説明

光信号伝送装置、光信号伝送装置の制御方法および光信号伝送装置の制御プログラム

【課題】マックスポンダユニット間のパスを有効に利用し、主信号の遮断を抑制すること。
【解決手段】クロスコネクト再接続制御部34のバックボード接続監視部35は、OTN_マックスポンダユニット11,12を接続する伝送路40の使用状態を監視する。ブロードキャスト設定部36は、ODU0×2本で使用されていた伝送路からODU0×1本の削除が行なわれた場合に、ODU0×1本で使用されている他の伝送路に残りのODU0と同一の信号を出力するよう制御した上で、ODUパスの張り替えを行なう。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光信号伝送装置、光信号伝送装置の制御方法および光信号伝送装置の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ITU-T G.709にて規格化されているOTN(Optical Transmission Network)技術が様々な光伝送装置に適用されている。かかる光伝送装置は、クライアントなどが接続されるSONET/SDH(Synchronous Optical NETwork/Synchronous Digital Hierarchy)やEthernet(登録商標)などと接続されるとともに、光伝送装置が相互に接続してネットワークを構成することかできる。
【0003】
また、SONET/SDHによる通信を行なう装置がクロスコネクトのパスを張り替える際に回線が切断される時間を短縮する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−129111号公報
【特許文献2】特開平8−223154号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ITU-T G.709では、様々なサービスをもったクライアント側の信号をODUk(k=0,1)にマッピングした後に用途に応じて様々なポートへ光伝送することを規定している。ODU0の伝送速度は1.2Gbps、ODU1の伝送速度は2.4Gbpsである。ODUk(k=0,1)へのマッピングと伝送を行なうマックスポンダ装置では、複数のマックスポンダユニットをODU1で接続する場合がある。
【0006】
各マックスポンダユニットは、2つのODU0フレームを1つのODU1フレームにマッピングすることでODU0をODU1に変換する。ODU0単位でクロスコネクトパスの追加や削除が行なわれると、マックスポンダユニット間のODU1のパスが単独のODU0パスによって使用される状態が発生し、パスを有効に利用できない場合があった。
【0007】
また、ODU1のパスをODU0が単独で使用し、マックスポンダユニット間のODU1のパスが全て使用中の状態になると、新たにマックスポンダユニット間のクロスコネクトを張るには既存のクロスコネクトを一時的に削除し、再接続することとなる。
【0008】
従来の技術では、このようにマックスポンダ間のクロスコネクトを張り替えが発生した場合に、既存のクロスコネクトを一時的に削除して再接続するために主信号が遮断され、サービスに影響を与えるという問題点があった。
【0009】
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、マックスポンダユニット間のパスを有効に利用し、主信号の遮断を抑制する光信号伝送装置、光信号伝送装置の制御方法および光信号伝送装置の制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願の開示する光信号伝送装置、光信号伝送装置の制御方法および光信号伝送装置の制御プログラムは、光信号のマックスポンダユニット間を並列に接続する複数の伝送路の使用状態を監視する。開示の装置、方法及びプログラムは、監視の結果、2以上の伝送路の伝送速度が最大伝送速度の半分以下となった場合に、1の伝送路に対する信号出力と同一の信号出力を他の伝送路に出力するよう複数の伝送路への出力を設定する。そして、開示の装置、方法及びプログラムは、1の伝送路と他の伝送路への同一の信号出力を開始した後、1の伝送路への信号出力を停止するよう伝送路への出力を制御する。
【発明の効果】
【0011】
本願の開示する光信号伝送装置、光信号伝送装置の制御方法および光信号伝送装置の制御プログラムによれば、マックスポンダユニット間のパスを有効に利用し、主信号の遮断を抑制することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、実施例にかかる光信号伝送装置の構成図である。
【図2】図2は、本実施例にかかる光伝送装置を用いた波長分割多重ネットワークシステムの構成図である。
【図3】図3は、OTN_マックスポンダユニット11の説明図である。
【図4】図4は、バックボード接続管理部33による管理の説明図である。
【図5】図5は、光信号伝送装置10における伝送路40の接続構成図である。
【図6】図6は、ODU変換部25が有するDEMUX/MUX部の説明図である。
【図7】図7は、スイッチ制御デバイス22の接続構成図である。
【図8】図8は、同一ユニット内のODU1クロスコネクト設定の説明図である。
【図9】図9は、同一ユニット内のODU0に対するクロスコネクト設定の説明図である。
【図10】図10は、OTN_マックスポンダユニット間のODU1クロスコネクト設定の説明図である。
【図11】図11は、OTN_マックスポンダユニット間のODU0のクロスコネクト設定の説明図である。
【図12】図12は、バックボード接続がフル状態となった場合のOTN_マックスポンダユニット11におけるスイッチ制御デバイス22の接続状態の説明図である。
【図13】図13は、バックボード接続がフル状態となった場合のOTN_マックスポンダユニット12におけるスイッチ制御デバイス22の接続状態の説明図である。
【図14】図14は、フル状態からODU0単位でクロスコネクト削除した状態のOTN_マックスポンダユニット11におけるスイッチ制御デバイス22の接続状態の説明図である。
【図15】図15は、フル状態からODU0単位でクロスコネクト削除した状態のOTN_マックスポンダユニット12におけるスイッチ制御デバイス22の接続状態の説明図である。
【図16】図16は、バックボード接続がフル状態となった場合のOTN_マックスポンダユニット11,12における伝送路40の状態の説明図である。
【図17】図17は、フル状態からODU0単位でクロスコネクト削除した場合の伝送路40の状態の説明図である。
【図18】図18は、クロスコネクト再接続制御部34による処理の説明図である。
【図19】図19は、セレクタの切替の説明図である。
【図20】図20は、クロスコネクト再接続制御部34によるクロスコネクトの張り替えを行なった後の接続図である。
【図21】図21は、クロスコネクトの削除ごとに張り替えを行なう場合における接続状態の変化の説明図である。
【図22】図22は、クロスコネクトの削除ごとに張り替えを行なった後の接続状態の説明図である。
【図23】図23は、空き容量をODU1クロスコネクトの追加接続に使用する場合についての説明図である。
【図24】図24は、空き容量をODU0クロスコネクトの追加接続に使用する場合についての説明図である。
【図25】図25は、クロスコネクト再接続制御部34の処理動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本願の開示する光信号伝送装置、光信号伝送装置の制御方法および光信号伝送装置の制御プログラムを図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例は開示の技術を限定するものではない。
【実施例1】
【0014】
図1は、実施例にかかる光信号伝送装置の構成図である。図2は、本実施例にかかる光伝送装置を用いた波長分割多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing )ネットワークシステムの構成図である。図2に示したように本実施例にかかる光伝送装置10は、互いにOTNフレームを送受信してリング型ネットワークを構成する。OTNは、ITU-T G.709にて規格化されている。また、光伝送装置10はSONETやEthernet(登録商標)などと接続する。SONETやEthernet(登録商標)は、図示しないクライアントが接続され、顧客回線サービスを収容するクライアント側ネットワークである。
【0015】
