説明

光学センサ・画像形成装置・画像形成装置の組み立て方法

【課題】照射対象物(像担持体)からの拡散反射光量が少ない場合でも測定精度を確保でき、画像濃度制御の簡易化及び信頼性の向上に寄与できる光学センサを提供する。
【解決手段】光学センサ1Aは、実装基板2と、LED3と、正反射光用フォトトランジスタ4と、拡散反射光用フォトトランジスタ5を有しており、LED3は各受光手段の間に配置されている。LED3と転写ベルト18間の光路上には、照射用偏光フィルタ8が設置されており、正反射光用フォトトランジスタ4と転写ベルト18間の光路上には正反射光受光用偏光フィルタ9が設置されている。転写ベルト18と拡散反射光用フォトトランジスタ5との間の光路上には拡散反射光量の低下要因となる偏光フィルタは設けられていない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照射対象物に対して照射した入射光の反射光を受光する光学センサおよびこの光学センサを用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ、これらのうち少なくとも1つを備えた複合機等の画像形成装置、該画像形成装置の組み立て方法に関する。
本発明は、正反射光が反射する物体の表面に付着する粉体や液体の付着量の測定に応用できる。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置において、所望の画像濃度を得るために中間転写体などの像担持体表面に濃度検出用のトナーパッチを作成し、そのパッチの濃度を光学センサにより検出するものがある。
画像形成装置はこの光学センサによる検出結果に基づき、潜像形成用の書き込み光強度、帯電バイアス、現像バイアスなどを調節したりするような画像濃度制御(プロセスコントロール)を行う。光学センサとしては、発光手段と受光手段とを備えた反射型光学センサが一般的に用いられる。
発光手段から照射された光は像担持体表面では正反射するのに対し、トナー上ではほとんど正反射しない。したがって、トナー付着量に反比例して受光手段の出力は減少する。前記の光学センサはこれを利用してトナー付着量を測定している。
【0003】
しかし、カラートナーにおいてはトナー付着量が増えると拡散反射光が増えるため、あるトナー付着量以上になると受光手段の出力が減少から増加に転じる。図11にその一例を示す。そのため、付着量の測定に誤差が生じる。
この課題に対し、偏光方向が平行である偏光フィルタを発光手段と像担持体との間と、像担持体と受光手段との間に設け、発光と受光との偏光方向を規制することによって、拡散反射光を正反射光用の受光手段で受光することを防ぐということが知られている。(例えば特許文献1、特許文献2)
【0004】
【特許文献1】特開2006−208266号公報
【特許文献2】特開2006−267139号公報
【特許文献3】特開2005−91252号公報
【特許文献4】特開2006−208266号公報
【特許文献5】特開2003−121356号公報
【特許文献6】特開平8−219990号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1、2においては、正反射光を受光する正反射光受光手段と拡散反射光を受光する拡散反射光受光手段が並んで配置されているため、拡散反射光受光手段に正反射光が入射するのを防ぐべく、照射対象物と拡散反射光受光手段との間の光路上に、発光手段と照射対象物との間の光路上に設けられた照射用偏光フィルタとは垂直の偏光方向となるように拡散反射光用偏光フィルタを配置する必要があった。
しかしこの場合、拡散反射光用偏光フィルタを配置すると、この偏光フィルタによって光量が減衰するため、拡散反射光受光手段に達する光量が少なくなり、照射対象物からの拡散反射光量が少ないときの測定精度が低下するという副作用があった。
【0006】
本発明は、照射対象物からの拡散反射光量が少ない場合でも測定精度を確保でき、画像濃度制御の簡易化及び信頼性の向上に寄与できる光学センサ、該光学センサを有する画像形成装置の提供を、その目的とする。
また、照射対象物からの拡散反射光量が多すぎて測定精度が低下することもあり得るが、このような場合でも測定精度を確保でき、画像濃度制御の簡易化及び信頼性の向上に寄与できる光学センサ、該光学センサを有する画像形成装置、該画像形成装置の組み立て方法の提供を、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明では、実装基板と、該実装基板に実装された発光手段と、該発光手段から照射され照射対象物で反射した正反射光を受光する正反射光受光手段と、前記発光手段から照射され前記照射対象物で反射した拡散反射光を受光する拡散反射光受光手段と、を有する光学センサにおいて、前記発光手段が前記正反射光受光手段と前記拡散反射光受光手段との間に配置され、前記発光手段と前記照射対象物との間の光路上に照射用偏光フィルタが設けられているとともに、前記照射対象物と前記正反射光受光手段との間の光路上に正反射光受光用偏光フィルタが設けられ、前記照射対象物と前記拡散反射光受光手段との間の光路は開放されていることを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明では、実装基板と、該実装基板に