光出力手順S261では、強度変調光源31からの強度変調光の出力波長を変化させながら強度変調光源31からの強度変調光を2つの分岐光に分岐し、光コヒーレント検波器42の2つの入力光として2つの分岐光を出力する。このとき、一信号干渉光波長制御部38−26は、光位相変調器12に連続光を出力させ、第1の光シャッタ16に分岐光の一方を透過させ、第2の光シャッタ18に分岐光の他方を透過させ、光コヒーレント検波器42で合成光のペアをバランスド受光するバイアス電圧にバイアス電圧設定部25を制御し、光コヒーレント検波器42でゲイン調整するAGC59−1〜59−4の動作が停止するようにゲイン調整回路設定部39を制御した状態で、強度変調光源31の出力波長を変化させながら、第1の光出力部17から分岐光の一方を出力させるとともに、第2の光出力部19から分岐光の他方を出力させる。
【0129】
第1の光出力部17から分岐光の一方が入力光の一方Sとして入力ポート51に入力され、第2の光出力部19から分岐光の他方が入力光の他方Lとして入力ポート54に入力される。90°光ハイブリッド53−P、90°光ハイブリッド53−S、バランスドPD57−1〜57−4の動作は、実施形態1で説明した光コヒーレント検波器評価方法の第5例と同様である。AGC59−1〜59−4の動作が停止しているため、光コヒーレント検波器42はPIU,PQU,SIU,SQUを出力する。
【0130】
一信号干渉強度測定手順S262では、2つの分岐光が光コヒーレント検波器42でバランスド受光されて出力された光コヒーレント検波器42からのゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを合成光のペアごとにそれぞれ異なる入力端子34−1〜34−4に入力し、入力端子34−1〜34−4に入力されたゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーをデジタル信号に変換し、デジタル信号の出力値を強度変調光源31の出力波長及び入力端子34−1〜34−4に関連付けて記憶し、強度変調光源31の各出力波長での光コヒーレント検波器42での合成光の光強度を、入力端子34−1〜34−4ごとに表示する。
【0131】
このとき、一信号干渉光処理部36−26は、パワー検出部23からのデジタル信号の出力値を、強度変調光源31の出力波長及び入力端子34−1〜34−4に関連付けて記憶する。一信号干渉光表示部37−26は、一信号処理部36の記憶する強度変調光源31の各出力波長でのデジタル信号の出力値を、入力端子34−1〜34−4ごとに表示する。一信号干渉光表示部37−26の表示例は、図11に示す二信号干渉光表示部27−16の表示例と同様である。
【0132】
図21に、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価方法の第6例を示す。光コヒーレント検波器評価方法の第6例は、2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してペアを構成する合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号PIC,PQC,SIC,SQCを出力するか或いはペアを構成する合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを出力する光コヒーレント検波器42の試験を行う。光コヒーレント検波器評価方法の第6例は、一信号波長可変分岐光出力手順S271と、一信号損失測定手順S272と、を順に有し、光コヒーレント検波器42での光損失を評価する。
【0133】
一信号波長可変分岐光出力手順S271では、強度変調光源31からの強度変調光の出力波長を変化させながら強度変調光源31からの強度変調光を2つの分岐光に分岐し、光コヒーレント検波器42の入力光のいずれか一方として2つの分岐光のいずれか一方を出力する。このとき、一信号分岐光波長制御部38−27は、光位相変調器12に連続光を出力させ、光コヒーレント検波器42で合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧にバイアス電圧設定部25を制御し、光コヒーレント検波器42でゲイン調整するAGC59−1〜59−4の動作が停止するようにゲイン調整回路設定部39を制御した状態で、第1の光シャッタ16に分岐光の一方を透過させて第2の光シャッタ18に分岐光の他方を遮光させて強度変調光源31の出力波長を変化させながら分岐光の一方を出力させる。
【0134】
第2の光出力部19から分岐光の他方が入力光の他方Lとして入力ポート54に入力される。90°光ハイブリッド53−P、90°光ハイブリッド53−S、バランスドPD57−1〜57−4の動作は、実施形態1で説明した光コヒーレント検波器評価方法の第3例と同様である。AGC59−1〜59−4の動作が停止しているため、光コヒーレント検波器42はPIU,PQU,SIU,SQUを出力する。
【0135】
一信号損失測定手順S272では、2つの分岐光のいずれか一方が光コヒーレント検波器42で受光されて出力されたゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUを合成光のペアごとにそれぞれ異なる入力端子34−1〜34−4に入力し、ゲイン調整前の電気信号PIU,PQU,SIU,SQUの信号パワーを入力端子34−1〜34−4ごとに検出してデジタル信号に変換し、デジタル信号の出力値を強度変調光源31の出力波長及び入力端子34−1〜34−4に関連付けて記憶し、強度変調光源31の出力パワー及びデジタル信号の出力値を用いて強度変調光源31の各出力波長での光コヒーレント検波器42の各入出力ポート間の損失を入力端子34−1〜34−4ごとに算出し、強度変調光源31の各出力波長での光コヒーレント検波器42の損失を、入力端子34−1〜34−4ごとに表示する。
【0136】
このとき、一信号光損失処理部36−27は、偏波コントローラ21で偏波状態を変化させたときに最大となるパワー検出部23からの各デジタル信号の出力値を、強度変調光源31の出力波長及び入力端子34−1〜34−4に関連付けて記憶し、強度変調光源31の出力パワー及びデジタル信号の出力値を用いて強度変調光源31の各出力波長での光コヒーレント検波器42の損失を入力端子34−1〜34−4ごとに算出する。一信号光損失表示部37−27は、強度変調光源31の各出力波長での光コヒーレント検波器42の各入出力ポート間での損失を入力端子34−1〜34−4ごとに表示する。一信号光損失表示部37−27の表示例は、図13に示す二信号光損失表示部27−17の表示例と同様である。
【0137】
なお、一信号波長可変分岐光出力手順S271において、一信号分岐光波長制御部38−27は、第1の光シャッタ16に分岐光の一方を透過させて第2の光シャッタ18に分岐光の他方を遮光させて強度変調光源31の出力波長を変化させながら分岐光の一方を出力させてもよい。これにより、入力光Sの一方が入力ポート51に入力され、入力ポート51と各出力ポートとの間での損失を測定することができる。
【0138】
以上説明したように、本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価装置102及び本実施形態に係る光コヒーレント検波器評価方法は、光コヒーレント検波器42の評価を簡易に行うことができる。
【0139】
なお、本実施形態の光コヒーレント検波器42では、90°光ハイブリッドを2個備える例を示したが、90°光ハイブリッドは1個であってもよいし、3個以上であってもよい。90°光ハイブリッドは1個の場合は一信号入力部34の入力端子の数を4個にすればよいし、90°光ハイブリッドがN個の場合は一信号入力部34の入力端子の数を4×N個にすればよい。
【産業上の利用可能性】
【0140】
本発明は情報通信産業に適用することができる。
【符号の説明】
【0141】
11:光源
12:光位相変調器
13:位相変調信号発生部
14:ドライバ
15:光分岐部
16:第1の光シャッタ
17:第1の光出力部
18:第2の光シャッタ
19:第2の光出力部
20:光遅延器
21:偏波コントローラ
22:二信号入力部
22−1、22−2、22−3、22−4、22−5、11−6、22−7、22−8:入力端子
23:パワー検出部
24:波形測定部
25:バイアス電圧設定部
26:二信号信号処理部
26−11:二信号非差動位相処理部
26−12:二信号差動位相処理部
26−14:二信号ローカル光分岐比処理部
26−15:二信号スキュー処理部
26−16:二信号干渉光処理部
26−17:二信号光損失処理部
27:二信号表示部
27−11:二信号非差動位相表示部
27−12:二信号差動位相表示部
27−14:二信号ローカル光分岐比表示部
27−15:二信号スキュー表示部
27−16:二信号干渉光表示部
27−17:二信号光損失表示部
28:二信号制御部
28−11:二信号非差動遅延制御部
28−12:二信号差動遅延制御部
28−14:二信号偏波状態制御部
28−15:二信号位相変調光制御部
28−16:二信号干渉光波長制御部
28−17:二信号分岐光波長制御部
30:連続光源
31:強度変調光源
32:強度変調信号発生部
33:光スイッチ
34:一信号入力部
34−1、34−2、34−3、34−4、34−5、34−6、34−7、34−8:入力端子
35:整流回路
36:一信号処理部
36−21:一信号非差動位相処理部
36−22:一信号差動位相処理部
36−24:一信号ローカル光分岐比処理部
36−25:一信号スキュー処理部
36−26:一信号干渉光処理部
36−27:一信号光損失処理部
37:一信号表示部
37−21:一信号非差動位相表示部
37−22:一信号差動位相表示部
37−24:一信号ローカル光分岐比表示部
37−25:一信号スキュー表示部
37−26:一信号干渉光表示部
37−27:一信号光損失表示部
38:一信号制御部
38−21:一信号非差動遅延制御部
38−22:一信号差動遅延制御部
38−24:一信号偏波状態制御部
38−25:一信号位相変調光制御部
38−26:一信号干渉光波長制御部
38−27:一信号分岐光波長制御部
39:ゲイン調整回路設定部
41、42:光コヒーレント検波器
51:、54:入力ポート
52:PBS
53−P、53−S:90°光ハイブリッド
55:BS
57−1、57−2、57−3、57−4:バランスドPD
58−1、58−2、58−3、58−4:TIA
59−1、59−2、59−3、59−4:AGC
