説明

光トモグラフィ装置

【課題】測定対象物の断層情報をより高い精度で得る。
【解決手段】光トモグラフィ装置1によれば、受光ファイバ12,13の開口数が互いに異なる。したがって、立体角分布が異なる2種類の光を、受光ファイバ12,13においてそれぞれ受光する構成を有することで、測定対象物100から出射された光の強度情報のほか、角度情報を得ることも可能となる。その結果、測定対象物の断層情報に係る解析の精度を高めることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光トモグラフィ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
生体の断層情報を得るための方法として、生体に対して安全であり且つ透過性の高い近赤外光を使用した拡散光トモグラフィが知られている。この拡散光トモグラフィで用いられる近赤外光は、X線と異なって生体に対する侵襲性が非常に低いことや、近赤外光の周波数帯域における分光特性が生体内の物質により大きく異なるために酸素を始めとする生体物質の様々な代謝情報を高い時間分解能で収集することができること等の利点がある。また、この拡散光トモグラフィを用いた測定装置は、装置自身が小型且つ安価であり、さらに、測定対象者に対して測定時に姿勢の維持が要求されない等、測定対象者にとっても負担も少ないため、生体機能のより詳細な分析への応用が期待されて種々の研究が進められており、近赤外光を測定対象物に照射することで得られる結果から生体の断層情報を得るための解析方法等が検討されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2003−528291号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、近赤外光は、生体内での散乱が大きいために、生体内に入射した光が生体内から出射されるまでの間に拡散してしまい、測定対象物である生体から出射された光の受光結果から得られる空間情報が少ないことから、近赤外光の受光結果から生体内の各部位の支配方程式内パラメータ(散乱係数や吸収係数など)の解析のために必要な時間が長く、且つ、解析結果の精度も低くなる可能性がある。
【0005】
本発明は上記を鑑みてなされたものであり、測定対象物の断層情報をより高い精度で得ることができる光トモグラフィ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る光トモグラフィ装置は、光源と、光源からの光を測定対象物に対して照射する照射ファイバと、照射ファイバによる光の照射に伴って測定対象物から出射される光を受光する受光ファイバと、受光ファイバにより受光された光の強度を検出する検出部と、検出部により検出された光の強度に基づいて、測定対象物の内部の光学特性値を求める解析部と、を備え、照射ファイバと受光ファイバの少なくとも一方は、複数本の光ファイバが束ねられてバンドル化されたものであり、複数本の光ファイバの開口数は2種類以上であることを特徴とする。
【0007】
上記の光トモグラフィ装置において、照射ファイバの開口数が2種類以上である場合には、異なる範囲の測定対象物に対して照射することができる。また、受光ファイバの開口数が2種類以上である場合には、異なる範囲の測定対象物からの光を受光することができる。このように立体角分布が異なる2種類以上の光を照射又は受光する構成とすることで、測定対象物からの光の強度情報のほか、角度情報を得ることが可能となる。その結果、測定対象物の断層情報に係る解析の精度を高めることができる。
【0008】
ここで、解析部において、測定対象物での光伝搬を支配する支配方程式である輸送方程式に対して検出部で得られた結果を適用することにより、測定対象物の内部の光学特性値を求める態様とすることができる。
【0009】
測定対象物からの光の角度情報は、輸送方程式を用いて解析を行う際に最も有効に利用することができる。したがって、輸送方程式を用いて解析を行う場合に、解析の精度をより高めることが可能となる。
【0010】
ここで、上記作用を効果的に奏する構成として、具体的には、光学特性値は測定対象物の内部の吸収係数である態様が挙げられる。また、光学特性値は測定対象物の内部の散乱係数である態様としてもよい。さらに、光学特性値は測定対象物の内部の非等方散乱パラメータである態様としてもよい。
【0011】
また、本発明の光トモグラフィ装置では、解析部において、測定対象物の内部の光学特性値の平均値と、測定対象物の内部における当該光学特性値の分布と、を求める態様とすることができる。