各光信号伝送装置10は、クライアント側のポートから入力された様々な種別の信号を、ITU-T G.709にて規定されているODUk(k=0,1)フレームに装置内でマッピングして、ODUk(k=0,1)単位でADM(Add Drop multiplexer)機能を実現する。
【0016】
ODUk(k=0,1)単位のADM機能を実現するため、光信号伝送装置10は、ODUk(k=0,1)フレームにマッピングした信号と、他の光伝送装置10に接続したポートや他のクライアントポートとの間でPoint-to-Pointのクロスコネクトを設定する。このクロスコネクトの設定はクロコン設定とも言う。
【0017】
光信号電装装置10の内部構成について図1を参照して説明する。光信号伝送装置10は、OTN_マックスポンダユニット11,12と装置監視制御部13を有する。OTN_マックスポンダユニット11とOTN_マックスポンダユニット12とは同一の構成を有するので、OTN_マックスポンダユニット11の構成について詳細に説明し、OTN_マックスポンダユニット12については説明を省略する。
【0018】
マックスポンダユニット11は、マッピング処理部21、スイッチ制御デバイス22、ネットワークインタフェース23、10G光モジュール24およびODU変換部25を有する。
【0019】
マッピング処理部21は、クライアント側のポートから入力された様々な種別のクライアント信号41を、ODU0とODU1のいずれかのフレームに装置内でマッピングする。また、クライアント側のポートに出力する信号をODUk(k=0,1)フレームからデマッピングし、出力先のポートの信号の種別に変換して出力する。
【0020】
ODU変換部25は、ODU0とODU1との間での変換を行なう。ネットワークインタフェース23は、4本のODU1パスを1本のOTU2(Optical channel Transport Unit 2)に変換し、10G光モジュール24に出力する。また、ネットワークインタフェース23は、10G光モジュールから入力された1本のOTU2を4本のODU1パスに変換し、スイッチ制御デバイス22に出力する。
【0021】
10G光モジュール24は、ネットワークインタフェース23が出力したOTU2をネットワーク信号43として他の光信号伝送装置10に送信する。また、10G光モジュール24は、他の光信号伝送装置10から受信したネットワーク信号43をネットワークインタフェース23に出力する。
【0022】
スイッチ制御デバイス22は、マッピング処理部21、ODU変換部25、ネットワークインタフェース23、他のOTN_マックスポンダユニットとの間でクロスポイント接続を行なうスイッチである。スイッチ制御デバイス22とマッピング処理部21との間の接続は、ODU0とODU1とが混在する。スイッチ制御デバイス22とODU変換部25との間には、ODU0とODU1の双方の接続を行なう。スイッチ制御デバイス22とネットワークインタフェース23との間の接続は、ODU1で行なう。スイッチ制御デバイス22と他のOTN_マックスポンダとの間の接続は、ODU1で行なう。
【0023】
OTN_マックスポンダユニット11とOTNマックスポンダユニット12との間は光伝送装置10のバックボードに設けた伝送路40によって接続する。この伝送路40によるOTN_マックスポンダユニット11とOTNマックスポンダユニット12との通信接続をバックボード接続という。
【0024】
OTN_マックスポンダユニット12は、バックボード接続を経由することでOTNマックスポンダユニット11のクライアント信号41とネットワーク信号43を送受信することができる。同様に、OTN_マックスポンダユニット11は、バックボード接続を経由することでOTNマックスポンダユニット12のクライアント信号42とネットワーク信号44を送受信することができる。
【0025】
このように、光信号伝送装置10は、互いに接続された複数のOTN_マックスポンダユニットを備え、複数のOTN_マックスポンダユニットはそれぞれがクライアント信号とネットワーク信号を送受信する。このように接続した状態が、マックスポンダユニットを並列に接続した状態である。
【0026】
本実施例では、光信号伝送装置10の中に2つのOTN_マックスポンダユニットを並列接続した構成について説明を行なうが、3以上のOTN_マックスポンダユニットを並列接続する構成としても良い。また、異なる光信号伝送装置10が有するマックポンダユニットを並列接続する構成であっても良い。
【0027】
また、光信号伝送装置10が有するOTN_マックスポンダユニットが2つである場合、一方をセルフ(SEIF)8ユニット、他方をペア(PAIR)ユニットという。例えば、OTN_マックスポンダユニット11がセルフユニットであれば、OTN_マックスポンダユニット12がペアユニットとなる。
【0028】
装置監視制御部13は、光信号伝送装置10の動作の監視と制御を行なう。装置監視制御部13は、ユーザインタフェース31、クロスコネクト接続形態解析部32、バックボード接続管理部33及びクロスコネクト再接続制御部34を有する。
【0029】
ユーザインタフェース31は、保守などを行なう操作者からクロスコネクト設定情報の入力を受け付け、クロスコネクト接続形態解析部32に通知するインタフェースである。クロスコネクト設定情報は、From_Port情報、To_Port情報、ODU1 or ODU0クロスコネクト設定などを含む。クロスコネクト接続形態解析部32は、クロスコネクト設定情報に基づいてOTN_マックスポンダユニット11,12のスイッチ制御デバイスに対してクロスポイントの切替制御を行なう。
【0030】
バックボード接続管理部33は、バックボード接続の利用状態を管理する。クロスコネクト再接続制御部34は、バックボード接続管理部33からバックボード接続の利用状態を取得し、バックボード接続のクロスコネクトの張替えを行なう。
【0031】
クロスコネクト再接続制御部34は、バックボード接続監視部35、ブロードキャスト設定部36及びセレクタ制御部37を有する。バックボード接続監視部35は、バックボード接続管理部33から伝送路40の使用状態を取得して監視する監視部である。
【0032】
ブロードキャスト設定部36は、バックボード接続監視部35による監視の結果に基づいて伝送路40への出力を設定する設定部である。具体的には、ブロードキャスト設定部36は、伝送路40のうち2以上の伝送路の伝送速度が最大伝送速度の半分以下となった場合に、当該伝送路に対する信号出力と同一の信号出力を最大伝送速度の半分以下となった他の伝送路に出力させる。このように、複数の伝送路に同一の信号出力を行なうことを本明細書ではブロードキャストという。
【0033】
セレクタ制御部37は、最大伝送速度の半分以下となった伝送路に対する同一の信号出力が開始された後、元の伝送路への信号出力を停止するよう伝送路40への出力を制御する制御部である。
【0034】
このように光信号伝送装置10は、クロスコネクト再接続制御部34がバックボード接続の利用状態を監視し、最大伝送速度の半分以下となった伝送路が複数ある場合には、バックボード接続のクロスコネクトを張り替える。このため、に光信号伝送装置10は、マックスポンダユニット間のパスを有効に利用することができる。また、バックボード接続のクロスポイント張替えの際には、伝送路を移動させる信号と同一の信号を移動先の伝送路に出力した後、元の信号を停止するので、主信号の遮断を抑制することができる。
【0035】
図3は、OTN_マックスポンダユニット11の説明図である。図3に示したように、マッピング処理部21は、クライアント信号41のポートごとにSFP(small form factor pluggable)とODUk_Mapper/DeMapper処理部を有する。SFPは、光信号を電気信号に変換するモジュールである。ODUk_Mapper/DeMapper処理部は、入力されたクライアント信号のODUkへのマッピングと出力するODUkのクライアント信号へのデマッピングを行なう。
【0036】
入力されるクライアント信号の種別は、OC3、OC12、OC48、1GBE、OTU1などである。ODUk_Mapper/DeMapper処理部は、クライアント信号の伝送速度(Rate)に応じて、ITU-T G.709に沿った形式でマッピング及びデマッピングを行なう。
【0037】
