説明

光センサ装置

【課題】 視感度に対応した機能を果たし、低コストで小サイズな、高信頼性の光センサ装置を提供する。
【解決手段】 光センサ素子は、部分的にフィルター機能を有する遮光ガラス蓋基板1と、キャビティを有する遮光ガラス基板2により構成されたパッケージ内に実装されている。フィルター機能を有する遮光ガラス基板は、ガラス自体が赤外光を吸収し、可視光を透過する機能を有したガラスが一部に埋め込まれており、また、遮光ガラスは、ガラス自体が遮光性を有するガラスからなることを特徴とする光センサ装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス基板を用いたパッケージ材料に光センサ素子を実装した光センサ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、モバイルパソコン、タブレットパソコン、スマートフォンといった携帯端末の普及が急速に拡大している。この理由としては、これらの携帯端末が多くの機能を有していることは勿論、重量が軽いこと、厚みが薄いことなど、より携帯性に富んだデザインを特徴に持ち合わせていることも大きい。一方、携帯端末に使用する電子部品点数は、多機能化や携帯性の追求に伴い非常に多くなっており、より小型、薄型、省電力、低コストが常に求められるようになった結果、電子部品では樹脂モールドパッケージの採用が多く見受けられるようになっている。この背景には部品や材料の共通化が挙げられる。低消費電力を担う搭載電子部品の一つである光センサも例外ではなく、他の電子部品と同様に、樹脂モールドパッケージによる小型、薄型、低コストとするものが多い。
【0003】
特許文献1の図2は、樹脂材料からなる絶縁性基板の上に受光素子を実装して樹脂モールドした照度センサパッケージの断面図である。樹脂基板1には表面に電極4が形成されている。電極4は基板裏面を囲むように配線されており、外部との接続が行うことができる構造になっている。電極4の上には光センサ素子2が実装されている。光センサ素子2の上面2aと電極4とはワイヤー6により電気的に接続されている。光センサ素子2は電極4へ導電性ペースト5によって固着されている。導電性ペースト5は受光素子2と電極4とを電気的に接続をしている。光センサ素子2aへ入射した光によって発生した起電力は、導電性ペースト5から電極4に流れて外部へと伝わることができる。
【0004】
また、この図では光センサ素子2は樹脂11によって全体をモールドされている。樹脂11は透光性の樹脂からなり、エポキシ樹脂などが使用されている。樹脂11の上には赤外光吸収膜12が設けられている。赤外光吸収膜12は樹脂が使われており、液状樹脂又はフィルムを樹脂11上に接着して重ねた構造としている。液状樹脂はエポキシ樹脂などが使用されている。フィルム状のものでは樹脂接着剤を介してフィルムを樹脂11に接着される。これにより光センサ素子2は赤外光をカットされた可視光を受光することができるため視感度に対応した光センサとしての機能を果たすことができる。また赤外光吸収膜12は、使用する赤外光吸収物質を透光性樹脂11中に分散、混合させても赤外光吸収効果が得られるというものである。
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された光センサ装置は、素子の封止にエポキシ樹脂などが使用されたパッケージ構造を成しているため、材料の持つ耐熱性や耐湿性などをはじめとした環境信頼性に弱いことが挙げられる。特に赤外光吸収膜を構成する樹脂又はフィルムは厚みが薄くなっており、熱や水分に対して弱いものとなっている。また、赤外光吸収膜は素子の封止に使用されるエポキシ樹脂でモールドされ、硬化後に接着しなければならない。赤外光吸収機能をもった液状樹脂又はフィルムを、硬化後の樹脂に対して接着を繰り返す場合、接着層の密着性が弱いものになる。このため、信頼性試験で行われるような熱や水分を付加した環境や、高温と低温が繰り返される温度サイクルにより膨張と収縮が繰り返される結果、赤外光吸収膜は容易に剥がれてしまう可能性がある。
【0006】
また、特許文献1に記載された光センサ装置では、目的の特性を得る赤外光吸収膜にエポキシ樹脂などの樹脂を使用例としている。赤外光吸収膜にエポキシ樹脂などを用いた場合、水分や熱などによって樹脂が分解する恐れがある。この結果、目的とする赤外光を吸収することができなくなり、徐々に所望の特性が得られなくなる課題がある。
【0007】
