説明

光ディスク装置

【課題】
外径の異なる光ディスクを択一的にローディング可能な光ディスク装置において、小外径の光ディスクに対しても安全なディスク取出しに必要な排出量を確保する。
【解決手段】
ローディング時、光ピックアップ内の対物レンズから取込んだ反射光による受光部の出力信号のレベル変化に基づき、該ローディングされる光ディスクが小外径ディスクか大外径ディスクかを判別し、判別の結果、小外径ディスクのときには、アンローディング時、アンローディング移動に先立って予め、光ピックアップを移動させて上記対物レンズを、該小外径ディスクの平面積の半分以上が当該光ディスク装置から外部に排出されたときに上記受光部の出力信号がオフ状態となる位置に移動させておき、アンローディング時に、該小外径ディスクの中心孔の半分以上の部分が当該光ディスク装置の外部に排出されるまで、上記受光部の出力信号をオン状態にしてローディングモータのオン状態を維持しアンローディング駆動を継続させる構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外径の異なる光ディスク例えば8cmディスクと12cmディスクを択一的にローディング可能な光ディスク装置に係り、特に、ローディングされた小外径ディスク例えば8cmディスクをアンローディングするための構成に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明に関連した従来技術としては、例えば、特開2000−315347号公報(特許文献1)、特開2000−105957号公報(特許文献2)及び特開2006−286178号公報(特許文献3)に記載されたものがある。特開2000−315347号公報には、スロットイン式光ディスク再生装置において、シャーシ上に、ディスク装填が完了してからディスクサイズを検出するディスク検出部13と、12cmディスクが所定の排出位置に来たことを検出する第1ディスク排出検出部17と、8cmディスクが所定の排出位置に来たことを検出する第2ディスク排出検出部20とを備え、ローディング後のディスク装填完了時に、ローディング時にディスク検出部13から出力された検出信号Aをチェックして、今回装填されたディスクサイズを判別し、判別結果をSIZEデータとして記憶しておき、アンローディング時に、ディスク装填時に判別して記憶しておいたSIZEデータに基づいて、12cmディスクの場合には、第1ディスク排出検出部17の検出信号CがLレベルになるのを待ち、さらに130msの待ち時間をとった後、ローディングモータを停止させ、一方、8cmディスクの場合には、第2ディスク排出検出部20の検出信号DがLレベルになるのを待ち、さらに130msの待ち時間をとった後、ローディングモータを停止させ、それぞれのディスクに合った排出量を確保するとした技術が記載され、特開2000−105957号公報には、ディスクプレーヤにおいて、その内部に、ローディングローラ2と、該ローディングローラ2をはさんだ前後にセンサa、bをそれぞれ固定して設け、センサaでは、引き込み後のディスクの後方端を検出することで、引き込まれたディスクが12cmディスクか8cmディスクかを検出し、センサbでは、ディスク排出時にそれぞれのディスクの後方端が外れたことを検出し、センサa、bそれぞれの検出信号によりローディングローラ2の駆動を制御して、ディスクの引き込みと排出とを制御するとした技術が記載され、特開2006−286178号公報には、光ディスクドライブにおいて、装填された光ディスクのサイズを、トラックの外周側を初期位置としてセットされた光ピックアップヘッドが光ディスクの外周側からディスク基体に到達して照射レーザ光の反射が開始されるまでのブランク時間を検出して判別するとした技術が記載されている。光ディスクの排出については、排出ボタンの押下げに応じて排出信号を受けた場合には、十分な排出長と適切な排出力で迅速に光ディスクを排出することができると記載されている。
【0003】
【特許文献1】特開2000−315347号公報
【特許文献2】特開2000−105957号公報
【特許文献3】特開2006−286178号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術のうち、特開2000−315347号公報記載の技術においては、ディスクサイズ検出用のディスク検出部13と、12cmディスク排出用の第1ディスク排出検出部17と、8cmディスク排出用の第2ディスク排出検出部20の、合計3個の検出部(センサ)が必要であり、検出部の数が多いため、部品コストや組立・調整のコストが増大するおそれがある。特開2000−105957号公報記載の技術においては、ローディングローラ2と2個のセンサa、bとを用いるため、ディスク面が傷付き易く、また、部品コストや組立・調整のコストも増大するおそれがある。また、特開2006−286178号公報記載の技術では、光ディスクのサイズの判別を、該光ディスクが装置内に装填された状態で行うため、ローディング途中においてはディスクサイズの判別は不可能であり、従って、ローディング途中においてディスクサイズに応じたアンローディング動作に移行することも困難であると考えられる。
【0005】
本発明の課題点は、上記従来技術の状況に鑑み、外径の異なる光ディスク(以下、外径の大きい光ディスクを大外径ディスク、外径の小さい光ディスクを小外径ディスクという)を択一的にローディング可能な光ディスク装置において、部品コストや組立・調整のコストの増大を抑えかつ装置スペースの増大を抑えた条件下で、小外径ディスクに対しても、ディスク排出時に十分な排出量を確保することができるようにするとともに、ローディング途中においてもディスクサイズに応じたアンローディング動作に移行することができるようにすることである。
【0006】
本発明の目的は、かかる課題点を解決し、外径の異なる光ディスクを択一的にローディング可能な光ディスク装置において、特に小外径ディスクの排出時に、該小外径ディスクの信号面(ディスク面内において情報が記録される領域または情報が記録された領域)に指紋などの汚れや傷等が付かない状態で排出できるようにして、装置の使い勝手性を向上させられる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題点を解決するために、本発明では、外径の異なる光ディスクを択一的にローディング可能な光ディスク装置において、ローディング時、光ピックアップ内の対物レンズから取込んだ反射光による受光部の出力信号のレベル変化に基づき、該ローディングされる光ディスクが小外径ディスクか大外径ディスクかを判別し、判別の結果、小外径ディスクのときには、アンローディング時、アンローディング移動に先立って予め、光ピックアップを移動させて上記対物レンズを、該小外径ディスクの平面積の半分以上が当該光ディスク装置から外部に排出されたときに上記受光部の出力信号がオフ状態となる位置に移動させておき、上記小外径ディスクのアンローディング時に、該小外径ディスクの中心孔の半分以上の部分が当該光ディスク装置の外部に排出されるまで、上記受光部の出力信号をオン状態にしてローディングモータのオン状態(駆動状態)を維持しアンローディング駆動を継続させる構成とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、外径の異なる光ディスクを択一的にローディング可能な光ディスク装置において、部品コストや組立・調整のコストの増大を抑えかつ装置スペースの増大を抑えた条件下で、小外径ディスクに対しても、ディスク排出時に十分な排出量を確保することができる。また、ローディング途中においてもディスクサイズに応じたアンローディング動作への移行が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施例につき、図面を用いて説明する。
【0010】