61−1、61−2、61−3、61−4:LPF
62−1、62−2、62−3、62−4:ADC
101、102:光コヒーレント検波器評価装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(41)の試験を行う光コヒーレント検波器評価装置(101)であって、
光を出力する光源(11)と、
前記光源からの光を2つの分岐光に分岐する光分岐部(15)と、
前記光分岐部からの一方の分岐光を透過又は遮光する第1の光シャッタ(16)と、
前記光分岐部からの前記分岐光の一方を任意の遅延量で遅延させる光遅延器(20)と、
前記光遅延器からの光を、前記光コヒーレント検波器の入力光の一方として出力する第1の光出力部(17)と、
前記光分岐部からの他方の分岐光を透過又は遮光する第2の光シャッタ(18)と、
前記第2の光シャッタの出力光を、前記光コヒーレント検波器の入力光の他方として出力する第2の光出力部(19)と、
前記光源と前記第1の光出力部との間の光路に配置され、少なくとも前記分岐光の一方の偏波状態を変化させる偏波コントローラ(21)と、
複数の入力端子を有し、前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整後の電気信号及び前記ゲイン調整前の電気信号が前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力される二信号入力部(22)と、
前記二信号入力部に入力された前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号を出力するパワー検出部(23)と、
前記光コヒーレント検波器でバランスド受光するバイアス電圧を設定するバイアス電圧設定部(25)と、
前記パワー検出部で検出した信号パワー及び前記波形測定部で測定した信号波形を用いて信号処理を行う二信号処理部(26)と、
前記二信号処理部の信号処理結果を表示する二信号表示部(27)と、
前記第1の光シャッタ、前記第2の光シャッタ、前記光遅延器、前記偏波コントローラ、前記バイアス電圧設定部、前記二信号処理部及び前記二信号表示部の動作を制御する二信号制御部(28)と、
を備える光コヒーレント検波器評価装置。
【請求項2】
前記二信号制御部は、前記偏波コントローラの変化させる偏波状態を一定に保ち、前記第1の光シャッタ及び前記第2の光シャッタに前記分岐光を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御した状態で、前記光遅延器の遅延量を変化させながら、前記第1の光出力部から前記分岐光の一方を出力させるとともに、前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる二信号非差動遅延制御部(28−11)を備え、
前記二信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量及び前記入力端子に関連付けて記憶する二信号非差動位相処理部(26−11)を備え、
前記二信号表示部は、前記二信号処理部の記憶する前記デジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量に対するグラフで表示する二信号非差動位相表示部(27−11)を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の光コヒーレント検波器評価装置。
【請求項3】
前記二信号制御部は、前記偏波コントローラの変化させる偏波状態を一定に保ち、前記第1の光シャッタ及び前記第2の光シャッタに前記分岐光を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアをバランスド受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御した状態で、前記光遅延器の遅延量を変化させながら、前記第1の光出力部から前記分岐光の一方を出力させるとともに、前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる二信号差動遅延制御部(28−12)を備え、
前記二信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量及び前記入力端子に関連付けて記憶する二信号差動位相処理部(26−12)を備え、
前記二信号表示部は、前記二信号処理部の記憶する前記デジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量に対するグラフで表示する二信号差動位相表示部(27−12)を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の光コヒーレント検波器評価装置。
【請求項4】
前記光コヒーレント検波器は、2つの入力光のうちの一方を所定の偏波状態で分離しかつ前記2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力し、
前記二信号制御部は、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を遮断させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御した状態で、前記偏波コントローラの偏波状態を変化させながら、前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる二信号偏波状態制御部(28−14)を備え、
前記二信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を用いて、前記任意の偏波状態におけるローカル光の分岐比を算出する二信号ローカル光分岐比処理部(26−14)を備え、
前記二信号表示部は、前記二信号処理部の算出する前記任意の偏波状態におけるローカル光の分岐比を表示する二信号ローカル光分岐比表示部(27−14)を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の光コヒーレント検波器評価装置。
【請求項5】
前記光源からの光を入力された位相変調信号で位相変調する光位相変調器(12)と、
前記位相変調信号を発生する位相変調信号発生部(13)と、
前記位相変調信号発生部からの信号に従って前記光位相変調器を駆動し、前記光位相変調器から位相変調光を出力させるドライバ(14)と、
前記二信号入力部に入力された前記ゲイン調整後の電気信号の信号波形を前記入力端子ごとに測定する波形測定部(24)と、をさらに備え、
前記二信号制御部は、前記光位相変調器に位相変調光を出力させ、前記偏波コントローラの変化させる偏波状態を一定に保ち、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアをバランスド受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御した状態で、前記第1の光出力部から前記分岐光の一方を出力させるとともに、前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる二信号位相変調光制御部(28−15)を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の光コヒーレント検波器評価装置。
【請求項6】
前記光源は、光の出力波長が可変であり、
前記二信号制御部は、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御した状態で、前記光源の出力波長を変化させながら前記分岐光の一方及び前記分岐光の他方を出力させる二信号干渉光波長制御部(28−16)を備え、
前記二信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を、前記光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶する二信号干渉光処理部(26−16)を備え、
前記二信号表示部は、前記二信号処理部の記憶する前記光源の各出力波長での前記デジタル信号の出力値を、前記入力端子ごとに表示する二信号干渉光表示部(27−16)を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の光コヒーレント検波器評価装置。
【請求項7】
前記光源は、光の出力波長が可変であり、
前記二信号制御部は、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御した状態で、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させて前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を遮光させて前記光源の出力波長を変化させながら前記分岐光の一方を出力させるか、或いは前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を遮光させて前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させて前記光源の出力波長を変化させながら前記分岐光の他方を出力させる二信号分岐光波長制御部(28−17)を備え、
前記二信号処理部は、前記偏波コントローラで偏波状態を変化させたときに最大となる前記各デジタル信号の出力値を、前記光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶し、前記光源の出力パワー及び前記デジタル信号の出力値を用いて前記光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の各入出力ポート間の損失を前記入力端子ごとに算出する二信号光損失処理部(26−17)を備え、
前記二信号表示部は、前記二信号処理部の算出する前記光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の損失を前記入力端子ごとに表示する二信号光損失表示部(27−17)を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の光コヒーレント検波器評価装置。
【請求項8】
2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するか或いは前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(42)の試験を行う光コヒーレント検波器評価装置(102)であって、
