説明

光子計数検出装置及びその方法

【課題】光子計数検出装置を小型化して高解像度及び高対照度画像を同時に生成するための光子計数検出装置及び方法を提供する。
【解決手段】本発明による光子計数検出装置は、センサーに入射したマルチ・エネルギー放射線に含まれる光子を、複数のエネルギー帯域に区分して計数する複数の読出回路を含む光子計数検出装置において、前記読出回路は、前記マルチ・エネルギー放射線が放射される撮影領域の画素に対応し、前記撮影領域のあらゆる画素に対応する読出回路それぞれは、前記マルチ・エネルギー放射線に含まれた所定エネルギー帯域の光子を計数し、前記撮影領域の画素のうち、一部画素に対応する読出回路それぞれは、前記マルチ・エネルギー放射線に含まれた、前記所定エネルギー帯域を除外した少なくとも一つの他のエネルギー帯域の光子を計数する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療画像を生成するための光子計数検出装置及び方法に関し、特に、小型化して高解像度及び高対照度画像を同時に生成することのできる光子計数検出装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
放射線を用いた医療機器が使用又は開発中にある。
放射線を用いた医療画像機器であるX線画像撮影システムが、アナログ方式からデジタル方式に急速に変更しつつある。このような勢いに合せて、デジタルX線システムの核心部品であるX線検出装置も非常に速く発展しつつある。
デジタルX線検出技術は、X線を可視光に変えた後、可視光信号を電気信号に変換して画像を生成する間接方式と、X線信号を直ちに電気信号に変換して画像を生成する直接方式とに大別できる。
【0003】
直接方式は、一定時間の間で変化した電気信号を累積して画像信号を生成する積分方式と、入射するX線光子の数を計数して画像信号を生成する光子計数方式とに大別できる。
このうち、光子計数方式は、一回の撮影だけでX線エネルギー帯域区分の可能な画像を作ることができ、少ないX線露出だけで高画質の画像を得ることができる方式であり、近年、光子計数方式の高性能化の研究が課題となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記従来のX線検出装置に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、光子計数検出装置を小型化して高解像度及び高対照度画像を同時に生成するための光子計数検出装置及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するためになされた本発明による光子計数検出装置は、センサーに入射したマルチ・エネルギー放射線に含まれる光子を、複数のエネルギー帯域に区分して計数する複数の読出回路を含む光子計数検出装置において、前記読出回路は、前記マルチ・エネルギー放射線が放射される撮影領域の画素に対応し、前記撮影領域のあらゆる画素に対応する読出回路それぞれは、前記マルチ・エネルギー放射線に含まれた所定エネルギー帯域の光子を計数し、前記撮影領域の画素のうち、一部画素に対応する読出回路それぞれは、前記マルチ・エネルギー放射線に含まれた、前記所定エネルギー帯域を除外した少なくとも一つの他のエネルギー帯域の光子を計数することを特徴とする。
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明による光子計数検出方法は、センサーに入射したマルチ・エネルギー放射線に含まれる光子を、複数のエネルギー帯域に区分して計数する複数の読出回路の内のいずれか一つの読出回路における光子計数検出方法において、前記光子のエネルギー帯域を決定する段階と、前記決定された光子のエネルギー帯域が、所定エネルギー帯域である時、前記光子が入射したピクセルに対応する読出回路で前記所定エネルギー帯域の光子を計数する段階と、前記決定された光子のエネルギー帯域が、前記所定エネルギー帯域を除外した少なくとも一つの他のエネルギー帯域である時、前記光子が入射したピクセルの位置に対応する読出回路で選択的に前記他のエネルギー帯域の光子を計数する段階とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る光子計数検出装置及びその方法によれば、撮影領域のあらゆる画素(ピクセル)に対応する読出回路それぞれは、放射線に含まれた所定のエネルギー帯域の光子を計数するため、読出回路から出力された所定エネルギー帯域の光子計数検出結果に基づいて高解像度の画像を生成でき、撮影領域の画素の内の一部画素に対応する読出回路それぞれは、放射線に含まれた、所定エネルギー帯域を除外した少なくとも一つの他のエネルギー帯域の光子を計数するため、光子をエネルギー帯域別に分けて計数でき、エネルギー帯域別光子計数検出結果に基づいて高対照度画像を生成できるという効果がある。
また、一つの比較器を用いてマルチ・エネルギー放射線に含まれた光子のエネルギー帯域を区分でき、光子計数検出装置を小型化でき、小型光子計数検出装置を用いて光子計数結果を出力して、高い解像度の画像を生成できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一実施形態による医療画像システムの構成を示す図である。
【図2】図1に示した光子計数検出装置11の一例を示す斜視図である。
【図3】図1に示した光子計数検出装置11の一例を示す概略断面図である。
【図4】図3に示した読出回路33の構成の一例を示すブロック図である。
【図5】(2×2)区画内の読出回路が(2×2)画素内に入射された光子をエネルギー帯域別に計数することを説明するための概略ブロック図である。
【図6】図3に示した読出回路33が計数器を共有する場合の一例を示す回路図である。
【図7】本発明の光子計数検出装置を通じて生成された各画素の画像を説明するための図である。
【図8】図3に示した読出回路33の構成の一例を示すブロック図である。
【図9】図3に示した読出回路33の一例を示す概略回路図である。
【図10】図8に示した読出回路が動作する方法を説明するためのフローチャートである。
【図11】図9に示した読出回路が計数器を共有する場合の一例を示す構成図である。
【図12】光子計数検出方法の一例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、本発明に係る光子計数検出装置及びその方法を実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態による医療画像システムの構成を示す図である。
図1を参照すると、図1に示した本発明の一実施形態による医療画像システムは、放射線発生装置10、光子計数検出装置11、及び画像生成装置12を備える。
【0011】
放射線を用いる医療画像システムは、人体などの被検体を透過したマルチ・エネルギー放射線を、センサーを通じて検出し、センサーにより検出されたマルチ・エネルギー放射線に含まれる光子を、エネルギー帯域によって区分して計数した結果に基づいて、人体領域のマルチ解像度画像13、14を生成する。
【0012】
マルチ・エネルギー放射線が照射された被検体の種類、密度又は放射線のエネルギー帯域によって、被検体が放射線を吸収する程度は異なる。
例えば、骨はX線を多く吸収し、逆に筋肉などは、骨に比べてX線を多く吸収しない。
したがって、放射線発生装置10で発生した放射線に含まれる光子は、骨を透過した場合と、他の人体組織を透過した場合とで検出される光子の数が互いに異なる。
【0013】
また、放射線発生装置10で発生した放射線に含まれる光子のエネルギー帯域によって、骨を透過した場合と、他の人体組織を透過した場合とで検出される光子のエネルギー帯域別数は互いに異なる。
画像生成装置12は、撮影領域の各画素(ピクセル)に対応する光子計数検出装置11で、光子それぞれをエネルギー帯域別に区分して計数し、計数した結果を用いて人体組織を鮮明に区分するX線画像を生成する。
【0014】
放射線発生装置10は、放射線を発生させて患者に照射する。
放射線発生装置10から発生する放射線は、超音波、アルファ線、ベータ線、ガンマ線、X線、及び中性子線など色々なものになりうる。ただし、一般的に放射線とは、電離現象を起こして人体に害になるX線を意味し得る。発明の容易な説明のために、X線を例として説明するが、X線以外の放射線でも本発明が具現できるということは、当業者ならば理解できるであろう。
【0015】
光子計数検出装置11は、放射線を用いて被検体を撮影しようとする撮影領域に対応し、撮影領域の各画素に対応する読出回路を含んでいる。
光子計数検出装置11は、それぞれの読出回路で計数した結果を画像生成装置12に出力するため、同じ撮影領域内に画素の数を増加させるほど、画素に対応する読出チップの読出回路が多くなるので、画像生成装置12は、高解像度の画像を生成できる。また、マルチ・エネルギー放射線に含まれる光子を複数のエネルギー帯域に区分して計数することで、マルチ・エネルギー画像を通じて高コントラストの画像を生成できる。
【0016】
画像生成装置12で生成される高解像度画像は、非常に小さな病変を検出でき、マルチ・エネルギー画像の画像処理技法を用いて生成した高コントラスト画像は、柔組織間の区分が可能である。
例えば、X線を用いた乳癌検診など分野では、数十μmサイズの石灰化の検出が要求されるため、高解像度の画像が必須であるが、相対的に周辺組織とのコントラスト比が高いので、高コントラストの画像は必ずしも必要なものではない。
【0017】
これとは逆に、Mass(腫ようなどの塊り)の場合、周辺の柔組織との区分のためには高コントラストの画像が必須であるが、相対的にサイズが大きいため、高解像度の画像が必ずしも必要なものではない。したがって、画像生成装置12で高解像度画像及び高コントラスト画像を1回の放射線撮影を通じて生成して、小さなサイズの病変及びmassを同時に検出できる。
【0018】
光子計数検出装置11の最も大きい技術的問題のうち一つは、高解像度のための小型読出回路を具現することである。