具体的には、ODUk_Mapper/DeMapper処理部は、OC3をODU0(1.244Gbps)にマッピング及びデマッピングする。ODUk_Mapper/DeMapper処理部は、OC12をODU1(2.498Gbps)にマッピング及びデマッピングする。ODUk_Mapper/DeMapper処理部は、OC48をODU1(2.498Gbps)にマッピング及びデマッピングする。ODUk_Mapper/DeMapper処理部は、OTU1をODU0×2本をMuxした形式として2.498GbpsのODU1にマッピング及びデマッピングする。ODUk_Mapper/DeMapper処理部は、1GbEをODU0(1.244Gbps)にマッピング及びデマッピングする。
【0038】
マッピング処理部21は、クライアント信号をODU1もしくはODU0にそれぞれマッピングする。スイッチ制御デバイス22は、ODU1とODU0単位でクロスコネクトを張る。スイッチ制御デバイス22へのクロスコネクト設定は、装置監視制御部13によって行なわれる。この装置監視制御部13は、一例としてファームウェアであってもよい。装置監視制御部13がファームウェアである場合は、演算装置が光信号伝送装置の制御プログラムを実行することで、装置監視制御部13の各処理を実現する。
【0039】
スイッチ制御デバイス22は、クライアント信号とのインタフェースとしてCL_INFを有し、8本のクライアント信号を入出力する。また、スイッチ制御デバイス22は、ネットワークインタフェース23とのインタフェースとしてNW_INFを有し、4本のODU1伝送路で接続される。また、スイッチ制御デバイス22は、ODU変換部25とのインタフェースとしてDEMUX_INFとMUX_INFを有する。
【0040】
ネットワークインタフェース23は、4本のODU1信号と1つのOTU2信号との間でマッピングとデマッピングを行なう。
【0041】
ODU変換部25は、DEMUX_INFから入力された1本のODU1を2本のODU0にDEMUXし、DEMUX_INFを介してスイッチ制御デバイス22に返す。また、ODU変換部25は、MUX_INFから入力された2本のODU0を1本のODU1にMUXし、MUX_INFを介してスイッチ制御デバイス22に返す。
【0042】
クライアント信号の種別の1つであるOTU1は、ITU-T G.709規格より2つのODU0をMUXすることが可能である。この場合、ユニット内ではODU0単位で2本のクロスコネクトを張ることとなる。OTU1信号をODU0×2本にDEMUX、もしくはOTU1_Portを出力側として送信する場合はODU0×2本をMUXするため、ODUkのMUX/DEMUX処理部をクライアント側用とネットワーク側用に設ける。例えば、クライアント信号の種別がOTU1でODU0クロスコネクトを張る場合は、ODU変換部25でODU1をODU0×2本にDEMUXする。加えて、ODU変換部25は、バックボード接続用のDEMUX/MUX部を有する。ODU変換部25の接続形態の詳細については後述する。
【0043】
図4は、バックボード接続管理部33による管理の説明図である。バックボード接続用の伝送路40は、8本の伝送路BWB#1〜8を有する。バックボード接続管理部33は、各伝送路について使用状況と用途の情報を保持する。使用状況は、当該伝送路を使用中であるか否かを示す情報である。用途は、当該伝送路をODU1、ODU0×1本、ODU0×2本のいずれで使用しているかを示す情報である。
【0044】
各伝送路は、ODU1クロスコネクトか、またはODU0クロスコネクトを接続する場合、ODU0/ODU1の両方のクロスコネクト形態をサポートする為、最大でODU1(2.4Gbps)の伝送速度(Rate)を有する。ODU0クロスコネクトを張る場合、ODU1の伝送であっても信号伝送は可能となるが、ODU0単位でクロスコネクトを張ることとなり、伝送路を2本使用する。このため、伝送路の容量に応じた効率良いユニット間通信ができない。
【0045】
そこで、光信号伝送装置10は、ODUkのMUX/DEMUX処理部をバックボード接続用にも実装する。このため、ODU0クロスコネクトの場合、ODU0×2本をODU1にMUXし、ODU1をODU0×2本にDEMUXするので、効率良いユニット間伝送を実現することができる。
【0046】
図5は、光信号伝送装置10における伝送路40の接続構成図である。伝送路40に含まれる8本の伝送路40_1〜40_8は、配線BWB#1〜8に対応する。伝送路40_1〜40_8は、ODU1についてはそのまま伝送する。そして、ODU0についてはODU1にMUXして伝送し、伝送後にDEMUXされてODU1に戻す。
【0047】
ここで、バックボード接続は光信号伝送装置10内部の接続であるため、操作者からは「どの伝送路をクロスコネクトにて使用するか」は設定されない。このため、装置監視制御部13がクライアント信号41やネットワーク信号43のポートと伝送路40のいずれかのポートとのクロスコネクトにおけるパス接続の決定や管理を行なう。
【0048】
図6は、ODU変換部25が有するDEMUX/MUX部の説明図である。DEMUX/MUX部は、Descramble回路51、OUD1受信部52、DMX回路53、OUD0送信部54,55、Scramble回路56,57を有する。また、DEMUX/MUX部は、経路切替部60、Descramble回路61,62、OUD0受信部63,64、MUX回路65、OUD1送信部66、Scramble回路67を有する。
【0049】
DEMUX/MUX部は、ODU1をDescramble回路51に入力してデスクランブルした後、OUD1受信部52で受信する。受信したODU1は、DMX回路53によるDEMUXで2本のODU0となり、OUD0送信部54とOUD0送信部55でそれぞれ送信される。OUD0送信部54が送信したODU0は、Scramble回路56によってスクランブルされて、スイッチ制御デバイス22に送られる。OUD0送信部55が送信したODU0は、Scramble回路57によってスクランブルされて、スイッチ制御デバイス22に送られる。
【0050】
また、DEMUX/MUX部は、ODU0を経路切替部60に入力した後、Descramble回路61,62に入力する。ODU0のDescramble回路を2つ有することで、DEMUX/MUX部は2本のODU0を同時にデスクランブル可能である。Descramble回路61がDescrambleしたODU0は、ODU0受信部63によって受信される。Descramble回路62がDescrambleしたODU0は、ODU0受信部64によって受信される。
【0051】
ODU0受信部63が受信したODU0とODU0受信部64が受信したODU0は、MUX回路65によってMUXされて、ODU1送信部66から送信される。ODU1送信部66が送信したODU1は、Scramble回路67によってスクランブルされて、スイッチ制御デバイス22に送られる。
【0052】
経路切替部60は、セレクタ71,72、位相吸収メモリ73〜76を有する。セレクタ71は、2本のODU0のうち1本を選択してDescramble回路61に入力する。セレクタ72は、2本のODU0のうち1本を選択してDescramble回路62に入力する。
【0053】
セレクタ71に入力される2本のODU0のうち、一方は運用時に使用する信号である。他方は、バックボート接続の張替え時のブロードキャストに使用する信号である。すなわち、バックボード接続を張り替える場合には、運用系のODU0と同一の信号を予備系のODU0に入力し、同一の信号がセレクタ71に入力された状態でセレクタ71を切り替える。このため、バックボード接続を張り替える際の主信号の遮断を抑制することができる。セレクタ72も同様に、運用系のODU0と予備系のODU0に同一の信号が入力された状態で切り替える。
【0054】
運用系のODU0と予備系のODU1との信号の間に位相差が発生した場合に位相差の吸収を行なうのが位相吸収メモリ73〜76である。位相吸収メモリ73は、セレクタ71に入力される2本のODU0のうち、運用系のODU0の位相を吸収する。位相吸収メモリ74は、セレクタ71に入力される2本のODU0のうち、予備系のODU0の位相を吸収する。位相吸収メモリ75は、セレクタ72に入力される2本のODU0のうち、運用系のODU0の位相を吸収する。位相吸収メモリ76は、セレクタ72に入力される2本のODU0のうち、予備系のODU0の位相を吸収する。
【0055】
セレクタ71,72及び位相吸収メモリ73〜76の動作は、セレクタ制御部37によって制御される。
【0056】
図6に示した構成は、ODU変換部25が有するDEMUX/MUX部のうち、バックボード接続用のDEMUX/MUX部の構成である。ODU変換部25が有するクライアント側用のDEMUX/MUX部とネットワーク側用のDEMUX/MUX部は、経路切替部60を省略することができる。
【0057】
