光偏向素子及びそれを用いた面光源装置
【課題】視野角と輝度とのバランスが取れた面光源装置及びそれに使用される光偏向素子を提供する。
【解決手段】一次光源1と導光体3と光偏向素子4とを備える面光源装置において、光偏向素子4は、入光面とその反対側に位置する出光面とを有し、入光面には一対のプリズム面から構成されるプリズム列が並列に複数配列されている。一対のプリズム面のうち一次光源1から遠い側のプリズム面は、プリズム列の延在方向と直交する断面における出光面の法線方向に対する傾斜角度が互いに異なる2つ以上の平面からなる。プリズム列の先端部に最も近い平面の傾斜角度は35度から42度までの範囲内にあり、プリズム列の谷部に最も近い平面の傾斜角度は25度から30度までの範囲内にある。一次光源1から遠い側のプリズム面のプリズム列配列方向の長さを1として、プリズム列の谷部に最も近い平面の長さが0.45から0.85までの範囲内にある。
【解決手段】一次光源1と導光体3と光偏向素子4とを備える面光源装置において、光偏向素子4は、入光面とその反対側に位置する出光面とを有し、入光面には一対のプリズム面から構成されるプリズム列が並列に複数配列されている。一対のプリズム面のうち一次光源1から遠い側のプリズム面は、プリズム列の延在方向と直交する断面における出光面の法線方向に対する傾斜角度が互いに異なる2つ以上の平面からなる。プリズム列の先端部に最も近い平面の傾斜角度は35度から42度までの範囲内にあり、プリズム列の谷部に最も近い平面の傾斜角度は25度から30度までの範囲内にある。一次光源1から遠い側のプリズム面のプリズム列配列方向の長さを1として、プリズム列の谷部に最も近い平面の長さが0.45から0.85までの範囲内にある。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯情報端末、ノートパソコン、モニター、テレビ等において表示部として使用される液晶表示装置等を構成するエッジライト方式の面光源装置およびそれに使用される光偏向素子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、カラー液晶表示装置は、携帯型ノートパソコン、パソコン等のモニターとして、あるいは液晶テレビ等の表示部として、種々の分野で広く使用されている。また、情報処理量の増大化、ニーズの多様化、マルチメディア対応等に伴って、液晶表示装置の大画面化、高精細化が盛んに進められている。
【0003】
液晶表示装置は、基本的にバックライト部と液晶表示素子部とから構成されている。バックライト部としては、液晶表示素子部の直下に光源を配置した直下方式のものや導光体の側端面に対向するように光源を配置したエッジライト方式のものがあり、液晶表示装置のコンパクト化の観点からエッジライト方式のものが多用されている。
【0004】
近年、消費電力の低減の観点から、エッジライト方式のバックライト部として、一次光源から発せられる光量を有効に利用するために、発光面から出射する光束の広がり角度をできるだけ小さくして所要の角度範囲に集中して光を出射させるものが利用されている。例えば、特許第4323189号公報(特許文献1)及び特開2004−233938号公報(特許文献2)に開示されている光偏向素子を用いることで高輝度な面光源装置を実現できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4323189号公報
【特許文献2】特開2004−233938号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、モニターやテレビ等の表示部においては、適度の視野角の確保が必要であり、光があまりに狭い角度範囲に集中してしまうと特定の角度範囲でしか見ることが出来なくなり、不都合である。
【0007】
しかるに、特許文献1及び特許文献2に記載されている光偏向素子を用いた面光源装置では、所要の角度範囲に集中して光を出射させ、発光面から出射する光束の広がり角度をできるだけ小さくすることで、一次光源から発せられる光量を有効に利用して高輝度を実現するので、輝度を適度に維持しつつ視野角を拡げることは困難である。
【0008】
そこで、本発明の目的は、視野角が広く且つ適度の輝度が維持された即ち視野角と輝度とのバランスが取れた面光源装置及びそれに使用される光偏向素子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成する本発明の光偏向素子は、
光が入射する入光面とその反対側に位置し入射した光が出射する出光面とを有しており、前記入光面には一対のプリズム面から構成されるプリズム列が並列に複数配列されている光偏向素子であって、
前記一対のプリズム面のうちの一方のプリズム面は、前記プリズム列の延在方向と直交する断面における前記出光面の法線方向に対する傾斜角度が互いに異なる2つ以上の平面からなり、
前記断面における前記プリズム列の先端部に最も近い前記平面の前記傾斜角度は35度から42度までの範囲内にあり、
前記断面における前記プリズム列の谷部に最も近い前記平面の前記傾斜角度は25度から30度までの範囲内にあり、
前記一方のプリズム面の前記プリズム列の配列方向の長さを1として、前記断面における前記プリズム列の谷部に最も近い前記平面の長さが0.45から0.85までの範囲内にある、
ことを特徴とする。
【0010】
上記の目的を達成する本発明の面光源装置は、
一次光源と、該一次光源から発せられた光が入射する光入射端面を有し且つ入射した光を導光し且つ導光された光の少なくとも一部が出射する光出射面を有する導光体と、該導光体の前記光出射面に隣接配置された上記の光偏向素子とを備えており、
前記光偏向素子は、前記入光面が前記導光体の前記光出射面に対向するようにし、更に前記プリズム列が前記一方のプリズム面を前記一次光源から遠い側とし且つ他方のプリズム面を前記一次光源に近い側として、配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、視野角が広く且つ適度の輝度が維持された即ち視野角と輝度とのバランスが取れた面光源装置及びそれに使用される光偏向素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明による面光源装置の実施形態を示す模式的斜視図である。
【図2】本発明による光偏向素子の実施形態におけるプリズム列の断面形状の説明図である。
【図3】本発明による面光源装置における導光体の出射角依存の出射光光度分布の一例を示す図である。
【図4】本発明の実施例1における光偏向素子のプリズム列の断面形状を示す図である。
【図5】本発明の実施例2における光偏向素子のプリズム列の断面形状を示す図である。
【図6】本発明の実施例3における光偏向素子のプリズム列の断面形状を示す図である。
【図7】本発明の実施例4における光偏向素子のプリズム列の断面形状を示す図である。
【図8】比較例2における光偏向素子のプリズム列の断面形状を示す図である。
【図9】比較例3における光偏向素子のプリズム列の断面形状を示す図である。
【図10】比較例4における光偏向素子のプリズム列の断面形状を示す図である。
【図11】比較例5における光偏向素子のプリズム列の断面形状を示す図である。
【図12】比較例6における光偏向素子のプリズム列の断面形状を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0014】
図1は、本発明による面光源装置の一つの実施形態を示す模式的斜視図である。図1に示されているように、本実施形態の面光源装置は、一つの側端面を光入射端面31とし、これと略直交する一つの表面を光出射面33とする導光体3と、この導光体3の光入射端面31に対向して配置された一次光源1と、導光体3の光出射面33上に配置された光偏向素子4および光拡散素子6と、導光体3の光出射面33と反対の側の裏面34に対向して配置された光反射素子5とを含んで構成される。
【0015】
導光体3は、XY面と平行に配置されており、全体として矩形板状をなしている。導光体3は4つの側端面を有しており、そのうちのYZ面と平行な1対の側端面のうち、一つの側端面を光入射面31とする。光入射端面31は一次光源1と対向して配置されており、一次光源1から発せられた光は光入射端面31に入射し導光体3内へと導入される。
【0016】
導光体3の光入射端面31に略直交した2つの主面は、それぞれXY面と略平行に位置しており、いずれか一方の面(図では上面)が光出射面33となる。この光出射面33及びそれと反対の側に位置する裏面34のうちの少なくとも一方の面に粗面からなる指向性光出射機能部や、プリズム列、レンチキュラーレンズ列、V字状溝等の多数のレンズ列を並列形成したレンズ面からなる指向性光出射機能部を付与することによって、光入射端面31に入射した光を導光体3中を導光させながら、光出射面33から光入射端面31および光出射面33の双方に直交する面(XZ面)内の出射光分布において指向性のある光を出射させる。このXZ面内における出射光分布のピークの方向が光出射面33となす角度をaとすると、この角度aは10〜40度とすることが好ましく、出射光分布の半値全幅は10〜40度とすることが好ましい。
【0017】
なお、本発明では、上記のような光出射面33またはその裏面34に光出射機能部を形成する代わりにあるいはこれと併用して、導光体内部に光拡散性微粒子を混入分散することで指向性光出射機能を付与したものでもよい。また、導光体3としては、図1に示したような大略平行平板状(即ちXZ断面形状が長方形)のものに限定されるものではなく、少なくとも光入射端面に隣接する部分において光入射端面から離れるに従い次第に厚みが減少するくさび形状のもの、或いは、船型状等の種々のXZ断面形状を持つものが使用できる。
【0018】