【0012】
また、照射ファイバが、複数本の光ファイバがバンドル化されたものであり、バンドル化された照射ファイバが複数個設けられている態様とすることができる。この場合、バンドル化された照射ファイバが複数個設けられていることで、光の照射位置を容易に変更することができ、その結果、解析により得られる断層情報の精度を高めることができる。
【0013】
また、受光ファイバが、複数本の光ファイバがバンドル化されたものであり、バンドル化された受光ファイバが複数個設けられている態様としてもよい。この場合、測定対象物からの光の受光位置を容易に変更することができ、その結果、解析により得られる断層情報の精度を高めることができる。
【0014】
また、照射ファイバ及び受光ファイバはそれぞれ光源及び検出部に接続されていて、光路切替え装置により光源及び検出部に対する接続が切り替えられる態様としてもよい。この場合、照射ファイバと受光ファイバの機能を入れ替えることができ、簡単な構成で照射位置や受光位置の変更を行うことが可能となる。
【0015】
また、照射ファイバと受光ファイバとが束ねられてバンドル化されていることを特徴とする。この構成の場合、光トモグラフィ装置の簡略化が可能となる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、測定対象物の断層情報をより高い精度で得ることができる光トモグラフィ装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】光トモグラフィ装置の構成を説明する図である。
【図2】光トモグラフィ装置による解析方法について説明するフローチャートである。
【図3】変形例に係る光トモグラフィ装置の構成を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0019】
図1は、本実施形態に係る光トモグラフィ装置の構成を説明する図である。光トモグラフィ装置1は、測定対象物に対して近赤外光を照射し、その結果、測定対象物から出射される光を受光して解析を行い、この解析結果に基づいて測定対象物の断層画像を構成して出力する機能を有する。図1に示すように、本実施形態に係る光トモグラフィ装置1は、光源10、照射ファイバ11、受光ファイバ12,13、検出部20、解析部30及び出力部40を含んで構成される。また図1には、光トモグラフィ装置1により測定を行う測定対象物100が示されている。
【0020】
本実施形態の光トモグラフィ装置1により測定を行う測定対象物100は、例えば生体の頭部が挙げられ、生体の頭部を測定対象物とする場合には、MR情報としてこの測定対象物の内部の頭部の内部構造を特定する情報が取得される。測定対象物が生体の頭部である場合、MR情報には、頭部の外観形状を特定する情報と、表皮、頭蓋骨、脳脊髄液、脳実質(灰白質、白質)、血管構造(動脈、静脈)等の頭部の内部組織の空間分布を特定する情報と、が含まれる。
【0021】
光源10は、測定対象物100に対して照射する光を出射する。光源10から出射される光としては、測定対象物100を透過する波長の光が用いられるが、測定対象物100が生体の頭部である場合には、波長700〜2500nmの近赤外光が用いられる。また、この光源10から出射する前に、チョッパーなどである特定の周波数で変調する態様とすることができる。光源10により出射された光は、光源10に対して光学的に接続された光ファイバである照射ファイバ11を伝播し、照射ファイバ11の出射端11Aから測定対象物100に対して出射される。
【0022】
測定対象物100への光源10からの光の出射により、測定対象物100から出射される光は、受光ファイバ12,13の入射端12A,13Aから受光ファイバ12,13に入射し、受光ファイバ12,13を伝播して検出部20で検出される。ここで、受光ファイバ12,13としては、開口数が互いに異なるものが用いられる。例としては、開口数NAが0.8(受光角±53°)である受光ファイバ12と、開口数NAが0.7(受光角±44°)である受光ファイバ13と、が用いられる。これらの受光ファイバ12,13は束ねられてバンドル化されている。また、バンドル化された受光ファイバ12,13を複数個用いた装置構成とすることもできる。なお、図1では、照射ファイバ11と受光ファイバ12,13とが別体となっているが、これらを束ねてバンドル化してもよい。
【0023】