実装された発光手段と、該発光手段から照射され照射対象物で反射した正反射光を受光する正反射光受光手段と、前記発光手段から照射され前記照射対象物で反射した拡散反射光を受光する拡散反射光受光手段と、を有する光学センサにおいて、前記発光手段が前記正反射光受光手段と前記拡散反射光受光手段との間に配置され、前記発光手段と前記照射対象物との間の光路上に照射用偏光フィルタが設けられているとともに、前記照射対象物と前記正反射光受光手段との間の光路上に正反射光受光用偏光フィルタが設けられ、前記照射対象物と前記拡散反射光受光手段との間の光路上には、前記拡散反射光受光用偏光フィルタを取り付け可能な装着部が設けられていることを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明では、実装基板と、該実装基板に実装された発光手段と、該発光手段から照射され照射対象物で反射した正反射光を受光する正反射光受光手段と、前記発光手段から照射され前記照射対象物で反射した拡散反射光を受光する拡散反射光受光手段と、を有する光学センサにおいて、前記発光手段が前記正反射光受光手段と前記拡散反射光受光手段との間に配置され、前記発光手段と前記照射対象物との間の光路上に照射用偏光フィルタが設けられているとともに、前記照射対象物と前記正反射光受光手段との間の光路上に正反射光受光用偏光フィルタが設けられ、前記照射対象物と前記拡散反射光受光手段との間の光路上には、前記拡散反射光を集光する拡散反射光集光レンズを取り付け可能な装着部が設けられていることを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明では、実装基板と、該実装基板に実装された発光手段と、該発光手段から照射され照射対象物で反射した正反射光を受光する正反射光受光手段と、前記発光手段から照射され前記照射対象物で反射した拡散反射光を受光する拡散反射光受光手段と、を有する光学センサにおいて、前記発光手段が前記正反射光受光手段と前記拡散反射光受光手段との間に配置され、前記発光手段と前記照射対象物との間の光路上に照射用偏光フィルタが設けられているとともに、前記照射対象物と前記正反射光受光手段との間の光路上に正反射光受光用偏光フィルタが設けられ、前記照射対象物と前記拡散反射光受光手段との間の光路上には、前記拡散反射光を減光する拡散反射光減光フィルタを取り付け可能な装着部が設けられていることを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明では、実装基板と、該実装基板に実装された発光手段と、該発光手段から照射され照射対象物で反射した正反射光を受光する正反射光受光手段と、前記発光手段から照射され前記照射対象物で反射した拡散反射光を受光する拡散反射光受光手段と、を有する光学センサにおいて、前記発光手段が前記正反射光受光手段と前記拡散反射光受光手段との間に配置され、前記発光手段と前記照射対象物との間の光路上に照射用偏光フィルタが設けられているとともに、前記照射対象物と前記正反射光受光手段との間の光路上に正反射光受光用偏光フィルタが設けられ、前記照射対象物と前記拡散反射光受光手段との間の光路上には、前記拡散反射光受光用偏光フィルタと、拡散反射光を集光する拡散反射光集光レンズと拡散反射光を減光する拡散反射光減光フィルタのうちいずれか一方と、を併せて取り付け可能な装着部が設けられていることを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明では、請求項2〜5のいずれか1つに記載の光学センサにおいて、前記装着部が、前記拡散反射光受光用偏光フィルタ、前記拡散反射光集光レンズ、あるいは前記拡散反射光減光フィルタを差し込んで装着可能なスリット状ないし段部構造を有していることを特徴とする。
請求項7記載の発明では、請求項1〜6のいずれか1つに記載の光学センサにおいて、前記発光手段が前記実装基板の実装面に対して略平行に光を発光するように配置されているとともに、前記正反射光受光手段及び前記拡散反射光受光手段が前記実装基板の実装面に対して略平行に光を受光するように配置されていることを特徴とする。
【0013】
請求項8記載の発明では、請求項1〜7のいずれか1つに記載の光学センサにおいて、前記発光手段と前記照射対象物との間の光路上に、前記発光手段から照射した光を集光する照射光集光レンズが設けられていることを特徴とする。
請求項9記載の発明では、請求項1〜8のいずれか1つに記載の光学センサにおいて、前記正反射光受光手段と前記照射対象物との間の光路上に、前記発光手段から前記照射対象物へ照射された光の正反射光を集光する正反射光集光レンズが設けられていることを特徴とする。
【0014】
請求項10記載の発明では、請求項1〜9のいずれか1つに記載の光学センサにおいて、前記照射用偏光フィルタと前記正反射光受光用偏光フィルタが一体に構成されていることを特徴とする。
請求項11記載の発明では、請求項1〜7のいずれか1つに記載の光学センサにおいて、前記照射用偏光フィルタが、前記発光手段から照射された光を集光する機能を有することを特徴とする。
請求項12記載の発明では、請求項1、2、3、4、5、6、7、11のいずれか1つに記載の光学センサにおいて、前記正反射光受光用偏光フィルタが、前記発光手段から前記照射対象物へ照射された光の正反射光を集光する機能を有することを特徴とする。