図7は、スイッチ制御デバイス22の接続構成図である。スイッチ制御デバイス22は、クライアント信号とのインタフェースであるCL_INFに接続用のピンを16本有する。CL_INFに含まれるピンのうち、CL_RX1〜8は、クライアント側からスイッチ制御デバイス22への入力用のピンであり、ODU1またはODU0である。CL_INFに含まれるピンのうち、CL_TX1〜8は、スイッチ制御デバイス22からクライアント側への出力用のピンであり、ODU1またはODU0である。
【0058】
スイッチ制御デバイス22は、ネットワーク側へのインタフェースであるNW_INFに接続用のピンを8本有する。NW_INFに含まれるピンのうち、LI_TX1〜4は、スイッチ制御デバイス22からネットワーク側への出力用のピンであり、ODU1である。NW_INFに含まれるピンのうち、TI_RX1〜4は、ネットワーク側からスイッチ制御デバイス22への入力用のピンであり、ODU1である。
【0059】
スイッチ制御デバイス22は、バックボート接続用のインタフェースであるBWB_INFに接続用のピンを16本有する。BWB_INFに含まれるピンのうち、BWB_RX1〜8は、スイッチ制御デバイス22からバックボード側、即ち伝送路40への出力用のピンであり、ODU1である。BWB_INFに含まれるピンのうち、BWB_TX1〜4は、バックボード接続側、即ち伝送路40からスイッチ制御デバイス22への入力用のピンであり、ODU1である。
【0060】
スイッチ制御デバイス22は、クライアント用のDEMUX/MUX部へのインタフェースであるCL_DEMUX/CL_MUX INFに接続用のピンを48本有する。CL_DEMUX/CL_MUX INFに含まれるピンのうち、CL_DMX_TX1〜8は、スイッチ制御デバイス22からクライアント用のDEMUXへの出力用のピンであり、ODU1である。CL_DEMUX/CL_MUX INFに含まれるピンのうち、CL_DMX_RX1〜16は、クライアント用のDEMUXからスイッチ制御デバイス22への入力用のピンであり、ODU0である。
【0061】
CL_DEMUX/CL_MUX INFに含まれるピンのうち、CL_MX_TX1〜16は、スイッチ制御デバイス22からクライアント用のMUXへの出力用のピンであり、ODU0である。CL_DEMUX/CL_MUX INFに含まれるピンのうち、CL_MX_RX1〜8は、クライアント用のMUXからスイッチ制御デバイス22への入力用のピンであり、ODU1である。
【0062】
スイッチ制御デバイス22は、ネットワーク用のDEMUX/MUX部へのインタフェースであるNW_DEMUX/NW_MUX INFに接続用のピンを24本有する。NW_DEMUX/NW_MUX INFに含まれるピンのうち、NW_DMX_TX1〜4は、スイッチ制御デバイス22からネットワーク用のDEMUXへの出力用のピンであり、ODU1である。NW_DEMUX/NW_MUX INFに含まれるピンのうち、NW_DMX_RX1〜8は、ネットワーク用のDEMUXからスイッチ制御デバイス22への入力用のピンであり、ODU0である。
【0063】
NW_DEMUX/NW_MUX INFに含まれるピンのうち、NW_MX_TX1〜8は、スイッチ制御デバイス22からネットワーク用のMUXへの出力用のピンであり、ODU0である。NW_DEMUX/NW_MUX INFに含まれるピンのうち、NW_MX_RX1〜4は、ネットワーク用のMUXからスイッチ制御デバイス22への入力用のピンであり、ODU1である。
【0064】
スイッチ制御デバイス22は、バックボード接続用のDEMUX/MUX部へのインタフェースであるBWB_DEMUX/BWB_MUX INFに接続用のピンを48本有する。BWB_DEMUX/BWB_MUX INFに含まれるピンのうち、BWB_DMX_TX1〜8は、スイッチ制御デバイス22からバックボード用のDEMUXへの出力用のピンであり、ODU1である。BWB_DEMUX/BWB_MUX INFに含まれるピンのうち、BWB_DMX_RX1〜16は、バックボード用のDEMUXからスイッチ制御デバイス22への入力用のピンであり、ODU0である。
【0065】
BWB_DEMUX/BWB_MUX INFに含まれるピンのうち、BWB_MX_TX1〜16は、スイッチ制御デバイス22からバックボード用のMUXへの出力用のピンであり、ODU0である。BWB_DEMUX/BWB_MUX INFに含まれるピンのうち、BWB_MX_RX1〜8は、バックボード用のMUXからスイッチ制御デバイス22への入力用のピンであり、ODU1である。
【0066】
図8〜図11に、同一ユニット内のODU1とODU0クロスコネクトの接続方法、並びにユニット間のODU1とODU0クロスコネクト接続例を示す。
【0067】
図8は、同一ユニット内のODU1クロスコネクト設定の説明図である。図8に示した例では、操作者からFrom_Port、To_Port及びODUを指定するクロスコネクト情報を受信した装置監視制御部13は、ユニット内のクロスコネクト設定を実施した状態を示している。
【0068】
図8の例では、クロスコネクト情報は、OTN_マックスポンダユニット11を搭載したスロットであるSLOT#AのCL_#3(OC48)からSLOT#Aのネットワーク側にODU1クロスコネクト設定を張ることを示している。
【0069】
具体的には、装置監視制御部13は、操作者に指定されたFrom_Port=SLOT#A_CL_RX#3(OC48)、To_Port=SLOT#A_NW_3(OTU2)に対して、ODU1のクロスコネクト設定を実施する。
【0070】
装置監視制御部13は、受信したクロスコネクト設定から自ユニット内でのクロスコネクトの指示があったと認識し、スイッチ制御デバイス22のCL_RX#3とLI_TX_#3との間を接続する。このクロスコネクトは、OTN_マックスポンダユニット11の内部で行なわれるので、OTN_マックスポンダ12に対する接続の制御やバックボード接続の制御は行なわれない。また、クライアント信号がOC48であり、マッピング処理部21によってODU1にマッピングされるので、ODU変換部25による変換も行なわれない。
【0071】
図9は、同一ユニット内のODU0に対するクロスコネクト設定の説明図である。装置制御監視処理13は、操作者から指定されたFrom_Port/To_Port並びクライアント信号種別に基づき、必要に応じてMUX/DEMUX処理部とのクロスコネクト設定を実施する。
【0072】
図9の例では、クロスコネクト情報は、SLOT#AのCL_#7(OTU1)からSLOT#Aのネットワーク側にODU0のクロスコネクトを張ることを示している。
【0073】
具体的には、装置監視制御部13は、操作者に指定されたFrom_Port=SLOT#A_CL_RX#7(OTU1)、To_Port=SLOT#A_NW_4(OTU2)に対して、ODU0のクロスコネクト設定を実施する。
【0074】
装置監視制御部13は、受信したクロスコネクト設定から自ユニット内でのクロスコネクトの指示があったと認識する。また、装置監視制御部13は、クライアント信号がOTU1であるため、クライアント信号を一旦ODU×2本にDEMUXしたうえでMUXしてODU1にする。
【0075】
このため、装置監視制御部13は、図9の(1)に示したように、CL_RX_#7とCL_ODUk__DEMUX_INPUTを接続してクライアント信号をDEMUX回路に入力する。また、装置監視制御部13は、図9の(2)に示したようにCL_ODUk_DEMUX_OUTPUTとNW_ODUk_MUX_INPUTを接続して、DEMUX回路の出力として得られた2本のODU0をMUX回路に渡す。そして、装置監視制御部13は、図9の(3)に示したようにNW_ODUk_MUX_OUTPUTとLI_TXとを接続して、MUX回路の出力として得られた1本のODU1をネットワークインタフェースに渡す。
【0076】
図10は、OTN_マックスポンダユニット間のODU1クロスコネクト設定の説明図である。図10に示したように、クロスコネクト情報に示されたFrom_PortのOTN_マックスポンダユニットとTo_PortのOTN_マックスポンダユニットとが異なる場合、装置制御監視処理13は、未使用となっている伝送経路40のうち未使用のパスを取得し、ODU1クロスコネクト設定を実施する。
【0077】
図10の例では、クロスコネクト情報は、OTN_マックスポンダユニット11が挿入されたSLOT#AのCL_#1(OC48)をFrom_Portとして指定し、OTN_マックスポンダユニット12が挿入されたSLOT#BのNW側_ODU#1(OTU2)をTo Portと指定したODU1のクロスコネクトを示している。