図1〜図8は、本発明の実施例としての光ディスク装置の説明図である。図1は、本発明の実施例としての光ディスク装置の外観を示す図、図2は、図1の光ディスク装置の内部構成のブロック図、図3は、図2の光ディスク装置のディスク載置側の内部構成を示す図、図4は、図2の光ディスク装置のディスク載置側の反対側の内部構成を示す図、図5は、図2の光ディスク装置におけるディスクローディング時及びアンローディング時における対物レンズ位置の説明図、図6は、図2の光ディスク装置におけるディスクローディング時の動作説明図、図7は、図2の光ディスク装置におけるディスクアンローディング時の動作説明図、図8は、図2の光ディスク装置におけるディスクローディング動作及びディスクアンローディング動作のフロー図である。
【0011】
図1において、1は、本発明の実施例としての光ディスク装置であって、外径の異なる光ディスクである12cmディスクと8cmディスクを択一的にローディング可能な構成を備えたスロットイン方式の薄型の光ディスク装置、66は、光ディスク装置1において装置上面側(Z軸方向側)を覆うトップカバー、67は、装置底面側(−Z軸方向側)を覆うボトムケース、10は、光ディスクをチャッキングするクランパ、60は、装置前面に設けられたフロントパネル、60aは、12cmディスクである大外径の光ディスクと8cmディスクである小外径の光ディスク(いずれも図示なし)を択一的に装置内に挿入(Y軸方向に挿入)したり、装置内から取出したりするためのフロントパネル60の開口、40は、光ディスク装置1内からの光ディスクの排出の指示を出すためのイジェクトボタン、65は、装置の動作状態を表示するLEDである。
【0012】
光ディスク装置1において、光ディスク(12cmディスクまたは8cmディスク)は、ユーザによって手動的に、例えば該光ディスクの中心孔の周縁部とディスク外周縁部とを指で保持されて、フロントパネル60の開口60aから光ディスク装置1内に挿入される。挿入された光ディスクが所定の挿入位置に達すると、該光ディスクは、ローディングモータ(図示なし)で駆動されたディスク移動機構部(図示なし)により支持されてY軸方向に移動(ローディング)され、光ディスク装置1内のチャッキング可能な位置まで引き込まれ、該位置でクランパ10によりチャッキングされ、記録または再生動作が可能な状態とされる。記録または再生動作が終了する等して、該光ディスクが光ディスク装置1の外部に取り出される場合には、光ディスクは、クランパ10によるチャッキング状態を解かれた後、ローディングモータで駆動されたディスク移動機構部により−Y軸方向に移動(アンローディング)され、ユーザが、開口60aの外部において該光ディスクの信号面(ディスク面内において情報が記録される領域または情報が記録された領域)に触れずに該光ディスクを保持できる位置例えば該光ディスクの中心孔の周縁部とディスク外周縁部とをユーザが指で確実に保持可能な位置に移動される。本発明においては、光ディスクは、12cmディスク(大外径ディスク)の場合も、8cmディスク(小外径ディスク)の場合も、ディスク平面積の半分以上が光ディスク装置1の外部に排出される位置すなわち中心孔の半分以上の部分が開口60aの外側(=光ディスク装置1の外部)に排出される位置(取出し可能位置)まで、ローディングモータで駆動されたディスク移動機構部により移動される。該取出し可能位置でローディングモータはオフ(駆動停止)され、光ディスクは、ユーザにより、例えば該光ディスクの中心孔の周縁部とディスク外周縁部とを指で支持され、開口60aから引き出される。
【0013】
以下、説明中で用いる図1の光ディスク装置1における構成要素には、図1の場合と同じ符号を付して用いる。
【0014】
図2は、図1の光ディスク装置1の内部構成を示すブロック図である。
【0015】
図2において、1は、本発明の実施例としての光ディスク装置、2は、情報が記録されたまたは情報を記録するための光ディスク(12cmディスクまたは8cmディスク)、3は、光ディスク2を回転駆動するディスクモータ、10は、ディスクモータ3の回転軸に固定され、光ディスク2の中心孔に挿入されて該光ディスク2をチャッキングするクランパ、4は、光ディスクにレーザ光を照射する光ピックアップ、5は、光ピックアップ4の光学系を構成する対物レンズ、6は、光ピックアップ4内においてレーザ光を発生するレーザダイオード、7は、光ピックアップ4内において、レーザダイオード6を駆動するレーザ駆動回路、8は、対物レンズ5を介し光ディスク2のディスク面または該ディスク面内の信号面からの反射レーザ光を受光し該反射レーザ光に対応した電気信号を出力する受光部、20は、受光部8から出力された出力信号のレベル変化を検出する検出部、11は、ディスクモータ3を回転駆動するディスクモータ駆動回路、17は、直線上のガイド部材(図示なし)やリードスクリュー部材(図示なし)などを備えて構成され、光ピックアップ4を光ディスク2の略半径方向に移動させるピックアップ移動機構部、18は、ピックアップ移動機構部17内のリードスクリュー部材(図示なし)を回転駆動し該ピックアップ移動機構部17を駆動するスライドモータ、19は、スライドモータ18を駆動するスライドモータ駆動回路、12は、上記ディスクモータ3、上記光ピックアップ4、上記ピックアップ移動機構部17、上記スライドモータ18などが固定されるメカデッキ部材、200は、該メカデッキ部材12、上記クランパ10、上記ディスクモータ3、上記光ピックアップ4、上記ピックアップ移動機構部17、上記スライドモータ18などを備えて成るトラバースユニット、13は、上記トラバースユニット200を、光ディスク装置1内の基準面に対して支点周りに回動変位させる昇降機構部である。検出部20は、受光部8の出力信号のレベル変化を検出し、該レベル変化として、該受光部8の出力信号のオン状態からオフ状態への変化、オン状態になってからオフ状態になるまでの時間のいずれか一方または両方を検出する構成を有する。昇降機構部13は、トラバースユニット200を回動変位させ、クランパ10をトップカバー66側(図1においてZ軸方向)に上昇変位させて該クランパ10を該光ディスク2の中心孔内に進入させ、該光ディスク2を該クランパ10でチャッキングしたり、チャッキング後はクランパ10を光ディスク2とともに−Z軸方向(図1)に下降変位させ、光ディスク2を、記録または再生動作のためにクランパ10とともに回転可能な状態にしたりする。
【0016】
また、14は、上記光ディスク2を当該光ディスク装置1に対しローディング及びアンローディングするディスク移動機構部、15は、該ディスク移動機構部14及び上記昇降機構部13を駆動するローディングモータ、16は、ローディングモータ15を回転駆動するローディングモータ駆動回路である。ここで、「ローディング」とは、手動によりフロントパネル60の開口60a(図1)から挿入された光ディスク2を、ローディングモータ15で駆動されたディスク移動機構部14により、光ディスク装置1内でY軸方向(図1)に移動させることを意味し、また、「アンローディング」とは、光ディスク装置1内でチャッキング状態から解除された光ディスク2を、ローディングモータ15で駆動されたディスク移動機構部14により、光ディスク装置1内で−Y軸方向(図1)に移動させることを意味するものとする。
【0017】