また、特許文献1に記載された光センサ装置は、透明樹脂で素子をモールドしており、赤外光吸収膜は光センサ素子の上面にのみ設けられている。このため、モールドしている透明樹脂の側面や斜め上方向から光センサ素子に入射する光については赤外光を吸収することができない。この結果、光センサ素子へは赤外光を吸収していない光も入射されることになり、所望の特性が得られない課題がある。
【0008】
この様な中、ガラスをパッケージ材料に使用した電子部品が一部で実用化されている。ガラス材料は、外部から浸入する水分や汚染物質を防ぎ、気密性も高い。また、ガラス材料は、半導体素子を形成するシリコン基板と熱膨張係数が近似していることから、ガラスパッケージに半導体素子を実装した場合、実装面や接合面の信頼性を高めることができる。さらに、ガラス材料は安価であることから、製品コストの上昇を抑制できる。
【0009】
特許文献2の図1は、セラミック材料からなる基板の上に光センサ素子を実装して、絶縁性の枠と透明ガラス板で密封封止された照度センサパッケージの断面図である。セラミック基板11には表面と裏面にメタライズされた配線パターン12、19が設けられており、貫通電極18によって電気的に接続されている。この基板11上には光センサ素子13が実装され、光センサ素子13の上面と基板表面に設けられた配線パターン12とはワイヤー14によって電気的に接続されている。前記基板上には光センサ素子13と、光センサ光素子13の上面からワイヤー14によって配線パターン12に接続された箇所の外側を取り囲んで絶縁枠15が設けられている。絶縁枠15と前記基板表面とは樹脂等で接着されている。さらに絶縁枠15の上端には透明ガラス17が低融点ガラス等で接着されている。
【0010】
光センサ素子13は絶縁枠15と透明ガラス17とで囲まれた中空状態となっており、樹脂モールドで封止された構造においてしばしば問題とされる、素子とワイヤーへのストレスが無く、保護された構造となっている。透明ガラス17を通して外部からの光が光センサ素子13の上面に入射され、光センサ素子13で発生した起電力はワイヤー14から配線パターン12を伝わり、貫通電極18を通して基板11の裏面側配線パターン19へと伝わる。基板11はセラミック材の積層ではなく単層であること、また、基板材料にはセラミックの他にガラスエポキシ樹脂等を用いることにより、パッケージのコスト低減を計ることができるというものである。
【0011】
特許文献2に記載された光センサ装置は、前述の特許文献1に記載された光センサ装置において使用されていた樹脂を使用しておらず、セラミックやガラスといった信頼性に対して強い材料を主に使用している。これにより樹脂材料が課題とされる弱い箇所は省くことができているが、一方、特許文献2に記載された光センサ装置では、基板、絶縁枠、透明ガラスといった別々の材料と部品を使用して組み立てなければならず、パッケージのコストを低下しにくい。また、パッケージを構成している主要部品である基板、絶縁枠、透明ガラスでは各部品材料間の膨張係数は著しく異なる。このため高温から低温を繰り返す温度サイクル試験環境下では、膨張係数の差によって発生するストレスからパッケージへのダメージを受けやすくなる。さらに、パッケージ製造上では低融点ガラスや樹脂を塗布又は印刷する作業と、低融点ガラスを溶融させる作業や樹脂の硬化作業が伴う。これらの結果、信頼性において弱い箇所があること、製造プロセスは長く、複雑化し、製造コストを低下しにくい課題がある。
【0012】
また、特許文献2に記載された光センサ装置では、光センサ素子は周囲を絶縁枠で囲まれた構造になっているため、前述の特許文献1に記載された光センサ装置において課題とされている側面からの光や斜め上から素子に入射する光を省くことができるが、一方、基板に絶縁枠を後から接着して取り付ける構造であることから、図から伺えるように基板は絶縁枠よりも大きな寸法に設計せねばならず、全体のパッケージサイズをより小型化しにくいという課題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2007−36264号公報
【特許文献2】特開昭61−214565号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