【0078】
装置監視制御部13は、クロスコネクト情報からOTN_マックスポンダユニット間の接続が求められていることを認識し、OTN_マックスポンダユニット11とOTN_マックスポンダユニット12に対してそれぞれのクロスコネクト設定を実施する。
【0079】
具体的には、装置監視制御部13は、OTN_マックスポンダユニット11に対し、From:CL_RX#1、To:BWB_TX_1を指定する。なお、操作者からはバックボード接続のクロスコネクト設定は指定されないので、装置制御監視制御部13がバックボード接続に使用する伝送路を決定する。
【0080】
同様に、装置監視制御部13は、OTN_マックスポンダユニット12に対し、From:BWB_RX#1、To:LI_TX_1を指定する。なお、操作者からはバックボード接続のクロスコネクト設定は指定されないので、装置制御監視制御部13がバックボード接続に使用する伝送路を決定する。
【0081】
図11は、OTN_マックスポンダユニット間のODU0のクロスコネクト設定の説明図である。図11に示したように、クロスコネクト情報に示されたFrom_PortのOTN_マックスポンダユニットとTo_PortのOTN_マックスポンダユニットとが異なる場合、装置制御監視処理13は、未使用となっている伝送経路40のうち未使用のパスを取得し、ODU1クロスコネクト設定を実施する。また、装置監視制御部13は、クライアント信号がOTU1であるため、クライアント信号を一旦ODU×2本にDEMUXしたうえでMUXしてODU1とし、バックボード接続する。
【0082】
図11に示した例では、SLOT#Aに挿入したOTN_マックスポンダユニット11のCL_#8(種別:OTU1)からSLOT#Bに挿入したOTN_マックスポンダユニット12のCL_#6(種別:OTU1)にODU0クロスコネクトを張る場合を示している。
【0083】
保守者が入力したクロスコネクト情報は、From_Port=SLOT#A_CL_RX#8(OTU1)、To_Port=SLOT#B_CL_RX#6(OTU2)に対して、ODU0のクロスコネクトを指定する。
【0084】
装置監視制御部13は、クロスコネクト情報からOTN_マックスポンダユニット間のクロスコネクト設定の指示があったと認識し、OTN_マックスポンダユニット11,12に対して、それぞれのクロスコネクト設定を実施する。
【0085】
具体的には、装置監視制御部13は、OTN_マックスポンダユニット11に対し、図11の(1)に示したようにFrom:CL_RX_#8、To:CL_ODUk_DEMUX_INPUT、ODU1を指定する。また、装置監視制御部13は、OTN_マックスポンダユニット11に対し、図11の(2)に示したようにFrom:CL_ODUk_DEMUX_OUTPUT、To:BWB_ODUk_MUX_INPUT、ODU0を指定する。また、装置監視制御部13は、OTN_マックスポンダユニット11に対し、図11の(3)に示したようにFrom:BWB_ODUk_MUX_OUTPUT、To:BWB_TX、ODU1を指定する。なお、操作者からはバックボード接続のクロスコネクト設定は指定されないので、装置制御監視制御部13がバックボード接続に使用する伝送路を決定する。
【0086】
同様に、装置監視制御部13は、OTN_マックスポンダユニット12に対し、図11の(4)に示したようにFrom:BWB_RX、To:BWB_ODUk_DEMUX_INPUT、ODU1を指定する。また、装置監視制御部13は、OTN_マックスポンダユニット12に対し、図11の(5)に示したようにFrom:BWB_ODUk_DEMUX_OUTPUT、To:CL_ODUk_MUX_INPUT、ODU0を指定する。また、装置監視制御部13は、OTN_マックスポンダユニット12に対し、図11の(6)に示したようにFrom:CL_ODUk_MUX_OUTPUT、To:CL_TX_#6、ODU1を指定する。なお、操作者からはバックボード接続のクロスコネクト設定は指定されないので、装置制御監視制御部13がバックボード接続に使用する伝送路を決定する。
【0087】
バックボード接続に余剰が発生する状態について図12〜図15を参照して説明する。バックボード接続の余剰は、一例として、伝送路40が全てバックボード接続に使用されたフル状態となった後、ODU0単位でクロスコネクト削除した場合に発生する。
【0088】
図12は、バックボード接続がフル状態となった場合のOTN_マックスポンダユニット11におけるスイッチ制御デバイス22の接続状態の説明図である。図13は、バックボード接続がフル状態となった場合のOTN_マックスポンダユニット12におけるスイッチ制御デバイス22の接続状態の説明図である。
【0089】
図12及び図13に示したフル状態では、図12及び図13の(1)に示したように、OTN_マックスポンダユニット11のCL_PORT(CL_RX1)がPort種別:OTU1で、OTN_マックスポンダユニット12のNW_PortにODU0でクロスコネクト接続されている。この接続は、ODU0×2本のクロスコネクトである。
【0090】
また、図12及び図13の(2)に示したように、OTN_マックスポンダユニット11のCL_PORT(CL_RX2)がPort種別:OTU1で、OTN_マックスポンダユニット12のNW_PortにODU0でクロスコネクト接続されている。この接続は、ODU0×2本のクロスコネクトである。
【0091】
また、図12及び図13の(3)に示したように、OTN_マックスポンダユニット11のCL_PORT(CL_RX3)がPort種別:OTU1で、OTN_マックスポンダユニット12のNW_PortにODU0でクロスコネクト接続されている。この接続は、ODU0×2本のクロスコネクトである。
【0092】
また、図12及び図13の(4)に示したように、OTN_マックスポンダユニット11のCL_PORT(CL_RX4)がPort種別:OTU1で、OTN_マックスポンダユニット12のNW_PortにODU0でクロスコネクト接続されている。この接続は、ODU0×2本のクロスコネクトである。
【0093】
また、図12及び図13の(5)に示したように、OTN_マックスポンダユニット11のNW_PORT(LI_RX1)がPort種別:OTU1で、OTN_マックスポンダユニット12のCL_Port(Port1)にODU0でクロスコネクト接続されている。この接続は、ODU0×1本のクロスコネクトである。
【0094】
また、図12及び図13の(6)に示したように、OTN_マックスポンダユニット11のNW_PORT(LI_RX2)がPort種別:OTU1で、OTN_マックスポンダユニット12のCL_Port(Port2)にODU0でクロスコネクト接続されている。この接続は、ODU0×1本のクロスコネクトである。
【0095】
また、図12及び図13の(7)に示したように、OTN_マックスポンダユニット11のNW_PORT(LI_RX3)がPort種別:OTU1で、OTN_マックスポンダユニット12のCL_Port(Port3)にODU0でクロスコネクト接続されている。この接続は、ODU0×1本のクロスコネクトである。
【0096】
また、図12及び図13の(8)に示したように、OTN_マックスポンダユニット11のNW_PORT(LI_RX4)がPort種別:OTU1で、OTN_マックスポンダユニット12のCL_Port(Port4)にODU0でクロスコネクト接続されている。この接続は、ODU0×1本のクロスコネクトである。
【0097】
図14は、フル状態からODU0単位でクロスコネクト削除(DLT)した状態のOTN_マックスポンダユニット11におけるスイッチ制御デバイス22の接続状態の説明図である。図15は、フル状態からODU0単位でクロスコネクト削除した状態のOTN_マックスポンダユニット12におけるスイッチ制御デバイス22の接続状態の説明図である。
【0098】
図14、図15に示した状態では、図14及び図15の(1)に示したように、OTN_マックスポンダユニット11のCL_PORT(CL_RX1)がPort種別:OTU1で、OTN_マックスポンダユニット12のNW_PortにODU0クロスコネクト接続しているパスの片方を削除する。
【0099】
また、図14及び図15の(2)に示したように、OTN_マックスポンダユニット11のCL_PORT(CL_RX2)がPort種別:OTU1で、OTN_マックスポンダユニット12のNW_PortにODU0クロスコネクト接続しているパスの片方を削除する。
【0100】