強度変調光を出力する強度変調光源(31)と、
前記強度変調光源からの強度変調光を2つの分岐光に分岐する光分岐部(15)と、
前記光分岐部からの一方の分岐光を透過又は遮光する第1の光シャッタ(16)と、
前記光分岐部からの前記分岐光の一方を任意の遅延量で遅延させる光遅延器(20)と、
前記光遅延器からの光を、前記光コヒーレント検波器の入力光の一方として出力する第1の光出力部(17)と、
前記光分岐部からの他方の分岐光を透過又は遮光する第2の光シャッタ(18)と、
前記第2の光シャッタの出力光を、前記光コヒーレント検波器の入力光の他方として出力する第2の光出力部(19)と、
前記強度変調光源と前記第1の光シャッタとの間の光路に挿入され、少なくとも前記分岐光の一方の偏波状態を変化させる偏波コントローラ(21)と、
複数の入力端子を有し、前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整後の電気信号又は前記ゲイン調整前の電気信号のいずれかの電気信号が前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力される一信号入力部(34)と、
前記一信号入力部に入力された前記ゲイン調整前の強度変調された電気信号を、前記入力端子ごとに交流から直流に変換する整流回路(35)と、
前記整流回路からの電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号を出力するパワー検出部(23)と、
前記光コヒーレント検波器でバランスド受光するバイアス電圧を設定するバイアス電圧設定部(25)と、
前記光コヒーレント検波器でゲイン調整する回路の動作を設定するゲイン調整回路設定部(39)と、
前記パワー検出部で検出した信号パワー及び前記波形測定部で測定した信号波形を用いて信号処理を行う一信号処理部(36)と、
前記一信号処理部の信号処理結果を表示する一信号表示部(37)と、
前記偏波コントローラ、前記第1の光シャッタ、前記第2の光シャッタ、前記光遅延器、前記バイアス電圧設定部、前記ゲイン調整回路設定部、前記一信号処理部及び前記一信号表示部の動作を制御する一信号制御部(38)と、
を備える光コヒーレント検波器評価装置。
【請求項9】
前記一信号制御部は、前記偏波コントローラの変化させる偏波状態を一定に保ち、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアをバランスド受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御し、前記光コヒーレント検波器でゲイン調整する回路の動作が停止するように前記ゲイン調整回路設定部を制御した状態で、前記光遅延器の遅延量を変化させながら、前記第1の光出力部から前記分岐光の一方を出力させるとともに前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる一信号非差動遅延制御部(38−21)を備え、
前記一信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量及び前記入力端子に関連付けて記憶する一信号非差動位相処理部(36−21)を備え、
前記一信号表示部は、前記一信号処理部の記憶する前記デジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量に対するグラフで表示する一信号非差動位相表示部(37−21)を備える
ことを特徴とする請求項8に記載の光コヒーレント検波器評価装置。
【請求項10】
前記一信号制御部は、前記偏波コントローラの変化させる偏波状態を一定に保ち、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御し、前記光コヒーレント検波器でゲイン調整する回路の動作が停止するように前記ゲイン調整回路設定部を制御し、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御した状態で、前記光遅延器の遅延量を変化させながら、前記第1の光出力部から前記分岐光の一方を出力させるとともに前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる一信号差動遅延制御部(38−22)を備え、
前記一信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量及び前記入力端子に関連付けて記憶する一信号差動位相処理部(36−22)を備え、
前記一信号表示部は、前記一信号処理部の記憶する前記デジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量に対するグラフで表示する一信号差動位相表示部(37−22)を備える
ことを特徴とする請求項8に記載の光コヒーレント検波器評価装置。
【請求項11】
前記光コヒーレント検波器は、2つの入力光のうちの一方を所定の偏波状態で分離しかつ前記2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号又は前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号のいずれかの電気信号を出力し、
前記一信号制御部は、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を遮断させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御し、前記光コヒーレント検波器でゲイン調整する回路の動作が停止するように前記ゲイン調整回路設定部を制御した状態で、前記偏波コントローラの偏波状態を変化させながら、前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる一信号偏波状態制御部(38−24)を備え、
前記一信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を用いて、前記任意の偏波状態におけるローカル光の分岐比を算出する一信号ローカル光分岐比処理部(36−24)を備え、
前記一信号表示部は、前記一信号処理部の算出する前記任意の偏波状態におけるローカル光の分岐比を表示する一信号ローカル光分岐比表示部(37−24)を備える
ことを特徴とする請求項8に記載の光コヒーレント検波器評価装置。
【請求項12】
連続光を出力する連続光源(30)と、
前記連続光源からの連続光を、入力された位相変調信号で位相変調する光位相変調器(12)と、
前記位相変調信号を発生する位相変調信号発生部(13)と、
前記位相変調信号発生部からの信号に従って前記光位相変調器を駆動し、前記光位相変調器から位相変調光を出力させるドライバ(14)と、
前記一信号入力部に入力された前記ゲイン調整後の電気信号の信号波形を前記入力端子ごとに測定する波形測定部(24)と、をさらに備え、
前記一信号制御部は、前記光位相変調器に位相変調光を出力させ、前記偏波コントローラの変化させる偏波状態を一定に保ち、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアをバランスド受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御し、前記光コヒーレント検波器でゲイン調整する回路が動作するように前記ゲイン調整回路設定部を制御した状態で、前記第1の光出力部から前記分岐光の一方を出力させるとともに、前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる一信号位相変調光制御部(38−25)を備える
ことを特徴とする請求項8に記載の光コヒーレント検波器評価装置。
【請求項13】
前記強度変調光源は、光の出力波長が可変であり、
前記一信号制御部は、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアをバランスド受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御し、前記光コヒーレント検波器でゲイン調整する回路の動作が停止するように前記ゲイン調整回路設定部を制御した状態で、前記強度変調光源の出力波長を変化させながら、前記第1の光出力部から前記分岐光の一方を出力させるとともに、前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる一信号干渉光波長制御部(38−26)を備え、
前記一信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を、前記強度変調光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶する一信号干渉光処理部(36−26)を備え、
前記一信号表示部は、前記一信号処理部の記憶する前記強度変調光源の各出力波長での前記デジタル信号の出力値を、前記入力端子ごとに表示する一信号干渉光表示部(37−26)を備える
ことを特徴とする請求項8に記載の光コヒーレント検波器評価装置。
【請求項14】
前記強度変調光源は、光の出力波長が可変であり、
前記一信号制御部は、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御し、前記光コヒーレント検波器でゲイン調整する回路の動作が停止するように前記ゲイン調整回路設定部を制御した状態で、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させて前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を遮光させて前記強度変調光源の出力波長を変化させながら前記分岐光の一方を出力させるか、或いは前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を遮光させて前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させて前記強度変調光源の出力波長を変化させながら前記分岐光の他方を出力させる一信号分岐光波長制御部(38−27)を備え、