そこで、本発明は、少ない部品点数で側面や斜め上からの光も省くことが可能で、コンパクトで低コストな信頼性の高い光センサ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の光センサ装置においては、一部にフィルター機能を有する遮光ガラス基板と、キャビティを有する遮光ガラス基板と、いずれかの基板に実装された光センサ素子を有し、キャビティを有するガラスは遮光機能を有し、前記フィルター機能を有するガラス基板とキャビティを有するガラス基板の表面にはメタライズにより設けられた配線パターンを備え、光センサ素子を実装する前記のいずれかの基板の裏面はメタライズによって設けられた配線パターンを有し、貫通電極によって表面に設けられた配線パターンと電気的に接続され、前記フィルター機能を有するガラス基板とキャビティを有するガラス基板とを接合または接着してなる光センサ装置パッケージと、を備えることとした。
【0016】
また、前記フィルター機能を有する遮光ガラス基板は、部分的にフィルター機能を持つガラスを有するガラス基板を用いることとした。
【0017】
また、前記フィルター機能を有するガラスは遮光ガラスに埋め込まれる構造とした。
【0018】
また、前記フィルター機能を有するガラスは、ガラス自体が特定の波長をカットする機能を有したガラスを用いることとした。
【0019】
また、前記フィルター機能を有するガラス基板は、部分的に透明なガラスに金属酸化膜の多層膜を成膜してなる干渉フィルターを有するガラス基板を用いることとした。
【0020】
また、前記フィルター機能を有するガラスは、その形状が錐台状からなる構造とした。
【0021】
また、前記遮光ガラス基板は、ガラス自体が遮光性を有するガラスを用いることとした。
【発明の効果】
【0022】
本発明の光センサ装置は、光センサ素子をガラスで完全に密閉することができ、信頼性の高いパッケージが得られる。また、光センサ素子に対して横方向や斜め上方向から入射する光は遮光ガラスによって遮られ、光センサ素子の受光面上方に設けられたフィルター機能を有するガラスを通り、赤外光を除いた可視光だけを受光することができるため、視感度に対応した光センサとしての機能を果たすことが出来る。さらにパッケージはガラス基板を貼り合わせた構造であることと、ガラス材だけからなるパッケージ構造であるため膨張係数の差が極めて少なくすることができ、コスト、特性、信頼性に優れた光センサ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の光センサ装置の構成を模式的に示す断面図である。
【図2】本発明の光センサ装置の構成を模式的に示す断面図である。
【図3】本発明の光センサ装置の構成を模式的に示す断面図である。
【図4】本発明の光センサ装置の構成を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の光センサ装置は、一部にフィルター機能を有する遮光ガラス基板と、キャビティを有する遮光ガラス基板と、前記遮光ガラス基板にメタライズされた配線パターンと、前記遮光ガラス基板に実装され、前記配線パターンと電気的に接続された光センサ素子と、前記光センサ素子を、前記フィルター機能を有する遮光ガラス基板と、キャビティを有する遮光ガラス基板とで囲むように固定された構造からなる。図1に本発明の光センサ装置の断面構成を模式的に示す。
【0025】
ガラス基板1(以下ガラス蓋基板1)は遮光性を有しており、ガラス蓋基板1には貫通孔を設けておく。貫通孔にはフィルター機能を有するガラス3が埋め込まれている。ガラス3の光センサ素子4に面する側の直径は、光センサ素子4の一辺の長さに比較して等寸法か、または小さい寸法にすることで、図示しない光センサ素子の上面に設けられている受光エリアに対して効果的に光を入射することができる。
【0026】
ガラス基板2は遮光性を有しており、キャビティを有した形状をしており、ガラス蓋基板1と勘合した後の構造は、ガラス基板2が光センサ素子4の側面と底面とが囲われて配置されたものになることで、光センサ素子に対して側面や斜め上方向から入射してくる光を全て遮光することができる。
【0027】
また、図2に示すように、ガラス蓋基板1に設けている貫通孔に埋め込まれるガラス3に透明ガラスを用いて、光センサ素子4の実装面と同じ面側に露出する透明ガラス表面には金属酸化膜の多層膜9からなる干渉フィルターを設けることによってフィルター機能をもたせたものとしても良い。
【0028】
また、図3に示すように、ガラス蓋基板1を貫通孔が無く、透明ガラスのみからなるものとし、光センサ素子の実装面と同じ面側を全面に、金属酸化膜の多層膜9からなる干渉フィルターを設けることによってフィルター機能をもたせたものとしても良い。