読出チップ内にアレイ状に含まれる読出回路は、対応する単位センサーから入力された電気信号を光子のエネルギー帯域別に区分して計数した結果を、画像生成装置12に出力する。
単位センサーは、センサーの一定領域に該当し、単位出力端を通じて、対応する読出チップ内の読出回路で検出された光子による電気信号を出力する。
【0019】
読出回路で単位センサーから入力された電気信号を読み出す方法には、電荷蓄積方式と光子計数型方式とがある。
電荷蓄積方式は、電荷蓄積用キャパシタを用いる方式であり、一定の時間中に発生した電気信号をキャパシタに蓄積して、A/D変換器を通じて読み出す方式である。この方式は、光子のエネルギー帯域に関係なくあらゆる帯域の光子により発生する電気信号が蓄積されるので、光子のエネルギー帯域別に区分してデジタル信号に変換することが不可能である。
【0020】
一方、光子計数型方式の読出回路は、光子を検出する単位センサーから入力された電気信号を、任意の臨界値と比較して「1」又は「0」のデジタル信号を出力し、計数器で「1」が何回出たかを計数してデジタル形態にデータを出力する。
光子計数型方式は、単一光子により信号が発生する度に、比較器を通じて予め定められた臨界値と比較して計数する方式を使用する。
光子計数検出装置11は、光子計数型方式を用いた読出回路を具現して、各単位センサーから検出された光子を、単位センサーに対応する読出回路でエネルギー帯域別に区分して計数する。
【0021】
図2は、図1に示した光子計数検出装置11の一例を示す斜視図である。
図2を参照すると、光子計数検出装置11は、センサー21、及び読出チップ22を備える。
センサー21は、人体などの被検体を透過したマルチ・エネルギー放射線に含まれる光子を検出し、検出した光子を電気信号に変換して、光子が検出された領域に対応する読出チップ22の読出回路23に、センサー21の単位出力端を通じてその電気信号を出力する。センサー21は撮影領域に対応し、撮影領域の各画素に対応するセンサー21の一定領域を単位センサーという。単位センサーは入射した光子を電気信号に変換して、単位センサーに対応する単位出力端を通じて電気信号を出力する。
【0022】
読出チップ22は、撮影領域及びセンサー21に対応し、撮影領域の各画素に対応する読出回路23を備える。
したがって、撮影領域のサイズが定められれば、これに対応する読出チップ22のサイズも定められる。もし、同じ撮影領域が複数の画素に分割されるためには、各画素に対応する読出回路23も小さくならねばならないため、撮影領域の画素に対応する読出回路23を小型化することが要求される。
読出回路23を小型化して同じ撮影領域を複数の画素に分割すれば、同じ撮影領域を通じて高解像度の画像を生成できる。
【0023】
図3は、図1に示した光子計数検出装置11の一例を示す概略断面図である。
図3を参照すると、光子計数検出装置11は、センサー31、及び読出チップ32を備える。
センサー31は、光子を検出して電気信号に変換し、変換された電気信号をボンディング34を通じて、センサーの各領域に対応する読出チップ32の読出回路33に出力する。
【0024】
センサー31は、光子がセンサー31の空乏領域312に入射すれば、電子−正孔対を発生させ、電子−正孔対は、電界の影響でN型中性領域311とP型中性領域313とに引かれて外部に電流が流れるようになる。
例えば、センサー31にマルチ・エネルギーX線(放射線)が入射すれば、センサー31は、入射したマルチ・エネルギーX線(放射線)に含まれた光子のエネルギー帯域によって異なるサイズの電気信号を発生させ、発生した電気信号を、センサー31の各領域に対応するP型中性領域313を通じて、読出チップ32の読出回路33に出力する。
P型中性領域313は、センサー31の単位センサーに対応する単位出力端であり、センサー31は、撮影領域の各画素に対応する単位センサーで光子を検出すれば、単位出力端を通じて電気信号を読出チップ32の各読出回路33に出力する。
【0025】
センサー31は、入射したマルチ・エネルギーX線(放射線)に含まれる光子のエネルギー帯域によって相異なる大きさの電気信号を発生させ、センサー31に入射したマルチ・エネルギーX線(放射線)に含まれる光子の数に対応して電気信号を発生させる。
センサー31は、光子が入射されれば電気信号を発生させ、発生した電気信号間には時間間隔が存在する。発生した電気信号間の時間間隔は、光子計数検出装置11から入力された電気信号を通じて光子のエネルギー帯域を区分するのに十分な時間でありうる。ただし、センサー31で発生した電気信号が、光子計数検出装置11で区分して検出できないほどに短い時間間隔を持つ場合がありうるが、このような場合が発生する確率は非常に低いため、全体画像の生成に及ぼす影響は微小である。
【0026】
図3では、センサー31がN型中性領域311、空乏領域312及びP型中性領域313を含む場合を一例として示したが、これに限定されず、光子を検出する多様なセンサーが用いられるということは、当業者ならば理解できるであろう。
また、図3を通じて、センサー31と読出チップ32とがボンディング34で接続されている場合を例としたが、センサー31と読出チップ32とはボンディング34だけでなく、蒸着などの方法を通じて接続されうる。
【0027】
読出チップ32は、センサー31の各領域に対応する読出回路33のアレイで形成されており、読出回路33は、センサー31から入力した光子による電気信号を通じて、センサー31に入射された光子のエネルギー帯域を区分して計数し、計数したデータを画像生成装置12に出力する。
読出チップ32は、撮影領域に対応するサイズを持ち、読出チップに含まれたそれぞれの読出回路33は、撮影領域のそれぞれの画素に対応する。したがって、高解像度の画像を生成するためには、同じ撮影領域内に複数の画素が含まれねばならないため、各画素に対応する読出回路33の小型化が要求される。画像生成装置12が撮影領域の各画素に対して生成する画像は、撮影領域の各画素に対応する読出回路33で光子を計数した結果に基づいて生成される。
【0028】
読出回路33は、センサー31に入射したマルチ・エネルギー放射線に含まれる光子のエネルギー帯域を区分し、区分した結果によって光子のエネルギー帯域を表すデジタル信号を出力して、光子をエネルギー帯域別に計数する。
読出回路33は、対応する単位センサーから電気信号が入力されれば、予め設定した臨界値と比較して、マルチ・エネルギー放射線に含まれる光子をエネルギー帯域別に区分して計数する。
例えば、読出回路33は、対応する単位センサーから入力された電気信号を予め設定した臨界値と比較した結果、単位センサーから入力された電気信号が予め設定した臨界値より大きい場合、これに対応する計数器で光子を計数して、光子のエネルギー帯域を区分して計数できる。
【0029】
ボンディング34は、センサー31と読出チップ32のそれぞれの読出回路33とを接続して、読出回路33に対応するセンサー31の領域で発生した電気信号を読出チップ32の読出回路33に移動させる。
図3では、センサー31と読出チップ32の読出回路33とを接続する方式として、ボンディング34を例として示したが、センサー31と読出チップ32の読出回路33とを接続する方式は、読出チップ32上にセンサー31を、半導体工程を通じて蒸着する方式を使用してもよく、ボンディング及び蒸着などの方式に限定されないということは、当業者ならば理解できるであろう。
【0030】
図4は、図3に示した読出回路33の構成の一例を示すブロック図である。
図4を参照すると、読出回路33は、増幅器41、比較部42、及び計数部43を備える。
増幅器41は、センサー31から検出された光子を変換した電気信号が入力されて増幅し、増幅された電気信号を比較部42に出力する。
【0031】
比較部42は、比較器421〜比較器423を備え、増幅器41により増幅された電気信号を入力して、各比較器で予め設定した臨界値と比較して、比較結果を計数部43に出力する。
比較部42の比較器421〜比較器423は臨界値と対応し、比較器421は、臨界値Vth1と増幅器41により増幅された電気信号とを比較し、比較器422は、臨界値Vth2と増幅器41により増幅された電気信号とを比較し、比較器423は、臨界値VthNと増幅器41により増幅された電気信号とを比較する。
【0032】
図4では、比較器を3つのみ示したが、比較部42は、臨界値の数ほどの比較器を備える。
Vth1〜VthNは、マルチ・エネルギー放射線に含まれる光子をエネルギー帯域別に区分するための臨界値である。
例えば、Vth1〜VthNを順次に大きい電圧値として予め設定するが、マルチ・エネルギー放射線に含まれる光子が持つエネルギー帯域を区分できるサイズの電圧値に設定できる。
すなわち、マルチ・エネルギー放射線に含まれる光子により発生する電気信号のサイズを予め測定し、測定された電気信号を区分できるサイズの電圧値を、Vth1〜VthNに設定できる。
【0033】
各比較器は、臨界値と増幅器41により増幅された電気信号とを比較した結果を計数器に出力する。
例えば、増幅器41により増幅された電気信号がVth1より大きい場合、比較器421は、「1」を計数器431に出力でき、逆の場合、比較器421は、「0」を計数器431に出力するか、または何の出力もしない。
比較器422、423も、上述した例と同じく動作する。当業者ならば、比較部42が比較結果を出力する信号は、上述した場合以外にも可能であるということが理解できるであろう。
【0034】
計数部43は、計数器431、432を備え、比較部42から比較結果が入力されて、マルチ・エネルギー放射線に含まれる光子をエネルギー帯域別に区分して計数し、計数した結果を画像生成装置12に出力する。
計数器431、432は、比較器(421〜423)の内のいずれか一つから比較結果が入力され、計数器431と計数器432とは、相異なる比較器から比較結果が入力される。
例えば、計数器431が比較器421から比較結果が入力されれば、計数器432は、比較器422から比較結果が入力されうる。ただし、計数器431は、読出回路33に含まれた比較器421から比較結果が入力されるが、計数器432は、読出回路33に含まれた比較器422及び読出回路33を備える周辺読出回路に含まれた比較器から比較結果が入力される。これに関しては図5を通じて詳細に説明する。