【0015】
請求項13記載の発明では、光を正反射させる表面を有する像担持体と、該像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、該トナー像形成手段により前記像担持体上にトナーを付着させたときの該トナーの付着量を検出するための光学センサと、該光学センサの検出結果に基づいて画像濃度制御を行う画像濃度制御手段とを備えた画像形成装置において、前記光学センサとして、請求項1〜12のいずれか1つに記載の光学センサを用いたことを特徴とする。
【0016】
請求項14記載の発明では、実装基板と、該実装基板に実装された発光手段と、該発光手段から照射され像担持体で反射した正反射光を受光する正反射光受光手段と、前記発光手段から照射され前記像担持体で反射した拡散反射光を受光する拡散反射光受光手段とを有し、前記発光手段が前記正反射光受光手段と前記拡散反射光受光手段との間に配置され、前記発光手段と前記照射対象物との間の光路上に照射用偏光フィルタが設けられているとともに、前記像担持体と前記正反射光受光手段との間の光路上に正反射光受光用偏光フィルタが設けられた光学センサを備えた画像形成装置の組み立て方法であって、前記像担持体と前記拡散反射光受光手段との間の光路上に、光学素子を取り付け可能な装着部を設け、前記像担持体からの拡散反射光量の程度により前記装着部に光学素子を装着して拡散反射光量を調整することを特徴とする。
【0017】
請求項15記載の発明では、請求項14記載の画像形成装置の組み立て方法において、前記拡散反射光量が所定値を超える場合には前記装着部に前記光学素子として拡散反射光受光用偏光フィルタと拡散反射光を減光する拡散反射光減光フィルタのうち少なくとも一方を装着し、所定値以下の場合には前記装着部に前記拡散反射光受光用偏光フィルタと拡散反射光減光フィルタのいずれも装着しないことを特徴とする。
請求項16記載の発明では、請求項14記載の画像形成装置の組み立て方法において、前記拡散反射光量が所定値以下の場合、前記装着部に前記光学素子として拡散反射光を集光する拡散反射光集光レンズを装着することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、照射対照物からの拡散反射光量が少ない場合でも光量を減衰することなく拡散反射光受光手段に入射させることが可能となり、測定精度が向上する。
実装基板の実装面に対して発光と受光が略平行となるように発光手段と受光手段を設ける構成としているので、光路に対して平行方向の基板の反りや振動が低減でき、確実に拡散光受光手段への正反射光の入射を防止することが可能となり、更に受光用偏光フィルタへの正反射光の入射角度も変化することなく、安定して精度の高い測定を行うことが可能となる。
【0019】
照射光集光レンズにより照射光を集光することで、照射光の像担持体上の大きさと方向を制御することが可能となるため、拡散反射光受光手段への正反射光の入射をより確実に防止することが可能となり、より精度の高いトナー濃度の測定結果を得ることができる。
正反射光集光レンズにより正反射光を集光することで、像担持体上の受光範囲の大きさを制御することが可能となるため、より正確にトナーの濃度を測定することが可能となる。
照射用偏光フィルタと正反射光受光用偏光フィルタを一体の偏光フィルタにしているため、組立作業時間を増加させることなく、照射用と正反射光受光用の偏光フィルタの偏光方向を精度良く同じ方向にすることが可能となる。
【0020】
照射用偏光フィルタが照射光を集光する機能を持つため、組立作業時間を増加させることなく照射光の像担持体上の大きさを制御できる。
正反射光受光用偏光フィルタが正反射光を集光する機能を持つため、組立作業時間を増加させることなく像担持体上の受光範囲の大きさを制御できる。
画像濃度制御の精度を向上させることができ、ひいては高画質化を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の第1の実施形態を、図1を参照して説明する。
本実施形態に係る、後述する画像形成装置に搭載されたトナー濃度測定装置の一部としての光学センサ1Aは、該画像形成装置の装置本体に固定される実装基板2と、実装基板2に実装された発光手段としてのLED3と、正反射光受光手段としての正反射光用フォトトランジスタ4と、拡散反射光受光手段としての拡散反射光用フォトトランジスタ5と、これらの発光手段及び受光手段を覆った状態に収容し外乱光の入射を防止するケース6等を有している。
ここでは、黒色の樹脂で成型したケース6を用いている。LED3は正反射光用フォトトランジスタ4と拡散反射光用フォトトランジスタ5との間に配置されており、発光手段と受光手段との間は、ケース6と一体で成型された遮光壁7により遮られている。
発光手段の例としては他にレーザーダイオードなど、受光手段の例としては他にフォトダイオード、フォトダーリントンなどがあげられる。
【0022】
正反射光用フォトトランジスタ4は、LED3から照射され照射対象物で且つ像担持体としての後述する転写ベルト18で反射した正反射光を受光する。拡散反射光用フォトトランジスタ5は、LED3から照射され転写ベルト18で反射した拡散反射光を受光する。