本発明の導光体3は、光透過率の高い合成樹脂から構成することができる。このような合成樹脂としては、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂が例示できる。特に、メタクリル樹脂が、光透過率の高さ、耐熱性、力学的特性、成形加工性に優れており、最適である。このようなメタクリル樹脂としては、メタクリル酸メチルを主成分とする樹脂であり、メタクリル酸メチルが80重量%以上であるものが好ましい。導光体3の粗面等の表面構造を形成するに際しては、透明合成樹脂板を所望の表面構造を有する型部材を用いて熱プレスすることで形成してもよいし、スクリーン印刷、押出成形や射出成形等によって成形と同時に形状付与してもよい。また、熱あるいは光硬化性樹脂等を用いて構造面を形成することもできる。更に、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリメタクリルイミド系樹脂等からなる透明フィルムあるいはシート等の透明基材上に、活性エネルギー線硬化型樹脂からなる粗面構造を表面に形成してもよいし、このようなシートを接着、融着等の方法によって別個の透明基材上に接合一体化させてもよい。活性エネルギー線硬化型樹脂としては、多官能(メタ)アクリル化合物、ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル類、アリル化合物、(メタ)アクリル酸の金属塩等を使用することができる。
【0019】
図2は、光偏向素子4のプリズム列延在方向と直交する断面の形状の説明図である。図2は、図1におけるXZ断面に相当する。光偏向素子4は主表面の一方を入光面41とし他方の面を出光面42とする。入光面41には多数のプリズム列が並列に配列されており、各プリズム列は一次光源1に近い側に位置する第1のプリズム面44と一次光源1から遠い側に位置する第2のプリズム面45との2つのプリズム面(一対のプリズム面)から構成されている。
【0020】
第2のプリズム面45は複数の平面より構成されている。これらの複数の平面は、プリズム列の延在方向(Y方向)と直交する断面(XZ断面)における、出光面42の法線方向(Z方向)に対する傾斜角度が互いに異なる。XZ断面におけるプリズム列の先端部(プリズム列の頂部に対応する)に最も近い平面の傾斜角度は、35度から42度まで、好ましくは35度から40度まで、の範囲内にある。また、XZ断面におけるプリズム列の谷部(隣接プリズム列との境界の近くに位置するプリズム底部に対応する)に最も近い平面の傾斜角度は25度から30度まで、好ましくは27度から29度まで、の範囲内にある。
【0021】
光偏向素子4の出光面42の法線方向を角度0度とし、一次光源1に近い側を負の角度、一次光源1から遠い側を正の角度とすると、図2に示すように、プリズム列先端部に近い平面で全反射した光の出射方向のピークは正側に傾いている。一方、プリズム列谷部に近い平面で全反射した光の出射方向のピークは負側に傾いている。プリズム列先端部に最も近い平面の傾斜角度が出光面42の法線方向に対して35度から42度までの範囲内にあり、かつプリズム列谷部に最も近い平面の傾斜角度が出光面42の法線方向に対して25度から30度までの範囲内にあるものとすることで、視野角が広く且つ適度の輝度が維持された即ち視野角と輝度とのバランスが取れた面光源装置を実現することが可能になる。
【0022】
さらに、プリズム列谷部に最も近い平面のプリズム列配列方向[プリズム列ピッチ方向](X方向)の長さは、第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さの0.45倍以上0.85倍以下、好ましくは0.55倍以上0.8倍以下、である。即ち、第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さを1として、XZ断面におけるプリズム列谷部に最も近い平面の長さが0.45から0.85まで、好ましくは0.55から0.8まで、の範囲内にある。これは、単位面積に当たる光量がプリズム列先端部に比べプリズム列谷部のほうが少ないため、プリズム列谷部に最も近い平面に一定以上のX方向長さがないと、このプリズム列谷部に最も近い面で全反射される光すなわち負側に出射する光の量が少なくなってしまうからである。逆に、プリズム列先端部に近い平面があまりに短いとプリズム列先端部に近い平面で全反射した光の光量が少なくなってしまい、その結果出射光量が負側に偏ってしまうからである。
【0023】
図2に示した実施形態において、第1のプリズム面44は1つの平面で構成されており、第2のプリズム面45は2つの平面で構成されている。第2のプリズム面45は、構成する平面の数が多くなれば光偏向素子4から出射する光の配光制御が容易になるが、光偏向素子4の作製とくにプリズム列形成面である入光面41を転写形成するための転写用型部材の作製は困難となる。従って、第2のプリズム面45は、2〜3多くとも4つの平面で構成されるのが適切である。
【0024】
図2に示した実施形態において、第1のプリズム面44は、出光面42の法線方向に対してなす角度が5度から40度であるのが好ましい。この角度が5度より小さくなると、光偏向素子4の作製とくにプリズム列形成面である入光面41を転写形成するための転写用型部材の作製は困難となる。一方、この角度が40度より大きくなると、第2のプリズム面45に当たる光の量が減り、充分な輝度を得ることができなくなる。
【0025】
なお、プリズム列の配列ピッチPは、特に制限されないが、10〜100μm程度が好ましい。但し、液晶パネル(液晶表示素子)とのモアレを回避できる値を選ぶとよい。
【0026】
一次光源1としては例えばLED光源、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ等のような点状光源や蛍光ランプや冷陰極管などのY方向に延在する線状光源を用いることができる。複数の点状光源をY方向に配列してもよい。必要に応じて、一次光源1を取り囲むように光源リフレクタを設置しても良い。光源リフレクタは、一次光源1から出射した光のうち導光体3の光入射端面31に入射できなかった光を光入射端面31に向けて反射させる。光源リフレクタの材質としては、例えば表面に金属蒸着反射層を有するプラスチックフィルムを用いることができる。このような光源リフレクタと同様な反射部材を、導光体3の光入射端面とされる側端面31以外の側端面に付することも可能である。
【0027】
光反射素子5は導光体3の光出射面33と反対の側の裏面34に対向して配置される。光反射素子5としては、例えば表面に金属蒸着反射層を有するプラスチックシートを用いることができる。本発明においては、光反射素子5として、反射シートに代えて、導光体3の裏面34に金属蒸着等により形成された光反射層等を用いることも可能である。これにより導光体3より漏れた光を再度導光体内に戻してやることが出来、一次光源1から発せられる光量を有効に利用することができる。
【0028】
光拡散素子6は、光偏向素子4の出光面側にて光偏向素子4と一体化させてもよいし、光拡散素子6を個別に光偏向素子4の出光面上に載置しても良い。個別に光拡散素子6を載置する場合には、光拡散素子6の光偏向素子4に隣接する側の面即ち入射面には、光偏向素子4とのスティッキングを防止するため、凹凸構造を付与することが好ましい。同様に、光拡散素子6の出射面においても、その上に配置される液晶表示素子との間でのスティッキングを考慮する必要があり、光出射面にも凹凸構造を付与することが好ましい。この凹凸構造は、スティッキング防止の目的のみに付与する場合には、上記特許文献1の明細書の段落[0018]ないし[0019]に記載されているISO4287/1−1984による平均傾斜角が、0.7度以上となるような構造とすることが好ましく、さらに好ましくは1度以上であり、より好ましくは1.5度以上である。
【0029】
尚、光拡散素子6は省略してもよい。
【0030】
以上のような面光源装置の発光面上に、液晶表示素子を配置することにより液晶表示装置が構成される。液晶表示装置は、図1における上方から液晶表示素子を通して観察者により観察される。
【実施例】
【0031】
以下、実施例及び比較例によって本発明を具体的に説明する。
【0032】
なお、以下の実施例及び比較例において使用した導光体の作製方法および各物性の測定方法を下記に示す。
【0033】
[導光体の作製]
鏡面仕上げをした有効面積195mm(X方向寸法)×307mm(Y方向寸法)、厚さ3mmのステンレススチール板を型素材として用い、ガラスビーズ(ポッターズバロティーニ社製J220)を用いて、ステンレススチール板からブラストノズルまでの距離を32cmとして、ブラスト処理を行った。これにより、第1の成型用型部材を得た。
【0034】
一方、鏡面仕上げをした有効面積195mm(X方向寸法)×307mm(Y方向寸法)、厚さ3mmのニッケル−リンメッキ板を型素材として用い、その表面に、レンズ列形成面からなる導光体裏面を転写により形成するための形状転写面を切削加工により形成した。これにより、第2の成型用型部材を得た。レンズ列形成面のレンズ列は、頂部先端曲率半径135μm、配列ピッチ100μm、アスペクト比10であった。また、レンズ列の延びる方向は、上記ステンレス板の長辺と垂直の方向(X方向)になるようにした。
【0035】
上記2つの成型用型部材を用いて、透明アクリル樹脂組成物を射出成形することにより、短辺195mm、長辺307mmの長方形で、厚みが0.8mmと一定で、一方の面(光出射面33)が粗面からなり、他方の面(裏面34)がレンズ列形成面からなる透明アクリル樹脂製の導光体3を得た。
【0036】
[導光体の光度分布の測定]
導光体の長辺側端面(光入射端面31)に対向するようにして、該長辺に沿って等間隔で54個のLED(豊田合成社製E1S62−YWOS7−07)を一次光源1として配置し、更に光源リフレクタを配置した。また、導光体3の裏面34に対向するようにして光反射素子5として光散乱反射シート(東レ社製E6SP)を配置した。
【0037】
以上のようにして得られた、図1に示される構成から光偏向素子4及び光拡散素子6を除去したものにおいて、一次光源1を点灯させ、導光体3の光出射面33に3mmφのピンホールを有する黒色の紙をピンホールが光出射面33の中央に位置するように固定した。光出射面33の法線方向即ちZ方向を角度0°として、XZ面内で+85°〜−85°の範囲内で1°間隔で傾けながら、輝度計で出射光の光度分布を測定した。角度は一次光源1に近い側を負とし、その反対側を正とした。この導光体の光度分布の測定結果を図3に示す(光度は相対値で示す)。導光体3の光出射面33からの出射光は、光入射端面31及び光出射面33の双方に直交する面内において、分布ピークの方向と光出射面33とのなす角度が20度であり、分布の半値全幅は26度であった。