検出部20は、受光ファイバ12,13により受光された光の強度を検出する。また、検出部20には、ロックインアンプが用いられる。測定対象物100の内部で散乱した光のうち外部に出射して受光ファイバ12,13に入射した光は、検出部20に設けられる光電子増倍管やアバランシェフォトダイオードなどの光検出器で受光される。なお、受光された光のパワーが電気信号(電圧)に変換されるが、その電気信号には雑音等が含まれている。ここで、光源10から出射された光が特定の周波数に変調されている場合には、ロックインアンプを用いることにより、雑音等が多く含まれる電気信号のうち特定の周波数成分だけを取り出す。これにより微弱光検出が可能である。検出部20により検出された電気信号に係る情報は、解析部30へ送られる。
【0024】
解析部30は、検出部20により得られた測定値に基づいて、測定対象物100の内部の光学特性値を解析する。具体的には、測定対象物での光伝搬を支配する支配方程式である輸送方程式に対して、検出部20で得られた結果を適用することにより、測定対象物100の内部の光学特性値を求める。光学特性値としては、散乱係数、吸収係数、及び、非等方散乱パラメータが挙げられる。また、測定対象物100の内部の光学特性値の平均値を算出するほか、測定対象物100の内部の光学特性値の分布、すなわち測定対象物100の内部の構造を、光学特性値の分布から求める態様とすることもできる。解析部30において解析された結果は出力部40へ送られる。
【0025】
出力部40は、解析部30による解析結果を外部に出力する。解析結果を外部に出力する方法としては、モニタ等の表示デバイスに対して表示させる方法や、プリンタ等に対して出力する方法、電子データとして出力する方法等が挙げられる。
【0026】
ここで、解析部30における解析について説明する。測定対象物に光を入射させた場合の測定対象物内での光の伝搬は、輸送方程式という粒子運動を記述する方程式によって支配されていることが知られている。そして、この輸送方程式を用いることで、測定対象物内に入射させる光と、この光の入射によって測定対象物から出射される光との関係を正確にモデル化することができる。したがって、この輸送方程式に対して、各部位の組織に対応した散乱係数及び吸収係数の正しい値を適用することによって、特定の光を測定対象物に対して入射させたときに測定対象物から出射される光を正確に算出することができる。
【0027】
解析部30において解析に用いられる輸送方程式は以下の数式で表すことができる。下記の数式においてμが散乱係数であり、μが吸収係数である。また、gが非等方散乱パラメータに相当する。
【0028】
【数1】

【0029】
本実施形態に係る光トモグラフィ装置1では、開口数が互いに異なる2つの受光ファイバ12,13をバンドル化し、これを散乱光の計測に用いている。上記実施形態の一例としては、NA=0.8の光ファイバを受光ファイバ12として使用し、NA=0.7の光ファイバを受光ファイバ13として用いる。受光ファイバ12は受光角が±53°であるので、この角度内にある散乱光は受光される。また、受光ファイバ13は受光角が±44°であるので、この角度内にある散乱光は受光される。この結果、受光ファイバ12で受光された光と受光ファイバ13で受光された光とのパワーの差分を計算することにより、±44°より大きく±53°より小さい角度成分の光のパワーを算出することができる。
【0030】
支配方程式として輸送方程式を用いようとした場合、光の強度は、位置ベクトル、方向ベクトル、時間の関数で表されるため、測定対象物100から出射される光の散乱角も解析に重要な情報となる。しかしながら、この散乱角に係る情報を取得することが容易ではなく、また、輸送方程式を解くことは困難であることが知られている。したがって、従来は、輸送方程式を拡散近似した拡散方程式が用いられている。
【0031】
しかしながら、上記実施形態によれば、互いに異なる開口数の光ファイバを受光ファイバ12,13として用いることで、受光する光の散乱角に係る情報を得ることができるため、従来の光トモグラフィ装置と比較して、測定対象物100に係る情報をより多く得ることができ、輸送方程式を利用したより詳細な解析を行うことが可能となる。
【0032】
本実施形態に係る光トモグラフィ装置1による解析方法、すなわち、光学特性値を算出する方法としては2つの方法を用いることができる。1つは逆問題的に光学特性値を算出する方法であり、測定により得られた光の強度の結果を利用して、散乱係数や吸収係数等を算出する方法である。もう1つの方法として、順問題的に解析を行う方法が挙げられる。ここでは順問題的に解析を行う方法について、図2を用いて説明する。図2は、光トモグラフィ装置による解析方法について説明するフローチャートである。
【0033】