LED3と転写ベルト18との間の光路上には光透過用のスリットS1が、正反射光用フォトトランジスタ4と転写ベルト18との間の光路上には光透過用のスリットS2が、拡散反射光用フォトトランジスタ5と転写ベルト18との間の光路上には光透過用のスリットS3が、それぞれ形成されている。これらのスリットは、ケース6と一体で成型されている。
【0023】
LED3と転写ベルト18間の光路上(ここではスリットS1)には、照射用偏光フィルタ8が設置されており、正反射光用フォトトランジスタ4と転写ベルト18間の光路上(ここではスリットS2)には正反射光受光用偏光フィルタ9が設置されている。
照射用偏光フィルタ8と正反射光受光用偏光フィルタ9の設置手段としてはケース6に接着することや嵌合することがあげられる。
本実施形態では、スリットS1と、スリットS2の転写ベルト18側には、ベルト側からケース6内に向かって順に、フィルタ設置用凹部と後述するレンズを設置するためのレンズ設置用凹部が段階的に形成されている。これらの凹部への嵌合は、ケース6の下側(中間転写ベルト側)からの嵌合でもよく、ケース6を重ね合わせ構造として光路と直交する方向からの差し込み嵌合でもよい。
【0024】
照射用偏光フィルタ8により偏光された照射光は転写ベルト18の表面では偏光方向は変わらずに正反射し、トナー上では拡散反射して偏光方向がランダムな光が反射する。正反射光受光用偏光フィルタ9は偏光方向が照射光と平行な反射光以外は透過しないため、正反射光用フォトトランジスタ4はほとんど正反射光しか受光しないことになる。
上記のように、拡散反射光用フォトトランジスタ5は正反射光用フォトトランジスタ4のLED3に対する位置と対局する位置に配置しており、拡散反射光用フォトトランジスタ5には転写ベルト18からの正反射光が達しないため、転写ベルト18と拡散反射光用フォトトランジスタ5との間の光路上(スリットS3)には偏光フィルタは設ける必要がない。すなわち、スリットS3は光学的に開放されている。
【0025】
このため、転写ベルト18からの拡散反射光が少量の場合でも、拡散反射光用フォトトランジスタ5への入射光量を偏光フィルタで減衰することがなく、トナー量を高い精度で測定することが可能となる。
また、本実施形態では、照射と受光の光路が実装基板2の実装面に対して略平行となるように、LED3、正反射光用フォトトランジスタ4及び拡散反射光用フォトトランジスタ5を設置している。したがって、実装基板2の実装面は転写ベルト18の面に対して略垂直となっている。
このように実装した場合、照射と受光の光路が実装基板2の実装面に対して略垂直となる場合に比べ、実装基板2の光路と平行な方向の反りや振動が小さい。したがって転写ベルト18の表面への入射角や反射角の変化が少なく、正反射光が拡散反射光用フォトトランジスタ5に入射してしまうことを確実に防止できる。
また、転写ベルト18からの反射光の、正反射光受光用偏光フィルタ9への入射角の変化が少なく、更に転写ベルト18との距離や相対角度の変化も小さいため、正反射光用フォトトランジスタ4の出力の変化が小さくなり、より精度の高いトナー濃度の測定結果を得ることができる。
実際には光学センサ1が転写ベルト18の走行方向と直交する幅方向にトナーの色別に複数配置され、これらにより上記トナー濃度測定装置が構成されている。
【0026】
図2に第2の実施形態を示す。なお上記実施形態と同一部分は同一符号で示し、特に必要がない限り既にした構成上及び機能上の説明は省略して要部のみ説明する(以下の他の実施形態において同じ)。
本実施形態に係る光学センサ1Bでは、LED3と転写ベルト18の間の光路上(ここではスリットS1)に、LED3から照射した光を集光する照射光集光レンズ10を配置している。
照射光集光レンズ11により照射光を集光することで、照射光の転写ベルト18上の大きさと方向を制御することが可能となる。これにより、拡散反射光用フォトトランジスタ5への正反射光の入射をより確実に防止することが可能となり、より精度の高いトナー濃度の測定結果を得ることができる。
【0027】
本実施形態では、LED3からの出射光は、ケース6に形成されたスリットS1を透過し、照射光集光レンズ10を透過した後に照射用偏光フィルタ8を透過する、という構成となっているが、スリットS1と、照射光集光レンズ10と、照射用偏光フィルタ8の透過の順は変更して配置することも可能である。
この場合には、上記フィルタ設置用凹部とレンズ設置用凹部の形成順位が逆となる。
【0028】
図3に第3の実施形態を示す。
本実施形態に係る光学センサ1Cでは、第2の実施形態の構成に加え、正反射光用フォトトランジスタ4と転写ベルト18の間の光路上(ここではスリットS2)に、正反射光用フォトトランジスタ4と転写ベルト18の間の光路上に、LED3から照射した光の正反射光を集光する正反射光集光レンズ11を配置している。
正反射光集光レンズ11により正反射光を集光することで、転写ベルト18上の受光範囲の大きさを制御することが可能となるため、より正確にトナーの濃度を測定することが可能となる。
本実施形態では、転写ベルト18からの反射光は正反射光受光用偏光フィルタ9を透過し、正反射光集光レンズ11を透過した後にケース6に形成されたスリットS2を透過する、という構成となっているが、正反射光受光用偏光フィルタ9と、正反射光集光レンズ11と、スリットS2の透過の順は変更して配置することも可能である。