また、図14及び図15の(3)に示したように、OTN_マックスポンダユニット11のCL_PORT(CL_RX3)がPort種別:OTU1で、OTN_マックスポンダユニット12のNW_PortにODU0クロスコネクト接続しているパスの片方を削除する。
【0101】
また、図14及び図15の(4)に示したように、OTN_マックスポンダユニット11のCL_PORT(CL_RX4)がPort種別:OTU1で、OTN_マックスポンダユニット12のNW_PortにODU0クロスコネクト接続しているパスの片方を削除する。
【0102】
また、図14及び図15の(5)に示したように、OTN_マックスポンダユニット11のNW_PORT(LI_RX1)が、OTN_マックスポンダユニット12のCL_Port(Port1)にODU0クロスコネクト接続しているパスの片方を削除する。
【0103】
また、図14及び図15の(6)に示したように、OTN_マックスポンダユニット11のNW_PORT(LI_RX2)が、OTN_マックスポンダユニット12のCL_Port(Port2)にODU0クロスコネクト接続しているパスの片方を削除する。
【0104】
また、図14及び図15の(7)に示したように、OTN_マックスポンダユニット11のNW_PORT(LI_RX3)が、OTN_マックスポンダユニット12のCL_Port(Port3)にODU0クロスコネクト接続しているパスの片方を削除する。
【0105】
また、図14及び図15の(8)に示したように、 OTN_マックスポンダユニット11のNW_PORT(LI_RX4)が、OTN_マックスポンダユニット12のCL_Port(Port4)にODU0クロスコネクト接続しているパスの片方を削除する。
【0106】
図16は、バックボード接続がフル状態となった場合のOTN_マックスポンダユニット11,12における伝送路40の状態の説明図である。図16に示した状態は、図12及び図13に示した接続の結果であり、伝送路40に含まれる8本の伝送路40_1〜40_8が全て使用されている。
【0107】
また、セルフユニットであるOTN_マックスポンダユニット11におけるクライアント用のDEMUX回路とバックボード用のMUX回路との接続、ネットワーク用のDEMUX回路とバックボード用のMUX回路との接続も全て使用されている。
【0108】
具体的には、OTN_マックスポンダユニット11のCL_DMX_RX1からCL_DMX_RX8がBWB_MUX_TX1からBWB_MUX_TX8に接続され、NW_DMX_RX1からCL_DMX_RX8がBWB_MUX_TX9からBWB_MUX_TX16に接続されている。
【0109】
また、ペアユニットであるOTN_マックスポンダユニット12におけるバックボード用のDEMUX回路とネットワーク用のMUX回路との接続、バックボード用のDEMUX回路とクライアント用のMUX回路との接続も全て使用されている。
【0110】
具体的には、OTN_マックスポンダユニット12のBWB_DMX_RX1からBWB_DMX_RX8がNW_MX_TX1からNW_MX_TX8に接続され、BWB_DMX_RX9からBWB_DMX_RX16がCL_MX_TX1からCL_MX_TX8に接続されている。
【0111】
図17は、フル状態からODU0単位でクロスコネクト削除した場合の伝送路40の状態の説明図である。図17に示した状態は、図14及び図15に示した接続の結果であり、伝送路40に含まれる8本の伝送路40_1〜40_8が全て使用されている。
【0112】
セルフユニットであるOTN_マックスポンダユニット11におけるクライアント用のDEMUX回路とバックボード用のMUX回路との接続、及びネットワーク用のDEMUX回路とバックボード用のMUX回路との接続は、ODU0単位で削除されている。
【0113】
具体的には、OTN_マックスポンダユニット11では、CL_DMX_RX1とBWB_MUX_TX1とが接続され、CL_DMX_RX2とBWB_MUX_TX2とは接続されていない。また、CL_DMX_RX3とBWB_MUX_TX3とが接続され、CL_DMX_RX4とBWB_MUX_TX4とは接続されていない。また、CL_DMX_RX5とBWB_MUX_TX5とが接続され、CL_DMX_RX6とBWB_MUX_TX6とは接続されていない。また、CL_DMX_RX7とBWB_MUX_TX7とが接続され、CL_DMX_RX8とBWB_MUX_TX8とは接続されていない。
【0114】
また、OTN_マックスポンダユニット11では、CL_DMX_RX9とNW_DMX_RX1とが接続され、CL_DMX_RX10とNW_DMX_RX2とは接続されていない。また、CL_DMX_RX11とNW_DMX_RX3とが接続され、CL_DMX_RX12とNW_DMX_RX4とは接続されていない。また、CL_DMX_RX13とNW_DMX_RX5とが接続され、CL_DMX_RX14とNW_DMX_RX6とは接続されていない。また、CL_DMX_RX15とNW_DMX_RX7とが接続され、CL_DMX_RX16とNW_DMX_RX8とは接続されていない。
【0115】
また、ペアユニットであるOTN_マックスポンダユニット12におけるバックボード用のDEMUX回路とネットワーク用のMUX回路との接続、及びバックボード用のDEMUX回路とネットワーク用のMUX回路との接続は、ODU0単位で削除されている。
【0116】
具体的には、OTN_マックスポンダユニット12では、BWB_DMX_RX1とNW_MX_TX1とが接続され、BWB_DMX_RX2とNW_MX_TX2とは接続されていない。また、BWB_DMX_RX3とNW_MX_TX3とが接続され、BWB_DMX_RX4とNW_MX_TX4とは接続されていない。また、BWB_DMX_RX5とNW_MX_TX5とが接続され、BWB_DMX_RX6とNW_MX_TX6とは接続されていない。また、BWB_DMX_RX7とNW_MX_TX7とが接続され、BWB_DMX_RX8とNW_MX_TX8とは接続されていない。
【0117】
同様に、OTN_マックスポンダユニット12では、BWB_DMX_RX9とCL_MX_TX1とが接続され、BWB_DMX_RX10とCL_MX_TX2とは接続されていない。また、BWB_DMX_RX11とCL_MX_TX3とが接続され、BWB_DMX_RX12とCL_MX_TX4とは接続されていない。また、BWB_DMX_RX13とCL_MX_TX5とが接続され、BWB_DMX_RX14とCL_MX_TX6とは接続されていない。また、BWB_DMX_RX15とCL_MX_TX7とが接続され、BWB_DMX_RX16とCL_MX_TX8とは接続されていない。
【0118】
このように、ODU0単位でクロスコネクトパスを削除した場合、バックボード側のMUX/DEMUX回路に接続されているODU0単位でクロスコネクトが切断されることになる。その際、伝送路40の配線はODU1(2.4G)×8本である為、図14、図15及び図17に示したように、ODU1単位で8本フルで接続されたままとなる。
【0119】
したがって、フル状態からODU0単位でパスを削除すると、伝送路40の容量は最大の20Gに対して半分の10Gした使用していないにもかかわらず、ODU1×8本で伝送路40の配線の全てが使用されることとなる。すなわち、伝送路40には余剰があるにも関わらず、フル接続状態となる。
【0120】
この状態では、新たにバッグボード接続を張りたい場合は、BWB_MUX/DEMUX 回路のクロスコネクトを一時的に削除し、バックボート接続を効率的に使用するクロスコネクトを再度張りなおすこととなる。その場合、一時的にクロスコネクトを削除すると、主信号が遮断し、サービスに多大な影響を与える可能性がある。
【0121】
このため、光信号伝送装置10は、OTN_マックスポンダ11,12の間でODU0クロスコネクトが削除されるタイミングで、バックボード接続の状態を監視し、余剰状態となっているバックボート配線へ無瞬断でパスを置き換える。
【0122】
具体的には、クロスコネクト再接続制御部34は、バックボート接続管理部33にて管理しているバックボード接続情報33が管理する情報を監視する。監視の結果、ODU0×2本のパスがODU0×1本となったタイミングで、クロスコネクト再接続制御部34は、クロスコネクト接続形態解析部32に対してブロードキャストクロスコネクト設定要求を行なう。加えて、クロスコネクト再接続制御部34は、ODU変換部25内部のODU_MUX/DEMUX処理のセレクタに対して、切り替え制御を行なう。
【0123】
図18は、クロスコネクト再接続制御部34による処理の説明図である。図18の状態は、図16に示したフル接続の状態から2つのODU0が削除された場合の処理についての説明である。