また、図2において、41は、イジェクトボタン40が押されたときにイジェクト信号を出力するイジェクト信号源、30は、当該光ディスク装置1全体を制御する制御部としてのシスコン、31は、シスコン30内にあってディスクモータ駆動回路11を制御し、ディスクモータ3の駆動を制御するディスクモータ制御部、32は、シスコン30内にあってスライドモータ駆動回路19を制御し、スライドモータ18の駆動を制御するスライドモータ制御部、33は、シスコン30内にあってローディングモータ駆動回路16を制御し、ローディングモータの駆動を制御するローディングモータ制御部、35は、シスコン30内のマイコン、351は、マイコン35内に構成され、光ディスク2のローディング時、上記検出部での検出結果に基づき、該ローディングされる光ディスク2が8cmディスクか12cmディスクかを判別する第1の制御手段としてのディスク判別手段、352は、マイコン35内に構成され、上記光ディスク2のローディング時は、ローディング移動に先立ち、上記スライドモータ18の駆動を制御して上記光ピックアップ4を移動させて、上記対物レンズ5を予め設定された第1の位置にする第1の移動指示信号を生成し、また、上記ディスク判別手段351による判別の結果、ローディングされた光ディスク2が8cmディスクのときに、該8cmディスクをアンローディングするときは、アンローディング移動に先立ち、上記スライドモータ18の駆動を制御して上記光ピックアップ4を移動させ上記対物レンズ5を予め設定された第2の位置にする第2の移動指示信号を生成する第2の制御手段としてのピックアップ移動指示信号生成部である。第2の制御手段である該ピックアップ移動指示信号生成部352は、12cmディスクまたは8cmディスクのローディング時における上記第1の移動指示信号として、上記対物レンズ5を、該8cmディスクのローディング移動途中において該対物レンズ5の位置が該8cmディスクのディスク面または該ディスク面内の信号面の正投影領域の内側から外側に変化して受光部8の出力信号のレベルが変化する位置である第1の位置に移動させる移動指示信号を生成し、また、上記8cmディスクのアンローディング時には、上記第2の移動指示信号として、上記対物レンズ5を、該8cmディスクの平面積の半分以上が当該光ディスク装置1のフロントパネル60の開口60aの外部に排出されたときに該対物レンズ5の位置が該8cmディスクのディスク面または該ディスク面内の信号面の正投影領域の内側から外側に出て受光部8の出力信号のレベルが変化してオフ状態となる位置である第2の位置に移動させる移動指示信号を生成する構成を有する。すなわち、第2の制御手段であるピックアップ移動指示信号生成部352は、光ディスク2のローディング時は、該光ディスク2が12cmディスクであるときも、また、8cmディスクであるときも、共通に、ローディング動作に先立ち、第1の移動指示信号によって、スライドモータ制御部32、スライドモータ駆動回路19及びスライドモータ18を介してピックアップ移動機構部17を制御し、対物レンズ5を上記第1の位置に移動させる。該第1の位置は、8cmディスクのローディング移動途中において対物レンズ5の位置が該8cmディスクのディスク面または該ディスク面内の信号面の正投影領域の内側から外側に変化して受光部8の出力信号のレベル変化が発生する位置である。また、上記ピックアップ移動指示信号生成部352は、光ディスク2のアンローディング時は、8cmディスクをアンローディングするときだけ、アンローディング動作に先立ち、第2の移動指示信号によって、スライドモータ制御部32、スライドモータ駆動回路19及びスライドモータ18を介してピックアップ移動機構部17を制御し、上記対物レンズ5を上記第2の位置に移動させる。該第2の位置は、8cmディスクの平面積の半分以上がフロントパネル60の開口60aの外側に排出されたときに対物レンズ5の位置が該8cmディスクのディスク面または該ディスク面内の信号面の正投影領域の内側から外側に出て受光部8の出力信号のレベルが変化しオフ状態となる位置である。
【0018】
また、図2において、353は、マイコン35内に構成され、上記イジェクト信号源41からのイジェクト信号に基づき、アンローディング動作の開始を指示する信号(アンローディング指示信号)を生成するアンローディング指示信号生成部、50はメモリである。
【0019】
図2の構成において、装置電源が入れられ、光ディスクがローディングされる時は、ローディング動作に先立って、マイコン35内のピックアップ移動指示信号生成部352が上記第1の移動指示信号を生成し、マイコン35は、該第1の移動指示信号に基づきスライドモータ制御部32を制御する。スライドモータ制御部32は、スライドモータ駆動回路19を介してスライドモータ18の回転を制御する。スライドモータ18の回転により、ピックアップ移動機構部17が駆動され、光ピックアップ4が光ディスクの略半径方向に移動される。光ピックアップ4の該移動により、対物レンズ5が上記第1の位置に移動され、かつレーザダイオード6が発光状態にされる。対物レンズ5が該第1の位置にある状態で、光ディスク2がフロントパネル60の開口60aからユーザによる手動で挿入されると、挿入後、装置内の所定の位置に到達したときに、ローディングモータ15がローディング駆動回路16により駆動されてオン状態とされる。これによって、ディスク移動機構部14が、上記挿入された光ディスクのローディング動作を開始する。該光ディスクのローディング動作時、検出部20は、該光ディスクのローディング移動途中における受光部8の出力信号のレベルを監視し、該出力信号のレベル変化を検出する。該レベル変化として、該受光部8の出力信号のオン状態からオフ状態への変化、オン状態になってからオフ状態になるまでの時間のいずれか一方または両方を検出する。該検出部20において該受光部8の出力信号のレベル変化が検出された場合には、ディスク判別手段351が、上記ローディングされた光ディスクは8cmディスクであると判別し、該判別結果の情報がメモリ50に格納される。該8cmディスクであると判別された光ディスクはその後、例えば、クランパ10にチャッキングされ、ディスクモータ3によって所定速度で回転され、ディスク面内の信号面に、レーザダイオード6で発生されたレーザ光が対物レンズ5を通して照射され、情報の再生または記録が行われる。
【0020】
その後、上記8cmディスクであると判別された光ディスクをアンローディングして光ディスク装置1の外部に取出す場合には、イジェクトボタン40が押されることでイジェクト信号源からイジェクト信号が出力される。該イジェクト信号に基づき、マイコン35は、まず、ローディング時にディスク判別手段351が判別した8cmディスクである旨の判別結果情報がメモリ50内に記憶(格納)されているか否かチェックする。該チェックの結果、該8cmディスクの判別結果情報がメモリ50内に記憶(格納)されている場合は、該判別結果情報をメモリ50から読み出し、該判別結果情報に基づいて、ピックアップ移動指示信号生成部352において上記第2の移動指示信号を生成し、該第2の移動指示信号に基づきスライドモータ制御部32を制御する。マイコン35は、上記チェックを、ローディング時に8cmディスクを判別していない場合にも行う。
【0021】
スライドモータ制御部32は、スライドモータ駆動回路19を介してスライドモータ18の回転を制御する。スライドモータ18の回転により、ピックアップ移動機構部17が駆動され、光ピックアップ4が光ディスクの略半径方向に移動される。光ピックアップ4の該移動により対物レンズ5が上記第2の位置に移動される。その後、該対物レンズ5が該第2の位置にある状態で、ローディングモータ15がローディング駆動回路16により駆動されてオン状態とされる。これによって、ディスク移動機構部14が、光ディスクすなわち8cmディスクのアンローディング動作を開始し、該8cmディスクが−Y軸方向に移動される。このとき、ローディングモータ制御部33はマイコン35によって制御され、ローディングモータ15の駆動を、受光部8の出力信号のオン状態、オフ状態によって制御する。すなわち、マイコン35は、ローディングモータ制御部33を制御して、上記検出部20が受光部8の出力信号のレベル変化を検出するまでは該ローディングモータ制御部33にローディングモータ15の駆動を続けさせる。対物レンズ5は第2の位置にあるため、8cmディスクの平面積の半分以上がフロントパネル60の開口60aの外側に排出されるまではローディングモータ制御部33にローディングモータ15の駆動を続けさせる。つまり、対物レンズ5を第2の位置に配置することで、8cmディスクの平面積の半分以上が当該光ディスク装置1の外部に排出されるまで、受光部8の出力信号をオン状態にして上記ローディングモータ15のオン状態を維持しアンローディング駆動を継続させる。8cmディスクの平面積の半分以上がフロントパネル60の開口60aの外側に排出されたときにはじめて、受光部8の出力信号のレベル変化すなわち該出力信号のオン状態からオフ状態への変化が検出部20において検出され、マイコン35は、ローディングモータ制御部33にローディングモータ15の駆動をオフ(停止)させる。ローディングモータ15の駆動がオフ(停止)されたときには8cmディスクは、その中心孔の半分以上がフロントパネル60の開口60aの外側に排出されているため、ユーザは該8cmディスクの中心孔の周縁部と外周縁部とを指で支持して該8cmディスクを開口60aから外部に取出すことができる。