【実施例1】
【0029】
以下、図面に基づいて本実施例の光センサ装置の構成を説明する。
図1は、本実施例の光センサ装置12の模式図である。図1は光センサ装置の縦断面図である。部分的にフィルター機能を有するガラスが埋め込まれた遮光ガラス蓋基板1には光センサ素子4が実装され、キャビティを有する遮光ガラス基板2と一体化された構造である。ガラス蓋基板1は遮光ガラスを用いている。ガラス蓋基板1には貫通孔が設けられ、フィルター機能を有するガラス3が埋め込まれている。貫通孔及びフィルター機能を有するガラス3は錐台形状をしており、光センサ素子4に対して外部からの光を効果的かつ効率的に入射しうると共に、ガラス蓋基板1と容易に取れにくいものとしている。ガラス蓋基板1には、メタライズにより配線パターンが形成されている。光センサ素子4は、ガラス蓋基板1の貫通孔に埋め込まれたフィルター機能を有するガラス3の中心軸上に実装され、配線パターンと電気的に接続される。光センサ素子4はガラス蓋基板1にメタライズにより設けられた配線パターン5にフリップチップボンディングにより実装と電気的な接続がなされている。これにより光センサ素子4はガラス蓋基板1に近接して実装されるため、フィルター機能を有するガラス3に入射した光はガラス3を通り、減衰することなく光センサ素子4に入射することができる。外部で発せられた光の内、ガラス蓋基板1、ガラス基板2の表面では光は遮光され、ガラス3では赤外光を吸収した可視光を透過する機能を有しているため、光センサ素子4は視感度に対応した光センサとしての機能を果たすことができる。またガラス基板2にはキャビティの底部に貫通電極8が設けられ、キャビティ上端面から斜面と底面にかけてメタライズにより形成されている配線パターン6と、キャビティと反対側の基板裏面にメタライズにより形成されている配線パターン7とが、貫通電極8によって電気的に接続されている。光センサ素子4が実装され電気的に接続される配線パターン5は配線パターン6と電気的に接続されることから、光センサ素子4で発生した起電力は配線パターンを通じて外部へと伝わることができる。
【0030】
ここで、フィルター機能を有するガラスとは、ガラス自体に赤外光を吸収する働きがあるガラスであり、主としてりん酸塩系の組成系のものが用いられている。また、遮光ガラスは、ガラス自体に遮光する働きがあるガラスのことであり、ガラス中に顔料を添加することによって遮光する機能を有するものである。顔料には主として酸化鉄等の金属酸化物が用いられている。このため、ガラスの選択には制約がなく、コストの低いソーダガラスなど幅広く選択することができるというものである。
【0031】
また、ガラス蓋基板1とキャビティを有するガラス基板2によって囲まれている光センサ素子4は密閉された中空状態とすることができる。この結果、光センサ素子4では樹脂モールドによって封止された構造などで発生する素子へのストレスは無く、信頼性を高いものとすることができる。
【実施例2】
【0032】
図2は、本実施例の光センサ装置12の断面図である。第1実施形態と同様の構成であるが、ガラス蓋基板1に設けられた貫通孔に埋め込まれるガラス10はフィルター機能を有していない透明ガラスである。ガラス蓋基板1では光センサ素子4が実装される面上に露出している透明ガラスからなるガラス3の表面には、金属酸化膜の多層膜9を成膜している。これによりフィルター機能を有するガラスの埋め込まれたものと同等の効果を得られるというものである。
【実施例3】
【0033】
図3は、本実施例の光センサ装置12の断面図である。第2実施形態においてガラス蓋基板1を貫通孔の無い透明ガラスだけからなるガラス基板11を使用しており、ガラス基板11の光センサ素子実装面側の全面に、金属酸化膜の多層膜9を成膜したものである。これにより基板11を通り光センサ素子4へ入射される外部からの光は赤外光を吸収した可視光のみが入射されるため、視感度に対応した光センサとしての機能を果たすことができる。
【実施例4】
【0034】