まず、前提として、光トモグラフィ装置1において、測定対象物の内部に含まれる各部位について、部位毎に散乱係数や吸収係数等、測定対象の光学特性値の最大値及び最小値を対応付けた情報を格納しておく。そして、輸送方程式を用いた光伝搬のシミュレーションの際に用いる係数であってこの測定対象物の内部の各部位に応じた組織の光学特性値として用いる情報を選択する(S01、係数の初期化)。
【0034】
次に、測定対象物における光伝搬のシミュレーションが行われる。具体的には、前のステップで初期化した係数を輸送方程式に適用することで、計算値を算出する(S02)。ここで、測定対象物の内部を構成する組織の光学特性値を輸送方程式に対して適用する際には、測定対象物の各部位に対応した散乱係数及び吸収係数が輸送方程式に対して適用される。そして、この計算値と、光トモグラフィ装置1による測定対象物100の実測値との比較が行われる(S03)。そして、計算値と測定値との差が所定の閾値以下であるかどうかが判断される(S04)。
【0035】
ここで、計算値と測定値との差が閾値以下であると判断された場合には、輸送方程式に対して初期値として代入した光学測定値が測定対象物内の各部位の光学測定値と近い値であると判断することができる。一方、閾値よりも大きい場合には、初期値が不正確であったと判断することができる。よって、計算値と測定値との差が閾値以下であると判断された場合には、この結果は解析部30から出力部40に対して送られ、出力部40では、計算値の算出に用いられた光学特性値を用いた解析結果を用いて測定対象物の断層画像を形成して出力する(S05)。
【0036】
一方、計算値と測定値との差が閾値以下ではない(すなわち、閾値よりも大きい)と判断された場合には、初期値として選択した光学特性値に対して修正が行われ(S06)、2回目の計算値の算出が行われ(S02)、この結果得られた2回目の計算値と測定値とが比較され(S03、S04)、その比較した結果(計算値と測定値との差)が閾値よりも大きい場合には、係数の修正が再度行われる(S06)。このように、計算値の算出、計算値と測定値の比較及び係数の修正(S02〜S04,S06)を、計算値と測定値との差が所定の閾値よりも小さくなるまで繰返し行うことで、光学特性値を算出する方法を採用することもできる。
【0037】
このように、本実施形態の光トモグラフィ装置1によれば、立体角分布が異なる2種類以上の光を、開口数が異なる受光ファイバ12,13において受光する構成を有することで、測定対象物100から出射された光の強度情報のほか、角度情報を得ることも可能となる。その結果、測定対象物の断層情報に係る解析の精度を高めることができる。
【0038】
また、光トモグラフィ装置1の解析部30において、輸送方程式を用いて解析を行う態様とすることで、上記の光の角度情報をより有用に利用することができるため、より高い精度での断層情報の作成が可能となる。
【0039】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されず、種々の変更を行うことができる。
【0040】
例えば、上記実施形態では、1本の照射ファイバ11と、開口数が互いに異なる2本の受光ファイバ12,13を有する光トモグラフィ装置1について説明したが、この数は適宜変更することができ、例えば受光ファイバの本数を3本以上とし、開口数の種類を3種類以上とする態様としてもよい。この場合、検出部20において検出される光の角度情報がより多くなるため、より高精度な解析が可能となると考えられる。
【0041】
また、受光ファイバを1本とし、バンドル化されて開口数が互いに異なる2本の照射ファイバを備える構成としてもよい。この場合であっても、2本の照射ファイバから出射される光の立体角分布が異なるため、受光ファイバに入射される光からその角度情報を得ることができる。したがって、上記実施形態と同様に、測定対象物の断層情報に係る解析の精度を高めることができる。
【0042】
また、照射ファイバ11及びバンドル化された受光ファイバ12,13(もしくは、受光ファイバ及びバンドル化された複数本の照射ファイバ)を複数組備える構成としてもよい。この場合、光源からの光の照射位置及び受光位置を容易に変更することができるため、簡単な装置構成でありながらより多種の測定結果を得ることができる。
【0043】