この場合には、上記フィルタ設置用凹部とレンズ設置用凹部の形成順位が逆となる。
【0029】
図4に第4の実施形態を示す。
本実施形態に係る光学センサ1Dでは、上記各実施形態における照射用偏光フィルタ8と正反射光受光用偏光フィルタ9を1枚の連続した偏光フィルタ15で構成している。この一体構成により、簡素で取扱い性に優れ、組立作業時間を増加させることなく、照射用と正反射光受光用の偏光フィルタの偏光方向を同じ方向にすることが可能となる。
【0030】
図5に第5の実施形態を示す。
本実施形態に係る光学センサ1Eでは、スリットS1に配置された照射用偏光フィルタ16が、LED3からの照射光を集光する機能を有している。照射用偏光フィルタ16はレンズ設置用凹部に設置されている。
偏光フィルタが照射光を集光する機能を有するようにするには、光学レンズ(集光レンズ)に偏光膜を貼り付けるなどの手段がある。この構成により、偏光フィルタと集光レンズを個別に配置する場合に比べて、組立作業時間を増加させることなく、照射光を集光し照射光の転写ベルト18上の大きさを制御することが可能となる。
【0031】
図6に第6の実施形態を示す。
本実施形態に係る光学センサ1Fでは、スリットS1に配置された照射用偏光フィルタ16が、LED3からの照射光を集光する機能を有しているとともに、スリットS2に配置された正反射光受光用偏光フィルタ17が正反射光を集光する機能を有している。正反射光受光用偏光フィルタ17はレンズ設置用凹部に設置されている。
上記と同様に、偏光フィルタが照射光を集光する機能を有するようにするには、光学レンズ(集光レンズ)に偏光膜を貼り付けるなどの手段がある。
この構成により、組立作業時間を一層増加させることなく、正反射光を集光し転写ベルト18上の受光範囲の大きさを制御することが可能となる。
【0032】
上記各実施形態では、拡散反射光用フォトトランジスタ5と転写ベルト18の間の光路に拡散反射光受光用偏光フィルタを設けずに開放し、拡散反射光量が少ない場合でも測定精度を確保することを目的としたが、転写ベルト18からの反射光量は多ければ多い程よいというものではなく、センサ特性と像担持体側の反射特性とのバランスが重要である。
したがって、像担持体側の反射特性によっては、スリットS3の開放構成が測定精度の低下要因となり得る。
この課題に対処した第7の実施形態を図7及び図8に基づいて説明する。
【0033】
本実施形態に係る光学センサ1Gでは、図7に示すように、拡散反射光用フォトトランジスタ5と転写ベルト18間の光路上(ここではスリットS3)に拡散反射光受光用偏光フィルタを取り付け可能な装着部6aが設けられている。
図8に示すように、装着部6aは光路と直交するコ字状の溝(凹部)として形成されており、拡散反射光受光用偏光フィルタ50を差し込んで嵌合するようになっている。
ケース6は重ね合わせ構造を有しており、ケース6の他方側にも同様の装着部が形成されている。ケース片の一方のみに装着部を形成し、他方片は単に蓋としてもよい。
【0034】
また、装着部6aをケース6の外面に開口させ、ケース6の外部から光路と直交する方向に差し込んで設置する方式としてもよい。
画像形成装置の製造工程において、トナー濃度測定装置の検知精度をチェックする場合、拡散反射光量が所定値を超える場合には、スリットS3を開放構成とせずに、光学素子としての拡散反射光受光用偏光フィルタ50を装着部6aに設置して光量を制限する。この場合、拡散反射光受光用偏光フィルタ50に代えて減光フィルタを装着してもよい。
【0035】
図9に第8の実施形態(装着部の変形例)を示す。
本実施形態では、装着部6に加えて、拡散反射光を集光する拡散反射光集光レンズ51を取り付け可能な装着部6bが連設されている。ここでは、拡散反射光受光用偏光フィルタ50を装着した場合、微妙に拡散反射光量が低下してしまう場合に、これを補うために拡散反射光集光レンズ50を同時に装着する例を示している。
拡散反射光量が所定値以下の場合には、拡散反射光集光レンズ51のみを装着する。この場合、装着部6aには拡散反射光集光レンズ51を保持する保持部材52が装着される。
保持部材52は開口部52aを有し、拡散反射光集光レンズ51を保持するためだけの存在である。
勿論、装着部6aと6bを独立して形成すれば保持部材52は不要である。
【0036】
第5、第6の実施形態と同様に、拡散反射光受光用偏光フィルタ50に拡散反射光集光レンズ51の機能を持たせて、1つの光学素子を装着するようにしてもよい。この場合、装着部は1つの光学素子に対応した形状とすることができる。
製造工程における基本的な調整は、画像形成装置が高速機の場合には、拡散反射光量が必然的に低下するので、拡散反射光集光レンズ51を設置し、拡散反射光受光用偏光フィルタ50は設置しない。
低速機の場合には、十分な光量が得られるので、拡散反射光集光レンズ51は設置せず、拡散反射光受光用偏光フィルタ50又は減光フィルタを設置する。
このように、転写ベルト18側の反射特性に応じて、製造段階で適宜拡散反射光量を調整できるようにすれば、拡散反射光受光用偏光フィルタ付きの画像形成装置と標準化を図ることができる。
【0037】
次に、上記各実施形態に係るいずれかの光学センサを備え、画像濃度制御の精度を向上させて高画質化を実現できる画像形成装置の実施形態(第9の実施形態)を、図10に基づいて説明する。