【0035】
図5は、(2×2)区画内の読出回路が(2×2)画素内に入射された光子をエネルギー帯域別に計数することを説明するための概略ブロック図である。
図5では、(2×2)区画内の読出回路が、所定エネルギー帯域及び所定エネルギー帯域を除外した他のエネルギー帯域の光子を計数することを説明するために、読出回路を簡略に示す図面であり、読出回路に含まれる増幅器を省略して示し、比較器も各読出回路ごとに2個の比較器のみ含むように示した。
【0036】
論理ゲート513が第1読出回路51のみに含まれているよう示しているが、これは、比較器が2つである場合を、一例として挙げて理解を手伝うために簡略に表現したためであり、図6のように、論理ゲートは、第2〜第5読出回路(52〜54)にも含まれうる。
また、撮影領域が複数の(2×2)区画に区切られ、光子計数検出装置11は、(2×2)画素に対応する(2×2)読出回路を含む。
したがって、以下で(2×2)読出回路の動作は、読出回路が(N×N)に区切られた場合、(N×N)読出回路にも同様に適用される。
【0037】
第1〜第4読出回路(51〜54)は、所定エネルギー帯域及び所定エネルギー帯域を除外した他のエネルギー帯域の光子を計数する。
各読出回路は、所定エネルギー帯域の光子を計数する第1計数器を備える。
すなわち、第1〜第4読出回路(51〜54)は、比較器(511、521、531、541)の比較結果を用いて、各読出回路で所定エネルギー帯域の光子を計数する。
また、第1読出回路51は計数器515を備え、第1〜第4読出回路(51〜54)に入力された比較結果を通じて、所定エネルギー帯域を除外した他のエネルギー帯域の光子を計数する。
【0038】
すなわち、第1〜第4読出回路(51〜54)に対応する(2×2)画素に入射された第2エネルギー帯域の光子は、いずれも第1読出回路51の計数器515で計数する。
したがって、計数結果だけで第2エネルギー帯域の光子が(2×2)画素に入射されたことが分かるが、どの画素に入射されたかは分からない。また、第2エネルギー帯域の光子を計数した結果で生成される画像は、あらゆる読出回路ごとに出力された第1エネルギー帯域の光子計数結果を用いて生成される画像に比べて、(2×2)読出回路の内の一つのみから出力された第2エネルギー帯域の光子計数結果を用いて生成されるので、1/4解像度を持つ。
すなわち、第2エネルギー帯域に対応する画像は、(2×2)画素に対し同じ画像が生成される。
【0039】
第1読出回路51の計数器515は、第1〜第4読出回路(51〜54)の比較器(512、522、532、542)で比較した結果に基づいて計数する。
比較器(512、522、532、542)は、増幅器41により増幅された電気信号と臨界値Vth2を比較する。
第1〜第4読出回路(51〜54)の比較器(512、522、532、542)は、比較した結果を第1読出回路51の計数器515に出力する。
【0040】
例えば、第1読出回路51の計数器515は、第1〜第4読出回路(51〜54)の比較器(512、522、532、542)から、増幅器41により増幅された電気信号がVth2より大きいという信号(前記例では「1」)が2回入力された場合、2回計数できる。ここで、Vth1は、比較器(511、521、531、541)で増幅器41により増幅された電気信号と比較する臨界値であり、Vth2は、比較器(512、522、532、542)で増幅器41により増幅された電気信号と比較する臨界値である。
【0041】
第1読出回路51は、第1〜第4読出回路(51〜54)の比較器(512、522、532、542)から信号が入力されて、演算結果を出力する論理回路を含む。
論理回路が第1読出回路51に含まれる場合、第1〜第4読出回路(51〜54)の比較器(512、522、532、542)は、第1読出回路51の論理回路に比較結果を出力する。論理回路は、AND、OR、NORなどの論理演算を行う論理ゲートであり、複数の論理ゲートで構成された電子回路でありうる。
例えば、論理回路がORゲートである場合、第1読出回路51の計数器515は、第1〜第4読出回路(51〜54)の比較器(512、522、532、542)の内の一つ以上から入力された信号が「1」である場合に計数できる。
【0042】
図5のように、第1〜第4読出回路(51〜54)は、第1読出回路51に備えられた計数器515を共有するため、第2〜第4読出回路(52〜54)は、1個の計数器(523、533、543)のみを備える。したがって、読出回路が2個の計数器を備える場合に比べて読出回路を小型化することができる。
また、小型化した読出回路を用いて、読出回路に対応する撮影領域の画素のサイズを縮めることができるので、同じ撮影領域を複数の画素に分割でき、各画素に対する光子計数結果を用いて高解像度の画像を生成できる。
【0043】
画像生成装置12は、撮影領域の各画素ごとに光子をエネルギー帯域別に取得した光子計数データを通じて、高コントラストの画像を生成できる。
すなわち、画像生成装置12は、光子計数装置11から光子をエネルギー帯域別に計数した結果が入力され、計数結果を用いてエネルギー帯域別画像を生成できる。
画像生成装置12は、エネルギー帯域別に生成された画像を用いて高コントラストの画像を生成する。すなわち、同じ人体部位を透過した光子であってもエネルギー帯域によって透過程度が異なるため、他のエネルギー帯域の光子の透過程度を用いて高コントラストの画像を生成できる。
【0044】
したがって、第1読出回路51に備えられた計数器515を共有して光子計数検出装置11を小型化し、各読出回路から出力された第1エネルギー帯域の光子計数結果を用いて高解像度の画像を生成できる。
また、(2×2)画素に入射された第2エネルギー帯域の光子を第1読出回路51の計数器515を通じて計数した結果、及び第1エネルギー帯域の光子計数結果を用いてエネルギー帯域別光子データを取得することで、画像生成装置12は高コントラストの画像を生成できる。
【0045】
図5では、各読出回路に比較器が2つである場合を例として説明したが、各読出回路に比較器が2つ以上あってもよい。
各読出回路に比較器が4つ備えられ、各読出回路ごとに2つの計数器を備える場合を例として説明する。
この場合、第1読出回路51では、増幅器41により増幅された電気信号と臨界値Vth2との比較結果を用いて第2エネルギー帯域の光子を計数し、第2読出回路52では、増幅器41により増幅された電気信号と臨界値Vth3との比較結果を用いて第2エネルギー帯域の光子を計数する。
【0046】
図6は、図3に示した読出回路が計数器を共有する場合の一例を示す回路図である。
図6を参照すると、第1〜第4読出回路(61〜64)は2個の計数器を備え、計数器(617、627、637、647)を共有して、第1〜第4読出回路(61〜64)の比較器(611〜615、621〜625、631〜635、641〜645)に対応する計数器(616、617、626、627、636、637、646、647)で計数する。
【0047】
第1読出回路61の計数器617は、第1〜第4読出回路(61〜64)の比較器(612、622、632、642)から比較結果が入力されて計数し、第2読出回路62の計数器627は、第1〜第4読出回路(61〜64)の比較器(613、623、633、643)から比較結果が入力されて計数する。第3読出回路63の計数器637は、第1〜第4読出回路(61〜64)の比較器(614、624、634、644)から比較結果が入力されて計数し、第4読出回路64の計数器647は、第1〜第4読出回路(61〜64)の比較器(615、625、635、645)から比較結果が入力されて計数する。
【0048】
第1〜第4読出回路(61〜64)は、比較器から信号が入力されて計数器(617、627、637、647)に演算結果を出力する論理回路を含む。
論理回路は、第1〜第4読出回路(61〜64)の比較器から信号が入力されて論理演算を行う電子回路である。
例えば、第1読出回路61は、第1〜第4読出回路(61〜64)の比較器(612、622、632、642)から信号を入力されて、論理演算結果を第1読出回路61の計数器617に出力する論理回路を含む。
【0049】
論理回路が第1読出回路61に含まれる場合、第1〜第4読出回路(61〜64)の比較器(612、622、632、642)は、第1読出回路61の論理回路618に比較結果を出力し、論理回路618は、第1〜第4読出回路(61〜64)の比較器(612、622、632、642)から比較結果が入力されて論理演算を行い、第1読出回路61の計数器617に論理演算結果を出力する。
例えば、論理回路618がORゲートである場合、論理回路618は、第1〜第4読出回路(61〜64)の比較器(612、622、632、642)の内の一つ以上から「1」(増幅器により増幅された電気信号が第2臨界値より大きい場合)が入力されれば、 第1読出回路61の計数器617に「1」を出力する。
【0050】
図6の場合、4つの隣接した読出回路(61〜64)が計数器(617、627、637、647)を共有する場合を例として表現したが、N個の隣接した読出回路が計数器を共有してもよい。
N個の隣接した読出回路が計数器を共有すれば、各読出回路は(N+1)個の比較器を備え、(N+1)個の比較器の内のいずれか一つを通じて、高解像度画像を生成するための所定エネルギー帯域の光子計数結果を出力し、光子の所定エネルギー帯域を計数する計数器以外の計数器を通じては、高コントラスト画像を生成するための所定エネルギー帯域を除外した他のエネルギー帯域の光子計数結果を出力する。
【0051】
この時、他のエネルギー帯域は、各読出回路ごとに異なるエネルギー帯域を意味する。
したがって、他のエネルギー帯域はいずれもN個のエネルギー帯域であり、N個の隣接した読出回路は、相異なるエネルギー帯域の光子を計数する。
各読出回路は、(N+1)個の比較器の内のいずれか一つの比較器から比較結果が入力されて計数する計数器を備えるため、画像生成装置12は、あらゆる読出回路から特定エネルギー帯域の光子を計数した結果が入力されて、高解像度の画像を生成できる。