前記一信号処理部は、前記偏波コントローラで偏波状態を変化させたときに最大となる前記各デジタル信号の出力値を、前記強度変調光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶し、前記強度変調光源の出力パワー及び前記デジタル信号の出力値を用いて前記強度変調光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の各入出力ポート間の損失を前記入力端子ごとに算出する一信号光損失処理部(36−27)を備え、
前記一信号表示部は、前記強度変調光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の損失を前記入力端子ごとに表示する一信号光損失表示部(37−27)を備える
ことを特徴とする請求項8に記載の光コヒーレント検波器評価装置。
【請求項15】
2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(41)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、
光源からの光を2つの分岐光に分岐し、分岐した一方の分岐光の遅延量を変化させながら、前記光コヒーレント検波器の前記2つの入力光として前記2つの分岐光を出力する二信号非差動遅延光出力手順(S111)と、
前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号を出力し、前記遅延量に対する前記デジタル信号の出力値をグラフ表示する二信号非差動位相処理手順(S112)と、
を順に有する光コヒーレント検波器評価方法。
【請求項16】
2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(41)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、
光源からの光を2つの分岐光に分岐し、前記分岐光の一方の遅延量を変化させながら、前記光コヒーレント検波器の前記2つの入力光として前記2つの分岐光を出力する二信号差動遅延光出力手順(S121)と、
前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器でバランスド受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号を出力し、前記遅延量に対する前記デジタル信号の出力値をグラフ表示する二信号差動位相処理手順(S122)と、
を順に有する光コヒーレント検波器評価方法。
【請求項17】
2つの入力光のうちの一方を所定の偏波状態で分離しかつ前記2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(41)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、
光源からの光を2つの分岐光に分岐し、光源からの光の偏波状態を変化させながら、前記光コヒーレント検波器の前記入力光の他方として前記分岐光を出力する二信号偏光出力手順(141)と、
前記分岐光の他方が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記入力端子に入力された前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーをデジタル信号に変換し、前記デジタル信号の出力値を前記入力端子及び前記所定の偏波状態に関連付けて記憶し、任意の偏波状態における前記入力光の他方の分岐比を算出して表示する二信号ローカル光分岐比測定手順(S142)と、
を順に有する光コヒーレント検波器評価方法。
【請求項18】
2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(41)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、
光源からの光を位相変調して2つの分岐光に分岐し、前記光コヒーレント検波器の前記入力光の一方及び前記入力光の他方として前記分岐光を出力する二信号位相変調光出力手順(S151)と、
前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器でバランスド受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整後の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整後の電気信号の信号波形を前記入力端子ごとに測定する二信号スキュー処理手順(S152)と、
を順に有する光コヒーレント検波器評価方法。
【請求項19】
2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(41)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、
光源からの光の出力波長を変化させながら前記光源からの光を2つの分岐光に分岐し、前記光コヒーレント検波器の前記2つの入力光として前記2つの分岐光を出力する二信号干渉用波長可変光出力手順(S161)と、
前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記入力端子に入力された前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーをデジタル信号に変換し、前記デジタル信号の出力値を前記光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶し、前記光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器での合成光の光強度を、前記入力端子ごとに表示する二信号干渉強度測定手順(S162)と、
を順に有する光コヒーレント検波器評価方法。
【請求項20】
2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成して前記ペアを構成する前記合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記ペアを構成する前記合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(41)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、
光源からの光の出力波長を変化させながら前記光源からの光を2つの分岐光に分岐し、前記光コヒーレント検波器の前記入力光のいずれか一方として前記2つの分岐光のいずれか一方を出力する二信号波長可変分岐光出力手順(S171)と、分岐したいずれか一方の分岐光を、
前記2つの分岐光のいずれか一方が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号に変換し、前記偏波コントローラで偏波状態を変化させたときに最大となる前記各デジタル信号の出力値を前記光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶し、前記光源の出力パワー及び前記デジタル信号の出力値を用いて前記光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の各入出力ポート間の損失を前記入力端子ごとに算出し、前記光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の損失を、前記入力端子ごとに表示する二信号損失測定手順(S172)と、
を順に有する光コヒーレント検波器評価方法。
【請求項21】
2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成して前記ペアを構成する前記合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記ペアを構成する前記合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(42)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、
強度変調光を2つの分岐光に分岐し、前記分岐光の一方の遅延量を変化させながら、前記光コヒーレント検波器の前記2つの入力光として前記2つの分岐光を出力する一信号非差動遅延光出力手順(S211)と、
前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号を出力し、前記遅延量に対する前記デジタル信号の出力値をグラフ表示する一信号非差動位相処理手順(S212)と、
を順に有する光コヒーレント検波器評価方法。
【請求項22】
2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光するか或いはゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(42)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、
強度変調光を2つの分岐光に分岐し、前記分岐光の一方の遅延量を変化させながら、前記光コヒーレント検波器の前記2つの入力光として前記2つの分岐光を出力する一信号差動遅延光出力手順(S221)と、
前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器でバランスド受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号を出力し、前記遅延量に対する前記デジタル信号の出力値をグラフ表示する一信号差動位相処理手順(S222)と、
を順に有する光コヒーレント検波器評価方法。
【請求項23】
2つの入力光のうちの一方を所定の偏波状態で分離しかつ前記2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するか或いは前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(42)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、
強度変調光を2つの分岐光に分岐し、前記強度変調光の偏波状態を変化させながら、前記光コヒーレント検波器の前記入力光の他方として前記分岐光を出力する一信号偏光出力手順(S241)と、