【0022】
なお、上記ローディング時、検出部20において受光部8の出力信号のレベル変化が検出されなかった場合には、ディスク判別手段351が、上記ローディングされた光ディスクは8cmディスクではないすなわち12cmディスクであると判別し、該判別結果の情報はメモリ50に格納されない。その後、該12cmディスクであると判別された光ディスクをアンローディングして光ディスク装置1の外部に取出す場合には、受光部8の出力信号を用いない。この場合は、イジェクトボタン40が押され、イジェクト信号源からイジェクト信号が出力されると、マイコン35は、ローディングモータ制御部33を制御し、ローディングモータ15の回転を制御して、該12cmディスクの平面積の半分以上がフロントパネル60の開口60aの外側に排出され、その中心孔の半分以上がフロントパネル60の開口60aの外側に排出されるまで、ディスク移動機構部14にアンローディング動作を行わせる。該12cmディスクのアンローディング時は、ピックアップ移動指示信号生成部352は作動されず、対物レンズ5は上記第2の位置に移動されない。
【0023】
以下、説明中で用いる図2の構成における構成要素には、図2の場合と同じ符号を付して用いる。
【0024】
図3は、図2の光ディスク装置1のディスク載置側の内部構成を示す図、図4は、図2の光ディスク装置1のディスク載置側の反対側の内部構成を示す図である。
【0025】
図3において、トラバースユニット200は、点Q、Qの位置を支点位置として光ディスク装置1内の基準面に対して回動変位し、クランパ10をZ軸方向に上昇変位させて光ディスクをチャッキングしたり、該チャッキング後はクランパ10を−Z軸方向に下降変位させて、光ディスクを、記録または再生動作のために回転可能な状態にしたりする。
【0026】
また、図3において、320は、装置基盤を構成するシャーシ、301は、フロントパネル60の開口60aから挿入された光ディスクの外周に当接するインサートローラ、305は、該インサートローラ301が回転可能に取付けられシャーシ320上の支点周りに回動可能に取付けられ、回動変位により、インサートローラ301とともに、光ディスクをさらに装置内に引き込むすなわちY軸方向に移動させてローディングするインサートアーム、302は、光ディスクの外周に当接して該光ディスクが装置内を移動するときに該光ディスクをガイド面で支持するガイド部材、308は、該ガイド部材302が取付けられ、シャーシ320上の支点周りに回動可能なディスクガイド、303は、光ディスクのローディング完了時、アンローディング時(イジェクト時)及びエマージェンシーイジェクト(非常時においてディスクの排出を行う)時に光ディスクの外周に当接するイジェクトローラ、309は、該イジェクトローラ303が回転可能に取付けられシャーシ320上の支点周りに回動可能に取付けられ、アンローディング時(イジェクト時)及びエマージェンシーイジェクト時に、イジェクトローラ303とともに、光ディスクを−Y軸方向に移動させてアンローディング(イジェクト)またはエマージェンシーイジェクトするイジェクトアーム、304は、光ディスクのローディング時及びローディング完了時、該光ディスクの外周に当接するディスクローラ、310は、該ディスクローラ304が回転可能に取付けられシャーシ320上の支点周りに回動可能に取付けられ、光ディスクのローディング時及びローディング完了時に、ディスクローラ304とともに、該光ディスクを支持するディスクレバー、306は、インサートアーム305と結合され、支点周りに回動可能な構成を有し、光ディスクのローディング時、ローディングモータ350の駆動力に基づき回動変位して該インサートアーム305を回動変位させるアクションレバーである。
【0027】
また、図4において、26は、表面にねじが設けられ、該ねじの回転により光ピックアップ23を光ディスクの略半径方向に移動させるリードスクリュー部材、28a、28bは、光ピックアップ4の移動を案内するガイド部材、351は、ローディングモータ15の出力軸に固定されたウォームギヤ、360はギヤ列、370は、ギヤ列360によって駆動されるファンクションレバー、370rは、ギヤ列360の最終段のギヤユニットから駆動力を伝達されるファンクションレバー370上のラック部、324は、ローディングモータ15をオン、オフするローディングスイッチ、325は、ファンクションレバー370がイジェクト位置に移動したことを検出するイジェクトスイッチ、326は、ファンクションレバー370が、光ディスク装置1が記録または再生動作が可能な位置に移動したことを検出するメカモードスイッチ、80は、ローディングモータ駆動回路16、ディスクモータ駆動回路11、スライドモータ駆動回路19、メモリ50、イジェクト信号源41、シスコン30、ローディングスイッチ324、イジェクトスイッチ325、メカモードスイッチ326などが設けられた制御基板である。
【0028】
上記構成において、ファンクションレバー370、インサートローラ301、インサートアーム305、アクションレバー306、イジェクトローラ303、イジェクトアーム309、ディスクローラ304、ディスクレバー310、ガイド部材302及びディスクガイド308は、ディスク移動機構部14を構成する。また、リードスクリュー部材26ガイド部材28a、28bは、ピックアップ移動機構部17を構成する。光ディスクのローディング時、ファンクションレバー370は、ローディングモータの駆動力が、ウォームギヤ351、ギヤ360、ラック部370rを介して伝達され、Y軸方向に移動変位され、ディスク移動機構部14を作動させて、光ディスクをY軸方向に移動(ローディング移動)させる。また、光ディスクのアンローディング時、ファンクションレバー370は、ローディングモータの駆動力が、ウォームギヤ351、ギヤ360、ラック部370rを介して伝達され、−Y軸方向に移動変位され、ディスク移動機構部14を作動させて、光ディスクを−Y軸方向に移動(アンローディング移動)させる。
【0029】
図3及び図4の構成における構成要素を、以下の説明中で用いる場合には、図3及び図4の場合と同じ符号を付して用いるとする。
【0030】
図5は、図2の光ディスク装置1におけるローディング時及びアンローディング時における対物レンズ5の位置の説明図である。
【0031】
図5において、Pは、対物レンズ5が、光ディスク2のローディング移動に先立って移動される移動先である第1の位置、Pは、ローディングされた光ディスク2が8cmディスクであるとディスク判別手段351によって判別された場合に、対物レンズ5が、該光ディスク2のアンローディング移動に先立って移動される移動先である第2の位置、Aは、8cmディスク及び12cmディスクの中心孔(8cmディスクと12cmディスクは同じ直径の中心孔を有しているとする)の位置を示す線であって、8cmディスクまたは12cmディスクである光ディスクがフロントパネル60の開口60a(図1)から、ユーザによって手動的に挿入され、ローディング動作開始位置に到達したときの中心孔位置を示す線、Aは、中心孔がA位置にあるときの8cmディスクのディスク面または該ディスク面内の信号面の領域の最大半径位置を示す線、A12は、中心孔がA位置にあるときの12cmディスクのディスク面または該ディスク面内の信号面の領域の最大半径位置を示す線、Bは、8cmディスク及び12cmディスクの中心孔の位置を示す線であって、8cmディスクまたは12cmディスクである光ディスクがY軸方向にローディング移動され、クランパ10(図1、図2)によってチャッキング可能な位置に到達したときの中心孔位置を示す線、Bは、中心孔がB位置にあるときの8cmディスクのディスク面または該ディスク面内の信号面の領域の最大半径位置を示す線、B12は、中心孔がB位置にあるときの12cmディスクのディスク面または該ディスク面内の信号面の領域の最大半径位置を示す線である。
