説明

光ファイバ収納ケースと光ファイバの処理方法

【課題】光ファイバの重水素処理を効率的に行なうことができ、製造から出荷までのリードタイムの短縮化を図ることが可能な光ファイバ収納ケースと光ファイバの処理方法を提供する。
【解決手段】光ファイバ収納ケース1は、光ファイバFを巻き取る胴部2と胴部両端の鍔部3とからなり、重水素ガスを充填する収納本体4と、鍔部3と接して収納本体4を密閉する着脱可能な密閉カバー6とを備えている。密閉カバー6には、重水素ガス充填のための給気口7aと排気口7bを設け、また、差圧計8を取付けてガスリーク等のチェックができるようにしている。光ファイバ収納ケース1に重水素ガスを充填して、光ファイバFを重水素ガスに晒した状態でユーザに提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバを重水素処理するのに用いられる光ファイバ収納ケースと光ファイバの処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光ファイバが水素含有雰囲気中に晒されると、光ファイバの伝送損失が経時的に増加することが知られている。これは、光ファイバのガラス内に水素が拡散されると、ガラス内に拡散した水素分子H自体による伝送光の吸収と、光ファイバのガラス内に拡散した水素分子Hがガラス内に存在する格子欠陥と化学的に反応して、水酸基(OH基)を持つ反応生成物となって伝送光の吸収を生じることによるものとされている。
【0003】
前者の水素分子H自体の吸収による伝送損失は、可逆的で外部からの水素の侵入がなくなったり、高温にして水素が外部に放出されたりすればなくなり、初期状態に復帰させることも可能である。また、これに対する種々の対策がとられ、特定の使用波長に対しては製造技術の改良で実用上問題にならない程度のレベルが得られていて、通常の使用環境では障害となるような問題は生じていない。
【0004】
これに対し、後者のガラス内の格子欠陥によるOH基の反応生成物による伝送損失は、ドーパントの種類や濃度に依存しており、非可逆的であり飽和値があるか否かは明らかでないが、経時的に増加する傾向がある。このため、光ファイバの製造段階で、損失増加の原因となる格子欠陥を予め水素と反応させておき、光ファイバ製造後の損失増加を低くするという方法が知られている。しかし、この結果、経時的に増加する吸収損失の割合は少なくなるものの、水素と反応した格子欠陥により製造当初から損失が生じることになる。
【0005】
また、これらの水素の影響による損失増加は、特定の波長部分にピーク値を有していて、前者の水素分子H自体の吸収による損失は、1.24μmと1.7μm付近にピーク値がある。後者のOH基の反応生成物による損失については、波長1.38μmで大きなピーク値を有している。その他、屈折率調整用のドーパントの種類や濃度によって、異なる波長でのピーク値が発生している。通常は、伝送損失が比較的少なく、上述の損失増加の少ない波長1.3μm或いは1.55μmを用いた光通信が行なわれている。
【0006】
しかし、近年の急速な通信容量の需要増加に対応するため、波長多重(WDM)或いは高密度波長多重(DWDM)伝送技術の導入が進んでいる。このため、赤外帯域の波長を使用波長帯とする光ファイバ通信において、Oバンド(波長1.26〜1.36μm)、Eバンド(波長1.36〜1.46μm)、Sバンド(波長1.46〜1.53μm)、Cバンド(波長1.53〜1.565μm)、Lバンド(波長1.565〜1.625μm)、すなわち、波長1.26〜1.625μmといった広い範囲において、伝送損失が低く、且つ伝送損失の経時的な増加が少ない光ファイバが要求されている。
【0007】
このため、ガラスファイバを線引し被覆が施された光ファイバを重水素ガスDの雰囲気中に晒して、
Si−O・ + D → Si−OD + D
といった反応を行なわせることが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。すなわち、光ファイバの製造時にガラス内の格子欠陥である「Si−O・」に重水素ガスDを反応させ、この格子欠陥を不活性化する。
【0008】
これにより、光ファイバが製造後に水素含有環境に晒されても、光ファイバのガラス中の格子欠陥は、既にSi-ODで置換されているため、Si−OHの形成が妨げられ、伝送損失の経時的な増加が防止できるとされている。なお、OD基の形成によっても吸収損失が生じるが、OD基による損失のピークは、1.87μmにあり、波長1.3μm〜1.6μm付近の伝送帯の伝送損失には影響を与えることはないとされている(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2002−148450号公報
【特許文献2】特開2003−261351号公報
【特許文献3】特開2003−137580号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述のような光ファイバの重水素処理は、通常、光ファイバをユーザに供給する前、もしくは製造フローの中に組み入れて実施される。しかし、この重水素処理は多くの時間を要し、準備期間を含めると1週間程度を要する場合もある。このため、受注〜出荷までのリードタイムが長くなり、迅速な受発注ができないという問題があった。