前記分岐光の他方が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記入力端子に入力された前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーをデジタル信号に変換し、前記デジタル信号の出力値を前記入力端子及び前記所定の偏波状態に関連付けて記憶し、任意の偏波状態における前記入力光の他方の分岐比を算出して表示する一信号ローカル光分岐比測定手順(S242)と、
を順に有する光コヒーレント検波器評価方法。
【請求項24】
2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するか或いは前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(42)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、
位相変調光を2つの分岐光に分岐し、前記光コヒーレント検波器の前記入力光の一方及び前記入力光の他方として前記分岐光を出力する一信号位相変調光出力手順(S251)と、
前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器でバランスド受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整後の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整後の電気信号の信号波形を前記入力端子ごとに測定する一信号スキュー処理手順(S252)と、
を順に有する光コヒーレント検波器評価方法。
【請求項25】
2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するか或いは前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(42)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、
強度変調光源からの強度変調光の出力波長を変化させながら前記強度変調光を2つの分岐光に分岐し、前記光コヒーレント検波器の前記2つの入力光として前記2つの分岐光を出力する一信号干渉用波長可変光出力手順(S261)と、
前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記入力端子に入力された前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーをデジタル信号に変換し、前記デジタル信号の出力値を前記強度変調光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶し、前記強度変調光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器での合成光の光強度を、前記入力端子ごとに表示する一信号干渉強度測定手順(S262)と、
を順に有する光コヒーレント検波器評価方法。
【請求項26】
2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成して前記ペアを構成する前記合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するか或いは前記ペアを構成する前記合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(42)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、
強度変調光源からの強度変調光の出力波長を変化させながら前記強度変調光を2つの分岐光に分岐し、前記光コヒーレント検波器の前記入力光のいずれか一方として前記2つの分岐光のいずれか一方を出力する一信号波長可変分岐光出力手順(S271)と、分岐したいずれか一方の分岐光を、
前記2つの分岐光のいずれか一方が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号に変換し、前記偏波コントローラで偏波状態を変化させたときに最大となる前記各デジタル信号の出力値を前記強度変調光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶し、前記強度変調光源の出力パワー及び前記デジタル信号の出力値を用いて前記強度変調光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の各入出力ポート間の損失を前記入力端子ごとに算出し、前記強度変調光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の損失を、前記入力端子ごとに表示する一信号損失測定手順(S272)と、
を順に有する光コヒーレント検波器評価方法。
【請求項1】
2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(41)の試験を行う光コヒーレント検波器評価装置(101)であって、
光を出力する光源(11)と、
前記光源からの光を2つの分岐光に分岐する光分岐部(15)と、
前記光分岐部からの一方の分岐光を透過又は遮光する第1の光シャッタ(16)と、
前記光分岐部からの前記分岐光の一方を任意の遅延量で遅延させる光遅延器(20)と、
前記光遅延器からの光を、前記光コヒーレント検波器の入力光の一方として出力する第1の光出力部(17)と、
前記光分岐部からの他方の分岐光を透過又は遮光する第2の光シャッタ(18)と、
前記第2の光シャッタの出力光を、前記光コヒーレント検波器の入力光の他方として出力する第2の光出力部(19)と、
前記光源と前記第1の光出力部との間の光路に配置され、少なくとも前記分岐光の一方の偏波状態を変化させる偏波コントローラ(21)と、
複数の入力端子を有し、前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整後の電気信号及び前記ゲイン調整前の電気信号が前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力される二信号入力部(22)と、
前記二信号入力部に入力された前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号を出力するパワー検出部(23)と、
前記光コヒーレント検波器でバランスド受光するバイアス電圧を設定するバイアス電圧設定部(25)と、
前記パワー検出部で検出した信号パワー及び前記波形測定部で測定した信号波形を用いて信号処理を行う二信号処理部(26)と、
前記二信号処理部の信号処理結果を表示する二信号表示部(27)と、
前記第1の光シャッタ、前記第2の光シャッタ、前記光遅延器、前記偏波コントローラ、前記バイアス電圧設定部、前記二信号処理部及び前記二信号表示部の動作を制御する二信号制御部(28)と、
を備える光コヒーレント検波器評価装置。
【請求項2】
前記二信号制御部は、前記偏波コントローラの変化させる偏波状態を一定に保ち、前記第1の光シャッタ及び前記第2の光シャッタに前記分岐光を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御した状態で、前記光遅延器の遅延量を変化させながら、前記第1の光出力部から前記分岐光の一方を出力させるとともに、前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる二信号非差動遅延制御部(28−11)を備え、
前記二信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量及び前記入力端子に関連付けて記憶する二信号非差動位相処理部(26−11)を備え、
前記二信号表示部は、前記二信号処理部の記憶する前記デジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量に対するグラフで表示する二信号非差動位相表示部(27−11)を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の光コヒーレント検波器評価装置。
【請求項3】
前記二信号制御部は、前記偏波コントローラの変化させる偏波状態を一定に保ち、前記第1の光シャッタ及び前記第2の光シャッタに前記分岐光を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアをバランスド受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御した状態で、前記光遅延器の遅延量を変化させながら、前記第1の光出力部から前記分岐光の一方を出力させるとともに、前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる二信号差動遅延制御部(28−12)を備え、
前記二信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量及び前記入力端子に関連付けて記憶する二信号差動位相処理部(26−12)を備え、
前記二信号表示部は、前記二信号処理部の記憶する前記デジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量に対するグラフで表示する二信号差動位相表示部(27−12)を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の光コヒーレント検波器評価装置。
【請求項4】
前記光コヒーレント検波器は、2つの入力光のうちの一方を所定の偏波状態で分離しかつ前記2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力し、
前記二信号制御部は、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を遮断させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御した状態で、前記偏波コントローラの偏波状態を変化させながら、前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる二信号偏波状態制御部(28−14)を備え、
前記二信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を用いて、前記任意の偏波状態におけるローカル光の分岐比を算出する二信号ローカル光分岐比処理部(26−14)を備え、