【0038】
[面光源装置のピーク輝度及び輝度分布の半値全幅の測定]
図1に示される構成において、一次光源1を点灯させ、輝度計の視野角度を1度にし、面光源装置の中央に測定位置がくるよう調整した。光偏向素子4の出光面42の法線方向即ちZ方向を角度0°として、+45°〜−45°の範囲内で1°間隔で傾けながら、輝度計で出射光の輝度分布を測定し、ピーク輝度及び輝度分布の半値全幅(ピーク輝度値の1/2以上の輝度値の分布の広がり角)を求めた。角度は一次光源1に近い側を負とし、その反対側を正とした。
【0039】
実施例1:
図1及び図2の実施形態に属する面光源装置を、以下のようにして作製した。
【0040】
先ず、図3に示される出射光光度分布(光度は相対値で示す)をもつ導光体3を作製した。この導光体3の光出射面33上に、屈折率1.506のアクリル系紫外線硬化性樹脂を用いて作製した光偏向素子4を載置した。光偏向素子4は、入光面41に多数のプリズム列が形成されたプリズムシートであり、各プリズム列の断面形状(プリズム列の延在方向と直交する断面の形状)は図4のとおりであった。
【0041】
図4には、プリズム列の各部分の寸法値及び角度値が示されている。図4において、上下方向が出光面42の法線方向即ちZ方向に相当する。出光面42の法線が一点鎖線で示されており、該出光面法線に対する傾斜角度の値(単位は度[°;deg])が示されている。一次光源1に近い側に位置する第1のプリズム面44は、出光面法線に対する傾斜角度が27度である。一次光源1から遠い側に位置する第2のプリズム面45は、出光面法線方向に対する傾斜角度が互いに異なる3つの平面からなる。プリズム列の先端部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が39.06度であり、プリズム列配列方向の長さが5.60μmである。プリズム列の谷部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が27度であり、プリズム列配列方向の長さが15.68μmである。これら2つの平面の中間に位置する平面は、出光面法線に対する傾斜角度が34.85度であり、プリズム列配列方向の長さが5.50μmである。従って、「第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さ」に対する「プリズム列谷部に最も近い平面のプリズム列配列方向の長さ」の割合、即ち第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さを1とした場合のプリズム列谷部に最も近い平面の長さは、0.59である。プリズム列の配列ピッチPは50.00μmである。
【0042】
このプリズムシートを、そのプリズム列形成面からなる入光面41が導光体3の光出射面33に向くように載置した。更に、一次光源1及び光反射素子5を配置し、面光源装置を得た。
【0043】
この面光源装置の出射光輝度分布を測定し、後述の比較例1を基準とした場合のピーク輝度比率の値及び輝度分布の半値全幅の値(単位は度[°;deg])を得、その結果を表1に示した。
【0044】
実施例2:
各プリズム列の形状が図5のとおりであった以外は、実施例1と同様にして面光源装置を得た。
【0045】
図5には、プリズム列の各部分の寸法値及び角度値が示されている。図5において、上下方向が出光面42の法線方向即ちZ方向に相当する。出光面42の法線が一点鎖線で示されており、該出光面法線に対する傾斜角度の値(単位は度[°;deg])が示されている。一次光源1に近い側に位置する第1のプリズム面44は、出光面法線に対する傾斜角度が27度である。一次光源1から遠い側に位置する第2のプリズム面45は、出光面法線方向に対する傾斜角度が互いに異なる2つの平面からなる。プリズム列の先端部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が37.03度であり、プリズム列配列方向の長さが5.56μmである。プリズム列の谷部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が29度であり、プリズム列配列方向の長さが21.20μmである。従って、「第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さ」に対する「プリズム列谷部に最も近い平面のプリズム列配列方向の長さ」の割合、即ち第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さを1とした場合のプリズム列谷部に最も近い平面の長さは、0.79である。プリズム列の配列ピッチPは50.00μmである。
【0046】
この面光源装置の出射光輝度分布を測定し、後述の比較例1を基準とした場合のピーク輝度比率の値及び輝度分布の半値全幅の値を得、その結果を表1に示した。
【0047】
実施例3:
各プリズム列の形状が図6のとおりであった以外は、実施例1と同様にして面光源装置を得た。
【0048】
図6には、プリズム列の各部分の寸法値及び角度値が示されている。図6において、上下方向が出光面42の法線方向即ちZ方向に相当する。出光面42の法線が一点鎖線で示されており、該出光面法線に対する傾斜角度の値(単位は度[°;deg])が示されている。一次光源1に近い側に位置する第1のプリズム面44は、出光面法線に対する傾斜角度が27度である。一次光源1から遠い側に位置する第2のプリズム面45は、出光面法線方向に対する傾斜角度が互いに異なる2つの平面からなる。プリズム列の先端部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が36.50度であり、プリズム列配列方向の長さが10.00μmである。プリズム列の谷部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が28.50度であり、プリズム列配列方向の長さが17.08μmである。従って、「第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さ」に対する「プリズム列谷部に最も近い平面のプリズム列配列方向の長さ」の割合、即ち第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さを1とした場合のプリズム列谷部に最も近い平面の長さは、0.63である。プリズム列の配列ピッチPは50.00μmである。
【0049】
この面光源装置の出射光輝度分布を測定し、後述の比較例1を基準とした場合のピーク輝度比率の値及び輝度分布の半値全幅の値を得、その結果を表1に示した。
【0050】
実施例4:
各プリズム列の形状が図7のとおりであった以外は、実施例1と同様にして面光源装置を得た。
【0051】
図7には、プリズム列の各部分の寸法値及び角度値が示されている。図7において、上下方向が出光面42の法線方向即ちZ方向に相当する。出光面42の法線が一点鎖線で示されており、該出光面法線に対する傾斜角度の値(単位は度[°;deg])が示されている。一次光源1に近い側に位置する第1のプリズム面44は、出光面法線に対する傾斜角度が38度である。一次光源1から遠い側に位置する第2のプリズム面45は、出光面法線方向に対する傾斜角度が互いに異なる3つの平面からなる。プリズム列の先端部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が40.0度であり、プリズム列配列方向の長さが4.00μmである。プリズム列の谷部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が27.0度であり、プリズム列配列方向の長さが12.09μmである。これら2つの平面の中間に位置する平面は、出光面法線に対する傾斜角度が35度であり、プリズム列配列方向の長さが5.5μmである。従って、「第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さ」に対する「プリズム列谷部に最も近い平面のプリズム列配列方向の長さ」の割合、即ち第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さを1とした場合のプリズム列谷部に最も近い平面の長さは、0.56である。プリズム列の配列ピッチPは50.00μmである。
【0052】
この面光源装置の出射光輝度分布を測定し、後述の比較例1を基準とした場合のピーク輝度比率の値及び輝度分布の半値全幅の値を得、その結果を表1に示した。
【0053】
比較例1:
X−Z断面形状において、プリズム列の頂点の座標を(X[μm],Z[μm])=(0,0)としたとき、各プリズム列の形状が(X,Z)=(−25,38.94)と頂点と(X,Z)=(25,38.94)とを結んだ二等辺三角形状となるようにした以外は、実施例1と同様にして面光源装置を得た。ここで、一次光源1に近い側に位置する第1のプリズム面44及び一次光源1から遠い側に位置する第2のプリズム面45は、いずれも出光面法線に対する傾斜角度が32.7度である。従って、「第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さ」に対する「プリズム列谷部に最も近い平面のプリズム列配列方向の長さ」の割合、即ち第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さを1とした場合のプリズム列谷部に最も近い平面の長さは、1.0である。
【0054】
この面光源装置の出射光輝度分布を測定し、ピーク輝度を1.000とし、輝度分布の半値全幅の値を得、その結果を表1に示した。
【0055】
比較例2:
プリズム列の形状が図8のとおりであった以外は、実施例1と同様にして面光源装置を得た。
【0056】