また、1つの光ファイバを照射ファイバ及び受光ファイバとして機能させる構成とすることもできる。図3は、この変形例にかかる光トモグラフィ装置2の構成を説明する図である。図3に示す光トモグラフィ装置2では、照射ファイバ11及び受光ファイバ12,13は光路切替え装置50に接続されていて、光路切替え装置50と測定対象物100との間には、照射ファイバ11及び受光ファイバ12,13とは異なる別の3本の光ファイバ14,15,16が接続されている。このような構成を有し、光路切替え装置50により、照射ファイバ11及び受光ファイバ12,13と、光ファイバ14〜16との接続を切り替えることで、例えば、光ファイバ14と照射ファイバ11とを光学的に接続した場合には、光ファイバ14は照射ファイバとして機能する一方で、光ファイバ14を受光ファイバ12と光学的に接続した場合には、光ファイバ14は受光ファイバとして機能する。このように、光路切替え装置を設けることで、装置の簡略化(特に光ファイバの本数の削減)を図ることができる。
【符号の説明】
【0044】
1,2…光トモグラフィ装置、10…光源、11…照射ファイバ、12,13…受光ファイバ、20…検出部、30…解析部、40…出力部、50…光路切替え装置、100…測定対象物。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源からの光を測定対象物に対して照射する照射ファイバと、
前記照射ファイバによる光の照射に伴って前記測定対象物から出射される光を受光する受光ファイバと、
前記受光ファイバにより受光された光の強度を検出する検出部と、
前記検出部により検出された光の強度に基づいて、前記測定対象物の内部の光学特性値を求める解析部と、
を備え、
前記照射ファイバと前記受光ファイバの少なくとも一方は、複数本の光ファイバが束ねられてバンドル化されたものであり、
前記複数本の光ファイバの開口数は2種類以上である
ことを特徴とする光トモグラフィ装置。
【請求項2】
前記解析部において、前記測定対象物での光伝搬を支配する支配方程式である輸送方程式に対して前記検出部で得られた結果を適用することにより、前記測定対象物の内部の光学特性値を求めることを特徴とする請求項1記載の光トモグラフィ装置。
【請求項3】
前記光学特性値は前記測定対象物の内部の吸収係数であることを特徴とする請求項1又は2記載の光トモグラフィ装置。
【請求項4】
前記光学特性値は前記測定対象物の内部の散乱係数であることを特徴とする請求項1又は2記載の光トモグラフィ装置。
【請求項5】
前記光学特性値は前記測定対象物の内部の非等方散乱パラメータであることを特徴とする請求項1又は2記載の光トモグラフィ装置。
【請求項6】
前記解析部において、前記測定対象物の内部の光学特性値の平均値と、前記測定対象物の内部における当該光学特性値の分布と、を求めることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の光トモグラフィ装置。
【請求項7】
前記照射ファイバが、前記複数本の光ファイバがバンドル化されたものであり、
バンドル化された前記照射ファイバが複数個設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の光トモグラフィ装置。
【請求項8】
前記受光ファイバが、前記複数本の光ファイバがバンドル化されたものであり、
バンドル化された前記受光ファイバが複数個設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の光トモグラフィ装置。
【請求項9】
前記照射ファイバ及び前記受光ファイバはそれぞれ前記光源及び前記検出部に接続されていて、光路切替え装置により前記光源及び前記検出部に対する接続が切り替えられることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の光トモグラフィ装置。
【請求項10】
前記照射ファイバと前記受光ファイバとが束ねられてバンドル化されていることを特徴とする請求項1記載の光トモグラフィ装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2012−237595(P2012−237595A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−105488(P2011−105488)
【出願日】平成23年5月10日(2011.5.10)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成22年度、独立行政法人科学技術振興機構、研究成果最適展開支援事業、「光トモグラフィ再構成における高精度支配方程式系の確立」に係る委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【出願人】(504132272)国立大学法人京都大学 (1,269)
【Fターム(参考)】