図4は、本実施例の光センサ装置12の断面図である。なお、実施例1と構成が同じ部分については説明を省く。図4(a)、(b)に示すように、本実施例では、遮光ガラスからなるガラス蓋基板1に埋め込まれるフィルター機能を有するガラス3の形状に特徴があるものである。図4(a)では、ガラス蓋基板1において貫通孔に埋め込まれたフィルターガラス3のガラス蓋基板1上で光センサ素子4が実装される面側から露出される形状が凸レンズ形状を有しているものである。これにより外部からガラス3を透過した光は、図示しない光センサ素子4の上面に設けられた受光エリアに対して有効に入射することができる。また、凸レンズ形状とすることによって光センサ素子4との距離が近接し、また、レンズ先端において集光した光とすることができるため、少ない光でも感度良く光センサとしての機能を果たすことができる。図4(b)では、ガラス蓋基板1において光センサ素子4が実装されていない面に露出するガラス3の先端形状を凹レンズ形状有するものとしており、図4(a)と同様の効果が得られるものである。
【産業上の利用可能性】
【0035】
ガラスによって素子周囲を囲った信頼性が高くかつ、可視光に対応した光センサ機能を有する光センサ装置を簡単かつ安価に提供することができるので、屋内や屋外用途、さらには過酷な環境への使用にまで配慮した携帯端末や照明器具をはじめとする様々な光センサ装置搭載機器への供給に寄与することができる。
【符号の説明】
【0036】
1 貫通孔を有する遮光ガラス基板
2 キャビティを有する遮光ガラス基板
3 フィルター機能を有するガラス
4 光センサ素子
5、6、7 メタライズされた配線パターン
8 貫通電極
9 金属酸化膜からなる多層膜
10 透明ガラス
11 透明ガラス基板
12 光センサ装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
部分的にフィルター機能を有するガラス蓋基板と、ガラス蓋基板にメタライズにより設けられた配線パターンに電気的に接続された光センサ素子と、キャビティを有する遮光ガラス基板と、前記キャビティを有する遮光ガラス基板はキャビティを有する面側と、その反対面側とにメタライズにより配線パターンが設けられ、貫通電極によって電気的に接続された遮光ガラス基板とを備え、ガラス蓋基板とキャビティを有する遮光ガラス基板とが接合された構造であることを特徴とする光センサ装置。
【請求項2】
前記ガラス蓋基板は、フィルター機能を有するガラスを部分的に配置した構造であることを特徴とする請求項1に記載の光センサ装置。
【請求項3】
前記フィルター機能を有するガラスは、ガラス自体が特定の波長をカットする機能を有したガラスであることを特徴とする請求項2に記載の光センサ装置。
【請求項4】
前記遮光ガラスは、ガラス自体が遮光性を有したガラスであることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の光センサ装置。
【請求項5】
前記フィルター機能を有するガラスは、錐台状の形状を有しており、外部に面する側が広く、光センサ素子に面する側が狭い錐台形状であることを特徴とする請求項2〜3のうちいずれか1項に記載の光センサ装置。
【請求項6】
前記フィルター機能を有するガラスは、透明ガラスに金属酸化膜の多層膜を成膜したことを特徴とする請求項2〜5のうちいずれか1項に記載の光センサ装置。
【請求項7】
前記錘台形状のフィルター機能を有するガラスは、光センサ素子に面する側の直径が、光センサ素子の一辺の長さに等しいか、または小さい寸法からなり、外部に面する側の直径は、光センサ素子の一辺の長さよりも大きい寸法からなることを特徴とする請求項5に記載の光センサ装置。
【請求項8】
前記部分的にフィルター機能を有する遮光ガラス基板と前記キャビティを有するガラス基板とは、光センサ素子を囲うように接合または接着されていることを特徴とする請求項1〜7のうちいずれか1項に記載の光センサ装置。
【請求項9】
前記フィルター機能を有するガラスは、光センサ素子が実装される面に露出する形状が、凸半球レンズ形状のからなることを特徴とする請求項2〜8のうちいずれか1項に記載の光センサ装置。
【請求項10】
前記フィルター機能を有するガラスは、光センサ素子が実装されない面の形状が、遮光ガラス基板平面から凹んだ半球形状からなることを特徴とする請求項2〜8のうちいずれか1項に記載の光センサ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−11568(P2013−11568A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−145893(P2011−145893)
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(000002325)セイコーインスツル株式会社 (3,629)
【Fターム(参考)】