図8には、プリズム列の各部分の寸法値及び角度値が示されている。図8において、上下方向が出光面42の法線方向即ちZ方向に相当する。出光面42の法線が一点鎖線で示されており、該出光面法線に対する傾斜角度の値(単位は度[°;deg])が示されている。一次光源1に近い側に位置する第1のプリズム面44は、出光面法線に対する傾斜角度が27度である。一次光源1から遠い側に位置する第2のプリズム面45は、出光面法線方向に対する傾斜角度が互いに異なる2つの平面からなる。プリズム列の先端部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が45度であり、プリズム列配列方向の長さが8.00μmである。プリズム列の谷部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が29度であり、プリズム列配列方向の長さが19.76μmである。従って、「第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さ」に対する「プリズム列谷部に最も近い平面のプリズム列配列方向の長さ」の割合、即ち第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さを1とした場合のプリズム列谷部に最も近い平面の長さは、0.71である。プリズム列の配列ピッチPは50.00μmである。
【0057】
この面光源装置の出射光輝度分布を測定し、比較例1を基準とした場合のピーク輝度比率の値及び輝度分布の半値全幅の値を得、その結果を表1に示した。
【0058】
比較例3:
プリズム列の形状が図9のとおりであった以外は、実施例1と同様にして面光源装置を得た。
【0059】
図9には、プリズム列の各部分の寸法値及び角度値が示されている。図9において、上下方向が出光面42の法線方向即ちZ方向に相当する。出光面42の法線が一点鎖線で示されており、該出光面法線に対する傾斜角度の値(単位は度[°;deg])が示されている。一次光源1に近い側に位置する第1のプリズム面44は、出光面法線に対する傾斜角度が10度である。一次光源1から遠い側に位置する第2のプリズム面45は、出光面法線方向に対する傾斜角度が互いに異なる2つの平面からなる。プリズム列の先端部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が39度であり、プリズム列配列方向の長さが19.51μmである。プリズム列の谷部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が31度であり、プリズム列配列方向の長さが20.29μmである。従って、「第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さ」に対する「プリズム列谷部に最も近い平面のプリズム列配列方向の長さ」の割合、即ち第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さを1とした場合のプリズム列谷部に最も近い平面の長さは、0.51である。プリズム列の配列ピッチPは50.00μmである。
【0060】
この面光源装置の出射光輝度分布を測定し、比較例1を基準とした場合のピーク輝度比率の値及び輝度分布の半値全幅の値を得、その結果を表1に示した。
【0061】
比較例4:
プリズム列の形状が図10のとおりであった以外は、実施例1と同様にして面光源装置を得た。
【0062】
図10には、プリズム列の各部分の寸法値及び角度値が示されている。図10において、上下方向が出光面42の法線方向即ちZ方向に相当する。出光面42の法線が一点鎖線で示されており、該出光面法線に対する傾斜角度の値(単位は度[°;deg])が示されている。一次光源1に近い側に位置する第1のプリズム面44は、出光面法線に対する傾斜角度が10度である。一次光源1から遠い側に位置する第2のプリズム面45は、出光面法線方向に対する傾斜角度が互いに異なる3つの平面からなる。プリズム列の先端部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が39度であり、プリズム列配列方向の長さが12.53μmである。プリズム列の谷部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が28度であり、プリズム列配列方向の長さが12.25μmである。これら2つの平面の中間に位置する平面は、出光面法線に対する傾斜角度が34度であり、プリズム列配列方向の長さが14.61μmである。従って、「第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さ」に対する「プリズム列谷部に最も近い平面のプリズム列配列方向の長さ」の割合、即ち第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さを1とした場合のプリズム列谷部に最も近い平面の長さは、0.31である。プリズム列の配列ピッチPは50.00μmである。
【0063】
この面光源装置の出射光輝度分布を測定し、比較例1を基準とした場合のピーク輝度比率の値及び輝度分布の半値全幅の値を得、その結果を表1に示した。
【0064】
比較例5:
プリズム列の形状が図11のとおりであった以外は、実施例1と同様にして面光源装置を得た。
【0065】
図11には、プリズム列の各部分の寸法値及び角度値が示されている。図11において、上下方向が出光面42の法線方向即ちZ方向に相当する。出光面42の法線が一点鎖線で示されており、該出光面法線に対する傾斜角度の値(単位は度[°;deg])が示されている。一次光源1に近い側に位置する第1のプリズム面44は、出光面法線に対する傾斜角度が27度である。一次光源1から遠い側に位置する第2のプリズム面45は、出光面法線方向に対する傾斜角度が互いに異なる2つの平面からなる。プリズム列の先端部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が35度であり、プリズム列配列方向の長さが3.00μmである。プリズム列の谷部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が30度であり、プリズム列配列方向の長さが23.81μmである。従って、「第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さ」に対する「プリズム列谷部に最も近い平面のプリズム列配列方向の長さ」の割合、即ち第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さを1とした場合のプリズム列谷部に最も近い平面の長さは、0.89である。プリズム列の配列ピッチPは50.00μmである。
【0066】
この面光源装置の出射光輝度分布を測定し、比較例1を基準とした場合のピーク輝度比率の値及び輝度分布の半値全幅の値を得、その結果を表1に示した。
【0067】
比較例6:
プリズム列の形状が図12のとおりであった以外は、実施例1と同様にして面光源装置を得た。
【0068】
図12には、プリズム列の各部分の寸法値及び角度値が示されている。図12において、上下方向が出光面42の法線方向即ちZ方向に相当する。出光面42の法線が一点鎖線で示されており、該出光面法線に対する傾斜角度の値(単位は度[°;deg])が示されている。一次光源1に近い側に位置する第1のプリズム面44は、出光面法線に対する傾斜角度が45度である。一次光源1から遠い側に位置する第2のプリズム面45は、出光面法線方向に対する傾斜角度が互いに異なる2つの平面からなる。プリズム列の先端部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が40度であり、プリズム列配列方向の長さが8.00μmである。プリズム列の谷部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が29度であり、プリズム列配列方向の長さが11.58μmである。従って、「第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さ」に対する「プリズム列谷部に最も近い平面のプリズム列配列方向の長さ」の割合、即ち第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さを1とした場合のプリズム列谷部に最も近い平面の長さは、0.59である。プリズム列の配列ピッチPは50.00μmである。
【0069】
この面光源装置の出射光輝度分布を測定し、比較例1を基準とした場合のピーク輝度比率の値及び輝度分布の半値全幅の値を得、その結果を表1に示した。
【0070】
【表1】
【符号の説明】
【0071】
1 一次光源
3 導光体
31 光入射端面
33 光出射面
34 裏面
4 光偏向素子
41 入光面
42 出光面
44 第1のプリズム面
45 第2のプリズム面
5 光反射素子
6 光拡散素子
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯情報端末、ノートパソコン、モニター、テレビ等において表示部として使用される液晶表示装置等を構成するエッジライト方式の面光源装置およびそれに使用される光偏向素子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、カラー液晶表示装置は、携帯型ノートパソコン、パソコン等のモニターとして、あるいは液晶テレビ等の表示部として、種々の分野で広く使用されている。また、情報処理量の増大化、ニーズの多様化、マルチメディア対応等に伴って、液晶表示装置の大画面化、高精細化が盛んに進められている。
【0003】
液晶表示装置は、基本的にバックライト部と液晶表示素子部とから構成されている。バックライト部としては、液晶表示素子部の直下に光源を配置した直下方式のものや導光体の側端面に対向するように光源を配置したエッジライト方式のものがあり、液晶表示装置のコンパクト化の観点からエッジライト方式のものが多用されている。
【0004】
近年、消費電力の低減の観点から、エッジライト方式のバックライト部として、一次光源から発せられる光量を有効に利用するために、発光面から出射する光束の広がり角度をできるだけ小さくして所要の角度範囲に集中して光を出射させるものが利用されている。例えば、特許第4323189号公報(特許文献1)及び特開2004−233938号公報(特許文献2)に開示されている光偏向素子を用いることで高輝度な面光源装置を実現できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4323189号公報