【0052】
一方、N個の読出回路は、相異なるエネルギー帯域の光子を計数する計数器を備えるため、画像生成装置12は、相異なる領域のエネルギー帯域の光子を計数した結果が入力されてエネルギー帯域別画像を生成できる。
したがって、あらゆる画素であらゆるエネルギー帯域の光子を計数する計数器を備えず、それぞれの読出回路ごとに相異なるエネルギー帯域の光子を計数する計数器を備えるため、読出回路のサイズを縮めることができる。読出回路のサイズが縮まれば、読出回路に対応する画像の画素のサイズも縮めることができるため、高解像度の画像を生成できる。
【0053】
図6の場合、4つの読出回路が計数器(617、627、637、647)を共有するため、あらゆる比較器ごとに計数器を連結しなくてもよいので、計数器の数を低減させられる。計数器(617、627、637、647)が計数した結果を通じて生成された画像は、計数器(616、626、636、646)が計数した結果を通じて生成された画像の1/4の解像度を持つ。
例えば、第1読出回路61の計数器617で光子の第2エネルギー帯域を計数した結果は、第1〜第4読出回路(61〜64)に対応する撮影領域の画素に入射された光子に対する結果であるため、画像生成装置12は、第1〜第4読出回路(61〜64)に対応する回路に画像を生成する時、第1読出回路61の計数器617で光子の第2エネルギー帯域を計数した結果に基づいて画像を生成する。
【0054】
したがって、4つの画素で同じ画像が生成されるため、1つの画素ごとに画像を生成する時より解像度が1/4に低くなる。
共有した計数器(617、627、637、647)を通じて相異なるエネルギー帯域の光子を計数した結果を出力するため、画像生成装置12は、1/4の解像度を持つ4つの画像を生成でき、4つの画像を用いて高コントラストの画像を生成できる。
すなわち、4つの画像は光子のエネルギー帯域別画像であるので、エネルギー帯域別に人体の組織に対する透過程度が相異なって異なる画像が生成され、かかる特性を分析して画像生成装置12は高コントラストの画像を生成できる。
【0055】
したがって、図6のような読出回路を構成することで、画像生成装置12は、あらゆる読出回路から所定エネルギー帯域の光子計数結果が入力されて高解像度の画像を生成し、計数器を共有する読出回路ごとに相異なるエネルギー帯域の光子計数結果が入力されてエネルギー帯域別画像を生成し、エネルギー帯域別画像を用いて高コントラストの画像を生成できる。
【0056】
画像生成装置12は、それぞれの読出回路から所定エネルギー帯域の光子計数結果が入力されて、それぞれの読出回路に対応する画素ごとに画像を生成する。
また、画像生成装置12は、所定エネルギー帯域を除外した他のエネルギー帯域の光子計数結果が入力されて、計数器を共有している読出回路に対応する撮影領域の画素全体に画像を生成する。
すなわち、画像生成装置12は、一つの読出回路から所定エネルギー帯域を除外した他のエネルギー帯域の光子計数結果が入力されるが、複数の読出回路に対応する撮影領域の画素全体に同じ画像を生成する。
【0057】
図7は、本発明の光子計数検出結果を用いて生成された各画素の画像を説明するための図である。
図7を参照すると、画像生成装置12が(2×2)画素に画像を生成する一例を表したものであり、各画素に記載された第1〜第5画像は、画像生成装置12が各画素に生成する画像を表す。
【0058】
光子計数検出装置11の各読出回路は、画像生成に用いられる光子計数検出結果を画像生成装置12に出力し、画像生成装置12は、読出回路から入力された光子計数検出データを用いてそれぞれの画素に医療画像を生成する。
図7を参照すると、画像生成装置12は、あらゆる読出回路から所定エネルギー帯域の光子計数検出結果が入力されて、あらゆる画素で単一エネルギー帯域の第1画像を生成する。
また、画像生成装置12は、読出回路から第2〜第5エネルギー帯域の光子計数検出結果が入力されて、各エネルギー帯域別画像(第2〜第5画像)を生成する。
【0059】
すなわち、第2〜第5エネルギー帯域に対して(2×2)読出回路がエネルギー帯域別に分けて計数し、画像生成装置12は、(2×2)読出回路から計数した結果が入力されて、(2×2)読出回路に対応する(2×2)全体画素に画像を生成する。
例えば、光子計数検出装置11は、第2エネルギー帯域の光子が撮影領域の(2×2)画素に入射すれば、(2×2)画素に対応する(2×2)読出回路の内のいずれか一つの読出回路で(2×2)画素に入射された第2エネルギー帯域の光子を計数し、その結果を画像生成装置12に出力する。
【0060】
画像生成装置12は、入力された光子計数結果に基づいて、第2エネルギー帯域の画像である第2画像を(2×2)画素に生成する。すなわち、(2×2)読出回路の内のいずれか一つの読出回路で第2エネルギー帯域の光子を計数するが、生成される画像は、(2×2)読出回路に対応する(2×2)画素全体に生成される。
したがって、(2×2)画素の各画素に生成される画像はいずれも同一であるため、(2×2)画素それぞれに別途の画像を生成する時の1/4解像度を持つ。
上記では第2画像が生成される工程を説明し、第2画像の生成工程と同じく第3〜第5画像も生成され、第3〜第5画像も1/4解像度を持つ。
すなわち、画像生成装置12が生成する1画像はフル解像度画像であるが、第2〜第5画像は1/4解像度画像である。
【0061】
画像生成装置12は、生成された第2〜第5画像を用いて高コントラストの画像を生成できる。
同じ人体の組織を透過した放射線であっても、放射線のエネルギー帯域によって透過される程度は相異なる。
したがって、エネルギー帯域別に生成された画像は、同じ人体の組織を透過しても相異なる画像が生成される。このようにエネルギー帯域別に相異なる画像を分析した結果に基づいて、画像生成装置12はコントラストの高い画像を生成できる。
【0062】
図8は、図3に示した読出回路33の構成の一例を示すブロック図である。
図8を参照すると、読出回路33は、積分器81、比較器82、信号処理部83、マルチプレクサ84、及び計数器85を備える。
【0063】
積分器81は、センサー31から検出された光子を変換した電気信号が入力されて累積し、累積された電気信号を比較器82に出力する。
積分器81は、信号処理部83からリセット指示が入力されるまでセンサー31から入力される電気信号を累積し、信号処理部83からリセット指示が入力されれば、電気信号を累積する前の状態に戻す。
積分器81は、出力端で累積された電気信号による電圧値を、リセット指示があるまでは維持するため、比較器82に一定の電圧値を出力し続ける。したがって、積分器81はパルス形態の信号ではない、DC電圧のようにサイズの一定な形態の信号を出力する。
【0064】
比較器82は、積分器81により累積された電気信号とマルチプレクサ84から入力された臨界値とのサイズを比較して、その比較結果を信号処理部83に出力する。
臨界値は、マルチ・エネルギー放射線に含まれる光子のエネルギー帯域を少なくとも2つ以上に区分するために予め定められたサイズの電圧値である。
したがって、比較する臨界値が多いほど、光子のエネルギー帯域を細密に分けて検出できる。
【0065】
比較器82が信号処理部83に出力する比較結果は、積分器81により累積された電気信号が臨界値より大きいか、または臨界値が積分器81により累積された電気信号より大きいということである。
例えば、比較器82は、積分器81により累積された電気信号が臨界値より大きい場合、信号処理部83に「1」を出力し、積分器81により累積された電気信号が臨界値より小さな場合、信号処理部83に「0」を出力する。
上記では累積された信号が臨界値より大きい場合に、信号処理部83に「1」を伝達することを例として挙げて説明したが、逆の場合も可能である。
【0066】
比較器82は、積分器81から入力された電気信号と、マルチプレクサ84から入力された臨界値とを順次に比較する。
比較器82は、積分器81から入力された電気信号と、マルチプレクサ84から入力された臨界値とを比較し、比較結果を信号処理部83に出力する。比較器82は、マルチプレクサ84から入力された臨界値が変更されれば、変更された臨界値と積分器81から入力された電気信号とを再び比較し、その比較結果を信号処理部83に出力する。比較器82は、臨界値が変更される度に比較した結果を順次に計数部43に出力する。
したがって、積分器81により累積された電気信号を順次に臨界値と比較して、一つの比較器のみでも積分器81により累積された電気信号のサイズを区分できる。
【0067】
積分器81の出力端で累積された電気信号による電圧値が維持されるため、比較器82は、積分器81から電圧値を入力され続けて、パルス信号が入力される時に比べて動作速度が速くなくても、積分器81から入力された電気信号とマルチプレクサ84から入力される臨界値とを順次に比較できる。
すなわち、パルス信号が入力される時には、比較器はパルス信号が一定電圧値以下に落ちる前に比較を終了せねばならないため、速い動作を必要とする。
しかし、積分器81は、累積された電気信号による電圧を信号処理部83のリセット指示があるまでは維持するため、比較器82は、積分器81から累積された電気信号による電圧が入力され続け、これを用いて臨界値と順次に比較できる。
動作速度が速い比較器は、動作速度が相対的に遅い比較器に比べて大きい電流を必要とするため、電力消費が激しい。比較器82は、積分器81から電圧を入力され続けるため動作速度が速くなくてもよいので、小さな電流で動作する比較器で具現して電力消費を低減させうる。
【0068】
信号処理部83は、比較器82で臨界値と積分器81により累積された電気信号とを順次に比較した結果が入力されて、マルチ・エネルギー放射線に含まれる光子のエネルギー帯域を区分するデジタル信号を計数器85に出力する。
比較器82の比較結果、積分器81により累積された電気信号が臨界値より大きい場合、信号処理部83はマルチプレクサ84に、マルチプレクサ84から比較器82に出力する臨界値を変更するように指示し、これに対応するデジタル信号を計数器85に出力する。