本実施形態に係る画像形成装置としての4連タンデム直接転写方式のカラーレーザプリンタ(以下、単に「カラーレーザプリンタ」という)は、1つの手差しトレイ36、2つの給紙カセット34(第1給紙トレイ)、34(第2給紙トレイ)の3つの給紙トレイを有しており、手差しトレイ36より給紙されたシート状記録媒体としての図示しない転写紙は給紙コロ37により最上のものから順に1枚ずつ分離され、レジストローラ対23へ向けて搬送される。第1給紙トレイ34又は第2給紙トレイ34から給紙された転写紙は、給紙コロ35により最上のものから順に1枚ずつ分離され、搬送ローラ対39を介してレジストローラ対23へ向けて搬送される。
【0038】
給紙された転写紙は、レジストローラ対23で一旦停止され、スキューを修正された後、後述する最上流に位置する感光体ドラム14Y上に形成された画像の先端と転写紙の搬送方向の所定位置とが一致するタイミングで、図示しないレジストクラッチのオン制御によるレジストローラ対23の回転動作により転写ベルト18へ向けて搬送される。
転写紙は、転写ベルト18とこれに当接した紙吸着ローラ41とで構成される紙吸着ニップを通過する際、紙吸着ローラ41に印加されるバイアスにより転写ベルト18に静電力で吸着され搬送される。
【0039】
転写ベルト18に吸着された転写紙には、転写ベルト18を挟んで各色の感光体ドラム14B、14C、14M、14Yと対向した位置に配置された転写ブラシ21B、21C、21M、21Yにトナーの帯電極性(マイナス)と逆極性の転写バイアス(プラス)が印加されることにより、各感光体ドラム14B、14C、14M、14Yに作像された各色のトナー像がイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(Bk)の順で転写される。
各色の転写工程を経た転写紙は、下流側の駆動ローラ19部位で転写ベルト18から曲率分離され、定着装置24へ搬送される。定着装置24における定着ベルト25と加圧ローラ26により構成される定着ニップを通過することにより、トナー像が熱と圧力により転写紙に定着される。定着がなされた転写紙は、片面印刷モードの場合には、装置本体上面に形成されたFD(フェイスダウン)トレイ30へと排出される。
予め両面印刷モードが選択されている場合には、定着装置24を出た転写紙は、図示しない反転ユニットへ送られ、該ユニットにて表裏を反転されてから転写ユニット下部に位置する両面搬送ユニット33に搬送される。転写紙は該両面搬送ユニット33から再給紙され、搬送ローラ対39を経てレジストローラ対23へ搬送される。以降は、片面印刷モード時と同様の動作を経て定着装置24を通過し、FDトレイ30へと排出される。
【0040】
次に、上記カラーレーザプリンタの画像形成部における構成及び作像動作を詳細に説明する。
画像形成部は、各色共に同様の構成及び動作を有しているのでイエロー画像を形成する構成及び動作を代表して説明し、その他については各色に対応する符号を付して説明を省略する。
転写紙搬送方向の最上流側に位置する感光体ドラム14Yの周囲には、帯電ローラ42Y、クリーニング手段43Yを有する作像ユニット12Yと、現像ユニット13Y、光書き込みユニット16等が設けられている。
画像形成時、感光体ドラム14Yは図示しないメインモータにより時計回り方向に回転駆動され、帯電ローラ42Yに印加されたACバイアス(DC成分はゼロ)により除電され、その表面電位が基準電位となる。
【0041】
次に、感光体ドラム14Yは、帯電ローラ42YにACバイアスを重畳したDCバイアスを印加することによりほぼDC成分に等しい電位に均一に帯電され、その表面電位が目標帯電電位に帯電される。
プリント画像として図示しないコントローラ部より送られてきたデジタル画像情報は、各色毎の2値化されたLD発光信号に変換され、シリンダレンズ、ポリゴンモータ、fθレンズ、第1〜第3ミラー、及びWTLレンズ等を有する光書き込みユニット16により感光体ドラム14Y上に露光光16Yが照射される。
照射された部分のドラム表面電位が略−50vとなり、画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0042】
感光体ドラム14Y上のイエロー画像情報に対応した静電潜像は、現像ユニット13Yにより可視像化される。現像ユニット13Yの現像スリーブ44YにACバイアスを重畳したDCが印加されることにより、書き込みにより電位が低下した画像部分にのみトナーが現像され、トナー像が形成される。
作像された各色の感光体ドラム14B、14C、14M、14Y上のトナー画像は、転写ベルト18上に吸着された転写紙上に上記転写バイアスにより転写される。
【0043】
なお、本実施形態におけるカラーレーザプリンタでは、上記のような画像形成モードとは別に、電源投入時、またはある所定枚数通紙後に各色の画像濃度を適正化するためにプロセスコントロール動作(以下「プロコン動作」と略す)が実行される。
このプロコン動作では、各色複数の階調パターンとしての濃度検知用パッチ(以下「Pパターン」と略す)を、帯電バイアス、現像バイアスとを適当なタイミングで順次切り替えることにより転写ベルト上に作像し、これらPパターンの出力電圧を、駆動ローラ19の近傍における転写ベルト18の外部に配置された光学センサ1により検知し、その出力電圧を付着量変換アルゴリズムにより付着量変換して、現在の現像能力を表す(現像γ、Vk)の算出を行い、この算出値に基づき、現像バイアス値及びトナー濃度制御目標値の変更をする制御を行っている。