前記二信号表示部は、前記二信号処理部の算出する前記任意の偏波状態におけるローカル光の分岐比を表示する二信号ローカル光分岐比表示部(27−14)を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の光コヒーレント検波器評価装置。
【請求項5】
前記光源からの光を入力された位相変調信号で位相変調する光位相変調器(12)と、
前記位相変調信号を発生する位相変調信号発生部(13)と、
前記位相変調信号発生部からの信号に従って前記光位相変調器を駆動し、前記光位相変調器から位相変調光を出力させるドライバ(14)と、
前記二信号入力部に入力された前記ゲイン調整後の電気信号の信号波形を前記入力端子ごとに測定する波形測定部(24)と、をさらに備え、
前記二信号制御部は、前記光位相変調器に位相変調光を出力させ、前記偏波コントローラの変化させる偏波状態を一定に保ち、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアをバランスド受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御した状態で、前記第1の光出力部から前記分岐光の一方を出力させるとともに、前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる二信号位相変調光制御部(28−15)を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の光コヒーレント検波器評価装置。
【請求項6】
前記光源は、光の出力波長が可変であり、
前記二信号制御部は、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御した状態で、前記光源の出力波長を変化させながら前記分岐光の一方及び前記分岐光の他方を出力させる二信号干渉光波長制御部(28−16)を備え、
前記二信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を、前記光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶する二信号干渉光処理部(26−16)を備え、
前記二信号表示部は、前記二信号処理部の記憶する前記光源の各出力波長での前記デジタル信号の出力値を、前記入力端子ごとに表示する二信号干渉光表示部(27−16)を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の光コヒーレント検波器評価装置。
【請求項7】
前記光源は、光の出力波長が可変であり、
前記二信号制御部は、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御した状態で、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させて前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を遮光させて前記光源の出力波長を変化させながら前記分岐光の一方を出力させるか、或いは前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を遮光させて前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させて前記光源の出力波長を変化させながら前記分岐光の他方を出力させる二信号分岐光波長制御部(28−17)を備え、
前記二信号処理部は、前記偏波コントローラで偏波状態を変化させたときに最大となる前記各デジタル信号の出力値を、前記光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶し、前記光源の出力パワー及び前記デジタル信号の出力値を用いて前記光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の各入出力ポート間の損失を前記入力端子ごとに算出する二信号光損失処理部(26−17)を備え、
前記二信号表示部は、前記二信号処理部の算出する前記光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の損失を前記入力端子ごとに表示する二信号光損失表示部(27−17)を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の光コヒーレント検波器評価装置。
【請求項8】
2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するか或いは前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(42)の試験を行う光コヒーレント検波器評価装置(102)であって、
強度変調光を出力する強度変調光源(31)と、
前記強度変調光源からの強度変調光を2つの分岐光に分岐する光分岐部(15)と、
前記光分岐部からの一方の分岐光を透過又は遮光する第1の光シャッタ(16)と、
前記光分岐部からの前記分岐光の一方を任意の遅延量で遅延させる光遅延器(20)と、
前記光遅延器からの光を、前記光コヒーレント検波器の入力光の一方として出力する第1の光出力部(17)と、
前記光分岐部からの他方の分岐光を透過又は遮光する第2の光シャッタ(18)と、
前記第2の光シャッタの出力光を、前記光コヒーレント検波器の入力光の他方として出力する第2の光出力部(19)と、
前記強度変調光源と前記第1の光シャッタとの間の光路に挿入され、少なくとも前記分岐光の一方の偏波状態を変化させる偏波コントローラ(21)と、
複数の入力端子を有し、前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整後の電気信号又は前記ゲイン調整前の電気信号のいずれかの電気信号が前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力される一信号入力部(34)と、
前記一信号入力部に入力された前記ゲイン調整前の強度変調された電気信号を、前記入力端子ごとに交流から直流に変換する整流回路(35)と、
前記整流回路からの電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号を出力するパワー検出部(23)と、
前記光コヒーレント検波器でバランスド受光するバイアス電圧を設定するバイアス電圧設定部(25)と、
前記光コヒーレント検波器でゲイン調整する回路の動作を設定するゲイン調整回路設定部(39)と、
前記パワー検出部で検出した信号パワー及び前記波形測定部で測定した信号波形を用いて信号処理を行う一信号処理部(36)と、
前記一信号処理部の信号処理結果を表示する一信号表示部(37)と、
前記偏波コントローラ、前記第1の光シャッタ、前記第2の光シャッタ、前記光遅延器、前記バイアス電圧設定部、前記ゲイン調整回路設定部、前記一信号処理部及び前記一信号表示部の動作を制御する一信号制御部(38)と、
を備える光コヒーレント検波器評価装置。
【請求項9】
前記一信号制御部は、前記偏波コントローラの変化させる偏波状態を一定に保ち、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアをバランスド受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御し、前記光コヒーレント検波器でゲイン調整する回路の動作が停止するように前記ゲイン調整回路設定部を制御した状態で、前記光遅延器の遅延量を変化させながら、前記第1の光出力部から前記分岐光の一方を出力させるとともに前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる一信号非差動遅延制御部(38−21)を備え、
前記一信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量及び前記入力端子に関連付けて記憶する一信号非差動位相処理部(36−21)を備え、
前記一信号表示部は、前記一信号処理部の記憶する前記デジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量に対するグラフで表示する一信号非差動位相表示部(37−21)を備える
ことを特徴とする請求項8に記載の光コヒーレント検波器評価装置。
【請求項10】
前記一信号制御部は、前記偏波コントローラの変化させる偏波状態を一定に保ち、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御し、前記光コヒーレント検波器でゲイン調整する回路の動作が停止するように前記ゲイン調整回路設定部を制御し、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御した状態で、前記光遅延器の遅延量を変化させながら、前記第1の光出力部から前記分岐光の一方を出力させるとともに前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる一信号差動遅延制御部(38−22)を備え、
前記一信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量及び前記入力端子に関連付けて記憶する一信号差動位相処理部(36−22)を備え、
前記一信号表示部は、前記一信号処理部の記憶する前記デジタル信号の出力値を、前記光遅延器の遅延量に対するグラフで表示する一信号差動位相表示部(37−22)を備える
ことを特徴とする請求項8に記載の光コヒーレント検波器評価装置。
【請求項11】
前記光コヒーレント検波器は、2つの入力光のうちの一方を所定の偏波状態で分離しかつ前記2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号又は前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号のいずれかの電気信号を出力し、
前記一信号制御部は、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を遮断させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御し、前記光コヒーレント検波器でゲイン調整する回路の動作が停止するように前記ゲイン調整回路設定部を制御した状態で、前記偏波コントローラの偏波状態を変化させながら、前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる一信号偏波状態制御部(38−24)を備え、