【0069】
もし、臨界値を変更した後で比較した結果、積分器81により累積された電気信号が変更された臨界値より大きい場合、上述した工程を繰り返す。
マルチプレクサ84から比較器82に出力する臨界値を変更する時には、臨界値の大きさ順に順次に変更する。
もし、臨界値を変更した後で比較した結果、積分器81により累積された電気信号が変更された臨界値より小さな場合、信号処理部83は、これに対応するデジタル信号を計数器85に出力する。
積分器81により累積された電気信号が変更された臨界値よりさらに小さな場合、信号処理部83は積分器81にリセットを指示し、マルチプレクサ84に最小臨界値を出力するように指示する。
【0070】
信号処理部83は、積分器81により累積された電気信号と臨界値とを比較した結果が比較器82から入力される。
比較器82から入力される比較結果は、積分器81により累積された電気信号と臨界値のうち、積分器81により累積された電気信号が大きいか、または臨界値が大きいということを表す。
例えば、信号処理部83は、積分器81により累積された電気信号が臨界値より大きい場合、比較器82から「1」が入力され、累積された信号が臨界値より小さな場合、比較器82から「0」が入力される。
上記では累積された信号が臨界値より大きい場合に、信号処理部83が比較器82から「1」を伝達することを例として挙げて説明したが、逆の場合も可能である。
【0071】
信号処理部83は、比較器82から入力された比較結果が、積分器81により累積された電気信号とどのような臨界値とを比較した結果であるかによって、それに対応するデジタル信号を計数器85に出力する。
信号処理部83は、積分器81により累積された電気信号が光子のエネルギー帯域に対応する臨界値より小さな場合、該当臨界値より小さいということを表すデジタル信号を計数器85に出力し、積分器81により累積された電気信号が光子のエネルギー帯域に対応する臨界値より大きい場合、該当臨界値より大きいということを表すデジタル信号を計数器85に出力する。
すなわち、信号処理部83は、比較器82から入力された比較結果がどのような臨界値と比較した結果であるかが、マルチプレクサ84の制御により分かり、光子のエネルギー帯域に対応する臨界値との比較結果をデジタル信号を通じて計数器85に出力する。
【0072】
信号処理部83は、積分器81に対してリセットすることを指示して、積分器81により累積された電気信号を除去する。
すなわち、上述した比較工程を通じて積分器81により累積された電気信号のサイズが確認されれば、次に積分器81に入力される電気信号を新たに累積するために、信号処理部83は積分器81に対してリセットを指示する。
【0073】
例えば、積分器81により累積された電気信号をVin、マルチプレクサ84から出力される臨界値を順次にVthd、Vth_low、Vth_mid、Vth_highとする時、Vthdは、センサー31による漏れ電流又はノイズに対応するサイズの最小臨界値であり、Vth_low、Vth_mid、及びVth_highは、光子のエネルギー帯域に対応する臨界値である。
【0074】
VinがVthdより小さな場合には、Vinがセンサー31による漏れ電流又はノイズであるか、又は光子による電気信号であるかが確認できないため、信号処理部83は、積分器81に入力される電気信号を累積し続けられるように積分器81にリセット指示をせず、マルチプレクサ84にも臨界値を変更せよという指示をしない。
VinがVthdより大きい場合には、Vinが光子による電気信号でありうるため、信号処理部83は、積分器81にリセット指示をせず、マルチプレクサ84に臨界値をVthdからVth_lowに変更することを指示し、比較器82がVinとVthd_lowとを比較可能にする。
【0075】
VinがVth_lowより小さな場合には、信号処理部83は、Vinをセンサー31による漏れ電流又はノイズと判断し、信号処理部83は、積分器81にリセット指示をし、マルチプレクサ84に臨界値をVthdに変更することを指示して、比較器82が次のVinとVthdとを比較可能にする。
また、この場合、信号処理部83は、VinがVth_lowより小さいというデジタル信号を計数器85に出力する。
VinがVth_lowより大きい場合には、Vinが光子による電気信号であるため、信号処理部83は、積分器81にリセット指示をせず、マルチプレクサ84に、臨界値をVth_lowからVth_midに変更することを指示して、比較器82がVinとVth_midとを比較可能にする。また、この場合、信号処理部83は、VinがVth_lowより大きいというデジタル信号を計数器85に出力する。
【0076】
VinがVth_midより小さな場合には、信号処理部83は、積分器81にリセット指示をし、マルチプレクサ84に臨界値をVth_midからVthdに変更することを指示する。この場合、信号処理部83は、VinがVth_midより小さいというデジタル信号を計数部43に出力する。
VinがVth_midより大きい場合には、信号処理部83は積分器81にリセット指示をせず、マルチプレクサ84に臨界値をVth_midからVth_highに変更することを指示し、比較器82がVinとVth_highとを比較可能にする。この場合、信号処理部83は、VinがVth_midより大きいというデジタル信号を計数器85に出力する。
【0077】
VinがVth_highより小さな場合には、信号処理部83は積分器81にリセット指示をし、マルチプレクサ84に臨界値をVth_highからVthdに変更することを指示する。この場合、信号処理部83は、VinがVth_highより小さいというデジタル信号を計数器85に出力する。
VinがVth_highより大きい場合には、信号処理部83は積分器81にリセット指示をし、マルチプレクサ84に臨界値をVth_highからVthdに変更することを指示する。この場合、信号処理部83は、VinがVth_highより大きいというデジタル信号を計数器85に出力する。
【0078】
ここで、Vthd、Vth_low、Vth_mid、及びVth_highは、順次に大きい値を表す。
すなわち、VthdはVth_lowより小さく、Vth_lowはVth_midより小さく、Vth_midはVth_highより小さい。
Vthdは臨界値のうち最小値である。上述した一例では、臨界値が4つである場合を説明したが、臨界値がN個である場合にも、最小臨界値であるVthdより小さな場合を除いて残り臨界値と順次に比較した結果、Vinが残りの臨界値より小さな場合、計数部43は積分器81に対してリセットを指示する。すなわち、Vinが光子のエネルギー帯域を区分するための臨界値より小さな場合、計数部43は、積分器81に対してリセットを指示する。
【0079】
Vthdは、積分器81により累積された電気信号がセンサー31による漏れ電流又はノイズによるものであるかを判断するための臨界値である。
センサー31による漏れ電流のサイズは、センサー31に放射線を照射しない状態で発生するセンサー31自体により発生した電流のサイズを測定して分かる。
このように測定された漏れ電流のサイズによってVthdのサイズを予め設定して、積分器81により累積された信号と比較することで、積分器81により累積された電気信号が、放射線に含まれた光子によるものではなく、センサー31の漏れ電流によるものであると判断できる。
【0080】
Vth_low、Vth_mid、及びVth_highは、光子のエネルギー帯域を区分するために予め設定される電圧値であり、光子のエネルギー帯域によってセンサー31により発生する電気信号のサイズを測定し、測定結果に基づいてVth_low、Vth_mid、及びVth_highなどの電圧値を設定することで、センサー31により検出された光子のエネルギー帯域を区分できる。
【0081】
信号処理部83が比較器82の比較結果によって計数器85に出力するデジタル信号は、次の通りである。
OUT_low=「0」は、積分器81により累積された電気信号がVth_lowより小さいというデジタル信号であり、
OUT_low=「1」は、積分器81により累積された電気信号がVth_lowより大きいというデジタル信号である。
OUT_mid=「0」は、積分器81により累積された電気信号がVth_midより小さいというデジタル信号であり、
OUT_mid=「1」は、積分器81により累積された電気信号がVth_midより大きいというデジタル信号である。
OUT_high=「0」は、積分器81により累積された電気信号がVth_highより小さいというデジタル信号であり、
OUT_high=「1」は、積分器81により累積された電気信号がVth_highより大きいというデジタル信号である。
上述した例は、「1」と「0」とで信号の大小を表現したが、逆の場合も可能であり、当業者ならば、比較結果を出力する信号は上述した場合以外にも可能であるということが分かる。
【0082】
マルチプレクサ84は、信号処理部83の指示によって臨界値を変更し、比較器82に順次に臨界値を出力する。
マルチプレクサ84は、Vthdを比較器82に出力し、積分器81により累積された電気信号がVthdより大きい場合、信号処理部83の指示によって、Vth_lowを比較器82に出力する。
また、積分器81により累積された電気信号がVth_lowより大きい場合、信号処理部83の指示によって、Vth_midを比較器82に出力する。
上述した工程は、積分器81により累積された電気信号が比較される臨界値より大きい場合、マルチプレクサ84がVth_highを出力するまで反復される。
この時、Vthd、Vth_low、Vth_mid、及びVth_highは、順次に大きい値を持つ。
【0083】
計数器85は、信号処理部83から入力されたデジタル信号によって光子のエネルギー帯域を区分して計数する。
計数器85は、信号処理部83から積分器81により累積された電気信号のサイズによるデジタル信号が入力される。
例えば、信号処理部83から入力されたデジタル信号は、OUT_low=「0」、OUT_low=「1」、OUT_mid=「0」、OUT_mid=「1」、OUT_high=「0」、OUT_high=「1」でありうる。