【0124】
図16に示したフル状態から、まず、セルフユニットであるOTN_マックスポンダ11のCL_RX1からペアユニットであるOTN_マックスポンダ12のLI_TX1へのODU0クロスコネクトを削除する(A1)。次に、セルフユニットのCL_RX2からペアユニットのLI_TX2へのODU0クロスコネクトを削除する(A2)。この削除については、例えば操作者の指示に基づいて発生する。
【0125】
クロスコネクト再接続制御部34は、A2でODU0クロスコネクトが削除されたタイミングで、他の伝送路の使用状況をバックボード接続管理部32から取得し、ODU0×1本となっている伝送路の情報を取得する(A3)。図18の例ではクロスコネクト再接続制御部34はBWB#1、即ち伝送路40_1がODU0×1本となっていることを認識する。
【0126】
具体的には、バックボード接続管理部32から取得した情報は、伝送路40_1(BWB#1)がODU0×1本で使用中、伝送路40_2(BWB#2)がODU0×2本からODU0×1本に削除、伝送路40_3(BWB#3)がODU0×2本で使用中である。同様に、伝送路40_4〜8(BWB#4〜8)はODU0×2本で使用中である。
【0127】
クロスコネクト再接続制御部34は、伝送路40_1(BWB#1)が余剰状態になっていることから、伝送路40_2(BWB#2)で使用しているパスを伝送路40_1BWB#1に移動する為、CL_DMX_RX3出力をBWB_MUX_TX2に対してブロードキャスト送信する(A4)。
【0128】
具体的には、CL_DMX_RX3 とBWB_MUX_TX2との間でクロスコネクト接続を実施する。この時点ではCL_DMX_RX3 からBWB_MUX_TX3と、CL_DMX_RX3からBWB_MUX_TX2とで同じ信号がブロードキャスト送信されていることとなる。
【0129】
クロスコネクト再接続制御部34は、ブロードキャスト送信した信号を、ODUk_MUX/DEMUX処理部の予備側に接続するため、BWB_DMX_RX2からNW_MX_TX3への接続を行なう(A5)。この状態では接続は実施したが、NW_MX_TX3の受信処理として、BWB_DMX_RX3から入力される信号が選択されている。
【0130】
A5の処理を実施後、クロスコネクト再接続制御部34は、NW_MX_TX3のセレクタをBWB_DMX_RX3(現運用系)からBWB_DMX_RX2(現予備系)へ切替を実施する(A6)。図19は、セレクタの切替の説明図である。この切替によって、CL_RX2から入力された信号は、BWB#1を経由して、ペアユニット側にパスとして送信されることになる。
【0131】
セレクタの切り替えを行なった後、クロスコネクト再接続制御部34は、これまで使用していたBWB#2のクロスコネクトを削除する(A7)。この結果、伝送路40_1(BWB#1)はODU0×1本から2本に追加、伝送路40_2(BWB#2)がODU0×1本からODU0×0本に削除、伝送路40_3(BWB#3)がODU0×2本で使用中となる。同様に、伝送路40_4〜8(BWB#4〜8)はODU0×2本で使用中となる。
【0132】
図20は、クロスコネクト再接続制御部34によるクロスコネクトの張り替えを行なった後の接続図である。クロスコネクト再接続制御部34がクロスコネクトの張り替えを行なうことで、伝送路40_2(BWB#2)のパスが空く。このため、新たなバックボード接続のODU0クロスコネクトまたはODU1クロスコネクトを伝送路40_2(BWB#2)を用いて設定することが可能となる。また、かかる処理によって無瞬断でクロスコネクトを切り替えることが可能となる。
【0133】
したがって、図16に示したフル接続状態から、図14,図15及び図17を参照して説明したように、ODU0単位でクロスコネクトの削除が行なわれた場合、クロスコネクト再接続制御部34は、クロスコネクトの削除ごとに順次張り替えを行なうこととなる。
【0134】
図21は、クロスコネクトの削除ごとに張り替えを行なう場合における接続状態の変化の説明図である。既に述べたように、CL_DMX_RX2とBWB_MUX_TX2との接続が断たれた後、CL_DMX_RX4とBWB_MUX_TX4との接続が断たれると、クロスコネクト再接続制御部34は、CL_DMX_RX3の接続先をBWB_MUX_TX2に、NW_MX_TX3の接続先をBWB_DMX_RX2に張り替える。
【0135】
同様に、CL_DMX_RX6とBWB_MUX_TX6との接続が断たれた後、CL_DMX_RX8とBWB_MUX_TX8との接続が断たれると、クロスコネクト再接続制御部34は、CL_DMX_RX7の接続先をBWB_MUX_TX6に、NW_MX_TX7の接続先をBWB_DMX_RX6に張り替える。
【0136】
また、NW_DMX_RX2とBWB_MUX_TX10との接続が断たれた後、NW_DMX_RX3とBWB_MUX_TX12との接続が断たれると、クロスコネクト再接続制御部34は、NW_DMX_RX3の接続先をBWB_MUX_TX10に、CL_MX_TX3の接続先をBWB_DMX_RX10に張り替える。
【0137】
同様に、NW_DMX_RX6とBWB_MUX_TX14との接続が断たれた後、NW_DMX_RX8とBWB_MUX_TX16との接続が断たれると、クロスコネクト再接続制御部34は、NW_DMX_RX7の接続先をBWB_MUX_TX14に、CL_MX_TX7の接続先をBWB_DMX_RX14に張り替える。
【0138】
図22は、クロスコネクトの削除ごとに張り替えを行なった後の接続状態の説明図である。クロスコネクト再接続制御部34による張り替えの結果、バックボード接続として伝送路40_2(BWB#2)、伝送路40_4(BWB#4)、伝送路40_6(BWB#6)、伝送路40_8(BWB#8)の合計10G容量が空き状態となる。また、このクロスコネクトの張り直しは、無瞬断で行なうことができる。
【0139】
具体的には、バックボード接続の状態は、伝送路40_1(BWB#1)がODU0×2本で使用中、伝送路40_2(BWB#2)がODU0×2本からODU0×0本に削除となる。また、伝送路40_3(BWB#3)がODU0×2本で使用中、伝送路40_4(BWB#4)がODU0×2本からODU0×0本に削除となる。また、伝送路40_5(BWB#5)がODU0×2本で使用中、伝送路40_6(BWB#6)がODU0×2本からODU0×0本に削除となる。また、伝送路40_7(BWB#7)がODU0×2本で使用中、伝送路40_8(BWB#8)がODU0×2本からODU0×0本に削除となる。
【0140】
このように、クロスコネクト再接続制御部34による再接続によって得られた空き容量は、新たなクロスコネクトの追加に使用することができる。図23は、空き容量をODU1クロスコネクトの追加接続に使用する場合についての説明図であり、図24は、空き容量をODU0クロスコネクトの追加接続に使用する場合についての説明図である。
【0141】
図23は、新たにCL_RX5〜CL_RX8にOC48×4本のODU1クロスコネクトを設定した場合の具体例を示している。この場合、使用していないセルフユニットのCL_Port5〜CL_Port8、ペアユニットのCL_Port1〜CL_Port4を種別:OC48で設定し、バックボード接続のクロスコネクトを実施する。
【0142】
具体的には、セルフユニットのCL_Port5(OC48)からペアユニットのCL_Port1(OC48)にODU1クロスコネクト設定を行なう。クロスコネクト再接続制御部34は、この接続に空き状態となっていた伝送路40_2(BWB#2)を使用する。
【0143】
また、セルフユニットのCL_Port6(OC48)からペアユニットのCL_Port2(OC48)にODU1クロスコネクト設定を行なう。クロスコネクト再接続制御部34は、この接続に空き状態となっていた伝送路40_4(BWB#4)を使用する。
【0144】
また、セルフユニットのCL_Port7(OC48)からペアユニットのCL_Port3(OC48)にODU1クロスコネクト設定を行なう。クロスコネクト再接続制御部34は、この接続に空き状態となっていた伝送路40_6(BWB#6)を使用する。
【0145】
また、セルフユニットのCL_Port8(OC48)からペアユニットのCL_Port4(OC48)にODU1クロスコネクト設定を行なう。クロスコネクト再接続制御部34は、この接続に空き状態となっていた伝送路40_8(BWB#8)を使用する。
【0146】