【0032】
また、Cは、8cmディスク及び12cmディスクの中心孔の位置を示す線であって、8cmディスクまたは12cmディスクである光ディスクが−Y軸方向にアンローディング移動され、該光ディスクの平面積の半分がフロントパネル60の開口60a(図1)の外側に出たときの中心孔位置を示す線、Cは、中心孔がC位置にあるときの8cmディスクのディスク面または該ディスク面内の信号面の領域の最大半径位置を示す線、C12は、中心孔がC位置にあるときの12cmディスクのディスク面または該ディスク面内の信号面の領域の最大半径位置を示す線、Dは、8cmディスク及び12cmディスクの中心孔の位置を示す線であって、8cmディスクまたは12cmディスクである光ディスクが−Y軸方向にユーザによって手動により引き出されたときの位置を示す線、Dは、中心孔がD位置にあるときの8cmディスクのディスク面または該ディスク面内の信号面の領域の最大半径位置を示す線、D12は、中心孔がD位置にあるときの12cmディスクのディスク面または該ディスク面内の信号面の領域の最大半径位置を示す線である。
【0033】
また、図5において、m−mは、光ピックアップ4の移動方向を示す直線、n−nは、光ディスクが、ローディング時及びアンローディング時に移動する方向を示す直線、p−pは、第1の位置Pにある対物レンズ5上を通り、直線n−nに平行(=Y軸に平行)な直線、q−qは、第2の位置Pにある対物レンズ5上を通り、直線n−nに平行(=Y軸に平行)な直線、aは、直線p−pが、線Aと、線Aの位置(中心孔の位置)よりもY軸方向側において交わる点、aは、直線p−pが、線Aと、線Aの位置(中心孔の位置)よりも−Y軸方向側において交わる点、bは、直線p−pが、線Bと、線Bの位置(中心孔の位置)よりもY軸方向側において交わる点、bは、直線p−pが、線Bと、線Bの位置(中心孔の位置)よりも−Y軸方向側において交わる点、cは、直線q−qが、線Cと、線Cの位置(中心孔の位置)よりもY軸方向側において交わる点、dは、直線q−qが、線Dと、線Dの位置(中心孔の位置)よりもY軸方向側において交わる点である。
【0034】
図5において、光ディスクが装置内に挿入されてローディングされる際、中心孔の位置が線Aの位置から線Bの位置に移動したとき、8cmディスクの場合は、第1の位置Pは8cmディスクのディスク面または該ディスク面内の信号面の領域内に入ったり、また該領域外に出たりするため、受光部8の出力信号のレベルが変化する。すなわち、点aは、第1の位置Pにある対物レンズ5上を通って点bに移動し、点aは、第1の位置Pにある対物レンズ5上を通って点bに移動するため、点aが第1の位置Pを通過する時と、点aが第1の位置Pを通過する時とに、受光部8の出力信号のレベルが変化する。点aが第1の位置Pを通過する時、受光部8の出力信号はオフ状態からオン状態に変化し、点aが第1の位置Pを通過する時、オン状態から再びオフ状態に変化する。しかしながら、12cmディスクの場合は、中心孔の位置が線Aの位置から線Bの位置に移動したとき、第1の位置Pは、12cmディスクのディスク面または該ディスク面内の信号面の領域内にある。このため、受光部8の出力信号のレベル変化は検出されない。従って、光ディスクのローディング時に、受光部8の出力信号のレベル変化が検出されれば、ローディングされる光ディスクは8cmディスクであり、受光部8の出力信号のレベル変化が検出されなければ、ローディングされる光ディスクは12cmディスクであるとされる。
【0035】
また、図5において、8cmディスクの場合は、アンローディング時、対物レンズ5は、アンローディング動作に先立って、第2の位置Pに移動されている。8cmディスクの中心孔の位置が線Cの位置にあるとき、点cの位置は上記第2の位置Pに一致している。従って、第2の位置Pにある対物レンズ5は、8cmディスクの中心孔の位置が線Cの位置にあるときを境に、受光部8の出力信号のレベルが変化する。受光部8の出力信号のレベル変化が検出されることにより、ローディングモータ15は駆動をオフ状態とされる。このため、8cmディスクの平面積の半分がフロントパネル60の開口60aから排出された状態において、ローディングモータ15の駆動力によるアンローディング動作が停止される。その後は、8cmディスクはユーザによって手動により、中心孔の位置が線Dの位置となる位置を経て光ディスク装置1の外部に取出される。
【0036】
図5の構成における構成要素を、以下の説明中で用いる場合にも、図5の場合と同じ符号を付して用いるとする。
【0037】
図6は、図2の光ディスク装置1における光ディスクのローディング時の動作説明図である。
【0038】
図6において、(a)は、装置電源のオン、オフのタイミングを示し、(b)は、スライドモータ18のオン(駆動)、オフ(非駆動)のタイミングを示し、(c)は、光ピックアップ4の移動のタイミングを示し、(d)は、光ディスク2の手動挿入のタイミングとローディングモータ15によるローディング移動のタイミングを示し、(e)は、ローディングモータ15のオン(駆動)のタイミングを示し、(f)は、レーザダイオード6の点灯のタイミングを示し、(g)は、受光部8の反射レーザ光に基づく出力信号のオン、オフのタイミングを示し、(h)は、ディスク判別手段351において8cmディスクであることが判別された場合の判別信号を示し、(i)は、判別信号をメモリ50に格納(記憶)するときのタイミングを示す。
【0039】
装置電源が時点tで入れられる((a))と、マイコン35は、ピックアップ移動指示信号生成部352において第1の移動指示信号を生成し、該第1の移動指示信号に基づきスライドモータ制御部32を制御する。これによって、スライドモータ駆動回路19を介してスライドモータ18が駆動され((b))、ピックアップ移動機構部17が駆動されて光ピックアップ4が移動され、対物レンズ5が初期位置P01から第1の位置P(図5)に移動される((c))。スライドモータ18は、対物レンズ5が第1の位置Pに到達した時点tで停止される((b))。その後、時点tで光ディスクが、フロントパネル60の開口60aから手動により挿入され、ローディングスイッチ324が作動する位置に達すると、時点tでローディングモータ15がオン状態とされ、ディスク移動機構部14を駆動して光ディスクをローディングする((d)、(e))。レーザダイオード6は、対物レンズ5が第1の位置Pに移動された時点tで点灯される((f))。受光部8は、8cmディスクが挿入された場合は、反射レーザ光による出力信号が、ローディング動作開始(時点t)後、8cmディスクのディスク面または該ディスク面内の信号面の領域が対物レンズ5にかかる時すなわち点a(図5)が第1の位置Pに達した時(時点t)に、オフ状態からオン状態に変化する。その後、該出力信号は、点a(図5)が第1の位置Pを通過した時点tで再びオフ状態に変化する((g))。受光部8の出力信号のオン状態継続時間長Δtは、Δt=t−tであり、8cmディスクのディスク面または該ディスク面内の信号面の領域が、ローディング時に対物レンズ5と対向している時間に対応する。検出部20は、受光部8の出力信号のレベル変化として、時点tで該出力信号がオン状態からオフ状態に変化すること、または、上記オン状態継続時間長Δtのいずれか一方または両方を検出する。ディスク判別手段351は、検出部20が、受光部8の出力信号の上記レベル変化を検出したことを受けて、ローディングされた光ディスクは8cmディスクであると判別し、時点tで判別信号を出力する((h))。上記オン状態継続時間長Δtによってディスク判別を行う場合、ディスク判別手段351は、該オン状態継続時間長Δtを、予め設定してある基準時間長Δtと比較し、Δt<Δtが満たされるとき、ローディングされた光ディスクは8cmディスクであると判別し、判別信号を出力する。該判別信号(判別結果情報)は、時点tでメモリ50に記憶(格納)される((i))。