【0084】
計数器85は、Low_counter、mid_counter、及びhigh_counterを含む。
Low_counterは、Vth_lowに対応するエネルギー帯域を持つ光子を計数し、Mid_counterは、Vth_midに対応するエネルギー帯域を持つ光子を計数し、High_counterは、Vth_highに対応するエネルギー帯域を持つ光子を計数する。
【0085】
計数器85は、信号処理部83からOUT_low=「1」が入力されれば、Low_counterで計数し、信号処理部83からOUT_mid=「1」が入力されれば、Mid_counterで計数し、信号処理部83からOUT_high=「1」が入力されれば、High_counterで計数する。
上述したように、計数器85は、Low_counter、mid_counter、及びhigh_counterで信号処理部83から、光子のエネルギー帯域を区分した結果による信号が入力されて計数する。
【0086】
Low_counter、mid_counter、及びhigh_counterは、デジタル計数器でありうる。
デジタル計数器は、一定のクロックを入力として所定順序に計数する回路を示す。
デジタル計数器は、カウント方向によってアップ計数器、ダウン計数器に区分できる。
例えば、Low_counter、mid_counter、及びhigh_counterがアップ計数器である場合、Low_counter、mid_counter、及びhigh_counterは、信号処理部83から入力されたデジタル信号によって光子を計数する度に、数字を増加させて保存する。
例えば、計数器85が信号処理部83からOUT_low=「1」が3回入力されれば、Low_counterでは3回計数して「3」という値を保存する。
【0087】
図9は、図3に示した読出回路33の一例を示す概略回路図である。
図9を参照すると、図8に示した読出回路33の構成要素の一部を回路図として示した。したがって、以下省略された内容であっても、読出回路33に関して以上で記述された内容は、図8の実施形態による読出回路33にも適用される。
【0088】
積分器91は、増幅器911、キャパシタ912、及びスイッチ913などを備える。
増幅器911は、キャパシタ912及びスイッチ913と並列に接続される。すなわち、増幅器911の入力端及び出力端にキャパシタ912及びスイッチ913が接続される。増幅器911とキャパシタ912とが並列に接続されれば、積分器91に入力された電流は、増幅器911の入力端の高い抵抗により増幅器911に入力されず、キャパシタ912にいずれも蓄積される。
キャパシタ912は、蓄積された電荷により両端に電圧差が発生する。増幅器911の出力端は、入力端よりキャパシタ912の両端に発生した電圧差程度の高い電圧を持つ。
【0089】
キャパシタ912の両端の電圧V(t)は、下記の数式1のように計算される。
【数1】

ここで、Cは、キャパシタ912の静電容量であり、I(τ)は、積分器91に入力される電流を表し、V(0)は、キャパシタ912の初期電圧を表す。
【0090】
マルチプレクサ94は、臨界値の数ほどのスイッチを備え、スイッチの動作を制御して臨界値を比較器92に出力する。
それぞれのスイッチは、回路外部から提供されるそれぞれの電圧源と接続されうる。電圧源それぞれは、Vthd、Vth_low、Vth_mid、及びVth_highのサイズを持つ電圧を提供する。
したがって、計数器95の指示に応じて、マルチプレクサ94はスイッチのうちいずれか一つのスイッチをターンオンし、スイッチがターンオンすれば、スイッチと接続された電圧源の電圧がマルチプレクサ94から出力される。
例えば、マルチプレクサ94の最初のスイッチがVthdを供給する電圧源と接続された場合、最初のスイッチがターンオンすれば、マルチプレクサ94は比較器92にVthdを出力する。
【0091】
図10は、本発明の一実施形態による光子のエネルギー帯域を区分する方法を説明するためのフローチャートである。
図10を参照すると、本実施形態による光子のエネルギー帯域を区分する方法は、図3に示した読出回路33で時系列的に処理される段階で構成される。
したがって、以下省略された内容であっても、読出回路33に関して以上で記述された内容は、本実施形態による光子のエネルギー帯域を区分する方法にも適用される。読出回路33で一つの比較器を用いた光子計数方法は、次のような段階で構成される。
【0092】
まず、S101段階で、信号処理部83は、積分器81にリセットを指示する。
信号処理部83のリセット指示に応じて、積分器81はいかなる信号も累積しない初期状態になる。
次に、S102段階で、信号処理部83は、マルチプレクサ84に、比較器82にVthdを出力するように指示する。
【0093】
次に、S103段階で、信号処理部83は、比較器82から入力された比較結果が「1」である場合にS104段階に進み、「0」である場合にS102段階にもどる。
信号処理部83が比較器82から入力された比較結果が「1」である場合は、積分器81により累積された電気信号がVthdより大きい場合であり、比較器82から入力された比較結果が「0」である場合は、積分器81により累積された電気信号がVthdより小さな場合である。
【0094】
次に、S104段階で、信号処理部83は、マルチプレクサ84に、臨界値をVthdからVth_lowに変更するように指示する。
信号処理部83の指示によって、マルチプレクサ84から比較器82に出力する臨界値が変更される。
【0095】
次に、S105段階で、信号処理部83は、比較器82から入力された比較結果が「1」である場合にS106段階に進み、「0」である場合にS107段階に進む。
信号処理部83が比較器82から入力された比較結果が「1」である場合は、積分器81により累積された電気信号がVth_lowより大きい場合であり、比較器82から入力された比較結果が「0」である場合は、積分器81により累積された電気信号がVth_lowより小さな場合である。
【0096】
S106段階で、信号処理部83は、計数器85にOUT_low=「1」という信号を出力し、マルチプレクサ84に臨界値をVth_midに変更するように指示する。
信号処理部83は、計数器85にOUT_low=「1」という信号を出力して、計数器85がLow_counterで計数可能にし、マルチプレクサ84から比較器82に出力する臨界値をVth_midに変更するように指示して、S108段階で、比較器82をして、積分器81により累積された電気信号とVth_midとを比較させる。
【0097】
S107段階で、信号処理部83は、計数器85にOUT_low=「0」という信号を出力し、S101段階にもどる。
信号処理部83が計数器85にOUT_low=「0」を出力する時は、計数器85は計数しない。
【0098】
次に、S108段階で、信号処理部83は、比較器82から入力された比較結果が「1」である場合にS109段階に進み、「0」である場合にS110段階に進む。
信号処理部83が比較器82から入力された比較結果が「1」である場合は、積分器81により累積された電気信号がVth_midより大きい場合であり、比較器82から入力された比較結果が「0」である場合は、積分器81により累積された電気信号がVth_midより小さな場合である。
【0099】
S109段階で、信号処理部83は、計数器85にOUT_mid=「1」という信号を出力し、マルチプレクサ84に臨界値をVth_highに変更するように指示する。
信号処理部83は、計数器85にOUT_mid=「1」という信号を出力して、計数器85がmid_counterで計数可能にし、マルチプレクサ84から比較器82に出力する臨界値をVth_highに変更するように指示して、S111段階で比較器82をして、積分器81により累積された電気信号とVth_highとを比較させる。
【0100】
S110段階で、信号処理部83は、計数器85にOUT_mid=「0」という信号を出力し、S101段階にもどる。
信号処理部83が計数器85にOUT_mid=「0」を出力する時は、計数器85は計数しない。
【0101】
次に、S111段階で、信号処理部83は、比較器82から入力された比較結果が「1」である場合にS112段階に進み、「0」である場合S113段階に進む。
信号処理部83が比較器82から入力された比較結果が「1」である場合は、積分器81により累積された電気信号がVth_highより大きい場合であり、比較器82から入力された比較結果が「0」である場合は、積分器81により累積された電気信号がVth_highより小さな場合である。
【0102】
S112段階で、信号処理部83は、計数器85にOUT_high=「1」という信号を出力し、S101段階にもどる。
信号処理部83は、計数器85にOUT_high=「1」という信号を出力して、計数器85がhigh_counterで計数可能にする。
S113段階で、信号処理部83は、計数器85にOUT_high=「0」という信号を出力し、S101段階にもどる。
信号処理部83が計数器85にOUT_high=「0」を出力する時は、計数器85は計数しない。
信号処理部83は上述した段階を制御して、積分器81により累積された電気信号を臨界値と順次に比較し、比較結果を計数器85に出力する。
【0103】
上述した方法は、コンピュータで行われるプログラムで作成可能であり、コンピュータで読み取り可能な記録媒体を用いてプログラムを動作させる汎用ディジタルコンピュータで具現できる。
また、上述した方法で使われるデータの構造は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体にいろいろな手段を通じて記録される。コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、マグネチック記録媒体(例えば、ROM、ラム、USB、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)、光学的判読媒体(例えば、CD−ROM、DVDなど)を含む。