本実施形態では直接転写方式を示したが、タンデム型中間転写方式の
画像形成装置においても同様に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る光学センサの縦断面図である。
【図2】第2の実施形態に係る光学センサの縦断面図である。
【図3】第3の実施形態に係る光学センサの縦断面図である。
【図4】第4の実施形態に係る光学センサの縦断面図である。
【図5】第5の実施形態に係る光学センサの縦断面図である。
【図6】第6の実施形態に係る光学センサの縦断面図である。
【図7】第7の実施形態に係る光学センサの縦断面図である。
【図8】第7の実施形態における拡散反射光に対する光学素子装着部の斜視図である。
【図9】第8の実施形態における拡散反射光に対する光学素子装着部の斜視図である。
【図10】第9の実施形態に係る画像形成装置の概要構成図である。
【図11】カラートナーとブラックトナーについてのトナー付着量とセンサ出力の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
【0045】
1A、1B、1C、1D、1E、1F、1G 光学センサ
2 実装基板
3 発光手段としてのLED
4 正反射光受光手段としての正反射光用フォトトランジスタ
5 拡散反射光受光手段としての拡散反射光用フォトトランジスタ
6a、6b 装着部
8 照射用偏光フィルタ
9 正反射光受光用偏光フィルタ
18 照射対象物で且つ像担持体としての転写ベルト
50 拡散反射光受光用偏光フィルタ
51 拡散反射光集光レンズ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
実装基板と、該実装基板に実装された発光手段と、該発光手段から照射され照射対象物で反射した正反射光を受光する正反射光受光手段と、前記発光手段から照射され前記照射対象物で反射した拡散反射光を受光する拡散反射光受光手段と、を有する光学センサにおいて、
前記発光手段が前記正反射光受光手段と前記拡散反射光受光手段との間に配置され、
前記発光手段と前記照射対象物との間の光路上に照射用偏光フィルタが設けられているとともに、前記照射対象物と前記正反射光受光手段との間の光路上に正反射光受光用偏光フィルタが設けられ、
前記照射対象物と前記拡散反射光受光手段との間の光路は開放されていることを特徴とする光学センサ。
【請求項2】
実装基板と、該実装基板に実装された発光手段と、該発光手段から照射され照射対象物で反射した正反射光を受光する正反射光受光手段と、前記発光手段から照射され前記照射対象物で反射した拡散反射光を受光する拡散反射光受光手段と、を有する光学センサにおいて、
前記発光手段が前記正反射光受光手段と前記拡散反射光受光手段との間に配置され、
前記発光手段と前記照射対象物との間の光路上に照射用偏光フィルタが設けられているとともに、前記照射対象物と前記正反射光受光手段との間の光路上に正反射光受光用偏光フィルタが設けられ、
前記照射対象物と前記拡散反射光受光手段との間の光路上には、前記拡散反射光受光用偏光フィルタを取り付け可能な装着部が設けられていることを特徴とする光学センサ。
【請求項3】
実装基板と、該実装基板に実装された発光手段と、該発光手段から照射され照射対象物で反射した正反射光を受光する正反射光受光手段と、前記発光手段から照射され前記照射対象物で反射した拡散反射光を受光する拡散反射光受光手段と、を有する光学センサにおいて、
前記発光手段が前記正反射光受光手段と前記拡散反射光受光手段との間に配置され、
前記発光手段と前記照射対象物との間の光路上に照射用偏光フィルタが設けられているとともに、前記照射対象物と前記正反射光受光手段との間の光路上に正反射光受光用偏光フィルタが設けられ、
前記照射対象物と前記拡散反射光受光手段との間の光路上には、前記拡散反射光を集光する拡散反射光集光レンズを取り付け可能な装着部が設けられていることを特徴とする光学センサ。
【請求項4】
実装基板と、該実装基板に実装された発光手段と、該発光手段から照射され照射対象物で反射した正反射光を受光する正反射光受光手段と、前記発光手段から照射され前記照射対象物で反射した拡散反射光を受光する拡散反射光受光手段と、を有する光学センサにおいて、
前記発光手段が前記正反射光受光手段と前記拡散反射光受光手段との間に配置され、
前記発光手段と前記照射対象物との間の光路上に照射用偏光フィルタが設けられているとともに、前記照射対象物と前記正反射光受光手段との間の光路上に正反射光受光用偏光フィルタが設けられ、
前記照射対象物と前記拡散反射光受光手段との間の光路上には、前記拡散反射光を減光する拡散反射光減光フィルタを取り付け可能な装着部が設けられていることを特徴とする光学センサ。
【請求項5】
実装基板と、該実装基板に実装された発光手段と、該発光手段から照射され照射対象物で反射した正反射光を受光する正反射光受光手段と、前記発光手段から照射され前記照射対象物で反射した拡散反射光を受光する拡散反射光受光手段と、を有する光学センサにおいて、
前記発光手段が前記正反射光受光手段と前記拡散反射光受光手段との間に配置され、