【0040】
図7は、図2の光ディスク装置1における光ディスクのアンローディング時の動作説明図である。
【0041】
図7において、(a)は、イジェクトボタンの操作のタイミングを示し、(b)は、スライドモータ18のオン(駆動)、オフ(非駆動)のタイミングを示し、(c)は、光ピックアップ4の移動のタイミングを示し、(d)は、レーザダイオード6のオン、オフのタイミングを示し、(e)は、ローディングモータ15のオン(駆動)、オフ(非駆動)のタイミングを示し、(f)は、トラバースユニット200の回動変位の状態を示し、(g)は、光ディスクのチャッキング解除のタイミングを示し、(h)は、光ディスクのチャッキング解除後のアンローディング移動状態を示し、(i)は、反射レーザ光に基づく受光部8出力信号のオン、オフのタイミングを示す。
【0042】
図7において、イジェクトボタン40が時点t10で押される((a))と、イジェクト信号源41からのイジェクト信号がマイコン35に入力される。ディスク判別手段351で判別された8cmディスクを光ディスク装置1の外部に取出す場合は、マイコン35は、該イジェクト信号に基づき、ローディング時にディスク判別手段351が判別した8cmディスクである旨の判別結果情報をメモリ50から読み出し、該判別結果情報に基づいて、ピックアップ移動指示信号生成部352において第2の移動指示信号を生成し、該第2の移動指示信号に基づきスライドモータ制御部32を制御する。これによって、スライドモータ駆動回路19を介してスライドモータ18が駆動される((b))。スライドモータ18が駆動されると、ピックアップ移動機構部17によって光ピックアップ4が移動され、対物レンズ5が第2の位置P(図5)に移動され、該移動が終了した時点t11でスライドモータ18が停止される((b))とともに、レーザダイオード6が点灯される((c)、(d))。該第2の位置Pにおいては該レーザダイオード6の点灯と同時に光ディスクのディスク面または該ディスク面内の信号面からの反射レーザ光が発生し、受光部8の出力信号も該時点t11でオン状態となる((i))。ローディングモータ15は、イジェクト信号がマイコン35に入力された時点t10でオン状態とされる((e))。その後、該ローディングモータ15は、昇降機構部13を駆動してトラバースユニット200を回動変位させて光ディスク(8cmディスク)のチャッキングを解除する((f)、(g))。その後、トラバースユニット200の回動変位が終了した時点t12で、ローディングモータ15は、ディスク移動機構部14を駆動して、光ディスク(8cmディスク)を−Y軸方向にアンローディング移動させる((h))。
【0043】
光ディスク(8cmディスク)は、上記アンローディング移動により、−Y軸方向にさらに移動され、そのディスク面または該ディスク面内の信号面の領域の、直線q−q上の終端位置である点c(図5)が上記第2の位置P(対物レンズ5の位置)に達した時点t13で、受光部8の出力信号のオン状態は終了し、該出力信号はオフ状態にレベル変化する((i))。これによって、ローディングモータ15はオフ状態にされ((e))、ディスク移動機構部14によるディスク移動も停止される((h))。この移動停止されたとき、光ディスク(8cmディスク)は、少なくともその平面積の半分がフロントパネル60の開口60aから排出された状態にあって、中心孔の少なくとも半分がフロントパネル60の開口60aから排出された状態にあり、ユーザは、該中心孔の周縁とディスク外周縁とを把持して該光ディスク(8cmディスク)を光ディスク装置1の外部に手動で取出すことができる。時点t13後の時点t14でレーザダイオード6は消灯される((d))。つまり、対物レンズ5を上記第2の位置Pに配置することで、8cmディスクの平面積の半分以上が当該光ディスク装置1の外部に排出されるまで、上記受光部8の出力信号をオン状態にして上記ローディングモータ15のオン状態を維持しアンローディング駆動を継続させる。
【0044】
図8は、図2の光ディスク装置1におけるディスクローディング動作及びディスクアンローディング動作のフロー図である。
【0045】
図8において、
(1)先ず、装置電源が入れられる(ステップS801)。
【0046】
(2)マイコン35は、ピックアップ移動指示信号生成部352において第1の移動指示信号を生成し、該第1の移動指示信号に基づきスライドモータ制御部32を制御し、スライドモータ駆動回路19を介してスライドモータ18を駆動させ、ピックアップ移動機構部17を駆動させて、光ピックアップ4を移動させ、対物レンズ5を第1の位置P(図5)に移動させる(ステップS802)。該第1の位置Pは、8cmディスクのローディング移動途中において対物レンズ5の位置が該8cmディスクのディスク面または該ディスク面内の信号面の正投影領域の内側から外側に変化する位置である。
【0047】
(3)光ディスクがフロントパネル60の開口60aから挿入され、ローディングスイッチ324がオン状態にされると、マイコン35は、ローディングモータ制御部33を制御し、ローディングモータ駆動回路16を介してローディングモータ15を回転駆動させ、ディスク移動機構部14を駆動させて、上記挿入された光ディスクを装置内に引き込ませる(ローディング移動させる)(ステップS803)。
【0048】
(4)上記第1の位置Pにある対物レンズ5はレーザダイオード6で発生したレーザ光を、上記ローディング移動される光ディスクのディスク面または該ディスク面内の信号面に照射し、受光部8は、そのディスク面または該ディスク面内の信号面からの反射レーザ光を受光して該反射レーザ光に対応した信号を出力する。検出部20が、該受光部8の出力信号のレベル変化を検出する。該レベル変化としては、該出力信号のオン状態からオフ状態への変化、オン状態になってからオフ状態になるまでのオン状態継続時間長Δtのいずれか一方または両方を検出する(ステップS804)。
【0049】
(5)マイコン35は、ディスク判別手段351において、上記検出部20での検出結果に基づいて、上記ローディング移動される光ディスクが8cmディスクか12cmディスクかの判別を行う。基本的には、8cmディスクか否かを判別し、8cmディスクでない場合は12cmディスクであると判別する。ディスク判別手段351は、上記検出部20において受光部8の出力信号のオン状態からオフ状態への変化が検出された場合は、上記ローディング移動される光ディスクは8cmディスクであると判別し、該出力信号のオン状態からオフ状態への変化が検出されない場合は、12cmディスクであると判別する。また、ディスク判別手段351は、オン状態継続時間長Δtが、予め設定してある基準時間長Δtよりも短くて、Δt<Δtが満たされるとき、上記ローディング移動される光ディスクは8cmディスクであると判別し、Δt<Δtが満たされないときは、光ディスクは12cmディスクであると判別する(ステップS805)。
【0050】
(6)上記ステップS805において、上記ローディング移動される光ディスクを8cmディスクであると判別したとき、マイコン35は、ディスク判別手段351から8cmディスクの判別信号を出力し(ステップS806)、該判別信号をメモリ50に記憶(格納)させる(ステップS807)。
【0051】
(7)マイコン35は、ローディングモータ制御部33を制御して、さらに、光ディスクをローディング移動させる。ローディング完了位置で、ローディングモータ15に昇降機構部13を駆動させ、トラバースユニット200を回動させ、クランパ10に該光ディスクをチャッキングさせる。その後、マイコン35は、ディスクモータ制御部31を制御して、ディスクモータ3を所定速度で回転させるとともに、スライドモータ制御部32を制御して、スライドモータ18を駆動させ、光ピックアップ4の移動を制御させ、光ディスク装置1に情報の記録または再生動作を開始させる(ステップS808)。
【0052】