【0104】
図11は、図9に示した読出回路が計数器を共有する場合の一例を示す構成図である。
図11は、図6の各読出回路(61〜64)を図9の読出回路に変更し、読出回路(120〜150)が計数器を共有する技術的特徴は、図6の場合と同様に適用できる。
したがって、以下省略された内容であっても、図6で記述された内容は図11の実施形態にも適用される。
【0105】
図11を参照すると、第1〜第4読出回路(120〜150)の信号処理部(123、133、143、153)は、比較器(122、132、142、152)から臨界値と積分器により累積された電気信号とを比較した結果が入力されて、光子のエネルギー帯域を区分するデジタル信号を、計数器(124、125、134、135、144、145、154、155)又は第1〜第4読出回路(120〜150)の信号処理部(123、133、143、153)に出力する。
【0106】
すなわち、第1〜第4読出回路(120〜150)の各信号処理部は、各信号処理部に備えられた読出回路の計数器で計数する場合には、該当計数器にデジタル信号を出力し、他の読出回路の計数器で計数する場合には、該当読出回路の信号処理部にデジタル信号を出力する。
例えば、第1読出回路120の信号処理部123は、比較器122で臨界値と積分器により累積された電気信号とを比較した結果が入力されて、第1読出回路120の計数器(124、125)のうちいずれか一つで計数する場合には、該当計数器にデジタル信号を出力して該当計数器が計数可能にし、第1読出回路120の計数器(124、125)で計数する場合でなければ、該当計数器を備える第2〜第4読出回路(130〜150)の信号処理部にデジタル信号を出力して、該当読出回路の計数器で計数可能にする。
【0107】
第1〜第4読出回路(120〜150)は2つの計数器を備え、1つの計数器を共有する。
例えば、第1読出回路120は計数器(124、125)を備え、計数器125を第2〜第4読出回路(130〜150)と共有する。第1〜第4読出回路(120〜150)の計数器(124、134、144、154)は、臨界値Vth1〜Vth5の内のいずれか一つと対応するエネルギー帯域の光子を計数でき、計数器(124、134、144、154)は同じ臨界値に対応する。
例えば、第1読出回路の計数器124がVth1に対応するエネルギー帯域の光子を計数すれば、第2〜第4読出回路(130〜150)の計数器(134、144、154)も、Vth1に対応するエネルギー帯域の光子を計数する。
【0108】
第1〜第4読出回路(120〜150)の計数器(125、135、145、155)は、計数器(124、134、144、154)が対応する臨界値を除外した残りの臨界値とそれぞれ対応する。
すなわち、第1〜第4読出回路(120〜150)の計数器(125、135、145、155)は、相異なる臨界値と対応する。
例えば、計数器(124、134、144、154)がVth1に対応する場合、第1読出回路120の計数器125はVth2に、第2読出回路130の計数器135はVth3に、第3読出回路140の計数器145はVth4に、第4読出回路150の計数器155はVht5にそれぞれ対応する。
【0109】
したがって、第1〜第4読出回路(120〜150)に対応するセンサーから検出された光子のうち、Vth2に対応するエネルギー帯域の光子は、第1〜第4読出回路(120〜150)の内の第1読出回路120の計数器125で計数し、
Vth3に対応するエネルギー帯域の光子は第2読出回路130の計数器135で計数し、
Vth4に対応するエネルギー帯域の光子は第3読出回路140の計数器145で計数し、
Vth5に対応するエネルギー帯域の光子は第4読出回路150の計数器155で計数する。
【0110】
図9に示した読出回路を用いることで、各読出回路に備えられる比較器を一つに低減させ、周辺読出回路が計数器(125、135、145、155)を共有することで、あらゆるエネルギー帯域別に計数器を備える場合に比べて計数器の個数を低減させて読出回路の小型化が可能である。
【0111】
図12は、光子計数検出方法の一例を説明するためのフローチャートである。
図12を参照すると、光子計数検出装置11は光子のエネルギー帯域を定め、所定エネルギー帯域の光子である場合、光子が入射された画素(ピクセル)に対応する読出回路で計数し、所定エネルギー帯域の光子ではない場合、光子が入射された画素(ピクセル)の位置によって選択的に他のエネルギー帯域の光子を計数する。
【0112】
光子計数検出装置11に含まれているそれぞれの読出回路は、所定エネルギー帯域の光子を計数する第1計数器を備えているので、所定エネルギー帯域の光子が入射された場合には、光子が入射されたピクセルに対応する読出回路で計数する。しかし、所定エネルギー帯域を除外した他のエネルギー帯域の光子は、(N×N)読出回路の内のいずれか一つで計数するため、光子が入射された画素(ピクセル)を含む(N×N)回路に対応する(N×N)読出回路のうちいずれか一つで計数する。
この時、所定エネルギー帯域は、特定エネルギー帯域の一つを意味し、所定エネルギー帯域を除外した他のエネルギー帯域は、所定エネルギー帯域を除外した相異なる複数のエネルギー帯域を意味する。
【0113】
したがって、他のエネルギー帯域は、(N×N)読出回路ごとに相異なるエネルギー帯域を意味するものであり、所定エネルギー帯域の光子ではない場合には、該当エネルギー帯域の光子を計数する(N×N)読出回路のうちいずれか一つの読出回路で該当エネルギー帯域の光子を計数する。
例えば、(N×N)読出回路は、第1臨界値〜第5臨界値に対応するエネルギー帯域の光子を計数でき、第1臨界値に対応するエネルギー帯域の光子は(N×N)読出回路いずれもで計数できるが、第2〜第5臨界値に対応するエネルギー帯域の光子は、(N×N)読出回路で分けて計数する。
すなわち、(N×N)読出回路の内のいずれか一つは、第2臨界値に対応するエネルギー帯域の光子を計数し、他の一つは、第3臨界値に対応するエネルギー帯域の光子を計数する。第4、第5臨界値に対応するエネルギー帯域の光子も、第2、第3臨界値に対応するエネルギー帯域の光子を計数する読出回路以外の読出回路でそれぞれ計数する。
【0114】
まず、S210段階で、光子計数検出装置11は、センサーに入射された光子のエネルギー帯域を決定する。
光子計数検出装置11は、複数の比較器を用いて複数の臨界値とセンサーにより変換された電気信号とを比較して、光子のエネルギー帯域を決定する。
すなわち、センサーにより変換された電気信号を特定の臨界値と比較して、センサーにより変換された電気信号が特定の臨界値より大きいか、または小さいという比較結果を通じて、センサーにより変換された電気信号のサイズを決定する。
このようにセンサーにより変換された電気信号のサイズを定め、定められた電気信号のサイズによってセンサーに入射された光子のエネルギー帯域が定められる。
【0115】
また、光子計数検出装置11は、一つの比較器を用いて、センサーにより変換された電気信号を複数の臨界値と順次に比較して光子のエネルギー帯域を決定する。
すなわち、センサーにより変換された電気信号を一つの比較器で何回も臨界値と比較し、順次に臨界値と比較した結果、特定の臨界値間でサイズを持つことを確認してセンサーにより変換された電気信号のサイズを決定できる。定められた電気信号のサイズによって、センサーに入射された光子のエネルギー帯域は定められる。
【0116】
次に、S220段階で、光子計数検出装置11は、S210段階で定められた光子のエネルギー帯域が所定エネルギー帯域であるかどうかを判断する。
もし、所定エネルギー帯域であれば、S230段階に進み、所定エネルギー帯域でなければ、S240段階に進む。
光子のエネルギー帯域が所定エネルギー帯域であるということは、センサーにより変換された電気信号が第1臨界値と比較してさらに大きいということを表す。この場合、所定エネルギー帯域は第1エネルギー帯域になる。
【0117】
複数の比較器を通じて光子のエネルギー帯域を決定する場合には、第1臨界値と比較する第1比較器で、センサーにより変換された電気信号が第1臨界値より大きいという比較結果が出力された場合、第1エネルギー帯域の光子であるということを表す。
また、一つの比較器を通じて光子のエネルギー帯域を決定する場合には、比較器で第1臨界値と比較した結果、センサーにより変換された電気信号が第1臨界値より大きいという比較結果が出力された場合、第1エネルギー帯域の光子であるということを表す。
第1エネルギー帯域の光子ではない場合は、複数の比較器の内の第1臨界値ではない他の臨界値と比較する比較器から結果が出力される場合を表す。また、一つの比較器を通じて比較する場合には、第1臨界値ではない他の臨界値と比較した結果が出力された場合を表す。
【0118】
S230段階で、光子計数検出装置11は、光子が入射された画素(ピクセル)に対応する読出回路で所定エネルギー帯域の光子を計数する。
所定エネルギー帯域の光子をあらゆる読出回路で計数するため、光子が入射された画素(ピクセル)に対応する読出回路で所定エネルギー帯域の光子を計数する。
【0119】
S240段階で、光子計数検出装置11は、光子が入射された画素(ピクセル)を含む(N×N)画素に対応する(N×N)読出回路の内のいずれか一つで、所定エネルギー帯域を除外した他のエネルギー帯域の光子を計数する。
他のエネルギー帯域の光子は、(N×N)読出回路の内のいずれか一つのみで計数するため、該当エネルギー帯域の光子を計数する読出回路で計数する。
したがって、光子の他のエネルギー帯域がいかなる帯域であるかが定められれば、(N×N)読出回路の内の該当エネルギー帯域の光子を計数する読出回路に、該当エネルギー帯域の光子が入力された結果を出力する。
【0120】
(N×N)読出回路は、所定エネルギー帯域以外に相異なるエネルギー帯域の光子を計数する。
(N×N)読出回路は、相異なるエネルギー帯域の光子を計数する計数器をそれぞれ一つずつ備え、所定エネルギー帯域を除外したあらゆるエネルギー帯域の光子を分けて計数する。