【特許文献2】特開2004−233938号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、モニターやテレビ等の表示部においては、適度の視野角の確保が必要であり、光があまりに狭い角度範囲に集中してしまうと特定の角度範囲でしか見ることが出来なくなり、不都合である。
【0007】
しかるに、特許文献1及び特許文献2に記載されている光偏向素子を用いた面光源装置では、所要の角度範囲に集中して光を出射させ、発光面から出射する光束の広がり角度をできるだけ小さくすることで、一次光源から発せられる光量を有効に利用して高輝度を実現するので、輝度を適度に維持しつつ視野角を拡げることは困難である。
【0008】
そこで、本発明の目的は、視野角が広く且つ適度の輝度が維持された即ち視野角と輝度とのバランスが取れた面光源装置及びそれに使用される光偏向素子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成する本発明の光偏向素子は、
光が入射する入光面とその反対側に位置し入射した光が出射する出光面とを有しており、前記入光面には一対のプリズム面から構成されるプリズム列が並列に複数配列されている光偏向素子であって、
前記一対のプリズム面のうちの一方のプリズム面は、前記プリズム列の延在方向と直交する断面における前記出光面の法線方向に対する傾斜角度が互いに異なる2つ以上の平面からなり、
前記断面における前記プリズム列の先端部に最も近い前記平面の前記傾斜角度は35度から42度までの範囲内にあり、
前記断面における前記プリズム列の谷部に最も近い前記平面の前記傾斜角度は25度から30度までの範囲内にあり、
前記一方のプリズム面の前記プリズム列の配列方向の長さを1として、前記断面における前記プリズム列の谷部に最も近い前記平面の長さが0.45から0.85までの範囲内にある、
ことを特徴とする。
【0010】
上記の目的を達成する本発明の面光源装置は、
一次光源と、該一次光源から発せられた光が入射する光入射端面を有し且つ入射した光を導光し且つ導光された光の少なくとも一部が出射する光出射面を有する導光体と、該導光体の前記光出射面に隣接配置された上記の光偏向素子とを備えており、
前記光偏向素子は、前記入光面が前記導光体の前記光出射面に対向するようにし、更に前記プリズム列が前記一方のプリズム面を前記一次光源から遠い側とし且つ他方のプリズム面を前記一次光源に近い側として、配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、視野角が広く且つ適度の輝度が維持された即ち視野角と輝度とのバランスが取れた面光源装置及びそれに使用される光偏向素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明による面光源装置の実施形態を示す模式的斜視図である。
【図2】本発明による光偏向素子の実施形態におけるプリズム列の断面形状の説明図である。
【図3】本発明による面光源装置における導光体の出射角依存の出射光光度分布の一例を示す図である。
【図4】本発明の実施例1における光偏向素子のプリズム列の断面形状を示す図である。
【図5】本発明の実施例2における光偏向素子のプリズム列の断面形状を示す図である。
【図6】本発明の実施例3における光偏向素子のプリズム列の断面形状を示す図である。
【図7】本発明の実施例4における光偏向素子のプリズム列の断面形状を示す図である。
【図8】比較例2における光偏向素子のプリズム列の断面形状を示す図である。
【図9】比較例3における光偏向素子のプリズム列の断面形状を示す図である。
【図10】比較例4における光偏向素子のプリズム列の断面形状を示す図である。
【図11】比較例5における光偏向素子のプリズム列の断面形状を示す図である。
【図12】比較例6における光偏向素子のプリズム列の断面形状を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0014】
図1は、本発明による面光源装置の一つの実施形態を示す模式的斜視図である。図1に示されているように、本実施形態の面光源装置は、一つの側端面を光入射端面31とし、これと略直交する一つの表面を光出射面33とする導光体3と、この導光体3の光入射端面31に対向して配置された一次光源1と、導光体3の光出射面33上に配置された光偏向素子4および光拡散素子6と、導光体3の光出射面33と反対の側の裏面34に対向して配置された光反射素子5とを含んで構成される。
【0015】
導光体3は、XY面と平行に配置されており、全体として矩形板状をなしている。導光体3は4つの側端面を有しており、そのうちのYZ面と平行な1対の側端面のうち、一つの側端面を光入射面31とする。光入射端面31は一次光源1と対向して配置されており、一次光源1から発せられた光は光入射端面31に入射し導光体3内へと導入される。
【0016】
導光体3の光入射端面31に略直交した2つの主面は、それぞれXY面と略平行に位置しており、いずれか一方の面(図では上面)が光出射面33となる。この光出射面33及びそれと反対の側に位置する裏面34のうちの少なくとも一方の面に粗面からなる指向性光出射機能部や、プリズム列、レンチキュラーレンズ列、V字状溝等の多数のレンズ列を並列形成したレンズ面からなる指向性光出射機能部を付与することによって、光入射端面31に入射した光を導光体3中を導光させながら、光出射面33から光入射端面31および光出射面33の双方に直交する面(XZ面)内の出射光分布において指向性のある光を出射させる。このXZ面内における出射光分布のピークの方向が光出射面33となす角度をaとすると、この角度aは10〜40度とすることが好ましく、出射光分布の半値全幅は10〜40度とすることが好ましい。
【0017】
なお、本発明では、上記のような光出射面33またはその裏面34に光出射機能部を形成する代わりにあるいはこれと併用して、導光体内部に光拡散性微粒子を混入分散することで指向性光出射機能を付与したものでもよい。また、導光体3としては、図1に示したような大略平行平板状(即ちXZ断面形状が長方形)のものに限定されるものではなく、少なくとも光入射端面に隣接する部分において光入射端面から離れるに従い次第に厚みが減少するくさび形状のもの、或いは、船型状等の種々のXZ断面形状を持つものが使用できる。
【0018】
本発明の導光体3は、光透過率の高い合成樹脂から構成することができる。このような合成樹脂としては、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂が例示できる。特に、メタクリル樹脂が、光透過率の高さ、耐熱性、力学的特性、成形加工性に優れており、最適である。このようなメタクリル樹脂としては、メタクリル酸メチルを主成分とする樹脂であり、メタクリル酸メチルが80重量%以上であるものが好ましい。導光体3の粗面等の表面構造を形成するに際しては、透明合成樹脂板を所望の表面構造を有する型部材を用いて熱プレスすることで形成してもよいし、スクリーン印刷、押出成形や射出成形等によって成形と同時に形状付与してもよい。また、熱あるいは光硬化性樹脂等を用いて構造面を形成することもできる。更に、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリメタクリルイミド系樹脂等からなる透明フィルムあるいはシート等の透明基材上に、活性エネルギー線硬化型樹脂からなる粗面構造を表面に形成してもよいし、このようなシートを接着、融着等の方法によって別個の透明基材上に接合一体化させてもよい。活性エネルギー線硬化型樹脂としては、多官能(メタ)アクリル化合物、ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル類、アリル化合物、(メタ)アクリル酸の金属塩等を使用することができる。
【0019】
図2は、光偏向素子4のプリズム列延在方向と直交する断面の形状の説明図である。図2は、図1におけるXZ断面に相当する。光偏向素子4は主表面の一方を入光面41とし他方の面を出光面42とする。入光面41には多数のプリズム列が並列に配列されており、各プリズム列は一次光源1に近い側に位置する第1のプリズム面44と一次光源1から遠い側に位置する第2のプリズム面45との2つのプリズム面(一対のプリズム面)から構成されている。
【0020】
第2のプリズム面45は複数の平面より構成されている。これらの複数の平面は、プリズム列の延在方向(Y方向)と直交する断面(XZ断面)における、出光面42の法線方向(Z方向)に対する傾斜角度が互いに異なる。XZ断面におけるプリズム列の先端部(プリズム列の頂部に対応する)に最も近い平面の傾斜角度は、35度から42度まで、好ましくは35度から40度まで、の範囲内にある。また、XZ断面におけるプリズム列の谷部(隣接プリズム列との境界の近くに位置するプリズム底部に対応する)に最も近い平面の傾斜角度は25度から30度まで、好ましくは27度から29度まで、の範囲内にある。
【0021】
光偏向素子4の出光面42の法線方向を角度0度とし、一次光源1に近い側を負の角度、一次光源1から遠い側を正の角度とすると、図2に示すように、プリズム列先端部に近い平面で全反射した光の出射方向のピークは正側に傾いている。一方、プリズム列谷部に近い平面で全反射した光の出射方向のピークは負側に傾いている。プリズム列先端部に最も近い平面の傾斜角度が出光面42の法線方向に対して35度から42度までの範囲内にあり、かつプリズム列谷部に最も近い平面の傾斜角度が出光面42の法線方向に対して25度から30度までの範囲内にあるものとすることで、視野角が広く且つ適度の輝度が維持された即ち視野角と輝度とのバランスが取れた面光源装置を実現することが可能になる。
【0022】