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたもので、光ファイバの重水素処理を効率的に行なうことができ、製造から出荷までのリードタイムの短縮化を図ることが可能な光ファイバ収納ケースと光ファイバの処理方法の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明による光ファイバ収納ケースは、光ファイバを巻き取る胴部と胴部両端の鍔部とからなり、重水素ガスを充填する収納本体と、鍔部と接して前記収納本体を密閉する着脱可能な密閉カバーとを備えている。また、他の形態として、光ファイバが巻装されたボビンを収納し重水素ガスを充填する収納本体と、収納本体を覆って密閉する開閉又は着脱可能な密閉カバーとを備えたものであってもよい。密閉カバーには、重水素ガス充填のための給気口と排気口を設け、また、差圧計を取付けてガスリーク等のチェックができるようにする。さらに、ケース表面又は全体に帯電防止材料を含ませて、静電気による発火、爆発が生じないようにする。
【0011】
本発明による光ファイバの処理方法は、前記の光ファイバ収納ケースに重水素ガスを充填して、光ファイバを重水素ガスに晒した状態でユーザに提供する。具体的には、光ファイバを光ファイバ収納ケースに入れて密閉する工程、光ファイバ収納ケースに重水素ガスを充填する工程、重水素ガスの充填状態を保持して前記光ファイバ収納ケースをユーザに輸送する工程を有する。さらに、前記重水素ガスを充填する工程とユーザに輸送する工程との間で、重水素ガスのリークをチェックする。また、開封可能時期を光ファイバ収納ケースに明示する。この開封可能時期は、光ファイバを、80℃で20時間、100体積%の水素処理を行なった後の波長1.38μmにおける損失(dB/km)をΔα1.38としたとき、30×Δα1.38(日)とし、重水素ガスの濃度は1〜4体積%とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、光ファイバを輸送する時間、ユーザが使用するまでの待機期間等を利用して光ファイバの重水素処理を実施することが可能となり、リードタイムを大幅に短縮することができる。また、重水素処理に必要なガスの使用を必要最小限に抑えることができ、費用の削減を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1により本発明の概要と第1の実施形態を説明する。図中、1は光ファイバ収納ケース、2は胴部、3は鍔部、4は収納本体、5は軸孔、6は密閉カバー、6a,6bはフランジ部、6cはヒンジ部、7aは給気口、7bは排気口、8は差圧計を示す。
【0014】
本発明による光ファイバ収納ケース1は、光ファイバFが巻取り収納されるボビン形状の収納本体4と、収納本体4に対して着脱可能な密閉カバー6からなる。収納本体4は、胴部2の両端側に鍔部3を有するボビン形状のもので、樹脂等により形成される。胴部2の中心には軸孔5が設けられ、巻取装置に回転可能に支持させて光ファイバFが巻き取られる。また、光ファイバFが巻き取られている場合は、光ファイバFの供給源とするサプライ装置に回転可能に取付けられる。
【0015】
密閉カバー6は、鍔部3の外周に密着して取付けられ、胴部2と両端側の鍔部3との間に、円筒状の密閉された空間部を形成するものである。胴部2には線引され保護被覆が施された状態の光ファイバFが巻取られ、巻取られた光ファイバFの外周面と密閉カバー6との間の空間部分に重水素ガスが充填され封止される。この重水素ガスを充填するための給気口7a及び排気口7bが密閉カバー6の側面もしくは収納本体4の鍔部3に設けられる。また、重水素ガスの充填量やリーク状態をチェックするのに用いる差圧計8を、密閉カバー6の側面もしくは収納本体4の鍔部3に取付けておくことができる。
【0016】
密閉カバー6は、樹脂等の可撓性を有する材料で形成されるが、ボビン状の収納本体4を密閉できるものであれば、金属で形成してもよい。密閉カバー6を樹脂で形成するような場合、例えば、2分割された半円カバーを可撓ヒンジ部6cで一体に連結した着脱可能な開閉構造とし、開閉端を閉鎖固定するためのフランジ部6a,6bを一体に設けた構成とすることができる。収納本体4と密閉カバー6との密閉性は、鍔部3の周縁部と密閉カバー6の内側面の接合状態によるが、密閉性を高めるためにOリング等のシール部材を用いてもよい。また、収納本体4と密閉カバー6の接合の位置決めを行なうのに、密閉カバー6の内面に鍔部3の周縁が嵌合する溝を設けておくとよい。
【0017】
光ファイバ収納ケース1の収納本体4及び密閉カバー6を樹脂で成形する場合、成形品の少なくとも表面に帯電防止剤が付与されるように成形するか、もしくは、成形用の樹脂材に帯電防止剤を含ませたものを用いるのが望ましい。また、これによる光ファイバ収納ケースの表面抵抗率が10〜1014Ω/cmとなるようにする。これにより、ケース内に充填される重水素ガスは爆発が生じない程度の濃度以下に充填されるとしても、安全性確保の点から、万が一に備えて静電気により引火が生じないようにすることができる。