これにより、(N×N)読出回路は、所定エネルギー帯域を除外したあらゆるエネルギー帯域の光子を計数する計数器を備えなくてもよいため、光子計数検出装置11を小型化できる。
【0121】
上述した段階を通じて、所定エネルギー帯域の光子が入射された場合には、該当光子が入射された画素(ピクセル)に対応する読出回路で所定エネルギー帯域の光子を計数し、所定エネルギー以外の他のエネルギー帯域の光子が入射された場合には、定められたエネルギー帯域によって光子が入射されたピクセルを含む(N×N)画素に対応する(N×N)読出回路のうち、定められたエネルギー帯域の光子を計数する計数器を備える読出回路で光子を計数する。
【0122】
これにより、(N×N)読出回路は、所定エネルギー帯域の光子に対する光子計数検出結果と、所定エネルギー帯域を除外した他のエネルギー帯域の光子に対する光子計数検出結果とを同時に出力できる。
所定エネルギー帯域の光子はあらゆる読出回路で計数するので、これを通じて高解像度の画像を生成でき、所定エネルギー帯域を除外した他のエネルギー帯域の光子は、エネルギー帯域別に(N×N)読出回路で分けて計数するので、エネルギー帯域別光子計数検出結果を通じて複数の画像を生成し、複数の画像を通じて高コントラスト画像を生成できる。
【0123】
尚、本発明は、上述の実施形態に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0124】
本発明は、医療画像機器の分野の、特に、X線画像撮影システムの光子計数検出装置に好適に利用できる。
【符号の説明】
【0125】
10 放射線発生装置
11 光子計数検出装置
12 画像生成装置
13、14 マルチ解像度画像
21、31 センサー
22、32 読出チップ
23、33 読出回路
34 ボンディング
41 増幅器
42 比較部
43 計数部
51〜54、61〜64 第1〜第4読出回路
311 N型中性領域
312 空乏領域
313 P型中性領域
421〜423、511、512、521、522、531、532、541、542 比較器
431、432、514、515、523、533、543 計数器
513 論理ゲート
611〜615、621〜625、631〜635、641〜645 比較器
616、617、626、627、636、637、646、647 計数器
618、628、638、648 論理回路


【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサーに入射したマルチ・エネルギー放射線に含まれる光子を、複数のエネルギー帯域に区分して計数する複数の読出回路を含む光子計数検出装置において、
前記読出回路は、前記マルチ・エネルギー放射線が放射される撮影領域の画素に対応し、
前記撮影領域のあらゆる画素に対応する読出回路それぞれは、前記マルチ・エネルギー放射線に含まれた所定エネルギー帯域の光子を計数し、
前記撮影領域の画素のうち、一部画素に対応する読出回路それぞれは、前記マルチ・エネルギー放射線に含まれた、前記所定エネルギー帯域を除外した少なくとも一つの他のエネルギー帯域の光子を計数することを特徴とする光子計数検出装置。
【請求項2】
前記読出回路は、(N×N)(Nは、自然数)画素に対応する(N×N)読出回路に区切られ、
前記(N×N)読出回路それぞれは、前記所定エネルギー帯域の光子を計数する第1計数器と、
前記少なくとも一つの他のエネルギー帯域の内のいずれか一つのエネルギー帯域の光子を計数する第2計数器とを含み、
前記第2計数器は、前記(N×N)読出回路ごとに相異なるエネルギー帯域の光子を計数することを特徴とする請求項1に記載の光子計数検出装置。
【請求項3】
前記(N×N)読出回路それぞれは、前記センサーにより変換された電気信号を複数の臨界値と比較する比較部をさらに含み、
前記第1計数器は、前記比較部の第1比較器から前記臨界値の内の第1臨界値との比較結果を入力して計数し、
前記第2計数器は、前記(N×N)読出回路の比較部の第2比較器から前記臨界値の内の第2臨界値との比較結果を入力して計数することを特徴とする請求項2に記載の光子計数検出装置。
【請求項4】
前記第2計数器は、前記センサーにより変換された電気信号が前記第2臨界値との比較結果より大きいという比較結果が入力された時、計数を行うことを特徴とする請求項3に記載の光子計数検出装置。
【請求項5】
前記第2臨界値との比較結果を入力して論理演算を行い、第2計数器に演算結果を出力する論理回路をさらに備え、
前記第2計数器は、前記論理回路の論理演算結果を入力して計数することを特徴とする請求項3に記載の光子計数検出装置。
【請求項6】
前記論理回路は、ORゲートであることを特徴とする請求項5に記載の光子計数検出装置。
【請求項7】
前記(N×N)読出回路それぞれは、前記センサーにより変換された電気信号を入力して累積する積分器と、
前記積分器により累積された電気信号を、複数の臨界値の内のいずれか一つと比較する比較器と、
前記比較結果によって前記臨界値を順次に変更することを指示し、前記変更された臨界値それぞれに対して、前記比較器から順次に入力された比較結果を用いて、光子のエネルギー帯域を区分するデジタル信号を出力する信号処理部とをさらに備え、
前記第1計数器は、前記信号処理部から前記臨界値の内の第1臨界値との比較結果に基づいた前記デジタル信号を入力して光子を計数し、
前記第2計数器は、前記信号処理部から、前記臨界値の内の第2臨界値との比較結果に基づいた前記デジタル信号を入力して光子を計数することを特徴とする請求項2に記載の光子計数検出装置。
【請求項8】
前記信号処理部は、前記(N×N)読出回路の信号処理部から前記第2臨界値との比較結果を受けて、前記第2計数器に出力することを特徴とする請求項7に記載の光子計数検出装置。
【請求項9】
前記信号処理部は、前記(N×N)読出回路の信号処理部からの前記第2臨界値との比較結果を用いて、論理演算を実行し、前記第2計数器に演算結果を出力することを特徴とする請求項7に記載の光子計数検出装置。
【請求項10】
前記論理演算は、OR演算であることを特徴とする請求項9に記載の光子計数検出装置。
【請求項11】
センサーに入射したマルチ・エネルギー放射線に含まれる光子を、複数のエネルギー帯域に区分して計数する複数の読出回路の内のいずれか一つの読出回路における光子計数検出方法において、
前記光子のエネルギー帯域を決定する段階と、
前記決定された光子のエネルギー帯域が、所定エネルギー帯域である時、前記光子が入射したピクセルに対応する読出回路で前記所定エネルギー帯域の光子を計数する段階と、
前記決定された光子のエネルギー帯域が、前記所定エネルギー帯域を除外した少なくとも一つの他のエネルギー帯域である時、前記光子が入射したピクセルの位置に対応する読出回路で選択的に前記他のエネルギー帯域の光子を計数する段階とを有することを特徴とする光子計数検出方法。
【請求項12】
前記読出回路は、(N×N)ピクセルに対応する(N×N)読出回路に区切られ、
前記他のエネルギー帯域の光子を計数する段階は、前記光子が入射したピクセルの位置が、(N×N)読出回路の第1位置ならば、前記他のエネルギー帯域の光子を計数し、
前記光子が入射したピクセルの位置が、(N×N)読出回路の第2位置ならば、前記第2位置に対応する読出回路に前記光子のエネルギー帯域の決定結果を出力することを特徴とする請求項11に記載の光子計数検出方法。
【請求項13】
前記光子のエネルギー帯域を決定する段階は、前記センサーにより変換された電気信号を複数の臨界値と比較する段階を含むことを特徴とする請求項11に記載の光子計数検出方法。
【請求項14】
前記所定エネルギー帯域の光子を計数する段階は、前記臨界値の内の第1臨界値との比較結果に基づいて実行されることを特徴とする請求項11に記載の光子計数検出方法。
【請求項15】
前記他のエネルギー帯域の光子を計数する段階は、前記臨界値の内の第2臨界値との比較結果に基づいて実行されることを特徴とする請求項11に記載の光子計数検出方法。
【請求項16】
前記他のエネルギー帯域の光子を計数する段階は、前記(N×N)読出回路から前記第2臨界値との比較結果を入力して、論理演算を行った結果に基づいて行われることを特徴とする請求項14に記載の光子計数検出方法。
【請求項17】
前記論理演算は、OR演算であることを特徴とする請求項16に記載の光子計数検出方法。
【請求項18】
前記光子のエネルギー帯域を決定する段階は、前記センサーにより変換された電気信号を入力して累積する段階と、
前記累積された電気信号を複数の臨界値の内のいずれか一つと比較する段階と、
前記比較結果によって前記臨界値を順次に変更することを指示し、前記変更された臨界値それぞれに対して前記比較結果を用いて光子のエネルギー帯域を区分する段階とを含むことを特徴とする請求項11に記載の光子計数検出方法。
【請求項19】
前記所定エネルギー帯域の光子を計数する段階は、前記累積された電気信号が前記臨界値の内の第1臨界値より大きい場合、実行されることを特徴とする請求項18に記載の光子計数検出方法。
【請求項20】
前記他のエネルギー帯域の光子を計数する段階は、前記累積された電気信号が前記臨界値の内の第2臨界値より大きい場合、実行されることを特徴とする請求項18に記載の光子計数検出方法。
【請求項21】
前記他のエネルギー帯域の光子を計数する段階は、前記(N×N)読出回路から前記臨界値の内の第2臨界値との比較結果を入力して、論理演算を行った結果に基づいて行われることを特徴とする請求項18に記載の光子計数検出方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−96993(P2013−96993A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−237023(P2012−237023)
【出願日】平成24年10月26日(2012.10.26)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung−ro,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】