さらに、プリズム列谷部に最も近い平面のプリズム列配列方向[プリズム列ピッチ方向](X方向)の長さは、第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さの0.45倍以上0.85倍以下、好ましくは0.55倍以上0.8倍以下、である。即ち、第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さを1として、XZ断面におけるプリズム列谷部に最も近い平面の長さが0.45から0.85まで、好ましくは0.55から0.8まで、の範囲内にある。これは、単位面積に当たる光量がプリズム列先端部に比べプリズム列谷部のほうが少ないため、プリズム列谷部に最も近い平面に一定以上のX方向長さがないと、このプリズム列谷部に最も近い面で全反射される光すなわち負側に出射する光の量が少なくなってしまうからである。逆に、プリズム列先端部に近い平面があまりに短いとプリズム列先端部に近い平面で全反射した光の光量が少なくなってしまい、その結果出射光量が負側に偏ってしまうからである。
【0023】
図2に示した実施形態において、第1のプリズム面44は1つの平面で構成されており、第2のプリズム面45は2つの平面で構成されている。第2のプリズム面45は、構成する平面の数が多くなれば光偏向素子4から出射する光の配光制御が容易になるが、光偏向素子4の作製とくにプリズム列形成面である入光面41を転写形成するための転写用型部材の作製は困難となる。従って、第2のプリズム面45は、2〜3多くとも4つの平面で構成されるのが適切である。
【0024】
図2に示した実施形態において、第1のプリズム面44は、出光面42の法線方向に対してなす角度が5度から40度であるのが好ましい。この角度が5度より小さくなると、光偏向素子4の作製とくにプリズム列形成面である入光面41を転写形成するための転写用型部材の作製は困難となる。一方、この角度が40度より大きくなると、第2のプリズム面45に当たる光の量が減り、充分な輝度を得ることができなくなる。
【0025】
なお、プリズム列の配列ピッチPは、特に制限されないが、10〜100μm程度が好ましい。但し、液晶パネル(液晶表示素子)とのモアレを回避できる値を選ぶとよい。
【0026】
一次光源1としては例えばLED光源、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ等のような点状光源や蛍光ランプや冷陰極管などのY方向に延在する線状光源を用いることができる。複数の点状光源をY方向に配列してもよい。必要に応じて、一次光源1を取り囲むように光源リフレクタを設置しても良い。光源リフレクタは、一次光源1から出射した光のうち導光体3の光入射端面31に入射できなかった光を光入射端面31に向けて反射させる。光源リフレクタの材質としては、例えば表面に金属蒸着反射層を有するプラスチックフィルムを用いることができる。このような光源リフレクタと同様な反射部材を、導光体3の光入射端面とされる側端面31以外の側端面に付することも可能である。
【0027】
光反射素子5は導光体3の光出射面33と反対の側の裏面34に対向して配置される。光反射素子5としては、例えば表面に金属蒸着反射層を有するプラスチックシートを用いることができる。本発明においては、光反射素子5として、反射シートに代えて、導光体3の裏面34に金属蒸着等により形成された光反射層等を用いることも可能である。これにより導光体3より漏れた光を再度導光体内に戻してやることが出来、一次光源1から発せられる光量を有効に利用することができる。
【0028】
光拡散素子6は、光偏向素子4の出光面側にて光偏向素子4と一体化させてもよいし、光拡散素子6を個別に光偏向素子4の出光面上に載置しても良い。個別に光拡散素子6を載置する場合には、光拡散素子6の光偏向素子4に隣接する側の面即ち入射面には、光偏向素子4とのスティッキングを防止するため、凹凸構造を付与することが好ましい。同様に、光拡散素子6の出射面においても、その上に配置される液晶表示素子との間でのスティッキングを考慮する必要があり、光出射面にも凹凸構造を付与することが好ましい。この凹凸構造は、スティッキング防止の目的のみに付与する場合には、上記特許文献1の明細書の段落[0018]ないし[0019]に記載されているISO4287/1−1984による平均傾斜角が、0.7度以上となるような構造とすることが好ましく、さらに好ましくは1度以上であり、より好ましくは1.5度以上である。
【0029】
尚、光拡散素子6は省略してもよい。
【0030】
以上のような面光源装置の発光面上に、液晶表示素子を配置することにより液晶表示装置が構成される。液晶表示装置は、図1における上方から液晶表示素子を通して観察者により観察される。
【実施例】
【0031】
以下、実施例及び比較例によって本発明を具体的に説明する。
【0032】
なお、以下の実施例及び比較例において使用した導光体の作製方法および各物性の測定方法を下記に示す。
【0033】
[導光体の作製]
鏡面仕上げをした有効面積195mm(X方向寸法)×307mm(Y方向寸法)、厚さ3mmのステンレススチール板を型素材として用い、ガラスビーズ(ポッターズバロティーニ社製J220)を用いて、ステンレススチール板からブラストノズルまでの距離を32cmとして、ブラスト処理を行った。これにより、第1の成型用型部材を得た。
【0034】
一方、鏡面仕上げをした有効面積195mm(X方向寸法)×307mm(Y方向寸法)、厚さ3mmのニッケル−リンメッキ板を型素材として用い、その表面に、レンズ列形成面からなる導光体裏面を転写により形成するための形状転写面を切削加工により形成した。これにより、第2の成型用型部材を得た。レンズ列形成面のレンズ列は、頂部先端曲率半径135μm、配列ピッチ100μm、アスペクト比10であった。また、レンズ列の延びる方向は、上記ステンレス板の長辺と垂直の方向(X方向)になるようにした。
【0035】
上記2つの成型用型部材を用いて、透明アクリル樹脂組成物を射出成形することにより、短辺195mm、長辺307mmの長方形で、厚みが0.8mmと一定で、一方の面(光出射面33)が粗面からなり、他方の面(裏面34)がレンズ列形成面からなる透明アクリル樹脂製の導光体3を得た。
【0036】
[導光体の光度分布の測定]
導光体の長辺側端面(光入射端面31)に対向するようにして、該長辺に沿って等間隔で54個のLED(豊田合成社製E1S62−YWOS7−07)を一次光源1として配置し、更に光源リフレクタを配置した。また、導光体3の裏面34に対向するようにして光反射素子5として光散乱反射シート(東レ社製E6SP)を配置した。
【0037】
以上のようにして得られた、図1に示される構成から光偏向素子4及び光拡散素子6を除去したものにおいて、一次光源1を点灯させ、導光体3の光出射面33に3mmφのピンホールを有する黒色の紙をピンホールが光出射面33の中央に位置するように固定した。光出射面33の法線方向即ちZ方向を角度0°として、XZ面内で+85°〜−85°の範囲内で1°間隔で傾けながら、輝度計で出射光の光度分布を測定した。角度は一次光源1に近い側を負とし、その反対側を正とした。この導光体の光度分布の測定結果を図3に示す(光度は相対値で示す)。導光体3の光出射面33からの出射光は、光入射端面31及び光出射面33の双方に直交する面内において、分布ピークの方向と光出射面33とのなす角度が20度であり、分布の半値全幅は26度であった。
【0038】
[面光源装置のピーク輝度及び輝度分布の半値全幅の測定]
図1に示される構成において、一次光源1を点灯させ、輝度計の視野角度を1度にし、面光源装置の中央に測定位置がくるよう調整した。光偏向素子4の出光面42の法線方向即ちZ方向を角度0°として、+45°〜−45°の範囲内で1°間隔で傾けながら、輝度計で出射光の輝度分布を測定し、ピーク輝度及び輝度分布の半値全幅(ピーク輝度値の1/2以上の輝度値の分布の広がり角)を求めた。角度は一次光源1に近い側を負とし、その反対側を正とした。
【0039】
実施例1:
図1及び図2の実施形態に属する面光源装置を、以下のようにして作製した。
【0040】
先ず、図3に示される出射光光度分布(光度は相対値で示す)をもつ導光体3を作製した。この導光体3の光出射面33上に、屈折率1.506のアクリル系紫外線硬化性樹脂を用いて作製した光偏向素子4を載置した。光偏向素子4は、入光面41に多数のプリズム列が形成されたプリズムシートであり、各プリズム列の断面形状(プリズム列の延在方向と直交する断面の形状)は図4のとおりであった。
【0041】
図4には、プリズム列の各部分の寸法値及び角度値が示されている。図4において、上下方向が出光面42の法線方向即ちZ方向に相当する。出光面42の法線が一点鎖線で示されており、該出光面法線に対する傾斜角度の値(単位は度[°;deg])が示されている。一次光源1に近い側に位置する第1のプリズム面44は、出光面法線に対する傾斜角度が27度である。一次光源1から遠い側に位置する第2のプリズム面45は、出光面法線方向に対する傾斜角度が互いに異なる3つの平面からなる。プリズム列の先端部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が39.06度であり、プリズム列配列方向の長さが5.60μmである。プリズム列の谷部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が27度であり、プリズム列配列方向の長さが15.68μmである。これら2つの平面の中間に位置する平面は、出光面法線に対する傾斜角度が34.85度であり、プリズム列配列方向の長さが5.50μmである。従って、「第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さ」に対する「プリズム列谷部に最も近い平面のプリズム列配列方向の長さ」の割合、即ち第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さを1とした場合のプリズム列谷部に最も近い平面の長さは、0.59である。プリズム列の配列ピッチPは50.00μmである。
【0042】
このプリズムシートを、そのプリズム列形成面からなる入光面41が導光体3の光出射面33に向くように載置した。更に、一次光源1及び光反射素子5を配置し、面光源装置を得た。
【0043】
この面光源装置の出射光輝度分布を測定し、後述の比較例1を基準とした場合のピーク輝度比率の値及び輝度分布の半値全幅の値(単位は度[°;deg])を得、その結果を表1に示した。
【0044】
実施例2:
各プリズム列の形状が図5のとおりであった以外は、実施例1と同様にして面光源装置を得た。
【0045】