(8)上記ステップS805における判別の結果、上記ローディング移動される光ディスクが12cmディスクであるとされた場合には、マイコン35は、ディスク判別手段351から、12cmディスクの判別信号を出力し(ステップS809)、該判別信号のメモリ50への記憶は行わずに、上記ステップS808の動作に移行する。
【0053】
記録または再生動作が終了した後などに、光ディスク装置1内から光ディスクを取出す場合には、
(9)先ず、イジェクトボタン40が押され、イジェクト信号源41からのイジェクト信号がマイコン35に入力される。マイコン35は、ローディング時にディスク判別手段351が判別した8cmディスクの判別結果情報がメモリ50内に記憶(格納)されているか否かをチェックする(ステップS810)。
【0054】
(10)マイコン35は、上記ステップS810における上記チェックの結果、上記8cmディスクの判別結果情報がメモリ50内に記憶(格納)されている場合には、該判別結果情報を該メモリ50から読み出し、該判別結果情報に基づいて、ピックアップ移動指示信号生成部352において第2の移動指示信号を生成する(ステップS811)。
【0055】
(11)マイコン35は、上記第2の移動指示信号に基づきスライドモータ制御部32を制御し、スライドモータ駆動回路19を介してスライドモータ18の駆動を制御して、ピックアップ移動機構部17により光ピックアップ4を移動させ、対物レンズ5を第2の位置P(図5)に移動させる(ステップS812)。該第2の位置は、8cmディスクの平面積の半分以上がフロントパネル60の開口60aの外側に排出されたときに対物レンズ5の位置が該8cmディスクのディスク面または該ディスク面内の信号面の正投影領域の内側から外側に出て受光部8の出力信号がオフ状態となる位置である。
【0056】
(12)その後、マイコン35は、ローディングモータ制御部33を制御し、ローディングモータ15を駆動させ、昇降機構部13を駆動させてトラバースユニット200を回動変位させ光ディスク(8cmディスク)のチャッキングを解除する。その後さらに、ローディングモータ15に、ディスク移動機構部14を駆動させて、光ディスク(8cmディスク)を−Y軸方向に排出移動(アンローディング移動)させる(ステップS813)。
【0057】
(13)上記アンローディング移動により、光ディスク(8cmディスク)のディスク面または該ディスク面内の信号面の領域の、直線q−q上の終端位置の点c(図5)が上記第2の位置P(対物レンズ5の位置)に達した時の、反射レーザ光に基づく受光部8の出力信号のオン状態からオフ状態へのレベル変化を検出部20が検出する(ステップS814)。
【0058】
(14)マイコン35は、上記ステップS814における検出結果すなわち上記受光部8の出力信号のレベル変化に対応して、ローディングモータ制御部33を制御し、ローディングモータ15の駆動をオフ状態にさせ、ローディングモータ15で駆動されたディスク移動機構部14による光ディスク(8cmディスク)のアンローディング移動を停止させる(ステップS815)。つまり、対物レンズ5を上記第2の位置Pに配置することで、8cmディスクの平面積の半分以上が当該光ディスク装置1の外部に排出されるまで、上記受光部8の出力信号をオン状態にして上記ローディングモータ15のオン状態を維持しディスク移動機構部14に対するアンローディング駆動を継続させる。
【0059】
(15)移動停止された該光ディスク(8cmディスク)の中心孔の周縁とディスク外周縁とを把持して該光ディスク(8cmディスク)を光ディスク装置1の外部に手動で取出す(ステップS816)。
【0060】
(16)マイコン35は、上記ステップS810における上記チェックの結果、上記8cmディスクの判別結果情報がメモリ50内に記憶(格納)されていない場合には、ローディングモータ制御部33を制御し、ローディングモータ15を駆動させ、ディスク移動機構部14に12cmディスクのアンローディング移動動作を行わせ(ステップS817)、該12cmディスクが手動により取出し可能な位置にきたとき、ローディングモータ15の駆動をオフ状態にさせ、ローディングモータ15で駆動されたディスク移動機構部14による該12cmディスクのアンローディング移動を停止させる。その後、該12cmディスクを光ディスク装置1の外部に手動で取出す(ステップS818)。
【0061】
上記ステップS802、ステップS805、ステップS806、ステップS807、ステップS811、ステップS812、ステップS813及びステップS815においては、マイコン35が、メモリ50に格納されたプログラムに従って、それぞれの動作の手順を自動的に実行するものとする。
【0062】
上記本発明の実施例の光ディスク装置1によれば、部品コストや組立・調整のコストの増大を抑えかつ装置スペースの増大を抑えた条件下で、8cmディスクに対しても、ディスク排出時に十分な排出量を確保することができ、該8cmディスクの信号面に触れずに該8cmディスクを取出すことができる。また、ローディング途中においてもディスクサイズに応じたアンローディング動作に移行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の実施例としての光ディスク装置の外観を示す図である。
【図2】本発明の実施例としての光ディスク装置のブロック構成を示す図である。
【図3】図2の光ディスク装置のディスク載置側の内部構成を示す図である。
【図4】図2の光ディスク装置のディスク載置側の反対側の内部構成を示す図である。
【図5】図2の光ディスク装置におけるディスクローディング時及びアンローディング時における対物レンズ位置の説明図である。
【図6】図2の光ディスク装置におけるディスクローディング時の動作説明図である。
【図7】図2の光ディスク装置におけるディスクアンローディング時の動作説明図である。
【図8】図2の光ディスク装置におけるディスクローディング動作及びディスクアンローディング動作のフロー図である。
【符号の説明】
【0064】
1…光ディスク装置、
2…光ディスク、
3…ディスクモータ、
4…光ピックアップ、
5…対物レンズ、
6…レーザダイオード、
7…レーザ駆動回路、
8…受光部、
10…クランパ、
11…ディスクモータ駆動回路、
12…メカデッキ部材、
13…昇降機構部、
14…ディスク移動機構部、
15…ローディングモータ、
16…ローディングモータ駆動回路、
17…ピックアップ移動機構部、
18…スライドモータ、
19…スライドモータ駆動回路、
20…検出部、
200…トラバースユニット、
30…シスコン、
31…ディスクモータ制御部、
32…スライドモータ制御部、
33…ローディングモータ制御部、
35…マイコン、
351…ディスク判別手段、
352…ピックアップ移動指示信号生成部、
353…アンローディング指示信号生成部、
40…イジェクトボタン、
41…イジェクト信号源、
50…メモリ、
60…フロントパネル、
60a…開口、
65…LED、
66…トップカバー、
67…ボトムケース。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外径の異なる光ディスクを択一的にローディングし光ピックアップからレーザ光を照射して情報の記録または再生を行う光ディスク装置であって、
上記光ディスクを当該光ディスク装置に対しローディング及びアンローディングする駆動力を発生するローディングモータと、
上記ローディング時、上記光ピックアップ内の対物レンズから取込んだ反射光による受光部の出力信号のレベル変化に基づき、該ローディングされる光ディスクが小外径ディスクか大外径ディスクかを判別し、該判別の結果、小外径ディスクのときには、アンローディング時、アンローディング移動に先立ち予め、上記光ピックアップを移動させて対物レンズを、該小外径ディスクの平面積の半分以上が当該光ディスク装置から外部に排出されたときに上記受光部の出力信号がオフ状態となる位置にするための移動指示信号を生成する制御部と、
を備え、