前記一信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を用いて、前記任意の偏波状態におけるローカル光の分岐比を算出する一信号ローカル光分岐比処理部(36−24)を備え、
前記一信号表示部は、前記一信号処理部の算出する前記任意の偏波状態におけるローカル光の分岐比を表示する一信号ローカル光分岐比表示部(37−24)を備える
ことを特徴とする請求項8に記載の光コヒーレント検波器評価装置。
【請求項12】
連続光を出力する連続光源(30)と、
前記連続光源からの連続光を、入力された位相変調信号で位相変調する光位相変調器(12)と、
前記位相変調信号を発生する位相変調信号発生部(13)と、
前記位相変調信号発生部からの信号に従って前記光位相変調器を駆動し、前記光位相変調器から位相変調光を出力させるドライバ(14)と、
前記一信号入力部に入力された前記ゲイン調整後の電気信号の信号波形を前記入力端子ごとに測定する波形測定部(24)と、をさらに備え、
前記一信号制御部は、前記光位相変調器に位相変調光を出力させ、前記偏波コントローラの変化させる偏波状態を一定に保ち、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアをバランスド受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御し、前記光コヒーレント検波器でゲイン調整する回路が動作するように前記ゲイン調整回路設定部を制御した状態で、前記第1の光出力部から前記分岐光の一方を出力させるとともに、前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる一信号位相変調光制御部(38−25)を備える
ことを特徴とする請求項8に記載の光コヒーレント検波器評価装置。
【請求項13】
前記強度変調光源は、光の出力波長が可変であり、
前記一信号制御部は、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させ、前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させ、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアをバランスド受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御し、前記光コヒーレント検波器でゲイン調整する回路の動作が停止するように前記ゲイン調整回路設定部を制御した状態で、前記強度変調光源の出力波長を変化させながら、前記第1の光出力部から前記分岐光の一方を出力させるとともに、前記第2の光出力部から前記分岐光の他方を出力させる一信号干渉光波長制御部(38−26)を備え、
前記一信号処理部は、前記パワー検出部からのデジタル信号の出力値を、前記強度変調光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶する一信号干渉光処理部(36−26)を備え、
前記一信号表示部は、前記一信号処理部の記憶する前記強度変調光源の各出力波長での前記デジタル信号の出力値を、前記入力端子ごとに表示する一信号干渉光表示部(37−26)を備える
ことを特徴とする請求項8に記載の光コヒーレント検波器評価装置。
【請求項14】
前記強度変調光源は、光の出力波長が可変であり、
前記一信号制御部は、前記光コヒーレント検波器で前記合成光のペアの片方を受光するバイアス電圧に前記バイアス電圧設定部を制御し、前記光コヒーレント検波器でゲイン調整する回路の動作が停止するように前記ゲイン調整回路設定部を制御した状態で、前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を透過させて前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を遮光させて前記強度変調光源の出力波長を変化させながら前記分岐光の一方を出力させるか、或いは前記第1の光シャッタに前記分岐光の一方を遮光させて前記第2の光シャッタに前記分岐光の他方を透過させて前記強度変調光源の出力波長を変化させながら前記分岐光の他方を出力させる一信号分岐光波長制御部(38−27)を備え、
前記一信号処理部は、前記偏波コントローラで偏波状態を変化させたときに最大となる前記各デジタル信号の出力値を、前記強度変調光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶し、前記強度変調光源の出力パワー及び前記デジタル信号の出力値を用いて前記強度変調光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の各入出力ポート間の損失を前記入力端子ごとに算出する一信号光損失処理部(36−27)を備え、
前記一信号表示部は、前記強度変調光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の損失を前記入力端子ごとに表示する一信号光損失表示部(37−27)を備える
ことを特徴とする請求項8に記載の光コヒーレント検波器評価装置。
【請求項15】
2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(41)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、
光源からの光を2つの分岐光に分岐し、分岐した一方の分岐光の遅延量を変化させながら、前記光コヒーレント検波器の前記2つの入力光として前記2つの分岐光を出力する二信号非差動遅延光出力手順(S111)と、
前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号を出力し、前記遅延量に対する前記デジタル信号の出力値をグラフ表示する二信号非差動位相処理手順(S112)と、
を順に有する光コヒーレント検波器評価方法。
【請求項16】
2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(41)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、
光源からの光を2つの分岐光に分岐し、前記分岐光の一方の遅延量を変化させながら、前記光コヒーレント検波器の前記2つの入力光として前記2つの分岐光を出力する二信号差動遅延光出力手順(S121)と、
前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器でバランスド受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号を出力し、前記遅延量に対する前記デジタル信号の出力値をグラフ表示する二信号差動位相処理手順(S122)と、
を順に有する光コヒーレント検波器評価方法。
【請求項17】
2つの入力光のうちの一方を所定の偏波状態で分離しかつ前記2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(41)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、
光源からの光を2つの分岐光に分岐し、光源からの光の偏波状態を変化させながら、前記光コヒーレント検波器の前記入力光の他方として前記分岐光を出力する二信号偏光出力手順(141)と、
前記分岐光の他方が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記入力端子に入力された前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーをデジタル信号に変換し、前記デジタル信号の出力値を前記入力端子及び前記所定の偏波状態に関連付けて記憶し、任意の偏波状態における前記入力光の他方の分岐比を算出して表示する二信号ローカル光分岐比測定手順(S142)と、
を順に有する光コヒーレント検波器評価方法。
【請求項18】
2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(41)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、
光源からの光を位相変調して2つの分岐光に分岐し、前記光コヒーレント検波器の前記入力光の一方及び前記入力光の他方として前記分岐光を出力する二信号位相変調光出力手順(S151)と、
前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器でバランスド受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整後の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整後の電気信号の信号波形を前記入力端子ごとに測定する二信号スキュー処理手順(S152)と、
を順に有する光コヒーレント検波器評価方法。
【請求項19】
2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(41)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、
光源からの光の出力波長を変化させながら前記光源からの光を2つの分岐光に分岐し、前記光コヒーレント検波器の前記2つの入力光として前記2つの分岐光を出力する二信号干渉用波長可変光出力手順(S161)と、
前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記入力端子に入力された前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーをデジタル信号に変換し、前記デジタル信号の出力値を前記光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶し、前記光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器での合成光の光強度を、前記入力端子ごとに表示する二信号干渉強度測定手順(S162)と、
を順に有する光コヒーレント検波器評価方法。
【請求項20】