図5には、プリズム列の各部分の寸法値及び角度値が示されている。図5において、上下方向が出光面42の法線方向即ちZ方向に相当する。出光面42の法線が一点鎖線で示されており、該出光面法線に対する傾斜角度の値(単位は度[°;deg])が示されている。一次光源1に近い側に位置する第1のプリズム面44は、出光面法線に対する傾斜角度が27度である。一次光源1から遠い側に位置する第2のプリズム面45は、出光面法線方向に対する傾斜角度が互いに異なる2つの平面からなる。プリズム列の先端部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が37.03度であり、プリズム列配列方向の長さが5.56μmである。プリズム列の谷部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が29度であり、プリズム列配列方向の長さが21.20μmである。従って、「第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さ」に対する「プリズム列谷部に最も近い平面のプリズム列配列方向の長さ」の割合、即ち第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さを1とした場合のプリズム列谷部に最も近い平面の長さは、0.79である。プリズム列の配列ピッチPは50.00μmである。
【0046】
この面光源装置の出射光輝度分布を測定し、後述の比較例1を基準とした場合のピーク輝度比率の値及び輝度分布の半値全幅の値を得、その結果を表1に示した。
【0047】
実施例3:
各プリズム列の形状が図6のとおりであった以外は、実施例1と同様にして面光源装置を得た。
【0048】
図6には、プリズム列の各部分の寸法値及び角度値が示されている。図6において、上下方向が出光面42の法線方向即ちZ方向に相当する。出光面42の法線が一点鎖線で示されており、該出光面法線に対する傾斜角度の値(単位は度[°;deg])が示されている。一次光源1に近い側に位置する第1のプリズム面44は、出光面法線に対する傾斜角度が27度である。一次光源1から遠い側に位置する第2のプリズム面45は、出光面法線方向に対する傾斜角度が互いに異なる2つの平面からなる。プリズム列の先端部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が36.50度であり、プリズム列配列方向の長さが10.00μmである。プリズム列の谷部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が28.50度であり、プリズム列配列方向の長さが17.08μmである。従って、「第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さ」に対する「プリズム列谷部に最も近い平面のプリズム列配列方向の長さ」の割合、即ち第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さを1とした場合のプリズム列谷部に最も近い平面の長さは、0.63である。プリズム列の配列ピッチPは50.00μmである。
【0049】
この面光源装置の出射光輝度分布を測定し、後述の比較例1を基準とした場合のピーク輝度比率の値及び輝度分布の半値全幅の値を得、その結果を表1に示した。
【0050】
実施例4:
各プリズム列の形状が図7のとおりであった以外は、実施例1と同様にして面光源装置を得た。
【0051】
図7には、プリズム列の各部分の寸法値及び角度値が示されている。図7において、上下方向が出光面42の法線方向即ちZ方向に相当する。出光面42の法線が一点鎖線で示されており、該出光面法線に対する傾斜角度の値(単位は度[°;deg])が示されている。一次光源1に近い側に位置する第1のプリズム面44は、出光面法線に対する傾斜角度が38度である。一次光源1から遠い側に位置する第2のプリズム面45は、出光面法線方向に対する傾斜角度が互いに異なる3つの平面からなる。プリズム列の先端部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が40.0度であり、プリズム列配列方向の長さが4.00μmである。プリズム列の谷部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が27.0度であり、プリズム列配列方向の長さが12.09μmである。これら2つの平面の中間に位置する平面は、出光面法線に対する傾斜角度が35度であり、プリズム列配列方向の長さが5.5μmである。従って、「第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さ」に対する「プリズム列谷部に最も近い平面のプリズム列配列方向の長さ」の割合、即ち第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さを1とした場合のプリズム列谷部に最も近い平面の長さは、0.56である。プリズム列の配列ピッチPは50.00μmである。
【0052】
この面光源装置の出射光輝度分布を測定し、後述の比較例1を基準とした場合のピーク輝度比率の値及び輝度分布の半値全幅の値を得、その結果を表1に示した。
【0053】
比較例1:
X−Z断面形状において、プリズム列の頂点の座標を(X[μm],Z[μm])=(0,0)としたとき、各プリズム列の形状が(X,Z)=(−25,38.94)と頂点と(X,Z)=(25,38.94)とを結んだ二等辺三角形状となるようにした以外は、実施例1と同様にして面光源装置を得た。ここで、一次光源1に近い側に位置する第1のプリズム面44及び一次光源1から遠い側に位置する第2のプリズム面45は、いずれも出光面法線に対する傾斜角度が32.7度である。従って、「第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さ」に対する「プリズム列谷部に最も近い平面のプリズム列配列方向の長さ」の割合、即ち第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さを1とした場合のプリズム列谷部に最も近い平面の長さは、1.0である。
【0054】
この面光源装置の出射光輝度分布を測定し、ピーク輝度を1.000とし、輝度分布の半値全幅の値を得、その結果を表1に示した。
【0055】
比較例2:
プリズム列の形状が図8のとおりであった以外は、実施例1と同様にして面光源装置を得た。
【0056】
図8には、プリズム列の各部分の寸法値及び角度値が示されている。図8において、上下方向が出光面42の法線方向即ちZ方向に相当する。出光面42の法線が一点鎖線で示されており、該出光面法線に対する傾斜角度の値(単位は度[°;deg])が示されている。一次光源1に近い側に位置する第1のプリズム面44は、出光面法線に対する傾斜角度が27度である。一次光源1から遠い側に位置する第2のプリズム面45は、出光面法線方向に対する傾斜角度が互いに異なる2つの平面からなる。プリズム列の先端部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が45度であり、プリズム列配列方向の長さが8.00μmである。プリズム列の谷部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が29度であり、プリズム列配列方向の長さが19.76μmである。従って、「第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さ」に対する「プリズム列谷部に最も近い平面のプリズム列配列方向の長さ」の割合、即ち第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さを1とした場合のプリズム列谷部に最も近い平面の長さは、0.71である。プリズム列の配列ピッチPは50.00μmである。
【0057】
この面光源装置の出射光輝度分布を測定し、比較例1を基準とした場合のピーク輝度比率の値及び輝度分布の半値全幅の値を得、その結果を表1に示した。
【0058】
比較例3:
プリズム列の形状が図9のとおりであった以外は、実施例1と同様にして面光源装置を得た。
【0059】
図9には、プリズム列の各部分の寸法値及び角度値が示されている。図9において、上下方向が出光面42の法線方向即ちZ方向に相当する。出光面42の法線が一点鎖線で示されており、該出光面法線に対する傾斜角度の値(単位は度[°;deg])が示されている。一次光源1に近い側に位置する第1のプリズム面44は、出光面法線に対する傾斜角度が10度である。一次光源1から遠い側に位置する第2のプリズム面45は、出光面法線方向に対する傾斜角度が互いに異なる2つの平面からなる。プリズム列の先端部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が39度であり、プリズム列配列方向の長さが19.51μmである。プリズム列の谷部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が31度であり、プリズム列配列方向の長さが20.29μmである。従って、「第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さ」に対する「プリズム列谷部に最も近い平面のプリズム列配列方向の長さ」の割合、即ち第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さを1とした場合のプリズム列谷部に最も近い平面の長さは、0.51である。プリズム列の配列ピッチPは50.00μmである。
【0060】
この面光源装置の出射光輝度分布を測定し、比較例1を基準とした場合のピーク輝度比率の値及び輝度分布の半値全幅の値を得、その結果を表1に示した。
【0061】
比較例4:
プリズム列の形状が図10のとおりであった以外は、実施例1と同様にして面光源装置を得た。
【0062】