上記小外径ディスクのアンローディング時、該小外径ディスクの中心孔の半分以上の部分が当該光ディスク装置の外部に排出されるまで、上記受光部の出力信号をオン状態にして上記ローディングモータのオン状態を維持しアンローディング駆動を継続させる構成としたことを特徴とする光ディスク装置。
【請求項2】
外径の異なる光ディスクを択一的にローディングし情報の記録または再生を行う光ディスク装置であって、
上記光ディスクを当該光ディスク装置に対しローディング及びアンローディングする駆動力を発生するローディングモータと、
上記光ディスクのローディング時、上記光ピックアップ内の対物レンズから取込んだ反射光による受光部の出力信号のレベル変化に基づき、該ローディングされる光ディスクが小外径のディスクか大外径のディスクかを判別する第1の制御手段と、
上記判別の結果、上記ローディングされる光ディスクが小外径ディスクのとき、該小外径ディスクのアンローディング時、アンローディング移動に先立ち、上記光ピックアップを移動させて対物レンズを、該小外径ディスクの平面積の半分以上が当該光ディスク装置のフロントパネルのディスク挿入口から外部に排出されたときに該対物レンズの位置が該小外径ディスクのディスク面または該ディスク面内の信号面の正投影領域の内側から外側に出て上記受光部の出力信号がオフ状態となる位置にするための移動指示信号を生成する第2の制御手段と、
を備え、
上記小外径ディスクがローディングされた場合には、アンローディング時、上記光ピックアップを移動させて上記対物レンズを上記第2の制御手段の移動指示信号で指示された位置にし、該小外径ディスクの中心孔の半分以上の部分が当該光ディスク装置の外部に排出されるまで、受光部の出力信号をオン状態にして上記ローディングモータのオン状態を維持しアンローディング駆動を継続させる構成としたことを特徴とする光ディスク装置。
【請求項3】
外径の異なる光ディスクを択一的にローディングし光ピックアップからレーザ光を照射して情報の記録または再生を行う光ディスク装置であって、
上記光ピックアップを上記光ディスクの略半径方向に移動させる駆動力を発生するスライドモータと、
上記光ディスクを当該光ディスク装置に対しローディング及びアンローディングする駆動力を発生するローディングモータと、
上記光ディスクのローディング時、上記光ピックアップ内の対物レンズから取込んだ反射光による受光部の出力信号のレベル変化に基づき、該ローディングされる光ディスクが小外径のディスクか大外径のディスクかを判別する第1の制御手段と、
上記スライドモータを制御する信号であって、上記光ディスクのローディング時は、該光ディスクのローディング移動に先立ち、上記光ピックアップを移動させて対物レンズを予め設定された第1の位置にする第1の移動指示信号を生成し、また、上記第1の制御手段による判別の結果、ローディングされた光ディスクが小外径ディスクのときには、該小外径ディスクのアンローディング時、アンローディング移動に先立ち、上記光ピックアップを移動させて上記対物レンズを予め設定された第2の位置にする第2の移動指示信号を生成する第2の制御手段と、
を備え、
上記第2の制御手段は、上記大外径ディスクまたは小外径ディスクのローディング時における上記第1の移動指示信号として、上記対物レンズを、該小外径ディスクのローディング移動途中で該対物レンズの位置が該小外径ディスクのディスク面または該ディスク面内の信号面の正投影領域の内側から外側に変化する第1の位置に移動させる移動指示信号を生成し、また、上記小外径ディスクのアンローディング時、上記第2の移動指示信号として、上記対物レンズを、該小外径ディスクの平面積の半分以上が当該光ディスク装置の外部に排出されたときに該対物レンズの位置が該小外径ディスクのディスク面または該ディスク面内の信号面の正投影領域の内側から外側に出て上記受光部の出力信号がオン状態からオフ状態になる第2の位置に移動させる移動指示信号を生成する構成を有し、
上記小外径ディスクのアンローディング時、上記対物レンズを上記第2の位置に移動させ、該小外径ディスクの中心孔の半分以上の部分が当該光ディスク装置の外部に排出されるまで、上記受光部の出力信号をオン状態にして上記ローディングモータのオン状態を維持しアンローディング駆動を継続させる構成としたことを特徴とする光ディスク装置。
【請求項4】
外径の異なる光ディスクを択一的にローディングし情報の記録または再生を行う光ディスク装置であって、
上記光ディスクにレーザ光を照射する光ピックアップと、
上記光ピックアップを上記光ディスクの略半径方向に移動させるピックアップ移動機構部と、
上記ピックアップ移動機構部を駆動するスライドモータと、
上記光ディスクを当該光ディスク装置に対しローディング及びアンローディングするディスク移動機構部と、
上記ディスク移動機構部を駆動するローディングモータと、
上記ローディングモータの駆動を制御するローディングモータ制御部と、
上記光ディスクのローディング時、上記光ピックアップ内の対物レンズから取込んだ反射光による受光部の出力信号のレベル変化を検出する検出部と、
上記検出部における検出結果に基づき、上記ローディングされる光ディスクが小外径のディスクか大外径のディスクかを判別するディスク判別手段と、
上記光ディスクのローディング時は、該光ディスクのローディング移動に先立ち、上記スライドモータの駆動を制御して上記光ピックアップを移動させて上記対物レンズを予め設定された第1の位置にする第1の移動指示信号を生成し、また、上記ディスク判別手段による判別の結果、ローディングされた光ディスクが小外径ディスクのとき、該小外径ディスクのアンローディング時は、アンローディング移動に先立ち、上記スライドモータの駆動を制御して上記光ピックアップを移動させ、上記対物レンズを予め設定された第2の位置にする第2の移動指示信号を生成するピックアップ移動指示信号生成部と、
を備え、
上記ローディングモータ制御部は、上記小外径ディスクのアンローディング時、上記光ピックアップの受光部の出力信号のオフに対応して上記ローディングモータの駆動をオフする制御信号を形成する構成を有し、
上記ピックアップ移動指示信号生成部は、上記大外径ディスクまたは小外径ディスクのローディング時における上記第1の移動指示信号として、上記対物レンズを、該小外径ディスクのローディング移動途中で該対物レンズの位置が該光ディスクのディスク面または該ディスク面内の信号面の正投影領域の内側から外側に変化する第1の位置に移動させる移動指示信号を生成し、また、上記小外径ディスクのアンローディング時、上記第2の移動指示信号として、上記対物レンズを、該上記小外径ディスクの平面積の半分以上が当該光ディスク装置の外部に排出されたときに該対物レンズの位置が該小外径ディスクのディスク面または該ディスク面内の信号面の正投影領域の内側から外側に変化して上記受光部の出力信号がオン状態からオフ状態となる第2の位置に移動させる移動指示信号を生成する構成を有し、
上記小外径ディスクがローディングされた場合には、アンローディング時、上記対物レンズを上記第2の位置に移動させ、該小外径ディスクの中心孔の半分以上の部分が当該光ディスク装置の外部に排出されるまで、上記受光部の出力信号をオン状態にして上記ローディングモータのオン状態を維持し上記ディスク移動機構部のアンローディング駆動を継続させる構成としたことを特徴とする光ディスク装置。
【請求項5】
上記検出部は、上記受光部の出力信号のレベル変化として、該出力信号のオン状態からオフ状態への変化、オン状態になってからオフ状態になるまでの時間のいずれか一方または両方を検出する構成を有する請求項4に記載の光ディスク装置。
【請求項6】
上記外径が異なる光ディスクは、8cmディスクと12cmディスクである請求項1から5のいずれかに記載の光ディスク装置。
【請求項7】
当該光ディスク装置は、スロットイン型の光ディスク装置である請求項1から6のいずれかに記載の光ディスク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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