【0018】
図2は第2の実施形態を説明する図である。図中、11は光ファイバ収納ケース、12は収納本体、13は密閉カバー、14は光ファイバボビンを示し、その他の符号は、図1で用いたのと同じ符号を用いることにより説明を省略する。
【0019】
第2の実施形態による光ファイバ収納ケース11は、光ファイバが巻取られた光ファイバボビン14を収納する収納本体12と、収納本体12に対して着脱可能もしくは開閉可能とされた密閉カバー13とからなる。収納本体12は、例えば、矩形の箱形状に形成され、1つ以上の光ファイバボビン14が収納される大きさで形成される。この収納本体12は、収納される光ファイバボビン14の大きさや収納個数によって、種々の大きさのものが用意される。
【0020】
密閉カバー13は、収納本体12の開口面を閉じて、収納本体12内を密閉する形態であればよく、ヒンジにより収納本体12に対して連結され開閉する形態、もしくは、収納本体12に対して完全に離すことができる着脱可能な形態で形成することができる。収納本体12に光ファイバが巻取られた複数個の光ファイバボビン14を収納し、密閉カバー13を閉じることによって形成される空間部分に重水素ガスが充填され封止される。この重水素ガスを充填するための給気口7a及び排気口7bが密閉カバー13の上面もしくは収納本体12の側面に設けられる。また、図1の例と同様に、重水素ガスの充填量やリーク状態をチェックする差圧計8を、密閉カバー13の上面もしくは収納本体12の側面に取付けておく。
【0021】
収納本体12及び密閉カバー13は、樹脂材料で形成しても、金属で形成してもよい。ただ、光ファイバ収納ケース11は、光ファイバが巻取られた光ファイバボビン14を、ユーザに供給する際に用いられる運搬用の収納ケースでもあることから、軽量で安価なものが望ましい。なお、収納本体12に密閉カバー13で密閉する場合、密閉性を高めるためOリング等のシール部材を用いるようにしてもよい。
【0022】
光ファイバ収納ケース11の収納本体12及び密閉カバー13を、樹脂で形成する場合、図1の場合と同様に成形品の少なくとも表面に帯電防止剤が付与されるように成形するか、もしくは、成形用の樹脂材に帯電防止剤を含ませたものを用いるのが望ましい。また、これによる光ファイバ収納ケースの表面抵抗率が10〜1014Ω/cmとなるようにする。これにより、ケース内に充填される重水素ガスは爆発が生じない程度の濃度以下に充填されるとしても、安全性確保の点から、静電気により引火が生じないようにすることができる。
【0023】
次に、上述した光ファイバ収納ケースを用いて重水素処理する方法について説明する。図1の光ファイバ収納ケース1の場合は、密閉カバー6が取付けられていない状態では、収納本体4は、光ファイバFの巻取りボビンであり、もしくは、光ファイバFのサプライボビンである。したがって、通常は、光ファイバボビンとして使用可能で、例えば、ユーザに対して線引き後の保護被覆を施した光ファイバを所定量巻取る。ユーザに対する納期が十分ある場合は、処理槽により数日間かけて重水素処理を行なってもよいが、納期に余裕がない場合は、密閉カバー6で密閉して内部に重水素ガスを充填した状態で出荷する。
なお、図2の光ファイバ収納ケース11を用いる場合も同様で、複数の光ファイバボビン14を同時に処理する場合に有用である。
【0024】
具体的には、光ファイバFを光ファイバ収納ケース1,11に入れて密閉する工程、光ファイバ収納ケース1,11に重水素ガスを充填する工程、重水素ガスの充填状態を保持して光ファイバ収納ケース1、11をユーザに輸送する工程を有する光ファイバの処理方法となる。なお、重水素ガスを充填する工程とユーザに輸送する工程との間、例えば、出荷直前に重水素ガスのリークチェックを行なって内圧低下がないかを確認するのが望ましい。
【0025】
光ファイバ収納ケース1,11内に充填する重水素ガスは、例えば、窒素ガス等の希釈ガスに混合させて、給気口7aから導入され空気と置換される。重水素ガスの濃度は、大気圧の状態で、1.0体積%の濃度としても、重水素処理には2日以上が必要とされている。しかし、重水素ガスの濃度を4.0体積%以上としても処理時間はあまり短くはならず、爆発の危険性がある。したがって、重水素ガスの濃度は、1.0体積%以上で爆発の危険性が少ない4.0体積%以下とするのが望ましい。また、空間中での濃度分布があることを考慮すると、2.0体積%以下とするのが好ましい。なお、ケース内の内圧は、大気圧より3%〜10%程度高めにし、付属の差圧計8で、ガス充填後1時間の内圧低下が充填直後の内圧に対して1%以下であるように密閉性を保つのがよい。
【0026】
光ファイバを、80℃で20時間、100体積%の水素処理を行なった後の波長1.38μmにおける損失(dB/km)をΔα1.38としたとき、光ファイバを重水素ガスに晒す時間(日)は、おおよそ「30×Δα1.38+1」(日)であるとされている。なお、この重水素に晒す日数(D日)は、それを越えない最大整数を意味する。例えば、前記のΔα1.38が0.15dB/kmであれば、重水素ガス充填後の開封可能時期は、「30×0.15+1」=5.5日(約5日)とされる。