図24は、新たにCL_RX5〜CL_RX8に1GBE×4本のODU0クロスコネクトを設定した場合の具体例を示している。
【0147】
具体的には、セルフユニットのCL_Port5(1GBE)からペアユニットのCL_Port1(1GBE)にODU0クロスコネクト設定を行なう。クロスコネクト再接続制御部34は、この接続に空き状態となっていた伝送路40_2(BWB#2)を使用する。
【0148】
また、セルフユニットのCL_Port6(1GBE)からペアユニットのCL_Port2(1GBE)にODU0クロスコネクト設定を行なう。クロスコネクト再接続制御部34は、この接続に空き状態となっていた伝送路40_4(BWB#4)を使用する。
【0149】
また、セルフユニットのCL_Port7(1GBE)からペアユニットのCL_Port3にODU0クロスコネクト設定を行なう。クロスコネクト再接続制御部34は、この接続に空き状態となっていた伝送路40_6(BWB#6)を使用する。
【0150】
また、セルフユニットのCL_Port8(1GBE)からペアユニットのCL_Port4(1GBE)にODU0クロスコネクト設定を行なう。クロスコネクト再接続制御部34は、この接続に空き状態となっていた伝送路40_8(BWB#8)を使用する。
【0151】
図25は、クロスコネクト再接続制御部34の処理動作を説明するフローチャートである。クロスコネクト再接続制御部34のバックボード接続監視部35は、クロスコネクト削除要求の発生の有無を監視する(S101)。
【0152】
バックボード接続監視部35は、クロスコネクト削除要求が発生しなければ(S102,No)、クロスコネクト削除要求監視(S101)を継続する。バックボード接続監視部35は、クロスコネクト削除要求が発生した場合に(S102,Yes)、バックボード接続管理部33からバックボードの接続状態を取得し(S103)、ODU0×1本のパスが存在するか判定する(S104)。
【0153】
ODU0×1本のパスが存在しなければ(S104,No)、クロスコネクト接続形態解析部32がクロスコネクトの削除、すなわちステップS102で検出したクロスコネクトの削除を行なって(S109)、バックボード接続状態を更新し(S110)、処理を終了する。
【0154】
一方、ODU0×1本のパスが存在する場合(S104,Yes)、ブロードキャスト設定部36は、from側、すなわち信号の送信元のOTN_マックスポンダユニットのスイッチ制御デバイスに対してブロードキャストの設定を行なう(S105)。ステップS105の後、ブロードキャスト設定部36は、to側、すなわち信号の送信先のOTN_マックスポンダユニットのスイッチ制御デバイスに対してブロードキャストの設定を行なう(S106)。
【0155】
セレクタ制御部37は、from側とto側のブロードキャスト設定が完了した後、セレクタを切り替えて(S107)、バックボード接続を張り替える。セレクタ切替後、セレクタ制御部37は、移動元のパスの削除要求を発行する(S108)。
【0156】
ステップS108の後、クロスコネクト接続形態解析部32がクロスコネクトの削除、すなわちステップS102で検出したクロスコネクトの削除とクロスコネクト再接続制御部34から要求されたクロスコネクトの削除を行なって(S109)、バックボード接続状態を更新し(S110)、処理を終了する。
【0157】
上述してきたように本実施例にかかる光信号伝送装置1は、バックボード接続の余剰パスを効率よく使用することができる。このため、本実施例にかかる光信号伝送装置1は、クロスコネクトのスイッチ容量を確保できる。また、本実施例にかかる光信号伝送装置1は、余剰パスを別サービスとして登録することが可能となる。
【0158】
また、本実施例にかかる光信号伝送装置1は、ブロードキャストの機能並びに各種ODU_MUX DEMUX回路側にセレクタ機能を設けることで、クロスコネクトを張替える際に主信号の遮断を抑制することができる。
【符号の説明】
【0159】
10 光信号伝送装置
11,12 OTN_マックスポンダユニット
13 装置監視制御部
21 マッピング処理部
22 スイッチ制御デバイス
23 ネットワークインタフェース
24 10G光モジュール
25 ODU変換部
31 ユーザインタフェース
32 クロスコネクト接続形態解析部
33 バックボード接続管理部
34 クロスコネクト再接続制御部
35 バックボード再接続監視部
36 ブロードキャスト設定部
37 セレクタ制御部
40,40_1〜40_8 伝送路
41,42 クライアント信号
43,44 ネットワーク信号
51 Descramble回路51
52 OUD1受信部
53 DMX回路
54,55 OUD0送信部
56,57 Scramble回路
60 経路切替部60
61,62 Descramble回路
63,64 OUD0受信部
65 MUX回路65
66 OUD1送信部
67 Scramble回路
71,72 セレクタ
73〜76 位相吸収メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光信号のマックスポンダユニット間を並列に接続する複数の伝送路の使用状態を監視する監視部と、
前記監視の結果、前記複数の伝送路のうち2以上の伝送路の伝送速度が最大伝送速度の半分以下となった場合に、前記最大伝送速度の半分以下となった1の伝送路に対する信号出力と同一の信号出力を前記最大伝送速度の半分以下となった他の伝送路に出力するよう前記複数の伝送路への出力を設定する設定部と、
前記1の伝送路と前記他の伝送路への同一の信号出力を開始した後、前記1の伝送路への信号出力を停止するよう前記伝送路への出力を制御する制御部と
を備えたことを特徴とする光信号伝送装置。
【請求項2】
前記マックスポンダユニットは、第1の伝送速度を有する第1の信号と、前記第1の伝送速度の2倍以上の第2の伝送速度を有する第2の信号とを変換する変換部をさらに備え、前記伝送路の最大伝送速度は、前記第2の伝送速度であることを特徴とする請求項1に記載の光信号伝送装置。
【請求項3】
前記マックスポンダユニットは、クライアント側に接続するポートと他の光伝送装置に接続するポートと前記変換部と前記複数の伝送路との間で経路を切り替えるスイッチを備えることを特徴とする請求項2に記載の光信号伝送装置。
【請求項4】
前記変換部は、前記第1の信号2つを前記第2の信号に変換する際に前記第1の信号の位相差を吸収する位相吸収メモリをさらに備えたことを特徴とする請求項2または3に記載の光信号伝送装置。
【請求項5】
前記監視部は、前記第1の信号の追加もしくは削除を行なう場合に前記複数の伝送路の使用状態を取得することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の光信号伝送装置。
【請求項6】
光信号のマックスポンダユニット間を並列に接続する複数の伝送路の使用状態を監視するステップと、
前記監視の結果、前記複数の伝送路のうち2以上の伝送路の伝送速度が最大伝送速度の半分以下となった場合に、前記最大伝送速度の半分以下となった1の伝送路に対する信号出力と同一の信号出力を前記最大伝送速度の半分以下となった他の伝送路に出力するよう前記複数の伝送路への出力を設定するステップと、
前記1の伝送路と前記他の伝送路への同一の信号出力を開始した後、前記1の伝送路への信号出力を停止するよう前記伝送路への出力を制御するステップと
を含んだことを特徴とする光信号伝送装置の制御方法。
【請求項7】
光信号のマックスポンダユニット間を並列に接続する複数の伝送路の使用状態を監視する手順と、
前記監視の結果、前記複数の伝送路のうち2以上の伝送路の伝送速度が最大伝送速度の半分以下となった場合に、前記最大伝送速度の半分以下となった1の伝送路に対する信号出力と同一の信号出力を前記最大伝送速度の半分以下となった他の伝送路に出力するよう前記複数の伝送路への出力を設定する手順と、
前記1の伝送路と前記他の伝送路への同一の信号出力を開始した後、前記1の伝送路への信号出力を停止するよう前記伝送路への出力を制御する手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする光信号伝送装置の制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2011−176619(P2011−176619A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−39082(P2010−39082)
【出願日】平成22年2月24日(2010.2.24)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】