2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成して前記ペアを構成する前記合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記ペアを構成する前記合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(41)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、
光源からの光の出力波長を変化させながら前記光源からの光を2つの分岐光に分岐し、前記光コヒーレント検波器の前記入力光のいずれか一方として前記2つの分岐光のいずれか一方を出力する二信号波長可変分岐光出力手順(S171)と、分岐したいずれか一方の分岐光を、
前記2つの分岐光のいずれか一方が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号に変換し、前記偏波コントローラで偏波状態を変化させたときに最大となる前記各デジタル信号の出力値を前記光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶し、前記光源の出力パワー及び前記デジタル信号の出力値を用いて前記光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の各入出力ポート間の損失を前記入力端子ごとに算出し、前記光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の損失を、前記入力端子ごとに表示する二信号損失測定手順(S172)と、
を順に有する光コヒーレント検波器評価方法。
【請求項21】
2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成して前記ペアを構成する前記合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記ペアを構成する前記合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(42)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、
強度変調光を2つの分岐光に分岐し、前記分岐光の一方の遅延量を変化させながら、前記光コヒーレント検波器の前記2つの入力光として前記2つの分岐光を出力する一信号非差動遅延光出力手順(S211)と、
前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号を出力し、前記遅延量に対する前記デジタル信号の出力値をグラフ表示する一信号非差動位相処理手順(S212)と、
を順に有する光コヒーレント検波器評価方法。
【請求項22】
2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するとともに前記合成光のペアをバランスド受光するか或いはゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(42)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、
強度変調光を2つの分岐光に分岐し、前記分岐光の一方の遅延量を変化させながら、前記光コヒーレント検波器の前記2つの入力光として前記2つの分岐光を出力する一信号差動遅延光出力手順(S221)と、
前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器でバランスド受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号を出力し、前記遅延量に対する前記デジタル信号の出力値をグラフ表示する一信号差動位相処理手順(S222)と、
を順に有する光コヒーレント検波器評価方法。
【請求項23】
2つの入力光のうちの一方を所定の偏波状態で分離しかつ前記2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するか或いは前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(42)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、
強度変調光を2つの分岐光に分岐し、前記強度変調光の偏波状態を変化させながら、前記光コヒーレント検波器の前記入力光の他方として前記分岐光を出力する一信号偏光出力手順(S241)と、
前記分岐光の他方が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記入力端子に入力された前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーをデジタル信号に変換し、前記デジタル信号の出力値を前記入力端子及び前記所定の偏波状態に関連付けて記憶し、任意の偏波状態における前記入力光の他方の分岐比を算出して表示する一信号ローカル光分岐比測定手順(S242)と、
を順に有する光コヒーレント検波器評価方法。
【請求項24】
2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するか或いは前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(42)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、
位相変調光を2つの分岐光に分岐し、前記光コヒーレント検波器の前記入力光の一方及び前記入力光の他方として前記分岐光を出力する一信号位相変調光出力手順(S251)と、
前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器でバランスド受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整後の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整後の電気信号の信号波形を前記入力端子ごとに測定する一信号スキュー処理手順(S252)と、
を順に有する光コヒーレント検波器評価方法。
【請求項25】
2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成してバランスド受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するか或いは前記合成光のペアをバランスド受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(42)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、
強度変調光源からの強度変調光の出力波長を変化させながら前記強度変調光を2つの分岐光に分岐し、前記光コヒーレント検波器の前記2つの入力光として前記2つの分岐光を出力する一信号干渉用波長可変光出力手順(S261)と、
前記2つの分岐光が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記光コヒーレント検波器からの前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記入力端子に入力された前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーをデジタル信号に変換し、前記デジタル信号の出力値を前記強度変調光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶し、前記強度変調光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器での合成光の光強度を、前記入力端子ごとに表示する一信号干渉強度測定手順(S262)と、
を順に有する光コヒーレント検波器評価方法。
【請求項26】
2つの入力光を合成して位相の反転する合成光のペアを生成して前記ペアを構成する前記合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整したゲイン調整後の電気信号を出力するか或いは前記ペアを構成する前記合成光のいずれか一方を受光しかつゲイン調整前の電気信号を出力する光コヒーレント検波器(42)の試験を行う光コヒーレント検波器評価方法であって、
強度変調光源からの強度変調光の出力波長を変化させながら前記強度変調光を2つの分岐光に分岐し、前記光コヒーレント検波器の前記入力光のいずれか一方として前記2つの分岐光のいずれか一方を出力する一信号波長可変分岐光出力手順(S271)と、分岐したいずれか一方の分岐光を、
前記2つの分岐光のいずれか一方が前記光コヒーレント検波器で受光されて出力された前記ゲイン調整前の電気信号を前記合成光のペアごとにそれぞれ異なる前記入力端子に入力し、前記ゲイン調整前の電気信号の信号パワーを前記入力端子ごとに検出してデジタル信号に変換し、前記偏波コントローラで偏波状態を変化させたときに最大となる前記各デジタル信号の出力値を前記強度変調光源の出力波長及び前記入力端子に関連付けて記憶し、前記強度変調光源の出力パワー及び前記デジタル信号の出力値を用いて前記強度変調光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の各入出力ポート間の損失を前記入力端子ごとに算出し、前記強度変調光源の各出力波長での前記光コヒーレント検波器の損失を、前記入力端子ごとに表示する一信号損失測定手順(S272)と、
を順に有する光コヒーレント検波器評価方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2012−9976(P2012−9976A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−142298(P2010−142298)
【出願日】平成22年6月23日(2010.6.23)
【出願人】(000000572)アンリツ株式会社 (838)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月23日(2010.6.23)
【出願人】(000000572)アンリツ株式会社 (838)
【Fターム(参考)】
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