【0027】
上記の開封可能時期は、光ファイバ収納ケースの視認しやすい部分に明示しておくのが望ましい。なお、開封可能時期は、光ファイバが別の手段で重水素ガス処理がある程度実施されている場合は、その日数を差し引くことができる。光ファイバ収納ケースに開封可能時期を明示しておくことにより、未処理状態での光ファイバの使用を防止することができる。
【0028】
上述したように、本発明では、光ファイバを密閉状態にして収納可能なボビン、もしくは運搬容器を光ファイバ収納ケースとし、これを用いて光ファイバの重水素処理を行なううようにしている。これにより、ガス充填の空間容積が少なくなり、重水素処理に必要な重水素ガスや希釈ガスの使用量を必要最小限にすることができる。また、線引後の光ファイバに対して、重水素処理をしながらの出荷が可能となり、光ファイバの製造から製品出荷までのリードタイムの短縮化を図ることができる。すなわち、ユーザに対して製品を納入する時の準備時間、輸送時間、ユーザでの使用待機時間(製品納入後、すぐに使用しない場合も多い)等を有効に活用することで、所定の重水素処理を効率よく実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の第1の実施形態を説明する図である。
【図2】本発明の第2の実施形態を説明する図である。
【符号の説明】
【0030】
1…光ファイバ収納ケース、2…胴部、3…鍔部、4…収納本体、5…軸孔、6…密閉カバー、6a,6b…フランジ部、6c…ヒンジ部、7a,7b…給排気口、8…差圧計、11…光ファイバ収納ケース、12…収納本体、13…密閉カバー、14…光ファイバボビン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバを巻き取る胴部と胴部両端の鍔部とからなり、重水素ガスを充填する収納本体と、前記鍔部と接して前記収納本体を密閉する着脱可能な密閉カバーとを備えていることを特徴とする光ファイバ収納ケース。
【請求項2】
光ファイバが巻装されたボビンを収納し重水素ガスを充填する収納本体と、前記収納本体を覆って密閉する開閉又は着脱可能な密閉カバーとを備えていることを特徴とする光ファイバ収納ケース。
【請求項3】
給排気口が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光ファイバ収納ケース。
【請求項4】
差圧計が取り付けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光ファイバ収納ケース。
【請求項5】
前記光ファイバ収納ケースの表面又は全体に帯電防止材料が含まれていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ファイバ収納ケース。
【請求項6】
前記光ファイバ収納ケースの表面抵抗率が10〜1014Ω/cmであることを特徴とする請求項5に記載の光ファイバ収納ケース。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の光ファイバ収納ケースに重水素ガスを充填して、光ファイバを重水素ガスに晒すことを特徴とする光ファイバの処理方法。
【請求項8】
光ファイバを光ファイバ収納ケースに入れて密閉する工程、前記光ファイバ収納ケースに重水素ガスを充填する工程、重水素ガスの充填状態を保持して前記光ファイバ収納ケースをユーザに輸送する工程を有することを特徴とする光ファイバの処理方法。
【請求項9】
前記重水素ガスを充填する工程と前記ユーザに輸送する工程との間で、前記重水素ガスのリークをチェックすることを特徴とする請求項8に記載の光ファイバの処理方法。
【請求項10】
開封可能時期を前記光ファイバ収納ケースに明示することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の光ファイバの処理方法。
【請求項11】
前記開封可能時期は、前記光ファイバを、80℃で20時間、100体積%の水素処理を行なった後の波長1.38μmにおける損失(dB/km)をΔα1.38としたとき、30×Δα1.38(日)であることを特徴とする請求項10に記載の光ファイバの処理方法。
【請求項12】
前記重水素ガスの濃度が1〜4体積%であることを特徴とする請求項7に記載の光ファイバの処理方法。
【請求項13】
前記重水素ガスの濃度が1〜2体積%であることを特徴とする請求項7に記載の光ファイバの処理方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−240939(P2006−240939A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−60989(P2005−60989)
【出願日】平成17年3月4日(2005.3.4)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】