図10には、プリズム列の各部分の寸法値及び角度値が示されている。図10において、上下方向が出光面42の法線方向即ちZ方向に相当する。出光面42の法線が一点鎖線で示されており、該出光面法線に対する傾斜角度の値(単位は度[°;deg])が示されている。一次光源1に近い側に位置する第1のプリズム面44は、出光面法線に対する傾斜角度が10度である。一次光源1から遠い側に位置する第2のプリズム面45は、出光面法線方向に対する傾斜角度が互いに異なる3つの平面からなる。プリズム列の先端部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が39度であり、プリズム列配列方向の長さが12.53μmである。プリズム列の谷部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が28度であり、プリズム列配列方向の長さが12.25μmである。これら2つの平面の中間に位置する平面は、出光面法線に対する傾斜角度が34度であり、プリズム列配列方向の長さが14.61μmである。従って、「第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さ」に対する「プリズム列谷部に最も近い平面のプリズム列配列方向の長さ」の割合、即ち第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さを1とした場合のプリズム列谷部に最も近い平面の長さは、0.31である。プリズム列の配列ピッチPは50.00μmである。
【0063】
この面光源装置の出射光輝度分布を測定し、比較例1を基準とした場合のピーク輝度比率の値及び輝度分布の半値全幅の値を得、その結果を表1に示した。
【0064】
比較例5:
プリズム列の形状が図11のとおりであった以外は、実施例1と同様にして面光源装置を得た。
【0065】
図11には、プリズム列の各部分の寸法値及び角度値が示されている。図11において、上下方向が出光面42の法線方向即ちZ方向に相当する。出光面42の法線が一点鎖線で示されており、該出光面法線に対する傾斜角度の値(単位は度[°;deg])が示されている。一次光源1に近い側に位置する第1のプリズム面44は、出光面法線に対する傾斜角度が27度である。一次光源1から遠い側に位置する第2のプリズム面45は、出光面法線方向に対する傾斜角度が互いに異なる2つの平面からなる。プリズム列の先端部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が35度であり、プリズム列配列方向の長さが3.00μmである。プリズム列の谷部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が30度であり、プリズム列配列方向の長さが23.81μmである。従って、「第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さ」に対する「プリズム列谷部に最も近い平面のプリズム列配列方向の長さ」の割合、即ち第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さを1とした場合のプリズム列谷部に最も近い平面の長さは、0.89である。プリズム列の配列ピッチPは50.00μmである。
【0066】
この面光源装置の出射光輝度分布を測定し、比較例1を基準とした場合のピーク輝度比率の値及び輝度分布の半値全幅の値を得、その結果を表1に示した。
【0067】
比較例6:
プリズム列の形状が図12のとおりであった以外は、実施例1と同様にして面光源装置を得た。
【0068】
図12には、プリズム列の各部分の寸法値及び角度値が示されている。図12において、上下方向が出光面42の法線方向即ちZ方向に相当する。出光面42の法線が一点鎖線で示されており、該出光面法線に対する傾斜角度の値(単位は度[°;deg])が示されている。一次光源1に近い側に位置する第1のプリズム面44は、出光面法線に対する傾斜角度が45度である。一次光源1から遠い側に位置する第2のプリズム面45は、出光面法線方向に対する傾斜角度が互いに異なる2つの平面からなる。プリズム列の先端部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が40度であり、プリズム列配列方向の長さが8.00μmである。プリズム列の谷部に最も近い平面は、出光面法線に対する傾斜角度が29度であり、プリズム列配列方向の長さが11.58μmである。従って、「第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さ」に対する「プリズム列谷部に最も近い平面のプリズム列配列方向の長さ」の割合、即ち第2のプリズム面45のプリズム列配列方向の長さを1とした場合のプリズム列谷部に最も近い平面の長さは、0.59である。プリズム列の配列ピッチPは50.00μmである。
【0069】
この面光源装置の出射光輝度分布を測定し、比較例1を基準とした場合のピーク輝度比率の値及び輝度分布の半値全幅の値を得、その結果を表1に示した。
【0070】
【表1】
【符号の説明】
【0071】
1 一次光源
3 導光体
31 光入射端面
33 光出射面
34 裏面
4 光偏向素子
41 入光面
42 出光面
44 第1のプリズム面
45 第2のプリズム面
5 光反射素子
6 光拡散素子
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光が入射する入光面とその反対側に位置し入射した光が出射する出光面とを有しており、前記入光面には一対のプリズム面から構成されるプリズム列が並列に複数配列されている光偏向素子であって、
前記一対のプリズム面のうちの一方のプリズム面は、前記プリズム列の延在方向と直交する断面における前記出光面の法線方向に対する傾斜角度が互いに異なる2つ以上の平面からなり、
前記断面における前記プリズム列の先端部に最も近い前記平面の前記傾斜角度は35度から42度までの範囲内にあり、
前記断面における前記プリズム列の谷部に最も近い前記平面の前記傾斜角度は25度から30度までの範囲内にあり、
前記一方のプリズム面の前記プリズム列の配列方向の長さを1として、前記断面における前記プリズム列の谷部に最も近い前記平面の長さが0.45から0.85までの範囲内にある、
ことを特徴とする面光源装置用光偏向素子。
【請求項2】
前記一対のプリズム面のうちの他方のプリズム面は、前記プリズム列の延在方向と直交する断面における前記出光面の法線方向に対する傾斜角度が5度から40度までの範囲内にあることを特徴とする、請求項1に記載の面光源装置用光偏向素子。
【請求項3】
一次光源と、該一次光源から発せられた光が入射する光入射端面を有し且つ入射した光を導光し且つ導光された光の少なくとも一部が出射する光出射面を有する導光体と、該導光体の前記光出射面に隣接配置された請求項1又は2に記載の光偏向素子とを備えており、
前記光偏向素子は、前記入光面が前記導光体の前記光出射面に対向するようにし、更に前記プリズム列が前記一方のプリズム面を前記一次光源から遠い側とし且つ他方のプリズム面を前記一次光源に近い側として、配置されていることを特徴とする面光源装置。
【請求項4】
前記導光体の前記光出射面からの出射光は、前記光入射端面及び前記光出射面の双方に直交する面内における分布において、分布ピークの方向と前記光出射面とのなす角度が10度から40度までの範囲内にあり、分布の半値全幅が角度10度から40度までの範囲内にあることを特徴とする、請求項3に記載の面光源装置。
【請求項1】
光が入射する入光面とその反対側に位置し入射した光が出射する出光面とを有しており、前記入光面には一対のプリズム面から構成されるプリズム列が並列に複数配列されている光偏向素子であって、
前記一対のプリズム面のうちの一方のプリズム面は、前記プリズム列の延在方向と直交する断面における前記出光面の法線方向に対する傾斜角度が互いに異なる2つ以上の平面からなり、
前記断面における前記プリズム列の先端部に最も近い前記平面の前記傾斜角度は35度から42度までの範囲内にあり、
前記断面における前記プリズム列の谷部に最も近い前記平面の前記傾斜角度は25度から30度までの範囲内にあり、
前記一方のプリズム面の前記プリズム列の配列方向の長さを1として、前記断面における前記プリズム列の谷部に最も近い前記平面の長さが0.45から0.85までの範囲内にある、
ことを特徴とする面光源装置用光偏向素子。
【請求項2】
前記一対のプリズム面のうちの他方のプリズム面は、前記プリズム列の延在方向と直交する断面における前記出光面の法線方向に対する傾斜角度が5度から40度までの範囲内にあることを特徴とする、請求項1に記載の面光源装置用光偏向素子。
【請求項3】
一次光源と、該一次光源から発せられた光が入射する光入射端面を有し且つ入射した光を導光し且つ導光された光の少なくとも一部が出射する光出射面を有する導光体と、該導光体の前記光出射面に隣接配置された請求項1又は2に記載の光偏向素子とを備えており、
前記光偏向素子は、前記入光面が前記導光体の前記光出射面に対向するようにし、更に前記プリズム列が前記一方のプリズム面を前記一次光源から遠い側とし且つ他方のプリズム面を前記一次光源に近い側として、配置されていることを特徴とする面光源装置。
【請求項4】
前記導光体の前記光出射面からの出射光は、前記光入射端面及び前記光出射面の双方に直交する面内における分布において、分布ピークの方向と前記光出射面とのなす角度が10度から40度までの範囲内にあり、分布の半値全幅が角度10度から40度までの範囲内にあることを特徴とする、請求項3に記載の面光源装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−203081(P2012−203081A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−65714(P2011−65714)
【出願日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(000006035)三菱レイヨン株式会社 (2,875)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(000006035)三菱レイヨン株式会社 (2,875)
【Fターム(参考)】
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