前記発光手段と前記照射対象物との間の光路上に照射用偏光フィルタが設けられているとともに、前記照射対象物と前記正反射光受光手段との間の光路上に正反射光受光用偏光フィルタが設けられ、
前記照射対象物と前記拡散反射光受光手段との間の光路上には、前記拡散反射光受光用偏光フィルタと、拡散反射光を集光する拡散反射光集光レンズと拡散反射光を減光する拡散反射光減光フィルタのうちいずれか一方と、を併せて取り付け可能な装着部が設けられていることを特徴とする光学センサ。
【請求項6】
請求項2〜5のいずれか1つに記載の光学センサにおいて、
前記装着部が、前記拡散反射光受光用偏光フィルタ、前記拡散反射光集光レンズ、あるいは前記拡散反射光減光フィルタを差し込んで装着可能なスリット状ないし段部構造を有していることを特徴とする光学センサ。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1つに記載の光学センサにおいて、
前記発光手段が前記実装基板の実装面に対して略平行に光を発光するように配置されているとともに、前記正反射光受光手段及び前記拡散反射光受光手段が前記実装基板の実装面に対して略平行に光を受光するように配置されていることを特徴とする光学センサ。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1つに記載の光学センサにおいて、
前記発光手段と前記照射対象物との間の光路上に、前記発光手段から照射した光を集光する照射光集光レンズが設けられていることを特徴とする光学センサ。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1つに記載の光学センサにおいて、
前記正反射光受光手段と前記照射対象物との間の光路上に、前記発光手段から前記照射対象物へ照射された光の正反射光を集光する正反射光集光レンズが設けられていることを特徴とする光学センサ。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1つに記載の光学センサにおいて、
前記照射用偏光フィルタと前記正反射光受光用偏光フィルタが一体に構成されていることを特徴とする光学センサ。
【請求項11】
請求項1〜7のいずれか1つに記載の光学センサにおいて、
前記照射用偏光フィルタが、前記発光手段から照射された光を集光する機能を有することを特徴とする光学センサ。
【請求項12】
請求項1、2、3、4、5、6、7、11のいずれか1つに記載の光学センサにおいて、
前記正反射光受光用偏光フィルタが、前記発光手段から前記照射対象物へ照射された光の正反射光を集光する機能を有することを特徴とする光学センサ。
【請求項13】
光を正反射させる表面を有する像担持体と、該像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、該トナー像形成手段により前記像担持体上にトナーを付着させたときの該トナーの付着量を検出するための光学センサと、該光学センサの検出結果に基づいて画像濃度制御を行う画像濃度制御手段とを備えた画像形成装置において、
前記光学センサとして、請求項1〜12のいずれか1つに記載の光学センサを用いたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項14】
実装基板と、該実装基板に実装された発光手段と、該発光手段から照射され像担持体で反射した正反射光を受光する正反射光受光手段と、前記発光手段から照射され前記像担持体で反射した拡散反射光を受光する拡散反射光受光手段とを有し、前記発光手段が前記正反射光受光手段と前記拡散反射光受光手段との間に配置され、前記発光手段と前記照射対象物との間の光路上に照射用偏光フィルタが設けられているとともに、前記像担持体と前記正反射光受光手段との間の光路上に正反射光受光用偏光フィルタが設けられた光学センサを備えた画像形成装置の組み立て方法であって、
前記像担持体と前記拡散反射光受光手段との間の光路上に、光学素子を取り付け可能な装着部を設け、前記像担持体からの拡散反射光量の程度により前記装着部に光学素子を装着して拡散反射光量を調整することを特徴とする画像形成装置の製造方法。
【請求項15】
請求項14記載の画像形成装置の組み立て方法において、
前記拡散反射光量が所定値を超える場合には前記装着部に前記光学素子として拡散反射光受光用偏光フィルタと拡散反射光を減光する拡散反射光減光フィルタのうち少なくとも一方を装着し、所定値以下の場合には前記装着部に前記拡散反射光受光用偏光フィルタと拡散反射光減光フィルタのいずれも装着しないことを特徴とする画像形成装置の組み立て方法。
【請求項16】
請求項14記載の画像形成装置の組み立て方法において、
前記拡散反射光量が所定値以下の場合、前記装着部に前記光学素子として拡散反射光を集光する拡散反射光集光レンズを装着することを特徴とする画像形成装置の組み立て方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−233024(P2008−233024A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−76815(P2007−76815)
【出願日】平成19年3月23日(2007.3.23)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】